【デレマスSS】モバP「黒白の飼育方法」 (12)

オリジナル要素たっぷりなのでお気を付けください。
白菊ほたるのSSなのに、ほたるがいません。すいません。



①黒

モバP「すいません、こういうの慣れていなくて」

男  「いえ、こちらこそ申し訳ないです、近くに来たものですから」

モバP「・・・失礼ですが、今はご職業は何を」

男  「・・・ああ、・・・まあ、色々と」

モバP「・・・ああ、すみません」

男  「はは、大丈夫ですよ・・・謝られても何も起きませんし」

モバP「・・・ははは」

モバP「それで、本日はどういったご用件で」

男  「白菊についてです」

モバP「まあ、そうでしょうね、それしかないでしょうね」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1531725972

男  「・・・御社の業績は最近どうですか?」

モバP「私は下っ端の方なので正確なことは分かりませんが・・・弊社は大丈夫かと思いますが」

男  「・・・そうですか」

モバP「弊社は御社とは違って、多角的経営ですし、経営は安定しやすくはありますね」

男  「成程。白菊一人くらいじゃ変わらないくらいですか」

モバP「・・・はあ」

男  「白菊は元気ですか」

モバP「ええ、お陰様で」

男  「近頃テレビとかでもよく見ます。流石、大手はプッシュ力が違う」

モバP「まあ、そうとも言えますが」

男  「流石だ・・・ははは」

男  「・・・彼女はね、モノクロだったんですよ」

モバP「・・・モノクロ」

男  「そう、モノクロ。白と黒のツートーン。白と黒の濃淡だけ。」

モバP「・・・はあ」

男  「白菊を見てるとそんな感じがしたんです。色が無い。光が無い。」

男  「私の事務所に在籍している時は主張が無くて、輝きも無くて。」

男  「オマケに『私は不幸体質だ』と来たもんだ、笑わせる」

男  「暗い子だった、本当に。」

モバP「確かに彼女はそう自称しています」

男  「そうですか、まだそんな馬鹿げたことを」

モバP「馬鹿げたこと」

男  「そうですよ、馬鹿げてますよ」

モバP「・・・本当にそうでしょうか?」
男  「はい?」

モバP「いえ、確かに御社に在籍していた時の白菊はそうだったのかもしれませんが
   ・・・彼女は彼女なりに不幸を乗り越えて頑張っていると思います」

モバP「優しいのに、強くて芯がある。・・・アイドル向きの強い少女です」

男  「成程ね」

モバP「・・・すいません、出すぎた真似を」

モバP「しかし、先ほどからの白菊のことを卑下するような発言・・・とても不快です」

モバP「確かに貴方は彼女の・・・その、『体質』のせいで事務所が倒産し、それなのにも
    関わらずうちという大きな事務所で平気な顔をして活躍し始めた、それが気に入
    らないんでしょう?」

モバP「・・・その気持ちは確かに解ります。・・・ただ、それは今の彼女への冒涜です」

モバP「どういう魂胆かは知りませんが・・・
・・・今はただ、応援してやってくれないでしょうか!」

男  「え?」

モバP「え?、は?」

男  「は?はって何だ、はって」

モバP「え、あ、すいませ・・・は?」

男  「は?・・・ははは、あはははははははは!」

モバP「・・・ええ、ええ!?」

② 白

男  「ちょっとちょっと、いつから誤解してたんですか」

モバP「え?え?」

男  「あー・・・確かに私の言い方も悪かったのか・・・、ははは、そっかそっか」

モバP「え?え?すいません、良くわからないんですが」

男  「まず私はほたるのことを恨んだり、卑下したりなどしてませんよ」

モバP「へ?」

男  「まず初めに、白菊が御社に移籍してからの業績について伺いましたっけ」

モバP「・・・はい」

男  「貴方は、私が『下がってないか』というニュアンスで聞いたんだと捉えた」

男  「でもまずそれが逆なんです。私は御社の業績が白菊の加入で上がったのかを聞いた」

男  「そしたら貴方は『白菊一人じゃ変わらない』・・・そもそも貴方は私が白菊が加入
    して業績が下がったと思い込んでると考えたんですね」

モバP「ええ・・・だって御社はそうだったんじゃ」

男  「白菊の加入と倒産は関係ないですよ、もともと業績は下向きだった、貴方たち
    のような大手のお陰でね」

モバP「・・・はあ」

男  「むしろほたるは運が良かった、斜陽な私の事務所を抜け出して、こんな大手で
なおかつ彼女のことをこんなに思ってくれるプロデューサーと出会えて。」

男  「彼女はここに来てから輝いてるように見えます、色がある。私の下にいても光は
    無かったけれど、今はキラキラしてる。美しいです、羨ましいけれど」 

男  「だから嫌味とか、そういうのじゃなくて、彼女が不幸体質なんて馬鹿げてるんです。
    只の思い込みだ」

男  「アイドルとして大成できる環境を、回りまわって授かったんですよ、神様から」


男  「・・・だから、どういう魂胆か、とか言われても、今日はお礼に来ただけなんです」

モバP「・・・大変失礼なことを」

男  「はは、勘違いの理由も良くわかります、お気になさらず」

モバP「・・・あの」

モバP「ほたると会っていきますか?」

男  「・・・いえ、遠慮しておきます。彼女がどう思っているかは大体察せますし。」

男  「それに、奪い取ってしまうかもしれないし、泣いちゃうかも」

モバP「それは由々しいですね、会わせません」

男  「ははは」

男  「最後に、Pさん、貴方は蛍の飼育方法について何かご存じですか?
    ・・・ほたるじゃなくて、蛍。」

モバP「・・・いえ」

男  「蛍というのはね、基本的に自然で生きるものです。飼育というのは難しい。
    ・・・だから、育てるときは素人が軽々しくやってはいけないんです」

男  「もっとこう・・・業者のような、整った設備の持ち主でなければ、でも愛情込めて
    細やかに世話をしなければ、育たないし、光らない」

モバP「・・・」

男  「・・・これからも、頼みますよ」

モバP「・・・任せてください」

以上になります。
SS書くの久しぶりすぎてガバガバで申し訳な
ありがとうございました。

おつー

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