毎日アルミン(410)
※毎日かあさんとは関係ありません
―図書室
アルミン「…」ペラッ
クリスタ「アルミン」
アルミン「……」ペラッ
クリスタ「アールミンッ」ツンツン
アルミン「…ん?」チラッ
アルミン「ごめん、本に夢中で気づかなかったよ。それで、どうしたの?」
クリスタ「はい、これ」ポフッ
アルミン「…花飾り?」
クリスタ「うん。今育てているセントポーリアの花で作ってみたの。アルミンに似合うと思ったんだけど…」ジーッ
クリスタ「うん、やっぱり凄く似合ってる!」
アルミン「ありがとう」ニコ
アルミン(僕も男なんだから、花が似合うと言われると少し複雑かもしれないけど…やっぱり嬉しいよね)
アルミン「クリスタも、似合ってるよ。その花飾り」
クリスタ「ありがとう!」ニコッ
――
マルコ「…」ジーッ
マルコ(こうしてみると、アルミンとクリスタって双子みたいだよなぁ…)
こんな感じで一日一ミンを目標にその日にちなんだ短編を書いて行く予定です
乙
2~3レスで>>1000まで行くとしたら…来年の今日まで頑張ってください
浴室
アルミン「ふー」
アルミン(やっぱりお風呂は気持ちいいなぁ)
ポタリ
アルミン「ひゃぁっ!?」
アルミン(冷たっ…湯気が天井からポタリと背中に…)
アルミン(そういえば、ライナーがよくお風呂の時歌っていた曲があったな)
アルミン「…」キョロキョロ
アルミン(誰もいない…歌うなら今のうち…)
アルミン「バ バン バ バンバンバン♪」
アルミン「バ バン バ バンバンバン♪」
ガラッ
エレン「…」
アルミン「……」
アルミン「…今の聞いてた?」
エレン「脱衣所まで聞こえてたぞ」
アルミン「うう、恥ずかしい…」カァァ
エレン「それにしても、アルミンって歌うまいんだな」
アルミン「ミカサほどじゃないよ。エレン、背中洗おっか?」
エレン「おう、ありがとな!」
レスありがとうございます
>>6
来年のアルミンの誕生日までは続けたいです
アルミン「秋といえばやっぱり釣りだよね!」
アルミン「この川では何が釣れるかな?早速試してみよう」
チャポン
ミカサ「アルミン、釣りしてるの?」
アルミン「そうだよ、大物を釣ってみせるから見てて!」
ググッ
アルミン「あ、来た!」
アルミン「お、重い…くそっ!」ギギギ
ミカサ(アルミンが一生懸命に腰を振りながら竿を動かしている…)
ミカサ「アルミン、私も手伝う!」ギュッ
アルミン「ありがとうミカサ…どりゃぁぁぁぁ!」グイッ
ミカサ「ふんっ」
魚「」ピチピチ
アルミン「えっと…何の魚だろ。40cmは越えてそうだけど」
ミカサ「これはフナ。フナとしては凄く大きなサイズだと思う」
アルミン「釣れたのは君のおかげだよ、ありがとうミカサ!」
ミカサ「フナは素焼きにしてから煮ると良い出汁が出る。帰ったら貴方とエレンに美味しいスープを作ってあげる」
アルミン「わぁ、楽しみだね!」
アルミン「よいしょ、よいしょ」ヨロヨロ
コニー「アルミン、そんなに沢山本を持ってどうしたんだ?」
アルミン「行きつけの本屋で感謝祭をやってて、つい買いすぎてしまってね…」ヨロヨロ
コニー「へぇー、お前らしいな。でもそれじゃ前見えないだろ、半分持つか?」
アルミン「大丈夫、一人で運べるよ」ヨロヨロ
アルミン「…うわっ!」ズルッ
コニー「よっと!」ガシッ
アルミン「危なかった…ありがとうコニー」
コニー「また転びそうになったら危ねえし半分持ってやるよ」
アルミン「はは…じゃあお言葉に甘えて。ありがとう」
コニー「感謝祭と言えばよ」
アルミン「ん?」
コニー「ラガコ村にいた頃、丁度これぐらいの時期に母ちゃんが感謝祭だって言ってよく豪華な料理を作ってくれたんだ。
なんでも、その年の初めての収穫に感謝するためのものなんだってよ」
コニー「かぼちゃのパイや鶏の丸焼きや芋のサラダや…美味かった。毎年の楽しみだったな、訓練兵団を卒業したらまた食いてえ」ジュルリ
アルミン「かぼちゃのパイなら昔よく爺ちゃんと一緒に作ったなぁ。今度コニーにも作るよ、今回のお礼さ」
コニー「おっ、マジか。想像しただけでも腹減ってきた…」
サシャ「私もお腹が減ってきました!」ヌッ
アルミン「あはは、サシャも嗅ぎつけたみたいだね。腕によりをかけて作るから期待してね!」
コニー「先に言っておくけど俺の分はサシャにはやらねえぞ!」
サシャ「失敬な!"全部"は貰いませんよ!」
アルミン「サシャは本当によく食べるね、心配しなくても多めに作るから大丈夫だよ。
爺ちゃんに教えてもらった配分でやるとかなり大きなものができるからさ、二人とも楽しみにしててよ」
コニー「おう!」
サシャ「はい!」ダラー
ライナー「アルミン、確かに今日は感謝祭の日だ。だが、もう一つ記念すべきことがある」
アルミン「何だろう?」
ライナー「今日はな、いいニーハイの日でもあるんだ。ほら、この半ズボンに黒の長靴下―通称ニーハイを履いてみてくれないか?」
アルミン「ええ、なんだか恥ずかしいな…」
ライナー「一度だけでいいんだ、頼む!」
アルミン「うっ…そこまで言うなら…着替えてくるからちょっと待っててね」
ライナー「あぁ…!」
アルミン「着替えてきたよ…どう、かな?」
ライナー「ふむ…」
ライナー(ニーハイと太ももの境目が膝上にあることによりアルミンの足がスラっと長く見える)
ライナー(ニーハイの黒色はアルミンの細い脚のラインを際立たせている)
ライナー(そして…特筆すべきはニーハイによって生じる絶対領域。
そう、ニーハイと半ズボンの間に生じる神秘的空間だ。
計算通り、半ズボンの丈と絶対領域とニーハイの膝上の比率は4:1:2.5…
これぞ黄金比率。完璧だ…素晴らしい…)
アルミン「…ライナー?」
ライナー「ああ、少し考え事をしていた…」
ライナー「素晴らしいよ。実に素晴らしいものが見れた…」
アルミン「喜んで貰えたなら良かったよ。じゃあ、そろそろ着替えて来てもいいかな?今の季節にこの格好はなんだか肌寒いしね」
ライナー「おう、ありがとな」
ライナー(それにしても、今日は本当にいいものが見れた。後でクリスタにも履いてもらうか…)
今日はいいニーハイの日でもあると聞いて書かずにはいられなかった
それではおやすミン
サシャ「ふふふ…」
アルミン「サシャ?」
サシャ「ああああアルミン!?こんなところでどうしたんですか?」
アルミン「借りていた本を返してきたんだ。サシャこそどうしたのさ、そんなに慌てて手を後ろに隠して」
サシャ「な、何でもないですよ!ほら、明日も早いですしお互い早く部屋に戻りましょうよ!」
アルミン(分かりやすい)クスクス
アルミン「…本当に何でもないの?」
サシャ「うっ…」
サシャ(流石はアルミン…この青い大きな瞳に、全てを見通されている気がするんや…)
サシャ「…これ。食料庫から取ってきた、干し肉です」
アルミン「教官に見つかったら死ぬ寸前まで走らされるだろうし戻してきなよ」
サシャ「でも、今食べるべきだと判断しました。巷では今日はいい肉の日と言うみたいですしね」
サシャ「折角だから、アルミンにも半分あげますよ!アルミンは育ち盛りの男の子ですし、
ただでさえ細っちいんだからガンガン食べるべきです!それに、いつもパンを貰っているからそのお礼もしたいんです!」
アルミン「気持ちは嬉しいんだけど、やっぱり悪いよ…」
サシャ「アルミンは遠慮しすぎなんです!たまにはヤンチャすべきですよ!」
サシャ「ほら、半分どうぞ!」フーッ
アルミン「あ、ありがとう…」
アルミン(どう見ても明らかにサシャの分が大きいんだけれど…まぁ、サシャらしいよね)フフ
サシャ「干し肉と言えば、そのまま齧り付くのはもちろん、パンに挟んで食べるのもいいですよね~
削ってスープに入れてもまた風味が変わって美味しいんですよね…」ダラダラ
アルミン「サシャ、涎が凄いよ」ゴシゴシ
サシャ「ハッ…気づきませんでした、お心遣いありがとうございます!」
アルミン「どういたしまして。それじゃあ僕は部屋に戻るから、サシャは見つからないように気をつけて帰りなよ。おやすみ」
サシャ「私、一応狩人ですし気配を隠すなんて朝飯前ですよ!アルミンこそ見つからないように気をつけてくださいね!おやすみなさい!」
~~~~~~~~
アルミン「…」スタスタ
アルミン(こっそり食料庫に戻そうかと思ったけど、量的にバレるのも時間の問題だね。折角サシャがくれたんだし、後でエレンとミカサも呼んでこっそりといただいちゃおう)
アルミン(それにしてもこれ…いい肉だ)
ジャン「うーん」
アルミン「何してるの?」
ジャン「見りゃ分かるだろ、大分髪が長くなってきたから鏡を見ながら切ってるんだよ」
アルミン「自分で切るのは大変だろうし僕が切ろうか?」
ジャン「じゃあ頼むぜ、しっかりと揃えてくれよ」
アルミン「任せてよ。それにしてもこの鏡、綺麗な装飾だね」
ジャン「だろ?昔からずっと使ってたんだよ」
アルミン「鏡といえば、前に読んだ本に鏡にまつわる面白いエピソードが書かれていたんだ」
ジャン「なんだ?」
アルミン「ジャンは、合わせ鏡って知ってる?」
ジャン「ああ。自分の後ろ姿を見るために目の前と背面に鏡を置くことだろ、それがどうしたんだ?」
アルミン「うん、一般的にはそうなんだけどね、鏡を何枚も重ねあわせると不可思議な現象が起きるんだってさ」
ジャン「何が起きるんだ?」
アルミン「見えてはいけないものが見えたり本人に災難が降りかかったり…とにかく、不吉なものらしい。
無限に重ねあわせることにより無限ループになってそのループの先には異世界があるだとか、
無限に映った虚像のうちの、九番目の虚像が本物に成り代わろうと鏡の世界に引き込もうとしてきて
もし引き込まれたら成り代わられて自身が9番目の虚像になってしまうだとか、
これは別の本のことだけど、球形の鏡でできた部屋の中に閉じ込められた人がその内部のすさまじい光景に発狂する話があったり…」
ジャン「怖えよ!」
アルミン「まあ鏡を無限に合わせるなんて無理な話さ。無限に像を生むには無限の時間が必要だし、
そのためには当然無限のエネルギーが必要になるんだ。無限にエネルギーを生むだなんて、未来永劫無理な話だろうね」
ジャン(そういえば、今日のミカサも綺麗な髪だったな…)ボー
アルミン「…ジャン、聞いてる?」
ジャン「ああ、聞いてる聞いてる」
アルミン「まあ、合わせ鏡をするだけで不吉なことが起きるっていうのも嘘だろうね。
本当なら、誰も怖くて床屋を使えないだろうし」
ジャン「オレ達にとっては当たり前のことだが昔の人間にとっちゃ自分の姿がそっくりそのまま映るってことが不思議だったんじゃねえか?
