タプリス「天真先輩が2人」 (197)

「ガヴリールが2人」の続きですので、独自設定が入っています

前回同様のんびりと進めていきます

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朝 ガヴリール宅――


ガヴリール「……」スヤスヤ

天真「ガヴリール、朝ごはんできましたよ、起きましょう♪」

ガヴリール「んぁ……まだ6時半じゃん……おやすみ」

天真「もう起きて食べましょうよー」ユサユサ

ガヴリール「あ゙ー分かったから揺らすなって」

天真「♪」


――――
――――――


――――――
――――


学校校門前――


天真「さて、今日から2年生ですね!」

ガヴリール「そうだな」ウトウト

天真「一緒に頑張りましょう、ガヴリール♪」ニコッ

ガヴリール「まあ……そうだな」

天真「♪」ニコッ

ヴィーネ「あらガヴ、ジブ、おはよう」

天真「ヴィーネ、おはようございます♪」

ガヴリール「ヴィーネ、おぶってー」ガバッ

ヴィーネ「自分で歩きなさい」ヒョイ

ガヴリール「ぶー、ヴィーネのケチ」

ヴィーネ「何がよ……」


ラフィエル「ガヴちゃん、ジブちゃん、ヴィーネさん、おはようございます♪」ニコニコ

ヴィーネ「ラフィ、おはよう」

天真「おはようございます、ラフィエル♪」ニコッ

ガヴリール「ラフィエ」

ラフィエル「お断りします♪」

ガヴリール「まだ何も言ってないじゃん!」

ヴィーネ「どうせ『おぶって―』でしょ?」

ガヴリール「うぐっ……」

天真「通学路を歩くという行為は自分のこれからの人生を歩むとよく言われます」

天真「自分の足で歩きましょう! 頑張りましょう!」

ガヴリール「いやそれ聞いたことないよ……」

ガヴリール「もう、こうなったらジブリエルでもいい、おぶってー」ノシカカリ

天真「え? ちょっとふぎゅぅ」バタン

ラフィエル「あらあら♪」ニコニコ

ヴィーネ「全く、ほら」テサシダシ

天真「あ、ありがようございます」

ガヴリール「サンキューヴィーネ」ガバッ

ヴィーネ「だから自分で歩きなさい」ヒョィ

ガヴリール「ぐぬぬ……」


ラフィエル「今日から私達2年生になりましたし、クラス替えもありますね」

天真「クラス替え?」

ラフィエル「学年が一つ上がるごとにクラスがいったんシャッフルされる、いわゆる一種のイベントみたいなものですね♪」

ヴィーネ「 イ ベ ン ト ? 」

ガヴリール「ここで皆と離れるか、一緒になるかで色々変わってくるな」

天真「私、ガヴリールと一緒のクラスがいいです!」

ガヴリール「まあ、それは先生の気分次第だな」

ヴィーネ「だったらジブ、一緒に行きましょう、今すぐ見に行きましょう!」ガシッ

天真「ちょっと、ヴィーネ!? 走らないでください」ズルズル

ガヴリール「……」

ラフィエル「……」

ガヴリール「まあジブリエルも大変だな……」


タプリス「て、天真先輩!」

ガヴリール「ん? おぉ、タプリスじゃん、どうした?」

タプリス「私もこの学校に入学することになりました! よろしくお願いします!」

ガヴリール「へー、タプリスもこっち来るの」

タプリス「今度こそ、天真先輩を悪の手から救ってみせます!」

ガヴリール「何か分からんが、大丈夫だわ」

タプリス「早速いらない扱い!?」ガーン

ラフィエル「まあまあ、タプちゃんよろしくお願いしますね♪」ニコニコ

ガヴリール「まっ、よろしくー、何かあったら頼むよー」


――――
――――――


タプリス「では私は一年なのでここで一旦……絶対に天真先輩を救ってみせます!」

タプリス「では!」タッタッタ

ガヴリール「全く、救う救うって何だよ……」

ラフィエル「私たちもクラス表見に行きません?」

ガヴリール「まあ、見に行くか……」


――――
――――――


ガヴリール「お、いたいた」

天真「ガヴリールぅ!」ダキッ

ガヴリール「ちょっ、どうした?」ナデナデ

天真「皆一緒なクラスです! 良かったです!」

ラフィエル「皆一緒、私も非常に良いクラス替えだと思います♪」ニコニコ

ヴィーネ「また一緒のクラスね、改めてよろしくね」

ガヴリール「まあ、よろしくな」

天真「はい、よろしくお願いしますね♪」ニコッ

ラフィエル「よろしくお願いします」ニコニコ

4人「……」

ラフィエル「にしてもサターニャさんは遅いですね……」

ガヴリール「どうせ『悪魔的』と言ってギリギリに登校するんじゃないの?」

ヴィーネ「あぁ……なんかすっごい想像できるわ……」

天真「まあ、サターニャさんらしいというかなんというか」アハハ…


天真「ですが……遅刻するかもしれない時間帯に来るのは如何なものかと思います!」

ヴィーネ「確かにそうね……」

ガヴリール「言ってどうにかなるような頭は無いし別にほっといてもいいんじゃないの?」

ラフィエル「ですがそこがサターニャさんのいい所だと思います♪」ニコニコ

ガヴリール「いや、遅刻は良くないでしょ……」

ラフィエル「あら、ガヴちゃんはついにそれを言うまでに改心しちゃいましたか♪」

天真「これも日ごろの努力の結果です!」ドヤァ

ガヴリール「そんなんじゃねーし!」

ヴィーネ「でもそう思える様になったことは立派に……本当に立派に」ポロポロ

ガヴリール「お前は大げさだよ!」


ガヴリール(この後サターニャは想定通り遅刻寸前で教室に入った)

