合同合宿、冬季
三年生は竹井久、福路美穂子、加治木ゆみのみ参加
池田「そうですし。この中では軽い方ですし」
一「僕なんか、衣と蒲原さん連れて遊園地に行けって…」
美穂子「私、そんなのやりたくありません!」
和「くじ引きで決めたから、仕方ないですよ。福路さん、サイコロ振って下さい」ピッ
美穂子「えっ…、あぁ、はい」ポチッ
池田「私なんか、コーチに一日久保で呼ぶ+敬語禁止だし。間違いなく殴られるし」
和「私は…、照さんに咲さんの悪口言えって…。将来のお義姉さんなのにケンカ売るなんて…」
一「まだ二人ともマシだよ。死ぬ可能性とかないし。僕なんか命の危機だよ!?」
美穂子「私…やりたくない…」
池田「キャップのは大丈夫ですよ。謝ったら、許してくれますし叩かれる事もありませんし」
池田「キャップの親番からですね」
一「じゃあ、この麻雀で最下位の人が罰ゲームって事で」
池田「まぁ…負けなきゃいいし」
一(僕は命の危機が迫ってるから、手品を少し使わせて貰うよ…)
和「負けられませんね」
美穂子「はぁ…、やりたくないわね…」
親番、美穂子
池田「ツモ!ラッキー!四暗刻だし!」
美穂子「ぐっ…、役満で親被りだなんて…」
親番、一
一(チャンスだね。福路さんに振り込ませれば、一気に勝負が終えれる)
一「…」カチャカチャ→手品で無理矢理聴牌
美穂子「ま、負けられない」トン
一「ロン、跳満だよ。福路さんの飛びだね?」
美穂子「そ、そんなぁ…」グニャア
美穂子「本当にやらないとダメなの?」カタカタ
池田「そうですね…。罰ゲームは絶対ですし。みんなそれなりの仕打ちを賭けて麻雀したわけですし」
一「まだマシですよ。衣と蒲原さんと、遊園地に行ったらジェットコースターの安全バーが故障とか容易に想像できますよね?」
和「元部長は謝れば、きっと許してくれますよ(正直負けなくて助かりました…)」
美穂子「はぁ…、上埜さんを怒らせるだなんて…、もう泣きそう」ポロポロ
池田(もう泣いてるし)
ゆみ、久、美穂子の三人部屋
久「合宿来てくれて、ありがとうね」
ゆみ「いやいや、私も推薦で受かって暇してた所だ。問題ないよ」
久「美穂子も推薦で受かってるから、来てくれたのよね?」
美穂子「えぇ…、そうですね…」
美穂子(上埜さんが参加するって聞いたからですけどね)
美穂子(今から、上埜さんを怒らせる…。はぁ…こんなに胃が痛くなるのは人生で初めだわ…)
久「明日は一足早いクリスマスケーキがあるのよね?」
ゆみ「福路さんとハギヨシさんの合作だそうだ。二人とも料理の達人だから楽しみだな」
美穂子「えぇ…楽しみにしてて下さい」
池田『キャップ、早く言って下さいし』
和『元部長はムーミンって単語に過剰反応しますよ』
他三人は、別室でモニター中
美穂子「…はい」
久「そーいえば、美穂子って片耳に何つけてるの?音楽でも聴いてるの?」
美穂子「そう言えば、余った材料で違うケーキを作ったんですよ」
ゆみ「ほぅ…それは…」ゴクリ
久「わーい!二日連続ケーキだー」
美穂子「一年生と二年生には内緒ですよ?」
久「わかってるわよ」
ゆみ「ふふふ、我々だけで独占か…。すまないなモモ」
美穂子「えっと…これが加治木さんの分」
ゆみ「ありがとう」
美穂子「そして、いちご多めのが…。む、む、ムーミンさんの分」
久「私、苺好きなのよー。って…ん?んんん?」
池田『言ったーーーーーーーー!?』
和『流石に元部長に面と向かってムーミンって言った人は知りませんね』
一『うわぁ…、竹井さんの顔が…、見る見る…』
久「ごめん、よく聞こえなかったわ。もう一度言ってくれるかしら?」
美穂子「は、はい。この苺の多いのは、ムーミンさんの分です」カタカタ
