【かぐや様は告らせたい】小野寺麗の日常 三学期 (23)

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【かぐや様は告らせたい】小野寺麗の日常
【かぐや様は告らせたい】小野寺麗の日常 - SSまとめ速報
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※前作の続きですが、以下の点を把握してもらえれば前作未読でも大丈夫だと思います

○小野寺と藤原千花、四条眞妃、紀かれんは仲の良い先輩後輩な関係になっている

○たまに出る女子A、Bは小野寺の友人


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1598200819

『伊井野ミコに食べさせたい』

ーーーーーーーー
冬休み明けの新学期

昼休憩


小野寺(伊井野はどうしてるかな、弁当に石上を誘ってるか…)

ガララッ


女子A「はい、ポッキーだよ伊井野さん♪」

伊井野「~♪」ポキポキモグモグ

女子A「ヤバッ、可愛い!☆」

女子B「伊井野さん、私のトッポもあげる!」スッ

伊井野「~♪」パリパリモグモグ

女子B「キャー、モグモグ食べてる!//もっと食べさせてあげたい!」


小野寺「…伊井野を動物みたいに扱うのはやめよ?」

女子A「そ、そういう訳じゃないよ!伊井野さんがお腹鳴らしてたからお菓子分けてあげてたの!」

女子B「伊井野さん片手じゃ食べにくそうだからアーンしてあげてただけだよ!」


伊井野「…」ウズウズ

女子A「もう一本欲しそうにしてる」

小野寺「伊井野もご飯前にお菓子食べすぎちゃダメだよ」

女子B「小野寺はお母さんなの?」

大仏「まあまあ、小野寺さん。ミコちゃんが他のクラスメイトとも触れ合ってるのは良いことじゃないの」

小野寺「まあ、そうなんだけどね」

大仏「ミコちゃん、お昼は私と食べる?」

伊井野「ん…今日は…」チラッ



石上(今日は生徒会で食うか…)ゴソゴソ



伊井野「…いしが…」

小野寺(お、石上と食べるんだね!頑張れ!)グッ



槇原「ねえねえ、伊井野ちゃん!片手じゃお弁当食べにくいんじゃない?」ポンッ

伊井野「え?」

小野寺「!?」


想定外の対象M(マッキー先ハイ)乱入!!


伊井野「まあ食べにくいけど…」

槇原「なら私がアーンしてあげよっか!」


小野寺「ちょっ…!?」

小野寺(あれ、でもこれがきっかけで伊井野に友人が増えるのはいいことなのでは…?)

止めようにも止められない小野寺!


伊井野「え…でも…」


槇原「…ふーん…」


槇原「他に一緒に食べたい人が居るんだ?」ヒソヒソ

伊井野「!?」ビクッ



槇原「よし、じゃあ誰が伊井野ちゃんにアーンさせるのにふさわしいか勝負しよう!」

伊井野「!!?」

小野寺「えー…?」

大仏「どうしてそうなった?」

石上(伊井野に呼ばれるかもと思ったが、他の女子たちと何か喋ってるみたいだな)チラッ

石上(ま、人の輪が広がるのはあいつにとってもいいことだ。俺は生徒会室で会長たちと…)スッ

槇原「ちょっと石上。どこ行こうとしてんの?あんたも来なさいこっち」

石上「え、なんで…?」


そして石上も巻き込まれ、『伊井野ちゃんアーン相手選手権』が開催された!

