―屋上―
男「…」
女「いつも見てたって…?」
男「学校にいる間も帰宅している間もバイトしてる時の貴方も」
男「全部見ていました」
男「バイトのシフトも把握してますし」
男「貴方の家、親戚の家等全て分かっていますよ」
女「…」ゾクッ
男「だから、俺と付き合ってください」
男「返事を聞かせてください」
女「…」
男「分かりました」
男「貴方の視力は左(0,9)右(0,7)ですね」
男「靴のサイズは24,5」
男「好きな色は赤とピンク」
男「弁当のお箸の色はこげ茶色」
男「それと、最近通われた美容院は…」
女「……」
男「なぜ泣いてるんですか?」
男「なるほど、俺の想いがまだ十分に伝わってないという訳ですね」
男「この割り箸を覚えていませんか?」
女「…知らない…!もう私に話しかけないでよ!」
男「この割り箸は貴方が前にラーメン屋で使用した割り箸ですよ」
女「……ど、どうして…男くんが…」
男「どうして?」
男「貴方のことが好きだからですよ」
女「…おえっ」
男「ニタァァァァァ」
男「貴方がラーメン屋を出てから店のゴミ箱から探して手に入れたんです」
男「そして…家に帰ってから」
男「毎日、毎日この割り箸をこうしていました」
割り箸を口の中に突っ込み舐め始める
男「ペロペロペロッ!!ジュパジュパ!!」
女「やめて…もうやめて……!」
女「私に何の恨みがあってそんなことをするの…!?」
女「おかしいよ!!こんなことするなんて!」
男「おかしい?」
男の舐める動きがピタッと止まった
男「これが普通なんじゃないんですか?」
女「とにかく…付き合うなんて無理だから!」
タッタッタ
男「ふぅ、返事は待ってくれ…そういうことか」
男はポケットの中に割り箸を閉まった
男「…今日も暑いな」
キンコンカーンコーン
女「…」
女友「女、さっきから顔色悪いけどどうしたの?」
女「…え…なんでもない…よ」
女友「そっか、なら無理しないでよ~」
女「…うん」
女の後ろの席に座っていた男がニッコリと笑みを浮かべる
男(俺の想いが伝わったんだろう)
先生「じゃあ、修学旅行のバスの座席を決めるぞ」
男「はいはいはい」
先生「なんだ?」
男「女さんは非常に乗り物酔いし易いので」
男「俺の隣にしてくれませんか?」
「ヒューヒュー!」
女「…」ぶるぶるっ
ビッチ「ちょっと、あんた何勝手に決めてんのよ!」
男「うるせーよ股間すぐ開く女がよ」
ビッチ「…は、はぁ!?」
教師「女、男の隣でいいか?」
女は恐怖のあまり首を縦に振った
男はボソッと女の耳元で呟く
男「グッジョブ」
この呟きで更に女は恐怖心を覚える
女「…」
男「ニッコリ」
先生「それじゃあ、後はお前等が適当に席を決めろ」
キンコンカーンコーン
イケメン「おい、男」
男「なんだ?」
イケメン「お前…女になにしたんだよ?」
男「なにって…」
女(イケメンくん……)
イケメン「おかしいだろ」
男「おかしい?ワッハッハッ」
イケメン「な、なに笑ってんだよ!」
男「女さんに何かをしたという証拠も無しに俺を犯人扱いか」
男「お前は顔はイケメンでも脳みそは不細工だな」
イケメン「…て…テメェ」
女友「イケメンくんはブサイクじゃないわよ!」
イケメン「女友は静かにしてろ」
女友「ごめんなさい…」
男「もういい?俺は帰らないといけないんだ」
イケメン「ああ、その代わり2度と女に近寄るんじゃねぇぞ」
男「近寄る…近寄らなければいいんだろ…ふっふっ」
スタスタ
イケメン「なに言ってるんだアイツ…」
女友「女…あんたホントに男になにかされたりしてないの?」
イケメン「先生に話し難いんだったら俺達に話てくれよ」
女「……ごめん、ありがとう」
女「ホントに私は何もされてないから大丈夫だよ!」
女友「女…」
イケメン「なにかあったらすぐに言ってくれよ」
女「うん」
男「…」
フツメン「よう、男!」
男「フツメンか」
フツメン「こんな駅前で何してんだよ?」
男「今日、同じクラスの女に告白したんだ」
フツメン「えぇ?ホントか?」
男「あまりにも俺の愛情が強すぎて返事は待ってくれ…って言われた」
フツメン「マジかよ…てかお前中学ん時もそんな事言ってたよな…」
男「中学のときは少しやりすぎたかもしれないな」
―中学時代―
男「…中学女さん」
中学女「なに?」(えっと…同じクラスの…誰だっけこの人)
男「入学してきたときからずっと貴女を見ていました」
男「24時間…ずっと」
中学女「は……?」
男「この貴女の体操服、靴下、運動靴」
スッ
中学女「わ、私が無くしたと思ってたもの!」
男「俺が大切にこの2年間保管し続けていました」
男は中学女を壁際に押し付ける
中学女「…んっ」
男「さぁ、俺と一緒にいればこの世界を見る目も変わりますよ」
中学女「…」
ガラガラッ
チャラ男「おーい…中学女……ってお前何してんだよ!!」
男「えっ」
チャラ男「死ね!!きも男!!!オラッ!!!」
男「……っ」
中学女「もっとボコボコにしてよ!」
チャラ男「オッケ、任せろ」
ボコボコッ
チャラ男「ヒャハハハハ!!ボロボロじゃねーかコイツ!」
中学女「チャラ男くんかっこいい~」
男「ごほっ…ごほっ」
ガシッ
男はボロボロになりながらもチャラ男の足を掴んだ
チャラ男「あーあ…しつけーんだよお前」イラッ
男「おい…」
チャラ男「あん?」
男「中学女さんを……幸せにしろよ」
チャラ男「当たり前だろ!!」
ドスッ
男「…うぅっ~」
中学女「やばっ、頭から血流れてるよ」
チャラ男「放置しとけば治るに決まってんだろ~ハッハッハッ!」
その後…忘れ物を取りにきたフツメンに助けられた
後で聞いた話だが中学女さんは妊娠をし中学を卒業後消息が分からなくなったと
噂で聞いたのを覚えている
フツメン「チャラ男の所為だろうな~あれは」
男「…」
フツメン「おっと、この話はもう止めにしようぜ」
男「フツメンはもう帰るのか?」
フツメン「ああ、今部活の帰りでな」
男「そういえば…ボクシング部だったっけ」
フツメン「そうそう!人数少なくて無理矢理入部させられたけど今はハマっちゃってなぁ」
男「疲れてる所悪かったな」
フツメン「また明日学校で話そうぜ、じゃあな」
タッタッタ
男「…」
イケメン「もう少しで修学旅行だし楽しみだよな」
女「うん!今から準備しないとね~」
不安になったイケメンが女と途中まで一緒に帰ることに
イケメン「バスの座席のことなんだけど…」
女「…」
イケメン「さっき俺から変更しておいてくれって頼んでおいたから」
イケメン「男は一番前で先生の隣になると思うぜ」
女「ほ、ホントに?」
イケメン「ああ、せっかくの修学旅行が楽しくなくなったら意味ないしな」
女「ありがとう…イケメンくん…」
フツメン「男の奴、周りから見たら異常なんだけどあいつは愛情が強すぎるんだよな」
フツメン「あーあ…理解してくれる奴なんて中々いないだろうな」
駐輪場に着いたフツメン
自分の自転車を停めている場所にカップルらしき2人組が溜まっていた
チャラ男「おっ、コイツ鍵つけっ放しじゃん」
ギャル「え~勝手に盗んでいいの?」
チャラ男「バーカ!借りたまま返さないだけだっつーの!」
ギャル「キャハハハ!面白い面白い!」
フツメン(あいつは…中学の時にいたチャラ男…?)
チャラ男「よ~し、さっさと逃げようぜ」
ギャル「レッツゴー!」
スッ
フツメン「それ、俺の自転車なんだけど」
チャラ男「あ?俺の自転車に決まってんだろ!!」
ギャル「なにこのブサイク、あっち行けよ」
フツメン「人の物勝手に盗むなって親に習わなかったのか」
チャラ男「ハハッ、親なんてただの金づるだろ」
ギャル「そうなの?」
チャラ男「この間、お前にプレゼントした指輪も親の金だぜ!!」
フツメン「お前…腐ってんな」
チャラ男「腐ってても彼女いるから俺は勝ち組、イェーイ」
フツメン「…お前、今まで何人女性と付き合ったんだ?」
チャラ男「んん~っ…ざっと3桁かな」
チャラ男「ヤッた人数はもっと多いけどな!!ヒャハッ!」
フツメン「…」
ギャル「嘘…」
チャラ男「バーカ、今はお前が一番好きだぜ」
フツメン「降りろ」
チャラ男「あ?」
フツメン「だから、降りろっつってんだろ」
チャラ男「テメェ…誰に指図してんだよ…」ぷるぷるっ
チャラ男「死ねやコラ!!!!」
チャラ男はカッターナイフを取り出しフツメンに駆け寄る
タッタッタ
フツメン「…男のをボコった分だ」
バキィッ!!