ゆみ「む、ムーミン?」
久「…今、なんつった?」ゴゴゴ
美穂子「む、むむむむムーミンって可愛らしいですよねーーーーー!!!!!」
ゆみ「あぁ…まぁ、それはそうだが…」チラッ
久「…」ゴゴゴ
美穂子「だだだだから!上埜さんじゃなくて、ムーミンさんなのデス!あはははははは」カタカタ
久「あのさ…、私、ムーミンって呼ばれるのすごく気にしてるんだけど」
ゆみ「福路さん、いい加減にしないか。いつもの聡明な君らしくないぞ」
久「…いい加減にしなさいよ」バン
美穂子「ひ、ひぅ!?」
久「上埜って呼ばれるのは、まぁまだ許してたけどさ…。ムーミンは流石に無いわ」
ゆみ「そうだぞ。人が嫌がるあだ名はダメだと思う。蒲原をワハハと言う輩が私の学校には居るが、私はあまりいい気分ではない」
美穂子「…そんな事わかってますよ」ボソッ
美穂子「む…ムーミン!ムーミン!!ムーミン!!!!」
久「この…」
パチーン!
久「…最低。私、ケーキなんかもういらないから」
美穂子「…」ツーーー
美穂子「うっ…、うっう…」ポロポロ
久「私、咲達の部屋に行くから」ガラガラ
ゆみ「あぁ…。福路さん、早く久に謝りたまえ」
美穂子「私だって!好きでこんな事してるわけじゃないですよ!!!!!!」
ガシャーン!
久の残して行ったケーキを投げる美穂子
ゆみ「お、おい!ここ、ホテルだから!暴れるなよ!」
美穂子「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」ポロポロ
池田『うわぁ…、風越に来て二年。キャップが取り乱す所なんて見たの初めてだし』
和『元部長もカンカンに怒ってましたね。もし私のせいで咲さんがあんなにカンカン怒ってたとしたら、もう私生きていけないです』
一『仕方ないね。そろそろ、ネタばらしと行きますか』
・
・
・
久「えっ?罰ゲーム?」
池田「そ、そうだし…。キャップは悪くないんだし」
久「ふ~ん、あっそ。でも、私、今日はここで寝るから」プイ
三年生の部屋
モモ「いい湯だったっす」
佳織「先輩、大浴場空きましたーって!?」
睦月「う、ウムぅ!?」
ゆみ「二人ともいい所に来た!ちょっと、手伝え!」
美穂子「あぁぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁ!うわあぁぁぁぁぁぁぁあああぁ!」ジタバタ
佳織「は、はい!滅茶苦茶に荒らされてますね…。泥棒でも入ったんですか?」
睦月「わからん」
池田達は、ゆみちんにこっ酷く怒られました
池田「とほほ、これなら私がコーチに殴られた方が良かったし」
一「僕は…命が賭かってたから…」
和「反省してます」
・
・
・
三年生部屋
美穂子「ごめんなさい…。取り乱してしまって…」ポロポロ
ゆみ「久にはちゃんと説明したし、大丈夫さ。さて…、何とか寝るスペースは出来たかな」
ガチャ
美穂子「上埜さん!?」クルッ
優希「ごめんだじぇ。私だじぇ」
ゆみ「片岡さんか。どうした?」
優希「元部長が部屋変えて欲しいって。和ちゃんが拒否するから、私が来たじぇ」
美穂子「うっ…うえぇぇぇぇぇぇん」グスン
ゆみ「そうか…。まぁ、片岡さんがいいなら私達の部屋で寝てくれ」
優希「わかったじぇ。お姉さん、私の胸で泣くかじぇ?」
美穂子「わ、私、三年生なのに…。元キャプテンなのに…」グスグス
優希「恋に年齢は関係ないじぇ。私も京太郎に嫌われたら、多分一晩中泣くじぇ」
ゆみ「ふふふ、たまには恋バナもいいかもしれないな。君は須賀君が好きなのか」
そして、久と美穂子は一度も会話しないまま、合宿が終わった。
帰りのバス
