【わたてん】ひなた「みゃー姉があおむしになったぞ!」 (27)

星野家 朝

ひなた「おはよー!みゃー姉!! 朝だぞーー!!」ガチャ!!

みやこ「ん、おはよう、ひなた」

ひなた「おお、みゃー姉もう起きてたのか…………って、何やってんだ? 布団をグルグルに巻いて……」

みやこ「ふふ、ひなた、実はね…………」

みやこ「今日のお姉ちゃんはあおむしだよ!」キリッ

ひなた「みゃー姉何言ってるんだ?」

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ひなた「でもみゃー姉、朝ご飯食べないとお母さんにすごく怒られちゃうぞ」

みやこ「大丈夫、昨日のうちにお母さんにはあおむしになることは伝えてるから」ゴロゴロ

ひなた「おお……お、怒られなかったのか?」

みやこ「なんかもう全部を諦めた目で『好きにしなさい……』って言われたから大丈夫!!」

ひなた「みゃー姉…………みゃー姉…………」ワナワナ

みやこ「最近、文化祭とかお菓子作りとか頑張りすぎたからね……お姉ちゃん、朝起きたときからあおむしになるって決めてたの」

ひなた「でも、ご飯も食べず大丈夫なのか? お腹すいちゃうぞ? いつまでやるのか?」

みやこ「うーん、ひなたとお母さんが私を見捨てて電車にのって何処かに行っちゃうまでかなあ」

ひなた「えっ…………わ、わたしはみゃー姉を見捨てないぞ!!!絶対に絶対に見捨てないからな!!!!」

みやこ「ごめん、ひなたには通じないネタだったね」

携帯「ソリアゲドン!ソリアゲドン!」

花「……ひなたからの電話? なんだろ?」プッ

ひなた「花!お願いだ! 助けてくれ!!」

花「わっ、おっきい……! どうしたのひなた、落ち着いて、何があったのか教えて」

ひなた「みゃー姉が…………みゃー姉がぁ…………」

花「お姉さんが?」

ひなた「みゃー姉があおむしになっちまったぁあああああああ!!!!!」

花「は???」

星野家前

花「…………あ、ノア」トコトコ

乃愛「ハナちゃんおはよ、ハナちゃんもひなたちゃんに電話されて来たの?」

花「うん……なんかお姉さんがあおむしになったとか言われて」

乃愛「今までで一番ワケわかんないよね」




花「ま、お姉さんのこういうのは今に始まったことじゃないし、いいよこれくらい、どうせ遊びにいくつもりだったし……」

乃愛「…………ハナちゃん、少し楽しそうだね」

花「……………………」

乃愛「アタシも楽しいよ!」

花「そう」

みやこの部屋

千鶴『全く、あんたはそんなんで将来どうするのよ』

ひなた『大丈夫だ! みゃー姉はわたしが面倒をみる!!』

みやこ『ひなたに面倒見てもらう!』

ひなた&みやこ『ねーっ!』

千鶴『あんた、本気で言ってるならこっちこい』

みやこ「……………………」

みやこ「本気なワケないじゃん、ひなたに見てもらうなんて」

みやこ「あ、わたしは今日はあおむしだった」

みやこ「……無視無視、あおむしだけに、無視しなきゃ」

ひなた「みゃー姉! 大丈夫か!?」

みやこ「んあー」コロコロコロコロ

乃愛「ミャーさんが布団にくるまってる……」

