【安価】魔王「勇者に復讐する」 (60)

ー魔王城ー

勇者「これで終わりだ魔王!」

魔王「ぐっ! この私が… 嘘よ…!」

勇者「やったか…!?」

戦士「やったぞ勇者!」

僧侶「私達勝ったんですね!」

賢者「さあ勇者、 凱旋と行きましょう」

勇者「ああ… みんな今までありがとう」




魔王「うぅ… ここは…?」

魔王「そうだ私、勇者と戦ってて…」

魔王「全く…人様の家で好き放題してくれて…ひどい有様だわ…」

魔王「それにしても勇者、肝心なところで詰めが甘かったわね… この私を仕留めそこねたこと、今すぐにも後悔させて… って、 あれ…?」

  レベル:99
  ちから:7
  すばやさ:10
 たいりょく:14

 みのまもり:9
  かしこさ:967
 うんのよさ:317
さいだいHP:14
さいだいMP:4
E魔封じの書
E魔封じの盾
E魔封じのぼうし
E魔封じのローブ
E魔封じの指輪

魔王は魔封じの書をはずそうとした!

呪いで 身体から 外せない! 

魔王「むむむ」

魔王「前言撤回ね… 勇者としてあるまじき鬼畜の所業だわ」

魔王「これじゃあ魔法が軒並み使えない…」

魔王「万全を期してレベルを上限にしたのはマズかったわね… 結局勝てなかったし」

※魔族に回復アイテムという概念はありません

魔王「そうだ、 私の他に生き残りがいるかも」

魔王「誰か!生き残った者!いたら返事をしなさい!」

魔王「………」

魔王「城中探せば1人くらい…」


魔王「ハァハァ」

魔王「なんで…無駄に広いのよ…この家…」

結果として成果はゼロ
城中荒らされており、 同族の姿は死体を含めて見当たらず
魔道具の類もそのすべてが破壊されるもしくは強奪されていた

魔王「これじゃ私達とやってることは変わらないじゃない」

魔王「たとえ独りでも人間に報復したいところだけど」

魔王「どう考えても今の私じゃ返り討ちね」

魔王「このままここに居座ってもジリ貧だし」

魔王「城外に展望を望みたいところだけど」チラッ

グオオオオオオ!
ガルルルルルル!

魔王「外に出た矢先魔獣どものエサよね」

魔王「どうしてこんな危険地帯に建ってるのよこの家は…」

魔王「……本当に…もう何もできない… これを見越していて、奴等はあえて生かしておいた…」

魔王「せいぜい無駄に足掻いて、後悔と共に死ねというわけね…」

魔王「フン、そう思い通りにいくものか!この魔王!生き恥は晒さないわ…死ぬときは潔くだ!」

魔王「メラ!!!」ゴォォー

魔王「フフフ、我ながら見事な魔力の扱いよね」

魔王「メラにしてそこんじょらの極大魔法にも劣らぬオーラ…」

魔王「あとはこれを私に向ければ…」

魔王「向ければ…」

魔王「…………」

魔王(どうした!なぜ撃てない!)

魔王(ぬっ…!何で震えている!)

魔王(私は魔王…弱肉強食の魔族の世界で頂点に立つ者…!)

魔王(こんな惨めな最期など認められるものか!)

魔王「あああああああ!!!」

魔王「」ボフッ

魔王「む、消えてしまった」

魔王「よし、一旦落ち着け…今度こそ…」

魔王「メラ!」


しかし MPか 足りない!

