ルッキーニ「ヘルマはざーんねーんしょー」 (168)

芳佳「今日はヘルマちゃんと静夏ちゃんが来ています!」

ルッキーニ「おお~、静夏はけっこうおっきいね!!」ムニムニ

静夏「ひゃんっ! な、何をするんですかルッキーニ少尉!」


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ルッキーニ「うじゅ? んふふ~ スキーンシップ♪」ムニムニ

静夏「あうう……軍人として……あっ……」

ヘルマ「そうです! そそそそそそそんなハレンチな行為を公衆の面前で……!」

ルッキーニ「そういえばヘルマにはまだだったね! うじゅじゅ~」シュンッ モニモニ

ヘルマ「ふえ?! いつの間に後ろに……ちょ…やめぇ……う、ん」

ルッキニ「うーん、ヘルマはざーんねーんしょー」ウシュシュ

シャーリー「お~いルッキーニ、もうそろそろ離してやれ~」

ルッキーニ「うーん、しょうがないなぁ。んじゃぁヘルマ、もうちょいおっきくなったらまた揉んであげるね」

シャーリー「先に上がるぞ~」ア~マッテヨシャーリー

ヘルマ「うわぁぁぁん たーいー! たーいぃぃ!」

バルクホルン「呼んだか妹よ」

エーリカ「呼んでねーよ、っていうかさっきから一緒に居たじゃん」

ヘルマ「うえぇぇぇん……たーいー……」

バルクホルン「うんうん、胸を揉まれて怖かったな。このトルゥーデお姉ちゃんが来たからにはもう安心だぞ」抱擁頭なで

ヘルマ「う、ぐすっ たーいー……えへへ、たーいっ♪」

エーリカ「あーもう勝手にやってて。私ももう上がるからね」

バルクホルン「待て、ハルトマン。一つ聞きたい事がある」

エーリカ「何? 下らない事だったら承知ry バルクホルン「今ヘルマが最後に発言した『たーい♪』についてだが、最初に発言した『たーいー!』が大尉の舌足らずバージョンなのに対し
てこの部分はわが妹たるヘルマの幼女特有の甘え声であるとわたしは推測するのだが。これについてハルトマンの率直な意見を聞きたエーリカ「知らねーよクリスとアウトーバーンでも走ってろ」


静夏「……私ももう上がろう」

501統合戦闘航空団基地 地下

第二資材室





シャーリー「……取り敢えず何か飲む?」

ルッキーニ「ハイランドパーク・18年。トワイスアップで」

シャーリー「相変わらず渋好みだなぁ。あたしは……そうだな。やっぱりジョニーウォーカーの青にするか」

ルッキーニ「シャーリーも大層なモノ頂いてるじゃない。青にするあたり拘りを感じるわ」

シャーリー「こいつをストレートで一気に煽るのが私の流儀なのさ」

ルッキーニ「ふふ、飲み方まで[グラマラス]なのね……それじゃあ今日の収穫に乾杯」

シャーリー「乾杯」

カキン

シャーリー「さて、あの二人はどうだった?」

ルッキーニ「服部静夏は悪くないね。訓練もしっかりやってるみたいだし、身体も鍛えてる」

ルッキーニ「あのまま行けばタイプ『ヴィルケ』かしら? ただこのまま”彼女”による洗礼がなければ…の話だけれど」

シャーリー「ふふん、確かに訓練を続けられれば、ね。洗礼を受けて堕ちれば……そうだな、タイプ『バルクホルン』若しくは『坂本』かな?」

ルッキーニ「ま、刺激による膨張作用でそのままタイプ『ヴィルケ』やタイプ『ルーデル』に行き着く可能性もあるわね。張りとコシに関してだけ言えば上位に食い込むわ」

シャーリー「今後の成長に期待って所か。楽しみだな」

ルッキーニ「問題はヘルマなのよね……」

シャーリー「ん? そんなに酷いの? 確かに今はタイプ『レンナルツ』だけどさ、タイプ『クロステルマン』からのタイプ『ユーティライネン※』って線もあるでしょ?」

※妹の方


ルッキーニ「いえ、逆よ、私の直感が正しければあの娘は【化ける】わ」

シャーリー「え? 化けるって」

ルッキーニ「ちょっと待って、暗算してみるから」

シャーリー「」

ルッキーニ「あの乳腺の配置・周辺皮膚の伸びしろ・乳頭の仰角・肋骨の間隔……あの年齢でこう、あとプラス2.5年に修正して……」


ルッキーニ「くっ! 資料無しだとこれが限界だわっ! 感触及び特徴・加齢配慮フローチャート資料Bの[3730]を! 速く!」

シャーリー「分かった!! まさかアレが必要になるなんてね!」バサバサ カタン アッタ!コレダ!




パラパラパラ




ルッキーニ「やっぱり……同一の感触をフローチャートしていくと……間違い無くここに行き着くわね」

シャーリー「こ、これは」

ルッキーニ「タイプ 『マルセイユ』」

シャーリー「ははっ、参ったね。まさか『マルセイユ』とは……」

ルッキーニ「驚くのはまだ早いわよ、シャーリー。これは”彼女”の洗礼無しでのフロー、なのよ?」

シャーリー「はぁ!? 洗礼なしで『マルセイユ』なの? そんな事って ……ちょ、ちょっと待てよ、じゃあ洗礼を受けたらどうなるんだよ?!」

ルッキーニ「今からフローしてみるけど。多分アレだわ」

シャーリー「ア、アレって……まさか!」

ルッキーニ「フロー完了、やっぱりね……」

シャーリー「……」



ルッキーニ「洗礼を加味した場合は」


ルッキーニ「99.9999999999パーセントの確立で」

シャーリー「ははっ、参ったね。まさか『マルセイユ』とは……」

ルッキーニ「驚くのはまだ早いわよ、シャーリー。これは”彼女”の洗礼無しでのフロー、なのよ?」

シャーリー「はぁ!? 洗礼なしで『マルセイユ』なの? そんな事って ……ちょ、ちょっと待てよ、じゃあ洗礼を受けたらどうなるんだよ?!」

ルッキーニ「今からフローしてみるけど。多分アレだわ」

シャーリー「ア、アレって……まさか!」

ルッキーニ「フロー完了、やっぱりね……」

シャーリー「……」



ルッキーニ「洗礼を加味した場合は」


ルッキーニ「99.9999999999パーセントの確立で」

ルッキーニ「タイプ『リネット』だわ」






シャーリー「っっつ…… 『ザ・ファーストネーム・オブ・リネット』……!」


ルッキーニ「そう、その溢れる母性と柔和な感触。そして保有者の聖母の如き慈愛により他に並ぶもの無く。故に本来禁忌されるべきファーストネームを冠された唯一のソレ」

ルッキーニ「私が生きている間に顕れるとはね……」




シャーリー「はぁ。凄ぇ……案外近くに眠ってるもんだなぁ」 


ルッキーニ「フフッ 貴女からお褒めの言葉を頂けるなんて彼女も果報者ね」

シャーリー「まだまだお宝が隠れているって事か……面白いね!」

ルッキーニ「そうだわ。だから私達の研究もまだまだこれから……」

シャーリー「ルッキーニ」

ルッキーニ「シャーリー」

「「これからも研鑽と実地けんきゅ」」


”彼女”「あ、いたいた~。 って二人とも何してるの?」

終わり。

次の書く。

>>5から何だこりゃと思ったら……こういうのも良いね乙

>>14 ありがとう、その言葉で後10年は戦える。

芳佳「それでね……その人が後ろを振り返ったら……」

リーネ「……」
ルッキーニ「……」
サーニャ「……」カタカタ


芳佳「顔中火傷したおばぁさんがそこに立っていて……」

芳佳「か細い声で『カエセ……カエセ……」



ルッキニ「うじゅあああああ!」

サーニャ「」

リーネ「ヒッ」


芳「ど、どう? 怖かった?」

ルッキーニ「うわぁぁぁん、シャーリーぃぃぃぃ!!」ダッ

サーニャ「芳佳ちゃんが……怖い」

芳佳「そっかぁ、怖かったんだ……って私が怖いの?!」

サーニャ「顔が、怖かったの」

芳佳「ええええ……」

芳佳「うーん、ちょっとショック」

リーネ「…………あ、もうこんな時間。みんな、もう寝よう?」

芳佳「ホンとだ。明日も訓練あるし、寝ようか」

リーネ「それじゃあサーニャちゃん、おやすみなさい」

芳佳「おやすみ! サーニャちゃん!」


サーニャ「おやすみなさい……」











サーニャ(……おトイレ……)





サーニャ(どうしよう? エイラはまだ帰ってきてないし)

サーニャ(他のみんなを起こすのも悪いし……)

サーニャ(…………)ファサッ





寝室前廊下






カチッ、カチッ


サーニャ(あれ……電灯が着かない……)

サーニャ(この暗がりを歩かないといけないなんて……)ペタペタ

サーニャ(暗い……)ペタペタ

サーニャ(なんで私達の部屋っておトイレから一番遠いんだろう)ペタペタ


カタン……カタン…… 

サーニャ「!」ビクッ

サーニャ「な……何……?」ペタペタぺタ

カタン……カタン…… ヒュゥゥゥ~




サーニャ「窓、開いてる」パタン

サーニャ「なんで……寝る時には閉まっていたはずなのに……」


ペタペタ ペタペタ


サーニャ「遠い……」ペタペタ

廊下の曲がり角


サーニャ「ここを曲がれば……」


キィ……キィ……


サーニャ「!!」ビクンッ


キィ……キィ……カラカラカラ


サーニャ「く……車……イス……? 独りでに……動いて……」フルフル

サーニャ「廊下が……傾いてるんだよね? ……多分……」


サーニャ「速く、行かないと……」ペタペタペタ

ペタペタペタ

ヒタ……


ペタペタペタペタ

ヒタ……

ペタペタペタペタ

ヒタ……ヒタ……


サーニャ「足……音……」ペタペタペタ

ヒタ……ヒタ……ヒタ……

サーニャ「気のせい……だよね?」ペタペタペタ


ヒタ……ヒタ……ヒタ……ヒタ……


サーニャ「………………っ」ペタペタペタペタ!