ガヴリール(『悪魔的』だと言いながら)

ガヴリール(……)

ガヴリール(以前居た1年の教室に)

ガヴリール(あいつは馬鹿だ)

HR後――


ヴィーネ「この後入学式ね!」

天真「そうですね!」

ガヴリール「だりー」グテーン

ラフィエル「そんなこと言わずに、せっかくのタプちゃんの入学式ですよ♪」ニコニコ

サターニャ「そうよ、あんた冷たすぎよ」

ガヴリール「サターニャ、居たんだ」

サターニャ「居たわよ!」

天真「タプリスこの学校に入学するんですか!?」

ガヴリール「うん、ジブリエルとヴィーネがクラス表見に行っている間に来て話したんだ」

ヴィーネ「ガヴ、あなた先輩になるのよ、少しはしゃきっとしたらどうなのよ」

ガヴリール「えー……よしジブリエル、お前が先輩な」

天真「一緒に先輩しましょう、ガヴリール♪」

ガヴリール「もう……」

サターニャ「否定しないんだ」ニヤニヤ

ガヴリール「うっせ」

ラフィエル「ともあれ、ここに居ても仕方がありませんしそろそろ移動しませんか?」

天真「そうですね、ガヴリール行きましょう!」ガシッ

ガヴリール「ちょっと!? 引きずらないで、歩くからぁ!」ズルズル

3人「……」

サターニャ「ほんとガヴリールには容赦ないわね……」

ラフィエル「そこまで仲がいいという事ですね♪」ニコニコ

ヴィーネ「仲がいいというか自分自身だからね……まあ私たちも行きましょう」

ラフィエル「行きましょう♪」

サターニャ「私の手下候補の品評会ね!」

ヴィーネ「おい……」


――――
――――――

入学式中――


タプリス(さて、天真先輩はどこにいるのでしょうか……)キョロキョロ

タプリス(うー……どこに居るのですか)キョロキョロ

タプリス(あっ、あの髪型は天真先ぱ……)

タプリス(あれ?)

タプリス(天真先輩が……目が悪くなったのでしょうか……乱視でしょうか……2人いるように見えます……)ゴシゴシ

一般生徒「これから入学式を行います、まず校長の挨拶です」

タプリス(入学式、始まってしまいました……)

タプリス(……)

タプリス(まあ、私の目が悪くなったという事ですね!)

タプリス(……)

タプリス(ちょっとショックです……)シュン

ガヴリール「タプリス相当キョロキョロしているな」

天真「後から注意しないとですね」

ヴィーネ「ねえ、タプリスちゃんには今のガヴとジブについて話はしているの?」

ガヴリール「あ~、してなかったな」

ヴィーネ「嬉しがるか混乱するか……どうなるのでしょうね」

天真「きっと喜びますね♪」

ガヴリール「まあ、その時はその時だ」

入学式終了――


天真「これから私たちが先輩……」

天真「頑張りましょうね!」

ガヴリール「これで本日何度目だそれ」

ヴィーネ「まあ、いいじゃない」

ラフィエル「この後のホームルームで本日は終わりですね」

ガヴリール「よし、今から帰るか!」キリッ

ヴィーネ「それは駄目」

サターニャ「いい手下候補いなかった……」シュン

ヴィーネ「マジで探していたのか……」

ガヴリール「お前の手下になりたい奴なんて、奇人か変人だな」

サターニャ「ムキー! 言ったわね! ラフィエル!」

ラフィエル「遠慮しまーす♪」ニコニコ

サターニャ「何も言ってないじゃない! この際ジブリエルでもいいわ!」

天真「へ!? わ、私は……」アタフタ

ガヴリール「へえ、それは『私を手下に付かせよう』としているんだな、いい度胸しているな」ゴゴゴ

サターニャ「はっ、じょ冗談に決まってるじゃないの!」

ヴィーネ「そろそろチャイムなるし席に着きなさいよ」

4人「はーい」

HR後放課後――


ヴィーネ「皆、この後用事あるかしら?」

ガヴリール「ネトゲ」

天真「私もガヴリールも特に用事はありませんよ」

ガヴリール「ちょっとジブリエル!?」

サターニャ「私は特にないわ」

ラフィエル「私も特にありませんが……」

ヴィーネ「よし、一緒にお昼ご飯食べに行かない?」

天真「いいですね♪」

ラフィエル「私も行きます♪」

サターニャ「私も行くわ」

ガヴリール「しょうがない、私も行くよ」

ヴィーネ「では決まりね、場所は以前委員長さん達も含め集まったあの店ね」

ガヴリール「あぁ、あの店……ラフィエル、変な物注文するなよ」

ラフィエル「え? し、しませんよー」

天真「あれ、本当に辛かった……」

ガヴリール「注文したら全部食べろよ」

ラフィエル「わかってますよ、ガヴちゃん♪」

サターニャ「美味しかったし別に注文してもいいんじゃ」

ガヴリール「注文するなら自分で食べろよ」

サターニャ「いいけど……」

――――――――――


タプリス(天真先輩の教室は……2年だからこのあたりのはずですが……)

タプリス(うぅ……天真せんぱーい、どこですかー)オロオロ

委員長「ねえ、一年生よね、どうしたの?」

タプリス「ぴゃい!」

委員長(ぴゃい?)

タプリス「あっ、いえすみません……」

タプリス「あの……天真先輩の教室はどこか分かりますでしょうか?」

委員長「天真……双子だから……どっちでも大丈夫よね……」

タプリス(双子?)

委員長「あそこの教室よ、まだいるはずだから」

タプリス「はい、ありがとうございます!」ペコリ

タプリス(今日は天真先輩と一緒に帰るんです! あの悪魔と一緒に居させるわけには行けません!)

