響かわいい
響「か、家族!?」
P「いや!家族って言っても姪なんだが」
響「い、いきなりどうしたの?プロデューサー」
P「無理だったら全然構わないんだ」
響「じ、自分は別にいいぞ、会っても。でもなんで?」
P「実は姪っ子が響の大ファンでな、俺が響のプロデュースをしてるって知ってから会わせろってしつこいんだ」
響「そういうことなら喜んで引き受けるぞ!自分、普段プロデューサーにはお世話になっているから、恩返しがしたいと思ってたんだー」
P「引き受けてくれるか!ホント助かる!ありがとう!」
響「プ、プロデューサーが喜んでくれるなら自分も嬉しいぞ」テレテレ
P「今度のオフになるが大丈夫か?」
響「大丈夫だぞ。今度のオフっていうと・・・この日かな」
P「オッケーわかった。姪っ子にも伝えとく。俺の実家に来てもらう感じになるが、大丈夫か?」
響「じ、実家!?プロデューサーの!?」
P「あぁ・・・本来頼んでおいて非常識なのは重々承知だがなにぶん小さいからなぁ」
響「ちなみにその姪っ子さんは何歳なんだ?」
P「4歳だ。そろそろ幼稚園入園だったかな」
響「それなら仕方ないぞ!自分、プロデューサーの実家にお邪魔するぞー!」
「(・・・・プロデューサーさんの、実家?)」
P「あんまり大きな声を出すな響!」
響「ご、こめんなさい。でもなんで?みんなに知られたらマズいの?」
P「マズイって言うか2人っきりっていったら変に誤解されても面倒だし文句を言うやつもいそうだからな~」
響「ならこれは自分とプロデューサー、2人だけの秘密だな!フフッ」
P「そうだな。そういうことだから、また前日辺りに連絡する。おっとそろそろ誰か来そうだ。この話はこれでおしまいだ」
響「了解!」
春香「・・・ただいま~」
P「おう!春香、おかえり」
響「おかえり!」
春香「(普段通りで変わった様子はない・・・だが私は確かに聞いた。実家・・・だと?)」
響「今日の撮影も疲れたぞ~」
春香「大変だったね~(でもなんで響がプロデューサーさんの実家に?)」
春香「!?(まっまさか!ご両親へのあ・い・さ・つ!?いつのまにそんな関係に!?)」
――――
―――
――
―
春香『お疲れ様ですっプロデューサーさん!』
P『あぁ春香、今日のライブお疲れ様!良い出来だったな』
春香『えへへ・・・ありがとうございます!あの、良かったらこのあとみんなで打ち上げをやるんでプロデューサーさんも参加しませんか?』
P『あ~悪い!今日は響に早く帰るって言ってあるんだ。悪いな、俺抜きで楽しんできてくれ』
春香『そ、そうですよね・・・』
P『先に失礼します!』バタン
春香『お疲れ様です・・・』
オツカレーッス オツカレサマー
P『ただいま!響!』
響『おかえりなさい!』
P『会いたかったぞ~』
響『自分もだぞ!ご飯?お風呂?そ、それとも・・・///』
P『寝る!』
響『えぇ!?そ、そうか・・・』
P『ハハッ冗談だって響。風呂に入ってご飯食べてからゆっくり・・・な?』
響『う、うん・・・わかった///』
春香「(アカン!アカンでぇ~絶対にアカン!それだけは断固阻止せねば!)」ワナワナ
響「春香、自分の話聞いてる?・・・大丈夫?」
春香「だ、大丈夫よ!大丈夫!(私が2人の関係に気づいていると気取られてはいけない。平常心よ!)」
響「そうか、ならいいけど」
春香「ゴメンね心配かけて(まずは情報収集ね・・。プロデューサーさんの出身地はリサーチ済みだから、とりあえずは日にちを調べなきゃ)」
響「ううん。元気ならいいよ(なんか春香の顔がコワいぞ)」
春香「ありがとう(プロデューサーさんの実家の場所からいって、仕事がある日に行くとは考えにくい。近くで響が仕事をする予定も、ない)」チラッ