槇原「アーンさせてあげるときは各自のお弁当を使用してね☆」

伊井野「え、つまり自分のお弁当分と合わせれば普段よりちょっと多めにご飯食べれる…?」ゴクリ

小野寺「こんな状況でも相変わらずの食い意地だね」

石上「どんだけ食いたいんだお前」


槇原「あ、ちなみにAちゃんBちゃんは伊井野ちゃんにお菓子あげるとこで判断した結果、二人ともアウトだよ!」

女子A「え、うちら不戦敗!?」ガーンッ

槇原「敗因は面白さが足りなかった!!」ビシイッ

女子B「面白さ必要なの!?アーンさせてあげたかったのに!」ガーンッ


小野寺「二人ともそんなに参加したかったの?」


槇原「では、スタート!まずは大仏さんからだ!」

大仏「ミコちゃんの扱いに関しては私はプロだよ…アーンさせてあげたことも三回くらいある。風邪ひいた時とかに」メガネクイッ

小野寺「へー」

大仏「さてミコちゃん。ご飯を食べようか」パカッ

伊井野「うん!」ワクワク


大仏「どれにする?唐翌揚げ?きんぴら?」

伊井野「うーん、唐あ…」

大仏「それとも………」



大仏「私……?」ポッ

伊井野「え?こばちゃん何を言っているの?」

石上「ポッじゃねえだろ」

槇原「フムフム、シンプルながら悪くない。80点と行ったところかな?」

大仏「よし!」グッ

小野寺「今のまだアーンさせてなかったけどアリなの?」

伊井野「こばちゃん、唐翌揚げは!?」

大仏「はいはい」スッ

伊井野「おいしい!」モグモグ

大仏「じゃあ次は小野寺さんの番だね」

小野寺「え?待って、私も参加扱いだったの?」

槇原「あったり前じゃん!」


小野寺(うーん、まあ別に勝つつもりは無いし普通にしよっか)パカッ

小野寺「じゃあ伊井野にはこの玉子焼きを分けてあげよう」

伊井野「やった!」ワーイ

小野寺「はい、アーン」

伊井野「~~♪」モグモグ


槇原「ふむ……食べやすい一口サイズに玉子焼きを切り分け、優しく声をかけながらゆっくり口に近付け食べさせてあげる…愛のこもったアーンだね」

槇原「素晴らしい、感動した!今日から君のあだ名は『アーン職人』だ!!」ビシイッ

小野寺「勝手に変なあだ名付けるのやめてくれないかな」

槇原「さて伊井野ちゃん。次は私の番だよ!ふふふ…♪」ニヤニヤ

伊井野「なんかちょっと目が怖い…」


石上「絶対あいつ何か企んでるよな」

小野寺「うん…」


槇原「君にはこのタコさんウィンナーを分けてあげよう☆」ババーンッ

伊井野「わっ、可愛い!」

槇原「食べたいでしょー?はい、アーン」

伊井野「あーん…」

伊井野「ぱくっ!」

槇原「ほっ!」シュッ

伊井野「…!!?」


伊井野がタコさんウィンナーにかぶりつこうとした瞬間、槇原は瞬時に箸を口から離し食すことを妨害した!!

伊井野「な、なんで!?」

槇原「ほ~ら、こっちだよー。タコさんウィンナーが早く食べて欲しいなあって言ってるよ?」クイクイ

伊井野「ぱくっ!」

槇原「はい、残念!」シュッ

伊井野「ぱくっ!」

槇原「惜しいっ!」シュバッ

伊井野「食べれないっ!」ガーンッ


小野寺「やっぱ構う気満々だったんだね…」

石上「食べ物で遊ぶなよ」


槇原「椅子から動いちゃダメだよ?ほらほら、ここだよー?」

伊井野「うぅ…届きそうで届かない……」プルプル

槇原「食べたいなら~……『マッキーちゃんのタコさんウィンナー食べたいです』ってお願いしようね?」ニヤニヤ

伊井野「ええ!?ま…槇は……マッキーちゃんの、タコさんウィンナー…食べたいです…」

槇原「ダメダメ、もっと大きな声で言わないと!」ハアハア

伊井野「ま、マッキーちゃんの…タコさんウィンナー食べたいです!」

槇原「まだ小さいよおっ!!」ハアハア


石上「おい、俺達は何を見せられてるんだ?」

大仏「そろそろストップしよう槇原さん」

小野寺「もう普通に食べさせてあげなよ」



伊井野「モグモグ」

槇原「では最後…石上の出番だよ!☆」

石上「なんで俺が……まあ、もういいや」

石上「伊井野、食わしてやる」パカッ

伊井野「…くれるなら早くして」ツーン


小野寺「…ん?」

小野寺(石上の箸で伊井野に食べさせて……あれ、これ間接キッスでは!?)ドキドキ

小野寺は勝手に想像して勝手にドキドキしていた

石上「そうだな…じゃあ」


石上「このおにぎりやるよ。1つが小さいから食いやすいだろ」

伊井野「へー、結構美味そうじゃない」

小野寺(あ、そう来たかー!)

