【ラブライブ!】1レスSS書くのでお題ください【ラブライブ!サンシャイン!!】 (716)

ルール (あってないようなもの)

お題を頂いて1レスSSを書きます。

筆が乗った場合は何レスかに分かれて投下することもあるかもしれません。

エログロは掲示板のルールに反するのでNG

お題を書いていただいた際に、キャラ指定可能

例 七夕(りんぱな)

遅筆ですが毎日更新を目指して頑張ります。

では最初のお題 >>2 

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1515490691

カレー大戦争

凛「にこちゃんってカレー食べる時に何か乗せる?」

にこ「福神漬け」

凛「うわっ、アイドルとは思えないシブい回答にゃ」

にこ「うるさいわね、辛いのは苦手なのよ!」

凛「ああ、そういえばそんな設定もあったね」

にこ「設定ゆーな」

凛「凛はルーだけで食べるのが好きなんだけど……その、穂乃果ちゃんが」

にこ「穂乃果が?」

凛「うん、穂乃果ちゃんカレーに卵をかけて食べるんだって!」

にこ「な、なんだってー!?」

凛「これはみんなで会議するしかないよね!」

にこ「というわけで、カレー大戦争、もとい、カレーに何をかけるのか会議ー」

穂乃果「うんうん、私はもちろん卵! 意外と美味しいんだよ?」

絵里「ハラショー! それはもちろん生卵なのよね?」

穂乃果「ゆで卵なんて乗せたっておいしくないよ!」

海未「ゆで卵も意外と乙なものですよ、固茹でが好みです」

ことり「でもカレーってルーとご飯をたべるのが美味しいんじゃ?」

希「亜里沙ちゃんはいちごジャムをかけて食べるっていうね」

絵里「あれはいちごジャムライスと呼ぶべき惨状ね……私は何も乗せないわ」

ことり「あ、絵里ちゃん仲間!」

にこ「花陽は?」

花陽「私は箸でカレーを食べます」

真姫「文明の利器を利用しなさいよ……」

穂乃果「希ちゃんと真姫ちゃんは?」

希「うーん、あんまり何かを乗せて食べないけど、でも……」

真姫「でも?」

希「カレーを混ぜて食べる人とは仲良くできへんなあ……」

真姫「ふ、ふふふ……そう、希はカレーをカレーらしく食べる人なのね」

希「真姫ちゃん……まさか!」

真姫「グッチョグチョにするの大好き」

穂乃果「真姫ちゃん仲間!」

海未「穂乃果の場合は行儀が悪いレベルで混ぜますからね」

ことり「もはや卵かけご飯のレベルだよ」

穂乃果「いいじゃん美味しいし!」

希「うわっ、意外な援護射撃が! 花陽ちゃんは混ぜないよね!」

花陽「当然です! 混ぜたらご飯の味が楽しめません!」

にこ「カレーライスはご飯を楽しむものじゃないでしょ……」

凛「凛はこっちのかよちんも好きだよ?」

絵里「私は混ぜもしないし普通に食べるわ、亜里沙は混ぜるのが好きみたいね」

にこ「私のきょうだいは混ぜて食べるわ、綺麗に食べてくれるからソッチのほうが楽なんだけど」

穂乃果「カレーライスの後って洗うの面倒だよね!」

海未「たしかにそうですね、シチューはそんなでもないですが」

ことり「シチューはご飯にかけて食べるものじゃないしね」

穂乃果「ことりちゃん……」

真姫「ことり……」

希「ことりちゃん……」

「「「シチューにはパンとかいう人種だったの!?」」」

花陽「私もシチューにはご飯です」

凛「凛も」

にこ「まあ、パンは焼くのも面倒だし……」

ことり「う、海未ちゃん!?」

海未「すみませんことり、私の家もシチューはご飯です……」

ことり「味方がいない!?」

穂乃果「カレーは作るのもかんたんだし、万能だよね!」

海未「え、ええ……そうですね」

ことり「シチューにはパンだよ……」ブツブツ

凛「カレーはなんでも合うしね! 昔の人が飲み物って言ったのもよく分かるよ」

花陽「凛ちゃん」

凛「ご、ご飯の味も大切に!」

にこ「たしかに、面倒なときはレトルトにもできるしね、カレーは楽でいいわ」

真姫「カレー味のお菓子も鉄板ね」

絵里「……どうしたの希?」

希「そうかみんなは、カレー味とカレーを一緒にしちゃう人種だったか……」

穂乃果「の、希ちゃんはもしかして……カレー原理!」

希「そうや。ウチの作るカレーはカレー味のお菓子とは比べ物にならない、世界で一番のカレーなんや!」

真姫「聞き捨てならないわね……」ギリ!

穂乃果「まさか真姫ちゃん……」

真姫「ごめんなさい希、私はカレーヌードルが好きだわ」

希「!?」

真姫「カレー味のうまい棒も、カレー味のチキンラーメンも好きよ、駄菓子でカレーはハズレがないわ」

希「み、味覚破壊者……」

真姫「でも、しょうがないじゃない! 凛が薦めるんだもの!?」

凛「飛び火!?」

希「お嬢様にあかん遊びを覚えさせてしまったんやな……その罪は重いで凛ちゃん」

凛「罪!?」

にこ「ちょっと疑問に思ったんだけど……希はカレーうどんも許せないタイプ?」

希「あかーん! カレーうどんなんて! 邪道や邪道!」

海未「そ、そんな……カレーうどん美味しいじゃないですか!」

ことり「(あ、海未ちゃんのスイッチ踏んだ)」

海未「1週間待つのです希、本当のカレーうどんというものを食べさせてあげますよ」

希「ええい、そんなに待てるか!」

海未「そんな! 山岡さんの時は待ってくれるのに!」

希「ふふ、ウチを納得させたいんやったら、すぐにカレーうどんを食べさせるんや!」

絵里「(たかりたいだけなんじゃ)」

穂乃果「ああ、でもカレーうどんって、食べるとき気を使うよね」

海未「髪の毛にかかったら最悪ですしね、麺類は髪の毛を縛って食べます」

ことり「だねー、髪の毛が長いと面倒だよね……」

穂乃果「うんうん、一年生組みたいに短い髪にも憧れちゃうよ」

凛「たしかに! 髪の毛乾かすの大変そう!」

花陽「そ、そうだね……私はこの髪でも乾かすの面倒だなって思っちゃうのに」

にこ「あ、あんたらは女子力低いわね……」

真姫「髪の毛って使用人さんが乾かしてくれるものじゃないの?」

絵里「うん、今日の夕食はカレーにしましょう!」

穂乃果「あー、穂乃果カレー食べたくなってきたなあ!」

海未「翌日にカレーうどんにするのも捨てがたいですよ」

希「だからそれはあかんて、カレーはカレーで食べるのが一番や」

花陽「そういえばこの前、凛ちゃんカレーラーメン食べてたよね」

凛「うん、美味しかったよ!」

ことり「にこちゃんはカレーは甘口?」

にこ「き、きょうだいがいるからね! 仕方なくよ!」

真姫「使用人……」

おもったより長くなった。

お題 >>11

黒澤家の闇

千歌「ダイヤちゃんの名前って、お父さんが名付け親なんだよね?」

ダイヤ「ええ、困ったものですね、宝石の名前なんて」

千歌「でもさ、千歌は考えたんだけど、ダイヤちゃんかルビィちゃんに子どもが生まれたら
    絶対にお父さんしゃしゃり出てくるよね?」

ダイヤ「……絶対に無いとはいえませんね」

千歌「そこで千歌は思いつきました! お父さんに何かを言われる前に、こちらで名前を考えればいいのです!」

ダイヤ「なるほど、たしかに、先手必勝という言葉通り、先手を打つというのは常勝の理」

千歌「でしょでしょ、たまには千歌も頭を使うのだ」

ダイヤ「ですがお待ちを、わたくしと千歌さんの子どもなら、千歌さんのお父様にも命名権があるのでは?」

千歌「網元には敵わなかったよ……」(遠い目

ダイヤ「まあ、手広く事業には手を出してはおりますが」

千歌「ここらで黒澤家のお父さんに意見を言える人なんていないよ! 小原のお父さんくらいだよ!」

ダイヤ「鞠莉さんのお母さんは鞠莉さんそっくりですものね」

ダイヤ「では、一緒に共同作業いたしますか」

千歌「こういうのは両親の名前から一文字ずつ取るのが定番なのだ」

ダイヤ「……申し訳ありませんね、命名に向かない名前で」

千歌「うん、千歌も、イカくらいしか思いつかなかったよ……」

ダイヤ「ですが私も普通の名前にするとしか思いませんわ」

千歌「お、すごい、ダイヤちゃんが普通って思う名前って?」

ダイヤ「一郎」

千歌「女の子が産まれたら?」

ダイヤ「一子」

千歌「イチローは次男だけど、それぞれ長女長男っぽい名前だね」

ダイヤ「両親が女同士では謂われない差別を受けることもあるでしょう、その際に名前のせいと言われては可哀想です」

千歌「百合絵とか言う名前とかだったら、やっぱりって感じだもんね」

ダイヤ「ええ、全国のゆりえさんには申し訳ありませんが」

千歌「まあ、どのみち……」

ダイヤ「女性同士で子どもが産まれるようになってからの話ですわね……」

黒澤父「ええい、女性同士で子どもが産めるようになる薬の開発はまだなのか!」

小原父「ボクも早く、果南ちゃんとマリーの子どもが見たいなー」

黒澤母「……まったく、このバカ父親共が……」

小原母「まったくデース!!」

黒澤家の闇は深い……

いいお題なのに活かしきれず、リベンジしたい。

お題 >>17

彼氏
無理なら顧問

安価了解
最初の彼氏で行きます。

真姫「彼氏欲しいなあ……」

にこ「!? 真姫ちゃん! それはアイドルとしてファンを敵に回す発言にこ!」

真姫「いいじゃない、枠に捕らえられないスクールアイドルとしては」

にこ「だめーにーこー!」

真姫「ああ、穂乃果ちゃんみたいに恋人欲しいなあ……」

にこ「!? いま、重大な発言が飛び出した!? 穂乃果ちゃんに恋人!? 冗談でしょ?」

真姫「すっごいラブラブだって、今日も路上でキスしてた!」

にこ「フライデーされちゃうにこ! A-RISEと対決している今! それは致命的なスキャンダルにこ!」

真姫「安心して、私とにこちゃん以外、みんな恋人いるから」

にこ「うわぁぁ! 夢なら目覚めるにこー!」

穂乃果「イエェェイ! ドッキリ大成功!」

にこ「……え?」

真姫「今日はエイプリルフールごっこ……なんだって」

にこ「う……ひっく……ウワァァァン!」

「「泣いたー!!!!」」

1レスSS内でも、それぞれ世界観が異なります。
大きく分けて4つ、アニメ版 コミック版 G's(原案)版 いいとこどり

お題 >>23

語尾(にこりん)

にこ「キャラがかぶる」

凛「え?」

にこ「語尾キャラがかぶっているにこー!」

凛「(アルミ版コミックで一切関わりがない、にこちゃんに唐突に絡まれた、ちなみにかよちゃんも絡みがないニャ)」

にこ「なに、ニャって! 猫キャラなのー!」

凛「そ、それは……キャラ付けじゃないよ」

にこ「ええ、キャラ付けじゃないならなんなの!?」

凛「こ、これは癖みたいなもので、別に猫っぽさを表現したキャラではないといいますか」

にこ「ううん、ちゃんとにこにーに説明してくれる! その猫キャラにふさわしい理由付けというものを!」

(事情説明中 詳しい内容はschool idol diary凛と猫ちゃん参考)

にこ「ウワァァン!」

凛「泣いたー!」

かよちんがかよちゃんになってる……失礼、かよちんの間違いです

お題 >>26

幽霊の存在について

果南を居れたメンバーで

コンマの差ですね……26も、27も書けるように頑張ります。

(お題 幽霊の存在について)

ダイヤ「ナンセンスです」

鞠莉「Oh……ダイヤは相変わらず硬度10! 夢が無いわー!」

ルビィ「幽霊さんと夢と関係ないような……」

ダイヤ「では聞きますが、何故幽霊には足がないの? 原始人やちょんまげの幽霊がいないのは?」

鞠莉「ベリーイージー! 幽霊といえば成仏! 足がない! つまり……」

果南「まあまあ、鞠莉もダイヤも落ち着いて、おしるこでも飲んで落ち着こう?」

ルビィ「果南ちゃん真夏だよ!?」

鞠莉「おしるこじゃなくて、飲む点滴! スウィート アルコール!」

ダイヤ「ナンセンスですわ、甘酒なんて……ひっく!」

ルビィ「お姉ちゃん、それお水!」

果南「あはは、お酒だと思って飲んじゃったんだね、ほらほらー」

鞠莉「千鳥足のダイヤ……まるでゾンビのようだわー!」

果南「ほ、ほほほほら! ゾンビも幽霊も……この世にはハハハは!」

ルビィ「うわぁ! 果南ちゃんが壊れた!」

鞠莉「まあ、現実主義者の果南にとっては、幽霊なんていない方が都合がいいわね」

ダイヤ「ひっく……吐きそう……」

鞠莉「ゲロ出すの? ジュエリーなゲロ出しちゃう?」

ルビィ「ジュエリーなのは名前だけだよ!」

鞠莉「Oh! ルビィのツッコミ! なるほど、果南がツッコミを入れないとこうなるのねえ……」

(お題 一夜漬け)

亜里沙「わからないよー!」

雪穂「なあに亜里沙、また国語?」

亜里沙「作者のマインドを答えろなんて、わからなーい!」

雪穂「気持ちってマインドなのか……亜里沙って、本当に編入試験受けたの?」

亜里沙「雪穂ってばフーリッシュガール! トップ通過!」

雪穂「意味がわからない……意味もなく罵倒された私は帰っていい?」

亜里沙「ああ、ごめんごめん! こんな時間に出歩いたらジャパンとは言え襲われちゃう!」

雪穂「襲われないから……まだ10時だよ」

亜里沙「もう外は真っ暗だよ!」

雪穂「ま、出歩かないけどねえ、そんな暇ないし!」

亜里沙「だよね! 一夜漬けの真っ只中だもん!」

絵里「ちょっと二人とも、もう夜も遅いんだからねなさ……って、中学は試験だったのね」

雪穂「お邪魔してます! そうなんです、亜里沙ってば国語に難が」

絵里「亜里沙はロシアが長かったものね、小さい頃からいたし、雪穂ちゃんは何か苦手な教科はある?」

亜里沙「お姉ちゃんできるの~?」

絵里「ま、任せておきなさい、私だってちょっと前までは中学生だったんだから!」

雪穂「絵里さん自身の勉強は……」

果南は肉体言語で幽霊何とかしそう

お題 >>32

ゴリラ

安価了解しました。
ちょっと仮眠を取って、それから更新……できると……思います。

――ゴリラ。
 女の子にとって不名誉なあだ名。

果南「あー、わかる、ゴリラ女として、子どもの頃は活動してたなあ」

聖良「どうして幼い頃の男の子って的確……いえ、トラウマ級のあだ名をつけるのでしょうか」

花丸「マルの調査によると、男の子は肩幅が広くて暴力的な子をゴリラと称するそうです」

鞠莉「肩幅が広く……」

善子「暴力的……」

理亞「ちょ、誰が暴力的な子ゴリラよ!」

聖良「ごめんなさいね、私がゴリラとあだ名されたばっかりに」

理亞「べ、別に姉さまが悪いわけじゃないし……」

果南「私もたまにはネットで自分の評判でも見るかなって思ったらさー」

鞠莉「何故ネットで見ようと思ったのかは疑問だけど」

果南「みんなに乗せられてyoutubeに動画を載っけたからそれのコメントを見たの!」

聖良「ああ、女子高生が屋上から飛び降りて五点着地を決めてみたですか……」

理亞「アイドルにあるまじき野蛮な動画だったわね」

果南「あれは曜が2階から落ちそうになったのを、それくらい余裕だって証明するために!」

花丸「2階でも普通の女の子は怪我するずら」

果南「おかげでこちとら、ターミネーター扱いよ! どうしてくれるの!」

鞠莉「知らんがな……」

 ――マルの結論
 女の子に対してゴリラもターミネーターも禁句。

アンソロジーの五点着地ネタはあんまりだと思った。

お題 >>37

異世界もの

鞠莉「SSを書いてみたわ!」

果南「SS? 小説ってこと?」

鞠莉「そう! 果南が大活躍するゼロの使い魔の二次創作! 名付けて……」

果南「ゼロの使い魔ってアレでしょ、最初ヤマグチノボル先生が書いてて、途中から志瑞祐先生が完結させた」

鞠莉「原作としてはそうだけど、マリーはアニメしか見てないの、ルイズがね……」

果南「ああ、分かった分かった、原作まるで無視の独りよがり小説ってわけね」

鞠莉「NO! これはルイズと果南とのイチャラブSSにして原典となるべきGODな作品なの!」

 「あんた誰?」
  私こと、松浦果南はハルケギニアに召喚された。

果南「私が召喚されてるし! あのゼロなの!」

鞠莉「ハーメルンの小説を参考にしてみました」

 「契約の方法がキスだなんて誰が決めたの!?」
  そんなことは知らない、私は金髪ブロンドならなんでもいいから。

果南「私が金髪ならなんでもいい変態になってる!」

鞠莉「違うの?」

果南「違うよ!」

 ――果南はルイズのパンツに切れ込みを入れた。
 しかしこれが大事件を起こすことに!

果南「本当に原作読んでないの!?」

 果南はフーケを抱きしめる。
 それは、かつて地球と呼ばれた世界で小原鞠莉に行っていた"いつも”の行為であった。

鞠莉「うう、ぐすっ! これなんですよねえ! 果南は今でも鞠莉が大事で!」

果南「まるで現実世界で鞠莉と私が恋人みたいだね」

鞠莉「違うの?」

果南「違うよ!」

鞠莉「むすーっ! もう知らない! 果南のバカ!」



果南「別にSSとか遠回しじゃなくて素直に言えばいいのに……」

お題 >>40

レズ疑惑(梨子)

梨子「はぁぁぁ……」

 その日、桜内梨子はピンチに陥っていました。
 なぜかよく分からないけど、千歌ちゃんが私の部屋に来たいと言い出したの。
 部屋の片付けもしていないからと言うと、じゃあ手伝ってあげるから!
 と、返される始末。

 千歌ちゃんに見られたらヤバイものがあるから部屋に上げたくないのに!

梨子「千歌ちゃんは素直だから、もしも私の持っている同人を観たら――」

 ぽわんぽわん――

千歌「え、梨子ちゃんってもしかして女の子に対して劣情を催してたの?」

曜「その趣味はドン引きでありますなあ……全然ヨーソローじゃない!」

千歌「もしかして、千歌のこともいやらしい目で見てたり……」

曜「うわあ」

 ぽわんぽわん(回想終了)

 千歌ちゃんと曜ちゃんに誤解されたらもう登校できない!
 ううん、慌てないの桜内梨子! まだ約束の時間までには時間がある!
 とりあえず、善子ちゃんに……いやいや、そこまでの時間はない!

梨子「とりあえず、ダンボールにしまっておけばいいよね! ガムテープ貼って!」

千歌「おじゃましまー……梨子ちゃん」

梨子「どうしたの千歌ちゃん」

千歌「ダンボールにしまってあるものばっかりだけど、引っ越しでもするの?」

梨子「ちょっと片付けに戸惑っちゃって……」

千歌「もう、こんなに汚すんだったら、今度綺麗にするために捨てちゃおう!」

梨子「それをすてるなんてとんでもない!」

千歌「……いや、だってもう足の踏み場もないよ」

梨子「ダンボールに座っていいから! いい、絶対中身を開けちゃダメだからね!」

千歌「梨子ちゃん……そんなに見られたくないものが……もしかして下着!?」

梨子「違うよ! いや、それくらい恥ずかしいけど! だから絶対ガムテープ取っちゃ嫌だからね!」

千歌「はいはい」ビリビリ

梨子「言ってるそばから!」

千歌「じ、冗談やがな……」

梨子「じゃあ、飲み物用意するけど、開けちゃダメだからね!」

千歌「はいはい、作詞でもしているよー」

梨子「ぜったい! ぜったい! 絶交するから!」

千歌「梨子ちゃんと絶好は嫌だから、おとなしくしてるよ」

梨子「(ふふ……千歌ちゃんが座っているあたりには、ノンケでも百合好きに変わってしまう名作同人誌ばかり! 
    仮に見られても、信者を増やすだけという魂胆よ! さすが梨子! 頭いい!)」

梨子「(まあ、なんやかんや言って約束を守る千歌ちゃんなら、ダンボールを開けることはないでしょう)」

梨子「さてさて、お茶お茶!」

~~~~~~~~

Side 千歌

 この日のために用意した音が立たないカッター!
 これでスルスルとダンボールの中身を見ちゃう作戦なのだ!
 前々から、怪しい趣味を持っていると思わしき梨子ちゃんを丸裸!
 
千歌「さてさて、梨子ちゃんはどんな趣味をお持ちなのかなー?」

~~~~~~~

Side梨子

 ふんふふーん♪
 お茶を入れているだけなのに、なんだか機嫌がいい。
 千歌ちゃんが家に来たはじめての日だからかな?
 こうしているとなんだか恋人同士みたいね!
 
