ほむら「私の好きな人?」(365)
ほむら「いないわよ」キョトン
さやか「……は? 何言ってんの?」
ほむら「本当なんだけど」
まどか「いないんだー。ほむらちゃん人気あるのにね」
マミ「もったいないわねぇ」
さやか「ありえない」
さやか「え? マジで? いないの?」
ほむら「そう言ったのよ」
さやか「動揺したり、顔を赤らめたり、照れ隠しにツンになったりもなしで?」
ほむら「何を言ってるのよ」
マミ「今日の美樹さんはどうしちゃったの?」
まどか「さぁ……」
さやか「そんなのあたしが許さない」
ほむら「許さないって言われても……」
さやか「だって、ほむらはまどか好きでしょー」
ほむら「ああ、そういう意味だったのね。それならまどかのことは好きよ」
まどか「えへへ、嬉しいな」
さやか「恋人にしたいって意味では?」
ほむら「……は? 私とまどかは女の子同士よ。貴女はどうだか知らないけど」
さやか「さやかちゃんだって女の子だよ!?」
さやか「えー、まどかに恋愛感情抱いてるんじゃなかったの?」
まどか「さやかちゃん、私たちは女の子同士だって……」
さやか「そういう趣向の人もいるじゃん」
ほむら「まあ、聞いたことはあるけど……」
さやか「ほむらは違うの? 男の子より女の子の方が好き、みたいな」
ほむら「……と言うより、私は好きっていうのが良くわからないのだけど」
さやか「へ?」
まどか「ほむらちゃんは好きな人ができたことないの?」
ほむら「多分……」
まどか「小学校の時とか、気になる男の子とかいなかった?」
ほむら「入院で大変だったから、そういうのはあんまり……」
さやか「気になる女の子も?」
ほむら「なんでそんなに女の子推しなのよ、貴女」
マミ(まあ暁美さんの鹿目さんへの接し方を見てると、そういう趣味だと思うわよね)
ほむら「好きってどんな感覚なのかしら」
さやか「どんなって……」
マミ「言葉で説明するのは難しいわよね……」
ほむら「まともに恋愛経験がある貴女に説明をお願いするわ」
さやか「あ、あたしが!?」
まどか「さやかちゃんがんばれー」
さやか(ちょっとからかうだけのつもりだったのに、まさかこんな展開になるとは……)
さやか「そうだなぁ……例えば、好きな人ができるとその人のことばっかり考えたり」
ほむら(ループ中はまどかのことばっかり考えてたけど……)
さやか「その人とキスとか、デートするところを想像してみたり」
ほむら「……ループ中はそんな余裕無かったし」
まどか「ループ前は?」
ほむら「入退院でそれどころじゃなかったわ」
マミ「……不憫ね」ホロリ
ほむら「憐れみはいらないわ」
さやか「あははははは」
ほむら「嘲笑を欲しがってると思う?」チャキッ
さやか「すんませんでした」
まどか「さやかちゃんは上条君とデートとかキスするところとか想像してたの?」
さやか「そ、そうだけどわざわざ言わないでよ///」
マミ(わ、私も時々そういう妄想はしてるけど、言わなくていいわよね///)
ほむら「……そもそも、そういう対象がいないんだから想像も何もないわ」
さやか「うーん、本当に人を好きになったことがないんだなー」
ほむら「人を冷血人間みたいに言わないでよ……」
まどか「転校してきた時はそんな感じだったよね」
ほむら「そ、それはもう忘れて///」
さやか「あとはその人を想ってオ――うん、そんなところかな」
ほむら「……何を言いかけたの?」
さやか「なんでもないよ、うん」
ほむら「気になるじゃない」
マミ「まあまあ」
まどか「……さやかちゃん?」
さやか「ナンデモナインダヨ」
さやか「マミさんはそういうのは無いんですか?」
マミ「え? わ、私は……」
ほむら「マミはほら」チラッ
さやか「ああ、そっか」チラッ
まどか「ちょっと特殊だもんね」チラッ
QB「なんでボクの方を見るんだい?」
マミ「待って。あなたたちなにか失礼なことを考えてない?」
さやか「うーん、すっきりしないなー」
ほむら「そこの窓から飛び降りればすっきりするんじゃないかしら」
さやか「そうだね、じゃあ早速――って、やるかー!」
まどか「さやかちゃん、ノリツッコミはいいけどベタベタだよね」
ほむら「ワンパターンだしね」
マミ「もうちょっとセリフに独創性があるといいんじゃないかしら」
さやか「え? なんでみんなそんな笑いに対して厳しいの?」
ほむら「せめて飛び降りてから言って欲しかったわね」
さやか「死ぬよ! 死んじゃうよ!」
マミ「回復に特化した美樹さんなら大丈夫よ、きっと」
さやか「変な信頼の仕方をしないでください!」
まどか「いざとなったらマミさんに治してもらえば……」
さやか「身体張ってまで笑いを取りたくないよ!」
ほむら「貴女、お笑いをなめてるの?」
さやか「あんたはあたしをなめてるよね」
マミ「そろそろパトロールの時間かしら」
まどか「じゃあ、私は帰りますね」
ほむら「私はまどかを送ってから合流するわ」
まどか「一人で帰れるよ?」
ほむら「着替えに帰るついでよ」
さやか「あんた着替えるの?」
ほむら「制服でうろついて補導されたくないもの」
さやか「あー、そっか。じゃああたしもそうします」
マミ「ええ、わかったわ。いつもの場所で待ち合わせましょ」
まどか「ここまででいいよ。ほむらちゃんのお家は反対側だし」
ほむら「……そうね。後はさやかに任せるわ。まどか、また明日ね」
まどか「うん、また明日ー」
さやか「あたしに挨拶はなしかー?」
ほむら「貴女とは嫌でも後で会うでしょ。それより、まどかをちゃんと送ってよ」
さやか「へーへー、あんたのお姫様はちゃんと送り届けますよー」
ほむら「もしまどかに何かあったら、貴女がマミることになるからね」
さやか「……それ、マミさんトラウマになってるからやめてあげなよ」
さやか「ほむらは本当にまどかに甘いよねー」
まどか「そうかな?」
さやか「だってさ、過保護って思うくらいにまどかのこと気にしてるし」
まどか「んー、ちょっと心配しすぎだよ、って思うことはあるかな」
さやか「ずっとまどかのことを気にかけてるもんね」
まどか「えへへ」
さやか「まどかは愛されちゃってますなぁ」ニヒヒ
まどか「もー、今日のさやかちゃんはそればっかり」
さやか「やっぱりほむらはまどかのことが好きなんだよ」
まどか「ほむらちゃんは違うって言ってたよ?」
さやか「好きってどんなのかわからないって言ってたじゃん」
まどか「確かにそう言ってたけど……」
