一方通行「ゲルテナ展だァ?」2巡目 (106)
――よう、久しぶり
あ? 久しぶりって何って……忘れてンの?
まあ端的に言っちまえば、アンタは【前回】に選択を間違えたンだ。
結果、全員死亡。誰も助かりませンでした。ちゃんちゃん。
……意味がわからないって? ああもう面倒くさいなあ。
じゃあちゃんと振り返って来い。
前スレ:ゲルテナ展(1巡目)
一方通行「ゲルテナ展だァ?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1342956411/)
……思い出したみたいだな。よしよし。
で、だ。
ここにいるってことは、また繰り返そうとしてるンだろ?
そう簡単にゲームオーバーなんて認めたくねえって顔に書いてあるぜ。
また「はじめから」にしたくて。
正しい終幕を観たくて。
誰もが幸せになるような世界を夢見て。
だからここに来たんだろう?
……ま、こんなにダラダラ喋ってもアンタらにとってはうぜえだけだよな。
いい加減、はじめるか。
ようこそ、科学と美術の交錯するゲルテナ展へ。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1390709850
――目が覚めた。
夢を見ていたようだ。
一方「……?」
打止「あっ! ようやく起きたんだ! ってミサカはミサカはお寝坊さんなあなたに駆け寄ってみたり! 大丈夫? 体調悪かったりとかしないよね?」
一方「……俺は」
一体何があったんだ、と言葉をつむぐ前に打ち止めは語る。
どうやらここは「あの」美術館の中らしい。
薔薇が自分の精神と連動していて、薔薇が完全に散ると死ぬらしい。
美術品が動く、なんて非科学的な事態になっているらしい。
大量の像やら絵やらに追われて命からがら逃げ延びたらしい。
一息ついたと思ったら一方通行がいきなり倒れて、打ち止めはなんとかこの小部屋まで連れてくることに成功したらしい。
一方「……あァ、そンなこともあったな」
打止「どうしてあなたはそんなに他人事なのーっ!! ってミサカはミサカは説明したことに対する労いがほしかったり! この一瞬であなたの危機感が全部なくなっている気がする!」
一方「気のせいだろ」
打止「いや、そんなことはないね! ってミサカはミサカはビシッと指を突きつけてみる! あなたはさっき以上に緊張感とかやる気が失われてしまったのだ! ってミサカはミサカは断言したり!」
一方「……眠い」
打止「ほらみろ! ってミサカはミsいいから話を聞きなさーいっ!! また寝ようとしちゃだめだってばぁ! ってミサカはミサカは睡魔に取り付かれたあなたを叩き起こしてみたり!」
一方「……うるせェな。大声ださなくても聞こえてるっつーの」
一方「でさァ。このクソ狭い部屋から出たら美術品どもが群がってたりとかいう展開は流石に」
打止「あったら即死だよ、ってミサカはミサカはあまりの急展開に身震いしてみたり」
一方「花占い、だっけか」
打止「うん。この世界の女性は花占いが好きって書いてあったよ、ってミサカはミサカは思い出したり」
「だから薔薇は死守しなきゃね! ってミサカはミサ」
一方「文字通り命を懸けて守るっつーのかよ……」
打止「いままでだってそれでのりきってきたじゃない、ってミサカはミサカは面倒そうなあなたを激励したり」
一方「……だりィ。さっさと済ませる」
打止「そうだね、それが一番だ、ってミサカはミサカはようやくやる気を取り戻したあなたに微笑んでみる」
打止「それじゃ、再び脱出のためにしゅっぱーつ! ってミサカはミサカは意気込んでみたり!」
一方「そこ、段差」
打止「うぉぉおおおおう!!? ってミサカはミサカは間一髪で転ばなかったり!?」
一方「……先が思いやられるぜ」
打止「あ! 階段発見! また下に降りていくのかあ、ってミサカはミサカは少し不思議だったり」
「まあそんなのいちいち気にしていられないよねー……、ってミサカはミサカは少し自嘲気味に呟いてみたり、っと」