タプリス(いざ、突入です!)

タプリス「しつれいします……」ソローリ

5人「ワーワー」

タプリス「あっ、居まし……」

タプリス「え?」

ガヴリール「まったく……」

天真「♪」ニコッ

タプリス「……え? え?」

タプリス(あれ、私の目が悪くなったのではない?)

タプリス(天真先輩が……2人……?)

ガヴリール「ん? あれタプリスじゃん」

天真「あっ、確かに……タプリス、どうしました?」

タプリス「……」ポケー

ガヴリール「反応が無いな……」

ヴィーネ「貴方たちが2人いることを今初めて知ったから固まったんじゃないの?」

ラフィエル「タプちゃん♪ タプちゃん? タープちゃーん」ツンツン

ラフィエル「……駄目です、無反応ですね……」

サターニャ「この程度で固まるなんて、たいしたことないわね」

ヴィーネ「ほら、タプリスちゃん、どうしたの」

タプリス(なんで天真先輩が2人……)

タプリス(まさか、胡桃沢先輩がまた何かしたというのですか……)

タプリス(いや、人を疑ってばかりでは天使として……)

タプリス(でも胡桃沢先輩は悪魔です!)

タプリス(そして『魔界通販』とかいところでへんてこりんな物を買って天真先輩に何かして2人になったに違いありません!)

タプリス(そしてその1人を今連れて帰ろうと……)

タプリス(羨ましい! ……じゃなくてなんて憎らしい!)

タプリス(言ってやりましょう! 『この悪魔』と!)

タプリス「……こ……」

ヴィーネ「こ?」

タプリス「この悪魔ー!」

ヴィーネ「ぅっ!」グサッ

ヴィーネ「……」フラフラ

ヴィーネ「ねえガヴ、私何かひどい事した?」ウルウル

ガヴリール「さあな」

ヴィーネ「がゔぅー」ウルウル

タプリス「はっ、すすみません! 月乃瀬先輩ではありません!」

タプリス「私が言った悪魔はあっち側です!」ビシッ

サターニャ「え? 私?」

タプリス「そうです! 天真先輩をまたへんてこりんな魔界通販の物で天真先輩を2人にしてぇ!」

天真「あの……タプリス」

タプリス「天真先輩、無理しなくてもいいです! ここで私が決着をつけます!」

天真「あの、そうではなくて……」

ラフィエル「ジブちゃん、ここは少し様子見をしましょう♪」テッカテカ

ヴィーネ「ラフィ、この状況楽しんでいない?」

ガヴリール「めんどいから正直に言うムグゥ!」

ラフィエル「駄目です! 少しの辛抱ですから」クチオサエ

ヴィーネ「……絶対に楽しんでいるでしょう……」

サターニャ「ぬっふっふっふっふ……なーっはっはっはっは! そうよ! ガヴリールがこうなった原因は私よ!」

タプリス「やっぱり……天真先輩に勝っただけはありますね……」

ガヴリール「何言っているんだ、負けた覚えないぞ」

ラフィエル「まあ、そういう事にしておきましょう♪」ニッコニコ

ガヴリール「……なあ、なんでタプリスの中では私が負けたことになっているんだ?」

ラフィエル「え!? あっ、そうですねー……さあ、何ででしょうかね?」

天真「何も無ければいいのですが……」

ガヴリール「まあ、タプリスの事だ、何も起きはしないよ」

ヴィーネ「タプリスちゃん大丈夫かしら……」

天真「ガヴリールが心配ないと言っても……やっぱり心配です……」

サターニャ「で、どうするの? この大悪魔、胡桃沢=サタニキア=マクドウェルに!」ドンッ

タプリス「リベンジです……」

サターニャ「はぁ? リベンジ?」

タプリス「ババ抜きで勝負です!」

タプリス「今度こそは負けないです! 絶対に勝って負けた天真先輩の仇を打つんです! 助けるんです!」

サターニャ「ふっ……いいわ! 受けてあげるわ!」

天真「あっ、平和的に解決しそうですね」

ガヴリール「だから心配することは無いだろ?」

ラフィエル「今回もババ抜きですかね♪」ニッコニコ

ヴィーネ「ねえ、『今回も』って何? 前回も見たの?」

ラフィエル「どうでしょうかね……それよりこの勝負がどうなるか見物ですね♪」ニッコニコ

ガヴリール「そういえば、タプリスの中では私はサターニャに負けたことになっているの? ありえないでしょ」

ヴィーネ「確かにタプリスちゃんそんな事言っていたわね……」

ラフィエル「あまり詮索はなさらずに、ここは大人しく見守りましょう♪」テッカテカ

天真「確かにそうですね……タプリス、頑張ってください!」

タプリス「任せてください!」

タプリス(あれ? 天真先輩の声が……)

タプリス(いえ、今はこれからの勝負に集中です!)

サターニャ「私に味方はいないの?」

ラフィエル「サターニャさん、期待していますよー♪」

ラフィエル(主に面白い方向にですね♪)

ガヴリール「タプリス、こんな奴に負けるなよ」

ヴィーネ「タプリスちゃん頑張れー」

サターニャ「ラフィエルしかいないの? まあいいわ、私の雄姿を特と目に焼き付けなさいよね!」


――15分後――


タプリス「ぐぬぬぬぬ……」

サターニャ「ぐぬぬぬぬ……」

ガヴリール「タプリスの手持ち1枚、サターニャの手持ち2枚でジョーカー所持」

ガヴリール「今はタプリスが引く番だからサターニャはジョーカーじゃない方を引かれたら負けだな」

サターニャ「ちょっとガヴリール! 私がジョーカー持っている事をばらさないでよ!」

ガヴリール「全く、ちょっとは考えろよ」

ガヴリール「今は1対1でタプリスの手持ちにジョーカーが無ければ必然的にお前がジョーカーを持っていることになるだろ」

サターニャ「そ、そんな事知っていたし」

タプリス(ここで絶対に引いて勝ってみせます! 仇を打ってみせます!)

