キョン「長門も、一緒に」(956)

キョン「ラーメンでも食いに行くか?」

長門「かまわない」

キョン「やっぱり男だらけで行くのも嫌なんでな」

長門「そう」

谷口「まだかよキョン!」

キョン「へいへい」

国木田「あ、長門さんも来るの?」

長門(…残念)

キョン「そういえば、なんでラーメンなんだ?」

谷口「ここらへんにうめぇラーメン屋ができたんだよ!」

国木田「へえ、それは楽しみだね」

長門「…」

キョン「あー、すまん、長門。面白くないか?」

長門「別に」

谷口「そういえば長門。お前いつも本読んでて飽きないのか?」

長門「…」

キョン「長門はそれでいいんだよ。そこがこいつのいいところでもあるんだから」

谷口「それでもよ~たまにはパァーッと体動かしたくならねぇか?」

長門「特にない」

キョン「谷口、これ以上長門に話しかけたら殴るぞ」

谷口「なぜ!?」

キョン「長門がうざがってるからだ」

谷口「なんでわかるんだよ!」

キョン「俺と長門はテレパシーを送りあってるからだ」

国木田「そうなんだ。すごいね、キョンも長門さんも」

キョン「いや、それはさすがに否定してくれよ」

長門「…」

長門「うざい」

谷口「ガーン!……俺帰るわ…」

キョン「お、おい谷口!」

国木田「あらら、谷口すねちゃったね。僕も谷口と一緒に帰るよ。じゃあね」

キョン「あ、ああ」

長門「…」

キョン「ま、まあ二人になったわけだが…」

キョン「ラーメン食いに行くか?」

長門「いい。それより」

キョン「ん?」

長門「私の家に来て」

キョン「?……わかった」

キョン「腹が減ったなぁ」

長門「ご馳走してあげる」

キョン「おお、サンキューな」

長門「あと、これ」

キョン「これは…お守り?」

長門「これで私とあなたはテレパシーを伝え合うことができる」

キョン「へえ…すごいな」

キョン「って、なんでこんなもんくれるんだ?」

長門「…特に意味は無い」

キョン「そうか。でもま、ありがとう。大切にするよ」

長門「そう」

キョン(さっそく…)

キョン(今日は何冊本を読んだんだ?)

長門「3冊」

キョン(そりゃまたたくさん読んだな)

長門「今日は少なめ。いつもなら10冊」

キョン(ほう、俺なんか10ページでアウトだな)

長門「頑張って」

キョン(…あのさ、長門)

長門「何?」

キョン(できるだけテレパシーを飛ばしてくれないか?)

長門「なぜ?」

キョン(お前がひとりで喋ってるみたいになっちまうから、怪しまれちまうよ)

長門(…わかった)

キョン「ふう」

長門「…」

キョン「なんだか、いつもより疲れた気が…」

長門「あまり多用するのは好ましくない。脳に負担が生じる」

キョン「わかった。気をつけるよ」

長門「いつでもどこでも、テレパシーは飛ばせる」

キョン「そうか」

長門「そう」

キョン「じゃあいつでも一緒だな」

長門「…」

キョン「…俺、変なこと言ったか?」

長門「大丈夫。嬉しい」

キョン「///…そうか」

長門「あがって」

キョン「うむ」

長門「…すこし待って」

キョン「お、おう」

キョン(どうしたんだ…?)

長門「散らかっていることを忘れていた」

キョン「そうか」

長門「そう」

キョン「テレパシー飛んだのか?」

長門「そう」

キョン「無意識でも飛んじまうんだな」

長門「聞かれてはいけないことでもあるの?」

キョン「いや、ない…と思う」

長門「そう」

キョン「俺も掃除手伝うよ」

長門「だめ」

キョン「なんで?」

長門「乙女だから」

キョン「…すまん」

キョン(長門だって女だもんな。俺に見せたくないもんぐらいあるよな)

長門「そう」

キョン「じゃあ、待ってるよ」

長門「すぐに片付ける」

キョン(…)

キョン(乙女…か。長門の乙女…。下着とかかな?)

長門(…そう)

キョン(うおあっ!? すまん! へんなこと考えちまった!)

長門(お年頃)

キョン(ま、まあ…)

キョン「…テレパシーって飛ばさないようにする方法はないのか?」

長門「…飛ばしたくないの?」

キョン「いや、ふいにいやらしいこと考えてた時とかに長門を不快な気持ちにさせちまいそうだから」

長門「…」

キョン「断じて毎回考えてるわけではないぞ!」

長門「…私は構わない」

キョン「…え?」

長門「あなたがどんないやらしいことを考えても、私は平気。私を意識しているということだから」

キョン「…まあ、そういうことになるな」

長門「そう」

長門「もしいやなら、そのお守りを捨てて」

キョン「え?」

長門「捨てればテレパシーとなって私に飛ぶことは無い」

キョン「…」

長門「わたしはそれでもいい」

キョン「いや、やめとくよ」

長門「なぜ?」

キョン「長門と、色々話してみたいしさ」

長門「…そう」

授業中

キョン「ふわぁぁ…」

キョン(暇だなぁ…)

長門(そう)

キョン(おお、長門)

長門(今体育をしている)

キョン(そうか、どれどれ…)

キョン(むむ…)

キョン(ブルマ似合ってるな…)

長門(ありがとう)

キョン(あ、すまん)

長門(別にいい)

ハルヒ(…キョンどうしたのかしら? なんかいきなり外見たりして…)

ハルヒ「キョン! どうしたのよ?」

キョン「なんでもねぇよ」

キョン(ハルヒが話しかけてきた)

長門(彼女の相手をしてあげて)

キョン(なんで?)

長門(そろそろあなたは限界だから)

キョン(ああ、なるほどな。わかった。じゃあな)

ハルヒ「いきなり外見てニヤニヤしちゃって…誰見てたのよ」

キョン「誰も」

ハルヒ「しらばっくれんじゃないわよ」

キョン「…」

ハルヒ「まさかあんた、ブルマ萌えなの!?」

キョン「そんな属性は俺の脳内に存在しねぇよ」

キョン(確かに長門はめちゃくちゃ似合っていたが…)

長門(なに?)

キョン(ああ、聞き流してくれ)

長門(そう)

キョン「あーめんどくせー」

ハルヒ「何がよ」

キョン「お前と会話するのが」

ハルヒ「なにそれ? あんたがつまらなそうにしてたから声かけてあげたのよ?」

キョン「俺は忙しいんだ」

ハルヒ「どこが?」

キョン「お前には関係ない」

ハルヒ「何よそれ!!!!」

立ち上がるハルヒ。

先生(ビクッ!)「ど、どうした、涼宮?」

ハルヒ「…ふんっ」

キョン「…めんどくせー」

キョン「とりあえず、すまんかった」

ハルヒ「謝って済む問題じゃないわよ」

キョン(長門、ハルヒを怒らせちまっ…)

キョン「…つうっ…」

ハルヒ「…? キョン?」

キョン「あたま、いてえ…」

ガタン

ハルヒ「え!? ちょっとキョン!?」

保健室

キョン「ん…んん…」

キョン「ここは…」

長門「…」

キョン「俺、どうなったんだ?」

長門「ごめんなさい」

キョン「へ?」

長門「あなたの脳の負担が限界を大幅に超えてしまった」

長門「これは危険。すぐにお守りを排除する」

キョン「まってくれ!」

長門「なに?」

キョン「捨てるんだったら約束してくれ」

長門「…」

キョン「これからは、もっといろいろ話をしてくれないか?」

長門「…わかった」

キョン「ありがとよ。んじゃあ、これ」

お守りを差し出すキョン。

長門「…」

部室

古泉「ほう、テレパシーですか」

キョン「ああ。いやあ、あれはすごかった」

古泉「どのような感じなんですか?」

キョン「耳からじゃなく、脳にガツンとストライクに長門の声が届くんだ」

古泉「それはすごいですねぇ」

長門「…」

キョン「何冊目だ?」

長門「4冊目」

キョン「早いなぁ」

ガチャン

ハルヒ「やっほー…キョン! 大丈夫だったの?」

キョン「ああ、軽い頭痛だ」

ハルヒ「でもあの倒れ方は尋常じゃなかったわよ?」

キョン「運んでくれたらしいな。ありがとよ」

ハルヒ(///)「団長が団員を助けるのは当たり前よ」

長門「…」

キョン「どうした? 顔赤いぞ、ハルヒ」

ハルヒ「な、なんでもないわよ!」

キョン「そうか。ならいいが」

長門「…」

キョン(ん?)

キョン「長門、どうした、顔赤いぞ?」

長門「なんでもない」

キョン「大丈夫か? 熱でも出たんじゃないか?」

ハルヒ(なんで有希には優しいのよ!)

キョン「熱いじゃないか! そんなんで本読むな。はやく保健室行くぞ」

長門「…」

ハルヒ「有希に優しいのね、キョン」

キョン「お前は元気だから体温の急な変化も普通のことだろうが」

ハルヒ「なぁにぃ!?」

キョン「長門を運ぶからどけよ」

ハルヒ「有希なら大丈夫よ」

キョン「現に体熱いんだよ」

ハルヒ「きっとそれが平熱よ」

キョン「…団員が苦しんでるのにお前は何言ってんだ?」

ハルヒ「う、うるさいうるさい! あんたのその態度が気に食わないのよ!」

キョン「長門とお前との態度が違うのは当たり前だ!」

ハルヒ(当たり前ですってぇ!?)

古泉「! とりあえず、涼宮さん。僕が長門さんを保健室に連れて行きますよ」

ハルヒ「あ、ええ。わかったわ」

長門「…」

古泉「保健室に長門さんを運んだ後、バイトがありますので先に失礼させていただきます」

ハルヒ「わかったわ。じゃあね」

キョン「…」

ハルヒ「…」

キョン「チッ…」

ハルヒ「なんで舌打ちするのよ」

キョン「お前と一緒にいたくねー」

ハルヒ「わ、わたしだって一緒にいたくないわよ!」

キョン「じゃあ俺は保健室へ行く。おまえより長門といたほうが何ぼかマシだ」

ハルヒ「…行けばいいじゃない!! ふんっ」

キョン(やれやれ)

みくる「ほええ? なんでキョンくんもきたのぉ?」

キョン「あ、朝比奈さん。どうしたんですか?」

鶴屋「体育してたらみくる、ボールが頭に当たっちゃってね! 冷やしてるところっさ!」

キョン「そうですか」

みくる「さっき古泉君が長門さんを連れてきたから」

キョン「長門はどこですか?」

みくる「そこで寝てますよお」

くっそぉ…どうかいてもみくるが空気になっちまう!
愛が足りないのか…。

キョン「長門?」

長門「…」

キョン「入っていいか?」

長門「どうぞ」

シャー(カーテンの音)

キョン「どうしたんだ? お前が熱出すなんてビックリしたぞ」

長門「すまない」

キョン「いや、熱は勝手に出るもんだからお前の責任じゃねぇよ」

長門「これはわたしが悪い」

キョン「は?」

長門「涼宮ハルヒに、嫉妬してしまったのが原因」

キョン「ちょ、ちょっとまて。なんで嫉妬したんだ?」

長門「あなたが心配していたから」

キョン「What?」

長門「あなたが彼女のことを気にかけていたから」

キョン「…」

キョン(つまり長門は、俺がハルヒの顔の赤さを心配したから、熱を出したって言うのか?)

キョン(…でもまあ、自意識過剰すぎるか。)

長門「すぐに体温を平常に戻す」

キョン「…戻していいけどさ」

キョン「もうすこし、そうしとけ」

長門「なぜ?」

キョン「お前も疲れてるだろ? 休める時に休んどけ」

長門「…わかった」

にしてもこうやって書いてる自分でも長門可愛いっておもっちまうなぁ

支援

今夜はハルヒの良SSによく出会う

キョン「俺は戻るからな」

長門「待って」

キョン「ん? どうした?」

長門「もうすこし、ここにいて」

キョン「あ、ああ。わかった」

長門「…」

みくる「キョンくぅん」

キョン「あ、はい?」

みくる「部室って開いてるんですかぁ?」

キョン「はい。開いてますけど…今は行かない方がいいと思います」

キョン「八つ当たりされるだけですよ」

みくる「は、はぁ…とりあえず、今日はちょっと用事があるから、先に帰りますぅ」

キョン「わかりました」

鶴屋「おでかけする予定なんでにょろ♪ じゃあね、キョンくん、有希っこ!」

キョン「さよならー」

長門「…」

キョン「…」

長門「保健室は、初めて」

キョン「俺もだ」

キョン(放課後の保健室って静かなんだな…)

長門「涼宮ハルヒは怒っていた?」

キョン「あいつのことは気にしなくていい」

長門「でも…」

キョン「結局あいつのよくわからん足止めでお前を困らせたわけだし」

長門「それは私の責任だから」

キョン「全部自分のせいにするなよ。あいつにだって悪いところがあるんだから」

長門「…」

キョン「ふわぁぁ…」

長門「大丈夫?」

キョン「ちょっと眠くなってきた」

長門「眠ったら?」

キョン「ベッドはお前が寝てるベッドしかないから」

長門「私は平気。眠って」

キョン「熱出てんだからお前が寝とけ。俺はただ眠いだけだからさ」

長門「…」

キョン「…」

長門「…」

キョン「…」

長門「…寝た…」

キョン「…」

長門「…」

長門「…おやすみなさい」

キョン「…ん…長門…」

長門「なに?」

キョン「…いつも……迷惑か…けて…すまん……」

長門「そんなことはない」

キョン「これから…も……よろし…く…」

長門「わかった」

キョン「……」

キョン「…ハッ!」

キョン(…寝ちまったのか)

キョン「長門、調子は…」

長門「スー…スー」

キョン(寝ちまったのか…)

キョン(可愛い寝顔だな)

キョン(いつもの長門とはまったく違う、無防備な長門…)

キョン(唇が、妙に色っぽい…)

以下
キョン「長門も、一緒に(セクロスしようぜ)」

っていう展開だよな?

キョン(って、何考えてんだ俺はっ!)

キョン(それにしても、まつげ長いな…)

キョン(なんだなんだ、こうやってみると、長門ってめちゃくちゃ可愛いな…)

長門「…」

キョン(肌も白くて綺麗だし…)

キョン(メガネかけてても十分いけるな)

長門「…」

キョン(…)

長門「…ん」

キョン(何やってんだ俺!?)

