智絵里「今度はどうしたの……？」

まゆ「どうもこうもありませんよぉ！　泰葉ちゃん！！」

泰葉「はぁ……」

まゆ「まゆの目をしっっっっっかり見て、正直に答えて下さい」

泰葉「はいはい」ｼﾞｰｯ

まゆ「…………」

泰葉「…………」ｼﾞｰｯ

まゆ「…………」

泰葉「…………」

まゆ「かわいい」

泰葉「いいから本題に入りなさい」

まゆ「あぅ」

まゆ「こほん。では改めて……」

泰葉「手短にね」

まゆ「ふぐぅ……強気に出られるのも今の内ですよぉ」

まゆ「とにかく、正直に答えてください」

まゆ「泰葉ちゃん、この一年間何やってましたぁ？」

泰葉「え？　そりゃまあ、ユニットの定例ライブとか……」

まゆ「泰葉ちゃん、今年長期のお休みとってましたよねぇ？」

泰葉「あー……まあ、うん」

まゆ「何やってましたぁ？」

泰葉「……君のような勘のいい後輩は嫌いだよ」

泰葉「いや冗談はともかく。オフを楽しんでたけど」

泰葉「学校の方でも色々あったしね。小さい頃からお仕事してたから、こういう普通の生活っていうのｍ」

まゆ「シリアスカット！！！！！！」

智絵里「！？」ﾋﾞｸｯ

泰葉「驚かすな」

まゆ「ごめんなさい」

まゆ「すっとぼけても無駄ですよぉ。ネタはとっくに挙がってるんですから」

泰葉「いや、そんなこと言われても……」

まゆ「くらえっ！」
https://i.imgur.com/KRNgH9T.jpg

泰葉「！？！？！？」

まゆ「はぁーあ！！！！　抑えましたよ！！！！　Ｐさんとのデート現場！！！！」

泰葉「え！？　いや、だって、これ、完全にプライベートの……」

まゆ「うるせえやいCV遥○ら！！！！　お手頃サイズのお胸をリブ生地縦セーターで包みやがって！！！！」

まゆ「最近知ったんですけど泰葉ちゃんあと1cm育ったらDカップだそうですね！！！！」

泰葉「それは今関係なくない！？」

智絵里(ということは私も…………)ｻｽｻｽ

泰葉「大体この写真どうやって……」

まゆ「追跡！　盗撮！　いずれも……マッユ！」ﾊﾞｼｰﾝ

泰葉「くそっそういや一応ヤンデレキャラだったこいつ」

まゆ「一応じゃないですよぉ……」

まゆ「そんなことはどうでもいいんです！　何なんですかぁ！　オフをいいことにイチャつきやがって！！」

まゆ「それで、何ですっけ？　復帰したのが？」

泰葉「今月の……22かな」

まゆ「ほらぁ！！」

泰葉「何、何もう……」

まゆ「いい夫婦の日だぁ！」

泰葉「たまたまでしょ……」

まゆ「まさかこの一年間色々準備してたんじゃないでしょうねぇ！？！？！？」

泰葉「声抑えなよ」

まゆ「なーにがガラス張りのエレベーターだ。どうせこの後ガラス張りのお風呂に行ったんでしょうが」

泰葉「私達まだ16だよ」

まゆ「このゲームの登場人物は全員18歳以上……」

泰葉「関係無い！！！！」

まゆ「世の中には十月十日って言葉があります」

泰葉「しつこいな。だとしたら正式に引退してるわ」

まゆ「ゆ○ソフトと同時にツイッタートレンド入りした女が何を言うか」

泰葉「智絵里さん」

智絵里「久しぶり」

まゆ「痛い！！！！」ｺﾞｽｯ

まゆ「ふぐぅ……」

智絵里「よしよし」ｻｽｻｽ

泰葉「穏便に解決した問題をそんなしょうもないことで掘り返さないの」

まゆ「泰葉ちゃんは待たせすぎなんですよぉ……。こんだけ期間空いたら疑うに決まってるじゃないですかぁ」

まゆ「それに写真や映像(※)にスーツ姿のＰさんが確認できないんです。もう完全にガチプライベートデートじゃないですかふざけんな。夕美さんですらそこまで行ってないですよぉ」

