リーネ「芳佳ちゃんの抱き枕でいられることは私の誇りです!!」 (165)

宮藤・ビショップの部屋

芳佳「あぁ……リーネちゃん……ぁ……」

リーネ「芳佳ちゃん……いいよ……ん……」

美緒「宮藤、リーネ。起床時間だ。起きろ」ガチャ

芳佳「えへへ……」モミモミ

リーネ「もっと……もっとぉ……よしかちゃぁん……」

美緒「……」

芳佳「ここぉ……ここがいいんだぁ……リーネちゃん……」ギュゥゥ

リーネ「そこも……いいよぉ……」ギュッ

美緒「――起きろ!!! 宮藤芳佳!!! リネット・ビショップ!!!!」

芳佳・リーネ「「きゃぁ!!! すいません!!!」」ガバッ

美緒「昨日の戦闘で二人は魔法力を使い果たしていたし、疲れていたのは分かるがな」

芳佳「すいません」

リーネ「うぅ……」

美緒「すぐに着替えて食堂に来い」

芳佳「了解」

リーネ「……怒られちゃったね」

芳佳「うん。今日に限ってどうして起きれなかったんだろう……」

リーネ「昨日、あれだけがんばったんだもん。仕方ないよ。芳佳ちゃんはほら、新しい機体で戦闘したんだから」

芳佳「そっか。そうだね」

リーネ「うん」

芳佳「着替えようか」

リーネ「そうだね。急がないとまた怒られちゃうし」

廊下

芳佳「今日の朝ごはんはなんだろー。お腹ペコペコだよぉ」

リーネ「思えば、昨日は何も食べずに寝ちゃったから……」

芳佳「リーネちゃんもお腹すいてるでしょ?」

リーネ「うんっ」

芳佳「よーし、食堂に急ごう!」ギュッ

リーネ「あ、芳佳ちゃん。手を引っ張らないで……」

芳佳「でやぁー!!」

リーネ「ふふっ」


シャーリー「……あの二人、妙に仲よくなってないか?」

バルクホルン「同じ部屋だから、親密になるのは当然だろう」

シャーリー「バルクホルンもハルトマンと仲良くなってるのか?」

バルクホルン「……行くぞ」

シャーリー「はいはい」

食堂

芳佳「いただきまーす」

リーネ「おいしいね。芳佳ちゃん」

芳佳「うんっ。お腹すいてたからいつもよりもおいしー」

リーネ「そうだね」

芳佳「でも、リーネちゃんとはすこしおかずの種類が違うね」

リーネ「あ、ホントだ」

芳佳「リーネちゃん、交換しよっか?」

リーネ「いいよ。はい、あーん」

芳佳「あーん……。うん、これもいいね! リーネちゃんもはいっ、あーん」

リーネ「あーん。――うーん……これはちょっと……」

芳佳「ああ、ごめん。口に合わなかった?」


エイラ「……サーニャ、あーん」

サーニャ「ごちそうさま」

エイラ「サーニャ……あーん……」

格納庫

リーネ「これが震電……」

芳佳「どう?」

リーネ「かっこいいね!」

芳佳「でしょ!?」

リーネ「芳佳ちゃんもかっこいいけど!!」

芳佳「ありがとー!!」

リーネ「芳佳ちゃーん!!」ギュッ

芳佳「リーネちゃーん!!」ギュッ

ペリーヌ「ちょっと!! あなたたち!!!」

芳佳「あ、ペリーヌさん、どうしたの?」

ペリーヌ「どうしたもこうしたもありません!! こんな場所であなた達は何をやっていますの!!」

芳佳「なにって……」ギュゥゥ

リーネ「今、芳佳ちゃんのストライカーユニットを見てただけで……」ギュゥゥ

ペリーヌ「抱き合いながら見る必要がどこにありますの!!!」

芳佳「あ、ごめん! リーネちゃん!!」

リーネ「う、ううん!! 私のほうこそ!!」

ペリーヌ「仲がいいのはいいことですが、こんな人目につくような場所では控えなさい。よからぬ勘違いをされてしまいますわよ」

芳佳「勘違い?」

リーネ「どんな勘違いですか?」

ペリーヌ「そ、それは……宮藤さんと……リーネさんが……っている……とか……」

芳佳「え? なんですか?」

ペリーヌ「とにかく!! 不必要なスキンシップはおやめなさい。目障りですわ」

芳佳「目ざわりって……」

リーネ「ひどい……」

芳佳「リーネちゃん、泣かないで」ナデナデ

リーネ「うぅ……」ギュゥゥ

ペリーヌ「こらぁ!! いってるそばからぁ!!!」

美緒「ペリーヌ、大声をだしてどうした?」

ペリーヌ「あ、坂本少佐!! 少佐からも何か二人に忠告を!!」

美緒「今朝も思ったが、二人はいつも同じベッドを共有しているのか?」

芳佳「いえ。いつもってわけじゃ……」

リーネ「は、はい。時々です。時々」

ペリーヌ「ほぼ毎日ではなくて?」

芳佳「ちがうよぉ!」

リーネ「そうです!」

美緒「ペリーヌの言ったとおり、仲がいいことにデメリットはない。二人がロッテを組んだときも、実力を十分に出せているぐらいだしな」

芳佳「はい。リーネちゃんと組むとすごく安心できるんです」

リーネ「私も芳佳ちゃんが僚機だと落ち着いていられるというか……」

美緒「それは私も把握している」

ペリーヌ「だからと言って、こんな場所で抱擁しているのは如何なものかと」

芳佳「坂本さん、ダメなんですか?」

美緒「ダメということはないが……。宮藤はどうしてリーネに抱きつく?」

芳佳「どうしてって……。えーと……」

リーネ「……」ドキドキ

芳佳「意識したことはないですけど、気持ちいいからかもしれないです」

リーネ「……」

ペリーヌ「リーネさん?」

美緒「気持ちいいからか」

芳佳「はい」

リーネ「……そうなんだ」

美緒「どれどれ」ギュッ

リーネ「へ……!? きゃぁぁあ!!!!」

ペリーヌ「しょ、しょ、しょうさ!? 少佐ぁ!!」

美緒「うーん……」ギュゥゥ

リーネ「あ……あぁ……!!」

芳佳「さ、坂本さん!! やめてください!!! リーネちゃんが困ってます!!」

美緒「おぉ。すまん。なに、どれほどのものか少し興味がわいてな」

リーネ「うぅ……いえ……」

芳佳「リーネちゃん、大丈夫?」

リーネ「芳佳ちゃん……」ギュッ

美緒「はっはっはっは。うむ。確かにリーネは抱き心地が良いな。宮藤が病みつきになるのもわかる」

ペリーヌ「少佐!! わたくしだって!! 負けていませんわ!!! わたくしだって少佐を満足させるだけの抱き心地があるはずですわ!!!」

美緒「そうか」

芳佳「もう、坂本さん。リーネちゃんはそういうことされるのが一番苦手なんですから」

美緒「そうなのか? ならばどうして宮藤が抱きついても困惑するどころか、嬉しがっているんだ?」

リーネ「え……」

芳佳「あ、そういえば。もしかして我慢、してたとか……」

リーネ「そんなことないよ!!」

美緒「ならば、何故だ?」

リーネ「そ、それは……あの……」

芳佳「それは、なに?」

リーネ「……芳佳ちゃんに抱きつくと、気持ちよくなる、からです……」モジモジ

美緒「そうなのか?」ギュッ

芳佳「むぐぅ!?」

美緒「うむ……」スリスリ

芳佳「さ、さかも、とさん……!!!」

ペリーヌ「少佐ぁぁぁ!!! いやぁぁぁぁぁ!!!!! わたくしもだいてぇぇぇ!!!」

リーネ「少佐!! 離れてください!!!」ドンッ

美緒「おっと。すまん。リーネがそこまで力説するものだから、試してみたくなったんだ」

芳佳「リーネちゃん!! ダメだよ!! 坂本さんを突き飛ばすなんて!!」

リーネ「あ、す、すいません!!」

美緒「いや、気にするな。私も反省しよう」

リーネ「……ごめんなさい」

美緒「しかし、宮藤の抱き心地も悪くはないな」

芳佳「え!? そうですか!?」

美緒「ああ。抱き枕にしたいぐらいだ」

リーネ「やめてください!!!」

芳佳「リ、リーネちゃん!?」

美緒「す、すまん。冗談だ。気を悪くするな、リーネ」

リーネ「……すいません。失礼します」タタタッ

