春香「えっ?」
美希「ほら、一番最後のとこ」
春香「えっ?」
美希「『一度の火遊びでもいいから 今すぐ抱いて……』ってとこ」
春香「えっ?」
美希「……聞こえてるよね?」
春香「いやー何のことかなーお姉さん分かんないなーアハハ」
美希「むぅ……その反応は絶対知ってる反応なの」
春香「美希って今何年だっけ」
美希「中3なの」
春香「そっかそっか。じゃあそのうち分かるようになるよ。というわけでこの話はおしまい」
美希「あー! 逃げちゃだめなのー!」
春香「ほら私、もうレッスンの時間だし。ね?」
美希「むぅ……」
雪歩「ただいま戻りましたぁ」
春香「あ、雪歩! ほら雪歩に聞きなよ美希! 『Little Match Girl』は雪歩のセンター曲だし!」
美希「むぅ……。歌詞の意味にセンターとか関係ない気がするけど……。まあでも、このカンジだと春香はどのみち教えてくれそうにないから雪歩に聞いてみるの」
春香「じゃあそういうことで! 後は任せたからね雪歩!」ダッ
雪歩「え? 何の話?」
美希「あのね雪歩。『Little Match Girl』の歌詞の意味を教えてほしいの」
雪歩「? 別にいいけど……どの部分の歌詞? 美希ちゃん」
美希「『一度の火遊びでもいいから 今すぐ抱いて……』ってとこなの」
雪歩「Oh...」
美希「?」
雪歩「えっと、それはあれだよ、美希ちゃん」
美希「何なの?」
雪歩「『一度の火遊びでもいいから、今すぐ抱いてほしい』 っていう意味だよ」
美希「そのまんまなの!」
雪歩「いやーそう言われてもこれ以上に言いようがないというかアハハ……」
美希「むぅ……雪歩もまたそうやって春香みたいにはぐらかすの……」
雪歩「いやそういうわけじゃないんだけど何というか……」
響「はいさーい」
真「ダンスレッスン終わったよー」
美希「あ、響に真クンなの」
雪歩「! (神キタコレ)」
雪歩「ちょうどよかった。ほら美希ちゃん。響ちゃんと真ちゃんに聞きなよ。うん絶対その方がいいよ」
美希「なんか雪歩がものすごく安堵の表情を浮かべてるの」
響「? 何の話だ?」
真「何かボク達に聞きたいことでもあるの? 美希」
美希「うん。あのね、『Little Match Girl』の『一度の火遊びでもいいから 今すぐ抱いて……』っていう歌詞の意味を教えてほしいの」
響「…………」
真「…………」
美希「二人とも固まっちゃったの」
響「そ、それはあれだぞ。えーと、なあ真?」
真「う、うん。そうだね響。あれだよね」
美希「もー! あれとかそれとかは聞き飽きたの! もっと具体的に教えてほしいの!」
響「いやあ……それはちょっと……自分の口からは……」
真「まあ……美希ももう少し大人になれば分かるんじゃない? はは……」
美希「もー! 皆ミキを子ども扱いして……」
雪歩「美希ちゃんは大人の階段上るシンデレラなんだよ」
美希「雪歩は黙っててほしいな」
雪歩「…………」
亜美・真美「おいっす→」
伊織「何か騒がしいわね」
やよい「うっうー! 皆さん集まって何してるんですかー?」
美希「あ、ちょうど中学生軍団が現れたの」
伊織「? 何言ってんのよ。あんたも中学生でしょうが」
美希「ちょっと皆の力を貸してほしいの。高校生達はいじわるなの」
伊織「? 何の話よ?」
亜美「中高戦争勃発ですかな?」
真美「んっふっふ~♪ そうとなれば戦わないわけにはいかないよね→」
やよい「け、けんかしちゃめっ! ですよー!」
美希「別にけんかってわけじゃないの。実はね……」
真(なんかまた話がややこしくなりそうな予感が……)
響(まあとりあえずターンが自分から移ってよかったぞ)
雪歩(さっきの結構良いセリフだったと思うんだけどなあ)
美希「……というわけなの。高校生軍団は皆いじわるして教えてくれないの」
響(何故かいつの間にか自分達が悪役に……)
真(なんか損な役回りだな……)
伊織「ふ~ん。そんなの、別に簡単な事じゃない」
美希「えっ! デコちゃん分かるの?」
伊織「デコちゃん言うな! 要するに……その……」