ヒタ……ヒタヒタ……ヒタヒタ……ヒタヒタ


(気のせいじゃ……ない!)


サーニャ「ぃ………………ゃ……」ペタペタペタッ!


(怖い……怖い……)


ヒタヒタ……ヒタヒタヒタヒタ……ヒタヒタヒタヒタヒタ


サーニャ「ぃ……ゃ…」


(来ないで……!来ないで!)


ヒタヒタヒタヒタヒタ……ヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタ

サーニャ「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁ!」タタッ!


ヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタ
ヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタヒタ



廊下ー奥側






サーニャ「はぁ…はぁ…」ペタペタ

サーニャ「怖い……こわいよぅ……」フルフルフルフル

サーニャ「私、何も悪いことしてないのに……」フルフルフルフル

サーニャ「ぐすっ」




カツ……

サーニャ「!」



カツ、カツ、カツ



サーニャ(今のは、エイラ?)


サーニャ(でも……違ったら……)

サーニャ(でも……でも……)

サーニャ(……エイラ……)タッ

ペタペタペタ

カツ、カツ、カツ

ペタペタ  サーニャ(あの後姿は……間違いないわ! エイラ!)

サーニャ(良かった……帰って来たんだ……)


サーニャ「エイラ!」

ピタッ

サーニャ「エイラ、あのね…お願いがあるの…」ペタペタ


エイラ「…………」


サーニャ「おトイレに行こうと思ったんだけど……」ペタペタ

エイラ「…………」


サーニャ「寝る前に芳佳ちゃんから怖い話を聞いて……その……」ペタペタ

サーニャ「独りじゃ……怖くって……」ペタペタ

サーニャ「おかしいよね……いつも夜間哨戒で独りなのに……」ペタペタ

サーニャ「でも……こんな事エイラにしか頼めないから……」

サーニャ「おトイレ、付いてきて貰っていい?」

エイラ「…………」

サーニャ「……? エイラ? どうして黙ってるの?」

サーニャ「ねぇ……エイラ?」

サーニャ「私何か変な事言ったの?」

サーニャ「お願い、返事をして。エイラ」グッ


ヌチャ……


サーニャ「え?」


エイラ「…………」クルッ


月の光→サァァァアァア




サーニャ「え?   





え?」

月明かりの下で見たエイラの顔は……眼球が無く、ぽっかりと空いた眼窩からは涙の様に血が滴り落ち、服には
その血が流れ落ちていました。

サーニャ「ひ、ひ、……ひいぃぃ……」ヘナヘナヘナ ペタン


パチン! パッ



芳佳「だーいせーいこーう!」

芳佳「いやーこんなにうまく行くとは思わなかったね! リーネちゃん!」

リーネ「あの……ごめんねサーニャちゃん…芳佳ちゃんがどしてもやってみたいって言うから……」

芳佳「ペリーヌさんもエイラさん役ありがとう! 迫真の演技だったよ!」

ペリーヌ「まったく……こんな事に付き合うのは今回だけですわよ!」カオフキフキ

芳佳「はい、これ約束の坂本さんのブロマイド。扶桑限定ふんどしver」

ペリーヌ「ずぅおおおおおおおお! これは凄いですわ! 凄いですわっ!」

芳佳「びっくりした? サーニャちゃん! 実はこれはドッキリなんだよ~」

今日はここまでです。

おはよう諸君! 見ていてくれて有難うよ!!

こんな月曜の朝からだが再開する。

サーニャ「う、ひっく……グス……」チョロロロロロ

芳佳「え……サーニャちゃん……漏らし……」

ペリーヌ「え、えええええ!?」


リーネ「そ、そんな……そこまでショックだったなんて……」


ペリーヌ「こ、こんな場面をエイラさんに見られでもしたら!!」


サーニャ「ふぇ……ふぇぇ……エイラ……エイラぁ……」ジワァ~

芳佳「ご……ごめんサーニャちゃん! まさかお漏らしするまでとは思わなかったんだよ」

サーニャ「エイラぁ……エイラぁ……」グスグス

芳佳「ど、どうしよう?」

エイラ「どうするも何も先ず風呂に連れて行く、ダロ。ああその前に着替えを持ってきてやらないとナ」

エイラ「風呂で身体を洗ってから着替えてダ。ああ、洗濯物は明日でいいナ」

エイラ「ンデ部屋に戻ると」




ペリーヌ・リーネ(既にいらっしゃったーーーーー!!!!!!!!)





エイラ「あアその前に食堂で暖かいココアを淹れて飲ませないとナ。アレが一番落ち着くダロウし」

エイラ「部屋に戻ってベッドに寝かせてしっかり毛布を掛けて……ああ忘れてたゾ、ぬいぐるみと何時ものクッションを周りに並べてあげないト」

エイラ「それでワタシが一緒に寝て、しっかりと抱いてあげないとイケナイな。頭を撫でてあげつつ眠るまで微笑みかけて安心させてやるカ」

エイラ「サーニャが眠りに就いてから明日お前達をどうするか考えながらワタシも寝る」

エイラ「サーニャが起きる前に……いや、こんな事があったアトだからなァ……起きるまで傍にいてヤルか……」

エイラ「で、サーニャが起きてかラが問題だナ……どうしようかな? 宮藤、なんかアイディア無いカ?」

芳佳「え? え~と」

リーネ(芳佳ちゃん答えちゃダメェェェェ!!!)

ペリーヌ(どう考えても誘導拷問ですわっ)

芳佳「……その前に質問したいんですけど……」

リーネ(今そんな状況じゃないよ芳佳ちゃん!! 私たちにそんな権限無いよ!!!)

ペリーヌ(はっ! 今の内に坂本少佐のブロマイドだけでも何処かに避難させなくては!!)


芳佳「あの、怒って……ないんですか?」


ペリーヌ・リーネ(ソレ聞いちゃダメェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!!)

エイラ「ハハハ 宮藤は変なコト聞くなァ」ハハハハハハハハハハ



ペリーヌ・リーネ(あ、終わった)


エイラ「……と、今はソンナ場合じゃ無いゾ。サーニャを連れて行かないと」

エイラ「ほら、行くよサーニャ」オヒメサマダッコ

サーニャ「ぐすっ……!……エ……エイラ?! だ、ダメッ!!」イヤイヤ

エイラ「ン? どうしたんだよサーニャ」

すまぬ、今目の前にG型ネウロイが飛来した。一戦交えてくるんでしばし待機しててくれ。
休めの体制で。

再開する。小型だったので撃破は容易だったよ。

サーニャ「だ、だって…………汚い……」

エイラ「ナンテッコトナイッテ。それにな、オシッコは出るときは無菌らしいゾ、だから大丈夫ダ!」

芳佳「いや、それは体内から出て直ぐの話であって体外に出てからものの数分で菌が爆発的に増殖しちゃうんですよ」

ペリーヌ(宮藤さぁぁぁん!! 空気を読んで下さいましっ!!!!!)

リーネ(私は芳佳ちゃんに言われただけ私は芳佳ちゃんに言われただけ私は芳佳ちゃんに言われただけ私は芳佳ちゃんに言われただけ私は芳佳ちゃんに言われただけ私は芳佳ちゃんに言われただけ)

エイラ「そうなのカ。じゃあ余計に急がないとナ。サーニャに悪い菌が着いたら大変ダ」

サーニャ「だめっ……やっぱり降ろして……」

エイラ「ムリダナ」ニッコリ

エイラ「私がサーニャを汚いなんて思うわけないだろ? 私はサーニャがどんな状態でも抱っこするゾ」

エイラ「血塗……それはイヤダナ、そんな事にはさせない……そうだナ、例えばしわくちゃのお婆ちゃんになってもダ」

エイラ「まぁこれは私の我侭なんだナ。サーニャずっと抱っこしていたいって。だからサーニャはその我侭に付き合ってて欲しいんダ」


サーニャ「う、……エイラ……エイラぁっ……」グスグス

エイラ「あーモー、もう泣くなよ~」

エイラ「駄目だゾ、そんなに泣かれたら私」











エイラ「手 加 減 出 来 な く な る だ ろ ?」

芳佳「その瞬間、エイラさんは変わりました。外見は全く変わらずに……中身だけが……」

リーネ「その後、私たちに床の掃除を命じてサーニャちゃんを抱えてお風呂に行ってしまいました」

ペリーヌ「その日は私共は一切眠れず……訓練も散々で坂本少佐にお叱りを受ける始末……」

芳佳「あれから数週間経ちましたが……エイラさんからは何もありません」

芳佳「そう……何も無いんです」


リーネ「怒られる事もなく、悪戯や暴力も一切ありません」

ペリーヌ「何時も通り、そう、何時も通りのエイラさんなのです……」

芳佳「でも、今でも私達は眠れません……いつかエイラさんが、私達に……」

ペリーヌ「それを思うと不安と恐怖で心が張り裂けてしまいそうですわ……」

リーネ「私は思うんです……これがエイラさんの『罰』なんじゃないかって」

ペリーヌ「少しづつ……少しづつ私共の心を削いでいく……」

芳佳「そんな磨り減っていく私達を見て……エイラさんは」

リーネ「私達は気付いたのです、今更気付いても遅いんですけどね……」

芳佳「私達は」
リーネ「私達は」
ペリーヌ「私共は」






















芳佳・リーネ・ペリーヌ「決して怒らせてはいけないモノを怒らせてしまったのです」

お終い。また後程書くぜ! 

