未来「先輩、コンタクトに変えてみたんですけど、どうでしょうか?」
秋人「」
秋人「…悪夢だ」
未来「先輩?」
秋人「これは夢だ!夢に決まってる!早く夢から覚めてくれ!」
未来「先輩!落ちついて!」パンパン!
秋人「痛い…夢じゃない…」
秋人「眼鏡を捨て、コンタクトに鞍替えする栗山さんなんて見とうなかった…」
未来「それで、どうでしょうか?眼鏡外して、私どう見えます?」
秋人「何も見たくない!こんなの栗山さんじゃない!」
未来「そ、そんな!ふ、不愉快です!」
秋人「何でコンタクトなんてものがあるんだ!!コンタクトを発明した奴を何度倒しても僕の怒りは収まらない!!ぶっ倒しても!ぶっ倒しても!ぶっ倒しても!」
博臣「アッキー、邪魔するぞ」
秋人「博臣、聞いてくれよ…栗山さんが、栗山さんが…って博臣!?」
博臣「眼鏡をかけてみたんだが、どうだろうか?伊達だがな」
秋人「良い…すごく似合ってる」
未来「!?」
博臣「ふふ、よせやい」
秋人「いや謙遜するなよ、凄く似合ってる。黒いフレームが博臣に新しい印象を与えている。まるで、知的な眼鏡好青年みたいだ…中身は変態シスコンなのに」
博臣「そこまで誉められると、こそばゆいな…」
秋人「ありがとう、博臣。栗山さんが眼鏡を外して絶望していたのに、博臣のおかげで僕はワクワクを思い出す事が出来たよ」
未来「せ、先輩はもしかして…ホ、ホ、ホモなんですか?」
秋人「まさか、僕はノンケだよ」
未来「じゃあ、コンタクトの私と眼鏡をかけた博臣先輩ならどっちを選びます?」
秋人「博臣」
未来「」
秋人「あっ!」
博臣「おいおい、アッキー!気持ちは嬉しいが俺には美月という妹がいるんだ!でも、アッキーが俺の妹になるというなら、考えても…」
未来「ふ、ふ、不愉快、不愉快!不愉快!不愉快です!!!」
秋人「栗山さん、今のは誤解だ!勢いで言ってしまったというか…」
未来「どうせ私は先輩にとって、眼鏡をかけていなければ価値の無い人間なんです!眼鏡をかけてなければ男にも負けてしまうほど魅力が無い女なんです!」
秋人「そ、そんな事ない!落ち着いて栗山さん!」ガシッ
未来「触らないで下さい!」パシッ
未来「先輩は眼鏡をかけてるなら同性でも、犬でも電柱でも欲情できる変態なんでしょ!そんな変態とはもう一緒に居たくありません!さようなら!」
秋人「待って栗山さん!!」
未来「わ~ん!!私の先輩は眼鏡男子に欲情するホモってブログに書いてやる!!」
秋人「それは炎上するから辞めた方が良い!…一部の人には大受けすると思うけど」
美月「秋人って本当に馬鹿ね。あれじゃあ栗山さん、怒るわよ」
秋人「美月…いたんだ」
美月「追いかけなくていいの?」
秋人「でも、栗山さんを傷つけてしまった僕に彼女を追いかける資格なんてあるんだろうか…」
博臣「アッキー、こういう時は自分の気持ちに素直になる事が大事だ」
秋人「自分の気持ちに?」
博臣「そうだ、資格だとかそんなものはどうでもいい。自分の気持ちを裏切ったら、後で後悔するかもしれないぞ」
秋人「…そうだな」
博臣「そして、俺も自分の気持ちを素直に答えよう。俺はアッキーの気持ちに応える事ができない。例えアッキーが俺の妹になってくれたとしても、俺が一番好きな妹は美月だからだ」
秋人「ああ。僕も眼鏡をかけた博臣よりも、もっと好きな眼鏡をかけた人がいる」
博臣「それでこそアッキーだ」
美月(何、爽やかな顔して言ってんのよ…この変態どもは…)
未来「やったー!先輩が眼鏡男子に欲情する話を小説にしてブログにアップしたら、批判だけじゃなく応援のメッセージも貰っちゃった!」
秋人「栗山さーん!!」
未来「せ、先輩!?」
秋人「はぁー…はぁー…迷いながらも君を見つけたよ…」
未来「こ、来ないで下さい!先輩みたいなのは眼鏡ッ子好きじゃありません。もうあれは眼鏡狂いです!そんな狂人とは一緒にいられません!」
秋人「僕の素直な気持ちを伝えに来たんだ…」
未来「?」
秋人「僕は栗山さんが好きなんだ!」
未来「え///」
未来「だ、騙されませんよ!どうせ、眼鏡をかけた私が好きなんでしょ?」
秋人「うん」
未来「そこは眼鏡をかけてなくてもって言って下さいよ!」ガーン!
秋人「だけど、ただ好きなだけじゃないぞ」
秋人「僕は眼鏡をかけた人間の中で、いや眼鏡をかけた生物の中で一番眼鏡をかけた栗山さんが好きだ!!!」
秋人「眼鏡をかけた栗山さんを僕はこの世の眼鏡をかけたあらゆる全ての者の何よりも愛している!!」
未来「せ、先輩…」
秋人「だから眼鏡をかけて僕の元に帰って来てくれ―!!」
未来「はい!!!」
秋人「栗山さん、君のために用意した最新の眼鏡だ。かけてくれるかい?」
未来「カチャッ…似合ってますか?」
秋人「ああ、似合っているよ。この世の何よりも僕は眼鏡をかけた栗山さんが好きだ」
未来「先輩…私も眼鏡狂いの先輩が大好きです///」
博臣「うんうん。良かった、良かった」
美月(栗山さんの将来を考えたら、良くないわ…)
次の日の部室
博臣「おや、アッキー達はまだ来てないのか」
美月「あら、眼鏡やめたの?」
博臣「ああ。アッキーの反応がちょっと見たかっただけだからな」
美月「結構、カッコ良かったのに…」ボソッ
博臣「何か言ったか?」
美月「な、何でもないわよ」
終わり
短くてすんません
「境界の彼方」って批判も多いけど、個人的に好きなアニメです
最終回も楽しみ
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