美希「?」
伊織「だから……」
亜美「おやおや?」
真美「いおりんの顔が赤くなってきましたな→」
伊織「ちゃ、茶化すんじゃないわよ! だから、その……は、」
美希「は?」
伊織ん「ハグしてほしい、って、意味でしょっ……! い、言わせないでよ恥ずかしいわね……!」
美希「……というわけなの。高校生軍団は皆いじわるして教えてくれないの」
響(何故かいつの間にか自分達が悪役に……)
真(なんか損な役回りだな……)
伊織「ふ~ん。そんなの、別に簡単な事じゃない」
美希「えっ! デコちゃん分かるの?」
伊織「デコちゃん言うな! 要するに……その……」
美希「?」
伊織「だから……」
亜美「おやおや?」
真美「いおりんの顔が赤くなってきましたな→」
伊織「ちゃ、茶化すんじゃないわよ! だから、その……は、」
美希「は?」
伊織「ハグしてほしい、って、意味でしょっ……! い、言わせないでよ恥ずかしいわね……!」
美希「!」
亜美「はっ」
真美「ハグ!」
やよい「はぐ?」
美希「……は、ハグって言うと確かにその……ちょっと大人なカンジがするけど……」
伊織「けど? な、何よ……」
美希「いや、結局『抱いて』を言い換えただけっていうか……それにその前の『火遊びでもいいから』とのつながりもよく分からないの」
亜美「あー、確かにね」
真美「火遊び『でも』っていうのがなんか意味深だよね」
やよい「火遊びは危ないですー」
伊織「だ、だから……『火遊びのように熱く激しくハグしてほしい』って意味でしょっ……!」
美希「!」
亜美「おぉ……」
真美「お、おっふ……」
やよい「な、なんかすごくあだるてぃーな感じがします……」
伊織「だ、だからこの曲の歌詞は、ものすごくオトナな世界観にもとづいて作られたものだったってことよ……!」
美希「な、なるほど……デコちゃんすごいの。ミキと同い年なのに、ミキよりずっと大人だったの……」
亜美「いやはや、なんかすごくドキドキしちゃったね……」
真美「うんうん……。真美は大人の階段を激しく上ったり下りたりしたような気がするよ……」
やよい「うぅ……熱く激しいハグなんて……考えただけで頭がぼーっとしちゃいます……」
響(なんだろう、このむず痒い気持ち……)
真(なんだか、見てるこっちの方まで恥ずかしくなってきたよ……)
雪歩(皆かわいいなあ)
美希「まあでも、なんとか歌詞の意味が分かってよかったの!」
やよい「さすが伊織ちゃんかなーって」
伊織「べ、別にこんなの、難しい事でもなんでもないじゃないの……」
亜美「おやおや→ いおりんたら照れちゃって♪」
真美「真っ赤なカオしてたくせに→」
伊織「う、うるさいわね! あんた達だって大概真っ赤になってたじゃないの! もう!」
亜美「あはは、いおりんが怒ったー」
真美「あははは」
響「まあ……なんとか事無きを得て良かったぞ」
真「本当だね。一時はどうなることかと思ったけど」
雪歩「皆かわいいよねぇ」
小鳥「ただいま戻りました~。あ~さむっ」
響・真「!?」
雪歩「あれ? 小鳥さんどこ行ってたんですか?」
小鳥「ああ、切れてたお茶の買い出しに行ってたのよ。って、なんかえらく沢山集まってるわねぇ。何してたの?」
美希「つい今さっきまで、意地悪な高校生軍団との仁義なき戦いを繰り広げていたの」
亜美「ま、こちらにいる参謀いおりんのおかげで圧勝したけどね→」
真美「ね→」
小鳥「ふぅん……?」
響(なんかすごく嫌な予感がするぞ)
真(何だろう今すぐ裸足で逃げ出したい)
小鳥「でも戦いってなあに? けんかはだめよ」
美希「けんかじゃないの! ただちょっと高校生軍団にいじわるされてたの」
小鳥「いじわる?」
美希「うん。あのね……」
響(やばい……自分の動物的直感がこれはやばいと告げているぞ……)
真(いやでも小鳥さんだって流石に常識は弁えてるでしょ、多分……)
美希「……と、いうわけなの」
小鳥「……へぇ~」
雪歩(……なんか小鳥さんの笑みが歪んでるように見えるけど……気のせい……だよね?)
