にこ「パルプンテボタン」 (123)

ラブライブ板のスレが落ちちゃったのでこっちに移動

同居してる3年生の話です

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にこ「食器並べてー」

絵里「はーい」

希「ん?」

にこ「どうしたの?」

希「何これ」

絵里「どれ?……ボタン?かしら」

にこ「希、また変なの買ってきたわね」

希「ウチやないよ」

にこ「捨ててきなさい。まったくもう、余計なものばかり買ってくるんだから」

希「ウチやないって!」

にこ「じゃあ絵里?」

絵里「私でもないわよ」

にこ「えー、じゃあ何よこれ」

希「ウチと対応違う」

にこ「うるさいわね。とにかく何よこれ」

絵里「テレビだとガスがぶしゅー!ってなったりするやつよね」

にこ「いやいや、そんなのならないでしょ」

希「実はカメラ回ってるとか」キョロキョロ

にこ「盗撮じゃない」

絵里「あら、すっぴんだわ。どうしましょう」

にこ「いやそうじゃないでしょ」

希「大丈夫。えりちはすっぴんでも綺麗やから」

絵里「やだ、褒めても何も出ないわよ」

にこ「そうじゃないでしょって!!」

希「ああ、にこっちも大丈夫よ。とても年相応には見えないし」

にこ「どういう意味よ」

絵里「にこはいつまでも可愛いってことよ」

にこ「ふん、あったりまえでしょ!にこっ♡」

希「気持ち悪……」ボソッ

にこ「はぁ!?」

絵里「あら、横に何か書いてるわ」

希「あ、ホント。なになに……パルプンテボタン?」

にこ「パルプンテ?それってドラクエの?」

希「そう、かな?」

絵里「ぱるぷんて?」

にこ「あらあんた知らないの?」

絵里「I don't know」

にこ「なんで急に英語で返事するのよ」

希「ドラゴンクエストっていうゲーム機出てくる呪文や。唱えるまで何が起こるかわからないっていうお遊び要素的なやつ」

絵里「へぇ……そうなの。初めて知ったわ」

希「えり は かしこさが 1 あがった !」

絵里「?」

にこ「茶番よ」

希「にこ は むね が なくなった !」

にこ「はぁん!?」

希「あ、元々ないか」

にこ「」プチッ


パシーン!

絵里「つまり、このボタンは押すまでどんなことが起こるかわからないってこと?」

にこ「でもゲームの話よ。現実でありえなあでしょ」

希「いたた……」サスサス

絵里「んー、というかいつからこのボタンあるのかしら」

にこ「さっき片付けてた時は何も無かったけど」

希「まさにスピリチュアルやねぇ」

にこのぞえり「……」

希「……押してみる?」

にこ「えー……」

絵里「うーん……」

希「気になるやん?このままにするのもアレやし」

にこ「……そうね、分かったわ」

絵里「ちょっと怖いけど、やりましょう」

希「そうこなくっちゃ!じゃあ、はい」スッ

にこ「は?」

希「え?」

にこ「いやいや、何で私に?」

希「やるって言ったやん」

にこ「いやあんたが押す流れだったじゃない!」

希「こういうのはオチ担当がまずやるって相場が決まってるのよ」

にこ「どこの相場よ!あんたが押しなさいよ!」

絵里「まぁまぁ二人とも、落ち着いて」

のぞにこ「」ジロッ

絵里「ん?」

のぞにこ「」バッ

絵里「えっ」

ガシッ

にこ「あんたが押すのが1番丸く収まるのよ!」ググググ

絵里「やぁ!ちょ、待ってって!」ググググ

希「押したらチョコあげるから!」ググググ

絵里「そんなので釣られないわよ……!」ググググ

にこ「こんの……!」ググググ

絵里「んんっ!」ググググ

希「ほっ」パッ

にこ「えっ」フラッ

絵里「あっ」フラッ


ポチッ


にこえり「あーー!」

希「おおっ!」ワクワク

シン


にこ「……?何も――」


ゴッチーーーーーーーン!!