 まあ、緊張感という意味では似ているけど、方向性は明後日の方向だけど。

梨子「あの同人みたいに、利尿剤を用意したほうが良かったかな……」

梨子「千歌ちゃんおまた……せ?」

千歌「///」

梨子「顔が赤い!」

千歌「梨子ちゃん……ベッドの下の本見ちゃった」

梨子「ぎゃぁぁぁぁぁ! なんでそんなところの!」

千歌「お約束じゃん!」

梨子「し、信じられない! 絶対見ないでって言ったのに!」

千歌「し、信じられないのは梨子ちゃんの性癖だよ! なんでお尻なんか……」

梨子「ぎゃぁぁぁぁ! 私も死んで千歌ちゃんを[ピーーー]!」

千歌「自爆テロ!?」

 でも安心した……千歌ちゃんがあれを見ないで――
 チェリーリコッサムの新刊を……。

千歌「でも、チェリーリコッサムっていう名前はどうかと思うよ」

梨子「うわぁぁぁぁ!!!」

千歌「肖像権は守ってほしいなあ……さすがに、曜ちゃんと濃厚なキスをされても……」

梨子「うわぁぁぁ! ピクシブになんて挙げてないんだからあ!」

千歌「余罪の告白だよ!?」

 桜内梨子 百合同人サークル・チェリーリコッサム主催
 その日からレズ疑惑をみんなから持たれることに。

 嗚呼これなら、千歌ちゃんを家に上げるんじゃなかった……

壁ドン、アゴクイ同人ってどんな同人なんだろう……

お題 >>46

嫌いなものについて

穂乃果「嫌いなもの調査?」

ヒデコ「そうなの! 今やちびっこ人気のあるμ'sがしょうもない食べ物を嫌ってたりしたら
     好感度が低くなっちゃうでしょう?」

フミコ「だからね、今は調査中なの、しょうもない食べ物を嫌ってたら天誅を下しちゃうよー」

ミカ「うんうん」

穂乃果「うーん、私はピーマンが嫌いだよ! あの青臭いのと苦いのが特に苦手!」

ヒデコ「おお、さすが穂乃果」

フミコ「今掴んだよ、子どもたちのハートを掴んだよ!」

ミカ「うんうん」



二人目 園田海未

海未「苦手なものなら、特に炭酸飲料が苦手ですね」

フミコ「おおー、子どもたちにも人気の炭酸飲料が何故苦手に!」

海未「幼いころ穂乃果にたくさん飲まされまして……」

ヒデコ「それはそれは難儀な……」

海未「ラムネ以外の飲み物は摂取しないようにしています、べ、別に都市伝説を信じているわけでは!」

ミカ「なるほどー」

3人目 南ことり

ことり「思い出すだけでもうえぅってなる食べ物はあるかな」

ヒデコ「おお! 博愛主義のことりちゃんにしては珍しい!」

フミコ「でもことりちゃんの前なら、どんな食べ物でもその個性を失っちゃいそうだけど」

ことり「でも、その子は個性抜群なの、どんな食べ物の中でもその個性を遺憾なく発揮してね……ウェップ」

ミカ「公式プロフィールによると……苦手なもの……にんにく……たしかに……」

4人目 西木野真姫

真姫「苦手なものですか?」

ヒデコ「そうなの、公式プロフィールによればみかんってことなんだけど」

フミコ「みかんアイスやみかんジュースも苦手なの?」

真姫「みかん味のものは大丈夫ですよ、私が苦手なのはあの丸い」

ミカ「へぇー、じゃあ、穂乃果ちゃんも苦手?」

真姫「べ、別に穂乃果ちゃんはみかんって言うよりオレンジで! オレンジは割りと好きっていうか……」

「「「(チョロい……)」」」

5人目 小泉花陽

花陽「苦手な食べ物はありません、食べ物ならなんでも大丈夫です!」

ヒデコ「好きな食べ物も白いご飯だし、THE日本人って感じだね!」

花陽「ああ、でもパン食の連続は我慢なりません……苦手なわけではないんですが」

フミコ「ヨーロッパとか行けないね……」

ミカ「アメリカとかも無理そう」

花陽「り、両方とも縁遠そうですね」

6人目 星空凛

凛「お魚は苦手ニャ」

ヒデコ「なんかひどく矛盾する表現を聞いたような……」

凛「よくことりちゃんと、ラーメン屋に備え付けのにんにくを入れるべきか否かで喧嘩になるよ」

フミコ「あー」

凛「凛といえばラーメン! 嫌いなものを探すよりも好きなもので推したほうがいいよ!」

ミカ「(星空凛ちゃん、有り余るラーメン愛)」

7人目 絢瀬絵里

絵里「梅干しはダメね」

ヒデコ「ああ、会長……じゃなかった、絵里先輩は海外長いですもんね」

絵里「ええ、花陽なんかはこれで1合食べられます! って言って、本当に食べたときは驚いたわ」

フミコ「海外の人は海苔なんかも消化できないって言いますもんね」

絵里「そうね、海苔も、正直何が美味しいのか……いや、別に花陽に喧嘩を売っているわけではないのよ?」

ミカ「生卵もダメだったりするんですか?」

絵里「それが意外にも……妹はダメなんだけどね……」

「「「ハラショー……」」」

8人目 東條希

ヒデコ「キャラメルが苦手とのことですが」

希「そうなんよ、小さい頃にキャラメルで乳歯が取れてしまったことがあってん」

フミコ「あー、ゴリっと行きました?」

希「もうあのときの脳に響いた音はトラウマなんよ、ゴリゴリ! ゴリゴリゴリ!」

ミカ「ひえっ!」

希「だからウチの前で、キャラメルなんて食べようものなら、歯が全部抜ける呪いかけちゃう」

「「「怖っ!」」」

ヒデコ「後は矢澤先輩だけね」

フミコ「でも、矢澤先輩どこに」

ミカ「クラスメートの人からの情報も、なんだか霧のように消えたって」

ヒデコ「なかなか小さいから見つけ……」

フミコ「いたっ!」

ミカ「神モブの面目躍如だね!」

にこ「……」

ヒデコ「エウレカっ! もとい、見つけた!」

にこ「あら、安部菜々ちゃんに、城ヶ崎莉嘉ちゃんに、本田未央ちゃん」

フミコ「それは中の人です」

ミカ「どうしたんですか、麻婆豆腐ですか、これ」

にこ「うっ、見られた」

ヒデコ「公式プロフィールでは辛いものが苦手と聞いてましたが! 実は辛いものが大好きだったりするんですか!」

フミコ「そういえば穂乃果ちゃんも、矢澤先輩の麻婆豆腐とカレーは絶品って言ってたね……」

にこ「ち、違うの! これは……これはダイエットなの……」

「「「ダイエット?」」」

にこ「ご承知の通り、にこは辛いものが苦手、正直見ているのも辛い」

ミカ「涙ぐましい努力……」

にこ「まだオチを言ってない。最近ちょっとお菓子の食べ過ぎで余計なお肉がついっちゃったから、これを見て食欲を減退させようかと」

ヒデコ「でもどうするんですか、これ」

にこ「ええ、さすがにフライパン片手に校内をうろついているのはどうかと思って、今LINEでメンバーに招集をかけたところよ!」

フミコ「おお、麻婆豆腐パーティ!」

ミカ「ちょっと取材させてもらっていいですか!」

~屋上~

穂乃果「いやー、今日も麻婆豆腐がうまい!」

海未「太りますよ」

ことり「にこちゃんの麻婆豆腐はニンニクが入ってないから食べやすいよね」

凛「からーい! でも、おいしーい!」

花陽「私は、マーボーもやしでも存分に構わなかったんだけど……」

絵里「あら花陽、また体重が増えたの?」

希「豆腐もカロリーは低いからだいじょうぶや」

真姫「先輩たちは食べないんですか」

ヒデコ「取材だからねー、ミカがカメラ回してるし」

フミコ「取材している側が食べたらおかしいでしょ」

ミカ「ごくり」

にこ「一番食べたそうな子がカメラ回しているって……」

穂乃果「じゃあ、穂乃果がカメラ回すから、三人共食べなよ!」

ことり「あ、いいね、普段は見られない裏側のスタッフ、みたいな」

ヒデコ「いやいやいや、私達なんてカメラが似合わなすぎてモザイクが掛かっちゃうから」

フミコ「処理すんなよ!?」

ミカ「いただきまーす!」

Aqours編も書こうと思いましたが、μ's編で力尽きました。
よいつむが悪い。

お題 >>53

もしもサンシャインにダイエット回があったら

安価了解しました。
>>53で行きます。

未だにラブライブ!サンシャイン!!のアニメ版タイムテーブルを理解していないところがあるので齟齬があるやもしれませぬ……

千歌「山菜そばおーいしーい!」

果南「干物もあるよ」

千歌「鯵の干物おいしーい! ご飯によく合うー!」

花丸「のっぽパンもあるよ」

千歌「んまーい!」

梨子「お菓子作ってきたんだけど、食べる?」

千歌「食べるー! パクパク……むぐっ!」

曜「そこですかさずコーラ! ヨーソロー!」

千歌「ごくごく! ぷはーっ! あまーい!」

ルビィ「千歌ちゃんはほんとうによく食べるね!」

鞠莉「ええ、本当に、こう見てるとなにか食べさせたくなるわね♪」

ダイヤ「……」



千歌「太った……」

ダイヤ「そりゃそうですわよ……」

千歌「ダイエットする!」

花丸「ずら!」

善子「ヨハネがインフルエンザに掛かってる間に何事なの……」

ルビィ「千歌ちゃん、最近5キロ増えたんだって」

鞠莉「マルちゃんは3キロ」

善子「豚じゃない!」

千歌「豚って言われた! がびーん!」

曜「まあまあ、それくらいならちょっと遠泳すれば痩せるよ」

花丸「泳ぐということは水着になるということだね」

梨子「まあ、遠泳ってことだと」

千歌「ぽっこり膨らんだお腹見せたくないよー!」

花丸「ずらー!」

曜「これはまた……」

ダイヤ「重症ですわね……」

千歌「曜ちゃんはいいよ、カロリーメイトと筋トレでいつもスタイルいいもん」

曜「いやあ、それほどでも……」

花丸「でも、ちょっとくらいぽっちゃりのほうが可愛いって言われるずら」

梨子「太ることのデメリットをもう一度確認しなさい!」

千歌「いいもん、三村かな子を目指すから……リボンのカチューシャは、元気のパロメーター」

ルビィ「それは中の人が同じなだけだよ!」

ダイヤ「でも本当にそうですわよ、脂肪が定住するようになると、まるで痩せなくなりますわ」

果南「じゃあ、私がやってるトレーニングを二人に……」

善子「死んじゃうじゃない!」

果南「私が普段やってるトレーニングをなんだと思ってるかなーん?」

鞠莉「まあ、太った部分を見せたくないっていうのはわかるわ、でも……あ、そうだ!」

千歌「鞠莉ちゃん何かいいアイデアが!」

鞠莉「ええ、こういうときμ'sが行なってたという……合宿よ!」

ダイヤ「何故こっちを見ながら言うんですの……?」

ルビィ「わかった! 別荘を貸せってことだよ! お姉ちゃん!」

ダイヤ「わたくしたちはあなた方の財布ではありませんのよ!?」

~某所 黒澤家の別荘~

ダイヤ「合宿よーーーーーーー!!!」

 さぁ 夢を 叶えるのは みんなの勇気

千歌「OPが違うよ! 青空JumpingHeart!」

 見たことない 夢と脂肪 蓄えてー

花丸「[ピザ]仕様だよう……怖いよー怖いよー」

ルビィ「まあまあ、マルちゃん、痩せればすぐに元の生活に戻れるから」

花丸「うう、すぐにでも夢と希望を追いかけるずら!」

曜「でも、車で3時間くらいで別荘があるなんてさすがは黒澤家……」

梨子「千歌ちゃん、車の中でもお菓子食べてたけど痩せる気あるの!」

千歌「カロリーオフだよ!」

梨子「お菓子が問題なの!」

善子「はあ、それにしても……蝉がうるさい……」

ダイヤ「さて、皆さま方に別荘にお集まりいただきましたが……」

ルビィ「なんとこの別荘、食料は現地収集になってます!」

果南「ごちうさかよ!」

鞠莉「果南ならダイビングで魚取ってこれそうじゃなーい?」

千歌「あー! じゃあ、私も釣りする! お魚取る!」

花丸「マルも! マルもお魚釣ってみたい!」

梨子「ダメよ」

曜「千歌ちゃんと花丸ちゃんは山で山菜採り。はい、重りつけて」

千歌「梨子ちゃんの悪代官!」

花丸「梨子ちゃんの悪魔!」

梨子「はいはい、悪魔で結構」

善子「てかこのおもり何キロあるの? 重くない?」

曜「え、私は2キロのおもりを両足につけてランニングできるけど」

善子「ふっ、さすが私のリトルデーモン、さすがね!」

曜「果南ちゃんはアレ、鉄下駄つけて走ってる」

果南「曜は、私をなんだと思ってるのかな―ん?」

川チーム

ダイヤ「ルビィ、よく見てるんですわよ、私が小さい頃ブイブイいわせていたところを証明しますからね」

ルビィ「ブイブイ!」

果南「魚が沢山ね! これなら一日分くらいなんとかなるかも!」

鞠莉「はあ、日差しが強いわねー、山ほどじゃないんでしょうけど、日焼け止め塗らなくちゃ」

梨子「だからって、鞠莉さん水着にならなくても……」

鞠莉「だって夏休みだよ! 水着にならなきゃ! 夏だもん!」

果南「私もウェットスーツ持ってくればよかったかな……」

ダイヤ「川が呼んでますわ―!」

ルビィ「お姉ちゃん! お魚釣り! 頑ばルビィ!」

山チーム

千歌「このおもり重い! 足が動かないよ―!」

曜「とっとと歩くんだよ! 千歌ちゃん! 運動しなきゃ痩せないよ!」

花丸「なんで曜さんは、おもりをつけてるのにそんなスピードなの?」

善子「ていうか山菜採りしなさいよ! さっきから山の中歩いてばっかじゃない!」

曜「ふっふっふ、私に食べられる山菜かそうでない山菜かなんて判断できると思って?」

善子「それが御大将のすることかー!!」

千歌「あう、痩せる前に熱中症で倒れちゃうよー」

花丸「はぁはぁ……し、死ぬ……死んでしまう……」

曜「さっ、もっとペース上げていくよ! 山頂アタックです!」

善子「ここが山頂よ!」

川チーム戦績

鞠莉「果南がアロワナ釣ったところまでは良かったんだけどねえ」

ダイヤ「ひどい不法投棄を見ましたわ……」

果南「まあまあ、魚なんだし、きっと食べられるよ♪」

ルビィ「なんで果南さんはそんなに魚に対して全幅の信頼を寄せてるの?」

梨子「というわけで、山チームは?」

山チーム戦績

曜「あるわけない!」

梨子「断言したーっ!」

善子「まあ、こっちは山の中を延々と歩かされたけどね……」

千歌「痩せたって! 絶対2キロは痩せたって!」

花丸「もう、マルを武蔵丸なんて誰も呼ばせない……」

ルビィ「誰も呼んでないよ!?」

~某所 深夜~

千歌「お腹すいた……」

花丸「お腹空いて眠れないよー!」

果南「じゃあ、怪談話でもする?」

鞠莉「とっておきの怖い話を教えてほしいわー」

ダイヤ「ふっ、ではわたくしが先陣を切ります! まんじゅうこわい」

ルビィ「お姉ちゃんオチが読めたよ!」

ダイヤ「きょうふのしゅうまい」

善子「だーかーらー!」

梨子「あ、それじゃあ、私がコミケであった怖い話を……」

曜「Zzzz……」

千歌「うう、花丸ちゃん! お風呂入ろう!」

花丸「ずら!」

~お風呂~

千歌「食料もないのに、何故ガスと水道は通って……」

花丸「まあまあ、お風呂がなきゃ汗も拭けないよ」

千歌「私が太ったばっかりに!」

花丸「でもまあ、たまにはこんな日があってもいいんじゃないかな?」

千歌「山の中をさんざん歩かされて、挙句の果てに食料がない!」

花丸「そう言われると、いい思い出になりそうもないのがふしぎ!」

千歌「はぁ、これで痩せてなかったら、私はダイヤちゃんを相手取るよ!」

花丸「やめてー! 負ける未来しか見えないー!」

千歌「はぁ……温泉……温泉卵……」

花丸「温泉まんじゅうなんかもあるずら」

千歌「何か食べたい……もう、なんでもいいから……床に落ちたゴミでもいいから!」

花丸「死んじゃうよー」

~某所 翌日~

千歌「うう、結局3時間しか眠れなかった」

花丸「もうこれだけで痩せたよ……」

ダイヤ「痩せたというか、やつれたですわね! ハハッ!」

ルビィ「お姉ちゃん深夜テンションはそろそろやめて」

鞠莉「ええと、車が来るまで後1時間、みんな忘れものはないかしら?」

曜「ヨーソロー!」

梨子「忘れるほど荷物持ってきてないですしね」

果南「なんで私の腕と足に二人がつけておもりが付いているの?」

善子「誰かのカバンに入れたら重いし……そしたら、誰かがつけるしか……」

果南「もっと重いほうが私の好みなんだけどなあ……」

善子「やっぱり鉄下駄……」

果南「何か言ったかなーん?」

~ED ユメ語るよりユメ歌おう~

千歌「痩せた……痩せたよ!」

花丸「痩せましたー!」

ルビィ「うっわー! おめでとう!」

ダイヤ「まったく、おふたりとも今後は食生活に気を配ってこのようなことがないように!」

果南「そうね、それを維持することが大事よ」

鞠莉「本当、今後とも体重が増えたなんて言っても面倒見ないからね!」

梨子「ふたりとも痩せたって、何キロ痩せたの? もとに戻ったとか?」

千歌「ええと、太ったって言ったときから、10キロは……」

花丸「マルも6キロ痩せました」

曜「逆にやつれてるじゃん!」

善子「やれやれ、増えるにしろ、痩せるにしろ、どちらかに絞りなさいよ……」

千歌「身体が軽い! こんな気持ちはじめて!」

花丸「もう何も恐くない!」

「「あっはっはっは!!」」

 もっとなにか探して どんどん外へ行くんだ

アニメっぽいというより、カオスな話になって申し訳ない……

お題 >>69

前世

希「前世占い?」

穂乃果「そうそう、希ちゃんのスピリチュアルパワーで占ってほしいの」

海未「また穂乃果は何かに影響をされて……希、穂乃果の言うことを真に受けないで良いですからね」

希「ははーん、穂乃果ちゃんってばオーラの泉を見たんやろ、それで突然」

ことり「その番組はもうとっくのとうに最終回を迎えているような……」

希「こほん、まあ、前世の人となりを知れば、もうちょっとしっかりするかも知らんからね」

穂乃果「では、お願いします」

希「うーむ、穂乃果ちゃんの前世か……」

海未「面白いことを言おうと、考えていません?」

希「……ふむ、穂乃果ちゃんの前世は……ああ、これは言ってもいいのかな」

穂乃果「そんなテレビで放送できない人が!」

ことり「テレビって」

希「穂乃果ちゃんの前世はとある戦国武将の奥様でした」

穂乃果「ええーっ! 私前世で結婚しちゃってるのぉ!?」

海未「それは正妻ですか!」ズイ

ことり「海未ちゃん……」

希「お妾さんとも仲が良くって、あ、それがことりちゃんやね、ええなあ、前世でも二人は一緒やったんやね」

海未「こ、今世でもそのようなことがないように祈りますよ……時代が時代ですので……」

ことり「あ、海未ちゃんのテンションが下がった」

希「でもなあ、その戦国武将さんは合戦で討ち死にしてしまうんや」

穂乃果「なんと!」

希「若くして未亡人となった穂乃果ちゃんは、俗世を捨て尼となり、ことりちゃんと幸せに暮らしたそうや」

海未「俗世を捨てきれてないではありませんか……」

ことり「あはは……」

穂乃果「そっかぁ、私は結婚するのかあ……」

希「別に前世で結婚しているからって今世で結婚するわけやないで」

穂乃果「でも、その戦国武将さんもこの時代に生きていたら出会っている可能性は高いわけでしょ」

希「そうやなあ、家族の縁は強いかんな、でも、それは子どもとかきょうだいとかに多いで」

穂乃果「そっかぁ……」

ことり「で、でも、前世の人と結ばれたらそれはもう運命だね!」

海未「穂乃果に恋愛は早いですよ! 時期尚早というものです!」

穂乃果「私だってもう高校生だよ! 胸張って恋愛経験はないですとか言えないよ!」

希「んー……その戦国武将さんだけど、もう出会っとるみたいやね」

穂乃果「え♪」

海未「えっ!?」

希「うん、にこっちのところの……こたろーくん」

穂乃果「幼児じゃん!」

希「あはは……児ポ法で逮捕されんようにな~」

お題 >>73

絢瀬家のお正月

亜里沙「亜里沙、おとなになったらお正月に振袖着るんだ!」

絵里「あら、そうなの? どうして?」

亜里沙「日本のお正月には姫始めっていうのするんだって! 希さんが言ってた!」

絵里「あ、もしもし希? 今すぐ家まで来なさい、ダッシュで」



絵里「亜里沙はおもち何個食べる?」

亜里沙「Two……」

絵里「あら、元気ないわね?」

亜里沙「初夢って現実になっちゃうんでしょ! すごい夢見が悪かったの!」

絵里「悪い夢を見たのね」

亜里沙「うん。コラ画像みたいに、胸が大きくなったにこさんの夢!」

絵里「ぬわぁんでよぉ」

絵里「去年の紅白をきちんと最後まで見たわね……」

亜里沙「眠い……アイムスリーピー」

絵里「穂乃果なんかは、紅白飽きたーとか言ってるみたいだけど、歌で優劣を決めるのも極めて日本的ね」

亜里沙「ロシアでも紅白歌合戦すればいいと思う!」

絵里「いや……紅白の意味がわからないと思うわ、日本以外では」



亜里沙「私もお姉ちゃんみたいにスタイル良くなりたい!」

絵里「……そ、そう、どうしたの突然」

亜里沙「LINEでお姉ちゃんのコラ画像が送られてきたの! でもお姉ちゃんのほうがよっぽどスタイルがいい!」

絵里「その人とは縁を切りなさい」

亜里沙「さすがにこさんとは縁を切れないよ……」

絵里「確信犯じゃない……」

亜里沙がいるとカオスじゃなくなりますね……さすがラブライブの清涼剤。

お題 >>77

お泊まり会(アクア1年組)