魔王「うぅぅぅぅぅぅぅっ…!!!」

魔王「ぐ ぅ" ぅ"… 情けない… 」ポロポロ

魔王「くそぅ…悔しいっ…」

魔王「忌々しい人間共めぇっ…」

魔王「これほどの屈辱を味わったのは初めてよ…この重罪…どうして償わせてやろうか…」

魔王「もう魔王なんて知らない…魔界の王なんてどうでもよか……」

魔王「これより私の命…人間に…勇者に復讐することが全て…!」

魔王「うううっ……!今に……見てろっ……!」

魔王「………」



魔王「ん………、あのまま寝てしまったみたいね…?」メェマッカ

魔王「一晩寝たら落ち着いてきたわ……」

※この世界のメラは消費MP3ということで…

魔王「…………そういえばこの魔導書…」

魔王「メラ!」

魔封じの書「効かんな」

魔王「そう都合良くはないよね」

魔王「ウーン…中身に解呪のヒントとかないかしら…」パラパラ

魔王「!!!」

魔王「これは……試す価値はありそうね」

魔封じの書「>>7
①謎の召喚魔法の呪文
②本の中に入る呪文
③事由安価

3 開いた瞬間服が吹っ飛んでしばらく着れなくなる呪いをかける

魔王「きゃぁああっ!?」

魔王「…………」

  レベル:99
  ちから:7
  すばやさ:10
 たいりょく:14

 みのまもり:9
  かしこさ:967
 うんのよさ:317
さいだいHP:14
さいだいMP:4
E魔封じの書
E魔封じの盾


E魔封じの指輪

魔王「やったわ…厄介な装備が2つも…!」

魔王「ステータスは戻ってないみたい…」

魔王「やっぱり全部外さないと元にはもどれないみたいね」

魔王「でもこれは大きな一歩よ!」

魔王「毒をもって毒を制す!呪いの装備の解呪には呪いの装備!」

魔王「どうか期待を裏切らないで…」パラパラ

①謎の召喚魔法の呪文
②本の中に入る呪文
③ドレスアップの呪文
④本が襲い掛かってくる呪文
⑤自由安価
安価下2



Rは保険 エロパート導入は自由安価に頼りがちになります
更新ペースは………エタらないようには努めますので…


魔王「これは古代の人語かしら、意味わかんないけど何となく読める…」

魔王「"あらたに ぼうけんのしょを さくせいしますか"…」

魔王「?? "はい" ?」

魔王「!これは解る… "名前を設定してください"??」

魔王「名前?私は魔王よ、名前なんて…」

魔王「?? "「まおう」で よろしいですか"…"はい"……」

魔王「ん…続きは…真っしろ…―――きゃあああ!!」




魔王「………」

魔王「…」

魔王「ここは…」

①王妃「産まれました!元気な女の子です!」
②エルフ「ううっ…この私が魔族の子など…!!」
③村長「な!?今時子流しか…むごいの」
④自由安価

安価↓2

勇者「おおっ!やったな王妃!」

王妃「ええ勇者!やったわ!」

魔王「………」

王妃「そうだ…勇者、この子の名前は考えてきたの?」

勇者「ああ! …よしよし…、お前は マオ だ!俺がパパだぞー」

王妃「マオ…いい名前ね…」

勇者「だろう?これなら男の子でもしっくりくるしな、ずいぶん前か決めてたんだ」

勇者「……それにしもおかしい…」

王妃「ど、どうかしたの?」

勇者「いやこの赤ん坊、産まれたてだってのにちっとも泣きゃしないと思ってな」

王妃「そういえばそうね」

魔王(――――ハッ!!ここで怪しまれるのはまずい)

魔王「お、おぎゃ…」

魔王(ええい!二人してそんな目で凝視されると…気恥ずかしくて仕方ない///)

魔王(だめだ躊躇してどうする!魔王としてのプライドなんてとうに捨てた身!)

魔王(渾身の泣き演技をその目に焼き付けよ!!)

魔王「ん゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」

魔王「ど゛う゛し゛て゛な゛ん゛だ゛よ゛お゛お゛ぉ゛お゛!!!ん゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛あ゛!!!!」

魔王「転゛生゛す゛る゛っ゛た゛っ゛て゛勇゛者゛の゛子゛供゛は゛な゛い゛だ゛ろ゛ぉ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」

王妃「げ…元気な子ね…」

勇者「独特の泣き方だね」

魔王(すっごいスッキリしたぁ…)

