まどか「本音しかしゃべれない世界にして!」(172)

ほむら「まどか好き好き好き!!」

さやか「イヤホン借りるどさくさに恭介の脇の匂いを嗅ぐのはたまらんですなー」

マミ「本当は1人は嫌なの……」

杏子「腹減ったー」

QB「てめーらさっさと魔女化しやがれ今畜生!」

中沢「どっちもよくないかと」

まどか「皆こんなこと考えてたんだ……」

ほむら「う、ぐすっ、ぐすっ……」

まどか「わっ、どうしたのほむらちゃん!?」

ほむら「まどかとお別れするのはもういや……、いやなの……」

まどか(何言ってんだコイツ?)

ほむら「せめて同じ時の流れを歩けたら、どんなに幸せか……」

まどか「??」

マミ「時の流れ? なんだか興味深いワードね」

まどか「わっ、マミさんが食い付いて気ついてきた!」

マミ「暁美さん。詳しく話を聞かせてもらえないかしら」

ほむら「貴女に話してもどうしようもないわ……。割とマジで」

マミ「そんなことない。これでも私はクロノスの恩恵を授かりし者なのよ」

ほむら「クロノス? なんだかよく分からないけれど、本当に力になってくれるの?」

マミ「安心なさい。どんな輪廻の輪も私が打ち砕いてみせるわ」

ほむら「巴さん……」

マミ「暁美さん……」

まどか「なんか面白くない……」

杏子「食うかい?」

まどか「あ、どうも」

ほむら「まず、私は時間を巻き戻す能力を持っているの」

QB「ああ。なーる。そういうことね」

マミ「時間を!? ということはまさか貴女は、クロノスそのものなのかしら!?」

ほむら「だからクロノスって何なのよ……」

マミ「クロノスというのは、時間を司るギリシャ神話の神のことよ」

ほむら「私はそんな大それた存在じゃないわ。ただの無力な魔法少女よ。
      そう、ただの無力な……、たった一人の大切な人さえ守れない……、ううっ」

QB「まーた泣き始めたよコイツは」

まどか「ちなみにその大切な人っていうのは誰のことなの? わたしの知ってる人?」

ほむら「それは他でもない貴女のことよ、鹿目まどか」

まどか「ええっ!?」

マミ「けっきょく私は蚊帳の外なのね……」

ほむら「ごめんなさい、引いてしまうわよね……」

まどか「うーん、そうでもないよ。ほむらちゃん美人だし、どっちかというと嬉しいかも」

ほむら「本当に!? そ、そそ、それなら、今すぐきききキスを!!」

まどか「えー……、好きってそういう好きなの……?」

ほむら「まどかに引かれた。死にたい」

杏子「ゲーセン行こうかな」

ほむら「あの、まどか……、もう少しこっちに近付いてきてくれないかしら」

まどか「いやー。さすがにガチレズはちょっと……」

ほむら「……くすん」

マミ「暁美さんが傷心の今ってチャンスなんじゃないかしら!?
     これを機に接近して、あわよくば背中を預けあえるような間柄に……」

まどか「ええー。マミさんってそんなせこい人間関係の築き方する人だったんですかー?」

QB「ああもうぐだぐだ面倒くさい連中だな。さっさと魔女化しろっつの」

ほむら「魔女……化……? うわぁああああ!」

まどか「発狂した!?」

ほむら「元はといえばインキュベーター! お前が悪いのよ! とりあえず死ねっ!」

QB「うおっ!? ちょ、あと133体しかスペアないのに無駄に殺すなっての!」

ほむら「へえ……、いいことを聞いたわ。じゃああと133回殺せばいいのね」

QB「ああああああああ! どちくしょおおおおおおおおお!!」

マミ「スペアとか魔女化とか、さっきから一体何を言っているの?」

QB「ああ。実は僕はこの身体以外にもスペアの身体を持っていて、
     肉体が滅びようも、代えの身体の数だけ復活することができるんだ」

まどか「便利だねー」

QB「魔女化というのは、ソウルジェムが濁りきった時に起こる現象だよ。
     文字通り、魔法少女が魔女に変化することを指示している」

マミ「魔法少女が魔女に!?」

まどか「そんなっ!!」

QB「あああああああああ! つい言っちまったあああああああああ!
    ……あ、でも、これで絶望させられるならそれはそれで」

ほむら「どうしよう……、このままだと巴マミが……」