一方「……待て」
打止「んー? どうしたの、あなた」
一方「……上から来るぞ、気をつけろ」
打止「えっ、どういう――っ!!!?」
「ぎゃァァあああああああああ!! 処刑台よろしくギロチンの刃が降ってきたァァああああああああああああああああ!? ってミサカは」
一方「だから言っただろ上だって。よかったな、鋏まれなくて」
打止「それよりもっと早くにそこは危ないとか上から何が降ってくるのかとか警告してくれるっていうのはなかったの!? ってミサカはミサカは抗議したり!」
一方「ねェな。安心しろ、ソレが降ってくるなンて俺も予想外だったから」
打止「全く安心できないんですけど! っていうかあなたは何が降ってくると思ったの!?」
一方「ンー……」
打止「今考えてる! この人絶対今考えてるよーっ!? ってミサカはミサカは驚愕を露わにしたり」
「というかその『上から(以下略)』の台詞は少し用途が違う気がするの……、ってミサカはミサカはいつかネットワークで話した議題について思い起こしてみる」
一方「……オマエら、普段どンな会話してンだよ」
打止「あれはそう、ある秋のことだった。とある個体がデスクリムゾンのことを言い出したのがきっかけでって違ぁーう! 今はそんなことを話している場合じゃないのーっ!!」
一方「そォだな」
打止「俺関係ありませんみたいな他人行儀な返答しない! ってミサカはミサカは指摘したり」
一方「……赤い、足跡」
打止「ミサカたちのほかに誰かいるってことかな、ってミサカはミサカは希望を述べてみる」
一方(また、見たことのある景色だ)
打止「あれ、あなた?」
一方「……なンでもねェよ」
打止「そう? そうは見えないけど……うーん。とりあえず追ってみよう! ってミサカはミサカは突発的に駆け出してみたり!」
一方「……走るなよ、どっからそンな元気が出てくるンだオマエは」
打止「えー、テンションの差じゃないかね? ってミサカはミサカはなんとなくドヤ顔をして述べてみる」
一方「あァそォかい。転ぶぞ?」
この会話も、どこかでしたような覚えがあった。
どこでだったかは思い出せない。
そして、なんとなくこの後に待ち構えているであろう展開も読めていた。
一方「おい、打ち止め」
打止「なあに、ってミサカはミサカは答えてみる」
一方「……前見て走れよ」
打止「? はぁい、ってミサカはミサカは忠告を聞き留めたり」
打ち止めは一方通行の言うことを聞き、前方に注意しながら再び走り出した。
鏡、パズル、桜のような大樹の絵を通り過ぎ、通路を曲がる。
そこで。
「わっ!?」
打止「うわっ!?」
一方「……はァ」
予想通りに打ち止めは誰かとぶつかったらしく、一方通行はため息をついた。
少女の名はメアリーと言った。
彼女もまた美術館で迷子になってしまったのだと言った。
だが――一方通行はそれだけではないような気がしていた。
しかし、その疑問が解消されることは未だなく。
彼らは先に進みだした。
ここまで。
久々すぎて感覚を忘れたな俺です。
まず酉を忘れました。注意書き書くのも忘れました。
……今度こそ早く更新するぞ(震え声)
【 ATTENTION 】
・「 とある魔術の禁書目録 」×「 Ib 」のクロスパロディ。
・通行止め中心。
・途中安価による分岐あり。
・オリジナル要素あり。
・進行が原作と違ったりするので注意を。
おはようございます。続きです。
待っててくれた人、ありがとうございました。
今回は安価ありです。
打止「大丈夫だって、すぐ戻ってくるよ! ってミサカはミサカは宣言しておいてみる!」
メアリー「……ちゃんと待っててね」
一方「あ、おい!」
「……チッ、クソッたれが……ッ!!」
一方「やっぱり、俺はこうなる事を知っていた……?」
「っつーことは。またあそこか」
「あの部屋、苦手なンだよなァ……恐くはねェンだが、なンつーか……」
一方「言ってても始まらねェか。とりあえず行くだけ行ってみねェと」