サターニャ(私の負けてしまう確率が高い……)

サターニャ(悪魔的頭脳<<デビルズブレイン>>を駆使して状況を打破しなくては!)

サターニャ(私の手持ちは2枚……)

サターニャ(……)

サターニャ(そうだ!)ピコーン

サターニャ「タプリス、以前みたいにすり替えられて負けるのは嫌でしょ?」

ラフィエル「!♪♪♪」ニコニコテカテカワクワク

タプリス「むぅ、やっぱり以前はカードをすり替えていたんですね!」プンプン

サターニャ「それは今はどうでもいいのよ」

サターニャ「……」スッ

タプリス「どうしたんですか胡桃沢先輩、両手に一枚ずつカードを持って……」

サターニャ「右か左か言いなさい」

タプリス「……」

サターニャ「言ったらそっち側のカードをタプリスに渡すわ」

サターニャ「これならすり替えることもできないわよ」

ガヴリール「あー、なるほどね、大人げないな」

タプリス「……」

タプリス「では、右で」ミギガワユビサシ

サターニャ「……」

サターニャ「はい、残念ジョーカーね」ミギガワダシ

ラフィエル(サターニャさん、とても子供じみた作戦です! ですがそれがサターニャさんの面白い所です!)

タプリス「ちょっと待ってください! 私は右側と言いましたよ!」

サターニャ「だから右側のカードを出したじゃない」

タプリス「そっちは左側です! 私は右側と言いました!」

サターニャ「だから右側を出したじゃない」ニヤニヤ

タプリス「だから私は右側と言いました!」(タプリスから見て)

サターニャ「だから右側のカードを出したじゃない」(サターニャから見て)