マミ「……」

マミ「ふ、ふふふ、あははははっ」

まどか「マミさん……」

マミ「なんだかね。怒りが振り切れすぎて、絶望を感じる余裕なんかないみたい」

QB「ちょっ!?」

ほむら「!!」

マミ「QB。私ね、貴女が命を救ってくれてことには凄く感謝している。
    でも、すこーし痛い目にあってもらってもいいかしら?」

QB「やっべー! もしもこの上、マミの経験した交通事故が、
    実は僕の仕組んだことだったとばれたらもうどうしようもねー!」

マミ「……そうだったの」

QB「ぎゃあああああー!! 待って待って! 今言ったことは本当だし悪気もあったけど許して!」

マミ「133回、で、いいんだったかしら」

QB「ひいいいいいいっ!!」

まどか「なんだかおいてけぼりだね……」

ほむら「そうね……」

QBオスじゃん
貴女じゃないじゃん

まどか「……ねえ」

ほむら「う、うん……」

まどか「ほむらちゃんはどうしてわたしのことが好きなの?」

ほむら「そりゃもう、ちっちゃくて可愛くてピンクで甘い匂いがして優しくて
      声もプリティーで穢れが無くて純真で笑い方が印象的でアソコの毛が無くて
      健気でいじらしくてとにかく私の好み直球ドストレートだからよ!」

まどか「うわぁ……」

ほむら「でも、一番決定的だったのは……」

まどか「……」

ほむら「私のこと友達だと言ってくれたから、かな」

まどか「え……?」

まどか「わたしそんなこと言ったっけ?」

ほむら「貴女は覚えていないわよね……」

まどか「なんかごめんね」

ほむら「いいの、仕方の無いことだもの」

まどか「……」

ほむら「だけどね……、私、とても嬉しかったんだよ?」

まどか「そんなに大げさなことかなぁ」

ほむら「少なくとも私にとっては、ね。……あの時は、自分の居場所が
      ようやく見つけられたような、そんな気がしたわ」

まどか「居場所かー……。うん、そう言われればほむらちゃんの気持ちも分かるかも。
      わたしも、自分だけにしかできないことが無いのが、ちょっとコンプレックスだから」

ほむら「他の人からすれば取るに足らないことかもしれない。
      それでも、あの瞬間から私にとっての貴女は、かけがえのない存在になったのよ」

まどか「……ほむらちゃんはただの変態じゃなかったんだね」

ほむら「嬉しい! まどかが近づいてきてくれた!!」

まどか「そっ、そんなに大声出されると恥ずかしいよ……」

ほむら「ちなみに私は変態なんかじゃないわ。これでも直接手を出したことは3回しかないの」

まどか「うわー……」

ほむら「待ってまどか! どうしてまた距離を置くの!?」

マミ「きーっ! 鹿目さんと暁美さんの仲の良さが妬ましい!」

QB「あれって仲が良いと言えるのかな……」

マミ「もうっ! こうなったらヤケ射ちよ!」

QB「ああっ、矛先がこっちに戻ってきちゃったよ……」

マミ「さあいくわよ、5殺目! ティロ・フィナ―――」

QB「待ってくれ!!」

マミ「……何よ」

QB「い、いや、だからね! 何度も説明した通り、僕はエネルギー問題解決のために、
    仕方なく下等な地球人を犠牲にしていたに過ぎないんだ!
    何も面白おかしく君たちを魔法少女にしていたわけでは」

マミ「はーい、ティロフィロ、ティロフィロ」

QB「ぎゃっ!? なんで!?」

QB「くそっ! もう5つもスペアが潰されてしまった……」

QB「だがもう大丈夫だ。今度は見つからないような場所で転生をすませた」

マミ「そう、それはよかったわね」

QB「ああ。あとはこのままデミに見つからないようにトンズラ……、えっ?」

マミ「……」

QB「……」

マミ「ティロ・フィナーレ!」

QB「きゅっぷい!?」

ほむら「あの、まどかさん……」

まどか「何かな」

ほむら「せめて半径2mまで近づくことを許可していただけないでしょうか……」

まどか「やだ。3m以上離れてないと駄目」

ほむら「そんなぁ……。これじゃあ私、何のために……」

「ティロ・フィナーレ!」

ほむら(ちょっと巴マミ!? その角度でティロフィナーレを撃ったらまどかに直撃するじゃない……!)

