黒猫「娘に中学時代に撮った写真見られた…」(704)

黒猫「死にたい…」

桐乃「……そんで私に相談してきたわけ?」

黒猫「……」

桐乃「あの格好見られたの?」

黒猫「ええ……」

桐乃「あの、なんだっけ、ええと、マ、マ…」

黒猫「マスケラ」

桐乃「千葉の堕天聖だっけ?」

黒猫「……」

桐乃「……フッ」

黒猫「ちょっと、やめなさいよ」

黒猫「若気の至りよ…」

桐乃「でもノリノリだったじゃない、あんた」

黒猫「若気の至りだって言ってるじゃない…」

黒猫「それにあなただって昔はエロゲとか、妹萌えーとか…」

桐乃「ちょっとあんなのと一緒にしないでよ!」

桐乃「それに私、今もエロゲやってるし」

黒猫「まだやってるの!?」

黒猫「そんなことより、私の話よ…」

黒猫「ううっ、どうしよう…」

桐乃「どうしようもなにも」

桐乃「素直に全部話せばいいんじゃないの?」

黒猫「だって、そんなの、その」

黒猫「言えないわよ……」

桐乃「…まあ、言えないという気持ちもわからないでもないけど」

桐乃「あんたの娘何歳だっけ?」

黒猫「14歳」

桐乃「あー、面倒くさい年代…」

桐乃「でもあんたのとこってそんなに親子仲が悪い感じはしないんだけど」

桐乃「むしろ良いほうなんじゃない?」

桐乃「まじめな子だし」

黒猫「それが結構ショックだったみたいで…」

黒猫「口を利いてくれなくなって…」

黒猫「寝込んで…」

桐乃「どんな写真見せたのよ!」

黒猫「見られたのは写真だけじゃないのよ…」

桐乃「写真だけじゃないって?」

黒猫「そのなんていうか…」

黒猫「あるじゃない」

黒猫「日記とか、ネタ帳的なものとか……」

桐乃「ネタ帳って?」

黒猫「ちょっと、やめて、これ以上言わせないでよ!」

黒猫「察してよ!」

桐乃「察してと言われても…」

桐乃「じゃあ、その日記とか、ネタ帳的なものだっけ?」

桐乃「それ持ってきなさいよ」

黒猫「えっ」

桐乃「いや、中身を見ないとなんともいえないじゃない」

黒猫「えっ、ちょっ、えっ」

桐乃「つーか、中学時代もそういうのだけは見せてくれなかったじゃない、あんた」

黒猫「見せるわけないでしょうに!」

黒猫「そもそも見せびらかすものでもないし…」

桐乃「とにかく、それを見ないと話が進まないの!」

桐乃「あんたの娘が何をみたのかはっきりしないと、こっちとしても何も言えないじゃない」

黒猫「それはそうかもしれないけど…」

黒猫「……あの」

黒猫「どうしても持ってこなきゃだめ?」

桐乃「まあ、うん」

黒猫「……」

桐乃「……」

黒猫「……分かったわ」

黒猫「その代わり約束よ」

黒猫「絶対にその、馬鹿にしたりしないことよ」

黒猫「いいわね」

桐乃「そりゃ、まあ」

桐乃「あのころのあんたを見慣れてたんだから大丈夫だと思うけれど」

黒猫「わかったわよ…」

黒猫「じゃあ、取ってくるわよ」

桐乃「ええと、うん」

桐乃「取りに行けばいいんじゃない?」

黒猫「本当に取りに行くわよ」

桐乃「うん」

黒猫「本当に取りに行ってもいいのね?」

桐乃「いや、だからいいって」

黒猫「何が起こっても知らないわよ…」

桐乃「だからさっさと取りに行きなさいって!」

黒猫「ううう…」

ガチャンバタン

桐乃「あいつがあんなにうろたえるなんて…」

桐乃「いや、割と結構うろたえるほうだった気もするけど…」

桐乃「まあ、いいや」

桐乃「しかしこのモンブランうっめーわねえ」

モシャモシャ

ガチャッ

黒猫「今戻ったわ」

桐乃「ブバァ!」

黒猫「ちょっと!」

黒猫「馬鹿にしないでと言ったじゃない!」

桐乃「いや、あの、その」

桐乃「私は、その、ネタ帳とやらを取りにいけと言ったのよ」

黒猫「ええ」

桐乃「なんで着替えてきたの?」

黒猫「あのね…」

黒猫「ちょっと聞いてくれる?」

桐乃「ええ」

黒猫「あの、ほら、昔の自分の日記読んでたら、テンション上がってきちゃって」

桐乃「うん」

黒猫「それで、ほら、昂ぶるじゃない…」

桐乃「いや、知らないけど…」

桐乃「それで着ちゃったの?その服」

黒猫「ええ」

桐乃「残してあるというのも凄いわね…」

黒猫「捨てられないじゃない…」

黒猫「娘が出来たら着せようと思ってたし…」

桐乃「いやいやいや」

桐乃「いや、待てよ、うん」

桐乃「いやいやいやいや!」

黒猫「なによ、なにがおかしいというの!?」

桐乃「あんた、年齢は?」

黒猫「ちょっと、女性に年齢を聞くのは…」

桐乃「38でしょ!?」

黒猫「ええ…」

桐乃「あんた、いくら年齢の割に相当若く見られると言っても」

桐乃「その年でその服は…」

黒猫「いや、その、ね」

黒猫「結構喜ぶのよ、たまにそういう服着ると…」

黒猫「ほら、その、夜に寝る前とか…」

桐乃「誰が?」

黒猫「あの人…」

桐乃「……」

桐乃「これが俗に言う」

桐乃「嫁にコスプレかよ!」

黒猫「わかったわよ、着替えてくるから…」

桐乃「いや、もう、このままでいいわよ…」

黒猫「だってあなた色々言うじゃない」

桐乃「もう言わないから」

桐乃「いいから、事情聴取を始めるわよ」

黒猫「言い方が悪いわね」

桐乃「まずはあんたが持ってるその箱を見せなさい?」

黒猫「これ?」

黒猫「……」

桐乃「なによ?」

黒猫「……わかったわ」

桐乃「で、この箱の中には?」

黒猫「その、ノートとか色々…」

桐乃「ああ、例の」

黒猫「いいから早く読みなさいよ…」

桐乃「そんなに投げやりにならなくても」

桐乃「というか、ちょっと汗かきすぎじゃない、あんた」

黒猫「だって、その…」

黒猫「この服、黒ばっかりで暑いのよ…」

桐乃「今頃気付いたの!?」

桐乃「……じゃあ、読みわよ」

黒猫「……」

桐乃「いや、まあ」