フツメンの左フックがチャラ男の側頭部に直撃した
チャラ男「ほぎゃぁっ!!!!」
口から泡を出し気絶
フツメン「…おい」
ギャル「…ヒッ」ビクッ
フツメン「もう悪い男に引っかからないようにしろよ」
フツメン「今の時代、純粋に愛してくれる人なんて中々いないもんだしな」
ギャル(かっこいい…///)
―喫茶店―
イケメン「ここ、最近出来たばっかりの店なんだ」
女「へぇ…なんかお洒落だね」
イケメン「こういう店って女子が喜ぶかなーって思ってな」
女「なんか、イケメンくんって女慣れしてる感じだよね」
イケメン「え…そうか?」
女「だって私のクラスの女子なんて皆、イケメンくんのこと噂してたよ?」
女「かっこいい!とかね」
イケメン「俺、自分でかっこいいなんて思ったことないし…」
2人が楽しく喫茶店で会話している様子を
少し離れた席で眺めていたのは
男「…」
男「楽しそうだな」
男「あ、すいませんコーヒー1つ」
店員「かしこまりました」
男「どうして…どうして…イケメンなんだ……」
男「あいつもどうせ女とエッチしたいだけなんだろ…」
男「あいつじゃ女を幸せに出来る訳が…!」
イケメン「そろそろ出ようか」
女「はーい」
スッ
男「あ、2人が店から出るぞ」
男「…尾行してみるか」
男も席から立ち上がり2人を尾行することに
イケメン「…」
女「…」
男(女に近づきやがって…クソックソッ…)
イケメンの歩く動きがピタッと止まった
男「ん…?」
イケメン「いつまでコソコソ隠れてんだよ」
男(バレたか…)
女「え?」
イケメン「お前に言ってんだよ」
オタク「………」
イケメン「喫茶店にもいただろ?いい加減にしろよお前」
女「同じクラスの…オタクくん?」
男(あー良かった、そっちか)
オタク「…」
イケメン「なに黙ってんだよ…なんとか言えよ!」
グッとオタクの胸倉を掴む
女「イケメンくん…暴力はダメだよ!」
イケメン「女は他の事でも体調崩してんだよ…」
オタク「…ウッヒッ」
イケメン「…イライラするんだよ…お前等みたいにウジウジしてる奴はよ!!」
オタク「デュフィ…グシュッ…」
イケメン「は?」
イケメン「なんとか言えよ!!」
オタクの顔面を殴ろうとしたその時
スッ
男「へぇ、暴力系イケメンってのが流行ってんのかな」
イケメン「お前……」
女「男くん…」
男「とにかく、オタクから手を離してやったらどうだ?」
イケメン「…チッ」
乱暴に手を離すイケメン
オタク「…ひゃぁっ」
男「大丈夫か?」
オタク「あ…アリガトウゴザイマス」
イケメン「お前は女に近寄るなって言っただろ?」
男「今みたいに女さんに暴力を振るかもしれないと思ってな」
男「たまたま通りかかっただけさ」
男「所詮、お前の本性は女さんとエッチして暴力振りたいだけだろ」
男「さっさと本性現せよ」
イケメン「…」
女「イケメンくんはそんな人じゃないから」
男「え?」
女「エッチしたいと思ってるのって…男くんのことでしょ?」
女「それなのにイケメンくんのこと勝手に決め付けたりしないでよ…」
イケメン「女…」
男「…」
男「あの時の返事、今聞かせてくれないか?」
女は暫し黙った後にゆっくりと口を開いた
女「ごめんなさい…」
男「そうか…分かったありがとう」
オタク「えっ?えっ?」キョロキョロ
イケメン「何の話だよ…?」
女「ごめん、私もう帰るね」
イケメン「お、おい!男と何の話してたんだよ!?」
男「……」
男(誰かに脅されてるから今はごめんなさい…ってことにしておこう)
オタク「………ごめん」
男「気にするな」
男「それよりどうしてあの2人を尾行していたんだ?」
オタク「我が輩……女さんのことが…好き…だったから」
男「……」
オタク「でも…我が輩みたいな奴じゃ…」
男「容姿を重視する女もいれば中身を重視する女性もいる」
男「だから諦めずにアタックしてみればいいと思うぞ」
オタク「……男くん…」
男「…じゃあ、俺はそろそろ帰るよ」
スタスタ
オタク「…かっこいい…」
男「すいません、ロープ1つください」
店員「こちらでよろしいでしょうか?」
男「はい、なるべく丈夫なやつで」
店員「かしこまりました」
男はホームセンターでロープを購入し自宅へ向かった
男(女の気持ちは完全にイケメンに傾いてるだろうな)
男「家だと迷惑がかかりそうだな、近くの公園でいいか」
近所の公園に入りロープが吊るせそうな場所を探す
ロープを木に吊るし
男「よし…これでいいか」
男「母さん俺を産んでくれてありがとう」
タッタッタ
弟「おい、兄さんやめろ!!」
男「離せ死なせてくれ」
弟「首吊りとかやめろよ!!!!母さんが悲しむだろ!」
男「頼む、今すごく死にたいんだ」
弟「兄さんがいなくなったら俺は1人ぼっちになるじゃないか!!」
弟「だから…やめろって!!」
男を突き飛ばす
男「うっ」
弟「なんで自殺する必要があるんだよ!」
男「…ごめん」
弟「どんだけ辛くても自殺するのだけは止めろ!」
男「…ごめん」
弟「分かればいいよ、じゃあ俺は塾に行ってくるね」
自転車に跨り漕ぎ始める
チリンッチリンッ
男「……」
男「止められたけど…やっぱり死にたい……」
―次の日―
キンコンカーンコーン
教師「きりーつ、礼」
一同「おはようございます」
教師「え~いよいよ修学旅行まで3週間を切った」
教師「その前に模擬試験やら体育祭というイベント盛りだくさんだが」
教師「なんとかクラス全員で乗り切ろう」
教師「以上」
フツメン「あれ…男の奴、今日は学校休みかよ」
オタク「……フツメン氏」
フツメン「ん?お前って…えーっとオタクだよな?」
オタク「…」
フツメン「どうした?」
オタク「アミャッミャッァ~」
フツメン「アミャッミャッァ?」
オタクは顔を真っ赤にし教室を出て行った
フツメン「な、なんか俺悪い事したかな…?」
イケメン「フツメン」
フツメン「おう、イケメン」
イケメン「修学旅行のグループ行動の時、俺等と同じグループでいいか?」
フツメン「誰がいるんだ?」
イケメン「俺とお前と女と女友だよ」
イケメン「あと男女1人ずつ誘わないといけないけどな」
フツメン「じゃあ…男誘おうぜ!」
イケメン「は…?」
フツメン「え、男誘っても別にいいだろ?」
イケメン「なんでそんな奴誘うんだよ…」
イケメン「DQN誘おうぜ」
DQN「チャラウィース」
イケメン「男みたいな奴とつるむの止めろよ」
フツメン「…」イラッ
フツメン「悪い、俺このグループ抜けるわ」
イケメン「は?」
フツメン「俺は男とグループ組むし、じゃあな」
スタスタ
イケメン「なにいい子ぶってんだよ…」
フツメン「オタク!」
オタク「…ヒッ」
フツメン「俺と男と一緒に修学旅行のグループ組もうぜ」
オタク「……いいんでs…か?」
フツメン「当たり前だろ、とにかく女子は適当に誘っていこう」
オタク「…女さん」
フツメン「え?」
オタク「女子は女さんを誘って欲しいです!!!!!」
フツメン「お…おう……でも、女ってイケメングループに入ってるしな…」
オタク「…だっ、だったらお金を払います…」
フツメン「バカ、やめろって」
フツメン「お金で解決する様なもんじゃないから」
オタク「…うぐぅっぁ」
フツメン「2人で交渉してみようぜ」
オタク「…ヒェッ?」
フツメン「俺達のグループにきてくださいって頼んでみるか!」
女「…」
女友「グループ決まったの?」
女「今の所はイケメンくんのグループに私達2人が入ってるみたいだよ」
フツメン「おっす」
女「あ、フツメンくん」
オタク「…」
女友「フツメンはグループ決まったの~?」
フツメン「いやーそれがまだ決まってなくてな」
女「へぇー」
オタク「…あのっあのおお」
女「え?」
フツメン(行け、オタク…!)
オタク「わ、我が輩のグループに入ってください!!!!!」
女友「グループにって…もう私達は決まってるんだけど?」
フツメン「そこを何とかしてくれねーかな?」
女「女友がいいなら私は良いけど…」
女友「え、えぇ?」
俺「なるほど、俺の想いがまだ十分に伝わってないという訳ですね」
俺「この割り箸を覚えていませんか?」
俺「…知らない…!もう私に話しかけないでよ!」
俺「この割り箸は貴方が前にラーメン屋で使用した割り箸ですよ」
俺「……ど、どうして…男くんが…」
俺「どうして?」
俺「貴方のことが好きだからですよ」
俺「…おえっ」
俺「ニタァァァァァ」
弟「兄さん、これ見てよ~」
男「なんだ」
スッ
弟「この間、兄さんの自殺止めた日に塾のテストだったんだけど」
弟「なんと塾内で1位だったんだ!」
男「そうか…良かったな」
弟「兄さんのお陰だよ!」
男「いや、俺は自殺を試みたぐらいしかしてないけど」
弟「きっと塾テストの神様が俺に微笑んでくれたんだよ」
男「………」
弟「じゃあ、俺は彼女の家に遊んでくるよ」
男「……死ね」ボソッ
教師「今日の5~6時間でグループ班をちゃんと決めろ」
ざわざわ
イケメン「俺達のグループはもう決まったよな」
DQN「ウィウィース」
ビッチ「イケメンくんのグループとかマジ最高~」
女「イケメンくん…」
イケメン「あ、どうした?」
女「私達、フツメンくんのグループに行く事になったから…ごめんなさい」
イケメン「えっ」
フツメン「…ニヤッ」
イケメン(あ……あの野郎…!!!)
イケメン「ど、どうしてフツメンのグループに…!?」
女「ごめんなさい…」
イケメン(クソッ…あいつ勝手にグループを変えやがったな!)
ブス女「イケメンくん、代わりに私が入るわ」
イケメン「…」ピクピクッ
イケメン(ここでブス女をグループに入れれば性格が良いって思われるかも)
イケメン「いいよ、一緒にグループ組もう」
ビッチ「はぁ~?なんでそんな地味な奴誘うんだよ!」
女友「イケメンくんってやっぱり性格良いんだね~」
教師「よし、グループはこれで決定だな」
教師「明日からの試験頑張れよ」
フツメン「きりーつ、礼」
一同「さようならー」
キンコンカーンコーン
フツメン「よーし、今日は部活休みだし男の家でも行くか」
オタク「…あのぅおつ」
フツメン「よう」
オタク「我が輩も…行っていいですかぁっ…?」
フツメン「いいけど、お前部活は大丈夫なのか?」
オタク「…はい」
フツメン「それじゃ一緒に行くか」
フツメン「悪い、俺自転車通学だから駐輪場までいいか?」
オタク「はい」
スタスタ
部員「オタク!お前今日の部活どうするんだよ!」
オタク「……ウッヒィッ」
部員「まぁ、お前は才能っていうかセンスあるから練習する必要無いとは思うけど…」
フツメン「その道着…空手か柔道でもやってんのか?」
オタク「はい、我が輩は柔道部のキャプテンです」
フツメン「!!」
部員「人数少ないから来てもらわないと困るけど…今日だけは見逃してやるよ」
オタク「…アリガトウ…ゥ」
スタスタ
フツメン「お前、柔道部だったんだな…」
オタク「……意外ですよね」
チリンッチリンッ
フツメン「男の家まで結構距離あるし後ろ乗れよ」
オタク「……いいんですかぅ・・・?」
フツメン「おう」
スッ
ボコンッ
フツメン「・・・うおっ!?」
オタクが座った瞬間、フツメンの自転車の後のタイヤがパンクした
オタク「ご、ごめんなさい!ごめんなさい!!!!」
フツメン「いや・・・・別に良いけど…」
オタク「…体重が120kgもあれば2人乗りなんて無理ですよね……」
フツメン「120……すげぇ…」
ピンポーン
ピンポーン
男「…誰だろ」
フツメン「おーい!フツメンだ!」
男「フツメンか」
ガチャッ
フツメン「よっ」
オタク「…ヨッ」
男「フツメンに…オタク…?」
フツメン「今日休んでたから心配で見にきたんだよ」
フツメン「とりあえず、元気そうで良かった」
男「……悪いわざわざ来てもらって」
フツメン「気にすんなって!修学旅行のグループも決めておいたぜ」
フツメン「ほら、これがグループ表だ」
スッ
男「え…女さんが…?」
フツメン「そうそう、オタクのアプローチで何とか誘えたんだよ」
オタク「…そ、それほどでも…」
男「……」
フツメン「どうした…?」
男「昨日、イケメンと女が一緒に帰ってるところ見たんだ」
男「それで告白した返事を聞いたら……」
オタク(告白…)
フツメン「それで今日学校休んでたんだな…」
男「もう女はイケメンに心が傾いてるんだ」
オタク「…」
フツメン「まだそうとは決まってないだろ」
男「女さんの使用済み割り箸はもう捨てた」
オタク「…!!」
オタク「ぜ、ぜひ我が輩に売ってください!!」
オタクが男に飛び掛る
男「お…重い!!もうないって…!」
―教室―
グチュグチュ
イケメン「…はぁ…はぁ」
女友「んんっ…」
パンパンッ
イケメン「気持ちいよ女友…」
女友「私も…イケメンくんのアソコが当たって気もちい……」
パンパンッ
イケメン「俺達こういう関係でもいいよな?」
女友「うん…イケメンくんとなら喜んで…」
フツメン「修学旅行とか体育祭で女にアピールすれば振り向いてもらえるだろ」
男「…イケメンさえいなければ…」
オタク「……イケメンが憎い」
フツメン「おいおい…」
フツメン「でも、あいつ今彼女いなかったっけ?」
男「それは知らん」
フツメン「結構他の女に乗り移ったりとかはしてるけどなぁ~」
オタク「……我が輩は一途です!!!」
フツメン「わ、分かったよ一途なんだろ」
男「どうせ今頃イケメンも他の女とエッチしてそうだな」
フツメン「いくらなんでもそれはないだろう…」
イケメン「うっ…」
ズプッ
イケメン「ハァハァ……」
白い液体を女友の胸にぶちまける
女友「あっ…」
イケメン「ハハッ…AVみたいだな……」
女友「もう…イケメンくんってエッチなんだね…」
イケメン「男は皆そうだよ」
女友を抱きしめそう呟く
イケメン「じゃあ、そろそろ帰ろうか…送っていくよ」
女友「うんっ、ありがとう」
2人が教室から去った後
静かに清掃用具箱が開いた
ギィィィッ
教師「………」
中には教師が入っていた
男「そういえば、明日から試験でその次の週には体育祭なんだな」
フツメン「ああ、詰め詰めで大変だぜ」
オタク「……体育祭のメインイベント…流血デスマッチで…」
男「流血デスマッチ?」
フツメン「俺等の高校の伝統種目らしいな」
フツメン「今年は2年の俺達がその種目に出場しなきゃならないけど」
フツメン「参加する奴がいなくてこのまま取り消しになるだろうな」
男「…そうか…この種目でイケメンをボコボコにすれば…」
オタク「…女ァ…さんは…振り向いてくれるかも…」
フツメン「おいおい…ボコボコって…」
男「イケメンの顔を陥没するまで殴れば不細工になるはずだ」
オタク「…そ、その通りです!」
フツメン「やりすぎだから止めとけって!」
フツメン「そもそもあんなバカみたいな種目さっさと取り消すべきだ」
男「フツメン、俺はマジなんだ」
フツメン「…男…」
オタク「流血デスマッチはオープンフィンガーグローブ着用ですね」
フツメン「オープンフィンガー…総合格闘技かよ」
男「俺は他の種目を全て拒否してこの種目だけ出る…」