春香「(泊まりも考えられるが響もプロデューサーも忙しい身、その可能性も低いだろう・・・。オフだな。2人のオフが重なる日に行く、そうとしか考えられない)」
春香「(ではどの日か?プロデューサーさんはオフに融通が効く。響のオフに合わせるだろう、ならどの日か・・・探りを入れるか)」
響「ハム蔵にそろそろエサあげないとな」スクッ
春香「あの、響?その前にちょっといい?」
響「どうした?」
春香「響の次のオフっていつだっけ?」
響「○日だぞ。それがどうかした?(その日はプロデューサーの実家に行く日だな~)」ワクワク
春香「(この感じ・・・)」ピキーン
春香「その日、空いてる?どうしても響と行きたいお店があるんだけど(さあどうだ)」
響「うぎゃー!ゴメンだぞ春香。その日は絶対に外せない用事があるんだ」
春香「そっかぁ残念・・・ちょっとでも、時間作れないかな~?(この日だな。間違いない)」
響「その用事は一日中の予定だからムリだぞ。本当にゴメン」
春香「ううん、私の方こそゴメン・・・無理言って困らせちゃって(よし、日にちはわかった)」
響「そんなことないぞ!また誘ってね!じゃあ自分ハム蔵にエサやってくるぞ」タタタッ
春香「(さて・・・これからどうするか・・・。でも、私が邪魔しちゃっていいのかな?2人が今幸せなら、私は・・・でも・・・)」
――――
―――
――
―
P『ただいま!俺のカワイイ小鳥ちゃん!』
春香『おかえりなさい!んもぅ!小鳥さんは事務所で寂しく残業ですよ!』プンプン
P『ハッハー!春香はかわいいなぁ。音無さんは関係ないぞ!春香が小鳥のようにカワイイってことさ』キリッ
春香『もぅ・・・あなた、褒めてもご飯しか出せないですよ///』
P『それで充分さ!その後は・・・』
春香『はい・・・///』
春香「や、やるしかねぇ!」ガタッ
P「うわっ!?どうした春香!?」
春香「はっ!?・・・ダメっ!ダメよ春香~」ダダダダッ
P「一体どうしたんだ・・・?」
響「わからないぞ・・・」
春香「響!私もう迷わないわ!恋は戦い!寝首をかかれても恨まないでね!」ダダダダッ
―オフの日―
春香「よし、いつでるかわからないし早朝から張り込みよ!」
春香「・・・あっ!」
響「・・・」イソイソ
春香「出て来たわね響。あれは駅の方角ね。やはりプロデューサーさんとは駅で待ち合わせね」コソコソ
響「・・・」ソワソワチラチラ
春香「駅に着いた!プロデューサーさんは、まだみたいね」
響「・・・あっ」
P「ゴメンゴメン!待たせたか?響?」
響「じ、自分も今到着したところだぞ!気にしなくていいよ」
P「いやっ誘ったのは俺なんだし少しでも待たせるべきではなかったよ。スマン」
響「じ、じゃあ・・・飲み物買ってくれたら許すぞ」
P「ありがとう、響は優しいな」
響「自分はそんな、優しいとかじゃ・・・」
P「照れるな照れるな。じゃあ行こうか」
響「プ、プロデューサー!」
P「どうした?響?」
響「じ、自分は電車とかは苦手だぞ。だから・・・」
P「そういえばそうだったな・・・スマン!タクシーにするか?」
響「いや、あの・・・はぐれたりしたら怖いから・・・手をつないで、欲しい、なんて・・・///」
春香「(な、なに~!?)」
P「手を?」
響「だ、だめ?」
P「いや、響が安心できるならそうしよう!しっかり掴まってろよ!」ギュッ
響「はぅっ・・・うん。しっかり、掴まえててね///」
春香「(くぅ~っ!!!イチャイチャしやがって!アイドルとプロデューサーのクセに!)」イライラ
P「じゃあ行こう。チケットは買ってあるから」
響「う、うん」
春香「(逃がすか!まだ勝ったと思うなよ~!響)」
―電車内―
響「そういえば、プロデューサーの実家って?」