次のいきます。

美緒「遊園地のチケット?」

ミーナ「昨日宮藤さん達が買出しに行ったでしょ?」

美緒「買出し担当はエイラと宮藤とサーニャだったか」

ミーナ「買出し先のお店のご主人がね、エイラさんの大ファンだったみたいなの」

美緒「エイラのか、まぁあいつもカールスラントを除けば世界屈指のウイッチだからな」

美緒「ファンも大勢居るだろうな」

ミーナ「ふふっ、それでね。宮藤さんからその時の様子を聞いたんだけどね……ふふふ」

美緒「なんだ、思い出し笑いか?」


ミーナ「ご主人ね、いきなりエイラさんに抱きついたんですって」

美緒「随分と興奮していたのだな……まったくこれだからロマーニャの男は……」


ミーナ「その後もご主人がエイラさんに握手求めたりサインねだったりしていたらね……」

ミーナ「サーニャさんが腕を組んで頬を膨らませていたんですって!」





芳佳「それでサーニャちゃんぷりぷり怒ってるしお店の人はキョトンとしてるし」

芳佳「エイラさんが『さ、サーニャ!? どうしたんダよ?』って聞いても『知らない!』って突っぱねちゃうし」

芳佳「お店の人が感づいてお詫びの印にって人数分のチケットくれてお店出たんですけど」

芳佳「その後もサーニャちゃんずぅ~っと不機嫌で大変だったんですよ!?」

エイラ「当事者が居る前でどうしてそれを語っちゃうんだヨ……」

エーリカ「それにしてもサーにゃんがねー。ほっぺをねぇ、しかも腕組んで……ニシシ」

エイラ「サーニャは悪くないんだぞ! あのオヤジが悪いんダ!!」

サーニャ「じ~」

エイラ「ウ……」

サーニャ「じぃ~」

エイラ「ワタクシモワルイデス……ハイ……」

シャーリー「ははっ、サーニャがヤキモチか。良かったな~エイラ~」

エイラ「なっ!! ヤキモチ!?」

エーリカ(気付いてなかったんだ)

サーニャ「それは……あの……え、と」カァァ

ルッキーニ「うしゅしゅ~ あついね~」

サーニャ(は、恥ずかしい……)カァァァァ

バルクホルン「まったく、皆それ位にしておけ。明日は早いぞ」

エーリカ「え、ひょっとして明日行くの?」

バルクホルン「そうだ、こういう事は早い方が良いとミーナと少佐に相談しておいた」

バルクホルン「幸いネウロイの襲来予定もまだ先だ、我々は楽しみを後にとっておくという事も出来ないからな」

バルクホルン「明朝0730に此処に集合だ。皆遅れる事の無い様にな」

芳佳「ええええ! リーネちゃん今何時」

リーネ「え、あ、もう22時だよっ!!」

ペリーヌ「大変ですわ! 早く明日の支度をしなくては!!」


シャーリー「よぉーし、明日のためにトラックの改造を……」

バルクホルン「明日はバス移動だぞリベリアン」

シャーリー「そんな! 楽しみにしてたのに!」

バルクホルン「お前の運転は毎日が遊園地だろうが」

シャーリー「カールスラントジョーク!?」

バルクホルン「何処がだっ!!!!!」

ルッキーニ「zzzzzzz」スヤスヤ

エーリカ「0730かぁ……起きれるかなぁ」

バルクホルン「0730集合だ、起床ではないぞハルトマン。だが大丈夫だ、私が全力で叩き起こす」

エーリカ「トルゥーデの場合本当に叩きそうだなぁ……」


エイラ「サーニャ、ごめんな……」

サーニャ「ううん……大丈夫、私の方こそごめんね」

エイラ「! そっか! 明日楽しみだナ!」

サーニャ「うん!」

シャーリー「おーいラブコメ達~、そろそろ寝るぞ~」

エイラ「誰がラブコメだ!」

エイラ「はっ」

エイラ「サーニャをソンナメデミンナー!!!!」

今日はここまで。また明日の深夜にでも書きます。

再開。

      翌朝





バルクホルン「よし! 全員揃ったな。では各員バスに乗車するように」

エーリカ「トルゥーデ、お菓子たべよっ」

バルクホルン「まだ乗車すらしていないぞハルトマン……」

ルッキーニ「ペリーヌー、一緒に座ろー」

ペリーヌー「あら、珍しいですわね。貴女の事だからシャーリーさんと座ると思っていましたのに」

ルッキーニ「ウジュジュ~、シャーリーはちょっとね~」

ペリーヌ「?」

リーネ「あれ? 嫌な予感がする」

エイラ「サーニャ!サーニャ!こっちこっち」バンバン!

サーニャ「エイラ、はしゃぎ過ぎよ」

エイラ「ソーカナ? 実は私遊園地ってハジメテなんダ!」

エイラ「だから楽しみでナ!」

エイラ「どんなんだろうな~ 何があるのかナ~」キラキラ

サーニャ(エイラ……可愛い……)キュンキュン

芳佳「せんせい! じゃなかった坂本さん! みんな揃いました!」

美緒「はっはっは。学び舎を思い出したか? ふむ、では出発」

ミーナ「待って、シャーリーさんが居ないわ」

美緒「む、珍しいな。シャーリーが遅刻するとは……」

運転手「それでは出発しま~す」

バルクホルン「すまないがまだ一名来ていないんだ。私が様子を見て来るから少し待っていてくれ」

運転手「そーなんですか、その一名ってのは」

運転手「ひょっとして」


シャーリー「こぉんな顔じゃなかったかい?」


全員「な、なにぃぃぃぃぃぃ!!」


シャーリー「ってなわけでしゅっぱぁーつ!!」

ルッキーニ「おー!」

バルクホルン「ちょっと待て何故お前が運転席に座っているんだ運転手はどこヴェっ!!!!!」




ブオオオオオオオオン!!! キャキャキャキャキャ!!!

シャーリー「ヒャッホおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」

ルッキーニ「ウチャァー!!!!!」

美緒「全くシャーリーはしょうがないヤツだな」

美緒「はっはっ

シャーリー「おっと段差が」ガッコン












美緒「はァっん!!!!!」ゴキイ!!

ミーナ「イヤァァァァァ! 美緒! 美緒!」

エイラ「未来予知を利用して落下位置確認と角への衝突を回避って間に合わねぇぇぇぇ!!」


エイラ「サーニャぁぁぁぁぁ!!!」バアァァァァン!!


サーニャ「エイラ、隣にいるから大丈夫よ。時々お尻が浮くけど」


芳佳「リーネちゃん! 私が守るから!!」

リーネ「芳佳ちゃんなんで私を脱がせてるの?!というかこの状況で脱がせるって相当手馴れてるよね?!」

芳佳「守るんだぁぁぁ!」モミモミ

リーネ「ここじゃいやぁぁぁぁぁ!!」

ペリーヌ「ふっふふふふふふふhっここっここkkこのててててt程度で騒ぐなななnんんて皆さんブグぇ」舌



シャーリー「おおっ! 崖っぷちだ!!」

ルッキーニ「いっちゃえー! シャーリー!!」

シャーリー「まかせとけぇぇぇぇぇ!」

ドガッシャアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!


この日、私達ストライクウィッチーズは……解散した。

お終い。

見てくれている人有難う!! 取り敢えずはまだ頑張って行こうと思っているゾ!!

