奈緒「pre night.」 (33)


奈緒「ふふん、明日は学校も仕事も休みだー。溜まってたアニメ見るぞー!」

ヴーッ ヴーッ

奈緒「ん?プロデューサーから電話?」

奈緒「もしもし、どしたのプロデューサー?」

P「おう奈緒、夜遅くにごめんな。奈緒って明日予定入ってる?」

奈緒「んー、別に大丈夫だけど。 なんかあった?」

P「よし、じゃあ映画行こう、映画」

奈緒「映画?」

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P「ふふ...聞いておどろけ」

奈緒「見て笑え?」

P「我ら黄緑の事務員の忠実なる子分...って違わい!なんと銀河アイドル伝説新作の試写会だ!」

奈緒「...マジで。 え、えええええマジでえぇぇ!?」

P「マジのマジでブラックマジシャンよ。 今日テレビ局の知り合いから余ったって招待券2枚貰ったんだよ」

奈緒「行く!絶対行く!」

P「奈緒ならそう言ってくれると信じてた!じゃあ明日の10時に事務所前の公園集合な」

奈緒「おう、わかった。 10時に公園な。」

P「それじゃ奈緒、今日はもう遅いしこれで。あんま夜更かしすんなよ」

奈緒「プロデューサーこそ仕事で徹夜とかすんなよな」

P「はっはっはー、まあ程々の所で切り上げるよよ。それじゃ奈緒、おやすみ」

奈緒「うん、おやすみ。プロデューサー」

ツーツーツー

奈緒「......うおっしゃああああ! 銀アイ伝の新作だあああ!」

奈緒「これは寝る前にもう一度軽く原作をおさらいしておいて......って待てよ」

奈緒「チケット2枚で、映画行くのがアタシとプロデューサーってことは」

奈緒「......」

奈緒「これってで、デ、デデデデデート的な感じじゃん!?」

奈緒「あのバカプロデューサー!急すぎるって!なんも準備してないって!」

奈緒「えっと、服、服どうしよう。デートって何着ればいいんだ」

奈緒「凛か加蓮にメールで聞く...ってもう夜遅いからダメだ」

奈緒「ああもう、どうすんだよ! どうすればいいんだ!」

奈緒「制服......違う、休みの日に制服着てるのはおかしい」

奈緒「かといってゴスロリ系も映画館で変に目立ちそうだし」

奈緒「じゃあ普通の服で可愛く......あぁもう!普通に可愛くってなんだよ!」

奈緒「こんな時は寝る!んで早起きして考える!」

奈緒「アラームかけてっと......よし、おやすみ!」

奈緒ちゃんてミリオンの関西弁のこ?