ほむら「危ないまどか!」

まどか「へっ?」

ほむら(ひとまず時間は止めた)

ほむら(後はまどかを抱きかかえて、攻撃の軌道外に移動させればいいのだけれど)

ほむら(……どうしよう、私、半径3m以内に近づくことを禁じられてるのよね)

ほむら(ああもうっ、背にまどは代えられないわ!)

ほむら(お叱りや嫌われるの覚悟でまどかを助けましょう!)

まどか(あ、あれ……?)

まどか(どうして急に景色が変わって……、ん!?)

まどか(なんでわたしほむらちゃんに抱きしめられてるの!?)

ほむら「ごめんねまどか。気分が悪いわよね」

まどか「……」

ほむら「言い訳はしないわ。存分に嫌ってちょうだい。
      貴女を助けて嫌われるのなら本望だもの」

まどか「わたしを助ける……?」

ほむら「ティロ・フィナーレの流れ弾から貴女を守るため、止むなく抱きしめただなんて、
      わざわざまどかに言いふらすつもりはないわ」

ほむら「……って、あっ、言っちゃった」

ほむら「恩着せがましいことはしたくないわ。今の言葉は忘れてちょうだい」

まどか「忘れてなんて言われても、一度聞いちゃったことはそうそう忘れられないよ」

ほむら「……」

まどか「助けてくれてありがとう、ほむらちゃん」

ほむら「……どう、いたしまして」

まどか「制限は半径20cmまで和らげるね」

ほむら「やっぱり完全解除はされないの?」

まどか「まだダーメ」

ほむら「まだ!? それじゃあ将来的にはもしかして!?」

まどか「てへへっ、さあどうでしょう」

ほむら「まどか……、早く貴女に触れられるようになりたいというか、ぶっちゃけ結婚したいわ……」

まどか「それはうんとずっと先かな」

俺「うんとずっと先!? それじゃあ将来的にはもしかして!?」

マミ「かーっ、ぺっぺ!」

QB「うわ!? つばかけられた! ラッキー!」

マミ「ああ気にくわない! どうして私と同じ魔法少女なのに、あの2人は孤独じゃないのよ!」

QB「マブ。別に君だって作ろうと思えば友達と呼ばれる存在の1人や2人ぐらい」

マミ「あなたは黙ってて! はい、22殺目ー」

QB「ぎゃっ!?」

マミ「ああもう、イライラするわね」

QB「てっとりばやくおっぱいでマミマミすれば
    親しい人間ぐらい簡単に作れるんじゃないかな?」

マミ「そうかもしれない。……でもね、そうなると今度は怖くなってくるのよ」

QB「いったい何が怖くなるというんだい? ちなみに僕は君が怖いよ。……ぎゃっ!?」

マミ「私は、親しい人を失う悲しみを味わうのが、怖くてたまらないの……。
     というかそんなトラウマを背負ったのはQBのせいなんだけど」

QB「ぎゃっ、ぎゃ!?」

マミ「もう一度、父と母を失った時のような悲しみを味わったら、きっと私は立ち直れない。
     だから私は、危険な運命を背負った自分のそばに、誰かを近づけたくはないの」