桐乃「そんな心配そうな顔しなくても大丈夫よ」

桐乃「私は中学のころのあんたがどんなやつか知ってるわけだし」

桐乃「だから大丈夫だって」

黒猫「もう一度言うけど、馬鹿にしたら本当に怒るから」

桐乃「ああ、もう、だから大丈夫だって」

桐乃「じゃあ、1ページ目」

ペラッ

桐乃「……」

桐乃「……」

黒猫「……」

ペラッ

桐乃「……」

黒猫「……」

ペラッ

桐乃「……」

黒猫「……」

ペラッ

桐乃「……」

黒猫「……」

黒猫「……あの」

黒猫「どうかしら」

桐乃「……」

黒猫「桐乃?」

桐乃「…ええと、うん」

桐乃「あんたらしくていいんじゃないかな」

黒猫「そ、そうかしら」

桐乃「うん」

黒猫「……」

桐乃「……」

黒猫「……」

桐乃「……フヒッ」

黒猫「ちょっと!」

黒猫「今、馬鹿にしたでしょ!」

桐乃「ば、馬鹿になんてしてないフヒョッ!」

黒猫「なによ!その笑いをこらえられない感じ!」

桐乃「笑ってなんかないわよヒョッ!」

黒猫「なによ、笑いなさいよ!」

黒猫「笑うなら笑いなさいよ!」

桐乃「だから笑ってなんかないってフヘヘヘヘ」

黒猫「ああ、もう…」

黒猫「なんていうか…」

黒猫「もう!」

バイトいてきまーす

桐乃「まあまあ、落ち着きなさいって」

桐乃「あー、おもしろ…」

黒猫「なによ、なんなのよ、面白いって!」

桐乃「あー、もう悪かったって」

桐乃「いや、でも、よくこんな色々思いつくわね」

桐乃「そういう意味では凄いと思うけど…」

黒猫「想像力豊かだったのよ…」

桐乃「うーん…」

桐乃「あのさ」

桐乃「私、そのヴェ、ヴェ……」

桐乃「便器に置くだけ三分間?」

黒猫「ヴェルフェゴールね」

桐乃「ああ、それそれ」

黒猫「いまのわざとでしょ」

桐乃「いちいちヴェルなんとかなんて覚えてられないわよ」

桐乃「で、そのなんか色々と良く分からない単語があるんだけど」

桐乃「ちょっと質問するから教えてもらっていい?」

黒猫「まあ、いいけれども…」

桐乃「あの、一応聞くわよ」

桐乃「この『水銀を操る能力』ってあるんだけど」

桐乃「あんたそんなことできるの?」

黒猫「できないけど」

桐乃「よね」

桐乃「つーか、実際、ここに書いてある水銀の剣ー!みたいなことって科学的にできるのかしら」

黒猫「知らないわよ」

黒猫「中学生にそんなことわかるわけないじゃない」

桐乃「あ、やっぱりこの辺適当に書いてたんだ」

黒猫「適当とは失礼ね!本人は真面目よ!」

黒猫「……多分」

桐乃「ふーん」

桐乃「あと、あんたって千葉出身よね」

黒猫「そうね」

桐乃「ここにはギリシャ出身って書いてあるんだけど」

黒猫「ああ、それは前世の私のうちの一人がギリシャ住んでて」

桐乃「そうなの?」

黒猫「いや、知らないわよ、実際のところは」

桐乃「そりゃそうよね」

黒猫「ねえ、やめましょう、こんなこと」

黒猫「なんか不毛よ」

桐乃「ええとね、次は」

黒猫「あの、話を聞いて…」

桐乃「しかしまあ、想像力は凄いけど」

桐乃「練れてないわね」

桐乃「これはボツだわ」

黒猫「あなたなんなの!?」

黒猫「とにかく、何度も言うけど若気の至りよ…」

桐乃「当時は明らかに本気でやってたけどね、あんた」

桐乃「天使が見えるー、とか」

桐乃「あれ、本当に見えてたの?」

黒猫「いいえ、特に…」

黒猫「そんなの見えるわけないじゃない」

桐乃「よね」

桐乃「まあ、見えてたと言われたら色々と疑うけど」

桐乃「で、本題に移るわよ」

黒猫「ええ」

桐乃「その、これを娘さんに見られたというわけだ」

黒猫「ええ」

桐乃「で、反応は?」

桐乃「罵られたり?」

黒猫「あの子はそういう子じゃないわよ」

桐乃「まあ、あんたとあいつの子にしては立派に育ってるわよね」

黒猫「でも、少し態度がよそよそしくはなったかも…」

桐乃「ああ……」

桐乃「それは凹むわね」

桐乃「その、あの子ってそういうのに興味なかったりするの?」

黒猫「そういうのって?」

桐乃「例えば私とか沙織みたいな感じ」

黒猫「極端な例ね」

桐乃「まあ、極端じゃなくてもいいけど」

黒猫「うーん…」

黒猫「たまにあの子の部屋を掃除したりするけど…」

桐乃「そういうのはない」

黒猫「見当たらないわね」

桐乃「まあ、ないわけね」

黒猫「そうね」

桐乃「あんたの娘もオタクにしちゃえばいいんじゃないの?」

黒猫「そう言って、エロゲ貸そうとか思ってるでしょ」

黒猫「ダメよ」

桐乃「ちっ」

黒猫「こら、あなた!」

黒猫「あなた、私の妹も染めたじゃない」

黒猫「一緒にコミケ行ったりして」

黒猫「前科持ちなんだから」

桐乃「だって可愛いじゃない」

桐乃「制服の女の子見ると興奮するの」

黒猫「この」

黒猫「ロリコンが!」

桐乃「でもこれ見られたらゴマカシ利かないわよ」

桐乃「同人誌入ってるし」

黒猫「そうなのよね」

黒猫「その、あの、18禁のものも入ってるし…」

桐乃「よくやるわねー」

桐乃「まあ、素直に説明してきたらいいんじゃない?」

桐乃「私は中学生のころ、こんなのが好きだったの」

桐乃「だからあなたも好きなことを好きなだけしていいのよ、的にいい感じに纏めて」

黒猫「いい感じに纏まるかしら」

桐乃「さあ?」

黒猫「……」

黒猫「多分無理よ!」

桐乃「いま、あの子、学校?」

黒猫「そうね」

黒猫「そろそろ帰ってくるから着替えなきゃ」

桐乃「その格好見られたらいよいよ言い訳できなくなるわね」

桐乃「母親がコスプレ趣味の厨二秒腐女子という事実を急に目の当たりにしたら」

桐乃「凹むもの」

黒猫「まあ、そうかもしれないわね」

桐乃「とにかくね」

桐乃「また後日、私があの子に会って色々聞いてこようか?