にこ「いっ!!?!?」

絵里「たぁ!??!?」

希「た、タライ落ちてきた!」

にこ「な、なによこれぇ……!」

絵里「いたい……ロシアが見えた……」

希「……」ヒョイ


にこ「~~」バタバタ


絵里「~~」ゴロゴロ


希「……面白いやん」ニヤァ


にこ「は?」

絵里「希?」

希「ほっ」ポチッ

にこえり「!!」バッ


にこ「……?」

絵里「?」

希「何も起こら――臭っ!」

にこ「へ?臭い!」

絵里「な、なにこのにおい!?」

希「わっ!夜ご飯が全部くさやになってる!」

にこ「はぁ!?何でよ!?」

絵里「ぼ、ボタンのせい!?」

にこ「ちょっとどうなってんのよ!食べられないじゃない!!」

希「あっはっはっは!臭い臭い!」

絵里「なんで笑ってんのよ!」

にこ「ちょ、どうにかして」

希「ほっ」ポチッ

にこ「あ、ちょっ!」


スン


にこ「ん?」

絵里「あれ?」

希「およ?」


にこ「……んっ」クンクン

絵里「……臭いが」

希「あれっ、ご飯が元に戻ってる」

にこ「ん、頭の痛みが」

絵里「無くなったわね……」

希「どういうことやろ?」

にこ「んー……?」


グゥー


にこ「!」

絵里「……」

希「……とりあえずご飯食べる?」

にこえり「そうね」



にこのぞえり「……」


『パルプンテボタン』


にこ「……どうする?これ」

希「とりあえず押してみたらいいんやない?」

にこえり「やめなさい」

希「はい」

絵里「本当に何が起こるか分からないみたいね」

にこ「タライとか生まれて初めて落とされたわよ」

希「ドリフくらいやと思ってた」

絵里「ド、ド、ドリフの大爆笑~♪」

にこ「あ、絵里ちゃんとDVD返しときなさいよ。明日まででしょ」

絵里「そうだったわ。仕事行く時に返しとくわね」

希「でもでも、さっき押した時元通りなったよね」

にこ「そうね、どういうことかしら」

絵里「3回押したら元に戻るとか?」

希「そうなんかな」

にこ「分からないわよ。偶然かも」

絵里「『元に戻る』っていう現象がたまたま起こっただけっていう可能性もあるわね」

希「んー……そうやね」

にこのぞえり「……」

希「……もう一回押してみる?」

にこ「いやそれは」

絵里「やめた方がいいんじゃ……って思うけど、このままじゃ何も分からないわね」

にこ「え、ちょっと絵里?」

希「よーし決定!決めたら即行動!」ポチッ

にこ「あっ!」

パァン!!