さやか「もしほむらがまどかのことを本気で好きだったらどうする?」
まどか「どうするって……そんなの考えたこともないし……」
さやか「嫌いになる?」
まどか「……そんなことはないと思うけど」
まどか「あ、着いた」
さやか「無事送り届けたから、ほむらにはちゃんと言っておいてね」
まどか「あはは、後でメール送っておくよ」
さやか「じゃあ――って、そうそう」
まどか「ん?」
さやか「まどかもちゃんと考えてみたら?」
まどか「なにを?」
さやか「本当に好きな人はいないかなって」
まどか「いないってば」
さやか「もしかしたら、気づいてないだけかもよ?」
まどか「気づいてないって?」
さやか「本当は好きなのに、好きだって気づいてないってこと」
まどか「えー? そんなこと無いと思うけど」
さやか「キスするところとか、デートするところを想像したらわかるかもね」
まどか「だから、そういう相手はいないってば」
さやか「そう? 案外身近にいるかもよ」
まどか「え?」
さやか「じゃ、また明日ねー」
まどか「あ、さやかちゃん! ……行っちゃった」
――――
――
まどか「おやすみなさい」
知久「おやすみ」
詢子「おやすみ」
まどか「好きな人、かぁ」
まどか「気づいてないかもって言われても……やっぱりいないよ」
まどか「ほむらちゃんは好きって気持ちがわからないから、いるかもしれないけど」
まどか「……もしかしたら、ほむらちゃんは好きな人がいるのかな」
まどか「…………」
まどか「…………」
まどか「…………」
まどか「…………うーん」ゴロゴロ
まどか「…………」ゴロゴロ
まどか「…………」ゴロゴロ
まどか「…………むー」
――――
――
さやか「おはよー、まどかー」
ほむら「おはよう、まどか」
まどか「おはよう、さやかちゃん、ほむらちゃん」
ほむら「……どうしたの? 寝不足?」
まどか「え? あ、夜ちょっと考え事してて……」
さやか「んー? 何考えてたのかなー?」
まどか「た、たいしたことじゃないよ」
さやか「ふーん?」ニヤニヤ
まどか「ね、ねえ。ほむらちゃんは昨日、あれから好きな人とか考えてみた?」
ほむら「昨日は普通に魔女を退治して、帰ってすぐ寝ちゃったから……」
まどか「あ、そうなんだ……」
さやか「なに? 気になるの?」
まどか「だ、だって好きって良くわからないって、困ると思うし……」
ほむら「そうね……ちゃんと考えた方がいいのかしら?」
さやか「それなら昨日言った方法がいいんじゃない?」
ほむら「窓から飛び降りるの?」
さやか「その話はもういい」
さやか「キスシーンとか、デートするところを想像してみるって話」
ほむら「だからその相手がいないって……」
さやか「違う違う、いろんな人とそういうシーンを想像するの」
ほむら「?」
さやか「そうだね、じゃあさやかちゃんとのキスシーンを想像してみるのだ」
まどか「……」
ほむら「……朝から嘔吐するのは良くないと思うの」
さやか「そこまであたしが嫌いか」
ほむら「冗談よ」
さやか「そんな感じでいろんな人で想像していって、なんか違う感情が出てきたら――」
ほむら「それが恋愛感情ってこと?」
さやか「……多分。もしかしたら全然違う変な感情かもしれないけど」
ほむら「……危険な賭けね」
まどか「試しにやってみるのはいいんじゃないかな?」
ほむら「そうね、まどかがそう言うなら」
さやか「じゃ、今日もマミさんの家に集合だ」
ほむら「え? 別にわざわざ集まらなくても……」
さやか「学校でやるのはお勧めしないよ。今のキャラを壊したくないならね」
ほむら「?」
――――
――
マミ「それで、暁美さんはもう試したの?」
ほむら「いえ、さやかが学校でやるのはお勧めしないって言うから……」
さやか「まあそれはそれで面白そうなんですけど……」
さやか「ソウルジェムが濁ったら面倒かな、と」ボソボソ
マミ「そうね……暁美さんの場合、学校じゃ猫被ってるから……」ボソボソ
まどか「そろそろ試してみる?」
ほむら「そ、そう言われるとなんか緊張するわね」
ほむら「と言っても、そんなに私の交友関係は広くないわよ?」
まどか「転校してきて一ヶ月ちょっとだしね」
さやか「大丈夫だって。その中に絶対いるし」
ほむら「昨日のことといい、やけに自信があるのね」
マミ「それは、ねえ……」
ほむら「マミもさやかと同意見なの?」
さやか「まーまー、騙されたと思ってやってみようよ」
ほむら「……えーと、キスシーンを想像するのよね?」
まどか「……」ドキドキ
さやか「じゃあ最初は――」
ほむら「待って」
さやか「なんだよ、いまさら怖気づいたのかー?」
ほむら「そうじゃなくて、誰を思い浮かべるのかは自由にさせて欲しいの」
さやか「なんでさ」
ほむら「だって……もし好きな人がいたら、それが誰かバレるわけでしょ」
さやか「あたしたちの仲じゃん。誰も口外しないって」
ほむら「一番信用できない人間の口から言われてもねぇ」
さやか「……」グヌヌ
マミ(聞かなくてもわかりそうだけど……)
まどか(聞きたいなぁ……)
さやか「あ、そうそう。男の子だけじゃなくて女の子もね」
ほむら「まだそこにこだわってるのね」
さやか「まあいいじゃん。だって、ほむらの交友関係の中の男なんて……」
ほむら「……確かに、ほぼ皆無だけどね」
さやか「もちろんあたしもだよ☆」
ほむら「それだけはないから安心して」
まどか「……」ドキドキ
マミ「……」ドキドキ
ほむら「…………///」ピクッ
ほむら「…………」
ほむら「…………」
ほむら「…………」
ほむら「…………」
ほむら「…………」
ほむら「と、特にそういうのに思い当たる人物はいなかったわ///」
さやか「じゃあ一人目誰を思い浮かべたのか言ってもらおうか」
ほむら「いや、だから恋愛感情かどうかはまだわからないわけでしょう///」
さやか「なんでもいいから誰だったのか早く」
まどか「誰だったの?」
マミ「誰だったのかしら?」
ほむら「……な、内緒よ///」
さやか「やっぱりさやかちゃんかー?」
ほむら「それだけは違うってハッキリ言えるわ」
さやか「えげつねぇ」
杏子「おーっす」
マミ「あら? 佐倉さん、いらっしゃい」
杏子「上がらせてもらうぜ」
マミ「ええ、どうぞ」
杏子「……で、あいつら何やってるんだ?」
さやか「さあ吐け、吐くのだー」ウリウリ
ほむら「やめなさい。別に誰だっていいでしょう///」
まどか「私も聞きたいなー」