黒猫「色々?」

桐乃「そうそう」

桐乃「あんた、母親のことどう思うー?とか」

桐乃「さりげなく」

黒猫「エロゲ貸そうとか思ってないでしょうね」

桐乃「さすがにこのタイミングで貸せないわよ!」

黒猫「そうよね」

黒猫「まあ、私が直接聞くよりもあなたを仲介したほうがいいのかもしれないわね」

黒猫「おねがいするわ」

桐乃「そうと決まれば、早速いきますか」

黒猫「しかし、この服、重い…」

桐乃「だから今更気付いたの!?」

……
………
…………
数日後

桐乃「いやあ、参った参った」

黒猫「……」

桐乃「予想外だったわ」

黒猫「ま、まあ、それがあの子の趣味なんだったら別にいいんじゃない?」

桐乃「ある意味、話は楽になったけどね」

桐乃「しかし、まあ」

桐乃「あの子も腐女子だったとは…」

黒猫「血は争えないのね…」

桐乃「しかも私達とはタイプが違う感じなのよね」

黒猫「どういうのなの?」

桐乃「自分で同人誌書くのはあんたと一緒なんだけど」

桐乃「もっと雄臭い感じ」

黒猫「やおいね…」

桐乃「ああ、そっち方面かーって」

黒猫「そういえばジャンプは読んでたの、あの子…」

桐乃「ジャンプくらいなら、まあ女子中学生なら読むかくらいのもんだと思ってたわけね」

黒猫「油断したわ…」

黒猫「ジャンプを読む女子中学生なんて、そっち方面の子しかいないじゃない」

桐乃「それは偏見!」

桐乃「色々、見せてもらったわよ」

桐乃「というか、話を聞くだけのつもりが相談まで受けたし」

黒猫「どんな?」

桐乃「あたしの趣味変かなーとか?でも好きなんですーとか?」

黒猫「どこかで聞いたことがある話ね」

桐乃「あれ?そうだっけ?」

桐乃「まあ、私もエロゲやるし、みたいな話をして」

桐乃「貸してきた」

黒猫「結局貸したの!?」

黒猫「自分の姪にエロゲ貸す人がどこにいるのよ…」

桐乃「いやははは、悪い悪い」

黒猫「その話はあとでしっかり聞かせてもらうけど」

黒猫「とにかく、あの子はどれくらいのものなの?」

桐乃「どれくらいって?」

黒猫「どれくらい、その、なんというか、深いというか」

桐乃「ああ、ディープディープ」

桐乃「タンス開けたら裸の男が表紙の本が一杯出てきた」

黒猫「おぉ、もう……」

桐乃「飲み込んで、僕のエクスカリバーって感じ」

黒猫「懐かしいわね、それ」

フェイト「…ジャン、元気でな」

フェイト「ナディアとは仲良くしろよ」

フェイト「俺の花を使えばバッチリさ」

ジャン「フェイトさん…」

フェイト「じゃあな…」



フェイト「…いぃやだぁ! 俺はまだ、死にたくない!」
フェイト「お、俺にはまだやりたいことが残ってるんだぁ!」
フェイト「俺にはまだぁ…」

桐乃「まあ、あんたの母親も私も似たようなもんだったから」

桐乃「別に気にすることなんかないんじゃない?とは言っておいたけど」

桐乃「ただ、真人間だと思ってた母親がああだったのは結構ショックだったみたいよ」

黒猫「ああだったって、失礼な言い方ね」

桐乃「でもなんでそんな私知りませーん、みたいな振りしてたの?」

桐乃「なんで隠してたというか」

黒猫「隠してたというか…」

黒猫「うーん…」

黒猫「色々あるのよ」

桐乃「なによ色々って」

桐乃「世間体とか?」

桐乃「あらやだ」

黒猫「そんなのじゃないわよ」

黒猫「ただ、うーん…」

黒猫「自分でもわからないうちに離れた部分もあるのよ」

黒猫「忙しくなったり、大学とかアルバイトを始めたりするうちに…」

桐乃「新しい関係ができたりして?」

黒猫「ええ」

桐乃「ふーん」

桐乃「私なんかは別にそんなの気にしなかったけどね」

黒猫「みんなあなたみたいに鈍感だったりマイペースだったりするわけじゃないのよ」

桐乃「あら、失礼ね!」

桐乃「でもあんた自身がアニメが嫌いになったりとか」

桐乃「その、ちょっと嫌な言い方するわよ?」

桐乃「あの子がそういう本を読むこと自体に反対したりとかはしてないんでしょ」

黒猫「……どうなんでしょうね」

黒猫「親としての気持ちもあるけど」

黒猫「でも学生時代にそういうものを好きだった人間としての気持ちのほうが強いわね」

桐乃「親として『こんなのはダメだ!』という気持ちもわかるし」

桐乃「でも一方でそういうものでも大事だったという気持ちもわかるし?」

黒猫「まあ、そうね」

桐乃「じゃあね」

桐乃「一緒にアニメ見ればいいじゃん?」

黒猫「あの子と?」

桐乃「いやだって」

桐乃「お互い好きなものを隠しあってるほうが家族としては変だと思うんだけど」

黒猫「でも、親に隠したいことはあるでしょうに」

桐乃「まあ、そうなんだけど」

桐乃「こういうのはね、もう話したほうがすっきりすんの」

黒猫「経験談」

桐乃「いろいろ経験してるのよ」

黒猫「はあ」

黒猫「……私、最近のアニメなんてわからないのだけれど」

桐乃「そこを教えてもらえばいいんじゃない」

桐乃「あー、でも昔みたいに理屈っぽくあれこれ難癖つけちゃだめよ」

黒猫「そんなこと、別にしてなかったのだと思うのだけど」

桐乃「うわ、よく言うこの人」

黒猫「あのね」

黒猫「そもそも、あなたが難癖つけてきたから答えてただけじゃないかしら」

黒猫「あんな子どもが見るアニメに欲情するなんて」

黒猫「今、考えても汚らわしいわね」

桐乃「いやいやいやいや」

桐乃「ほら、そういうのがダメなんだっつーの」

黒猫「私は本当のことを話しているだけよ」

桐乃「はいはい、わかりましたわかりました」

桐乃「じゃあ、予習でもしていく?」

黒猫「予習?」

桐乃「ほらこれ」

ゴソゴソ

黒猫「何かしら、これは?」

桐乃「これ知らないの!?」

桐乃「うわー、あんた、本当にアニメから離れちゃったのね…」

黒猫「そう言ってるじゃないの…」

桐乃「最近流行ってるアニメ」

桐乃「あんたの娘も見てるって」

桐乃「まあ、私も好きなんだけど」

黒猫「ふぅん…」

黒猫「これ、あなたが買ったの?」

桐乃「そりゃそうよ」

黒猫「で、これを見て予習しろと?」

桐乃「そうそう」

桐乃「というわけで」

桐乃「早速流すわよ」

