未央「あのさあ」

卯月「どうかしましたか？」

未央「もうちょっと……考えようよ」

凛「え？だって未央が」

未央「いや確かに言ったけども！任せなさいと言ったけど」

卯月「でもそうですよね。もう少し考えてみます。やっぱり出てきません～」

未央「はやいよ。はやいよしまむー」

凛「私達のユニット……どんなユニットになりそうかな？」

未央「コンセプトから考えていく感じね！いいよーその感じ」

卯月「楽しいユニットですよね！きっと！だから～”わくわく動物ランド”！」

凛「えっ、あ、うん」

未央「いやー、それはちょっと……」

卯月「だめですか？きっと楽しいと思いますよ？」

未央「いやー、そうだけど」

凛「うん」

卯月「もっとじゃあ楽しそうな動物さんのコンセプトを
　　　全面に押し出しましょう！えっと～」

卯月「私が～うさぎさんで～」

未央「あー、担当がある感じなのかな？」

卯月「凛ちゃんが～うーん。パンダ！」

凛「私パンダ担当なんだ」

卯月「分かりました！私達のユニット名は”うさぎパンダゴリラ”です！」

未央「おうおうおうおう！ちょ、ちょちょ、ちょっと待とうか？」

卯月「え？」

未央「いやその理論でいくと私ゴリラだよね？それ」

卯月「え？いやですか？」

未央「やだよ！私ももっとファンシーなのがいいよ！」

卯月「キウイ……とか？」

未央「なんでキウイ！？いや、まあだいぶファンシーないきものだけど！」

凛「ゴリラ、そんなにいや？」

未央「やだよ」

凛「莉嘉も好きなのに？」

未央「それは中の人！」

未央「もう～。しぶりんなんかないの？」

凛「私はもうちょっとかっこいい系がいいな……」

卯月「どんなのですか？」

凛「うーん。なんとか～SURVIVEみたいなのがいい。
　　この厳しい業界を生き残る、的な意味でさ」

未央「ほほう。案外まともなのが出てくるじゃないか」

卯月「すごい厨二っぽいですけど、私その響きすごいと思います」

未央「地味にディスってくるなぁ～」

凛「うーん。何サバイブにしようかな……」

卯月「はい！”ウヅキａｎｄサバイブ”にしませんか！」

未央「それだとソロのユニット名みたいだけど」

卯月「えー！なんでですか！ちゃんと３人のユニットですよ」

凛「ってことは、未央は”サバ”　私は”イブ”か」

未央「私、急に青臭くなってない？」

未央「なんで私だけ青魚なの？」

凛「美味しいけど、だめ？」

未央「だめだよ！」

卯月「ゴリラとどっちがだめですか？」

未央「強いて言うならその質問自体がダメ！」

凛「あ、そうだ！この前お父さんの書斎で見つけた
　　英単語が……響きがカッコよかったんだよね」

卯月「へぇ～！どんなのですか？」

凛「えっと、確か……ああ、そうそう。だから私達のユニットは
　　”ディルドandサバイブ” だね」

未央「はい、却下ー」

凛「ええ……これもだめか……」

未央「なにガッカリしてんの！ダメに決まってんでしょ！」

未央「っていうか……お父さんの書斎か……
　　　お父さんの方か……」

凛「なに？」

未央「いや、これ以上触れないで。
　　　あと、しまむー検索しないで」

卯月「オッケーグーグル。ディルドってなんですか？」

凛「あ、それよくない？ユニット名”オッケーグーグル”」

未央「全然よくない！！」

凛「じゃあもう未央、なにかあるんでしょ？」

卯月「そうですよー」

未央「えーと、”スポットライト”ってどう！？
　　　私達が照らされて光り輝く存在になる感じをイメージして」

凛「なんかダサいよね」

未央「酷評！？」

卯月「それなら”スポットライトジャパン”にしましょうよ！
　　　ジャパンつけましょ！ジャパン！」

未央「お、今の私の気持ちをガン無視で被せてくる～？」

卯月「難しいですねー。あ、じゃあ私達のことを
　　　そのまま表すのはどうですか？」

未央「ゴリラは無しね」

卯月「未央ちゃんは、ポジティブガール！」

未央「お！いいね！やっぱ持ち味は生かさなきゃだよね！」

卯月「未央ちゃんがリーダーだから、
　　　”ポジティブガールとプリティキュートキュート”」

未央「……私もキュートにしてよ」

凛「今自分でいいねって言ったじゃん」

卯月「えー、じゃあ……ガール？」

未央「そこだけ残すんだ！？」

卯月「”ガール女子レディ”ってユニット名にしましょう！」