多分、不思議な魔力があるって思われてたんだろうよ。それで、アルミンが言うような話が生まれたんだろうな」
アルミン「だろうね。僕も、初めて鏡を見た時は不思議で仕方なかったし。あ、ジャン。髪切り終わったよ」
ジャン「お、バッチリじゃねーか。ありがとな!」
アルミン「どういたしまして」ニコ
ジャン「これでミカサも少しは…」
アルミン「はは、どうかな…応援してるよ」
ジャン「おう、ありがとよ!」
アニ「はぁ…今日は冷えるね」
アルミン「もう12月だからね」
アニ「あんたってすぐ風邪引きそうだよね」
アルミン「あの寒い開拓地で二年間も過ごしたんだから平気だよ。それに、これ」スッ
アニ「巾着袋?」
アルミン「うん。拾った石を暖炉で温めたもので温石って言うんだ。
簡単な原理だけど、これでも中々暖かいんだ」
アニ「…少し、触ってみてもいい?」
アルミン「うん、どうぞ」
アニ「…」サワサワ
アニ「…確かに、暖かいね」
アルミン「でしょ?アニもほしくなった?」
アニ「少しだけ、ね」
アルミン「なら早速作ってみようか」
アニ「そうだね」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
アニ「石はこれぐらいの大きさのものでいいの?」
アルミン「うーん、携帯するものなんだしそれだと少し大きすぎるかな。
この手のひらサイズので十分だと思うよ」
アニ「…」
アルミン「後はこれを暖炉の火の近くに置いて温めるだけさ」
アニ「分かった」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
アルミン「これぐらいで十分かな?」
アニ「…」ドキドキ
アルミン「ちょっと握って様子を見てみようか」
アルミン「…」ギュッ
アルミン「熱っ!」バッ
アニ「はぁ、何やってんのさ…手、見せてみなよ」
アルミン「大丈夫だ。今みたいに手で短時間握れる程度の温度が最適なんだよ。あとはこれを布で巻いて…」グルグル
アルミン「これで出来上がりさ。はい、どうぞ」
アニ「…ん」
アルミン「お腹に当ててみるといいよ」
アニ「…じんわりと暖かいね」
アルミン「でしょ。夜なんかも抱えて寝るとぐっすり寝られると思うよ」
アニ「寒くて眠れそうにない夜にでも試してみるよ。ありがと」
アルミン「…ま、そうすると朝が寒くて中々起きられなくて大変かもしれないけどね」ハハ
アニ「…気をつけとくよ」
アニ(…それにしてもこの温石…暖かいのは勿論だけど、こうやって懐に仕舞ってると…)
アニ(なんだか、凄く落ち着くね)
アルミン「…ライナーってさ」
ライナー「ん?」
アルミン「濃いよね」
ライナー「はは、よく言われるぜ」
アルミン「男らしさの象徴の一つだと思うんだ。僕は、まだ全然だよ…少しは男らしくなりたいんだけどな」
アルミン「ライナーのは他の男子に比べても太くて硬めだから、少し羨ましいや」
ライナー「そんなに心配しなくても誰にだって生えるものなんだから大丈夫だぞ」
アルミン「むう…」
ライナー「…」
ライナー「アルミン」
アルミン「ん」
ライナー「お前、本当に生やしたいと思ってるのか?」
アルミン「僕も一応男なんだから、多少はね?」
ライナー「…やめておけ」
アルミン「ええ、なんでだよ」
ライナー「髭はな、その…お前には似合わんだろう」ジョリジョリ
ライナー「考えてもみろ。お前みたいな奴が髭をぼうぼうに生やしている姿を…」ジョリジョリ
ライナー「そして、こうやって剃刀でジョリジョリと音を立てながら髭を剃っている姿をだな…」ジョリジョリ
アルミン(僕が、キース教官みたいに立派な髭を生やしている姿…)
ライナー「……オレだったら…いや、大多数の人が残念に思うだろうよ」ボソッ
アルミン「え?」
ライナー「い、イヤ…なんでもない。とにかく、アルミンにはまだ早すぎるさ」ハハハ
アルミン「早すぎる早すぎるって…あまり子供扱いしないでよ」
ライナー「お前は…ありのままの姿が一番だと思うぞ」
アルミン「もう…」
ライナー(そう、自然体こそが一番。原点にして頂点というやつだな…)
クリスタ「ねえ、アルミン」
アルミン「ん?」
クリスタ「素敵な帽子だね」
アルミン「ありがとう。これ、今からあることに使うんだ」
クリスタ「あること?」
アルミン「うん。この帽子の中を見てみて」
クリスタ「うん」ジーッ
クリスタ「…何もないよ?」
アルミン「一見するとそうだけど…今から凄いことをするから見ててよ」ゴソゴソ
クリスタ「うん」どきどき
アルミン「1,2,3…とうっ」バッ
アルミン「何も入っていない帽子からハンカチが出てきたよ。どう、凄いだろ?」ドヤッ
クリスタ「凄い!一体どうやったの?」
アルミン「教えてもいいけれど、ミンナニハ ナイショダヨ」
アルミン「…手品は、種が命だからさ」ニコッ
クリスタ「う、うん…」
アルミン「この帽子の底を触ってみて」
クリスタ「どれどれ…あっ!」
アルミン「気づいた?」
クリスタ「うん。帽子の底に二重ポケットがあったんだね」
アルミン「その通り、簡単な仕掛だ。もう一つあるんだけど、見たい?」
クリスタ「見たい見たい!」
アルミン「じゃあ…銅貨を一枚貸してくれるかな?」
クリスタ「ちょっと待ってね」ゴソゴソ
クリスタ「はい」スッ
アルミン「ありがとう。それでは…ここに種も仕掛けもない一枚の銅貨があります」
クリスタ「うんうん」
アルミン「今からこれを消してみせましょう」
クリスタ「ええっ!?」
アルミン「大丈夫だから見ててよ。これを指先に載せて反対側の手で…」
アルミン「1,2,3…えいっ」パチン
クリスタ「えぇ!?本当に消えちゃった!」
アルミン「どう?」
クリスタ「うん、アルミンは凄いよ…でも、銅貨はどこに消えてしまったの?」
アルミン「僕の服の袖の中さ」ゴソゴソ
アルミン「はいっ」
クリスタ「さっきのも今回のも凄く簡単な仕掛けなのに全然分からなかった…なんだか、見ていてドキドキしたよ」
アルミン「だろ?凄く簡単な原理なんだけれど、人の錯覚を利用してあたかも魔法を使ったかのように見せかける…だから、手品って凄いと思うんだ」
クリスタ「ねえアルミン、私もユミルにいつか手品を見せてみたい。やり方をマスターしたら応用したものを貴方にも見せたいな。」
クリスタ「だから、今度やり方を教えてもらってもいい?」
アルミン「勿論さ。でも、僕の目を欺くのは難しいかもよ」フフ
クリスタ「私だって負けないんだから!早速…次の休みにでもどうかな?」
アルミン「大丈夫だよ!それじゃあ次の休みに宜しく、クリスタ」
クリスタ「こちらこそよろしくね!」
アルミン「なんだか凄くいい匂いがする」
ベルトルト「これのことかな?」スッ
アルミン「団子?」
ベルトルト「うん。カタクリ粉とアイスプラントと砂糖を甘辛く煮詰めて作ったタレをかけたものさ。
東洋の言葉では"みたらし団子"って言うらしいよ」
アルミン「へぇー…アイスプラントって確か塩味があるっていう珍しい植物だよね」
ベルトルト「うん。本物の塩を使うのが一番なんだろうけどね」
アルミン「…」ジーッ
ベルトルト「…一本あげようか?」
アルミン「いいのかい?」
ベルトルト「うん。ほら…」スッ
アルミン「え?」
ベルトルト「確かに"上げた"よ?」フフフ
アルミン「…はは。こりゃ一本取られた、ってやつだね」
ベルトルト「小細工なしで僕の手から取れたらあげるよ」
アルミン「ベルトルトには負けないよ!」ピョンッ
ベルトルト「……」ニコニコ
アルミン「…」ピョンッピョンッ
ベルトルト「あっ…(これタレが零れ落ちそうだな…)」
アルミン「うわっ!」ベチャ
ベルトルト(タレが、アルミンの金色の髪に…)
アルミン「うあぁあぁぁ…」ヌチャア
ベルトルト「……それ、髪につくと洗うの大変そうだよね…」
アルミン「うう…後で洗わないと…」ベタベタ
ベルトルト「…ごめん。お詫びにこの団子はあげよう」スッ
アルミン「…ん」
ベルトルト「食べてみなよ」
アルミン「…」ムシャムシャ
ベルトルト「どう?」
アルミン「…うん、もちもちの団子に甘辛いタレが染みこんで…すっごく美味しいや」キラキラ
ベルトルト「…もっと欲しいかい?」
アルミン「気持ちはありがたいけど、流石に申し訳ないかな…」
ベルトルト「いや、ちょっと多く作りすぎちゃってね。貰ってくれたほうがありがたいな」
アルミン「なら遠慮無く……あの、エレンとミカサにもあげていいかな?」
ベルトルト「勿論さ」
アルミン「良かった。どうもありがとう、ベルトルト」ニコッ
ベルトルト「喜んで貰えたのなら良かったよ」
ベルトルト(アニもそうだけど…金髪碧眼ってやっぱり癒されるよなあ…)
アルミン「…」ゴソゴソ
エレン「何やってるんだ?」
アルミン「アルバムを作ってるんだ。いつかやろうと思ってたんだけど、なかなか時間が取れなくてね」
エレン「へぇー…ちょっと見てもいいか?」
ミカサ「私も見たい」ヌッ
アルミン「うん、二人になら見せてもいいけど…恥ずかしいから他のみんなには内緒にしてくれよ?」
ミカサ「わかってる」
エレン「…」ペラ
エレン「お、シガンシナにいたころのアルミンじゃねーか。お前は今も昔も全然変わらないよな、面影がしっかりと残ってるぜ」
ミカサ「…可愛い」
アルミン「うん、褒めてくれるのは嬉しいんだけれどやっぱり可愛いよりは格好いいって言って欲しいなぁ…」
エレン「そうだぞ、こいつも男なんだからな?」
エレン(けど正直、ミカサの言ってることも分からないでもないんだよな…)
ミカサ「つい本音が出てしまって…こっちには傷だらけのエレンと涙目のアルミン…?」
エレン「…」フイッ
アルミン「ミカサがエレンの家族になる前のものだね」
ミカサ「私がいれば…」ワナワナ
アルミン「エレンは僕が虐められているのを見るやいなや駆けつけて助けてくれた。例え相手が何人だろうと…ね」
エレン「多人数で寄ってたかってお前を虐めてる連中が許せなかったんだよ…
それに、9歳になる頃にはいじめっ子の奴らがオレを見て逃げるぐらいには成長したんだぜ?」
アルミン「そ、そうだね…」
アルミン(それ多分、というか間違いなくエレンじゃなくてミカサを見て逃げたんだと思うよ…)
アルミン「あと、グリシャおじさんの部屋の道具を使って怪我の手当とかもしてくれたよね。懐かしい」
ミカサ「それなら私も見たことがある。エレンは包帯を巻くのが苦手だったので、私が指導をした」
アルミン「そうそう。エレンのは少し不器用な感じの巻き方でさ、今でも覚えてるよ」
エレン「うっ…い、今ではちゃんと巻けるようになったんだからな」
ミカサ「なら、私も指導をした甲斐があったというもの」フフフ
アルミン「だね」フフフ
エレン「…ったく、何だよ二人揃って……」
アルミン「ほら、次のページに行ってみようよ」ペラッ
エレン「これは…三人で寝てるのか」
ミカサ「エレンの足がアルミンのお腹の上に載っていて、アルミンが苦しそう」
アルミン「エレン、この頃から寝相が悪かったんだね」
エレン「昔はよく、こうやって三人で昼寝をしてたよな」
ミカサ「こうして見ていると、またしたくなってきた」
アルミン「うん、僕もだよ」
エレン「なら、久々にやるか」
ミカサ「昔と同じく、アルミンを真ん中にしよう」
アルミン「いや、今回はミカサが真ん中でどう?ほら、いつも部屋で僕とエレンは隣り合って寝てるわけだし」
アルミン「それに…」チラッ
エレン「ん?」
アルミン「ううん、何でもないよ。とにかく、今の案でどうかな?」
エレン「オレは構わねえぞ」
ミカサ「私も、アルミンがそう言うのなら」
アルミン「なら、決まりだね!」ゴロン
エレン「おう」ゴロン
ミカサ「ええ」ゴロン
アルミン(昔は当たり前のようにミカサと隣り合って寝ていたけど…その…僕ももう思春期なんだから少し、ドキドキするよなぁ…)
アルミン(エレンとミカサは…もうぐっすりだね。僕も目を瞑っておこう)
アルミン(また来年の今頃…三人で一年の出来事や成長ぶりを振り返るのも悪くないかもしれないね…おやすみ、二人とも)
アルミン「…っ!」ヒョコヒョコ
アルミン(さっきの対人格闘訓練の時に捻ったか?
歩けるから折れてはいないんだろうけど…冷やせば少しは良くなるかな…)
ミカサ「アルミン!」ダッ
アルミン「ミカサ」
ミカサ「足を引きずっていたようだけれどどうしたの?まさか誰かに虐められたの?もしそうなら…」
アルミン「ち、違うよ!別に虐められたわけじゃなくて、さっきの対人格闘の時に捻ったんだ」
ミカサ「相手は誰だったの?」ゴゴゴ
アルミン「わぁあ!待ってミカサ、相手じゃなくて僕が悪いんだ!僕がうまく受身を取れなかったから…」オロオロ
ミカサ「…でも」
アルミン「ん?」
ミカサ「もしわざとやったのだとしたら許せない」
アルミン「大丈夫だよ。故意だとしたらもっとこっ酷くやられてそうだしね…」ハハハ
アルミン「だから、そんなに心配しないで」
ミカサ「…うん」
アルミン「ミカサってさ」
ミカサ「?」
アルミン「なんだか、お姉さんみたいだよね。いつも自分のことよりも第一に僕とエレンのことを気にかけてくれてさ」
ミカサ「お姉さん…」
アルミン「うん。そういえば今日は巷では姉の日っていうみたいだよ」
ミカサ「なら…」ヒョイッ
アルミン「わあっ!?」
アルミン「み、ミカサ!一人で歩けるしこれぐらい冷やせば平気だよ!」
ミカサ「アルミンはさっき私のことをお姉さんみたいだと言った。
今日は姉の日。私が姉なら貴方は弟。弟は…姉の言うことを聞くべき」
アルミン「ちょっと無茶苦茶すぎない!?…それにその…君も女の子なんだから、男一人を抱えたら重いだろ?」
ミカサ「全然」フルフル
ミカサ「アルミン。もしそんな状態で歩いてまた転んだらどうするの?
更に痛みが悪化して…最悪の場合折れてしまうかもしれない。
あと冷やしに行くとして、外の水場で痛みに耐え切れずに動けなくなってしまったら?
師走のこの寒空の下、冷え込む水場に長く居たらきっと風邪を引いてしまう。
もしも水が汚れていたりしたら感染症を引き起こしてしまう可能性だってある。
それに…一人で歩いている最中に悪い訓練兵に目をつけられるかもしれないし…」ブツブツ
アルミン「み、ミカサ…」オロオロ
ミカサ「そんなの絶対に許せない…なので、やっぱり私が貴方を医務室まで連れて行く」
アルミン「…流石に横抱きはちょっと恥ずかしいな、なんてね」
ミカサ「この体勢が一番足への負担が少ない…はず」
アルミン「はは…じゃあお言葉に甘えてしまおうかな。ミカサ、いつも僕のことを気にかけてくれてありがとう」
ミカサ「当然のこと。エレンは私にとっての大事な家族だし、貴方は大事な友人。二人を傷つける人間は誰であろうと許さない」
アルミン「うん、頼りにしているよ。けど、ミカサも僕達のことばかりじゃなくて自分のことも大事にすべきだよ。
たまに見ていて危なっかしい時があるし、何より人の心配ばかりしていると自分の心もクタクタになりかねないから…」
ミカサ「ありがとう。…けれど、それは―」
アルミン「ん?」
ミカサ「…貴方にも言えること」プニプニ
アルミン「わあっ!?きゅ、急にやられるとびっくりするな…」
ミカサ「…ふふっ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
マルコ「…」
マルコ(アルミンが足を引きずっているのが気になって様子を見にきたはいいけど…)
マルコ(なんだか凄い光景を見てしまった気がする…とてもじゃないけれど、ジャンには見せられないや…)
コニー「おお、すっげえでかい樹だな」
アルミン「教官達が用意してくれたモミの生木だね。これから、僕達で飾り付けをするんだよ」
コニー「へえ…でも、なんでモミの木なんだ?」
アルミン「入手が容易な上、冬でも枯れることがないからじゃないかな。生命の象徴みたいなものだよね」
コニー「なるほど…やっぱりアルミンは詳しいな」
サシャ「わぁぁ、この金色のリンゴとかキャンディーとかとっても美味しそうですよ!」
アルミン「それ、模造品だからね?食べたら歯が折れるよ」
サシャ「でも、こっちの袋に入ったクッキーは本物ですよね!私達に飾り付けが任されたからには食べてもいいってことですよね!?」
アルミン「だ、ダメだよ…絶対に教官にバレるじゃないか」
コニー「アルミンの言うとおりだぞ。バレたらきっと、俺達まで共同責任を負わされるぜ…」
サシャ「早く食べないと湿気りますし、今食べるべきだと思いません?」
アルミン「しっかりと封がされているし大丈夫さ。だからサシャ、今は我慢しよう?」
サシャ「うー…」
アルミン「…後でパンあげるからさ」
サシャ「本当ですか?神様ありがとうございます!」
アルミン「はは…サシャはブレないな」
コニー「こっちのひらひらの紐は何に使うんだ?」
アルミン「これは、樹に直接かけて飾るものだよ。こんな感じに巻いていくんだ」クルクル
アルミン「ほら、君達も手伝って。コニーはお菓子の入った袋、サシャは丸い飾りを樹に下げてくれないかな」
コニー「おう!」
サシャ「分かりました!」
アルミン「僕は紐と…このベルを飾ろうかな」チリンチリン
サシャ「コニー、その袋…」
コニー「だ、ダメだからな!」バッ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
コニー「こっちは飾り終わったぞー」
サシャ「私もです!」
アルミン「あとはこの星を飾るだけだ」
アルミン「よいしょ」ノビー
アルミン「…」プルプル
コニー「無理だろ」
サシャ「無理ですね…」
アルミン「…サシャなら届きそう?」
サシャ「うーん…私でも無理そうです」
アルミン「ちょっと踏み台でも探してくるよ」
コニー「わざわざ探しに行かなくても俺がアルミンを肩車すればいいんじゃねーか?」
アルミン「え」
サシャ「妙案ですね!早速やりましょう!」
コニー「ほら、早く乗れよ」
アルミン「う、うん…」
コニー「あらよっと!」
アルミン「わっ」
サシャ「二人とも頑張ってください!」
アルミン「よし…無事飾り付けられた、降ろしても大丈夫だよ」
コニー「おう」
アルミン「ふう…二人ともお疲れ様。後は、再来週を待つだけだ」
コニー「再来週何があるんだよ?」
アルミン「昔本に書いてあるのを見たんだけれど、このモミの木を飾ってると夜寝ている時に赤い服を来たお爺さんが来て、枕元に贈り物を置いていってくれるんだって」
サシャ「それは本当ですか!?沢山のパンに芋に…考えただけで…」ウットリ
アルミン「…いい子にしていれば、だけどね」フフフ
コニー「じゃ、じゃあ俺は再来週まで真面目に訓練する!」
サシャ「うっ…なら私も…再来週までは…食料庫に入るのをやめます…」ズーン
アルミン「はは…二人とも、来るといいね」
アルミン(もっとも、僕はその赤い服を着たお爺さんの正体を知っているんだけれども。
昔、爺ちゃんが夜にこっそりと僕の枕元に本を置いて行ったのを薄目で見ていたから…けど)
コニー「サシャは今まで悪いことをしすぎたから来ねえぞ!」
サシャ「コニーだって前の座学で居眠りしてたから来ませんよ!」
アルミン(…準備だけ、しておこうかな?)