黒猫「ここで?」

桐乃「そりゃそうよ」

黒猫「あなたと?」

桐乃「そうだけど、不満?」

黒猫「あ、いえ……」

黒猫「あなたとアニメ見ると、いつも喧嘩してたじゃない」

黒猫「そういう記憶しかないのだけれども」

桐乃「そうだっけ?」

桐乃「まあ、いいじゃん、もう20年前の話でしょ」

桐乃「お互い大人になったんだから、別にもう喧嘩することもないって」

黒猫「そうかしらね」

黒猫「しかし、不思議なものね」

黒猫「20年先になってもこうやってあなたとアニメ見るなんて思いもしなかったわ」

桐乃「人間、そんな変わんないって」

黒猫「あなたはもうちょっと成長したほうがいいと思うのだけれども」

黒猫「良い相手も見つかってないんでしょ?」

桐乃「その話、今するの!?」

桐乃「別にいいし、私には嫁が一杯いるし!」

桐乃「jpgと脳内に!」

黒猫「わかったから」

黒猫「つけるならつけなさいよ」

黒猫「この私があなたが好きだというそのアニメを見てあげるから」

桐乃「うわー、その態度、なにも変わってねー」

黒猫「あら、そうだったかしら」

桐乃「あー、もういいっすなんでもいいっす」

桐乃「じゃあ、つけるわよ」



黒猫「……」

桐乃「……」

黒猫「……」

桐乃「……」

黒猫「……ねえ」

黒猫「これ、何が面白いのかしら」

桐乃「はァ!?」

黒猫「私にはこの面白さがわからないのだけれども」

黒猫「さっきから男に媚びてばかりじゃない、このアニメ」

黒猫「この無意味なパンチラはなんなの?」

黒猫「まったくもって低俗としか思えないのだけれども」

桐乃「ちょっと、聞き捨てならないわね」

桐乃「この可愛さがわからないなんて」

桐乃「もう目が腐ってるとしか思えないんですけどー」

黒猫「そもそも、30過ぎてもこんなアニメを見るなんて…」

桐乃「アニメに年齢は関係ないでしょ!」

桐乃「このアニメ、あんたの娘も好きだって言ってたし」

黒猫「ちょっと!」

桐乃「2対1-」

桐乃「私の勝ちだし」

黒猫「わかったわ」

黒猫「じゃあ、私がこのアニメの駄目なところを一個ずつあなたに教えてあげるわ」

黒猫「そもそもね、このアニメは設定の時点で破綻していて…」

ワイワイ
ガヤガヤ
……
………
…………

  _
  \ヽ, ,、
_  `''|/ノ

\`ヽ、|
 \, V

    `L,,_
    |ヽ、)                ,、
   .|                   ヽYノ
   /                     r''ヽ、.|
  /        ,.. -──- .、    `ー-ヽ|ヮ
 .|      , ‐'´   __     `ヽ、  `|
  |    / , ‐'"´       ``''‐、  \  |
  |   / /             \ ヽ |
  ヽ,  y'   /` ‐ 、    ,.. -'ヘ   ヽ. }ノ
   ヽ,'     /   /`,ゝ' ´     ヽ   Y.
.    i    ,'     { {        ヽ   `、
    l    ,イ─- 、.._ ヽ ,, _,.. -─:}   !
.    |  r‐i| ー=ェェ:ゝ ,.∠ィェェ=ー' |r 、.  l
   |  {ト」l|.      : | "    ``: |!トリ  |
.  │  ヽ、|      ;.」_      |'ソ    !
.  │     ヽ     r──ッ    /ノ    |
    |      lヽ    ̄ ̄     / イ    │
.    !    丶ヾヽ    ~   , ' ノ │   !
    ト.    ミ.ゝ ヽ.____./  /  l   /
    ヽ  ヽ           イ ,' / , '       ┼ヽ  -|r‐、. レ |
     \.             ノレ'/         d⌒) ./| _ノ  __ノ

黒猫「ちょっと!聞いてるの?」

桐乃「・・・」

黒猫「主人公があそこで女子高生のハイキックを受けてあんなに回転するなんておかしすぎるし」

黒猫「だいたいアニメ化の話はどこにいっちゃってるの?」

桐乃「もういい」

黒猫「えっ?」

桐乃「だから、もういいって」

黒猫「どうしたのよ?」

桐乃に妹がいたら萌キャラになってたんじゃね?

桐乃「ハァ…ハァ…ハァ」

次女「お、おねえちゃん?」

桐乃「ふひwwおねえちゃんとお風呂入ろうよぉ」

次女「桐乃おねえちゃんと入るといっぱい触られるからや!」

桐乃「ひひっ!大丈夫だよwwそんな事しないよww」

次女「じゃ、じゃあ……いいよ」

桐乃「ひゃっほう!」


これなら人気でるな

>>222
リアル妹はうざい
だからきっと姉萌えに走る

>>223
でも姉だしたらリアル姉うざいってなるんだろww
なら桐乃はどうすればいいんだよwwww妹萌だからリアルに妹がいたらデレデレになるという妄想に逃げ込むしかないじゃないか

桐乃にリアル妹がいたら
桐乃「兄貴、人生相談があるんだけど」
京介「ごめん、いま妹ちゃんの人生相談きいているから、あとにしてくれ」
妹「おねえちゃんごめんね(ニヤリ」
桐乃「……(妹、コロス)」

桐乃「あんた、また、あたしの服を勝手に着たわね!」
妹 「だって、おねえちゃんがわたしのこといじめるんだもん」
桐乃「チッ、あんたが悪いんでしょ」
パーン、桐乃が妹に平手打ちした。妹、号泣。そこに。
京介「おい、桐乃、何やっているんだ!」
妹 「あーーーん、おねえちゃんがイジメる」
妹が京介に抱きつく。桐乃はおろおろと動揺する。
京介「よしよし、妹ちゃん、もう大丈夫だからね」
妹 「ぐずん、うん、ありがとう、おにいちゃん大好き(ポッ」
桐乃「ち、ちがうの……これは……」
京介「桐乃、妹ちゃんに謝れ」
桐乃「チッ、なんであたしが」
妹 「おにいちゃん、わたしはもう大丈夫だから、おねえちゃんを許してあげて」
京介「ほんと、妹ちゃんはやさしくていい子だね。それに引き換え……」
桐乃「(マジで妹を殺す、あやせに殺させる)」