―試験1日目―
カリカリッカリッ
オタク「…」
イケメン「…」
フツメン(あぁ~~訳分かんねぇ~~)
男(問1には女さんの名前を書いておこう)
カリカリッ
キンコンカーンコーン
教師「ご苦労だった、明日もテストだから家に帰ってしっかりと勉強して来い」
教師「それと、男は後で職員室に来い」
ざわざわ
イケメン「…ふっ」
フツメン「おいおい…あいつカンニングでもしたのかよ…?」
―職員室―
教師「まぁ、そこに座れ」
男「…はい」
スッ
教師「呼び出された理由は分かるな?」
男「…」
ピラッ
教師「今回のテストの答案用紙の回答に全て女の名前を書いた事だ」
教師「一体どういうことなんだ?ん?」
男「それは…」
男「回答はよく覚えていません」
教師「嘘はつくな…!!!」
ガシャンッ
教師は両手で机をバンッと叩いた
机の上に置いてあった湯飲みがひっくり返った
体育教師「ヒュー…教師さんが久し振りにキレたなぁ」
校長「あの教師は実質この学校で一番の権力を持つ男ですからなぁ」
教師「ふざけた回答をすればウケを狙えると思ったのか?」
男「…よく覚えていません」
教師「ふざけるな!!!」
パチンッ
教師に平手打ちをされる
男「…っ」
教師「お前は…お前は今何歳だ!?言ってみろ!!!!」
男「じゅ…十七歳です……」
教師「自分の名前まで女の名前にしやがって!!」
校長「まぁまぁ…怒るのはその辺にしておきましょう」
教師「うるさい!!老人は下がってろ!!」
校長「ごめんなさい…」
男「…教師…そこまで貴方が怒る理由が俺には分からない…」
教師「あん?」
男「…たかが女さんに対する愛を綴っただけなのに…そこまで怒るなんて…」
教師「高校生の餓鬼が一丁前に恋愛を語るんじゃねぇぞ」
ドスッ
男「うぐっ…」
教師「お前等みたいな男が増えてるから…女性が苦しんだりしてるんだろ…!!」
教師「付き合うなら責任を持って付き合え!!」
教師「…ふぅ」
教師は息を荒げながらイスに座った
男「貴方は…一体何者なんですか……?」
教師「俺は今年で35歳だが性行為をしたことがない」
男「えっ」
教師「俗に言う童貞という奴だ」
男「…」
教師「誰にも言うなよ?」
教師「でもな、俺は童貞でいることに誇りを持ってる」
教師「童貞でいることによって性病の感染や望まない妊娠を防ぐことが出来る」
教師「そう思うと…俺は今の自分が好きでたまらないんだ」
男「…先生……」
教師「今の若い奴は純粋な恋をしている奴が少なすぎる」
教師「男はただ女とやりたいがために付き合おうとする猿ばかりだ」
教師「だったら1人で自慰をしてスッキリしやがれってんだ」
男「……」
教師「責任も持てない餓鬼が女性と性行為をするなんて俺は許せん」
教師「…分かったか?」
男「は、はい…」
教師「もう2度とこんなことするなよ」
男「失礼します」ペコッ
ガラガラッ
校長「ホッホッホッ、久し振りに熱弁を振るいましたなぁ」
教師「…うるせーぞジジイ」
校長「ホッホッホッ」
ざわざわ
フツメン「問1の選択問題どっちにした?」
女「うーん、確か私は○にしたかなぁ」
フツメン「げっ!×じゃねーのかよ!!」
オタク「…これは○ですね」
フツメン「オタクが言うんだったら間違いないだろうな…」
女友「…」そわそわ
女「女友はテストどうだったの?」
女友「あ…う、うんあんまり出来なかったよ」
女「あはは、じゃあ私と一緒だね~」
女友(イケメンくんイケメンくんイケメンくんイケメンくんイケメンくんイケメンくんイケメンくんイケメンくんイケメンくん)
ガラガラッ
男「…」
フツメン「男!!」
女「…男くん……」
男(女さん…ダメだ…今は目を合わせないでおこう……)
オタク「…どうして職員室に?」
男「えっ、いやそれは……」
フツメン「カンニングでもしたのかよ」
男「女さんの名前を答案用紙に全部書いちゃったんだ…ふふっ」
フツメン「…」
オタク「…」
女「…」
フツメン「は…はははっ」
男「女さん…俺の想いを再び貴女に…」
女「ごめん……私そろそろバイトの時間だから」
タッタッタ
男「あっ…!」
男「2回目の告白も…ダメだったか…」
フツメン「当たり前だろ!!」
オタク(…)
フツメン「なぁ、もっと普通に想いを伝えることはできねーのか?」
男「俺からすればかなり普通だとは思うんだが」
フツメン「愛情が強すぎるんだってお前は!」
―理科室―
ビッチ「こんな所に呼び出して何の用~?」
オタク「…」
スッ(5000円を差し出す)
オタク「これで…我が輩と…遊んでください」
ビッチ「はぁ?」
オタク「お願いします!!!」
ビッチ(でも、お金に困ってたしいいかな)
ビッチ「それじゃ足りないなぁ…私諭吉さん好きだし」
オタク「じゃ、じゃあこれ+諭吉さんを3枚つけるから…」
ビッチ「やったー交渉成立ね」
ビッチ「デート時間は20分だから」
オタク「…う、うん」
イケメン「お待たせ」
女友「イケメンくん…」
ぎゅっ
イケメン「…ちょ、こんな所じゃ人に見られるだろ…」
女友「早くこうしたかった…教室じゃ出来なかったし…」
イケメン「甘えん坊だな」
イケメン「今日も俺の家でいっぱいしようぜ」
女友「うん///」
―放課後―
教師「うーむ…」
昨日のイケメンと女友の性行為を期待し
清掃用具箱に入っている教師
教師(今日は教室でやらないのか…?)
教師(昨日はあの行為を見てからずっと興奮しっ放しだったからな…)
男「フツメン…」
フツメン「ん?」
男「今日は部活はなかったのか?」
フツメン「久し振りのオフだよ、だからこうしてお前と遊んでるんだ」
男「…なんか…せっかくのオフを俺に使ってもらって悪いな…」
フツメン「とりあえず、ゲーセンでも行こうぜ」
男「ああ」
ガーッ
オタク「…ウッヒッヒッ」
ビッチ「じゃあね~」
オタクはビッチに笑顔で手を振った
ビッチは駆け足でゲームセンターを出て行く
フツメン「あいつ…」
男「…」
男はオタクに詰め寄った
オタク「…ヒィッ!?」
男「お前、彼女いたんだな」
オタク「……」
男「おめでとう」
フツメン「え…やっぱあのビッチってオタクの彼女なのか?」
男「どう見てもそうだろ」
オタク(どうしよう…お金を使って遊んでもらってたなんて言えないや…)
フツメン「ビッチと付き合ってんのか?」
オタク「……」
オタク「…付き合ってますぅ…」
フツメン「おぉ、良かったな!」
男「…チッ」
フツメン「舌打ちするなよ…」
オタク「……ご、ごめん…もう帰りますぅぁ…」
男「おい、ビッチとどんな感じで付き合ったのか教えろよ」
オタク「…うぅっあ」
フツメン「ビッチが不良に襲われてる所をオタクが助けて」
男「…ビッチが惚れたって訳か」
オタク「……う、うん」
フツメン「有り得る話だよな~オタクは体格良いし」
フツメン「そこら辺にいるチンピラ程度なら粉に出来るだろうな」
男「……」
オタク「そ、それじゃあ…っ…帰ります」
スタスタ
フツメン「行ったか」
男「やけに焦っていた感じだったな…」
フツメン「あー、付き合ってるのが周りに知れ渡るのが嫌だったんじゃないのか?」
男「…おかしい…何かがおかしい」
……
…
オタク「…」チラッ
美女「…」
中学時代クラスにとてつもなく可愛い女子がいた
我が輩はその女子に夢中になっていた
当然、自分から話しかけるなんてことは出来ない
だから彼女を四六時中眺める事で満足していた
そんな学校生活が何ヶ月も続いたある日…
美女「オタクくん、この間休んでたからノート写させてくれない?」
なんと彼女から喋りかけてきてくれたのだ
オタク「……ブッヒャッ」
あまりの嬉しさに全身から汗が噴出したのを覚えている
交わした言葉はたったそれだけだったのだが
それ以来、彼女を恋愛対象として見るようになったのだ
自分の感情を抑えきる事は出来なかった
こんな気持ち悪い自分に話しかけてくれる優しい女の子…世界中どこを探してもいない
彼女はよく学校を休んでいたため
我が輩が彼女の分のノートを写すようになった
オタク「…フッヒッ…美女さん…これ」
スッ
美女「え、何のノート?」
オタク「美女さん休むことが多いから…これからは代わりに…我が輩がノートを…取るよ…」
美女「…ほ、ホントに!?」
オタク「ニコッ」
彼女の喜ぶ顔を見るだけ満足だった
そして、文化祭の日に彼女に告白をすることにした
―体育館裏―
オタク「…ハァハァ…美女さん来てくれるかな…」
急いで体育館裏に向かおうとするオタク
すると、既に体育館裏に誰かいるようだ
ヒソヒソ
オタク(誰だろ…?)
オタクは身を潜めながらその会話に耳を傾ける
美女友「でさぁ~あんた学校休みまくってるけど大丈夫なの?」
美女「うん、なんかクラスのオタクって奴がノート取ってくれてるし」
美女友「オタクってあの超きもい奴じゃん!」
美女「今体育館裏に呼び出されたんだけど…どう見てもこれって告白だよねぇ~あぁきもいわぁ」
美女友「じゃっ、私はお邪魔だから帰るね」
美女友「告白されて羨ましいなぁww」
美女「ちょっとバカにしないでよ~誰もあんなきもい奴好きにならないって」
スタスタ
オタク「…」
美女「あ、オタクくん!」
美女「急に呼び出して何の用?」
オタク「…」
美女(好きです…って言った瞬間、無理!って言ってやろう~っと)
オタク「美女さん……」
美女「にやにや」
オタク「死ねや!!!!!!ブス!!!!!思い上がるなや化粧お化けが!!!!!!!!!」
美女「!?」
この事件がクラス全員…いや学校全体に知れ渡り
オタクは残りの中学生活をいじめで終える事となった
それ以来、人と会話をするのが苦手になったのだ
女性と付き合っている男が羨ましくて仕方なかった
どんな手段を使ってでも付き合いたかった……
……
…
オタク「…はっ」
オタクは昔の思い出を夢で見ていたようだ
オタク「……もう、あの時とは…違う…ぅ…」
―体育前日―
教師「という訳で今日は出る種目を決めたい」
教師「前日だから今日中に決めないと帰れないぞ」
ざわざわ
イケメン「ったく、なんで前日に決めるんだよ」
フツメン「じゃあ俺は800m走でも出るかなぁ」
DQN「俺は騎馬戦な後、俺は絶対上な」
女「何出ようかな」
イケメン「球入れとか良いんじゃないか?」
スッ
さりげなく女に急接近するイケメン
女友(…女…イケメンくんと近いって…)
女「球拾いやってみようかな」
男(イケメン…女さんに近いんだよ…)イライラッ
教師「よーし、決まったか」
ブス女「後はぁ~流血デスマッチだけですぅ」
教師「流血デスマッチに誰か出ろ」
教師「学年から最低でも2人は出ないとダメだ」
男「はい」
教師「どうした男?」
男「俺、流血デスマッチ出ます」
教師「ほう」
イケメン「…へっ、お前みたいなヒョロヒョロが出るのかよ」
教師「もう1人ぐらい出るやつはいないかー?」
女「男くん…流血デスマッチに出るんだ…」
男「観客席で応援しててくださいね」ニコッ
女「…う、うん」
男「先生…俺はイケメンくんを流血デスマッチに推薦します」
イケメン「…は?なんで俺がそんな種目に…」
男「ははっ、そうですか怖いんですね」
イケメン「怖くねーし…ふざけんなよ!」
男「自慢の顔が潰されるのが怖いんでしょうね…大してかっこよくないのに」
イケメン「…」イライラッ
女友「男、お前うざいよ」
男「女友は黙ってろ口出しすんな」
女友「な・・・なによ・・・」
イケメン「いいぜ…生徒の前でお前をボコボコにしてやるよ…」
イケメン「先生、俺も流血デスマッチに出ます」
教師「よし決まったからお前等帰っていいぞ」
キンコンカーンコーン
男「フツメン、お前にセコンドを頼みたい」
フツメン「それはいいけど…ホントに出るつもりかよ」
男「女さんにアピールできるチャンスだ」
フツメン「イケメンは193cmでリーチも長いしなぁ」
フツメン「身長が高ければ良いって訳では無いけど多少は有利だよなアイツは」
男「162cmの俺は不利か?」
フツメン「不利と言えば不利だな…」
男「…クソッ」
―体育館裏―
ビッチ「…」
イケメン「おい、オタク」
オタク「な…なぁに?」
イケメン「お前…ビッチに金使って遊んでもらってたんだろ?」
オタク「…!」
イケメン「この事バラされたくなかったら…俺の代わりに流血デスマッチに出ろよ」
オタク(ビッチさん…あの事をイケメンくんに話したのか…)
ビッチ「にやっ」
イケメン「ぶっちゃけ顔を傷つけられる種目なんかに出たくないんだよ」
イケメン「代わりにお前が男を叩き潰せ」
イケメン「そうすればこの事は卒業するまで黙っておいてやるよ」
オタク「……うっぅぅ…」
イケメン「早く決断しろ」
オタク(男くんと…殴りあうなんて……)
イケメン「この事がバレたらお前は一生学校に来れなくなるぜ?」
オタク「…っ」
過去の思い出がフラッシュバックする
イケメン「それでもいいんだな…?」
オタク「…出ます…出ます!!だから……だからそのことは言わないでください…!!」
イケメン「それでいいんだよ」
イケメン「先生には自分の意志で出たい…って言うんだぞ」
オタク「…はいぃ…」
イケメン「俺とお前が代わった事は直前まで誰にも言うなよ」
オタク「……」
ビッチ「やったーこれで男がボコボコにされるとこが見れるね!」
イケメン「あんな奴がいるからフツメンも人生が狂っちまったのさ…」
―公園―
フツメン「ジャブ、ジャブ、右ストレート」
パンパンッ…ズドンッ
男「ぜぇぜぇぜぇはっぁは」
フツメン「まだ30秒しか経ってないぞ~」
男「…ミット…打ちが…こんなにきついなんて……」
―3分後―
男「ハァハァハァハァハァハァハッ」
フツメン「無理だな…1日でボクシングの基礎を全部覚えるなんてのは」
男「すまん…なんとか倒すようにする」
フツメン「とりあえず相手との間合いを取りながら懐に入るなりするしかないな」
フツメン「何でもありだから、タックルでテイクダウンするのも悪くはないぜ」
男「…厳しいな…」
フツメン「俺もなるべくセコンドで勝てるように指示するよ」
男「いや、待てよ…」
フツメン「どうした?」
男「1つだけ…策が思いついたかもしれない……」
―次の日―
わーわー
学校の校庭には全生徒が集まっていた
校長「ホッホッホッ、今日は晴天に恵まれましたなぁ」
校長「以上で私の話を終わりますぞ」
パチッパチッ
フツメン「さすが世界一校長の話が短い校長だな…」
男「だから俺はあの校長が好きなんだ」
そして、ついに体育祭が開幕
各生徒全力を出し切り種目を次々とこなしていく
男「…」
フツメン「お前の出る流血デスマッチは午後の部の一発目だからな」
男「…イケメンの顔…ボコボコにして整形させてやるぜ…ヒヒッ」
―球入れ―
解説者「頑張れ、赤組頑張れ」
わーわー
イケメン「それっ」
シュッ
女「私もたくさん入れなきゃ…!」
イケメン「ほら、こうやって投げるんだよ」
イケメンは女の右手に手を添える
女「…!」
不覚にもドキッとしてしまう
その様子を近くで見ていた女友
女友(…なんで女なの…なんで……?)