一方通行はそう自らを奮い起し、奥の部屋の扉に手をかけた。
なぜか緊張するが、それは自分の中に押し込めた。
ゆっくりと、扉を開く。
そこには。
「よう」
彼は即座に扉を閉じた。
だが、溜息をつく暇さえ与えずに『そいつ』は向こうから扉を叩いて催促してくる。
『おい、何見なかった事にしてンだよ。開けろ。どのみちここ以外にお前の進む道はねえぞ』
「……チッ。なンだってオマエがいるンだよ」
苛立ちを隠すことなく、再び扉を開ける。
黒い少年は殺意もない笑みを浮かべて言った。
「あの時殺りあって以来だな、一方通行?」
「うるせェよ」
自らをUNと名乗る黒い少年は、色彩を除けば一方通行と瓜二つだった。
確か能力は『偏光能力(トリックアート)』だった気がする。
そして、一方通行を殺したいと自ら宣言し、またこの世界を作ったと自称した人物だった。
一方「なンでここでオマエが出てくるンだ、死ね」
UN「お前を殺すまでは死ねねえな」
青い人形の髪を弄りながら彼は軽く言った。
以前とは大違いだ。
だが油断はできない、と一方通行は銃を構える。
UN「危ねえなー。今は別にお前と殺し合いに来たわけじゃねえの。オレも前の傷が治りきってねえンだよ」
一方「……じゃあ、なンだよ」
UN「ンー。忠告、だな」
一方「あァ?」
UN「この先じゃあお前のデジャヴは通用しない。精々死なねえようにするんだな」
一方「……どォいう事だ。つーか、なンでそれを俺に言うンだよ。殺したいンじゃねェのか」
UN「ただの気まぐれとでも思っておけ。それと、これはお前だけに向けた忠告じゃない」
一方「は?」
UN「ゲームマスターは、ゲームを面白くするために存在してる。それと同時に進行者にも気を配らなきゃならねえの」
ま、そんな訳で、と少年は奥にあった絵の向こうに吸い込まれるように消えた。
一方「……なンだってンだよ」
今あったことは心の隅にでも置いておくとして、と一方通行は頭を切り替える。
確かこのあたりに道が続いていたはずだ。
なんとなく、で部屋を探索すると、そこには道ではなく扉があった。
一方「別に。何が来ようと俺の敵じゃねェ」
そう呟いて、扉を押しあける。
そして、
絶句した。
一方「……は、ァ!?」
ああここは確かに室内だ。
だが、違う。
今まで居たのは美術館だったはずだ。
美術館にこんな設備は必要ない。
そこは、温室のようだった。
青い薔薇が辺りを埋め尽くす、美しい薔薇園だった。
一方で。
メアリー「わたし お絵かき大好きなんだ」
「色んなクレヨンでいっぱい お絵かきするんだ!」
打止「へえー! それはすごいね、ってミサカはミサカはミサカも今度お絵かきに挑戦しようかなあ~」
メアリー「絶対 やった方がいいよ! すっごく楽しいよ!」
打止「おおっ! ってミサカはミサカはさらに興味をひかれたり! メアリーはどんな絵をかくの?」
メアリー「ええっと バラとかお家とか……お星さまとか!」
「結構 上手いんだから!」
打止「じゃあじゃあ、今度メアリーの絵も見たいな、ってミサカはミサカは希望してみる!」
とまあ楽しげに先へと突き進む彼女達だったが、ふとメアリーが立ち止まる。
打止「あれ? 大丈夫? ってミサカはミサカは急に立ち止まったメアリーに声をかけてみる」
メアリー「……」
打止「? メアリー? もしもーし。メアリーさーん」
メアリー「……ねえ ラストオーダー」
打止「む?」
メアリー「もし…… もしもだよ」
「ここから出られるのが二人だけだったら…… ラストオーダーは誰と出たい?」
打止「へっ?」
メアリー「だから もしもだよ」
打止「もしもにしては顔が真剣だよ? ってミサカはミサカは――」
メアリー「ラストオーダー」
打止「はいっ! ってミサカはミサカはこれ以上の追求を避けてみたり!」
「そうだなぁ。ミサカは――
【 安価 +2 】
1.メアリーと
2.一方通行と
3.決められない
打止「一方通行と出たい、かなぁ、ってミサカはミサカは述べてみたり」
