アルミン「毎朝恒例ベルトル天気予報」(44)


アルミン「の時間です」

ジャン「トまで入れなかったのは語感が悪いからだ」

マルコ「リポーターのイェーガー君、ベルトルトの様子はどうですか」

エレン「ライナーの腹枕でぐっすりだ」

アルミン「なるほど。では今そちらへ向かいます」


ベルトルト「ぐうぐう」

ライナー「異物感」

アルミン「お腹で枕…と言うことは、今日は午後から晴れるね」

ジャン「降水確率は?」

マルコ「開脚具合20%ってところか、傘は必要ないみたいだ」


コニー「気温は?」

エレン「壁との距離は…と。寒いくらいだな、インナーもう一枚装備しとけよお前ら」

ライナー「天気も分かったことだし、布団に戻してやってくれ。いい加減重い」

マルコ「よーしジャン、そっち持ってー」


次の日


アルミン「毎朝恒例ベルトル天気予報の時間です」

ジャン「今日も張り切って参りましょう」

マルコ「リポーターのイェーガー君、ベルトルトの様子はどうですか」

エレン「えーっと…あ!布団に居ねえ!」

アルミン「何だって…大変だ!今日は100%晴れないぞ!」


アルミン「このベッドにも居ないな…」

エレン「隣の棟にも居ねえ…」

ジャン「こっちにも居ねえぞー。どこ行ったんだ?」

コニー「居た!おーい!見つけたぞ!こっちだこっち」

ライナー「……何しゃがんでんだ?」


ベルトルト「ぐうぐう」

ジャン「ベッドの一番下に潜ってやがる…どうやって入ったんだこんなとこ」

ライナー「…布団との距離は約5m、頭の方角は南南東…」

アルミン「雲の流れの速さから見ると今日一日風が吹いてるみたいだ…今日って確か朝から立体機動だよね?大丈夫かなこの天気で」

ジャン「途中で時間割が変わりゃ良いんだけどよ…ま、これも訓練だ」

ベルトルト「ぐうぐう」

コニー「のんきに寝てやがるなー」


アルミン「…単純な天気だけじゃ飽き足らず気温、降水、降雪確率、風向、雲量その他台風、梅雨の傾向まで分かるようになってきたね」

コニー「お陰で菜園の収穫物は被害を免れたからな」

エレン「ベルトルト様様だな」

ベルトルト「ぐうぐう……うぅ~んライナー…それ僕のプリンだよ…」

エレン「ダメだろライナー返してやれよ。他は良いけどプリンだけはダメだ男として」

ライナー「プリンにどんだけ思い入れあるんだよ…てちげーよ盗ってねーよ」

マルコ「…こんな事されてるとは本人は全然気付いてないんだけどね」


次の日


アルミン「毎朝恒例ベルトル天気予報の時間です…が」

ジャン「アクシデントが起きました」

マルコ「リポーターのイェーガー君、ベルトルトの様子どうぞ」

エレン「何と寝乱れていない…布団でぐっすりです」

アルミン「今すぐそちらへ向かいます」


ベルトルト「ぐうぐう」

ライナー「手も足も放り出していない…!?」

ジャン「布団もどっかに飛ばしていないだと!?」

アルミン「枕の位置すら綺麗なままだ…」

コニー「ふ、布団の中が大暴れだったりとか!?」

ジャン「そうか!」

ばさっ!