パァーーンッパァーンッ
続いては教師参加の先生対抗リレー
早々たるメンバーが参加している
解説者「第1コースには教師」
フツメン「おぉ、俺達の先生がトップバッターか」
「よーいドン!」
パァーンッ
教師「ふんぬっ!!!!!」
ズギャァッ!!!
フツメン「はええええ!!」
解説者「トップバッターの教師はやい!他の先生方も頑張って下さい!」
教師「フッフッ…楽勝だな」
解説者「教師から第2走者の理科の先生にバトンが手渡されます頑張れ!」
理科「ハイッ」
タッタッタ
教師「よしよし、これだけ差をつけてれば逆転は有り得ないな」
……
…
解説者「いよいよアンカーの出番です」
解説者「1位は第1コースの赤組です!」
女「あ、茶色組のアンカーって校長先生!?」
校長「ホッホッホッ、茶色組は最下位ですなぁ」
教師「校長、この勝負頂きましたよ」
解説者「茶色組!やっとバトンがアンカーの校長先生に手渡され…」
校長「行きますぞ」
ズバッシャァッンンンンッーーーーー!!!!!
教師「なっ……!!」
フツメン「こ、校長あんなに速いのか!?」
解説者「すごいすごい!校長先生が物凄いスピードで抜いていきます!」
校長「ふんふんふんふんっ!!!」
数学の先生「Xから2を移行…そしてbから代入を…ハァハァ」
解説者「数学の先生が校長に抜かれた!負けるな!」
世界史「コンスタンティノープルが…バルバロイ…」
解説者「世界史の先生も抜かれた!凄いぞ校長!」
パァーンッ
解説者「校長先生、1位でゴールイン!」
教師「ば…バカな…」
校長「糞教師が」ペッ
教師の顔に唾を吐く
教師「………校長…」
解説者「お昼休みです、生徒の皆さんはお弁当を食べて午後の部に備えてください」
男「よし、食べに行こう」
フツメン「俺は軽めにしとくわ」
女「…お、女友…どうしたの?」
女「…」ギロッ
女友「…」ギロッ
の間違いです><
女友「どうした…?よくもそんな事が言えるわね」
女「なんの事・・・?ホントになにも分からないって!」
女友は女を壁に押し付ける
ドンッ
女「…っ」
女友「イケメンくんになにしたの?」
女「は…?」
女友「どんな手を使って誘惑したのよ!!」
女「ゆ、誘惑って……」
女友「とぼけないでよ、この淫乱女」
女「…訳分かんないよ!」
女友「いつまでとぼけてるのよ!!」
グイッ
女の髪を掴む
女「…いたっ……」
女友「私の…私のイケメンくんを……!!」
先生「おーい、お前達そんな所で何してるんだ!」
女友「…チッ」
女「…」
女友「これから私に話しかけないでね、あんたはもう友達でも何でもないただの知り合いよ」
スタスタ
女「…ま、待ってよぉ……うっ…う……」
これはハッピーが期待できるな。
もう一つのNTR好きの1の方は・・・
―控え室―
男「…ふぅ」
フツメン「調子はどうだ?」
男「全快時の2%ってところだ」
フツメン「よし、とにかくリラックスしていけよ!」
男「…おう」
男「なんたって…俺には秘密道具があるからな…」
解説者「いよいよ午後の部です、午後の部1発目の種目は」
解説者「我が校の伝統種目…流血デスマッチです!!!」
解説者「これより流血デスマッチのルールを説明します」
・金的、目潰しはダメ
・1R10分で合計3R
解説者「以上です!」
解説者「生徒の皆さんは観客席に戻ってください!」
ざわざわ
女「…女友」
女友(無視)
イケメン「女友、どこ行ってたんだよ」
女友「ごめ~んちょっと疲れてて」ぎゅっ
女に見せびらかすようにイケメンに飛びつく女友
女「…」
解説者「それでは、赤コーナーより2年×組男選手の入場です!」
解説者「皆さんどうか暖かい拍手でお迎えください!!」
パチッパチッ
~るーるーうる~
我が校の校歌と共に男が校舎内から出てくる
グラウンドの真ん中にはリングが設置されている
解説者「この試合を同じクラスの女さんに捧げたい!!!」
解説者「俺の気持ちが届くまで俺はリングに立ち続けるとのことです!!」
「ヒューヒュー」「大胆だなぁ~」
女「…お、男くん…」
女友「きもー、あいつに狙われてる女とかきもーい」
解説者「男選手!何やら右手を天に突き上げ雄叫びのようなものを上げています!!」
男「………」
フツメン「口開けて雄叫び上げてるフリするの止めろよ…」
イケメン「ふふっ、楽しみだな」
女友「そういえば~イケメンくんが出るんじゃなかったの?」
イケメン「昨日から風邪気味で代わってもらったんだよ」
女(え…?)
イケメン「きっと男の奴…驚くだろうぜ」
解説者「そして、今リングイン!」
ワァァァァァ
男「うっし」
フツメン「後はイケメンが来るのを待つだけだな」
解説者「続いては青コーナーの…オタク選手の入場です!!!」
男「…なに?」
フツメン「お、オタク!?」
柔道着を着たオタクが校舎内から出てくる
オタク「…」
イケメン「ふふっ、オタク…潰せよ」
男「オタク…」
解説者「オタク選手!あっさりとリングイン!!」
オタク「…」
男「イケメンじゃなかったのか?」
オタク「…我が輩が代役で…」
フツメン「お、おい!こんなの聞いてねぇぞ!」
審判「教師からは選手の変更を聞いています」
フツメン「はぁ!?」
フツメン(クソッ…120kgのオタクと50kgも無い男が戦うなんて無謀すぎる…!)
男「…」
オタク「男くん」
男「なんだ」
オタク「悪いけど……全力で…君を潰させてもらう……」
男「……」
審判「目潰し、金的無しね?」
男「はい」
オタク「…」コクッ
審判「はい、それじゃ握手!」
ガシッ
解説者「いよいよ始まります!!果たしてどっちが勝つのでしょうか!」
審判「レディ…」
解説者「両者のファーストコンタクトを見逃すな!」
審判「ファイトッ!!!」
カーンッ
ついに決戦のゴングが鳴った
男「ッシッ!」
フツメン「いいか、オタクは立ち技最強だ!まともに勝負しようとするなよ!」
女「フツメンくん…」
フツメン「女…どうしたんだよ」
女「私も…一緒に男くんを応援していい…?」
フツメン「あ、ああ…お前が見てくれてたらあいつも喜ぶと思うよ」
男「行くぜ…オタク」
タッタッタ
オタクに向かって飛びつこうとする
フツメン「バカ…!!」
オタク「…ふんっ」
男の腕を掴みそのままマットに叩き落とした
ズドッシャァッ!!!