メアリー「え……そっか そうだよね……」
打止「でも例えば、の話でしょ? メアリーも一緒に行くんだからね! ってミサカはミサカは力強く宣言したり!」
メアリー「! ラストオーダー……!」
打止「よぉっし、じゃあ行こ! ってミサカはミサカは手を差し出してみる!」
メアリー「うんっ」
打止「いろんな部屋があったね、ってミサカはミサカは振り返ってみたり」
メアリー「本が たくさんあったよねー」
打止「あの首だけのやつがいっぱいあったのが怖かった、ってミサカはミサカは思い出して震えたり」
メアリー「? そうかな」
打止「メアリー……見かけによらず強い子! ってミサカはミサカはガガーンって驚いてみる!」
メアリー「えへへ ありがとう」
打止「(おお、かわいいぜ、ってミサカはミサカは同い年くらいの友人という今までにない経験が新鮮だったり……)」
彼女はのちに厄介な幼女の友人を作るのだが、この段階の打ち止めはまだそれを知らない。
打止「あとはここかあ、ってミサカはミサカは赤い扉の前で立ち止まったり」
メアリー「なんか……不思議な雰囲気だね」
打止「なにはともあれ突入だーっ! ってミサカはミサカは勢いよく扉を開け放してみたりーっ!!」
― ― ― ― ―
打止「ここは……何なんだろう、ってミサカはミサカはあまりの部屋のあり様に言葉がでなかったり」
メアリー「赤い薔薇 だよね」
打止「いや、そうだけど! それにしては量が多い! おかしい!」
メアリー「そうかな キレイじゃない?」
打止「うっ、やっぱりミサカとメアリーの間には何か決定的な溝がある……! ってミサカはミサカは今確信したり」
「薔薇もそうだけど。やっぱりアレ、気になるなあ、ってミサカはミサカは近寄ってみる」
メアリー「あ 危ないよ!」
打止「……なんで、こんなところに女の子がいるんだろう、ってミサカはミサカは神妙な面持ちで探偵っぽく首を傾げてみたり」
赤い薔薇に囲まれたその小さな空間には、茶髪のおとなしそうな少女が眠っていた。
タイトルは、
打止「『Ib』……って名前なのかな……」
そして、一方通行はというと。
一方「青い薔薇、ねェ……これだけあると少し気持ち悪いよォな気もするな」
「つーかどこだってンだよ、ここは。打ち止めは……」
「クソ、なンでこンな面倒臭ェ事になってンだか。はァ、コーヒー飲みてェ……」
「あら? アンタ、誰?」
一方「あァ?」
「迷子かしら。困ったわね、アタシも迷ってるっていうのに」
一方(女……いや、声は男……だよな)
「ほら、ここって殺風景じゃない? だから右も左もわからないのよね。あそこに扉はあるけど鍵がかけられてて開かないのよ。きっとここにあるんだろうけど、薔薇のなかから探すのは少し疲れるっていうか……」
一方「は?」
「こういう地味な作業ってただでさえ疲れるじゃない? 『あの子』も探さなきゃいけないっていうのに、ホント、参ったわ。『あの子』……大丈夫かしら。また倒れてたりしないわよね……あ、そうだアンタ! 『あの子』の事何かしらない?」
一方「いや待て」
「知らないわよね……やっぱり鍵、探すしかないのかしら。というか本当にここにあるの? 閉じ込められてるだけだったらどうs」
一方「待てっつってンだろうるせェな! ギャアギャア喚くな!! あと勝手に話を進めてンじゃねェ!」
「あ、ごめんなさいね。ちょっと混乱しちゃってたみたい」
一方「……で、オマエは誰なンだ」
一方通行はどことなく打ち止めを思い出していた。
雰囲気が打ち止めに似ているような気がしたのだ。
アタシ? と彼は言い、
「アタシはギャリーっていうの。アンタは?」
優しい笑みを浮かべ、問い返した。
ここまで。相変わらずの亀ペースですが、よろしくお願いします。
この周回ではギャリーさんとイヴちゃんが出てきてくれます。
ギャリーさん書いてて楽しい。
それではまた。
イヴとギャリーくるのか楽しみだ
ってか一方と出たいって言っちゃったか これって原作Ibと死亡フラグ基本一緒だよな?
