凛「プロデューサーは虚弱」 (39)

〜朝〜
P「お、おはよう...」ゼェ...ハァ...

凛「おはよ...プロデューサー、大丈夫?」

P「く、車...修理中だったから...歩いてきたら...息苦しくなってな...」ハァ...フゥ...

凛「まあ、夏だしね。プロデューサー体弱いんだからさ、気を付けなよ」

P「お、おう...ちょっと涼んでくる...」

凛(...歩くって言ったって、15分とかからないのに...)

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〜昼〜
凛「そんなことがあってさ」

奈緒「で、あそこで転んでるのか」

加蓮「大丈夫なの?」

凛「熱とかは無いらしいけど...軽い熱中症だって」

奈緒「...Pさんってよくあんな風になるよな」

加蓮「私よりも体弱いしね。仕方ないよ」

凛「普段外回りの時とかどうしてるんだろ」

奈緒「よく分からないけど、大丈夫なんじゃない?Pさんあれでもちゃんと仕事とって来てくれるし」

加蓮「私達に合った仕事を考えてくれてるし」

凛「...そう考えるとプロデューサーって不思議だよね」

凛「仕事もできて、気配りもして、それなのにあんまり働いてるところ見ないし」

奈緒「そうか?あたしとかよく付き添いで来るけど」

加蓮「付き添いだけじゃん」

奈緒「でも言われてみればそうだよなぁ...。事務とかでパソコン使ってるのしか見たこと無いな。仕事だと」

加蓮「基本的には此処にいて、滅多に一人で外でないもんね」

凛「本当に不思議だよね。プロデューサーって」

ちひろ「凄い人ですけどね。あの人」

凛「ちひろさん...いつからそこに?」

ちひろ「さっき仕事が一段落したから、私も話に参加しようかなぁ...って」

加蓮「それより、Pさんが凄い人って言うのは?」

ちひろ「ああ、これのことよ」

奈緒「Pさんのパソコン...勝手に見ちゃダメだろ?」スッ...

凛「そう言いながら手を伸ばしてるじゃん」

奈緒「こ、これは!手が吸い寄せられてるんだ!不可抗力だ!」スゥゥゥッ...

加蓮「...」カチャッ

凛「あ、開けた」

凛「こ、これって...」

奈緒「まさか...」

加蓮「...私達の衣装の設計図にスケジュール、それに歌詞と楽譜と映像ソフト?だよね...」

ちひろ「プロデューサーさんは、パソコンで殆どの事をやってるの」

ちひろ「外回りも、相手方と信頼関係があるから、メールとかで済んじゃうんって言ってたわよ」

凛「...超人...」

奈緒「体は弱いけどな」

加蓮「なんか...衝撃的だね...」

凛「しかも全員分あるんだけど...」

奈緒「50音の年齢順にきっちり分けてる...」

加蓮「Pさん...」

ちひろ「765プロもビックリでしょ?」

凛「天は二物を与えずってこう言うことなのかな」

奈緒「病弱な代わりに仕事のセンスが初期MAXみたいな?」

加蓮「Pさんって本当に凄い人だったんだね...」

最寄りの駅かバス停からの話だよきっと
しかし衣装は設計図か?

徒歩15分の所も辛いから車通勤なんじゃない?

