のぞにこえり≪三年生がいちゃつくだけ≫(27)


 絵里「ねぇ希」

 希「なぁに、えりち」

 絵里「にこって天使だと思わない?」

 希「唐突にどうしたん? あと言っとる意味がよう分からん」

 絵里「だってにこよ!? キュートな笑顔もスモールな身長もミニマムな胸元もすべて素晴らしいわ!」

 希「それ本人の前で言ったらぶっとばされるで」

 絵里「それだけじゃないわ! 自分の信念を貫く強さも周囲に対する気配りも控えめでなだらかなおっぱいもよ!」

 希「いや、最後ので台無しやん」


 絵里「そんなにこと一緒にアイドルが出来て私たちは幸せね!」

 希「そうやね。今のえりちとは遠慮したいけどね」

 絵里「雑っ! さっきからツッコミが適当すぎよ!」

 希「ほなら言わせてもらうけど、そういうんは一人のときに爆発させてよ! 付き合わされるこっちの身にもなって!」

 絵里「希はにこのこと、嫌い?」

 希「結論が飛びすぎやん! なんでそういう話になるの!」


 絵里「じゃあ好きなのね!」

 希「ほんま普段は賢いくせにダメなときはとことんポンコツになるんやから。さっきから会話になってないやん!」

 絵里「あぁ~早くにこ来ないかしら」

 希「あ、なんか腹立ってきた。ポニーテール三つ編みにしとこかな?」アミアミ

 にこ「おつかれー。あら、二人だけなのね。・・・・・・絵里、なにその髪型」

 絵里「にこ!」パアァ

 希「あぁ・・・・・・来てもうた」


 絵里「髪型? そんなのいつも通りよ!」

 にこ「少なくともいつも通りではないわね。しかもすっごく変」

 絵里「そんなことより!」

 にこ「? なによ?」

 絵里「にこ!」

 にこ「だからなに?」

 絵里「甘えさせて!」

 にこ「は?」


 絵里「その細い身体にぎゅーってしたあと薄い胸に頬ずりさせて!」

 にこ「状況がよく分からないんだけど、ケンカ売られてるのだけは理解できたわ」

 希「一発くらいなら叩(はた)いてもええよ」

 絵里「ひどいっ!?」

 にこ「で? なんなのこれは?」

 希「絶賛ポンコツモード中や」

 にこ「なるほど納得」


 絵里「納得されてるのが納得いかないんだけど、とりあえず抱きついていいのね?」ソワソワ

 にこ「嫌よ」

 絵里「何故!?」

 希「みんな遅いなー」

 にこ「なんで同級生に鬱陶しいスキンシップされなきゃいけないのよ。下級生や妹たちならともかく」

 絵里「なら私もにこの妹になるわ!」

 にこ「いらん」


 絵里「そう言わずに! にこお姉ちゃん!」キャピッ

 にこ「ちょ、ホントやめて寒気がした」アトズサリ

 絵里「ガチのドン引き!?」ガーン

 にこ「甘えるなら希にしときなさいよ」

 希「流れ弾飛んできた!? ウチを巻き込まんといて!?」


 絵里「えぇー、希は息ができなくなりそうなんだもの。無駄に大きいから」

 希「えりち人のこと言えるん!?」

 にこ「あんた今、一言で二人同時にケンカ売ったわけだけど、その辺分かってる?」ジトーッ

 絵里「そ、そんなに怒らなくてもいいじゃない。悪かったわよ」シュン

 希「あらら、落ち込んでもーた。まぁこれで少しは静かになるかな?」

 にこ「あんたも大概冷たいわね」


 絵里「・・・・・・・・・・・・」ションボリ

 にこ「・・・・・・あーもう!」

 絵里「にこ・・・・・・?」

 にこ「一回だけよ!」

 希「おっ?」ニタッ

 絵里「にこ?」

 にこ「一回だけだかんね! ホラ来なさい!」

 絵里「にこ! にこぉ!」モギューッ


 にこ「ぐえっ! つ、強い強い! 抱きしめる力が強いってのよ! 苦しいってば!」

 絵里「にこぉ~・・・・・・」スリスリ

 希「こりゃ耳に入っとらんね」パシャッ

 にこ「撮るんじゃないわよっ! あと絵里は胸元に頬ずりしない!」

 絵里「にぃ~こぉ~」サスサス

 にこ「ぎゃああっ!? なにお尻撫でてんのよ!? お終い! もうお終いよ!」


 絵里「にーこっ♪」ニコッ

 希「ぷっくく・・・・・・っ! なにコレめっちゃおもろいやん・・・・・・!!」REC

 にこ「希あんたあとで覚えときなさいよ!? 絵里もなに満面の笑みを浮かべてるのよ! 離れてってば!」グググッ

 絵里「にぃ・・・・・・こぉおおおっ!」ギュウウウッ

 にこ「なにこの子全然剥がせない!? ていうか痛い痛いっ! せぼ、背骨がぁ!」ミシミシッ

 希「一回だけって言ったからなるべく長引かせようとしとるんやない?」


 絵里「にこっ」コクッ

 にこ「わかっ、分かったから! また甘えさせてあげるから! だから放して! いたいぃ~っ!!」メリメリメリッ

 絵里「ホント!?」パアァ

 希「久しぶりに"にこ"以外の言語が出てきたね」

 にこ「ホントよホント! にこにーウソ吐かないわ。だから放して? ね?」ウルウル

 希「痛くて涙目になっとるやん」


 絵里「にこ・・・・・・にこぉ!!」ムギュウ!