間接キッスにはならなかった

石上「ほら、口開けろ。おにぎり食え」

伊井野「なんであんたにそんな命令口調で言われなきゃなんないのよ!!」アーン

石上「文句言いながらしっかりスタンバってる…」

伊井野「モグモグ……ふーん、中身はおかかなのね」モグモグ

石上「ああ。ちなみに梅や昆布のもある」

伊井野「え!?なんで昆布くれないのよ!?そっちが良かった!」

石上「分けてもらっておいてその言い方……欲しいもんがあったなら先に言えよな」

伊井野「そんなこと言ったって中身何があるかなんか知らないし!」

大仏「でも美味しかったんでしょ?」

伊井野「美味しかったけど!」

石上「美味かったのかよ!」

小野寺「ならいいじゃん」


槇原「うんうん、オチまでついてなかなかの漫才だったよ。という訳で…!」



槇原「優勝者は石上優に決定だっ!☆」ババーンッ

石上「え?」


石上が勝った


『伊井野ミコに食べさせたい』
おしまい

『石上優と鍛えたい』

風野「今日、放課後に体育館な」ポンッ

石上「はい、ではまた!」


小野寺「石上、団長と何話してたの?」

石上「ああ、ちょっと放課後に約束してて…」

小野寺「ふーん」

石上「なあ小野寺…つばめ先輩のことで聞きたいことがあるんだが」

小野寺「…うん、なに?」

石上「つばめ先輩って………筋肉好きなのかな?」

小野寺「え?筋肉?」

ーーーーーーーーー

つばめ「小野寺さーん」

小野寺「あ、つばめ先輩!ちわーっす」

つばめ「今度、今時間取れるならカラオケとか行かない?元応援団の女子メンバーで」

小野寺「いいっすね。うちも行きたいっす」

つばめ「それともう1つ話が…」モジモジ

小野寺「なんです?」

つばめ「優くんのことなんだけどね…?」

小野寺「…はい」

ーーーーーーーーー

伊井野「聞いてよ麗ちゃん。石上が~……」

小野寺「へー」

伊井野「それでまた石上が~」

小野寺(最近石上の話多いなぁ…)

ーーーーーーーーー



ーーーーー


小野寺「…てなことが今日一日でありまして…」

眞妃「なるほど」

小野寺「私としては伊井野を応援したいんです。けどだからと言って石上やつばめ先輩からの相談を適当に済ますなんて悪いし…」

眞妃「リア充も大変ね…それで何か悩んでるような顔してたの」

小野寺「どうするのがいいんでしょうか…」


眞妃「まあ別そこまで気負う必要無いんじゃない?極論、恋愛において第三者なんかただの外野でしかないし…結局は当事者たち本人の問題なんだから」

眞妃「外野に出来ることなんて当事者の相談に乗ったりメンタルケアするくらいよ」

小野寺「まあ…その通りですね」

眞妃「今まで通り、石上や子安先輩には友人として接して伊井野には友人兼恋の味方として接する。それでいいじゃない」

小野寺「そっすか…難しく考えなくても、今のままでいいのかも。話聞いてもらったら少し楽になって来ました」

眞妃「当事者のメンタルを支えてあげるべきあんたがメンタル折れかけちゃダメでしょ。元気出しなさい」ポンッ

小野寺「はい、ありがとうございます。先輩に声かけてもらって良かったっす」

眞妃「ふふ…伊井野もあんたみたいな子が味方に居てくれるだけで違うと思うわ。一番ヤバいのは恋心を自分一人の中に閉まったまま失恋した時だから」

眞妃「本当に辛いのよ?失恋して辛くて泣きたくて誰かに悲しみを分かって欲しいのに周りの誰も私の気持ちを知らないから人に話すことも出来ない……悲しみを自分の中に抱え続けなければならない地獄。あはは……詳しく聞きたい?」プルプル