それからしばらく、私はあれこれ考えることをやめていた

生理的欲求を我慢することなく、腹が減ったら泣き叫び、尿は垂れ流しで泣き叫ぶ
どうせできることなんて何もないんだから、今くらい自由に身を任せたっていいだろう

思えば生前(?)は常に命の危険が隣り合わせ
気の休まる時間なんて無いに等しかった
一見欲望のままに暴れまわっていただけだったが、その心身は着実にストレスによって蝕まれていたんだと思う

自分でもビックリするほどのタガの外れ具合だ

魔王「あー、あー」グイグイ

メイド「あららどうしたのマオちゃん、お腹すいた?」

魔王「うーうー」

メイド「違う?おしっこ?」

メイド「ん、汚れてない、 お股かゆいかゆいかな?」

魔王「ん゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」プッシャァアァァ

魔王「ア゛ア゛ア゛ッ゛!ア゛ア゛ア゛ッ゛!」ギャッギャッ

メイド「うううう…」ベッショリ

魔王「ニヤニヤ」

魔王(まてよ…勇者の赤ん坊って…意外と使えるかも)



王妃「そう…、いままでご苦労様と伝えておいてください…」

勇者「またお手伝いさんがやめてったのか」

王妃「ええ、わんぱくに育つのはいいけど、この子は行き過ぎよ」

勇者「まだ1歳だぞ?気にしすぎじゃないのか?むしろ俺は簡単に投げ出す使用人に腹が立つね」

魔王「キャッキャッ」

勇者「ほら、こんなにいい子じゃないか」

王妃「あなたはこの子の本性を知らないからそんなことが言えるのよ…」

魔王「クイクイ」

勇者「どうしたーマオ」

魔王「」ブルルルル

勇者「あら~たくさん出しちゃったねぇ… パーパがきれいきれいしてあげまちゅよ~」

勇者「はい完成、 あたらしいおむつきもちいい?んん~?」

魔王「アウアウ」

勇者「たかいたかいかな~?……ん、ちがう?」

魔王「パーパ、パーパ」ナデナデ

勇者「あぁ^~」ナデナデ

王妃「どうしてあなたにだけ…」

私は赤ん坊の特権を利用できる期間、夫婦仲を引き裂くことに専念した
その努力は、歯も生え揃わぬ内に実る

勇者め、せっかく国王に即位寸前まで成り上がったのに
自らその身を退くことになるとは、さぞ歯がゆかろうて

「聞いたか、ウチらんとこの王妃、1年ちょいで早くも破局の危機だってよ」

「ああ聞いた、聞くところによると使用人含めた王妃側に虐待があったらしいぜ」

「まじかよ最低だな」

「見かねた勇者様はついには王女を遠征に同行させたらしい」

「もう帰ってこねえって噂だぞ」

「そんなことしたら下手すりゃ指名手配ものじゃねえか」

「状況が状況だしな、王室はこれ以上信用を失うわけにもいかないし、それはないだろうよ」


ふ…ふふふ…
こうも事が思い通りに運ぶと痛快よね

勇者の旅に同行することで経験値を稼ぎステータスを上げ、奴の息の根を止め得る力を手にする
そして2人きりの時を見計らって勇者を殺る!
勇者ほどの人物が死ねばただでは済むまいが私はまだまだ赤子の身…
当然ハナから身の潔白は約束されてるようなもの…!
せいぜい適当な人間かモンスターの襲撃による死亡で処理されるはず

魔王「キャッキャッ」

勇者「おっ、パパとのお出かけ楽しいかぁそうかそうか!」

子連れ勇者、人々は彼をそう呼んだ

彼は英雄譚に事欠かない

曰く、かつて魔王を破り世界を救った
曰く、王室への婿入りを蹴った
曰く、港々に女あり
曰く、人間を嫌うエルフの女すら手籠めにした
曰く、淫魔とのガチンコバトルファックで勝利した
曰く、三日三晩休憩なしで女人の町の住人全員の相手をした