芳佳「あ、リーネちゃん!! 待って!!」テテテッ

美緒「失言だったか……」

ペリーヌ「坂本少佐ぁ……」ギュゥゥゥ

美緒「それにしてもリーネがあそこまで主張できるようになるとはな。宮藤と組んだことでリーネも随分と成長できたようだな」ググッ

ペリーヌ「しょうしゃぁ……わりゃくしゅもぉ……」


ルッキーニ「今の見たぁ?」

エーリカ「みてたけど?」

ルッキーニ「リーネは分かるんだけど、芳佳はどうして抱き心地がいいのかなぁ?」

エーリカ「さぁ……」

ルッキーニ「えいやぁ!」ギュッ

エーリカ「私に抱きついてどうすんだよ?」

ルッキーニ「芳佳っぽいかなぁって」

エーリカ「感想は?」

ルッキーニ「ふつー」

廊下

芳佳「リーネちゃん!!」

リーネ「芳佳ちゃん……」

芳佳「びっくりしちゃった。リーネちゃんがあんなことするなんて」

リーネ「ごめんね。体が勝手に……」

芳佳「嬉しかったよ」

リーネ「え?」

芳佳「昨日もそうだけど、リーネちゃんは私ためにあんな危険なことをしてくれたんだもんね」

リーネ「だって、芳佳ちゃんを守らなきゃって……」

芳佳「それが嬉しいの」ギュッ

リーネ「あ……芳佳ちゃん……」

芳佳「でも、私にも無茶をさせてね。リーネちゃんばっかりズルいもん」

リーネ「うん。だけど、私にも無茶をさせてね。芳佳ちゃんのためなら、どんなことでもするから」


サーニャ「……」ジーッ

バルクホルン「サーニャ、何をしている? そろそろ寝ないと夜間哨戒に響くぞ」

サーニャ「バルクホルンさん……」

バルクホルン「ん? 宮藤とリーネか。あんなところで抱き合って、何をしているんだ」

サーニャ「羨ましい……」

バルクホルン「羨ましい? お前はいつもエイラとできるじゃないか」

サーニャ「確かにそうですけど。芳佳ちゃん……エイラ以外の人とはまだしっかりとは……」

バルクホルン「そんなもの私とて同じだ」

サーニャ「バルクホルンさんはシャーリーさんと抱き合ったって聞きましたけど」

バルクホルン「ジェットストライカーの一件か。あれは事故だ」

サーニャ「どうだったんですか?」

バルクホルン「どうと言われても良く覚えていない」

サーニャ「そうですか……」

バルクホルン「ほら、部屋に戻れ」

サーニャ「はい」

バルクホルン「宮藤……」

バルクホルン「……いや、何を考えている私は。さ、訓練だ。訓練を始めなければ」

脱衣所

芳佳「あぁ……つかれたよぉ……リーネちゃぁぁん……」

リーネ「新しい機体に慣れるまでまだもう少しかかりそうだね」

芳佳「うぅん……そうだねぇ……」

美緒「情けないぞ、宮藤。あれしきのことで」

芳佳「でもぉ……。出力が違いすぎて……」

美緒「当然だ。だが、その分性能は高い。だからこそ乗りこなしたときに真価を発揮し、お前は高みへといける。ここが正念場だな」

芳佳「は、はい! がんばります!!」

リーネ「……」

ルッキーニ「いたぁー!!」

芳佳「ルッキーニちゃん? どうし――」

ルッキーニ「よっしかぁー!!!」ギュゥゥ

芳佳「きゃぁ!? な、なに!?」

ルッキーニ「うーん……胸は相変わらず残念……」スリスリ

リーネ「ル、ルッキーニちゃん!!! やめて!!」

芳佳「きゅ、急にどうしたの!?」

ルッキーニ「わたしはやっぱり、リーネがいいー!!」ギュッ

リーネ「きゃぁぁぁ!!!」

美緒「お前たち、こんなところで騒ぐな」

リーネ「やめてぇぇ!!」

芳佳「ルッキーニちゃん!! 離れて!!!」グイッ

ルッキーニ「あぁー。シャーリーには劣るけどぉ、これもまたよしぃ」モミモミ

リーネ「いやぁぁぁぁ!!!」

芳佳「ルッキーニちゃんってばぁ!! リーネちゃんが困ってるからぁ!!!」

ルッキーニ「えー? ちょっとぐらいいいじゃん」

リーネ「うぅぅ……」

芳佳「リーネちゃん、平気?」

リーネ「う、うん……平気……」

ルッキーニ「ケチぃー。減るもんでもないのにぃ」

美緒「ルッキーニ。やめてやれ」

露天風呂

美緒「ふー。疲れがとれるな」

芳佳「ですねぇ」

ルッキーニ「ねーねー。芳佳ぁ?」

芳佳「なに?」

ルッキーニ「次は芳佳があたしをギュッてしてみて」

リーネ「……」

芳佳「ど、どうして?」

ルッキーニ「あたし、見てたんだよぉ。リーネが芳佳に抱きつくと気持ちいいって言ってたところ」

芳佳「あ、そうなんだ」

リーネ「あ、あれはね……その……言葉の綾で……」

ルッキーニ「でも、さっき抱きついたときはよくわかんなかったから、次は芳佳があたしをギュッてしてほしいの」

芳佳「でも……」

ルッキーニ「おーねーがーいー。よしかぁ」

芳佳「もう。一回だけだよ? はいっ」ギュッ

ルッキーニ「おぉー」

リーネ「あ……芳佳ちゃん……」

美緒「……どうだ、ルッキーニ?」

ルッキーニ「ぅにゃ……芳佳に抱きしめられると……落ち着く……」

芳佳「そ、そう?」

ルッキーニ「シャーリーとはまた違うけど……なんだか……」ギュッ

リーネ「あ、あの!! その辺でいいんじゃないかな!?」

ルッキーニ「芳佳ぁ、もっと強くぅ」

芳佳「え? はいはい」ギュゥゥ

ルッキーニ「にゃぁ……」

リーネ「あぁ……あ……」オロオロ

美緒「まぁ、抱きつくのと、抱かれるのではまた感じ方は違うか」

ルッキーニ「芳佳、あたしの抱き心地はどう? きもちいい?」

芳佳「うん。ルッキーニちゃんはこう、包んであげたくなるかな」

ルッキーニ「にひぃ。いいよ、よしかぁ。もっと包んで!」

リーネ「や、やめて!!」

ルッキーニ「うにゃぁ!?」

芳佳「リーネちゃん……」

リーネ「もう……うぅ……やめて……」

芳佳「あの……」

ルッキーニ「なんでぇー!? いいじゃん!!」

美緒「リーネ、どうした?」

リーネ「……いえ、なんでもありません」

芳佳「あ、えーと。リーネちゃんが一番抱き心地は良いよ!! うん!!」

リーネ「……ありがとう」

芳佳「あ、あれ……?」

ルッキーニ「よしかぁ! もっとぉ!」

芳佳「あ、うん」ギュッ

ルッキーニ「やぁー♪」

リーネ「……」

宮藤・ビショップの部屋

リーネ「……」

芳佳「リーネちゃん。お風呂から様子がおかしいけど、私なにかしちゃったかな?」

リーネ「ううん。違うの。私が勝手に……その……ごめんね。もう寝ようよ」

芳佳「う、うん」

リーネ「……芳佳ちゃん、おやすみ」モゾモゾ

芳佳「明かり、消すね」

リーネ「うん」

芳佳「リーネちゃん、おやすみ」ギュッ

リーネ「……芳佳ちゃん」ギュッ

芳佳「なに?」

リーネ「私を抱くと気持ち良い?」

芳佳「うん……特に……この……」モミモミ

リーネ「うれしいな。もっと、激しくしてもいいよ?」

芳佳「これ以上はちょっと……私が耐えられないというか……」

翌日 格納庫

シャーリー「うーん……」

芳佳「シャーリーさん、おはようございます」

リーネ「おはようございます」

シャーリー「おぉ。二人とも今日も仲良しだな」

芳佳「はいっ。リーネちゃんとは親友ですから」

リーネ「こ……親友です」

シャーリー「あははは。そういう関係をこういう場所で築けるのはいいことだな」

芳佳「それでシャーリーさん、私の震電がなにか……?」

シャーリー「ああ。ちょっとバラしていいか?」

芳佳「や、やめてください!!」

シャーリー「ちゃんとマッハが出るように調整するからさぁ」

芳佳「だめですよぉ」

シャーリー「中々、いいよなぁ。これ」ペタペタ

リーネ「……」