ってな訳で次のを。

リーネ「芳佳ちゃん、くすぐったいよ」

芳佳「ああ、ごめんねリーネちゃん。もう直ぐ終わるから」

リーネ「でもすごく気持ちいいね、これ」

芳佳「でしょ~、終わったらスッキリするよ!」

サーニャ「芳佳ちゃん、何してるの?」

芳佳「あ、サーニャちゃん。今ね、リーネちゃんに耳かきしてるんだ」

サーニャ「耳かき……」

リーネ「扶桑の耳かきってね、こうやって誰かに膝枕してやってもらうんだって」

芳佳「こうやってね、誰かにやってもらうととっても気持ちいいんだよ!カキカキ」

サーニャ「うん、リーネさん本当に気持ち良さそう……」

リーネ「うふふっ、クセになっちゃうかも」

サーニャ「そ、そうなんだ」マジマジ








芳佳「はい、おっしまい!」

リーネ「ありがとう芳佳ちゃん。とっても気持ちよかったよ♪」

芳佳「どういたしまして! そうだ! サーニャちゃんもやってあげようか?」

サーニャ「え? あ、私は……」

サーニャ「自分で、してるから」

芳佳「なんだ、残念」

サーニャ「ごめんね、芳佳ちゃん」

芳佳「ううん、いいよ! それじゃあ私はリーネちゃんにやってもらおうかな?」ポフッ

リーネ「わぁっ、もう、芳佳ちゃんたら」クスクス

芳佳「はい、これ。じゃあよろしくね!」

サーニャ「あれ? それ…耳掻き?」

芳佳「ああ、これ? 扶桑の耳掻きなの。柄の頭に小さなお人形が付いてるでしょ」

サーニャ「可愛いなぁ」

芳佳「良かったら一つあげるよ」

サーニャ「いいの?」

芳佳「うん! 好きなの選んで! 私沢山持ってきてるから」

サーニャ「うわぁ、沢山種類があるんだ。これだけあると目移りしちゃうね」ニコニコ

リーネ「芳佳ちゃん、あの……私も貰っていい?」

芳佳「もちろん!」






サーニャ(耳かき、貰っちゃった)トテトテ

サーニャ(耳かきの仕方も聞いちゃった……)


サーニャ(…………)トテトテ





―――こうやってね、誰かにやってもらうととっても気持いいんだよ!―――





サーニャ(私は……)ピタッ




サーニャ(私は……やっぱり)ギュッ

エイラ・サーニャの部屋








カチャ

エイラ「お帰り、サーニャ!」

サーニャ「うん、ただいま」

エイラ「聞いてくれヨ、サーニャ。さっき明日の天気を占ったらさ、雨らしいンダ」

エイラ「明日はみんな休みダロ? でも雨だから出掛けるのはチョット……」

サーニャ「エイラ、ちょっといい?」

エイラ「ん、ど、どうしたんだ? 急に改まっテ」

トテトテトテ ポスンッ 


サーニャ「ちょっと、こっちへ来てくれる?」

エイラ「う、うん」トタトタトタ ポスンッ

サーニャ「エイラ」ポフポフ

エイラ「……?」

サーニャ「頭、載せて?」ポフポフ

エイラ「ひ、膝枕? な、ナンデ?」

サーニャ「耳かき、させてくれる?」

エイラ「耳かき? どうしてまた……」

サーニャ「さっき芳佳ちゃんがね、リーネさんに耳かきしてあげてたの」

サーニャ「リーネさん、とっても気持ち良さそうだったから……」

サーニャ「エイラにも、してあげたいな……って」

エイラ「そ、ソウだったのか……」

サーニャ「嫌……だった?」

エイラ「ううん全然っ!! むしろいっぱいして欲しいゾ!!」

サーニャ「ふふっ。それじゃあ、ね?」ポフポフ

エイラ「お、オジャマスルンダナ」パフン

サーニャ「初めてだから……痛かったら言ってね?」

エイラ「お、オウ……」ポワン





カキカキ

カキカキ

サーニャ「エイラ、痛くない?」


エイラ「うん! とっても気持ちいい!」

サーニャ「良かった……」

エイラ「サーニャは耳かき上手だナ! スッキリしてきたぞ!」ウンウン

サーニャ「あっ、ダメッ!」スポッ

エイラ「わっ! ドウシタ?」

サーニャ「急に動いちゃ、めっ」

エイラ「そ、ソウカ……怪我しちゃうモンな……」

エイラ「ご、ゴメン……」

カキカキ

カキカキ





サーニャ「――シャーリーさんがね。――」

エイラ「――その時宮藤がサ。――」






カキカキ

カキカキ






エイラ「――ニパが。――」

サーニャ「――ハイデマリーさんも。――」









エイラ「ン~、サーニャハワタシガマモルンダ~」zzz

サーニャ(寝ちゃった……)

サーニャ(芳佳ちゃんが気持ち良くて寝ちゃう時があるって言ってたっけ)

サーニャ(エイラ、そんなに気持ち良かったんだ)

サーニャ(良かった……)

サーニャ(今はこんな事でしかお礼出来ないけど……)

サーニャ(いつも守ってくれて有難う、エイラ)

サーニャ(いつかはちゃんと……私もエイラを……)

サーニャ(芳佳ちゃんが気持ち良くて寝ちゃう時があるって言ってたっけ)

サーニャ(エイラ、そんなに気持ち良かったんだ)

サーニャ(良かった……)

サーニャ(今はこんな事でしかお礼出来ないけど……)

サーニャ(いつも守ってくれて有難う、エイラ)

サーニャ(いつかはちゃんと……私もエイラを……)







サーニャ「ふわぁぁ……」



サーニャ(私も眠たくなってきたなぁ……)




サーニャ(エイラを起こさないと……)




