むかしむかしの事です、
ある村のある家に1頭のロバが居りました。
そのロバは連日コキ使われ、重労働で疲労が蓄積し、
疲れきって嫌になっているのでした。
ロバシンジ「嫌だ!もう嫌だ!出てく!ここから出てくよ!」ダダダッ!
ロバは家を飛び出してしまいました、
そしてこれからどうしようと思案してると、
1枚のチラシが目に入りました。
ロバシンジ「ん?楽団員激しく募集中…ブレーメン音楽隊…」
ロバシンジ「これだ!僕はチェロが弾けるから、きっと雇ってもらえるぞ!」
このロバはチェロが弾ける、とても珍しいロバでした。
ロバがブレーメンに向けて進んで居ると、
一匹の犬が道端で寝そべって居りました。
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ロバシンジ「どうしたんですか?」
アスカイヌ「ん?あんた誰よ…?」
ロバシンジ「僕はロバのシンジ、君は?」
アスカイヌ「あたしはアスカ…痛たた…」グタッ…
ロバシンジ「あ!ケガしてるじゃないか!?」
アスカイヌ「ええ…飼い主にうるさいってこっぴどく殴られちゃってさ…
あたしは仕事しただけなのに、嫌になっちゃうわ…」
ロバシンジ「酷い人間がいるもんだなぁ…」
アスカイヌ「何もかも嫌になったから、飛び出して来ちゃったのよね〜」
ロバシンジ「そうなんだ…」
アスカイヌ「これからどうしたもんかしら…あたし他に行くとこ無いのよね〜」
ロバシンジ「じゃあ僕とブレーメンに行こうよ!楽団員を募集してる所があるんだ」
アスカイヌ「へ〜、面白そうね…行くわ、連れて行きなさいよ」
ロバシンジ「うん、じゃあ僕の背中に乗りなよ!」
アスカイヌ「悪いわね…助かるわ…」
こうしてロバシンジに仲間が出来ました。
しばらく進むと、今度は猫が道端に座り込んで居ました。
ロバシンジ「あれ?どうしました猫さん?」
マリネコ「わたしは懐メロ歌ってただけなんだけど…
飼い主が気味悪がってさ、捨てられちゃったにゃ…」
ロバシンジ「そうなんだ…」
マリネコ「やること無いし、ゴロゴロしてただけにゃ…」
ロバシンジ「じゃあ僕たちとブレーメンの音楽隊に入ろうよ!
歌が歌えるなら雇ってもらえるよ!」
マリネコ「面白そうにゃ!ついてくにゃ〜」
こうして猫が仲間に加わりました。
またしばらく進むと、今度はニワトリが道端にうずくまって居ました。
コケ波「コケッ…」
ロバシンジ「ニワトリさん、どうしました?」
コケ波「飼い主に…捨てられたの…」コケッ
ロバシンジ「どうして?」
コケ波「玉子、産めないから…」コケッ
ロバシンジ「そうなんだ…」
コケ波「あなたたち…どこに行くの?」コケッ
ロバシンジ「僕たちはブレーメンの音楽隊に入るために旅してるんだ」
コケ波「そう…」コケッ
ロバシンジ「君も一緒に行こうよ!」
コケ波「ええ、行くわ…」バサバサ
こうして四人(便宜上四人と書きます)はブレーメンに旅立ちました、
そして日が暮れ始め、四人は野宿する事にしました。
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