シャーリー「でも、これがあったからリーネを守れたんだよな」

芳佳「はい。だから、私としても大事な機体なんです」

リーネ「どういうこと?」

芳佳「これがあったからリーネちゃんを守れたんだよ? これがなきゃ、私はリーネちゃんを失ってた」

リーネ「芳佳ちゃん」

芳佳「この震電があったから、私はこうしてリーネちゃんの温もりを感じることができるの」

リーネ「うん」

芳佳「だから、この震電は恩人でもある。リーネちゃんを守らせてくれたんだから」

リーネ「芳佳ちゃーん!!」ギュッ

芳佳「あの、シャーリーさん、ですからバラすのはちょっと……」

シャーリー「はいはい。分かったよ。あたしも言ってみただけだ。でも、気をつけろよ、宮藤」

芳佳「え?」

シャーリー「こういう機体ほど、油断したときが危ない」

芳佳「そうですか?」

シャーリー「まだ馴染んでないだろ? ちょっとでも調子にのったら、拗ねる可能性もある。宮藤がこの震電と仲良くなれるまでは、しっかりと手綱を引いてやらないとダメだ」

芳佳「はい!! わかりました!!」

シャーリー「よし。ところでさ、ルッキーニから聞いたんだけど」

芳佳「なんですか?」

リーネ「芳佳ちゃん……」スリスリ

シャーリー「宮藤に抱きしめられると気持ちいいとか」

リーネ「……!!」

芳佳「あぁ、それは私はよくわからないんですけどぉ」

シャーリー「ちょっと、あたしのことを抱きしめてくれないか?」

芳佳「えぇぇー!?」

リーネ「……」ギュゥゥ

芳佳「リ、リーネちゃん……く、くるしぃ……!!」

シャーリー「……ダメみたいだな。それじゃ、またの機会にとっておくか」

リーネ「シャーリーさん……」

芳佳「はぁ……くるしかったぁ……」

美緒「――宮藤、リーネ。訓練を始めるぞ。準備をしろ」

芳佳「え!? 私とリーネちゃんがロッテでいいんですか!?」

美緒「ああ。その代わり、相手はバルクホルンとハルトマンに務めてもらうがな」

リーネ「よ、よろしくおねがいします」

エーリカ「最強タッグ同士の戦いだね。まっけないぞー、みやふじ、リーネぇ」

バルクホルン「ふっ。そうだな。宮藤とリーネは油断できない」

芳佳「そんなぁ! 少しぐらい手加減してくれてもぉ……」

バルクホルン「するわけがないだろ。甘えるな」

エーリカ「そーだ、そーだ。トゥルーデにそんな器用な真似なできないぞー」

バルクホルン「どういう意味だ?」

リーネ「うぅ……」

美緒「よし。では模擬戦を始める」

バルクホルン「了解。いくぞ、ハルトマン」

エーリカ「おー」

リーネ「芳佳ちゃん……」

芳佳「大丈夫だよ。私たちなら、きっとバルクホルンさんたちが相手でも、きっと……!!」

美緒「――そこまで!!」

芳佳「はぁ……はぁ……はぁ……ごほっ……えぉ……」

リーネ「は……ぁ……ひぃ……」

バルクホルン「――もう終わりか」

エーリカ「まだ10戦しかしてないぞー」

芳佳「だ、だって……ごほっ……」

バルクホルン「少佐。今日は無理そうだな」

美緒「ああ。そうだな」

エーリカ「宮藤はまだムラがあるね。機体の所為かもしれないけど」

バルクホルン「そうだな。ごく稀に私たちの予想を超える動きを見せるが、基本的には粗い動きだ。リーネはかなり丁寧だが、故に動きを読みやすい」

美緒「宮藤の動きが良くなるときは、大体リーネが後ろから指示を出しているようだが」

バルクホルン「やはり、リーネは指揮官向きか」

リーネ「はぁ……はぁ……よし、か……ちゃん……」ギュッ

芳佳「あぁ……リ……ネちゃ……ん」ギュッ

美緒「二人をこのままにはできなんな。バルクホルン、ハルトマン。すまんが二人を格納庫まで運んでくれ」

>>61
エーリカ「そーだ、そーだ。トゥルーデにそんな器用な真似なできないぞー」

エーリカ「そーだ、そーだ。トゥルーデにそんな器用は真似なできないぞー」

>>63
美緒「二人をこのままにはできなんな。バルクホルン、ハルトマン。すまんが二人を格納庫まで運んでくれ」

美緒「二人をこのままにはできんな。バルクホルン、ハルトマン。すまんが二人を格納庫まで運んでくれ」

バルクホルン「やれやれ。宮藤」

芳佳「あ……はい……」

バルクホルン「ほら。抱き上げるぞ」ギュッ

芳佳「おぉぉ……」ギュッ

リーネ「……」

エーリカ「リーネ、もちあげるよー?」ギュッ

リーネ「……」

エーリカ「リーネ? どうかしたのか?」

リーネ「え? あ……ありがとうございます……」

エーリカ「……?」

バルクホルン「もっと体力をつけないとな、宮藤は。このままでは長期戦になったとき困るぞ」ギュゥゥ

芳佳「ふぉるふぉるんふぁん……!!!」ペシペシッ

バルクホルン「どうした?」

芳佳「ぷはぁ!! 息が!! 息ができませんでした!! 今!!」

バルクホルン「あ、ああ。すまない。つい、力が入って……」ギュゥゥ

格納庫

バルクホルン「今日はしっかり休め」ギュッ

芳佳「あ、あの……いつまで……抱きしめてくれるんですか……?」

バルクホルン「もう、いいか?」

芳佳「だ、大丈夫です」

バルクホルン「そうか……」

芳佳「あ、バルクホルンさん」

バルクホルン「なんだ?」

芳佳「ええと。ありがとうございました。やさしく抱いてくれて」

バルクホルン「べ、別に……私は、少佐に頼まれたからで……その……!!」

リーネ「芳佳ちゃん!!」ギュッ

芳佳「リーネちゃん?」

リーネ「……」ギュゥゥ

芳佳「あ、あの。リーネちゃん、胸が当たって……私が嬉しい……」

エーリカ「リーネ……」

ミーティングルーム

ミーナ「そう。宮藤さんとリーネさんはやっぱり組ませるだけで能力が上がるのね」

美緒「お互いに良い所を引き出しているようだ。何度か実戦でも組ませているし、これからは積極的に宮藤とリーネは組ませてみるのもいいかもしれん」

ミーナ「宮藤さんが震電を上手く扱えるようになれば、それも検討してもいいかもしれないわね」

バルクホルン「リーネの指示で宮藤の動きにキレが出る点は、本人たちも気がついてないようだが」

美緒「それは説明しても体のほうが理解はできないだろう。むしろ、説明してしまってはそちらに意識が言ってしまい、思うような動きができなくなる可能性もある」

ミーナ「そうね。そこは難しいわね」

エーリカ「良い考えかもね」

バルクホルン「ハルトマンもそう思うか」

エーリカ「今のリーネと宮藤の関係を考えれば、組ませたほうがいいんじゃない? むしろ他と組ませるほうが危ないかも」

美緒「どういうことだ?」

エーリカ「ほら、前にあったじゃん。トゥルーデとペリーヌがロッテを組んだとき、トゥルーデもペリーヌも周りが見えなくなってたんだろ?」

バルクホルン「あれは私が悪かったんだ。ペリーヌに責任はない」

ミーナ「ちょっとまって。リーネさんは宮藤さん以外と組むと、周りが見えなくなるってことかしら?」

エーリカ「宮藤がリーネ以外と組むことは、リーネにとってはあまりよくないとは思うよ」

廊下

ルッキーニ「あ、よしかぁ」

芳佳「ルッキーニちゃ――」

リーネ「……」ギュゥゥ

芳佳「リ、リーネちゃん!?」

ルッキーニ「どうしたのぉ? 急に抱きついて」

リーネ「あ、ごめん……」

芳佳「ううん。いいんだけど」

ルッキーニ「変なリーネぇ。にゃははは」

芳佳「……」

リーネ「さ、先に部屋に戻るね……」

芳佳「あ、リーネちゃん!」

ルッキーニ「なにかあった?」

芳佳「よくわからない」

ルッキーニ「ふぅーん」

宮藤・リーネの部屋

リーネ「はぁ……」