QB「なるほどね。誰か傍にいて欲しいという願望と、もう誰も失いたくないという臆病さ。
    妥協点を探りにくい2つの想いが、今の君を悩ませていると」

マミ「冷静に解説されるとムカつくわね」

QB「ぎゃっ!?」

マミ「でも、その通りよ。せめて鹿目さんのような資質のある子なら、
     失う恐怖を持たないまま、傍に居続けられたんでしょうけど……」

QB「暁美ほむらに先を越された、と」

マミ「いちいち言わないで」

QB「ぎゃっ!?」

マミ「でもやっぱり誰か、誰か傍に―――」

さやか「うわああああああああん! 恭介に嫌われたぁあああああああ!?」

マミ「美樹さん!? いったいどうしたの!?」

さやか「あたしの幼馴染の、天才だか天災だか人災だか分かんない
      イケメンバイオリニスト上条恭介のお見舞いに行ったんです!」

マミ「はあ。それで?」

さやか「その時に、ついうっかり本人の目の前で、昨夜のおかずにしたことを喋っちゃって……」

マミ「ああ。それは嫌われても仕方ないわ」

さやか「そんなっ!?」

QB「フォローのしようがないね」

さやか「QBまで!?」

マミ(……でもこういうタイプって、殺しても死にそうにないわよね)

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マミ「よし決めた! 美樹さん!」

さやか「ううぅ……、なんですか?」

マミ「これからずっと私の傍にいてくれないかしら」

さやか「え? あ、もちろんいいですよ。マミさんみたいな先輩が傍にいてくれると頼りに……」

マミ「そういう意味じゃなくってね。ほら、あの2人みたいな感じで」

さやか「あの2人?」






まどか「もう我慢できない! やっぱり制限解除!」

ほむら「まどか!!」

まどか「ほむらちゃん大好き!」

ほむら「私も大好き! 結婚しましょう!」

まどか「それはまだ先」

ほむら「そんなぁ……」

さやか「あの2人いつの間にあんなことに!?」

マミ「直接のきっかけは、私が八つ当たり気味にはなったティロ・フィナーレね」

さやか「ティロ・フィナーレ? いまいち事情が……」

マミ「ねえ、いいでしょう美樹さん。失恋の痛手は優しく慰めてあげるから」

さやか「いやいやいや! さ、さすがにあんな感じになるのはちょっと……」

マミ「どうして? 相手が私じゃ不満?」

さやか「その、確かにマミさんは包容力があって素敵ですけど、あたしはヘテロなんで……」

QB「まさかさやかが一番の常識人だなんて」

マミ「本人の目の前で、貴方をおかずにしました、なんて告白する子がまともはないでしょうよ」

さやか「うわぁあああああああ! せっかくそのこと忘れてたのにぃいいいいいい!」

杏子「ん? なんかもめてんの?」

マミ「あ、佐倉さん! この際貴女でも良いわ!」

QB「マミ、君は節操が無さすぎると思うよ」

マミ「佐倉さん! 私と契約してパートナーになりましょう!」

杏子「パートナーぁ?」

マミ「ええ! 一緒に魔女狩りとかお茶会とか……」

杏子「パス」

マミ「即答!? なんでよ!」

杏子「なんでって言われてもなぁ。マミはなんか色々と重くてめんどくさそうだし」

QB「そうだね、確かにマミは精神的な意味でも体」

マミ「39殺目」

QB「ぎゃっ!?」

杏子「あたしはどうせなら……」

さやか「ん?」

杏子「こういう真っ直ぐな馬鹿と組む方が」

さやか「へっ!? あたし!?」

杏子「なんだよその意外そうな顔は」

さやか「いやだってあんた、あたしのこと嫌いなんじゃ……」

杏子「ばーか。本当に嫌いな相手には、わざわざしつこく喧嘩なんざふっかけないっての」

さやか「そう、だったんだ……」

マミ「ちょっと待ておい。美樹さん、何まんざらでもなさそうな顔してるのよ!」

              ____ __

           .  ´             `ヽ
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        |  l / /  l/        ヽ| ゝゝ介'ヽ
        、 V  `n        `n   } 乂ノ `ーヘ
          ミ {   lj         lj  ムイノ    ノ _
       /  ヽゝ:.:.:.    、_,、_,   .:.:.: イ   // ヽ    <・・・・・・
    r く`ヽ   `ト  ___ ヽノ__ .<  ヽ、_{V  /ノ
    ノ   ヾミ   〉   {:::::-(::)-::::::}  }     乂_/`ー<⌒ヽ
   {`ヽ   `ト、/ _ノ ヽ :イ:ハ:}ーノ  八      `¨¨ヽノ ノ
  _`ヾト、ノ    r〈_ヽイ    r〈_Υ  〉        ム ´
  { r≦彡       ¨   〈     ¨    イ
.  V{´           /i:i\/ i:i \/i:i:iヽ
   ヽ           /i:i:i:/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:|i:i:i:i:i:i:i〉
                ` <i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:}i:i:i:i:人
               | ̄ ̄|  ̄ ヽ   ]

