美也「にぃにをドキドキさせてやるのだ!」(102)

スタ…スタ…

ギィィ…

ガチャッ

橘「かー…かー…」

美也(にしし、よく寝てるのだ!)

美也「わあっ!!!」

橘「んごっ!?な、何だ!?」ガバッ

美也「にしししし!」ダダッ

キーンコーンカーンコーン

橘「そろそろ授業が始まるな」

橘「教科書は、っと…」ガサゴソ

橘「…!?」

橘「な、何て事だ…!」

橘(鞄の中の教科書が全部僕のお宝本にすり替えられてる…!)

キーンコーンカーンコーン

橘「…」ワナワナ

梅原「大将どうした?次の授業は体育だぜ?」

梅原「何で着替えないんだよ…ってうおっ!!」

梅原「大将…それ…」

梅原「女子の…スク水だよな…?」

美也「にししし!」

七咲「どうしたの美也ちゃん?さっきからずっと笑って…」

紗江「脳に、激しい損傷を負ったの…?」

美也「実はにぃにに悪戯をしまくっているのだ!」

七咲「また美也ちゃんはそんな事をして…」フゥ

紗江「し…始祖鳥以下の発想だよ…?」

美也「日頃馬鹿にされてる仕返しなのだ」

美也「だから!」

美也「今日一日はにぃにをドキドキさせまくるんだー!」

――橘家――

ガチャ

橘「た…ただいま…」フゥ

橘(まったく、今日は酷い目にあったな…)スタスタ

橘(スク水しか持ってなかったから仕方無く着て授業に出たら)

橘(薫に股間を蹴られるわ、絢辻さんにバットで殴打されるわ…)スタスタ

橘「…散々だったなあ…」スタスタ

ガチャッ

美也「あ、おかえりにぃに!」

橘「み、美也!何で僕の部屋に居るんだよ!?」

美也「やだなあにぃに」

美也「にぃにと美也の仲じゃんか…///」ポッ

橘「あのなあ、いくら兄妹の仲でも、勝手に僕の部屋に…」

美也「兄妹の、仲…?」

美也「少なくともみゃーは、そんな風に思ってないよ…?」

美也「寧ろそれ以上の、男と女の関係だって」

美也「そう思ってるんだよ…?///」

美也(にししし!今日一番のドッキリなのだ!)

橘「みっ、美也…」

美也(にしし、困ってる困ってる!相変わらず単純なのだ)

美也「にぃにの気持ちも聞かせて…?」ズイッ

橘「好きだよ」

美也「…ふぇっ?」

橘「ずっと今まで言えなかったけど、僕も美也が好きだったんだ…///」ドキドキ

美也「ふええっ!?」ビクッ

美也「ちょ、ちょっとにぃに…///」

橘「美也がそう言ってくれて、本当に嬉しいよ…」ドキドキ

橘「で、出来れば」ドキドキ

美也「まっ、待って!待ってってば!」

橘「僕の彼女になって欲しいんだ…」ドキドキ

美也「ふえええっ!?////」カァァ

美也「…っ!////」ダッ

ガチャッ

橘「あっ!み、美也!」

ダダダダ…

ガチャッ!!

美也「はぁっ、はぁっ!」ダダダッ

美也「はぁ…はぁ…」

美也(びっくりして公園まで走って来ちゃったよ…)ハァハァ

美也(…)ハァ

美也「…にぃに、本気で言ったのかな…?///」ボソ

紗江「何を…?」

美也「あ、紗江ちゃん…!何でこんなとこにいるの?」

紗江「し…質問に、質問で返すって…どういう神経してるんだろう…」

美也「あっ、ごめんごめん!」

紗江「ご、ごめんは…一回言えば…良いよね…」

美也「ご、ごめんね」

紗江「うわっ…三回目とか…これは無いよ…」

美也「…」

美也「じ、実はさ…」

――事情説明中――

紗江「し…幸せ自慢されてるみたい…かな…」

美也「いや紗江ちゃんが尋ねて来たんだよ…?」

美也「みゃーどうしたらいいんだろう…?」

美也「ドッキリをドッキリで返された気分だよ…」

紗江(今…あの子供と目が合っちゃった…。
軽く捻っておいた方がいいかな…?)