小鳥「『熱く激しいハグ』ねぇ……『熱く激しいハグ』……」
伊織「ちょ、ちょっと! しきりにそのフレーズを繰り返しながら私の方見るのやめてくれる!? はっ、恥ずかしいんだけど!」
小鳥「ふふっ。ごめんごめん……。でも、『熱く激しいハグ』かあ……」
伊織「?」
美希「どうしたの? 小鳥……」
やよい「な、なんか小鳥さんの笑顔が怖いかなーって……」
小鳥「その解釈だと……『20点』ね」
伊織「!?」
美希「20……点!?」
亜美「ど……どういうことだってばYO……!?」
真美「わ、我らの参謀いおりんの出した答えは間違いだったというのか……!?」
響(うわあああああやっぱりいいいいいい)
真(駄目だこいつ……早く何とかしないと……!)
雪歩(小鳥さんの『眼』が完全に獲物を狩る猛禽類のそれに……!)
小鳥「別に間違いではないわ。ただ伊織ちゃんの答えには決定的な要素が欠落している」
伊織「……?」
小鳥「数学の問題でたとえるならば、途中式だけ書いてあって、最終的な解答まで行き着いていないようなものなのよ……」
伊織「な……何よそれ」
美希「つまり、本当の答えがもっと先にあるっていうの?」
小鳥「まあ、そういうことになるわね」
やよい「な、なんか難しくなってきました……」
亜美「ああ、要するに裏ボスみたいなやつ?」
真美「あー、ラスボスだと思ってたやつが実は四天王の一人でしかもその中で最弱だった的な!」
小鳥「まあ……そういう感じかしらね」
美希「えー! じゃあ何なのなの? 本当の答えは……」
小鳥「セックスよ」
美希「……えっ?」
響(うわあああああああぶっこんだああああああ)
真(いやいやいや直球過ぎるでしょいくらなんでも!!??)
雪歩(……す、すごい小鳥さん……一瞬の迷いもなく堂々と……)
美希「せっ……?」
小鳥「セックス」
美希「に、二回も言わなくていいの!」
小鳥「大事な事だからね」
美希「…………」
伊織「…………」
やよい「? せっくす?」
亜美「聞いたことある? 真美?」
真美「え! いや、し、知らないかな……あはは」
小鳥「……その様子だと、美希ちゃんと伊織ちゃんはなんとなく知ってたみたいね」
美希「……い、いや、知ってたっていうか、その、あ、あんまり知らないけど、まあ、聞いたことはあるっていうか……」
伊織「ま、まあ、うん……いや、あんまり知らないけど……いや、うん……」
響(あーあー。これどう収拾つけるんだ……)
真(もうボク達にできることは何もないよ……)
雪歩(でもせっかくだからもうちょっと見届けたい気も……)
美希「で、でもでも、『火遊び』とか『抱いて』とかって、その、せ……に関係した言葉なの?」
小鳥「セックス」
美希「だから言わなくていいの!」
小鳥「……関係っていうか、モロにそれよね」
美希「えっ」
小鳥「『火遊び』っていうのは、不倫や浮気など、一般的に道徳に反するとされる男女間でのセックスのことを指すわ。一夜限りのものも含めてね」
美希「えっ……」
伊織「あ、じゃあ『火遊びでもいいから』っていうのは……」
小鳥「『他に本命の相手がいてもいいから。私とは一夜限りの遊びの関係でもいいから』っていう意味ね」
美希「…………」
伊織「…………」
やよい「?」
亜美「あうあうー。なんかよくわかんなくなってきたよー。結局『Little Match Girl』は浮気しちゃういけない女の人の歌だったってこと?」
真美「あ……ああうん。そうですね」
亜美「? なんで敬語なの? 真美」
真美「え? いや、あはは……」
亜美「?」
美希「えっと、じゃあ『抱いて』っていうのは……」