気をつけないとまたバッドに行きそうだ
全然早く更新してねーじゃん\(^o^)/
どうも>>1です。もう少しだけ待ってくれると嬉しいな!
おお復活していらしてる。と、おはようございます。
パソコさんが諸事情で暫く使えないとのことで。スマホからで失礼しますぜー
ギャリー「アタシはギャリーっていうの。アンタは?」
一方「……一方通行」
ギャリー「アクセラレータね。見たとこアンタも此処に迷い込んだヒトっぽいけど」
一方「……そォだ」
ギャリー「あら、警戒されてるのかしら。いやぁね、取って食いはしないわよ」
一方「……、それは俺が決める」
ギャリー「アンタは慎重なのね。無口だし……どことなくあの子に似てるみたい」
一方「あの子だァ?」
ギャリー「そ。イヴって言うんだけどね、幼いのに大人っぽくて優しい子なのよ」
ギャリー「一度は薔薇を奪われて死にかけてたアタシの事も助けてくれたし」
一方「……オマエは、そいつとはぐれてるのか」
ギャリー「そうね。あの気味悪い部屋に閉じ込められて、やっとの思いで出られたと思ったら」
一方「ここにいたって訳か」
ギャリー「そうそう。この青い薔薇の部屋に、ね」
ギャリー「……何なのかしらね、ここ。アタシの薔薇も同じ色なんだけど」
一方「ハッ、ここまで沢山あったら死なねェンじゃねェの? よかったな」
ギャリー「この中からを摘む気はないわよ。折角綺麗に咲いてるのに、可哀想じゃない」
一方「お優しい事で。そォしねェと生きられないとしても、同じ選択できンのかよ」
ギャリー「……場合によるわね」
ギャリー「もし、自分のモノが犠牲になることでこの花たちが助かるならアタシは犠牲になることを選ぶわ」
一方「……、」
ギャリー「たとえ残して往くとしても、ね」
一方「……そォかい」
一方「気味の悪い部屋ってのは?」
ギャリー「あー……あんまり思い出したくないのよね……ごめんなさい、心の整理がついてからでもいいかしら」
一方「……、」
ギャリー「ありがと」
ギャリー「そういえば、アンタは独り?」
一方「連れのガキが居たが分割させられた」
ギャリー「させられた? 」
一方「アイツにな」
ギャリー「明確な敵がいるのね?」
一方「オマエは会ってねェのかよ」
ギャリー「ていうか初耳よ。イヴとメアリーしかこの世界では会ってないし」
一方「……誰だって?」
ギャリー「メアリーよ。あの子もどこ行ったのかしら」
一方(……偶然か?)
ギャリー「アタシはギャリーっていうの。アンタは?」
一方「……一方通行」
ギャリー「アクセラレータね。見たとこアンタも此処に迷い込んだヒトっぽいけど」
一方「……そォだ」
ギャリー「あら、警戒されてるのかしら。いやぁね、取って食いはしないわよ」
一方「……、それは俺が決める」
ギャリー「アンタは慎重なのね。無口だし……どことなくあの子に似てるみたい」
一方「あの子だァ?」
ギャリー「そ。イヴって言うんだけどね、幼いのに大人っぽくて優しい子なのよ」
ギャリー「一度は薔薇を奪われて死にかけてたアタシの事も助けてくれたし」
一方「……オマエは、そいつとはぐれてるのか」
ギャリー「そうね。あの気味悪い部屋に閉じ込められて、やっとの思いで出られたと思ったら」
一方「ここにいたって訳か」
ギャリー「そうそう。この青い薔薇の部屋に、ね」
ギャリー「……何なのかしらね、ここ。アタシの薔薇も同じ色なんだけど」
一方「ハッ、ここまで沢山あったら死なねェンじゃねェの? よかったな」
ギャリー「この中からを摘む気はないわよ。折角綺麗に咲いてるのに、可哀想じゃない」
一方「お優しい事で。そォしねェと生きられないとしても、同じ選択できンのかよ」
ギャリー「……場合によるわね」ギャリー「もし、自分のモノが犠牲になることでこの花たちが助かるならアタシは犠牲になることを選ぶわ」
一方「……、」
ギャリー「たとえ残して往くとしても、ね」
一方「……そォかい」
一方「気味の悪い部屋ってのは?」
ギャリー「あー……あんまり思い出したくないのよね……ごめんなさい、心の整理がついてからでもいいかしら」
一方「……、」
ギャリー「ありがと」
ギャリー「そういえば、アンタは独り?」
一方「連れのガキが居たが分割させられた」
ギャリー「させられた? 」
一方「アイツにな」
ギャリー「明確な敵がいるのね?」
一方「オマエは会ってねェのかよ」
ギャリー「ていうか初耳よ。イヴとメアリーしかこの世界では会ってないし」
一方「……誰だって?」
ギャリー「メアリーよ。ああ、あの子もどこ行ったのかしら」
一方(……偶然か?)