奈緒「結局いつも通りの服になってしまった」

奈緒「んで時間になったけどプロデューサー来ないし......」

P「奈緒、待った?」

奈緒「ってうおォ!? 後ろからきた!」

P「すまんすまん、ちょっとな☆」

奈緒「可愛く言ったからって許されると思うなよ」

P「いや、そこは本当に申し訳ない......反省してます」

奈緒「ん、素直でよろしい」

P「で、試写会が12時からなんで、どっかで軽く飯食べてから行くか」

奈緒「う、うん。わかった。じゃあ行くか」

P「なんか食べたいものの希望ある?」

奈緒「んー、何でもいいけどプロデューサーのおごりな」

P「えー」

奈緒「遅刻してアタシ待たせた罰だよ」

奈緒「結局ハンバーガー、か」

P「まぁ時間もそんなにないしな」

奈緒「誰のせいかなー誰の」

P「う...すまん」

奈緒「ご、ごめん、そんな責めるつもりじゃ」

P「ありがとう、奈緒は優しいな。 しかし一緒に出かけるの久しぶりだな」

奈緒「最近忙しかったからなァ」

P「でもこうやって久しぶりに奈緒と話せてよかったよ」

奈緒「ア、アタシだってプロデューサと話したいことあってさ…その、う、嬉しいよ」

奈緒「ってそろそろ時間だぞ、プロデューサー!」

P「おっ、本当だ。 じゃあボチボチ向かうか」 

普段着って事はあの服か


P「いやー、凄かったな!銀アイ伝! 」

奈緒「アタシ思わず泣いちゃったよ......ぐすっ」

P「このまま奈緒と鑑賞の余韻に浸りたいところだがー」

ザアァァァァァ

奈緒「ひどい雨だな」

P「ああ、蝶☆土砂降りだ」

奈緒「どうする?蝶人プロデューサー」

P「もっと愛をこめて、とか言ってる場合じゃないな。とりあえず駅まで行ってみるか」

奈緒「お、おう」


P「駅に着いたはいいものの」

奈緒「見事に運休してんな」

P「バスもタクシーも混んでてダメっぽいな...どうするかな」

奈緒「...あ。 な、なぁ、プロデューサー」

P「ん?どうした奈緒」

奈緒「あ、アタシさっきの映画館に忘れ物しちゃった」

P「マジか! 今すぐ戻るぞ!」

奈緒「ご、ごめん! プロデューサー!」

【業務連絡】

友人が

風呂と洗濯機貸してくれとか言って我が家に突撃してきたので

暫くお待ちくださいorz


P「荷物あってよかったな」

奈緒「う、うん。 でも付き合わせてごめん、プロデューサー」

P「気にするなって、何たって俺は奈緒のプロデューサーだからな!」

奈緒「うん...あんがと」

P「しかし雨と風が強くなっ」

ビュウウウウウ

奈緒「う、うぉぉぉ!?」

P「奈緒、危ないっ!」


P「奈緒、大丈夫だったか?」

奈緒「う、うん。 なんとか。 ありがとうプロデューサー...でも」

P「傘壊れちゃって二人ともずぶ濡れだな」

奈緒「ごめん、プロデューサー。私のせいで...へくちっ」

P「だから気にしてないって。 でもこのままだと風邪ひいちゃうな...」

P「よし奈緒、とりあえずここから俺の家近いからそこまで走るぞ。 いけるか?」

奈緒「お、おう、わかった!」


P「ただいまーっと」

奈緒「お、お邪魔しまーす」

P「奈緒、とりあえずシャワー浴びて温まってこい。 その間に着替え探しておくから」

奈緒「で、でもプロデューサーの家だしプロデューサーが先に」

P「バカ言え、アイドルに風邪ひかせられるかっての。 ほら先に行った行った」

奈緒「う、うん。 じゃあお言葉に甘えて」

P「おう、ゆっくりしてこい」


奈緒「あぁー、シャワー温ったけー。 一時はどうなることかと」

奈緒「...あれ、ちょっと待てよ」

奈緒「アイツの家でシャワー浴びてて、家には二人きりで、それで...」

奈緒「......」///

P「奈緒ー?」

奈緒「おおおお、おう、な、なんだっ!どうしたっ!」

P「タオルと着替えのジャージ、洗面台においとくから」

奈緒「お、おう! わ、わかった!あんがと!」

奈緒「プロデューサー、お先」

P「おう、ジャージ大丈夫だった?」

奈緒「うん。 ちょっと大きいけど大丈夫」

P「そうか。じゃあ俺も軽く温まってくるから、テレビでも見て待っててくれ」

奈緒「おう、わかった」

奈緒「リモコンはっと...あった」

ピッ

『それでは続いてのニュースです』

『現在鉄道ですが、この大雨の影響で運休しております』

『また道路も冠水により各地で通行止めが...』


奈緒「...マジか」

あと必要なのは、ちょっとの勇気だ!


P「奈緒、お待たせ」

奈緒「プロデューサー、これ」

P「ん、ニュースがどうした?」

.......


P「マジかー」

奈緒「ど、どうする...?」

P「どうするったって...こんな天気の中帰すわけにもいかんだろ」

P「奈緒、家の電話番号教えてもらっていい?」

奈緒「お、おう」

『あ、もしもし、CGプロのPと申します。えぇ、実は奈緒さんをですね...』


奈緒「(ちょ、ちょちょちょちょっと待て。この流れって本当に...)」

P「奈緒ー」

奈緒「はっ、はい! なんだプロデューサー!」

P「お母さんがちょっと話したいって。ほれ」

奈緒「ん、わかった」

奈緒『あ、もしもし、お母さん? うん、アタシは大丈夫...』

奈緒『...ハァ!? ちょっと、プロデューサーとはそんなんじゃ』

奈緒『だ、だから違うって! ...もう、切るぞッ!』

P「なんだ、どうしたんだ」

奈緒「な、な、ななんでもねぇよ! とりあえず大丈夫だってサ!」

P「お、おう、それならよかった」

奈緒「(...が、頑張りなさいって言われたなんて言えるかァ!)」

奈緒ママ、ナイス!