曰く、赤ん坊を抱えて尚、比類なき最強の戦士

そんな彼は今日も赤ん坊を背に世直し行脚の旅に赴く-----

魔王「行脚て」

勇者「は?」

魔王「いやあんたいつ出家したのよ」

勇者「家出ならしたけどな!ハハハ!」

勇者「マオは博識だなあ」

魔王「そりゃあ魔王(賢さ:967)だもの、もっと敬いなさい」

勇者「そうだなマオはお利口さんだもんなぁパパも鼻が高いぞぉ」

勇者「…」

魔王「…」

勇者「なあ、いつの間におーーーー」

魔王「ラリホォオオオオオオオオオ‼‼」

勇者「マ゚ッ」

魔王「危なかった…」

魔王(1歳8ヶ月 Lv.25)「もういつでも殺れると思って油断したわ」

勇者「zzz」

魔王「…」

魔王「…まあ、今日のところは」

魔王「まだまだ街まで遠いし、私も眠くなってきたし…」

魔王「それまでは……せいぜい利用してあげるから……」

①そして、月日は流れ…
②勇者「お!街が見えてきたぞ」魔王「頃合いね」
③魔王「な!?敵!!」
④自由安価
安価下2

魔王「!!この感じ…敵!」

魔王「強力な聖水にも躊躇う素振りがない…まずいわね」

魔王「勇者を起こすしか…」

魔王「おら!起きろ勇者!」ゲシゲシ

魔王「くっ…全然起きない…」

魔王「悪く思わないでね勇者!」

魔王は メラミを 唱えた!

ミス! 勇者は ダメージを うけない!

魔王「畜生!!」

ゴゴゴゴゴ

魔王「あああ!テントが!!」

敵の正体
①魔物じゃなかった、野盗の類
②人語を解さぬ魔獣
③人語を解する上級悪魔
④自由安価

①~③諸設定添えていただければ助かります
安価下2

ちょっと時間が遡って

辺境の里

「あややや、勇者の凱旋で賑わってるというのに…」

「御神体は魔王生きてますって言ってますね」

「不吉な…」




「お!帰ってきたか!どうじゃった勇者のほうは」

「ハイ、勇者さんたちにこのことを進言したら、水を差すな!ってあしらわれました」

「私らでどうにかするしかないみたいですね」

村娘「聞いた少女ちゃん?」

少女「どうしたのそんな慌てて」

村娘「魔王捜索の任だよ」

少女「上は大変みたいねー」

村娘「他人事じゃないよ、私たちも動員されてるで」

少女「はぁ?」

村娘「今回の戦争で高位の術者さんが大分やられちゃったし仕方ないね」




少女「出遭ってしまった」

魔王「あだ…、あだ…」

少女(赤ん坊のフリをしてるけどコイツは間違いなく魔王…)

少女(どうする…これは罠か…はたまた絶好の機会か…)

魔王(これ間違いなく正体バレてるよね…)

①魔王「先手必勝!」
②少女「先手必勝!!」
③魔王(さすがに今の身体じゃ無謀ね)
 少女(これは罠に違いない、いったん退きましょう)
④自由安価
安価下2

少女(いったん退く…?)

少女(いや、弱気になるな…!罠ならどうせ逃げたって無駄だ!)

少女(私は…私にできることをするんだ!!)ゴゴゴゴ

魔王「っ…!よ、よせ!!」

魔王(無謀に突っ込まなくて良かった…)

少女「聞け魔王!いくら貴様が魔王といってもこいつをまともに受け止める勇気があるか!!!」ゴゴゴゴゴ

魔王「いや…わるい冗談だし」

少女「ハッ!!無理でしょうね!!所詮貴様は臆病者よ!!!」ゴゴゴゴ

魔王「普通に無理だし…」

      イ オ ナ ズ ン
少女「 極 大 爆 裂 呪 文 !!」


里の遣い1「なんだァ!?」

里の遣い2「ありゃあ嬢ちゃんのイオナズンや!只事やないで!」

少女(みんな…あとは任せました……)




少女(…………変ね、反撃が来ない……?)