頭から落ちた男は起き上がらない
男「…」ピクピクッ
イケメン「ククッ…!早速死んだか?」
フツメン「お、男ォ!!」
女「男くん…!!」
男「え…女さんの声が!?」
バッ
解説者「あーーっと、すぐに男選手立ち上がった!」
女「私も応援してるから…頑張って!」
男「ニタァァァッ」
男は頭から血を流しながら女に笑顔を見せる
男「女さん…・・・フフフフフッ」ジュルッ
女「が、頑張ってね」
カンカンカーン
解説者「第1R終了です!1分のインターバルが与えられます」
フツメン「お前…よく耐えたな…」
男「ハァハァ…」
女「男くん…!」
さっきの1Rでオタクに投げられた回数は300を超える
何度も意識が飛びそうになったが
女の声援で何とか耐えている
男「……」
フツメン「もうタオル投入しよう…このままじゃお前が死んじまう…」
男「おい…あれを…あれを使ってくれ」
フツメンはそう言われるとバケツに入った液体を男にぶっかけた
バシャァッ
フツメン「これで…勝てそうに無かったらタオル投入するからな?」
男「……テカテカ」
解説者「2R目です!」
男「…テカテカ」
女「男くんの身体が妙にテカテカしてるけど…」
フツメン「白い液体だよ」
女「え?」
フツメン「白い液体をかけたんだよ…!」
男「…」
オタク「…ふんっ!」
ヌルッ
オタク「…なっ」
男の身体を掴もうとするとヌルヌルで掴む事が出来ない
オタク「こ、これは……?」
男「投げ技を得意とするお前に対しては抜群の効果を発揮してくれる…」
―前日―
フツメン「策?」
男「ローションだよローション」
フツメン「はぁ?そんなの付けたら反則でアウトだろ」
男「だから、ローションに代わりになるのを使うんだよ」
フツメン「ローションの代わりって…」
男「…とっておきのアレがある」
フツメン「お前…まさか……」
ドロッ
男「バケツ1杯分の昔から溜めておいた」
男「これを…インターバルの時に俺にぶっかけてほしい」
男「これなら審判も水だと思って分からないはずだ」
フツメン「仕方ねぇな…ここまできたらお前にとことん付き合うぜ」
男「バケツ1杯分の昔から溜めておいた」
これが意味不明だな。
そして白い液体なのになんで水と間違えるのか
ヌルヌルッ
オタク「…くっ…!どうして掴めない…!」
男「オタク…何があったか俺に教えてくれ……」
オタク「何も…ない…!!」
今度は逆にオタクの腕を男が掴む
ガシッ
男「教えてくれ……お前が…こんな試合を望むはずがない…」
オタク「うっ…ううううう…!!」
オタク「……」
男「オタク…!」
男「許せ!」
男はオタクが混乱している隙に
オタクを持ち上げそのままリングの外へ投げ飛ばした
ズシャァァァッ
カンカンカーン
解説者「なんと非力な男選手がオタク選手を場外へ投げ飛ばしたァ」
解説者「これにより男選手の勝利!」
フツメン「ははっ…信じられねぇ……」
オタク「うっ…うううう」
男「オタク…」
オタク「ごめん…ごめんなさい…ごめんよぉ…うぅっ……」
フツメン「俺達に話してくれよ全部」
オタク「……」
……
…
男「なるほど」
フツメン「ただ単に風邪気味のイケメンの代役をした訳か」
オタク「…黙っててごめんなさい」
フツメン「いや、悪いな俺達こそ変に疑って」
男「…」
ガチャッ
教師「おいお前達…ってくさっ!」
男「なんですか?」
教師「男…お前物凄く臭いんだけどなにかしたのか…?」
男「いえ、それよりなんですか」
教師「あ、ああ…午後の種目サボらずに全部出ろよ」
そして、体育祭が無事に終了した
男「…終わった」
フツメン「明日はこのまま修学旅行か…ハードスケジュールだよな」
オタク「…うん」
女「男くん」
男「お、女さん」
女「その…今まで男くんの熱意というか…行為に引いちゃってごめん…」
男「…!」
フツメン「にやにや」
女「今日の男くんの一生懸命な姿見てたら…」
男「という事は…つまり俺と…?」
女「これからも友達でいようと思ったの!」
男「…え」
女「明日の修学旅行…同じグループだから楽しみにしてるね!」
タッタッタ
男「……どういうことなんだろう」
フツメン「う~ん…遠まわしにフラれた感じだな…」
男「嘘だ」
フツメン「男、さっきの発言はそういう意味なんだろ」
男「嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ」
フツメン「男……」
男「ああああああああああああああああああ!!!!!!!!」
フツメン「男」
男「ブツブツ…ブツブツ…」
フツメン「多分、女はお前に本音を伝えるのが恥ずかしかったと思うんだ」
フツメン「だからああやって友達でいよう…なんて言ったんだ」
フツメン「言わば告白のフェイクさ」
男「告白のフェイク?」
フツメン「そう、本当はお前のこと好きなんだと思うぜ」
男「なるほど…」
フツメン「だからまだ絶望するには早いんじゃねーか?」
男「ワッハッハッ、そうだな!そういうことか!」
フツメン(ふぅ…とりあえず応急処置は出来たな…)
―夜―
男「ふんふんふーん♪」
弟「兄さん、今日はバカに上機嫌だね」
男「明日は修学旅行だしな…」
弟「へぇ~」
弟「お土産買ってきてよ兄さん」
男「おう、任せろ」
男「…ウッヒッヒッ…」
弟「兄さんこのプレート持っていきなよ」
男「なんだこれ?」
弟「俺が告白に成功した時に持ってたお守りだよ」
男「…」
コンコン
男「鉄板みたいだなこれ」
弟「まぁ縁起の良い物だから持ってて損は無いさ!」
男「ありがとな、持っていかせてもらうわ」
弟(ぷっ…ただの鉄板なのにwwww)
イケメン「…」
女友「イケメンくん…急に呼び出してどうしたの?」
イケメン「悪い、もう俺達別れようぜ」
女友「え……?」
イケメン「ごめんな」
女友「ど、どういう意味?私のこと好きじゃないの…?」
イケメン「他に好きな人が出来たんだ」
女友「ま…待ってよ!まだ付き合って2週間しか経ってないじゃん!」
イケメン「……しつこい」
女友「……」
イケメン「じゃあな、俺はもう帰るから」
スタスタ
女友「…はははは…あはははははははははは…」
―次の日―
教師「全員指定されたバスに乗り込め」
男「…ふっ」
フツメン「男!隣座ろうぜ!」
オタク「…」
イケメン「女、隣いいか?」
女「え…う、うん」
女友「…」ジロッ
女(女友…顔色悪いけどどうしたんだろう…)
ブス女「バスガイドはあたしがやりまぁすぅ」
「ブーブー」
ブス女「ちょ、ちょっとブーイングはしないでよ!!」
教師「よーし、それじゃ発車してください」
ぶろろろろろん
DQN「ハァハァ・・・!!ま、待ってくれ!!!」
タッタッタ
DQN「おおい!!俺を乗せてくれええええ!!!!」
男「…」
教師「お前の座席は俺の隣って決まってたんだ」
男「景色が綺麗ですね…」
イケメン「へぇ、家は学校から遠いんだ」
女「うん…だから結構学校とかは休みがちになって」
フツメン「…」
女友「……」
フツメン「な、なぁ…今日楽しみだな修学旅行…」
女友「そうね…とっても…」
ブス女「あちらに見えるのはぁ~」
全員「イライラッ」
ブス女「こちらに見えますのがぁ…あたしですぅぅ…んんふふっ」
運転手「イラッ」
運転手は突然急ブレーキを踏んだ
キキぃーーッ
ガタンッ
ブス女は急ブレーキの勢いでその場で転んだ
ブス女「あぁぁつん…!」
男「運転手さんありがとう」
教師「絶妙なブレーキのかけかただったな」
ブス女「な、なによ…!せっかくあたしがガイドしてるのに!」
プシューッ
教師「着いたぞ、まずはホテルに行って荷物を片付けろ」
ざわざわ
男「着いたな」
フツメン「う~~ん、12時間も座りっぱなしで疲れたなぁ」
女友「…」
フツメン「女友…そっちはホテルじゃねーぞ?」
女友「ちょっと、寄りたい所があるの」
スタスタ
フツメン「…?」
男「フツメンとオタクは俺と同じの部屋だな」
フツメン「とりあえず、荷物置いていこうぜ」
―304号室―
フツメン「へぇ~中は結構広いな!」
男「ああ、そうだな」
オタク「…夜が楽しみです」
フツメン「なんでだ?」
オタク「なんせ女湯が覗けるんですから」
フツメン「お、おう」
男「…女さんの裸…ふふふっ」
オタク「ジュルッ」
フツメン「お前等…」
女友「…」
女「あ、女友!」
女友「……」
女「その…前はごめん…」
女「何のこと話してるか分からなくて混乱しちゃって…」
女友「…」
女「だから、仲直りしたくて……ごめんなさい!」
女友はにこっと笑みを浮かべ
女友「こっちこそごめんなさい、いきなり問い詰めたりして」
女「…!」
女友「せっかくの修学旅行だから楽しみましょ」
その言葉とは裏腹に
女友の鞄の中にはついさっき買った包丁が隠されていた
男「グループ行動で街を散策か」
フツメン「適当にブラブラしてみるか」
オタク「…はい」
女「…私達の街って田舎だからこういう都会に来ると戸惑うよね」
男「女さんの動きは常に把握してるよ」
女「う、うん」
女友「…」
フツメン「おい、女友」
女友「なに?」
フツメン(あれ…?顔色が良くなってる?)「あ…ごめん、何でもないわ」
―イケメングループ―
イケメン「…」
ブス女「うふふふ、綺麗な街ねぇ」
デブ女「イケメンくぅ~ん」
イケメン(DQNが休みで男は俺だけ…ふふっ…)
フツメン「此処らへんで写真でも撮るか」
男「はは、そうだな」
フツメン「じゃあ行くぞー」
男(女の隣…女の隣…)スッ
女「あ…」
男「ニッコリ」
パシャッ
オタク(…)
フツメン「よし!綺麗に撮れたぞ!」
男「ククッ」
女「あー私変な方向見てるしー!」
女友「そんなことないよ、女」
女「そうかなぁ?」
それから1時間ほどグループ散策を楽しんだのであった
オタク「…フツメンくん」
フツメン「どうした?」
オタク「夕飯まで時間あるからちょっと話さない?」
フツメン「いいぜ、ロビーで話すか」
フツメン「話ってなんだ?」
オタク「…フツメンくんにか聞けなくて…」
フツメン「言ってみろよ」
オタク「…男くんって女さんのことが好きなの…?」
フツメン「あれだけ言ってれば分かるだろ…その通りだよ」
オタク「……へぇ」
フツメン「お前も好きなんだっけ?こりゃ男のライバルだなぁ」
オタク「…男くんが狙ってるなら……諦める…うん」
フツメン「え?別に諦めることはねーだろ…」
オタク(ライバル…が邪魔なら……消せばいいんだし…)
―101号室―
ギシッギシッ
ビッチ「アンッ…んんっーー!」
イケメン「ああ~気持ちい…」
パンパンッ
ビッチ「はっ…あぁっ…」
イケメン「ビッチ、好きだよ…」
パンパンッ
ビッチ「うん…っ!私も大好きっ…!」
イケメン(女なんて所詮こんなもんさ)
イケメン(顔と言葉さえ使えばいくらでもヤレるんだよ…)
イケメン(後は…女とだけヤリたい……)
―入浴時間―
男「…」
フツメン「いよいよか」
男「やっとこの時間がきた」
男「待ってろよ…女さん…!」
タッタッタ
カポーン
男「女さーーーーーん!」
ガラガラッ
ブス女「なによ」
男「うっ……」
ブス女「なに見てんのよ」
男「ほ、他の女性は?」
ブス女「とっくに上がったわよ、このド変態」
男「…」イラッ
オタク「フツメンくん」
フツメン「オタク!一緒に入ろうぜ」
オタク「これ、受け取ってよ」
スッ(5万円)
フツメン「は…?」
オタク「頼みが…あるんだ・・・…」
オタク「…君ってボクシング部なんだよね?」
オタク「だから…一緒に男くんをボコボコにしよう…!」
フツメン「…」
オタク「5万円だよ…!?5万円もあげるんだから!」
フツメン「いい加減にしろ…!!」
オタク「…!」
フツメン「お金で…ましてや男をボコボコにしようとするなんて…」
オタク「だ、だって…!あんな頭おかしい奴はボコボコにしたほうが…!」
フツメン「俺の友達に手ェ出してみろ…タダじゃおかねーぞ…」
オタク「なんで…なんで男くんの肩を持つんだよ!」
フツメン「…よく考えてろ」
スタスタ
オタク「……」
女に好意を寄せていたオタクにとって男は一番邪魔者だった
しかし、今のオタクの敵は男からフツメンにへと変わったのであった
男「…」
教師「このバカモンが!!!」
ガシャンッ
教師「女湯に入るバカはお前だけだぞ!!!」
イケメン(ざまぁみろ)
教師「お前はこのまま部屋から出るな!!いいな!?」
男「…はい」
男「クソッー残りの修学旅行全部部屋で待機か…」
女「はぁ…いいお湯だったなぁ」
ガチャッ
部屋に戻り電気をつけると
パチッ
ベッドの上にはオタクが不適な笑みを浮かべ立っていた
オタク「お帰り…女さん……」
女「お、オタクくん……?」
オタク「ずっと…前から言おうとしていたんだ…」
女「…なにを……?」
オタク「いつも…貴女の事を監視していましたよ」
女「……え」
女(これ…どこかで聞いた事が……)
オタク「この言葉の意味が分かるかな?」
オタク「我が輩と…付き合って下さい」
女「付き合うって……」
オタク「ブシュッ!!」
ガシッ
オタクは女に迫りベッドに押し倒した
女「…ひっ!」
オタク「君は…君は我が輩が中学時代に思いを寄せていた人にそっくりなんだ…!」
オタク「君は彼女ほど性格は歪んでいない…パーフェクトだ!」
女「…うっ…は、離して……!!」
オタク「付き合って、お金はいっぱいあるし…ねぇ!!!」
フツメン「…やっぱりオタクのことが気になるな…」
タッタッタ
フツメンは男のいる部屋に駆け出した
イケメン「さて…女の部屋に行ってみるか」
スタスタ
ドンドンッ
イケメン「ん…やけに部屋が騒がしいな」
ガチャッ
オタク「ハァハァハァ!!」
女「やめて…!!誰か…っ誰か助けてッ…!!」
イケメン「!?」
男「…」
フツメン「おい、男!」
男「おう…今部屋で監禁されてるんだ」
フツメン「そんなことよりオタクは!?」
男「いや知らないけど」
フツメン「……まさか…女の部屋に…?」
男「え」
フツメン「クッ、とりあえず行ってみるぞ!」
タッタッタ
イケメン「おい、オタク…なにしてんだ!!」
イケメンはオタクを突き飛ばし女を保護する
女「い…イケメンくん…うぅっ…ひっく…」
恐怖のあまりイケメンにしがみ付きながら涙を流す女
オタク「じゃ…邪魔するなよ!!!」
イケメン「女…絶対に俺の傍から離れるなよ」
女「…ひっく…」コクッ
オタク「邪魔だ邪魔だアアアアアア!!」
スッ
フツメン「…」
オタク「ふ、フツメン!?」
フツメン「シッ!!!」
ドボォッ!!