>>235
桐乃の中学校、休み時間
桐乃「あやせ、相談があるんだけど」
あやせ「うん、桐乃が困っているなら力になりたい」
桐乃「妹を、抹殺してほしい」
あやせ「ええええぇぇぇぇええええぇぇぇぇ」
あやせ、おどろきのあまり瞳孔が閉じてガクガクと震える。
桐乃「あやせ、お願い」
あやせ「ごめん、桐乃のお願いでもそれは無理。だって」
あやせの携帯の着信音が流れる
あやせ「あ、妹ちゃんから電話だ、桐乃ちょっとまって」
桐乃「へっ?」
あやせ「もしもし、妹ちゃん、……、うん、大丈夫、私にまかせて、じゃあね」
桐乃「……」
あやせ「桐乃、妹ちゃんと喧嘩しちゃったんだって?妹ちゃんを心配させちゃダメだよ。桐乃はお姉さんなんだから。」
桐乃「チッ」
桐乃、走って逃げ出す。
桐乃「(くそっ、妹め、憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す)」

黒猫「ねえ京介、最近何だかあの子が私によそよそしい気がするんだけど...」

京介「ん、そうか?俺は特に何も感じないが」

黒猫「で、でも、何でか私とあまり目を合わそうとしないし、避けられてるような気がするの...」

京介「反抗期か?」

黒猫「いや、そんなんじゃ無いと思うけど......何か心当たり無いかしら?」

京介「あ、そういえば何日か前にこんな話しをしたな」

娘猫「ねえ、お父さん、お母さんって昔はどんな人だったの?」

京介「ん?んーそうだなー。お前そっくりで可愛かったぞ」

娘猫「そういうのじゃないって。例えば、部活とか趣味とかなにかやってたの?」

京介「そうだな、色々やってたけど、特に小説を書くのが大好きだったな」

娘猫「へー、そうなんだ。どんなの書いてたの?」

京介「あー、あれは何て言ったらいいかな。取り合えず、現物あるから見てみるか?」

娘猫「......こ、これ全部お母さんが書いたの?」

京介「ああ、面白いか?」

娘猫「よ、よくわかんない...」

京介「ふむ、そうか...」

娘猫「............お母さんって幽霊見えてたの?」

京介「いや、そんなことは無いと思うが...」

娘猫「だ、だよね...」

黒猫「......そ、それで全部見せちゃったって訳...?」

京介「ああ、そうだが、ってどうした?そんな青い顔して」

黒猫「..................な、何してくれてるのよ、馬鹿ー!!!」

京介「ど、どうしたんだよ急に?」

黒猫「どうしたもこうしたも無いわよ!人の黒歴史を実の娘の晒し上げるなんて!」

黒猫「わ、私だってあの時の事なんて思い出したくもないのに...!」

京介「い、いや、だって、子供が親のことを知りたがるなんて当然のことだろ?」

黒猫「だからって何でよりにもよって一番痛いあれを見せるのよ?!」

京介「別に子供の時のことだろ?可愛いじゃないか」

京介「それに、今だってコスプレとかならたまにしてたりするじゃないか」

黒猫「それは貴方がしつこく頼んで来るからでしょう...」

京介「いいじゃないか、今でも十分可愛いぞ」

黒猫「///ま、全く貴方は...」

黒猫「って違う!」

黒猫「とにかく貴方も誤解を解くのに協力して」

京介「誤解もなにも事実だろ。いっそ全部カミングアウトした方がいいんじゃないか?」

黒猫「他人事だと思って...」

黒猫「もういいわ、貴方のコスプレ写真も見せてやるんだから...」

京介「それ、お前も写ってるじゃん」

黒猫「......」

黒猫「............グスッ」

京介「!お、おい、泣くなよ。分かった、俺が悪かったって。俺が何とかするから」

黒猫「......なんとかって、どうするつもりよ?」

京介「桐乃に相談する」

黒猫「......貴方も随分情けなくなってしまったものね...」

>>1

>>276
日も落ちて、公園で一人ぼっちでベンチに座る桐乃。
桐乃「(ああ、もうどうすればいいのかわかんないんですけど。兄貴もあやせも妹に取られちゃった。どうしてこんなふうになっちゃったのかな。あたしが悪いの?)」
涙が溢れてくる桐乃。そこに男が近づいてきた。
京介「おーい、桐乃、さがしたぞ」
桐乃「あ、あにきぃ」
京介「帰りが遅いから心配したぞ。さあ、一緒に帰ろう」
桐乃「あにきぃ、あたしのこと……」ポッ

京介の後ろから誰かがでてきた。
妹 「よかったね。おねえちゃん」ニカッ
桐乃「イヤァーーーーーー」
京介「桐乃っ」
桐乃は逃げようとした。しかし、京介がもう片方の手で桐乃をガシッと捕まえた。
京介「桐乃!、俺の知っているおまえは、どんな困難にも立ち向かう奴だろ。それが逃げてばかりだ。おまえ、ちょっとおかしいぞ」
桐乃「うるさいっ、おまえにあたしの何がわかるってんだっ、シスコンのくせにキモいんだよ。はなせよ、このやろう、このやろう」
桐乃は叫びながら京介の足を蹴る。京介はおもわず桐乃の手を話す。
妹 「おねえちゃん、やめてっ」ニヤリッ
桐乃「妹、みんなおまえが悪いんだっ」
桐乃は妹にストレートのグーパンチをお見舞いした。
妹 「ぎゃーーーーーーーーーーーーー」
妹は空を舞ってドスンと落ちた。
京介「桐乃っ」
桐乃「……(なんで、なんで、こんなつもりじゃないのに)」
妹 「いたいよーーーぉ、えーーーん、えーーーん、えーーーん」
京介「大丈夫か、妹ちゃん」
妹 「いたいけど、だいじょうぶ、おねえちゃんをゆるしてあげて」
京介に抱き抱えられた妹は、鼻血を流しながら、涙を流しながら、京介にむけて微笑んでいた。
桐乃「……(なんで妹ばっかり、なんであやしじゃないの?なんで兄貴はあたしに優しくしてくれないの?)」
桐乃は逃げ出した。しかし、だれも掴まえてはくれなかった。