魔王「あれ……生きてる?? ……って 」

魔王「勇者ぁ!?」

勇者「まったく…騒々しい朝だ」

勇者「おぉマオ……ケガはないかい……」

魔王「良かった…あんた全然目覚めないからもうお終いかと…」

魔王(あ、マズ…)

勇者「マオ……こんなに汚れてしまって…綺麗な髪が……可哀…、そう…に……」

魔王(あぁ……もう……)

魔王(…………)

魔王「あんたは私の宿敵なのよ…命懸けで私を守って死なれたとなっちゃあ世話ないわ…」

少女「わざわざ人間を盾にして防ぐとは…卑劣な…!」

魔王「それにしたってこの人間つよくない…?」

里の遣い1「嬢ちゃん!無事か!?」

里の遣い2「奴が魔王か!畜生!やりずれぇ姿しくさってからに!」

魔王「増援まで来た…」

数日後

辺境の里

「長老!なぜ奴を生かしておくのですか!」

「奴の許しがたい所業を考えれば、即刻極刑に処すべきだ」

「まさかやけど…奴が赤子の姿やから変な同情感じてるんやないですか!?」

「もしかしたら人間の赤ん坊に取り付いてるだけかもしれんやろ」

「ばってん腐っても魔王ぞ?いつワシ等の想定外をしくさるか分らんぞ」

「赤ん坊一人の命と全人類の命、天秤にかける必要もないでっしゃろ」

「なんや!そがんゆう奴は本質は魔族と大差ないやんけ!恥を知れ!」

「貴様こそなんだ、有事の際何もでけへんくせになぁ 偽善者が、恥を知れ恥を」

長老「まあまぁ、どうじゃ、ここはひとつ儂の話を聞いてくれんかの」

「綺麗ごとは聞き飽きてるぞ!」

「静粛にしろ静粛にぃ!」

長老「まずお主らに問いたいのじゃが…魔王が現れる条件について知るものはおるか?」

長老「考えたことも無いという風じゃな」

長老「結論から言うと、先代の死じゃ」

長老「そもそも魔王というものは同族間の競争を勝ち抜いてきた者に与えられる称号ではない」

長老「先代も、先々代も、そのまた昔…創世神と対立した初代魔王まで皆…魔王は生まれながらにして魔王なんじゃ…」

長老「だとすれば、じゃ… 現役魔王を無力化している今をどう捉える?」

長老「今こそ!古より続く忌々しい魔族との闘争の歴史に終止符を打つ、またとない機会じゃろう!」

長老「皆の者、 これより奴を封印をより盤石なものにするために尽力してゆこうぞ」

辺境の里 地下牢

①看守「お前今日から奴の世話係な」罪人「えぇ…」
②魔王(ヒミツ歳)「頃合いね」
③自由安価

安価下2

続き書いていい?

辺境の里の地下牢

かつては人間同士でも戦争が相次いでいたらしく、当時は敵の捕虜や戦犯の収容所として活気に満ちていた。

しかしもう昔のお話
シーンと静まり返った廊下に微かな雨漏りの音が響く。



看守「暇だなー」

罪人の居ない牢屋の看守なんて楽なもんだ。
せいぜい好奇心に駆られて忍び込んできた村の子供たちをあしらうくらいだ。

………と、看守室の扉開いた。
そこには見るからに奴隷ですというような、ボロボロの布を纏い薄汚れた少年。

看守「終わったのか。………ああお前、次からもう報告とか要らないから、あんまうろつくなよ」

少年「…………すみません。」ガチャン

奴は所謂忌み子というやつだ。
魔族とのハーフか、はたまた何かしら不吉な奇形を患っているのか知らない。
もともとは戦争孤児の一人だったが、そいつらを匿っていた神職の連中が彼を見たとき、この世の終わり見たいな顔をしたらしい。

紆余曲折を経てこの地下牢に幽閉されることになった。
外に出さなければどう扱ってもいいと言われてたので、取り敢えず清掃全般の雑用を押し付けている。

ガチャン

再び戸が開く音がした

看守「何だお前またーーーー」

長老「おお看守、お主のとこにもう一つ忌み子を持ってきたぞ」

そこには何故かギチギチに拘束された赤子を抱えた長老がいた。

看守「えぇ…」

正直俺は信仰とかないから宗教上の理由で厄介者になってる奴を特にどうこう思わない。
もはや忌み子呼ばわりされている赤子より、そんな小さな子どもの自由を奪ってこんな所に持ってくる大人の方が忌み嫌われるべきじゃないのではなかろうか。