ルビィ「恋バナしようよ!」

花丸「修学旅行じゃないんだから、と言うかマルたち、修学旅行行けるのかな?」

善子「廃校が決まっている高校とはいえ、積立金があるんだからだいじょうぶよ」

ルビィ「えへへ、ルビィね、お泊まり会でお友達と恋バナするのが夢だったんだ」

花丸「だって」

善子「え、私が恋バナする流れなの? 言い出しっぺじゃなくて?」

ルビィ「ルビィに恋愛経験とかないから……男の人苦手だし」

善子「それでよく、恋バナしようとか思ったね?」

花丸「まあまあ、善子ちゃんは幼稚園時代はモテてたじゃない、そのあたりに浮いた話とかないの?」

善子「うーん、と言うかいじめられてた覚えしかないけど……スカートめくられたり」

花丸「その頃は堕天してなかったから、いっぱい仕返しをしたよね?」

善子「当時は人間形態だったものね、思い返すのも懐かしい……」

ルビィ「それでよっちゃん、恋バナは?」

善子「あ、そういえば幼稚園一のイケメンとマルちゃんは付き合ってたじゃない」

花丸「や、やめてよ~、あんなの付き合っているとは言わないよー」

ルビィ「そのあたり! 詳しく聞かせて!」

善子「ルビィちゃんがノリノリだ……」

花丸「でも付き合ってたと言っても、キス一つしたことないからね?」

善子「キス……そういえば幼稚園では女の子同士でキスするのが流行ってたわね?」

ルビィ「え、ええ……よっちゃんとマルちゃんそういう関係だったの……?」

花丸「どういう関係を想像しているの!?」

善子「相変わらずの妄想癖ね……普段は被害妄想だけど」

ルビィ「まあいいや、幼稚園一のイケメンさんはどうだったの?」

花丸「うーん、マルもあんまり覚えてないけど、一緒に遊んだりしたよ」

善子「大きくなったら結婚すゆ! とかないの?」

花丸「もう連絡も取り合ってないよー、もし仮にそんな約束をしてたら大変だよ、千歌ちゃんに怒られちゃう」

善子「恋愛禁止でも掲げてたっけ、Aqoursって」

ルビィ「でも、幼稚園でイケメンなら、今もイケメンかもね? 久しぶりに連絡を取ってみたら?」

花丸「や、やめてよー、ルビィちゃんに電話変わるよ?」

ルビィ「そ、それはやめてほしいかな……」

花丸「ルビィちゃんは幼稚園時代に思い出はないの?」

ルビィ「そ、そうだね……ルビィは女の子しか周りにいなかったから……」

善子「今と同じじゃない」

花丸「たしかに」

ルビィ「昔は髪も長かったから、引っ張られたりもしたよ、そのたびに大きな声で泣いて」

善子「今もじゃない」

花丸「本当」

ルビィ「でもお姉ちゃんが幼稚園にいた頃はまだ良かったの、どこからか駆けつけてきて、すぐに助けてくれて」

善子「今も同じね」

花丸「当時から……」

ルビィ「お姉ちゃんが卒園してから、ルビィのお友達は積み木とお人形さんでした……」

善子「あれ、なんかスイッチ押した?」

ルビィ「お人形さんは裏切らない……ぶつぶつ」

花丸「あ、あ、ルビィちゃん! マルも裏切らないから! 神様に誓う!」

善子「え、ええ、私も悪魔に誓ってルビィちゃんを裏切らないわ! 真赤な誓いよ!」

ルビィ「ぶつぶつ……Zzz……」

花丸「ね、眠っちゃった!」

善子「まあ、衣装作り大変だったものね……でも正直……」

「「寝てくれて助かった……」」

今回の設定はアニメと原案のいいとこどりです。

お題 >>82

三森すずこ(海未)
難しいならママライブ

穂乃果「海未ちゃんってさ……三森すずこさんに声が似てない?」

海未「三森さん……誰ですか、それは」

ことり「え、海未ちゃん三森すずこさん知らないの?」

海未「存じ上げませんが、何か?」

穂乃果「もう、今どき声優さんの名前も分からないなんて、アイドル失格だよ?」

海未「裏方の職業ではありませんか……」

ことり「声優さんは裏方さんじゃないよ! 今は顔出しは当たり前! 深夜アニメでは顔出しできないと役が取れないんだから!」

海未「はあ……声優なのだから声が良ければいいのでは? あと演技ができれば」

穂乃果「今どきの声優さんは歌って踊れて顔が良くないといけないんだよ……」

ことり「うーん? なんでそこでことりの顔を見るのかなー?」

海未「時代は変わりましたね、それで三森さんでしたか、有名な方なんですか?」

穂乃果「もちろん! 声の幅の広いし、演技もできる、同年代の声優さんで勝てる人はいないね」

海未「そのような方と声が似ている……なんだか嫌な予感がしますが」

穂乃果「喘いで!」

海未「あ、あえ? なんですかいきなり! 破廉恥ですよ!」

穂乃果「いいじゃん、三森さんがエロゲーに出たら大事だけど、海未ちゃんが喘いでもなんの問題もないから」

海未「私の羞恥心が振り切れますよ!?」

穂乃果「あんじゅさんもツバサさんも絵里ちゃんも結構ノリノリでやってくれるのに……」

海未「ノリノリでやっているところが想像できないメンバーばっかりなのですが!?」

ことり「でも正直仕事が減ったら、花陽ちゃんの中の人はすぐにエロゲー出そうだよね」

穂乃果「わかる」

海未「何がわかるのですか!?」

個人的にはマリーの中の人はエロゲーにハマる気がします。Aqoursは出ないか……

お題 >>85

鞠莉はどれだけお金持ちなのか

安価了解しました。 
仮眠してしばらくしてから更新します。

千歌「鞠莉ちゃんってどれくらいお金持ちなのかな」

ダイヤ「また下世話な話題を……」

千歌「いいじゃん気になるじゃん! お財布の中にどれくらいお金が入ってるのかとか」

曜「たしかに! 学食で一万円札が使えなくて困ってそう!」

ダイヤ「浦の星に学食はありませんし、今どきの券売機なら1万円札くらい使えるのでは?」

千歌「もー! お嬢様筆頭株のダイヤさんがそれじゃあつまらない!」

ダイヤ「つま! つまらないとは!? このわたくしが!」

曜「でも正直現金をどれほど持っているのか気になるなー、通帳にどれくらい入ってるのかな」

ダイヤ「面白い回答……面白い回答……」ブツブツ

千歌「一般ピーポーである私とはかけ離れた金銭感覚は、どのように生まれたのか! これは調査が必要だよ!」

曜「だーねー。これはAqoursの危機なのだ!」

ダイヤ「はっ、それでは、わたくしが鞠莉さんに聞いてきますわ、お財布の中身も、通帳の中身も!」

~鞠莉の住んでいるホテル~

ダイヤ「というわけでお財布を見せてほしいのですわ」

鞠莉「お断りですわダイヤ。千歌っちと曜ちゃんに乗せられて、わざわざマリーに会いに来たのは嬉しいけど」

ダイヤ「でしたら、わたくしも見せますから……お、お願いしますわ」

鞠莉「誠意が見えないなあ……ねえ? ダイヤ、こういうときもっとも誠意を見せるにはどうしたらいいと思う?」

ダイヤ「足でも何でもお好きな場所をお舐めします!」

鞠莉「それはノーセンキュー、歪んだ性癖は持ち合わせていないの」

ダイヤ「お、お金がほしいんですの!?」

鞠莉「腐るほど持っているからいらないわ、そうじゃなくて、誠意っていうのはね、そう、ここはホテルじゃない?」

ダイヤ「まさか股を開けと!? ええい破廉恥な!」

鞠莉「破廉恥なのはあなたの妄想よダイヤ。ラブホテルじゃないのここは」

ダイヤ「まさか小指を……!?」

鞠莉「あなたの家とも違うのよ」

ダイヤ「いえ、流石にわたくしの家も小指のやり取りなんてしていませんわ」

鞠莉「こっち見て言ってちょうだい」

鞠莉「まあ、ダイヤの小指の先の価値ほどしかない覚悟は頂いておきましょう」

ダイヤ「もとを取ってしかるべきです! 鞠莉さんのお財布なんかとは比べ物になりませんわ!」

鞠莉「でも、正直お財布なんて見たって面白くないわよ? みんなと同じくらいのお金くらいしか持ってないわ」

ダイヤ「またまた、100万円の札束が入っているのでしょう?」

鞠莉「そんなに入らないから」

ダイヤ「たしかに、現金でいただくときには封筒ですわね!」

鞠莉「あなたの家どれだけ不用心なのよ……はい、ちょっとお色気もない長財布でごめんなさいね」

ダイヤ「これで折りたたみ式だったらドン引きですわ……って、10万円も入っているではありませんか!」

鞠莉「そう? おかしい?」

ダイヤ「おかしいですよマリーさん! 普通の女子高生は2000円程度しか入ってませんわ!」

鞠莉「Oh……少ないじゃない! 暴漢に襲われて、お金でご勘弁をができないじゃない!」

ダイヤ「ええい、暴漢だって10万円も出されたら腰を抜かします!」

鞠莉「そ、そう……マリーの常識……意外と現実と隔離していたのね……」

ダイヤ「これは通帳を見て尚更その認識を改めなければいけませんわね」

鞠莉「それはあなたが、通帳を見たいだけじゃないの?」

ダイヤ「まあ、正直な話、今となってはどれほど通帳に記載されようとも驚かない自信がありますが」

鞠莉「それは前フリなのダイヤ」

ダイヤ「大量のお金の入った通帳ならわたくしも見たことがありますし、そうたいしたことは」

鞠莉「ふぅん、まあ、いいけど」

ダイヤ「では、拝見いたしますわね……あへっ!?」

鞠莉「あへ!? 網元らしからぬ声を!?」

ダイヤ「なんで100億も入っているんですの!? ええい、黒澤家を乗っ取るつもりですわね!?」

鞠莉「100億じゃ無理でしょ……ドルじゃないと」

ダイヤ「ええい、普通の女子高生は通帳に入って10万ですわ! 0円も珍しくないんですわよ!」

鞠莉「か、カルチャーショック!」

ダイヤ「少なくともこんな通帳果南さんに見せたらいけませんわ! きっとお金目当てでナマポでパチ中になってしまいます!」

鞠莉「ダイヤ……私どうすればいいの!? みんなに嫌われたくないよ!」

ダイヤ「安心してください、わたくしがゴニョゴニョ……」

鞠莉「ええ!?」

ダイヤ「というわけで、お財布の中身は断じて普通でした、鞠莉さんも一般の常識を持ち合わせているようです」

千歌「そっかー、そうだよねー、普通女子高生は4000円までだよね~」

曜「まったくまったくだー1万円以上入ってたら腰抜かしちゃうよ」

ダイヤ「ほほ、お年玉を合わせても1万円に届かないのでは?」

千歌「でも今年は、ダイヤちゃんもAqoursになったから、黒澤マネーがあるのです!」

曜「おお! さっすが千歌ちゃん!」

ダイヤ「わたくしの父はホイホイとお年玉なんて渡しませんわ! 娘の私だって中学まででしたのに……」

千歌「でも、以前酔っ払ったおじさんに3000円貰ったし」

ダイヤ「確信犯ではありませんか!」

曜「私も高飛び込みで頑張ってるからって10万円くらい渡されそうになって慌てて断ったよ……」

ダイヤ「まあ、曜さんは全国区ですからね、頂いても良かったのでは?」

曜「そりゃ、ダイヤちゃんや鞠莉ちゃんはもらい慣れてるだろうけど、10万なんて大金過ぎてプレッシャーだよ!」

ダイヤ「ち、父に言っておきましょう、気前が良いのは確かですが、プレッシャーにならないようにと」

曜「お、お願いします……ガチで怖いです」

千歌「私も全国区の才能があれ……ラブライブ!に優勝したら100万円くらいもらえるんじゃない!?」

曜「おお! 一人あたり10万以上!」

ダイヤ「(ふぃー、話を逸らすことには成功したようですわね……)」

千歌「しかしAqoursのうち三人に一人はお嬢様なんだから、もうお嬢様ユニットとして売り出してもいいんじゃ」

曜「それだよ千歌ちゃん!」

ダイヤ「どれですか!」

~おまけ~

果南「鞠莉、今月の友達料金がまだだよ」

鞠莉「どこのネットでそんな知識を……」

果南「パチンコ行きたいんだよね」

鞠莉「ええい! 一八歳未満はいけませんことよ!」

果南「……ネットで見たんだけど、そんなに私こんな発言似合うかな?」

鞠莉「かなぁん……」

お題 >>95

おねショタ

ツバサ「私、弟がほしい」

英玲奈「そうか」

あんじゅ「がんばれー」

ツバサ「反応が薄いよ! なにやってんの!」

英玲奈「いきなり言われてもな……何故そういう結論に至ったのか」

あんじゅ「ふっ!」

ツバサ「あんじゅは爪をヤスリで削るのやめてー! 真面目な話なの!」

英玲奈「真面目な話なのか?」

あんじゅ「どうやったら真面目な話になるのよ……」

ツバサ「いい、A-RISEに足りないものを考えたの」

英玲奈「たしかに男のメンバーはいないが……」

あんじゅ「さすがに後輩をA-RISEに入れるのはちょっと」

ツバサ「ちっがーう! 姉要素よ!」

英玲奈「私は姉だが」

あんじゅ「ふっ!」

ツバサ「英玲奈お姉さんだったの!?」

英玲奈「小さい妹が一人いてな、どれ、今写真を」

ツバサ「うわー、英玲奈に似てなくて可愛い!」

英玲奈「ぶちころすぞわれ」

ツバサ「じょ、冗談やがな、本気にされたらかなわんわあ」

あんじゅ「何なのその口調」

ツバサ「ぶっちゃけ、男慣れしてないじゃない? 私達」

英玲奈「ふむ、たしかにファンは女性の方が多いが」

あんじゅ「そうね、ふぁぁぁ」

ツバサ「今後アイドルとして人気を博すためには、男性ファンの心情も取り入れるべきなのよ」

英玲奈「それで弟なのか? 血縁者を異性として意識するのか」

あんじゅ「うわっ、禁断の恋愛じゃなーい」

ツバサ「じゃあ、あなた達は、いきなり男慣れするのに、同い年のオトコノコ相手にできるの?」

英玲奈「UTXは共学だからな、無難にはできるだろう」

あんじゅ「むしろ女性ファン95%のツバサが心配だわー」

ツバサ「で、できないことはないわよ? でも、不安じゃない、いきなり同年代のオトコノコなんて」

英玲奈「まどろっこしい話だが、つまりはツバサが男慣れするために弟がほしいと、気の遠い話だな」

あんじゅ「誰かから弟を借りればいいじゃない、年下ならなんでもいいんでしょ」

ツバサ「私にそんな友だちがいるとでも!?」

英玲奈「なら、μ'sに頼ればいいだろう、以前ステージも貸したのだから、これで貸し借りなしだ」

あんじゅ「そんなので貸し借り関係なしにしていいのかしら……まあ、叩き潰しやすくはなるけど」

ツバサ「というわけなの」

穂乃果「弟さんですか……私には妹が……あっ!」

ツバサ「もしかして見当がついたの!?」

穂乃果「にこちゃんに弟さんがいますよ! 虎太郎くんって言うんですけど」

ツバサ「にこさんに?」

穂乃果「はい、にこちゃんの家に行けばすぐに会えると思います。もう幼稚園も終わってるでしょうし」

ツバサ「たしかに……それくらいの年齢なら……」

穂乃果「でもなんで弟さんがほしいんです?」

ツバサ「や、やむを得ない事情があって! 英玲奈がね! 自分には男性ファンが少ないから、異性の意見を聞きたくても聞けないって!」

穂乃果「ち、近いですツバサさん……」

ツバサ「ごめんなさい、でも、これは自分のためというよりも、仲間のためなの、一応A-RISEのリーダーだもの」

穂乃果「ほへー……さすがですツバサさん! 私もμ'sのリーダーとして仲間思いになります!」

ツバサ「(キラキラとした視線が痛い……!)」

~にこの家~

こころ「はい、どちらさ……まぁ!?」

ここあ「どうしたの、ここ……ろぉ!?」

ツバサ「あはは、こんにちは、お姉さんのお友達の綺羅ツバサです」

こころ「うわうわうわ……あ、あら、あらあら……」

虎太郎「あらいずー」

ここあ「わかっているわ!」

ツバサ「(彼が矢澤虎太郎……こう見えてもオトコノコなのね……)」

ツバサ「こんにちは、皆さん、上がってもいいかしら?」

こころ「もちろんです!」

ここあ「あとでサインください!」

虎太郎「あらーいさーん」

ツバサ「(私があまり触れることがなかった異性……でもこれで、せめて一割の男性ファンの獲得を目指せれば……!)」

ツバサ「そういえば、にこさんは?」

こころ「今お姉様は買い物に行かれてます、お姉様に連絡を取らないと……」

ツバサ「では、私がいないということにして、一人分食材を追加してもらえるとありがたいわ」

ここあ「もしかして泊まってくれるんですか!」

ツバサ「にこさんの了承を得られればね」

こころ「でもツバサさんはどうしていきな……はっ、お姉さまをA-RISEにスカウトをしに!?」

ここあ「大変だよ! UTXが学費が高いからうちが潰れちゃう!」

虎太郎「つぶれるー」

ツバサ「あなた達だから正直に話すけどね、私、虎太郎くんに会いに来たの」

こころ「なんと!」

ここあ「虎太郎に?」

ツバサ「そう、私って男性ファンが異様に少なくて、結構コーチからも注意を受けていてね、少しでも男の子のことを知るために……」

こころ「でも、ツバサ様、虎太郎は男の子ってレベルでは……」

ここあ「そうだよ! UTXって共学ですよね! 同じ年の男の人をリサーチした方がいいのでは?」

虎太郎「リサーチー」

ツバサ「恥ずかしながら、今まで男性と関わることが少なかった私は、おなじ年の男の子とさえまともに話せるか……」

こころ「意外です……でも、そういうところも弱点っぽくて素敵です!」

ここあ「本当本当! 弱点克服のためなら、虎太郎をどんどん使ってやって!」

ツバサ「でも恥ずかしいから他の人には秘密よ?」

「「わかってます!」」

ツバサ「(そんなこんなで虎太郎くんと二人にさせてもらったけど……)」

ツバサ「(会話が盛り上がらないわ……!)」

ツバサ「(男の子とどんな会話をすればいいのかしら……!)」

虎太郎「ツバサさーん」

ツバサ「はへっ! はい!」

虎太郎「そうはずかしがらずにー いつもどおりでいいんですよー」

ツバサ「え、ええ……も、もちろん! こ、虎太郎くんは、普段何をしているのかな!?」

虎太郎「もぐらたたきー」

ツバサ「(もぐらたたき……何かの隠喩かしら……? もぐら……もっこり……もっこり!?)」

ツバサ「(それは俗にいう抜く、抜かないということ!? この子……!)」

ツバサ「(私を異性として求めている……!)」

ツバサ「いや、流石に、こんな小さい子に……」

虎太郎「ツバサさーん、こっち持ってー」

ツバサ「はい、お任せを」

虎太郎「???」

ツバサ「これは、おもちゃ箱ね……だいじょうぶ、持てる?」

虎太郎「もてるー」

ツバサ「じゃあ、お姉さんはこちらを持つわね?」

虎太郎「うんー」

ツバサ「(この服はあんじゅに選んでもらったけど、かがんだら谷間見えちゃう……!)」

ツバサ「(まさかここで異性として意識されて初めてを喪失なんてことはないだろうけど……!)」

ツバサ「(き、緊張する……!)」

虎太郎「じゃあ、はこぶー」

ツバサ「ええ、ええ! まかせて!」

虎太郎「よいしょ、よいしょ」

ツバサ「よいせ、よいせ」

虎太郎「じゃあ、ここー」

ツバサ「はひっ!」

虎太郎「中、出して遊ぶ」

ツバサ「(中出しして遊ぶ!? この子! 精通しているだけではなくなんてことを……! もしかしてきょうだい同士で!?)」

虎太郎「その前にトイレー」

ツバサ「一人で行ける?」

虎太郎「普段はお姉ちゃんと行くー」

ツバサ「(お姉ちゃんと……イク!? 今時の子は早いって言うけど、まさかこころちゃんとここあちゃんまで毒牙に……!)」

ここあ「あら、トイレですか?」

虎太郎「お姉ちゃーん」

こころ「ちょうどいいですから、ツバサさん連れて行ってあげてくれます?」

ここあ「そうです、男の人に慣れるチャンスですよ」

ツバサ「そ、そうよね!」

虎太郎「じゃあ、ツバサさんはやくー」

ツバサ「お任せを」

ここあ「いってらっしゃいませ~」


 
虎太郎「普段は座ってするー」

ツバサ「たしかに、女の子が多いとそうなるかもしれないわね、便器を汚すわけにも行かないし」

ツバサ「(立ってされるのはまだ心の準備ができてない……! もし、もし、おっきくなってたりしたら……!)」

虎太郎「持ち上げてー」

ツバサ「持ち上げ……ああ、座らせればいいのね、任せて」

虎太郎「ズボン下げてー」

ツバサ「ズボン下げ……下げ!?」

虎太郎「はやくー、出ちゃうー」

ツバサ「ま、任せて……! ズボンをパンツと一緒に下げればいいのよね……できる……できるわ!」

ツバサ「だって私は……綺羅ツバサなんだもの!!!」

虎太郎「ふうー」

ツバサ「あは……あはは……見てしまった、まじまじと、すごく見たわ……」

虎太郎「ありがとうーお姉ちゃんー」

ツバサ「(きゅん)」

ツバサ「なんだろう、胸がドキドキする……まさか、こんな小さな子に……私が!?」

にこ「ただい……まぁ!?」

ツバサ「ああ、にこさん! お邪魔してます!」

にこ「な、な、なんでつ、ツバサしゃんがここに!?」

ツバサ「にこさん……お姉様って呼んでもいいですか?」

にこ「!?!?!?」

お題 >>106

ラブライブサンシャインany%RTA

では、せっかく出していただいたので 106も107も書きたいと思います。
106はググってみて、1レスで収められそうだったので、今日中に行ければと。

(お題 ラブライブサンシャインany%RTA)

 ――千歌はすべてのバグを使ってラブライブ!の優勝を目指すチート戦士に生まれ変わった!

 と、女神様が言うのだから間違いない。

千歌「というわけで新学期だけど、チートとは言え何が起こるのかなー?」

 そんな独り言を漏らす私の前に一人の女の子が!
 その子は赤い長い髪の毛を風に揺らしながら、こちらに、にっこりと微笑んできて。

梨子「作曲ができる桜内梨子です! どうぞよろしく!」

千歌「え、初対面っていうか、誰ですか!?」

梨子「東京の音ノ木坂ハイスクールから転入してまいりました! スクールアイドルの知識なら誰にも負けません!」

千歌「うっそぉ!? うぉ!? まぶしっ!」

ダイヤ「聞き捨てなりませんわね―!? わたくしを差し置いて
     スクールアイドルの知識なら誰にも負けませんですと? 
     片腹痛い 片腹痛いですわ!」

千歌「だ、だれ!?」

ダイヤ「失礼、浦の星で生徒会長を務めている黒澤ダイヤですわ、どうぞよろしく」

果南「待て待て待てぇい!」

千歌「果南ちゃん!」

果南「元浦の星スクールアイドルAqoursのメンバーである私の知識をラブライブ!は必要としているの!」

ダイヤ「同じく、元浦の星スクールアイドルAqoursのメンバーであるわたくしも必要ですわね!」

 オゥオゥオゥ……
 
千歌「このヘリコプターの音は!」

果南「鞠莉!」

ダイヤ「鞠莉さん!」

鞠莉「とぉ! 五点着地!」

 ぐるぐると回転しながら現れた女の子は――なんと金髪美少女!

千歌「へ、ヘリから飛び降りるなんて無茶しないでください!」

鞠莉「あら、心配してくれるのね、嬉しいわ……こほん、シャイニー! チートといえばハーレム! ハーレムといえばチートなろう小説のお約束ね!」

果南「ああ、ずるい! 千歌はおっぱいが膨らんでない頃から、私が目をつけていたのに!」

ダイヤ「わたくし、あなたに一目惚れをしてしまいましたわ、処女を受け取ってくださいまし!」

梨子「私だって! どれほどあなたに会うのを心待ちにしていたか! この思い! 浦の星の高海千歌に届け!」

千歌「あわわ……!」

鞠莉「落ち着いてみんな、千歌っちが困っているわ、想いを告げるのは後にして、今はスクールアイドル部結成をするしかないんじゃない?」

千歌「え、でも部員が少ないから認められないんじゃ」

鞠莉「ノー・プロブレム! 無問題よ! だって私、浦の星の理事長に就任しちゃったんだもの! すべての決定権は私にあるわ!」

果南「こう見えて鞠莉はすっごいお金持ちだから、ラブライブ!の優勝を目指すにおいてパトロンにもなってくれるはずだよ」

ダイヤ「生徒会長に、理事長、浦の星の実験は全て握ったようなものですわ! 最も本当の決定権は千歌さんにありますがね」

千歌「でもちょっとまって、まだ作詞担当、衣装担当が決まっていないんじゃないの?」

曜「うぉぉぉぉぉ! 人類を無礼るなーーーーーーー!!!!」

 なんと二人乗りで十千万旅館を爆走する一つの影!
 
曜「はあはあ、衣装担当二人分お待ち!」

ルビィ「がんばー! ルビィ!」

千歌「すごい! すごいよ! 奇跡だよ!」

鞠莉「下に車を待たせてあるから、まずは学校に行きましょう。新生Aqoursが目指すメンバーは部活動の承認に必要な9人」

千歌「じゃあ、千歌の任務は残りの二人のメンバーを探すということだね!」

千歌「というわけでこっちが国木田花丸ちゃん、図書委員」

花丸「いやあ、まさか車に轢かれたところに、
   黒塗りの外車が現れて示談交渉をしてくれるとは、
   まったくもってついているずらー」

千歌「そしてこっちが津島善子ちゃん。その他特記事項なし」

善子「ふっ、本当の名前はヨハネなのだけれど、千歌には善子と呼ぶことを許可いたしましょう」

鞠莉「これで、浦の星女学院アイドル研究部は承認されたわ!」

ダイヤ「ふふ! 千歌さん! 生徒会の権限で授業を免除していただけることになりましたわ!」

果南「すごい! これで授業の時間もスクールアイドルの練習ができるね!」

梨子「曲ができたわ! 千歌ちゃん! いい歌詞をちょうだい!」

曜「全速前進! ヨーソロー! はいっ、衣装お待ち! ルビィちゃんと作ったよ!」

ルビィ「頑張ったびぃ!」

千歌「うーん、歌詞か……」

花丸「それなら図書室で本を読んでみない? ヒントになるかもしれないから」

千歌「女神様ももう少しさあ、チートっていうんだから、こう……ん? なんかおもいついっちゃったかも!」



千歌「できた! 青空JumpingHeart! これでアニメ化間違い無し!」

花丸「かしこーい!」

理亞「姉さま! 姉さま大変!」

聖良「あら、どうしたの理亞」

理亞「静岡のスクールアイドルが……ものすごい勢いで……!」

聖良「!? これは……ピックアップスクールアイドル! 人気ランキングも……! ええ!? まだ結成して3日!? チートですか!」

理亞「これは、叩き潰すしかない!」

聖良「ええ……理亞! 菓子折りと禁止薬物の準備を!」



千歌「功績が認められて、東京に行くことになったよ!」

鞠莉「Oh! 移動手段はリムジン? ヘリコプター? 飛行機?」

ダイヤ「電車に決まってますわーっ! そもそも予算が出ません!」

果南「じゃあ、みんなでダイビングしながら――」

花丸「やめるずら?」



TOKYO

千歌「歌う前に神田明神に行こうよ!」

パンパン!

千歌「ラブライブ!で優勝して、廃校を阻止できますように!」

「できますように!」

聖良「見つけた……!」

理亞「うん……Aqours、今日で会ったが百年目!」

聖良「厳美渓の郭公だんごに偽装したこの禁止薬物を飲ませて、その後の薬物検査に……!」

理亞「これでAqoursも最後だ!」

千歌「ん……?」

聖良「はじめまして、Aqoursの皆さん」

千歌「(誰?)」

ダイヤ「噛ませ犬ですわ」

理亞「か、噛ませじゃない!」

聖良「ふふ、ランキングはいつも拝見しております、目覚ましい活躍を見せているようで」

千歌「ああ、ランキング? あのへんのことは善子ちゃんに任せっきりだからなあ」

聖良「同じスクールアイドルとして、ご挨拶をしなければと思いまして、これ、厳美渓の郭公だんごです」

ダイヤ「あら、それはどうもご丁寧に」

鞠莉「いただきまーす!」

聖良「……」ダラダラ

理亞「姉さま! 汗! 汗!」

聖良「(なんてこと! この禁止薬物は即効性が高い分、効果はすぐに切れる……! 今食べられたら意味がない!)」

花丸「おいしいずらー、どこの誰だか知らないけれど、食べ物をくれる人はみんな神だよ」

千歌「ほんとー、どこの誰だかわからないけど、こんな美味しいお団子初めて、今度お返ししますね!」

果南「そうね、ラブライブ!の優勝をプレゼントするっていうのはどうかなん?」

ダイヤ「あらあら、自称ライバルが泣いてしまいますわ―! フールですわ―!」



千歌「ええ!? Saint Snowの二人は薬物検査に引っかかって出場できない!?」

鞠莉「天罰がくだったのかもねえ……」

千歌「さ! もうすぐラブライブ!の地区予選だよ!」

花丸「結成してから初めての大舞台ずらー」

ルビィ「TOKYOでのぶっちぎりの1位があったよ! 花丸ちゃん!」

曜「まあ、今回も優勝はいただきだよ! だって、女神様のご加護があるもんね!」

梨子「練習時間もいっぱい確保できたし、優勝できない理由がない!」

鞠莉「マリーとしてはこのまま何もせずにラブライブ!会場で歌わせてくれればいいのにって思うけど」

ダイヤ「まあ、体よくするためにも予選は突破しませんと、今は人気ランキングで出場が決まるというわけではありませんし」

果南「やれやれ、何のための人気ランキングなのやら」



千歌「ラブライブ!の予選を突破して、ついに本戦に出場することになった!」

ダイヤ「草葉の陰でSaint Snowが泣いていますわ……」

聖良「泣いてなんかないです! いいですか、ラブライブ!の本戦は譲りましょう」

理亞「だけど、人気ランキングでの勝負は続いている……! 万年2位とは言わせない」

ルビィ「人気ランキングの片手間でAqoursに勝てるとお、思ってるのかぁ―!」

理亞「ぴぎぃ!?」

聖良「というわけで、今日は差し入れをして帰りますわ、いい、私達に負けるまで負けるんじゃないですよ!」

花丸「出場停止処分がなにか言ってる」

千歌「あー、聖良さんの差し入れは美味しいなあ、ほら、花丸ちゃんも食べてみなよ、ずんだ餅と萩の月だよ?」

千歌「ラブライブ!に優勝したよ!」

梨子「μ'sよりも、A-RISEよりも盛り上がった!」

曜「最後のアンコールにはちょっと涙しそうになったよ!」

ダイヤ「これで、わたくしたちは卒業ですわね……」

果南「そうね……もう、Aqours……できないんだね」

鞠莉「……」

ルビィ「おねえちゃぁ」

ダイヤ「卒業まで涙は見せないつもりではいましたが」

果南「廃校も阻止できて」

鞠莉「今日くらいは泣いてもいいかもね!」



 その後。
 3年生をもう一回することになった聖良さんを除き、Aqoursの三年メンバーは卒業。
 鞠莉ちゃんは理事長職を続け、今も浦の星を見守っています。
 果南ちゃんはふらりと海外に行くと告げて、今は行方知らずです。
 ダイヤちゃんは、東京の大学に推薦が決まっていたのですが……

ダイヤ「6人になったAqoursを置いて東京に行っている場合ではありませんわ!」

 だそうで。

千歌「廃校も阻止して、ラブライブ!に優勝して、まるでμ'sみたいだ! もしかしたらμ'sを超えたのかもしれない……!」

曜「次は9人での本物のアイドル編?」

梨子「グラビアはいやー!」

千歌「ここまで来たのもみんなのおかげだよ! 本当にありがとう! さようならμ's! こんにちはAqours!」

何が1レスだよ! というわけで107の構想に入ります。

あの黒澤ルビィの100のコト

(お題 ごはんのお供大戦争)

穂乃果「ねえねえ、海未ちゃんのご飯のお供といえば?」

海未「お供ですか……? ピッコロとか?」

ことり「海未ちゃん、ピッコロは御飯のお供じゃないよ」

海未「ではクリリ……」

穂乃果「はいはい、ボケはもういいから、ご飯のお供といえば、納豆とか、卵とか、そういうのを指すんだよ!」

海未「そちらですか」

ことり「ちなみに穂乃果ちゃんは何なの?」

穂乃果「私は当然佃煮とか、肉味噌とか」

海未「ふむ、穂乃果の割にはシブいですね」

穂乃果「私の割にはってどういうこと?」

海未「私は梅干しとふりかけです。極めて普通ですね」

穂乃果「ことりちゃんは?」

ことり「お、大葉味噌……おいしいよ?」

穂乃果「幼なじみ3人でもこれだけ個性があるのなら、μ'sで聞いてみたらどうだろう!」

海未「ヒフミの三人に何か入れ知恵でもされましたか?」

穂乃果「結構最近μ'sも人気が出てきたでしょ? それで結構いろんな質問が溜まっててねえ……」

ことり「まあ、ご飯のお供くらいならいいんじゃない? それで何か大騒ぎになるわけでもないし」

海未「たしかに、花陽あたりはこだわりもありそうですが、彼女は白米主義ですからね」



~放課後~

凛「ご飯のお供? おかずってこと?」

穂乃果「ふりかけとか、うめぼしとか、付け合せにするものっていうのが近いかな?」

凛「うーん、それだったらよく食べるのは、カキのしぐれ煮」

海未「また渋いところをつきましたね、カキですか」

凛「お魚は苦手だけど、貝類は食べられるんだ、それを喜んだお母さんがよく作ってくれるの」

ことり「いいご家庭だね、私はお母さんが忙しいから、たまにしか一緒に食べられないなあ……」

真姫「じゃあ、次は私の番……花陽、そんなウズウズしないの。私の御飯のお供はとろろよ」

穂乃果「意外! 海宝漬とか言うのかと思った!」

真姫「食べなくもないけど、そういうのは毎日食べると飽きるのよ」

凛「お嬢様っぽい発言ニャ」

真姫「よく言うでしょ、イクラとかウニを食べすぎると気持ち悪くなるって」

海未「たしかに、2つとも量を食べる食材ではありませんし」

ことり「でも、とろろって、自然薯とか?」

真姫「まさか、スーパーに売ってる普通の山芋をすりおろしたものよ」

穂乃果「真姫ちゃんは意外と庶民的……」

花陽「では、私の出番ですね! 私はもちろん梅干し! なんですけど……」

凛「なんですけど?」

花陽「正直ご飯が食べられればなんでも……塩辛でも、いくらでも、明太子でも!」

真姫「ただのご飯ジャンキーじゃない」

希「オチのエリちは置いておいて、次はウチやんな?」

絵里「オチってどういうことよ……何も面白いことなんて言えないわよ?」

希「ウチって結構子供の頃から全国飛び回ってたんだけど、その土地々々で美味しいご飯のおかずがあってなー」

穂乃果「転勤族って想像もできないけど、メリットもあるんだねえ」

希「その中でも、美味しかったのがホタテの卵や」

海未「ああ、あそこは美味しいですね、ご飯が進みそうです」

穂乃果「あの内臓みたいなやつ? 柔らかいのか、固めなのかよくわからないよね?」

真姫「ああ、最近は通販でも取り寄せたりできるのよね」

希「そうや、全国どこでもその土地の名物を取り寄せることができる、いい時代になったやんな」

花陽「正直今まで聞いた話で、どれも美味しく食べられそうです!」

凛「かよちんは本当にご飯が好きだにゃ」

ことり「たしかに、お母さんお酒を嗜むから、塩からとか注文してみようかな……」

にこ「あんまりごはんのお供というお供を食べてないんだけど」

穂乃果「うう、生活費を切り詰めているんだねえ」

にこ「別にそういうわけじゃないけど、チビたちはシーチキンとか好きよ、しらすとかも好きだし
   やっぱり魚介類系は外せないんじゃないかしら」

真姫「にこちゃんの作る海苔の佃煮は絶品よ、フライパン1つで作り上げるのよ」

穂乃果「やっぱ切り詰めてるじゃん……」

絵里「ロシアでの生活も長かったし、あんまり白ご飯に対してイメージが湧かないけど」

花陽「じゃあ絵里ちゃん! 今度色々教えてあげる! 白米のことについて!」

絵里「え、ええ……まあ、今度ね」

希「その後はのぞみんのお取り寄せ食材講座や!」

絵里「私の負担が増えているじゃないの!」

穂乃果「それで、絵里ちゃんのご飯のお供といえば?」

絵里「え、ええ……笑わないで聞いてほしいんだけど、ケッパーなの」

真姫「ケッパーってアレ? 緑色の梅干しみたいな形の?」

凛「??? チョッパーなら知ってるんだけど」

花陽「どんな味なの?」

絵里「塩漬けになってるもので、そうね……ピザなんかに入ってて、輪切りになってる黒いのが有名かしら」

海未「豆みたいな食感の、アレですか」

穂乃果「はえー……みんないろんなものでご飯を食べてるけど、ナンバーワンを決めるとしたら」

「私(ウチ・凛)」

絵里「ケッパーも食べないで何を言っているの希」

希「ペッパーだかなんだか知らないけど、海外かぶれの似非クォーターがなんか言うとる」

凛「ごめんかよちん、凛ね、カキのしぐれ煮だけは譲れないの!」

花陽「ううん、わかってるよあの美味しさは、でもね、おばあちゃまがつけてくれた梅干し……これは花陽も譲れない」

海未「こ、こうなるのですか……ごはんのお供くらいで」

ことり「海未ちゃぁん? 大葉味噌って言った時に笑ったのはどうして?」

海未「そ、それは……!」

真姫「今度海宝漬プレゼントするわ」

にこ「ダメよ、子どものうちから贅沢を覚えさせちゃ」

穂乃果「あはは……みんな仲良く喧嘩してね―」

>>120 
お題をあげていただけるのは嬉しいのですが、流石に人様のネタでは書けないので!
ご、ごまかしのきくお題をいただければ、頑張って書きます!

というわけで、お題募集です >>127

千歌、東大に合格した世界線の千歌と入れ替わる

ネットの扱いについて

安価了解しました。
明日もバイトが早いので 今日中に2つのうちどちらかできれば!

というかお題が早い! すごく嬉しい!

――ジリリリリ!!
 目覚ましの音がする。

 あれ? 昨日は私って目覚ましなんてかけていたっけ?
 最近はAqoursの練習の時も目覚ましを使わないで起きられたし、
 最悪、梨子ちゃんに来てもらって叩き起こしてもらったりも……

千歌「うー、うーん?」

 身体をゆっくりと起こすと、そこは見たこともない部屋だった。
 その場所は狭いアパートの4畳半に所狭しと物が置いてある。
 居住スペースというよりもねぐらだ。
 あたりを見回してみると、誰のものかわからないスマートフォンが置いてある。
 幸いロックはかかっていないらしく、中身を簡単に見ることができた。

千歌「見たこともない人の名前……あ、でも、さ行には梨子ちゃん、わ行には曜ちゃんが入ってる!」

 時計を見ると午前8時前。
 何も分からない状況の中で、このままじっとしてもいられない。
 有り体に言えばお腹がグーッとなって空腹を示している。
 ようし、とりあえず腹ごしらえ!
 ――冷蔵庫にはビールしかなかった。

千歌「どういうことだこの部屋の住人……! って私か! どんな生活を送ってたんだ!」

 この状況はアレだ。
 私と誰かの身体が入れ替わっているというやつだ。
 梨子ちゃんと曜ちゃんの連絡先から入ったスマホから察するに
 Aqoursの誰かに違いない。
 ――そういうときは鏡を見れば、誰だかすぐに分かるはずだ!

 どういうことだかは分からないけど、ビールということは成年済み。
 このボロッちぃアパートに住んでいるということは、恐らく苦学生。
 性別は女性みたいだけど、髪の毛はショートだし、オシャレ感覚は縁遠そう。
 ……厄介な人に魂が入れ替わっちゃったなあ。

千歌「さてさて、鏡の姿はどんなんかなー」

 そこには成長した高海千歌がいた。
 手を上げればすかさず鏡も手を上げる。
 ちょっと野暮ったいイメージになったけどスタイルはかなり良くなっているかも。
 でもこれじゃあ干物だ。干物女だ。

 自分の置かれた環境を整理するために私は、スマホを手に取り一人の少女に電話をかけることにした。

千歌「出て! 出てよ! お願い……!」

 何回かコールをして、ダメかなと思ったその時、ようやく通話先に繋がった。

曜「……えーっと、もしもし?」

千歌「もしもし曜ちゃん! 千歌! 高海千歌だけどわかる!」

曜「うわっ! 何そのAqoursのときみたいなテンション、久しぶりに聞いたよ千歌ちゃんのそんな声」

千歌「それもそうだよ! だって私、Aqoursの高海千歌だもん! 高校2年生の!」

曜「その支離滅裂な話し方……まるで」

千歌「もう曜ちゃんしか頼れる人がいないの! 相談、聞いてもらえる?」

曜「いや、わかった。今から千歌ちゃんのところに行くから! 待ってて!」

 ぷつ! ツーツーツー!
 通話が切れる。あたりには静寂と何処かから聞こえてくる工事の小さな音。
 どれくらいで曜ちゃんがやってくるのかはわからないけど、整理整頓だけはしなくっちゃ。
 ええと、まずはごちゃごちゃして危ないところから掃除をして――

 1時間くらいして、部屋をノックする音が聞こえてきた。

千歌「もしかしてこの部屋……インターホンとかいうものがない?」

 書類の束をしまうのに時間がかかっただけではなく、私は着替えなきゃいけなかった。
 お部屋にお風呂もシャワーもなかったのはものすごく残念だけど、奇跡的に綺麗なタオルがあったので
 それで汗を綺麗にした。
 服のセンスも散々だった。スクールアイドルとして一世を風靡(予定)のチカちーの私物としてはお粗末だった。
 それでもなんとか、普通程度のセンスの服を見繕って、今は身につけている。

千歌「曜ちゃん?」

曜「千歌ちゃん!」

 曜ちゃんは数年ぶりの再会を懐かしむようにこちらに駆け寄ってくると、ギューっと抱きしめてきた。
 私も慌てて曜ちゃんの背中に手を回し力を入れる。
 ひとしきり抱擁をした後――

曜「千歌ちゃん、お酒臭い」

千歌「歯はなんども磨いたんだけど……やっぱり飲み過ぎだよこの時代の私!」

曜「あはは」

 ――曜ちゃんの話によると。
 廃校が決まって数日、もぬけの殻のようになった高海千歌は
 ひとつの目標を見つけることになった。
 その目標は、勉強。
 なんと、ダイヤさんに影響をされて座学に目覚めてしまったというのです!
 底辺横這いだった成績が数ヶ月で向上をし、高校三年生になる頃には学年のトップをひた走る。
 そしてその際に、東大に入って浦の星の名前を有名にするという使命ができた。
 ――なんで、浦の星の名前を有名にするために東大に入ることにしたのかはわからない。
 そして、千歌は一浪の末、最難関大の一つである東大に見事合格したのだった。