ミカサ「…」グツグツ
エレン「ミカサ、何作ってるんだろうな」
アルミン「この匂いは野菜のスープじゃないかな」
エレン「腹減ってきた」
アルミン「ね」
ミカサ「おまたせ、二人とも」
アルミン「凄く具沢山だね」
アルミン(クワイが入ってる…)
エレン「おお、うまそうだな」
エレン(げ…よく見ると蒟蒻が入ってるじゃねえか)
ミカサ「お事汁と言って、毎年農事を終える日―納めの日によく両親が作ってくれた。」
エレン「…」サッ
アルミン「土から取れる作物を食べて、来年の豊作を祈る感じなのかな」
エレン「…」サッ
ミカサ「そう。そしてこのお事汁は栄養も豊富なので沢山食べてほしい」
エレン「…」サッ
ミカサ「…あと、エレン」
エレン「な、なんだよ?」
ミカサ「蒟蒻をアルミンの皿に移してはダメ」
アルミン「バレバレだよ、エレン」
エレン「あのグニグニした食感が苦手なんだよな…」
アルミン「美味しいのに」
ミカサ「エレン、好き嫌いはダメ」
エレン「わ、わかってるよ!」ムシャムシャ
ミカサ「味はどう?」
エレン「うめえな。……コンニャクイガイ」
アルミン「うん、美味しいよ」
ミカサ「なら良かった。ところでアルミン」
アルミン「…はい」
ミカサ「クワイは苦手?」
アルミン「そ、そんなことないよ!僕は好きなものは最後の方まで残しておきたい性格なんだ」
アルミン「…いただきますっ」パク
ミカサ「どう?おいしい?」
アルミン「苦っ……くてお、おいしい、よ…」グッ
エレン「涙目じゃねーか、大丈夫かよ」
アルミン「あ、あまりにも美味しすぎてつい涙が出てきたんだよ…」プルプル
ミカサ「私が悪かった…ほら、水を飲んで」スッ
アルミン「ううぅ…」
エレン「お前ってこんなところでも根性見せるんだな」ワシャワシャ
アルミン「そうかなぁ…」ボサボサ
ミカサ「苦手なものを言われずして食べようとするのは凄いこと」
アルミン「折角ミカサが作ってくれたんだしね」
ミカサ「そういえば、クワイは『芽が出る』ということで縁起の良いものとされているらしい」
エレン「なら、来年あたり新たな才能の芽が出るかもしれねえぞ」
アルミン「なら食べて良かったかも」
ミカサ「二ヶ月後は事始めの日。その時は良かったらまたお事汁をご馳走しよう。
それまでに二人が苦手な食べ物も食べやすく料理できるように考えておこう」
アルミン「た、楽しみだ。ね、エレン?」
エレン「お、おう…」
―12月8日・事納め 完―
アルミン「エレン、エレーン!」
エレン「そんなに慌ててどうしたよ?」
アルミン「今日読んだ本に凄いことが書かれていたんだ。ほら、見てよ」
エレン「うお、なんだこの生き物!?」
アルミン「クジラって言うんだって」
エレン「ふぅん…それにしてもでけえ魚だな…」
アルミン「一見すると魚なんだけれど、実は哺乳類みたいなんだ」
エレン「哺乳類?ならこいつも陸で生きてるのか?全然想像つかないけど」
アルミン「いや、哺乳類だけど水棲動物なんだ。胸鰭のように見える部分は前脚の変化したもので、後脚は完全に退化してなくなったみたい」
エレン「哺乳類なら水の中よりも地上で生きたほうが楽なんじゃねえの?」
アルミン「陸に上がると体が大きすぎて地上だと自重により内臓が圧迫されてしまう。多分、陸に上げられたエラ呼吸の普通の魚よりも早く死んでしまうと思うよ」
エレン「クジラも大変なんだな」
アルミン「ちなみにクジラの大きさなんだけれど、一番小さい種類でも4メートル、最大級の種類だと30メートル以上もあるらしいんだ!」
エレン「はぁ!?並大抵の巨人よりでけぇじゃねえか!」
アルミン「海にはそんな大きなクジラが沢山住んでいるんだって!」
エレン「海は…そんなに広いのか」
アルミン「うん!あと、クジラって食べられるみたいだよ」
エレン「もし捕獲できたら…一年は食うことに困らねえだろうなぁ」
アルミン「うんうん。ねえ、エレン。もし外の世界に出て海に行ったら…」
エレン「ん?」
アルミン「僕は、まず最初にクジラが見たい。並の巨人より大きなクジラが優雅に泳ぐ姿…呼吸のために一瞬だけ海中から顔を出す姿…」
アルミン「もし見ることができたなら、絶対に感動するだろうなぁ」キラキラ
エレン「あぁ」
エレン「オレもだよ、アルミン」
アルミン「なら決まりだね。外の世界に行ったら、まずは一緒に海に行ってクジラを見に行こう。勿論ミカサも連れてさ!」キラキラ
エレン「あぁ!」キラキラ
アルミン(エレンのこんな表情…久々に見た気がする。もし外の世界に行くことができたら、エレンは最初にこんな顔をするんだろうな)
エレン(アルミンの奴、凄くいい顔をしている。もし外の世界に行くことができたら、こいつはまずこんな顔をして喜ぶんだろうなぁ)
―12月9日・クジラの日 完―
今日は単行本の12巻と別マガ発売日・・・
ので、以下宣伝ネタにつき注意
アルミン「今日は単行本12巻の発売日だよ。見どころはどこだと思う?」
ベルトルト「やっぱり49話の僕とアルミンの例の掛け合いシーンだよね。あの表情に思わずゾクッときたよ」
クリスタ「私は51話の絶体絶命の状況でのアルミンの姿かな。あれはかっこよかったと思う」
アルミン「あそこはクリスタもかっこよかったよね。でも、やっぱり一番の見どころは51話のエレンが―」
ミカサ「アルミン、それ以上言ってはダメ!私としてはやはり51話の私とエレンが―」
アルミン「ストップ!それも読んでからのお楽しみだよ!」
ハンジ「…というわけで、単行本12巻にその続きが読める別マガも本日発売!資金難の調査兵団の存続のためにも是非買ってよね!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
アルミン「…という夢を見たんだけど、どう思う?」
エレン「アルミンお前さ…疲れてるんだよ」
アルミン「やっぱり?今日は読書しないで早めに寝ようかな…」
エレン「あぁ、それがいいと思うぞ」
―12月9日・番外編 完―
食堂
エレン「お、今日はヨーグルトか。珍しいな」
ミカサ「何か入ってる?」
アルミン「アロエだね。昔から医者要らずと呼ばれている植物で、
その葉肉は痛みや火傷の回復に関して有用性があるとされているんだ。
他には殺菌作用があると言われている。薬は特定の細菌しか殺せないけれど、
アロエは多くの細菌を殺すことができるんだ。他には美容効果なんかもあるよ。
アロエには保湿作用があるからそれを利用した化粧水が沢山…」
エレン「要するに、なんか凄い植物だってことだろ?」
アルミン「そうだね。まあ当然ながら全ての病気をアロエで治すことはできないし、
重篤な症状の場合はアロエには頼らないで診療を受けることが第一だ。あくまで健康の補助的な意味で用いるべきだと思…」
サシャ「コニー、そのヨーグルトのお皿貰っていきますね!」
コニー「あっ、こら返せよ!」
ミカサ「またやってる」
アルミン「喧嘩するほど仲がいいってやつだね」フフフ
エレン「朝の掃除の後で床が滑るのによくやるよな」
サシャ「へへーん、油断してるコニーが悪いんで…」ズルッ
サシャ「きゃあっ!」ズテーン
アルミン「うわぁ!」ベチャッ
サシャ「あいたたたた…」
アルミン「…サシャがコニーのヨーグルトの皿を奪ってコニーはそれを追いかけた。
サシャはコニーに捕まるまいと走りだした。捕まるとアロエヨーグルトが食べられなくなるからだ。
今、食堂の床は朝の掃除の直後ということでとても滑りやすくなっている。
そんな所で底に滑り止めの加工が施されていない靴で全力を疾走したら…誰だろうと確実に転んでしまう!
身体能力に優れるサシャだって例外じゃないんだ!そしてサシャの手から離れたアロエヨーグルトの皿は物凄い勢いで放物線を描いて…
いわば古来から伝わる競技―ベースボールの変化球、シンカー気味に変化する軌道を描いて僕の顔面に!
こ、これは危険球だ!ベースボールのルールに則れば即退場ものだ!!」
エレン「お、おい大丈夫か?」
ミカサ「大変…アルミンが状況説明を始めるのは焦っている証拠。これは重症レベル…!」
アルミン「うあぁぁあぁ…」ドロォ
ミカサ「顔が白いドロドロでベチャベチャになっている。可哀想に」ゴシゴシ
エレン「オレも拭くよ」ゴシゴシ
アルミン「うぅう…」ドロォ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ライナー(これは…素晴らしいものを見た気がする)
ジャン(ミカサが"白いドロドロ"発言だと…?)
クリスタ「アルミンもサシャも大丈夫かな…あと、一部の訓練兵はなんで盛り上がってるんだろう?」
ユミル「クリスタ…お前はまだ知らなくても…いや、ずっと知らなくてもいいことだよ」
クリスタ「ええ、そう言われると余計気になるよ」
ユミル「ハハハ…クリスタ。世の中には知らなくてもいいことだってあるんだ」ワシャワシャ
クリスタ「もう、やめてよユミル~!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
アルミン「ふぅ…二人ともありがとう」
エレン「気にすんなって」
ミカサ「そう。当然のことをしただけ」
アルミン「…サシャ」
サシャ「はい!」ビクッ
サシャ(これ…絶対に怒られるやろ…普段温厚な人間ほど怒ると怖いっちゅーし…)オロオロ
アルミン「随分派手に転んだみたいだけれど、怪我はない?」
サシャ「は、はい!見ての通り全然平気です!」
アルミン「そう、ならいいんだ。これに懲りたらもう朝の食堂を走っちゃいけないよ」
サシャ「はいいいいいっ!」ビシッ
サシャ「アルミィィィン!今日からアロエの神様って呼んでもいいですか!?」
アルミン「ははは…流石に恥ずかしいかな。普通に呼んでよ」
サシャ「はいっ!」
サシャ(正直、説教をされるかと思うたが逆に心配されるだなんて。クリスタもだけれど、この訓練所は神様だらけやねぇ…
―12月10日・アロエヨーグルトの日 完―
アロエの効能については民間療法レベルで、効き目だけ見れば普通の医薬品の方が断然強い
殺菌作用も、一般的な殺菌・除菌という意味のもので、傷口を低濃度アルコールで拭くのと同じ程度の話では?
体内の細菌の除去とかできるわけじゃないと思う
ただ、医薬品が発達してない文化圏などでは体が薬に慣れてないので、現代人の私たちより効果は大きい…と思われる
あと妊婦がアロエ食べると流産する可能性あるので注意
ユミル「ヨーグルトに入ったアロエを潰して…ほら、白いのと透明なのが更に入り混じってアレみたいだろ?」ニヤニヤ
クリスタ「うわぁ」キラキラ
ユミル「じゃあ、これを寝てるアルミンのパンツの中に流し込んで…明日の朝が楽しみだな」
すいません
自分のスレのノリで書き込んじゃいました
いつも見てます
乙
謝るくらいなら長々書き込むなよ…
>>1は乙
>>141
書き込んでから気付いたんだよ
アルミン「…」ハァ
クリスタ「なんだか元気ないね、どうしたの?」
アルミン「ん、何でもないよ」
クリスタ「本当に?」ジーッ
アルミン「う、うん…」サスサス
クリスタ「そう?ならいいんだけれど…」
アルミン「うん。心配してくれてありがとう」
アルミン「それじゃあ、ちょっと調べ物があって図書館に行ってくるから。またね」サスサス
クリスタ(何でもないだなんて嘘だ。アルミン、しきりにお腹さすってたもの。
最近、冷え込んできたからお腹を壊しちゃったのかな?)ムムム
サシャ「あ、女神様!」
クリスタ「サシャ。女神様じゃなくてクリスタって呼んでって言ってるでしょ」
サシャ「すみません、つい癖で…それでクリスタ、何やら深刻そうな表情でしたが何かあったんですか?」
クリスタ「お腹が痛くなった時ってまずは何をすればいいと思う?あ、別に私がお腹が痛いってわけじゃないよ」
サシャ「そうですね…私なら消化にいいものを食べます。味付けも普段より薄めにしていつもよりちょーっとだけ量を減らして…
あとは一日ゆったりとした気持ちで過ごせば、私ならすぐに回復しちゃいます!」
クリスタ「消化にいいものか…例えば何だろう?」
サシャ「この季節ならふろふき大根なんかおすすめですよ!あの味がよく染みこんでいて口の中ですぐに解れるあの柔らかさ…たまりません!」
クリスタ「大根か…レシピはどんな感じなの?