長老「よいか、こいつは悪魔の子じゃ。嫌、悪魔そのものじゃ。絶対に外に出すな。」

長老「あとこの拘束具は絶対に外すなよ。くどいようだがこいつは誰よりも悪魔じゃ。赤子の姿をしておるが、その気になれば世界を滅ぼし得る奴じゃ。」

長老「じゃあな、くれぐれも監視は厳重にな。」

看守「悪魔はどっちなんだか」

手の中に収まった赤子に視線をやる。
年相応の愛らしい顔、とてもじゃないが世界滅ぼす顔には見えない。

看守「まいったな、赤ん坊の世話なんてできねえよ」

看守「あいつにまかせるか」




ギイイイイ。

金属のきしむ音。
僕の部屋は地下牢の一室だが、もう何十年も改装が施された形跡はなく、いたるところにガタがきている。
戸のつがい部分は錆びついて久しく、開ければこのように狭い部屋に不快な音が響き渡る。

………ん、開ければ?

視線を扉のほうにやると、何やら看守が赤ん坊を抱えて突っ立っていた。

看守「おまえ、今日からこいつの世話係な」

少年「この子は?」

看守「よくわがんね」

看守「突然長老に押し付けられた。取り敢えず忌み子らしい。」

少年「……」

看守「そんな顔をするな。忌み子の気持ちなんて知ったこっちゃないが、取り敢えず今は同じ境遇の仲間が増えたと喜んどけよ。」

少年「……一体僕らがなにをしたって……それにこの子はまだ赤んじゃないか……」

看守「おっそうだな、そんな可愛そうな赤ん坊だからな、是非とも慈悲で包んであげてくれたまえよ」ギイイイイ

少年「あっ待って」

少年「………」





看守「いっけね拘束具のこと何も言ってなかっった」

看守「まあいいや」





少年「にしても酷いなあ、赤ん坊の手足を縛るなんて」

少年「……どれ、」ガッチャンコ

魔王「ぷはぁ」

少年「よしよし辛かったね…」

魔王「ホントに死ぬかと思ったわ」

少年「」

魔王「まあ、当然の反応よね」

魔王「ああそういえばもうこんな動きにくい姿でいる必要もないわね」ポワー

魔王(Lv.25)「む…まだ全盛期には程遠いわね…」

魔王の見た目年齢とかスタイル等など 安価↓

魔王「なんだその目は!ホントはもっとえっっろい大人の魅力溢れるお姉さんで!身体とかこうバインバイーンで…」

少年「いやそういうことじゃなくてですね」

魔王「む…、私としたことが開放されて浮ついてるわね」

魔王「礼を言うわ少年、こんかいばかりは流石の私も諦めたからね」

魔王「そうね…喜びなさい、あなたには私の部下として仕えさせてあげるわ。どうせ行くとこないんでしょう」

少年「>>55

人いないと思うので連取りとか気にしないで

わかりました、よろしく

少年(なぜかこの女の子からはただならぬもの……善いものじゃないけど果てしない大人物のオーラを感じる……)

少年(知りたい……この人のことを……そして見てみたい……この人目に宿る野心の全容を……)

少年(どうせこのままじゃ何もできず獄死が関の山なんだ)

魔王「……存外に固い決意みたいね」

魔王(これはとんだ拾いものかもしれないわ)

少年「ところで、僕はこれからどうしたら」

少年「えっと、」

魔王「魔王様と呼びなさい」

少年「はい……魔王、様。……えへへ、魔王様……///」

魔王「とんだ拾いものね…」

魔王(無意識にチャーム漏らしてんのかしら)

魔王「そうね、結論から言うとまだ何もないわ」

魔王(今の力で下手に行動しても返り討ちは目に見えてるし……)

魔王(今この場でできることといえば……)

どうしよう安価↓×いくつかくらいまで

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