凛「うん、まさに私達のことを表してるよね」

未央「いや世の中の半分が当てはまってくるから！」

卯月「略称は”女子レディ”！」

未央「おっと？ひとりぶんの要素が抜けたぞ？私かな？」

卯月「あ！あーでもこっちでも良かったなぁ～。
　　　”ガール女子ダンディ”」

未央「誰！？私達の中のダンディ担当は誰！？」

卯月「それは未央ちゃんですよ。ねえ？」

凛「うん」

未央「うん、じゃねーわ！何さも当然のように頷いてんだ！」

未央「いやでもちょっとまって！てことは
　　　　さっきの”女子レディ”で省かれた一人分はしぶりんってこと？」

卯月「あー、そうなりますね」

凛「まあしょうがないね。略称だからさ。
　　別に。私は略称から消えても２人と心は１つだからさ」

未央「え、やめてよ。私が心狭いみたいじゃん」

卯月「あ！どうしましょう！”ガール女子ダンディ”の
　　　　略称が”ガンディ”しか思い浮かびません！」

凛「いいね。キャッチーで」

未央「よくないわ！ダメだよ！」

凛「ああ、もういっそ３人ダンディにしたら？」

卯月「さすが凛ちゃん！”ダンディダンディダンディ”にしましょう！」

未央「やだよそんなユニット……付け髭とかつけて歌うつもりなの？」

卯月「ガンディのが良かったですか？」

未央「よくない！」

凛「私達ほらいっぱい売れてお金稼いで頑張るからさ。
　　”金の成る木”とかどう？」

未央「げすいよ」

凛「略称は”金木”」

卯月「いいですねー。週２日しか稼働しなさそうですね！」

未央「それ絶対稼げないよ！」

卯月「あ、私あのユニット名かっこいいと思うんですよね。
　　　ノーティギャルズ！あれもじって”イェスティギャルズ”ってどうですか？」

未央「まず、イェスティってなに！？」

凛「むしろ卯月はノーティも分かってないのかも」

卯月「むー。分かりますよ！ドンキーコングに出てくる雑魚キャラですよね？」

未央「違うよなんでそれを堂々と言えたの！？」

凛「はい、”凛として

未央「却下」

凛「まだ何も言ってない……」

卯月「結構難しいですね。”青のり歯についてまっせ”
　　　とかじゃだめなのかな？」

未央「やだなぁー。どうもー！”青のり歯についてまっせ”の
　　　本田未央でーす！とか挨拶するんだよ？」

凛「略称は”ブルートゥース”かなぁ」

未央「言うてる場合か」

卯月「最近、世の中の男性はママみを求めてるって聞きました」

未央「ふーん」

卯月「”ゴッドママ”でどうですか？」

凛「うーん。うちの事務所だとママみ強いのいっぱいいて勝てるか分からないなぁ」

未央「そういう問題……？」

凛「夜のライブシーンで輝くから
　　”夜の蝶”じゃだめ？」

未央「だめ。むしろそれでいいと思ったの？」

卯月「うーん。じゃあ太陽ってことですか？
　　　　”サン・セバスティアン”とかどうでしょう？」

未央「だれ！？誰なのセバスチャンって」

凛「そうだ。私達のこの出会いって結構運命だったよね？」

卯月「そうですね！」

凛「だから”ドラマティックスターズ”はどうかな？」

未央「却下」

卯月「”アンティーカ”」

未央「却下！！！勢いで言わない！」

卯月「そういえば私達ってシンデレラプロジェクトでしたよね！」

未央「そうだね」

卯月「じゃあ何とか姫みたいにしましょうよ！」

凛「泡のように儚く消えるかもしれないから”泡姫”は？」

未央「消えたくないから却下！消えたくないからってことにしておこう！」

凛「さっきのと合わせて”ドラマティック泡姫”は？」

未央「余計にダメさが増したよ！なんで合わせたの！？」

卯月「”ドラマティック・ママ”」

未央「いっかい水商売から離れようか！？」

凛「”ママゴリラサバイブ”」

卯月「略称が”MG SURVIVE”ですね」

凛「じゃあ今まで出た候補を色々組み合わせよう。
　　杏ときらりも折衷案にするってよく言ってるし」

未央「それ今一番持ち出しちゃいけないやつ！」

凛「”凛としてわくわくディルドママwithドラマディックダンディゴリラandバイブ”」

卯月「ふぅー、できましたね！」

未央「……」

凛「じゃあ卯月が”凛としてわくわくディルドママ”で
　　私が”ドラマティックダンディゴリラ”ね」

未央「私バイブだけじゃん！！」




おわり

※このあとプロデューサーがちゃんと名前をつけました。