【ミリマスSS】コレット「士官学校の学園祭?」 (28)

アイドルマスターミリオンライブ!のSSです。
独自設定がありますが妄想です。ご容赦ください。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1613888316

 
シンシア「稽古のスケジュールは私に一任されてるから、支配人には私から伝えておくわ」

コレット「はい、それではよろしくお願いします。失礼します」

パタン

モニカ「……珍しいこともあるものね。どういう風の吹き回し?」

シンシア「モニカ、盗み聞きは良くないわよ」

モニカ「途中からしか聞いてないわ。コレットが休みをもらいたいって」

シンシア「そうね……。初めてじゃないかしら、休みの日も自主的に練習してるような子だから」

モニカ「理由は?」

シンシア「人のプライベートには踏み込まない主義なの」

モニカ「その顔は知ってる顔ね」

シンシア「まぁ……別に後ろめたい理由でもないから言っても良いかしらね」
 

 
シンシア「弟の学園祭に行きたいんですって」

モニカ「は? アイツ弟がいたの?」

シンシア「マツリーンの弟と同じ学校に通っているらしいわよ」

モニカ「は? マツリーンって弟いたの?」

シンシア「二人で日程を合わせて行くらしいわ」

モニカ「仲良しじゃん何なの?」

シンシア「マツリーンが誘ったんだって」

モニカ「ふーん……」

シンシア「モニカも今度遊びに誘ってみたら?」

モニカ「だ、誰があんな奴! いいわ、アイツがサボッてる間に突き放してやるんだから!」

シンシア(モニカは相変わらずねぇ……)
 

 
後日

マツリーン「あっ、コレット! お待たせ!」

コレット「マツリーンさん。こんにちは」

マツリーン「久しぶりの街は楽しめた? 私はいろいろとお買い物してきたけど」

コレット「道行く人を観察していましたが、劇場の周りとは年齢層も身に着けているものも違っていました。参考になりますね」

マツリーン「そう……、貴女はいつも真面目ね」

コレット「??」

マツリーン(今日の学園祭も『弟の学園祭』というだけでは動かなくて、『士官学校の演劇のステージがすごいらしい』と吹き込んでようやくだったしね……)
 

 
コレット「まさか弟が士官学校に進んでいたとは。驚きました」

マツリーン「そんなに連絡を取っていなかったの?」

コレット「今も取っていません。弟がいるというのは知っていましたが顔は覚えていませんでした」

マツリーン「私の弟から送られてきた学校案内に貴女の弟が生徒会長として載っていなかったら卒業まで気付かなかったんじゃない?」

コレット「きっとそうですね」

マツリーン「そうですねって……まぁいいわ。今日は楽しみましょう」

コレット「はい」
 

 
コレット「学年別に違う時間に演劇をするんですね」

マツリーン「そうみたいね。1年生はこれからだから私はアリエルを見に行くけどコレットは?」

コレット「私も行くわ」

マツリーン「ほかの出店を回っても良いのよ?」

コレット「演出装置とか、事前の準備の様子も見たいから」

マツリーン「そう……」
 

 
アリエル「あっ、お姉さま!」

マツリーン「アリエル。久しぶりね、元気だった?」

アリエル「はい! 僕は元気で……、ハーヴェイ!?」

コレット「えっ」

マツリーン「あっ、彼女は」

アリエル「キミの出番はまだのハズだろう!? そ、それは衣装なのか。女装なんて」

コレット「あぁ……、これは僕の趣味だ」

アリエル「なっ!?」

マツリーン「!?」
 

 
コレット「最近女装の楽しさに目覚めてね……、アリエルも一緒にどうだい?」

アリエル「い、いや……。僕は遠慮しておくよ」

マツリーン「アリエル、彼女は私の同僚のコレット。ハーヴェイの姉よ」

アリエル「えっ!?」

コレット「初めまして。コレットです」

アリエル「えっ、……えっ!?」

マツリーン「そんなに似てるの?」

アリエル「あぁ、ハーヴェイも大概女顔だが……、驚いたよ」
 

 
アシュリー「アリエル、フラフラしてないで準備を手伝って……、ハーヴェイ!?」

コレット「やぁ、キミも女装するかい?」

マツリーン「味を占めないで」

アシュリー「きゅ、急にどうしたんだ? 笑えない冗談はよしてくれ」

マツリーン「ツッコミが辛辣」

アリエル「ハッ、気が付かないなんて鈍感なヤツだな」

マツリーン「貴方なにも喋らない方が良いわよ」
 

 
アシュリー「ハーヴェイのお姉様ですか……。驚き過ぎて心臓が止まるかと思いました」

マツリーン「無理もないわ」

コレット「コレットです。今日は皆さんの舞台を楽しみにしてきました」

アリエル「お姉さま達はミリオン座の舞台女優なんだ」

アシュリー「そうなんですか。プロの方が見ても退屈だとは思いますが」

コレット「良いの。素人の演技をする時の参考になるから」

アシュリー「えっと……」

マツリーン「ごめんね。演技以外はてんで残念な人なの。ほら、大人しく席に着きましょう」
 

 
ビーーーーーーーーーーー

コレット「始まったわ」

生徒A「——————」

生徒B「——————」

コレット「……」

マツリーン「……」
 

 
コレット「全然ダメね。とうてい原作を理解しているとは思えないわ。監督の顔が見てみたい」

マツリーン「学園祭の出し物にしては完成度高いと思うけど」

コレット「まぁ、素人が拙い演技をするとどう見えるか、この程度の演技でも身内でやればウケるということは分かったから、勉強にはなりました」

マツリーン「本人たちに伝えないでね。お願いだから」

コレット「次は招待したアイドルのステージみたい。プロのアイドルというものは見たことが無いわ」

マツリーン「本当にあなたは演技以外は何も知らないのね。ほら、STAR ELEMENTSって聞いたこと無い? 話題の新人アイドルよ」
 

 
~♪

コレット「ふぅん。真に迫るものがあるわね、流石はプロといったところかしら。ミュージカルに活かせそう」

マツリーン「貴女はまたそうやって……」

コレット「あっ、いま舞台袖にハーヴェイが見えたわ。次の演劇の準備かしら」

マツリーン「貴女って時々ものすごく身体能力高くなるわよね」

コレット「ちょっと行ってくるわね」

マツリーン「あっ、コレット!?」
 

  
コレット「ハーヴェイ」

ハーヴェイ「はい、なんでしょうか……えっ!?」

コレット「久しぶりね」

ハーヴェイ「……コレット姉さん? ずっと音信不通で、どうして……?」

コレット「貴方の舞台を見に来たの。脚本はある?」

ハーヴェイ「ありますけど……」

コレット「見せて」

ハーヴェイ「は、はい……」
 

 
コレット「……」パラパラ

ハーヴェイ「あの、姉さん。今どこに住んで……」

コレット「貴方、主演なの」

ハーヴェイ「まぁ、はい」

コレット「私が演るわ」

ハーヴェイ「ヴぇっ!?」
 

 
コレット「衣装は……そのままなのね。じゃあ、脱いで」

ハーヴェイ「いや、え、姉さん」

コレット「早く。動きやすさとか確認しておきたいから」グイッ

ハーヴェイ「ちょ、待っ、チカラ強っ」

コレット「代わりに私の服着て良いから」バサッ

ハーヴェイ「わあぁぁぁっ!?」

コレット「早く脱ぎなさい。寒いわ」

ハーヴェイ「待って! 服を着て、早く!」

コレット「貴方が脱いだらすぐ着るわよ」

ハーヴェイ「ひええぇぇぇえ!!」
 

 
ハーヴェイ「着てしまった……女性の服を……」

コレット「丈は大丈夫そうね。胸周りをもう少し絞ろうかしら」

ハーヴェイ「姉さん。ちょっと冷静になってくれませんか」

コレット「手借りるわね。後ろ手でいいわ」

ハーヴェイ「えっ何を」

ギュッ

ハーヴェイ「ひゃっ!?」

コレット「悪いわね。舞台が終わるまでだから」

ハーヴェイ「ちょ、ちょっと!」

コレット「助けを呼ぼうとは思わないことね。今の貴方を見られたら女装して縛られてる変態だと思われるわよ」

コレット「じゃ、私は衣装の調整と進行の確認をしてくるわ。誰も控室に入ってこないことを願っておきなさい」

ハーヴェイ「姉さん!? 姉さ~~~~ん!!」
 

 
コレット「やぁ、遅くなって済まない」

学生A「ハーヴェイ、遅いぞ。どこに行っていたんだ」

学生B「ハーヴェイが遅れるなんて珍しいな」

コレット「監督はいるかい? ちょっと動きを確認したくて」

学生A「監督って、学生Cのこと? 呼んでくるよ」

コレット「頼むよ」
 

 
ハーヴェイ「……どうしよう」

ビーーーーーーーーーーーーーーーー

ハーヴェイ「あぁ、始まってしまった……。舞台が終われば姉さんも戻ってきてくれるかな」
 

 
コレット『父上、父上ッ!? どうして無罪の父上が……ッ!』

裏方A「おっ。ハーヴェイのやつ、気合入ってるな」

裏方B「本番でキメるやつだよアイツは」

裏方A「直前まで脚本ガン見してたもんな。もう全部覚えてるだろうに」

裏方B「真面目な奴だよな。他の共演者の動きも一通り確認しなおしてたし」

裏方A「あぁ、凄いやつだよ」
 

 
コレット(脚本も演出も陳腐なものだし、共演者の演技も酷い物だけど)