 にこ「もがっ!? んーっ、んーっ!」ジタバタ

 絵里「にこ・・・・・・。ああ、にこ・・・・・・」

 希「感極まって抱きしめるんもいいけど、そろそろ放してあげないとにこっち窒息するで?」

 絵里「あっ、にこ!」パッ

 にこ「ぷはっ! ぜーっ、はーっ」ハァハァ


 絵里「にこ、大丈夫?」オソルオソル

 にこ「大丈夫なわけないでしょうがっ! あんたわたしを殺す気!?」ギロッ

 絵里「そ、そんなつもりじゃ・・・・・・。ごめんなさい・・・・・・」シュン

 にこ「謝るくらいならこの無駄な脂肪分寄こしなさいよ!」グワシッ

 絵里「ちょ!? いたっ、いたたたたっ! もげるっ、胸もげちゃうぅ~!!///」グニャングニャン

 希「ぅおお・・・・・・。えりちの豊満なバストがにこっちの手によって形を自在に変えていく・・・・・・」ゴクリ




 絵里「ぅう・・・・・・ぐすっ・・・・・・」シクシク

 にこ「悪かったってば。気が動転してたのよ。お願いだから泣き止んでよ。あんたに静かに泣かれると心がキリキリ締め付けられるのよ。ね? 絵里ってば」

 希「そりゃ、あんだけ乱暴に揉みしだいたらこうもなるやろ(しもた、見とれて写真撮るの忘れとった。不覚)」

 にこ「だからこうやって何度も謝ってるんじゃない」

 絵里「ぅええ・・・・・・ひっく。うぅ・・・・・・」ポロポロ

 希「全然泣き止んでないけど」


 にこ「全くもう・・・・・・よーしよーし。そろそろ泣き止みましょうねー。いい子だから、ほら」ナデナデ

 絵里「・・・・・・・・・・・・」グス

 希「おっ?」

 にこ「泣き止んだ?」スッ

 絵里「ふえぇ~・・・・・・」メソメソ

 にこ「まだダメなの?」ナデナデ

 絵里「・・・・・・・・・・・・」ピタッ


 にこ「・・・・・・・・・・・・」スッ

 絵里「うぇ~ん」

 にこ「あんたもう泣いてないでしょ!」ペシッ

 絵里「あたっ」

 希「ウソ泣き下手やね」

 にこ「はぁ~・・・・・・。なんかどっと疲れたわ」


 絵里「肩でも揉みましょうか?」

 にこ「いい。しばらくわたしに近づかないで」

 絵里「そんなっ!?」ガガーン!

 希「ウチがやろうか?」

 にこ「そうね、お願い」

 絵里「なんで希ばっかり!」


 希「信頼の差や」ドヤァ

 絵里「むかっ」カチンッ

 希「おぉ~、にこっちの肩ちっちゃいなぁ。でも結構凝っとるな」モミモミ

 にこ「まー色々忙しいしねー」フゥ

 絵里「ねぇにこ! 希より私の方が信頼されてるわよね!?」グイッ

 希「そんなわけないやん! 現に今だって肩揉み嫌がられたやん!」グイッ


 絵里「そうだけど! 普段の親密度は私の方が上のはずよ!」グイッ

 希「スキンシップの多さではウチの方が上や!」グイッ

 絵里「それただ嫌がるにこにわしわししているだけでしょ!?」グイッ

 にこ「」ブチッ

 希「せやから――」絵里「なによ――」

 にこ「あーもうっ!! 前から後ろから鬱陶しいのよ! おでこと後頭部に嫌味のように押し付けんじゃないわよ88と90!」

 希「バ、バストサイズで言わんでも・・・・・・」


 にこ「大体あんたたちの信頼度なんて大差ないわよ!」キッ

 絵里「そ、そんな・・・・・・」

 にこ「・・・・・・二人とも大事な友達だもの。優劣なんか付けらんないわよ」フン!

 のぞえり「「にこ!」っち!」パアァ

 にこ「ふんっ!//////」カァ

 絵里「あーもうっ、にこ!」モギューッ

 希「にこっちぃーっ!」ムギューッ


 にこ「うわっぷ!? だから一々抱きつくんじゃないわよ!」ジタバタ

 絵里「もう、もうっ! にこってばホント可愛いわね! 抱き締めちゃいたい!」ギュウッ

 にこ「今正に抱き締めてんのよ私の許可なしに!」

 希「にこっち・・・・・・ウチ今ならおっぱい出るかも知れへん///」イソイソ

 にこ「出るわけないでしょなに母性に目覚めてんのよ!? 服を脱ぐな! シャツのボタンをつけなさい!」

 絵里「にこぉ」ムギュ!

 希「にこっちぃ」モギュ!

 にこ「あぁーもう!! あんたらやっぱり絶交よぉーっ!!!!!」





 二年生&一年生「「「「「「三年生がいちゃついてて部室に入れない・・・・・・」」」」」」」




 終わり


 なんかいちゃいちゃというより、わちゃわちゃになってしまった気がする。

 お目汚し失礼しました。

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