                    l   !    `¨¨´
                   廴_j



さやか「マミさんは同年代の人と比べても特に女の人らしいじゃないですか」

マミ「……」

さやか「対する杏子は、性格がさっぱりしてるからか、女の子なんだけど、
      なんだかほら……、ドキッとさせられる瞬間があるというか」

マミ「……」

杏子「そ、そうか……?」

さやか「って、何あたし本人を前にこんなこと言って!? ……まあいっか、本音だし」

マミ「……」

杏子「んじゃその、これからよろしく」

さやか「うん……。あー、でも使い魔見逃すのは禁止だから」

杏子「ええーっ!?」

マミ「……」

マミ「……」

マミ「……」

マミ「……」

マミ「……」

マミ「……」

マミ「……」

「あ、あのー」

マミ「……え?」

「あの時の方、ですよね……?」

マミ「あの時の……? ……あっ! あなたはもしかして!」

第2話に出てきた自殺未遂OL「よかったぁ! 人違いだったらどうしようかと!」

マミ「お元気そうでなによりです!」

OL「気が動転していて、助けていただいたお礼を言えなかったことがずっと気がかりだったんです。
   改めて、ありがとうございました!」

マミ「いえいえ。それより、あの時の記憶が残っているんですか?」

OL「……精神的なショックのせいでしょうか? 正直言って、当時の記憶はおぼろげです。
    でも、貴女に助けていただいたということだけは、何故かはっきりと記憶に引っかかり続けていました」

マミ「そうですか」

OL「もしよろしかったらお名前を……」

マミ「それは……、すみません、内緒にさせてください。」

OL「分かりました……」

マミ「それよりこちらこそ、お元気な姿を見せてくださってありがとうございました」

OL「えっ?」

マミ「自分のやってきたことに意味があったんだって、
     そのことを思い出させてくれて……、本当にありがとうございました」

OL「……?」

~回想~

男1『大人しくその娘を渡せばいいんだよ』

男2『なにをふざけたことを…』

男1『てめえ、畜生…』ダーン…

シェリル『パパ!』

男2改めパパ『来るな…うっ』

男1『大人しくそいつを渡していればよかったんだよ。まったく』

男1『おい、女。そのガキをこっちによこせ』

シェリル『ママ!?』

ママ『渡すもんですか。シェリー、早く逃げて』

シェリル『でも、ママが、ママが……』

ママ『いいから早く…』ダーン…

男1『手間取らせやがって』

シェリル『ママ、ママ? ママー!』

>>126
盛大にスレを間違えて投下しました
なかったことにしてください

マミ(私は1人じゃなかった……)

マミ(幼いころに築き上げた、憧れの魔法少女像)

マミ(誰かのために無償に戦う、底抜けにカッコいい戦うヒロイン)

マミ(あんな風になりたいと思い続けていたから、私はここまで闘い続けられた)

マミ(私の心の中にはいつだって、あの日見た魔法少女が宿り続けていたのね)

マミ(そうよ。私はいつだって1人なんかじゃなかった)

マミ(どうも最近初心を忘れていたようね)

マミ(やっぱり駄目な子だなぁ、私)

マミ(でも、もう大丈夫。私はきちんと頑張れる)

まどか「ほーむらちゃん!」

ほむら「まーどか!」

杏子「食うかい?」

さやか「さんきゅー」

マミ「……とか、かっこつけてみたけれど、やっぱりこんなの理不尽だわ!
    不公平よぉおおおおおおおおおおおおお!!!」

OL「ひっ!?」

マミ「あ、ま、まだいらっしゃったんですか!?」

OL「す、すみません! 渡しそびれたものがありまして……」

マミ「渡しそびれたもの、ですか?」

OL「はい。よろしければこれを、と」

マミ「ありがとうございます。えーっと、これは」

OL「紅茶のお茶っぱです。私、お茶を飲むのが趣味で……。
   おすすめの葉なので、よろしければどうぞ」

マミ「紅茶がお好きなんですか!? じ、じじ、実は私も!」

OL「ふふっ、そうなんですか。あっ、よろしければ今度いっしょに紅茶を飲みませんか?
    あなたには、まだまだお礼したりないと思っているので」

マミ「はっ、ははははい! よよよよよろこんで!」

マミ(あまり近づきすぎたら危険とはいえ……)

マミ(お茶飲み仲間ぐらいなら、いても大丈夫よね?)