サターニャ「次は私ね、さっさとそのカードをっ!」パシュッ

タプリス「ぴゃぁ!」

サターニャ「はい、これで私のアガリ、つまり私の勝ね!」

タプリス「うぅー、卑怯ですよ! この悪魔!」

サターニャ「私、悪魔ですから!」ドヤァ

タプリス「ぅっ……」

タプリス「……」

タプリス「うぇぇ~ん」ポロポロ

タプリス「天真せんぱーい」ダキッ

天真「わわっと」

タプリス「また負けてしまいましたー」ポロポロ

天真「タプリスは頑張りましたよ、えらいえらい」ナデナデ

ラフィエル「あらあら、微笑ましいですね♪」ニコニコ

ガヴリール「お前容赦ないな……」

サターニャ「勝てばいいのよ、勝てば」

ヴィーネ「全く……ねえガヴ、誤解は解かないの?」

ガヴリール「あっ、そうだった」

ガヴリール「なあ、タプリス」

タプリス「ひぐっ……なんでしょうか、天真先輩」ポロポロ

ガヴリール「実はな……」


――――
――――――

――――――
――――


ガヴリール「……というわけだ」

タプリス「……」

タプリス「えっと……そ、それ、本当ですか?」

ガヴリール「こんなことになって嘘をつくわけないだろ」

タプリス「ではこちらの天真先輩は……」

ガヴリール「駄天する前の人格の私だ」

天真「お久しぶりですね、タプリス♪」ニコッ

タプリス「天真先輩……」

タプリス「……」ギュッ

天真「タプリス?」

タプリス「会いたかったです……本当に会いたかったです……」ギュゥゥ

天真「私もですよ、タプリス♪」ナデナデ

ラフィエル「とても微笑ましいですね♪」

サターニャ「まあ憧れていた先輩とやっと会えたのだからね」

ヴィーネ「よかったね、タプリス」ウルウル

ガヴリール「まあ、タプリスが求めていた私がそこに居るからな」

タプリス「いえ、私はそちらの天真先輩にも非常に感謝しています」

ガヴリール「というと?」

タプリス「だって……天真先輩と私たちの距離がここまで近くになったのは……」

天真「確かに、私でしたらここまで皆との距離が近くなるとはなかなか思えませんね……私からも感謝です」

天真「ありがとう、ガヴリール♪」ニコッ

ガヴリール「そんなに……感謝されるような事はしてないって」テレッ

ヴィーネ「ふふっ、照れちゃって」

ガヴリール「う、うるさい!」

ヴィーネ「さてと、ねえタプリスちゃん、お昼一緒に行かない?」

タプリス「私? いいのですか?」

ヴィーネ「もちろんよ、ね?」

天真「はい、いいですよ♪」

ガヴリール「いいよー」

ラフィエル「もちろんいいですよ♪」ニコニコ

サターニャ「別にいいわよ!」

タプリス「皆さん……では、私も一緒に!」

天真「あの……皆集まっている事ですしタプリスの入学お祝いパーティーとかしませんか?」

ヴィーネ「いいわねそれ! やりましょうよ」

ラフィエル「いいですね♪」

サターニャ「後輩の入学お祝いパーティーねぇ……面白そうじゃない!」

ガヴリール「タプリスもそれでいいだろ?」

タプリス「はい!」ニコニコ

ラフィエル「満場一致ですね♪」ニコニコ

ガヴリール「で、ジブリエル具体的に何をするつもり?」

天真「あっ……ええと……」

ガヴリール「何も決めていなかったのかよ」

ヴィーネ「そうだ、タコパをしましょうよ! ガヴの家にタコ焼き器があるでしょ?」

ガヴリール「あったっけ?」

天真「ありますよ♪」

ヴィーネ「よし、決まりね」

ヴィーネ「私とサターニャは材料買って来るから、ガヴ達はガヴの家に先に行ってね」

サターニャ「最高に悪魔的なパーティーにしてあげるわ」クックック

ヴィーネ「パーティーを壊すんじゃないわよ……」

ヴィーネ「それじゃあ、またあとでね!」


タッタッタ


ガヴリール「んじゃ、帰るか」

天真「そうですね♪」ニコニコ

タプリス「わ、私もっ」

ラフィエル「ではガヴちゃんの家に行きましょう♪」ニコニコ

サターニャ「ねえ、何で私を買い物係に選んだのよ」

ヴィーネ「タプリスちゃんだって、ジブと積もる話もあるじゃない」

ヴィーネ「で、タプリスちゃんがジブと一緒ならそのジブと体と心が同じガヴも一緒」

ヴィーネ「ラフィエルもタプリスちゃんは天使学校の後輩だからね、確りと話したいと思ってね」

ヴィーネ「まあ、天使側で色々話したいこともあると思ってね♪」

サターニャ「ふーん……」

サターニャ「まあ、今宵のパーティーは最高に悪魔的にしましょう!」

ヴィーネ「本当にパーティーを壊さないでよ、サターニャが主役じゃなくてタプリスちゃんが主役だからね」

帰り道――


タプリス「天真せんぱーい」ギュー

天真「はいはい、ここですよ♪」ナデナデ

タプリス「えへへ」ニコニコ

ガヴリール「ジブリエルにべったりだな」

ラフィエル「見ている分にはとても微笑ましいですね♪」ニコニコ

天真「可愛い後輩ですからね♪」

タプリス「そんな、可愛いなんて」ニヘラ

ガヴリール「もはや表情筋がとろけきっているかんじだな」

ラフィエル「でもいいじゃないですか♪」ニコニコ

タプリス「あの……」

ガヴリール「ん、何だ?」

タプリス「その『ジブリエル』というのはもしかして……」

天真「はい、私の事ですよ♪」ニコッ

天真「私とガヴリール、どちらとも同じ名前でしたら色々と不便でして……この名前、ガヴリールがつけてくれたんですよ♪」

タプリス「とても素敵な名前です!」

天真「ありがとうございます♪」

ガヴリール「ありがとな、タプリス」ナデナデ

タプリス「ぴゃい! ど、どうたのですか……えっと……」

ガヴリール「ガヴリールでいいよ、『天真先輩』じゃ区別しにくいしな」

天真「私もジブリエルでいいですよ♪」ニコッ

タプリス「いいのですか?」

ラフィエル「ほら、いいと言っていますしね♪」ポン

ラフィエル「言いにくければ敬称をつけてガヴリール先輩、ジブリエル先輩でも構いませんよ♪」

タプリス「で、では……」

タプリス「あの、ガヴリール先輩」

ガヴリール「おう、何だ?」

タプリス「なんで……あの……ガヴリール先輩まで私に礼を言ったのですか?」

ガヴリール「何だ、そんな事か」

ガヴリール「タプリスにとってはジブリエル、所謂駄天前の私が理想像でしょ?」

ガヴリール「その理想像が本来の名前ではなく『ジブリエル』という名前で生活していると知ったらその名前を否定されるんじゃないかと思ってな……」

ガヴリール「で、そこでタプリスは肯定してくれた……それだけだ」

天真「つまり私の名付け親であるガヴリールがつけた名前を否定されなく寧ろ肯定してくれたことがうれしいのですね♪」

ガヴリール「ちょっ、うれしいとか別にそんなんじゃないし……」

天真「照れ隠しなくても私にはわかりますよ♪」ニコッ

タプリス「なるほどです……ガヴリール先輩照れていたのですね!」

ガヴリール「誰が照れてるって……」

天真「ほらほら、早く帰りましょう、準備とか出来る限りのことはしなくちゃね♪」

ガヴリール「お前もどこかヴィーネみたいだな」

天真「つまりガヴリールもヴィーネのようなところを潜在的に持ち合わせているという事ですね♪」

タプリス「いえ、それは無いと思います」キッパリ

ガヴリール「タプリス!?」

ラフィエル「……」

ラフィエル(あの時から暫くガヴちゃんとジブちゃんと一緒にいるのが気まずかったのですが、今は完全に馴れてました)

ラフィエル(ただ、一つだけ行けてない所……今まで行くことを極力避けていました……)

ラフィエル(ですがついに事時が来たのですね……)

ラフィエル(ガヴちゃんとジブちゃんの自宅に行く時が)

ラフィエル(つまり、ガヴちゃんとジブちゃんの愛の巣にっ!)

ラフィエル(私が千里眼で興味本位でガヴちゃんとジブちゃんを覗いた時……)

ラフィエル(お風呂場での羞恥プレイ……)

ラフィエル(そしてその日の夜、寝静まった時の……抱き合ってのキス……)

ラフィエル(その後は恥ずかしくて見れなかったんですが……絶対にシていたはずです……)

ラフィエル(その日から極力行っていなかったのですが……ついに)


ガヴリール自宅前――


ラフィエル(愛の巣の目の前まで来ましたっ)ドキドキ

ガヴリール自宅――


ガヴリール「ただいまー」ヒョイヒョイ

天真「こらガヴリール、靴はそろえましょうっていつも言っていますよね」

ガヴリール「ああ、もう分かったよ」クツソロエ

タプリス「し、しつれいします」

タプリス「……」

シツナイピカピカ

タプリス「部屋がすごくきれいになっています……」キョウガク

天真「はい、私とガヴリールで毎日綺麗にしています」

ガヴリール「おかげで毎日しんどいわ」

ラフィエル「ここがガヴちゃんとジブちゃんの愛の巣……」

ガヴリール「ん? ラフィエル、何か言ったか?」

ラフィエル「あっ、いえただの独り言です」アセアセ

ガヴリール「ふーん、変なラフィエル」

天真「お茶用意しますから少し待っていてくださいね♪」トテトテ

タプリス「えい、そんなこと……」

ガヴリール「主役が遠慮するなって、ほら座って居ろって」

タプリス「あっ、はい」

ラフィエル(このベッドで毎晩……)