花「何時も以上に見た目が頼りない……」

ひなた「ノア、花、みゃー姉を救ってくれ……!」

みやこ「ふふふ、ひなた、残念だけど無駄だよ」

みやこ「今日はわたしが勝たせてもらうからね!!」キリッ

乃愛「え?勝負だったの?」

花「そんなキメ顔で言われても見た目が最悪だから……」

ひなたのみゃー姉が脳内再生される

花「お姉さん、そんな冗談はいいので起きてわたしにお菓子作ってください」ユサユサ

みやこ「やーだー!!」コロコロ

乃愛「ミャーさん、折角みんな来たんだし遊ぼうよー」

みやこ「動かない、動かないもーん!」

花「うーん、こんなに頑固なお姉さんも珍しいですね」

乃愛「ていうか、何時もよりちょっと子供っぽい? ひなたちゃん、最近ミャーさんに何かあった?」

ひなた「解らない……昨日まで普通だったんだ……」ションボリ

乃愛「ミャーさーん、何があってそんなになっちゃったの? お願いだから教えて」

みやこ「……………………やだ」プイッ

乃愛「うーん、困ったなあ」

みやこ「……花ちゃん花ちゃん」

花「はい、なんですか?」

みやこ「……」スッ

みゃー姉お手製ひげろー人形『やあ!はなちゃん!僕はひげろーだよ!』

花「ひ、ひげろー!? なんでこんなところに!?」

ひげろー人形『みやこちゃんが僕と友達になってくれたんだ! この布団の中は最高だね!』

花「ず、ずるい……私もひげろーと友達になりたい!」

ひげろー人形『大歓迎さ! 友達になろうよ! じゃあ花ちゃん、こっちに来て!』

花「ひげろーーー!!!」タッタッタッ

みやこ「花ちゃん捕まえたぁ!!!!」

花「はぷっ!!」

乃愛「ハナちゃん!?!?」

ひなた「花が捕まった!!!!」

みやこ「ふふふ、これで花ちゃんもあおむしの会の仲間だよ……」モゾモゾ

花「うう、お姉さんの頭脳プレーにやられました…………」

乃愛「どちらかというとハナちゃんが考えが無さすぎただけな気がする」

ひなた「捕まったら、みゃー姉のあおむしの中に入れられるのか……」

みやこ「ふふん、今回は全員わたしのあおむしの中に入れてあげるからね」

ひなた「くそぉ、私たちは絶対にみゃー姉のあおむしの中には入らないぞ! なあ! ノア!!」

乃愛(これひなたちゃんすぐに負けちゃうんだろうなあ……)

花「まあ、正直本気で出ようと思えばすぐにでも…………」モゾモゾ

みやこ「あ、花ちゃん!!」




花『いつか、お姉さんのお菓子も食べられなくなってしまうんですよね』

みやこ『だ、大丈夫だよ花ちゃん! ずっと私はそうはあの家にいるから! だから、ずっと花ちゃんにお菓子つくってあげるから!』

花『…………はい、よろしくお願いします』




みやこ「…………待って」ギュッ

花「………………………………」

花「…………はあ」

花「と、思ったけど、結構キツくて出られなさそう、誰か助けて」

乃愛「そっかー」

ひなた「困ったなあ」

みやこ「次は…………ひなたぁ~~♪」

ひなた「くっ、私はみゃー姉を救うんだ! あおむしにはならないぞ!」

みやこ「でも来てくれたら沢山ひなたをぎゅーって出来るんだけどなあ」

ひなた「わーいっ!みゃー姉!!!」ダダダダ!!