泰葉「いやまあ、それはそうだけど……うん」

智絵里(引き合いに出される夕美さんも相当だなぁ……)


※劇場1379話を参照ですよぉ

泰葉「大体、後方正妻面って何さ……」

まゆ「自分はお嫁さんだからという絶対的な自信の元に行動する精神性の持ち主です」

泰葉「いや、別にそんなつもりは……」

まゆ「はぁ！？　自信が無けりゃ絶対にこんなこと言えませんけど！？！？！？」
https://i.imgur.com/opsll7C.jpg

泰葉「なんで私の発言逐一追跡できてるの！？」

まゆ「追跡！　盗聴！　いずれも～……」

泰葉「それはもういい」

まゆ「どうせアレでしょう？　Ｐさんが他の女の子とベタベタしてても嫉妬するどころか余裕の面構えで『ふふっ、流石私のＰさんはモテモテですね♡』とか考えてるタイプなんでしょう？」

泰葉「そんなことした覚えないけど！？」

まゆ「そんなだから千夜ちゃんをプロデュースしてる新人Ｐさんにウチの千夜をダシにしてイチャついてんじゃねえとかキレられるんですよぉ！！」

泰葉「流石にイチャモンが過ぎるよ……」

泰葉「うそぉ……そんなこと言われてるの……？」

まゆ「この事務所では日常茶飯事ですが何せあの人は新人ですからねぇ。まゆなんか一体何度その手の問題や解釈違いに巻き込まれたことか」

智絵里「あ、あんまりメタな話はちょっと……」

まゆ「いいじゃないですかぁ。まゆ達16ですけど８年もこの事務所にいることになってるんですよぉ？」

泰葉「私なんかそろそろ芸歴20年の大台に乗ろうとしてるよ」

智絵里「笑い飯と同期かぁ……」

泰葉「なぜ笑い飯」

まゆ「まったく、そんなM-1最多出場者とタメ張るような大先輩がガーター網タイツなんてドスケベな格好しよってからに」

泰葉「衣装は私の責任じゃないでしょ……」

まゆ「はぁー！　ということはガチデートの勝負服に縦セタ選んだのは間違いなく泰葉ちゃんの意思ですよねぇ！？」

泰葉「あぁもう面倒くさい」

まゆ「そういや前のバドミントンデートの時もシャツの裾絞っておっぱいアピールしてたなぁ！？　まゆ達と変わらないくせに！！」

まゆ「っていうかバドミントンとかプラネタリウムとかデート行き過ぎじゃないですかぁ！？！？！？」

泰葉「べ、別にオフくらい私の勝手でしょ……」

https://i.imgur.com/Qu8cFP9.jpg

まゆ「ちくしょう……大体キャラコンセプトの時点で圧勝が見えてるじゃないですかぁ……」

まゆ「皆が立派なアイドルになろうとしてる中で一人だけ普通の女の子として幸せになるのがゴールだなんて……泰葉ちゃんだけ引退して女の幸せを掴んじゃっても許されるんですから明らかに反則ですよぉ……」

泰葉「いや私もアイドルとして頑張ってるからね？　あとキャラコンセプトとか絶対言っちゃダメだよ」

智絵里「…………あの」

まゆ「はい、どうしました？」

智絵里「じゃあなんでまゆちゃんはＰさんの担当アイドルになったの？」

まゆ「え？　なんでってそりゃＰさんとお近付きになるため……」

智絵里「…………」

泰葉「…………」

まゆ「え？　え、なんですかぁ？」

智絵里「一般人の方が立場上圧倒的にＰさんと付き合いやすいんじゃ……」




まゆ「………………」




まゆ「………………………………」









まゆ「ふぐぅ……」

完

おしまい

８周年おめでたい
タイトル思いついた時はもっとアニバや千夜にも触れようと思ってたんだけどね

言うてお仕事前のちょっとしたワンシーンだろうと思っていたら普通に完全プライベートでイチャラブ甘々デートしたからびっくりした今回の泰葉。パワー目当てでお迎えしてそのままズルズル沼に引きずり込まれるがいいさ