ほむら「こ、これはまどかにも言えないの///」
マミ「――というわけなの」
杏子「ふーん」
マミ「佐倉さんは好きな人とかいないの?」
杏子「いねー」
マミ「私のことは?」
杏子「飯食わせてくれる同業者」
マミ「……」ショボーン
杏子「冗談だよ(半分くらい)」
さやか「よし、捕まえた。まどか、後は任せた」ガシッ
まどか「ほむらちゃん、言わないと……」ワキワキ
ほむら「待って、二人がかりでずる……あははははははははは」
ほむら「そ、そろそろパトロールの時間じゃないかしら!」ゼェゼェ
まどか「えー?」
さやか「もうそんな時間? 早いなぁ」
ほむら「ほら、解放しなさい……まったく……」ハァハァ
さやか「くー、正義の味方はつらいね……」
ほむら「正義の味方が力ずくで口を割らせるってどうなのよ……」
まどか「もー、聞きたかったなー」
ほむら「だから、ダメだってば///」
さやか(バレバレだけどね)ニヒヒ
杏子「なんだ、今から出かけるのか。タイミング悪かったな」
さやか「杏子、来てたんだ」
マミ「佐倉さんも一緒に行く?」
杏子「留守番してるのもあれだしな」
さやか「そんなこと言って、実はさやかちゃんが心配なんだろー」
杏子「いや別に」
さやか「動揺したり、顔を赤らめたり、照れ隠しにツンになったりもなしに!?」
杏子「何言ってるんだよ」
ほむら「気にしないで。病気みたいなものよ」
さやか「もうちょっと構ってくれてもいいじゃん……」
まどか「じゃあ、私は帰りますね」
ほむら「送ってくわ、まどか」
まどか「え? でも今日は着替えてるから……」
ほむら「……別にたいして時間がかかるわけじゃないし」
まどか「でも……」
ほむら「嫌ならいいのだけど……」
まどか「ううん、嫌ってわけじゃないよ?」
さやか「……」ニヤニヤ
マミ「……」ニヤニヤ
杏子「……」グー
――――
――
まどか「お風呂上がったよー。……ママはまだ?」
知久「ああ、今日は遅くならないって言ってたんだけどね」
まどか「じゃあ私もうちょっと起きてるよ」
知久「うん、よろしくね」
まどか「んー」ボフ
まどか「ママが帰ってくるまで暇だなー」
まどか「横になってぼーっとしてると寝ちゃいそう……」ウトウト
まどか「……好きな人、かぁ」
まどか「ほむらちゃんは好き、っていうのはわかったのかな?」
まどか「赤くなってたし、必死で隠してたからきっとそうだよね」
まどか「えへへ、ほむらちゃんがあんな顔するところ始めて見たよ」
まどか「……ほむらちゃんは誰とキスするところを思い浮かべたのかなぁ」
――――
――
さやか「本当は好きなのに、好きだって気づいてないってこと」
さやか「キスするところとか、デートするところを想像したらわかるかもね」
――
――――
まどか「……キス、かぁ」
まどか「さやかちゃんとは小学校の頃にしたことあるんだよね」
まどか「あれはただのごっこ遊びだったけど」
まどか「今だったらどんな感じかな……」
まどか「……ムードとかはなさそうだよね」
まどか「仁美ちゃんは……余裕がありそうな感じだよね」
まどか「むしろ男の子の方が慌てちゃう感じかな」
まどか「ほむらちゃんはどんな感じかなー」
まどか「きっと大人っぽい、かっこいいキスなんだろうな……」
――――
――
ほむら「まどか、私、貴女のことが好きなの……」
まどか「え、あ、え、え……」
ほむら「まどか……」
まどか「わわわわわわ///」
――
――――
まどか「///」ボッ
まどか「え? え? え? なんで///」
まどか「お、女の子同士なんだから恥ずかしがることないんだけど///」
――――
――
ほむら「まどか……目を閉じて……」
まどか「わわわわわわ///」
――
――――
まどか「///」ボッ
まどか「ち、違うよ! これはそんなんじゃないんだよ///」ジタバタ
まどか「え、えっと……マミさんもきっと大人っぽい感じだよね」
まどか「でもほむらちゃんと違って、クールじゃなくて結構照れてそう」
まどか「杏子ちゃんはもっと照れちゃいそうだよね」
まどか「……ほむらちゃんも照れるのかな?」
――――
――
ほむら「ま、まどか……す、好き……///」
――
――――
まどか「……照れてるほむらちゃん可愛い///」
まどか「ってなんでいちいち想像しちゃうの///」
まどか「ほ、他には……えっと……///」
――――
――
ほむら「まどか、好き……///」
まどか「わわわわわわ///」
――
――――
まどか「///」ボッ
まどか「な、なんでほむらちゃんばっかり///」ギュー
まどか「こんなの絶対おかしいよ///」バタバタ
詢子「……枕に顔埋めて何してんだい」
まどか「ママ!? 帰ってたんだ」アセアセ
詢子「……ほほぅ」
まどか「?」
詢子「今、誰のことを考えてたんだい」
まどか「え? な、なんで……///」
詢子「気になる男子でもできたんだろう?」
まどか「そ、そんなのいないよぉ」
詢子「隠すな隠すな、まどかもお年頃だもんねえ」
まどか「ほ、本当にそんなのいないってば……」
詢子「じゃあ誰のことを考えてたんだい?」
まどか「それは……と、友達のことだよ」
詢子「……本当に?」
まどか「う、嘘じゃないよ」
詢子「……」ジィー
まどか「な、なに?」
詢子「その友達の名前、当ててあげようか」
まどか「い、いいよそんなの……」
詢子「ずばり、ほむらちゃんだろう?」
まどか「///」ボッ
詢子「ふふふ、図星だったみたいだね」
まどか「ど、どうしてほむらちゃんなの……///」
詢子「家でほむらちゃんの話をする時、まどかは本当に楽しそうにしてるからさ」
まどか「そ、そうかな?」
詢子「ほむらちゃんはかっこいいとか、優しいとか、気遣ってくれるとか、自慢話みたいにね」
まどか「そ、そんなこと言ったっけ///」
詢子「しょっちゅう聞いてるよ」
まどか「///」
詢子「で、当たってただろう?」
まどか「そ、それ……はナイショだよ///」
詢子「そんな顔真っ赤にしてニヤニヤしちゃうような相手、他に思い浮かばないしね」
まどか「し……してないってば///」
詢子「鏡見るかい?」
まどか「いらないよぉ///」
詢子「証拠撮影♪」ピローン
まどか「な、な、何撮ってるの///」
詢子「――ほら」
まどか「見せなくていいよぉ///」
詢子「そんな自慢のほむらちゃんが好きになっちゃったわけだ」
まどか「ほ、ほむらちゃんなんて言ってないよ……それに、好きって……///」
