北沢志保「夢の中へ」 (35)
志保は、絵本が大好きな女の子でした。
ベッドに入ってお母さんと一緒に読む時間は、何よりも好きでした。
絵本は、志保を世界のあちこちへと連れていってくれました。
ある時は雲まで届きそうな高い山を登り、またある時は川を下りながら河川敷に咲く花たちを楽しみました。
志保はそのうち、私もいつかこうして壮大な景色を見てみたい、と思うようになりました。
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