黒猫「そんなカップリングで大丈夫かしら…」

娘猫「大丈夫よ問題無いわ」

京介「だめだこの母娘なんとかしないと…」

黒猫「あら貴方の娘でもあるのよ?」

京介「けどなあ…俺も将来的には孫の顔が見たいわけですよお母さん」

黒猫「あらお父さんは何を心配しているのかしら」

京介「ぃゃぃゃぃゃぃや身近にアラフォーで未だ独身がいるわけですよ!」

黒猫「確かにいるわね」

京介「リアル男子に興味持って貰わないと父親としては複雑な気分」

黒猫「まったく…貴方という人は…」

京介「なにそのこれだから普通の一般人的な厨二目線」

黒猫「現実と幻想の区別がついていないようね」

京介「失敬な!俺は二次元キャラよりもお母さんのことが大好きだぞ!」

黒猫「そんなの解ってるし正直嬉しいけど二次元キャラと比べる時点で区別がついてないのよ」

娘猫「でもお母さんの好きだったアニメの主人公ってお父さんに似てるよね」

黒猫「ちょっと…あなた!」

京介「なんだよじゃねーか」

黒猫「略し過ぎよ!そもそも女の子は恋すると変わるものなのよ!」

京介「お母さんとデートした時の服装は可愛かったなあ…」

黒猫「ちょっと!////」

娘猫「もうお風呂入って寝ていいかな…」

黒猫「だいたい私だってあなたに恋して結婚出来たのよ!」

京介「けどなあ、実例を見てるわけだし」

黒猫「大丈夫よ娘猫は一人っ子だし」

京介「はあ…そういうもんかね?」

黒猫「そういうもんよ」

京介「いまいち納得出来ないけどまあいいや。というわけでお母さん今夜は…」

黒猫「もう…馬鹿ね////」

ただの保守ですから続けませんよ

>>309
高坂家、夕食中
妹 「おねえちゃん、遅いね」
佳乃「そうね、でも、きっと大丈夫よ」
バタン、玄関から音が聞こえてきた。足音が近づいてくる。ドアが開いた。
大介「桐乃、今まで何を……」
桐乃「おまいら、みんな死ねっ!」
桐乃は、右手に持った鉈(なた)を大介に振り下ろした。大介は即死だった。
佳乃「ひぃーーーーー、あ、あなたーーーーーー」
京介「おやじーーーーーーーー」
妹 「お、おねえちゃん」
桐乃は、つぎつぎに鉈で家族を切り刻んだ。
桐乃「あはははは、あたしを見捨てた家族なんて、リセットしてセーブ地点からやりなおしよ」

おわり。

黒猫「というわけでお父さん年末は私たちに付き合ってくださいね」

京介「せめて1日だけにしてくれ。3日間は40代にはつらい」

黒猫「仕方ないわね。たまには義妹孝行してあげるわ」

京介「そうしてもらえると助かるわマジで」

黒猫「彼女はおそらく3日間全部行くはずだけど」

京介「」

娘猫「~~♪」

京介「おわっと」ドシン

娘猫「あっごめんなさい」

京介「いや悪い悪い。今から風呂か?」

娘猫「うん」

京介「もうお前が最後だからボイラーのスイッチ切っとけよ」

娘猫「わかってるっつ。じゃあね」

京介「!!…おい」

娘猫「どしたの?」

京介「おい…落としたぞ…」

娘猫「?…あっ!ごめんごめんw」

京介「………」

娘猫「どうしたの?娘のパンツに興奮しちゃった?」

京介「バーカ。俺はお母さんの下着以外には欲情しません」

娘猫「はいはいwでもどうしたの遠い目して」

京介「昔な、同じようなことあったんだよ」

娘猫「お母さんと?」

京介「いや桐乃叔母さんとだ」

娘猫「へ~。そんでどうしたの?」

京介「もれなくビンタをいただきました」

娘猫「あ~叔母さんらしいね」

京介「今思えばお年頃だから仕方ないと言えばそうなんだが理不尽だ」

娘猫「しょうがないよ桐乃叔母さんだもん」

京介「だな」

娘猫はどんな見た目だろう

黒猫まんまか黒猫妹似か

基本京介似だが桐乃も少し入ってて黒猫みたいな髪質
身長は高坂家のDNAで165cmくらいのイメージ

フェイトさんも忘れるなよ

あと誰かいたっけ?

桐乃が、京介と黒猫の結婚式前夜に京介のとこにきて

桐乃「最後の……最後の人生相談があるんだけど」

とか言って京介も「その言葉から全部はじまったんだよな……」

とか言って泣きながら夜を通して話に花を咲かせるんだろうなぁ

黒猫「はぁ……」

桐乃「今度はどうしたのよ」

黒猫「…見られた」

桐乃「今更見られて困るもんなんかあるの?」

黒猫「…夜の…生活」

桐乃「マジで」

黒猫「マジで」

はやく続き

京介「娘にPCの中を覗かれた……」

黒猫「しかもね」

桐乃「しかも?」

黒猫「『あらあらうふふ』とか言ってドア閉めてったの」

桐乃「あらあらうふふ♪」

黒猫「やめてよ貴方のキャラじゃない」

桐乃「あらこれでも丸くなったって言われるのよ」

黒猫「丸顔はもともとじゃないの」

桐乃「うっさいわねえ。てゆうか何が問題なのさ」

黒猫「大問題よ」

黒猫「だいたい年頃の女の子だったらまるで汚い物を見るかのような表情をするものよ」

桐乃「それもどうかと思うけど」

黒猫「なのにあの表情!娘の貞操が心配だわ!」

桐乃「どうしてそうなる」

黒猫「あの歳でエッチに抵抗が無いなんて危険よ!エッチは二十歳を過ぎてから!」

桐乃「そういうアンタは何歳でエッチしたんだっけねー」

そこはけいおんじゃなくてAQUAとかARIAのアリシアさんだろ

黒猫「23歳ですが何か」

桐乃「嘘」

黒猫「本当よ。それであの子が生まれたんだもの」

桐乃「たまに私の隣の部屋からギシギシアンアンと聞こえてきたのは何だったのかしらね」

23歳で処女だと?

22歳童貞の俺にも希望が見えてきた!