キョンは、長門を見つめ続けているうちに、キスをしていた。

長門「…」

キョン「す、すまん! 長門」

長門「おはよう」

キョン「お、おはよう」

長門「…」

キョン「///」

キョン「す、すまん! 先に部室行っとくな!」

長門「? …わかった」


キョン(驚いた…あんなに俺、気づかないうちに近づいてたのか…)

部室

キョン「…」

キョン(まだドキドキしてる…)

キョン(長門…)

ハルヒ「ど、どうしたのよ、あんた、顔赤いわよ?」

キョン「いや、なんでもない。気にするな」

ハルヒ「…そ、そう」

キョン「…」

キョン「そうだ、ハルヒ」

ハルヒ「何よ?」

キョン「さっきはすまんかったな。さすがに度が過ぎた」

ハルヒ「…わ、わかればいいのよ! これからは気をつけなさいよ!」

キョン「へいへい…」

ハルヒ「有希は大丈夫だったの?」

キョン「俺の見たところ良かったと思うぞ。ただ熱が出たって感じだな」

ハルヒ「心配だわ…」

キョン「あいつなら、大丈夫さ」

ハルヒ「私のせいで手遅れになったらどうしようとか、いろいろ考えちゃったわ」

キョン「ぷっ。そんなことでなるわけないだろ」

ハルヒ「う、うるさい!」

そして

キョン「そろそろ下校時間だな」

ハルヒ「あ! キョン。悪いんだけど今日は早く帰らなきゃ。はい、これ鍵だから」

キョン「え、ちょっと…」

ハルヒ「ちゃんと閉めて帰りなさいよ?」

キョン「お、おい…」

キョン「やれやれだ…」

キョン(とりあえず、保健室によって帰ろう)


キョン「おっす、長門。熱はどうだ?」

先生「あら、ちょうどよかった。あなた、長門さんを家まで送ってあげてくれない?」

キョン「え? 何で俺が!?」

先生「ほら、あんたたちエスなんとか団の団員なんでしょう?」

キョン(先生にメンバー浸透しているのか…)

キョン「わかりました」

先生「よろしくね♪」

キョン「長門~…?」

長門「…」

キョン「送ってやるよ」

長門「大丈夫、一人で帰れ…」

ガクン

キョン「やっぱり無理してんじゃねぇか!」

長門「…すまない」

キョン「ほら、おぶってやるから…」

長門「…」

キョン(…頭がぐちゃぐちゃになる~!)

長門「どうしたの?」

キョン「ああ、気にするな…」

ちくしょう…始める時間帯を間違えた…。
悪い、俺は寝る。
完結はさせたいが、これじゃあどうしようもないな…。

保守っといてくれれば俺は涙を流して喜ぶ。

生きてるよwww

おっす! 元気か、みんな!

これから書きたいと思うが、過疎ってたりしない…よな?

飯食う時は事前に言うから、できるだけ今書くわ。

では、続きをどうぞー

キョン「なんだか、ひさしぶりな感じがする」

長門「なぜ?」

キョン「なんだろう…よくわからん」

長門「…」

キョン「熱、戻せなかったのか?」

長門「わからない」

キョン「そうか…心配だから、ちゃんとおかしかったら言えよ」

長門「…わかった」

キョン「にしても、本当に体熱いな」

長門「…」

長門「……が…いるから」

キョン「ん?」

長門「なんでもない」

キョン「そうか? ならいいんだけどさ」

キョン「ふぅ…」

長門「重くない?」

キョン「全然大丈夫。長門、もうちょい飯食った方がいいぞ」

キョン(って、いっぱい食ってんのにこれなのか)

長門「毎日平均摂取量以上をとっている」

キョン「ああ、そうかそうか。すまんすまん」

すまん、飯。

ちょっと席外すねぇ。

長門「…ハァ…ハァ」

キョン「ん? どうした、長門?」

長門「…苦しい…」

キョン「大丈夫か!?」

長門「…気にしないで」

キョン「できるわけないだろ!」

キョン「もうすぐマンションだ、頑張れ!」

長門「…ハァ…ハァ…」

キョン(長門…どうしちまったんだ?)

長門宅

キョン「おっし、ついたぞ!」

長門「…あっ」

キョン「散らかりっぱなしじゃねぇか」

長門「…すぐに片付ける」

キョン「いい、気にするな。お前は横になっとけ」

長門「…」

キョン「ちゃんと、俺がそばにいてやるから」

長門「…ありがとう」

キョン「布団はどこだ?」

長門「…そこ」

キョン「おし、用意するから待ってろ」

長門「…」

キョン「…っよし。ほら長門、横になれよ」

長門「…」

キョン「片付けとくか?」

長門「だめ」

キョン「なんで?」

長門「乙女だから」

キョン「結局片付けなかったんだろ?」

長門「…」

キョン「今のお前にはできそうにないから、やっとくよ」

キョン(そういえば、いつからだろうか)

キョン(長門とこんなに話ができるようになったのは…)

長門「あまり、見られると恥ずかしいから、すぐに片付けて」

キョン「へいへい」

長門「…」

キョン(さて、片付けるわけだが…)

キョン(なぜ下着が散乱してるんだ…)

キョン(にしても、小さいな…)

キョン「む、これは…」

キョン(スクール水着……ひらがなで『ながと』って書いてあるな)

キョン(あいつはスクール水着がありえんほど似合うからな…しわができんようにたたんでおこう)

キョン「って、なに行ってんだよ俺…」

キョン(ほかにもいろいろあるな…。ワンピースか)

キョン「長門~とりあえず服とかはたたんでおいとくぞー」

長門「わかった」



キョン「ふぃー終了」

長門「お疲れ様」

キョン「おう。どうだ、調子は?」

長門「大丈夫」

キョン「そうか。でも、このままじゃ飯作れんだろ。作ってやろうか?」

長門「作れる。そこまであなたに迷惑をかけられない」

グラリ

キョン「ほら、まだ起き上がれないじゃないか。作ってやるよ。たいしたもんはできんが」

長門「…」

キョン「やれやれ」

キョン(長門がここまでなるとはな)

キョン(今年はすごいウイルスがいるのかもしれんな)

キョン「おかゆでも作るか。……作れるのか?」

キョン「確か…こんな感じだよな…?」

長門「おいしそうな匂いがする」

キョン「お、おう…もう少しで完成だ」

長門「期待」

キョン(不安だ…)

キョン「なんとか完成!」

長門「…これは?」

キョン「おかゆだ」

長門「…」(パクッ)

キョン「…どうだ?」

長門「…」(パクパクッ)

キョン「な、長門?」

長門「…」(パクパクパクッ)

キョン「お、おおお…」

長門(パクパク)「ご馳走様」

キョン「早いな…美味しかったか?」

長門「美味しい。料理上手」

キョン「お、おう。ありがとう」

長門「今度、作り方を教えて欲しい」

キョン「ああ、いいぜ」

キョン(見た目は最低だったからな…長門も躊躇してたみたいだしな)

長門「…」

キョン「…」

長門「もう、大丈夫。あなたは帰っていい」

キョン「いや、でも」

長門「ありがとう。私は平気」

キョン「…」

キョン「わかった。んじゃあ、俺は帰るぞ」

長門「…」

キョン「じゃあな」

長門「…」

長門「…」

長門は、びしょ濡れになった額をぬぐう。

長門「…ハァ…ハァ…」

苦しそうに呼吸する長門。しかし、誰も声をかけてはくれない。

長門「……」

静かに長門は目を閉じる。

長門「…私の仕事は、涼宮ハルヒの観察。それ以外に、ここにいる理由は無い…でも…」

次の日の放課後。

キョン「おーす」

キョン「ん? 長門…?」

キョン(いないのか?)

ハルヒ「あら、有希は?」

キョン「いないみたいだな」

ハルヒ「昨日の熱かしら?」

キョン「学校自体休んでるかどうかはわからんぞ」

ハルヒ「ちょっと聞いてくるわ」

みくる「どうしたんですかぁ?」

キョン「長門がいないんですよ」

みくる「ええ? あの長門さんが?」

キョン(あのあと、悪くなっちまったのか?)

みくる「でもでも、長門さんならきっと大丈夫ですよっ」

キョン「ああ…そうですね。朝比奈さん」

みくる「キョンくん…」

キョン「はい、なんでしょう?」

みくる「こ、これ!」

キョン「なんですか? これ…」

みくる「プ、プレゼントです! いつもお世話になってるから…」

キョン「うわぁ、マフラーですか。ありがとうございます。そろそろ冬ですしね」

みくる「う、うん! 風邪ひかないようにして下さいねぇ」

キョン「はい」

ハルヒ「学校も休んでるみたいよ」

キョン「そうか…昨日大分熱かったからな」

ハルヒ「こうなったらお見舞いに行きましょう!」

キョン「大人数で家に押しかけたら迷惑だろ」

ハルヒ「まあ、確かにそうだけど…」

古泉「どうも、どうしたんですか?」

ハルヒ「じゃあ、私とキョン、二人で行くわ」

キョン「はぁ? なんで俺が行かなきゃいけないんだよ」

ハルヒ「有希が心配じゃないの?」

キョン「そりゃ当たり前だ。しかし、お前ひとりでもかまわんだろうが」

ハルヒ「いいから行くのよ!」

キョン「やれやれ…」

ハルヒ「あ、古泉くん。悪いんだけど、今日はもう部室閉じるわ」

古泉「はぁ、そうですか。わかりました」

みくる「涼宮さん、キョンくん。いってらっしゃい」

キョン「はい、いってきます」


ハルヒ「ちょっと、キョン!」

キョン「なんだ?」

ハルヒ「歩くの早すぎよ!」

キョン「…すまん」

ハルヒ「確かに有希のことが気になるのもわかるわ。それにしたって急ぎすぎよ」

キョン「…わかった」

ハルヒ「有希?」

長門「…」

ハルヒ「開けてくれるかしら?」

長門「…」

ウィーン


ピンポーン

ハルヒ「有希!」

長門「…入って」

ガチャ

ハルヒ「有希、大丈夫?」

長門「大丈夫」

キョン「長門、昨日より大丈夫なのか…」

長門「…」

キョン「…しっかり休んで、学校に来てくれよ」

長門「それは、できない」

ハルヒ「なんで?」

長門「…」

キョン「長門…?」

長門「…」

ハルヒ「どうしたのよ、有希?」

長門「…」

キョン「おい、長門。いいかげんしゃべってくれよ」

長門「…」

ハルヒ「キョン、帰るわよ」

キョン「なんで?」

ハルヒ「今は一人にさせてあげましょう。きっと何かあるんだわ」

キョン「…わかった」

長門「…」

キョンに手招きする長門。

キョン「ん?」

長門「あとで、また来て」

キョン「…ああ」

ハルヒ「じゃあ、またね。有希」

キョン「じゃあな、長門」

長門「…」

みんな大事な事はハルヒに言わないでキョンに言うよね
これって主人公補正?

ハルヒ「…有希、どうしちゃったのかしら」

キョン「わからん」

ハルヒ「学校にはもう行かないのかしら?」

キョン「それは無いと思う」

ハルヒ「…昨日も、悪いことしちゃったし…少し罪悪感だわ」

キョン「長門はそんなことで腹立てるようなタマじゃないだろ」

ハルヒ「…」

キョン「じゃあ、またな」

ハルヒ「うん、また明日」

キョン「おう」

キョン「…さてと」

>>171
あの三人は協力してるっちゃしてるけど違う派閥のやつらだからじゃない?
キョンは本当の中立だからってことだと思うな~

ガチャ

キョン「…長門?」

長門「…」

キョンが中に入るなり、長門はキョンを抱きしめる。

キョン「!…長門、どうしたんだ?」

長門「苦しい…」

キョン「とりあえず、離れてくれ」

長門「すこしだけ、このままがいい」

長門「だめ?」

キョン「…わかった」

長門「…ありがとう」

キョン「…」

キョン「熱、下がったか?」

キョンは長門の額を触った。しかし、その額はびちょっりと濡れていた。

キョン「お前…汗だらけじゃねえか!」

キョンはポケットに入っていたハンカチで長門の額を拭う。

キョン「……!」

キョン(ハンカチもびちょびちょになっちまった)

長門「…」

キョン「お前…相当まずいんじゃないか!?」

長門「…」

キョンを抱きしめていた長門の腕の力が抜け、フラリと長門はキョンにもたれこんだ。

キョン「!! 長門!!!!」

キョン「長門、どうしたんだ!? おい!」

長門「…」

キョン「長門…」

キョン(とりあえず、布団まで運ぼう)

長門「…」

キョン「…長門……」

キョン(何が原因なんだ?)

キョン「…」

長門の顔がまた、汗に滲む。

キョン「どこかにタオルは…」

長門「…」

キョン「おっし…これで…」

長門の膨大な汗を拭うキョン。

キョン「なんでこんなに汗が…」

長門「…ん……」

キョン「長門! 大丈夫か?」

長門「…」

キョン「教えてくれ、どうして、こうなったんだ?」

長門「私に、感情が生まれたから」

キョン「感情?」

長門「私が持つはずの無い、概念」

支援

キョン「いいことじゃないか」

長門「でも、不具合が検出された」

キョン「…」

長門「私の身体調整、体温調整などの機能がヒートアップしてしまった」

キョン「だから、体が熱いのか」

長門「感情を生み出す原因は、あなた」

キョン「え…」

キョン(俺?)

長門「あなたがいると、体温調整機能がバグを起こし、高温の状態で固定されてしまう」

キョン「じゃあ、俺がここにいるのもまずいんじゃないか!?」

長門「私は、あなたがここにいて欲しいと思っている」

キョン「でも…」

長門「…お願い。ここに、いて」

キョン「…ああ」

長門「どんなにバグを起こそうと、私はあなたがここにいて欲しいから」

キョン「…長門」

キョン「俺は…ここにいることはできない!」

長門「…」

キョン「長門、お前が死んだらどうする? 俺は一生悔やんでも悔やみきれない」

長門「…」

キョン「お前がいなくなったら…困るんだよ…」

長門「…私は、あなたのそばにいたい」

キョン「…」

長門「私はもう、戻ることはない」

キョン「そんなこと言うな!」

長門「だから、最初で最後のわがまま」

キョン「長門…」

キョン「長門、本当になおらないのか?」

長門「なおる確率は、ゼロに近い」

キョン「待ってろ、俺が絶対助けてやるから!」

長門「いい」

キョン「…」

長門「もう、いい」

長門「私のことを、忘れればいい」

キョン「忘れることなんて、できるわけねぇだろ!!!!」

長門「…」

キョン「お前がなんと言おうと、俺はお前を助ける! それいがいに選択肢はねぇ!!!」

キョンは、外に飛び出し、すぐに携帯を取り出して古泉に電話をかけた。

古泉「もしもし…」

キョン「俺だ、古泉」

古泉「おや、どうでした? 古泉」

キョン「今から会えるか? 駅前にすぐ集合だ」

古泉「え、ちょっ…」(プツッ…)


キョン「…もしもし? 朝比奈さんですか―――――」

>>191
訂正。
×古泉「おや、どうでした? 古泉」
○古泉「おや、どうでした? 長門さんは」

駅前

古泉「一体、どうしたんですか?」

みくる「はぁはぁ…疲れましたぁ」

キョン「すみません、今から説明します。古泉もよく聞いとけ」

キョンは長門のことを二人に話した。

みくる「ほえぇぇ…」

古泉「それは…」

キョン「どうすりゃいい? どうすれば、長門はよくなるんだ?」

古泉「…」

みくる「…」

キョン(ちくしょう…)