曜「千歌ちゃんってば、人が変わったように勉強して、口数も減って。東大で何をしているのかも私はわからないよ」

千歌「そっかー、何か論文みたいなのを書いているみたいだけど、その書類を見ても内容分からないし」

曜「ぶっちゃけ会うのは高校卒業式以来だよ……電話がかかってきた時はびっくりしたぁ」

千歌「ごめんね曜ちゃん、寂しかったよね」

曜「いやあ、この千歌ちゃんに謝ってもらっても、でも、これを口実に仲良くできたらなあ」

千歌「そっか、私元に戻らないといけないんだ! だって、東大のこととか全然わからないし!」

曜「眠ってみたらもとに戻るとか」

千歌「たしかに、寝ている間に入れ替わっちゃったもんね」

曜「と言うか千歌ちゃん、失礼だけど、身体とか洗った?」

千歌「そうなんだよ、聞いてよ曜ちゃん! お風呂がないの! 温泉旅館の娘なのに!」

曜「そ、そんなに切り詰めて生活していたんだ……お酒はともかく」

千歌「お酒やめればいいのに……」

曜「でもこのあたりに、温泉……はないだろうから、銭湯だね」

千歌「銭湯……なんだか十千万を裏切ったような気分……」

曜「それではスマホで検索して、銭湯に行こう!」

千歌「シャンプーとボディーソープ買わなきゃ!」

曜「いやいや、備え付けのがあるから……」

~時間をすっ飛ばして 夜~

千歌「曜ちゃん何か用事とかなかった? 今日一日私と一緒にいてくれたけど」

曜「いやあ、もとから自主休講をしようと思ってたし、何よりこの世界に不慣れな人を放ってなんておけないし」

千歌「曜ちゃんはさすがに頼りになるなあ……ほんとうに、大事な友だちだよ」

曜「そう言われるとは思っても見なかったよ、本当に縁遠くなちゃったから」

千歌「これで目覚めて、曜ちゃんが隣りにいたら、中の人はびっくりするんだろうなあ」

曜「大丈夫だよね? 驚かれて通報とかされないよね?」

千歌「それは私の責任ではありません」

~~~~~~~~~~

 ――私の目覚めは一杯のビールから始まる。
 昨日は随分と愉快な夢を見ていたらしい
 高校時代の私が私の身体に入り込んでしまったらしいのだ。
 もはや縁遠くなってしまった高校時代の友人渡辺曜と愉快な一日を送り
 挙句の果てに一緒の布団で寝てしまうなど……大学生にもなって何をやっているのだろうか。

千歌「そう、全ては夢……夢なのだ……昨日、必修科目の講義があったことも……ぜんぶ……」

曜「むにゃむにゃ」

千歌「ああ、もう渡辺曜ちゃん起きてー!」

>>128は短めに……なると……思います。

朝ごはんはしらたきのケースが多々あります([ピザ])

(お題 ネットでの扱いについて)

 お手洗いから戻ると、千歌ちゃんが机に突っ伏したまま動かなくなっていた。

梨子「ど、どうしたの千歌ちゃん!」

 近くにいた曜ちゃんは力なく首を振りながら、私から視線をそらすように窓を見る。
 背中からは哀愁が漂っていました。
 私がお手洗いに行っているその数分の間に何があったのか、近くにいたクラスメートに事情を聞くと

梨子「ネットでの評判?」

 なんと千歌ちゃんは、エゴサーチと呼ばれる
 自分で自分の評判を検索する行為を行っていたというのです。
 そもそもAqoursにそれほど知名度はないのではと思う私でしたが、ところがどっこい。
 スクールアイドルの世界ではちょっとした名のしれた存在になっているというのです。

梨子「千歌ちゃん、自分の悪評を見ちゃったんだね」

 コクリと頷く、千歌ちゃん。
 ネットと言えばよっちゃんが専門的に触れ回っているけれど。
 そういえばどんな評判を持たれているのか、私は聞いたこともなかった。
 LINEはやっているけど、Twitterとかブログとかもやったこともないし。

梨子「Aqoursのリーダーだもんね、やっぱり目立つし、心無いことも書かれちゃうよね」

曜「最初は良かったんだよ……最初は……」

 当初はスクールアイドルの専門サイトにアクセスして、好意的な意見を拾っていたらしい。
 それで気を良くした千歌ちゃんは、なんなら自分の名前でエゴサーチをしてみようよ、という件になったらしい。

曜「検索しているうちに、大手掲示板にアクセスをしちゃって……」

梨子「うわぁ」
 
 それは悪手です。
 管理人もしっかりしていて、悪い書き込みはすぐに削除されてしまうスクールアイドル専門サイトとは違い
 書いたら書きっぱなし、ろくに管理も行き届いていない、有象無象が書き進める掲示板にたどり着いてしまうなんて。

千歌「ちかっちのちちっちとか! ちかっちのでかっちとか! みんな! みんな私のこと! おっぱいしかみてない!」

曜「ヨーソロー……ま、まだ、千歌ちゃんはマシだよ! 私なんて、早漏で童貞でヘタレキャラだよ!?」

梨子「(見なくてよかった……)」

 うわんうわんと泣き始める千歌ちゃんを必死でなだめながら
 机の上に次の授業の英語の教科書を乗せ、思案にふけっていました。



善子「ふっ、誹謗中傷は人気アイドルの証! あのA-RISEやμ'sでさえ嫌悪を催すような書き込みは合ったと言うわ」

 放課後。
 屋上に練習のために集まったメンバーの前で事情を説明すると。

花丸「怖いずらー、でもそういう人こそ救済を与えなければならないと親鸞上人も言っていたよー」

果南「鞠莉がインターネットとか見るなって言っていたのは、そういう理由か……」

鞠莉「まあ、そういう書き込みをする輩はIP引っこ抜いて個人特定して制裁を与えることもできるけどね」

ダイヤ「キリがありませんわよ」

千歌「ダイヤさんはいいよー、すごく愛されてるもん!」

ダイヤ「|c||^.- ^||の何が愛されているんですの!?」

曜「まあまあ、落ち着いて……私なんて、男の子ですらないのに……」

ルビィ「曜さん……がんばルビィ!」

花丸「ルビィちゃん、その励ましは間違っているよ」

鞠莉「まあ、とにかく、ネットは悪影響を及ぼすと、そういうことね」

果南「ふぅん、まあ、ウチはパソコンもないからいいけど、携帯もネット繋がらないし」

ダイヤ「果南さんは純粋のままでいてくれていいんですのよ!」

果南「いやあ、そう言われると何を書き込まれてるか気になってしょうがないんだけど」

千歌「うう……うう……ネット怖い……ネット怖い……」

梨子「どうしよう、このままじゃ練習にすらならないよ」

曜「ようし! やられたらやり返す! 倍返しだ!」

ダイヤ「おやめなさい、数の暴力で蹂躙されるのがオチですわ」

鞠莉「倍返しは無理かもしれないけど……んー」

千歌「何か明暗があるんですか、鞠莉さん!」

鞠莉「業者を雇いましょう、ろくに書き込みもできなくなるような、掲示板自体を崩壊させるような業者を」

果南「それはやりすぎなんじゃ」

ダイヤ「でも実際問題、スクールアイドル板は荒れてますからねえ……」

鞠莉「じゃあ、マリーたちが荒らしてもいいじゃなーい、どうせ崩壊へと向かっているんだから加速させても」

千歌「ようし! やるったらやる! 穂乃果ちゃんもそう言ってた!」

鞠莉「Oh! じゃあ、みんなにはPREMIUM浪人を買ってもらうことから始めないとね!」

 そうしてスクールアイドル板には通称地震なしによる乱立スレ荒らしが発生したのだった。

お題が来たら仮眠します。

お題 >>147

交際発覚


とりあえずみもりんおめでとう

未来人

こちらもルールを作ってなかったので、申し訳ない。
では、お題発表後、最初のお題から10分以内に書き込まれたレス(ただし合計でも3レス以内)をお題として採用する
というので。

今回の適応は >>147 >>148の2つでお願いします。
それでは構想してまいります。

 ――ここより先はお静かにお願いします。

 こんばんは、日々スクープを狙うフライデーの記者でございます。
 この度はスクールアイドル、矢澤にこさんに恋人がいるという
 タレコミを提供されまして、彼女を尾行している最中なのです。

 記者に転職してから2年、日々木っ端な仕事ばかりをこなしてきましたが
 ようやく陽の目に当たる記事を書くことができそうです。
 その分責任を感じるところではありますが、読者のことを想像するだけで胸はドキドキします。

 おおっと!
 矢澤にこさんがアパートに帰ってきました。
 カメラマンの望遠レンズが彼女の姿を捉えます!
 こちらも直撃の準備はバッチリです!
 後は恋人の姿を待つばかり!
 
 ――一時間後
 なかなか恋人の姿が現れません。
 先程から行き来を繰り返しているのはアパートの住人らしき人たちとμ'sのメンバーだけ
 タレコミでは矢澤にこに不釣合いの高収入の方で、髪の毛は短め、喋り方に特徴がある
 とのことでしたが。
 私も朝までパンを片手に粘るしかないでしょうか……。
 μ'sのメンバーもおそらく全員帰ってしまいましたし、今日はこのまま帰りたい気分です!

 ――朝。
 ふぁぁぁ……みなさまおはようございます。
 不眠不休でここまで見守ってきましたが、どうやら恋人はやって……ん?

「あれは、西木野真姫ちゃんと矢澤にこちゃんですね」

 カメラマンが小さな声で喋りだします。
 μ'sのメンバーは帰ってしまったと思いましたが、彼女は泊まっていったということでしょうか。
 キョロキョロと二人は視線を辺りに這わしながら、何かを警戒するように顔をゆっくりと近づけ……
 ――熱烈なキス!

「撮った?」
「んー、撮った! 撮ったよ!」
「よし! 撤収! 撤収!」

「却下」

 決定的な瞬間を捉えた写真は編集長の鶴の一声で却下となり
 そのデータごと、廃棄が決定されました。

 慟哭に咽び泣く私とカメラマンを先輩が優しく抱きしめてくれました。

「残念だったね」
「残念なんてものじゃありません、あのμ'sの決定的瞬間を捉えたのに……」
「でも、編集長の右手を見て」
「右手?」

 その手は赤く染まり、強く握って感情を隠しているかのようで……
 そうか、編集長も悔しいんだ。
 何か強い圧力がかかってこの写真を処分せざるを得なくなったんだ。

 でもそんな強い圧力がどこから……

「この部も校内の一組織だからね、生徒会の権力には逆らえないんだよ」
「まさか、穂乃果ちゃんが?」
「ううん」

 先輩は首を振ったまま何を語ることもありませんでしたが
 私は一つの決意を固めるのでした。

 ――絶対に! この音ノ木坂学院新聞報道部! フライデーを! 皆に知らしめてみせるっ!

(お題 未来人)

千歌「未来人ごっこしよう!」

梨子「未来人?」

曜「ワレワレはミライジンだ」

果南「そりゃ宇宙人でしょ」

千歌「カンペは私が用意してきたから、それを読むだけでいいから! おねが~い」

ダイヤ「まあ、練習のジャマにならない程度でしたらいいでしょう」

千歌「じゃあけってーい! 早速始めよ!」



千歌「皆に集まってもらったのは他でもない、このAqoursに未来からのスパイが潜伏しているという」

鞠莉「なんですって!」

果南「私たちは血と涙で結束を固めた9人、裏切り者などいようはずもない」

ダイヤ「そうですわ!」

ルビィ「でも未来からのスパイなんて、何が目的なの?」

千歌「それはAqoursの崩壊と、学校存続の不達成」

花丸「悪! 悪だよ!」

善子「ふっ、ヨハネの魔眼はすべてを見通す……この禁じられしワードを言えば、未来人も自ずと明らかになる」

千歌「そのとおりだヨハネ、皆にはこのワードを言ってもらいたい」

梨子「なになに、今の時代の大手ネット掲示板の名前?」

曜「ひろゆきが作ったやつだね、そんなの簡単だよ!」

千歌「では、せーの!」

鞠莉「5ちゃんねる」

果南「2ちゃんねる」

千歌「2ちゃんねる」

梨子「2ちゃんねる」

曜「2ちゃんねる」

善子「2ちゃんねる」

花丸「2ちゃんねる」

ルビィ「2ちゃんねる」

ダイヤ「2ちゃんねる」

千歌「裏切り者は小原鞠莉だ! 連れて行け!」

鞠莉「Noooo!!! これは何かの陰謀デース!」

果南「鞠莉……かたじけのうござる……」

鞠莉「無念なり~」

もうちょっと短くしないと1レス(笑)みたいになってしまう……

お題 >>159

流鏑馬ならぬ流鏑アルパカ(海未)

もしもにこの家と真姫の家の経済状況が逆だったら

お酒入れたの誰!?

>>159 >>160 >>162 でいきます。

できるだけ1レスで収めるようには努力しますが162はきっと……

 みなさんこんにちはー! デュエヘヘヘ! 盛り上がってるぅ―?
 秋葉原にいないけどアキバレポーターでーす!
 そう! 今日の話題は秋葉原とは関係ないの!
 なんとなんと、以前もハロウィンイベントでお世話になったスクールアイドルのμ'sが!
 すごい映像を送ってくれたんだよ―! わかるー!?

 その映像がこれ!

(ナレーション)

 弓を持った少女が瞑想を続けるのは――
 なんと! アルパカの上! 少女がアルパカにまたがっています!
 アルパカは悠々と少女を乗せながら、パカラパカラと歩きだす!
 どんどんとスピードに乗るアルパカが走り出した先には! なんと的がある!
 流鏑馬の的! いや、これはアルパカだから、流鏑アルパカだー!
 目を見開いた少女が弓をつがえ、すごい早業だ! どんどん発射していく!
 どんどん壊れていく的! そしてスピードに乗るアルパカ!
 これはすごい映像です!

(ナレーション終了)

レポ「というわけで、あのすごい映像をよこしてくれたμ'sの園田海未さんです!」

海未「は、はいっ! 園田海未役を務めています……園田海未です……」

レポ「あははーっ! 緊張しちゃってカワイーイ! アルパカに乗るって言うアイデアは誰が考えたの?」

海未「そうですね……これはもともと罰ゲームだったんです」

レポ「そうなの? でも海未ちゃんは弓道部に所属していて、こういうのは慣れてるって感じだけど」

海未「いえ、アルパカの罰ゲームです」

レポ「イミワカンナイ! まあ、たしかに罰かもしれないけど! じゃあ流鏑馬をするのもアルパカの罰ゲーム?」

海未「ええ(いい笑顔で)」

レポ「そこでドヤ顔かよ! 意味わからへんわ!」



レポ「というわけで素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたμ'sの園田海未ちゃんでしたー!」

 むかーしむかし、あるところに西木野真姫ちゃんというマッチ売りの少女がおりました。

真姫「ちょっと待って! マッチ売りの少女ってなによ!」

にこ「静かにして、いまにこ、モノローグで忙しいの」

真姫「お題は私の家とにこちゃんの家の経済状況が真逆だったらって話でしょう!」

にこ「話は最後まで聞くの! いい、モノローグの続き行くわよ!」

 マッチいりませんかぁ マッチいりませんかぁ
 蚊の鳴くような声でマッチを見せながら売る一人の少女。
 ですが誰一人、そう、音ノ木坂学院の前では足を止める人などいないのです。

真姫「そりゃそうよ! なんでオトノキの前でマッチ売ってんのよ!」

 雪が降る景色の中。
 少女は木に背中を預けて、商売品であるマッチに火をともします。
 ボッ! という音とともに、少女はいわゆるひとつの幻想を見ました。

 あたたかい家庭。温かい料理、ほんのひとつのわがまま。
 サンタがコサックダンスをしながらプレゼントを運び、竹取の翁が輝夜の城で踊りたいそんな状況下で
 少女は目からこぼれ落ちる涙に気が付きました――どうして私、泣いているの?

 その時、馬のいななく声が!
 少女は体を震わせ、その声が下方向を見ると、馬には髪の長いスタイル抜群の美少女が乗っていました。
 彼女の名前は矢澤にこ。コート越しでもわかる豊かな膨らみと、
 女性らしいスタイルに少女は口を開いたままぼんやりと見上げるしかないのです。

 にこちゃんは言いました。
 真姫ちゃん、一緒にご飯を食べましょう、一緒にお風呂に入りましょう、一緒にお布団に入りましょう
 真姫ちゃんは小さな声で返事をしました
 いいえ、このマッチを全部売らなければ、両親が穂むらに売られてしまうのです。
 にこちゃんは首を振りました。
 だいじょうぶ、あなたの両親はもう助け出されました。悪徳業者ヒフミはすでに牢の中です。
 真姫ちゃんは泣きました。
 もう、こんな苦しい生活をしなくていいのね……!

真姫「……とりあえず最後まで聞いてあげたけど、どういうことなのよ!」

にこ「お金持ちは弱者を助ける義務があるの、ノーブレス・オブリージュってやつね」

真姫「……私、貧乏になってもにこちゃんなんかに助けを求めないから」

にこ「えー、求めてよぉ」

真姫「知らないもん、にこちゃんのバカ!」

 注意! Aqoursのメンバーは未成年ですが
 特殊な訓練を行っているため、酒を飲んでも大丈夫な設定となっています。
 良い子は真似しないように!

鞠莉「はーい、それじゃあジュースは行き渡ったかしらー!」

ダイヤ「ええ、鞠莉さんが用意したという点において一抹の不安は拭えませんが」

千歌「パパさんが買ってきてくれた海外のトロピカルジュースなんて嬉しいよー、奇跡だよー」

花丸「美味しい食事もいっぱいで、とても食べきれないよ―」

鞠莉「それでねー、このジュースの中で一つだけ当たりがありマース!」

果南「やっぱり」

曜「当たりじゃなくてハズレの間違いなんじゃないの?」

鞠莉「当たった人はハッピーな気分になるのは間違い無し! マリーが保証するよー!」

ルビィ「当たりませんように、当たりませんように……」

善子「ふっ、この堕天使ヨハネに脆弱な人間のママゴトが通用するわけがないわ」

鞠莉「では、いっせーのーせ! で飲むからね! はい、いっせーのーせ!」

鞠莉「じゃあ、みんな飲み干したかな―!」

千歌「ああ、美味しかったー、花丸ちゃん料理食べよう料理!」

花丸「パーティ料理がマルを呼んでいるずらー」

善子「ちょっと待ちなさいよ! その生春巻きはヨハネのだからね! こらぁー!」

ルビィ「ああ、みんな走ったらお行儀悪いよぉ、お料理は逃げないからゆっくり食べよぉ」

果南「やれやれ、本当、これでラブライブ!本戦に出場になんてことになったらどうなることやら」

梨子「……」

曜「梨子ちゃん? 何か目がすわっているけどだいじょうぶ?」

メノ^ノ。^リ「……」

┌メノ┌^ノ。 ^リ┐レズゥ…

曜「うわぁぁぁ!? 梨子ちゃんがぁぁ!?」

ダイヤ「昆虫みたいな動きをして……こちらににじり寄ってきますわ! こ、来ないで!」

鞠莉「あちゃー、梨子に当たっちゃったかぁ」

果南「当たっちゃったじゃないよ! どういう薬を混ぜたの!?」

鞠莉「自分の性癖に正直になる薬とお酒」

┌メノ┌^ノ。 ^リ┐レズゥ…

ダイヤ「あなたってひとはぁ!?」

千歌「ああ、チキン美味しい! 幸せだよー」

花丸「マルは麺類が苦手なのに、いくらでもビーフン食べられちゃう!」

善子「ああ、生春巻きのチリソースかけ美味しい……」

ルビィ「ポテト美味しい……んまんま」

ダイヤ「り、梨子さん……は、話し合いましょう……お金がほしいのなら、いくらでも差し上げますわ!」

┌メノ┌^ノ。 ^リ┐レズゥ…

ダイヤ「わ、わたくしたち、Aqoursの仲間同士、今まで仲良くやってきたではありませんか、そんな、にじり寄られても……」

┌メノ┌^ノ。 ^リ┐レズゥ…キスゥ

ダイヤ「うわぁぁぁ!? ん……ちゅ……んんん!?」

鞠莉「あーあ、ダイヤさんやってしまったねぇ」

果南「鞠莉? なんで逃げるの?」

鞠莉「果南、なんで腕をつかむのかな―? 肘の関節はその方向には曲がら……いたたたたた!!」

果南「ええい、反省しなさい!」

鞠莉「ほげぇぇぇぇぇぇ!?」

ダイヤ「鞠莉さん、助かりましたわ! それでは!」

鞠莉「いたたたた……まさか梨子の方向に投げられるとは……」

┌メノ┌^ノ。 ^リ┐レズゥ…

鞠莉「り、梨子……しょ、正気を取り戻すのよ! レズキスは不幸しか呼ばな!」

┌メノ┌^ノ。 ^リ┐レズゥ… キスゥ……

鞠莉「ん……ふぁ……んちゅ……れろ……んんん……ふぁ……」

┌メノ┌^ノ。 ^リ┐レズゥ…

鞠莉「いや……舌で……な、なめないで……んんふ……ふぅ……あぅ……」

┌メノ┌^ノ。 ^リ┐レズゥ…

鞠莉「すごい舌技! あっ♡ んん♡ んあっ♡ だ、だめ♡ そこはっ♡」

曜「う、うわぁ……」

果南「こ、これは刺激が強いね……」

千歌「ステーキおいしー!」



梨子「鞠莉さんのジュースを飲んでから記憶が無いんだけど、あれ、千歌ちゃん虫刺され?」

千歌「昨日のことは思い出したくもないのだ……」

高幡不動尊に行って心身の健康をお祈りしてきました。

お題 >>173

海未が希ポジションの世界の海未と入れ替わり

千歌以外のアクアが普通じゃない

では今回は >>173>>174で頑張ります。

――朝目覚めると一人でした。
 昨日は夜の稽古の後、湯浴みをして、身体を冷やさぬよう湯たんぽを布団に入れて眠ったのです。
 しかし目覚めると自分は半袖のシャツを着て、暑い暑いと思いながら布団から這い出て、
 見慣れぬアパートの一室に入ることに気がついたのは顔を洗った後でした。

 今までの出来事が夢だったというのならば、随分と長い夢だなあと思いますが
 そう考えるよりも、私の精神が何かの拍子で入れ替わったとしたほうが
 建設的な考え方と言えるでしょう。
 どちらにせよ荒唐無稽な意見ではありますが、実際身に降り掛かってしまったのだから、己で何とかするしかありません。
 
 では、この世界の私は一体何者なのか、知る必要があります。
 枕元にはスマートフォンが置いてあり、その連絡先にはμ'sのメンバーが含まれています。
 なんと先日も絵里との着信履歴があり、その頻度は以前いた世界とは比べ物になりません。
 ということは、絵里に連絡を取れば疑問はある程度解消されるということです。
 朝早いのが気の毒ではありますが、μ'sの練習があれば起きていてもおかしくないはずです。

絵里「もしもし? どうしたの」

海未「絵里ですか? 朝早くすみません、ちょっと相談したいことが」

絵里「何やらワケアリみたいね、いいわ、ちょっと話してみなさい」

海未「ありがとうございます」

 絵里からすれば、本当にバカげた話ではあります(事実最初は戸惑いも多かったのです)
 身の上話を続けていくうちに、だんだんと状況がつかめてきました。
 まず、私の両親は転勤族で、自分は一人暮らしをしているということ。
 もう引退をしたものの、生徒会副会長職を任じられていたこと。
 μ'sに加入したのは最後の9番目であるということ。
 そう、私はまるで希のポジションにおさまっているのです!

絵里「ハラショー……っと、そろそろ練習に行かないと」

海未「そうですね、とりあえず着替えて向かいます、戸惑うことは多いと思いますが……」

絵里「フォローは任せて、ああでも、μ'sのメンバーには言っておいたほうが良いかも?」

~神田明神~

海未「おはようございます」

穂乃果「あ、海未先輩だ! おはようございます!」

 ――慣れない。
 幼なじみである穂乃果に先輩と呼ばれるこの切なさ、もしも元の世界に帰ることができたら作詞に活かしましょう。
 絵里からある程度の事情は聞いているとはいえ、この場での私は新参者。
 先輩禁止の触れ込みもないですから、当然他のメンバーも敬語を使って話します。
 笑顔で対応しつつも不思議と寂しさを感じて、特に、希が私のポジションに居るのを見ると
 胸が締め付けられそうなほど苦しくなるのです。

 ですが今の私は希の立場にいるのですから、ねえねえ、何話してるのー、混ぜてー
 などということは言えるわけもなく、ひとまず準備体操をしながら絵里の到着を待ちました。

絵里「おはようみんな」

「「「「「「「おはようございまーす!」」」」」」」

絵里「突然だけど、海未から連絡事項があるの、いいかしら?」

海未「はい、突然のことではありますが、私はこの世界の人間ではありません」

 ぽかんとする一同。
 絵里までぽかんとしています、何かおかしなことを言ったでしょうか。
 私の言葉に対し、おずおずと手を上げる穂乃果。

穂乃果「ということはもしかして、海未先輩は……宇宙人?」

海未「いえ、性格には別の世界軸から来た人間ということです」

穂乃果「世界軸……?」

 穂乃果の頭の上にはてなマークがたくさん浮かんでいるのが手を取るようにわかります。
 私だって、こんなことを他のメンバーから話されたら飲み込むのに時間がかかるはずです。

希「入れ替わりだね」

海未「わかりますか、希」

希「何かのはずみで、別の世界線にいる自分と入れ替わる、創作ではありがちだけど、まさか現実で起こるなんて」

凛「ということは、海未先輩は、海未先輩であって海未先輩じゃない?」

花陽「見た目は変わらないよね?」

にこ「嘘を言っているようには見えないわね」

真姫「まあ、これがにこ先輩だったら、たとえ真実でも信用できなかったでしょうけど」

にこ「どういう意味よ!」

絵里「はいはい、それでね、驚いたことに海未の元いた世界ではね……」

 驚きの声が複数。

穂乃果「海未先輩が私の幼なじみ……!」

ことり「想像つかなーい」

希「はえー、私が副会長かあ……できるのかなあ」

にこ「恐怖のうみえりコンビがいないなんて、その世界線は天国にこー」

真姫「学校に不要物を持ち込むにこ先輩が悪いんでしょう」

凛「もし、凛がその世界にいたら……」

花陽「だいじょうぶだよ、私は凛ちゃんの友達だからね!」

海未「というわけでいろいろな状況に慣れませんが、どうかよろしくお願いします」

「「「「「「「お願いします!!」」」」」」」

(お題 千歌以外のAqoursが普通じゃない)

 私、高海千歌!
 浦の星女学院のスクールアイドル!
 えへへ、アイドルって言っても普通怪獣チカちーが入ってるくらいだから、
 容姿もポテンシャルも誰もこれも普通っていう感じなんだけど……。

 じゃあ、今日は普通のメンバーを紹介していこうかな?
 エントリーナンバー1番!
 渡辺曜ちゃん!
 高飛び込みの選手で将来のオリンピック候補とも言われてる地元でも有名なスポーツ少女!
 なんだか最初から普通っぽくない気もするけど、曜ちゃんは自分のことを普通って言っているからセーフだよね。

 エントリーナンバー2
 桜内梨子ちゃん!
 音ノ木坂学院からやってきたピアノが上手な転校生! 
 その作曲スキルでAqoursの曲をたくさん紡ぎ出したよ!
 オトノキでは美術部に所属していて、絵がとても上手なの、同人サークルっていうのの主宰をしているんだって!
 噂では女の子同士の恋愛事情が好きな隠れ腐女子とのことだけど、本人は普通って言ってるからセーフ!

 エントリーナンバー3
 黒澤ルビィちゃん!
 おどおどとした小動物系の美少女でAqoursでは衣装づくりも担当しているの!
 普段はおとなしいけど、アイスを目の前にしたときだけスイッチが入って、鳶もびっくりな早業でアイススティール!
 被害者のダイヤちゃんはいつも泣く泣くアイスを冷凍庫に入れておくんだって!

 エントリーナンバー4
 黒澤ダイヤちゃん!
 生徒会長でクール、そして大和撫子! Aqoursではいろんなことを担当しているよ!
 地元でも有名な網元の娘さんで、将来は黒澤家を一挙に背負って立つ運命を持っているんだ。
 趣味は詰められた小指集めっていうけど、小指って比喩だよね……?

 エントリーナンバー5
 津島善子ちゃん!
 中二病真っ盛りな高校一年生! Aqoursではネット配信やブログなんかを担当しているよ!
 その不可思議な言動で他のメンバーから距離を取られがちだけど、千歌だけは善子ちゃんのことわかってるから!
 だから、10万17歳でやたら相撲のことに詳しいのはキャラ作りなんだよね? 見てたりしないよね?

 エントリーナンバー6!
 国木田花丸ちゃん!
 聖歌隊に所属している高校一年生。Aqoursでは特に何もしてないよ!
 とっても食いしん坊な女の子で、苦手なものは麺類、すするのが難しいんだって、かわいい!
 この前花丸ちゃんに似た女の子が2キロカレーを完食するところを見ちゃったんだけど、人違いだよね!

 エントリーナンバー7!
 小原鞠莉ちゃん!
 と~ってもお金持ちの女の子で! 10万円もするシャイ煮を簡単に作っちゃうほど!
 Aqoursでは主にフォーメーションの確認やトレーニングを担当しているよ!
 でも以前鞠莉ちゃんのカバンの中身を見た時に、たくさんの白い粉が入ってたけど、千歌なんにも知らないよー。

 エントリーナンバー8!
 松浦果南ちゃん!
 実家はダイビングショップを経営していて、体力は底なしの女の子だよ!
 Aqoursではトレーニングを担当していたけど、そのハードなメニューしすぎで交代させられたよ!
 この前果南ちゃんが海を叩き割っているのを見たんだけど、目の錯覚かなあ……あはは。

 こんな普通のメンバーと一緒に私はAqoursをやっています!
 誰一人欠けることなく、奇跡を起こすんだ!

千歌「でもついていけるかなあ……普通怪獣……」

エセ関西弁で敬語の海未はもはや何キャラだよという感じで没になりました

お題 >>183

もしも虎太郎の年齢が13歳だったら

3歳ではなく

ラブライブの舞台が日本以外

大学生になったaqours

>>183 >>184 >>185
お題了解しました。
なんとか1レスに収められるよう精進します(遠い目

 矢澤虎太郎――13歳。
 この年齢になると自ずと異性に興味が行くようになる。
 また、思春期に真っ盛りの反抗期に入りかけな微妙な精神状態の中。
 姉の家には魅力的な女性ばかりが集まるようになっていたのである。

 最初にμ'sのメンバーが家にやってきたのは、
 確か姉が熱を出して倒れたのでその看病のためだ。
 正直助かった、看病とは言え姉の体を拭いたりするのには抵抗があった。
 しかしながら、姉の看病もせずに部屋に引きこもっている弟との評価を
 されたであろうことは想像には固くない――誰もいないと勘違いしてくれればいいけど。

 異性のきょうだいをお餅の諸氏ならば分かるかもしれないが、
 姉のことを性的な目で見たりはしない。もちろん双子の妹も守備範囲外だ。
 (胸がないけど)美少女の姉や、最近膨らみかけの双子の妹に欲情したりしない。
 当然、無造作に干されている洗濯物の下着類を見て興奮なんてもってのほか。
 話がずれてしまった。
 中学生ともなれば当然自慰行為のひとつやふたつはする。