小野寺「あ、それ以上はいいっす。先輩のメンタルが心配なので…」



眞妃「まあでも当事者全員と仲良しってのはちょっとキツい部分もありそうだし。この私がいい気分転換方法を教えてあげるわ」

小野寺「へー、なんですか?」


眞妃「写経」

小野寺「えぇ」

ーーーーーーーーーー

放課後

タッタッタッ…

小野寺(やば、体育館にジャージ置きっぱだったな)


イチャイチャ

小野寺「!」


翼「ははっ」
柏木「うふふ」


小野寺(わあ、体育館の陰でイチャイチャしてる…)

タッタッタッ…

小野寺(ん?体育館の中から声が…誰か居るのかな)

ガラガラッ


石上「ふっ!ふっ!」シュッシュッ

風野「いいぞ石上!そのまま俺の動きについてこい!!」

石上「はいっ!!」シュッ


小野寺「え、なにしてんの?」


風野「おっ!小野寺じゃないか」

石上「ふう…」


小野寺「…石上が言ってた団長との約束ってこれ?」

石上「ああ。筋トレはいいぞ……身体が鍛えられるだけじゃない。汗をかけばスッキリし、強くなれば心に余裕が生まれる。更に血行が良くなって勉強も捗る」

小野寺「だから筋肉がどうとか言ってたんだ」

風野「そういえば今日は小野寺いつもよりちょっと元気無さげだな」

小野寺「え…いや、もう大丈夫っす…」

石上「小野寺…悩みのあるときは身体を動かすのがいいんだ」フッ

石上「筋トレしようぜ!!」ビシイッ

小野寺「熱い筋トレ推し!?」

石上「女子専用の筋トレメニューもある。安心してくれ!」

小野寺「いきなり言われても…」

風野「このまま小野寺から更にその友人も増えて五人揃ったら筋トレ部出来ちゃうな!」

石上「あははは」

小野寺「何か私も参加する前提で話進んでる気がする!」


石上と風野は邪気の無い純粋な「筋トレの素晴らしさを伝えたい」的な目で小野寺を見ていた



小野寺(でもまあ、最近あんま身体動かしてないし気分転換にはなるかも…)


小野寺「…まあ…今日だけっすよ」


ーーーーーーーーー

眞妃「あれ~、渚ったらどこ行ったのかしら」キョロキョロ


眞妃「な~ぎ…」チラッ



柏木「ダメよ翼くん…」
翼「誰も見てないさ…」


眞妃「………………」



眞妃「うわああああああん!!(泣)」


ダダダダダッ!!!



眞妃「みゆ…!」ガチャっ


かぐや「会長…///」ギュッ
白銀「四宮…そろそろ離れよう、誰か来るかもしれない…」
かぐや「いいじゃないですか、もう少しだけ…」


眞妃「はわわわわわ…!?///」

ソッ…パタンッ



眞妃「うわああああああん!!!」
ダダダダダッ!!!





体育館


石上「ふっ!ふっ!」

風野「どうだ小野寺!身体が強くなっていくのを感じるだろう!!」

小野寺「開始すぐでよくわかんないっす!!」



小野寺「ふう…」ブワッ

石上「小野寺、水だ」

小野寺「ありがと」ゴクッ

小野寺(あぁ…でも、やっぱ身体動かすっていいなぁ…)

ガラガラッ!!

小野寺「ん?」


ダダダダダッ!!!

眞妃「優、私にはやっぱりあんたしか居ない!!!(泣)」ダキィッ

石上「うわ、ツンデレ先輩!?」

眞妃「…ん?」クンクン

ムワァッ

眞妃「汗くせぇ」ドカッ

石上「自分から来といて!!」

小野寺「流れが酷い…」

眞妃「ちょっとなにこれ、みんな汗臭いじゃないの」

石上「筋トレっすよ」

眞妃「あんたもむさ苦しい中に混じって何してんのよ」

小野寺「でも…やってみたら割りと悪くないっすよ」

眞妃「そうなの?」

風野「何があったかは知らないが…さっき泣きながら入ってきたと言うことは何かしら悩みでもあるのだろう」

眞妃「まあね…今は日本1周走り回りたいくらいの気持ちよ」

石上「つまり身体を動かしていないとやっていられない…」

眞妃「まあそんなとこね」

石上「なら先輩、筋トレしましょう!!」ビッ

小野寺「どんだけ熱い筋トレ推し!」

タッタッタッ…

ガラガラッ!!