オタクの脇腹にフツメンのボディブローが直撃
オタク「……ううう!!!!」
口から大量の胃液を吐き出しその場で倒れこむ
男「せ、先生!早くきてください!」
男はすぐさまロビーにいた教師を呼んだ
オタクはその後先生に捕まり
無事、女は保護された
イケメン「良かった…女が無事で…」
フツメン「…お前のお陰で助かった、ありがとな」
イケメン「クラスメイトの事を助けるのは当然だろ」
女「…」
イケメン「行こう、女…少し外の風に当たった方がいい」
スタスタ
男「……」
フツメン「まさかオタクがあそこまで豹変するなんてな…」
男「なんで、イケメンが全部解決したことになってんだ」
―ホテル前―
ヒュゥゥゥ
冷たい風が吹いている
イケメンは女の身体が冷えないように気遣っていた
イケメン「ごめんな、もう少し早く助けにいければ…」
女「ううん…イケメンくんが来てくれなかったらどうなってたか…」
イケメン「女」
ぎゅっ
女「え…えっ……?」
イケメン「俺と付き合ってほしい」
大丈夫だ
まだ伏線があるはずだ
女も一度痛い目見ないとダメらしいなw
―医務室―
教師「面会時間は20分だけだぞ」
男「はい」
スッ
オタク「…」
男「フツメンのボディブロー痛かっただろ」
オタク「…胃がつぶれるかと思った」
男「…オタク、俺達にまだ隠してる事があっただろ?」
オタク「…全部…話す」
ビッチにお金を払い遊んでもらったこと
イケメンにその事で脅されデスマッチに参加したこと
女に話しかけていた男に嫉妬していたこと
全て話したのであった
>>448
伏線は女友がいるだろ。
男はオタクが話終えるまで黙って聞いていた
男「…」
オタク「…ごめん…ごめん…ただ単に君に嫉妬していただけなんだ…」
大粒の涙をこぼしながらそう話す
男「…オタク」
オタク「……うぐっうう…」
男「辛かったな、よく話してくれた」
オタク「……え」
男「お前の気持ちが分からなくて…すまん…」
男「女を襲ったのはお前の愛情が強すぎただけなんだ」
男「だから、俺はお前を軽蔑したりはしないさ」
オタク「…おと…こ……」
すいません、風呂いってきます
おちるぞ。
教師「面会時間終了だ」
男「はい」
教師「まぁ…そのなんだ…」
教師「男、今日の活躍に免じて明日は外に出ていいぞ」
男「ふふっ」
スタスタ
バタンッ
オタク「うっ…うぅぅあああああん!!!」
教師「オタク、泣くなら最初からあんな事するんじゃねぇ」
教師「前に男にテストの答案用紙の事で怒った事はあるが…」
教師「今時あんな真っ直ぐに人を好きになる男なんていないだろ?」
教師「嫌いになれないんだよ、ああいう奴は」
男「やったー釈放されたぜーー」
タッタッタ
男「ん…?外に誰かいるぞ…」
スッ
イケメンが丁度女を抱きしめている場面であった
イケメン「答え…聞かせてくれないかな…」
女「…え……う、うん…」
男(!?)
女「ご、ごめん…急だからちょっと返事は待ってほしいな…」
イケメン「そっか、急に言ってごめんな」
女「修学旅行が終わるまでには…答えを出す…から!」
イケメン「分かったよ」
イケメンは女から離れホテルにへと戻った
男「…」
女(イケメンくんに…告白された……)
男「女…」
女「お、男くん…?」
男「…イケメンと良い感じだったな」
女「全部…聞いてたの?」
男「うん」
女「・・…」
男「ホントの所、もう答えは出てるんだろ?」
女「え…」
男「すまん、もうあんたの邪魔はしない…さよなら」
タッタッタ
女「お…男くん!待ってよ…!私…ホントは…!!」
男「…」
クルッと男は首を180度回し
男「ホントは俺の事好き…とか?」
女「い、いや…それは違うけど…」
男「…さようなら!!」
タッタッタ
女「行っちゃった…」
男(弟…クソク!!!あいつの所為だ!!)
男(こんな糞みてーなプレート持ってるからまたフラれたんだ!!)
男はプレートを服の内ポケットから取り出し
投げ捨てようとする
男「死ね糞プレート!!!」
カランカラン!
草むらへと投げ捨てる男
弟「兄さん…今頃あのプレートどうしてるかな?」
弟「上手くいくといいな」
男「ハァハァハァ…」
男「部屋に戻って寝よう」
スタスタ
―次の日―
教師「今日はテーマパークで散策だ」
教師「集合時間まで思う存分遊んでこい」
一同「ハァイッ」
校長「ホッホッホッ、楽しそうで結構ですな」
教師「あっ…は、はい!校長様!」
教頭(様…?)
イケメン「・・・」チラッ
女「…」
イケメン(ああ…早く返事くれないかな…)
男「フツメン、一緒に観覧車でも乗ろう」
フツメン「…本気で言ってんのか…?」
―観覧車―
フツメン「あーあ、後はホテルに帰って明日には帰りのバスか…」
フツメン「波乱も色々あったけど楽しかったよな」
男「…」
フツメン「女の事は…仕方ないさ」
フツメン「事実イケメンが一番最初に女を助けた訳だし」
男「新しい恋を頑張って見つけてみるよ」
フツメン「おう!俺はいつでも応援してるぜ!」
男「…フツメン、俺…お前のこと前から好きだったよ…」
フツメン「…え」
フツメン「…」
男「なぁ、俺…もう男に走るしかないんだよ」
男「ずっとずっとお前に助けられてきたから」
男「女に俺の純愛が伝わらないなら男のお前に伝えるしかないんだ」
男「俺が…俺がお前を幸せにする…!!」
男「だから、お前の想いを俺に聞かせてくれ!!」
フツメン「男…」
フツメン「…」
男「なぁ、俺…もう男に走るしかないんだよ」
男「ずっとずっとお前に助けられてきたから」
男「女に俺の純愛が伝わらないなら男のお前に伝えるしかないんだ」
男「俺が…俺がお前を幸せにする…!!」
男「だから、お前の想いを俺に聞かせてくれ!!」
フツメン「男…」
シュッ
フツメンは男の言葉を遮るように左ジャブを出した
フツメン「…」
男「えっ」
フツメン「ボクシングってさ…すげぇ面白いんだよな」
フツメン「最初は殴り合うスポーツなんて絶対やりたくない…なんて思ってたけど」
フツメン「だけど、今はボクシングが楽しくて仕方ない」
フツメン「今後…ずっと続けていっていずれはプロに…」
フツメン「お前の事は友達として好きだけど、俺が愛してるのはボクシングだけだ…!」
男「……」
男「…ははっ、フツメンらしい答えだな」
フツメン「だろ?」
女友「イケメンくん」
イケメン「…なんだよ」
イケメン「もう、俺達は関わらないって言っただろ」
女友「ホテルに戻ったら部屋に行っていい?」
イケメン「…あ?」
女友「話があるから」
イケメン「…じゃあ、後で俺の部屋来いよ」
教師「よーし、ホテルに戻るぞ!全員バスに乗り込め!」
タッタッタ
運転手「発車してもよろしいでしょうか?」
ブス女「待ってェェェーー!お土産買ってたら遅くなっちゃったのおお!!」
教師「はい、すぐに発車してください」
ぶろろろろろん
ブス女「ちょ…ちょっと待ちなさいよ…!!!なんであたしだけ乗車拒否されなきゃならないのよ!!!」
男「ホテルに着いた」
フツメン「…」
男「部屋に戻って明日の準備でもするか」
フツメン「悪い、先に行っててくれ」
男「?」
イケメン「話ってなんだよ」
女友「…昨日、ホテルの外で女に抱きついてたのよね」
イケメン「なっ…」
女友「ぜーんぶ見てたから…ずっとずっと貴方の事見てたから」
スッ(包丁を取り出す)
女友「貴方を殺して私も一緒に死ぬからね」
イケメン「…」
追いついた
周りがアレな奴しかいないからって、いくらなんでも女モテ過ぎだろ
スタッ
ビッチ「…い、イケメンくん!?」
タイミング悪くビッチもその場に登場した
イケメン「チッ」
女友「なによあんた」
ビッチ「なにって…あたしイケメンくんの彼氏ですけどぉ?」
イケメン「お、おい!」
女友「……ハッハッハッハッハッ!!!!!!!おーーーーおおおお」
ビッチ「なにコイツ…?」
女友「イケメンくんって他の女に乗り換えるの上手いねぇ~」
イケメン「…」
ビッチ「なに…?なんの話してんの…?」
>>563
ホモビッチってどういうことなの…
>>572
何で安価つけちゃったんだ
女友「死ね…!!」
タッタッタ
ガサガサッ
DQN「…」暴走族「…」ヤクザ「…」
女友「な、なによコイツ等…」
イケメン「俺のお友達だよ」
イケメン「お前がこうするのも読めてたからな…好きにして良いってコイツ等に連絡したんだよ」
女友「…こ、怖くないわ!!」
ヤクザ「うるせぇ女だな」
パチンッ(女友の腹部を蹴り飛ばす)
女友「…!!」
カランカラン
手から包丁が離れイケメンが包丁を拾い上げる
ビッチ「い、イケメンくん…助けてくれるんだね…」
イケメン「ははっ、お前もコイツ等に犯されるんだよ」
ビッチ「…え!?」
イケメン「お前はもう用済みだバーカ」
暴走族「さぁこっちにおいで」
グイッ
ビッチ「きゃっ…!」
マジキチ「ウッヒャァッ女子高生だぁ!」
イケメン「後は任せたぜみんな」
スタスタ
女友「イケメン…!!待て…!!!」
ヤクザ「おら、うるせぇな」
ビリビリッ
女友「…ヒッ!」
ヤクザ「ちゅぱちゅぱ」
ヤクザ「乳首美味しいでしゅぅ~」
女友「いやああああっ!!!」
マジキチ「この子の足の指うめぇ」
ジュパジュパ
ビッチ「んんっ…!」
暴走族「へへっ、最高だな…もう俺あそこカチカチだわ」
暴走族「生で挿入しますぅ~」
ビッチ「…!!」
ボカンッ!!!!
暴走族の身体が吹き飛んだ
暴走族「…ッッ!!!!」
ビッチ「え……」
フツメン「テメェ等…俺の大事なクラスメイトに何してんだ…・・・?」
暴走族「なんだテメェ!?」
女友「…フツメン…」
ビッチ「……」
フツメン(今のパンチで倒れないか…さすがにタフだな…)
ヤクザ「へへっ、ただの餓鬼やないかぁ!!」
DQN「痛い目に遭いたいようだなぁ」
DQN「食らえ!DQNパンチッ!!!」
ヒュンッ
フツメン「おせーよ」
ドスッゥゥッ!!
フツメンのアッパーがDQNの顎を打ち抜いた
DQN「…!!!」
―男部屋―
男「UNO!」
校長「ホッホッホッ、これはやられましたなぁ」
男「校長…あんたと2人でUNOするの最高に楽しいぜ」
校長「私も孫の相手をしてるみたいで楽しいですぞ」
男「よし、もう1回やりましょ!」
校長「ようございます」
シュシュッ
男(あ…そういえばオタクにテーマパークのお土産渡すの忘れてた)
男「すいません、ちょっとだけ抜けます」
校長「ホッホッホッ、その間にデッキをシャッフルしておきますぞ」
男「カード仕組まないでくださいよ!」
タッタッタッ
ヤクザ「やるやないかぁ」
暴走族「けど、俺達より強いのはマジキチ先輩だぜ」
マジキチ「お前等下がってろ…シャァァァッ」
フツメン(クソッ…いくらボクシングやってても複数相手は…!)
マジキチ「うひゃああああああ」
マジキチが単身で突っ込んできた
フツメン「…!!」
ドスッ!!
フツメンは容赦なくマジキチの顔面に右ストレートを放った
マジキチ「いいパンチだ、だが俺はマジキチだから効かない」
フツメン「なっ…」
ヤクザ「えらい殴ってくれたなぁ…今度は大人の番や」
ドスッ!(金属バットを振り下ろす)
フツメン「…!!!」
男「…お土産はストラップで良いか」
イケメン「…」
男(イケメン!?)
イケメン「早く部屋で寝ろよ」
スタスタ
男「なんだあいつ…」
男(おかしい…僅かにあいつの体勢が右にズレてる)
男(微かに香る鉄の匂い…汗の染み付いたシャツの匂い…右内ポケットに……)
男(刃物を入れてやがる……)
男…?
フツメン「ぐぁぁぁぁ!!!」
女友「やめて…!!もうこれ以上やったら…!」
暴走族「るせぇ!!」
暴走族が女友の顔面を殴ろうとした手を
フツメンが掴む
パシッ
暴走族「て…テメェ…」
フツメン「…ハァ…ハァ……傷つけられんのは…俺だけで良い……!」
ヤクザ「かぁっ~~かっこええのう!!」
バキィッ!!