サシャ「紙に書いたものをお渡ししますね、少々お待ちください」カキカキ
サシャ「はい、どうぞ!」
クリスタ「ありがとう、サシャ!これを参考に作ってみるよ!」
サシャ「いえいえ、こちらこそどういたしまして!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
クリスタ「大根を鍋で茹でて…その間に大根にかける餡を作ればいいんだよね…」グツグツ
クリスタ「えっと…お酒に、味醂に、砂糖に…」ブツブツ
ジュゥゥゥゥ
クリスタ「え?何の音?」キョロキョロ
クリスタ「きゃあっ!吹きこぼれてる!どうしよう!?」オロオロ
ユミル「ったく、火が強すぎるんだよ」
クリスタ「あ、ユミル!」
ユミル「サシャから聞いたぞ、ふろふき大根を作るんだってな」
クリスタ「うん、そうだよ」
ユミル「一言ぐらい言えっての。ふろふき大根は昔からよく作ってたんだぜ?もっと私に頼ってもいいんだぞ」ハハハ
クリスタ「…うん。ありがとう、ユミル!」ニコ
ユミル「まず、大根の切り方だけどな。ちゃんと切れ目を入れておかないと味が染みないから―」カクカクシカジカ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
クリスタ「アールミンッ」ツンツン
アルミン「わあっ!どうしたの、クリスタ」
クリスタ「読書中ごめんね、ちょっとだけ私についてきてくれないかな?」
アルミン「別に構わないけど…」
クリスタ「はい、どうぞ!サシャにレシピを聞いて、私とユミルで作ったんだ!良かったら食べてみてよ」
アルミン「う、うん…いただきます」
クリスタ「どうかな?」
アルミン「熱っ!…でも、美味しいや」ホッコリ
クリスタ「なら良かった。アルミン、しきりにお腹をさすっていたからお腹痛いのかなって。
腹痛には消化のいい食べ物が効くって聞いたから、皆で作ったんだよ」
アルミン「見抜いていたんだ…ありがとう。最近、冷え込んできたというのもあるけれど何よりもうすぐ座学の試験が控えていて緊張しているっていうのもあるのかな…」
クリスタ「アルミンは座学トップだし大丈夫でしょ」
アルミン「そう思いたいんだけれどもし落とすようなことがあったら、と思うと緊張してきちゃってね。僕、座学と技巧以外はからっきしだからさ…」ドヨーン
クリスタ「…」
クリスタ「アルミン、ちょっと手を見せてくれる?」
アルミン「うん、いいよ」
クリスタ「…」カキカキ
アルミン「何してるの?何だかくすぐったい…」
クリスタ「はい、終わり。これはおまじないだよ。手に人の形の絵を書くと、緊張が解れるんだよ。
いつも私が緊張している時にやってることなの。貴方にも効くかは分からないけど…」
アルミン「…少し、解れてきたかも?」
クリスタ「良かった。ね、アルミン。絶対大丈夫だからそんなに心配しないで!」
アルミン「おかげで、大分元気が出てきたよ。試験、お互いに頑張ろうね」ニコ
クリスタ「うん!ねえアルミン、何かあった時はあまり一人で抱え込んじゃダメだよ?エレンやミカサだけじゃなく私達もいるんだからね?」
アルミン「うん、ありがとう!」ニコッ
アルミン(クリスタ…やっぱり皆から女神様、って慕われてるだけあるなぁ…)
―12月11日・胃腸の日 完―
レスありがとうございます
>>140
特定した…かも。こちらこそ、いつも楽しませていただいております
流産だなんて…アロエ、恐ろしい子!
サシャ「毎月12日はパンの日!要するに、今日はパンの日です!」
サシャ「なので、このパンは貰っちゃいますね!」
コニー「あっ、返せよ!」
コニー「おいアルミン、アイツを止めてくれ!」
アルミン「え、僕が?」
コニー「ああ。お前の得意の話術でさ…頼むよ」
アルミン「…分かった。僕に任せろ!」
コニー「わりい、恩に着るぜ!」
アルミン「サシャ!」
サシャ「はい?アルミンも私にパンをくれるんですか?」
アルミン「いや、その前に今日はパンの日ということでパンにまつわる話でもしようかなと思ってね」
サシャ「その前にパンが食べたいです!」
アルミン「そんなこと言わずに少しだけでいいから聞いてみてよ」
サシャ「むぅ…なら少しだけ聞いてみます!」
コニー「俺も気になるし聞いてみるか」
アルミン「じゃあ話すよ。…これはある団体の調査によるものなんだけれど、僕達が日常的に食べているパンは実はとても危険な食べ物みたいなんだ」
サシャ「な、なんですって!?」
コニー「おいおい嘘だろ…?」
アルミン「実は…犯罪者の98%はパンを食べているみたいなんだ。ついこの間、トロスト区内で凶悪犯罪があっただろ?あの事件の犯人だって例外じゃないよ。
そして暴力犯罪のうちの9割はパンを食べてから24時間以内に起きている…」
サシャ「え…」
アルミン「それだけじゃない。パンを日常的に食べて育った子供の半数は試験の点数が平均点以下だ」
コニー「うっ…」ギクッ
アルミン「そして、ある実験で判明したことだけれどパンは中毒症状をも引き起こす。
100人の被験者に最初はパンと水を与え、後に水だけを与えるという実験をしたんだけれどどうなったと思う?
…二日後、皆異常なまでにパンを欲したんだ。いわば、飢えた狼のように―」
アルミン「僕たちは当たり前のように毎日パンを食べているけど、実は中毒症状の一種なのかもしれないな…怖いなぁ…自分たちでは気づかないうちに中毒になってるだなんて」
アルミン「あとは、パンを食べた人間のほとんどは100年以内に死んじゃうんだってさ……怖い、なぁ…」
サシャ「」
コニー「」
アルミン「…ねえ、二人とも聞いてる?」
サシャ「は、はい…」ガクガク
コニー「まだ死にたくねぇ…」ブルブル
アルミン「そんな危険な食べ物を皆に代わって食べてくれるサシャは… い い 人 だね」ニコッ
サシャ「ひ、ヒィィィィィッ!」
コニー「さ、サシャ…俺のパンやるよ…好きなだけ食っていいぞ…」
アルミン「…この話にはまだ続きがあるんだ」
サシャ「も、もうやめてください…!」
コニー「俺、もうパン食えねえ…」
アルミン(ちょっとやりすぎたかな…でも、言ってることは全て紛れも無く事実さ!)
アルミン「…パンを食べる人間のほとんどは、重大な科学的事実と無意味な統計の区別がつかない」
コニー「…つまり、どういうことだ?」
アルミン「要するに、表現を変えただけで本当のことしか言ってないということさ。二人とも、少し冷静に考えてみて」フフフ
サシャ「…よく考えると、犯罪者かどうかなんて関係なく人類は皆パンを食べますし、二日も水だけで過ごしたならお腹ペコペコでパンを欲しがるのは当然です!」
コニー「それにパンを食べても食べなくても人間は皆100年以内に死ぬよな…」
アルミン「その通りさ。さっきの説明は当たり前のことしか言っていないけれど、それに気づけなければパンは危険な食べ物だって考えてしまうよね。
水なんかでも同じ手法が使えるよ。1時間以上液体中にいたネズミがもれなく死亡したとか、重篤な火傷の原因になりうるとか。話し方次第で幾らでも聞き手の認識を誤った方向へ誘導できてしまう」
アルミン(あれ…?僕、ただ単にコニーに言われてサシャを止めようとしたはずだったんじゃ…まぁいいや)
アルミン「…僕、冗談は苦手だとか通じないだとか思われがちみたいだから少し考えてみたんだけど…どうだった?」
サシャ「し、してやられたって感じです…」
コニー「あぁ…俺もそう思う…」
アルミン「してやったり、ってやつだね」フフフ
アルミン「…それと、二人とも怖がらせるような真似をしてごめん。お詫びと言ってはなんだけど、僕のパンを半分ずつあげるよ。
今日、ちょっと量が多すぎて食べきれなくてさ…遠慮せずに受け取ってほしいんだ」
サシャ「ど、どうしましょう…」
コニー「大丈夫だよな…?」
アルミン「食べても大丈夫だから安心して?」
コニー「だ、だよな…」パク
サシャ「は、はい!」パクッ
アルミン「二人とも、本当に美味しそうに食べるよね」ニコニコ
サシャ「はい!やっぱりパンは最高です!」
コニー「ああ…腹減ってる時に食うのとかたまらねぇ」
サシャ「…アルミン、いつもパンをありがとうございます!お礼に週末にでも美味しいお店に連れて行ってあげますよ!」
コニー「なら俺も行くぜ!」
アルミン「本当に?なら、楽しみにしてるよ。ありがとう」
サシャ「こ、今度こそその手には乗りませんよ!パン食べても大丈夫ですよね?コニー!?」
コニー「だ、大丈夫だろ…多分…」ダラダラ
アルミン「…ふふふ」
アルミン(たまには、冗談を言うのも悪くないかもね…)
―12月12日・パンの日 完―
アルミン「今日は大掃除の日か…」
ジャン「ああ。今日一日頑張って気持よく新年を迎えようぜ」
エレン「アルミン、お前の分もオレがやっておくからそこで休んでろ」
エレン「ジャン、さっさと始めるぞ」
ジャン「おい待てよ!」
エレン「あ?」
ジャン「なんでアルミンは何もしなくていいんだよ、甘やかしすぎじゃねえの?」
エレン「はぁ?だってこいつは埃が苦手で…」
アルミン「ふ、二人ともやめなよ!」オロオロ
エレン「だってジャンの野郎が…」
アルミン「エレンの気持ちは嬉しいけど、ジャンの言うことだってもっともだ。
以前はよくエレンとミカサが掃除してくれたけれど、いつまでも甘えてたらダメ男になってしまうし僕もやるよ!」
エレン「分かったよ。その代わり、辛くなってきたらすぐオレに言えよ?」
アルミン「うん、ありがとうエレン」
ジャン「言った以上はきちんとやれよな」
アルミン「分かってるよ!」
ジャン「オレは窓でも拭くか、水汲んでくる」スタスタ
エレン「オレは…箒で床を掃こうかな」
アルミン「なら僕はベッドの下を掃除するよ」
エレン「おい、大丈夫かよ。オレと担当交代するか?」
アルミン「マスクをつけるから大丈夫さ。任せてくれ!」
エレン「分かった、お互い頑張ろうな。でも、あまり無理すんなよ?」
アルミン「ああ!」
アルミン「うぅ…」グスグス
アルミン(マスクをしていても、やっぱりきついものがあるなぁ)グスグス
アルミン(あ、本だ。こんなところに隠してあるのは大抵…そっとしておいてあげよう)フフフ
アルミン(こっちには…キノコか。相当長い間、誰も掃除しなかったんだろうな。放っておくと増えるだろうし摘んでおくか…)ブチブチ
アルミン「…っくしゅん!」
アルミン「…う゛ぅ~」グスグス
ジャン「…」ジーッ
ジャン(なんでこいつは、涙目で鼻を啜りながらキノコを積んでるんだ…そういえばエレンの奴が埃アレルギーだとか言ってたっけ。ったく、あいつの親友なだけあって面倒くさい奴だな)
アルミン「…へくしっ!」グスグス
ジャン(…仕方ねえな)ハァ
ジャン「おい」
アルミン「あ、ジャン。そっちの方は…っくしゅん!…失礼。進んでるかい?」グスグス
ジャン「まあな。ところでよ、アルミン」
アルミン「ん?」グスグス
ジャン「オレがベッドの下を掃除するから、お前は窓を頼むわ。要するに交代ってことだ」
アルミン「別に大丈夫だよ?」グスグス
ジャン「いいから代われ!ベッドの下に見られたくない物をしまってたのを思い出したんだよ!」
アルミン「そ、そこまで言うならいいけど…」グスグス
ジャン「ならさっさと代わるぞ。残りはそことそこの二枚だからな、しっかりやれよ?」
アルミン「了解。…ジャンってさ」グスグス
ジャン「あ?」
アルミン「事あるごとにエレンに突っかかってるイメージがあったんだけれど、優しい面もあるんだね」グスグス
ジャン「うるせぇ、無駄口叩いてないでさっさと終わらせるぞ」
アルミン「そうだね。…あと、ジャン」
ジャン「はぁ…なんだよ」
アルミン「…ジャンの見られたくない物、発見しちゃったかも」
ジャン「おい!」
アルミン「中身どころか表紙すら見てないから安心してよ」フフフ
ジャン「ったく、油断も隙もない奴め…」
アルミン「早く終わらせて、エレンの手伝いをしよう。この部屋は広いから、一人で掃き掃除をするにも大変だろうしさ」
ジャン「…はいはい」
―12月13日・大掃除の日 完―
掃除対決自体はエレンの夢オチだったけど、埃云々のエピソードについては本当のことかもしれないと思った(暴論)
それではおやすミン
843年
アルミン「エレン、エレン!大変だ!」
エレン「そんなに慌ててどうした?」
アルミン「今夜は流星群が見られるんだって!」
エレン「流星群?なんだよそれ」
アルミン「空から星の雨が降り注ぐんだ!きっと綺麗だろうなぁ…」
エレン「はぁ?星なんかがが降ってきたら死んじまうよ!」
アルミン「地表に落ちてくるまでに摩擦熱で消えてしまうから大丈夫さ。
それに星の雨っていうのも比喩的な表現で、その実態は星が宇宙に撒き散らした細かな塵なんだ」
アルミン「要は、見ていても安全ってことだね」
エレン「なら安心だな、驚かせやがって」
アルミン「それでさ、今夜はその流星群を見ようと思ってるんだけど…エレンも一緒にどう?」
エレン「いいな。それでその流星群は何時頃に見られるんだ?」
アルミン「ピークは夜明け前だね」
エレン「なら、今日はオレの家に泊まっていけよ。母さんにはオレから言っておくからさ」
アルミン「いいのかい?」
エレン「別に問題ないだろ。お前は爺ちゃんに伝えてこいよ」
アルミン「分かった、ありがとう!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
エレン「今日は珍しく本を持ってきてないんだな」
アルミン「うん、本を持ってくるとどうしても読んでしまって眠れなくなるからね」
アルミン「そろそろ寝ておこっか。流星群の時間までずっと起きているのは流石に辛いからね」
エレン「だな。…アルミン、オレ多分起きられないから起こしてくれよ?」
アルミン「ああ、僕に任せてくれ!」
アルミン「んん~…」ムクリ
アルミン(…もうこんな時間か。エレンは…ぐっすりだね。起こさないと)
アルミン「…エレン」
エレン「んん…」ゴロン
アルミン「エレンってば、起きてよ」
エレン「うーん…」ゴロゴロ
アルミン「もうそろそろ時間だよ?起きよう?」
エレン「……あと5分だけ…」
アルミン「5分だけ、ね…」
アルミン(エレン、正直な話僕もまだ眠いんだ…5分の間に僕まで寝ちゃいそうだよ…)
アルミン「……」ウトウト カクンッ
アルミン「…はっ!」
アルミン「…エレン、起きて。もう5分経ったよ!」
エレン「……あと5分…頼む、よ…」
アルミン「エレンっ!」ユサユサ
エレン「うぅ…」ムクリ
アルミン「おはよう、エレン。そろそろ流星群の時間だよ、外は寒いし毛布を持って行こう」
エレン「あいよ…」ウトウト
アルミン「エレンの家に来る前に少し本を読んできたんだけれど、流星群には要因となる物質があるんだ。
それを流星物質と呼ぶんだって。流星物質っていうのはそれぞれが異なる軌道を持って様々な早さで太陽の周りを回っているんだって。
その流星物質が大気との摩擦で熱されて輝いたものがいわゆる流星さ…喋ってないと寝ちゃいそうだからつい長々話しちゃった。…エレン、聞いてる?」
エレン「…うーん……」zzz
アルミン「エレン…ここで寝たら本当に風邪を引いてしまうよ…」
アルミン(流星群が見えたら起こせばいいか…こっちまで寝ないようにしないと…)ウツラウツラ
アルミン「…」ボー
アルミン(瞼が重いや…このまま寝てしまいそうだ…)
キラッ!