にこ「にごぉ!?」

絵里「にこ!?」

希「にこっちのツインテが爆発した!」

にこ「ちょ、何でまた私……!」

絵里「!にこ、それ……」

にこ「な、何?何が起こったの?」

希「あっはっはっは!ツインテに花が咲いてる~!」

にこ「はぁ!?どういうことよ!」

絵里「にこ、鏡」スッ

にこ「わっ!花だらけになってる!」

希「あははは!花咲かばあさんや~!」

にこ「あんたさっきから笑いすぎなのよ!」

絵里「似合ってるわよにこ」

にこ「どうでもいいわよ!」

希「なんか平和やね~」

にこ「いや爆発してるんだけど」

絵里「次押してみる?」

希「いいよ~」

にこ「次私に押させて」

絵里「いいわよ、はい」

にこ「希の胸爆発しろ!」ポチッ

希「ええ……」

ポン


にこ「ん?」

希「わっ!」

絵里「頭の上に何か出たわ!」

にこ「こ、これはてなブロックよ!」

希「え、うそ本物?」

絵里「はてなブロックって、赤と緑のヒゲの配管工が叩くヤツよね」

にこ「そうそう。きのこ出たりするやつよ」

希「はえー、意外とでかいんやねぇ」

にこ「こんなものまで出るんだ……何このボタン」

希「世界観ガン無視やな」

絵里「ね、ね、叩いてみる?」

にこ「何でちょっとワクワクしてんのよ」

絵里「面白そうじゃない」

希「そうやね。じゃあ、にこっち」

にこ「何でいっつも私なのよ!たまにはあんたやりなさいよ」

希「えー?だってウチそんなキャラやないし」

にこ「関係ないわよ。ほら!」グイッ

希「やーん、セクハラやー」

絵里「私叩く!」

希「おお、やる気」

にこ「じゃあ、よろしく」

絵里「ええ!」キラキラ

にこ「……何でそんな嬉しそうなのこの子」

希「さぁ……」

絵里「ほっほー!」ピョーン


ポン


ドュルルル


希「お、なんか出た!」

にこ「あれは……」


ポトッ


絵里「キャッチ!……ん?」

にこ「……椎茸?」

希「しょっぼ……」

にこのぞえり「……」

希「……次、押してみようか」

にこ「ええ」

絵里「これ食べれば大きくなるのかしら」

にこ「いやならないと思うけど」

希「次3回目やね」

絵里「元に戻るのかしら」

にこ「さっきと同じなら多分……でも分からないわね」

希「んー……とりあえず押してみようか」

にこ「そんなすぐ決めていいの?」

希「いやだっていつまでもツインテに花咲いたままで部屋にはてなブロック(使用済み)浮いてるってのも嫌やろ?」

にこ「た、確かに」

絵里「じゃあ次は私が押すわ」

希「おっけー」

絵里「いくわよー。えいっ」ポチッ


ボン


海未「ふんふ~ん♪」シャワシャワ


絵里「え、う、海未?」

にこ「裸!?」

希「おおっ!」●REC

海未「ふ~……はっ!何ですここは!?」

絵里「海未呼び出したってこと?」

にこ「へぇ、そんなことも起こるのね」

希「めっちゃオモロいなぁ~」●REC

海未「何の話です!お風呂に入ってたら……というか何ですかこれ!どういう事ですか!!何故あなた達ここに!?」

にこ「何でって……ここ私たちの家だし」

絵里「入浴中だったの?ごめんなさいね、海未」

希「……」●REC

海未「状況が理解できません!というか破廉恥です!」ブンブン

にこ「わっ!ちょっと暴れないでよ!」

海未「破廉恥ですぅうううう!!!」バタバタ

絵里「お、落ち着いて海未!」

希「海未ちゃん落ち着いて~」●REC

にこ「あんた何動画撮ってんのよ!!」

海未「うわあああ!!」ブンブン

絵里「あ、そこにはボタン――」


ポチッ


フッ


シン


にこ「消えた……」

絵里「……元に戻った、のかしら」

希「そうみたいやね」

にこ「今回は3回目じゃなかったわね」

絵里「ますます分からなくなったわ……」

希「んー……どういうことなんやろ」

にこ「……あ、もうこんな時間」

絵里「明日仕事だし寝ないと」

希「考えるのはまた明日にしようか」

にこ「そうね、寝ましょ」

絵里「……」

希「どしたん?えりち」

絵里「いや……はてなブロックって夢がないなって」

希「調子悪かったんやない?」

絵里「調子悪かったら椎茸が出てくるの?」

希「多分」

にこ「テキトー言ってないで寝るわよ」



真姫「なるほどね……」

にこ「何かわかる?」

真姫「いや分からないわ」

絵里「まぁ、そうよね」

希「ワシワシしてもダメ?」

真姫「ダメよ」

希「そっか~……」ワシワシ

にこ「ぎゃああああ!!何で私に!」

希「なんとなく」

にこ「やめなさいこら!」ゴチン

希「あてっ」

海未「つまり、私がこの前あなた達の部屋に移動したのはこのボタンのせい、というわけですか?」

絵里「そうよ」

海未「にわかに信じられません……」

希「事実よ。ほら」スマホスッ


『破廉恥ですぅうううう!!!』


海未「ひゃあああああ!!」バチーーン!

希「へぶっ!!」

海未「なぜ動画を撮ってるんですか!?馬鹿なんですか!?」

希「いい右だ……」

海未「消しなさい!今すぐ!」ユサユサ

希「あばばばばけけけけすすすすすあばばばば」ガクンガクン

真姫「取り敢えずどんなものか押してみて……」スッ

にこ「」バッ

絵里「」サッ

希「」カポッ

真姫「何してんのよ」

にこ「いや、だって何が起こるかわからないし」

絵里「いつでも逃げられるように」

希「安全確保」

海未「そこまでなのですか?」

絵里「ええ。あなた達も構えといた方がいいわよ」

にこ「希、何よそのヘルメット」

希「買ってきた」

にこ「私の分は?」

希「無いよ」

にこ「ちょっと何よ自分だけ」

希「やめて引っ張らんで」

にこ「寄越しなさいよ」

希「胸がない人がつけたら死ぬんやこのヘルメット」

にこ「デタラメ言ってんじゃないわよ!」

絵里「だったら私がつけても問題ないでしょ?貸して」

希「ダメ!」

絵里「貸してよ!」

にこ「邪魔よ!これは私が付けるの!」

絵里「にこは小さいから大丈夫よ!」

にこ「どういう意味よ!」

海未「こら、三人とも暴れない!」


ワーワー!ドタバドタバタ


真姫「……」ポチッ

ネチャッ


にこ「きゃあ!!何これ!?」

希「ネバネバする!」

絵里「な、納豆!?」

海未「ひぃいいい!!何ですかこれ!?」

真姫「驚いた……本当だったのね」

にこ「真姫!あんたボタン押したわね!」

絵里「臭い……納豆臭い……」

希「ネバネバビーム!」

海未「やめてください!何楽しんでるんですかあなたは!」

真姫「何の脈略も前触れもなく納豆が……どういう原理かしら」

にこ「とりあえずボタン押してくれる?」

真姫「どうして?」

にこ「元に戻るかもしれないから」

真姫「ああ、さっきそんなこと言ってたわね」

海未「でもまた何か起こる可能性があるのでしょう?」

絵里「そうね。何回目で戻るかは分からないわ」

希「100回目かも分からんし」

真姫「ふうん……」

にこ「真姫?」

海未「どうしたのです?」


ポチッ

ズン!