詢子「違うのかい?」
まどか「……だ、だって女の子同士だよ///」
詢子「うん、まあ、そうだけどさ。気持ちはわからなくも無いしね」
まどか「……え?」
詢子「ほら、アタシはこんな性格だから、学生時代は男子よりもむしろ女子にモテてたしね」
まどか「そ、そうなんだ」
詢子「ああ。ラブレターとかも結構もらった」アハハ
まどか「……ねえ、ママ。同じ女の子からラブレター貰ったとき、どう思った?」
詢子「ん? そうだねぇ……お、アタシもやるじゃん、って感じかねえ」
まどか「……気持ち悪いとか思わなかった?」
詢子「じゃあさ、もしまどかが女の子……いや、ほむらちゃんに好きって言われたら?」
――――
――
ほむら「まどか……好きよ。愛してるの……」
――
――――
まどか「///」ボッ
詢子「答えは聞くまでも無いかね」
詢子「どう思うかは男とか女とかじゃないよ。相手が誰かってことが一番重要さ」
まどか「う、うん……」
詢子「まー、親としちゃ娘が同級生に恋をしてるのは不安ではあるんだけど」
まどか「ま、まだそうって言うわけじゃ……///」
詢子「へー、まだ、なんだ」
まどか「ち、違うよぉ……そういう意味じゃなくて……///」
詢子「同級生なのは否定しないのかな?」
まどか「も、もう、ママ……///」
詢子「というかほむらちゃんだよね」
まどか「///」プシュー
――――
――
ほむら「おはよう、まどか」ニコッ
まどか「ほむらちゃん、おはよ。さやかちゃんは?」
ほむら「まだみたいね。いつもは先に来てるのに」
まどか「うーん、もう少し待とうか」
ほむら「ええ、かまわないわ」
まどか(ほむらちゃんはやっぱり美人さんだよね……)ジィー
まどか(ほむらちゃんとキス……)
まどか(///)
ほむら「昨日、あれから何かいいことでもあった?」
まどか「え? 特にないけど、どうして?」
ほむら「なんだか今日は朝から嬉しそうだから」
まどか「き、気のせいじゃないかな///」
――――
――
ほむら「まどか、好き……///」
――
――――
まどか(だ、ダメだよ昨日のこと思い出しちゃ///)
まどか「そ、それより昨日ほむらちゃんが最初に想像したのって誰なのかな?」
ほむら「そ、それは内緒って言ったじゃない///」
まどか「やっぱり、その、好き、って思ったの?」
ほむら「さ、さあ、どうかしら/// 好きって良くわからないし///」
まどか「えへへ、ほむらちゃん、真っ赤になってるよ?」
ほむら「き、今日はちょっと熱っぽくて/// それに、まどかだって赤いわよ///」
まどか「そ、そんなことないよぉ///」
さやか(そろそろ出て行ってもいいかなー)コソコソ
さやか「おっはよー」
まどか「お、おはようさやかちゃん」
ほむら「お、おはよう」
さやか「んー、二人とも様子がおかしいけどなんかあったー?」ニヤニヤ
まどか「な、なんにもないよ///」
ほむら「そ、そうよ。変なこと言わないでくれる///」ファサ
さやか「えー? なんにもないようには見えないけどなー?」ニヤニヤ
さやか(ふっふっふ、みなぎってきたぞー)
----翌日・めがほむホーム----
カタカタ・・・コトン
ほむら「あれ?ポストに何か・・・?新聞は取ってないし、なんだろう?」
『マスケット先生魔法少女ゼミ』
『魔法少女になるか悩んでる貴女へ』
ほむら「・・・」ペリペリペリ ガサガサ
MAMI『今日から2年生!新しいクラスに新しい友達!楽しみだな!』
QB『おっと、そこの君。新学期に想いを馳せるのもいいけれど、僕と契約して魔法少女になってよ!』
MAMI『え?魔法少女って何?』
QB『魔法少女というのはだね、どうたらこうたら』
MAMI『ええっ!それは凄いよ!私、魔法少女になる!』
ほむら「・・・」
ほむら「何この超展開・・・」ビリビリー
QB(この方法も有効じゃないみたいだね)
うわ、ごめんSS誤爆したまじごめん!
書いてるときに他スレみるもんじゃないわ・・・
ほんとゴメン吊ってくる・・・・
かえります、皆さんほんとすみません・・・
さやか「まどかー、ちょっとこっち」
まどか「なに? さやかちゃん」
さやか「へっへっへ、ちゃんとあたしの言うこと聞いてくれたみたいじゃん」ガシッ
まどか「え? な、なんのこと?」
さやか「で、まどかの好きな人は誰だったのかなー?」
まどか「な、なんのことかな///」
さやか「キスシーンを想像したんでしょ? 昨日のほむらみたいに」
まどか「な、なんでわかったの?」
さやか「二人ともわかりやすく表情に出るんだよね」
まどか「……さやかちゃんは人のこと言えないと思うよ」
QB「やれやれ、君たちはわかってないなぁ」
QB「僕の個体も女の子なのさ」
さやか「で、好きなのは誰なのさ」
まどか「……ナイショだよ///」
さやか「あたし、仁美、マミさん、杏子の中にいる?」
まどか「な、なんか聞き方がおかしくないかな///」
さやか「どこがー?」ニヤニヤ
まどか「どこって……一人足りないよね///」
さやか「ああ、ごめんごめん。あたし、仁美、マミさん、杏子、キュゥべえの中にいる?」
まどか「キュゥべえを入れる意味がわからないよ///」
さやか「この中にはいないんだよね?」
まどか「ま、まだ何も言ってないよ///」
QB「まどか、君はつくづく焦らすのが上手じゃないか」
QB「僕はいつでも待っているよ」
ほむら(まどかの肩を抱いて親しげに……羨ましいわね)
ほむら(私はあんな風にまどかと接するなんてできないし)
ほむら(私だったら……後ろからまどかの肩を抱いて……)
――――
――
ほむら「まどか……」ギュ
まどか「ほむらちゃん……///」
――
――――
ほむら(って、何考えてるのよ///)
ほむら(私もまどかも女の子同士なのに///)
ほむら(///)
さやか「どしたー? 意識がどっか飛んでるぞー」
ほむら「ひゃっ! な、なに? 内緒話は終わったの?」
さやか「いやー、あたしは内緒にしなくても良かったんだけどね」
まどか「もー、人のせいにしないでよ」
さやか「じゃあ言っていいんだ。まどかってばさー、昨日あんたと同じようにキスシーンを……」
まどか「わー、わー、わー///」
ほむら「……え? そ、そうなの? その相手は……?」
まどか「だ、ダメだよ。ほむらちゃんだって教えてくれないでしょ///」
ほむら「そ、それはそうだけど……」
さやか(やっぱり人間て 面白――っ!)