アルミン「!!!」
アルミン「エレン!エレン!起きてよ!来たよ!!」
エレン「…来た?何がだよ?」ゴシゴシ
アルミン「流星群だよ!ほら、空を見てよ!」
キランッ
エレン「…すげぇ」ポカーン
アルミン「だろ?折角だから立って見ようよ」
エレン「だな!」
アルミン「…こんなに綺麗なものが見れるだなんて。やっぱり、空っていいよね…頑張って起きてて良かったよ」
エレン「あぁ…」
アルミン「壁の中で見る流星群でさえこんなに綺麗なんだから…外の世界で見る流星群はもっともっと綺麗なんだろうね」
エレン「海を見ながら流星群を観測とか…やってみたいよな!」
アルミン「うんうん。そうだエレン、流星が輝いている間に願い事を三回心の中で唱えると、その願いが叶うんだってさ」
エレン「…本当かよ?」
アルミン「本当かどうかは分からないけど、折角だから何か願っておきたいな。ほら、そろそろ次の流星が降ってくるはずだよ」
キラッ
エレン(外の世界に行く、外の世界に行く、外の世界に行く…)
アルミン(外の世界を冒険する、外の世界を冒険する、外の世界を冒険する…)
アルミン「…よし、こっちは願えた。エレンの方はどう?」
エレン「こっちも願えたぞ」
アルミン「エレンは何を願ったの?」
エレン「オレからかよ。…外の世界に行きたいってことだな」
アルミン「やっぱりね。僕もだよ、エレン」
エレン「だよな!」
アルミン「流星っていうのはすぐに消えてしまうよね。そんな流星を見てすぐに願い事が思い浮かぶということは、
そして流星が消える一瞬の間にその願い事を三回も繰り返せるということは、いつもいつもそれが叶ってほしいことだと強く思ってるからだと僕は思う」
エレン「オレもお前も、それ程に強く思ってる願い事なんだから…いつか本当に叶うかもしれねぇな」
アルミン「うん…だからエレン。いつか僕たちは、必ず外の世界に行こう!」
エレン「ああ、当たり前だろ!」
―12月14日・ふたご座流星群 完―
クリスタ「ねえアルミン、座学で分からないところがあるから今度の休みに教えてほしいんだけど…」
アルミン「ん、大丈夫だけど」
クリスタ「助かるよ、ありがとう!」
アルミン「どういたしまして。それで、具体的にはどこが分からないの?休みまでにある程度まとめておきたいんだ」
クリスタ「えっと、算術についてなんだけど…」
ライナー「クリスタ!アルミン!丁度いいところに!」ゼーハー
アルミン「ライナー?」
クリスタ「どうしたの?そんなに息を切らして、大丈夫?」
アルミン「水持ってこようか?」
ライナー「すまん…大丈夫だ。それより二人とも、これを…」ゼーハー
アルミン「薔薇の花の描かれたカード?」
ライナー「ああ…クリスタには10本の薔薇が描かれたものを、アルミンはこの8本の薔薇が描かれた物を受け取ってくれ」スッ
クリスタ「10本もだなんて…!」
アルミン「これ、ライナーが描いたの?」
ライナー「そうだ。今日の誕生花は赤い薔薇だっていうから暇を見て描いてたんだ」
アルミン「へぇ…ライナーって絵上手なんだね。ありがたく受け取っておくよ」
クリスタ「大変だったでしょうに。ライナー、どうもありがとう!」
ライナー「おう!それじゃあまたな!」フリフリ
アルミン&クリスタ「うん!」フリフリ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
アルミン「ねえ、クリスタ」
クリスタ「ん?」
アルミン「花はさ、昔から何らかのメッセージを宿す物と考えられているんだ。さっきライナーがくれたカード、
僕とクリスタので描かれてる薔薇の本数が違うだろ?これにも何らかのメッセージが込められてるんじゃないかなぁ」
クリスタ「うーん、どうなんだろうね」
アルミン「これから図書室で薔薇の花言葉について調べようと思うんだけど一緒に来る?」
クリスタ「うん」コクッ
図書室
アルミン「花言葉について書かれてる本は…これだね」
クリスタ「どうしてそんなにすぐ見つけられるの?」
アルミン「いつも書架の整理をしていれば嫌でも覚えるよ。僕以外誰もやらないしさ…好きでやってるからいいんだけどね。
早速薔薇について書かれているページを探してみようか」ペラ
アルミン「あ。あったあった」
クリスタ「どれどれ?」
アルミン「えーと…12月15日の誕生花、赤い薔薇。その花言葉は情熱」
クリスタ「情熱かぁ。確かに、ライナーって情熱的な面があるよね」
アルミン「そして、やっぱり赤い薔薇の花言葉は本数によって意味が変わるみたいなんだ。
…8本の薔薇の場合、あなたの思いやりや励ましに感謝します…?」
クリスタ「前にライナーが特に理由のない暴力に襲われた時、アルミンが一生懸命庇ってたもんね」
アルミン「ああ、あの時の…こんなに感謝されると少し恥ずかしいなあ。でも、悪い気分じゃないね」
クリスタ「うんうん。10本の薔薇の方はどんな意味なんだろう?」
アルミン「10本の薔薇の場合…十全十美…要するに貴方は全て完璧だ。ってことだね」
クリスタ「え、えぇ?そんなことないよ…きっと偶然じゃない?」
アルミン「でもあの成績優秀なライナーが描いたものなんだから、そんなことはないだろう。自信を持っても大丈夫だと思うよ」
クリスタ「そ、そうかなぁ…」
アルミン「うん。…ちなみに、他にも108本だと結婚してくれ、365本だと毎日毎日あなたが恋しい、999本だと何回生まれ変わっても永久に変わらないって意味合いを持つみたいだ」
クリスタ「…どれもすっごく情熱的だね」
アルミン「ああ…なんだか言ってて恥ずかしくなってくるレベルだよ」
アルミン「…さて、薔薇の花に込められたメッセージも判明したことだし」パタン
アルミン「そろそろ本の整理をして戻ろうかな」
クリスタ「あ、私も手伝うよ!」
アルミン「助かるよ、ありがとう!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ライナー(物陰からこっそり覗いていたが…アルミンはおいといて、
クリスタには10本の物を渡すか108本の物を渡すかで悩んだが10本にしておいてよかったぜ…
よく考えなくても、結婚は流石にまだ早すぎるからな…)グッ
エレン「…」ムスッ
アルミン「…」プクー
ミカサ「二人ともどうしたの?」
エレン「…喧嘩したんだよ。こいつと」ツンツン
ミカサ「二人とも仲良くしないとダメでしょ、一体どうしたの?」
アルミン「…エレンが」
ミカサ「エレンが?」
アルミン「取っておいたパイを食べたんだ…」ズーン
エレン「…お前のだと思わなかったんだよ」
ミカサ「アルミン、パイなら焼いてあげるから…ほら、エレンも謝って」
アルミン「訓練の後に食べようと思ってよせておいたのに…」ブツブツ
エレン「もう食わないかと思ったんだよ」
ミカサ「二人とも、聞いてる?」
エレン「大体そんなに大事なら名札でもつけておけばいいだろ!」
アルミン「ええ、そんなの恥ずかしいじゃないか…」
エレン「なら事前に言っておけばよかったんだ!ミカサもそう思うよな?」
アルミン「だからといってサシャですら人のものを勝手に食べたりはしないよ!ミカサもそう思うだろ?」
ミカサ「…」
ミカサ「私は」
ミカサ「…どちらも正しい、でいいと思う」
エレン「はぁ?」
アルミン「え?」
ミカサ「二人とも、いつもどおり仲良くしているのが一番」
エレン「…」
アルミン「……」
エレン「…お前に聞いたのが悪かったよ。アルミン、向こうでじっくり、じぃーっくり話しあおうぜ」
アルミン「ああ、望むところだ…じっくり、じぃーっくり話し合って答えを出し合おう」
ミカサ「…そう思うのなら、そうすればいい」フフフ
数分後
ミカサ「二人とも、どうだった?」
エレン「…なんであんなことで喧嘩していたのか分からなくなったよ…」
アルミン「うんうん」
ミカサ「その様子なら、大丈夫そう」
アルミン「うん。心配かけてごめん」
エレン「…悪かったよ」
ミカサ「仲直りできたのならば問題ない。喧嘩することで深まる絆だってある」フフ
アルミン「うん。喧嘩するほど仲がいいって言葉もあるぐらいだしね…でも」
アルミン「もしも、修復不可能な…それこそ絶交するようなクラスの喧嘩に発展してしまったらって考えると怖いよね…」
エレン「…その時はさ」
エレン「また友達になればいいんじゃねえか?その後また同じようなことがあったら、何度だって友達になればいいさ」
ミカサ「ええ。私もそう思う。エレンとアルミンになら、きっとそれができる」
ミカサ「勿論、私にだってできると思う」
アルミン「そっか…そうだよね」
エレン「ああ!これからも仲良くしような!」バシン
アルミン「痛っ!もう、あまり背中を強く叩かないでよ」
エレン「おっ、悪い悪い」
ミカサ「アルミン。さっき言ったとおり今からパイを焼いてきてあげる」
アルミン「本当に?ありがとう、ミカサ」
エレン「オレにも作ってくれよ!」
ミカサ「構わない。その代わり二人とも、喧嘩せずに仲良く待っていること。いい?」
エレン「当たり前だろ!な、アルミン」
アルミン「ね」
ミカサ「…聞くまでもないことだった。では、しばし待っていてほしい」
エレン&アルミン「了解!」
―12月16日・和解の日 完―
今回も宣伝ネタ注意
決してローソンの回し者ではない
アルミン「…」ドキドキソワソワ
サシャ「アルミン、どうしたんですか?」
アルミン「今日の7時から、ローソンでキャンペーンをやるんだよ」
サシャ「ああ、どん兵衛を二個購入するともれなくクリアファイルがついてくるというあれですね!」
アルミン「そうそう。今回は久々に僕がピンで出てるものがあるんだ」
サシャ「良かったじゃないですか、夏以来ですよね!」
アルミン「うん、楽しみだよ。ちょっぴり恥ずかしくもあるけど」
サシャ「沢山売れるといいですね!」
アルミン「うん…僕のだけ沢山残ったら嫌だなぁ」
サシャ「だ、大丈夫ですよ!…多分」
アルミン「多分かぁ…でも、少し安心したよ。ありがとう、サシャ」
サシャ「いえいえ、どういたしまして!」
サシャ「…とは言え、やっぱり少し心配です。もしアルミンのだけ残ったら本人はしょんぼりしそうですし。
私が同じ立場だったなら絶対に落ち込みます」ブツブツ
サシャ「そうだ、いいことを思いつきました!」ピコーン
サシャ「そうと決まれば、今日は食料庫に潜らず明日に備えてさっさと寝ちゃいましょう!」ダッ
朝7時
店員「いらっしゃいませー」
サシャ(よっしゃ、一番乗りや!確か関連商品を2つ買うごとに1つ貰えた筈だから…これで全部やね)ツメツメ
サシャ「すみません、これ全部ください!」
店員「あ、あのお客様…」
サシャ「はい?」
店員「クリアファイルが全て同じ柄なのですが…宜しいですか?」
サシャ「はい、大丈夫です!」
店員「…では、お会計は……」
サシャ「当分は夜食にも困らないしアルミンの喜ぶ顔も見れそうだし一石二鳥ってです!」
サシャ「これがいつも食事を分けてくれるアルミンに対する私のせめてもの恩返しってやつですね!…でも、本人に言ったら気を遣わせそうだから…内緒にしておきましょう」
サシャ「早起きしてお腹も空いたし、帰ったら早速うどんでも食べちゃいましょうかね。あの油揚げがたまらないんですよ…
うどんの汁をたっぷり吸った油揚げは…まさに絶品です!あと、お湯を注ぐ前にそのまま食べてもおいしいんですよね。…うぅ、考えてるだけでお腹が。早く帰りましょう…」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
エレン「…」
エレン(こんなに早く駆逐されるだなんて…オレが来るのが遅すぎたのか?)
エレン(…どこを探しても…アルミンのが…一つもナイミン…)
買い占めはダメ、絶対
誰かが何か思いついたら書くリレーにしてもいいんじゃないか
とりあえず保守
クリスタ「
ああ、アルミン様、アルミン様! なぜあなたは、アルミン様でいらっしゃいますの?
お父様と縁を切り、家名をお捨てになって!もしもそれがお嫌なら、せめてわたくしを愛すると、お誓いになって下さいまし
そうすれば、わたくしもこの場限りでレイs…レンズの名を捨ててみせますわ
」
アルミン「
………黙って、もっと聞いていようか
それとも声を掛けたものか?