キョン「すまんな、呼び出して…もう、帰っていいぞ」

キョン「朝比奈さんも、帰っていいですよ」

古泉「帰りませんよ」

みくる「一緒に助ける方法を考えましょぉ!」

キョン「…二人とも……」

古泉「それにしても、妬けますねぇ」

キョン「は?」

古泉「あなたはとても、魅力的な方なんですね。この件で、さらにそう思いますよ」

キョン「意味がわからんことを言うな」

古泉「んふ……長門さんを助ける方法…ですか」

古泉「おや、どうでした? 古泉」

これは流行る…かもしれない

古泉「涼宮さんに、頼むしかないでしょうねぇ」

キョン「どうやって?」

古泉「涼宮さんは願望を実現させる能力があります」

古泉「彼女に願ってもらえば、長門さんだってすぐに救うことができるでしょう」

キョン「それをどうやって頼むんだ?」

古泉「涼宮さんなら、わかってくれるはずですよ」

キョン「…まぁ、それしか方法はないよな…」

みくる「じゃあ、さっそく行きましょー!」

キョン(長門…待ってろよ)

ハルヒ「もしもし?」

キョン「ハルヒか?」

ハルヒ「どうしたの、キョン? あんたから電話なんて珍しいじゃない」

キョン「実はな、長門が病院に運ばれたんだ」

ハルヒ「え!?」

キョン「心配するな、今点滴打ってもらって家に帰るらしい」

ハルヒ「…うそでしょう…」

キョン「ハルヒ、長門は本当に、学校に行けないかもしれん」

ハルヒ「縁起でもないこと言わないでよ」

キョン「俺だって、思いたくない。だけど、このままじゃ…」

ハルヒ「何弱音吐いてるのよ!」

キョン「ハルヒ…」

ハルヒ「有希はいつだって私たちを予想もできない力で助けてくれたじゃない!」

キョン「…」

ハルヒ「きっと、ありえないほど回復して、体の悪いとこ全部消して、すぐに学校へ来るわ! 安心しなさい!」

キョン「そうだな、長門なら…きっと」

ハルヒ「有希のことよ、数ヶ月遅れのエイプリルフールとか言って、戻ってきてくれるわよ!」

キョン「それはよくわからんが、ハルヒの言葉をきいて、ホッとしたよ。ありがとう」

ハルヒ(///)「だ、団員を励ますのも団長の仕事だからね!」

キョン「はは…ありがとよ。じゃあな」

プツッ

キョン「これで…いいのか?」

古泉「おそらくは…」

キョン「じゃあ、長門のところへ行こう!」

古泉「いや、僕達は…」

キョン「なんでだよ?」

みくる「キョンくん、一人で行ってください」

キョン「え、あ、はい…」

古泉「よくなっているといいですね」

みくる「長門さん、きっとよくなってるはずです! 早く行ってあげて、キョンくん」

キョン「はい、行ってきます!」

みくる「古泉くん、これでよかったの?」

古泉「お邪魔虫がいては、長門さんも困るでしょうから…」

みくる「…?」

古泉(…)


マンションの入り口は開いている。

キョン「長門!」

エレベーターを使わずに階段を二、三段飛ばしで、上っていく。

キョン「長門、俺だ!」

インターホンを押さずにドアをドンドンと、大きくノックする。

キョン(落ち着け、インターホンだ)

ピンポーン







返事は無い。

キョン「長門!!!」

その瞬間キョンはドアを開けた。

キョン「長門!」

キョン「長門! どこにいる?」

そこに、長門はいなかった。

To be continued...

ただ休憩を取りたかっただけです。
このあとどうなるかは、俺もわからん。
書き溜めると駄作になるから、書けないしねw

なんかよくわからない点があれば聞くけど…?

再開は明日?

今日稀勢の里勝った?

>>222-223
とりあえず0時~3時ごろまでかな。

そのあとはまた今日と同じ時間ぐらいから。

>>224
相撲っすか?www

駄作になる?すでにd(ry

>>227
すまん! 俺、ナイス自意識だった

>>228
いや。謝る事はない。ただの俺だけの主観だから
なんだかんだで、俺もここまで読んだ事だけは事実だし

おもしろかったよ明日まで待ってるわ

>>229
読んでくれただけで感謝ッス

>>230
お楽しみに!
もうすこしで始めるけどね…

好きです
明日も期待してますぞ

大晦日みたいな気分だ

楽しみ

>>233
期待させといて…予想を裏切る可能性は高いですよ?www

>>235
まだ年を越すのは早いぜw

キョン「なが…と?」

キョン(長門が、いない…?)

キョン(なんで、いないんだよ…!)

キョン「ながとーーーーーーー!!!!!!!!」

キョン「…」

キョン(ハルヒは、悪くないよな)

キョン(体を治すことだけを、願ったんだよな?)

キョン(でも、そうじゃなかったら……)

キョン(…待てよ?)

キョン(ハルヒはあの時、なんて言った?)

キョン「!」

キョン(…まさか…そんな…)

キョン「長門は、もう、限界だったのか…?」

キョン「なにもかも、ダメになっちまってたのか?」

キョン「そんなはず、ねえよ…」


キョン「うわあああああああああああああああああああああああ!!!!」

長門のいない長門の家で、キョンは大きく叫んだ。

キョン「…」

キョン「俺の、せいだ…」

キョン「俺が、こんなことしなきゃ…長門が、消えることなんか無かったんだ…」

ふいに、キョンの携帯がなった。

キョン「もしもし…」

古泉「もしもし、どうでしたか?」

キョン「…」

古泉「…そうですか……」

帰宅

キョン「ただいま」

妹「おかえりーキョンくーん」

キョン「…」

妹「むむぅ? どうしたのキョンくん?」

キョン「何してんだ?」

妹「ゆきりんの真似して本読んでるんだぁ~」

キョン「…本…ほん…ホン…」

妹「あれれぇ? どうしたのキョンくん~?」

キョン「…」

キョン(やり直せるなら、やり直したい)

キョン(こういうときに限って…繰り返されたりはしない…)

キョン(夏は、逆によかったかもしれないな)

キョン「長門…」

キョン(長門は、うんざりしていただろう)

キョン(あの時だって長門は、繰り返しを止めてとは、言わなかった)

キョン「結局、長門の願いを、叶えられなかった…か」

キョン(はは…まったく)

キョン「…笑えねぇ……」

放課後

キョン「…」

ハルヒ「有希、来ないわね…」

キョン「ああ…」

ハルヒ「一体、いつまで待たせるつもりかしら」

キョン「…そうだな」

ハルヒ「もう一度お見舞いに行ったほうがいいかしら」

キョン「何度も押しかけたら迷惑だろ、やめとけ」

ハルヒ「…わかったわよ」

キョン「…」

部室

部室内は、とても沈黙していた。

誰も話をしたがらないような。

キョン(…長門が読んでた本…か)

本をペラペラと繰るキョン。

キョン「ん? これは…」

キョン(お守り…?)

キョン「まだ、あったのか…」

キョン(! もしかしたら)

キョン(長門、聞こえるか? 俺だ!)

キョン(……やっぱり、無理か)

(…だ……?)

キョン(! 長門か!?)

(……わ…ない…)

キョン(どうしたんだ? 長門!)

(……さ…なら…)

キョン(何言ってるかさっぱりわかんねぇよ…)

(また……かん…で……)

(…)

キョン(長門? おい、返事してくれよ…長門!?)

キョン「長門おおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

ハルヒ「! どうしたの!?」

キョン「ハァ…ハァ…すまん、ハルヒ」

ハルヒ「最近おかしいわよ、どうしたのよ?」

キョン「…先、帰っていいか?」

ハルヒ「え、ええ。いいわよ」

古泉「すいません、僕も帰っていいでしょうか?」

ハルヒ「あ、うん。いいわよ」

キョン「じゃあな…」

古泉「では…」



キョン「…なんでお前がついてくるんだよ」

古泉「いえいえ、とんでもない。僕は用事があるので、早く帰るだけですよ」

キョン「そうかよ…」

古泉「長門さんは、本当に消えてしまったのですか?」

キョン「わからん」

古泉「そうですか…。それにしても、最近冷えてきましたねぇ」

キョン「そうだな、もうクリスマス近いってのに…長門…」

古泉「…」

キョン(お守り…?)

キョン「まだ、あったのか…」

キョン(! もしかしたら)

キョン 「ゆきたんのにおい・・・ハァハァ」

ハルヒ「! どうしたの!?」

す、すまん!寝ちまった!
みなさん本当に迷惑かけてすいません。
だから今日はできるだけたくさん書けるだけ書きたいと思います。
・・・パソコン開くのは夜ごろだけど・・・

>>299(ヽ´ω`)

>>299(;`・ω・´)

古泉「どうです? これから図書館に行くのは…」

キョン「図書館…か」

キョン(懐かしいな)

キョン「どうせ行くところもねぇし、いいぜ」

古泉「では、決まりですね」

キョン「ん? お前、用事じゃないのか?」

古泉「図書館に行く用事ですよ」

キョン「…そうか」

いやあ、本当に遅れてすんませんでしたー!

昨日は寝落ちしてしまいまして…。

気がつけば何時間と寝てしまいましたw

キョン「…」

古泉「実は僕、図書館に行くのは初めてなんですよ。すこしドキドキします」

キョン「本当に本しかないところさ」

古泉は中に入ると、目を一層輝かせた。

古泉「うわぁ…! すごいですねぇ」

キョン「そうか? そこまで驚くほどではないと思うんだが…」

古泉「ちょっと、見てきますね!」

キョン(ああ…こんな感じだったな)

キョン(長門も、表情には出てなかったけど、相当ワクワクしてた)

キョン「ふう…」

キョンはソファに腰掛けた。

キョン「…暇だな」

キョン「ん…?」

キョン(あれは、……長門…!?)

*「…」

キョン「なが…と?」

*「はい?」

キョン「長門!」

*「え? あの、どちら様ですか?」

キョン「お、おい、俺だよ。キョンだ」

*「キョン…? (クスクス)面白い名前ですね。あだ名ですか?」

キョン(長門じゃないのか…?)

しかし、見た目はどう見ても、長門だった。

*「へぇ…長門さんかぁ……」

キョン「ああ…」

*「ごめんね、私、なんの力にもなれないけど…」

キョン(…)

*「…? どうしたの?」

キョン(…)

*「泣かないで、キョンさん」

キョン「あ、ああ。わりぃわりぃ…」

*「そんなに、好きなんですね、長門さんのこと」

キョン「いや、そんなつもりじゃ…」

*「うふふ…キョンさん、可愛い♪」

キョン「…」

キョン(長門…お前は、何処へいっちまったんだ…?)

キョン「今度、また会えないか?」

*「え? …いいですよ」

キョン「いや、別に嫌ならいいんだ」

*「そんな、全然構いませんよ! それじゃ、これ、電話番号です!」

キョン「ああ、サンキュー…」

*「それじゃあ、さよなら!」

キョン「おう、またな」


古泉「さっきの方は…?」

キョン「ああ、長門だと思って、話しかけたんだが…違ったみたいだ」

古泉「そうですか…それにしても、とても似ていましてねぇ」

黄緑さんを探せ

キョン「ああ…」

古泉「名前は…?」

キョン「そういえば、聞くの忘れてた…」

古泉「んふ…とりあえず、用事は終わりました。帰りましょう」

キョン「おう…」

古泉「…」

キョン「どうした?」

古泉「いえ、なんでも…」

キョン「?」

古泉「長門さんは、何処に言ったんでしょうかねぇ…」

キョン「さぁな…」

古泉「…やれやれ」

古泉「くよくよしても、しょうがないでしょう」

キョン「…俺が、消しちまったんだぞ?」

キョン「確かに、長門は、バグを起こして、壊れていたのかもしれねぇ」

キョン「でもな、俺が助けてやろうと思わなかったら…長門は…」

古泉は微笑みながらも、キョンを殴った。

キョン「!!」

古泉「一人で全部抱え込もうなんて、思わないでくださいよ」

古泉「僕だって、関わっているんですから」

キョン「…」

古泉「それでもわからないのでしたら…残念です」

キョン「…すまんかった」

古泉「…んふっ…すいませんね、すこし、気持ちが高ぶりました」

古泉「それでも、希望を持って、前に進むしかないんですよ」

古泉「昔の、僕のように」

キョン「…」

キョン宅

キョン(…電話、してみるか)

ピッピッ…


*「もしもし?」

キョン「もしもし、俺だ」

*「あ、キョンさん!」

キョン「…」

*「どうしました?」

キョン(声も、似てるんだよな…)

*「…キョン、さん?」

キョン「いや、ちょっと。声、ききたくて」

*「えっ…」(///)

キョン「ほんと、個人的なことで、電話かけてすまんかった」

*「私は、大丈夫ですよ。お話がしたかったら、いつでも電話してください」

キョン「…そういえば、名前聞いてなかったな」

*「ああ、私ですか? 私は茅原っていいます」

キョン「茅原…か」

茅原「はい。そういえば、長門さんってどんな人なんですか?」

キョン「いつも本読んでて、とっても、おとなしくてな。見た目も声も、お前そっくりだ」

茅原「へえ~私に似てるんだー。…性格は?」

キョン「まったく似てないな。長門で考えると、お前は喋りすぎって感じだ」

茅原「そんなに喋らないの!?」

キョン「長門はもっと無愛想って感じだな」

茅原「ふむふむ…」

キョン「…」

茅原「キョンさん?」

キョン「今度、会いたいんだが…」

茅原「えっ」

キョン「いつでもいい。ただ、顔、見たいから」

キョン「長門の写真なんて、俺、持ってないからさ」

茅原「そうなんですかぁ…」

キョン「…だめか?」

茅原「いや、大丈夫です。私、文芸部なんですけど、私しかいないから…」

キョン「…」

キョン(ほんとに、長門みたいだな)

ふと、キョンは横を見た。

キョン(お守り…)

茅原「それじゃあ、今度の土曜日でいいですか?」

キョン「お、おう」

茅原「では、おやすみなさい」

キョン「ああ、おやすみ」

プッ…

キョン(…)

キョン(長門、きこえるか?)