――――
――
さやか「お昼だー」
まどか「あれ? 仁美ちゃんは?」
ほむら「別のグループの方に呼ばれてたわ」
さやか「じゃあ今日は三人だね。それにしてもいい天気だねー」
マミ「あら、奇遇ね。一緒にお昼してもいいかしら」
ほむら「偶然一人で屋上でお昼なの?」
マミ「……ええ、そうよ……偶然一人ぼっちでお昼なのよ……」
さやか「さ、さあ早くご飯食べようよ」
マミ(美樹さんに内緒で呼ばれただけなのに……)クスン
さやか(呼んだ内緒なんでフォローできなくてすんません)
×さやか(呼んだ内緒なんでフォローできなくてすんません)
○さやか(呼んだの内緒なんでフォローできなくてすんません)
さやか『ではマミさん、打ち合わせどおりに』テレパシー
マミ『ええ、ここで何もしなかったら私ぼっちアピールしただけだしね……』テレパシー
さやか『マジすんません』テレパシー
マミ「鹿目さんはお父様にお弁当を作ってもらってるのよね」
まどか「はい。私はまだまだ練習中なので……」
マミ「とっても美味しそうね。ねえ、暁美さん?」
ほむら「え? ええ、まどかのパパはとっても料理が上手ですものね」
まどか「えへへ、自慢のパパですから」
マミ「ねえ鹿目さん、おかずを一品交換してもらってもいいかしら?」
まどか「ええ、いいですよ」
マミ「じゃあ……これを貰おうかしら」
まどか「えーと、じゃあ私はこれを……」
マミ「……美味しいわ」
まどか「マミさんのも美味しいですよ」
さやか「じゃああたしもー」
まどか「いいよー」
ほむら(……)ジィー
さやか「ほむらも交換したら?」
ほむら「え? そ、そんなのまどかに悪……」
マミ「交換だもの、気にする必要ないんじゃないかしら」
さやか「まどかもいいよね? それともほむらの弁当はまずそうだから嫌?」
まどか「そ、そんなことないよ!」
ほむら「……じゃあ、その……これを……」
まどか「私は……これを……」
さやか「え? 何? ほむらはあーんして欲しいって?」
ほむら「!?」
まどか「ほ、ほむらちゃん///」
ほむら「い、言ってない! 言ってないから///」
さやか「そんなのあたしにテレパシーで言わなくたって、直接まどかに言えばいいじゃん」
ほむら「言ってないって言ってるでしょ///」
さやか「別に女の子同士だから恥ずかしがることないじゃん」
マミ「そうそう。こんな風に――はい、美樹さん、あーん」
さやか「あーん」
さやまみ「ね、簡単でしょ?」
ほむまど「///」
さやか「それとも、女の子同士なのに意識しちゃってるのかなー?」ニヤニヤ
まどか「い、意識なんて……///」
ほむら「そ、そんなこと……///」
さやか「あれれー? もしかしてまどかが想像した相手って……」
まどか「べ、別に女の子同士だったら普通だよね。えっと、ほむらちゃんが食べたいのはこれだよね」アセアセ
ほむら(え? え? 本当にやるの? まだ心の準備が///)
まどか「は、はいほむらちゃん、あーん」
まどか(な、なるべく何も考えないように……///)
ほむら「あ、あーん」
ほむら(な、なるべく意識しないように……///)
まどか「///」
ほむら「///」
さやか『もうバレバレなのに気づいてないんですかね、あの二人』テレパシー
マミ『しかもお互いにまだ気づいてないっていうのがすごいわね』テレパシー
さやか『うーん、こりゃ遠回しにやってると埒が明かないですね』テレパシー
マミ『でも私たちが直接どうこうするのもねえ』テレパシー
さやか『そうですね……放課後にまたマミさんの家に集まってもいいですか?』テレパシー
マミ『ええ、もちろんよ』テレパシー
さやか『それまでに何か策を練っておきます』テレパシー
マミ『それはいいけど、授業は大丈夫なの?』テレパシー
さやか『……私には優秀な友人たちがいるので、赤点回避くらいなら何とか』テレパシー
まどか「あ……」
さやか「どうしたー?」
まどか「……な、なんでもないよ」
まどか(ほむらちゃんの唇が触れたお箸……///)
まどか(意識したら余計に変に思われちゃうよね///)
ほむら(お箸、まどかが咥えたけど……///)
ほむら(さやかもマミも気にしてないし、意識するのが変なのかしら///)
まどか「///」モグモグ
ほむら「///」モグモグ
ごめん、ちょっと風呂休憩
20分くらい保守お願いします
杏子「出番少ないけど、保守してくれてありがとなー」
マミ「引き続き甘い時間が続くわよ」ティロッ☆
まどか「甘いって……そんなんじゃ///」
ほむら「そ……そうよ///」
さやか「はいはい」
――――
――
まどか「なんか毎日お邪魔しちゃってすいません」
マミ「そんなの気にしないでいいわよ。むしろ毎日来てくれて嬉しいわ」
さやか「ほむらがおとなしく誰が好きなのを吐かないから……」
ほむら「なんで私のせいになるのよ。だいたい、ここに来るのと何の関係があるの?」
マミ(まあ、関係はあるんだけど)
さやか(さすがに外じゃできないしね)
さやか「で、そろそろ白状したらどうだ?」
ほむら「言わないし、そもそも好きかどうかもわからないでしょ」