」
クリスタ「
わたくしにとって敵なのは、あなたの名前だけ…たとえアルレルト家の人でいらっしゃらなくても、あなたはあなたのままよ
アルレルト ――それが、どうしたというの?
手でもなければ、足でもない、腕でもなければ、顔でもない、他のどんな部分でもないわ…ああ、何か他の名前をお付けになって
名前にどんな意味があるというの?
バラという花にどんな名前をつけようとも、その香りに変わりはないはずよ…アルミン様だって同じこと
アルミン様という名前でなくなっても、あの神のごときお姿はそのままでいらっしゃるに決まっているわ…アルミン様、そのお名前をお捨てになって
そして、あなたの血肉でもなんでもない、その名前の代わりに、このわたくしのすべてをお受け取りになって頂きたいの
」
アルミン「
お言葉通りに頂戴いたしましょう
ただ一言、僕を恋人と呼んでください
さすれば新しく生まれ変わったも同然…今日からはもう、アルミンではなくなります
」
エレン「………アルミン、女子寮の窓の下で何やってんだ?」
アルミン「あ、エレン。いやぁ、女の子に頼まれてロミオ役をやってるんだよ」
エレン「ロミオ?」
アルミン「うん。『ロミオとジュリエット』っていう悲恋の物語を演劇風に…ちょっとしたお遊びだよ」
エレン「…付き合い良いよな、おまえ」
アルミン「あはは…」
サシャ「アルミーン、続き続き!早くセリフ進めてくださいよ~。順番待ちしてるんですから!」
ユミル「次は私だぞ」
アニ「…その次」
ミーナ「私の番はまだかなー」
エレン「……本当に、付き合い良いよな」
アルミン「……あは、は」
ミカサ「エレン!次は私たちの番!なので、これを着て」っ【白タイツの王子様ルック】
エレン「え?やだよ、恥ずかしい」
ミカサ「…」
>>242
保守ついでに書いてみたよ
誰か続くと良いなぁ
参考にしたのは以下のサイトです
今日は何の日~毎日が記念日~
ttp://www.nnh.to/
―書庫―
アルミン「……」
クリスタ(あ、アルミンだ)
アルミン「……」
クリスタ(集中してるなぁ、何読んでるんだろ……って製菓の本?)ジィー
アルミン「おいしそう」ポツリ
クリスタ「ね、これなんてすごく可愛い」ユビサシ
アルミン「そうだね、食べ物というか芸術品……ってクリスタ?!(びっくりした……)」ドキドキ
クリスタ「アルミンってこういう本も好きなんだね、ちょっと意外だな」
アルミン「あ、いや、初めて見るよ。少し散らかっていたから、整理してたらたまたま見つけたんだ」
クリスタ「そうなんだ、片付け手伝うよ?」
アルミン「(天使……)一通り終わったから大丈夫。ありがとう」
クリスタ「ねね、どれがおいしそうって思ったの?」
アルミン「今はこのケーキ見てた。こんなの食べたことないよ。クリスタはケーキ食べたことある?」
クリスタ「ケーキ、かぁ……」
アルミン「?」
クリスタ「私は……、ないよ」
クリスタ(私の分は、なかったな。いつだって……私だけ……)
アルミン「……そう。食べたいと思う?」
クリスタ「そうだね……食べたい、かも」
アルミン「ん、僕も」パタン
クリスタ「あれ、もういいの?」
アルミン「うん、そろそろ戻らないと。じゃあまたね」フリフリ
クリスタ「あ、うん、またね」フリフリ
クリスタ(はぁ……なんで昔のことなんて思い出しちゃうかなぁ……。アルミンに気を使わせちゃったかも)
―休日―
アルミン「クリスタ!」
クリスタ「アルミン、どうしたの?」
アルミン「予定がなければ、付き合ってほしいんだけど……だめかな?」
クリスタ「うん、いいけど……どこに」
アルミン「じゃあ行こう!(ユミルに見つかったら大変だ)」ギュッ
クリスタ「わっ、あ、アルミン?!」
タッタッタッタッ・・・
ユミル「……あれ、クリスタ?」キョロキョロ
―食堂―
アルミン「はい、座って座って!」
クリスタ「え?え?」ストン
アルミン「クリスタのために作ったんだ!ケーキ!」
クリスタ「えと、ありがとう。でもどうして私に……あ、」
クリスタ(この間って書庫で話した……)
アルミン「パウンドケーキっていうやつなんだ。果物もクリィムもないし、おいしか分からないけど……食べてくれるかい?」
クリスタ(あのときのこと、気にしてくれてたんだ……)
クリスタ「……うん、ありがとう!」
アルミン「よかった!じゃあ僕も食べよっと」ストン
「「いただきまーす」」
アルミン「うーん」モグモグ
クリスタ「えっと、おいし「あんまりおいしくないねえ」
クリスタ「え!」
アルミン「ふふっ、おいしくないよ、これ」
クリスタ「……ぷっ」
アルミン「あーもうっ」
クリスタ「あはははっ、そんなはっきり言わなくても」
アルミン「やっぱり砂糖が足りなかったかなぁ」ムーン
クリスタ「ふふふっ、大丈夫!十分おいしいよぉ」クスクス
アルミン「……次はさ」
クリスタ「ん?」
アルミン「次は、もっとおいしいのを一緒に、作らない?」
クリスタ「うん!作ろう!作ろう!」パァ
アルミン「……巨人がさ、いなくなって、世界が平和になって、それで……悲しかったこととか辛かったことが笑い飛ばせるようになったらさ」
クリスタ「アルミン……」
アルミン「今度こそ、果物もクリィムもたっぷり入った甘いケーキを食べよう。ね?」
クリスタ「……っうん、食べよう!絶対だよ?」グズッ
アルミン「もちろんさ!」
クリスタ「ねぇ、アルミン?」
アルミン「ん?」
クリスタ「……ウエディングケーキって、知ってる?」ポッ
アルミン「……ん?」
終わり
長くてすまん。
最後はヤンデレ風に……
>>1たん、のんびり待ってます
クリスタ「えっと、アニ、こんな感じ?」ホワチャー
アニ「だめだめ。もっと足をこう」
アルミン「二人とも何してるの?」
クリスタ「あ、アルミン!今ねアニに対人格闘術教えてもらってるの」
アニ「こんなのが役に立つだなんて思えないけどね」
アルミン「ふーん・・・」ジーッ
アニ「どうしたの?私達のこと見て・・・」
アルミン「なんだか君達って双子の姉妹みたいだなって。金髪碧眼っていうのもあるけど雰囲気とか似てるし」
クリスタ「双子?私とアニが?(うわ、私にかっこよくて頼りになる素敵な双子のおねえちゃん・・・でも私もおねえちゃんとか憧れるなー!)」ホワワーン
アニ「双子?そんな似てないし(クリスタみたいなかわいくてしっかりものな双子の妹、か・・・故郷にはむさ苦しい兄貴みたいなのと無駄に高い弟っぽいのしかいなかったし・・・クリスタが妹・・・)」デレッ
アルミン「その様子だと二人ともそういうのに憧れてたんだね」
アルミン「そうだ!今日は双子の姉妹として生活してみるっていうのはどうかな?」
クリスタ「楽しそう!アニ、やろう?」
アニ「・・・まぁ姉妹ごっこも楽しそうだし、いいんじゃないの?我が妹よ」
クリスタ「アニおねえちゃん、普通妹には妹って呼ばないよー!」
アルミン「双子なんだから呼び方は今まで通りにしたらどうかな?」
クリスタ「そうだね、アニ!」
アニ「・・・クリスタ。ふふふ。今日の部屋着は貸したげるからおそろいね?」
アルミン「うん。いきなり双子姉妹してますなぁ」
アルミン「じゃあ僕はこの辺で、おじゃましました~・・・」
クリスタ「ついでだから、アルミンも対人格闘術教わっていなよ!」
アルミン「え?いや、いいってば・・・絶対痛いし」
アニ「ほらほら。遠慮することなんてないんだよ。双子の美人姉妹の特別レッスンだよ?じゃ、まずは構えから・・・」
アルミン「いや、いいから僕用事が、ってクリスタもなぜ僕に向かって構えを・・・」
クリスタ「アニに教えてもらってこれでもちょっとは強くなったからね!さすがおねえちゃん!」
アニ「それほどでも・・・っし、今日は私達姉妹に日が暮れるまで付き合って貰うからね?覚悟しな」シュッシュッ
アルミン「ええええ、ちょっと誰かー!!」
ミカサ・ユミル・ベルトルト「うん?」
ミカサ「なんと奇遇な!アルミンがどこいったのかと心配になったから」
ベルトルト「僕もアニについてたらいつの間にかここに」
ユミル「三人の保護者体質が見事に合わさったな。ベルトルトはストーカーだがな・・・」
ミカサ「ね、それよりもあの3人は・・・なんだか・・・」
ミカサ・ユミル・ベルトルト「・・・三つ子みたい・・・」
保守ついでに投下。このスレが好きだ。他のも読みたいから誰か書いてくれればなぁって
すいません
1/13って何の日?双子の日?三つ子の日?
>>263
双子の日、です
ちゃんと書けていなかったかな・・・
話的にもややこしくなったかもしれません
――― 訓練兵の頃 トロスト区
アルミン「あ、ハンネスさん」
ハンネス「よう!アルミンか。久しぶりだな。今日は休みか?」
アルミン「うん……ハンネスさんは…ご機嫌だね…」
ハンネス「俺も今日は非番だからな!つい昼間っから入れちまった」ヒック
アルミン「仕事中に呑まなくなっただけ偉いのかな…」
ハンネス「おう!誉めて良いぞ」ヒック
アルミン「夜は呑んでるんでしょ?」
ハンネス「まあな」ウヒヒ
アルミン「たまには肝臓を休めないと体壊すよ」
ハンネス「古女房みたいなこと言うなや。今はいっちばん酒が美味い時期なんだよ!呑まなきゃもったいないだろ」
アルミン「いつが不味い時期なの?」
ハンネス「不味い?…うーん…」
アルミン「春?」
ハンネス「散る花を肴に呑むんだ。情緒があって美味いぞー」
アルミン「夏?」
ハンネス「夕涼みがてらの酒だ。満天の星を見ながら呑むのはまた格別だぞ」
アルミン「秋?」
ハンネス「秋になるとこう…物悲しい気分になるだろ?それを酒で誤魔化すんだよ。しんみりした酒もまた美味い」
アルミン「冬?」
ハンネス「寒い時期はな。酒で体の中から暖まるのが一番だ!」
アルミン「いつでも良いんじゃないか!」
ハンネス「はっは、お前も大人になったら分かるよ」ナデクリ
アルミン「ちょっ、やめてよ!エレンのお父さんにも言われてたじゃないか、程々にって」
ハンネス「大丈夫大丈夫。好きなもんを我慢する方が体に悪いって」
アルミン「ものは言い様だなあ…」
ハンネス「好きなもんで死ねるなら本望ってもんだ!」
アルミン「そう簡単に死なれたら僕らが嫌なんだよ」
ハンネス「そうかそうか、心配してくれてんのか!最近流行のアレだな!あの…ほら…トンデルだったか?」
アルミン「ある意味トンでるのかもしれないけど…もしかしてツンデレって言いたいの?」
ハンネス「そうだそうだ!アルミンは良い子だなあ!」ナデクリナデクリ
アルミン「もう何が何だか分からないよ。酔っ払いはめんどくさいな」
ハンネス「お前ら、もう少しでかくなって酒の味が分かるようになったら一緒に呑もうなあ」
アルミン「僕らも面倒くさい人の仲間入りしなきゃいけないの?」
ハンネス「おうよ!お前らが立派な大人になったら一緒に酒を酌み交わすのが今の俺の夢なんだよ」
アルミン「えっ…」
ハンネス「だからな、絶対に早死にすんなよ。エレンは調査兵になるとか言ってたから特に心配だな。まああいつは殺しても死なねえか!」ハッハッハ
アルミン「…そんなこと思ってたんだ」
ハンネス「なんだあ、ニヤニヤしやがって。アルミンは可愛いなあ!」ナデクリナデクリ
アルミン「もう!頭ぐしゃぐしゃになるって!」
ハンネス「はっはっは、わりいな!そう言う訳で体大事にしろよ!!」
アルミン「そっくりそのままお返しするよ」
ハンネス「分かってるって!明日から程々にするよ!」
アルミン「ダイエット志望の女の子みたいだね」
ハンネス「はっはっは、じゃあなあ!今度3人揃って飯でも食いに来いや!」ヒラヒラ
アルミン「うん。タイミングがあえばねー」ヒラヒラ
アルミン「……」
アルミン「大人になったら、かあ…」
アルミン「…ふふっ」
おしまい
書き忘れてた
保守です
>>1よ、早く戻ってくるんだ
ジャン「今日も『漢の料理は最高ジャン』の始まりです。今日もアシスタントはサシャでお送りします」
サシャ「はーい。よろしくですー」
ジャン「で、今回の料理はカレーライスでーす」
サシャ「うっわ…料理できない女が得意気にドヤ顔するアレな代表格ですね」
ジャン「…おまえ、酷いな」
サシャ「私の知り合いなんか、こう言ってましたから」
○ミル『肉とタマネギとニンジンとジャガイモを、てきとーなサイズに切ってから鍋で煮込む』
ユミ○『んで、最後に味付けだけ変えるだけ。それだけでレパートリーが3種類も増えるぜ』
ジャン「3種類?」
サシャ「醤油で肉ジャガ、味噌で(豚肉なら)豚汁、カレー粉でカレー」
ジャン「…料理を舐めてんな」
サシャ「まったくです!」
ジャン「ま、漢の料理らしいっちゃらしいけどな!」
サシャ「…え?もしかして…そんな手抜きカレー作るつもりだったんですか?」
ジャン「………な、何を馬鹿な事を言ってるんだね。ちゃんと手の込んだカレーを作るに決まっているではないか」
サシャ「…」
ジャン「始めようか」
サシャ「はい」
ジャン「まずニンジンとジャガイモは少し大きめに切る。大きいと食べ応えもあるが、見栄えも良くなるからな」
サシャ「はいはい」
ジャン「タマネギは半分を粗いみじん切りにして、飴色になるまで炒めるんだ」
サシャ「焦げないように丁寧に炒めますよー…あれ?もう半分のタマネギはどうするんですか?」
ジャン「ふ…そっちは見栄えを良くする役目だ」
サシャ「なるほど。炒めたみじん切りタマネギじゃ、タマネギ入ってるように見えませんもんね」
ジャン「で、炒めたみじん切りタマネギに肉を投入!」
サシャ「肉ー!いえー!お肉!お肉!」
ジャン「小学生か!」
ジャン「………」
ジャン「面倒臭ぇから、こっちの鍋を使うぞ」
サシャ「え?」
ジャン「はい!完成でーす!!」
サシャ「えええええ?…あの…レシピは?」
ジャン「はい、画面のここに今テロップ流れてますね?これメモってください」
サシャ「えええええ」
ジャン「うーん、美味しい!また来週~!!」
サシャ「ちょっと酷すぎません?」
以上、保守でした
ごめんなさい!