乃愛「はやっ!!!」

みやこ「ひなた捕まえた!!!!」ゴソゴソ

ひなた「あうっ!!しまった!!!」モゾモゾ

みやこ「これでひなたもあおむしだよぉ?」

ひなた「うう、みゃー姉の頭脳プレーにやられた……」

乃愛「二人がチョロすぎるだけだからね?」

みやこ「ひなたのほっぺたすべすべ~♪」スリスリ

ひなた「あはは、みゃー姉もすべすべだぞ!」

みやこ「ひなたの耳たぶ柔らかくておいひぃ~」ハムッ

ひなた「ひゃっ、くすぐったいぞみゃー姉!」

みやこ「どう!? ノアちゃん!?」

乃愛「どうって言われても……まあ、羨ましいは羨ましいけど、あおむしにはならないよ」

みやこ「い、今なら花ちゃんも撫で放題だよ!!」ナデナデ

花「気がすんだらはやくやめてくださいね……」

みやこ「大丈夫!気がすむことなんて一生無いよ!!」

花「気持ち悪い……やっぱやめておけば良かったかも……」

みやこ「どう!?」

乃愛「いや、どうって言われても……」

みやこ「もー、あとあおむしになってないのノアちゃんだけなんだよ!」プンスコ

ひなた「そうだぞ!早くノアもあおむしになるんだ!」

花「……早くこっち来なよ」

乃愛「え、取り込まれた二人もミャーさんの仲間になってるの?」

花「多分これみんなが入らないと解決しないから」

乃愛「……まあ、みんなが入ってて私だけ仲間外れなのはちょっと嫌だケド……」



みやこ『ノアちゃんとひなたのリクエストのカレーオムライスだよ!』

乃愛『わあっ、ミャーさんいいお嫁さんになれるね!』

みやこ『えへへ、そうかなあ……』




みやこ「……ノアちゃん」

乃愛「ん、なあに?」

みやこ「…………ダメ?」

乃愛「はあ、しょうがないなあ」トコトコ

みやこ「ノアちゃん捕まえたぁ!」ゴソゴソ

乃愛「はいはい、捕まっちゃった」モゾモゾ

みやこ「ノアちゃん可愛いよー!」ギュウウ

乃愛「でしょ? でもどうせなら世界一可愛いって言って?」

みやこ「世界一は花ちゃんだけど……でも、ノアちゃんもスッゴく可愛い」

乃愛「もう、しょうがないからそれで我慢したげる…………で、ミャーさん」

みやこ「ん? どうしたの?」

乃愛「なんで今回こんな事したの?」

みやこ「んー……なんとなく?」

乃愛「いや、それは無いでしょ」

ひなた「でも、みゃー姉、このまま動かないとお腹すいちゃうぞ? 良いのか?」

みやこ「……大丈夫だよ、このあおむしの中は時間が流れないから」

花「えっ、ここそんなよく分からない場所なの」

みやこ「…………この中なら、ずっとみんなこのままで、時間も流れなくて、仲が良い友達のままなの」

花「…………」

みやこ「ひなたも、花ちゃんも、ノアちゃんも、勿論進級なんかしなくて、来年の今頃になったらサザエさんみたいに時間はこのままで」

みやこ「だから私も勿論ずっと一緒で、大学生から変わらなくて、就職なんて無いの」

花「お姉さん」

みやこ「良いでしょ、そんな世界、ほら、みんなまたやり直そうよ」

花「私は来年は6年生になりますよ」

みやこ「…………っ」

花「お姉さんは来年大学2年生になりますし、そのまた次の年は大学3年生になって、就職を目指します、私たちは中学生になります」

みやこ「……………………」

花「お姉さんが何を言いたいか、私には、私だけには解ります、私も沢山は友達はいませんでしたから」

みやこ「…………」

花「折角友達が出来て仲良くなれたのに、別れてしまうかもしれないのが怖い、ですよね、この前お姉さんに『いつかお姉さんのお菓子を食べられなくなってしまうかもしれない』って言った私と同じです」

