モバP「ダーリンと呼ばないで」 (17)
メアリー・コクラン「ダーリン!今日もお疲れさま!」
モバP「あぁ、お疲れ。メアリー」
メアリー「どう?今日もアタシ頑張ったワ!またトップアイドルに近づいたかしら?」
P「あぁ、日々の努力は裏切らない。今日もメアリーはトップに向けて成長していたぞ!」
メアリー「ウフ♪ダーリンがそう言うならきっとそうなのね♪」
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P「…」
メアリー「どうしたの?ダーリン」
P「なぁ、メアリー。そのダーリンってのはやめにしないか?」
メアリー「どうして?ダーリンはダーリンじゃない」
P「いや、売り出し中の新人アイドルが特定の個人をダーリンと呼ぶことが問題なんだ」
P「例えばお前がファンになった男性有名人が、誰か1人をハニーと呼んでいたらどう思う?」
メアリー「なんとも」
メアリー「恋愛は個人の自由ヨ。それに周りの人間がつべこべ言う権利なんてないワ!」
P「…うん。そう思える人間っていうのは少なくないって事だ」
メアリー「…どうして?アイドルだけどアタシはアタシよ。誰かを好きになっちゃいけないの?」
P「だめ、と言ってるんじゃない。表に出しちゃいけない、と言ってるんだ」
メアリー「じゃあ…お仕事の後、2人きりの時は良いの?」
P「…誰も、いなければな」
メアリー「…ウフ♪」
P「お、おい!くっつくなよ」
メアリー「今はお仕事の後で、2人きりで、周りに誰もいないワ。ダーリン♪」
P「ダーリン呼びも、いつの間にかにしてたしなぁ」
メアリー「アタシはPの事、好きよ?」
P「と言っても、ダーリンは早すぎないか?」
メアリー「Pはアタシの事、嫌い?」
P「嫌いなもんか。お前のファン第一号は俺だ」
メアリー「アイドルのメアリー・コクランじゃないの。アタシ、メアリー・コクランの事はどう思ってるの?」
P「…そもそも、俺とお前じゃ歳が違いすぎる。それにお前はまだ子供だ」
メアリー「そうね、アタシはまだ子供だワ。でも、アタシはアタシなりに考えて、Pの事が好きだって思うの」
メアリー「だから、アタシがダーリンと呼ぶのはあなただけ。P1人だけだワ」
P「その気持ちは嬉しいんだがね、メアリー。君はまだ他の男を知らなすぎる。すぐそばにいる頼れる大人が俺だから勘違いしているんだ」
メアリー「…Pは、アタシがPの事が好きだと迷惑?」
P「…」
メアリー「アタシは、本気ヨ」
メアリー「もしもアタシが世界中で有名なアイドルやアクトレスになっても、Pにプロデュースしてもらいたいワ」
メアリー「あのね…メアリーは、Pが…ダーリンが大好きよ」
メアリー「ネェ…アタシがオトナのレディじゃないから、Pは好きになれないの?」
P「俺は…」
P「俺は、良くわからない」
メアリー「自分の事なのに?」
P「…今までずっと近くで見てきた女の子に好きだと言われるのはもちろん嬉しい」
P「ただ、さっきも言った通り歳が離れすぎているんだ」
メアリー「好きに年齢は関係ないって聞いたワ」
P「それにも限界があるんだ。特に男が年上で女が異常に年下だと…な。早苗さんまっしぐらだ」
メアリー「Ah…私の意思は認められないの?」
P「認めないわけじゃない。アイドルとしてどうなんだ、って事にはなるが」
P「…でも俺は、個人の自由だと思う。ただ…場を弁えることができたら、の話だがな」
メアリー「…」
P「メアリー?」
メアリー「ねぇ、P。もう一度聞くワ。アタシがPを好きになったら、迷惑?」
P「迷惑なもんか。…ただ、俺は今、お前のその気持ちに応える術も勇気もないんだ…」
P「不甲斐ない俺を許してくれ、メアリー。お前よりも10歳以上も年上だっていうのにな」
メアリー「ウウン、いいの。アタシ、わかったわ」
P「え?」
メアリー「Pの事、もうダーリンって呼ばない」
P「メアリー…」
メアリー「でも、約束して」
P「…」
メアリー「アタシが…メアリーが成長してオトナのレディになった時、もう一度、ダーリンて呼ぶわ」
メアリー「その時、Pの…プロデューサーじゃない、Pとしての気持ちをアタシに聞かせてネ?」
P「わかった、約束しよう」
メアリー「じゃあ、約束♪もし…もしよ?アタシより先に誰かと一緒になるなら…それは悲しいけど、我慢するワ」
メアリー「だってアタシとPの時間は、絶対に追いつかないものね」
メアリー「でも、直接言われると泣いちゃいそうだから…アタシがPの誕生日にあげた、あのネクタイ。毎週…そうネ、月曜日に着けてきて?」
メアリー「もし、月曜日にそのネクタイをしていなかったら…アタシはPの事…」
P「…わかった。それ以上言うな」
メアリー「P…」
P「今にも泣きそうな顔してるぞ?」
メアリー「…ねぇ、お願い。今…今だけ甘えさせて?明日から、アイドルのメアリー・コクランになるワ。だから…」
P「あぁ…」ギュッ
メアリー「ダ…P。待っててね?アタシはPと2人で一緒に世界のトップアイドルを目指すワ。そして…その時は…」
P「…待ってるよ。俺の…俺だけのメアリー・コクランを」
・・・
千川ちひろ「Pさん」
P「なんですか?」
ちひろ「そのネクタイ、もうクッタクタですね」
P「そうですねぇ…大切なものなので大事に扱ってきたんですけど、もう着け始めて何年になるかなぁ…」
ちひろ「あまりこういう事をいいたくはないのですが、一応ウチの事務所の顔なんですから服装には気を使ってくださいね?」
P「ウチもデカくなりましたもんね…でも」
ちひろ「?」
P「約束なんです。大事な」
ちひろ「…よく事情はわかりませんが、まぁ、大目に見ましょう。外の人と会うときは気を付けてくださいね?」
P「もちろん」
・・・
きみはダンデライオン
P「…古い歌を知ってるな」
メアリー「ハスミが教えてくれたの」
傷ついた日々は、彼に出逢うための
メアリー「そのネクタイ…まだ持ってたのネ?」
P「大事なもんだからな」
そうよ、運命が用意してくれた大切なレッスン
メアリー「Pと出会ってから、本当にいろんなことがあったワ」
メアリー「ユイやハスミ、ユキミと出会った」
メアリー「たくさん泣いて、たくさん笑ったワ」
今、素敵なレディになる。
メアリー「ねぇ、ダーリン。待たせちゃったかしら?」
P「いいや…あっという間だったよ、メアリー」
P「誕生日、おめでとう」
メアリー「待っててくれて、ありがとう。だいすきよ♪ダーリン」
・・・
P「この黄色いネクタイも、もう卒業だな」
メアリー「このネクタイがあったから、アタシたちも一緒になれたねネ」
メアリー「まさに幸福の黄色いネクタイだワ!」
P「貰った時に思ったけど、古い映画を知ってるよなぁ」
メアリー「え?なにそれ?」
P「えっ」
おわり
メアリー誕生日おめでとう!
もちろんイベの守編成はメアリー艦隊
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