ギャリー「アンタはどこで連れと別れたの?」
一方「さっき。だけどこの状況であのガキが同じ場所に留まってるはずがねェ」
ギャリー「じゃあ、尚更モタモタしてられないわね。行きましょう」
一方「……その先に一つだけいいか」
ギャリー「ええ、何かしら」
【安価(次の更新まで)】
いち『メアリーって金髪で緑色のドレスのガキのことか?』
に『この世界について何か知ってるのか?』
さン『……何でそンな喋り方なンだ?』
短い。相変わらず亀ですまない(´・ω・`)
改行はこれから工夫します。今日は初めてだし許してちょ
次も多分スマホさんだからすぐ来れると思うよ
まだですか?…>>1は美術館で迷ってるとかじゃないよな
>>53,54 魔境で迷子になりかけたけど生きてるよ!
本当すまぬ!今日の投下も短いけど新しいパソコン得たから許して
一方「なンでそンな喋り方なンだ?」
ギャリー「なんでって……なんでかしら」
一方「はァ?」
ギャリー「気付いたらこの喋り方だったのよ。いつから、とかは全然覚えてないわね。だから質問には答えられないわ……ごめんなさいね」
一方「……ふゥン」
一方(あァそォいや……俺の周りに普通の喋り方するやつなンていなかったな……)
ギャリー「喋り方でいえばアンタの方こそ不思議な口調じゃない?」
一方「俺は演算の所為で仕方ねェの」
ギャリー「雑な説明ね……演算?」
一方「『能力』の使用にゃ脳の演算能力が必要だろ? アレ」
ギャリー「『能力』? アンタ、そんなの使えるの?」
一方「はァ?」
一方「……オマエ、学園都市の人間じゃねェのか?」
ギャリー「学園、都市? どこにあるのよ、その街」
一方「……何処もなにも、此処がそォなンだが」
ギャリー「はあ!? 何よそれ、いつの間にそんな場所に来てたっていうのかしら」
一方(……どォなってやがる)
ギャリー「えっと! とりあえずそれはおいといて、ここから出ることを考えなきゃね!」
一方「随分と無理やりな話題転換だなオイ」
ギャリー「うるさいわね、アンタが変なこと言うからじゃない!」
一方「俺のせいかよ? ふざけンな」
ギャリー「ちょっと黙ってて! それより鍵よ、鍵! ここから出るには鍵がいるのよ」
一方「……はァ。あっちの扉か?」
ギャリー「そうよ。なんとか開かないか試してみたんだけど、何やってもダメ」
一方「本当かよ。ただ押戸を引戸と間違えてるとかじゃねェだろォな」
ギャリー「ないわよ、どっちも試したわ」
一方「へェ」
ギャリー「そんなに疑うならアンタもやってみなさいよ」
一方「おォ」
一方「これで開いたらオマエが馬鹿だったって事だな」
ギャリー「まさか。ないでしょ」
一方「どォだか」
ガチャ
ギャリー「…………」
一方「…………」
ギャリー「……………」
一方「あっさり開いたンだけど?」
ギャリー「……さっきまで本当に開かなかったのよ」
一方「そォかよ」
ギャリー「全ッ然信じてないわね! ったく何なのよこの扉!」
一方「いや、俺に言われても」
ギャリー「アンタ、淡泊とか言われない? 兎に角、行くわよ」
一方「先行くンじゃねェ、煩ェンだから」
リアルがもうちょっと荷造りとかで忙しいと思うけどできるだけ早く来るようにする
専用ブラウザってどれ使えばいいかわかんないから教えてくれさい
あと今見返して気づいたから補足
>>22だけど、死亡フラグは一緒なようで違ったりするぜ
まだ書き込める?(´・ω・`) どうも、いちです。
早く更新するなんて無理だったんだ(絶望)
今更ながら続きを。ええ。すみませんでした。
安価あるよ、ゆったり待つよ
一方「……ここ、見たことあるよォな気がするンだが」
ギャリー「奇遇ね、アタシもよ。一度通った場所に戻ってきちゃったのかしら?」
一方(夢で妹達が現れた廊下……だよな)
(ありゃ一体なンだったンだ? 結局、夢だったのか……?)