奈緒「な、なぁ、プロデューサー、ソファーの横いい?」

P「おう、気にせず来い」

奈緒「ん、あんがと」

P「...奈緒、ごめんな」

奈緒「ん、何が?」

P「いや、せっかくの休みだったのにさ。 こんなことになっちゃって」

奈緒「...バカ。 そんな風に思ってない」

奈緒「むしろ久しぶりにプロデューサーといれて楽しかったよ」

P「そっか、あんがと。 奈緒」

奈緒「ん」

P「そうだ奈緒、ちょっと待ってて」

奈緒「お、おう?」



P「ほれ、ホットミルク」

奈緒「おう、あんがと」

P「それと...これ」

奈緒「ん、なんだこの箱」

P「誕生日おめでとう、奈緒」


P「本当は夕飯でも食べながら、もう少しロマンチックに渡したかったんだけどな」

奈緒「い、いや十分ドキドキしたよ」

P「そう?」

奈緒「な、なんだかドッキリかと思ったよ。お祝いされるとは思ってなかったから...」

P「バカ、奈緒のこと忘れるわけないだろ」

奈緒「へ、へへっ。あんがと。開けてみていい?」

P「おう、いいぞ」


奈緒「これは...ネックレス? この薄緑色の石、綺麗だな」

P「それはプレーナイトっていう石。今日の誕生石だよ」

奈緒「ほ、ホント? わざわざ選んでくれたの?」

P「頑張ってる奈緒に何か形の残るもの渡してあげたくてな。 こんなものしか思いつかなかったんだけど」

奈緒「う、ううん、すごく嬉しい。ありがとう!」

P「どういたしまして、俺も奈緒が喜んでくれて嬉しいよ」


P「さて、そろそろ夜も遅いし寝るか」

奈緒「お、おう。 でもどうする?」

P「奈緒がベッド使っていいぞ。 俺ソファーで寝るから」

奈緒「え。 だ、ダメだってプロデューサー! そんなとこ!」

P「さっきも言ったけどアイドルに風邪なんてひかせられないからな」

奈緒「プロデューサーこそそんなとこで寝たら風邪ひくじゃん!」

P「俺はプロデューサーだからいいの! ほら行った行った!」

奈緒「や、ヤダ! 好きな人に風邪なんてひいてほしくないし!」

P「......あ、あの、えっと、奈緒?」

奈緒「......あ、あ、ああああ! い、今のなし!今のなぁぁぁし!!」


P「奈緒、落ちつけ」

奈緒「お、お、落ちついてられっかあぁぁ! ああもうどうすんだ

P「だから落ちつけ、奈緒」

ギュッ

奈緒「え、ちょっ、プ、プロデューサー?」

P「ありがとう、やっぱり奈緒は優しいな。 俺も奈緒が好きだよ。ずっと前から」

奈緒「...え、え、え。 えぇぇぇ!? ほ、ホントか? ホントにホント?」


P「ホントにホント。 嘘じゃないよ」

奈緒「...そっか。ありがとう。アタシもプロデューサー好きだよ」

ギューッ

P「奈緒...」

ギューッ

P「...で、本題に戻るけど寝る場所どうする?」

奈緒「...プ、プロデューサーさえよければ、一緒に」

P「俺はいいけど...奈緒、いいのか?」

奈緒「も、も、もちろん! ちょっとドキドキするけど、うん大丈夫」

P「そうか。 じゃあ一緒に」

奈緒「う、うん!」

奈緒ママは、ここまで読んでいたというのか!


奈緒「...ねぇプロデューサー、ううん、Pさん。手、繋いでもいい?」

P「もちろん、ほら」

奈緒「へへっ、Pさんの手、あったかい...」

奈緒「...そうだ、Pさん」

P「ん、どうした」

奈緒「ごめん、アタシひとつ嘘ついた」

奈緒「ホントはちょっと期待してた。 Pさんに祝ってもらえたらいいなって」

P「奈緒...」

奈緒「あ、頭わしわしすんな! バカァ!」

P「だって奈緒可愛いからさ」

奈緒「え、えぇい!言うこと聞かないPさんにはこうしてくれる!」

チュッ

奈緒「ほ、ほら! もう寝るぞ! ...お、おやすみっ!」 

P「...あ、あぁ、おやすみ。奈緒」

ここまで。
お付き合い有難うございました。

[Pre night(前夜)]と[Prehnite(誕生石のプレーナイト)]とで掛けてみようと思ったけど、全然出来てなかった。
あとリアルタイム更新するならもう少しネタ書いておくべきだった。
そこは反省。

今日はもう眠いので、明日になったらhtml化依頼出してきます。

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