リーネ「ダメ……おさえなきゃ……こんなこと考えてたら……私……」

芳佳「リーネちゃん!」ガチャ

リーネ「よ、芳佳ちゃん!? な、なに!?」

芳佳「一緒にお風呂いこうよ」

リーネ「あ、うん。いいよ」

芳佳「ねえ、リーネちゃん」

リーネ「な、なに?」

芳佳「……困ってることがあったら、言ってね」

リーネ「芳佳ちゃん……」

芳佳「私、リーネちゃんのためなら、なんだってするから!!」

リーネ「ホ、ホント!? あ、ううん……ありがとう……芳佳ちゃん……」

芳佳「リーネちゃん……」

リーネ「お、お風呂、いこっ。うんっ。私も芳佳ちゃんとお風呂行きたいって考えていたところだったの」

脱衣所

リーネ「……」

芳佳「リーネちゃん……」

サーニャ「……芳佳ちゃん」ギュッ

芳佳「サーニャちゃん? もう、どうしたの?」

サーニャ「……」ギュゥゥ

リーネ「……」

芳佳「サーニャちゃん、着替えられないから」

サーニャ「芳佳ちゃん、ルッキーニちゃんから聞いたわ。芳佳ちゃんが抱きしめてくれると気分がよくなるって」

芳佳「またルッキーニちゃん……」

サーニャ「芳佳ちゃん……抱いて……」

芳佳「い、いいけど、とりあえず服を……」

リーネ「……芳佳ちゃん!!」

芳佳「は、はい!!!」

リーネ「わ、わたしも抱いて!!!」

露天風呂

シャーリー「なかまといっしょにおーばーすかーい~♪」

芳佳「あ、シャーリーさんも居たんですか」

シャーリー「あぁ? あたしの脱衣所に服があっただ――!?」

リーネ「……」ギュゥゥ

芳佳「あはは」

サーニャ「……」ギュゥゥ

シャーリー「宮藤、両手に花だな」

芳佳「なんかよく分からない噂が広まってるみたいで」

シャーリー「噂?」

サーニャ「芳佳ちゃんに抱かれると、気持ちよくなるって噂です」

シャーリー「あぁ、ルッキーニが言ってたやつか」

芳佳「そうです。それでリーネちゃんとサーニャちゃんをこうして抱きしめることに……」

シャーリー「で、実際のところ抱かれている二人は気持ちいいのか?」

リーネ・サーニャ「「はい」」

>>77
シャーリー「あぁ? あたしの脱衣所に服があっただ――!?」

シャーリー「あぁ? あたしの服が脱衣所にあっただ――!?」

シャーリー「宮藤、あたしも抱いてくれよ」

芳佳「えぇぇー!? もう無理ですよぉー!!」

シャーリー「それじゃ、予約でもしとくか」

芳佳「シャーリーさん。あの、この噂、みんなに伝わってるってことはないですよね?」

シャーリー「さぁ、ルッキーニの性格を考えれば大半には伝えてるんじゃないか?」

芳佳「ま、まさか……」

シャーリー「あはははは。いや、だからって全員が宮藤に抱かれようと思ってこないだろ」

芳佳「で、ですよね!!」

シャーリー「なんだ、迷惑なのか?」

芳佳「いや……迷惑とはそういうことじゃなくて……」

リーネ「芳佳ちゃん……ダメなの……?」

サーニャ「そんな……」

芳佳「違うの!! 私はリーネちゃんとサーニャちゃんと抱けて嬉しいから!!」ギュッ

リーネ・サーニャ「「私も嬉しいよ、芳佳ちゃん」」ギュッ

シャーリー「……そこまで見せ付けられると、あたしも抱かれたくなるなぁ」

廊下

エイラ「中佐ぁ。サーニャを見なかったか?」

ミーナ「いいえ。この時間はもうお風呂じゃないかしら?」

エイラ「ああ、そうか。行ってみる」

ミーナ「そうだ、エイラさん。リーネさんと宮藤さんを見かけたら私のところまで来るように言ってもらえるかしら?」

エイラ「リーネと宮藤だな。了解」

ミーナ「お願いね」

エイラ「サーニャはどこだ~、サーニャ~」

シャーリー「おーい。リーネ、サーニャ。いい加減にしろ。宮藤が着替えられないだろ」

エイラ「お。シャーリー」テテテッ

シャーリー「なっ……エイラ……」

エイラ「こっちにサーニャがいるんだな。サーニャ、ひどいじゃないか、私をおいて風呂にいくなんて――」

シャーリー「あ、まて」

サーニャ「芳佳ちゃん……」スリスリ

芳佳「あの、サーニャちゃん。早く着替えよう。風邪引いちゃうから」

エイラ「……」

リーネ「そうだね。芳佳ちゃんの言うとおりだよ、サーニャちゃん」ギュゥゥ

芳佳「うぅ……」

エイラ「……」

シャーリー「エイラ、あのな……これはー、ルッキーニが広めた噂を検証するためにだな……」

エイラ「サーニャ!!」

サーニャ「あ、エイラ」

エイラ「なにやってるんだぁ!! 宮藤に抱きついて!!」

サーニャ「芳佳ちゃんに抱きしめてもらうと気持ちいいって聞いたから」

エイラ「いや、それはいいけど。宮藤が全然着替えられてないじゃないか。サーニャもだけどさ」

サーニャ「うん……」

エイラ「ほら、離れないと」グイッ

サーニャ「あ……よしかちゃん……」

芳佳「エイラさん、ありがとう」

エイラ「気にスンナ。って、リーネもくっついてるじゃないか。おい、こら、はなれろってー」

シャーリー(お……。予想外の反応だな……)

エイラ「ほら、抱きつくのは着替えてからにしろよナ」

リーネ「あぅ……ごめんなさい」

芳佳「あははは」

エイラ「宮藤も宮藤ダゾ。甘やかしてもダメだ」

芳佳「は、はい。ごめんなさい」

エイラ「ときにはビシっと言ってやれ。じゃないと、どんどん付け込まれるからナ」

芳佳「わ、わかりました」

エイラ「サーニャ。夜間哨戒に行く前に部屋にこいよ」

サーニャ「どうして?」

エイラ「どうしてもだ」

サーニャ「わかったわ。すぐに着替えるから一緒に戻りましょう、エイラ」

エイラ「40秒だけ待つ」

シャーリー「へぇ……エイラも成長したのか。偉いぞ」

エイラ「何言ってんだ。子ども扱いスンナ」

廊下

エーリカ「ひだりひねりこみー」ダダダッ

ルッキーニ「ルッキーニあたーっく!!」

エーリカ「ぐわぁぁ。やられたぁぁ」

ルッキーニ「かちぃ!!」

エーリカ「さてと、お風呂に行こうか」

ルッキーニ「あい!」

「サーニャぁぁぁぁ!!!!! あれはなんだぁぁぁぁぁ!!!!!!」

エーリカ「うわ……なに?」

ルッキーニ「エイラとサーニャの部屋からだ」

「サーニャぁぁぁ!!!! 宮藤がいいのかぁぁぁ!!!!! 宮藤がぁぁぁぁ!!!!!」

「違うの……そうじゃないの……」

「じゃあ、なんで抱きついてたんだぁぁぁ!!! うわぁぁぁぁ!!!!」

エーリカ「荒れてるなぁ……。これが修羅場ってやつだね」

ルッキーニ「うじゅ……これが、シュラバ……シュラバってなに?」

ミーティングルーム

芳佳「宮藤芳佳です」

リーネ「リネット・ビショップです」

ミーナ「二人とも入って」

芳佳「あの、なんでしょうか? な、なにかしましたっけ……?」

ミーナ「あら、何か怒られるようなことをしたの?」

芳佳「い、いえ!! よくわかりません!!」

ミーナ「うふふ。別に叱るために呼んだんじゃないわ。どうしても確認しておきたいことがあってね」

リーネ「なんでしょうか?」

ミーナ「宮藤さん」

芳佳「は、はい」

ミーナ「正直に答えてほしいのだけど、戦闘時は誰と組むのが一番やりやすい?」

芳佳「それはリーネちゃんです」ギュッ

リーネ「私も芳佳ちゃんです」ギュッ

ミーナ「まだリーネさんには訊いてないし、抱き合う必要はないわね。でも分かりました。では、これから二人のロッテを考慮した基本編隊を考えます。そのつもりで」

>>90
ミーナ「まだリーネさんには訊いてないし、抱き合う必要はないわね。でも分かりました。では、これから二人のロッテを考慮した基本編隊を考えます。そのつもりで」