希「わっ!」

絵里「ヘルメットが!」

にこ「めちゃくちゃでかくなったわ!」

海未「どど、どうなっているのですか!?」

真姫「へぇ……!」

希「すごいなーこれ。住めるんやない?」

にこ「家の中にさらに住むとことろあってもねぇ」

希「にこっちの巣……と」

にこ「ちょっと何書いてんのよ」

海未「何ですこれ……もう意味がわかりません」

真姫「……」

絵里「真姫?」

真姫「……」ポチッ


ポン!


絵里「?」

希「ん?あっ!」

にこ「ぷっ!あんた頭に花が咲いてるわよ!」

絵里「え?ホント?」

希「あははははは!」

にこ「ははは!ちょっとアホっぽいわね!」

絵里「アホっぽいってどういうことよ!」

海未「……ぶふっ……!」プルプル

絵里「あー!海未まで笑ったわね!」

のぞにこ「あははははは!」

海未「……くくくふふふ」

絵里「笑わないでよ!」

真姫「……」ポチッ


フッ


にこ「!消えた」

絵里「今回は4回目だったわね」

希「お、頭に戻ってる」

海未「跡形もなく……臭いもありません」スンスン

真姫「……実験が必要ね」

にこ「え?」

真姫「……」ポチッ

ペカーッ!

希「わっ!胸が光り出した!」

絵里「の、希の胸が眩しい!」

にこ「どういうことよ!」

海未「何故か腹が立ちますね……!」

希「何で!?」

真姫「これからボタンを連続で押してみるわ。データをとるのよ」

希「で、データ?」

真姫「ええ。何事もデータをとるのは大事だからね」

にこ「え、ちょっとそれって」

真姫「さぁいくわよ!覚悟しなさい!」

絵里「真姫!ちょっと待っ――」


ポチポチポチ!

ーーー

にこ「はぁ……はぁ……」

希「疲れた……」

絵里「色んなことが起こりすぎて……もう意味がわからないわ……」

海未「なんです今日は……死ぬんですか私……?」

真姫「……良し」

にこ「何かわかった?」

真姫「全然」

にこ「はぁ?」

真姫「原理についてはね。どうやってこんなに様々なことが起こるかは全く分からないわ。不可思議すぎる」

絵里「じゃあ何がわかったの?」

真姫「分かったっていうか、元に戻るタイミングね。多くても何かしらが起こるのは4回連続まで。5回目では必ず元に戻るわ」

希「5回に1回ってこと?」

真姫「いや、そういうわけじゃないわ。リセットした時から数えて2回目だったり4回目だったりしたから。5回のうちどれか1回で元に戻ると考えた方がいいかもしれないわね」

海未「何回押したんでしたっけ……」

にこ「覚えてないわよ……」

真姫「30回よ。データとしては不十分だけど、これ以上はちょっとね」

にこ「確かに、もう勘弁よ」

グゥー

希「お腹すいたな~」

にこ「そうね、夕飯にしましょうか」

絵里「海未と真姫も食べていくでしょ?」

海未「いいんですか?」

真姫「え、ちょ、ボタン……」

にこ「取り敢えず置いときなさいよ。考えても分かんないんでしょ」

希「何はともあれ腹ごしらえや」

絵里「少し準備するから待ってて」

海未「あ、手伝いますよ」

にこ「たしか昨日の残りが……」

希「あ、昼に食べちゃった」

にこ「あんたねぇ!」


エエヤンユルシテヨ~ マッタクモウ


真姫「……どこまでもお気楽ね」



にこえり「パッピーバースデー!」パーン!

絵里「ありがとう。にこ、希」

にこ「はいはい、これプレゼント」グイッ

絵里「え、わっ」

希「これシャンパン」ドン!

絵里「ちょ、待っ」

にこ「あんたが好きなワイン」

希「えりちが好きなビール」

絵里「ふ、2人とも」

にこ「とりあけずシャンパンぶっかけられるのとワインを頭から被るのどっちがいいか答えて」

絵里「は?」

希「はいごーよんーさんーにー」カッカッカッ

絵里「え、あ、シャンパン!」

にこ「おっけー!」スポン!