ギャリー「あら? 何か落ちてるわね」
一方「捨てとけ」
ギャリー「もうちょっと興味持ってもいいじゃない。これ……人形よね」
一方「人形? ……おい、それ」
一方(青い、人形――)
ギャリー「ひとりでさみしいからつれてけ? いやよ気色悪い」
一方「同感。つーかコレ、赤い眼の部屋に沢山あっただろォが」
ギャリー「あら、アンタもあそこ見たのね。……はぐれたのかしら」
ギャリー「とりあえず、置いていきましょ。悪い予感しかしないわ」
一方「おい、また居るぜ。懐かれたンじゃねェのか?」
ギャリー「いやよこんなのに懐かれるなんて!」
一方「そりゃそォだろォよ」
ギャリー「どうしてつれてってくれないの、って……」
一方(勝手に付いてきてンだからイイじゃねェか……)
ギャリー「ええい、先行くわよ!」
一方「……三度目」
ギャリー「なによ、無視はしてないじゃない! 苦手だけど!」
一方「連れて行かねェのが無視してるってことになってンだろ」
ギャリー「うるさいわね、わかってるわよ!」
一方(そろそろしつこくなってきたな……)
ねえ あそぼうよ
ここ おもしろいもの
たくさん あるんだよ
わたしの おともだちも
たくさん いるんだ
しょうかいして あげるね
一方「……まだ付いてくンのかこいつ」
“えいえんに ここにいろ”
一方「はいはい、御託ばっか並べてンじゃねェ人形風情が」
ギャリー「ああもう、いい加減にして! アンタの相手をしてる暇なんてないのよ!」
一方「つーかこの先行き止まりか? 鍵もねェしな……」
ギャリー「そんな!? この、アンタなんて……っ!」
▽ギャリーは青い人形を蹴飛ばそうとしている。【安価;+3まで】
1、放っておく
2、止めておく
一方「止せよ。ソレに八つ当たりしたって時間の無駄だ」
ギャリー「……確かにそうね、大人げなかったわ」
一方「で、どォやってここを開くかだが……」
一方「コイツが持ってンのか? 鍵みてェなの」
ギャリー「みたいなのって、他にないでしょ」
一方「そォだけどよ」
かぎなんてない みつけられない
だからずっと ここにとじこめられる
ひとりぼっちじゃ なくなるの
一方「……」イラッ
ギャリー「……どうしたのよ、人形持ち上げたりして
▽なンかよくわかンねェがすごくイラついた。ので【安価;次】
1、叩きつける
2、放り投げる
一方「せい」ポイッ
ギャリー「きゃあ!? 何してんのよアンタ!?」
一方「投げた」
ギャリー「そうじゃないわよ! 何で投げたのかって聞いてるの!」
一方「あー、なンとなく」
ギャリー「なんとなくって、理由になってないわよ! っていうか大分遠くまで飛んだわねあの子! あれで無傷なあたりすごいんだけど!? あーもう、どうするのよ。進む手がかりが……」
カチリ
一方「開いたな」
ギャリー「嘘でしょ」
一方「結果オーライってヤツ」
ギャリー「少しは気にして頂戴、心臓に悪いわ」
一方「……回収しにいきゃいいだけの話だろォがよ?」
一方「こりゃあ……」
ギャリー「茎だけの薔薇……かしら?」
一方「コイツのタイトルが『未完成』で上の絵のタイトルが『そのあと』、描かれているものが完全な赤い薔薇……花びらを集めろって事か?」
ギャリー「あ、さっき拾ったわよ。赤い……これが花びらなのかしら?」
一方「オマエ、いつの間に」