ミーナ「まだリーネさんには訊いてないし、抱き合う必要はないわね。でも分かりました。では、これから二人のロッテを考慮した基本編隊でいきます。そのつもりで」

芳佳「あの、それって……」

ミーナ「シフトに応じて変更になることもあるけど、基本的には宮藤さんとリーネさんに組んでもらうことになるわね」

芳佳「い、いいんですか!?」

ミーナ「私と坂本少佐はそう判断したわ。がんばってね」

リーネ「芳佳ちゃーん!!」

芳佳「リーネちゃん!! やったね!!」

リーネ「うん!! 芳佳ちゃん!!」

ミーナ「喜ぶのはいいけど、これからは私や坂本少佐のサポートもなく、戦うということになるわ」

芳佳「……」

リーネ「はい」

ミーナ「自信がないなら今のうちに言ってね」

芳佳「いえ!! やれます!!」

リーネ「芳佳ちゃんとなら、なんでもできます」

ミーナ「そう。分かったわ。宮藤さん、リーネさん。あなた達には期待しているわ。よろしくね」

芳佳・リーネ「「了解!!」」

宮藤・ビショップの部屋

芳佳「リーネちゃん!! これからよろしくね!!」

リーネ「えっと……不束ですかよろしくお願いします」

芳佳「リーネちゃん、結婚するんじゃないんだからぁ」

リーネ「あ、ごめんね。ちょっと大げさだったかな」

芳佳「あははは。でも、似たようなことかもしれないね」

リーネ「え……?」ドキッ

芳佳「部屋や食事のときだけじゃなくて、戦っているときもリーネちゃんが傍にいてくれるんだもんね」

リーネ「芳佳ちゃん!!」ギュッ

芳佳「ぅわっ!?」

リーネ「芳佳ちゃん……芳佳ちゃん……」スリスリ

芳佳「リ、リーネちゃん……くるしい……」

リーネ「私、芳佳ちゃんに会えて本当に幸せ……」

芳佳「うん。私もリーネちゃんと友達になれて嬉しい」ギュッ

リーネ「芳佳ちゃん……そろそろ……寝よっか……?」

翌日 食堂

シャーリー「おー。遂にこのときが来たかぁ。おめでとう、二人とも」

芳佳「いやぁ……えへへ……」

リーネ「ま、まだ……その……どうなるかは……」モジモジ

エーリカ「一人前って認められた証拠だし、胸を張りなって」

ルッキーニ「リーネはもう胸が張ってるけどぉ」ギュッ

リーネ「きゃぁぁぁ!!」

芳佳「ルッキーニちゃん!」

バルクホルン「だが、浮かれるな。お前たちだけでネウロイと交戦するケースもあるということだ。危険は多いぞ」

芳佳「はい。覚悟してます。でも、リーネちゃんと一緒なら……」

リーネ「芳佳ちゃん、私も芳佳ちゃんと一緒なら平気だよ」

芳佳「リーネちゃん」ギュッ

リーネ「うん……」ギュッ

サーニャ「……芳佳ちゃん」ギュッ

エーリカ「サーニャは関係ないじゃん」

ミーティングルーム

バルクホルン「少佐の言った通り、二人は浮かれているな」

美緒「まぁ、新人同士で互いに高めあって来た仲なら当然だ」

シャーリー「それで、二人の出撃予定はあるんですか?」

ミーナ「勿論よ。次、襲撃があれば二人に飛んでもらうわ」

バルクホルン「いいのか? もう少し訓練を重ねてからでも遅くはないはずだ」

美緒「分かっている。それにハルトマンが言っていたことも気になっているからな」

シャーリー「なんですか、それ?」

ミーナ「リーネさんが宮藤さんに対して執着しているというか……」

シャーリー「あぁ……。まぁ、傍から見てたらそんな感じでしたね」

美緒「ハルトマンやエイラからの報告もある。間違いはないだろう」

バルクホルン「ロッテを固定するのか? それは……」

美緒「戦況は時々刻々と変化する。時として宮藤をバルクホルンやシャーリーの二番機につけることも肝要だ」

バルクホルン「ありがとう」

美緒「だから、試しておかないとな。今現在のリーネが他の者と組めるのかを」

格納庫

美緒「では、宮藤は私の二番機、リーネはペリーヌの二番機だ。いいな?」

芳佳「え? あの……」

リーネ「わ、私と芳佳ちゃんで組んだほうが……」

美緒「文句でもあるのか?」

芳佳「い、いえ」

リーネ「あ、ありません……ごめんなさい……」

ペリーヌ「ふんっ。行きますわよ、リーネさん」

リーネ「は、はい。芳佳ちゃん」

芳佳「なに?」

リーネ「……がんばろうね」

芳佳「うん!」

美緒「行くぞ、宮藤!! 30秒で準備を終わらせろ!!」

芳佳「了解!!!」

ミーナ「……さて、どうなるかしら」

空中

美緒「宮藤!! 私についてこい!!」ブゥゥゥン!!!

芳佳「はい!!!」ブゥゥゥン!!!

美緒「そうだ!! いいぞ!! その調子だ!!!」

芳佳「ありがとうございます!!!」

リーネ「……」

ペリーヌ「――リーネさん!!! どこを飛んでいますの!?」

リーネ「え!? あ、ごめんなさい!!!」

ペリーヌ「注意力が散漫ですわね。今のあなたなんて、出撃直後に撃墜されていましてよ」

リーネ「はぁ……」

ペリーヌ「一人前と認められたからと、浮かれてしまって失敗しては元も子も――」

美緒「宮藤!! 左捻り込みだぁ!!」

芳佳「はい!!!」

リーネ「……芳佳ちゃん、たのしそう……」

ペリーヌ「リーネさん!!! わたくしの話をおききなさい!!!!」

格納庫

美緒「うむ。まだ震電を御すことができていないようだが、あれだけの動きができれば十分だろう」

芳佳「はいっ! まだまだがんばります!!」

美緒「はっはっはっは。その意気だ宮藤」

ミーナ「宮藤さんは問題ないようね」

美緒「ああ。やはりリーネは……」

ミーナ「ええ……。このままではリーネさんに戦闘なんて任せられないわね」

芳佳「え!? ど、どうしてですか!?」

美緒「我々はチームだ。特定の相手とだけしか息を合わせられないのでは困る」

芳佳「そ、そんな……」

ミーナ「理想はエイラさんのように誰と組んでも結果を出せるようなウィッチですもの」

ペリーヌ「んもぅ!!! わたくしと一緒に飛びたくないっていうなら!! そうはっきりおっしゃったらどうですの!?」ウルウル

リーネ「あの……ごめんなさい……そんなつもりは……」

ペリーヌ「もういいですわ!! 勝手になさい!! リーネさんなんて……リーネさんなんて……!! リーネさんなんてぇぇぇ……」ポロポロ

美緒「ペリーヌ、泣いてるのか? こっちにこい」

ペリーヌ「少佐ぁぁ……」ギュゥゥ

美緒「よしよし。別にリーネはお前と組みたくないわけではないんだ。分かってやれ」

ペリーヌ「うぅぅ……じょうざぁぁ……」

美緒「ペリーヌ。顔から出るものが全部出ているぞ。拭け」

ペリーヌ「はいぃ……」チーンッ

リーネ「ごめんなさい……ごめんなさい……」

ミーナ「リーネさん。今の飛行は酷いわね。自覚はある?」

リーネ「はい……」

ミーナ「反省しなさい」

リーネ「ごめんなさい……」

芳佳「リーネちゃん、あ、あの、次、がんばろ! ね? 私もがんばるよ!!」

リーネ「……芳佳ちゃん」

芳佳「私たち、ロッテなんだから。苦しむときも一緒だよ?」ギュッ

リーネ「ごめんね……芳佳ちゃん……ごめんね……」

芳佳「リーネちゃんだって私が飛べなくなったとき、いつも傍にいてくれたじゃない。謝らなくていいよ」ナデナデ

エーリカ「あれは酷いね。流石に」

シャーリー「飛行中、あれだけ余所見をされたら僚機としてはたまったもんじゃないな」

バルクホルン「リーネも宮藤も精神的には未熟だ。仕方のない部分もある」

エーリカ「まぁね。トゥルーデが新人のときだって私とロッテを組めないときは愚図ってばっかりだったもんねぇ」

シャーリー「おいおい。マジか?」

バルクホルン「そんなことあるわけないだろぉ!!! いい加減なことを言うなぁ!!!」

シャーリー「なんだ、嘘か」

エーリカ「こればっかりはアドバイスできないね。本人が乗り越えなきゃいけない問題だ」

バルクホルン「……そうだな」

シャーリー「いや。いいアドバイザーがいるだろ?」

バルクホルン「誰だ?」

シャーリー「あそこで膝を抱えている子だよ」

エーリカ「ん?」

エイラ「サーニャは私のことが好き、嫌い、好き、嫌い、好き、嫌い、好き、嫌い、好き、嫌い……好き!! やっぱり、サーニャは私のことが好きなんだぁぁ! やったぁぁ!!」