キョン(今日、お前に似た、女の子にあったぞ)

キョン(お前とは性格が似てないけど、な)

キョン(でも、俺はやっぱりお前がいないと、さびしい)

キョン(だから、戻ってきてくれ…)

シーン…

答えは、返ってこない。

>>361
長門の代わりに30手前の巨乳が出て来ても困るだろ



キョン「よう、ハルヒ」

ハルヒ「おはよう。昨日は、大丈夫だったの?」

キョン「おう、もう大丈夫だ。心配してくれたのか?」

ハルヒ(///)「そんなわけないでしょ!」

キョン「まあ、お前はそんなやつじゃないか」

ハルヒ「人聞きの悪いこと言うな!!」

キョン「へいへい」

放課後

キョン(長門がいなくても、学校にはなんら変化はない)

キョン(当たり前か…長門は、学校ではただ、一人の生徒なんだから)

谷口「おい、キョン。ラーメン食いに行こうぜ」

キョン「ああ、いいぜ」

キョン「ハルヒ、悪いんだが、今日も先に帰っていいか?」

ハルヒ「ああ、いいわよ。そのかわり、ちゃんとした見返りが必要よ?」

キョン「なんとかするさ」

谷口「よっし決まり!」

国木田「谷口、嬉しそうだね」

キョン「そうだな。あのときは結局ラーメン食えなかったからな」

国木田「あれ? 長門さんと一緒に食べたんじゃないの?」

キョン「…いや、お前らが帰った後すぐ帰ったんだよ」

国木田「って、ことはみんな食べるのは初めてになるんだね」

キョン「そういうことだな」

谷口「おお、めちゃくちゃ空いてるぜ!!」

キョン「ほんとだな。今ならすぐに食えるかも」

谷口「おっしダッシュだ!!」

国木田「ちょっと、谷口! 早すぎ!!」

谷口「一番乗り!(三人の中で)」

「らっしゃい!」

キョン「ったく歩いても変わらんだろうに……ん…?」

茅原「いらっしゃ…キョンさん!?」

キョン「ちは…!?」

谷口「ん? 長門がなんで働いてるんだ?」

茅原「どうしたの?」

茅原の声が、無理をしたように低くなる。

キョン「そ、そういえば、長門、ここで働き始めたって言ってたな」

茅原「…うん」

谷口「ああ、そうなのか。ちぇ、なんだよ結局長門はちゃんと本を読む以外に何かしてたってわけか」

国木田「へえ、でも、高校に来ないのはどうしてだい?」

茅原「え、えっと…」

キョン「おい、国木田。家庭の事情に首を突っ込むなよ」

国木田「ああ、ゴメンね。長門さん」

>>363
むしろ「いただきます」って言ってしまいそうなんだが

キョン「…」

谷口「それでよ、俺はこう言ったわけだ」

国木田「へぇ…」

キョン「…」


谷口「ふぃ~美味かったなぁ」

国木田「そうだね。それよりも、長門さんが働いてたなんて、びっくりしたよ」

谷口「そうだよな。涼宮ハルヒの連中の中で一番やりそうにないやつなのにな」

キョン「…」

国木田「さっきからどうしたんだい?」

キョン「いや、気にしないでくれ」

谷口「そんなに美味くなかったとか言うなよ!?」

キョン「いわねぇよ…」

土曜日

キョン「…おっす」

茅原「あ、おはようございます」

キョン「まさか、ラーメン屋で働いてたとはな」

茅原「はは、そうなんですよ…」

キョン「んじゃ、何処行くか」

茅原「あ、あそこの喫茶店がいいです」

キョン「わかった」

茅原「…」

キョン「…」

茅原「どうしました?」

キョン「いや、お前見てた。すまん」

茅原(///)

キョン(やっぱり、似てるなぁ)

茅原「あの、キョンさん」

キョン「なんだ?」

茅原「長門さんって、キョンさんにとって、どんな人なんですか?」

キョン「…」

キョン(そういえば、なんだろうな)

キョン「うーん」

茅原「…」

キョン「俺を、とゆうか俺達を影ながら助けてくれた奴なんだ」

茅原「そんなにすごい人なんですね」

キョン「でも、俺が、その、俺達があいつを…」

茅原「え?」

キョン「あいつを…」

茅原「…」

茅原「あ、このメロンソーダ美味しいですよ!」

キョン「お、ああ」

茅原「私が似てるんですよね?」

キョン「…ああ」

茅原「私のことは、長門って呼んでいいですよ!」

キョン「…え」

茅原「私も、できるだけ、その、長門さんみたいに接しますから」

キョン「いや…いい」

キョン「長門はお前に似てるけど、お前じゃない」

茅原「そうですよね…はは、私何言ってんだろ…」

キョン「いや、ありがとう。嬉しいよ」

茅原「…え?」

キョン「こんな。逢って間もないのに、ここまでしてくれてさ」

茅原「…いや、キョンさんに元気になってもらいたくて…」

キョン「…茅原」

茅原「はい?」

キョン「本当にありがとう」

茅原「…」

店員「あじゃっしたー」

キョン「ふぅ…外はもう寒くなったな…」

茅原「そうですね」

キョン「あれ? 大丈夫なのか?」

茅原「私はけっこう丈夫なんですよ! …くしゅん!」

キョン「おいおい…」

キョン(ああ、そうだ)

茅原「…?」

キョン「ほれ、マフラーだ。風邪引くなよ」

茅原「あ、ありがとうございます!」

キョン(ダメだ…)

キョン(どうしても、長門が重なる)

キョン「…」



茅原「今日は本当に面白かったです! また、誘ってくださいね」

キョン「ああ」

茅原「では、帰りこっちなので、失礼します」

キョン「おう」

キョン(…長門……)

キョン(…マンションに寄ってみるか)


キョン(そういえば、長門がいないなら、金のことはどうなってるんだろ?)

喜緑「あら、キョンくん」

キョン「き、喜緑さん」

喜緑「私の部屋の前でどうしたの?」

キョン「え、ここは、長門…」

喜緑「ああ、長門さんですか」

喜緑「長門さんなら、ほら」

喜緑が部屋のドアを開ける。

長門「…」

キョン「長門…なのか?」

長門「そう」

キョン「長門!!!」

長門「だれ?」

キョン「は?」

長門「あなたは、だれ?」

キョン「お、おい。何言ってんだ?」

長門「私はあなたの事を知らない」

キョン「…え?」

キョン(嘘…だろ?)

喜緑「あまり話しかけないであげてください。修復中ですから」

キョン「修復…中?」

喜緑「はい」

キョン「どういう、ことですか? それに、なんで喜緑が…」

喜緑「そういえば、教えてませんでしたね」

喜緑「私も長門さんと同じなんです」

キョン「長門、同じなんちゃらヒューマノイドなんですか?」

喜緑「そうですよ。わかりませんでしたか?」

キョン(というか、わかるはずがない)

キョン「それより、長門は…?」

喜緑「とても苦労しましたよ。長門さんの残っているデータをもとに、作り直したんです」

長門「…」

喜緑「形のみなので、上手く働きはしませんよ」

キョン「長門…」

長門「なに?」

キョン(…くそっ)

喜緑「消去されたデータは戻りません」

喜緑「あなたたちと過ごした思い出も、なにもかも」

キョン「…長門」

キョン「ちくしょう…」

長門「どうしたの?」

キョン「…」

長門「…」

キョンは強く長門を抱きしめた。

キョン「長門、本当に、何も覚えてないのか?」

長門「そう」

キョン「…」

長門「苦しい」

キョン「ああ、すまん…」

長門「私のことを、知っているの?」

キョン「ああ、知ってるさ」

長門「そう」

キョン「…」

喜緑「彼女にはとりあえず、違う思考ルーチンを入力して、試運転してみたんですよ」

キョン「…」

喜緑「会いませんでしたか?」

キョン(…まさか……)

キョン「茅原…ですか?」

>>206の「体の悪いとこ全部消して」が重過ぎる……

喜緑「そうですよ。やっぱり、会ってたんですね」

キョン「はい…」

喜緑「でも、もうすこしで本当の、オリジナルの長門さんで、動くようになります」

キョン(長門は、物じゃない)

キョン(動くなんて言い方は、良くない)

長門「…」

キョン「長門と、散歩していいですか?」

喜緑「彼女の能力は、前のように強力ではありません。すぐに体調を崩すし、歩くのもおぼつきません」

キョン「そんな…」

喜緑「形が戻っただけでも、良かったと思ってください」

キョン「…わかりました」

長門「…」

キョン「行こう、長門」

長門「わかった」

フラリフラリと、立ち上がる長門。

キョン「おい、長門」

長門「なに?」

キョン「マフラー、つけとけ」

キョンは、長門にマフラーをつけてやった。

長門「ありがとう」

キョン「…あの、公園へ行こう」

長門「どこ?」

キョン(公園も、忘れちまったのか…)

長門「名前を教えて」

キョン「俺は…キョンだ」

長門「それが、名前?」

キョン「本名で呼ばれるのはちょっとばかし違和感があるからな」

長門「そう」

キョン「長門、本は好きか?」

長門「字が読めない」

キョン「…」

キョン(長門…お前、もう)

長門「…」

キョン「長門…」

長門「なに?」

キョン「お前の、いる目的は、なんだ?」

長門「わからない」

キョン「お前は、自分が何なのか、知ってるか?」

長門「わからない」

沢渡真琴を思い出した

>>408
やめろ!思い出させるな・・・

>>410
   グスン
(´っω;`) つ http://menti.sakura.ne.jp/music/test/kaze.mid

キョン「…」

長門「…」

長門「あなたは、だれ?」

キョン「え? さっき、言ったじゃないか」

長門「だれ?」

キョン(まさか、記憶力もないのか?)

キョン「…キョンだ」

長門「それが、名前?」

キョン「…長門っ!」

公園のベンチ。キョンは人目をはばからずに、長門を抱きしめる。

キョン「うぅ…うっうっ…」

長門「なぜ、泣いているの?」

キョン「…お前を……」

キョン(これじゃあもう、長門でも、なんでもないじゃないか)

キョン「お前を…助けられなかったから…」

長門「私はここにいる。安心して」

キョン「…」

キョン(違うんだ、長門。そうじゃ、ないんだ)

長門「…ゴホッゴホッ!」

キョン「!! 長門!」

長門「ゴホッ…ハァハァ…」

キョン(くそっ、体調も崩しやすいって言っていたが…)

長門「離れないで」

キョン「え?」

長門「あなたが安心できるまで、このままでいい…ハァ…ハァ…」

キョン「でも、お前が…」

追い付いたー

明日まで残ってる?

ちょっと休憩。

>>418
わからんなー。
過疎ったらそこで試合終了です。

さぁて、IDが変わったところで続きを書きますか。

みなさん! 今日はもうすこしだけお付き合いください~

長門「私は、大丈夫。気にしないで」

キョン「長門…」

キョン(長門は、苦しんでる)

キョン(でも、長門は望んでいる)

キョン(俺が選ぶ道は、どっちなんだ?)

キョン(俺は、どんなに後悔しようと、長門を、助ける)

キョン「俺は、もう安心したよ。次は長門が安心する番だぜ」

長門「そう」

キョンは長門をおんぶして、猛ダッシュした。

キョン「ちょっとばかし揺れるが、心配するな」

長門「大丈夫、平気」

キョン「そうか」

長門「…あなたはなぜ、私を…ゴホッ…助けるの?」

キョン「…わからん。でも、お前には借りがあるからな」

長門「借り?」

キョン「ああ、たくさん、たくさんな」

長門「ごめんなさい」

長門「私はあなたのことを、知らないのに」

キョン「…これから、知っていけばいい」

キョン「俺は、お前がどうなっても、絶対に、拒んだりしない」

キョン「お前を、傷つけたりしない」

長門「……そう」

キョン(これから一つずつ、思い出せばいい)

キョン(思い出さなくても、俺は諦めない)

喜緑「やはり、機能装置が不十分でしたか…」

キョン「…長門」

長門「あなたが泣くことはない」

キョン「…」

長門「すぐ、よくなるから」

キョン「なにか、読みたい本はあるか?」

長門「…これ」

キョン「字、読めないんだよな」

長門「そう」

キョン「俺が読んでやるよ」

長門「ありがとう」

キョン「あなたはだれ?」

キョン「少女は小首を傾げながら言った」

キョン「なにも覚えてないのか? 僕はそう質問した」

キョン「全然しらない、わからない」

キョン(…読むのが、…つらい)

長門「どうしたの?」

キョン「…僕は泣き崩れた…」

長門「…もう、いい。ありがとう」

キョン「いやまだ…」

長門「あなたが、つらそう」

キョン「…すまん」

長門「…」

キョン「長門…お前…」

長門の瞳から、小さな涙がツーっとこぼれた。

長門「…」

キョン「長門、泣いてるのか?」

長門「…わからない」

喜緑「これは…!?」

キョン「なんですか、喜緑さん!」

喜緑「長門さんの体に、ウイルスが侵入しています!!」

キョン「…!?」

キョン(なんで、長門ばっかりが…!!)

長門「あっ…ん……ああっ…」

キョン「長門!? どうした!?」

長門「んふぁ…あん…んん…」

キョン「やめろ! 長門の中に、入るんじゃねー!!」

喜緑「すでにウイルスが大半を占めている!」

長門「へい…き?」

キョン「え?」

長門「あなたは…平気? ああっ、んん……」

キョン(このままじゃ、長門が、おかされちまう…)

キョン「俺のことなんか考えるな!」

長門「ハァハァ…平気…なの?」

キョン「ああ、俺は平気だ。そんなこと、今は全然関係ない!」

長門「そう…良かった…」

そういうと、長門は目を閉じた。

キョン「長門…?」

キョン「なぁ、長門? どうしたんだ、おい!」

喜緑「なんとか処置をしてみます」

キョン「ながと、ながと、ながと!」

喜緑が、長門の手首を噛んだ。

長門の体が痙攣する。

キョン「長門…?」

喜緑「とても強力なウイルス駆除ナノマシンを注入しました。これで大丈夫なはずです」

キョン「そ、そうですか…」

長門の体はなおも、痙攣している。

キョン「長門…?」

ビクンビクンと、大きく痙攣する。

喜緑「でも…」

喜緑「このナノマシンは、彼女の体さえ、破壊してしまうかもしれない…」

キョン「!? なんでそんなもんを!」

喜緑「即効性があって、強力なものでないと、間に合わないからです…」

キョン「長門! 大丈夫か!?」

長門「…」

痙攣は止まらない。

キョン「長門!」

長門の手が、黒く染まる。

キョン「!! 長門!!!!!」

脚も、黒に染まっていく。

喜緑「やはり、免疫ウイルスが殺されましたか…」

キョン「なんとかならないんですか!?」

喜緑「無理です、このナノマシンを殺すことは、自然消滅以外ないのです」

キョン「長門おおおおおおおおおおおおおお!!!」

タオルで、長門の黒く染まっていく体を、拭くキョン。

キョン「おちろ! おちろ、おちろ!!」

喜緑「無駄よ、キョンくん!」

キョン「長門、これから、色々知っていこう…」

キョン「そして、思い出していこう…」

キョン「なあ…長門…」

長門の体は、すべて、黒に染まってしまった。

キョン「長門?」

長門「」

キョン「長門? おい、長門?」

キョンは、長門の頬に触れる。

まるで、生気を感じられない冷たさ。

喜緑「…だめ……でしたね」

キョン「…そんな」

喜緑「…」

キョン「喜緑さん! なんとか、なんとかならないんですか!?  長門を、治せないんですか!?」

喜緑「人間で言うと、既に死んでしまったと考えてもいいわ」

キョン「そんな!」

喜緑「死んだ人を生き返らせるなんて、できないわ」

キョン「おい…長門…」

長門「」

キョン「俺を、守るんじゃなかったのか?」

長門「」

キョン「返事、してくれよ」

長門「」

キョン「なぁ…長門ぉ…」

キョンは長門の手を押さえて、泣き崩れる。

キョン「俺が、ハルヒと閉鎖空間に閉じ込められた時、お前は」

キョン「『また図書館に』って、言ったよな?」

キョン「結局、図書館に言ってないじゃねぇか…」

キョン「約束はしてないけどさ…」

キョン「お前と、また、図書館に、行きたかった…」

長門「」(ピクッ)

キョン「…?」

長門「…」

キョン「長門?」

長門「…と………しょ…………かん」

キョン「長門!!」

長門「私は……あなたと………」

長門「図書館へ………行きたい…」

喜緑「どいて!」

喜緑がすぐに、手首を噛んだ。

キョン「…」

長門「…また、図書館に…」

キョン「ああ、行こう。絶対に」

長門「…わかった」


キョン「おーっす、ハルヒ」

ハルヒ「今日は元気ね、キョン」

キョン「ハルヒ、喜べ。長門が来てたぞ」

ハルヒ「ほんと!? …まぁ私よりあんたの方が喜んでるみたいだけどね」

キョン「まぁな」

キョン(あのあと相当大変だったからな…)

ハルヒ「これでやっとまともな活動ができるわねぇ」

キョン(いつもまともじゃねぇだろ…)

放課後

コンコン

長門「どうぞ」

キョン「よう、長門」

長門「…」

キョン「また、本読んでるのか」

長門「…もう、読む本がない」

キョン「じゃあ、図書館に行くか」

長門は静かに、数センチほど首を縦に振った。

キョン「じゃあ、行こう。今すぐに!」


END...