QB「なんということだ……」

QB「何故だかこの町の魔法少女が皆安定した精神を得てしまった……」

QB「これじゃあ魔女化まで何日かかることか……」

マミ「QB」

QB「ま、マミ!? もう止めてくれ! スペアはあと14体しかないんだ!」

マミ「止めて欲しかったら条件があるわ」

QB「条件……?」

マミ「グリーフシードをありったけ生みだしなさい」

QB「なっ!? それはその、できなくもないけど、
    エネルギー的にきついというか、僕の冬のボーナスが飛びそうというか……」

マミ「生みだしなさい」

QB「……きゅっぷい」

ほむら「ああ、ついでに私とまどかの分も頼むわ」

杏子「あたしのもなー」

さやか「あたしにも」

QB「ひぃいいいいいいい!!」

>>137
・・・なぜ・・・orz

QB「はあ、どうしよう……」

QB「ん? 母星から連絡だ。お叱りの言葉だろうか」

QB「はい、もしもし」

『あー、インキュベーター君かね。実はエントロピー理論に重大な欠陥が見つかった』

QB「重大な欠陥?」

『細かい説明端折るけど、なんかエネルギー問題大丈夫だったっぽい。ごめん』

QB「え……」

『というか本当は計算ミスってるって2000年ぐらい前に分かってたんよ。
  でも今更言いづらくってさ、こうずるずると、ねー』

QB「そ、それじゃあ、僕の数千年の苦労は」

『価値ある徒労だよ、うむ! では通信はこれで終わる!』

QB「……死にたい」

QB「知らない方がいい本音というのもあるもんだね……」

ざまぁww

QB「あ、雨だ……」

QB「どうでもいいや……」

QB「もう何もかもやる気が起きない……」

QB「いっそこのまま死んだ方が……」

QB「……?」

QB(……傘? 一体だれが……)

マミ「濡れると毛が痛むわよ」

QB「デミ? どうして君が……」

マミ「確かに貴方は、許しがたいことをしたわ。でも……」

マミ「たとえどんな腹積もりがあったとしても、
    貴方が数年間私のそばにいてくれたことは、疑いようの無い事実でしょう?」

QB「マブ……」

マミ「だから帰りましょう、QB.。そして美味しい紅茶でも飲んで、冷えた身体を暖めなくちゃ」

QB「……ありがとう」

――――


本音ばかりの世界は、もちろん決していいことばかりじゃなくって
嘘をつければ避けられた筈の、不要ないざこざが起きることだって多い
でも、でもね
本心を曝けだせたからこそ得られたものも、ちゃんとある

「ねー、ほむらちゃん」

「まどか大好き!!」

「わたしもー! 結婚はまだだけど」

「そんなぁ……」

だからね
本音しか喋れない世界にしてよかったって、わたしそう言いきれるよ
それじゃまたねじゃなくって、あと少しって言えば良かった
そんな取り返しのつかない後悔をすることは、世界中の誰も、きっともう、ない





風呂入るからおわり

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乙乙乙乙

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 \      ,へ. 人 ゝ __ ,, .--──--.、_/              _,,..-一" ̄
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 乙   イ /    /   . _/ / ノ  \ 丿    ..|__,,..-¬ ̄     __,.-一
      .人 | / ../ - "  ̄      ||  | 丿 /  ).  _,,..-─" ̄   ._,,,
 マ    .ゝ∨ /  ||           "  丿/ノ--冖 ̄ __,,,,....-─¬ ̄
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 ミ  ⊂-)\_)` -一二 ̄,,..=¬ 厂~~ (_,,/")

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