藤原「あ、石上くん見つけたー!」

藤原「ちょっと聞いてください、面白いギャグ考えたんですよー!あ、笑ったら石上くんの負けで…」


石上「ふっ!ふっ!ふっ!」

風野「みんな、ついてこれてるかぁ!?」

小野寺「はい!」

眞妃「筋トレで悟りを開くっ!!」



藤原「何これっ!!?」




風野「今日は来客が多いな!」

眞妃「煩悩を振り払え!!」シュッシュッ

小野寺「ふう…動いたあとの水って美味しい」

石上「先輩も筋トレどうです?」ニコニコ



藤原「ひいっ!?筋肉同盟っ!!?」


このあと藤原も巻き込まれた


『石上優と鍛えたい』
おしまい

『小野寺麗はグレてない』


藤原「ねえねえ、小野寺さん。不良の物真似とかできます?」ニコー

小野寺「え?いきなり何なんすか?」

藤原「はい!それがですねー、演劇部からヘルプで出演して欲しいと頼まれていまして…」


藤原「その役がヤンキー少女なんです!だから参考にするために不良経験のある子を探していたんですよー」

小野寺「なるほど。でもウチ不良じゃないんで…」

藤原「だよね~、小野寺さんいい子だもんね」

藤原「やっぱうちの学校でコテコテの不良を探すのは難しいんですよ……龍珠さんにも『私は不良じゃねえ!』って断られましたし」

小野寺「まあ、性格が荒れてる人なら居ますけど分かりやすいタイプの不良は居ないでしょうね」

藤原「という訳で、不良の物真似ができる人を探す事で妥協しました!」

小野寺「うーん、その発想は何かズレてないすか?」



藤原「ではさっそく小野寺さんに不良の物真似をしてもらいましょう!」ニコニコ

小野寺「いきなり言われてもなー…どういうことやれば」

藤原「では台本にある台詞から……相手の服を引っ張りながら『うるさいなぁ、ぶっ飛ばすよ』と不良っぽく言ってみてください!」

小野寺「不良っぽくっすか…」

グイッ

藤原「うるさいなぁ、ぶっ飛ばすよ?」ニコー



藤原「って感じで私が言うと怖さが無いんですよね~」パッ

小野寺「んー、顔のせいじゃないっすかね」

藤原「じゃあ小野寺さん試しに言ってみてください!」

グイッ!

小野寺「うるさいなぁ、ぶっ飛ばすよ?」ギロッ


藤原「ひえっ…ご…ごめんなさい…」ビクビク

小野寺「!?いや、今の言えって言われた台詞言っただけですから!!」

藤原「びっ、ビックリした~…目が怖かったからガチかと…」ダラダラ

小野寺「そんな怖かったですか!?」


早坂「…書記ちゃん…」

小野寺「!」

藤原「あ、早坂さんだー!」クルッ

早坂「ねえ…書記ちゃん、いったい何をやらかしたの?遂に一年から睨まれながらぶっ飛ばすとか言われるなんて…相当だよ?」

藤原「違いますよ!?」

小野寺「別に私キレてないっすから!」

~説明~


早坂「あーそういう事かー。てっきり書記ちゃんが小野寺さんをブチギレさせるようなことやらかしたかと」

藤原「この私がそんなことやるわけ無いでしょう!」

小野寺(私の目、そんなに怖かったかな…)

藤原「そうだ、早坂さんのも見てみたいです!やってみませんか?」ニコー

早坂「あはは、言われると思った~」

今日も疲れていてめんどくさかったので早坂はさっさと終わらせることにした


藤原「さあ早坂さん、来てください!」

早坂「オッケー♪」

小野寺「…」

タッタッ…
グイッ!

藤原「!!」

早坂は藤原の服を引っ張りながら顔を近付けた…その時!!