エイラ「さーにゃぁ ダイスキダァ……」ギュッ

サーニャ「………………」ナデナデ

エイラ「んにゅう……さーにゃ……」




サーニャ「………今日だけ……だかんナ……」チュッ




お終い。連投しちまったよちくしょう…… 今夜はこの話のおまけでも書こうかと。

翌朝 501基地廊下


エイラ「昨日はありがトな! サーニャ!」

サーニャ「ううん、私の方こそ我侭に付き合ってくれて有難う」

エイラ「また今度やってくれヨナ!」

サーニャ「うん!」


食堂前



エイラ「さてさて、今日はどんな朝食なのかナ?」

ガチャッ





エイラ「ア」
サーニャ「あ」



ペリーヌ「い、いかがですか? 坂本少佐……痛くはありませんでしょうか?」カキカキ

美緒「ん、大丈夫だ。もう少し強めにしても大丈夫だぞ?」

ペリーヌ「こう……でしょうか?」カキカキ

美緒「うむ! 心地よいな! はっはっは」

ペリーヌ「良かった……」ホッ

美緒「しかし懐かしいな……講導館での修錬の折に北郷先生にして貰ったのを思い出す」

ペリーヌ「そういえばどのようにお知り合いになったのですか?」カキカキ


美緒「ふむ、何処から話したものか……」



シャーリー「どうだ~ 気持ちいいか~」カキカキ

ルッキーニ「うしゅしゅぅ~、くすぐったい!」キャハハ

シャーリー「こーらっ、うごくな! めっ!」ギュッ

ルッキーニ「うちゅぅ…」

ルッキーニ「ねぇ、シャーリぃ!」

シャーリー「なんだ? ルッキーニ」

ルッキーニ「なんでもな~い」ウシュシュ

シャーリー「あっはっは! なんだそりゃ~」カラカラ

エーリカ「もー、暴れないでよトルゥーデ~」カキカキ

バルクホルン「そうは言ってもだな……相手がハルトマンだと少々不安が……」

エーリカ「あーひどーい! これでも医者志望なんだからね~」カキカキ

バルクホルン「まだ勉強段階だろうに……うぉっ!!」

エーリカ「え? うそっ! ご、ゴメン! どっか引っ掛けちゃった?!」アセアセ

バルクホルン「……ふふっ……冗談だ」ニヤリ

エーリカ「ちょっと! 冗談ってなによ! 私本気でビックリしたんだからね!!」ギュギュギュ

バルクホルン「わらひらってひょうだんふらいいうは」ミョーン



エイラ「流行ってるゾ……」

サーニャ「流行ってる……」

芳佳「エイラさん、サーニャちゃん。おはよう!」

リーネ「おはよう!」

エイラ「一体どうなんてんダ?」

サーニャ コクコク


芳佳「それが……気付いたらここで寝ちゃってて……」

リーネ「朝シャーリーさんとルッキーニちゃんに起こしてもらって……」

芳佳「何してたのか話してたらみんなが集まってきて、それじゃあみんなでやろうってハルトマンさんが言ったんです!」


エーリカ「どうせ外は雨降ってるしね~、たまにはこんな風にのんびりするのも悪く無いでしょ?」

バルクホルン「お前はいつもと変わらんだろうに……」ヤレヤレ


ミーナ「これ結構気持ち良いのね、それとも宮藤さんが上手だからかしら?」

芳佳「えへへ~、褒めてもなんにも出ないよ? お母さん」




芳佳「あっ」





ミーナ「………………」

芳佳「あの……その……」

芳佳「ごめんなさい……」シュン…


ミーナ「うふふ 気にしなくていいのよ?」

ミーナ「芳佳ちゃん」


芳佳「ふうえっ、よ、芳佳……ちゃん……」モジモジ

リーネ「あー、芳佳ちゃん赤くなった~」クスクス

芳佳「もーっ! リーネちゃん!!」

エイラ「………………」

サーニャ「………………」

エイラ「!」ピーン

トタトタトタ

パフッ




エイラ「サーニャ、 サーニャ」

サーニャ「?」

エイラ「サーニャ、こっち」ポフポフ

サーニャ「! エイラ……」トテトテ

ポフン


エイラ「う~、そういえば私も初めてだゾ……痛くしないように頑張るからナ! サーニャ」

サーニャ「ちょっと怖い……かも」

エイラ「ウェ! こ、怖いならやめとこっか?」

サーニャ「ううん、平気………」


サーニャ「でも……」





サーニャ「やっぱりちょっと怖いから……」

サーニャ「手……握っててくれる?」




エイラ「……うん……」ギュ

お終い。次は週末位になると思う。 見てくれてる方、気長に待っててくだせぇ。

始めます。書き溜めてないので遅いです。

シャーリー「なぁ、ミーナ中佐」

ミーナ「あら、どうしたの? シャーリーさん」

シャーリー「いや、明日ヘルマって子がウチに遊びに来るだろ?」

ミーナ「遊びに、ではないわよ? 新型機のテスト機を此処に輸送してくるの」

シャーリー「いや、それは解ってるんだけど……」

ミーナ「どうしたのかしら?」

シャーリー「ルッキーニがさ、やけに張り切ってるんだよ」

シャーリー「歳が近いってのもあるんだろうけど」

シャーリー「『それじゃあさ! 歓迎パーティーしようよ!』って言い出して」

シャーリー「そしたら宮藤やリーネも乗り気になっちゃってね……」


ミーナ「成る程……そういう事なのね」

シャーリー「あたしもさ、ホラ、折角来るんだからって思ったんだけど」

シャーリー「隊長やバルクホルン達とも知り合いみたいだし、積もる話もあるかなーって……」

ミーナ「申請書、出してもらえるかしら?」

シャーリー「え?」

ミーナ「今回はヘルマだけじゃなくてウルスラさんも来るのよ」

ミーナ「色々とお世話になっているから何かお礼をしなくっちゃって考えていた所なのよ」

シャーリー「そ、それじゃあ」

ミーナ「ええ、内容はお願いするわね?」

シャーリー「あ、ありがとうございますっ!」

ミーナ「あらあら、貴女が敬語だなんて」

シャーリー「あ、いや、す、すぐに提出します!」ダダッ

ミーネ「ふふっ、本当に仲が良いわね」




ルッキーニ「シャーリー、どうだった?」

シャーリー「バッチリだ! さぁ! 申請書を書いてすぐ出すぞ!」

ルッキーニ「うじゅう! やったー!」ガバッ

シャーリー「よ~し、行くぞルッキーニ!」

ルッキーニ「らじゃー!」

芳佳「バーベキュー、ですか?」

シャーリー「ああ、やろうやろうって言って結局やらず仕舞いだったからさ」

リーネ「そういえば、ブリタニアでもロマーニャでも忙しくてそれ所じゃなかったですもんね」

シャーリー「そうそう。だからさ、歓迎も兼ねてパァーっとやろうと思ってね」

ルッキーニ「こういうのって人が多いほうが楽しいしね~」

エーリカ「イモは? イモは食べれるの?」

シャーリー「もっちろん! ホイルで包んで焼くと絶品だぞ~」


エーリカ「ほんと! 楽しみだなぁ~」


バルクホルン「ハルトマン、涎がでているぞ」

芳佳「うわぁ~、楽しそうだね! リーネちゃん」

リーネ「うん! 明日すぐ出来るように仕込みしておこうよ!」

芳佳「そうだね! って仕込みってなにすればいいんだろ?」

シャーリー「肉や野菜を切って串にさせば仕込みは終わりだよ。あとはソース作りかな」

芳佳「ソース……ですか?」

シャーリー「うん、焼きあがった肉や野菜につけるヤツ。結構種類があるんだよ」


シャーリー「ん? まてよ? ソース……」


シャーリー「そうだ!」

シャーリー「なあ宮藤、この前魚に甘辛いソース掛けて焼いてただろ?」

芳佳「甘辛い……ああ、鰤の照り焼きですね」

シャーリー「そうそう! ソレ! アレを作ってくれないか?」

芳佳「いいですけど……あれもソースに使うんですか?」

シャーリー「あれは凄くうまかったからね。肉に付けたら更に旨くなる!」

芳佳「そういえば鶏の照り焼きもあったなぁ」

シャーリー「マジで!? こりゃ最高のバーベキューになりそうだ!」

ルッキーニ「さいこーう! ばーべきゅっ♪ ばーべきゅっ♪」

リーネ「それじゃあみんなでお国のソースを出すというのはどうでしょうか?」

バルクホルン「む、それは良い提案だな。見ていろリベリアン、我がカールスラントが誇るソースの数々を存分に堪能させてやる!!」

エイラ「それじゃあ私はブラウンソースだナ」

サーニャ「私はスメタナを用意しますね」

ペリーヌ「私は……そうですわね……マデラソースにオレンジ・ソース、ヴァン・ルージュソース等も良いですわね」

芳佳「へー、お国によって色んなソースがあるんですね」

シャーリー「私の国は……バッファローソースやホット・ソースだな」

バルクホルン「ふっふっふ 我がカールスラントを忘れて貰っては困る。カリーブルストに使われる物やリンゴのソース、
       オランデー・ソースなどだな」

シャーリー「うんうん、これだよ! これこそが私が求めていたものだよ」シミジミ

ルッキーニ「でもあたしソース作れるかな?」ウジューン

エーリカ「そういやエイラやペリーヌはつくれんの~」ニシシ

ペリーヌ「なっ、わたくしだってその気になれば……」

サーニャ「エイラ、私も手伝うから。ね?」

エイラ「うん! サーニャがいれば100人力なんだナ! よーし! 一杯作るゾ!」

サーニャ「もう、エイラったら」クスクス

シャーリー「よし! 明日に向けて仕込み開始だ!!」

一同「おー!」

翌日


ヘルマ「き、緊張してきました……」カチンコチン

ウルスラ「そんなに緊張しないで下さい」

ウルスラ「501の皆さんは気さくな方ばかりですから」

ヘルマ「うう、それもそうなのですが、久々にバルクホルン大尉にお会いすると思うと……」

ウルスラ「ああ、そっちですか……」

ウルスラ「あ、間もなく到着します」

ヘルマ「あうう……」



ウルスラ「ウルスラ・ハルトマン中尉、只今到着致しました」

エーリカ「おー、ウルスラひっさしぶり~」フリフリ

ヘルマ「ヘルマ・レンナルツ曹長であります! この度は私の様な若輩者が
    栄えある501統合戦闘航空団の新型機試験に参加させて頂けるとは
    全く持って光栄の極みでであります!」

ミーナ「ふふっ、相変わらずね、ヘルマさん。それじゃあ簡単に自己紹介をしましょうか」







ミーナ「それじゃあ最後はルッキーニさんね」

ルッキーニ「あたしフランチェスカ・ルッキーニ! 宜しくね! ヘルマ」サッ

ヘルマ「よ、よろしくお願い致します!」カチコチ

ルッキーニ「ん~、なんかカチコチだなぁ。ほら、リラックスリラックス~」

ヘルマ「あ、あのルッキーニ少尉は私にとっては上官である訳で……」

ルッキーニ「ん? そんなの気にしなくていーよ。国も違うんだし」

ヘルマ「ですが……やはりそれでは示しが   うにゅんっ!!!!」

ルッキーニ「ううーん、ヘルマ残念賞だね……」モミモミ

バルクホルン「こおらー! ルッキーニ!」ガバッ

バルクホルン「誰彼構わず胸を揉むなと言っているだろう!? 本当にされるのが嫌な者もいるんだぞ! 少し弁えろ!」


バルクホルン「済まないな、ヘルマ曹長。ルッキーニには二度としないように私から言って置く」

ヘルマ「え、いや、は、ハイ! ダイジョウブでありますぅ!」ビシッ


バルクホルン「いいか! 見ろルッキーニ少尉! こんなに動揺しているだろう!」

ルッキーニ「うしゅう、ゴメンナサイ……」ショボン

ヘルマ(バ、バルクホルン大尉が私の為にあんなに怒って下さって…)

ミーナ「はいはい、そこまでよ。こんな事をしていたら夕方になっちゃうわ」

バルクホルン「む、そうだな。済まないミーナ」

ミーナ「さあ、試験を始めましょう」

ルッキーニ「大尉……ごめんなさい……」シュン

バルクホルン「全く、今後は控えるようにな」

ヘルマ(いいなぁ……)