P「言ってなかったな。○○県だよ」
響「へ~自分初耳だぞ。どんなところ?」
P「そうだったか?う~ん、特に何もないなぁ。田舎でさ、着いたら響ガッカリするかもな」
響「そんなことないぞ!きっと!自分の故郷をそんな言い方したらダメだと思うし」
P「そういってもらえて助かる。響の休日潰して来てもらってるから少しでも楽しんでほしいからな」
響「今でも充分楽しいぞ。旅行、みたいだし///」
P「そっか。なら駅弁食べないとな!」
響「駅弁!?自分食べたことないからスッゴく楽しみ!」
P「好きなの買ってやるからな!」
響「ありがとう!今日のプロデューサーちょっと優しいぞ」
P「俺もテンション上がってるのかな~。せっかくの遠出だ、楽しんでいこう!」
響「うん!」
春香「(ケッ!楽しそうにしちゃって・・・羨ましい・・・)」
P「おっ駅に着いたな。時間もあるしここで弁当を買ってくるよ。なんかリクエストあるか?」
響「プロデューサー任せる!」
P「わかった!」
P「これとこれ、一つずつ下さい。それとお茶も」
P「買ってきたぞ~。好きな方を選んでな」
響「うわ~どっちも美味しそうで迷っちゃうぞ!」
P「それならオカズ交換とかしちゃうか?」
響「オカズ交換!?やりたい!」
P「よしじゃあ早速食べよう」
響「いただきます!」
春香「(あれはもうカップルのそれではないか・・・)」イライラ
春香「(あんな駅弁よりも私の方が愛情たっぷりで美味しいの作れるのに)」ムシャムシャ
P「それでな・・・」
響「うんうん・・・」
春香「・・・」
響「(楽しい!)」
春香「(楽しくない!)」
P「着いたな。なんもないだろ?ハハッ」
響「でも良いところだぞ!自分こういうところ好きだし、将来住んでみたい」
P「そんな気に入ってくれたのか。なら今日は終わったら色々案内するよ」
響「ホントか!?じゃあ早くプロデューサーの実家に行こう!」
P「焦るな焦るな。ハハハ」
春香「実家に行くのね。先回りしよっ」
P「ただいまーっ」
響「お、おじゃましまーす」
P「母さーん帰ったよー。約束通り響にも来てもらったー」
姪「あーっホントに響ちゃんだー!」ダダダダッ
P「ちゃんと挨拶しなさい、姪」
姪「はーい、叔父さん。響ちゃんこんにちはー」
響「こんにちは、はじめまして。しっかり挨拶できて姪ちゃんえらいぞ!」
姪「響ちゃんにほめられたーやったー!」
母「あらあら、わざわざ遠くまでありがとうねー。疲れたでしょ?ささっ上がって上がって」
父「が、我那覇響!ちゃんじゃねぇか・・・なぜ我が家に!?」
P「そうだな、玄関で立ち話もなんだしあがってくれ、響。父さんもなに突っ立ってんだよ」
響「おじゃましまーす」
姪「響ちゃん!今日は動物さんいないのー?イヌ美はー?」
響「イヌ美は連れてこられなかったけどハム蔵はいるぞ」
ハム蔵「ヂュイ」
姪「すっごーい!かわいー!」
母「姪、すごく喜んでるわね」
P「これでなんとか叔父の面目も立ったな」
父「さ、サインもらえんか?」
ワイワイ
春香「(精々余裕をぶっこいてるがいい響!勝負はこの後よ!)」
P「そろそろ行くか、響」
姪「えー!もう行っちゃうの!?泊まっていってよ響ちゃん!ねぇいいでしょ?おばあちゃん」
母「姪ちゃん、響ちゃんも忙しいのよ。困らせちゃダメでしょう」
父「いや、是非泊まっていってくれよ」
P「父さんまでなに言ってんだよ・・・。響は明日も収録があるからムリだよ」
響「ゴメンナー姪ちゃん。自分ももっと姪ちゃんと遊びたいんだけどな」
姪「じゃあまた会える?響ちゃん」
響「あぁ!会えるぞ!今度はイヌ美や他の子達にも会わせてあげるぞ!」
姪「絶対!絶対だよ!?」
響「自分と姪ちゃんの約束だぞ!」