早坂「うるさ…」
藤原「ひゃあああああっ!!」ドカッ
早坂「なんで!!?」

小野寺「なに早坂先輩を突き飛ばしてんですか!?」

藤原「はあ…はあ……」

早坂「なに今の!?さすがに酷いよ!?」

藤原「…早坂さん…」


藤原「もう、キスをしようとするのはやめてください!!」ブワッ

早坂「しようとしてないし!てかもうそれ忘れて!?」

小野寺「二人とも何を言ってるんですか…?」

藤原「まあいいです。気を取り直して小野寺さん、衣装も着てみませんか?」ワクワク

小野寺「あの…まさかと思いますけどただ私に不良の格好させたいだけじゃないですよね?」

藤原「そんなわけないですよ~♪」アハハー

早坂「本当に?」


ーーーーーーー

ーーーーー

藤原「よし、OK!いいね~、雰囲気出てるよー!!」

小野寺「先輩、さすがにこれは…」

早坂「先生とかに見つかったらヤバくない?この格好」

藤原「演劇部の役と言っとけば大丈夫です!☆」



ザッザッザッ…

石上「さて図書室で今日も勉強しよ…」

石上「ん?」チラッ




小野寺「…あ、石上」←特効服姿+木刀+マスク


石上「いつの時代のヤンキーだよ!!!??」


小野寺「やっぱ言われたっ!!!」





一方、遠目から見ていた伊井野


伊井野「あ……あっ………」プルプル


伊井野「麗ちゃんがグレたあああぁぁっ!!?」ガビーンッ



『小野寺麗はグレてない』
おしまい

『巨瀬エリカは聞き出せない』


マスメディア部部室

小野寺はその日マスメディア部の巨瀬エリカに呼び出しされていた


小野寺「…あの、巨瀬先輩。私に何か用ですか?」


ゴリ ゴリ…

小野寺「ん、味噌の匂い…?」



エリカ「かぐやしゃまと………密会………ずるい………」ブツブツ

ゴリ…

小野寺「…」


ヤベェ人に呼び出しされたかもしれないと小野寺は思った


エリカ「来たわね、小野寺さん………同じかぐやしゃまファンとして貴女は同志……」

小野寺「はい?」

エリカ「けどライバルでもあるっ!!」グルンッ

小野寺「早速意味が分からない…」


エリカ「この前、私はかぐや様成分不足だったからこっそり生徒会室近くまで来て廊下で隠れてたの」

エリカ「したら、生徒会室にかぐや様と一緒に貴女が入って行ったのよ!小野寺さん!」

小野寺「…もしかして、なに話していたか聞いてました?」

エリカ「そんな勇気あったら普段からホイホイかぐや様に話しかけてるわっ!!」

小野寺「え、はい」

エリカ「私が聞きたいことはただ1つ…」



エリカ「かぐや様と何を語り合っていたの?やっぱり紅茶をお出しされたの?美味しかった?かぐや様のどの表情が一番美しく尊かった?どうすればかぐや様と気軽にお話できるの?かぐやしゃまと二人きりズルい!」

小野寺「聞きたいこと1つどころじゃないっすね…」


エリカ「この味噌汁を飲みながらゆっくり話してくれたらいいわ。私のお手製よ」スッ

小野寺「どもっす、いたただきます」


エリカ「さて、聞かせてもらおうかしら」ジッ

小野寺(何だろう、この尋問みたいな)

小野寺「えっと……紅茶を出してもらって、とても美味しかったです。四宮先輩はどの表情も美しかったっすよ」

エリカ「それはもう当たり前よね。かぐやしゃまを冒涜することは神への冒涜…世界を敵に回すことに等しい愚行、かぐやしゃまと同じ時代に生きている事実を全人類はもっと感謝しなければならない。小野寺さんもそう思うでしょう?」

小野寺「いや、そこまで過激なことは思わないっすけど」

エリカ「で、何を語り合っていたのかしら?」

小野寺「…」

小野寺(うーん……会長と付き合ってるのか聞いてたなんて言えないし…)