やさしすぎ泣いた(´;ω;`)

黒猫「なんのことかしら」

桐乃「とぼけないでよ。忘れもしない私が中3の時」

黒猫「私は高1だったわね」

桐乃「昼寝してたらなんか隣からえっちぃ声が聞こえてきて目が覚めたんですけど」

黒猫「ああ、あれはただの儀式よ」

桐乃「儀式~?」

黒猫「そうよ儀式よ。11eyesでも主人公が言ってたでしょう」

桐乃「」

11eyeswww

あの厨二を凝縮したような作品かw

桐乃「エッチじゃん!誰がどう見てもエッチじゃん!」

黒猫「儀式だってば。性交はあくまで一環よ。一生添い遂げる為の」

桐乃「それを俗にエッチって言うんですけど!」

黒猫「まあいやらしいわね。どうせ聞き耳立ててたんでしょ?」

桐乃「あまりにもいたたまれなくてヘッドフォンつけて大音量で妹ゲーやってました」

つまり黒猫は23歳まで処女ではなかった……?

恥さらしただけじゃん(´・ω・`)

一方その頃 千葉市内某役所

京介「(二人目頑張ってみようかな)」

同時刻 千葉市内某中学校

娘猫「(父さんも母さんもあまり会話しないしセックスレス夫婦かと思ったけど安心した)」

黒猫「というかまったく気づかなかったわ。あなたが聞き耳立てていたことに」

桐乃「まあ私としても邪魔するつもりは無かったし、攻略の方が大事だったし」

黒猫「よく出来た義妹を持って幸せだわ」

桐乃「皮肉にしか聞こえないんだけど」

黒猫「あら、ばれた?」

桐乃「バレバレよ」

黒猫「バレバレユカイ…」

桐乃「そんなことよりそのあとも何度もエッチしてたじゃない」

黒猫「あら嫌だ華麗にスルー?」

桐乃「本題を逸らそうとしたってそうはいかないわよ」

桐乃「じゃあ言い方を変える。『儀式』はその時だけじゃ無いんでしょ?」

黒猫「まあ、月に1、~2回くらい」

桐乃「少なっ!あのお年頃の性欲大魔神のくせに!」

黒猫「失礼ね。あのひとはむっつりスケベなだけよ」

桐乃「その言い方もどうかと思うけど」

黒猫「真面目な人なのよ。義父さんの息子なだけあるわ」

桐乃「真面目な人が未成年とエッチかよ」

黒猫「儀式よ」

桐乃「はいはい儀式儀式」

黒猫「だいたい儀式はあの人から求めてきたことは一度も無かったし」

桐乃「あらま」

黒猫「『お兄さん奥手なのね』って言ったら『違う、お前を大事にしたいだけだ』って」

桐乃「ファブリーズはどこにあったかな…」

黒猫「まだまだこれからよ、ファブリーズが必要になるのは」

桐乃「」

桐乃「肉親の甘酸っぱい思い出を聞くのは何かとあれなので手短かに説明してもらいました」

黒猫「誰に説明してるのよ」

桐乃「いいじゃん別に」

黒猫「まあいいけど」

桐乃「しかし安全日にコンドーム着けてエッチするなんてどんだけ慎重なんだか」

黒猫「それだけ私のことを大切に思ってくれてるってことよ。あと儀式だから儀式」

桐乃「そここだわるんだ」

黒猫「当たり前。避妊具着けないなんて儀式でもなんでもない暴力行為よ」

桐乃「じゃあ麻里奈を身篭ったときのは婦女暴行か」

黒猫「違うわ。成人同士なら責任も取れるし同意の上の行為なのよ」

桐乃「変なところにこだわるのね。知ってたつもりだったけど」

いや、地味子が名付け親フラグ

桐乃「そんなに心配ならピル使えば良かったじゃん」

黒猫「私もそう言ったのよ。そしたらね」

桐乃「あー、みなまで言わなくてもわかるからいいわ」

黒猫「『なんか怖いから』だって」

桐乃「えっ」

黒猫「えっ」

桐乃「あいつのことだから『ピル使えばいつでもやれるからそういう男だと思われたくない!』とか」

黒猫「まあそれもあったかもしれないわね」

桐乃「あいつったらどんだけあんたのこと大好きなんだか」

黒猫「とにかく私としてはあの子に儀式を安易にしてしまわないか心配なわけ」

桐乃「心配し過ぎな気がするけどなあ」

黒猫「親とはそういうものよ」

桐乃「てかあんたも昼間っから自宅でラブラブエッチしてんじゃないわよ」

黒猫「その点は反省してるわ…」

桐乃「大人なんだしホテルで2時間ご休憩でいいじゃん」

黒猫「この歳でラブホデートってのも…ねえ」

桐乃「てか普通はアラフォー夫婦はセックスレスで旦那は風俗で性欲処理じゃん」

黒猫「ずいぶん擦れてるわね」

桐乃「実話ですから」

黒猫「実話なのね」

桐乃「実話です」

黒猫「大事なことだから二回言いましたよ」

桐乃……

しかたない俺はロリコンだが相手してやる

桐乃「ところであいつはなんつってたの」

黒猫「『恥ずかしいところ見られちゃったな、ははは』だって」

桐乃「よし今から役所行ってひっぱたいてきてやるわ」

黒猫「あなたって本当にお兄さん大好きね」

桐乃「大事な肉親ですからおいたは許しません」

黒猫「昔のあなたなら『な、なんであんなやつのこと好きにならなきゃならないのよ』ぐらい言ったのに」

桐乃「そりゃ40年近く生きてればいろいろと経験するわけよ」

黒猫「付き合った男の数も一人や二人じゃないものね」

桐乃「逆に一人の男と20年以上も続いてるあんたの方が少数派なのよ」

黒猫「レアケースなのは認めるわ」

桐乃「でもあいつとあんたの子供だし変な男に引っ掛かったりしないと思うよ?」

黒猫「そうあってくれることを願うばかりだわ」

桐乃「たぶん彼氏出来たら麻里奈の方から連れてくるわよ」

黒猫「さりげなく次回予告?」

桐乃「何よ、次回予告って」

黒猫「深い意味は無いわ。それより今日は食べてくんでしょ」

桐乃「最初からそのつもりでした」

黒猫「まったく…ちゃっかりしてるわね」

桐乃「たまにはお義姉さまの美味しい手料理をいただきたいからね」

黒猫「はいはい誉め言葉として受け取っておくわ」

娘猫「ただいまー」

黒猫「噂をすればなんとやら」

桐乃「おかえりー」

娘猫「あれ叔母さんいらっしゃーい」

桐乃「久しぶりー」

娘猫「お母さんと何話してたの?」

桐乃「ふふふ女同士の内緒話」

娘猫「えー、私も仲間に入れてよー」

桐乃「麻里奈が彼氏連れてくるようになったらね♪」

娘猫「じゃあそのうち連れてくるから楽しみにしててちょうだい」

桐乃「あらあんた、いつの間に彼氏出来たの!?」

娘猫「まあ予定は未定だけどねー」

桐乃「ぎゃふん」

黒猫「二人ともー、玄関先で漫才やってないでお皿並べてちょうだい」

桐乃「はーい」

娘猫「はーい」

麻里奈ええ子や…あの夫婦の娘とは思えないくらい素直かつお茶目さん

麻里奈(非処女)

>>470
そげぶ

非処女は後ろの穴で、前は処女だよな?な?