 部屋の方は姉や妹たちがいつ入ってくるか分からないので、おちおち下半身を出してもいられない。
 姉も妹たちも、自分を年頃の男の子であるということを理解してくれないので、オカズにすら困る。
 だから最近妄想を鍛えている。
 ――ネタは持ちろん姉が所属するμ'sのメンバーである。

 最初こそ、本当にいいんだろうかという思いが去来したものの
 その背徳感は時期にうすれ、新しい快感を求めてμ'sのメンバーの写真を探すことに執着した。
 写真の方は、姉に「μ'sの応援がしたい」といったら喜んで提供してくれた。
 姉の写真が多いのはご愛嬌だったけど――中でも股間にダイレクトアタックしたのがμ'sの三年メンバーだった。
 女子校にいるせいか、彼女たちは大変無防備で、異性の目をまるで意識していない。
 この生写真を売ればユキチも目じゃないな……と思えるような谷間やおへそやお尻の写真を見るに
 姉はこのスタイル抜群な二人のメンバーの隣で踊っていて劣等感で潰されないのだろうかと疑問に思った。

 最近こういう妄想にハマっている。
 自分は部屋で一人でいて、自慰行為に励んでいる。姉や妹たちは出かけているから安心だ。
 こういう日は貴重だから、肉棒の根本を丁寧に擦り上げる。
 オカズはもちろん絢瀬絵里さんと東條希さん。
 ふざけあって胸を限界まで露出した写真を使い、一時の快感を得るために励んでいると
 突然ドアが開かれた――なぜ、姉たちは出かけているはずなのに!?
 するとドアで固まったままでいるのは、絢瀬絵里さん!
 猛々しくそそり立つ肉棒を目で見やったまま、口をパクパクと動かして呆然とする彼女はなぜかこちらに近づいてきて
「な、なにを……」
「ふふ、こんな写真じゃなくてお姉さんといいこと、しない?」

 ふう。

(ラブライブの舞台が日本以外)

ホノカ「え? 学校が廃校!?」

コトリ「そんな! 私達、これからどうすればいいの!」

ウミ「とりあえず歌って踊りましょう!」

※ 舞台がインド 急に歌って踊りだす。

マキ・ニシキノ「毎日毎日、おなじことばっか! ばっかじゃないの! 俗物!」

ハマーン・カーン「貴様! 気が合いそうだな……」

※ 舞台が宇宙世紀 

にこ「はぁー、部活早く決めなくちゃな―」

絵里「そうなんだ、それじゃあ私、生徒会に行くね」

※ 舞台が桜が丘高校

キラ・ツバサ「フリーダム! 出る!」

※ 舞台がコズミック・イラ71年

(大学生になったAqours)

※ このSSに登場する人物は全員18歳以上ですが、現実では20以下の飲酒は法律で禁じられています
  
「「「「「「「「「カンパーイ!!」」」」」」」」」

千歌「あーっ! この一杯のために生きてるわー!」

梨子「オヤジ臭いよ千歌ちゃん」

曜「普段は三人で集まっても駅前の大衆居酒屋だけど、今日は鞠莉ちゃんがいるからね!」

鞠莉「せっかく忙しい9人が集まったんだもの、やっすい店とか野暮! 今日はお金を気にせず飲みまくりましょー!」

花丸「この日本酒美味しい……300円のやつとは違うよー」

ルビィ「ああ、えだまめもたこわさもエイヒレもおいしい……食べ溜めしておかないと」

善子「久しぶりのもやし以外の食料……ええい! チキンステーキ持ってこーい!」

ダイヤ「就職活動憂鬱ですわ……」

果南「ええ!? ダイヤが言うの!?」

ルビィ「お姉ちゃん、実家を継ぐのはひとまず社会に出てからにしなさいって」

鞠莉「ワオ! マリーはもう大学を卒業したら系列の会社に入って下積みよ」

果南「世知辛い話しないでくれる、お酒がまずくなるでしょ」

千歌「久しぶりだよ、発泡酒じゃないビールなんて……奇跡だよ!」

梨子「ちっちゃい、奇跡がちっちゃい」

曜「梨子ちゃん聞こえてないかもしれないけど、ペース早いぞー」

善子「ああ、砂肝美味しいわ―、お酒も美味しくて……堕天しちゃうわね!」

花丸「そのギャグはもう高校卒業を気にやめたんじゃないの?」

善子「ギャグ言うな!」

ルビィ「あ、カルーアミルクお願いします」

ダイヤ「ルビィも今度は日本酒やビールを飲めるようになるといいですわね」

ルビィ「ええ、苦いよぉ……」

ダイヤ「何を言いますか、これから社会に出て30を超えて、甘いお酒しか飲めないという女性がいてたまります!?」

果南「ダイヤみたいにキャベツで日本酒かっくら飲んでる女性に言われたかないと思うけどね」

鞠莉「うーん、度数が高いお酒のほうがマリーの好みなんだけど」

果南「スピリタスみたいな?」

鞠莉「ここにおいてあったらびっくりよ果南」

千歌「コイバナしようよ!」

ダイヤ「女子大なんですけど」

梨子「女子大だからあるんじゃないですか!」

曜「梨子ちゃん、そろそろウーロン茶にしようね―」

鞠莉「果南は浮ついた話がありそうね」

果南「ないない、男の子と飲んでも、がさつな大女扱いだよ、ぷはぁ」

ルビィ「お、男の人と飲むなんて、果南さんは大人です……」

果南「サシじゃないよ? サークルとかゼミででみんな集まって飲むの」

鞠莉「果南をいいと思う男性がいても、酒の量でみんなドン引きしちゃうものねえ」

花丸「ああ、日本酒美味しい……」

善子「肉うめー!」

千歌「Aqoursは今のところ恋より酒と」

梨子「何メモってるの千歌ちゃん」

曜「おーい、梨子ちゃん、もう千歌ちゃんに抱きつくかってくらい近いぞー」

果南「曜は酔わないよね」

曜「そりゃあもう、鍛えているでありますからな!」

鞠莉「鍛えるて」

ダイヤ「花丸さんも強そうですね」

花丸「日本酒しか飲めないけど」

ルビィ「おねぇちゃあ、サワーかカクテルがいい!」

千歌「ルビィちゃんもさり気なく強いね」

ダイヤ「血筋かもしれませんわね」

花丸「ルビィちゃんはザルだもん」

ルビィ「カルーアミルクなら30杯はいけます……」

曜「糖尿病になっちゃうよ!」

善子「ああ、うまい、馬肉だけにうまい!」

千歌「善子ちゃんは極貧だから、こういう機会がないと食事しないもんね……」

善子「ああ、幸せだぁ~!」

大学生って酒飲んでるイメージしかない

お題 >>195

アンジャッシュ

錬金術

ガチの怪獣の普通怪獣千歌

>>195 >>196 >>197
安価了解しました。
頑張ります。

穂乃果「漫才しようよ!」

ことり「それはもうグループ名を決める時にやったんじゃ」

海未「ほのかうみことり、ってやつですね、今に思えば懐かしいですね」

穂乃果「そうだねえ、小野田さん」

海未「園田だよ!」

ことり「海未ちゃんノリノリ……」

海未「はっ! いけません、深夜に隠れてコント番組を見ていたことがバレてしまいました!」

穂乃果「まあまあ、漫才をするにはまずコンビを組む必要があるよね」

海未「ふむ、たしかに、トリオ漫才と言うのもありますが……私の負担が大きそうですね」

穂乃果「ツッコミのつもりかよ鹿野田さん」

海未「園田だよ!」

ことり「と言うかボケは、穂乃果ちゃんと私で決定なんだね」

穂乃果「結構漫才コンビも、最近は容姿端麗な子も増えてるじゃない?」

海未「そうですね、空前のスクールアイドルブームの中、かわいいを売りにしている芸人さんも増えています」

ことり「テレビが華やかになることはいいことだよねー」

穂乃果「ブスはテレビに映るなってことですね、太田さん」

海未「園田だよ!」

 その後、海未がメンバーから○田という名字で呼ばれることになったのは言うまでもない。

(お題 錬金術)

にこ「うーん……」

希「なにを唸っとるん、悪いものでも食べたん?」

にこ「ちょっとのぞみん、ワイシャツのボタン外してくれる? 2つ目まででいいから」

希「外したよ」

にこ「そう、それでちょっと、そこに落ちているリボンを拾ってくれる?」

希「んー? ああ、あったあった、なんでこんなところにリボンが落ちてるん?」

にこ「そうそう、いい感じにこ~」

希「拾ったよ、もうリボンを落とすなんてドジやなあ」

にこ「ねえねえのぞみん、肖像権とか破棄したくない?」

希「いややし、破棄するって言ってできるものなん?」

にこ「そうか、じゃあ目線の黒線入れるしかないにこねえ」

希「なんかやったん? あ、なんかパソコンに映ってる! 見せなさーい!」

にこ「ああ、のぞみんのセクシーダイナマイツな写真でお金を稼ぐっていうにこにーの錬金術がぁ!」

希「もう、油断も隙もないんだから!」

(お題 ガチの普通怪獣ちかちー)

 我々は、かの巨大生物をちかちーと名付けた。

 かの巨大生物は街中のみかんを食い荒らした。

 日本人はこたつの上のみかんを失ったのだ。

果南「あいつを止めるには、もう、人類が巨大化するしかありません! 総理大臣」

ダイヤ「バカなことを……人類が巨大化してちかちーに何ができるというのです」

果南「できます! 私ならば! 巨人になってちかちーを倒すことも!」

ダイヤ「あなた……もしかして死ぬつもりですか? 許しませんそんなことは」

果南「生きて帰ります、生きて帰ったらプロポーズします」

ダイヤ「///」



ちかちー「がおー! みかんをよこせー! みかんをよこせー!」

「ぎゃあー! ちかちーが現れたぞー!」

「普通怪獣が現れたー! もうこの世はおしまいだあ!」

ちかちー「むしゃむしゃ……みかんが足りないぞー! みかんをよこせー!」

果南「待ちなさい!」

ちかちー「何奴!?」

果南「魔法少女! マジカル果南! ただいま参上!」

千歌「マジカル果南……この普通怪獣ちかちーの邪魔をすると、ただではすまんぞー!」

果南「もうこれで終わりだ普通怪獣! 今までの罪、死ぬことで贖ってもらう!」

千歌「ふっふっふ、マジカル果南! 返り討ちに合うのはお前だ―!」

果南「最初から必殺技行くよ! アンビリーバブルカッター!」

 説明しよう!
 アンビリーバブルカッターとは!
 果南のてから放たれる高速回転したノコギリのことだ!

千歌「ふっふっふ! いかのおすし! ちかちーにはこういうものは通用しないのだ!」

果南「なっ! アンビリーバブルカッターを片手で!」

千歌「それ、お返しだ!」

果南「きゃあ!? 危ないじゃない!」

千歌「ではこちらも行くぞ……アックスボンバー!」

果南「ぐへっ!?」

千歌「続いていくぞぉ! ラリアット!」

果南「ぐぼぉ!?」

千歌「これでとどめだ! リコピンビーム!」ビビビビ

果南「果南バリアー!」

 説明しよう!
 果南バリアーとは! あらゆる攻撃を無効化する正義のバリアーである!

千歌「ふははははは! あっけないものだマジカル果南!」

果南「それはどうかな?」

千歌「なに!? あれほどの攻撃を受けて無傷!?」

果南「すごいよこの体、オハラの資金力と西木野の技術で無敵の力を得たみたいだ!」

千歌「くそぉ、ちかちーも全力を出す必要があるということだな!」

果南「こい! ちかちー!」

千歌「ええい! リコピンソード!」

果南「剣を使うか! 悪役らしくもない!」

千歌「ほっほっほ! リコピンビームを剣の形に具現化したものだ! 当たると切れるぞ!」

果南「そんなものが効くものか!」

千歌「まずは試し切りだ! くらえー!」

果南「ほっ! 真剣白刃取り!」

千歌「なにー!?」

果南「このマジカル果南、あらゆる攻撃を無効化する体を持っているので」

千歌「ひきょうものー!」

千歌「こうさん! 降参だよ! マジカル果南には勝てないよ!」

果南「だが貴様が犯してきた罪は重い!」

千歌「後生だから! 命だけは! 命だけは!」

果南「うむむむ……」

千歌「まだ家に帰れば幼い梨子ちゃんと曜ちゃんがいるの!」

果南「なにぃ!? それは許せん! 貴様の巣ごと崩壊させてくれる!」

千歌「藪蛇だった―!」

果南「と、言いたいところだけど、わかったよ、改心してこれ以上人を襲わないというなら、見逃してあげる」

千歌「ええ、ええ、もう二度と現れませんから!」



果南「……行ったか」

果南「この身体のままでは元の生活には戻れない、元の体に戻ることもできない」

果南「さよなら、みんな、さよなら、ダイヤ、さよなら、鞠莉……」



ダイヤ「果南さんが何処かへと飛んでいきますわ!」

鞠莉「理論上は宇宙空間も平気だからねえ」

ダイヤ「そんな! プロポーズの約束は!?」

鞠莉「プロポーズって……これのこと?」

ダイヤ「は? なんで指輪なんて持ってますの、鞠莉さん」

鞠莉「昨日果南から送られたから」

ダイヤ「……え?」

|c||^.- ^|| まあ、それはそれで。

ちかちーが千歌になってるのは手癖で……申し訳ない

お題 >>211

色々あってものぐさでだらしくなった海未ちゃん

乙女な果南

荷物検査なのだ

3つ来たので 時間早いですが締切です

>>211 >>212 >>213 でいきます。

(お題 色々あってものぐさでだらしくなった海未ちゃん)

 私たちは毎月示し合って海未ちゃんの家を掃除しに行く。
 家というかアパートの一室は、私達が行かないとゴミまみれになってしまうのだ。
 高校時代を知る私の後輩の女の子は「ゴミ屋敷に山頂アタックしてるニャ」とのたまい。
 同じく高校時代を知る先輩の女の子はあまりのゴミゴミした部屋に「ハラショー」とつぶやいた。

 ゴミがゴミを呼ぶ汚部屋の住人である海未ちゃんは、今日もゴミの中心に布団を敷いて寝ている。
 寝ているというのはちょっと語弊があるかも、正しくは寝っ転がってDVDを見ている。
 ――その顔は昔と同じように凛々しい。
 見ている番組が女児向けのアニメでなければもっといいんだけども。
 着ているジャージがシャア専用ザクと同じ色でなければもっと凛々しんだけれども。

海未「いつもありがとうございます」

 海未ちゃんはそうやってお礼を言う。
 私たちはゴミを片付け終わった後、掃除をしてピッカピカになった台所で料理を作り
 みんなでご飯をいただきます。

ことり「でも海未ちゃん、私達もそろそろ就職活動しないといけないし、今までみたいに来れるかどうか」

海未「安心してください、こんなものを買いました」

 海未ちゃんはマジックハンドを手に取り、自由自在に操ります。
 リモコンをマジックハンドで取り、持ってみせる彼女に対し、ぎこちない笑顔を浮かべることりちゃん。
 たしかにそのマジックハンドがあれば寝転がったままでもリモコンを自在にとれます。
 ゴミ以外に物が無いこの部屋の中で、歩き回るまでもなく過ごせるということで、海未ちゃんはドヤ顔をしています。

穂乃果「海未ちゃんは就職活動は大丈夫なの?」

海未「心配ありません、30まで童貞を貫けば真少女になります」

穂乃果「それは職業じゃないよね?」

 ことりちゃんと顔を見合わせながら、私達の声が虚しく響く部屋で小さくため息を付きます。
 海未ちゃんは昔はこんなのではなかったのだ。
 高校時代の海未ちゃんは、μ'sの活動も部活動もお家での稽古も行なっていた。
 その姿は多少無理をしているようにも見えて――
 
 結果だけ言うと、大学に入って家のことを仕事にするのを考えるようになってから
 海未ちゃんは多少変調をきたしていた。
 私達もそれには気がついていたけれど、海未ちゃんは頑なだったから。
 もしもあの時、海未ちゃんのオーバーペースを止めていればと後悔してやまない。

 けっきょく家から離れて、一人気ままに暮らすという選択を取るしかなくて。
 だからこうして私達も、無理に海未ちゃんを昔に戻そうとするのではなく
 ゆっくりと自分のペースで生きられるようにするために、私達ができることをする。

 今はちょっとゴミ屋敷化した一室を掃除するくらいだけど……

海未「しかし美味しいですね、このチャーハン」

穂乃果「うん、海未ちゃんの得意料理だったんだよ」

海未「そうでしたか? まあ、穂乃果が言うのでしたらそうなのでしょう」

 海未ちゃんの顔は凛々しい。
 それは昔とはちょっと違う感じだけど、変わらないものも確かに存在する。
 ――という締めでいいかな?

海未「穂乃果、モノローグうまくなりましたね」

穂乃果「台無しだよ海未ちゃん!?」

(お題 乙女な果南)

鞠莉「乙女チックな果南を見たいと思わない?」

ダイヤ「唐突になんですか」

鞠莉「見たいか見たくないか答えなさい! ハリーハリー!」

ダイヤ「……まあ、意外な姿というものはみたいかもしれませんね」

鞠莉「デッショー、そこでね、ちょっと企画を考えてみたの」

ダイヤ「ふむふむ、では聞きましょうではありませんか」



鞠莉「第一回! 果南に悲鳴をあげさせよう対決!」

果南「……休日に呼び出されたと思ったら、何その企画」

鞠莉「(無視) ルールを説明するわ! 果南に悲鳴をあげさせて乙女チックな表情をさせたチームの勝ちよ!」

ダイヤ「ちなみに商品はチームで山分けですわ、鞠莉さんが用意したという一点において不安もありますが」

鞠莉「結構便利でいいものを用意したわ!」

果南「私に商品がないんだけど」

鞠莉「ああ、果南は悲鳴をあげたり、乙女チックな表情を浮かべなければ勝ちよ、商品も独り占め」

果南「俄然やる気が出てきたかも、まあ、これは商品をもらったようなものだね、だって私乙女じゃないし」

鞠莉「さて、まず挑戦するのは2年生チーム!」

千歌「いやあ、結構捕まえるのが大変だったよ」

曜「正直この生き物が苦手じゃない女の子なんていないからね」

梨子「……苦労したので、果南さんには悲鳴をぜひあげて欲しいです」

果南「ふふん、日頃から海でフナムシやらクラゲやら海蛇やらと戦ってる私が苦手なもの?
    幼なじみの千歌ならわかると思うけど、そんなものは存在しないんだよねえ……」

ダイヤ「わたくしは何を仕掛けたか知っているのであえて言いますが、後片付けが大変ですわね」

鞠莉「ダスキンに任せればだいじょうぶよ~」

千歌「じゃあ、果南ちゃん、まずは裸足になって」

果南「まるで千歌みたいだね、何か変なものでも踏ませようって魂胆かな?」

曜「できれば踏まないでほしいけどね……」

梨子「うんうん」

千歌「それじゃあ果南ちゃん、目隠しして、私が手を引いて歩いていくからね」

果南「はいはい、手の凝っていることで」

ダイヤ「お気をつけてくださいましね」

鞠莉「じゃあね~チャオー」

~2年生チームに用意された部屋~

千歌「ようし、じゃあ、到着したよ、扉を開けるからね!」

果南「見えないけど」

千歌「部屋の中に入ったら、まず目隠しを取って扉を開けてね、中はちょっと暗いけど、ダメだと思ったら呼んでね」

果南「なに、お化け屋敷でも用意をしたの? バカにされたものだねえ、一朝一夕のお化け屋敷に悲鳴を上げるほどやわじゃないよ」

千歌「じゃあ、千歌は退散……一応言っておくけど、毒を持った生物はいないから!」

果南「それはただのいじめでしょ」

果南「さて、目隠しを取って……なんかひんやりとした空気で不安を覚えなくもないけど、まあ、大したことないでしょ」

果南「この扉を開ければいいのかな? だいたい一番最初に何か出てきて驚かせるんだよねえ」ガチャ

 ぶぅぅうぅぅぅぅぅん!!!!!

果南「うわっ! なんか飛んできた!? これは……ゴキブリ? あと蛾もいるのか……」

果南「捕まえてきたって言ったけど、千歌や曜はともかく、梨子は地獄だったんじゃないかな……ん? なんか踏んだぞ?」

果南「うわっ! 芋虫だよ! そこらじゅうに芋虫がいる! 足の踏み場が少ないじゃん……」

果南「とはいえ、悲鳴を上げるほどじゃないね、海の中にはもっと気持ち悪い生き物もいるし」

果南「さっさと出口に言ってしまおう」

果南「ただいまー」

千歌「かな……!? ちょっと! そこらじゅう虫まみれだよ!」

曜「絶対足の裏見せないでよ!」

梨子「南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏」

鞠莉「はーい、二年生チーム失格! 全然悲鳴を挙げさせてないじゃない!」

千歌「普通の女の子なら芋虫踏んづけた時点で悲鳴上げるよ!」

曜「しかも裸足……」

果南「甘かったねえ、フジツボやらフナムシやらを裸足で踏んづけたことある私には通用しないから」

梨子「自慢げに言わないでぇ!?」

ダイヤ「果南さん、ゴキブリも平気なんですの? いっぱい飛び回ってましたが」

果南「ウチ古いからね、虫はよく出るんだよ、だから慣れたね」

鞠莉「じゃあ果南には着替えと、身体を洗うことを義務つけてっと、じゃあ私たちは一年生チームの方に行ってるわ」

果南「ん、またあとで」

~1年生チームに用意された部屋~

鞠莉「お着替えとお風呂も完了した果南が次に挑戦するのは―!」

ダイヤ「これはまた古典的、箱の中身はなんだろな!」

花丸「問題は全部で三問です」

ルビィ「すごく怖い生物を中に入れるので、ルビィ、ちょっと泣きそうです」

善子「まあ、見えないものを触るっていうのは恐怖を刺激するからね」

果南「何か気持ち悪い生き物でも入れるつもりなんでしょ、そうそう私が驚くことはないと言っておくね」

鞠莉「それじゃあ果南は席について、目隠しをして」

ダイヤ「一問目はルビィね、さっさと入れてしまいなさい」

ルビィ「はい、お姉ちゃん」

善子「うわっ、そんなの入れるのルビィ!」

花丸「恐怖ずら~」

果南「そうやって恐怖を煽ろうとしても無駄だからね」

鞠莉「では、箱に生物が入ったところで、果南は目隠しを取って」

果南「あいよ」

ダイヤ「手を突っ込むのはいいですが、気をつけてくださいましね」

果南「はいはい、あっという間に中身当てて、さっさと商品を貰っちゃうよ」

すみませぬ、途中ですが風呂に行ってきます……

鞠莉「おーっと、果南は躊躇なく手を箱の中に入れたぞ―!」

ダイヤ「男前すぎますわ……」

ルビィ「ぴぎっ! もう、あれが! アレが手の寸前に!」

花丸「見ているだけでいたそう!」

善子「ええ、もう時間の問題よね、餌食になるのは……」

果南「んー、なんかこの生物、海のやつっぽくないな、川かな?」

鞠莉「何を言っているのかわからないがとにかくすごい自信だ」

ダイヤ「果南さんそろそろ生物に触れますわよ!」

果南「んー、ここらへんをつかめば大丈夫そう」

ルビィ「なっ! 安全なところを簡単に!」

善子「ちょっと中身見えてるんじゃないの?」

果南「見えてないよ、オーラを感じるだけ」

花丸「普通の人間はオーラなんて感じないずら……」

果南「で、このオーラから察するに、中身はアメリカザリガニだね」

鞠莉「……よーし次行っちゃおう!」

花丸「これも正直、果南さんには効果がない気がするんだけど」

善子「そうねえ、下手したら、結構美味しいよこれ、とか言われそう」

ダイヤ「……ま、まあ、一応食用ではありますからね」

鞠莉「案外苦手かもしれないわよ―?」

果南「まーだー?」

ルビィ「すみません果南さん、ちょっと待って下さい!」

花丸「これはお寺の裏で捕まえた守り神のような生物ずら、手荒に扱わないでほしいの」

果南「だいじょうぶだよ、さっきのザリガニだって五体満足だったでしょ」

鞠莉「さて、中身にぶち込むこともしましたし、果南、目隠しを取って!」

果南「うわっ、箱がでかくなってる! どんだけ危険生物なのよ!」

ダイヤ「それでは果南さん、腕を箱に突っ込んでください!」

果南「はいはい、ちゃっちゃと決めちゃいますか!」

果南「んー……結構でかいね」

ルビィ「明らかに中にいる生物は警戒しているよお」

花丸「まあ、噛んだり毒を吐いたりしないからね」

善子「女の子としては見た目からして気持ち悪いことに嫌悪感を持って欲しいわ」

鞠莉「果南の手は自由自在に動いて生物を追い込んでいるわね」

ダイヤ「完全に狩りモードですね」

果南「……!? そこだぁ!」

花丸「ぎゃぁぁぁぁ! 生物を握ったァァ!」

ルビィ「うえぇぇ!? 果南さん、そのまま握りつぶさないでください!」

善子「(さり気なく距離を取る)」

果南「流石に握ったことない感覚だよ……カエルっぽいけど、随分でかいね」

鞠莉「もうこれ正解でいいんじゃない」

花丸「それ以上何かされたら守り神が傷ついちゃうんだよ―!」

ダイヤ「は、第2試合も果南さんの勝利」

鞠莉「というわけで正解は、神社の守り神様のウシガエルでした―」

果南「別にカエルくらいなんともないでしょ」

花丸「なんまいだーなんまいだー」

ルビィ「果南さんには怖いものとかないんですか!?」

善子「ふっふ、次の獲物に手を突っ込んだ瞬間、恐怖で悲鳴をあげる姿が想像できるわ」

ダイヤ「ああ、それなんですけどね、善子さん」

善子「だーかーらー、ヨハネよ!」

ダイヤ「ヨハネスブルグさん(投げやり)先程、次の箱の中身の飼い主の方が来まして、子どもが来ているのですぐに返してほしいと」

善子「な! なんですってー!? うう、勝負もせずに負けるヨハネってやっぱり不幸……」

鞠莉「じゃあ、一年生チームも敗退ということで果南勝利ー!」

果南「手応えがないねえ、ザリガニとカエル触っただけじゃん」

ダイヤ「普通の女子ならば、触るだけで悲鳴をあげるものですわ」

果南「じゃあ、次は三年チーム? 何が来ようと負けはしないよ」

鞠莉「そうねえ、このまま果南に乙女っぽい表情をさせないのもねえ」

ダイヤ「実はわたくし達は果南さんの弱点を知っているので、参加はアンフェアだと思ったのですわ」

果南「お、余裕だね、弱点にいつまでもやられる私だと思わないことだよ」

鞠莉「目隠しして高所の棒渡りでもしてもらう?」

果南「死んじゃいますわよ」

果南「あー、高いところはねえ……落ちると怖いねえ……」

鞠莉「んー、じゃあ商品の方を見てもらおうかな?」

果南「売れるものだと嬉しいねえ」

ダイヤ「台無しなことを仰らないでください」

鞠莉「じゃーん! 商品は超高級体重計!」

果南「おお、いいじゃん! じいちゃん喜ぶよ!」

ダイヤ「微妙にいいもんよこしやがったですわね」

鞠莉「その性能を見るために果南、乗って!」

果南「は?」

鞠莉「だいじょうぶ、ここには女の子しかいないから恥ずかしがらなくても」

ダイヤ「そうですわそうですわ、果南さんのあとにわたくしも乗りますから」

鞠莉「体脂肪率もはっきりと分かる体重計だから、健康オタクの果南も安心よ」

果南「い、嫌だよ! 何後ろからホールドしてるの! 千歌! 曜!」

果南「い、いいやあああああ!!」

(お題 荷物検査なのだ)

ダイヤ「荷物検査を致します!」

鞠莉「Oh?」

ダイヤ「最近生徒会に匿名で、学業と関係ない私物を持ち込んでいる生徒がいるとの通報を受けました
     これは由々しき事態です。生徒の模範となるべきAqoursが、校則違反をしているなど……」

千歌「ダイヤさん! 話が長くて鞠莉さんが寝てるよ!」

ダイヤ「あら、わたくしとしたことが。こほん、いずれ先生方主導で手荷物検査をすると思いますが、
     その前にわたくしたちで自主的に、そこっ!」

花丸「ずらっ!?」

ダイヤ「昼食以外の時間に飲料水以外を口にすることは禁じられていますっ!」

千歌「そうなの?」

鞠莉「そうです」

ダイヤ「私物を食べて隠そうとは、その魂胆、片腹痛いですわ! 没収!」

花丸「うわぁぁぁん!? マルのシュークリームが!」

果南「(没収するのはいいけど、没収したあとどうするんだろう……)」

ダイヤ「では全員、バッグを机の上に出してください」

千歌「き、厳しいよぉ……」

ダイヤ「何を言いますか、本当の手荷物検査はロッカーの中身も見られるんですよ!」

善子「……いそいそ」

ダイヤ「どこに行くつもりですの! 善子さん!」

善子「だからヨハネよ! 用事を思い出したから……あ、違う! 生理痛がひどくて!」

ダイヤ「そんなプールの欠席の言い訳みたいな理由を許すものですか!」

善子「私の生理の重さは知ってるでしょう! ほ、本当、ふ、二日目だから!」

曜「観念しなよ善子ちゃん……」

善子「うう……」

ダイヤ「では、善子さんから荷物のチェックを始めましょうか」

鞠莉「初っ端から面白そうね」

果南「面白がらないでよ……」

ダイヤ「えーっと……これはっ! ロウソク?」

花丸「あー、善子ちゃんの堕天の衣装が」

ダイヤ「……ふむ、意外でしたが、堕天の衣装以外は普通のカバンですわね」

花丸「善子ちゃんはさり気なく真面目だから」

善子「さり気なくとか言うな! あと、ヨハネ!」

ダイヤ「まあ、とにかく、堕天の衣装はこちらで回収しましょう、後日生徒会に取りに来るように」

善子「はーい」

ダイヤ「では次に千歌さん」

千歌「うえっ!? リーダーに来るの早くない!?」

ダイヤ「どうせみかんをいっぱい詰め込んでいるんでしょう? 先程の通り飲食に関連する……」

千歌「はいはーい! じゃあ、たっぷり見てください!」

ダイヤ「潔いですよね、では遠慮なく」

果南「千歌はヤバそうだなあ……」

鞠莉「What?」

ダイヤ「千歌さん、これは?」

千歌「スクールアイドルの雑誌です!」

ダイヤ「見ればわかります。そしてこれは?」

千歌「ニンテンドー3DSです!」

ダイヤ「……これは?」

千歌「冷凍みかん!」

ダイヤ「これは」

千歌「マンガも知らないんですか?」

ダイヤ「~~~~~~~~!!!!!」

ダイヤ「こ、こ、こ、この! この天然ボケみかん娘!」

千歌「うええええ、ダイヤさんが怒った!」

果南「ドードー、落ち着いてダイヤ、はい、深呼吸」

ダイヤ「……はっ、申し訳ありません、わたくしとしたことが。とにかく千歌さん、全部没収です」

千歌「うええええ!? そんなぁ、ゲーム機だけはお許しを!」

ダイヤ「ええい! 反省なさいっ! 反省したら返しますから」

千歌「反省しました! もう、金輪際ゲームは持ってきません!」

ダイヤ「(無視)それでは次の方……そうですね、ルビィ!」

ルビィ「ぴぎっ!?」

ダイヤ「あなたは衣装係という関係上、私物に関しても許容範囲を広げましょう」

千歌「じゃあダイヤさん! Aqoursのリーダーだから! 千歌の許容範囲を広げてください!」

ダイヤ「(無視)とはいえ、ルビィは真面目ですものね? まさか、学校に関係のないものを持ってきてなどいませんね?」

ルビィ「も、もちろん……」

ダイヤ「では、開けますわよ、どれどれ?」

ルビィ「……」

ダイヤ「……これは?」

ルビィ「い、衣装の参考になるかと思って」

ダイヤ「そうですかそうですか、たしかに部活のためならば仕方ありませんわね?」

ルビィ「も、もちろん」

ダイヤ「はい没収」