絵里「あてっ」ポコッ

希「はいぶしゃー!」ブシャー!

絵里「あばばばば」

にこ「よしケーキ食べましょ」

希「ワイン開けるよー」

絵里「……」ポタポタ

絵里「切り分けるわよ、お皿出しなさい」

希「ふぁい……」

にこ「ぶった……このにこにーの顔をぶった……フルスイングで……」

絵里「何か言った?」

にこ「いえ何も」

絵里「全く……誕生日くらい普通に祝ってよ……」

希「何事も勢いが大事やん」

にこ「忘れられない誕生日になったでしょ?」

絵里「反省してないわね……」

希「ケーキナイフは人に向けるもんやないよ~?えりち~?」

にこ「ぼ、暴力なんてらしくないわよ!ほらにっこにっこにー♡」

希「いや寒っ」

にこ「はぁん!?」

希「仕切り直しー」

にこ「改めて」

のぞにこ「ハッピーバースデー!」

絵里「ありがとう、2人とも」

希「今日は飲もうか!」

にこ「そうね。最近何かと忙しくて飲めなかったし」

絵里「飲みすぎないようにね」

希「ダメよ~主役なんやから」

にこ「ほら、グラス出しなさい」

絵里「あ、ちょっと……もう、しょうがないわね」

希「誕生日くらい思いっきり飲みなされ」

にこ「そうよ」

絵里「ふふ……分かったわ。どんと来なさい」

ーー

希「ふー、飲んだ飲んだ」

にこ「いい気分ね」

絵里「ちょっと外の空気吸ってくるわ」ガタッ

カシャン

ポチッ

絵里「ん?」

希「お」

にこ「あ」

ブシューーーーーー!!


希「うわあああ!!シャンパンとワインが噴き出したーー!!」

絵里「あ、ボタン!ごめんなさい!」

にこ「あばばばば」ガボガボ

希「あかん!にこっちが顔面にくらい続けて身動き取れなくなってる!!」

絵里「にこ!今助けるわ!」

希「えりち!足元にボタンが」

絵里「にこー!」ポチッ

希「あっ!」

絵里「あべっ!」ズルッボテッ

にこ「おぅふっ!」ドシン!

希「わわっ、床がぬるぬるに!」

絵里「た、立てない」ヌルヌル

にこ「……」スィー

希「にこっちが気を失って平行移動してる!早くボタン!」

絵里「わ、分かってるけど滑って中々……!」

ボタン「」スィー

希「待てっ!このっ!」ヌルヌル

絵里「あ、ちょ、あぶっ」

ゴッチーン!

希「いったーーー!」

絵里「む、胸と違って……頭は硬いのね……!」

希「そ、そんなこと言ってる場合じゃ……って止まらん!」スィー

絵里「うわ、か、壁!」スィー


ドッシーーン!


ポチッ

フッ

絵里「……戻った……」

希「はらひろほろへ……」

にこ「……うぷっ……」

絵里「……もう、散々なバースデーね……」クスッ

ーー

にこ「めちゃくちゃ頭痛い……」

希「そりゃあんだけお酒浴びればねぇ」

にこ「うぅ~……」

絵里「はい、にこ。お味噌汁」

にこ「ありがと……」

希「ウチもたんこぶ出来たし……いたた……」

絵里「はい」

希「つめたっ!」

絵里「ちゃんと冷やしとかないとダメよ」

にこ「……なんであんたそんなに上機嫌なの?」

絵里「そうかしら?」

希「確かに」

絵里「ふふ、そうかもしれないわね」

のぞにこ「……」

絵里「シャワー浴びてくるわ」


トテトテ……

にこ「……未だに絵里のことがよく分からない時があるわ」

希「そう?」

にこ「何よ、希は分かってるの?」

希「にこっちもやない?」

にこ「……ふん」

希「ふふ……」

にこ「今日は1日寝て過ごしましょうかね」

希「ウチも~」ギュムッ

にこ「離れて暑い」

希「あ~ん、にこっちひど~い」

ウットウシイワネ! ニコッチノオニ~



絵里「あら、また楽しそうなことしてるわね」


ワタシモイレテー ダカラコッチコナイデッテ!