>>471
お前それでいいのか

>>472
そんな子がいたら非常に俺得

黒猫「将来のためにあなたにも儀式の仕方を教えてあげるわ」

猫娘「ありがとう。おかあさん」

京介「なんで俺が娘の相手まで…」

保健体育ですか、わかりません

桐乃「(ん?あれは…)おっすー」

娘猫「あっ、おばさーん」

??「(おばさん!?)」

桐乃「おーおー青春してるねー」

娘猫「やだもぅ♪」

桐乃「で、こちらは?」

娘猫「同じクラスの友達ー」

??「あ、始めまして。田井中悠一と申します」

桐乃「始めまして。麻里奈の叔母の高坂桐乃です」

悠一「どうもお噂はかねがね…あっいつも番組見てます」

桐乃「どうもありがと♪ん?田井中?」

娘猫「どうしたの?」

桐乃「もしかしてお母さんの名前は麻奈美じゃない?」

悠一「母をご存知ですか?」

桐乃「ご存知も何も…うちの兄貴の同級生よ」

娘・悠「な、なんだってー」

桐乃「ナイスリアクションありがと」

悠一……

ゆういちか、これは既に人ではないトーチだ

娘猫「世間は狭いねー」

悠一「本当だな」

桐乃「それより立ち話もなんだから軽くお食事してかない?奢ったげるわよ」

娘猫「わーい♪やたー」

悠一「いいんですか?」

桐乃「子供が遠慮しなさんな」

悠一「すみませんご馳走になります」

桐乃「麻里奈もいい子捕まえたじゃない。叔母さんうらやましいなー」

娘猫「ふえっ!?いやあのその彼氏とかまだそんなんじゃ」

桐乃「な~に焦ってんの~?ニヤニヤ」

悠一「(なんか律伯母さんに似てるなあ)」

やっぱり聡だった

地味子はどうでもいいが殴らせろ

何でけいおんとあわせる必要があるんだ・・・赤城かオリジナルでいいじゃないか
接点がロックくらいしかねえぞ

>>527
ロック「俺のトゥーハンドがこんなに可愛いわけがない」

こっちかと思った

黒猫「…ねえ、あなた」

京介「ん、なんだ?」

黒猫「ここ最近毎晩がんばった成果、出たみたいよ?」

京介「え、それって…。マジ!?マジでか!!?二人目出来たのか!!」

黒猫「ええ、うふふ…今1ヶ月らしいわ」

京介「うおお、やったな!愛してるぜ瑠璃ー!!」

黒猫「きゃ、もう…。しょうがないんだから…ん…ちゅ…」


娘猫「む、娘の前でキスとかしないで頂戴…」

娘猫(でも、これでしばらく夜静かになるわよね…)
京介「もう今晩は寝かさないからな!」

黒猫「ええ、望むところよ…。き、期待してるわ…」

娘猫「…………………」

桐乃「んで?んで?んで?」

黒猫「…はい、出来ました」

桐乃「いやそこは『にゃ~んで』って言うところだから」

黒猫「いや私は関係無いから」

桐乃「それは残念。でもおめでとう」

黒猫「ありがとう」

桐乃「私も頑張ってみようかな」

黒猫「まず貴方は相手を決めるべきだと思うの…」

黒猫「ねえ京介、あの子の部屋を掃除してたら、こんな物を見つけてしまったのだけど......」

京介「それは...日記か?」

黒猫「ええ、まあそうなのだけど...ちょっと中見てみて」

『12月16日
どうも近頃地上の霊気が乱れているわ
やはり件の堕天使たちが動いているのか...
しかし、堕天には大きな霊力を要するはず
まだ、あの時から............』

京介「これは...」

黒猫「確かにあの子の言動には以前から気になるところがあったわ...」

京介「まあ、別に誰に迷惑かけてる訳でもないし、このままでいいんじゃないか?」

黒猫「......私としては娘に同じ過ちを犯して欲しくないのよ...」

京介「ああ、瑠璃も昔は夜の眷族がなんとk
瑠璃「いやああああああああああああああああああ!」

京介「だ、大丈夫か?」

黒猫「............た、頼むからそれ以上言わないで頂戴...思い出したくないから......」

京介「一応後悔してたんだな」

黒猫「あ、当たり前よ...黒歴史もいいとこだわ...」

黒猫「できる事なら、あの時の私を呪い殺したいぐらいよ...」

京介(......駄目だこの嫁...早くなんとかしないと...)

こなた「いらっしゃいませご主人さm……って、高坂くん!?」

京介「げっ、泉!何でお前がここにいるんだよ!」

こなた「あたしはここのメイド喫茶でバイトしてるからね~」

こなた「いやぁ、しかしあの高坂くんがオタな趣味を持ってるとは思わなかったよ(ニヤニヤ」

京介「ば、ばか!俺は単に妹の付き合いで来ただけだっつーの!SNS……だっけ?それのオフ会で」

こなた「ああ、この後予約が入ってる団体さんかな?……と、丁度来たみたいだね。それじゃあゆっくりしていってね~」

京介「よりにもよってこんなところでうちのクラスメイトに出会っちまなんて……不幸だ」


出会いはこんなかんじ?

桐乃「でさぁ~、そこのシーンがホントに最高でね!」

黒猫「ねぇあなた、いくら欲しくないとはいっても流石にそろそろ良い相手を見つけた方がいいんじゃないかしら…」

桐乃「何?今はそんなの関係ないでしょ!」

黒猫「独身アラフォーの行く末は惨めよ」

桐乃「稼ぎならモデルもラノベもあるしそんなの必要ないって言ってるじゃん!」

黒猫「あなたのお兄さんも心配してるわよ」

桐乃「うっさい!バカ兄貴は関係ない!」

桐乃「(だいたいあんたが兄貴と結婚するから私は……)」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年03月31日 (火) 01:29:54   ID: 1Msx0Lag

黒猫の見た目、あんまり変わってなさそうやなー

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