ルビィ「うわぁぁぁぁん!?」

ダイヤ「なんで学校にイラスト付きノベルや漫画を持ってきているんですの! 学校に何をしに来ているんですの!?」

鞠莉「ラノベも範囲内なのかあ……ちょっと厳しすぎない?」

ダイヤ「何を言いますの、読書期間中でもないのに小説を持ち込んでもいけませんわ」

鞠莉「まあ、図書館の借り物ならともかく、私物になっちゃうものねえ」

果南「これが先生たちの荷物検査だと思うと、ちょっと怖いね」

ダイヤ「ふう、曜さんはカロリーメイト、梨子さん、鞠莉さん、果南さんは特になし、花丸さんも図書室の借り物と」

鞠莉「じゃあ、残るはダイヤね?」

千歌「そうだよー、一人だけ手荷物検査を逃れようなんてそうは行かないよお」

曜「うう、カロリーメイト分が足りないであります……」

梨子「何本食べるつもりなの」

ダイヤ「生徒の模範となるべき生徒会長が私物を持ち込んでなどいませんわよ、ちょっと待って下さいね」

花丸「まあ、ダイヤさんなら面白いものはないよね」

ルビィ「うんうん」

善子「これが物語なら、オチがない! って話になっちゃうわね」

ダイヤ「では、遠慮なくご覧くださいまし、面白くもないですけど」

鞠莉「置き勉とかしてないの?」

ダイヤ「するわけがないでしょう?」

果南「筆箱に教科書に辞書に……あれ? もしかしてダイヤ、ロッカー使ってない?」

ダイヤ「必要最低限にしか使ってませんわ、小学生でもありまいし」

梨子「あれ? このバッグ二重底になってる?」

ダイヤ「!? か、果南さん、肩を掴んで何を!? も、申し訳ありません、わたくし二日目ですの!?」

果南「まあまあ、ダイヤのバックの中身を全部見てからでも遅くないんじゃない?」

鞠莉「これは……」

千歌「Aqoursの写真? ああこれ、最初に9人で歌ったときの写真だ!」

鞠莉「あらあら、そんな写真を後生大事に持っているなんて、ダイヤも意外ねえ」

ダイヤ「くっ、煮るなり焼くなり好きにすればいいですわ!」

鞠莉「別に写真くらい携帯の中にも入ってるでしょう? これくらい許容範囲よ、ねえみんな?」

ダイヤ「みなさん……」

鞠莉「だから、手荷物検査に日にち教えて?」

ダイヤ「台無しですわ!」

お題 >>236

ズラ丸とコマさん

3つ来たので締め切りです。
妖怪ウォッチはよくわからないけど、よくわからないなりに書くので勘弁を!

多分大丈夫です、すごく大作を書くわけでもないので
今後どうにもならないくらいわけわからないお題が来た場合には再安価します。

花丸「きーみがーまもーる ドアのかぎでーたらめー」

花丸「ソフトクリーム美味しいずらー」

「ソフトクリームズラ?」

花丸「……ずら?」

「もんげーっ!」

花丸「ま、まんげ?」

「オラはコマさんズラ」

花丸「……こ、これは流行りの妖怪ずら!? げ、げ、ゲゲゲのゲー」

「そ、そのソフトクリーム、コマさんに分けてほしいズラ」

花丸「じゅ、じゅらぁ!? なんとかウォッチっていう作品のコマさんと出会えるなんて
    オラ、スクールアイドルやっててよかったずらー」

「ソフトクリーム……」

花丸「マルの食べかけで悪いけど、どんどん食べて食べて~」

「ジュラァ!?」

花丸「おー、よしよし、おなかすいてたんだねえ、でもなんで内浦に妖怪が……はっ!」

「ズラ?」

花丸「これはやがて起こる妖怪大戦争の幕開け、その主人公に選ばれたオラは、妖術を操るようになり
    鬼太郎との協力の末、大妖怪ぬらりひょんを撃退することに成功し、内浦は平和を取り戻すずら!」

「もんげ~っ」

花丸「ああ、どうしよう!? オラに主役なんて出来過ぎだよぉ……ただでさえ地味で平凡なのに、スクールアイドルと二足のわらじなんて
    出来っこないっていうか、困ったなぁ♡♡♡」

「(今のうちにおさらばズラ!)」

花丸「あ、そうだ写メ! って、いないずらー!?」

(お題 プリキュアサンシャイン)

千歌「ええ!? 梨子ちゃんプリキュア知らないの!?」

梨子「うん、そんなに有名なの?」

曜「有名だよ有名、今から十数年前にスタートしたシリーズふたりはプリキュアからシリーズがスタートして
  今放送されている、キラキラ☆プリキュアアラモードに至るまで、おっきなお友達の人気を離さない伝説のアニメだよ」

梨子「そ、そうなんだ……ごめんなさい、私アニメは疎くて、ふたりともハマってるの?」

千歌「いやあ、さすがにプリキュアは卒業したよ」

曜「アニメも卒業したであります」

梨子「あれ? でも、ふたりとも結構マンガを読んでいるけど、それがアニメ化したら」

千歌「梨子ちゃん、マンガとアニメは別物なんだよ」

梨子「いやでも、オリジナルエピソードでもない限り原作のシナリオをアニメで」

曜「いい、アニメなんてなかった」

梨子「……苦労しているんだね、原作ファンっていうのも」

果南「プリキュア? ああ、あの女の子向けのアニメの」

梨子「果南さんまで知ってるなんて、そういうのは疎そうなのに」

果南「別に私はおもちゃまで欲しがらなかったけど、周りでそういうのを持っている子がいたからね」

鞠莉「梨子はPrecure知らないの? ちっちゃい頃からピアノづくし?」

梨子「そうなんですよ、だからちっちゃい頃にハマってたアニメとかの話になると置いてけぼりで」

鞠莉「まあ、今丁度ハマっている女の子がいるけどねえ」

ダイヤ「わたくしは別に、聖良さんに勧められて見始めた程度ですわ」

果南「千歌でもあるまいし、ダイヤまでSaintSnowのメンバーと連絡を取ってることに驚きだよ」

~放課後~

梨子「プリキュアかあ……」

 たいていの女の子(とは言ってもAqoursの範囲でだけど)は見たことがないにせよ
 プリキュアの存在自体は知っていた。そういうのにうとそうな花丸ちゃんまで知ってたし――
 ルビィちゃんや善子ちゃんは毎週欠かさずに見ていて、ダイヤさんもDVDを借りてみているとのこと
 
梨子「まあ、大切なのは今だよね、ちょっと話題についていけないくらいだいじょうぶ」

 と、意気込んでいると。

「おお、あなたは……素晴らしい、レズの力を感じる……!」

梨子「あ?」

「今この世は、レズの力を悪のために利用しているものがおります」

梨子「わ、私はノンケです!」

「ははは、ご冗談を。あなたのレズ力は歴代最強のプリキュアになれるポテンシャルです」

梨子「私がプリキュアに……」

「そうです、キュアサンシャインとして悪の野望を打ち砕くのです!」



「キュアラモード・デコレーション!! 千歌ちゃんの陰毛!」
「卵子と経血をレッツらまぜまぜ!」
「レズと百合を! レッツ・ラ・まぜまぜ! キュアサンシャイン! できあがり!」

時間が時間なのでお題募集はまた後で

おはようございます、ではお題を募集させていただきますね。

お題 >>269

先輩解禁

ルビィがなぜ男性が苦手なのか話し合う(黒澤姉妹以外のアクア)

とりあえずもう来ないかな?

今回は
>>269 >>270
で行きます。

「おぉい、絢瀬ェ~」

 この声は担任の若本先生だ。
 筋肉隆々の筋トレマニアで、μ'sのトレーニング構成にも一役買っている。
 いい人だけど、どの季節もタンクトップ一枚という出で立ちが女生徒からの人気を下げていた。

「ミュゥゥズゥゥ、素晴らしィィなァァァ、入学希望者も増えぇてぇぇ、だが、先生ぃ気になることがあるぞぉ」
「気になることですか?」
「うぅむぅ、先輩後輩の垣根を超えて仲良くするのはいいがぁ、少しばかり緊張感が足りない気がするぞぉ」
「緊張感ですか」
「うむ、仲良しごっこだけではA-RISEには勝てんと思うぞぉ、締めるときには締めて、緩むときには緩む緩急が必要だぁ」



「それはそれは、確かにそうかもしれんなあ」
「でしょう?」

 まずは親友である希に相談。
 μ'sのメンバー同士とても仲良くなってきたと思うけど、
 先生の言うとおり馴れ合いや仲良しごっこだけでA-RISEに勝てるかどうかはわからない。
 もちろん私たちは体育系の部活ではないから、先輩が絶対的な立場を持つなんて
 ――というより、先輩後輩で言うなら私たちは一番下っ端になってしまうから。

「何ならこういうのはどうや? 一週間だけ先輩解禁というのも」
「それはいいわね! μ'sにどちらが合っているか判断するのは、それからでも遅くないわ」

「ええ!? 先輩復活!?」

 驚きようはみんなそれぞれだった。
 穂乃果や凛みたいにあからさまに驚いているけど、その実内容を理解していない組。
 にこ、ことり、花陽みたいに困惑した表情をしつつも、状況を楽観視している組。
 真姫や海未みたいに、それもまた当然の流れ化と頭の回転が早く理解が進んでいる組。

「そんなに難しいことではないの、他の部活動らしく、先輩後輩を意識してくれるだけでいいのよ」
「スクールアイドルも部活動やからね、人気の向上で求心力も高まってきて、
 先輩禁止が他の部活でも起こってるみたいなんよ」

 正直、一度だけでみんなに納得してもらえるとは思っても見なかったけど
 ――大体の子たちは戸惑いながらも、頷いてくれたのだった。



「こ、高坂先輩……」
「なに真姫ちゃん」
「この前化した100円返してください」
「……先輩だから踏み倒すっていうのは?」

 たどたどしい真姫といつもどおりの穂乃果。
 この発言の後海未に頭ぐりぐりされてたのはご愛嬌。
 と言うか100円くらいすぐに返しなさいよ…… 

 そんなこんなで、たしかに緊張感はあるけどμ'sらしさが全くなくなって一週間。
 私はとある結論を出した。

「先輩禁止!」
「おおおおおおお!!!!」

 盛り上がって今日の練習は休みにしてハンバーガーショップに直行した。

(お題 ルビィがなぜ男性が苦手なのか話し合う)

 ルビィちゃん、ダイヤさん以外のメンバーは鞠莉さんが用意した別宅に集まっていた。
 梨子ちゃんを議長に添えて、円を作るようにして七人全員が向かい合う。

「では、Aqours円卓会議の開催を宣言します――!」

 議長の宣言とともに、本日のお題と書かれたプリントが全員に行き渡る。
 その内容は「ルビィちゃんの男性恐怖症について」

「これからAqoursの人気が高まるに連れて、男性ファンとの交流も必要となってくるでしょう
 その際に一人だけ男性と交流できないのは大きな足かせとなるはずです」

 おお……という声がメンバーから漏れる。
 議長はそんなみんなの反応に満足するように目を閉じると、私たちに意見を促した。
 最初に手を上げたのは花丸ちゃんだ。

「ルビィちゃんは小さい頃からかわいくて、男の子から大人気だったよ、だからその分嫌がらせを受けることも多くて」

 たしかに、好きな女の子ほどいじめたくなるというのは、小さい男の子特有の病気だ。
 千歌には、曜ちゃんも果南ちゃんもいたし、なによりそんなに可愛くもなかったからそんな経験ないけど。

「なるほど、幼少期の経験から、男性に対して恐怖感があると」
「でもちょっと待って、ルビィはお父さんは平気なのよね?」

 ここで善子ちゃんが乱入してきた。
 たしかにそう言われてみれば、ルビィちゃんとお父さんとの仲は良好だ。
 年頃の娘といえば何かにつけて一緒を嫌がることはあっても、黒澤家においてそれはない。

「まあ、お父さんは異性ではないものね、家族だから」

 ここで意見は暗礁に乗り出した。
 お父さんと異性と認識するかしないかで意見が別れたのだ。
 家族派のメンバーと、洗濯物を一緒にされたくない異性のメンバーで。
 千歌はと言うと、いや、家族だけど一緒の洗濯物は嫌だという第三勢力。
 
 ――不毛な意見が何度も続いた後、ルビィちゃんの男性恐怖症についてなんとかしようと結論づけた。

「では、お父さんに似た男性に、まずは慣れてもらうのはいかがでしょう」
「それでオジサマ趣味に目覚められても困るわ」
「それが嫌なら小さい男の子で」
「それどことなく犯罪臭が漂っちゃうじゃん……」

 あーだこーだ、こーでもないああでもないと、激論がかわされて出された結論が。

「では、まず宝塚で慣れてもらいましょう」

 だった。
 なんか間違っているような気がしなくもない。



 男装させた曜ちゃんとルビィちゃんとのデートの結果。

「ルビィね、今まで男の人と付き合わなきゃいけないのかなって思ってたんだけど、女の人もいいなぁって♡」

 イケメン曜ちゃんは封印され、円卓会議はダイヤさんに解散を命じられた。

今日は朝からバイト、通院、職安と忙しいので更新は夜以降

お題 >>277 (3つまで)

戦艦ポチョムキン

(お題 戦艦ポチョムキン)

希「博識なエリちに質問があるんやけど」

絵里「何か含みのある言い方ね?」

希「知らんかったらごめんっていうか、知らなくても仕方ないって感じなんだけど」

絵里「何か勉強でわからないところでもあった? ああ、それだと知らないってことはないわね?」

希「戦艦ポチョムキンって何?」

絵里「……え?」

希「戦艦ポチョムキン」

絵里「(知らない……)」

希「やっぱりエリちでも知らんかあ……そりゃそうやんなあ……」

絵里「し、知ってるわよ! 戦艦ポチョムキンでしょう!?」

希「無理せんでもええんやで」

絵里「無理なんかしてないし! 戦艦ポチョムキンでしょ! 世界的に有名よね!」

希「そうそう」

絵里「(そうなの!? 戦艦ポチョムキンなんて人の悲鳴でしか聞いたことないわよ!?)」

希「それから?」

絵里「それから……」

絵里「その……色んな人に影響を与えているのよね!」

希「うんうん」

絵里「(……!? 希は私を試している!)」

絵里「その……歴史的にも有名よね!」

希「おお、エリち知っとるやん! ええよね!」

絵里「(なにがっ!?)」

希「さすがエリちはお国のことをようしっとんなあ」

絵里「(国……? 日本? それともロシア? ポチョムキンって言うくらいだからロシアかしら……)」

絵里「ええ、もちろんよ、じ、自分の国のことだもの! 今は失われているのが惜しいわね!」

希「そうやんなあ、オリジナルやったらやっぱり良かったんやろうなあ……」

絵里「(オリジナル……何かの作品って言うこと?)」

絵里「私子どもの頃に見たことがあるわ!」

希「本当に!? さすがロシアの人は歴史をきちんと振り返るんやなあ」

絵里「ちょっと感動して泣いちゃったわ!」

希「へえ……やっぱり名作は人に影響をあたえるんやなあ」

絵里「ええ!」

希「……エリち何も知らんやろ?」

絵里「ごめんなさい」

(お題 仕送りまで20日以上、残金250円の金欠希)

 手元に250円しか無い。
 当然のごとく貯金も無い。
 冷蔵庫の中はほぼ空っぽ。

「これはもう、積んだもわからんね……」

 絶食生活3日目。
 ウチは寝転がったまま天井を仰いでいた。
 起き上がる気力もない。
 しかしバイトの時間は1時間後と迫っている。
 
「貯金とかしておくべきやったなあ……」

 両親は忙しくて生活費の工面もできない。
 工面できても、お金がなくなった理由を聞かれでもしたらどうする?
 焼肉の食べ過ぎであっという間に使い切ったなんて言えない。
 こんなことになるなら、もうちょっと食べておくんだったなあ……。

「お腹すいた……」

 焼肉を食べた記憶なんて思い出すんじゃなかった。
 後先考えず高級焼肉が食べたいなんて思ってごめんなさい。
 野菜? それより焼肉だ! って言ってご飯も食べずに肉だけ食べたのはいけなかった。

「あかん……このままだと餓死してしまう」

 女子高生が餓死とか確実にニュースになる。
 もしかしたらμ'sのメンバーだってことも書かれるかもわからない。
 メンバーが餓死したスクールアイドルなんて流行るはずもない。 

「お金を前借りするしか無いかな……」

 誰に借りる?
 μ'sのメンバーはウチが豪遊しとったことを知ってる。
 相談するわけには……でもつまらないプライドなんて持っとる場合じゃないし。
 それに――

「衣装代とか色々出し合ってるのに、生活費貸してくれなんて言えへん……」

 少なくとも後輩メンバーには借りられない。
 なんか金銭を要求しているみたいでやばい。女子高生狩りだ。
 となると頼れるのは、エリちかにこっちか。

「にこっちにお金なんて借りられへん……」

 日々の生活を節約とともにやりくりしているにこっちに、
 お金を貸してくれなんていえば、殴られるかもわからない。
 少なくとも軽蔑されるに違いない。
 するとエリちか。

「エリちもお金を持っているってわけでもないしなあ……」

 亜里沙ちゃんと二人で暮らして、彼女もまた苦労している。
 お金なんてとても借りられない。
 お給料の前借りなんてできないし、これは――

「積んだかも分からんね」

 独り言が部屋の中に広がっていく。
 よろよろと起き上がり着替える。
 もしかしたらこの景色も見納めかも分からんな……
 お父さんお母さん、娘の先立つ不幸をお許し下さい。

 ひとまずLINEでμ'sのメンバーにこれからバイトに逝きますと打っておいた。
 賢いエリちあたりは、これでウチのピンチに気づいてくれるかもしれへん。
 穂乃果ちゃんや凛ちゃんあたりは、たぶん、頑張って! って言うと思う。

「さて、鍵を閉めて、行ってきます」

 そろそろ夏本番になろうかという季節。
 仕事場で倒れたら救急車で運ばれてしまうので
 それだけはしないように心がける。

 神田明神にたどり着いて、仕事着に着替える。
 心なしかいつもの服が重い気がした。

「しゃっきりせんと!」

 神社内を箒で掃きながら、そういえば日焼け止めを塗ってくるのを忘れたな
 なんてことを思っていると、こちらに向かって走ってくる一つの影が見えた。
 全速力で階段を登ってくるその影に、私は微笑んだ気がして
 ――そのまま力なく地面に伏した。



 目を覚ますと白い場所だった。
 
「エリち……?」

 段々と意識が覚醒していく。
 ウチは多くの人に囲まれていることに気がつく。
 見慣れたμ'sのメンバーだった。
 
「希! もう! 心配したのよ! 急に倒れて!」

 ここは病院だった。
 あかん、医療費が払えへんと真っ先に思ってしまうあたり
 ウチってほんまゲンキンやんな? 

「ごめんごめん、ちょっと食費を削ってもうてな」
「あんだけ贅沢したら、お金がなくなるなんて当たり前でしょ!」
「いやあ、失ってみて初めて気づいたんよ」

 μ'sのメンバーは心配げだったり呆れていたり、反応は様々だ。
 そういえば今気づいたけど、点滴打たれてるんやね、人生初体験。
 なかなかない体験ばかりしているけど、こんなところに初めてがあったんやね。

「ご両親に連絡を取って、お金のことはキチンと話したわ」
「忙しいのに」
「退院したらこってり絞られなさい!」
「退院したくないなあ……」

 ちょっと憂鬱。
 一応検査入院をして翌日には帰れるみたい。
 ウチみたいなスピリチュアルガールが病院なんて似合わんもんな?



 その後ウチは3ヶ月の焼肉店禁止令を出された。
 更に、エリちがお金の管理を始めて、ウチはお小遣い制になった。
 以前に比べて不自由さを感じるけど、その分お小遣いが少ないメンバーとの距離が縮まった気がする。

「でも、バイト代までエリち管理なのはおかしいと思うんよ」
「何か言った希?」

 笑顔が怖い。

(お題 海未理事長 入れ替わった)

 パジャマ姿のことりというのも珍しい気がします。
 いえ、別にことりの家でお泊まり会だったというわけではありません。
 それどころか、つい数時間前までは自宅のベッドで健やかに睡眠を取っていたのです。
 しかし何故だか、ふと目を覚ませばことりの家。
 見慣れぬ部屋、重い体、転がる酒瓶、感じる頭痛。
 ――私は鏡で自分の姿を見た瞬間に悲鳴を上げていました。
 その声を聞いたことりが部屋に飛び込んできて、現在に至るというわけです。

「で?」

 ことりの声が激しく冷たいのは気のせいでしょうか。
 少なくとも私が記憶していることりは、半眼で親を睨み返すような娘ではなかったはずです。
 
「先程から説明しております通り、私、園田海未とことりママが入れ代わってしまったんです!」
「で?」
「信じられないかもしれませんが、私は園田海未なんです!」
「で?」
「悲鳴を上げて起こしてしまったのは謝ります、幼なじみのよしみで信じてください、起きたら理事長だったんです!」
「ずいぶん海未ちゃんのモノマネが上手になったね」
「ことりぃ!!!」

 ことりの不機嫌度がマックスです。
 なにが逆鱗に触れてしまったのかは分かりませんが、ひとまずここは謝ることに終始しましょう。

「ああ、今日も疲れたなあ……」

 星空凛、社畜5年目。
 帰宅と同時にこたつにスイッチを入れぬくぬく。
 最近は湯たんぽを使わないと眠れなくなってきた、でも作るの面倒くさい。
 
「こんな時かよちんがいれば暖かいんだろうなあ……」

 高校を卒業と同時に就職した私は、医大に進学した真姫ちゃんや専門大学に行ったかよちんとも離れ離れになってしまった。
 就職と同時に長野に飛ばされ、今は香川県。
 水道の蛇口からはうどんの出汁が出てくる。意味がわからない。
 朝早くに会社に行き、夜遅くに帰ってくる生活にも慣れてきた。
 でも仕事ばかりで恋愛にも無頓着になってしまった。

「かよちんは彼氏とうまく行ってるって言うしなあ……」

 のろけ話に返答するのも億劫になって来た。
 かよちんも就職したから回数は減っているけど、こう、爆発してくれないかなって雰囲気がある。
 まあ、毎月お米を贈ってくれるのは嬉しいけれど。
 
「ああ、彼氏とは言わないまでも食事を作ってくれて私の代わりに働いてくれる人がほしい」
「その願い叶えてしんぜよう――」

 ――え?

 どこからともなく声が聞こえてきてビビる。
 部屋を見回してみると、誰も居ないはずの人に黒っぽい服を着た魔女みたいな人が立っていた。
 
「私は作詞の魔女ハターキ、星空凛の願いを叶えるために現世に舞い降りた」
「作詞の魔女……」

 なぜ作詞なのか? という疑問はともかく。
 なんかどこかでお世話になった気がするハターキさんに早くも親近感を覚える。
 この人――胸がない!

「しかしながら、願いを叶えるには試練が必要です」
「試練……」
「そう、今からあなたに歌詞を改変する能力を与えます。それを使って」
「わかった! 人を幸せにすれば良いんだね!」
「違います。人を不幸のどん底に叩き落すのです」
「魔女みたいなこと言わないで」
「作詞の魔女ですから」

 でもそれで、凛が幸せになれるのなら――と、心の中の悪魔が囁いた。

「でも、不幸のどん底って……」
「だいじょうぶ、小指がタンスの端っこに当たったレベルで構いません」

 結構痛いな―。

「やるのです、星空凛。まずはこの、高海千歌が作詞した歌詞を改変してみましょう――」
「よ、よーし! あんまり気は進まないけど、やってやるニャ!」

凛「君のこころは輝いてるかい? を、君の頭は輝いてるかいに変えてやったにゃ!」

ハターキ「かしこーい!」

凛「千歌ちゃんが激しく落ち込んでいるニャ……ハゲましてあげないと……」

凛「最高を斎藤に変えてやったにゃ!」

ハターキ「かしこーい!」

凛「早く結婚しろって言うやじが飛んだにゃ!」

凛「今度は最高を最澄に変えてやったにゃ!」

ハターキ「かしこーい!」

凛「おかしい、仏教関係者からカルト的人気が出てしまったにゃ……」

 現在、絢瀬絵里はニートで忙しない生活を送っている。
 今もオンラインゲームのログインボーナスを貰うのに忙しい。
 なんせオンゲーは数が多い、プレイしているゲームは少ないけれど――
 更にはスマホゲームもログインしなければいけない、これは苦行だ。
 毎日の積み重ねが物を言う(例によっては課金してない)ボーナスは無課金プレーヤーには重要だ。
 まあほとんどプレイはしてないんだけど――。

 一つだけ言い訳をさせてもらえば、とあるオンゲーでは神として降臨しているし
 スマホのリズムゲーの指の動きは運動神経抜群の凛に、恐ろしい指戯と褒められてる。
 ニコニコに実況動画でも上げて収入を得ようとしたら、亜里沙に本気で泣きつかれたのでやめた、解せない。

 ニートというのは収入がない。
 学生でもない私はそれでは生活ができない、両親から早々に見切りを付けられたので、誰かに泣きつくしか無い。
 和菓子屋の看板娘の座を妹に取られ、仕方なく就職した居酒屋チェーン店で才能を見出された穂乃果。
 実家の道場の師範となり、弟子にも恵まれて幸せな生活を送っている海未。
 高校卒業後、なんとパリに行ってしまったことりは、現在新進気鋭のデザイナーとして働いている。
 
 某テレビ局で放送されている番組のたいそうのおねえさんを勝ち取った凛は、芸能界にデビュー。着実に人気を集めている。
 大学で司書の資格を取った花陽は、現在就職浪人中。アルバイト生活をしている。
 医者を志望していたはずの真姫は受験生の時に見たアニメにどっぷりハマりコスプレデビュー、その後声優になる。私のプレイするゲームにも出てる。
 
 希は現在巨乳すぎるカリスマ占い師として、芸能界関係者から引っ張りだこ。書籍も何十万部も売れている。
 にこはスクールアイドルのレッスンプロとしてUTXで働いている。今は第二のA-RISEを作ることに執着している。
 
 ――私は結局μ'sのメンバーには頼らなかった。
 希あたりは、就職するまで面倒見てあげるって言ってくれたけど。
 なんていうか、親友にお金の無心をするっていうのはね、気がひけるよね。

 まあ、結局――

「また姉さんってば、パソコンやって! リクルート雑誌でも見たらどうなの!」

 仕事から帰ってきた亜里沙に怒鳴られる。
 私が大学を卒業するまでは、甘えた声でお姉ちゃんお姉ちゃんと言っていた亜里沙はすっかり変わった。
 何かと棘のある口調と台詞を用いて私の心をグサグサと刺して満足する冷徹キャリアウーマンに成長したのだ。
 彼女がどんな仕事をしているのかまでは知らないけど、営業成績と給料は良い。
 食事や家事なんかは私が担当しているけれど、生活費からお金の管理までは亜里沙の仕事だ。
 
「今見てたのよ……」
「嘘よ! それ、毎日やってるゲームじゃない! 一銭にもならないのに!」
「私を求めているプレイヤーが居るのよ!」
「自分を求める企業に関心を寄せたらどうなの!」

 亜里沙が内心、私のことをどう思っているのかまではわからない。
 流石に殺したいほど憎まれているとは思わないけど、就職する気もサラサラ無い態度はかなり苛ついているっぽい。
 
「私なんてどうせ企業も求めちゃいないわよ」
「そんなことない!」
「そんなことないことないわ!」
「だって、姉さんは私の……! っ! もう! いい! ご飯食べてくる!」
 
 バタンとドアを閉めて亜里沙が出ていってしまった。
 しばらく彼女とは食事を取れていない。
 このまま追い出されてしまったら、本当に希を頼るしか……

「ゲームしよ」

 私の戦場はここじゃない―― 

絵里「最近暇なのよね」

希「(仕事しなよ)」

絵里「毎日が退屈で」

希「(仕事すればいいのに)」

絵里「無双する生活にも飽きてきたわね……」

希「(仕事は?)」

絵里「希、聞いてる?」

希「うんうん、エリちもエリちのペースがあるやんな、でも今の台詞を亜里沙ちゃんに言うたらあかんよ?」

(お題 善子が本物の堕天使と遭遇してしまったようです)

 堕天使とは、堕天した天使のことである。
 これは、ちょっと前にグーグル検索で調べたから間違いない。
 別に自分の存在意義に疑問を見出したからではなく、最近巷で噂になっているのだ。
 ――この内浦には堕天使が出る。

 このヨハネを指しているのではないことはすぐにわかった。
 残念ながら静岡では私の堕天使としての認知度は限りなく低い。
 それに、いくらなんでも堕天使を名乗る幼女と言われれば、自分でないことはすぐに分かる。
 その存在に出会った人が語る体験談も、自分にはまったくもって身に覚えのないものだし。

 そして、私は出会った。
 高坂穂乃果を名乗る堕天使に。

「高坂穂乃果……って、あのμ'sの?」
「あら嬉しい、私のことを知っていたのね、堕天使ヨハネ」

 違う、と直感的に思った。
 千歌ちゃんに観せられたμ'sの高坂穂乃果は少なくとも高校生だった。
 現在では歳も取っているはずだし、少なくとも小学校低学年くらいの幼女ではない。
 というか、私を堕天使扱いしてくれるのが、まさか堕天使を名乗る人物だとは……。

「ヨハネ、私とともに来なさい」
「斬新な勧誘ね、そんな誘いにこのヨハネが乗ると思って?」
「本当の堕天使になれるチャンスを逃すのはとても残念だわ」

 蠱惑的な笑みを浮かべながらこちらににじり寄ってくるのを見て、私は恐怖を覚えた。 

 申し訳ない、続きはまた明日。

「ふふ、怖がらなくてもいいわヨハネ。堕天しましょう?」
「堕天するも何も、私は――!」
「そうだったわね、では、同じ堕天使同士、仲良くしましょう?」

 絶対に仲良くなどできそうもない。
 こいつは恐らく悪魔か何かだ、まあ、堕天した天使なんだから扱い的には悪魔と変わらないんだけど。
 ヨハネが堕天使を自称するのが気に入らなかったのか? ではなぜともに来いなどというのか。
 
 選択肢その1。
 全てはこの幼女の狂言である。
 しかしながら、彼女の発している妖気というか、人ならざるものの気配は敏感に感じ取れた。

 選択肢その2。
 実は津島ヨハネは堕天使だった説。
 いやまあ、本当に私は堕天使なんだけども? 狂言師はお前の方じゃないかと突っ込まれそうだけど――

 選択肢その3。
 夢オチ。
 これは私が見ている壮大な夢で、目覚めると入学式に戻ってまともな自己紹介している説。
 
「ちなみに、その1とその3はないから」
「どうしてヨハネの考えを!?」
「堕天使だもん」
 
 口調は軽いが目が笑っていない件。

「だいじょうぶだいじょうぶ、取って食べたりしないから♡」

 にじり寄られる。
 顔が近い。
 背丈が違うのに近づいているのは、彼女が空を飛んでいるからだ。
 ば、化物……! 堕天使とかそういう次元を遥かに超えてる!

「ふふ、緊張しちゃって、かわいーい♡」
「ほ、穂乃果さん?」
「穂乃果でいーよ」
「い、いやあ、流石に年上にタメ口張るほどじゃないんで……」
「どうしたの、口調が素に戻ってるよ?」
「その、だいじょうぶっす、ヨハネ、美味しくないんで……」
「だーめ」

「ゆるさない」

「堕天使ヨハネ、あなたを粛清します」