○○→美穂子、池田
○○ ○○
○○ ○○
○○ ●●→久、まこ
○→運転席ハギヨシ
池田「キャップ、来る時は竹井さんの隣に座ってたのに…」
美穂子「いいのよ…。華菜の隣でいいわ」
ピンピロリーン
美穂子の携帯にメールが届く
池田「キャップ、メールだし」
美穂子「使い方がよくわからないわ…。華菜、見てくれる?」
池田「わかりましたし」
久『クリスマス、違う予定入った。レストランの予約キャンセルしといて』
美穂子「…」グスン
池田「うわぁ…、直接言えばいいのに…」
美穂子「死にたい」ポロポロ
そしてクリスマス当日
池田「キャップ、本当に待つんですか?」
美穂子「…えぇ。信じて待つわ」
池田「今朝、キャップの携帯から代わりにメール送信しましたけど、返事ないですし」
美穂子「でも…、待つから、私」
池田「今日は冷えるし。私達の風越のクリスマスパーティー来ればいいと思いますよ」
美穂子「…うん、上埜さんが行くって言うなら行くわね」
池田「はぁ…、風邪引かないで下さいよ」
美穂子「…わかってるわ。じゃあ、待ち合わせ時間だから」
夜18時
美穂子「…待ち合わせ30分前。緊張しますね」ブルブル
美穂子「街中、カップルでいっぱいね」
和「咲さん、もうすぐ映画始まりますよー」
咲「うん!その後はどこに行く?」
和「そうですね。今日、父が家に居ないんですが…」
ゆみ「モモー、モモー!」
モモ「ここっすよ!」ヒョイ
ゆみ「うおっ!?もうはぐれないように、手を繋ぐぞ?」
モモ「はいっす!喜んで」
夜19時
美穂子「電車遅れてるのかしら…」キョロキョロ
美穂子「そう言えば、華菜が今時は携帯で電車の時間とかチェック出来るって…」
美穂子「まぁ…私が携帯に触ると、ロクな事にならないし。我慢我慢」
夜20時
美穂子「うぅ~寒い」ブルブル
美穂子「ホットコーヒーを買いに行きましょう」
美穂子「…」フーフー
美穂子「…」ゴクゴク
夜21時
美穂子「雪が少し降って来たわね…、寒い」カタカタ
モブA「あの人、ずっとあそこに居るね」
モブB「振られたんじゃね?www」
モブA「美人なのになwww可哀想にwww」
一方その頃
久「うー、寒い寒い。あそこで、休憩しましょうよ」チラッ
一「ふん、どーせ最初から行くつもりだったんでしょ?」
久「えへへ、バレたー。今日は混んでるかしらねぇー」
ラブホ照に行く二人
夜22時
美穂子「…」カチカチ
男「おーす、お姉さん。暇してるんだろ?一緒に居酒屋でも行かね?」
美穂子「…ごめんなさい。私、人を待ってますので」カチカチ
男「だって、ずーとそこに居るじゃん?もう来ないって」
美穂子「き、来ます!」
同時刻
一「あっ…あん!ダメ!これ以上は…」
久「うぇへへ、良いではないかー良いではないかー。性なる夜だからね!」ニコッ
一「あっ、今日は日付が変わる前に屋敷に戻らないと」
久「なんで?泊まればいいじゃん」チュッ
一「そう言うわけには行かないよ。今年のサンタ役は僕だからね」
久「あぁ…、天江さんか」
一「そう言う事。じゃあ、出るね」
久「はぁー、クリスマスって言っても結局、私は一人なのね」ウルウル
一「嘘泣きはいいから。そーいえば、本命はどうしたの?」
久「ん?美穂子?確か、合宿の時に断ったはずだけど」
一「まだムーミンって言われた事怒ってるの?」
久「あぁ…、そう言えばそんな事言われたような」
一「福路さん、ものすごく後悔してたよ」
久「ふ~む、一に言われるまで忘れてたわね」
久「あれ?メールが来てる…」
一「行ってあげなよ。あの人の事だ、きっと何時間でも待ち続けるよ」
久「は?だって、待ち合わせ時間は数時間前だし、居るわけないわよ」