姪「うん!」
P「今日はありがとうな響。今度改めてお礼させてもらうよ」
響「そんな・・・自分も楽しかったし気にしなくていいよ」
P「でもなぁ・・・飯くらい奢るぞ?」
響「じゃあ今度、また今日みたいな日にどこか食べに行きたい、かな」
P「了解。覚えとくよ」
響「期待してるよ、プロデューサー」
P「じゃあ行こうか。どこを案内しようかな~」
響「プロデューサーの通ってた学校とか観てみたな」
P「ホントにそんなんでいいのか?」
響「うん。自分はそれがいい」
P「わかったよ。俺も久しぶりに観てみたいし小学校から回るか」
春香「・・・行ったわね」
春香「さてと・・・」ピンポーン
春香「こんにちはー」
母「はいはい。あら?」
春香「はじめまして!お母さん。私、プロデューサーさんと一緒にお仕事させてもらっている天海春香と申します!」
姪「うわ~春香ちゃんだ~なんでなんで!?」
父「あ、天海春香!ちゃんじゃねぇか・・・なぜ我が家に!?」
母「テレビでよく拝見してますよ。でも、なんで?あの子さっき我那覇さんと一緒に来たけどあなたが来るなんて言ってなかったわよね?」
姪「ねー」
春香「あ、あれ~プロデューサーさんうっかりしてたのかな?・・・ほらっさっきは響はお仕事みたいな感じで来たじゃないですか?私はその、パートナーとして挨拶に伺ったといいますか・・・」
母「あらあら、あの子一言もそんなこと言わないから」
姪「おばあちゃん、パートナーってなに?」
父「いよっしゃ!アイドルがうちに嫁ぐ!」
母「ちょっとあんた!恥ずかしいから止めて下さいよ。ごめんなさいねぇさぁ上がって」
姪「ねぇねぇ春香ちゃん遊んでー」
春香「いいよーお歌でも歌う?」
――――
―――
――
―
春香「おじゃましましたー」
母「また来てくださいね」
姪「またねー」
父「泊まっていって・・・」
春香「よしっ!これでバッチリ!プロデューサーさんを追おう」タタタッ
千早「・・・」ガサッ
千早「甘いわね、春香」ピンポーン
母「はいはい、あらあら」
姪「あー千早ちゃんだー」
父「き、如月千早!ちゃんじゃねぇか・・・なぜ我が家に!?」
――――
―――
――
―
千早「おじゃましました」
美希「甘いの、千早さん」ガサッ
伊織「とんだ甘ちゃんね、美希」ガサッ
亜美「まだまだですなーいおりん」ガサッ
真美「そうはいかないよー亜美」ガサッ
真「ボクを出し抜こうったってそうはいかないよ真美」ガサッ
雪歩「いくら真ちゃんでも、そうはさせない」ガサッ
貴音「雪歩、抜け駆けとはほめられたものではありません」ガサッ
あずさ「あらあら、貴音ちゃんダメよ~」ガサッ
律子「いくらあずささんでも譲れません!」ガサッ
小鳥「律子さん、ここは譲ってください」ガサッ
やよい「うっうー!みなさんゲロ甘ですー!最後に行った方が印象に残るんですよー!」ガサッ
―後日―
P「ん?」プルプルプル
響「電話?プロデューサー」
P「ああ。もしもし、母さんどうした?」
P「嫁?そんなのまだまだ先だよ」
響「え!?」
P「響はそんなんじゃ・・・はっ!?嫁候補のアイドルその他が大勢挨拶に来た!?」
響「ブッ!?」
P「何の話だよ!?」
響「よ、嫁候補って?大勢挨拶って?」
P「待ってくれ・・・アイツら、小鳥さんと律子までなにしてんだ・・・」
響「どういうこと!?プロデューサー!!自分だけじゃなくて他のみんなも連れて行ったのか?」
P「俺もなにがなんだか・・・だから!俺もよくわからないんだよ!なんで母さんはそんなにやよいを推すんだよ!?」
響「ちょっと!プロデューサー!?」
おわり
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