穂乃果「絵里ちゃん誕生日おめでとーー!!」

ことり「おめでと~!」

海未「おめでとうございます」

絵里「ありがとう、3人とも」

穂乃果「これが私からのプレゼントで」

ことり「これは私から」

海未「私からはこれを」

絵里「あら何かしら。楽しみね」

穂乃果「いやーお返しにショートケーキとかいいからー」

にこ「なんで誕プレに見返り求めてんのよ」

ことり「私はGODIVAのマカロン全種類でいいよ」

希「相変わらず可愛い声と顔でえげつないこと言うなぁことりちゃん」

穂乃果「冗談はさておきー……」キョロキョロ

絵里「どうしたの?」

穂乃果「海未ちゃんから聞いたんだ。面白いボタンが絵里ちゃん達の家にあるって」

海未「面白いとは一言も言ってません」

にこ「あんたには触らせたくないわね」

穂乃果「えー!なんでー!」

絵里「穂乃果に触らせると大変なことになりそうね」

穂乃果「大丈夫!押すだけだから!」

にこ「押すことが問題なのよ」

海未「やめなさい穂乃果。後悔しますよ」

穂乃果「海未ちゃんだけずるいー!私も押したいー!」

海未「子供じゃないんだからダダをこねない!」

ことり「でも私も気になるかも」

海未「ことり!」

希「まぁ話だけ聞くと面白いかもしれんなぁ」

にこ「面白くないわよ」

絵里「そうよ、大変なことになるんだから」

穂乃果「どんなことが起こるの?」

希「はてなブロックが出てきたり」

穂乃果「えっ」

希「アイスクライマーが現れたり」

穂乃果「えー!」

希「シャンパンとワインがにこっちの顔面に目掛けて噴き出したり」

穂乃果「やっぱり面白そうじゃん!」

絵里「チョイスの仕方に悪意があるわよ希」

にこ「しかも最後のは別に面白くないんだけど」

ことり「あ、あのケースがそうかな?」

穂乃果「どれ?どれ?」

ことり「あれ~」

穂乃果「おおっ!」タタタッ

にこ「こら穂乃果!」

海未「人様の家のものを勝手に触らない!」

絵里「希ー……」

希「そんな怖い顔せんといてよ~」

絵里「あなたは全く……!」

穂乃果「オープン!」カポッ

ことり「……シンプルだね」

穂乃果「もっとごっつい感じかと思ってた」

海未「穂乃果!絶対に押さないでください!」

希「押すなよ!絶対押すなよ!」

にこ「希ぃ!!」

穂乃果「押すなと言われれば――ポチッとな!」

ポチッ

ドパァン!!


絵里「え」

にこ「はっ」

穂乃果「ほ?」

ことり「んっ!?」

希「ほほぅ!」

海未「へ?……きゃあああああ!!」

穂乃果「海未ちゃんの服が弾けた!」

海未「いやああああ!!何故です何故です!!」

絵里「海未、落ち着いて!」

にこ「喚かないの!服貸してあげるから!」

ことり「海未ちゃん大丈夫!?」●REC

希「怪我ない!?」●REC

にこ「下がってなさい馬鹿ども!!」

とりあえずここまで
明日の夜更新できれば

海未「ぐすっ……何故こんな目にあうのです……」

穂乃果「よしよし」ナデナデ

ことり「これ面白いね~」

希「やろ~?」

にこ「あんたねぇ……」

絵里「ダメって言ったでしょ。なんで押しちゃうの?」

穂乃果「好奇心が抑えられなくて~」

絵里「穂乃果?」

穂乃果「絵里ちゃんこわーい」キャー

絵里「真面目に聞きなさい!」

にこ「……」グイーッ

穂乃果「いたたたた!」

にこ「何か言うことは?」

穂乃果「耳が痛い!ごめんなさい!」

にこ「ったく……」パッ

海未「はぁ……」

ことり「海未ちゃん大丈夫ー?」

にこ「よくもまぁ、抜け抜けと……」

希「ウチの服ブカブカやね~海未ちゃん、胸のところ寒くない?」

海未「金属バットってあったりします?」

絵里「あるわよ、はい」

希「渡したらあかんんんん!!」

にこ「なんでうちにあるのよ」

ことり「次私押したーい」

海未「ダメです!」

希「ダメって言ってもリセットするまで押さないと」

絵里「そうね。海未の服元に戻さないと」

海未「戻さなくていいです!このまま希似つ包まれて帰ります!」

にこ「なんでそんな言い回しするの?」

穂乃果「混乱して作詞脳が入ってきてるね」

ことり「えいっ」ポチッ

海未「!」ピカッ!

チュドン!!!