美也「ねえ紗江ちゃん、どうしたらいいと思う…?」

紗江「」スッ

美也「さ、紗江ちゃん?何処に行くの?」

紗江「そ…そこの…僕…」スタ…スタ…

小学生「な、なに」ビクッ

紗江「今…私の事…睨んだよね…?」スタ…スタ…

小学生「に、にらんでないです…」ビクビク

紗江「目…合った…でしょ…?あっ、ちょっと…待ってよ…!」ダッ

美也(結局家に戻って来ちゃったよ…)

ガチャ

美也「た、ただいま…」

橘「おう、おかえりー」

美也「ふぁっ!?うっ、うん…」ビクッ

美也「」スタスタ…

橘「美也、今日こそさっさと風呂に入れよー」

美也「わ、分かった…!」タタッ

ガチャッ

バタン

――美也の部屋――

美也「…ふー」

美也(食事の時も、テレビを見てる時も、
にぃにはいつもと変わらない感じだったなあ…)

美也(あんな大変な事を言った後なのに、
何事も無かったかのようだったよ…)

美也「もしかして…」ボソ

美也(にぃにはドッキリって最初から気づいてて、
わざとあんなとんでもない返事をしたのかな…?)

美也(うん!それだったらみゃーが家に戻ってからの
にぃにの言動にも納得出来るよ!)

美也「しまったなー、まさかにぃにに一本とられるなんてなー」

美也「あっ」

美也「もうこんな時間だ、早く寝よっと」ゴソゴソ

美也「…」ブルッ

美也(ううっ…やっぱり布団が冷たくて眠れそうにないよ…)ブルブル

美也「しょーがない、またにぃにの布団に潜り込もうっと」バサッ

スタスタ

美也「にぃにー、入るよー」

ガチャッ

橘「かー…かー…」

美也「あれれ、もう寝ちゃったんだ。じゃあ布団に入っちゃえ!」ゴソゴソ

美也(ふー、あったかい。極楽、極楽ー)

橘「」ギュッ

美也「…ふぇ?」

美也(にぃに、何でみゃーを抱き締めて…?)

橘「美也」

美也「に、にぃに…起きてたんだ」

橘「また勝手に入ってきたのか…」フゥ

美也「み、みゃーの布団冷たくってさ!」

美也「に、にしし…し」

美也(な、何か抱き締められるとドキドキしちゃうな…)

橘「いいよ」

美也「ふぇ?」

橘「今夜はここで寝てもいいぞ…」ギュッ

美也「んっ!?///」ドキッ

橘「その代わりさ」

橘「暫くこうさせていてくれないか?」

美也「ふえっ!?こっ、このまま、って…////」ドキドキ

橘「美也を、抱いていたいな」

美也「に、にぃに…!?////」ドキドキ

美也(で…でもでも!)ドキドキ

美也(に、にぃにの布団に勝手に入ったのはみゃーなんだし…)ドキドキ

美也(そ、それくらいなら…別に…)ドキドキ

美也「い、いいよ…////」ドキドキ

橘「そうか…」

橘「美也…」ギュ

美也「ひぁっ…!////」ドキッ

橘「好きだよ」

――翌日――

美也「…って事がさ、昨晩あったんだよ」

七咲「ふふふっ」

美也「逢ちゃん?」

七咲「ああ…ごめんね美也ちゃん。私は先輩とは違うから
そんな見え見えのドッキリには引っ掛からないよ?」クスクス

美也「逢ちゃん」

七咲「なあに、美也ちゃん?」クスッ

美也「マジなんだよ」

七咲「えっ」

美也「マジの話なんだよ…これ」

七咲「…マジで?」

美也「大マジ」

七咲「…」

七咲「えっマジで!?」

七咲「先輩はお兄さんでしょ?」

美也「うん」コクリ

七咲「美也ちゃんは妹でしょ?」

美也「うん」コクリ

七咲「…」

七咲「恋はみずいろ?」

美也「は?」

七咲「ご、ごめん美也ちゃん!ちょっとトイレかましてくる…!」ガタッ

ダダダダ…

紗江「な…何が恋はみずいろ、よ…。あんたの恋は…
悪臭漂う…黄金色でしょ…?」ブツブツ

美也「あっ、紗江ちゃんおはよー」

紗江「おはよう、美也ちゃん…」スタスタ

紗江「で…昨晩の具合は…どうだったの…?」

やばいコンタクトつけっぱなしだった

美也「ふぇ?昨晩の具合ってなに?」

紗江「う、ウブを…気取ってちゃあ…駄目だよ…。
昨晩は…先輩と、お、お盛んだったんでしょ…?」

美也「に、にぃにとみゃーは兄妹だよ!そんな事する訳…」

紗江「に…匂いで、分かるよ…美也ちゃん…?」

美也「なっ、なにが?」ビクッ

紗江「雄に抱き締められた…雌の匂い…」

美也「ひあっ…!?」ビクッ

美也(に、匂い?匂いなんかでそこまで分かるもんなんだ…)

紗江「美也ちゃんは、一度…自分の気持ちと
向き合った方が…いいと思うな…」

美也「…」

美也(自分の気持ちと向き合う、かあ…)