小野寺「えっと…生徒会に私の友達の伊井野が居るんですけど」

エリカ「伊井野さんね、よく知ってる。腕怪我してたわよね、大丈夫なのかしら」

小野寺「怪我で学校生活困ってないかを四宮先輩が私に聞いてくれてたんですよ」

小野寺「なので別に、先輩が期待していたようなエピソードではないと思います…」


エリカ「かぐやしゃまあああぁぁぁんっ!!!」ズキューーーンッ

小野寺「!!?」ビクッ


エリカ「後輩を心配する慈愛に溢れたお姿…天使様、女神、いや、人の言葉で形容することがおこがましいレベルの尊さぁっ!!」ブワッ

小野寺「えぇ…?」

エリカ「この感動エピソードは絶対他人には言い触らさない…私が一人占めすりゅ!」


エリカ「他には!?他のかぐや様エピソードもプリーズ!!」ハアッハアッ

小野寺「すみません、もう他には…!」


ガララッ!

かれん「エリカ!何やら騒がしいと思ったら、後輩をいじめてはダメでしょう!」

小野寺「紀先輩!」

エリカ「かれん、私はいじめてなどいないわ!かぐや様の神エピソードを聞いていたのよ!」

かれん「神エピソード…!?」ピクッ

エリカ「でも、かれんには教えたげない!私が一人占めするんだもん!」


かれん「ふっ、エリカの事です…貴女の言う神エピソードは『かぐや様にお手製味噌汁を飲んでもらえた』とかそんなところでしょう」

エリカ「そんな事あったら神エピソードどころの話じゃないわよ!!」

エリカ「もうかぐや様の使われたお汁碗を誰にも使わせず毎日綺麗に磨いて一匹の虫も寄せ付けないよう大事に大事に保管して毎晩寝る前にじっくり拝むわ!」


小野寺「…」(正気かよという顔)

かれん「エリカ、落ち着きなさい。小野寺さんが引いてますわよ」


かれん「まったく、貴女のは自分の欲望しか感じられないのよ…神エピソードというからにはもっとこう」


かれん「かぐや様の絶体絶命のピンチに颯爽と駆け付ける会長…そして華麗に舞いながら不届き者を成敗。最後は白馬に乗り二人で夕日を眺めつつ愛を語り合う…それくらいのシチュでなければ」ブツブツ

エリカ「貴女も全然人のこと言えないじゃない、小野寺さんの顔見てみなさいよ」

小野寺「………」

かれん「…神シチュ過ぎて言葉を失う程感動した、という顔ですわね」フフッ

エリカ「私には正気かよという顔に見えるけれど」


ガララッ

部長「二人とも、いつまでも一年の子に構ってないで仕事しなさいな」

小野寺「!」

かれん「は!部長!?」

エリカ「うー、もう少しお話したかったけど…小野寺さんありがとね!」

小野寺「はい、味噌汁美味しかったっす」

エリカ「そう?美味しいだなんて、えへへ~♪」テレテレ

かれん「では小野寺さん。また私達とかぐや様について語り合いましょう」フフ

小野寺「え、またっすか…?」


エリカ「そうだ、小野寺さんにもう1つ聞きたいことがあったのよ」

小野寺「はい?」

エリカ「確か小野寺さんラクロス部だったわよね?」

小野寺「ラクロス部っすけど…」

エリカ「あれは春くらいだったかしら…放課後、あなた生徒会室を見ながら生徒会について同じ部の子と何か語り合ってなかった!?」クワアッ

小野寺「そんなことありましたっけ!?」

※かぐや様は告らせたい1巻10話目、2~3ページ
かぐや様を語りたい1巻第8話の最終ページ
参照

かれん「まあ、小野寺さん本当ですか!?」ムハーッ

小野寺「待ってください、それ本当に私なんすか!?」

エリカ「もし本当に小野寺さんなら………あなたにも資格があるかもしれないわね」

かれん「ええ…入会試験を受ける資格が……」

小野寺「入会!?なんですかそれ!?」

部長「今日はもう帰してあげなさい二人とも」


かぐや様ファンクラブ入会試験編に続く(予定)


『巨瀬エリカは聞き出せない』
おしまい

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