ラフィエル(ガヴちゃんが求めて、ジブちゃんも求めて……お互い絡み合って……その匂いが染みついているベッド……)

ラフィエル「ぁぅ……」カアア

ガヴリール「ラフィエル、顔真っ赤だけど……部屋暑いか?」

ラフィエル「へ? あっいえ、大丈夫ですよ」アセアセ

ガヴリール「?」

天真「はい、お茶です、どうぞ♪」

タプリス「あ、ありがとうございます」

天真「はい、ラフィエルもどうぞ♪」

ラフィエル「はい、ありがとうございます」

ラフィエル(この一見無垢に見える顔つきでガヴちゃんを求め)カァァ

ラフィエル「……」チラッ

ガヴリール「ズズズ……ふぅ、お茶が体に染み渡るー」

ラフィエル(この一見攻めそうな性格のガヴちゃんがジブちゃんに求められ)カアア

ラフィエル「ぁぅ……」マッカッカ

ラフィエル「……」タチアガリ

ラフィエル「すみません、少しベランダに居ますね」

ガヴリール「お、おぅ……」

ガヴリール「……」

ガヴリール「ジブリエル、タプリス、部屋暑いか?」

タプリス「いえ、暑くないですが」

天真「暑くないですが、どうしましたか?」

ガヴリール「ん? いや、別に聞いただけ」

ラフィエル(やっぱり愛の巣……ものすごいです……ドキドキ

ラフィエル(部屋に染みついた匂い……これは毎日シているのでしょうか……)ドキドキ

ラフィエル(ガヴちゃんの家に居るだけでドキドキしてしまいます)ドキドキ

ラフィエル(ベランダがあってとても大助かりです……)

ラフィエル「……」

ラフィエル(でもこのベランダでも……)


――――


ガヴリール「ほら、ここでしようよ」ヌギヌギ

天真「でももし通行人に見られでもしたら……恥ずかしいよぉ」カアア

ガヴリール「でもほら、ここはこんなに期待しちゃっているよ」クチュ

天真「ひゃぁ……やだ、私ったらこんなに……」

ガヴリール「ね? しよ……」

天真「……はい……きてください、ガヴリール」


――――


ラフィエル「あわわわ」カアア

ラフィエル(駄目です駄目です! お友達でこんなことを……でも、でも……)カアア

ガヴリール「ラフィエル、大丈夫か?」

ラフィエル「ひゃい!?」ビクッ

ラフィエル「あ、ガヴちゃんでしたか」アセアセ

ガヴリール「……本当にすごく顔真っ赤だけど」

ラフィエル「大丈夫ですよ、心配なさらずに」

ガヴリール「本当に部屋暑くないのか? 遠慮しなくても大丈夫だぞ」

ラフィエル「いえ、大丈夫です♪」

ラフィエル(ガヴちゃんはジブちゃんとのエッチを遠慮してくださいよ!)カアア

ガヴリール「ふーん……」

ガヴリール「なら風邪か? ベッドで横になって暫く休んでいたら?」

ラフィエル「いえいえ、風邪をひいていませんよ♪」

ラフィエル(ガヴちゃんとジブちゃんがシている淫臭が染みついたベッドでは横になっても色々モンモンして休むことはできませんよ!)カアア

ガヴリール「……なら無理はするなよ、何かあれば遠慮なく言ってもいいからな」

ラフィエル「はい、ありがとうございます♪」

ラフィエル(夜にどのような事をシていたのかを本人には到底言えませんよ!)カアア

天真「ガヴリール、ラフィエルがどうしましたのでしょうか?」

ガヴリール「いや、何でもないってさ」

タプリス「白羽先輩、ベランダで何をしているのでしょうか……」

ガヴリール「さあな、まあしばらくしたら戻るだろ……で、タコ焼き器は?」

天真「タコ焼き器は……確かこの棚の奥にしまったはず……」ガサゴソ

天真「う~ん……」ガサゴソ

天真「あっ、ありました」

ガヴリール「おぉ、これだったな」

タプリス「後は月乃瀬先輩と胡桃沢先輩の帰りを待つだけですね!」

今更ながらのミス訂正 >>47

タプリス「えい、そんなこと……」

タプリス「いえ、そんなこと……」

――――――
――――


ガチャ

ヴィーネ「お待たせ、買って来たわよ」

サターニャ「さあ、悪魔的なパーティーを始めるわよ!」

ヴィーネ「だからタプリスちゃんのパーティーって言ってるでしょう」

タプリス「月乃瀬先輩、胡桃沢先輩お帰りなさい!」

ガヴリール「おーお疲れー」

天真「お疲れ様です、飲み物用意しますね♪」

ヴィーネ「……あれ? ラフィは?」

ガヴリール「ラフィエルならあそこ」ベランダユビサシ

サターニャ「ラフィエルどうしたのよ」

ガヴリール「さあ、よくわからないけど……」

ラフィエル(トイレでも……お花を積みんだ後で、あそこの汚れを取るという名目で舐めさせているに……きっと……)ドキドキ

ラフィエル(丁寧に丁寧に何度も……)カアア

ラフィエル(別の体液でそこが再び汚れるまで……)カアア

ラフィエル「あぅぅ……」マッカッカ

ラフィエル(止まりません! ガヴちゃんとジブちゃんがお二人でナニをしているのか、ここにいるだけで色々と思いめしてしまいます!)マッカッカ

ヴィーネ「ラフィ?」ヒョコ

ラフィエル「ひゃぃ!」ビクッ

ヴィーネ「えっと、どうしたの?」

ラフィエル「いえ、本当に何でもありませんよ♪」カアア

ラフィエル「ヴィーネさんが居るという事は準備は既にできているというかとでしょうか?」カアア

ヴィーネ「いえ、さっき帰って来たばっかりよ、ラフィエルもタネ作り手伝ってくれない?」

ラフィエル「はい、いいですよ」カアア

ラフィエル(ここは少しでも別の事をして気を紛らわさなくてはいけませんね)