バルクホルン「あそこで花占いをしている奴か……。大丈夫か?」

ミーティングルーム

エイラ「え? サーニャが私以外とロッテを組んだ場合、どうしてるのかって?」

バルクホルン「ああ。是非ともレクチャーしてやってほしい」

リーネ「あ、あの……お願いします……」

エイラ「なんで?」

シャーリー「エイラはあれだけサーニャに心酔しているのに、戦闘では冷静でいるだろ? まぁ、そのとき何を考えているのかっていうのを教えてくれればいい」

エイラ「リーネ、なんか困ってるか?」

リーネ「今日、飛行訓練で散々だったんです」

エイラ「そうなのか」

バルクホルン「リーネは宮藤のことばかりを気にしていて、僚機であるペリーヌことをまるで見ていなかった」

エイラ「それはマズイな」

リーネ「はい……」

エイラ「なんかあったのか? 元からリーネと宮藤は仲がいいし、今までだって二人が組むこと自体珍しかったじゃないか。なんで急にそんなことになるんだ?」

リーネ「……先日の一件で、私、芳佳ちゃんを見る目が変わったんだと、思います」

バルクホルン「先日の一件というと大和がネウロイの襲撃にあったときか」

芳佳『よくも……よくも……!!! リーネちゃんをぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!』

芳佳『うおぉぉぉぉぉ!!!!!!』ズガガガガガ!!!!!!

芳佳『私の大好きなリーネちゃんをぉぉぉぉぉ!!!! 絶対に許さないんだからぁぁぁぁ!!!!!』


リーネ「はぁ……芳佳ちゃん……」モジモジ

シャーリー「そんなこと言われたのか?」

バルクホルン(……言われたい)