マミ「まず誰がって言うのは置いといて、その人が好きかどうかをハッキリさせましょう」
ほむら「貴女もずいぶん乗り気になってるわね……」
マミ「なかなかこうやって貴女をからかう機会も無いしね」
ほむら「意趣返しってわけかしら?」
マミ「それだけでもないんだけど」
マミ「みんな暁美さんのことをもっと良く知りたいのよ」
ほむら「本音は?」
マミ「他人の恋話って楽しいわよね」
さやか「ですね」
まどか「えへへ」
ほむら「まどかまで!?」
さやか「まどかはほむらの後でいろいろしゃべってもらうけどね」
まどか「え? あ、えっと、無理やりは良くないと思うな」
さやか「まあ何を言ってもやることは変わらないけどね」
マミ「好きなのは好きなのよね」
ほむら「さあ? 言ったでしょ、好きって感覚がわからないの」
さやか「んじゃもう一回その人とキスするところを想像してみ」
ほむら「お断りよ」プイ
さやか「その人の顔をじっと見て、肩に手をかけて、ゆっくりと唇を近づけていって……」
ほむら「……///」
マミ「そうやって顔が赤くなるようなのが好きって気持ちじゃないかしら」
ほむら「へ、変なこと言ってるさやかが恥ずかしくて赤くなっただけよ///」
さやか「で、なんでまどかまで顔を赤くしてるの?」
まどか「し、知らない///」
さやか「まずは好きって気持ちを理解したのを祝福しておこう。おめでとう、ほむら」パチパチ
マミ「おめでとう、暁美さん」パチパチ
まどか「えっと、おめでとう、ほむらちゃん」パチパチ
ほむら「……バカにされてるのかしら?」
さやか「ソンナコトナイヨ」
ほむら「バカにバカにされるほど屈辱的なことは無いわ……」
さやか「誰がバカだ」
杏子「お前だろ?」
さやか「バカにバカって言われた!」
杏子「誰がバカだ!」
マミ「落ち着きなさい、二人とも」
さやか「さあ、観念して想い人を吐くがいい!」
ほむら「そう言われて素直に吐くと思ってるの?」
さやか「思わないよ」
ほむら「じゃあ……」
さやか「だから実力行使で行こうと思ってる」ガシッ
ほむら「え?」
まどか「さやかちゃん?」
杏子「……あいつはなんであんなに必死なんだ?」
マミ「多分、楽しくてしょうがないんじゃないかしら」
さやか「言わないなら実際にやってみればいいんだよね」
ほむら「貴女、何言って……」
さやか「一人ずつキスをしていって、反応を見ればわかるかなーって」
ほむら「ば、バカなことはやめなさい!」ジタバタ
さやか「じゃあおとなしく白状する?」
ほむら「誰が言うもんですか」
さやか「じゃあしょうがないよね」
ほむら「何がしょうがないのよ!」
杏子「止めないのか?」
マミ「いいのよ。実は――」ゴニョゴニョ
まどか「そ、そんなのダメだよ!」
さやか「なんで?」
まどか「なんでって……」
さやか「女同士だから気にしなくてもいいじゃん」
まどか「ふ、普通は気にするよ!」
さやか「ほむらは嫌がってないし」
ほむら「全力で嫌がってるじゃない!」ジタバタ
さやか「うへへ、ほむらの唇はいただきだー」ガシッ
ほむら「やめなさいって言ってるでしょ」グググ…
さやか「ちょ……顔掴むのはやめて……」
ほむら「そう思うなら退きなさいよ」グググ…
ほむら「やめなさいって……言ってるのよ……」グググ…
さやか「あ、ちょ……力入れすぎ……首がもげるぅ」
ほむら「退かないと……その空っぽの頭が床に転がるわよ」グググ…
さやか「え……ちょっと……マジですか?」
ほむら「私は大マジよ」グググ…
さやか「あの……なんか首がミシミシいってるんですけど……」
ほむら「……うふふ」グググ…
マミ「……」ガタガタブルブル
杏子「どうした、マミ?」
まどか「ほら、ほむらちゃんも嫌がってるよ」
さやか「そ、そうだね……」
ほむら「ほら、どうするの?」グググ…
さやか「ま、あたしじゃないとは思ってたし……これ以上は首がやばいし……」パッ
ほむら「まったく……無駄な労力を使わせないで欲しいわ」
まどか「ほむらちゃん、大丈夫?」
さやか「ほむらよりもあたしの心配するべきだよね」
ほむら「貴女のは自業自得よ」
マミ「良かった……もげた首は無かったのね」
杏子「マミ、なんか日本語がおかしいぞ」
さやか「じゃあ次はマミさんだね」
まどか「え?」
マミ「それじゃ、暁美さん。おとなしくしててね」
ほむら「は? 何言って……って、貴女もなの!?」
マミ「うふふ、暁美さんの唇……」
ほむら「……マミるわよ」ボソッ
マミ「……」ガタガタブルブル
杏子「急に部屋の隅でうずくまったけど、何言ったんだ?」
ほむら「魔法の言葉よ」ウフフ
さやか「いじめイクナイ」
さやか「マミさんは戦闘不能だし、次は杏子かなー」
杏子「アタシ? 何すればいいんだ?」
さやか「ほむらとキス」
杏子「なんでそんなことしなきゃいけないんだよ///」
さやか「真理の探究のため、かな」
まどか「何言ってるのさやかちゃん」
杏子「あ、アタシはやんないからな///」
さやか「えー」
ほむら「やらなくていいわよ」
さやか「杏子も拒否するんだね」
ほむら「ええ……あ」
まどか「……あ」
さやか「じゃあ、最後はまどかだね」ケイカクドオリ!