「う、うわぁぁぁぁぁぁぁ!?」

「はっ! 夢!?」

 目覚めると、ずら丸が心配そうに顔を覗き込んでいた。

「学校で寝て、うなされるとか、本当善子ちゃんは困ったものずら」
「そ、そうね……」
「善子ちゃん! がんばルビィ!」
「なにを!?」

 よかった! 堕天使なんていなかったんだ!
 私は小躍りしたくなる。
 いやまあ、ヨハネは堕天使なんだけどね!

「ふんふーんふーん!」

「もう、善子ちゃん」

「いや、堕天使ヨハネ?」

「善子ちゃぁ♪」

「いや、堕天使ヨハネ」

 聞こえない聞こえない。何も聞こえない。
 ロリ幼女の声なんて何も聞こえない――!

凛「恋というタイトルや歌詞を全部せっくすに変えてやったにゃ!」

ハターキ「かしこーい!」

凛「Aqoursが水族館を出禁になったらしいにゃ! 解せないにゃ!」

 今日は真姫と飲む。
 彼女は案外と大衆居酒屋が好きらしい、逆にバーとかは敷居が高いとか。
 飲み放題食べ放題コースが真姫のお気に入りで、大抵いつも同じ店。
 ちなみにその店では穂乃果が働いている。

 いつも思うのだけど、お酒を飲むときに食べる人と食べない人がいるわよね。
 私は食べたほうが健康に良いと思ってるし、お酒が抜けるのが早いと言う実感もある。
 それに、食べ放題コースなのだから食べなければ損だ。
 同調してくれるのは花陽だけなのだけど。
 ――あと、今日の飲み会の代金は亜里沙持ちです。

「ねえ、エリー。仕事紹介しましょうか?」
「なによそれ、コスプレ?」
「違うわよ! 役者としての仕事!」
「やったこと無いわよ、さすがに未経験が通用する世界じゃないでしょ」
「あなたはまた酒を飲んだときだけは賢くなるわね……」

 失礼な。
 まあ、たしかに最近この頭脳を活かしているのが主にオンラインゲームであることは否定しない。
 今日も亜里沙に出掛け、深夜まで帰ってこなかったらパソコンの電源を落とすと言われてる。
 やめて! それは私の生命線!

「いつも疑問に思うのだけど」
「なあに、真姫」
「亜里沙ちゃんって、一体何をしてるの?」
「キャリアウーマン」
「それは仕事の内容じゃないでしょう?」
「教えてくれないんだもの、とりあえず芸能関係の仕事ではないみたいだけど」

 ちなみに亜里沙は大卒3年目の社会人。
 その年齢にして妙齢のキャリアウーマンの雰囲気を漂わせている、さすがは我が妹。
 真姫は発泡酒ではないビールを飲みながら、次第にトロンとした目をしだした。
 案外彼女は酔うのが早い。恐らくあんまり食事をしないせいだと思う。

「最近の声優業界は……」

 出た。
 真姫のお得意の台詞。
 これが出てクダをまき始めると、そろそろストップを掛けないといけない。

「私もいつか成人向けゲームに出ることになるのかしら……」

 真姫は声優になって数年2年前くらいにブレイクし始めたものの、作品に恵まれない。
 ネットではコスプレ爆死声優なんていう悪口雑言もあったり、まあ、それを書き込んだやつは制裁したけど。
 
「ねえ、成人向けゲームに106本出演した声優さんがいるんだけどさ」
「は? 一年で?」
「その人処女らしいよ」
「なっ!? エリー、その情報の出自は何よ!?」

 某スピリチュアル占い師です。

「真姫ってさぁ……経験ないでしょ」
「う……ま、まあ……エリーも経験ないでしょ?」

 自爆。

「もう私のエッチなところなんて骨董品よ……デッドストックま」
「はいはいお客様ー、店内での下ネタは自重してくださいねー」

 穂乃果がやってきた。

「穂乃果はもう上がりなの?」
「まさか、不穏な言葉が聞こえてきたからストップかけに来たんだよ」
「どんな地獄耳よ……」

 真姫がぼやくように言う。
 ネット以外ではコミュ障気味(友人とは普通に喋れる)の私が常に尊敬しているのが穂乃果だ。
 私は隠れてリア充エリートと呼んでいる。いや、本当に社会人2年目に店長候補になるとか……
 ――どんなブラック企業なのか。

「ではお客様、店内でも下ネタは自重してくださいね」
「仕方ないわね、私の家に来る? エリー」
「悪いんだけど、深夜以降に帰るとパソコンの電源を落とされるのよ……」
「……仕方ないわね」

 真姫が呆れたように言う。

「でも、真姫が担当したキャラはステータスカンストしてるのよ?」
「どう育てたらそうなるのよ……というか、いくら課金してるのよ……」
「り、リズムゲーのガチャにはお金かけてないもん……」
「もんなんて言う年齢じゃないでしょ……お互い……」

 ついついμ'sのメンバーに会うと高校時代を思い出してしまう。
 四捨五入したら30になる年齢では、たしかにもんなんて使ってたら痛いか……。

「じゃあ、次に会う時は就職してなさいよ?」
「え、真姫、私に会いたくないの?」
「就職しなさいよ……」
「ギルドマスターだもん」
「リアルで就職しなさいよ……」

 アーアーキコエナーイ! 

次は 
(お題 高海千歌、本物のほのキチに遭う)
の予定です。

どうでもいい話ですが、ファミマで働いているのでジョルノのナレーションを聞きまくりです。
エリちの声でやってくれたら、本当、もっとやる気出るんですが……

絵里「免許持ってなかった―!」
は違和感があっても、
アラサーエリち「免許持ってなかったー!」
は割と深刻だと思いました。

(お題 高海千歌、本物のほのキチに遭う)

 私、高海千歌は最近スクールアイドルに詳しいという人とよく会話している。
 梨子ちゃんはアイドル知識に欠けるし、曜ちゃんもアイドルよりも衣装のほうが詳しい。
 会話をするとしたらルビィちゃんが一番適任だけど、彼女には門限がある。
 迂闊に話すと時間を忘れてダイヤさんが怒るのだ。
 
 その人はスクールアイドルをしていたらしい。
 昔はかなり有名だったとか、今もちょこちょこ母校に顔を出しているとか色々聞いた。
 ただそのアイドルグループは、メンバーの一人の結婚で解散に追い込まれたみたい。
 メンバーの結婚で解散したアイドルグループは案外多いから、まだその人を特定はできてない。

 その人のハンドルネームはヤマトさんという。
 名前だけ聞くと男性っぽいけど、連想ゲームをして名前を決めたと言っていたので
 恐らく宇宙戦艦っぽい名前なのかも? もしくは名字が沖田とか古代とかいうとか。

 いつものようにスカイプで会話をしていると、唐突に、

「あなたって、ちょっと高坂穂乃果さんに似ているわね」

 と言われた。
 あまりに突然のことだったので、椅子から転げ落ちる。
 ヤマトさん……もしかしてμ'sの穂乃果ちゃんの知り合いだとか!?
 まさかそんな人と会話をしていたなんて――

「穂乃果さんと似ているなら……私と会ってみない?」
「……え?」
「Aqoursを見ていて、直接指導してみたいなって思ったのよ、あなた達本当にμ'sと似てるわ」
「えー!?」

 トントン拍子で会うことになってしまった。

すみませぬ、風呂入ってきます

 一人で会うのは不安だったけど、この内浦までやって来てくれるので無粋なことはしたくなかった。
 とりあえず、ネットの知り合いと会うとAqoursのLINEでは送っておいたけど、ほぼ既読スルーだった、悲しい。
 ただ、鞠莉さんがSP送りましょうかと提案したので丁重にお断りしました。

 待ち合わせ場所は実家。
 最初は沼津駅にしようと思ったんだけど、知らないやつと会うなら少しは警戒しろと美渡ねえに叱られた。
 ヤマトさんは最寄りの駅からタクシーで来るというので、ひとまず玄関で待つことにする。
 自慢するわけではないけど、十千万は案外有名な旅館なので迷うことはないと思う。
 でもなぜか志満ねえがメリケンサックを研いでいる。現役時代を彷彿とさせる、怖い。

 ヤマトさんからメールが届いた。
 建物の下の方に到着したとのことだったので、家から出て迎えに行く。
 どんな人なんだろうなあと、ちょっと浮かれた気持ちで鼻歌なんぞを歌っていると、
 後ろから釘バットを持った美渡ねえと、メリケンサックを両手にはめた志満ねえが付いてきた。
 警戒しすぎだろコレェ!? と叫びたかったけど、報復が怖いので自重する。

 ヤマトさんはきれいな人だった。
 結構良いところまで行ったスクールアイドルと言っていたから、美人なんだろうなというのは予想してたけど。
 なんというか、芸能人オーラがバリバリ出てて、少女漫画で出てくる花を背後に描かれた美少女にそっくりだった。

「あなた……みかんっていうよりでかみかんじゃない……」
「え?」
「サイズ差は4センチくらいか……なるほど、髪の色もよく似てる……」
「え?」
「私の審美眼を信用するならばだけど、あなた達やっぱりラブライブに優勝できる実力は持っているようね」

 何を言っているのかはよく分からないけど、とりあえず褒められているのはわかった。
 ただ、でかみかんという言葉に志満ねえの殺気が10倍くらい高まった。恐ろしい。

 ひとまず建物の中に案内して、落ち着いてもらう。
 お茶を用意するわね、と言った志満ねえには丁重に辞退してもらい、自分で淹れる。
 お菓子を冷蔵庫から拝借し、大きな物音や悲鳴がしないか警戒しながら、ヤマトさんのもとに向かった。
 ――するとそこには驚きの光景が広がっていたのだ!

「し、志満ねえ……美渡ねえ……なんで……なんでサインなんて書いてもらってるの?」

 先程までメリケンサックをはめていた両手を、ヤマトさんの手に合わせ握手をしている。
 そして、釘バットを持ってヤンキー座りをしていたはずの美渡ねえは、涙を浮かべサインに見入ってる。
 
「千歌ちゃん、この方はとてもすごい人なのよ」
「そうだぞ千歌、本来ならポンコツアイドルグループなんて相手にしてもらえないぞ」
「ぜひこの旅館のスイートルームに!」
「志満姉、そこはロイヤルスイートでしょう」

 うちの旅館にはスイートもロイヤルスイートもありません。
 さっきまでの殺気を放った態度とは打って変わって、ひたっすら媚を売っている二人。
 ただヤマトさんは大人なのか、殺気も媚も特に気にせず笑みを浮かべて対応してる。
 なんとなくだけど、今ならお金ちょうだいって言えば1万円くらいくれそう。

「そうねえ、千歌ちゃんだと5年前のスクールアイドルって知らないかしらねえ」
「5年前? μ'sが活躍してた頃?」
「おっめー、本当μ'sμ'sだな、ちょっとは歴史くらい勉強しろ」

 歴史って。
 スクールアイドルには歴史ってそんなに無いよ? 元祖がA-RISEって言うグループで
 初代ラブライブ優勝者。
 そのままアイドルデビューをしてトップアイドルの道を突き進んだけど、メンバーの結婚で解散した。

 ……ん?

「も、もしかして……え、えーっ!? あ、あら……A-RISE!?」
「ふふ、やっと気づいて貰えたようね、千歌さん、いや、みかんさんって呼んだほうが良いかしら」
「いや、その、し、失礼しました!」

 土下座。
 ていうか本当、Aqoursと比べたら月とスッポンじゃないかあ……。
 そりゃあ、穂乃果ちゃんのことも知ってるってレベルじゃない。
 同時代のスクールアイドルとして研鑽を重ねていった仲だ、それどころか――
 
「その、ごめんなさい、私μ'sの話ばっかりして」
「同年代のスクールアイドルとしては、私達の話が一個も出ないのは驚いたけどねえ」
「で、でも、A-RISEのことは知ってました!」

 志満ねえと美渡ねえの目が冷たい。
 後で二、三発ぶん殴られるかもわからない。
 でもお願いだからメリケンサックと釘バットは勘弁して。

「いいのよ、あなた穂乃果さんに似てるし」
「いやいや」
「でかみかんサイズだけど、他のところは本当よく似てるわ」
「でかみかん?」
「髪の毛の色も、喋り方も、そうね、年齢も……本当、あの頃の穂乃果さんは……」
「え?」
「ふふ、千歌さん、これかぶってくれるかしら?」
「……ウィッグ?」
「ええ、誰でも穂乃果さんになれるセット、これをよく英玲奈に付けてもらって……」

 気がついたら志満ねえと美渡ねえの姿がない。

 その後、ノリノリになったヤマトさん改めツバサさんは、私の穂乃果ちゃんの格好をさせて
 写真をパシャパシャと撮った。
 ちょっと加工をするからと何処かへ行ってしまったので、A-RISEファンだったはずの聖良さんに
 ツバサさんとのツーショットチェキを送っておいた。

「ルビィちゃんやダイヤさんにもLINE送ろう」

 今、綺羅ツバサさんが十千万に来てる! すごい!
 2秒で二人から返信が来た。
 今から行く。
 さっき既読スルーしたのに……。

「あ、ツバサさん戻ってきた」
「ふぅ……ちょっと捗っちゃったわね」
「何かツバサさん、甘い匂いしません?」
「とても甘い時間だったからかしら♡」

 その後、十千万にやって来たルビィちゃんやダイヤさんが、
 こんな機会二度と無いからメンバー全員を呼ぶと宣言、集合をかけるも誰も来なかったので血の涙を流した。

 ツバサさんは特に私の穂乃果ちゃんのコスプレを気に入ったみたい。
 ダイヤさんが本当に悔しかったのか、後日赤黒い文字で書いた手紙をくれた。
 明らかに血痕だった。恨みますって書いてあった。
 
 そのまた後日、聖良さんから手紙が届く。
 「死」と赤黒い文字で書かれたそれは神社で供養して貰い燃やした。

 これは本当かわからないけど。
 ――ツバサさんは特に78センチの胸のサイズがお気に入りみたい。
 穂乃果ちゃんの胸のサイズも……

(お題 ノンケの梨子ちゃんを想像してみよう)

 桜内梨子ちゃんはレズである。
 ――本人が言っていたのだから間違いない。

「というわけで第3回、ノンケの梨子ちゃんを想像しようの会~!」
「わー!」

 タイトルコールは私、渡辺曜。
 奇数回は私で、偶数回は千歌ちゃんが担当する。
 もっとも次回があるかどうかはわからないけど。

「梨子ちゃんは正統派美少女だから、男の人を好きになったら入れ食いだよね」
「入れ食い(意味深)」

 梨子ちゃんはクラスメートの間でも美少女っぽい(コミックス1巻参考)と評判だ。
 しかし、美少女っぽいという反応は何なのか、ぽいとは。行動を指すのだろうか――解せない。
 
「恋人の前ではオナラとかしなさそう」
「たしかに」
「エッチする時はご奉仕しそう」
「おちんちん好きそうな顔してるよね」
「実際にはへそフェチなんだけどね」
「意外と個性があるらしいね」

 私、渡辺曜も千歌ちゃんも恋愛するなら女性よりも男性の方が良い。
 だがしかし、ここ内浦と東京では先天的に女性を愛する女性が多いのだ。
 愛するというか、エッチなことするなら女性だよねというパターンが多い。
 浦の星でもアンケートを取ったから間違いない、まあ、女子高に通う女性は大抵がレズだ。

 実際にAqoursでもルビィちゃんは男性恐怖症だし。
 そんな彼女も恋愛するなら男性かなと言って、姉に心配された。
 あなたの頭のほうが心配だ。

「梨子ちゃんってお尻でするほうが好きそう」
「まったくだね」
「コーラとかぶち込まれそう」
「うん」
「ぜったい悪い男に騙されるタイプだよね」
「借金苦でAV出そう」
「泡風呂かもしれない」

 もしも梨子ちゃんがノンケだったら、それはそれで不幸な人生を送りそう。
 別に善子ちゃんみたいな不幸体質というわけでもないのに、そう思わせるのは
 なんとなく薄幸の美少女っぽい顔をしているからか。

「なんやかんや言って獣姦されそう」
「いやあ、まったくだね」
「しかもお尻」
「バイブとか似合いそう」
「絶対使ってるのは二穴バイブ」
「コンドーム嫌いらしいから絶対妊娠するタイプ」
「春にコート着てたら、ローターとか乳首とかおまんこにくっつけてるタイプ」
「超わかる」
「妊娠したら中絶するのもためらわない」
「やばいね」

 もっとも、やばいのはこの会話がもしも聞かれていたらだけど。
 まあ、盗聴器なんてまともな人間が仕掛けるわけがない、なんやかんやで信頼している。
 実際レズと言っても誰かれ構わず手を出す人間ではないから。

 そんな人は薄い本の世界だけで充分。
 
「そういえば、この前、梨子ちゃんからのプレゼント受け取らなかったのなんで?」
「盗聴器とか仕掛けられてたら嫌だし」
「もうちょっと信用してあげようよ」
「えー、明らかに千歌狙ってるって、だってこの前、μ'sなら誰が好きって聞いたら穂乃果ちゃんって即答したし」

 それは――もう、限りなく黒に近い。
 
「あーあ、梨子ちゃんが本当にノンケだったらなあ……」
「そうだね」
「曜ちゃんはノンケだよね?」
「イエス! アイアムノンケ!」
「だよね、ちゃんと幼稚園の時も男の子のほうが好きだったもんね」
「梨子ちゃんも昔から女性の方が好きだったのかなあ……」
「ノンケだったら初恋はお父さんっていうタイプ」
「それは曜ちゃんでしょ」
「ち、違うわい!」
「否定するところが怪しい」
「いやあ、流石に近親相姦は……」

 たしかに、並の女性よりかはお父さん好きかもしれないけど……。
 恐らく、あんまり一緒にいないっていうのも影響しているんだと思うんだ。

「まあ、今日は梨子ちゃんの話だよ」
「そうだね」

 ――そして夜が更ける。
 深夜テンションとはまことに恐ろしい。

 後日盗聴記録を見せられての感想でした。

(お題 どうしても千歌ちゃんURを引きたい人たちの会)

 スクールアイドルフェスティバルとは、今現在TVアニメも放送中のラブライブ! サンシャイン!!
 という作品を元にしたスマホゲームのことである。
 製作元は日本スクールアイドル協会。
 ラブライブの主催者だ。

「うわぁ! またルビィちゃんだよ……しかもSR!」
「穂乃果ちゃん運ないねー」
「可愛いけどいまいち使えないんだよねえ……」
「またその話ですか、いい加減ゲームは卒業したらどうなんです?」

 μ'sでは海未ちゃんとにこちゃん以外がスクフェスをやってる。
 特にアルバイトをしていることりちゃんや、お金持ちの真姫ちゃんは重度の課金ゲーマー。
 恐らくリズムゲーをしているよりもガチャ引いてる確率のほうが高い。

「私はルビィちゃんじゃなくて千歌ちゃんURがほしいんだよ!」
「ことりもだよー」
「ウチのスピリチュアルパワーを持ってしてもあかんかあ……」
「機械には通用しないのね、希」

 千歌ちゃん好きは、絵里ちゃん、ことりちゃん、希ちゃん、そして私の4人。
 真姫ちゃんも狙ってるっぽいけど、お金の力で満遍なくキャラを引いているのか、
 廃課金をしてまでも千歌ちゃん狙いをしているわけではなさそう。

 もともとアルバイトをしている希ちゃんや私はともかく、絵里ちゃんはこのゲームにハマってバイトを3年から始めた。
 そのせいで絵里ちゃんや希ちゃんからは受験勉強をしているという話をまったく聞かない。
 生徒会をしていただけあって推薦は選び放題なのかもしれないけど、成績は……。

「本当にゲームばかりをしているとろくな人間になりませんよ?」
「海未ちゃん、ゲーム批判脳は頭悪そうに見えるよ?」
「ロクな目にあっていないではないですか、お金を使って」
「働いて稼いだお金だから良いの!」

 はあ、と一つため息をつく海未ちゃん。
 それ以上私を咎める気はないのか、参考書を解くのに戻った。

「本当もう! なんでAqoursは9人もいるの!」
「そうだね、梨子ちゃん曜ちゃん千歌ちゃんの3人なら、確率はもっと上がるよね」
「本当URを引くのはいやらしい数字やん? 0.5%て」
「まったくもってその通りね希」

 私と同じようにガチャを引いていた絵里ちゃんが明らかに落胆した表情を浮かべていた。
 どうやらまた千歌ちゃんを引けなかったらしい。
 スマホの画面には善子ちゃんが写っていた。

「うおおお! スピリチュアルフルパワー!」
「そんなに力を入れると画面が割れるわよ?」
「ええんや! 気合でガチャ引いたら千歌ちゃん引けそうな気がするん」
「明らかに迷信よ希……」 

 ちなみに先ほどから真姫ちゃんも同じ部屋にいるけど、一切口を開かず淡々と11連ガチャを引いてる。
 まったく口を開かないのは、爆死しているのか、それともガチャに慣れすぎて感動も薄れているのか。
 ことりちゃんも課金が尽きたのか諦めた様子でスマホを投げ出した。

「ああ、千歌ちゃんほしい……千歌ちゃん……千歌ちゃん……」

 無言で海未ちゃんが鏡を見せてきた。
 うつろな目をした私がいた。

凛「恋人ができたってうわさ嘘でしょう? の恋人を変人に変えてやったにゃ!」

ハターキ「かしこーい!」

凛「凛のパートだったにゃ!」

凛「思い出以上になりたくての
  あなたの背中を追い越すついでに おはようっていつも声をかけてたを
  あなたの背中を追い越すついでに 恋人ができたってうわさ嘘でしょう? 
  に入れ替えてやったにゃ!」

ハターキ「かしこーい!」

凛「海未ちゃん怖すぎにゃあ……」

(お題 にこちゃんが映画や電車などで年齢を偽る)

 矢澤にこ、22歳。
 こころとここあは15歳になりました。

「こころ、お洋服借りていくわね♪」
「お、お姉さま! さすがに私の服では子ども料金を使用できません!」
「だいじょうぶだいじょうぶ、今まで一度もとっ捕まったこと無いし」
「それが今回起こるかもしれないんですよ!」
「バイトは人の顔を覚えないし定期的に入れ替わるから楽よねえ……」

 こころはゴリ押しをするといつも譲ってくれる。
 ここあはすっかり反抗期で私のことをババア呼ばわりしてくる。
 虎太郎は最近異性を意識しだしたけど、たまに私とお風呂に入る。解せない。
 矢澤家のいつもの通常営業。

 にこは高校卒業後、ラブライブ優勝の成績を引っさげアイドルとしてデビュー。
 華やかな芸能界を優雅に過ごすと思いきや、メンバーの喫煙と飲酒問題でグループが解散。
 ソロ活動をするコネもなかったけど、一度は芸能界に入ったことが大きかったのか

 UTXの芸能科の講師として就職する、19の頃だった。 
 
 UTXの学生はにこをここあみたいにババア扱いなどしない。

 それどころか、誰もがラブライブ優勝者であることを知っていて、μ'sは再結成しないのかと尋ねられる。
 流石にもう数年もすればそんなことはなくなるだろうけど、花陽はグラビアから声優に転向したのでにこぱなとして再デビューできるかもしれない。

 芸能活動をしていたのは、先に挙げた花陽と私だけ。
 他のメンバーは大学に入ったりして忙しい生活を送っている、そろそろμ's揃ってお酒でも飲みたい。
 こころが20を超えれば少しは付き合ってくれるかもわからないけど、そのあたりにはここあの反抗期も過ぎて
 姉妹揃ってのお酒の酌み交わしができるかもしれない。

 とまあ、そんなことを考えながら、にこはいつもの通り子ども料金で電車に乗る。
 行き先は運任せ風任せ……ではないのだけど、最近はこのあたりの映画館も制覇してしまったので
 ちょっと遠出を考えたりする。
 
 幸いにも暇をつぶす仕事はたくさんあった。
 にこは下っ端講師だから、未だにトップアイドルとかのプロデュースはできないけど、
 なんだか光る原石みたいな生徒を一人見つけた。
 μ'sにまだエリーや希がいなかった頃の花陽みたいな性格に、140センチにも満たない背丈。
 まっ平らな胸はニコニーを彷彿とさせる、サイズ的には私よりも小さいが、身長差を考えれば当然か。
 
 歌はあんまり上手ではなく、リズム感も演技力もないけど、コミュニュケーション能力が抜群で、恐らくそれだけで芸能科にいる。
 口が悪い生徒からは、いつもニコニコしているだけのカス呼ばわりされてるようだけど……
 もしかしたら穂乃果以上のコミュニュケーション能力を持っているかもしれない、恐らく彼女はいつか化ける。
 彼女が望むなら、昔所属していた芸能事務所を紹介してあげても良い、それくらい目をつけている。

 仮に彼女を輝かせることができれば、ベテラン講師陣は元芸能人の七光扱いの私の評価を一転させるかもしれない。
 あいつらと来たら、UTXの本部からはやたら評価の高いにこをなんとかして蹴落としてやろうとか考えてるから。
 まあ、そんな大人たちの事情はともかく。

 ――映画というのは本当に面白い。
 ハマったのは高校卒業後、グループのメンバーの一人が超マニアで何度も映画館に連れて行かれた。
 彼女は飲酒も喫煙もしてなかったけど、芸能活動を引退して北海道の函館にいるらしい。
 何でも面白いスクールアイドルを見つけたとか。確か、Saint Snowとか言ったかな?
 ラブライブ本戦にも出場して優勝を狙えるとか言ってたから、よほど自信があるに違いない。

 映画の話に戻る。
 DVDやBDとかで自宅で見る映画も好きだけど、やっぱり映画館の大きなシアターで見るのは別格。
 外国の映画はキスシーンがあるから見ないとか、かなり人生を損していると思う。
 そういえば彼女は恋愛モノくらいは見られるようになっただろうか? 

 ドラマや映画の話になると破廉恥ですが口癖だった彼女を思い出し、笑った。
 
 生徒のレッスンの内容を考えながら、電車に揺られること一時間半。
 このあたりはまったく降りたことはないけど、映画館の一つや二つはあるかもしれない。
 スマホで調べてみると、駅から10分くらいの位置にあるみたいだ。
 知り合いがいるなんてことはまさか無いだろうけど、念のため警戒は怠らない。

 とりあえず今回の目的は、某コミックスの実写映画。
 ちょっとまってほしい。
 何も爆死確実・原作レ……な、映画を見に行くわけじゃない。
 今回は原作者のお墨付き、映画レビュアー大絶賛の映画を見に行く。
 所々日本語がおかしいレビューも多かった気がするけど……それはまあ、にこの責任じゃない。



「おかしい」

 確かにCGは凄かったけど、こんなコスプレコントみたいな内容だっただろうか?
 原作のコミックスはすっごいシリアスで手に汗握る展開だったはずなんだけど……。
 
「おかしい」

 あの絶賛のレビューは何だったのだろう?
 おおよそ良いと思う部分がない映画だったんだけど……
 休日をぶっ潰してまで見る映画なのかなー? 

「花陽に電話しよう……もしもし? 花陽? ちょっとかよちんしない?」

 夜にはかよちんした。

 少々時間かかるかもしれませんが、気軽にお題をあげていただければ幸いです。

>>445 ~ >>448 くらいまで。

実は機械に詳しい花丸

ラブライブの舞台が異世界だったら(主人公は穂乃果)

名(迷?)探偵果南

お題了解しました! 
>>449 までで書き始めたいと思います。

なんか再起動を要求されているので取り急ぎご報告まで。

山登り嫌いなのに好きと勘違いされた凛ちゃん

戻りました。
>>451 も、大丈夫です。

とりあえず、アラ絵里(花陽との飲み会編)か(お題 実は機械に詳しい花丸)でお会い出来れば。

(お題 近江塩鶏麺)

 滋賀県のラーメン店「天下ご麺」に着いた凛はとあることに気づいた。
 お店からなんと猫ちゃんが出てきたのだ。
 その猫はスラリと長い胴体をしている黒猫で、悠然と飄々とした態度のまま走り去ろうとしたので

「あ、猫ちゃん! 待つニャ!」

 その声にビクリと体を震わせた猫ちゃんは、距離を詰めていく凛に気づいて逃げようとする。
 スタートダッシュに遅れた猫ちゃんに対し、トップスピードで迫る! 
 掴みかかろうとする凛に対して、身体を翻しお店の中に入っていってしまう。
 飲食店に猫ちゃんがいることに一抹の心配は覚えたものの、でも猫ちゃんだからいいやと思い直す。

 とりあえずネットで調べておいた一番人気メニュー近江塩鶏麺の食券を買う。
 店員さんに渡した後カウンターの席に座り、先ほどの猫ちゃんがどこにいるかキョロキョロと探した。
 猫ちゃんは自分専用に作られたと思わしき座布団の上で優雅に過ごしていた。
 
「くしゅん!」

 ついつい忘れがちになっちゃうのが、自分の猫アレルギー。
 そばに猫ちゃんがいるとくしゃみが止まらなくなってしまって、大変なことになってしまう。
 鼻をちーんとかみ、ラーメンを食べたらさっさと帰ろうと思っていると、
 なんと先ほどの猫ちゃんがこちらに寄ってくる。

 体を揺らしながら歩いてくる猫ちゃんをにこやかに見ながらも、くしゃみが出る。
 
「くしゅん! くしゅん!」
「ああ、お客さんアレルギーですか?」
「そうなんです」
「ほら、チロ、自分の座布団に戻ってなさい」

 チロ? なんとなく聞き覚えがある。
 それは――凛の思い出の猫ちゃんの名前。
 なんとなく運命を感じつつ。

「あー! 美味しかったにゃ!」

 ラーメンを食べたら猫ちゃんのことをすべて忘れた。

これでお題を消化できたでしょうか。
何か忘れてしまっていたら、言ってくださると幸いです。

それではお題を募集します。
>>593>>600 くらいまで。
とりあえず仮眠明けか、バイト明けに締め切りを設けることにします。
でも今回結構四苦八苦したので、早いうちに打ち切ってしまうかもしれませぬ。

>>287の続き
エンジョイ海未(理事長)と、苦労人理事長(海未)
戻るかどうかは>>1に任せたます

アラサー希~好物は焼き肉~

果南に貸した500円を返してと言い出せない千海

お題形式のスレで~の続きってやり過ぎるといつまで続けとんねんってなりそう

お題はジンギスカン祭り

ちかりこ中身入れ替わり…と見せかけてちかりこの中身がどっちも梨子になる

>>598
これ

続きを書くのも楽しいですが、ルールは必要ですね。
これ以上はアイデアが出ないってところまで続けても構わないのですが

続きがない、または続きようがない話には完と最後につけることにします。
ほとんど該当しないけど、梨子ちゃんが果南ちゃんに海に放り投げられる話とかが当てはまりそう。
なので、基本今までの話は続きをお求め可能となってます(無理な時は無理といいます)

ただ、お題を投げたいという方も最低限いらっしゃると思いますので
このレスが602だろうから、>>603 >>604 で再びお題募集します(>>605以降の方は次回以降またご参加ください)

>>596 >>597 >>598 >>599
次回は続きモノではないこの安価のいずれかで。

チカエルとオウチカエル
または
ちかちーとえりーちかちー

ポンコツツバサとか見たいのもあるし、一度くらいならいいとも思うけど、決めるのは>>1だしなー
今でたのはやってもいいと思うけど…

安価は、うみりん 家では学校とは反対だね

今までのお題で続きが気になるものはあるけどね
他パターンが見たいものっていうのもある

>>603
>>604

安価了解しました。
続きを求めていただけるのは嬉しいし、読み切り漫画がアンケート好調で連載が決まった感がしますwwww