今日はここまで。間が開くかも知れんがゆるりとまっていて下さいな。

再開しますよ~

ウルスラ「では先ず格闘戦性能、続いて速度性能、機動力性能を確認致します」

ウルスラ「そして最後に限界性能試験を行います」


ウルスラ「格闘戦性能はバルクホルン大尉にお願い致します、サポートとして姉様が付いて下さい」

エーリカ「えー、めんどくさいな。ヘルマがやればいいじゃん」

ウルスラ「ヘルマ曹長はデータ収集の為に随行しますので」

バルクホルン「ハルトマン、文句を言うな! これも我がカールスラントの技術力発展の為だ
       我々が協力を惜しんでどうすると言うんだ!」

エーリカ「へーい……ウルスラ、ちゃっちゃと始めちゃって」ヒラヒラ

バルクホルン「ヘルマ曹長! 記録を宜しく頼む」

ヘルマ「は、はい!! 懸命にお供させて頂きます!」

バルクホルン「うむ、良い返事だ! ではしっかりと着いてこい!!」


エーリカ「んじゃ、行こうかヘルマ」

ヘルマ「了解!」

ウルスラ「格闘戦性能のテスト、終了致しました」

ヘルマ「バルクホルン大尉! 大変お疲れ様でした!」

バルクホルン「ああ、それにしても良く追従していたな。ヘルマ曹長は良い僚機になれるぞ」

ヘルマ「へあっ、あり、あり、あり有難う御座います!!!」

バルクホルン「う、うむ。その調子で頼むぞ」

ヘルマ「はい!」





ウルスラ「お疲れ様でした。これで試験は終了です」

ミーナ「お疲れ様、ウルスラさん」

シャーリー「うずうず」

ルッキーニ「うずうず」

ミーナ「それじゃあシャーリーさん、後はお願いね」

シャーリー「待ってました! ルッキーニ!」

ルッキーニ「うん!」

シャーリー「しーましまのルッキーニと!」

ルッキーニ「パッフパフのシャーリーの!」

シャーリー・ルッキーニ「第1回! バーベキューたいかーい!!!」

ウルスラ「?」

ヘルマ「?」

ミーナ「実はね、昨日シャーリーさんとルッキーニさんから二人を持て成したいと提案があったのよ」

ミーナ「ウルスラさんもヘルマさんも色々とお世話になったからお礼の意味も込めてね」

ミーナ「だから今日は存分に楽しんでいってね?」

ウルスラ「そうだったのですか。ありがとうございます」

ヘルマ「身に余る光栄です! 有難う御座います!!」


ルッキーニ「よし! それじゃみんなで思いっきりたべよっ!」


シャーリー「宮藤! リーネ! レッツゴー」

芳佳「はいはいーい、お肉とお野菜準備出来てますよ~」

リーネ「バルクホルンさん、お願いします」

バルクホルン「任せろ! ずうぉぉぉぉりゃぁぁぁぁぁ!」ズズーン!!

ペリーヌ「な、何ですのこれは?」

シャーリー「BBQのグリルさ、まぁドラム缶を縦に切っただけなんだけどね」

ルッキーニ「坂本少佐とエイラが一晩で作ってくれたんだよ!」

美緒「まったく……私の刀はドラム缶を斬る為に有るのではないぞ」ブツブツ

エイラ「ニヒヒ、切る時はノリノリだったじゃないか」

美緒「それを抱えている時のお前の顔も中々傑作だったがな。顔が真っ青だったぞ」はっはっは

エイラ「ソレは言わない約束ダゾ……大体ナンデ支えてなきゃいけないんだヨ……」

サーニャ「それで昨日は居なかったのね、言ってくれれば手伝ったのに……」シュン

エイラ「ウエッ! いや、その……ヤスリとかヤットコとか使うし危ないから、サーニャガケガシチャウカモシレナイシ……」

サーニャ「エイラ、有難う」ニッコリ

エイラ「さ、サーニャ……」テレテレ

リーネ「みなさーん。火が起きましたよ~」

エーリカ「お芋っ、おいもっ」ルンルン


シャーリー「さぁ! レッツパーティー!!」

一同  「おー!!」



ジュウジュウ


シャーリー「焼き上がったらじゃんじゃん食べてくれよな! 肉ならたんまりあるぞ!」

ルッキーニ「お芋とお野菜もあるよ~」


バルクホルン「ヘルマ、遠慮せずにどんどん食べてくれ。しっかりと栄養を補給して明日への活力を養うのも軍人の大事な勤めだぞ?」


ヘルマ「はいっ! 遠慮なく頂きます!」ハフハフ

ヘルマ「あふっ、あひひ」

バルクホルン「む、舌を火傷したか? どれ、見せてみろ」

ヘルマ「は、はひゃぁ? ら、らいじょうぶれふっ」アワアワ

バルクホルン「どうした? 手なら清潔だぞ」

ヘルマ「ほ、ほんろーにらいひょうぶれふっ!!」

バルクホルン「そうか? しかしまだ始まったばかりだぞ。 よし、宮藤!」

芳佳「バルクホルンさん、呼びましたか?」

バルクホルン「ああ、済まないがヘルマの舌を診てやってくれないか。火傷をしてしまったらしい」

芳佳「大丈夫? ちょっとごめんね」ピュウンンン

ヘルマ「あ、直りました……」

芳佳「はい、もう大丈夫」

ヘルマ「あ、有難う御座います! 宮藤少尉のお手を煩わせてしまい申し訳ありませんっ!」

芳佳「えへへ。少尉は要らないよ、ヘルマちゃん」ニコニコ

ヘルマ「え、で、ですが……」

バルクホルン「素直に従った方が良いぞ、ヘルマ。そう言いだしたら宮藤は梃子でも動かん」ウンウン

芳佳「あーひどーい! バルクホルンさんにはもうお肉あげませんっ」プイ

バルクホルン「な、なんだとっ? いやスマン宮藤、そういうつもりで言ったのでは……」アワワワワワワ

芳佳「あはは、冗談です、じょーだん」

バルクホルン「み・や・ふ・じぃぃぃ!」

芳佳「うひゃあっ! だから冗談ですって!」トタタタタ

バルクホルン「待てっ! お姉ちゃん今日という今日は怒ったぞ!!」┣¨┣¨┣¨┣¨ドド


ヘルマ「……行っちゃった……」ポカーン

エーリカ「ヘルマ~、食べてるぅ~?」チョンチョン

ヘルマ「うひゃああああ!」ゾワッ

ヘルマ「何をなさるんですか! ハルトマン中尉!」

エーリカ「にゃはは、ゴメンゴメン」

エーリカ「で、楽しんでる? 特にトゥルーデと」

ヘルマ「え、あ、その大尉とは、えと……」モジモジ

エーリカ「ま、トゥルーデは大丈夫だよ」ニシシ

ヘルマ「え? あの、?」

エーリカ「あれ? 気付いてないのか……」

ヘルマ「? どういう事ですか?」

エーリカ「んっふっふっふ~、それはね」


ウルスラ「姉様、私の芋、盗りましたね?」

エーリカ「うわ、もう見つかったか」アチャ

エーリカ「んじゃぁヘルマ、楽しんでってね~」シュタタタタ

ウルスラ「逃がしません、姉様」シュパパパパ

ヘルマ「?」

エイラ「ふー、食べ過ぎたゾー」ポンポン

サーニャ「私も……もう動けない」スリスリ

エイラ「サーニャも沢山食べたな」ニヒヒ

サーニャ「野菜のホイル焼きがあんなに美味しいなんて思わなかったから……」

サーニャ「スメタナ、全部使っちゃった」テヘ

エイラ「今度はニパや姉ちゃん達とやろうか?」

サーニャ「うん!」


ヘルマ「とても美味しかったです! イェーガー大尉、ルッキーニ少尉! 有難う御座いました!」

ルッキーニ「うじゅじゅ♪ まだまだこれからだよっ」

シャーリー「そのとーり。これで終わりと思うなよ~」ワキワキ

ヘルマ「な、何か怖いです……」

芳佳「さぁ皆さん! 片付けますよ~」ブンブン

シャーリー「ほいきた!」

ルッキーニ「ヘルマはちょっと待っててね!」

ヘルマ「あ、待って下さい。私もお手伝いを……」

エーリカ「いーからいーから。ヘルマはお客さんなんだから」

ヘルマ「そ、そうですか」シュン

バルクホルン「手伝いたい気持ちは分かるがな。今日は501の流儀に従ってくれ」ポン

ヘルマ「は、はい。大尉がそう仰るなら」

芳佳「片付けも終わりましたし、みんなでお風呂に入りましょう!」

ペリーヌ「そうですわね、油や煙で髪が汚れてますし」

リーネ「手もちょっと……匂いが……」クンクン

ミーナ「タオルはもう用意してるから早速入りに行きましょう?」

ルッキーニ「さんせーい!」

エーリカ「意義なーし!」

ルッキーニ「ヘルマっ! お風呂まで競争!」グイッ

ヘルマ「手を引っ張ったら競争の意味無いですよ~ぉぉぉ」


ルッキーニ「いっちばーん」ジャポン!

ヘルマ「に、にばん!」チャプン

バルクホルン「今日は私が三番だ!」

シャーリー「させるか!」

バルクホルン「甘い!」ドンッ

シャーリー「のわぁっ」バシャーン

バルクホルン「どうだリベリオン! 今日は私の勝ちだな!」ピョーン

シャーリー「私の方が先に落ちてるんですけど」

バルクホルン「あ」

シャーリー「そしてそっちは水風呂です」

バルクホルン「ぬわぁっ」バシャーン

シャーリー「あっはっは! 風邪引くなよー」

バルクホルン「ぐぬぬ……」

エイラ「あっちでヤレー!!」

サーニャ「熱冷たい……」

美緒「…………」

バルクホルン「こうなれば……喰らえ! シャーリー!」バシャバシャ

シャーリー「うわ冷たっ、こら、バルクホルン!」

バルクホルン「さぁどうだ? 最早私に冷水は効かないぞ!」

シャーリー「じゃあ熱湯で」バシャァ

バルクホルン「ひゃっ! 卑怯だぞシャーリー!」

シャーリー「それは知りません」

エイラ「だからアッチでヤレー!!!!!!」

サーニャ「えい」パシャッ

エイラ「うひゃぁぁぁ! さ、サーニャ?!」ガチガチ

サーニャ「エイラ、かかって……きなさい」

エイラ「言ったなぁ~! それそれっ」パシャパシャ

ヘルマ「楽しそうだなぁ……」

ルッキーニ「うしゅしゅ、ヘルマも混ざろーよ!」グイグイ

ヘルマ「え? いや私はその皆さん程技量がある訳では無いので遠慮」

エーリカ「問答無用! とりゃー」ブンッ

ヘルマ「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ?!」ドッパァァァン!