まどか「え、で、でも、ほむらちゃんが嫌がって……///」
さやか「そうなの? ねえ、ほむらはまどかとキスするの嫌?」
ほむら「な、何言ってるのよ/// そ、そんなの……///」
さやか「そんなの?」
ほむら「い……///」
さやか「い?」
ほむら「…………///」ゴニョゴニョ
さやか「あーん? 聞こえないなぁー?」
ほむら「……」グヌヌ
まどか「……///」ドキドキ
さやか「嫌なの? 嫌じゃないの? どっちなの?」
ほむら「い、嫌じゃ……///」
まどか「……///」
ほむら「……ないような……そうでもないような……///」
さやか「ぐじぐじ言ってないではっきりしろよ」
ほむら「そ、それは貴女にだけは言われたくないわ!」
まどか「……い、嫌なら嫌ってはっきり言って欲しいなって///」
ほむら「そ、そんなの……嫌なわけ……ないじゃない///」ゴニョゴニョ
さやか「あーん? 聞こえないなぁー?」
ほむら(……ああ、今感じるこれが本当の殺意なのね……)ギリッ
さやか「それ、まどか行けー」ドンッ
まどか「きゃっ」ダキッ
ほむら「わっ/// さ、さやか! まどかに何してるのよ!」
さやか「さあ、まどか、後は任せたぞー」
まどか「ま、任せたって……///」
ほむら「ま、まどか……///」
まどか「ほ、ほむらちゃん……あの……///」
ほむら「ま、まどかは、いい、の?///」
まどか「え、っと、その……///」
ほむら「///」
まどか「///」
ほむら「///」プシュー
まどか「ほ、ほむらちゃんが良ければ、私は……///」
ほむら「」
まどか「……ほむらちゃん?」
ほむら「」
さやか「あ、気絶してる」
まどか「ほむらちゃーん!?」
マミ「……惜しかったわね、残念」
杏子「紅茶くれよ。砂糖抜きで」
――――
――
ほむら「ここは……マミの家? 私……」
マミ「あ、目が覚めたのね」
ほむら「そう……さっきまでのは夢だったのね」
マミ「どんな夢を見たのか知らないけど、恥ずかしさのあまり気を失ったのは現実よ?」
ほむら「///」
マミ「突然気絶するから、ソファに寝かせておいたの」
ほむら「ありがとう……枕までわざわざ用意して」
マミ「どういたしまして」
ほむら「? 人差し指を立てて、何のサイン?」
マミ「気にしないでいいのよ」ウフフ
甘くてしんぼうたまらん奴は
これがキモヲタと筋肉馬鹿のホモキスだと考えれば落ち着くぞ
マミ「好きなんでしょ? 鹿目さんのこと」
ほむら「それは……」
マミ「もう意地張って隠しても意味が無いと思うけど」
ほむら「……意地を張ってるわけじゃないわ」
マミ「今は美樹さんも席を外してるし、正直に言ってみない?」
ほむら「……負けたわ。そうよ、私はまどかのことが好きだったみたい」
マミ「あら、またえらく素直になったわね」
ほむら「貴女たちが無駄に囃し立てたりしなければね」
>>270を想像して萎えないで笑った奴はホモです
マミ「鹿目さんには打ち明けないの?」
ほむら「……ええ、言わないわ」
マミ「どうして?」
ほむら「どうしてって……私たちは女の子同士よ?」
マミ「でも好きなんでしょう?」
ほむら「私が好きだからって、まどかが私を好きなのかは別でしょ」
マミ「本当に自分たちのことは気づかないのねぇ……」
ほむら「なに?」
マミ「なんでもないわよ。独り言」
ほむら「独り言は癖になるわよ」
マミ「……気をつけるわ」
マミ「当たって砕けろ、っていうのは貴女には通じないかしら」
ほむら「想いを伝えて迷惑をかけるくらいなら、胸に秘めておく方が楽でいいわ」
マミ「そう言うと思ったから、私も美樹さんも心配してたのよね」
ほむら「え?」
マミ「貴女余計なことを考えすぎて溜め込むタイプだから」
ほむら「大きなお世話よ」プイ
マミ「否定しないのね」
ほむら「自覚はしてるもの」
マミ「本当に伝えないの?」
ほむら「さあ、機会があったら考えるわ」
マミ「好きなのは好きなのよね?」
ほむら「さっき言ったでしょう?」
マミ「私の勘違いかもしれないから聞きなおしておこうと思って」
ほむら「私はまどかが好き。女の子同士だけど、恋愛感情としての好き、よ」
マミ「急にどうしたの?」
ほむら「……言いたいことを言っただけよ。これで満足かしら?」」
マミ「うふふ」
ほむら「……なによ、笑いたければ笑いなさいよ」
QB「ふぁーーーっはっはっはっは!!!!」
マミ「違うのよ。暁美さんって本当に寝起き悪いなーって」
ほむら「……低血圧なのよ。そんなのいまさらじゃない」
マミ「そうね。……ところでその枕、寝心地はいかが?」
ほむら「? 柔らかくていいと思うわよ。低反発枕ってやつかしら」
マミ「低反発、ねえ……ちょっとそのまま仰向けになってみてくれる?」
ほむら「は? いったい何の意味があるって……」ゴロン
まどか「あはは……ほむらちゃん、おはよ///」
ほむら「あ……え……?」
マミ「ずっと膝枕されてるのに気づかないんですもの」クスクス
まどか「ま、マミさんが黙っててってサインを送ってきたから……///」
ほむら「じゃあ、さっきの……全部……聞いて……///」
まどか「……うん///」
ほむら「」
まどか「ほむらちゃん!?」
うわあぁぁぁぁ!!あんまあぁあぁぁあぁい!!!!
甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘いいぃぃ!!!
甘すぎてわけがわかんないよおおお!!!!
QB「僕なら、君たちを年頃の少女にすることだって出来る」
QB「さあ、僕と契約するんだ」
――――
――
ほむら「はっ! やっぱり夢!?」
杏子「恥ずかしさで気絶(二回目)したんだって」
ほむら「……やっぱり夢じゃないのね」キョロキョロ
杏子「あいつらは席を外してるよ。交代交代で様子見てたから」
ほむら「まあ全員付きっ切りよりも気が楽だわ」
杏子「んで、まどかの膝枕に気づかずに全部告白しちまったって?」
ほむら「……マミが全部しゃべったのね……」
杏子「あんあに楽しそうにしゃべってるマミは久しぶりに見た気がする」
ほむら「……学校中で「マミる」って言葉を流行らせてやる……」
――――
――
ほむら「はっ! やっぱり夢!?」
杏子「恥ずかしさで気絶(二回目)からの復活だよ」
ほむら「……そんな気はしてたのよ」キョロキョロ
杏子「どした?」
ほむら「他のみんなは?」
杏子「みんな適当になんかやってる。ほむらの様子見は交代交代で」
ほむら「そう」
杏子「んで、まどかの膝枕に気づかずに全部告白しちまったって?」
ほむら「……マミが全部しゃべったのね……」
杏子「おう。あんなに楽しそうにしゃべるマミは久しぶりに見た気がするな」
ほむら「……学校中で「マミる」って言葉を流行らせてやる……」
リア充め……
まどか「ほむらちゃん、起きたー?」ガチャ
ほむら「ま、まどか///」
杏子「ああ、今起きたとこだ。じゃ、あと頼むわ」
ほむら「え? ちょっと杏子!?」
杏子「あん? なんだよ」
ほむら「こ、このまままどかと二人っきりにするつもり!?」
杏子「お前らと一緒にいなきゃいけないって何の拷問だよ」
ほむら「だ、だって……あんなことがあったあとに二人っきりなんて///」
まどか「そ、そんなに照れると私まで恥ずかしくなっちゃうよ///」
杏子「じゃあなバカップル」ガチャ
マミ「ふふ、柄にもなかったわね……」
マミ「けどこれであの二人も」
マミ「今後が楽しみね」
シャルさん「もぐもぐ」
さやか「ああ! マミさんがやられた!」
まどか「……///」
ほむら「……///」
まどか「えっと……///」
ほむら「な、なにかしら……///」
まどか「さっきのこと、なんだけど……///」
ほむら「え、ええ……///」
さやか「うーん、じれったいなあ」ジィー
マミ「出てっちゃダメよ。せっかくのお膳立てが台無しになるから」ジィー
杏子「お前ら趣味悪いぞ」ジィー
なんて糖分だ、これじゃ当分甘いものは食えないな
なんちて
まどか「ほむらちゃんの気持ちは聞いたけど、私の気持ちを伝えてなかったよね///」
ほむら「え、ええ……///」
まどか「その……///」
ほむら「も、もし嫌だったら、それはちゃんとそう言って欲しい……///」
まどか「そ、その、しゃべり終わるまで待って欲しいな、って///」
ほむら「あ、ご、ごめんなさい……///」
まどか「あ、謝らなくてもいいんだよ///」
ほむら「///」
まどか「///」
ああっ!もうっ!このふたり!マーベラスッ!!