エイラ「それで、リーネは宮藤に惚れこんだってわけか?」

リーネ「……あの瞬間から、私、芳佳ちゃんのことばかり考えるようになって。一緒に寝るとき、芳佳ちゃんが私を抱きしめてくれることがすごく幸せに思えてきて」

エイラ「それは、恋だな」

リーネ「え……!?」

エイラ「間違い、ない」

リーネ「そ、そんな……!! うぅ……」

エイラ「わかるわかる。まぁ、そこからが大変なんだけどな。中々気づいてもらえなかったり、他のやつと楽しそうに話してるだけでもう胸が張り裂けそうになったりな」

シャーリー「含蓄あるなぁ」

エイラ「まぁな」

エイラ「大変だぞ、リーネ。私だって、このまえサーニャのために命令違反しちゃったからな」

バルクホルン「そういえばそんなこともあったな」

エイラ「あのときは大喧嘩したし、自分を抑えられなかったんだ」

シャーリー「で、今は大丈夫なんだろ? 風呂でサーニャが宮藤に抱きついていても冷静だったし」

エイラ「あれな。あれぐらいはできるようにならないと、戦闘で困るからな」

リーネ「一体、どうしているんですか?」

エイラ「リーネは宮藤のこと、好きなんだろ?」

リーネ「え……それは……」

エイラ「はっきり言え」

リーネ「すき……です……」

エイラ「宮藤はリーネのこと、どう思ってるんだ?」

リーネ「そんなのわかりません……」

エイラ「きっと宮藤もリーネのことは好きなんだよ」

リーネ「え……」

バルクホルン「だろうな。でなければ、あんなにロッテが組めるようになったことを喜び合えるか?」

リーネ「……そうですね」

エイラ「信じるんだ」

リーネ「信じる……」

エイラ「他の奴と仲良く話していようが、裸同然で抱き合っていようが、心は常に自分にあると信じるんだ」

バルクホルン「……」メモメモ

リーネ「で、できるでしょうか」

エイラ「そうでもしないとここではやっていけない。敵が多いからな」

リーネ「て、敵なんて……」

シャーリー「宮藤はモテるからなぁ」

リーネ「……!」

シャーリー「でも、そんな状況でもリーネのことは一番好きなんじゃないか。やっぱり」

リーネ「そう、ですか……?」

バルクホルン「ほぼ同期だ。宮藤が最も信頼を寄せる相手はリーネしかいない」

リーネ「……はいっ」

エイラ「いい顔だ。あと、ペリーヌにも謝っとけよ。絶対、まだ落ち込んでるからな」

格納庫

芳佳「あの、ペリーヌさん……」

ペリーヌ「なんですの?」

芳佳「リーネちゃんのことなんですけど」

ペリーヌ「……なにか?」

芳佳「リーネちゃんは、その……私のことを気にしてくれていただけで、ペリーヌさんのことは信頼していますよ」

ペリーヌ「なら、気にされてしまう宮藤さんはリーネさんから信頼されていない、ということですわね」

芳佳「そ、そんなことはないよ!! だって、リーネちゃんと私は……!!」

ペリーヌ「親友だから? 親友だからって信じている? 遊ぶ約束を絶対に守ってくれる、なんていう程度の低いお話ではありませんわよ?」

芳佳「な、なにもそんな言い方しなくても!!」

ペリーヌ「いいですか、宮藤さん?」

芳佳「は、はい」

ペリーヌ「ハルトマン中尉は常にどう飛んでいるのか、ご存知?」

芳佳「ハ、ハルトマンさん?」

ペリーヌ「あの方は、僚機だけでなく、一個小隊全てを気にかけながら飛んでいます。一人として失わないように」

芳佳「聞いたことはあります。坂本さんから」

ペリーヌ「けれども、それはどうしても助けなればならないときに備えてのこと。でなければ、全てが中途半端になり、結果的に自分や僚機が危険になります」

ペリーヌ「ハルトマン中尉はみなさんを影から守れるだけの技量がある。故にそうしたことをしているのですわ」

芳佳「……」

ペリーヌ「ですがリーネさんにそれだけの技量はありませんでしょう。心配するのは自分の身、そして僚機のこと。未熟な人が他の気にするなんて、あってはなりません」

芳佳「どうして……」

ペリーヌ「どうして? 信頼していないことを味方にアピールしているからに決まっているからでしょう」

芳佳「そんなことない!!」

ペリーヌ「なら、どうしてリーネさんは宮藤さんを気にするのか。それは撃墜されるのではないか、はたまた失敗して落ちてしまうのではないか。そう考えているからでしょう」

芳佳「わ、私はそんなこと……」

ペリーヌ「そう。宮藤さんはリーネさんを心から信じていますわ。だからこそ、私はリーネさんに怒りましたの」

芳佳「ペリーヌさん」

ペリーヌ「ハルトマン中尉のような技術があるのならいくらでも心配しても構いません。ですが、自分や僚機で手がいっぱいになるようなら、まずはそこを死守するべきですわ」

ペリーヌ「自分や僚機が落とされたあとのことを考えないような人とは一緒に飛びたくありませんわね。ふんっ」

芳佳「……ありがとう、ペリーヌさん。リーネちゃんに今教えてもらったことを伝えてくる」

廊下

リーネ「芳佳ちゃーん!!」

芳佳「リーネちゃん」

リーネ「ペリーヌさん、見なかった?」ギュッ

芳佳「格納庫のほうに居たよ」

リーネ「ありがとう。私、ペリーヌさんに謝ってくるね」

芳佳「あ、リーネちゃん。ちょっとまって」

リーネ「なに?」

芳佳「リーネちゃん」

リーネ「は、はい」ドキッ

芳佳「私はリーネちゃんのことを信じてる。絶対に裏切らない。だから、リーネちゃんも私のことを信じてほしい」

リーネ「……!」

芳佳「お願い」ギュッ

リーネ「……ごめんね。芳佳ちゃん……わたし、どこかで不安だったの……芳佳ちゃんを信じられてなかったかもしれない……そのことをエイラさんに教えてもらって……」

芳佳「そうなんだ。私もペリーヌさんから、同じことを教えてもらったんだ」

リーネ「芳佳ちゃん……」

芳佳「大丈夫だよ。リーネちゃんのこと、いつも見てるから」

リーネ「私も芳佳ちゃんのこと……見てるよ……」

芳佳「うん。もし何かあったすぐに駆けつけるから」

リーネ「私も芳佳ちゃんになにかあれば……すぐに……」

芳佳「リーネちゃん……」ギュッ

リーネ「芳佳ちゃんっ」ギュッ

芳佳「もう、大丈夫だよね?」

リーネ「うんっ」

芳佳「私はいつもリーネちゃんのことを想ってるよ」

リーネ「よし、か……ちゃん……!!」

芳佳「これからも二人でがんばろうよ」

リーネ「……うんっ!」

芳佳「ペリーヌさん、まだいると思うよ」

リーネ「ありがとう!! 芳佳ちゃん!! 私、今度こそ芳佳ちゃんとロッテを組めるようにがんばるから!!!」

格納庫

ペリーヌ「ふぅ……」

リーネ「ペ、ペリーヌさん」

ペリーヌ「ふんっ」

リーネ「あの……。芳佳ちゃんのこと、信じます!!」

ペリーヌ「……」

リーネ「信じなきゃいけなかったのに……これだけ好きなら、芳佳ちゃんのこと信じてあげなきゃいけなかったのに……!!」

ペリーヌ「そうですわ。やっと理解ができまして?」

リーネ「はい!!」

ペリーヌ「ま、それでようやく半人前の枠からつま先が出た程度ですけど」

リーネ「本当にごめんなさい!!」

ペリーヌ「ふんっ。今度組むときがあったら、虐めてあげますから」

リーネ「はいっ。よろしくおねがいします」

ペリーヌ「ふふっ。何を嬉しそうに言っていますの?」

リーネ「ペリーヌさんが笑ってるからですよ」

廊下

ペリーヌ「これから紅茶でも如何です?」

リーネ「はい。よろこんで。芳佳ちゃんも一緒でいいですか?」

ペリーヌ「嫌だといったら?」

リーネ「……」

ペリーヌ「冗談ですわよ」

リーネ「わーい。芳佳ちゃーん!!!」

ペリーヌ「全く」

芳佳「あ、リーネちゃん」

リーネ「芳佳ちゃ――」

芳佳「リーネちゃん、ペリーヌさんと仲直りできたんだね」

サーニャ「芳佳ちゃん……もうすぐ夜間哨戒だから……もうすこしこのまま……」ギュゥゥ

芳佳「サーニャちゃん、抱きついてくれるのは嬉しいけど。もう少し下で……胸に手があたって……気になっちゃうから……」

リーネ「……うん! 芳佳ちゃんのおかげで仲直りできたよ!」

芳佳「よかったぁ」

通信室

ミーナ「――これは!」

美緒「どうした?」

ミーナ「ネウロイがこちらに向かってきているわ!!」

美緒「現れたか……」

ミーナ「どうするの?」

美緒「……とにかく全員をブリーフィングルームに集めるぞ。話はそれからだ」

ミーナ「分かったわ」

美緒「宮藤とリーネ……。組ませるのがいいが……それとも……」

ミーナ「――美緒、招集はかけたわ。急ぎましょう」

美緒「ああ」

ミーナ「もう決まったかしら?」

美緒「ブリーフィングルームに着く前には決断する」

ミーナ「ごめんなさいね。難しい判断だとは思うけど……」

美緒「気にするな。私の仕事だ」

ブリーフィングルーム

美緒「――以上がネウロイの予測進路だ。では、続いて出撃する者だが」

ミーナ「……」

美緒「バルクホルン、ハルトマン。ペリーヌ、サーニャ。ミーナ、エイラ。そして、宮藤、リーネ。残りの者は基地で待機」

芳佳「まってください!!」

美緒「どうした? 待ち待ったお前たちの正式な初陣だ」

リーネ「私はペリーヌの二番機でお願いします!!」

芳佳「私はサーニャちゃんの援護をさせてください!!」

ペリーヌ「リーネさん……」

サーニャ「芳佳ちゃんが私の僚機……。今日は芳佳ちゃん初ロッテ記念日にしないと」

エイラ「……」

美緒「できるのか?」

リーネ「やれます!! いえ、やらせてください!!!」

芳佳「お願いします!! 坂本さん!!!」

美緒「……すぐに出るぞ。急げ!!」

>>129
リーネ「私はペリーヌの二番機でお願いします!!」

リーネ「私はペリーヌさんの二番機でお願いします!!」

空中

美緒『もうすぐ接触だ。気をつけろ、ミーナ』

ミーナ「ええ」

バルクホルン「……」

エーリカ「心配ないって。私がいるんだし」

バルクホルン「分かっている」

ペリーヌ「リーネさん、わかっていますわね?」

リーネ「大丈夫です!! 芳佳ちゃんは私のことをいつでも想ってくれていますから!!!」

サーニャ「芳佳ちゃん、寒くない? 温めてあげる」ギュッ

芳佳「ありがとう、サーニャちゃん。サーニャちゃんも寒いでしょ?」ギュッ

サーニャ「芳佳ちゃん、あったかい……」

芳佳「サーニャちゃん、がんばろうね」

サーニャ「うん」

エイラ「ふー……ふー……ふー……」

ミーナ「エイラさん。前を見て、しっかり私についてきてね。って、どうしたの? 鼻息荒いけど……」

ネウロイ「……」ゴォォォ

ミーナ「ネウロイを肉眼で確認!! ブレイク!!」

バルクホルン「ハルトマン!!! ついてこい!!!」

エーリカ「オッケーオッケー」

バルクホルン「うおぉぉぉ!!!」ズガガガガガ!!!!

エーリカ「シュトゥルム!!!」ゴォォ!!!

ペリーヌ「リーネさん!! 背中は任せましたわよ!!!」

リーネ「はいっ!!」ドォン!!

ネウロイ「……」ピカッ!!

サーニャ「きゃっ」

芳佳「大丈夫!! 私がいるから!!」ギィィィン!!!

サーニャ「ありがとう。芳佳ちゃん」

芳佳「サーニャちゃんは絶対に傷つけさせない!!!」

サーニャ「よしかちゃん……」

エイラ「うおぉぉぉぉぉ!!!!! うおぉぉぉぉぉお!!!!!!!」ズガガガガガガガガガ!!!!!

バルクホルン「よし!! コアが見えたぞ!!」

サーニャ「私がやります」

エイラ「――!」

ネウロイ「……」ゴゴゴゴ

エイラ「サーニャ!!! 危ないっ!!!」ブゥゥゥン!!!!

サーニャ「え……?」

エイラ「くっ!!」ギュッ!!!

サーニャ「エイラ――」

ネウロイ「……」ピカッ!!!

エイラ「つっ!!」

サーニャ「エイラ……私をかばって……」

エイラ「サーニャ、怪我はないか?」

サーニャ「うん。ありがとう」

芳佳「よくも!!! よくもサーニャちゃんをぉぉぉぉ!!!!! でやぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」ズガガガガガ!!!!!

サーニャ「……芳佳ちゃん……」

ミーナ「宮藤さん!! 無茶はしないで!!!」

芳佳「おぉぉぉぉぉぉ!!!!」スガガガガガ!!!!!

ペリーヌ「宮藤さん!!」

リーネ「芳佳ちゃん!!」

芳佳「やぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

ネウロイ「……」パキンッ

ドォォォォン!!!!

エーリカ「やったぁ!」

バルクホルン「待て!! 宮藤はどうなった!!! 宮藤!! 応答しろ!!!」

エイラ「どうした、宮藤!?」

サーニャ「芳佳ちゃん!?」


芳佳「――どうして、ストライカーのコントロールがきかない……!!」

『ちょっとでも調子にのったら、拗ねる可能性もある。宮藤がこの震電と仲良くなれるまでは、しっかりと手綱を引いてやらないとダメだ』

芳佳(シャーリーさんの言うとおりだ……。まだ私は震電と仲良くなれて……)

芳佳(あぁ……墜ちる……このまま私……そんなのいや……!! 飛んで……!!! お願い!!!)