美也「あ、ありがと紗江ちゃん。みゃー頑張ってみるよ!」

ピンポンパンポーン

<1年B組、七咲逢さん。1年B組、七咲逢さん。
至急校長室までお願いします。


コンコンコン

校長「はい、どうぞ」

ガチャッ

七咲「失礼します」

校長「うむ…。」

校長「取り敢えずそこに座ってくれ」

七咲「は、はい」スッ

校長「今月で4回目、らしいね、君…」

七咲「す、すみません…。昔から締まりが悪くて、その」

校長「うむ…」

校長「君の事情もね、よく分かる。よく分かるんだよ…」

校長「ただねぇ…」

校長「現在美化委員の仕事の半分以上が
君の汚物の清掃、後始末なんだ…」

七咲「すっ、すみません…」

校長「やはり君には、その…」

校長「オムツの着用を義務づけるしか、無いのかな…?」

――昼休み、食堂――

美也「はぁ…」モグモグ

スタスタ

橘「お、美也じゃないか」

美也「に、にぃに…」モグ…

橘「隣、良いかな?」

美也「う、うん。良いよ…」

美也「…///」モグモグ

橘「…」ジー

美也「な、何///」ビクッ

橘「いや、美也がひたすら黙って食べてるから…」ジー

橘「何か可愛いなって思って」ジー

美也「…っ!///」ドキッ

美也「そっ、そんなのいちいち観察するなあーっ!///」ドキドキ

橘「ははっ、ごめんごめん」

美也「ごっ、ごちそーさま!///」

美也「じゃ、じゃあもうみゃー行くから!」ガタッ

橘「あ、そうだ美也」

美也「な、何」ビクッ

橘「ちょっと屋上に行かないか?」

――屋上――

七咲「ゆらゆら!揺れてる!surface of the pool!!
高く!飛び込む!掻き込む!わ、た、し包んでええええええええっ!!!!!」

七咲「ハアッ…ハアッ…!」

七咲「…」ハァハァ

七咲「ちょっと…スッキリしたかな…」ハァ

七咲(…それにしても)

七咲(多少失禁したぐらいで校長室に呼び出しなんて
いくら何でも大袈裟過ぎる…。)

七咲(まだ1年とは言え私だって塩素系女子なんだから、
ショックな事があれば失禁ぐらいするし…。)

ガチャッ

スタスタ

七咲(あ、誰か来た…)

橘「ふぅ、気持ち良いな」

美也「…」

七咲(あれは…先輩と美也ちゃん!?)ビクッ

サササッ

七咲(反射的に隠れちゃった…。けれど)

七咲「これで美也ちゃんの言っている事の
真偽を見定める事が出来るかも…」ボソ

美也「こっ…」

美也「こんな所に連れて来て、一体なんなの…?」

橘「いやさ」

橘「迷惑だったかなって思ってさ」

美也「なっ、何が?」

橘「とぼけるなよ美也」

橘「僕が美也の事を愛しているって言った事だよ」

七咲(マジなんだ…ガチなんだ…!)ガク

美也「め、迷惑、って言うか…その…///」

美也「おっ、おかしいよ…こんなのって…!///」

美也「だって…だってさ…!///」

美也「みゃー達はさ、兄妹、なんだよ!?///」

美也「おんなじ家に産まれて…おんなじ家で育った」

美也「血の繋がった、家族なんだよ…?///」

美也「だからっ…その…///」

橘「」スタスタ

美也「…な」ビクッ

橘「」スタスタ

美也「何で…こっちに…来るの…?///」ドキッ

橘「美也」スタスタ

美也「ちょ…っと…にぃ…に…///」ドキドキ

橘「…何だい?」ピタッ

美也「ち…」

美也「近いよ…///」ドキドキ

橘「美也…」

ググッ

美也「な、何…を…///」ドキドキ

橘「目」

橘「瞑って?」

グ

美也「だから…///」

ググ

美也「駄」

美也「ンッ…////」


七咲「」バタッバタタッバタタタッバシャシャシャ…

橘「…///」

美也「…////」ドキドキ

橘「…///」

美也「…////」ドキドキ

スッ

美也「…ぷあっ////」ドキドキ

橘「し…///」

橘「しちゃったな…///」

橘「キス…///」

美也「…/////」ドキドキドキドキ

美也「~~~っ!////」カァァァ

タタタタッ

橘「あ、おい、美也!」

橘「…」

橘「行っちゃったか…」


七咲「…何してるんですか…何を見ているんですか…
問い掛けてるんです …ポーカーフェイス
…childlike…
見たい…可愛い…淡い…期待…楽しいです…」ブツブツバシャバシャ

美化委員A「居たぞこっちだ!」ダッ

美化委員B「屋上にてモラッシャー発見!直ちに捕獲する!」

明日の仕事が早いので取り敢えず寝ます
明日の夜描ければまた続きを書きます
最後に読んでくれた方ありがとう

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