えー終了でござる。
いやー毎回スレ立てても保守してもらわないと完結できないSSばっかり書いていたけど、ちゃんと落ちることができた。
これは、みんなが保守、支援してくれたおかげです。

1000レス行きたいなぁ~。一度も1000言ったことないから…
とりあえずなんか、また書くかもしれません。
そのときは…?

このままじゃ1000完全に無理だな…。
大分過疎っちゃったしw
新しく書くか、続きをちょびっとだけ書くか…。
どっちにしたらいいかしら?

茅原編みたいなの書けるか?

茅原+朝倉の絡みを見てみたいです

>>490
書けるよー。
茅原人気無いと思ってたら意外とあることに驚いてるww
では、またちょっと書くの遅いと思うけど、そこはどうか怒らないでね!

タイトル『もしもキョンが長門のマンションに行かなかったら』

>>491
できたらやります。
朝倉さん一回死んでるからなぁ~…

茅原(…マフラーもらっちゃった…)

喜緑「どうだった? 茅原」

茅原「あ、喜緑さん。うん、とってもいい調子」

喜緑「そう。あなたはその体のままがいい?」

茅原「うーん…。もうちょっといたいな。それに…」

喜緑「それに?」

茅原「好きな人、できたから……///」

喜緑「あらあら…頑張ってね」

茅原「うん!」

キョン「はぁ…」

キョン(長門は、戻ってこないのか…)

キョン「…」

キョン(茅原に、失礼だよな。こんなこと言ったら)

ガチャ

妹「ねぇ、今日だれと遊んでたの?」

キョン「ん、今日はまた、お前の知らん人だ」

妹「ええ~教えてよぉ」

キョン「…茅原ってやつだ。長門とめちゃくちゃ似てるんだ」

妹「ゆきりんに? うわぁー見てみたぁーい」

キョン「とりあえずもう早く寝なさい」

妹「ちぇーケチー」

<<497
みのりんとは関係ないから大丈夫だよ!

授業中

キョン「ボーー…」

キョン(あー…集中できねぇ…)

無意識に携帯を取り出すキョン。

キョン「ん…メール…」

キョン(茅原からか。そういえば、あの時に交換したんだっけ)

茅原『授業中にすいません! 今日の夕方会えたらラーメン屋の近くで会えませんか?』

キョン「…」

放課後

キョン「ハルヒ、今日、先に帰っていいか」

ハルヒ「今日も谷口たちと?」

キョン「いや、ちょっと気分が優れんのだ」

ハルヒ「ふーん…わかったわ」

キョン「すまんな」

ハルヒ「まぁ、有希のこともあるしね」

キョン「ああ…」


茅原「…」

茅原「あ、キョンさ~ん」

キョン「おう、茅原。すまん、待ったか?」

茅原「いえ、私も今仕事終わったところですから」

キョン「そうか。で、どうしたんだ?」

茅原「いや、今日は私が個人的にキョンさんに会いたかったから…」

キョン(///)「そ、そうか…どこか、行くか?」

茅原「と、図書館に行きたいですっ」

キョン「図書館か…ああ、いいぜ」

茅原「それじゃあ、行きましょう!」

キョン「…」

キョン(茅原…か。こんな長門も可愛いな…)

キョン「茅原は、なにか好きなものあるのか?」

茅原「そうですねぇ…うーん。なんだろう」

茅原「あ、読書が好きです!」

キョン「はは、じゃなきゃ図書館には行かないよな」

茅原「あ……///」

キョン(顔赤っ)

キョン「どうした? 顔、赤いぞ?」

茅原「ひひゃ!」(顔、近すぎぃ…///)

キョン「…? まさか、熱出して無いよな!?」

茅原「え?」

キョンはすかさずでことでこをあわせる。

茅原「は、はわわわわ…」

キョン「ふう、良かった……」

茅原「は、はひー…」

バタリと倒れる茅原。

キョン「お、おい! 茅原!?」

キョン(やめてくれよ…)

キョン(こんなこと、もう二度と見たくないのに…)

茅原「は、ここは!」

キョン「うおっ! 無事だったか?」

茅原「え、私は一体…?」

キョン「いきなりぶっ倒れたからビックリしたぜ。ったく、驚かすなよなぁ…」

茅原「は、はい…」

キョン「体調が悪くなったらすぐに言ってくれよ?」

茅原「わ、わかりました…」

茅原「あの、キョンさんって、優しいんですね」

キョン「…そうか? いや、な。長門も体調崩したからさ…」

茅原「そ、そうなんですか?」

キョン「ああ。あいつは、そのまま…」

茅原「……あ、図書館見えてきましたよ!」

キョン「お、おう」

茅原「今日は何を借りようかな」

キョン「…」

キョン(そういえば、茅原はいつも私服だな)

キョン(私服の長門ってのは、意外といいもんだな)

茅原「うわぁーいつ来ても落ち着きます!」

キョン「そうか?」

キョン(俺にはいまいちわからんが…)

茅原「これ、もう入ってたんだ! あ、これも!」

キョン「…」

キョン(茅原、楽しそうだな)

茅原「…ハッ、キョンさん、おもしろくないですか?」

キョン「いや、別に。お前見てると飽きないよ」

茅原「そ、そうですか……///」

茅原(誉め言葉ととって、いいんだよね?)

茅原「…」

キョン(!!)

茅原「…」

キョン(本読んでるとき、長門にそっくりだ)

キョン(茅原…いつもは笑顔の長門だが、読書してる時は、長門そのまんまだ)

茅原「……」

キョン「どうだ、茅原。面白いか?」

茅原「…ユニークです」

キョン(フフッ)「…そうか」

うっひょー!
まさか残ってるとはw
みなさん、本当にご苦労様です~。

今日も、続き書くんで、どうぞよろしくっ

おかえり

>>582
ただいまー


今日も書かせていただきますが、完結するかはわからないっす。

キョン「…」

茅原「…んー…」

キョン「なあ、茅原。そろそろ出ないか?」

茅原「もうすこしだけ…」

キョン「…」

キョン(もう3時間はいるんだが…)

茅原「…」


キョン「そろそろ…」

茅原「…」

キョン「…」

キョン「茅原!」

茅原「ふぁい!」

キョン「図書館もう閉めるってさ」

茅原「そ、そうですか」

キョン(やれやれ、長門以上に読書好きだな…)

茅原「す、すいません! わ、私、自分の世界に…」

キョン「いや、いい。気にするなよ」

茅原「うう…ごめんなさい…」

キョン「まぁ、少しぐらい俺にかまってくれよ?」

茅原「は、はい…」

キョン「…」

ふいに、冷たい風が吹く。

茅原「うう、寒いですっ」

キョン「大丈夫か?」

茅原「大丈夫です…これが、ありますから!」

キョン「それは、マフラーか」

茅原「このマフラーとっても暖かくて、風邪なんかへっちゃらです! …くちゅん」

キョン「(クスッ)…ほんとかよ…」

茅原「だ、大丈夫です…ジュル」

キョン「鼻水でてるぞ」

キョンは、茅原の鼻水をティッシュで拭いてやった。

茅原「あ、すいません」

キョン「図書館との温度差もあるし、大丈夫か?」

茅原「だいじょーぶです。……はは、キョンさんに迷惑かけっぱなしです」

キョン「別に、俺は迷惑だと思ってないぞ?」

飯言ってきま~す

茅原「え…?」

キョン「迷惑かけてるのは、俺だよ」

茅原「そんなこと…」

キョン「今日だって、茅原に、長門に似た、お前に会いたかったから、来たんだ」

茅原「…」

キョン「お前のことを、長門だと思っちまう俺は…最低だ」

茅原「私は、それでいいですよ?」

キョン「いいや、よくない。お前は茅原だ。長門じゃない。それなのに…」

茅原「…キョンさん」

キョン「……今日は、ありがとう。また、誘ってくれよな?」

茅原「は、はい…」

キョン「じゃ、またな」

茅原「さようなら…」

茅原「…」

長門宅

茅原「はぁ…」

喜緑「あら、どうしたの? 茅原。何かあったの?」

茅原「どうしたら、私を、私として見てくれるのかな…」

喜緑「でもあなた、それでもいいとか…?」

茅原「あの人には、早く立ち直って欲しいから…」

茅原「って、なんで喜緑さん知ってるんですか!?」

喜緑「あらあら、どうしてでしょうかねぇ~♪」

茅原(///)

茅原「でも、長門さんって、どんな人なんだろ?」

喜緑「長門さん?」

茅原「あのね、その、あの人が私に凄く似てるって言うから…」

喜緑「きっとあなたみたいに可愛いのよ」

茅原「可愛い…!? いや、私は可愛くないから…」

喜緑「自分にもっと自信を持ちなさい? あなたは黙っていれば可愛いんだから」

茅原「黙っていれば!?」

喜緑「というか、どんくさいところも、可愛いところに入るかな?」

茅原「私って…どんくさい?」

喜緑「自覚はしてるの?」

茅原「…うん」

喜緑「茅原、さっきも行ったとおり、自分に自信を持ちなさい。あなたはあなたらしくアタックすればいいのよ」

茅原「喜緑さん…」

喜緑「勇気を持って、茅原」

茅原「…うん!」

キョン「ふう…」

キョン(今日は日曜日…か)

キョン「さて、支度するか」


キョン「おっす」

ハルヒ「キョン…あんたはどうすればそんな遅く来れるの!?」

キョン「昨日は体調が悪かったんだ。あまり寝付けなかったんだよ」

ハルヒ「…まぁ、いいわ。今日は有希がいないから四人で、二人での行動になるわ」

キョン「…」

ハルヒ「それじゃあ、ひきなさい」

キョン「おう」

キョン 赤
ハルヒ 無
古泉  赤
みくる 無

キョン(古泉かよ…)

古泉「よろしくおねがいします」

キョン「おう」

ハルヒ「それじゃあ、一時にここ集合、遅れないでよね!」

キョン「おう」


キョン「にしてもあいつは長門がいなくてもあんた調子なんだな」

古泉「そうですねぇ…」

キョン「立ち直りが早いのか」

古泉「いろいろ理由はあると思いますがね…」

キョン「理由?」

古泉「理由というものは、一つあれば立ち直れるものですよ」

キョン「確かにそうだな」

古泉「涼宮さんは、どんなことがあっても揺るがない、一つの理由があるから、あのように調子を狂わせることは無いんですよ」

キョン「それは、なんだ?」

古泉「あなたなら、自然とわかると思いますよ?」

キョン「わからん」

古泉「…それは残念です♪」

キョン(…きもちわるい)

古泉「おや…あれは…」

キョン「…長門?」

キョン(いや、こっちを向いて激しく腕を振っている…茅原か)

茅原「おでかけですか?」

キョン「いや、たいしたことじゃないさ」

古泉「はじめまして、僕の名前は古泉一樹です。よろしく」

茅原「あ、どうも。茅原です」

キョン「古泉、席を外してくれないか?」

古泉「おや、どうしたんですか?」

キョン「いや、いろいろと話がしたいんでな」

古泉「…わかりました。それでは、集合30分前に集合しましょう。それでは、茅原さん」

茅原「え…?」

茅原「キョンさん、古泉さんはどこに?」

キョン「ああ、気にすんな。んで、どうしてこんなところにいたんだ?」

茅原「今日は、キョンさんに大事な、ことを言いにきました!」

キョン「ほう、なんだなんだ?」

茅原「恥ずかしいから、実は携帯電話にしようかな、と思ったんだけど…」

キョン「…」

茅原「実は、私。茅原は、キョンさんのことが」

茅原「好きです!」

キョン「…」

茅原「…」

茅原(言っちゃったぁ……!)

キョン「あ…その…なんだ…」

キョン(告白されるってのはこんなにも恥ずかしいもんなのか……!)

キョン「茅原のことをまだ、ちゃんと知らないから…さ」

茅原(ああ、やっぱり私ってどんくさい…!)

茅原(順序、間違えちゃったかな…?)

キョン「だから…その…」

茅原「いいんです! いやだったら…」

キョン「いや、いやじゃないんだ」

茅原「…?」

キョン「…もうすこし、お前のことを、知ってからがいいんだ」

茅原「え?」

キョン「もっともっと、いろんなことを知ってから、付き合いたいんだ」

茅原(ということは…?)

キョン「恋人じゃなく、もう少しの間、友達として、付き合ってくれないか?」

茅原「は、はひ!」

キョン「まだ、微妙な答えしかできなくてすまん。まだ、いろいろと心の整理ができてないんだ」

茅原「大丈夫です! 私は…」

キョン「…! もうこんな時間か」

茅原「あ、もうですか?」

キョン「ああ、すまん。んじゃ、また今度な」

茅原「はい!」


茅原(キョンさん…一体何してるんだろ?)


キョン「すまんすまん」

ハルヒ「あんた、また遅れたわね!」

茅原(あの女の人は?)