美緒「…………」

ルッキーニ「おおっ、新記録ぅ~」ドンドンパフパフ

エーリカ「やったねヘルマ!」ニシシ

バルクホルン「うむ、見事な着水だったぞ! ヘルマ」ガシッ

ヘルマ「何故か嬉しくないです……」ブスッ

バルクホルン「ん? こういう時は楽しむものだ。次はいつあるか分からんからな」

バルクホルン「もう二度と……無いかも知れないからな」

ヘルマ「バルクホルン大尉……」

シャーリー「二人とも喰らえ!」ピュー

ヘルマ「わ、わぷぷっ」オブオブ

バルクホルン「水鉄砲!? いつの間に!」

シャーリー「ふふふ、昨日の内に仕込んでおいたのさっ」

バルクホルン「本当だ、こちらにもあったぞ」

シャーリー「しまったぁ! 予備用にあちこちに仕込んで置いたんだった!」

ルッキーニ「シャーリーって時々お間抜けだよね……」

バルクホルン「よし! ヘルマ、反撃に移るぞ!」ジャキン

ヘルマ「はい! なんなりと御命令を!」シュコン

シャーリー「うげっ、卑怯だぞ!」

ルッキーニ「シャーリー! ワタシも居るよっ」シャコシャコ

エーリカ「私もいるよ~」

ウルスラ「芋の恨みは根深いですよ? 姉様」ガシャコン

エイラ「コレがチームだ!」

サーニャ「エイラ、今は敵同士……悔いの無い様に戦いましょう?」フリーガーハマー

エイラ「何時造ったんだよソレ!?」

ルッキーニ「サーニャ。それ本物じゃ……」

ペリーヌ「もう! 入浴時位静かに出来ませんの?」

リーネ「でもこういうのって楽しいですよね。大所帯じゃないと出来ないですし」

芳佳「そうだね~、なんか学校の旅行みたい」

エーリカ「三人とももーらいっ」ピュー

ペリーヌ「なっ」

芳佳「リーネちゃんバリヤー!!」

リーネ「きゃぁっ!」

芳佳「ふうっ、間一髪……」

リーネ「ヨシカ、チャン?」ギギギギ

ペリーヌ「」

芳佳「あ、えと……リーネ……さん?」

リーネ「フフフ……ヨシカチャン。ナニヲオビエテイルノカナ?」ズズズズズズ

芳佳「」ガタガタガタ

リーネ「ソウイエバオフロデヨクワタシノオムネヲミテイルヨネ?」

リーネ「ヨナカニコッソリワタシノオムネヲモンデルノシッテルヨ?」

リーネ「ジツハネ……ワタシダッテオムネ……モメルンダヨ?」ワキワキ

芳佳「ご、ごめんなさーい!」




美緒「風呂くらい静かに入らんかぁ!」レップーザン!!!!!



ドバッシャアアアアアアアアアアアアアアアアン!!