アルミン出すの忘れてた!!!
【TV】 サシャ『ちょっと酷すぎません?』
【TV】 ジャン『漢なら細けぇ事は気にするな』
【TV】 サシャ『私は男じゃないd…』
ピッ
アルミン「相変わらず、あの2人は自由奔放だなぁ。TVで全国放送されてるのに平気で喧嘩するし…まぁ、そこが人気らしいけど」
アルミン「それに夫婦生活はワリと円満らしいね」
エレン「へぇ…あの馬面で?芸人のくせに」
アルミン「馬面は関係ないよ。あと芸人じゃなくて芸能人ね」
エレン「しかし困ったな」
アルミン「どうしたの?」
エレン「ジャンの番組を見ながら作ってたもんだから、途中であんな真似されちまったら…メモ取る暇もなかったし」
アルミン「あー…じゃあ僕が作ろうか?」
エレン「いや!今日は俺が当番だからな!だいたい解ってるし、大丈夫だ!」
アルミン「…うん、頑張ってね」(まあカレーなら、さすがに失敗しない…よね?)
エレン「へへっ、任せろ!!」
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--------------------
---------
アルミン「…」
エレン「…」
アルミン「あのさ」
エレン「言わないでくれ」
ピンポーン
【ドアホン】 ミカサ『エレン、アルミン。こんばんわ』
エレン「あ…しまった。晩飯に招待したんだった」
アルミン「どうしよう…外食にする?」
エレン「そうだな。ちゃんと説明して謝るよ」
カクカクシカジカ
ミカサ「私はエレンの手料理が食べたくて来た…ので、問題ない。そのカレーをいただく」
エレン「あのな?作った俺が言うのも何だが…かなり酷いぞ?」
アルミン「ミカサ…やめた方が良いよ?」
ミカサ「大丈夫。問題ない」
エレン「じゃあ…ほら」
ミカサ「ふふ…いただきます」
ピーポーピーポー…
アルミン「さすがのミカサでも無理だったか…」
ミーナ「え!クリスタ先週誕生日だったの?!」
クリスタ「う、うん……」
サシャ「そうなんですか?!言ってくれればプレゼント用意しましたよ!」
クリスタ「うん……、ありがとう。気持ちだけで…」
「クリスタ誕生日だったらしいぞ」「女神生誕祭…」ワイワイガヤガヤ
コニー「何で言わねーんだよ。水臭ぇなあ!」
クリスタ「ごめんなさい…、何だか祝ってもらうのが申し訳なくて…」
ユミル「……おい、お前ら。誰もが自分の誕生日が良い日ってワケじゃないんだ。女神様が困ってるだろ」
コニー「ちなみに俺は5月2日だからな!期待してるぞ!」
ユミル「バカは黙ってろ」
アルミン「…僕は『祝ってもらうのが申し訳ない』ってクリスタの気持ち少し分かるよ」
クリスタ「え…?」
アルミン「前は楽しみだったんだけど、両親が亡くなってから自分が生まれる日になる度に、少し悲しくなるんだ。僕を産んでくれたお母さんとお父さんがいないって思い出すから」
クリスタ「……」
アルミン「そんな日に『おめでとう』って言われると何か逆に悲しくなったりさ」
エレン「おい、マジかよ?!お前こそ、そういう事はちゃんと言えよ!」
ミカサ「毎年祝ってしまっていた…。ごめんなさい、アルミン…」マフラー、クイッ
アルミン「違うって!最後まで話を聞いてくれよ!」
アルミン「あのさ、クリスタ。誕生日って自分だけのものじゃないんだよ。
エレンとミカサが毎年一生懸命、悩みながら選んだプレゼントを準備して、『おめでとう』って笑顔で言ってくれるんだ」
エレン「悪ぃアルミン…」
ミカサ「知らなかった事とはいえ…」マフラー、グイィィ
アルミン「頼むから最後まで聞いてくれよ!ミカサ、マフラーで頭が埋まってるよ!」
ジャン「二人は放っとけ。結局何が言いたいんだ」
アルミン「ええと、例えばさ、ユミルはクリスタの生まれた日を祝福したいって思うだろ?」
ユミル「…まあ、そりゃな。本人が望まないならしねーけど」
アルミン「僕はクリスタには色々感謝している。できればお祝いしたい。きっと、皆も同じ気持ちだから、誕生日を教えてくれたなかったことを寂しいって思ったんだよ」
アルミン「それに人間って素直じゃないから、特別な日じゃ無いと改めて感謝の言葉とか言いづらいんだよ。『君が生まれてきて嬉しい』なんてさ」
クリスタ「……」
エレン「おい、マジかよ?!お前こそ、そういう事はちゃんと言えよ!」
ミカサ「毎年祝ってしまっていた…。ごめんなさい、アルミン…」マフラー、クイッ
アルミン「違うって!最後まで話を聞いてくれよ!」
アルミン「あのさ、クリスタ。誕生日って自分だけのものじゃないんだよ。
エレンとミカサが毎年一生懸命、悩みながら選んだプレゼントを準備して、『おめでとう』って笑顔で言ってくれるんだ」
エレン「悪ぃアルミン…」
ミカサ「知らなかった事とはいえ…」マフラー、グイィィ
アルミン「頼むから最後まで聞いてくれよ!ミカサ、マフラーで頭が埋まってるよ!」
ジャン「二人は放っとけ。結局何が言いたいんだ」
アルミン「ええと、例えばさ、ユミルはクリスタの生まれた日を祝福したいって思うだろ?」
ユミル「…まあ、そりゃな。本人が望まないならしねーけど」
アルミン「僕はクリスタには色々感謝している。できればお祝いしたい。きっと、皆も同じ気持ちだから、誕生日を教えてくれたなかったことを寂しいって思ったんだよ」
アルミン「それに人間って素直じゃないから、特別な日じゃ無いと改めて感謝の言葉とか言いづらいんだよ。『君が生まれてきて嬉しい』なんてさ」
クリスタ「……」
アルミン「あと『おめでとう』って言葉は『愛でたい』が語源って本に書いてあったんだ」
ライナー(愛でよう…)
ベルトルト(ライナーから戦士の気配が消えた)
ユミル「まさかお前、クリスタに惚れ――」
アルミン「いやいや!愛の意味は恋愛以外にも家族愛とか、敬愛とか色々あるだろ?
それに、ユミルもよくクリスタに愛してるって言ってるじゃないか!」
ユミル「そりゃ、文字通り愛してるからな。なあ?」
クリスタ「ユ、ユミル!こんな時に急に言わないでよ!」
アルミン「ほら。素直な言葉は言われる方も恥ずかしいんだよ。
好きって言葉に収まらない気持ちを愛してるって言うんじゃないかな。
でも、言うのも言われるのも恥ずかしかったり、簡単に口にできない。
僕はエレンとミカサに『おめでとう』って言われてすごく嬉しかった」
エレン・ミカサ「ア、アルミン…」ブワァ
アルミン「だからさ、誕生日っていいんじゃないかって思う。自分が生まれた日を幸かどうか疑問に思っても周りが素直に祝える。これはいいことなんじゃないかな?」
クリスタ「そうなのかな…」
アルミン「少なくとも僕は、クリスタに『お誕生日おめでとう』って言いたいよ」
コニー「俺もだな!いつも世話になってるし!」
サシャ「もちろん私もです!いつも『ありがとう』とは言っていますが、ちゃんと改めて言いたいです!」
ライナー「ああ。クリスタが生まれた日を感謝したい」
ベルトルト「僕もそうかな」
アニ「……おめでと」
マルコ「僕もそう思うよ。クリスタおめでとう」
ジャン「何で萎縮してんのか知らねーが、素直に祝わればいいんじゃねーか?」
ミカサ「おめでとう、クリスタ」
エレン「クリスタ、誕生日おめでとう!」
ミーナ「クリスタおめでとう!」
クリスタ「………」
アルミン「…あ、ごめん。僕が炊きつけたみたいで。本当に嫌だったら…」
クリスタ「ううん…。嬉しい。本当に嬉しい。皆ありがとう」
アルミン(クリスタ、嬉しそうだ。突然言ってしまったけど良かったかな)
途中、連投してしまった…
メインキャラ全員出せたか不安
クリスタ誕生日ネタがなかったのでつい書いてしまったけど
>>1よいつでも帰ってきてくれ
アルミン「今日は吹雪の為、訓練は休み。今ぼくらは食堂で薪ストーブを囲んでる」
エレン「ずいぶん説明口調だな」
ミカサ「…」
エレン「寒い寒い寒い…今日は本っ当に寒いな」
アルミン「そうだね。厚着してストーブに薪木を突っ込んでガンガン燃やしてる上、寄り添ってても寒いねぇ」
クリスタ「薪を節約するのに皆で一緒の部屋にいるのにまだまだ寒いね…」
ユミル「うー寒い。クリスタ、もっとくっついてくれよ」
アニ「…」(両側にデカイのいて邪魔臭い…もし、こいつらがワキガだったらヤバかったね)
ベルトルト「…寒いねぇ」(アニが暖かいなぁ…)
ライナー「そう言う割には平気そうな顔してるけどな」
マルコ「」
ジャン「あー、寒い」(ミカサの隣になれたが、何か恥ずかしくてくっつけねぇぇぇぇ)
・
※ミカサに戻る
エレン「コニーとサシャは元気に外で遊んでるな…しかも雪合戦かよ」
ミカサ「さすがに寒さで顔が赤くなってる。風邪をひかないと良いのだけど…」(もっとエレンにくっつこう)
コニー「うっひゃっひゃっひゃっひゃ…そりゃぁ!」
サシャ「あっひゃっひゃっひゃっひゃ……へぶっ!…や、やりましたねぇ!」
アルミン「ほんと元気だなぁ……よいしょっと」
エレクリ「「寒っ」」
エレン「アルミン、何で離れるんだよっ」
クリスタ「寒いよー寒いよー」
アルミン「あ、ごめん。ちょっと今、気温が何度あるか見たくなって…」
ジャン「…で、何度だ?」
アルミン「えっとねぇ……この温度計はマイナス20度まであるんだけど」
ベルトルト「うん?」
アルミン「それ以下に振り切ってるね」
ライナー「マジか」
ミカサ「確か、入口横の温度計はマイナス50度まで目盛りがあったはず」
アルミン「うん、そっち見てくる」
エレン「早く帰ってきてくれー寒いー」
クリスタ「帰ってきてー寒いー」
アルミン「あはは…えーっと?………うっわぁ」
ユミル「どした?」
アルミン「これ…温度計が壊れてたら、と思っちゃうなぁ。えっとね…マイナス41度」
ジャン「うおおおおおお…聞かなきゃ良かった。何か一気に寒さが増した気がするぞぉ」
マルコ「わっ?あ、寝ちゃってた…どうしたの、大声出して?」
クリスタ「ちょ、ちょっと…そんな気温なのにサシャとコニー、大丈夫なのっ?」
アルミン「んー…大丈夫、みたいだね。元気に走り回ってるよ」
エレン「おい、アルミン!もう良いだろ?早く戻って来いよ」
アルミン「あ、うん」
クリスタ「はぁ…お帰りー」
マルコ「…あ」
ジャン「何だよ?」
マルコ「こんなに寒かったらさぁ…もしかして巨人も凍ってないかな?もし凍って固まってたら…」
エレン「おおおおお!?凍って動けない巨人なら、簡単に駆逐できるなっ!!」
ミカサ「エレン、叫ばないで」
エレン「よし!さっそく教官に進言してくるぜっ!!」
ミカサ「えっ?」
アルミカ「「寒っ」」
アルミン「ミカサ、詰めて詰めて」
ミカサ「うん」
ジョン「えっ…あ?…お、おい!ちょっと待て!本気で死に急ぐんじゃねぇぇぇぇ!」
バタン
エレン キースキョウカンー!!
皆「ぎゃあああああっ!!寒い寒い寒い!!!」
ユミル「あんの馬鹿!ドア開けっ放しで行きやがったぁ!!」
ミカサ「くっ!」
バタンッ
アルミン「ナイス、ミカサ!」
ミカサ「寒い……あっ!こ、こんな天気の中、教官室に行くなんて…エレンが死ぬかもしれない。待ってて、エレン!」
アニ「まま待ちな!ドア開けるんじゃないよ!!」
ユミル「待て待て待て!もう勘弁してくれ!!」
ミカサ「2人とも離して…エレンがっエレンがっ!」
バタンッ!
皆「!?」
エレン「ざぶい゛い゛い゛い゛い゛!!!」
ミカサ「エレン!早くここに入って!」
アルミン「うわぁ…エレンの服を見てみなよ。ほら…袖とか襟が…」
ライナー「おおお?こ…凍ってるのか、それ?」
ユミル「だはははっ!駆逐野郎の情熱も、さすがにこの寒さには勝てなかったか」
エレン「ど、どでも゛じゃね゛ぇが……きょ、教官室まで行けなかったぜ」
クリスタ「ね…ねぇ!本当にサシャとコニー大丈夫なのっ!?」
エレン「あー…あいつらなら、俺が行く時も戻る時も元気だったぞ?」
ジャン「…狩猟民族すげぇ」
マルコ「と言うより、あの2人がおかしいんじゃないの?」
ミーナ「おーい、スープできたよー?」
皆「わぁーい」
アルミン「ありがとう。ミーナだけ台所で仕事させちゃって悪いね?」
ミーナ「いいよいいよ。こっちでも薪を燃やしてたから寒くなかったし」
ミーナ「ついでに、こういうのも作ってみました」
クリスタ「パン?」
アルミン「あ、ホットケーキだね」
ミーナ「小麦粉とかあったから、ちょっと拝借しちゃった。皆に1つずつあるから共犯ね?」
ユミル「あいよ」
ジャン「お、良い匂いだなぁ」
ベルトルト「何か暖かくてフンワリしてて、ホッとするね?」
皆「…」
ベルトルト「?………あっ!べべべ別に冗談じゃないよ?」
バターンッ!!