小鳥「まあもう分かってると思うけど、『セックスして』って意味ね」
美希「…………」
伊織「…………」
響(……ああ、なんか二人の表情が達観したそれに変わりつつあるぞ……)
真(……大人の階段を上るっていうのは、こういうことなんだね……)
雪歩(でも……こういうことを誤魔化したりせずにはっきり言える小鳥さんって、ちょっとかっこいいかも……)
小鳥「というわけで、話を本題に戻すと……」
美希「い、いやもう、戻さなくてもいいの!」
小鳥「『一度の火遊びでもいいから 今すぐ抱いて……』っていうのは、『一夜限りの遊びの関係でもいいから、今すぐ私とセックスして……』という意味になるわ」
美希「……だ、だから戻さなくてもいいって言ったの……」
伊織「……でも」
小鳥「? 何? 伊織ちゃん」
伊織「その、私まだよく分からないけど……その、せっ……って、本当は好きな人同士ですることじゃないの?」
小鳥「ええ、そうよ」
伊織「じゃあ、その、この歌詞の……『遊びの関係でもいい』って……おかしいんじゃないの?」
小鳥「……そうね。おかしいわ」
響(な、なんかピヨ子がいつになく真面目な表情だぞ)
真(というかボク達は一体何をやってるんだろう……)
小鳥「おかしいけど、おかしいと分かっていても……それでも、好きな人とのセックスを求める。欲してしまう」
伊織「な……なんで? いくらこっちが相手を好きでも、相手がその……遊びだったら、悲しいじゃない……」
小鳥「……そうね。悲しいわね。悲しいけど……それでも、ひとときの快楽を欲する気持ちが、その悲しみを上回ってしまうこともあるのよ」
美希「…………」
伊織「…………」
小鳥「たとえ自分の事を見てくれなくても、他の女(ひと)の事を考えていても……それでも、今この一瞬だけは、自分を見ていてほしい。愛してほしい……」
やよい「…………」
亜美「…………」
真美「…………」
小鳥「……そんな、道を踏み外していることは知りつつも、それでも好きな人を愛する気持ちを抑え切れない……そういう女性の悲しい気持ちを歌った歌なのよ……」
美希「……でも、ミキはやっぱりヤだな」
伊織「美希」
小鳥「美希ちゃん」
美希「だって……いくら自分が相手の事を好きでも、相手が自分の事を好きじゃなかったら悲しいの。辛いの。そんな人とせっ……しても、悲しくなるだけなの……」
伊織「美希……」
小鳥「そうね……美希ちゃんのその気持ちは『正しい』気持ちよ」
美希「小鳥」
小鳥「美希ちゃんにも……他の皆にも。その『正しい』気持ちをずっと忘れずに持ち続けていてほしいわ」
美希「…………」
小鳥「美希ちゃんと伊織ちゃんはもう知ってると思うけど……セックスというのは、本来は子どもを作る行為なの」
伊織「…………」
小鳥「そしてあなた達はもう、セックスをしようと思えばできる身体になっている。もうそういう年齢になっているのよ」
やよい「えっ! 私……もう赤ちゃん作れちゃうんですか!?」
小鳥「そうよ。現実に、やよいちゃんくらいの歳で子どもを産んでいる子もいるわ」
やよい「はわー……」
小鳥「だからこそ……皆には、セックスの意味を理解してほしかったの」
亜美「…………」
真美「…………」
小鳥「愛する人とするセックスは素晴らしいものだわ。……だけど、それと同時に、責任を伴う重大な行為でもある」
美希「…………」
伊織「…………」
小鳥「だからあなた達には、決して『間違った』セックスはしてほしくないの。それはたとえ、その一瞬は快楽に身をゆだねることができたとしても、後には悲しみしか残らないから……」
美希「……この、『Little Match Girl』の歌詞に出てくる女の人みたいに?」