みやこ「…………なんで」

みやこ「なんで私だけ大学生なのぉ…………」ポロポロ

みやこ「会う時間が少なくなっても、ずっと友達だとおもうよ」

みやこ「10年後も20年後も、ずっと一緒だと思うよ」

みやこ「…………ちゃんと信じてるし、本心から思ってるよ」

みやこ「でも、怖いものは怖いよ、大事な友達だと思うけど、何があっても一緒だと思うけど、そう思えば思うほど、不安にも思うの」ギュウウ

みやこ「…………私も、同い年に産まれたかったなあ」

みやこ「そしたら、こんな事考えもしなかったのかなあ」

乃愛「考えてると思うよ」

みやこ「えっ…………」

乃愛「ミャーさんって本当に友達いなかったんだね!」

みやこ「あうっ!」

乃愛「言ってることあれだもん! 『私、今まで友達一人も作ったことないから、始めて出来た友達とこの先何があるか不安って始めて知りました!』ってだけだもん!」

みやこ「あううっ!!」

乃愛「しかも重い! やってる事も言ってることもついでに体重も重い!」

みやこ「酷くない!?」

乃愛「どうせ同い年でも同じ事を言ってたと思うよ、もう、ミャーさんは可愛いなあ」ナデナデ

みやこ「あの、頭撫でられても……その…………」

花「言ってることの馬鹿らしさを考えたら仕方ないです」

みやこ「…………はい」

ひなた「…………みゃー姉大強化期間だ」

みやこ「えっ?」

ひなた「みゃー姉大強化期間が必要なんだ!!」

みやこ「ええっ!? 」

ひなた「ずっと一緒だぞ、みゃー姉! 一緒にずーっとあおむしだ!」

みやこ「そ、それはちょっと……ほら、お腹とか減っちゃうから……」

ひなた「知らん!!」

みやこ「ええ…………」

花「まあ、ひなたはそう言うよね」

乃愛「これから暫くは大変になるねえ」

みやこ「なんか、だんだん恥ずかしくなってきたんだけど……」

花「実際恥ずかしいですよ」

乃愛「言ったのが私たちで良かったね!」

みやこ「…………ああ、あああああ……」

乃愛「まあ、気持ちは解るから許してあげる」ナデナデ

花「良いですよ、誰だってそんな日もあります…………まあ、お姉さんの場合は特に大きかったみたいですけど」

みやこ「……色々考えすぎて頭が動かないや、ちょっと…………寝るね」

花「はい、お休みなさい…………もう、こうなる前に言えばよかったのに」

乃愛「ミャーさんはこうなるって事も知らなかったんだから仕方ないよ……ふあ、私も眠いかも」

みやこ「…………くう」

乃愛「…………ぐう」

花「…………二人とも、寝ちゃった」

ひなた「じゃあ、私たちも寝るか?」

花「…………そうだね」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

千鶴「…………あら、昨日はすごく辛そうな目でどうしたのかと思ったけど…………」



みやこ「…………くう」

花「…………すう」

ひなた「…………んにゃんにゃ」

乃愛「…………んぅ」



千鶴「あれなら、もう大丈夫そうだね…………たまにはしっかりお休み」

みやこ「…………おはよう」

千鶴「はい、おそよう、もう深夜が近いわよ」

みやこ「んう、皆は……もう帰っちゃってるよね」

千鶴「そりゃね、聞いたけど、おもしろい話をしてたみたいじゃないか」

みやこ「うう、恥ずかしくなるからもう言わないで……」

千鶴「恥ずかしくなんかないよ、むしろ私は嬉しいよ」

千鶴「ずっと一緒だと思えるけど、別れる時が怖いくらいに信頼してる友達が出来たことをね」

みやこ「……………………」

千鶴「そんな友達を、他の誰よりも大事にするんだよ」

みやこ「…………うん」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

乃愛「…………ひなたちゃんは、ミャーさんが私たちと仲良くしてるのを見て、ほんの少しだけ寂しくなるときがあるんだって」

花「うん」

乃愛「私は、ミャーさんが花ちゃんを特別扱いして、ひなたちゃんを妹だから可愛がってるのを見ると、私だけ少し距離が遠く感じて怖いよ」

花「うん」

乃愛「…………花ちゃんも、ミャーさんと離れちゃうのが怖い?」

花「…………最初はお菓子が貰えなくなるから、嫌われるのが嫌だっただけのはずなんだけど…………」

花「怖いよ、うん、嫌だ」

乃愛「…………みんな、おなじなんだねえ」

花「そうだね」

乃愛「…………元気でるといいね、ミャーさん」

花「……………………出るよ、きっと」

花「それでも私たちは…………」








花「皆が大好きだから、集まってるんだもん」






おしまい

ありがとうございました
わたてんSSが増えてきてます、感無量
今回のテーマはまた再挑戦しましょ、難しい

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