皆「!?」
サシャ「美味しい匂いがしましたーっ!!私にもください!くださーいっ!!」
皆「サシャぁぁぁぁ!!ドア閉めろぉぉっ!!!」
以上、保守SSでした
せっかくなので2つの記念日で
日本最低気温の日
ホットケーキの日
キャラ出しすぎるとアルミンのSSって感じじゃなくなりますね
すいません
エレン『ミカサ…愛してるぞ』ニコッ
ミカサ『エ、エレン』テレテレ
エレン『結婚して、もうすぐ1年…そろそろ良いと思うんだ』
ミカサ『な、何が?』ドキドキ
エレン『何がって…子供だよ、こ、ど、も』
ミカサ『エエエエエレン?』カァァァ
エレン『さぁ、今夜から頑張るぞ』
ミカサ『…はいっ』
エレン『ただし、条件がある』
ミカサ『えっ』
エレン『五つ子を生んでくれ』
ミカサ『えっ』
エレン『それが絶対条件な?』
ミカサ『えっ』
エレン『五つ子じゃなかったら別れるから』
ミカサ『えええええ』
ミカサ「エレン!いくら私でも、さすがにそれは無理っ!!」
ユミル「わっ?」
クリスタ「きゃっ」
アニ「うっるさいね…何事だい?」
サシャ「ふがー…ふがー…」
ミカサ「……あ?…夢?」
アニ「…寝言ね」
ユミル「ったく、はた迷惑な…」
クリスタ「ふわわわ~ぁぁ…いったい何なの?」
サシャ「ふがー…ふがー…」
ミカサ「ごめんなさい、起こしてしまって…」
クリスタ「んー…怖い夢でも見た?」
ミカサ「怖くはなかった…けど、良い夢なのか悪い夢なのか」
クリスタ「どんな夢だったの?」
ユミル「せっかく目が醒めちまったんだし、言ってみろよ」
アニ「はぁ…おやすみ」
ミカサ「エレンが結婚一周年だから子供を生んでくれ、と」
ユミル「…ほう?」
ミカサ「でも五つ子を生めなかったら離婚だ、と」
クリスタ「…は?」
ユミル「あー…じゃ、おやすみ」
サシャ「ふがー…ふがー…」
アニ「…」(お幸せな頭してるね…それにしても五つ子って。犬猫じゃあるまいし)
クリスタ「確か…夢って、その人の経験とか心理状態とか関係するんだよ」
ミカサ「そうなの?」
クリスタ「うん。まあ私の勝手な推測だけど『エレンと幸せな日々を過ごしてるけど、将来それを失う予感がある』みたいな感じ?」
ミカサ「どうだろう?まぁ…頑張って五つ子を生めば問題ない。違わない?」
クリスタ「ど、どうやって五つ子にするのか解らないけど頑張ってね」
ミカサ「うん」
ユミル「…」(さっき無理とか叫んでたくせに…でも本当に狙って五つ子を生めそうだから怖いな)
以上、保守
そろそろ>>1は帰ってこないんだろうか
最悪…オチに出すつもりのアルミン部分を投下し忘れてたので追加
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ミカサ「…と言うわけで、確実に五つ子を生む方法を考えて欲しい」
アルミン「えええええ」
ミカサ「アルミンならきっと方法を思いつく。信じてる」
アルミン「えええええ」
アルミン「はぁ…これまでで一番ムチャな頼みを受けた。どうしよう?」
アルミン「…………よしっ」
アルミン「エレン、ミカサにこう言ってくれないか?」ゴニョゴニョ
エレン「……はぁ?何で?」
アルミン「良いからっ」
エレン「ミカサ…俺は将来、もし結婚する事があったら子供は男と女を1人ずつが良いんだ」
ミカサ「…はいっ」
アルミン「これで解決!」
アルミン「うーん…このヨーグルトは美味しいなぁ」
ォーィ…
アルミン「ん?今、何か声が聞こえたような…?」キョロキョロ
ソコ ノ ショウネーン!コッチダ!コッチコッチ!!
アルミン「…えっ?」
○○○○○「お?やっと気付いたか、ホモサピめ」
アルミン「ななな何これ?ヨーグルトに何かいる!?」
○○○○○「まったく…いつもチーズやヨーグルトを食べてるくせに、全然オレらに気付いてなかったのか?」
アルミン「えーと、君は何?いや、誰?」
○○○○○「オレはSラクチスだ。オマエらの体に良い『乳酸』を作る菌の一種だぞ」
アルミン「…ばい菌?」
Sラクチス「なんて失礼なやつだ。オレたちほどホモサピにとって身近な味方はいないってのに…」
Sラクチス「オレたちが『かもし』てるからこそ、牛乳からヨーグルトやチーズが出来るんだ。感謝しろよ?」
アルミン「あ、ありがとう?」
Sラクチス「それに、オレたちがホモサピの体の中にいたら良い事だらけなんだぞ?」
アルミン「へぇ?」
Sラクチス「例えば…口内にいたら虫歯以外の病気を防いだり」 ※乳酸菌がそう言い張ってるだけです
アルミン「おぉー」
Sラクチス「ホモサピのメスの膣内にいたら…」
アルミン「ちょっと待って!」
Sラクチス「どうした?真っ赤な顔をして」
アルミン「そ、そういう話はちょっと恥ずかしいから止めて欲しいな」カァァァ
Sラクチス「馬鹿野郎!オレたちが作り出す乳酸で雑菌どもを撃退するからこそ、膣内の細菌フローラが守られて、病気にならないんだぞ?」
アルミン「そ、そうなんだ…」
Sラクチス「まったく…ホモサピにとっても繁殖は最優先目標じゃないのか?オマエは繁殖したくないのか?」
アルミン「えっ…いや、それは…まぁ…したくない、わけじゃないけど」
Sラクチス「オマエの健康も、オマエの繁殖相手の健康も、守ってるのはオレたちなんだぞ…で、どのメスを狙ってるんだ?」
アルミン「えっ?」
Sラクチス「素直に言ってみろ。オレの視点からアドバイスできるかもしれんからな」
アルミン「いや、でも…」
Sラクチス「ほらほら。誰と繁殖したいんだ?言えって」
アルミン「~~~~~っ!!ク、クリスタと繁殖したい!」
Sラクチス「よく言ったぞ、ホモサピ!……じゃ、丁度 オマエの三歩ほど前にいる から見てやるよ」
アルミン「………三歩ほど前?」
クリスタ「…」ジーッ
アルミン「…」ジーッ
クリスタ「…っ!!!」カァァァ
アルミン「うっ…うわぁぁぁ!クク、クリスタぁ?」(今の聞かれた!?)
クリスタ「えっと、その…は、繁殖って…その…アア、アルミン?」
アルミン「うわわわ、ちちち違うんだ。今のはっそのっあのっ…違う、違うんだ。うわわわ」
Sラクチス「見たところ、とても健康体だな。体内の細菌フローラも平穏なもんだ。良かったな、繁殖可能だ」
アルミン「…それだけ?」
Sラクチス「繁殖相手が健康かどうかは重要だぞ?」
アルミン「ちょっと…こんな目に遭わせておいて、それだけ?そんなの教えてもらわなくても困らないよ」
クリスタ「……アルミン?」(どうしてヨーグルトに向かって喋ってるの?)
アルミン「う…あ…ク、クリスタ。さっきのは、その……言い間違い?…そう、言い間違いなんだ!」
クリスタ「そ、そうなんだ?」
アルミン「…っ!そうなんだ!だから変な言葉に聞こえたとしても、気にしないで欲しいんだ。ね?」
クリスタ「うん…じゃ、じゃあね?」
クリスタ「………は、繁殖って」カァァァ
ミカサ「今日、制服の上下と共に、シャツや下着なども一式まとめて袋に入った状態で支給された」
ミカサ「先日の身体測定の結果からサイズは選んであるらしく、特に問題はない」
ユミル「うっわ…だっせぇブラだな」
サシャ「そうですか?でも作りはマトモですよ?」
アニ「安っぽいね…ま、仕方ないか」
ミーナ「こんな安いの着けてると、型崩れしそうだねー」
クリスタ「…」
ユミル「どした?」
クリスタ「……の」
ユミル「あん?」
クリスタ「…ぃの」
サシャ「はい?」
クリスタ「入ってないの!」
皆「……」
アルミン「………えっ?今の話の流れで、どうして僕がここに呼び出されるの?」
クリスタ「…」シクシク
ミカサ「アルミンは、将来クリスタの影武者をして男どもを魅了するほどの 女装すぺしゃりすと 」
アルミン「ちょっとぉ!?」
ミカサ「そのアルミンならば、きっとクリスタを救える」
アルミン「えええええ」
クリスタ「…」シクシク
アルミン「えっと……とりあえず、トップとアンダーのサイズを教えてくれるかな?」
クリスタ「~~~」ゴニョゴニョ
アルミン「なるほど………うん、無理だね。だってAAカップでさえ7.5cm差だもの。つまりブラ要らないんだよ」
クリスタ「っ!…う、うええぇぇぇぇぇぇん!」
ユミル「クリスタ泣かすな!」ゴスッ
アルミン「痛っ!でも、どうしようもないじゃないか。胸を大きくするしかないよ!」
ユミル「じゃあ大きくする方法を考えろ!」
アルミン「えええええ」
アルミン「えーとえーと…って、こんなの考えたって解らないよ!」
ユミル「じゃあ思いつけ!」
アルミン「えええええ」
ミカサ「アルミンなら、きっと正解を導き出せる」
アルミン「何でもそれで片付けようとしないで!」
アルミン「うう…どうしてこんな無茶振りばかり…」シクシク
ユミル「思いつかないのか?じゃあ罰としてオマエにゃ女装してもらうからな?」ワクワク
クリスタ「…」ピクッ
アニ「下着も用意してあるから安心しなよ」ニヤニヤ
クリスタ「…」ピクピクッ
サシャ「悲しんでるクリスタを助けてあげようとしないアルミンが悪いんですよー?」ニマニマ
クリスタ「そんなのアルミンが可哀相よ!私も見たいっ!」ニコニコ
ユミル「クリスタ、本音が出てる」
アルミン「酷いや酷いや…」シクシク
アルミン「…あ」
皆「?」
アルミン「そうだ…こうすれば良かったんだ。クリスタ、僕の話を聞いて」
クリスタ「?」
アルミン「~~」ゴニョゴニョ
クリスタ「…」
アルミン「ね?これならブラ着けれるでしょ?」
クリスタ「…却下」
アルミン「え?何で?」
クリスタ「女装からヒントを得て、女の私にパッドで誤魔化せなんて…アルミン酷い!」
アルミン「だ、だって…他にどうしようも…」
クリスタ「アルミンの馬鹿!アルミンなんて女装しちゃえば良いんだわっ!」
アルミン「あ!…結局それが見たいだけなんでしょ?そうでしょ!?」
ユミル「よっしゃ!それじゃあ…アルミンの生着替えショーだぜ?」
アルミン「うわーんっ」
アルミン「今日も寒い。以前(>>321)よりマシだけど、マイナス10度以下だ…」
ミカサ「これくらいなら、私たちも外で遊べなくはないけど…」
エレン「あっはっはっはっはっは…おらぁ!」
コニー「うっひゃっひゃっひゃっひゃ…そりゃぁ!」
サシャ「あっひゃっひゃっひゃっひゃ…ぶにゃっ!…へぶっ!…酷いですよー、2人がかりだなんて!」
アルミン「元気だなぁ」
ミカサ「エレンが風邪をひかないか心配」
ライナー「ふふん、俺たちも参戦だ!」
ベルトルト「うん…」
ジャン「へへっ、死に急ぎ野郎…食らいやがれぇい!」
エレン「だっはぁっ!?いってー!」
マルコ「そんな全力で投げなくても…」
アニ「…寒い。よく元気に遊んでられるもんだね」
ユミル「同感………うぉわっ?何だ、これ?…霧…か?」
アニ「…雪、かな?」
クリスタ「うわぁ~…まるで世界中がキラキラしてるみたい」
ミカサ「…綺麗」
アルミン「細氷とか氷霧とか呼ばれる現象だよ。これは降ってるから細氷だね」
エレン「へぇ?」
アルミン「たぶん『ダイヤモンド・ダスト』って呼び方なら知ってる人も多いんじゃないかな?」
エレン「おおー、これがそうなのか!」
コニー「ダ…ダイヤモンド・ダスト…だと…?」
サシャ「萌えろ、おれのコスモよー!」
コニー「そこは『燃えろ』だろ!あと、コスモは『小宇宙(コスモ)』と書かなきゃな!」
エレン「ネタわかんねぇ」
アルミン「この細氷は、ある地方ではまた違う呼び方をしてるんだよ」
ミカサ「どんな?」
アルミン「それはね…『天使の囁き』って言うのさ」
ユミル「…」
ライナー「…」
アルミン「…」
サシャ「…」
ジャン「…」
クリスタ「!?…な、何でこっち見るのっ?」
ユミル「天使と言えば、なぁ?」
ライナー「だな」
アルミン「だね」
サシャ「ですね」
ジャン「だなぁ」
クリスタ「も、もうっ!」
【おしまい】
アルミン「サシャ?あーん?」プラプラ
サシャ「あーん」アーン
アルミン「あーん?」プラプラ
サシャ「あーん…あーん!」
アルミン「あ~ん?」プラプラ
サシャ「あーん!あーんっ!あーん!!」
アルミン「あ~~~…」プラプラ
サシャ「~~~っ!もう!酷いです!早くビスケットくださいっ!!」
アルミン「…はい」ヒョイッ
サシャ「あはっ…あむっ!」パクッ
アルミン「…」ジィー
サシャ「あぐあぐ…」ムグムグ
アルミン「…」ジィー
サシャ「うにゃぁ…」ニマニマ
アルミン「サシャ~?」プラプラ
サシャ「…っ!ふーんっだ!もうダメですからね!」プイッ
アルミン「あーん?」プラプラ
サシャ「…」プイッ
アルミン「さっきのと違う味だよ~?」プラプラ
サシャ「!?」
アルミン「食べないんなら、ぼくが食べちゃうよ~?」プラプラ
サシャ「~~~っ!」
アルミン「あーん?」プラプラ
サシャ「あ…あーんっ」アーン
アルミン「はい」ヒョイッ
サシャ「はにゃい!!」パクッ
アルミン「…」ジィー
サシャ「あぐあぐ…」ムグムグ
アルミン「…」ジィー
サシャ「はにゃぁ~ん…」ニマニマ
アルミン「…」ジィー
アルミン「………サシャ~?」プラプラ
サシャ「…っ!」ビクッ
エレン「サシャ相手に何やってんだ、アルミンのやつ?」
ミカサ「餌付け?」
ライナー「何かの実験らしいぞ。報酬が貰える時と貰えない時の違いが人間にどう影響するとか何とかって…」
エレン「へぇ?」
ベルトルト「…」(飴と鞭の効果的な使い方をチェックしてるのか。アルミンってドSだったんだなぁ)
ミカサ「実験?…サシャの食べる様を見て楽しんでるようにしか見えない」
アルミン「あーん?」プラプラ
サシャ「あーん!あーん!」ウニャニャ
アルミン「………………………えへっ」ホッコリ
【おしまい】
保守でした
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