小鳥「そうよ」
美希「…………」
伊織「…………」
やよい「…………」
亜美「…………」
真美「…………」
美希「……わかったの。ミキ、本当に好きな人としか……そして、本当にミキだけを好きでいてくれる人としか……せっ……しないの」
小鳥「ええ……それでいいわ。美希ちゃん」
伊織「……ま、あんたがそーゆーことをするのは当分先でしょうけどね。まだまだお子様だし」
美希「むー。ミキよりずっと子どもっぽい見た目のデコちゃんに言われたくないの!」
伊織「み、見た目は関係ないでしょお!?」
亜美「あはは、いおりんが怒ったー」
真美「やれやれ、皆、まだまだコドモですなあ」
やよい「でも、なんかちょっとだけ大人に近付けたような気がするかなーって!」
響「……なんかよくわかんないけど、とりあえず上手く収まったみたいだな」
真「まったく……一時はどうなることかとヒヤヒヤしたよ」
雪歩「でも小鳥さん、ちょっとかっこよかったよね~。なんか見直しちゃったあ」
小鳥「ふふふ……皆が正しいセックスの知識を持ってくれて、お姉さんも嬉しいわ。……じゃあ、ちょっとこのへんでお茶にしましょうか」
雪歩「あ、そういえば小鳥さん、新しいお茶っ葉買ってきてくれたんですよね! 私も手伝いまs……」
小鳥「え? どうしたの雪歩ちゃ……」
P「…………」
雪歩「ぷっ……」
小鳥「プロデューサーさん!? い、いつからそこに……」
P「……小鳥さんが『Little Match Girl』の『正しい』歌詞の意味を美希達に解説し始めたあたりからですかね……」
小鳥「…………」
響「うわぁ……」
真「……それって、要するに全部だよね……(迂闊な発言しなくてよかった……)」
小鳥「あ、あのあのですねあれはその、皆に正しい性知識を身に付けてもらおうと思ってですねはい! 決して邪な好奇心などでは……!」
P「…………」
美希「ぷ、プロデューサー! 小鳥を責めないであげて!」
P「! 美希」
小鳥「美希ちゃん……」
美希「も、元々は、ミキが『Little Match Girl』の歌詞の意味を皆に聞き始めたのがきっかけなの! 小鳥はそれに答えてくれただけなの!」
P「…………」
小鳥「美希ちゃん……」
P「……まったく、仕方ないですね」
小鳥「! プロデューサーさん……」
P「……でも、そういう趣旨なら、あんまり直接的な表現は控えて下さいね」
小鳥「は、はい……。反省、してます……」
美希「あはっ。小鳥が借りてきた猫みたいに大人しくなったの!」
伊織「ま、律子だったら正座で30分お説教だったかもね。にししっ♪」
小鳥「ちょ、ちょっと伊織ちゃん。怖いこと言わないでよ、もう……」
~同日夜・P宅~
P「……まったく、今日は本当にびっくりしたよ。事務所に戻ったら、大真面目な声で『セックス』なんて言ってるんだから」
小鳥「だ、だからそれは反省してるって……言ったじゃない」
P「……ま、本当にやばいと思ったら俺が止めてたけどな」
小鳥「でも結局、最後まで止めなかったのは……私の事、信じてくれてたからでしょ?」
P「……まあな」
小鳥「…………」
P「…………」
小鳥「……ねえ。あなた……」
P「……ん?」
小鳥「……もう、いじわる……」
P「…………」
小鳥「…………」
P「…………」
小鳥「……抱いて……?」
P「……ああ」
小鳥「んっ……」
P「……愛してるよ……小鳥」
小鳥「ふふっ……。……『火遊び』なんかしたら……許さないんだからね……」
了
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