にこ「……え?」

絵里「は……?」

希「海未ちゃんの目から……」

穂乃果「ビームでた……」

少なくてごめんなさい
また日中に

にこ「台所吹っ飛んだんだけど」

希「今日は海未ちゃんデーやね」

海未「勘弁してください」

絵里「私の誕生日なんだけど」

穂乃果「海未ちゃんすごーい!」

ことり「ウルトラマンエースの衣装作るね」

海未「やめてください」

希「ウチタロウがいいなー」

にこ「どうでもいいわよ」

絵里「さて、次が3回目だけど」

海未「もう嫌ですぅぅ……」

希「戻るか海未ちゃんが空を飛ぶかの二択やね」

海未「飛びません!」

にこ「まぁでも、今の流れからして空を飛んでもおかしくないわね」

ことり「ホントにウルトラマンだね」

穂乃果「ウミトラマン!」

希「語呂悪いなぁ」

絵里「誰が押す?」

希「んー……じゃあ、はい」

海未「え、私ですか?」

にこ「まぁ妥当ね」

海未「嫌ですよ。また変な目にあう決まってます」

絵里「誰が押しても同じよ」

海未「しかし……」

にこ「いいから早く。台所が直らないとご飯が作れないのよ」

海未「それは私のせいじゃ……!いや……私の目から出たんでしたね」

希「早くせんと修理代と破廉恥代請求するよ」

海未「破廉恥代ってなんですか!」

ことほの「(耳に息を)ふー」

海未「ふわぁ……♡」ヘニャァ


ポチッ


海未「あーー!」

希「さて、なにが起こるか」


ボイン


海未「うわ!へ?」

穂乃果「おお!ボインボイン!」

絵里「海未が巨乳になったわ!」

ことり「おおーー!」

にこ「何それ裏切ったわね!」

海未「何の話です!」

希「おお、ウチの服がピッタリに」

海未「な、何ですこれは……」フニョフニョ

希「えりちやウチと同じくらいかな?」

穂乃果「海未ちゃんセクシーだね」

ことり「海未ちゃんもっと前かがみに!」●REC

絵里「ことり……」

にこ「はーいじゃあリセットするわよー」

海未「えっ」

にこ「何?早く戻したいんでしょ?」

海未「いやその……もう少し」

にこ「はぁー?何言ってんのよあんた」

海未「い、いやだって」

希「せっかく巨乳になったからね~もう少し堪能したいんやって~」

穂乃果「私もないすぼでーになりたいなー絵里ちゃんみたいに」

ことり「私も~」

絵里「やだ、褒めても何も出ないわよ」

海未「希!今まで妬んですみません。私、心を入れ替えました」

希「いいんよいいんよ。それより、にこっちがもっと見たいんやって」

海未「にこ!見てくださいこのワガママボディ!遂に……」

にこ「……」ポチッ

プシュー

海未「ああ!私の胸が!」

にこ「あんたの次の誕生日、コーラ1ケース送り付けてやるからね!」

海未「そ、そんな!私はフランキーじゃありません!」

にこ「目からビーム出たやつに送るプレゼントはない!」

海未「待ってくださいにこー!」


ドタドタドタ




絵里「……私の誕生日を祝に来てくれたのよね?」

穂乃果「面白かったからオールオッケーだよ」

絵里「何が?」

とりあえず一旦ここまで

回数間違えた……
一回少ないですごめんなさい

今日は出来ないから多分明日になります



絵里「……」ゴソゴソ

にこ「何してんの?」

絵里「ボールペンがないのよ。お気に入りだったのに」

にこ「どんなの?探すの手伝うわよ」

絵里「青い透明のやつ。ほら、この前にこがくれた」

にこ「ああ、アレね。安物だからまた買ってくればいいじゃない」

絵里「嫌。にこがくれたあのボールペンがいいいのよ」

にこ「……あ、そう。最後に使ったのは?」

絵里「昨日机で書類の整理してた時なんだけど……あら、これ希の筆箱じゃない」

にこ「もう、ちゃんと片付けろって毎回毎回……あれ」

絵里「どうしたの?」

にこ「これじゃない?」

絵里「あ!それよそれ!」

にこ「希の筆箱に入ってたわよ」

絵里「また勝手に使ったのね。もー……」プクッ

にこ「いい歳してそんな顔してもキツいだけよ」

絵里「にこに言われたくないわよ」

にこ「私は似合うからいいの」

絵里「……なるほどね」

にこ「なんか含みがある同意ね」

絵里「希は?」

にこ「今日は飲み会だって。珍しく憂鬱な顔してたわ」

絵里「ああ、楽しくない方の飲みなのね」

にこ「お味噌汁くらい用意しててあげましょうかね」

絵里「手伝うわ」

にこ「じゃあ野菜切ってちょうだい」

絵里「OK」

ーー

タァダイマァ~

にこ「帰ってきたわね」

ドタッ バタバタ ゴン!