ラフィエル「よし、頑張りましょうね♪」

ヴィーネ「ラフィがこれだけ気合が入っているなんて、ある意味珍しいわね」

>>54 一部訂正

ラフィエル(止まりません! ガヴちゃんとジブちゃんがお二人でナニをしているのか、ここにいるだけで色々と思いめしてしまいます!)マッカッカ

ラフィエル(止まりません……ガヴちゃんとジブちゃんがお二人でナニをしているのか、ここにいるだけで色々と思い巡らしてしまいます!)マッカッカ

ガヴリール「ラフィエル、大丈夫?」

ラフィエル「はい、大丈夫ですよ♪ えっと、タネ作りでしたね」ドキドキ

ヴィーネ「そうね、タネ作りね」

ラフィエル「はい! 任せてください♪」ドキドキ

タプリス「あの……私も何か……」

サターニャ「あんたは座って大人しく待っていなさい」

タプリス「ぐっ……胡桃沢先輩のいう事を聞くのは癪ですが」

サターニャ「癪って何がよ!」

ヴィーネ「言い合いはそこまで、サターニャも先輩なんだし我慢しなさいよ」

ガヴリール「タプリスも一言多い」

タプリス「うっ……ごめんなさい」

天真「素直に謝ること、これが一番ですね♪」

サターニャ「さあ、準備に取り掛かるわ! ラフィエルはタコの足切って」

ラフィエル「はい!」

サターニャ「ど、どうしたの? そんなに気合入った声出して……」

ラフィエル「何でもないです♪」ニコニコ

ラフィエル「さて、タプちゃんのためにタコ焼きのタネを作らなくては、ですね♪」

サターニャ「え、えぇ、そうね」

ラフィエル「♪~」ニコニコ

ラフィエル(たこ焼きのタネ)

ラフィエル(たこ焼きのタネ)

ラフィエル(タネ……タネ……)

ラフィエル(子種……)

ラフィエル(ガヴちゃんの子種……)カアア

ラフィエル(下界では天使は生えているとネットで見たことがあります……)カアア

ラフィエル(ガヴちゃんも生えていてジブちゃんの……)カアア

ラフィエル「はっ、いけないいけない……集中集中……」カアア

天真「顔真っ赤ですけど、大丈夫ですか?」ヒョコ

ラフィエル「ええ、大丈夫ですよ、ジブちゃん♪」カアア

ラフィエル(それともジブちゃんが……)

ラフィエル(いけない、駄目です!)

ラフィエル「っ!」パシン

天真「! ど、どうしたのですか、ラフィエル!? 突然自分のほっぺたを叩いて」

ラフィエル「白羽=ラフィエル=エインズワース! 集中、集中です!」

天真「ラ、ラフィエル?」

ラフィエル「……」トントン

天真「……あの……」

ラフィエル「……」トントン

天真「?」

――――――
――――


ヴィーネ「さて、準備できたし早速タプリスちゃんの入学お祝いタコパを始めましょう!」

5人「ワー」パチパチ

ラフィエル(何とか出来ました……)