リーネ「――芳佳ちゃん!!!」ブゥゥゥン!!!!!

芳佳「リーネちゃん……!?」

リーネ「ふっ!!」ガシッ

芳佳「どうして……」

リーネ「はぁ……はぁ……すぐに駆けつけるって約束したから……」

芳佳「リーネちゃん……」モミモミ

リーネ「芳佳ちゃん、無事でよかった……」

ミーナ「宮藤さん!! 大丈夫!?」

芳佳「えへへ……えへへへ……」モミモミ

リーネ「はい。芳佳ちゃんは無事です」

バルクホルン「……よし。帰投するぞ」

エーリカ「はぁい」

ペリーヌ「全く。リーネの僚機はわたくしですわよ?」

エイラ「サーニャ……あの……」

サーニャ「ありがとう、エイラ。かっこよかったよ」ギュッ

格納庫

シャーリー「お。帰ってきた、帰ってきた」

ルッキーニ「よっしかぁー!!!」

芳佳「ただいまぁ」

ルッキーニ「はいっ!」

芳佳「え? ああ、はいはい」ギュッ

ルッキーニ「おかえり、芳佳」

芳佳「うん」

シャーリー「リーネもよくやったな」

リーネ「いえ……」

美緒「問題は?」

ミーナ「ないわ。どうやら、ひとつ壁を乗り越えてくれたみたいね」

美緒「はっはっはっは。そうか」

エイラ「サーニャ、サーニャ。どの辺がかっこよかったんだ? 詳しくおしえてくれぇぇ」ギュゥゥ

サーニャ「その……全体的に……」

宮藤・ビショップの部屋

芳佳「疲れたねぇ」

リーネ「……」

芳佳「ありがとう、リーネちゃん。リーネちゃんが来てくれなかったら、私海に落ちてたよ」

リーネ「……」

芳佳「リーネちゃん? どうかし――」

リーネ「よしかちゃん!!!」ギュッ

芳佳「ど、どうしたの!?」

リーネ「サーニャちゃんと抱き合ってたのはどうして!? 手を繋いでたのはどうして!? サーニャちゃんのためで叫び声あげてたのはどうして!?」

芳佳「あ、あの……」

リーネ「ルッキーニちゃんにおかえりにハグをしていたのはどうして!?」

芳佳「え? リーネちゃん……?」

リーネ「芳佳ちゃん……私……信じたいのに……私……」

芳佳「えっと……」

リーネ「芳佳ちゃん……私のこと……好き?」

芳佳「勿論だよ、リーネちゃん。私はリーネちゃんのこと、大好きだもん」

リーネ「芳佳ちゃん……」

芳佳「これからも私と一緒に飛んでくれる?」

リーネ「……うんっ」

芳佳「ありがと――」

リーネ「芳佳ちゃん、私も大好きっ」ギュゥゥ

芳佳「リ、リーネちゃん、くるしいぃ……苦しいよぉ……」

リーネ「今日はこのまま寝ようか?」

芳佳「でも、お風呂は?」

リーネ「明日の朝に入ろうよ」

芳佳「そ、そう? 汗臭くないかな?」

リーネ「芳佳ちゃんはいい匂いだよ」

芳佳「なら、いいんだけど」

リーネ「おやすみ……芳佳ちゃん……」

芳佳「うん。おやすみ、リーネちゃん」ギュッ

芳佳「すぅ……すぅ……」

リーネ「芳佳ちゃん……」ナデナデ

芳佳「うぅん……リーネ……ちゃ……ん」モミモミ

リーネ「芳佳ちゃん。私、芳佳ちゃんのことが本当に好きになったみたい」

リーネ「でも、芳佳ちゃんの好きは私と同じじゃなくてもいいよ……」

リーネ「芳佳ちゃんの傍に居られることが、私は何より嬉しいから」

芳佳「この……すごい……リ……ネちゃん……すごぉい……」モミモミ

リーネ「……」

芳佳「リーネ……ちゃん……のだきま、くら……す、ごい……よぉ……」

リーネ「……例え、芳佳ちゃんにとって私がただの抱き枕でも、それが私にとっては誇りだから」

芳佳「この、まく……ら……いくら……ですかぁ? え? いま、なら……シャーリーさんも……ついてくる……?」

リーネ「……」

芳佳「かいますっ!!!」

リーネ「……芳佳ちゃん、おやすみ」

芳佳「はっ!? 今の声は……あ、私か……。リーネちゃん、起きちゃった? よかった、寝てる……。はぁ、寝言で大声だすなんて、恥ずかしい……」

翌日 露天風呂

芳佳「はぁー。きもちいいねー」

リーネ「うんっ」

シャーリー「お、なんだ。二人も朝風呂か」

バルクホルン「奇遇だな」

芳佳「シャーリーさん、バルクホルンさん」

リーネ「……」

シャーリー「朝に入る風呂も格別だもんなぁ」

バルクホルン「本当だな」

芳佳「おぉぉ……」

シャーリー「ん? どこみてるんだ?」

芳佳「あ、すいません……」

シャーリー「ほら。遠慮なんてするな。というか、あたしも抱いてくれよ」ギュッ

芳佳「シャ、シャーリーさん!?」

リーネ「……」

バルクホルン「おい、シャーリー」

シャーリー「ほらほら、抱いてくれー」

芳佳「むぐぅ……」

リーネ「やめ――」

芳佳「すいません!!! シャーリーさん!!」

シャーリー「お? なんだ?」

芳佳「私にはもうリーネちゃんがいるんで!!」

リーネ「え……」

シャーリー「どういうことだ?」

芳佳「リーネちゃん以外は、その、抱きません!!」

リーネ「……えぇぇぇぇぇぇ!?!?」

バルクホルン「宮藤、理由はあるのか?」

芳佳「しばらくは、もうリーネちゃんしか抱けないんです!!」

リーネ「よ、芳佳ちゃん……それって……」

芳佳「リーネちゃんっ」ギュッ

リーネ「はぁ……ぁ……よしかちゃん……」

バルクホルン「理由を述べてくれ。納得できないぞ」

芳佳「昨日、怖い夢をみちゃって……」

シャーリー「夢? どんな?」

芳佳「リーネちゃんの抱き枕がシャーリーさんとバルクホルンさんの抱き枕がセットで買ったんです」

バルクホルン「なんだ、その夢は」

芳佳「それで、私はバルクホルンさんとシャーリーさんの枕ばっかりを使用していると……」

芳佳「リーネちゃんの抱き枕からリーネちゃんが出てきて……私に向かって凄い剣幕で「浮気したら絶対に許さない」って言われちゃって……」

シャーリー「それが怖かったのか?」

芳佳「もう本当に怖かったですよぉ!! おかげで朝は早起きできましたけど」

バルクホルン「それが原因か……。なんてことだ。そんな下らない夢の所為で……!!」

シャーリー「まぁ、あながち夢で終わらないかもしれないけどな」

リーネ「わたし……だけ……わたしだけって……芳佳ちゃんが……」

芳佳「リーネちゃん……リーネちゃんしか抱かないから、あんな夢みたいなこと、言わないでね……」ギュゥゥ

リーネ「え? うん。芳佳ちゃんのこと、私、大好きだからっ」

食堂

エーリカ「あれ? 昨日の日付に赤い丸印ついてるけど、これなに?」

ルッキーニ「にゃにこれ? 誰かの誕生日だっけぇ?」

ミーナ「昨日って、なにかあったかしら?」

美緒「昨日はネウロイの襲撃ぐらいしかなかったはずだが」

エイラ「……サーニャ?」

サーニャ「すぅ……すぅ……」

エイラ「サーニャ、私のことかっこいいって言ってくれたよな?」

サーニャ「……すぅ……すぅ……」

ペリーヌ「エイラさん?」

エイラ「私は信じてるぞ!! サーニャ!!! サーニャのこと信じてるからなぁ!!!」

ペリーヌ「信じる。いいことですわ。リーネさんも宮藤さんも分かってくれたようですし、大幅な戦力アップと言ったところでしょうか」

美緒「ペリーヌ。今日は復興の手伝いに行くんだったな。送っていってやろう」

ペリーヌ「は、はい!! ありがとうございます!! 少佐!!!」


END

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