キョン「ちょっと、いろいろあってだな」

ハルヒ「言い訳しない!」

茅原(そうなんだ…)

茅原(女の人が、いるんだ…)

ハルヒ「もっと努力しなさい! そっちが最優先よ!」

キョン(なんだか、嫌な予感がする…)

登校中…

キョン「ふう…」

キョン(…)

谷口「おっすキョン」

キョン「おう」

谷口「そろそろクリスマスだなぁ~」

キョン「そうだな」

谷口「…彼女欲しいなぁ」

キョン「別に、いらんだろ」

谷口「つまりあれか? お前は、今の暮らしで安心してるってのか?」

キョン「そんなことは言ってないだろ」

谷口「はぁ~羨ましいぜぇ。俺もあんな美女三人に囲まれたいぜ」

キョン「ハルヒも含んでいいのか?」

谷口「見てくれはいいんだから美女だろーが」

キョン「…まあ、今は美女二人なわけだけどな」

谷口「でもよ、ラーメン屋で働いてるのがわかっただけでもよかったじゃねえか」

キョン「…そうだな」

キョン(茅原…長門…)


ハルヒ「鍋パーティーするわよ」

キョン「…いきなりだな」

古泉「長門さんはどうするんですか?」

ハルヒ「そうね…家に行って、呼んでみようかしら」

キョン「!」

キョン「やめとけ、ハルヒ。あいつは今旅行中だ」

ハルヒ「え、そうなの?」

キョン「ああ。しかも海外だそうだ。うらやましいぜ」

ハルヒ「ふ~ん…」


次の日。

キョン「ふわぁぁ……」

谷口「うー…」

キョン「おう、谷口。今日も冴えない顔をしてるな」

谷口「キョン…風邪ひいてることを察してくれよ…」

キョン「あ、ひいてたのか」

谷口「無関心すぎだろ…」

キョン「とりあえず、彼女のいないお前に特別に招待しようと思う」

谷口「はぁ? なににだよ」

キョン「SOS団主催、鍋パーティーだ」

谷口「どこでやるんだ?」

キョン「文芸部室。俺達が使ってる部室だ」

谷口「…俺達? 何わけのわからんこと言ってやがる」

キョン「は…?」

谷口「とりあえずその意味不明架空団体の一員に俺が入れられてるんだったら、俺は今日をもって退団するぜ」

キョン(おまえなんか入ってねぇよ)

キョン(一体、こいつは何言ってんだ?)

キョン(ん…?)

キョン(ハルヒが、いない?)

国木田「おはよう、キョン」

キョン「おい、ハルヒは今日休みか?」

国木田「ハルヒ?」

国木田「誰だい、それ」

キョン「!?」

キョン「おまえ、何言ってんだ?」

国木田「キョンこそ、何言ってるんだい?」

キョン「…いや、すまん。忘れてくれ」

国木田「? そうかい?」

キョン(なんで…? なんでだ?)

*「どうしたの、キョンくん」

キョン「!」

*「私の席をジロジロ見て…」

キョン「…なんで、お前がここにいる?」

*「え? なんのこと…?」

キョン「朝倉…涼子」

朝倉「私、何かひどいことでもしたかしら?」

キョン「…ふん」

朝倉「…はぁ…やれやれね」

キョン(それはこっちのセリフだ)




国木田「谷口大丈夫かな…早退しちゃったし…お見舞いに行ってあげようかな?」

キョン(国木田が女だったらよかったのにな、谷口)

国木田「それより、今日はどうしたんだい?」

キョン「…別に」

国木田「いや、ほら、ハルヒとかなんとかって」

朝倉「私もその話、聞かせてよ」

国木田「あ、朝倉さん」

キョン「…お前にはなおさら言いたくないね。それに、あの席はお前の席じゃない」

朝倉「でも、私の席なんだから、仕方ないじゃない」

キョン「仕方なくねぇ…お前、バッグの中見せてみろよ」

朝倉「それで疑いが晴れるなら、いいよ?」

キョン「…ちっ」

キョン(刃物か何か…ないか?)

キョン「くそっ」

朝倉「私が通ってる病院、一緒に行こうか?」

キョン「お前と行きたくない」

朝倉「私、かなり嫌われちゃってるみたいね…」

国木田「キョン、今日の君はとても変だよ」

キョン「でも、俺の後ろの席は…」

朝倉「現実を見よ? ね?」

キョン「…」

キョン(そうだ、朝比奈さん、古泉が、まだいる)

キョン「朝比奈さん!」

みくる「?」

キョン「朝比奈さん、俺です。キョンです」

みくる「は、はぁ…?」

キョン「ハルヒがいなくなってしまって、一体どうなってるんですか?」

みくる「ちょ…ちょっと…」

キョン「あの…朝比奈さん?」

みくる「私は知りませぇん!!」

キョン「ちょっと待ってください朝比奈さん!」

みくる「きゃぁあぁ! 怖いい!!!」

鶴屋「ちょいまちな、少年」

キョン「鶴屋さん」

鶴屋「へえ、あたしの名前知ってるんだ」

キョン「そりゃもちろん…いてててててててて!!!」

鶴屋「みくるに触るんのはまだ十年早いっさ」

キョン「まって、ください…」

みくる「…」

キョン(くそ…頼みは古泉か…)


キョン「…嘘だろ?」

キョン(九組が…見あたらねえ…)

キョン「それどころか、教室自体が…ねぇ」

朝倉「どうしたの?」

キョン「…」

朝倉「ここ、私の落ち着ける場所なんだ…」

キョン(…知るかよ)

朝倉「あなたは、何か私に気に食わないことでもあるの?」

キョン「…」

キョンは無視して、朝倉を通り過ぎる。

朝倉「…あなたの誤解を、解きたいの」

キョン「…できねぇよ」

朝倉「え?」

キョン「どうしようと、できねぇよ…」

朝倉「…」

キョン(部室へ、行こう)

キョン「ついてくんなよ」

朝倉「だって…」

キョン「だってもくそもねー。お前には関係ねぇんだよ」

朝倉「…」

キョン「ん?」

朝倉「うっ…うっ…」

キョン「?」

朝倉「私…そんなにあなたに…わるいこと、した?」

キョン「…」

キョン(ああ、したさ。めちゃくちゃ、やばいことをな)

キョン「…悪いが、俺は行くところがあるんだ」

朝倉「…」

キョン「じゃあな」

朝倉「…」


キョン(長門は存在が消えちまったんだ)

キョン(いなくても、おかしくはないさ)

キョン(でも、いて欲しい)

キョンは、部室のドアをゆっくりと開けた。

キョン「…」

キョン「いてくれたか…長門」

茅原「あーキョンさん!」

キョン「!?」

茅原「どうしました?」

キョン「茅原…?」

茅原「はい。茅原です!」

キョン「…」

茅原「あ、あの、どうしたんですか?」

キョン「…いや、なんでも、ない」

茅原「…?」

キョン(長門じゃ、なかった)

茅原「びっくりしましたよー」

キョン「…」

茅原「まさかキョンさんが文芸部の部室に来るなんて!」

キョン「あ、ああ…」

茅原「どうしました?」

キョン「…いや、ちょっと考え事」

キョン「…そうだ、茅原」

茅原「はい?」

キョン「ちょっと、そのパソコン使わせてくれないか?」

茅原「は、はい! じゃんじゃん使ってください!」

キョン「ありがとう」

茅原「あっ、ちょっと待ってください!」

キョン「んお?」

茅原「…」

茅原「…どうぞ!」

…はい、ここで俺のライフポイントが尽きました。

ほんとにゴメン…遅筆な上にこんな時間までみなさまに付き合っていただいて…。

保守ってくだされば…俺は…俺は…。
早くても夜11時ぐらいに来ます。どうぞ、よろしく…。

では…。

あんまし1000いきたいとか書かないほうがいんじゃね?

キョン「長門も、一緒に」
ハルヒ「ヘイッ!カモン、カモンッ!!」
ってなっててワロタ

おっす。みなさま、保守ありがとうございます。

とりあえず更新(?)は11時です。

>>663
前立てたSSが結局落ちずに終わっちゃったんで、今回は…と思いまして…。

あれの続き、書きたかったなぁ…。

せー

キョン「…」

キョン(くそ、長門フォルダがみつからねぇ!!)

キョン(…)

キョン「…ありがとう」

茅原「キョンさん? どうしました?」

キョン「いや、なんでもない…すまんかったな」

茅原「あのあの、もしよければ…これを」

キョン「入部届け…?」

茅原「はい! 入る気があればでいいので!」

キョン「おう、ありがとうな」

茅原「は、はい!!」

キョン「…」

お、おかえり

キョンは部室から出た。

キョン(…)

キョン(なんで、茅原がいたんだ?)

朝倉「あ、キョンくん」

キョン「なんでそこにいるんだ?」

朝倉「キョンくんを、待ってたの」

キョン(こいつ、また俺を殺す気か?)

朝倉「文芸部の部室、どうだった?」

キョン「おまえには関係ないだろ」

朝倉「…」

キョン「…」(やれやれ)

キョン「部員一人にしてはやけに大きかったな」

朝倉「…そっか」

キョン「…」

朝倉「次は、どこにいくの?」

キョン「帰る」

朝倉「じゃあ、一緒に帰ろうよ」

キョン「…好きにしろ」

朝倉「やった☆」

キョン「…」

キョン(俺は、騙されんぞ)

朝倉「…ねえ、まだ、誤解してるの?」

キョン「誤解なんてしてねぇ。真実だ」

朝倉「…」

キョン「お前は、俺を殺そうと思ったことは無いか?」

朝倉「…あるよ」

キョン「…やっぱりな。それがお前の…」

朝倉「待って!」

朝倉「そうじゃないの、私、あなたが…」

キョン「…」

朝倉「あなたを、殺したいほど、好きだって事なの…」

キョン「…はぁ?」

朝倉「だから、そんな、本当の殺意なんて、ないよ?」

キョン「嘘つくな」

朝倉「ほんとよ、嘘はつかないわ」

キョン「…」

キョン「とりあえず、近寄るんじゃねえ」

朝倉「どうして?」

キョン「どうせ人気の無い場所で、サクッと刺すつもりなんだろ?」

朝倉「さっき見せたとおりバッグの中に入ってないわよ。そんなもの」

キョン「お前なら、持ってなくても、出せるだろ」

朝倉「そんな能力無いわよ、キョンくん」

キョン「…」

朝倉「熱でもあるの?」

朝倉は手をキョンの額にあてる。

キョン「!!」

キョン「やめろ!」

朝倉「きゃっ」

キョン「…」

朝倉「…熱は、無いみたいだね」

キョン「俺は正気だ!」

朝倉「…私じゃ、だめなの?」

キョン「…は?」

朝倉「私は、キョンくんと、仲良くできないの?」

キョン「…」

朝倉「私は、どうしたらいいの?」

キョン(これは、演技なのか?)

キョン「お前は…」

朝倉「ねえ、キョンくん」

キョンの手を、朝倉は両手で掴む。

朝倉「…」

キョン「な、なんだよ…」

朝倉「…キョンくん」

キョン「だから、なんだ」

朝倉「私のここ、こんなに、ドキドキしてるんだよ…?」

キョン「!!」

朝倉「ねえ……キョンくん」

キョン「…よせ」

朝倉「私、本気よ?」

朝倉「本気であなたに死んで欲しいの!!」グサ

キョン「やっぱりかよ!!」

キョン「やめろ」

朝倉「…ごめんなさい」

キョン「…」

朝倉「でも、私が言いたいこと、わかるわよね?」

キョン「…大体」

朝倉「うふっ、それだけでも嬉しいわ」

キョン「…」

朝倉「ねえ、キョンくん」

朝倉「茅原さんのこと、好きなの?」

キョン「…は?」

朝倉「茅原さんのこと、どう思ってるの?」

キョン「お前には関係ないだろ」

朝倉「でも、私が言いたいこと、わかるわよね?」

キョン「おちんぽみるく・・・」

朝倉「うふっ、それだけでも嬉しいわ」

朝倉「…」

キョン「…」

朝倉「…そっかぁ……」

キョン「朝倉、お前は何を企んでるんだ?」

朝倉「別に、なにもないわ。ほんとよ?」

キョン「どうだか…」

朝倉「あ、そろそろ曲がり角。じゃあね、キョンくん♪」

キョン「…」

朝倉「あれ? じゃあね、キョンくん」

キョン(返事なんて、しねぇよ)

キョン「…」

キョン(あいつは、一体…)

キョン宅

妹「キョンくーん。電話ー」

キョン「ん? 誰だ…? しかも自宅に…」

キョン「今変わりました、もしもし?」

朝倉「もしもし、朝倉涼子です」

キョン「…またお前か」

朝倉「…キョンくん」

キョン「用が無いなら切るぞ」

朝倉「待って!」

朝倉「お願い…ちょっとだけでいいから」

キョン「なんだ?」

朝倉「お話したいの…」

キョン「なんでだよ」

朝倉「…お願い」

キョン「…」

キョン「すこしだけだぞ」

朝倉「…うん!」

キョン(…なんで、ハルヒがいないんだ?)

キョン(ハルヒの代わりに朝倉がいる)

朝倉「でね…」

キョン(長門は戻らずに茅原が、北高にいる)

朝倉「それがね…」

キョン(朝比奈さんは、俺を知らない)

朝倉「えっと…」

キョン(古泉は、教室自体の存在が、無くなっていた)

朝倉「…キョンくん?」

キョン「ああ、なんだ?」

朝倉「…迷惑だったかな?」

キョン「…そんなことはねぇよ」

キョン「ただ、ちょっと考え事してただけだ」

朝倉「そっか…じゃあ、邪魔しちゃいけないよね」

キョン「…本当に、知らないのか?」

朝倉「なにが?」

キョン「だから…」

朝倉「……キョンくん」

朝倉「私はほんとにわからないわ」

キョン「…そうか」

朝倉「それじゃ、また明日」

キョン「…ああ」

キョン(だが、しかし。油断はできん)

キョン(あれが本気というのは、誰も証明できないし)

キョン「シャミセン、お前、喋れないのか?」

ニャー

キョン「…ちくしょう」

キョン(携帯電話の中にも、ハルヒ、朝比奈さん、古泉がない)

キョン(残ってるのは…長門の番号と一桁違いの、茅原)

キョン「…どうすりゃいいんだ…」

登校中

キョン「…」

朝倉「あ、キョンくん。おはよっ」

キョン「…」

朝倉「ちょっとぉ? 無視?」

キョン「挨拶する義理はない」

朝倉「…やっぱり、まだ誤解は解けてないのね」

キョン「ったりめーだ」

朝倉「今日こそあなたの誤解を解いて…」

朝倉「振り向かせてみせるわ!」

キョン(やれやれ)

キョン「悪いが、お前と仲良くなるつもりはない」

朝倉「え? なんで?」

キョン「絶対に、お前には裏がある」

朝倉「…」

キョン「俺を、どうしようってんだ?」

朝倉「じゃあ、これを見ても、あなたは私を疑う?」

そういうと、朝倉は後ろからキョンに抱きついた。

キョン「ぬおわっ!」

朝倉「うふふ♪ キョンく~ん」

キョン(こいつ、妹みたいなことしやがる…)

「お、おい! あの学級委員の朝倉さんとキョンくんが…!」

「ま、まじかよ…朝倉さんは俺達全てに平等だと思っていたのに…」

「ヒューヒュー熱いねぇ」

キョン「おい、そろそろ離れろ!」

朝倉「どうして? 私はあなたが好きなのよ?」

キョン「俺はお前のことが好きじゃない! 好きでもないやつに抱きつかれても嬉しくねえよ!」

朝倉「大丈夫♪ そのうち好きになるから…」

キョン「あーもー近寄るんじゃねぇ!」

キョン(…はぁ。めんどくさい性格になってやがる)

茅原「あ、おはよう、キョンさん」

キョン「…茅原」

朝倉「あら、おはよう、茅原さん」

茅原「…朝倉さんと、付き合ってるんですか?」

キョン「!!」

キョン(そんなこと、あるわけがない!)