フツメン「ぐぁっ…!!」
マジキチ「まぁいいや、コイツの爪全部剥がそうぜ」
ヤクザ「あいよ」
ビリビリッ
フツメン「……!!!」
男「女の部屋に入った…」
男「…しばらく前で待機するか…」
女「イケメンくん…」
イケメン「メールで呼び出されたからさ」
イケメン「答え…聞かせてくれるんだろ?」
女「……」
イケメン(断ればどうなるかって分かってんだろうな…)
フツメン「…」ぐったり
ビッチ「フツメン!!」
マジキチ「ヒャーーーーー!!!」
ヤクザ「どうします?」
マジキチ「こういうヒーロー気取りはうぜぇから…処理しとくぜ…」
暴走族「さすがマジキチ先輩…餓鬼に容赦ねぇぜ」
マジキチ「首の辺りスパーッて斬ってやるよ」
マジキチが車から日本刀を取り出しフツメンの首元に構える
女友「…!」
マジキチ「あばよ…ヒーローくん」
スパーーーンッ
イケメン「答えは…?」
女「イケメンくんって…女友やビッチちゃんとも付き合ってたんだよね…」
イケメン「え」
女「私、本人からは聞いてないけど全部知ってるんだ…」
女「イケメンくんは確かにかっこいいよ!」
女「私にも優しくしてくれたし…気遣ってもくれた…」
女「でも、その優しさは私にとっては偽の優しさとしか思えなかった…」
男(イケメン…ざまぁみろ)
イケメン「…」
女「私、最初は苦手だったけど…真っ直ぐに私を想ってくれてた男くんのことが…気になってるの…!」
男(…!!!!!!!!!!!!!!)
マジキチ「なっ……」
日本刀の刃を掴まれている
ググッ
フツメン「……せ…んせい…?」
校長「男の中の男ですよフツメンくん」
教師「先生達がちゃんと気付いてやれなくて悪かったな…!」
ヤクザ「けっ、そいつの教師かいな」
暴走族「先生は家帰ってテスト用紙でも作ってろ」
教頭「生徒が目の前でボロボロにされているのに」
校長「黙って帰る訳にはいきませんなぁ」
>>645
※ただしイケメンは除く
>>651
男もだ
暴走族「ヨボヨボの爺さんじゃねーーか!!」
暴走族は校長に詰め寄る
暴走族「くたばれ!!」
暴走族「地獄の暴走キック!」
校長「ホッホッホッ」
シュパッ
暴走族の蹴りを片腕で受け止める
暴走族「え」
校長「それっ」
ピシッ!!
校長のデコピンが暴走族の額に直撃
メキメキッ
骨の折れる音が響き渡る
教師「で…出やがった…!校長第1の攻撃…デコピン…!」
ヤクザ「な、なにがデコピンや!!」
ヤクザ「お前から消したる!」
倒れこんでいるフツメンに襲い掛かるヤクザ
そのヤクザをハイキックで迎撃する
バシィッ!!
ヤクザ「ぐっふぅっ…」
教頭「怪我人への攻撃はご法度ですよ」
教師「で…出た…!!元ムエタイ王者教頭のハイキック…!」
マジキチ「く、クソッ!!なんだコイツ等!!」
ヤクザ「うがあああああああああ!!」
隙を見せた校長に飛び掛る
校長「教頭」
教頭「はい」
シュタッ
校長の合図と共にヤクザの顎に膝蹴りを浴びせる
ゴシュッ!!
ヤクザ「ほぎゃあああああああ!!!!」
校長「ご苦労」
教頭「なんの、お安い御用です」
教師「出やがった…!校長と教頭のコンビプレイ…!!!」
ビッチ(教師何もしてないのに熱い)
マジキチ「だらしねぇ・・・!!俺がブッコロシテヤル!!!」
日本刀をチラつかせ校長との距離を取る
教頭「…校長」
校長「私1人で構いません」
教師「俺達は下がっていようぜ教頭…!」
教師「校長の男の頼みを無視しちゃいけねぇよ…!!」
教頭「分かりました」
スッ
マジキチ「はははは!!ただの餓鬼と教師達にここまでやられるとはな」
校長「貴方達のしでかした罪は重い」
校長「だからこそ…私も久し振りに怒りを覚えましたよ…」
マジキチ(な…なんだ……コイツの…目……)
校長「生徒は保護者から預かった…我々にとって大切な宝…」
校長「その芽を摘もうとするならば私も全力で行きましょう…」
マジキチ「だ、黙れエエエエエエ!!!」
マジキチはポケットの中から拳銃を取り出し
校長に向けて構える
教師「や、やべぇ!!」
マジキチ「死ね!!!!!」
校長「…」スッ
パァーーーンッ
引き金を引き銃弾を放つが校長はいとも簡単に回避する
校長「銃弾というのは、その気になれば避けれるんですよ」
マジキチ「あ…っあっ……」ぶるぶるっ
教師「あれが…校長の集中状態…!!」
教頭「教師…いや校長という職につけば」
教頭「生徒全体…学校全体を見渡す能力が無ければならない」
教頭「そんな生活をしていく内に校長の空間把握能力は常人を超えた」
教頭「常に生徒の様子を把握し続けるあの人に死角は無いさ」
教師「やるじゃねーか…あの糞ジジイ…!」
校長「2組の○○くんは週に3回塾に通っているのう」
校長「1年の○○さんは将来パティシェになりたいそうですぞ」
校長「3年の○○くんはAO入試で難関大学を受けるみたいですなぁ」
校長「2年の○○さんも塾のテストで下から2番目だったんですよ」
マジキチ「…ヒッヒィィッ…!!」
校長「生徒の動き…いや生活を把握するのは校長として当たり前の事ですよ」
校長「それっ!!」
ドスッ!!!
マジキチ「がはぁっ…!」
教頭「全員確保しました」
校長「後は警察にでも任せましょう」
教師「よ、よし!警察を呼ぶのは俺に任せてくれ!!」
フツメン(まだ…まだ全部終わってねぇ……!)
イケメン「てことは俺とは付き合えない?」
女「だって…イケメンくんビッチちゃんと付き合ってるんでしょ…」
イケメン「良いんだよあんな奴」
女「…ひどい…!!」
イケメン「あああ!!うるせーーな!俺はただお前とヤリたいだけなんだよ!!!!」
その瞬間、部屋のドアが開く
男!男!
イケメン「誰だ…!?」
男「にやっ」
女「男…くん!?」
男「聞いちゃったよ…ヤリチンイケメンくんよ」
イケメン「…テメェ」
男「所詮、お前に女を幸せにすることなんて無理なんだよ」
男「脳みそに精子いっぱい溜めてるだけだろ…この猿やろう!!」
イケメン「……」
女「男くん…」
男「女さん、そこで待っていてくれ…俺がすぐに助け出してあげるからね」ニタァァァ
イケメン「それはどうかな」
バッ
包丁を取り出し、女を自分の元へ抱き寄せる
女「あっ…」
男「…!」
イケメン「近寄るなよ…近寄ったらこの女を殺すからな…」
男「人質なんて取ってもどこにも逃げられやしないぞ」
イケメン「うるせぇよ」
イケメン「あぁ…お前が邪魔さえしなければ計画通りだったのによ…」
イケメンは女の髪を優しく撫でる
女「……」
男「おい、その人にそれ以上触るんじゃねぇ!!」
イケメン「ククッ…この際だから全部話してやるよ…」
男「?」
イケメン「女のことストーカーしてたんだよ」
女「えっ」
イケメン「高校の入学式で彼女を見て俺は一目惚れした…」
イケメン「だから、同じクラスになった2年でチャンスだと思ったんだよ」
イケメン「1年の頃はコイツの家に自分の汚物をポストに入れるとか」
イケメン「女の上履き盗んで家に飾るとか…女の写真盗撮したりとか…」
男「お前…」
イケメン「さて、ここで問題です」
イケメン「なぜ俺と同じようなお前が女に選ばれたのか?」
男「簡単だ」
イケメン「…ああ?」
男「お前の女に対する愛情は歪んでるからだ」
イケメン「……ククッ…そうか…そうなんだな……」
女(男くん…)
イケメン「じゃあ、まずお前を殺すわ」
女を抱えたままゆっくりと男に近づく
男「……っ」
イケメン「こっちは武器有りに対してお前は素手…勝負は決まったようなもんだろ」
男「…切り札は…最後まで残しておくもんなんだよ…!!」
ぷつんっ!!
イケメンが男に詰め寄った瞬間
ホテル全体の電気が落ちた
イケメン「なっ…!?」
男「オタク…ありがとよ…」
オタクがホテル全体の電気を落としたのであった
最大のチャンスに男はイケメンに向かって駆け出す
タッタッタ
男「おおおおおお!!!」
ドスッ
渾身の体当たりでイケメンを突き飛ばす
イケメン「…っ!!」
女もイケメンの手から離れる
男「女さん…!こっちだ!!」
女「男くん…!!」
女が男に手を差し伸べた瞬間
パニックになったイケメンは包丁を振り回す
イケメン「ウああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」
ヒュンッ
不運にもその振り回した刃物は…
男「……え…」
グサッ
男の胸部にへと突き刺さった
弟「兄さん、このプレート縁起が良いから持っておきなよ」
男(…プレート…捨てなきゃ良かった……)
ドサッ
女「男くん…男くん!?」
暗くて辺りがよく見えない
イケメン「アーーーーハッハッ!!やったぜ刺したぜ!!!」
女「…!!」
手探りで男を探す
スッ
男がうつ伏せで倒れているのが分かった
女「…男くん…!?刺されてる…?」
生暖かい血の感触が暗闇の中で伝わる
イケメン「残念だったな…ヒッヒッ…お前を助けてくれる救世主は死んだよ…」
女「・・・・・・嘘……」
タッタッタ
ガチャッ!
フツメン「イケメン…テメェェェェェ!!!!!」
部屋に駆け込んできたのはフツメン
渾身の一撃でイケメンの顔面を殴り飛ばす
グシャァッ!!!
イケメン「ごばっぐ…!!!!!」
フツメン「殺してやる…殺してやる…!!!」
倒れこんだイケメンに何度もパウンドを浴びせる
校長「教頭!すぐに救急車を!!」
教頭「は、はい!!」
教師「そんな時間ねぇ…!!俺が車を出す…!!!!」
俺「待たせたな!死ねぇ!」
校長「なんだおまえは!ぐぎゃあ!」ドドスコ
俺「怪我はなかったかい?」キラリ
女「素敵…///」
―病院―
未だに昏睡状態の男
女とフツメンが傍にいた
男「……」
ピッ…ピッ
医師「我々も手は尽くしました、後は本人の体力次第です…」
フツメン「…」
女「男くん……」
女は男の手を握った
女「私の所為で…私の所為で男くんが…!!」
フツメン「止せよ、誰もお前が悪いとは思っちゃいねぇさ…」
フツメン「今はそうして男の傍にいてやってくれ……」
俺「待たせたな!死ねぇ!」
校長「なんだおまえは!ぐぎゃあ!」ドドスコ
俺「怪我はなかったかい?」キラリ
女「素敵…///」
>>717 「・・・zzz」
フツメン「俺は外で待っとく…」
スタスタ
女「……」
女「どうして…どうして男くんの愛情に気付かなかったんだろう…」
女「…こんなに愛してくれる人なんて…いないよぉ……!」
男の手を握る手が強くなる
ピッ…ピッ
男「…ごほっ」
女「…!?」
女「男くん…!今すぐお医者さん呼んでくる…」
グイッ
男は静かに首を振った
女「え……」
男「…女………」
男「…最後に…1つだけ…聞いてください…」
女「最後…って…そんな事言わないでよ!!」
女「生きて…これから一緒に思い出作ろうよ…!!」
女「死んだら…今まで私にしてきた事全部許さないから…」
女「だから、死なないで!!!」
男「…にたぁっ…」
弱々しい笑顔を女に見せる
男は女の頬をに触れ
男「……いつまでも…貴女の事を見守ります………」
女「……え」
ピーーッ……
男は…女に最後の言葉を遺し息を引き取った
女「…嘘つき……」
女「うっう…うわあああああああああああん!!!!!」
タッタッタ
フツメン「女!?」
女「男くんが……ううぅっ…!!」
フツメン「男……」
スッ
冷たくなった男の手に触れ男の死を理解したフツメン
死とはこんなにも簡単に訪れるが、人はそれを中々理解できない
フツメン「バカやろう…おい!!!!こんなところで逝っちまいやがってよ!!!!」
純粋な愛とはなんだろうか
それはきっと永遠に見つからない問題であるだろう
愛とは人それぞれなのだ
どんなに偉い科学者だとしてもそれを解明することはできない
男「…」
彼のように真っ直ぐな恋を皆さんもしてください
今日もまた…青空の下で彼は元気よく走り出すでしょう
…END
何で純愛モノになってるんだよwww
フツメン「…これ、持ってきたんだ」
フツメン「お前…弟から貰った恋のお守りだっつって大事に持ってたからな」
フツメン「必死に走った時に落としたんだろう?おっちょこちょいめ…グスッ」
フツメン「…笑ってくれよ。またにたぁって笑ってくれよ…!」
フツメン「お前の役は一途に女を追うことだろ!そんなとこで寝てるなよ………!」
女「フツメンくん………」
女「…起きてよぉ。また私のことストーカーしてよぉ………グスッ」
教師「ヘッ…今日はやけに雨が降らぁ」
教師「口に入ってしょっぱいぜ…」
教師「……………」
教師「なぁお前ら…もうそろそろ男を楽にしてやれよ…」
フツメン「……………そうですね」
女「…グスン」
教師「見送ってやろうぜ…最高の笑顔で。…なっ?」
……………
………
…
薄れ途絶えゆく意識の中、走馬燈のように想い出が流れ映る。
女を24時間監視したこと。
女の使った割り箸を何十時間も舐め回したこと。
女との数々のやりとり。
………
俺(静かだ)
俺(きっと俺は…死んだんだな…)
俺(なのに、なんで意識があるんだろう)
俺(どうでもいいか…今はこの心地よさに身をゆだねよう)
俺(体…動かないな…)
俺(というよりも体の感覚が全くない)
俺(ははっ…どうやって動いてたんだろうな。全然思い出せないや)
俺(目あけて…また女さんの顔見たいなぁ)
俺(ちゃんと幽霊になれたらお風呂でも何でも覗き放題かな)
俺(そんな第2の人生も悪くないかな)
④
フツメン「ほら…みんな待ってるから行こう?」
フツメン「男も俺達のこと、ずっと見守ってくれるさ」
フツメン「お前が泣いてちゃー男が悲しむぞ?」
女「………」
女「…そうだね、笑わなきゃ」
女「男くん…ありがとう………さよなら」ポタッ
女の最後の涙が 男の頬に落ちた
男(今…なんか生暖かい感覚があたったような)
男(なんだろう…遥か昔にも感じたことのあるような…)
男(なんだったかなぁ…)
男(思い出した)
男(女のおしっこの暖かさと一緒だ)
男(………)
男(…まだやることがあるんだ)
男(女を幸せにしないと)
男(俺が…俺しかできないことだ…)
男(俺が女を幸せにするっ!)