>>11 設計図じゃなくてデザインだったorz
>>15 そう言うことです。


凛「普通のプロデューサーはこんなことするの?」

ちひろ「ううん。普通なら有り得ないことよ」

奈緒「...なんか、可哀想だな」

加蓮「なんで?」

奈緒「いや、悪いと思ったんだけど、この間見ちゃったんだよ...」

凛「何を?」

奈緒「給与明細」

凛・加蓮「「!!」」

奈緒「そしたらさぁ...月収...」

加蓮「何円だったの?」

奈緒「月収...26万...」

ちひろ「!!!?????!!!!?!?!!!!???!?」

凛「あれ?ちひろさん、どうかしたの?」

ちひろ「あっ、ああっ、有り得ない...!あれだけ働いてたったの26万なんて...」

奈緒「ど、どういうことだってばよ!」

ちひろ「プロデューサーさんの仕事量と、印税に、ライブの収益、その他もろもろを合わせると...」

ちひろ「...400万でも全然足りないくらいになる...」

加蓮「...どういう事?」

凛「もし此処がブラック企業で、この事が社長のせいなら...」

奈緒「皆アイドル辞めるな、間違いなく」

P「いや、それは違う」

凛「あっ...プロデューサー...」

加蓮「違うって...どういう事?」

P「いやさ、全部医療費とかで消えちゃうんだよ」

奈緒「医療費?!Pさん病気なのか!?」

P「いや...まあ運よく重い病気にかかってる訳じゃないんだけどさ」

P「昔から体が弱いのもあって、毎月の検査と、処方せんを余儀なくされてるんだ」

ちひろ「じゃあ医療費は?」

P「全部実家に出してもらってるんですけど、俺が大人になるまでの分も合わせて、毎月返してるんです」

P「それで、生活とかに必要な分と、実家に振り込む分と、分けてもらってるんですよ」

P「いや、それは違う」

凛「あっ...プロデューサー...」

加蓮「違うって...どういう事?」

P「いやさ、全部医療費とかで消えちゃうんだよ」

奈緒「医療費?!Pさん病気なのか!?」

P「いや...まあ運よく重い病気にかかってる訳じゃないんだけどさ」

P「昔から体が弱いのもあって、毎月の検査と、処方せんを余儀なくされてるんだ」

ちひろ「じゃあ医療費は?」

P「全部実家に出してもらってるんですけど、俺が大人になるまでの分も合わせて、毎月返してるんです」

P「それで、生活とかに必要な分と、実家に振り込む分と、分けてもらってるんですよ」

凛「それなら、まあ...」

奈緒「納得はいくよな」

加蓮「ブラックじゃなくて良かった...」ホッ

P「社長はブラックだけどな。外見が」

ちひろ「それは突っ込んじゃ駄目ですよ!」

凛「話変わるけどさ」

P「ん?なんだ?」

凛「蘭子がプロデューサーをはじめて見たとき、凄い困ってたよね」

奈緒「ああ!あれか!まあ初対面であの状況だったら誰だって困るよな」

加蓮「相手は本物だったからね」

P「えっ...なんの事だよぅ」

凛「いや、あの時さぁ...」

〜かなーり前 オーディション〜
P「じゃあ、入ってきてください!」

蘭子「我が名は神崎蘭子!闇より出でし暗黒の...」

P「?どうかしましたか?」

蘭子(あれ...?この人も私と同じような...外見?というか、髪の色と言うか目の色というか...)

蘭子(でも...なんかウィッグっぽくないし...あれ?)

P「大丈夫ですか?」

蘭子「なっ、なんの問題もないわ!」

ちひろ「ああ、あの時の事ですね」

凛「あの後プロデューサーがアルビノだって知ってショック受けてたよね」

奈緒「そりゃあ格好いいと思ってやってたら、まさか目の前にそれで苦しんでる人が出てくるとは思わねぇよ」

P「俺は気にしてないけどな。昔は割りといじめられたけど、中学高校ぐらいから皆理解を持った上で接してくれるようになったし」

加蓮「皆慣れたしね」

P「あ、そうだ。パソコン返してよ」

凛「そ、そうだったね」

P「...そうだ。久々に皆で何処か食べにいくか?」

奈緒「おっ!いいじゃん!賛成!」

加蓮「じゃあ私も!」

ちひろ「プロデューサーさんがおごってくれるんですよね!」

凛「......」ジトーッ

奈緒「......」ジトーッ

加蓮「......」ジトーッ

ちひろ「わ、分かってるから!自分で払いますから!」

P「よし!それじゃ、行きますかね!」

P「......あっ」

凛「どうしたの?」

P「...車、修理中だった...」


劇終!

尾張です。
なんとかね!無事ね!完結させることができましたね!
短い上に駄文ですいません...
少しでも暇潰しになったなら、幸いです!
ありがとうございました!

おまけ

ちひろ(そういえばプロデューサーさんが医療費は全部実家に出してもらってるって言ってたけど...)

ちひろ(プロデューサーさんのお父さんってどんな感じなんでしょうね?)

〜一方その頃〜
P父「ヴィエクッション!...誰か私の噂話でもしているのだろうか?」

秘書「社長、そろそろ会議のお時間です」

P父「ああ、今日は息子の働いている会社のアイドルのCDの件だったかな?」

秘書「ええ、そうです」

P父「では、息子の事も聞いておかないとね!」

〜〜〜〜〜〜
ちひろ(...なんか凄い人の気がする...)


今度こそ終わり

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