ギャリー「って、何枚集めればいいのよ?」
一方「絵見ろよ、5枚描かれてンだろ」
ギャリー「見えてないところにも花びらがあるでしょ、普通」
一方「『絵画』が全ての世界で『実物』の見えてないところに気を配るのかよ。労力の無駄だとおもうぜ」
ギャリー「……、」
一方「一応あと4枚。それで進むぞ」
ギャリー「わかったわよ」
すまん、眠いから明日に餅越す
来たよ! 続き、いきます
一方「何読ンでンだ?」
ギャリー「ああこれ? ゲルテナが描いた作品の画集みたいよ。ほら、こんなの」
一方「……ふゥン。見たことあるモンがいくつかあるな」
一方「『幾何学模様の魚』は入口近くで見たし、『ジャグリング』はさっきそこで見たぜ」
ギャリー「そうなの? アタシ、この二つは初めてみるわよ」
一方「……通って来た道が違ェのか?」
ギャリー「らしいわね。といってもアタシはあの部屋に来るまでのこと、あんまり覚えてないんだけど」
一方「あ?」
ギャリー「美術館にいたってことは覚えてるんだけど……それから青い薔薇を取って、イヴとメアリーに会って……そのあとが曖昧なのよね。いつの間にあの薔薇園にいたのかしら」
一方「その連れとは最初からずっと一緒に行動してたわけじゃねェンだな」
ギャリー「ええ、途中で会ったの。……アタシ、死にかけてたところをイヴに助けてもらったのよ」
一方「……死にかけた? あの女か」
ギャリー「そう。ちょっと不意打ちだったからね。情けないわ」
一方「……ふゥン」
ギャリー「あ、こんなところにも挟まってたのね」
一方「花弁か。これで二枚目だな」
ギャリー「そうね。……あら?」
一方「今度はなンだよ」
ギャリー「このページ、黒く塗りつぶされてて読めないわ」
一方「……本当だ、真っ黒じゃねェか。そンなに見せたくねェってか?」
ギャリー「何が書いてあったのかしらね」
ギャリー「うわ、何よこの部屋! 煙みたいなのでいっぱいじゃない……!!」
一方「長居はできそォにねェな。つーかここにあンのかよ? 早くしねェと、なンねェのに……」
ギャリー「他になさそうじゃない! きっとここに……」
一方「うっわァ……頼りねェ……」
ギャリー「これ……なかったら死ぬわよね……」
一方「は、引き返せばイイじゃねェか。俺ひとりでも探せる……」
ギャリー「え……ちょっと!?」
一方「……嫌な予感がするンだよ。アイツ……今、何してンだかわかンねェし……」
一方「もし、その薔薇が……アイツのだったら?」
一方「アイツの薔薇も綺麗な赤だった。そこまで多い枚数もなかった」
一方「……だから、急がねェと」
ギャリー「……アンタ、」
一方「……赤い花弁、これか」
ギャリー「って、大丈夫!? フラフラしてない!?」
ギャリー「……もう、アンタ見るからにモヤシなんだから無茶しないでちょうだい!」
一方「うるせェな……殺すぞ」
ギャリー「悪態つけるなら大丈夫そうね。ほら、肩貸すから歩きなさい」
眠い。遅くなって申し訳ない。
次こそは早く……(フラグ)
ともあれ。お疲れ様でした。
あれ、まだある……俺堕ちてると思ってしょぼんぬだったのに……
これは更新しろってことだね!! かけてないけど!!
スマヌ、生存報告だけで
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