キョンはすかさず朝倉の頭を掴み、自分の体から離した。

朝倉「ああん…」

キョン「素っ頓狂な声を出すな!」

朝倉「…もうっ」

キョン「こいつは、ただの変態だ。気にするな」

茅原「えっ、朝倉さん、変態なんですか?」

朝倉「真に受けちゃダメよ、茅原さん」

授業中

朝倉「ねえ、キョンくん」

キョン「…」

朝倉「キョンくーん?」

キョン「学級委員が授業中に話していいのかよ?」

朝倉「キョンくんだけ特別よ」

キョン「めんどくさいからあとで言ってくれ」

朝倉「…今日、私のパンツの色、なんだと思う?」

キョン「…お前、最低だな」

朝倉「言ったでしょ? キョンくんにだけ…と、く、べ、つ♪」

キョン「…知るかよ。お前のパンツに興味は無い」

朝倉「なら、誰のは興味あるの?」

キョン「…それは…」

朝倉「その反応は…あるんだぁ…」

キョン「…」

キョン(無いって言ったら、嘘になる)

朝倉「言ってよキョンくん。言わなかったら、変なうわさ、流しちゃうよ?」

キョン「はぁ!?」

朝倉「ほら、言ってよ…」

キョン「…あ、朝比奈さん」

朝倉「朝比奈さんってあの二年生の?」

キョン「あ、ああ。そうだ」

朝倉「…」

キョン「ど、どうした?」

朝倉「嘘はいけないと思うよ? キョンくん」

キョン「嘘という証拠はなんだよ?」

朝倉「なんだか、ちょっとどもった気がするのよねぇ」

キョン「…」

朝倉「ねえ、誰なの?」

キョン「……茅原」

朝倉「…ふぅん? 茅原さんねぇ…」

キョン「…」

朝倉「茅原さんかぁ…」

キョン(…くそっ)

キョン(パンツの色とかは、どうでもいい)

キョン(ただ、いつもボーっとしてると、茅原の、長門の、顔ばっかりだ)

キョン(…くそ、くそ、くそ…)

朝倉「残念…まだ、私ではダメなのね…」

キョン「一生な」

朝倉「…もうっ」

キョン「…」

キョン(授業が終わったら、行こう)

部室

キョン「よう、茅原」

茅原「あ、どうも、キョンさん」

キョン「…」

茅原「? どうしました?」

キョン(いかん、パンツのことは忘れろ!)

キョン「いや、ちょっとな、パン……食べたくないか?」

茅原「パン、ですか? うーん、今は、あまり」

キョン「そうか…」

キョン(あぶないあぶない)

キョン(本気でいいそうになっちまった…)

茅原「腰掛けていいですよ?」

キョン「ああ、悪いな」

茅原「…それでは」

そう言うと、茅原は本に視線を落とした。

キョン「…」

キョン(…長門……)

キョン(いや、違う。茅原だ。長門じゃないさ)

キョン(茅原に、失礼じゃないか)

キョン「…茅原」

茅原「はい?」

キョン「すこしだけ、いいか?」

茅原「はい?」

キョン「…」

キョンは茅原を、軽く抱きしめた。

茅原「にゃ!?」

キョン「…ちょっとだけ、このままで、いいか?」

茅原「///……ひゃ、ひゃい…」

キョン「…」

キョン(長門と、同じ匂いがする…)

茅原「…」

茅原(キョンさん、あったかい…)

キョン「…ありがとう」

茅原「…どうしたんですか? いきなり…」

キョン「いや、ちょっと…」

茅原「…」

キョン「茅原が…可愛かったから…って言うのが、理由かな…」

茅原(///)「あの、キョンさん」

キョン「?」

茅原「もし、また、したくなったら、言ってくださいね? 私、い、い、いつでもいいですかりゃ…」

キョン「…」

キョン(…どう言えばいいんだ?)

キョン「わかった」

茅原「…」(ニコッ)

キョン(///)

キョン(可愛い)

キョン(北高の唯一の文芸部…か)

キョン「茅原」

茅原「はい?」

キョン「お前、一人暮らしか?」

茅原「は、はい。ななな、なんで知ってるんですか!?」

キョン「なんとなくそんな気がしたからだ」

キョン「…そうか、猫でも飼ったらどうだ?」

茅原「ペットは、ダメなんです…」

キョン「あ、そうなのか…」

キョン「…」

茅原「…」

茅原「あの…私の家、来ませんか?」

キョン「え?」

茅原「いつも一人で…寂しいです」

キョン「…そうか」

ぐはっ…まさかこんなに時間を取っちまうとは…。

サーセン…明日またいろいろと忙しいので、今日も死にます。

(落ちなかった場合)
続きを書かせていただきます。感謝!!

(落ちた場合)
今日まで、ありがとうございました。

すいませーん…もうしばらく…お待ちを!

キョン「おし、行こう」

茅原「ほんとですか?」

キョン「ああ。嘘はつかねぇよ」

茅原「…」(やったぁ!)

キョン(喜んでくれてんのかな?)

茅原「それじゃあ、さっそく…」

キョン「いや」

キョン「まだ活動時間だろ?」

茅原「は、はい」

キョン「だから、俺の用事で帰るのはだダメだ」

茅原「でも…」

茅原「わかりましたっ。キョンさんの」言うとおりにします!

キョン「茅原、おまえ、いつも昼食誰と食べてるんだ?」

茅原「…私は、一人です」

キョン「一人…か」

茅原「部室にすぐに駆け込んで、食べてます」

キョン「…」

キョン「俺も、一緒に食べていいか?」

茅原「えっ」

キョン「いや、いやならいいんだが…」

茅原「そ、そんな! そんなことありませんよ!!」

キョン「そ、そうか?」

茅原「一人で食べるの…寂しいですし」

キョン「…」

キョン(茅原には、寂しさが、つきまとっているのか)

茅原「…」

上手くページを繰れない茅原。

キョン「…? どうした?」

茅原「…ハーハー…」

キョン「指、寒いのか?」

茅原「はい…カチカチになっちゃいました…」

キョン「…ここ、寒いからな」

茅原「…うぅ……」

キョン(読みづらそうだな…)

キョン「そういえば…」

ふと気づいたように、キョンは物置の上からストーブを取り出す。

茅原「! こんなものあったんですねぇ…」

キョン「これで暖かくなるはずだ」

茅原「ありがとうございます! …くちゅん」

キョン「……風邪、ひくなよ」

茅原「…」

キョン「…」

茅原「よく知ってましたね。ストーブのこと」

キョン「あ、ああ。以前ここに来た時に目についてたんだ」

茅原「へえ。キョンさんは見ているところが違いますね」

キョン「ほ、誉めてるのか?」

茅原「も、もちろんですよ!」

キョン「それなら、ありがとな」

茅原「いえいえ… あっ、もうこんな時間ですっ」

キョン「そうだな」

茅原「…」


キョン「嬉しそうだな」

茅原「家に男の人をあげるのは初めてなんです…」

キョン「そうか」

茅原(あれ…ちょっと待って…)

茅原(私、ちゃんと片付けてる? 生理用品とかちゃんとどこかに隠した? 下着もそのままじゃないよね?)

キョン「…どうした? 顔青いぞ?」

茅原「あ、いえ、なんでもないです…」

キョン「…そうか」

キョン「ここは…」

キョン(やっぱり長門と同じマンション…)

茅原「このマンションです」

キョン「おう」


茅原「…どうぞ」

キョン「ん」

キョン(!? ここは…)

キョン「乙女の園っ!!」

茅原「ああああああああ!!!! ちょっとみにゃいでぇ~!」

キョン「す、すまん」

茅原「かたじゅけますきゃら~! ちょっと外でてくださぁい!」

キョン(…茅原、どんくさい上に大雑把過ぎるぞ)

茅原「ハァハァ…どうぞ…」

キョン「お、おう」

キョン(相当荒作業だな)

キョン「パンツがまだ残ってるぞ」

茅原「ひゃ!? すすす、すいません!」

キョン(やれやれ)

キョン(…見慣れちまった、初めての茅原の家訪問…か)

茅原「ここに座っといてください。すぐ用意しますから」

キョン「お茶か?」

茅原「はい」

キョン「あっつーいの頼む」

茅原「はいっ。あっつぅいのですね」

キョン「おう」

茅原「はぁーい…あっつぅいの…」

バシャッ

茅原「にゃっ!」

キョン「!! おいっ! 大丈夫か?」

茅原「あつー! 熱いです!」

キョン「当たり前だ!」

茅原に近寄るキョン。すかさず上着を脱ぐ茅原。

キョン「///」

茅原「///」

世界が、数秒間、静止した。

キョン「いや、その…とりあえず、前を隠せ」

茅原「…はい…」

キョン「カーディガンも制服もびちょびちょだな…」

茅原「はい…」

ブカブカのパジャマに着替えた茅原。

茅原「…制服一着しかないです」

キョン「とりあえず、夏服で行くしかないかもな」

茅原「ふぇぇ…寒いですっ」

キョン「悪いな、俺があっつーいお茶飲みたいと言ってしまったせいだ」

茅原「いやいや! これは私のミスです! …来ていただいて早々、すいません」

キョン「…」

ピンポーン

キョン(…む?)

茅原「あ」

朝倉「あら、キョンくんじゃない!」

キョン「…お前かよ」

朝倉「まさか、私に会いに?」

キョン「会いたいわけがない」

キョン「! その、手に持ってる包丁は何だ…!?」

朝倉「あなたを殺すためよっ!」

朝倉「…じゃ、なくて、お料理のために持ってきたのよ♪」

キョン「毒入れる気じゃねえだろうな?」

朝倉「そんなことしないわよ」

茅原(朝倉さん、凄い…)

茅原(キョンさんとあんな仲良くお話できるなんて…)

キョン「俺は茅原の手料理が作りたいなー!!」

朝倉「この子、一人じゃ何も作れないのよ?」

キョン「…茅原……」

茅原「ごめんなさい…本当です」

キョン「…そうか」

朝倉「私の気持ち…いっぱい注ぐからね」

キョン「指とか入れるなよ」

朝倉「そこまで病んでないわよっ」

>>822
キョン「俺は茅原の手料理が作りたいなー!!」

朝倉「あら」

朝倉「いつもは私にまかせっきりなのに、今日はどうしたの?」

茅原「そ、そうかな? いつもこれくらいだと思うけど…」

朝倉「ま、さ、か…キョンくん、狙ってるの?」

茅原「///…そ、そんなこと…」

朝倉「あららぁ…? 顔真っ赤よ?」

茅原「もうっ」

朝倉「うふふ…でも、キョンくんは私のものよ」

茅原「えっ」

>>822
ミスw訂正ww
× キョン「俺は茅原の手料理が作りたいなー!!」
○ キョン「俺は茅原の手料理が食べたいなー!!」

>>825さん、サンクス!

朝倉「キョンくんと私はもう、なんでも知っている仲よ?」

茅原「そ、そうなの?」

朝倉「だって私たち夜を共に…」

茅原「どど、どういうことなの?」

朝倉「エッチしたのよ♪」

茅原「///」(ボンッ)

朝倉「あらら、爆発しちゃったわね」

朝倉「茅原さんって、からかいやすいわねぇ…」

茅原「それじゃあ、キョンくんと朝倉さんはもうカップルなの?」

朝倉「…ごめんなさい、さっきのは全て冗談よ」

茅原「えっ…?」

朝倉「私は、キョンくんが私を求めるまで、誰ともする気はないわ」

茅原「…」

朝倉「うふっ、料理作ってる時に下品だったわね。反省反省♪」

茅原「…」

朝倉「あと、茅原さん」

茅原「な、なに?」

朝倉「カップルは、決してエッチしたら成立するもんじゃないのよ?」

茅原「…」

朝倉「それだけは、覚えておいてね?」

茅原「うん…」


朝倉「はぁーい! どうぞ召し上がれ~」

キョン「…誰が作ったんだ?」

朝倉「もちろん私と茅原さんよっ」

キョン「お前が作ってなかったら最高傑作だったのにな」

朝倉「ひどいこと言うわねぇ~」

茅原「お口に合わなかったら、その…」

キョン「茅原」

茅原「はい?」

キョン「うまいよ」

朝倉「あら、私には言わないの?」

キョン「お前の顔見たらまずくなったわ」

朝倉「わたしが作ったのがそんなにいや?」

キョン「…うるせぇ」

朝倉「キョンくんのツンデレー」

キョン「一度もデレた記憶は無い」

朝倉「あら…電話の時…」

キョン「あーあーナニモキコエナイ」

茅原「…」

茅原「…仲がいいんですね、お二人は…」

キョン「…茅原」

朝倉「茅原さん?」

キョン「なんで、泣いてんだ?」

茅原「えっ? あっ…」

キョン「朝倉、お前のせいで、茅原が泣いちまったじゃねぇか」

朝倉「えっ、私のせい?」

キョン「なんで、泣いてるんだ?」

茅原「…わかんないです」

キョン「泣かないでくれよ」

茅原「…」

キョン「朝倉が泣いててもかまわんが、茅原には…その…」

茅原「…」

キョン「笑顔が、一番、似合うから…さ…」

茅原(///)

朝倉「…私、帰るね」

茅原「え、あ、うん」

朝倉「茅原さん」

茅原「なに?」

朝倉「羨ましいわね」

茅原「…?」

朝倉「本当に…殺したいくらい」

茅原「!」(ゾクッ)

朝倉「それじゃあね、茅原さん、キョンくん」

キョン「二度と来るなー!」

茅原「…」

キョン「ど、どうした?」

茅原「寒気が…」

キョン「…本格的に風邪とかじゃないよな?」

茅原「違います…と、思います」

キョン(違いますと思いますって…)

キョン「とりあえず、あたたまらなきゃまずいな」

茅原「…キョンさん」

キョン「…ん?」

茅原「…してください」

キョン「!? 何を!?」

茅原「さっきの、です」

キョン「…茅原」

茅原「ダメ、ですか?」

キョン「いや、別に…」

茅原「…」

キョン「わかった」

キョン(…)

キョン(さっきとまったく違う緊張感があるな…)

茅原「…グスッ…」

キョン「! 茅原っ!?」

茅原「人の体って、こんなに、温もりがあるんですね…」

キョン「…」

茅原「…」

キョン「泣かないでって、言っただろ」

茅原「ご、ごめんなさい…」

キョン「謝らなくていいさ、こういうときは、ただ、笑っていてくれればいい」

茅原「キョンさん…」

キョン(いかん、未だにパンツのことを考えている…空気を読め、俺)

茅原「キョンさん」

キョン「なんだ?」

茅原「図書館で、カード作ってくれましたよね?」

キョン(…?)