ジャン「布団の中も美しかったです」

マルコ「見て…両手を胸の上で組んでる…」

ライナー「このまま召されて逝きそうだな……しかしこんなの前例にないぞ…?」

マルコ「悪い前提で始めた天気占いだったからね…データが無いのもしょうがないよ」

エレン「ま、今日は休日だし、悪くなりそうならずっと屋内に居りゃ良いさ」


コニー「え?エレン今日ミカサと繁華街に出かけるんじゃなかったか?」

マルコ「コニー!しっ!」

ジャン「……………」

エレン「あ、そうだった。じゃ一応傘は持ってかないとな」

ジャン「……お前の頭上にだけ積乱雲常駐してろ」

エレン「は?何でだよ俺にだけ雨降ってきちゃうだろうが」


ジャン「いっつもいっつもミカサと…!羨ましいんだよこの野郎!!!」

エレン「何なんだよ!?言いたいことがあんならはっきり言えよ!!」

わーわーぎゃーぎゃー

ライナー「おーいお前らー…他の奴らも起きるから落ち着けー」

ベルトルト「…うぅ~ん…ぐうぐう」


アルミン「あ…この騒ぎでベルトルトが起きそう」

ライナー「ばれると悪いな…こういうの笑って許すタイプじゃねえし」

ベルトルト「うぅ~ん…」

ごろっ……ズリッ

ザアアーーー


マルコ「ほら二人共喧嘩は……あれ?いつの間にか雨降ってる」

ジャン「何だと!?…ハッハァ!ざっまーねえな死に急ぎ野郎!」

エレン「はあ?…意味分かんねえ……」

コニー「あれー?さっきまで何とも無かったよな?」

ベルトルト「ぐうぐう」


ベルトルト「…うぅ~ん…むにゃむにゃ」

ごろっ……ズリッ

マルコ「あれ?雨があっという間に止んじゃった」

ジャン「くそがぁぁぁぁぁぁ!降れ!降り腐れぇえええええ!!」

エレン「怒ってばっかだなお前」

ジャン「うっせーおめーのせいだ!!!」


アルミン「……ライナー見たよね?」

ライナー「…ああ見たとも…」

ベルトルト「ぐうぐう」

アルミン「…ベルトルトが寝返りを打った時にパンツがずれたら雨が降った…」

ライナー「…再び寝返りを打った時にパンツが元の位置に戻ったら、雨が止んだ…」

ベルトルト「ぐうぐう」


アルミン「パンツの上げ下げで雨を司るとは…とんでもない発見しちゃったね…」

ライナー「ここまで来ると超能力じゃねえか…風水士かこいつは」

ワーワー

ジャン「降れ!!再び雨よ降れえええ!!!」

エレン「うわっこいつ雨乞いの儀式始めた」

コニー「俺の村で胡散臭いと噂されてた隣家のジジイがよくやってたなー懐かしい」

マルコ「一緒にしないであげてくれ!可哀想だから!」


マルコ「やめようよジャン…見てて不憫だよ…ミカサだって悲しむよ?」

ジャン「糞が…くそがあああ…ぢぐじょおぉ…」

ワーワー

アルミン「………秘密にしておいた方が良くないかい…?」

ライナー「だなあ…絶対悪用しだすだろ…雨乞いしてた奴が」

コニー「悪用って何がだ?」

ライ&アル「」


ベルトルト「うぅ~ん…」

ごろっ……ズリッ

ザアアァアーーーッ

ベルトルト「…うぅ~ん…むにゃむにゃ」

ごろっ……ズリッ

ピタッ…

コニー「うわっ!?何だこりゃ!?なあなあ見てみろよ!」

ライ&アル「あぁぁああ」


ジャン「何だよコニー騒ぐなよ起きんだろ」

エレン「さっきまでお前が一番うるさかったよ馬面」

ジャン「うっせー!お前が一番うるさかった!」

エレン「いや現時点でもダントツでお前だろ」

マルコ「はいストップ二人共。どうしたのコニー?」

コニー「良いか?見てろよ…」

マルコ「?」

エレン「…」

ジャン「何だよ…ったく…」


ベルトルト「うぅ~ん…」

ごろっ……ズリッ

ザアアァアーーーッ

ベルトルト「…うぅ~ん…むにゃむにゃ」

ごろっ……ズリッ

ピタッ…

三人「」


コニー「な!な!見ただろ!?こんなこと出来んだなベルトルトって!おもしれーなー!」

ベルトルト「ぐうぐう…」

ジャン「………」

ずりっ(息子露出)

ザアアァアーーーッ!

ライ&アル「あぁーあぁー」


ジャン「フーーーーーーーッ…」

エレン「あ!てめえ馬面!…えーと雨を止ますには…」

ずりっ(戻)

ピタッ


ジャン「おうおう何戻してんだよ?ミカサとの用事忘れてたってことは、行っても行かなくてもどっちでも良いんだろ?この死に急ぎ野郎」

マルコ(ジャンよ…)

エレン「…なんだか知らねえが今日は意地でも出掛けてやる!!!」

ジャン「望むところだ…っと」

ずりっ(太ももまで)

ザァァァァアアアーッ!!

エレン「雨足強まった!!!しかしストップ!!!」

ずりっ(戻)

ピタッ


ジャン「おるあぁぁぁあああ!」

ずりっ(膝下)

ザアアアァァァアー…ゴロゴロ

エレン「雷まで鳴ってやがる!!!しかしそこまでだあぁぁぁ!ミカサァァァ!!」

ずりっ(戻)

ぴたっ

ライ&アル(やっぱりこうなっちゃった)

コニー「すげーな!脱げば脱ぐほど強力になるぞ!」


ジャン「こうなったらモロだ!100%だ!!後戻り出来ねえ所までズリ下げてやるぁあああ!」

ずりっ(脱)

ザアアアァァァアー…ゴロゴロ……ピカッ…ドゴォーーンッ!!

アルミン「ひゃあっ!?」

マルコ「わあっ!?」


ライナー「うわっ!?おいどっか落ちたぞ!!良い加減にしとけお前ら!」

ジャン「はっはっは!まあこれでミカサとのデートはおじゃんだな!!ざまあみやがれ!!」

エレン「この馬面ァァ…!!」

マルコ(あ、ダメだこれ…フォロー出来ない…)

コニー「おう、ベルトルトおはよう」







ベルトルト「何してるの……………?」


ジャン「」

エレン「」

マルコ「」

ライナー「」

アルミン「」

コニー「お?皆どーした?」

ベルトルト「本当にねえ………」


ベルトルト「僕今、どういう訳か下半身何も履いてないんだ」

ジャン「」

ベルトルト「ジャン、見覚えのあるズボンと下着だけど…それもしかして僕のじゃないかな」

ジャン「」

ベルトルト「返して貰える…?言い訳はその後ゆっくりと聞こう」


ザアアアァァァアー…ゴロゴロ……

ベルトルト「…幸い今日は休日だ…時間はたっぷりあるからね」





…ピカッ…



アルミン「……ベルトル天気予報でしたー…」


おしまい


良い夢見ろよ

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