絵里「わっ!大丈夫希!?」

にこ「かなり酔ってるわね……珍しい」

希「愛しのにこっち~えりち~のんたんが帰ったよ~」

絵里「ベロベロじゃない!どんだけ飲んだのよ」

希「んー?ちょっとだけよ~」

にこ「いやいや、相当強いあんたがそんなに酔ってんだからちょっとのワケないでしょうが」

希「えへへ~」

絵里「ダメね、全然通じてない」

にこ「全く……ほら、お味噌汁あるから飲みなさい」

希「飲む飲む~」ヨロヨロ

絵里「おっとと……ほら、座って」

希「あふぅ……」

にこ「はい。……何、何か嫌なことでもあった?」

希「別にぃ」

絵里「そんなわけないでしょ。こんなに飲んで」

希「何も無いってぇ」

にこ「まぁ、言いたくないなら無理に聞かないけど。でも飲みすぎはダメよ」

希「うんうん……はぁー生き返る」

絵里「……」

にこ「……」

希「あ!」

絵里「何?」

希「ウチ、いいもの買ってきたんよ~」

にこ「いいもの?」

希「うん!これ!」バララ

絵里「……ボールペン?」

希「3人でオソロや~」

にこ「あんた……」

絵里「そういえば私のボールペン……」

希「これはにこっち!こっちはえりち!」

絵里「わっ」

にこ「おっとと」

希「お揃いよ~えへへ」

絵里「希……」

にこ「ったく……酔っても素直じゃないわね」

希「えへへへ」スッ

にこ「ん?」

絵里「あ!」

希「ポチッとな」ポチッ

にこえり「ああーーー!!」

遅くなってごめんなさい
⑥もう少し続きます

シーン

にこ「……?」

絵里「何も起こらないわね……」

希「ん」

にこ「どうしたの希」

希「何か腕が……」グイッ


ビヨーーーーーン!!



絵里「なっ」

にこ「はっ」

希「おおっ!腕が伸びた!」

絵里「な、なにそれ!?」

希「おおー面白い」ミョンミョン

にこ「気持ち悪っ!」

希「気持ち悪いなんて酷いなぁ」ガシッ

にこ「ぎゃあああ!!掴まないでよ!!」

希「遠隔ワシワシ~!」ワシワシ

にこ「いやあああやめてえええ!!」

希「えりちもー」ワシワシ

絵里「きゃああああ!!」

希「あっはっはっは!!楽しい楽しい!!」ミョンミョン

にこ「ちょっとおおお!」

絵里「希いいい!」

ーー


希「すぅ……すぅ……」

にこ「寝た……」

絵里「疲れた……」

希「……えへへ……」

にこ「ホントこいつは……」

絵里「……まぁ、でも眉間によってたシワがなくなったわね。発散できたみたいよ」

にこ「どんな発散の仕方よ……」

絵里「ベッドまで運んでいくわ」

にこ「ん。こっちは片付けとくから」

絵里「……あ、そうだ」

にこ「何?」

絵里「これ、筆箱に忘れないように入れとかないと」

にこ「暴れた罰に鼻に突っ込んで写メってやりましょうよ」

絵里「もう、そんなこと言わないの」

にこ「はいはい」

絵里「……ふふ、素直じゃないのはどっちかしら」

にこ「何か言ったー?」

絵里「別にー。ほら希、ベッドに行きましょ」

希「んん……焼肉……」

絵里「そんな状態なのに食欲あるの?呆れた……」





にこ「……お互い様よ」



ピンポーン

絵里「はい……あら」

凛「来たよー!」

花陽「こんにちは、絵里ちゃん」

絵里「いらっしゃい。上がって」

凛「おじゃましまーす」

花陽「おじゃします」

絵里「適当に座ってて。お茶入れてくるわ」

花陽「お構いなく」

凛「カフェオレ飲みたい!」

花陽「凛ちゃん……」

絵里「ふふ、分かったわ」

絵里「はい。花陽は紅茶でよかった?」

花陽「ありがとう」

凛「絵里ちゃん1人なの?」

絵里「ええ。にこと希は仕事よ」

花陽「日曜なのに?」

絵里「2人とも忙しいみたい。代わりに平日休みなんだって」

凛「ありゃりゃ。大変だにゃ」

花陽「あ、そうだ。絵里ちゃんこれ」

凛「おーそうだった」

絵里「なぁに?」

花陽「遅くなっちゃったけど、誕生日プレゼント。この前は仕事で来れなくてごめんね」

凛「忘れてたわけじゃないからね!」

絵里「ありがとう2人とも」

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