一「…居る方に、今月の給料を全部賭けてもいいかな」
夜23時
美穂子「あと…一時間だけ待ってみましょう…」カチカチ
美穂子「ほ、ホットコーヒー10本目だけど…」ゴクゴク
美穂子「寒い」カタカタ
優希「おおっ、風越のお姉さんだじぇ」
京太郎「ん?そうだな、アレは。あぁー、頭に雪が積もってるよ…」
優希「元部長を待ってるのかな?あの人は…今日…」
京太郎「言うか?言ってやるのが優しさかもな」
優希「元部長に電話するじぇ!」
夜23時30分
美穂子「…私、何やってるんだろ」カチカチ
美穂子「上埜さん怒らせて…、勝手に仲直り出来るとか…、許してくれるとか…」
美穂子「そんな風に思ってたけど…。これは罰なのかもしれないわね」
ザクザク…
久「んと…、お嬢さん。そんな所に居ると風邪引きますよ」
美穂子「えっ…、あっ…あ…」ポロポロ
久「ムーミン顔で良かったら…、エスコートするけど…」チラッ
美穂子「うぅ~~~~~、あの時は…あの時は…」ポロポロ
美穂子「本当にごめんなさい!!!!!!!!」ガバッ
久「ちょっと!こんな街中で、謝らないでよ!」キョロキョロ
美穂子「私ぃ…、わたしぃ…、ただ謝りたくて…」ポロポロ
久「謝るために、こんな寒空の下ずっと待ってたの?バカじゃん」
美穂子「ば、バカかもしれません!上埜さんを怒らせるなんて…、私、ホントにバカな事をしました」ポロポロ
久「あはは…、怒ったのは事実だけど…、メールでごめんなさいって言ってくれれば許したのに」
ここでいい空気になると竜華・和・憧が来る気がするんだがこれは一体・・・
美穂子「メールの使い方、よくわかりません。今日のメールも華菜に頼んで…」
久「貴方ってそうゆう子だったわね。まぁ…、もう気にして無いわよ」
美穂子「良かった…、本当に良かった…」ヘナヘナ
久「レストラン、もうとっくに閉まったわね」
美穂子「いいんですよ。上埜さんと仲直り出来たのですから…。これが…サンタさんのクリスマスプレゼントです」
久「ふふっ、安いプレゼントね。さて…、かなり冷えてそうね…。クリスマスの夜に…ラーメンなんてどうかしら?」
美穂子「どこへでも行きますよ!」
久「じゃあ、行きましょうか。ってか呼び方、竹井か久にしてね」
美穂子「はい。じゃあ、久で」ニコッ
終わる
>>134
おまけ
iPSチームエンド
夜20時
竜華「なんかさー、和から聞いた話と違うくない?」
憧「うぅ~寒い。ホントだね。いつまで経っても現れないね」ブルブル
美穂子「…」シュン
竜華「流石に可哀想やで…。こんなん殴る気にならん」
憧「そうだねー。ん!?」
竜華「どうしたん?」
憧「和につけてた発信器が…、家の方向に…!?」
和(うふっ、福路さん…利用させて貰いましたよ)
咲「どうしたの?和ちゃん。邪悪な笑みを浮かべて…」
和「い、いえ!なんでもありませんよ!さささ、どうぞどうぞ。咲さん」
咲「お、お邪魔しまーす」
和(さて…、計画は完璧です。福路さんの性格からして、後二、三時間は待っているでしょう)
咲「和ちゃんの部屋っていい匂いするねー」
和(ぐふっ…、媚薬効果のあるお香ですよ…)
和「咲さん、お話があります(真顔)」
咲「は、はい。何でしょうか…」ドキドキ
和「私は…、貴方が…す
ガシャーン!
美穂子「話は全て聞かせて貰いましたよ…」ゴゴゴ
竜華「この極悪ピンク!神が許しても、うちらが許さへんで!」
憧「和さぁ…、自分だけ抜け駆けずるくね?昔は、いい子だったのに…」
和「…ぐっ、もう少しだったのに!」
iPSエンド終わり
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません