【シャニマスss】P「福丸小糸はめんどくさい」 (30)

warning!!warning!!
このSSは以下の要素を含みます。それでもよいという方はご覧ください。

・地の文有
・小糸がめんどくさい?話
・ちょっとキャラ崩れてるかも
・ぴゃ成分は割と少ない
・pixivにも投下予定です
・小糸はかわいい


小糸はなんやかんやでかわいい。つまりそういうこと。


1/9 00:00から投下します

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1610115333

1st:砂糖は振りすぎるとと胸焼けする

冬空の下。年も明け、新春を迎えたというのに未だ年末の亡霊に後ろ髪を引かれている。
境内には人はいない。もうそろそろ初日の出を飾った太陽もお役御免と、景色をオレンジに染めている時間だというのに。
去年にはあった出店やおみくじの賑やかさが嘘のようで。
けれど、その場所には願いの奔流があった。
一面の絵馬。恋の願い。きっとこの思いが届きますようにと祈って書かれた願いの文字。
きっと、一文字一文字を丁寧に書いたのだろう。筆はところどころ字を崩しながらも最大限の丁寧さが込められていた。
――正直、圧倒される。
なにせまじないとは呪いと書く。塵も積もれば山となるように、小さな糸もいずれ大きな力を伝える紐になり、縄になるだろう。ここにある以上、その願いが連なることは必然なのかもしれない。


「ぷっ、プロデューサーさんっ!」


ここに一人。
時勢など知らないと言わんばかりに寿ぎを身にまとって、着飾ったまま、顔を真っ赤にさせながら。

「……小糸」
「そっ、そのっ! わたしのチェイン、読んでくれましたかっ」
「……読んだよ。一番早かった。――あけましておめでとう」
「は、はいっ! おめでとうございますっ!」

きっと、勇気を絞り出してきたのだろう。ぷるぷると震える両手は、迂闊な行動を自制するための枷のようにも、望まぬ結果を恐れた幼子が、緊張から震えているようにも見えた。

「大事な話、あるんだろ?」

「……はい」

「そっか」

「……ずっと、伝えたかったんです」

「……小糸は、さ」

「……」

「絵馬、書いた?」

「……は、ひゃいっ」

「……そっか」

その心情はうかがいしれない。神様にお願いしたことを、明かされる前に聞くのは無粋だろう。
だから、わからないままでいよう。何を告げるのか、何を成すのか。どれくらいの強さで、どれくらいの鋭さなのか。
けれど、でも。










「……ところでさ」

「は、はい……!」

「……絵馬、何枚書いた?」

「ぴぇ?」

「……ほら、なんか気になってさ」

「え、えっと……」

「……」

「……な」

「……!」




「700枚、くらい……」




うん、強すぎるし鋭すぎる。クソデカ感情ってこのことかもしれない。

「……もしかして後ろにあるの、全部小糸か?」

「ちっ、違います!」

「でもさぁ! 700枚ってさぁ!」

「ま、円香ちゃんの分もあります!」

「えっ、マジで!?」


ちょっと頑張って探す。小糸の絵馬には年を鑑みないウサギのイラストと一緒に「プロデューサーさんと一生一緒にいれますように」という願い事が書かれていた。
それ以外それ以外……!

「ぷっ、プロデューサーさん!」

「まってくれ。ちょっとくらい現実から目をそむけさせてくれ」

「そっ、そんなに嫌なんですか……?」

「さすがに絵馬700枚分はちょっとなぁ!!」

「な、700枚じゃないです!」

「見るかぎり小糸じゃんか!!」

「732枚です!!」

「こえてんじゃん!!」

「だ、だって! お祈りしたら効果あるって聞いたから……」

「こんだけお祈りされたら神様もドン引きするわ! 現代っ子こえーわーってなるわ!」

「け、懸賞だと有りですし!」

「神様が抽選で願い叶えてるわけねぇだろうが!?」




ぴゃあぴゃあと。告白を遮り夫婦漫才。

これは、めんどくさい小糸と俺の話だ。

幕間:大体6時間くらいかかった


「えーっと、肉じゃが……豚しゃぶ……角煮……? 玉子焼きと……唐揚げ……煮物も……あっ、揚げ物もいいかも」

「そうなると……お母さんと献立相談しないと……」

「そうだ。栄養バランス。えーっと、えーっと……食事交換表も見ておかないと……」

「一週間分作って……あと飽きないようにいくつかパターンを作って……」

「一ヶ月の目標とか……そうだ。プロデューサーさんってどのくらい歩くんだろう?」

「体重はこの前計ったから……身長で割って……できた!」

「これで大丈夫だよね。プロデューサーさん、食べられないものってあったかなぁ……」

2nd:コーヒーは甘みを中和する

小糸「プロデューサーさん! またコーヒー飲んでるんですか!?」

P「……ああ」

小糸「もー! ダメって言ったじゃないですか! 昨日寝たのも2時過ぎだったし。ちゃんと寝るためにコーヒー禁止です!」

P「……そうするよ」

小糸「あと糖質取りすぎです! 今週だけで200gもオーバーしてるんですから、ちゃんと抑えないと! さっきドーナツ食べた分、明日のおやつ減らしますからね! あと今週の献立です。なにか食べられないものは――」

P「ところでさ?」

小糸「?」

P「なんで食べたもの全部知ってるんだ……!?」ブルブル

小糸「調べました!」エッヘン

P「調べたじゃねーよ怖ぇよ!?」

小糸「ぴぇっ!?」

P「なんで俺も忘れてるようなとこ覚えてるの!? つかなんで全部記録してるんだよ!?」

小糸「こ、これくらい普通です!」

P「普通じゃない! 絶対普通じゃないから! 栄養状態全部管理してるとか怖すぎるだろ!?」

小糸「で、でも346の人はそうしてるって」

P「マジで!?」

小糸「そ、そもそもプロデューサーさんが不摂生してるのが悪いんじゃないですか!」

P「それはぐうの音も出ないけど! それにしたってやり過ぎだろ!?」

小糸「だ、だめです! ちゃんとしないと!」

P「ちゃんとするから! ちゃんとするからせめて調べるのはやめてくれ! 怖い!」






小糸「……嫌、です」

P「小糸……?」

小糸「だ、だって……彼女って、これくらい普通なんですよね……?」

P「小糸……」

小糸「よ、よゆーです! プロデューサーさんのこと、ちゃんと見て、ちゃんと考えて……支えるんです。みんなやってるんです。わ、わたしだってプロデューサーさんのこと、ちゃんと支えられます……!」

P「……」

小糸「だから……プロデューサーさんのこと、ちゃんと支えたいんです……」

P「……そっか」

小糸「プロデューサー、さん……」

P「……小糸。ありがとう。そこまで考えてくれて、嬉しいよ」

小糸「……えへへ」

P「ただ俺と小糸って付き合ってないよね?」

小糸「」

P「……だよ、な?」

小糸「ぴぃっ……」

P「……小糸?」

小糸「……」











小糸「ま、円香ちゃん……」チェイン






P「ストップ! ストップ! 頼むから最終兵器ぶっこむのはやめよう?!」チェインッ

小糸「だってぇ……プロデューサーさんが……プロデューサーさんがぁ……」

P「でも実際告白もされてないし!」

小糸「わたしはプロデューサーさんのこと好きです!」

P「!?」

小糸「こ、この前! 結局プロデューサーさんに伝えられなかったですけど……でも、ちゃんと、好きです」

P「ちょっとまってくれ! 近い近い近い!」

小糸「ぷ、プロデューサーさんは……わたしのこと、きらい……ですか……?」

P「そ、そういう訳じゃない。とりあえず離れよう?」

小糸「じゃ、じゃあ……好き、ですか?」

P「それは……」

小糸「……わたしは、プロデューサーさんのこと、好き、です。プロデューサーさんと、恋人みたいな関係になりたい、です。プロデューサーさんのことちゃんと頑張れます。だから……」

P「……落ち着いてくれ」チェインッ

小糸「……っ!」

P「小糸はもう、アイドルじゃないか。誰かの居場所で、そういうアイドルだよ。だから――



小糸「キス、してください」



P「はぁ!?」

P(え、近っ!? おでこ当たってる!? 何これ?!)チェインッ

小糸「このままだと、わたしから間違いをおかしちゃいますから。だから、嫌なら突き飛ばしてください」

P(え、目をつむった? この近さで? え?)チェインッ

P「い、いや、小糸?」

小糸「……」キスマチ!

P(睫毛! 睫毛あたってる!)

P「あ、息止めるんだ。かわいいな」チェインッ

小糸「……っ」ビクッ

P(じゃなああああい! 緊張させてどうする!? もうちょっと雰囲気! 雰囲気どうにかしよっか!!)チェインッ

小糸「ぷろでゅーさーさん……」

P(ちょっとまって! 近づいて来てる!? と、とにかく止めないと!)ガシッ

小糸「ひゃうっ」

P「! す、すまん! 痛かったか?」

小糸「だ、大丈夫、です……だから……」

P(え、まって? なんで頑なに目をつむるの? 雰囲気は?)チェインッ

小糸「どきどき、します。掴まれた時、強くて……その……」

P(……震えてる)

P「……緊張、してるのか?」

小糸「こ、これくらい、その……」

P「……震えてるぞ」

小糸「……はぃ」

P(きゅって、目をつむってる。触れてたのに、今は震えてる)

P(ずっと、待ってくれるんだな。……有耶無耶にされたのに、こんなにも)チェインッ





P(……いやまて、落ち着け。なにか嫌な予感が)































円香「で? 辞世の句は詠みましたか。ミスター・ロリコン」

P「ヒェッ」

小糸「ま、円香ちゃん!?」

円香「……小糸。とりあえずこの人借りていくから」

小糸「ま、待って! まだ返事を……!」

円香「待たない。どっちにしろ淫行条例でアウトだから」

P「釈明! 釈明させてくれ! 何もしてないんだ!」

円香「……面白いジョークですね、コメディアン。女子高生を抱きかかえてる時点でしてるじゃないですか。それとも、この状況を見た人間が何もしてないという主張を信じると?」

P「そんなの――」





小糸←Pの上に乗って掴まれてる
P←小糸を上に乗せて掴んでる

小糸←若干涙目
P←小糸がまっすぐ座ってるので迫ってるように見える






円香「……」

P「……否定、できない……っ!」

小糸「ぴゃ?!」

円香「そういうことだから。小糸、はづきさんに連絡しておいて」

小糸「ぴぇ……」

P「待って!? お願い! お願いだから! 俺は何もしてないからぁああああ……」

小糸「……いっちゃった……」

小糸「……近かったな……」

小糸「……」



小糸「……」どきどき






幕間:裁判官、樋口円香


円香「何も?」

P「していませんっ!!」

円香「本当に?」

P「していませんっ!!」

円香「本当は?」

P「ちょっぴり心が揺れましたァ!」

円香「私刑」

P「助けてェ!!」

3rd:砂糖菓子は、貫かない

――起きてください、プロデューサーさん

P「ん……? こい、と……?」

小糸「おはようございます。眠れましたか?」

P「……もしかして俺、膝枕されてる?」

小糸「は、はい!」

P「……そっか。疲れてたんだな」

小糸「も、もしかしてダメでしたか?」

P「……そんなことはないさ。けど……」

小糸「円香ちゃん、先に帰っちゃいましたから」

P「助かった。本当に助かった……」

小糸「……ごめんなさい」

P「ん?」

小糸「その……やっぱり迷惑、でしたよね」

P「……告白のことなら、迷惑じゃないよ」

小糸「……でも」

P「調べられたのは怖かったからやめてほしいけどな」

小糸「……ふ、ふつーじゃなかったんですね」

P「ああ。でも、そこまでしようとしてくれたことは嬉しかったよ」

小糸「……」キュッ

P「……正直、告白を受け入れるか悩んでた」

小糸「……」

P「だって、受け入れても受け入れなくても、小糸はもっと頑張っちゃうだろ?」

小糸「……だと、思います」

P「こんなに頑張ってるのに、もっと頑張ってしまったらって思うと、どちらとも言えなかったんだ」

小糸「……でも、じゃあ、どうしたら良かったんですか……?」

P「……」

小糸「みんな、してるって思うと、やっぱり何かたりないんじゃないかって。みんな、こんな風にしてるんだって……」

P「……やりすぎだよ。小糸でなくたって、もらいすぎてた。小糸は今回、頑張りすぎたんだよ」

小糸「で、でも他の人は、もっと……」

P「勘違いしないように言っておくけど、小糸からのものならなんだって嬉しいから」

小糸「ぴゃ!?」

P「……そろそろ起きないとな」

小糸「そ、それってどういう意味ですか?」

P「ん? 言ったままだけど?」

小糸「あ、えっと、その……」










P「……小糸らしく、してくれればいいよ」

小糸「え……?」

P「小糸らしく、いつもどおりに。ほら、笑顔笑顔」

小糸「ぴゃっ!?」

P「……そんな大げさなこと、似合わないよ。気持ちの大きさを伝えるのは量とかじゃない」

小糸「あぅ、ぷろりゅーひゃーひゃんっ!」

P「……目、つむらないのか?」

小糸「ぴぇ……?」

P「つむらないほうがいい?」

小糸「ま、待ってください! そ、それって」

P「息、止まったりしない?」

小糸「あ、あぅ……!」

P「突き飛ばさないから、おいで」

福丸小糸は比較的めんどくさい。
小糸と言う割に気持ちは大きくて、時々暴走してしまう。
多分、手綱が相対的に小さく見えてしまうのかもしれない。けれど、それも彼女のいいところだ。
無謀で、無茶で、彼女は気持ちも含めてまだまだ、大きくなるのだろう。
……しかし、まだ大きさには慣れないようで。




小糸「ぴゃ……」

P「ぴゃ?」

小糸「ぴゃああぁ……!」


初めてのキスはまだまだ遠い。

幕間:言い訳

小糸「よ、よゆーです! みんなしてることですから! お母さんとお父さんだってえ、妹は違うよ! ぜったい……え? してたの? ほ、本当なの……!? じゃ、じゃあわたしだってよゆーです! よゆー……ですから……! で、でももうちょっと勇気というか、ムードというか、が、頑張るには休みも必要ですから、もう少しあとでも、ぴゃああああ?! なんでそんなの持ってくるの! なんでプロデューサーさんにいっちゃうのぉぉ……!」

P「……見てて楽しいのはいいんだけど、ちょっといじめ過ぎじゃないか?」

雛菜「やは~♡」

あ と が き



いかがだったでしょうか?

小糸かわいいよね……いや引いてないんだけど(いつ灯織が来るかわからなくて引けない人)
実際、この小糸いろいろと抱えてるからGRAD本当にどうなるか楽しみでしかないです




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現在リクエストを受け付けています。シャニでこれ書けよっていうのを作者に叩きつけるチャンスだ。
もらえると喜び勇んでタイプするので是非。



作者ツイッター @2F6WqdOwZ6Cwee6

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