美緒「まったく……バルクホルンまで一緒になってはしゃぐとはな」ハァ

バルクホルン「済まない、少佐。悪ふざけが過ぎた」

シャーリー「いや~、私も浮かれ過ぎてたよ。面目ない」ポリポリ

ペリーヌ「全くですわ、最後にはリーネさんまで加わるなんて」

リーネ「本当に済みませんでした」ペコリ

芳佳「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいリーネさんごめんなさい」ブツブツ

ミーナ「美緒、もうその位で、ね?」

美緒「む、そうだな。これに懲りたら自重を忘れるなよ?」

バルクホルン「ああ、これきりにする」

シャーリー「悪かったな、ヘルマ。巻き込んじまって」ペコリ

ヘルマ「いえ、私も楽しかったです」ニコッ

ウルスラ「……私は芋を姉様に盗られて悔しさで一杯です」

エーリカ「まだ根に持ってる!」

ミーナ「はいはい、そろそろ寝ましょう?」パンパン

芳佳「あ、そうだ! ミーナ隊長、提案があります!」

ミーナ「提案? もうそろそろ寝なくては駄目よ? ヘルマさんも明日発つんだし」

芳佳「はい、大丈夫です!」







エイラ「サーニャが遠いゾ……」シクシク

ミーナ「成る程。こういう事ね」ウフフ

美緒「宮藤らしい発想だな」はっはっは

ペリーヌ「坂本少佐とご一緒出来るなんて……夢のようですわ!」

芳佳「リーネちゃん、さっきはゴメンね……」

リーネ「ううん、私の方こそ。取り乱しちゃって……」

ルッキーニ「zzzz……」

エーリカ「ウルスラ、こうやって一緒に寝るの久しぶりだね」

ウルスラ「そうですね、もう十年以上は離れてますから」

シャーリー「なんか良いよな、こういうのも」

バルクホルン「そうだな、まさに家族と言うべきか……」

ヘルマ「バルクホルン大尉と隣同士! 私は幸せです!」

サーニャ「エイラが遠い……」シュン

美緒「こうして皆で布団を並べて眠るのも良いものだな……」シミジミ

ミーナ「ふふっ、宮藤さんは本当に良い事を考え付いたわね」

ミーナ「それじゃあみんな、お休みなさい」

一同「お休みなさい」






サーニャ「…………」

サーニャ「えい」コロコロ

バルクホルン「さ、サーニャお前何を?」

ルッキーニ「うじゃっ!」

ペリーヌ「ちょ、ちょっとサーニャさん!?」

美緒「こら! 人の上で転がるな!」

エイラ「サーニャ~、サーニャ~」メソメソ

サーニャ「エイラ」コロコロ

エイラ「さ、サーニャ?!」

サーニャ「エイラ、来ちゃった」

エイラ「サーニャ」パァァァ

エーリカ「うわぁ、あついあつい」ニシシ

ヘルマ「いいなぁ……」

翌日


ヘルマ「昨日は大変有難う御座いました! 皆さんと共に過ごせて光栄でした!」

ウルスラ「私も大変堪能させて頂きました。試験の経過報告は後日発送させて頂きます」

シャーリー「名残惜しいなぁ……まぁまた遊びに来てくれよな!」

ルッキーニ「絶対来てよ! 昨日よりもっとも~っとスゴイパーティーしたげるから!」

ヘルマ「はい! 是非来させて頂きます」ビシッ

バルクホルン「ヘルマ、もうお前も我々の一員のようなものだ。困った事があれば何時でも言うんだぞ」

ヘルマ「大尉……」グスッ

エーリカ「ほらほら泣かないの。笑顔笑顔」

ウルスラ「姉様、またいずれ……」

エーリカ「うん! ウルスラも元気で! 爆発し過ぎないようにね!」

芳佳「ヘルマちゃん、これ」

ヘルマ「これは?」

芳佳「お土産だよっ」

ヘルマ「有難う御座います! 一生の宝物にします!」

芳佳「あはは……それ食べ物だよ……」

ヘルマ「ええっ! すぐに頂きます」

芳佳「肝油ドロップだから食べ過ぎないようにね?」

ヘルマ「ふぇぇ……肝油……ドロップ……」※今朝飲まされた

美緒「なんだ、私の考えた土産では不服か?」

ヘルマ「坂本少佐の……いえっ! やはり一生の宝物に」

ミーナ「だから食べ物……」

ペリーヌ「もう、戯れが過ぎますわよ?」


ヘルマ「うう……皆さん意地悪です……」

ウルスラ「ヘルマ曹長、そろそろ」

ヘルマ「は、はいっ」

ヘルマ「それでは皆さん! またお会い出来る事を楽しみにしています!」

バルクホルン「ああ! 何時でも待っているぞ!」

リーネ「お茶とお菓子作って待ってるね!」

サーニャ「今度はピアノ、聞いてね?」

エイラ「占いもしてやるからナ!」

ミーナ「しっかり頑張ってね! 私たちが応援しているわ!」

坂本「次は訓練だな、みっちり扱いてやるぞ! はっはっは!」

エーリカ「行っちゃったね」

バルクホルン「そうだな、また近いうちに会いたいものだ」

エーリカ「そういえばウルスラ、伝言覚えてるかな?」

バルクホルン「ん? 何か言ったか?」

エーリカ「な~んでもないよ~」

ヘルマ「うう、やっぱり寂しいですね」グスッ

ウルスラ「そうですね。私も楽しかったです」

ウルスラ「久しぶりに姉様と一緒に眠れましたから」ニッコリ

ヘルマ「ウルスラ中尉……」

ウルスラ「そうでした、姉様から伝言がありました」

ヘルマ「伝言……ですか?」

ウルスラ「はい、『ヘルマはもう仲間だよ~』だそうです」

ヘルマ「仲間……ですか……」

ウルスラ「はい、姉様だけでなく、バルクホルン大尉や他の皆様もそう仰っていたそうですよ?」

ヘルマ「そう、ですか」

ウルスラ「嬉しく……無いのですか?」

ヘルマ「とても嬉しいです……でも」

ヘルマ「あんなに凄い方達の中に私みたいな半人前が居たのでは……皆さんが笑いものになってしまいます……」

ヘルマ「私が笑い者になるのなら良いです、でも…でも501の皆さんがそんな事になったら……」





ウルスラ「だ、そうです姉様」




エーリカ《あ~、やっぱり。そう言うと思ったんだよね~》





ヘルマ「え!?」

ウルスラ「こんな事もあろうかと姉様が無線機を用意していました」

エーリカ《エッヘン!》

ウルスラ「はい、どうぞ」スポッ

エーリカ《ヘルマは充分仲間だよっ。もっと自信もって、ね?》

エーリカ《一緒に空を飛んでさ、一緒にご飯食べて。お風呂入って遊んで……怒られて》

エーリカ《一緒に寝ちゃったもん、もう完璧に仲間だよっ》

ヘルマ「ハルトマン中尉……」

エーリカ《ヘルマは鈍いからバラすけどさ、昨日試験が終わってからトゥルーデになんて呼ばれてた?》

ヘルマ「え?……」




――バルクホルン「ああ、済まないがヘルマの舌を診てやってくれないか。火傷をしてしまったらしい」――




――バルクホルン「よし! ヘルマ、反撃に移るぞ!」――


ヘルマ「あ……」

エーリカ《ね? 階級つけて呼ばれて無いでしょ? あのお堅いトゥルーデがさ》

エーリカ《もうトゥルーデからしたらヘルマは妹なんだよ。本人は照れて言わないだろうけど》

ヘルマ「いもうと……」

エーリカ《そ、可愛い妹だよっ! トゥルーデ妹にはベッタベタだからさ~、覚悟しときなよ?》

ヘルマ「…………」

エーリカ《後ね、笑いたいヤツには笑わせておけばいーのいーの》

エーリカ《まぁ端から見たら私たちお笑い軍団みたいだしね~》にゃはは



ヘルマ「……中尉……」





エーリカ《だけどね……ヘルマの事は……》




エーリカ《絶対に誰にも嗤わせない》


エーリカ《私達が絶対に嗤い者になんかさせるもんか》


エーリカ《私達の、501の仲間を嗤う奴は絶対に許さない》


エーリカ《特にトゥルーデは大激怒するだろうね、大事な妹を嗤われたりしたら。誰も止められないよ》


エーリカ《トゥルーデだけじゃない。ミーナも坂本少佐も、シャーリーもルッキーニもペリーヌもリーネも宮藤もサーニャもエイラも》


エーリカ《私だって、絶対に……!》




エーリカ《……おおっと、話が逸れちゃったね。ゴメンゴメン》

ウルスラ「姉様……」

ヘルマ「……う、うわああああああんっ!!」

エーリカ《ああん、もう! 泣かないでよ~。私が皆に怒られちゃうよ~》

ヘルマ「うう、ぐすっ。私……わたし……」

エーリカ《胸を張って、ヘルマ。貴女は仲間、掛け替えの無い私達の仲間だから》

ヘルマ「はいっ!」グスッ

エーリカ《うん! ……名残惜しいけどそろそろ切るね。トゥルーデにもバレそうだし》

ヘルマ「ハルトマン中尉、ありがとううございました!」

エーリカ《ああんもう……違う違う》

ヘルマ「エーリカ……さん」

エーリカ《そうそう! その意気その意気》






ヘルマ「エーリカさん……私……501の皆さんと肩を並べられるように! 精一杯頑張ります!」グシッ


エーリカ《私とトゥルーデとのケッテ、楽しみにしてるよ! んじゃーね!》




ウルスラ「……ヘルマさん」

ウルスラ「また、行きましょう?」

ヘルマ「はいっ! 絶対に行きましょうね? ウルスラさん!」

お終い。次は更に間が空きそうだがまたよろしく!

激しく乙!
そういえばお姉ちゃんは寝る時裸族なんだよな・・・

>>149 裸で寝るのって結構気持ちいいんだよな。
まぁ天災とか火災の時を考えると俺は無理だ。

ちょっと小ネタを書く。

バルクホルン「宮藤、ちょっと良いか?」

芳佳「あ、はい。何ですか?」

バルクホルン「うむ、この間クリスと一緒に眠ったのだが」

芳佳「そういえばクリスちゃんの所に泊まりに行ったって言ってましたね」

バルクホルン「そうなんだ。で、だ、その時に隣の家で火災があってな」

芳佳「ええっ!? 大丈夫だったんですか?」

バルクホルン「ああ、幸い小火だったからな。ただ……」

芳佳「ただ?」

バルクホルン「避難しようとベッドから飛び起きてクリスを抱えようとして」

バルクホルン「ふと気付いたんだ」

バルクホルン「私は眠る時は全裸だ」

芳佳「あぁ~」

バルクホルン「火災の規模が解らない以上一刻も早く避難する必要がある」

バルクホルン「だが私は全裸」

バルクホルン「しかし着替えている余裕はない」

バルクホルン「クリスを抱えて走らねばならない以上着替えながらの避難は不可能だ」

芳佳「クリスちゃんを抱っこしないで着替えながらの方が良かったんじゃ……」

バルクホルン「それは有り得ない。妹を抱かない姉など姉では無い」

芳佳「選択肢自分で狭めているじゃないですか……」

バルクホルン「私とて女だ、全裸で公衆の面前に踊り出る度胸は無い」

芳佳「そこ躍り出るじゃないと思います」

バルクホルン「私だけなら良い。だがクリスも一緒だとクリスが恥をかく事になる」

芳佳「それだとクリスちゃんがお姉さんみたいですよ」

バルクホルン「それも良いな、いや良くない。ともかく私はそこで悩んだ」

芳佳「悩んでる時間無いですよね? 小火でも煙とか吸うと危ないですよ?」

バルクホルン「まぁ聞け。悶々と考えている内に私はいつの間にか屋外へ出ていたんだ」

芳佳「考えながら身体は行動してたんですか。流石バルクホルンさん」

バルクホルン「いや、違うんだ宮藤」

芳佳「え、じゃあ一体何故」

バルクホルン「それがな」






バルクホルン「クリスに抱きかかえられていたんだ。ご丁寧に服も着せられていた」







芳佳「ちょっと待って下さい」

終わり。もうちょっとだけ続くんダナ。

サーニャ「エイラ、ちょっといい?」

エイラ「どうしたんだサーニャ?」

サーニャ「エイラは地震・雷・火事・アウロラが起こったら何を持って避難する?」

エイラ「それ絶対にネーチャンの前で言うなヨ」

サーニャ「質問に答えて。大事な事なのよ」

エイラ「そりゃ当然……」

サーニャ「当然?」

エイラ「……さ、サーニャ…ナン、ダナ……」

サーニャ「エイラ……」

エイラ「サーニャより大切なものなんて、無いし……」

サーニャ「それじゃあ枕の中の通帳は私が持って逃げるわね」

エイラ「なんで知ってるんだよ!?」

サーニャ「あんなステレオタイプの隠し場所じゃすぐにバレるわよ」

エイラ「サーニャはそれでいいのカ?」

サーニャ「え?」

エイラ「サーニャはそれで本当によいのかって聞いてるんだぞ」

サーニャ「…………」

サーニャ「フフフ、それで『私もエイラが……』と言うとでも?」

エイラ「いや、思ってナイゾ。ただその通帳もう使えないヤツだからいいのかな~って」

サーニャ「私はエイラと一身同体。いつまでも一緒よ? エイラ」

エイラ「うん、鞄に詰めてラーゲリに送ってやるからな」

終わり。

芳佳「エイラさん」

エイラ「なんだ宮藤」

芳佳「エイラさんて501でも真ん中ですよね?」

エイラ「真ん中? ……ああ、そう言う事カ」

芳佳「流石ですね、もうピンときましたか」

エイラ「うん、まぁ宮藤の考えてる事だし」

芳佳「エイラさんはメンバーの中で一番攻守のバランスが取れていると思うんです」

エイラ「ふひひ、モットホメロ~」


芳佳「いよっ! 501の中肉中背っ!」


エイラ「それ褒め言葉じゃナイだろ」

バルクホルン「エイラが妹……だと?」

シャーリー「ああ、知らなかったのか?」

バルクホルン「不覚だ。よもやアイツが……」

シャーリー「そんなにショックを受ける事か?」



バルクホルン「純妹種だったとは!!!」



シャーリー「何言ってんだアンタ」

他にも「薄幸種」 「貴腐類」等があるそうです。

今日はここまで。

今日も小ネタで。

美緒「なんだ、エイラはまだ起きてこないのか」

リーネ「珍しいですね。エイラさんが起きてこないなんて」

芳佳「うーん、具合でも悪いのかな?」

サーニャ「エイラはいつも私の事を一番に考えてくれるんです」

美緒「唐突だな、サーニャ」

サーニャ「哨戒から帰って来た私が寝惚けてエイラのベッドに入っても許してくれます」

サーニャ「その後私が眠るまで起きていてくれています」

リーネ(サーニャちゃん、エイラさんが起きてるの確認してるんだ……)

サーニャ「私が困っている時や悩んでいる時も一緒に考えてくれて……」

サーニャ「時折私より悩んでしまって眠れなくなっている事もしばしばです」

芳佳「サーニャちゃん……」











サーニャ「まぁ昨晩は私が求め倒して寝かせなかったんですけどね」


芳佳「サーニャwwwwwwちゃんwwwwwwww」

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