まどか「わ、私もね、好きな人がいないかなって考えたんだけど……///」
ほむら「え、ええ///」
まどか「……き、キスするところを想像すると、ほむらちゃんばっかり浮かんできて///」
ほむら「……///」
まどか「ほむらちゃんのこと考えると、こんなにドキドキして///」
ほむら「そ、それって……///」
まどか「わ、私もほむらちゃんのことが……好き、だったみたい///」
ほむら「///」
まどか「///」
ほむら「う、嬉しいわ///」
まどか「わ、私も嬉しかったよ///」
ほむら「……ねえ、まどか///」
まどか「な、なにかな///」
ほむら「さっきのはあれだったから、もう一回告白をやり直していいかな///」
まどか「う、うん///」
ほむら「じゃ、じゃあ、言うね///」
まどか「うん///」
ほむら「私はまどかが好き。女の子同士だけど、まどかのことが、大好き///」
まどか「うん、私も、ほむらちゃんのことが好き。大好き///」
ほむら「まどか///」ギュ
まどか「ほむらちゃん///」ギュ
まどか「///」ギュー
ほむら「///」ギュー
まどか「ねぇ///」
ほむら「ぅん///」
まどか「そろそろ離れないとみんな来ちゃうかな///」
ほむら「そ、そうね、来ちゃうわね///」
まどか「は、離れないとね///」
ほむら「そ、そうね///」
まどか「///」ギュー
ほむら「///」ギュー
まどか「ほむらちゃん///」
ほむら「まどか///」
まどか「ほむらちゃぁん///」
ほむら「まどかぁ///」
まどか「ほーむらちゃん///」
ほむら「まーどか///」
まどか「えへへ///」ギュー
ほむら「ふふふ///」ギュー
さやか「キース、キース」ジィー
マミ「キース、キース」ジィー
杏子「お前ら最低だな」ジィー
まどか「ほむらちゃん、そろそろ……///」
ほむら「そうね……名残惜しいけど///」
まどか「またいつでもできるもんね///」
ほむら「そ、そうよね。いつでもね///」
まどか「が、学校じゃダメだけどね///」
ほむら「ひ、人に見られないところじゃないとね///」
まどか「///」
ほむら「///」
さやか「まあ見てるんですけどね」ジィー
マミ「バレたら大変よね」ジィー
杏子「二人を踏み台にしてアタシは逃げるけどな」ジィー
QB「まったく、ハァハァ……わけがわからないよ、ハァハァ」ジィー
まどか「……ね、最後に……///」
ほむら「……うん///」
まどか「想像じゃなくて、ホントにしちゃうんだね///」ドキドキ
ほむら「そ、そうね///」ドキドキ
まどか「み、見られてないよね///」
ほむら「た、たぶ――ああっ!」
さやか「やべっ、バレたっ! って、ぅわっ!?」
マミ「ちょっと、なんで足かけてっ!?」
杏子「お前たち二人の犠牲は忘れないぜ」 タタタタタ
――――
――
まどか「最後のはちょっとやりすぎだったんじゃないかな」
ほむら「こっそり覗いてた罰よ。首をもがれなかっただけ感謝して欲しいくらいだわ」
まどか「あはは、二人ともトラウマになってないといいけど」
ほむら「むしろなってた方が、今後覗かれなくてすむんじゃないかしら」
まどか「さすがにさやかちゃんも懲りたと思うよ?」
ほむら「どうかしら。三歩歩いたら忘れていそうだけど」
まどか「それはさすがに……」
杏子はスタッフがおいしくいただきました
まどか「お家まで送ってくれてありがとう」
ほむら「当然のことよ。だって――」
ほむら「貴女は私の好きな人、なんだから///」
まどか「うん/// 私も、ほむらちゃんが好きな人だよ///」
ほむら「まどか……///」
まどか「ほむらちゃん……///」
ほむら「い、今なら誰も見てないわよね///」
まどか「そ、そうだね///」
ほむら「い、今、キスしても、いいかしら///」
まどか「ほ、ほむらちゃんが良ければ……///」
ほむら「まどか……///」
まどか「ほむらちゃん……///」
ほむら「ん……///」チュ
まどか「ちゅ……///」チュ
ほむら「///」ギュー
まどか「///」ギュー
さやか「まあ懲りてないんですけどね」ジィー
マミ「さすがにもう見つかるわけにはいかないけどね」ジィー
杏子「その野次馬根性は尊敬するよ」ジィー
詢子「人前ではしないように注意しないとなぁ」ジィー
おしまい
おつかれさまでした
支援&保守ありがとうございました
変態もエロも無しで書けることを証明したかった
誰か悶死してくれたらそれはとっても嬉しいなって
ここ2作ほど不調だったから全力出した
次回からはまた変態もエロも書きます
それでは皆様おやすみなさい。
またどこかのスレでお会いしましょう。
次は何を書こうかな。
乙、よかった
けどたまには普通のSS形式で甘酸っぱい百合も楽しみたいかなって
このSSまとめへのコメント
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