ただ続きものはどうでも良いという方もいらっしゃるというのを見て、それもそうだなーと。
なので、一回お題を求めるたびに、続きもののお題は2つまでとさせて頂きます。
今回のお題を書き終えて、募集をかけるときにも続きものは2つまででお願いします。と書きます!

では、また、お題SSでお会い出来れば。

(お題 果南に貸した500円を返してと言い出せない千歌)

 果南ちゃんにお金を貸したことがある。
 そのことをすっかり忘れてしまっているみたい。
 今日もさり気なく、歌詞に500円を返してと入れてみたけど
 梨子ちゃんに怒られただけで進展は特になかった。

 高校生にとって、500円というのは意外に大きい。
 はなまるうどんなら4杯は食べられる計算だし、うまい棒なら多分49本買える。
 今買いたいリボンだって、恐らくそれで。

 果南ちゃんはたびたび鞠莉さんからお金を借りているらしい。
 もちろん返せる範囲で。
 鞠莉さんは時折「もう、しょうがないわねぇ」と言いながら1000円札を渡す。
 彼女にとってははした金かもしれないけど……。

 別に果南ちゃんのおうちは貧乏じゃない……と思う。
 お小遣い制ではないみたいだけど、時折ダイビングショップの手伝いはしているし
 夏場にはお客さんで溢れていて結構忙しいみたい。
 だから、多分、500円くらい、なんてことはないはずなのだ。
 実際鞠莉さんには1000円札を借りてもすぐに返しているみたいだし。

 ではなぜ私にお金を返してくれないのか――
 幼なじみだからと余裕ぶっこいている説。
 または、後輩だから踏み倒す気満々説。
 まさか果南ちゃんに限って、後輩からの借金を踏み倒す気満々ということはないはず。
 ――ないはず、なのだ。

「え、果南ちゃんに貸したお金が返ってこない?」
「そうなんだよ曜ちゃん!」

 ここは幼なじみ同盟を組んでいる曜ちゃんに相談をする。
 練習が終わっての、此処は十千万旅館。
 二人で顔を合わせての作戦会議。

「すっかり忘れ去られちゃったのかなあ」
「普通は人から借りたものは忘れないよー、だから声をかけてみたらどうかな?」
「もしも、そんなことは忘れたなんて言われたら、どうするのー?」
「果南ちゃんに限ってそんなことはないよ! どうしても言えないなら、不肖渡辺曜、全力でサポートするであります!」

 曜ちゃん……!

「まあ、私もお金貸しているから、それの催促をしたいんだけどね」
「果南ちゃんもしかして……」

 ――将来が心配だ。

(お題 ちかりこ中身入れ替わり…と見せかけてちかりこの中身がどっちも梨子になる)

「シャイニー! また、新しい薬を持ってきたわよー!!!」

 理事長室に篭って仕事をしていたはずの鞠莉さんが唐突にやって来た。
 しかし、新しい薬という言葉に皆はちらっと一瞥しただけでほとんどが無視していた。

「もう、みんなまったくノリが悪いわねえ! 今日の薬は特別なのよ? 入れ替わりたい人と入れ替わるの!」

 無視。

「かぁー! なによなによ! そんなに前におちんちん生えたのがいけなかった!?」
「くあー! 放送禁止用語は! いけませんわ! いけませんわ! アイドルですのに!」

 男性器の言葉にダイヤさんがついに触れてしまった。
 何もしなければ、何も起こらなかったはずなのに……まあ、卑猥な言葉を喋れば反応すると相手もわかってるし……

「おちんちんくらい普通に言うでしょう、おちんちんおちんちんおちんちん!」
「ええい! これだから外国人は恥じらいというものはありませんわ!」
「ペニスとかヴァギナとか言うよりはマシでっしょー! さあ、ダイヤもマリーに合わせて!」
「言いませんわ!」

 いつもの通り、理事長室に閉まってある秘密の冷蔵庫にあるウイスキーでも飲んだのかな……
 それとも新しい薬を持ってきたというテンションの高さが手伝って……?

「だったら鞠莉さんは果南ちゃんと入れ替わって」
「私が入れ替わってもしょうがないでしょー? それにマリー仕事に戻らないといけないし」
「果南ちゃんの体でも仕事はできるでしょ、はいはい、帰った帰った」
「もう、チカっち! そんなにいうと、あなたと梨子の体を入れ替えてみせるわ!」

 そういってグビグビと薬を飲みだす鞠莉さん。
 ああやって身体に悪そうな薬ばっかり飲んで、肝臓でも壊したら目も当てられないなあ……。
 ――しかし、その瞬間。

「くぁぁぁぁぁぁ!!! キタキタキタァァァ!!!」
 
 鞠莉さんが唐突に騒ぎ出す。
 どう考えても違法薬物の常用者だった。

「千歌は梨子になって! 梨子は千歌になる……!」
「もうどうでもいいよ……」
「梨子ちゃんやけだね」

 そして、私は気がつけば――

 桜内梨子。
 浦の星女学院にやって来た転校生。
 ピアノが得意でAqoursの曲作りを一手に担っている才女でもある。
 趣味は壁ドンを中心とした同人集め。
  
 ――私はすっかり、梨子ちゃんになっていた。

「ふふ♡」
「こ、困ったなあ……」

 桜内梨子。
 浦の星女学院にやって来た転校生。
 元美術部でおどおどとした控えめな少女。
 趣味は絵を描くことで、困ったことがあると美術室に篭っている。

 私は知らない桜内梨子になっていました。

「梨子ちゃん」
「ひゃ、あ、あの……千歌ちゃん」
「ふふ、私は桜内梨子……壁どーん!」
「ひゃあぁぁぁ!!」
 
 梨子ちゃんを壁際に追い込みドーンと手を当てる私はもちろん桜内梨子。
 
「ふふ、違う世界線の梨子ちゃんも可愛い……食べちゃいたいくらい……♡」
「あ、あわわ……ち、千歌ちゃん……」
「梨子ちゃんって呼ばないと、本当に食べちゃうわよ?」
「わわ……それは困る、私美味しくない……!」

 ><みたいな目をしている梨子ちゃんに対し、すっかりレズモンスターとかしている私。
 しかしこの至福の時間は長くは続かなかった。

 ビリリリリリリ!!!

 ルビィちゃんが押し当てたスタンガンで私は昏倒した。
 な、なぜそんな……もの……を……

(お題 ジンギスカン祭り)

 十千万旅館に鹿角姉妹さんがやって来た。
 なんでも妹さんはルビィちゃんのところに、お姉さんは鞠莉さんのところに行くとか。
 だったら両方ともその家に泊めて貰えば良いのに、と思ったけど。

「ささやかなお礼です、千歌さん」
「……お礼です」

 なんとこの姉妹、ジンギスカンの材料を持ち込んできた。
 先ほどから美渡ねえはお肉に、志満ねえはタレとご飯に夢中になっている。
 こうして十千万旅館の従業員を懐柔することによって、少しでも安く泊まろうと努力している。
 ――というのは、匂いにつられてやって来た梨子ちゃんの分析だった。それは千歌のお肉です。

 宿にやって来たお客さんを巻き込んでのジンギスカン祭りは一時間ほどで終了した。
 途中ラム肉がなくなってしまったのでラム肉ではない肉で代用したけれど、酒が入っている大人は誰も気づかなかった。
 牛肉だろうが鶏肉だろうが豚肉だろうが、ラム肉うまいうまいと言っていたから。

「いやあ、千歌の知り合いは肉をお持ちで良いなあ」
「千歌ちゃんもう結婚しちゃいなさいな」

 美渡ねえと志満ねえが無茶苦茶なことを言う。
 ちなみに、酒を持ち込んだのは志満ねえだ。ついでに未成年にまで酒を注ごうとしたのが美渡ねえ。
 あたしの酒が飲めねえってのかああん! と凄まれ理亞ちゃんが犠牲になった。
 今は真っ赤な顔をしながら廊下で寝ている。

「ふふ、お喜びいただけて光栄です」

 妹がゾンビみたいに苦しんでいるのにもかかわらず、姉の方は余裕の表情。
 私の姉二人が酒に酔っ払っていることを承知で価格交渉をしていたから、この人、確実に確信犯だ。
 ま、経営権は私にはないからどうでも良いけどね……。

「ねえ、千歌ちゃん」
「なあに梨子ちゃん、玉ねぎも食べなよ」
「味が染みてるから、千歌ちゃんには特別だよ……♡ まあ、それはともかく」
「玉ねぎ乗せながら言わないで」
「あの二人、なんのために来たんだろ」

 微妙にシリアス加減な表情で梨子ちゃんが言う。
 確かにそれは私も疑問ではあったけど、後日に向かう場所があるということなので
 それが目的なんだろうと勝手に思っていた。 

「まさか、Aqoursのリーダーちかちーを懐柔しようと……!」
「千歌ちゃんなんて懐柔してもしょうがないでしょ、権限ないし」

 【悲報】普通怪獣舐められる【やっぱり】
 よもや浦の星にテロしに来たとかではないだろうし、単純にラブライブ本選前の気分転換なのだろう。
 どこかの時空では彼女たちは予選で敗退したことになっているらしいけど。

「千歌さん」
「聖良さん、どうしました?」
「SaintSnowは、負けません。たとえどんな相手が来ようとも」
「あー!? 聖良ちゃんお酒飲めねえってか?」

 【酔っぱらい】美渡ねえ【絡む】

「いえ、私は未成年ですし」
「姉さんは15の時からウイスキー飲んでたぞ」
「美渡ちゃん?」
「ついでに暴走族のリーダーだ!」
「美渡ちゃん」

 ズルズルと引きづられていく美渡ねえに合掌。
 シリアスなセリフを遮られた聖良さんは微妙な表情。

「SaintSnowは負けま」
「もう一回やるの!?」
「とにかく負けません、あなた方も、予選敗退などという格好悪いことにはなりませんよう」

 と言って、聖良さんは妹を引きずって部屋に戻っていきます。
 酔っぱらいばかりが残された部屋で千歌は思いました。

「それならスカイプで言えばいいじゃん……」

お久しぶりです(自分のスレなのに)

(お題 チカエルとオウチカエル)

(お題 エンジョイ海未(理事長)と、苦労人理事長(海未) >>287の続き)

(化物ルビィ~中学生編~(花丸視点))

(お題 もしもにこと真姫の年齢(学年)が逆だったら (会計の希視点))

の順番で行こうと思っています。

チカエルはせんのうたみたいな話で、ほのぼの行ければ……。
あとは続きものか別視点者なので、ほんとう、できるだけ早く……

もしAqoursの学年設定が初期のままだったら(曜1年、ダイヤ2年、善子2年)

(担当 黒澤ダイヤ)

 Aqoursの結成から一ヶ月ほど。
 わたくしもまあ、興味もないスクールアイドルなどという活動に加わり、
 客観的に見てもそこそこレベルに成長を果たしたなどと思うようになりました。
 梅雨の時期も通り過ぎ、真夏の日差しが体力を次々と奪っていく折、
 メンバー間の実力差というのも縮まってきたのではないか、練習をしていても
 問題が起こることが少なくなってきたと胸をなで下ろしています。
 誰ですかお前の胸は元から撫で下ろされているだろうという不届き者は、内浦の海に沈められたいのですか?
 Aqoursのチームワーク向上や、それ以外でも仲良く活動できるよう、
 鞠莉の提案で懇親会を開くことになりました。
 元から狭い田舎ですから互いに顔見知りではあったのですが、
 興味深く相手を知るという行為は面白いものがあるものです。
 互いの距離感というものも近くなってきて、鞠莉が余興の材料として持ってきたのは、
 まるで、[たぬき]の道具であるかのような、
 もしもの世界を体験することができるという怪しげな機械。
 わたくしとしてはメンバー全員が妹になるという理想のエデンを観たかったのですが、
 満場一致でそんな無駄なことに使うなと言われてしまい断念。
 無駄であるという感覚は人それぞれですから仕方ありませんね、今日の所は梨子を愛でることで満足することにしましょう。
 結局、会議の結果は「違う学年であった自分たちを見に行く」ということで決まり、
 興味のなかったわたくしは、願望が叶わずすっかりふてくされ始めた千歌のほっぺたを突きながら動向を見守っていました。
 鞠莉の戻れなくなるかもしれないという脅迫に恐れをなした面々は、そんな訳はないと思っていた私に白羽の矢を立て、
 もしもの世界に向かうことになったのです。

 とはいえ、怪獣が闊歩するような場所ではありませんし、
 なにより剣と魔法が活躍するような世界でもありません。
 状況が変わって殺伐とした世界に放り込まれたわけでもない自分は、
 慣れきったわたくし自身の部屋で起床しました。
 毎日のことですから、今自分が何をしなければならないか察したわたくしは、
 制服に身を通すことにしたのです、日付こそ分かりませんが登校するための準備を開始しなければいけない時間でしたから。
 ただ、その制服に身を通す途中にふと違和感を覚えました。
 何も身体に変調をきたすような何事かがあったわけではありません。
 バストサイズが鞠莉を軽く超えたとか、スタイルが果南ばりであったということも……まあ、期待をしないではありませんでしたが――
 そんなことはまったくない普段どおりの黒澤ダイヤで。
 しかし、何故か制服が二年生のものであり、慌てて生徒手帳を確認すれば
 自分は二年生であるということになっておりました。
 

 ただ、空想の世界ではあるので、
 そのようなこともあるもの結論づけ何食わぬ顔をして廊下に出、
 特に変化をしていない廊下を歩いていると、お手伝いさんが困ったように声をかけてきました。
 不肖の妹が時間になっても目を覚ましてくれないというので、放っておけと言おうかと思いましたが、なんと今日は入学式。
 ハレの日に寝坊をしてしまえば黒澤家の評判にも関わること、
 それに生徒会長の妹が初日から遅刻でもしてしまえば自身にも悪影響があるかも知れない。
 あらゆるリスクの回避は賢者の選択、ならば心を鬼にして布団を引っ剥がして起こすことぐらいはしてしまえるわたくしです。
 別に何か妹の部屋に入る楽しみがあるとか、変質者的な思考をしているわけではありません、ええ、まったくもって。

 Aqoursの活動を始めてから多少なりともスクールアイドルの知識を身につけ、
 興味はないなりのレベルとはいえ、流行っているグループくらいは知っていたと思いましたが。
 妹が熱烈にファンだと語っていたμ'sのポスターや、当時トップだったA-RISE……
 乱雑にあらゆる場所にはられているのを観るに、あまり敬意を感じられないのは、
 わたくし自身に妹の心情が理解できていないせいでしょうか? 少なくとも足の踏み場に貼ってあるスクールアイドルには多少同情してしまうんですが。
 ともあれルビィの部屋を興味深げに眺めることが主目的ではなく、未だに部屋に入られたことにすら気がついていない無垢な天使のような顔を眺め――
 姉の贔屓目がなくとも、妹は世界で有数の可愛さを誇ります。
 もちろん、わたくし自身もそれなりには可愛さがあるでしょうが、ルビィと比べれば雲泥の差と言ってもいいでしょう。
 このような純一無雑な愛おしさを観るに、もしも今後この子を泣かすような人間が現れでもすれば、わたくしはどのようにも悪になれると誓いましょう。
 柔らかな頬をつつくたびに罪悪感にも似た感情が湧いてきますが、それは妹が純粋無垢で穢れを知らないからでありましょう。
 新雪に足を踏み入れるのを躊躇ってしまうように、汚れのない白いワンピースが汚れてしまわぬよう警戒するのと同じように。
 プチプチと呼ばれる梱包材を潰してしまうように、癖になりそうな頬の触感は、禁じられている薬物を摂取――というのは少しニュアンスが異なりますか。
 幸せそうな寝顔を見ていると、もうこのまま眠らせておけば良いのではないかという状態になりかねないので、わたくしは深呼吸して布団を引っ剥がしました。

 
 未だに眠そうなルビィを叱咤して着替えを済ませ、
 朝食を摂りながら自らの置かれた状況を確認します。
 驚いたことにわたくしは新二年生になるというのです、
 そして会長は小原鞠莉。
 自分は生徒会に所属すらしていなく、入学式で登壇することもない。
 本日は休みであれど、興味深い会話を聞けたので浦の星女学院に行ってみようかと、そんな気にもなりました。
 ルビィがいくら真面目に働いていると言っても、あの鞠莉がまともに仕事をこなせるとは到底思えませんし、自分の友人がヨハネだということも疑わしい。
 想像したところで会話がまともに合うのも浮かびませんが、なんと少し前にも泊まりに行ったらしいのです、このわたくしが。
 首を捻りながら多少憮然とした態度で歩いていると、
 ルビィが気になることを言いました。

「渡辺曜ちゃんっていう飛び込みの凄い選手が入るんだって」
 確か千歌と同じ年ではなかったかと思いましたが、わたくしが二年という状況である以上は何事かイレギュラーな事態があっても不思議ではありません。
 ルビィはマルちゃんと友人関係にあるそうですから、さほど心配することはありませんが、あのヨーソロー暴走特急が何をしでかすかは分かりません。
 別に興味本位ではありませんが、一年生のクラスまでは同行することにしましょう。
 ついて来ないで欲しいみたいな顔をルビィがしておりますが、わたくしはあえて無視することにします。

 新入生と一緒に体育館に移動という算段になって、どうせいるなら生徒会の仕事を手伝って欲しいと言われたので、なんの関わりもない以上手伝えませんと言ったら、
 黒澤さんの優秀さは誰しもが認めるところだし、現生徒会の足りない部分を補うために協力して欲しいと懇願されてしまえば、
 それがおべっかや何かであれ多少気分も良くなるというものです。
 体育館に向かって生徒会の手伝いをしようとしたら、たくさんの生徒が鞠莉の補助に当たっていて、頼りない生徒会長だという感想を抱きましたが、
 なぜか頬を涙が流れたのです、友だちがいっぱい居て羨ましいとかいうわけではないんです、理由はまったく思い当たりませんが。
 自分が出る幕はまったくありませんでしたが、ダイヤがいるって聞いて来たと語ったヨハネと一緒に新入生の姿を眺めることにしたのです。
 一年前には彼女たちと同じ姿をしていたと言いますが、なにぶん想像ができなかったので首を傾げながら妹ばかり見。
 やはり地味な生徒ばかりと言っても、妹の華やかさは何分にも代えがたい。
 ルビィ専用のステージでも用意すれば良いかと思いましたが、ヨハネが嫌がらせか! ってツッコミを入れたので断じて違いますと否定しておきました。
 入学式が開始されてしばらく、登壇した鞠莉――
 そして告げられる浦の星の未来。
 もしもの世界に居てもなお廃校の危機を迎え、わたくしは本当に大事なものを思い出しました。
 自分自身がやらなければならないこと。
 頼りないAqoursの面々を引っ張りラブライブで優勝を果たすこと。
 廃校の危機を救い母校がいつまでも存続すること。
 見果てぬ夢を抱きながら、元の世界に戻ることを望み、
 私は現実世界へと帰還を果たすことになるのです。

 
 その後の練習で多少熱が入ってしまったのは、
 無理からぬ事なのかも、しれませんね。

「鞠莉の家ががギャグマンがレベルのお金持ちだったら」

(担当 小原鞠莉)

 実は私――宇宙帝王の娘なの。
 などと告げたところで、夏の暑さにやられてしまったとか、
 いい病院を紹介しましょうかと心配されてしまうのがオチね。
 小原鞠莉というのは偽名で、本名は――あら、地球の言葉では表現できないみたいね?
 この作品を読んでくれるみんなには、オハラマリとするのが近い名前である程度の認識で
 構わないと思うの、別に私の本名なんてどうでも良くて、私が何をするかのほうが、
 よっぽど重要であると思うしね、シャイニー!
 普段は月に住んでいて、地球降下エレベーターに乗って淡島ホテルにたどり着く、
 とても長そうな乗り物だと思うかも知れないけれど、とんでもないすごい技術で
 快不快を特に感じることもなくホテルに到着することが出来るの。
 私にとっては、地球製のエレベーターの質の悪さに驚きだけれど、
 宇宙規模で言えば地球なんて規模の小さい未開の惑星であるから、
 技術レベルが低いのは致し方無いと言ったところであるのかしらね?
 

 最初地球にやってきた時には、富士山を見て大騒ぎしている地元民を見て、
 あまりのレベルの低さに失笑をしてしまったものだけれど。
 ――まあ、未だに地元の人たちの富士山への過剰な評価とか、
 日本国民の富士山信仰は微妙に理解が出来ていないのだけれど、
 それよりも地球の規模の7割近くを占める海のほうがよほど魅力的であるし、
 水というものが宇宙においてもアピールポイントとなりうることを地球人は少し理解したほうが良い
 ――それをお気に入りの果南に告げたところで。

「海は広大かも知れないけれど、広すぎてよくわかんないし」

 果南が特別頭が硬いのか、
 地球人が視野が狭いのかは私の判断するところではないけれど、
 未だに私のアプローチに振り向かないあたり、
 頭がストーンといえば良いのかも知れない、
 日本の言葉で言うなら岸壁の母といえば良いのかしら?
 ――なんか違う気がするわね?
 果南の誕生日をダイヤと一緒に祝おうとなった時に、
 プレゼントが何が良いのか思いつかなかったので、
 私の世話役に相談してみたら、
 星の一つでも贈れば私の偉大さに気がつくのでは? 
 と言われたので、それを鵜呑みにして
 今度ナメック星を贈るから貰う準備をしておいてと言ってみたら、
 そんなスケールの大きいプレゼントはいらないと告げられてしまい意気消沈。
 ダイヤには地球規模のプレゼントしろと怒られてしまうし、
 仕方がないので思いきって、当時流行していたたまごっちを贈ったら
 死ぬほど喜んでくれたけれど、私のことを一時的に構ってくれなくなったので、
 喜びと悲しみで言えばフィフティ・フィフティと言ったところかしら?
 

 今度もまた果南の誕生日がやって来るので、
 自分で考えるのも上手く行かなかったものだから、
 今度は思いきって欲しいものが何かを問いかけることにしたの。
 これで私が欲しいとか言われれば、
 エロ漫画でありがちの私を食べて作戦を実行するところだったけれど、
 あのお硬い果南がそんなタワゴトを言うわけもなく、
 じゃあ誕生日までに考えるとかすっとぼけたことを言うので、
 仕方がないから果南が大好きでたまらないダイヤと一緒に拉致することにした。

 口ではあまり不謹慎なことはやめるようにというダイヤではあるけれど、
 いざ拉致をするにあたっては証拠を残さない方法とか、目撃者を消す方法とかを
 実体験を元にして教えてくれるあたり黒澤家のヤクザっぷりが素晴らしい。
 彼女の好きなエリーチカなる人物みたいに言うなら、ビックハラショー。
 抵抗されるといけなかったので、ラノベのアニメ化とかでよくタブー化される
 未成年飲酒で無事問題を解決し、宇宙ゴリラ専用の拘束器具を身に着けさせた。

「果南さんは水があると抜群の力を発揮しますわ
 でもだいじょうぶ、乾燥させると味は良くなりますが縮みます」

 干物か。
 ともあれ無事に拘束も完了し、
 目を覚まされる前にマインドコントロールを実行する。
 これはかつて一世を風靡した、カーメン教なる人物が実行した方法で
 大抵のやつは言うことを聞いてくれる、聞かないやつはコロせばいい。
 ユル・ゲラーなる人物に暗示を任せしばらく、果南が目を覚ました。
 ここで鞠莉に服従を誓い、一生愛することを誓わせれば良いのでは?
 なんて思いついたけれど、そこまでする気はなかった、
 愛は真実であるべきだものね? まあ、愛は万能じゃないけど。

「ミス果南、あなたが今一番欲しいものはなんですか?」

 多少緊張しながら私は問いかけた。
 心の底から欲するものを告げるとのことであったので、
 内心、少しだけ鞠莉が欲しいということを望んでいたけれど、
 まあ、あなたと出会ってよかったみたいな表現でも構わない、
 最近じゃ化粧品の広告でも使われていて、ちょっと言葉として価値が下がってるけれど。

「私は……お金よりも愛情がほしい」

 誰の、などと問いかける必要はない、
 万事私の愛情がほしいに決まっている、
 片割れのダイヤも同じように思っているみたいだけれど、
 黒澤家はあくまで地球規模、
 しかも地味な静岡とかいう辺境の地の住人、
 山梨と富士山を巡って争っている田舎者の愛なんて、
 宇宙規模の愛情を持っている私と比べれば無いようなもの、
 宇宙ナンバーワンアイドルの胸のサイズと似たようなものである。

「果南さんはど、どんな相手の愛が欲しいんですの!?」

 同業のスクールアイドルからクールでかっこいいと言われたいらしい
 次代黒澤家の当主が鼻息も荒く果南に問いかける。
 血迷った感のある独断専行ではあるけれど、
 ともあれ敗北者としてm9(^Д^)プギャーするには、
 これくらい負けフラグが立っている相手のほうが滑稽で面白い。

「――異性の愛が欲しい」

 パードゥン?
 ちょっと意味のわからない地球の単語が聞こえてきたわね?
 異性? それは食べると美味しいエビの語頭につく単語のこと?

「自分を大切に扱ってくれる異性が欲しい、
 赤ちゃんも欲しい、実家を安泰にしたい――」
「ク……ククク……ハハハハハ!?」
「鞠莉さんが壊れましたわ!?」

 まさか果南が異性愛者であったなんて、おかしい、
 信じられない、ヒルマンみたいに言うならシンジラレナーイ!
 
「ダイヤ、地球上の男性という男性を抹消しましょう」
「――致し方ありませんわね」

 躊躇われるかと思いきやシスコンお姉ちゃんは見事な同意。
 妹が男性恐怖症であるから、異性に関して良い感情を持っていないのかも知れない。

「全砲門開け! 地球上の男性に向けて一斉掃射!」
「やめるずら?」

 私の首筋に叩き込まれる手刀。
 もうすでにダイヤは虫の息、私は倒れ込む身体を支えながら
 国木田花丸と名乗った後輩を見上げた。

「この地球を好きにするのはなろう転生者のマルにおまかせずら」
「……聞いたことがある、なろう転生者……とは」

 全ては主人公の都合に良いストーリー構成。
 基本的に主人公の仲間は主人公を持ち上げることしかしない。
 社会通念上の善悪が価値基準ではなく、
 自分の都合によって善悪が変わっていくチート仕様。
 敵キャラは貴族などの目上の人間が中心で、
 いかなる聖人君子であろうとも主人公の敵となった時点で
 惨たらしい最期を約束された勝利の剣。

「転生知識で異界の民を蹂躙するのが趣味……まさか……」
「ふふ、いくら宇宙最高の軍事レベルを誇っていたとしても、
 "この世界”にいる以上、異世界転生者には勝てないずら~」

 ――こんなやつを送り込んできた女神なる存在に伺いたい。
 なんで異世界転生するやつって、異世界を蹂躙するようなことをしても何も思わないの? 神なの?

「勘違い系ギャグ漫画主人公の果南」

(担当 松浦果南)

 昨日ダイヤが、もうすぐ台風が直撃する予報だから
 淡島に戻らずにどこかで泊まったほうが良いのではなどと言うので、
 いざとなれば海を渡ればいいじゃん、私の庭みたいなもんだし、
 と、真顔で言ったらアホなゴリラを見るような目で見られてしまった。
 仕方がないのでわかったわかった、今海を渡って淡島に行けばいいんでしょ
 と言って鞠莉をお姫様抱っこして家に帰ったけれど、
 よく考えたら鞠莉を連れてくる必要は一切なかったのでちょっと反省。
 まあ、彼女は淡島ホテルで一緒に泊まりましょう付き合い始めの記念に、
 なんてことを言ったけれど、家に帰ってテレビが見たかったので丁重に断ったら、
 知らない! とビンタを食らってしまったけれど、そのうち忘れると思う、痛くなかったし。
 昨日そのような経緯もあって、なんか風が強いなあって思って外に出たら、
 やばいくらい猛烈な台風がやって来ているから外に出るのは危険だとじいちゃんが言ったけど、
 そういうのは年寄りの死に水だって言っておいた。
 風が吹いている道中で鞠莉の機嫌も直っていると思って淡島ホテルに向かう。
 危ないから外に出るなって言われたじゃないですか! とマネージャーの人が
 本気で憤慨している様子だったけど、家を追い出されちゃって
 と言ったら不憫そうな目で見られてしまった。
 ただ、鞠莉が会いたくないと言っているとのことだったので、一度外に出て
 壁をダッシュして最上階のスイートルームに向かうことにした。
 なんかやけに厳重に色々と対策してあったけど、それを破壊して侵入したら
 私を[ピーーー]気なの!? と叫ばれてしまって困ったので鞠莉の顔を見るために苦労した
 と言ったらすぐに機嫌を直してくれた、女心と蒼井そらっていうし。

 学校に行くと告げたら、今日は休校と要領の得ないことを言うので、
 強制的にお姫様抱っこして海を叩き割って道を作り、浦の星女学院にたどり着いたら
 本当に休校だったので、憂さ晴らしで台風を吹き飛ばしてやった。
 しばらくテレビでは原因不明の気象現象で騒がれることとなった。

「私……またなにかやっちゃいましたかなん?」

 とある日。
 今日は練習がある日だと千歌から電話がかかってきて、
 すっかりダイビングをしようと思っていた私ががっかりしながら浦の星女学院に向かっていると、
 何度も電話をかけてきた千歌や、その友人の梨子や曜と言った面々が
 このあたりには見かけることのないチンピラに声をかけられていた。
 耳をそばだてて聞いてみると、なんとナンパをされているらしい。
 ダイヤや鞠莉とかには縁がない代物だし、千歌とか曜がその対象になるわけがないから、
 おそらく梨子目当てで声をかけられているんだと思う。
 はっきり言っていい気味ではあったけれど、幼なじみのよしみで助けることにする。

「ちょっと、その子たち困ってるみたいだから」
「ああ!? なんだお前!?」
「止めたほうが良いよ、内浦で悪いことすると黒澤家で内蔵売られちゃうから」

 仕事で不手際犯すと指を落として責任を取らないといけないと評判。

「ハッ! 黒澤だか、上沢だか知らねえが、この北沢に敵うやついねえから!」
「へえ、面白いね? スポーツか何かやってたの?」
「いずれはプロ野球でトリプルスリーやる男だから覚えておけよ!」
「わかったわかった、トリプルスリーだかハットトリックか知らないけど頑張って」
「と、よく見てみればお前イイカラダしてんじゃん、お前も遊ぼうぜ!」

 肩に手を触れようとしたので、反射的に相手の手を取って天高く放り投げてしまった。
 衝動的にやっちゃったので、加減がきかずに北沢クンはしばらく落下してこなかった。
 なんとか大気圏を通り抜けることは避けられたみたいだけど、
 虫の息だったので蘇生術で復活させておいた、
 なお、そのエピソードを知ったダイヤに死ぬほど怒られて腎臓売ればいいの? 
 って言ったら、
 あなたの腎臓なんて売ったところで金になんかならない! とまた怒られた。

「また私、なにかやっちゃいましたかなん?」

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