キョン(それは長門であって、茅原ではないはずだ)

キョン「いや、俺じゃないと思うぞ?」

茅原「で、でも…」

茅原「オロオロしてた私に声をかけてくれて…」

キョン「そうだったか」

茅原「それで、私たちは知り合ったんですよ?」

キョン「いや、俺はお前を…」

茅原「?」

キョン「長門に似てるって…」

茅原「長門…? どんな子ですか?」

キョン「…」

キョン(マジかよ…)

茅原「…? あの時のキョンさんは、ゆっくりと私に声をかけてくれて…まさか、同級生とは思えませんでした」

キョン「…そ、そうだったな。そうだった…」

茅原「///」(急に、恥ずかしくなっちゃったぁ!)

茅原は、抱きしめているキョンをドンッと押した。

キョン「うおっ」

茅原「ごごごご、ごめんなしゃい!」

キョン「…急にどうしたんだ?」

茅原「ちょっと…恥ずかしくなりました///」

キョン「…茅原はさ」

茅原「?」

キョン「涼宮ハルヒって、知ってるか?」

茅原「知らないです」

キョン「そうか…」

茅原「あの、誰ですか?」

キョン「いや、俺の知り合いだ。気にしないでくれ」

茅原「…ご飯、片付けましょっか」

キョン「そうだな」

茅原「にゃ!」

パリーン

茅原「うにゃ!」

パリーン

キョン「…」

茅原「へ、へへ…」

キョン「俺がやるから、茅原は座って待ってろ」

茅原「いや、大丈夫です! これくらいできますから!」

茅原「みゃ!」

パリーン

茅原「…」

キョン「…」

キョン「…かわれ」

茅原「はい…」

980いったら立てるわ

ぱーとスレにしないから安心しろ

キョン(朝倉がいないときはどうしてんだよ…)

茅原「すいません…」

キョン「気にすんな」

茅原「手伝いましょうか?」

キョン「よし、じゃあ、そこにいてくれ」

茅原「それ、お手伝いですか?」

キョン「もちろんだ」

茅原「フフッ…キョンさん、おもしろい」

>>850
はーい。
でも今日で980行くかな? それはちょっと心配っすw

それにしても、けいおん!のデスクトップアクセサリーあるのにハルヒの公式のはないのかね?
俺は、ハルヒじゃなく長門だけども

茅原「それじゃあ、私はここにいますね」

キョン「おう、助かるよ…」

茅原「って、なんでやねん!」

キョン「ノリツッコミか、茅原」

茅原「フフ…」

キョン「…」

茅原「ねえ、キョンさん」

キョン「ん?」

茅原「どうしたら、このどんくさくて、不器用を、直せるんでしょうね?」

キョン「…それが、茅原なんだから、いいと思うぜ」

茅原「…」

キョン「茅原はそれで、いいんだと思う。家事とかは、すこしずつ身につけていけばいいんじゃないか?」

茅原「///…はひ!」

キョン「まずは噛まないように頑張ろうな」

茅原「…はい」


キョン「よっし…」

キョン「できるだけ、やっといたからな。食器の片付ける場所がわからんから置いとくぞ?」

茅原「…」

キョン「…茅原?」

茅原「スースー…」

キョン「…寝ちまったか」

茅原「…むにゃ…んん…」

キョン「可愛い、寝顔してるな…」

キョン(そういえば、保健室の時も、見たよな…)

キョン「…」

キョン「もう、こんな時間なのか…」

キョン「…起こさなくていいか」

キョン(とりあえず、毛布でもかけとくか…)

キョン(…どこだ?)

キョン「…」

キョン(あったあった)

茅原「…」

キョン「おやすみ、茅原」

茅原「ん…キョンさん?」

キョン「お、起きたか」

茅原「帰るん…ですかぁ?」

キョン「おう、もう遅いからな」

茅原「…帰らないで…」

キョン「…!」

キョン「どうした?」

茅原「ご、ごめんなさい…なんでもないです」

キョン「俺の目を見て言ってくれ」

茅原「…」

キョン「…」

茅原「私、怖いんです…」

キョン「…なにが?」

茅原「一人で、いることが…」

キョン「…」

茅原「…特に、今日は…」

キョン「…わかった。今日は、泊まっていく」

茅原「い、いいですよ! キョンさんに迷惑かけちゃいます…」

キョン「俺が迷惑をかけるんだぞ?」

茅原「…」

茅原「…ごめんなさい」

キョン「茅原」

茅原「…はい?」

キョン「自分を責めないでくれ」

茅原「…」

キョン「頼むから、俺は、もう、長……お前が…自分を責めてるとこは、見たくないんだ…」

茅原「キョンさん…」

キョン「…ちょっと、家に電話するから、な」

キョン「もしもし、俺だ」

キョン「今日は、友達の家に泊まる」

キョン「うん。わかってるさ。学校にはちゃんと行く」

プツッ

キョン「…ふう」

茅原「…」

キョン「…いるだけで、いいのか?」

茅原「はい、それ以上は、求めません」

キョン「そうか」

キョン「だが俺は求めるけどな!」

朝倉「うん、それ無理♪」

キョン「…」

茅原「お風呂、沸いてますよ?」

キョン「じゃあ、入らせてもらうよ」

茅原「待って!…ください」

キョン「なんだ?」

茅原「一人にしないでください…」

キョン(…まじか?)

茅原「…」

キョン「どうすればいいんだ?」

茅原「ただ、一緒にいてくれれば…」

キョン「それじゃ風呂に入れん」

茅原「…一緒に…///」

思念対「まぁまぁ、もうちょっと様子見ようぜwグフフwww」

キョン「それはまずいだろ?」

茅原「…」

キョン「俺とお前の仲は、そこまで到達していないはずだ」

茅原「でも…怖いです」

キョン「俺はそのあとが怖い」

茅原「…」

キョン(泣くなよ…泣いたら…)

キョン「…あー…もう…わかったよ」

茅原「じゃあ…?」

キョン「風呂に入らん」

茅原「なんでですか?」

キョン「お前を一人にしないためさ」

茅原「それじゃあ…私が入るときは、一緒に入ってくれますか?」

キョン「なんでそうなる?」

茅原「だって…怖い…です」

キョン「違う違う」

キョン「…俺と、入らなきゃいけない理由は?」

茅原「怖いから…です」

キョン「一人でいるのが?」

茅原「はい…」

キョン「…なら、朝倉でもいいはずだろ?」

茅原「…」

茅原は、体をブルブルと震わせた。

キョン「! 茅原?」

茅原「…」

キョン「…朝倉に、何されたんだ?」

茅原「何も、されてません」

キョン「嘘つくな、どう考えたっておかしい反応だ」

茅原「…」

茅原はキョンに抱きついた。

茅原「…お願いします、私のそばに、いてください…」

キョン「茅原…」

キョン「わかった…でもな、一緒に中に入るのはやめよう」

キョン「ドア越しで、いいだろ?」

茅原「…わかりました」

キョン「…」

キョン(茅原に、何したんだ…朝倉のやろう)

シャー(シャワーの音)

キョン「ふう…」

キョン(…これが長門の…茅原の使ってるシャンプーか…)

キョン(俺も、これで同じ匂いになるのかねぇ)

キョン(体洗う前に、暖まりたいな。あとにしよう)

チャプン

キョン「…ふー」

キョン「茅原ーきもちーぞー」

茅原「よかったです」

キョン(相当、怯えてるな…)

キョン「茅原、大丈夫か?」

茅原「は、はい…大丈夫で す」

キョン「…」

キョン(すぐにあがってやろう。きっとあそこ寒いだろうし)

茅原「…あ、あ、あ、あ………」

キョン「茅原!?」

茅原「だ、だだ、だい じょ…で す…」

キョン「本当大丈夫か?」

茅原「ちゃんと、暖まってくださいね…?」

キョン「…ああ」

キョン(うおおおおお!)

シャー

キョン「よし、これで終わり」

茅原「キョンさん…」

ガチャ!

キョン「! 茅原ぁ!?」

茅原は、服を着たまま、キョンに抱きついた。

茅原「ハァハァ……」

キョン「茅原…本当に、怖いんだな」

茅原「…」

キョン「…とりあえず、服脱いで、風呂に浸かりな」

茅原「はい…」

キョン「/// ここで脱ぐな!」

茅原「…」

キョン「…」

茅原「…暖まりますねぇ」

キョン(調子、戻ったみたいだな)

キョン「暖まったか?」

茅原「はい」

キョン「じゃあ、変わろう」

茅原「はい」

キョンは風呂へ、茅原は体を洗う。

茅原「あ、あの…」

キョン「ん?」

茅原「こっち、見ててください ///」

キョン「な/// 何言ってんだ!?」

茅原「怖いんです…」

キョン「…わかったよ」

※日付変更によりID変わりました。

キョン「これでいいか?」

茅原「…はい」

キョン「…」

茅原「どこ、見てますか?」

キョン「顔」

茅原「そうですか」

キョン「どこみてると思ったんだ?」

茅原「/// なんでもないです」

キョン「悪いけどな、お前が見てろって言ってるわけだから俺がどこを見てもいいんだろ?」

茅原「…キョンさんなら、どこを見てもいいですよ?」

キョン(…逆に見れなくなっちまったじゃねーか)

キョン「…」

茅原「…キョンさん」

キョン「ん?」

茅原「背中洗ってください」

キョン「冗談だろ?」

茅原「…ダメですか?」

キョン「…いいけどな。どちらかっつーと俺はしたいからな」

茅原「///」

キョン「でも、茅原。したあとがかなり気まずくないか?」

茅原「でも、して欲しいです…」

キョン「…わかったよ」

茅原「…」

キョン「…」

キョン(女の体って、こんなに柔らかいんだな…)

キョン(すこし力を入れただけで、崩れちまいそうだ)

茅原「キョンさん」

キョン「ん?」

茅原「もうちょっと弱く…」

キョン「す、すまん」

キョン(ほんとだ。茅原の白い背中がちょっと赤くなっちまった…不覚!)

キョン「本当にすまん」

茅原「気にしないでください」

キョン「…ふう」

茅原「…どうしました?」

キョン「いやあ…なんでもないんだがな」

キョン「茅原と相当仲良くなったと思ってな」

茅原「そうですね…これじゃまるで…」

キョン「家族みたいだな」

(バキッ)

茅原「………………そう……ですね」

キョン(変な音がきこえた気がするな…気のせいだろう)

茅原「…」

キョン「おっし、終わったぞ」

茅原「私は、キョンさんの…」

キョン「ん?」

茅原「キョンさんの…」

キョン「…」

茅原「恋愛対象に…入ってますか?」

キョン(…)

キョン「…さあな」

茅原「…」

キョン「…」

茅原「…」

キョン「おっし、あがろう。茅原」

茅原「はい!」

キョン(…俺は、茅原をどう思ってるんだ…?)

キョン「…そういえば、俺服どうしようかな」

茅原「服…ですか? あっ! そういえば…」

キョン「…やれやれ」

茅原「ごめんなさい…」

キョン「俺も考えてなかったから仕方ないさ」

茅原「パジャマ…」

キョン「さすがに女物を着る気は無いぞ?」

茅原「ざんねんです…」

キョン「…制服のままでいいよ」

茅原「そうですね」

キョン「茅原も早く着ろよ? 風邪ひいちまうから」

茅原「はい、心配してくださって、ありがとうございます」

キョン「そりゃ心配するさ」

キョン「…友達なんだしさ」

キョン(最近俺らしくないな…。まあ、俺らしいってのはなんなのかわからんが)

茅原「布団、用意しましょうか?」

キョン「おう、やってくれるのか」

茅原「はい…」

茅原は布団を準備しようとしたが、すぐにキョンのところへ戻ってきた。

キョン「じゃあ、一緒にしよう」

茅原「…はい」

キョン(こんなんじゃ授業中やばいんじゃないか?)

茅原「…できましたぁ」

キョン「おっし。…ふわぁぁ…」

茅原「お疲れですか?」

キョン「とっても」

茅原「じゃあ、寝ましょう」

キョン「おう…」

茅原「一緒に…ですよね?」

キョン「…当たり前だ」

キョン「明日も早いから、おやすみ…」

茅原「おやすみなさい…」



茅原「…」

キョン「どうした? 茅原」

茅原「…キョンさん…」

キョン「早く寝ないと明日起きれんぞ」

茅原「ちょっと、ドキドキしてて…眠れないんです」

キョン「あした何かあったっけか?」

茅原「そ、そういうことじゃないです…」

キョン「じゃあ、どうしてだよ」

茅原「///…こ、この話はおしまいにしましょう」

キョン「そ、そうか」

茅原「手、握っていいですか?」

キョン「ああ、ん」

茅原「ふふ…大きいですね」

キョン「お前の手が小さいってこともあるだろう」

茅原「そうですね…」

キョン(ぬくっとしてる中で、手だけがひんやりしてて、気持ちいい)

茅原「…なんだか、安心しました」

キョン「…」

茅原「キョンさんがいてくれるから…安心です」

キョン「それはよかった」

茅原「…ほんとうに…安心してますぅ…」

キョン「…茅原?」

茅原「スースー……」

キョン「…おやすみ」

キョン「…んにゃ?」

茅原「あ、おはよーございます」

キョン「何やってんだ? 茅原」

茅原「朝御飯作ってるんです」

キョン「…お前がか?」

茅原「…えっ? ダメですか?」

キョン「いや」

キョン(そういえば、弁当ちゃんと作ってたもんな…)

キョン「いただきまーす…」

キョン(ちゃんと卵焼きもできてる…なんだ、意外と料理作れるんだな)

茅原「卵焼き…どうですか?」

キョン「うまい…これ本当に茅原が作ったのか?」

茅原「う、ひどいこと言いますね…」

茅原「ちゃんと私が作りましたよ!」

キョン「晩飯を友達に半分以上作らせた上に皿三枚割ったやつが作れるとは思えない一品だ」

キョン(ん? 茅原の指…)

キョン(やけどしてる…?)

茅原「そこまで言わなくてもいいじゃないですかぁ~!」

キョン「…」

キョン「頑張ったんだな。茅原」

茅原「///…フフフ…美味しいですか?」

キョン「卵焼き以外もいいぜ。茅原、お前いい嫁さんになるかもな」

茅原「お、およ、おおよおよおおよおよおおよよ、お嫁しゃん!?」

キョン「ああ」

茅原「そ、そんにゃ、にゃ…およよおよおよ、お嫁さんだなんて…」

キョン(お嫁さんになにかあるのか?)

キョン「…(ムシャムシャ)」

キョン「ごちそうさま」

茅原「…(ボー)」

キョン「おーい茅原?」

茅原「! はい! おそまつさまです」

キョン「…」

キョン「そろそろ行かないと、遅刻するかもな」

茅原「あ、あの、キョンさん!」

キョン「ん?」

茅原「こ、これ…どうぞ!」

キョン「これは…弁当?」

茅原「はい、頑張って作ったんで、食べてください!」

キョン「ありがとな、茅原」

茅原「…はい!」

えー明日に向けて、寝たいと思います。

保守できなかったら…今回で保守しきれず終了かもね(汗

いつもこんな感じで落ちずに終わりますが…みなさん、満足できない方がまだ起きていれば
どうか、保守してください!
パー速の可能性もありますので…
保守がなければ新しいスレもたてません。
人気が無いのに続けても意味は無いので…

では、おやすみなさい。

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