コレット(私の演技に引っ張られて、共演者も練習の時に出し切れなかった感情が発露しているのね。周りの困惑ぷりから察しが付くわ)

コレット(ふふっ、お客さんも共演者も監督も、みんな私を見ている。私の作り出した世界に飲み込まれていく)

コレット(これだから演技は辞められない)

マツリーン「……コレット?」
 

 
パチパチパチパチパチパチパチ

コレット「ありがとうございました!」

学生A「ハーヴェイ、凄い演技力だったよ。びっくりしちゃった」

学生B「台本に無い動きも、アドリブって言うのかい。事前に言ってくれよ」

コレット「ハハハ、熱が込もってしまってね。楽しかったよ」

学生A「片付ける前に集合写真撮ろうよ。ハーヴェイも」

コレット「悪いね、ちょっと控室に用があるんだ」
 

 
コレット(さて、あとは弟を開放して)

マツリーン「ちょっとコレット! 貴女何をしているの!」

コレット「マツリーン」

マツリーン「勝手に舞台に上がって! ほら、一緒に謝ってくるわよ!」グイ

コレット「バレなかったし、より良い舞台になったから良いでしょ?」

マツリーン「だから余計に厄介なのよ貴女は! 行くわよ!」

コレット「えー……」

マツリーン「とは言ったものの、誰に謝ろうかしら。オスカーさん? アリエルもどこかに行ってしまったし……」

コレット「あっ、あれはさっきのアイドルね」ダッ

マツリーン「ちょっとコレット、って早ッ!?」
 

 
マツリーン「はぁはぁ……。お願いだから、急にパワフルになるのやめて、怖いから」

コレット「アイドルという方々とお話してみたかったんです」

マツリーン「衣装のまま走り回るもんだから、目立って堪らないわ」

コレット「しかし、流石はプロですね。うち一人には気付かれてしまいました」

マツリーン「そもそも男装して気付かれないコレットが異常なのよ」

コレット「今日は様々なことに気付けました。これで舞台は終わりのようですし、帰りましょう」

マツリーン「本当に演技のことしか興味が無いのね。仕方ないから街の劇場でも寄って返りましょうか」

コレット「そうですね」

マツリーン「あとコレットの服も見ていきましょう。……衣装づくりの参考になると思うから」

コレット「行きましょう」
 

 
マツリーン「って、自然に学園祭を出てしまったけど、その服って弟さんのじゃないの?」

コレット「あっ」

 
 
 
アシュリー「ハーヴェイ……? いくらお姉さまに似ているからって……」


ハーヴェイ「アシュリー、違うんだ。これは、違う。違うんだ……」

 
 
 
おわり

 

終わりました。HTML依頼出してきます。
ハーヴェイ君かわいいよハーヴェイ君。

最後までマツリーンだったか
乙です

>>2
コレット/ハーヴェイ役 田中琴葉(18) Vo/Pr
http://i.imgur.com/a3D4Vhg.png
http://i.imgur.com/g3YeCOV.png

シンシア役 馬場このみ(24) Da/An
http://i.imgur.com/4qlxiq4.png
http://i.imgur.com/tjMLGWy.png

モニカ役 周防桃子(11) Vi/Fa
http://i.imgur.com/CooNiNb.png
http://i.imgur.com/l092RvK.png

>>4
マドリーン/アリエル役 徳川まつり(19) Vi/Pr
http://i.imgur.com/fT2SmEc.png
http://i.imgur.com/kBtVKYP.jpg

>>9
アシュリー役 北沢志保(14) Vi/Fa
http://i.imgur.com/KhfPetV.png
http://i.imgur.com/b9hqpu8.png

オペラセリア・煌輝座
http://i.imgur.com/11AWrKb.jpg

>>27
すみませんずっと勘違いしてました死にます。

誤:マツリーン
正:マドリーン

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