男の心臓は確かに止まっていた。
医者が死を確認してからも十数分は経っている。
しかし、生命活動を止めていた男の体の血液は止まっていなかった!
デスマッチでオタクに何百何千回と頭を叩き付けられた時の衝撃により
男の頭の中は進化していたのだ。
自己的に血液を脳みそから循環させる驚異の能力を無意識に身につけていた。
そしてフツメンが持たせてくれた鉄板により鉄分が補給され、
血液循環の促進が何倍にも高められていた。
俺「」ピクッ
動く…
俺「」ピクピクッ
体が…動くぞ………!
名前間違ったった
男(いける!俺はまだ死んでいない!はぁぁぁぁー…!!!!)
男「」ビクビクビクビクビクビクッ!!!
女「…男くん、またね」
男「ふぉおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」ドピューー!!
女「きゃあああああ?!!!!」
女「やだ!何この白いの?!顔にかかって…?!くさっ!!」
女「口に入った!うぇっ!げほっ!げぇほっ!!」
女「なんでこんなのが男くんから出て?!!」
女「つうか目ぇ開いてるしぃ?!動いてるしぃ?!!」
女「意味不って感じ?!死人が動くとかマジきしょ!!せんせ~~~!せんせ~~~~!!」
パタパタパタ バタン
~それから~
顔射と突然の復活を気持ち悪がられ、男は女ちゃんに嫌われてしまいました。
女ちゃんはフツメンとラブラブになり、
男は自暴自虐になってオタクとラブラブになり、
イケメンは改心して校長と修行の旅に出ました。
男「いつもお前を見てるぜ///」
オタク「ふひゅw嬉しいでひゅぅふるwww」
~終わり~
これはひどい
忍法帳吹っ飛んじゃったから規制で限界です\(^o^)/
半端な乗っ取りでごめんなさい\(^o^)/
支援してくれた人ありがとー
ミ
ごめんよ…
次の乗っ取りwktk
ちょっとだけ乗っ取りするわ
男の葬式
男「・・・・・・ニタァ」バン!!
フツメン「・・・・・・え?」きょろきょろ
女「うぅ・・・男くん・・・」
男「・・・・・・よぉ!」
フツメン「はいぃぃぃぃぃ!!!?」
女「フツメンくんうるさいよ・・・グスッ」
フツメン「ご、ごめん」
男「葬式やってるん?」
フツメン「お、おう」
男「・・・・・・ニタァ」バン!
フツメン「な、何がおきた・・・」
男「・・・・・・ニタァ」バン!!
フツメン「おい、生きてるならそっから出て来い、な?」
男「・・・・・・」
フツメン「っておい!なに撮影してんだよ!」
男「女の泣き顔」
フツメン「ってそれお前愛用のカメラ!誰が入れた!!」
男「・・・・・・」バン!
フツメン「何考えてるんだあいつは」
そして霊柩車へと運ばれる男の棺
バン!という音と共に
男「・・・・・・葬儀の間」
女「おと・・・こ・・・くん?」
男「いつも貴女の事を見ていました」
女「・・・え」
男「泣いてるときも、焼香してくれてるときもずっとずっと」
男「全部見ていました」
男「貴女の涙の量、泣いていた時間、全てわかってますよ」
女「・・・」ゾクッ
男「だから、俺と結婚してください!」
女「悪霊退散悪霊退散!!」
その後元気に走り回る男と泣きながら逃げ回る女の姿があったという
女「本当に怖いから来ないでえええええwwww」
男「ニタァァァァァwwww」
ごめん反省してROMってる
よくやった
よーし俺のバンダナー
病院 一室にて
女「男くん…」
心臓の止まった男を女が眺めてる
女「今思えば真剣に私を好きになってくれたんだって…」グスッ
女「どうして…」ポタポタ
男「…」
女「私…今こんなにもあなたが好きなのに…」ぶわっ
ごめんsage忘れたROMる
ふざけるな!書け
男(あれ・・・なんだろう)
男(俺の全細胞が叫んでる…)
男(自分の好きな人…自分を愛してくれている人を守れ…)
男(女を守りたい…24時間監視してたい…)
男(そうだ…監視しなきゃ…監視…)
男「監視したい!!!」ガバッ!
女「!!」
女「男…君?」
男「やあ女さん」ニタァ
女「生き返った…の?…あれでも男君はそこに…」
男「え?あれ?ほんとだ」
女「え…ゆ、幽霊?」キャー!
フツメン「どうした!?」ダダッ
女「男君が生き返った…」
フツメン「なんだって!!」
男の体「…」チーン
フツメン「女さん…男はもう死んだんだよ」
男(見えてないのか?)
フツメン「女さん俺はもう行くよ…男の家族に男のこと話してくるよ」
女「う…うん」
男「どうやら見えてないみたいだな」
女「そうみたい」
フツメン「なんかいったか?」
女「いやっなな!!なんでもないよ!ははっ…」
男(そういうことか)
あれから何日か過ぎていった
男君のお葬式をやってから
何事もなかったかのように日々の日常どおり学園生活に戻っていった
でもそれは、私にとってすこし違う日常であった
女「ねえ幽霊の男君」
男「なんだ?」
女「これからは24時間貴方を見ているね」
-FIN-
……
…
男「いらねーよ!!こんな糞プレート!!」
弟(縁起良い物だから)
男「うっ…」
弟の言葉を思い出し踏みとどまる
男「…まあ、持っていて悪い事は無さそうだしな」
そっと内ポケットの中にへと入れた
男「さて…行くか」
キターーーーーーーーー!!
……
イケメン「うあああああああああああああ!!!!!!」
男「うわっ、コイツ!包丁暗闇で振り回すな!」
女「きゃあっ…!」
男「女さん!」
暗闇の中男は女を抱き寄せた
男「ニタァ…もう大丈夫ですよ」
女「うぅっ……男くんっ…」
男(にやにやにやにや)
イケメン「死ねやあああああああああああ!!!!!!」
ヒュンッ!
イケメンの投げ飛ばした包丁が男の胸部に直撃
サクッ、カーン
男「……っ…!」
イケメン「…ヒャハハハハ!!!!やったぜ!!!包丁が刺さったぜ!!!」
女「…男くん!?」
フッ
すると、さっきまで消えていた部屋の電気がつく
イケメン「ハハハハッ!!バッチリ刺さってんなぁ!」
女「…嘘……男くん!!」
倒れこんだ男に顔を埋める女
何度問いかけても男から返事はない
女「…ずるい…ずるいよ……」
顔を埋めたまま涙を流し始める
女「自分だけ……先に死ぬなんて…うっ…うぅっ……」
イケメン「ニヤァァァァァァァ」
イケメン「ほら、ベッド行けよ」
ドンッ
女「きゃっ…!」
イケメン「もう限界なんだよ…カチカチなんだよ!!早く挿入したくてたまらねぇんだよ!!!」
さるよけ
ビリビリッ
女「離してっ…!!!」
イケメン「うるせぇ…へへっ…やっぱり良い身体してんな…」
女「…んっ」
イケメン「あぁ~~!おっぱいやわらけぇ!」
女「触らないで…んっ…」
イケメン「良いぜお前のその顔…たまんねぇな」
ぬぎぬぎ
我慢が出来なくなったイケメンはパンツを脱ぎ捨てる
イケメン「……ハァ…ハァ…舐めてもらうぜ」
女「な、舐めるって…!?」
イケメン「大体分かるだろ」
ガバッ
男「うおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」
イケメンに男が飛びつく
イケメン「なっ…!?テメェ死んだんじゃねぇのか…!!」
男「汚ねぇ物出すな」
シュパッ
イケメンの性器を刃物で斬りつける
イケメン「…あっ…アッアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!」
男「女さん、今の内に逃げよう」
グイッ
女「う…うん!」
男「上半身裸の女さんも可愛い」
女「今はそんなこと良いから…!!」
俺のフルボッキしてたチン子もシュンってなった
2人はホテルから逃げ
屋上に向かった
イケメン「…うぅっ…ヒッヒッヒィァァッ……」
部屋にはイケメンだけが取り残された
―屋上―
女「…男…くん……助けてくれてありがと」
男「貴女を護るのぐらい俺の当然の使命ですよ」
男「言いましたよね、いつも貴女の事を見てるって」ニヤッ
女「……」
女「男くんの口からもう1度聞きたいな…」
男「えっ」
女「私に…対するその……なんていうか…想いを……」
男(…女の気持ちも完全に今は俺に傾いてる…)
女「…」
女「私…男くんの事が好きでたまらないっ…!」
女「真っ直ぐに想い続ける男くんのことが…!」
女「私、男くんにだったら…何されてもいいよ……」
ぎゅっ
女は男に抱きつく
男「……」
女「好きです…付き合ってください…」
男「…」
フツメン「…」
校長「医務室で彼は休ませておきましょう」
教頭「全く大波乱の修学旅行でしたな」
教師「他の生徒達には一応、このことは報告しておきます」
校長「任せましたよ」
男「……ごめん」
女「…?」
男「…貴女とは…付き合えません……」
女「え……」
イザナミだ
女「……ど、どうして…?」
男「貴女の事は好きです…本当に…」
男「何度も貴女にアタックしていく内に自分自身成長していったんです…」
男「俺より…きっと素敵な男性がいると思う」
男「俺みたいな異常者と付き合っちゃいけない…」
女「男くんは異常者なんかじゃない…!私のこと想い続けてくれたよ!!」
男「…俺より貴女を想い続けてくれる人がきっといるはずです」
男「俺は貴女とは付き合えないけど、ずっと貴女の事を見守っています」
女「……嫌だ…嫌だ……」
男(これでいい、これで良かったんだ)
―1年後―
フツメン「よう、男」
男「おっ」
フツメン「覚えてるか?今日ってあの修学旅行から1年経ったんだぜ」
男「懐かしいな…あの時は色々あったし」
フツメン「今じゃ俺らは受験生だもんなぁ」
女「フツメン!おはよう!」
ぎゅっ
フツメン「おっ…おい!こんなとこで抱きつくなって!」
男「はは、朝から仲が良いな」
フツメンと女はその後付き合っているようだ
俺はその2人を見守り続けるだけで十分なのかもしれない
十分満足だ…1人の女性をあれだけ想い続ける事が出来たのだから…
END
もやもやする・・・
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