天真「さて、早速焼きますね♪」

ジュゥゥ

天真「はい、はい♪」

タコポンポン

天真「それ、それ♪」

クルックルッ

天真「できました♪ はいタプリス、どうぞ♪」

ヴィーネ「手際いいわね」

サターニャ「私も負けてられないんだから!」

ヴィーネ「勝ち負けとかそういう事じゃないからね」

ガヴリール「さすが天真流だな、見事だ……」ウムウム

ヴィーネ「いや、だから天真流って何よ」

サターニャ「なら、私は胡桃沢流よ!」

ヴィーネ「サターニャも張り合わない……」

タプリス「では……いただきます……」パクッ

タプリス「ん~! 美味しいですぅ!」ギュッ

天真「もう、抱き着かないの♪」

ガヴリール「にしても……」

タプリス「♪~」ギュッ

天真「もう、早く食べないとせっかくのたこ焼きが冷めてしまいますよ」

ガヴリール「むぅ……」ムスッ

ラフィエル「あらあら、ガヴちゃんは焼きもち妬いているのですかね♪」カアア

ガヴリール「別に……そんなんじゃないし」ムスッ

ガヴリール「……」

ガヴリール「タコ焼きのタネ、ちょっと……」

天真「あ、はいどうぞ♪」ニコッ

ガヴリール「……」

ガヴリール「……」

ジュゥゥ

ヴィーネ「!」

ガヴリール「……」

タコポンポン

サターニャ「あのガヴリールが……」キョウガク

ガヴリール「……」

クルックルッ

ラフィエル「自らたこ焼きを焼いていますね♪」カアア

ヴィーネ「それに手際もいいわ」

タプリス「♪~」ギュッ

ガヴリール「ほら、私が焼いたたこ焼きだぞ、食え」

タプリス「……ガヴリール先輩」

タプリス「では、いただきます」パクッ

タプリス「ほいひいです~」ホヘー

ガヴリール「だろ?」

タプリス「ガヴリールせんぱ~い」ギュッ

ガヴリール「はいはい」ニコッ

天真「むぅぅ~」ムスッ

ラフィエル「あらあら、今度はジブちゃんが焼きもちですか♪」ニコニコ

天真「そんなんじゃないもん……」

サターニャ「意外ね、こういうところで似ているのは」

ヴィーネ「でも、こういうところがあったほうが私は親しみやすいと思うわ」

サターニャ「それもそうだわ!」

天真「……」

ジュゥゥ

ヴィーネ「ジブ、また作るの?」

タコポンポン

クルクル

天真「よし、出来上がりっと……」

天真「はい、タプリス、あ~ん♪」

タプリス「あ~ん」パクッ

タプリス「ほいひいです~」モグモグ

タプリス「♪~」ギュゥ

ガヴリール「ちょっとジブリエル! 『あ~ん』は卑怯だろ!」

ガヴリール「こっちも……ほらタプリス、あ~ん」タコヤキヒョイ

タプリス「あ~ん」パクッ

タプリス「ほいひい~です」モグモグ

タプリス「♪~」ギュゥ

天真「むぅぅ……」

ガヴリール「ぐぬぅ……」

天真(すみませんが、ガヴリールには負けません!)

ガヴリール(悪いが、ジブリエルには負けないよ!)

天真「タプリス、こっちです♪」

ガヴリール「タプリス、こっちだ」

天真・ガヴ「あ~ん」

タプリス(私は駄目になった天真先輩に正直もう戻らないのかなと思いました)

タプリス(しかし今は2人に分かれて、しかもしかも片方は天使学校の時の天真先輩!)

タプリス(さらに駄目になった天真先輩、といっても意外なところでこのように天使学校の天真先輩に対抗心を燃やしています)

タプリス(こんな2人の天真先輩、ガヴリール先輩とジブリエル先輩に挟まれてそして『あ~ん』を私にしてくれる……)

タプリス(とても幸せです! 幸せの絶頂期です!)

タプリス「はひ~しあわせですぅ~」ニヘラ

天真・ガヴ「!」

天真「私にされて幸せと言ったのですよね!」

ガヴリール「私だよね? そうだよね?」

天真・ガヴ「私だよね!」

サターニャ「……タプリスを奪い合っているわね」

ヴィーネ「私たちは蚊帳の外って感じだね……でもタプリスちゃんが一番幸せそうで何よりだわ」

ラフィエル「まるで姉妹がオモチャを取り合うような光景ですね♪」

ヴィーネ「ラフィにはタプリスちゃんはオモチャに見えているの?」

ヴィーネ「まあ、私たちもたこ焼き作りましょう」

サターニャ「そうね! もうお腹ペコペコだわ!」

ラフィエル「では、ジブちゃん、そのたこ焼きのタネ……を……」

ラフィエル「……っ!」カアア

ヴィーネ「ラフィ、どうしたの?」

ラフィエル「あっ、いえ、何でもないです♪」カアア

サターニャ「顔が真っ赤なんだけど……」

ラフィエル「もう、何でもないですぅ!」カアア

本当に今更ながら>>28を修正

ガヴリール「そういえば、タプリスの中では私はサターニャに負けたことになっているの? ありえないでしょ」

ガヴリール「うーん……でもタプリスが言った『私がサターニャに負けた』発言が気になるな……ありえないでしょ」

――――――
――――


タプリス「にへへ~」ニヘラ

天真「私です!」グイッ

ガヴリール「私だ!」グイッ

天真「むぅぅ……」

ガヴリール「ぐぬぬ……」

タプリス(両方の天真先輩に交互に抱き寄せられて……もう色々やばすぎますっ!)ポワポワ




ヴィーネ「……」モグモグ

サターニャ「……」モグモグ

ラフィエル「……」モグモグ

ヴィーネ「平和ね」

サターニャ「そうね」

ラフィエル「こうやって傍観するのもいいですよね♪」ニコニコ

ラフィエル「そうです!」ピコーン

ラフィエル「ガヴちゃん、ジブちゃん、ここは一つ勝負ち行きませんか?」

ラフィエル「勝者には本日限りタプリスちゃんを自由にできる権利もらえまーす♪」ニコニコ

タプリス「な゙っ!? 白羽先輩、勝手に決めないで……いや、でも天真先輩と丸一日付き合えるのならいいかも……」

ガヴリール「よし! ジブリエル、勝負だ!」

天真「望むところです! ガヴリール!」

天真・ガヴ「で、何で勝負するの?(ですか?)」

ラフィエル(あらあら、こんな状況でもタイミングが一緒、本当に仲がいいのですね♪)

ラフィエル「タコパですから、たこ焼きで勝負と行きましょう♪」ニコニコ

ラフィエル「どちらがよりおいしいたこ焼きを作るか、です♪」ニコニコ

タプリス「では試食は私がするのでしょうか?」

ラフィエル「いえ、ヴィーネさんとサターニャさんも一緒に食べてもらって、10点満点中何点か判断してもらいます♪」ニコニコ

ラフィエル「ヴィーネさん、サターニャさんいいですよね?」ニコニコ

ヴィーネ「ええ、いいわ」

サターニャ「パーティーだし、それ位しなくちゃね!」

ヴィーネ「でも……それだったらガヴが不利じゃないかしら?」

ラフィエル「いえ、大丈夫だと思います♪」

ガヴリール「そうだ、心配ないぞヴィーネ」

ヴィーネ「すごい自信ね……どうしたの?」

ガヴリール「ジブリエルが出てきてからは料理は交代で作っているからな、短期間であいつに負けないぐらいの料理は作れるようになったぞ!」

ヴィーネ「本当なの? それは楽しみになるわね♪」

サターニャ「私の悪魔的味覚<<デビルズテイスト>>によって厳正に審査してあげるわ!」

天真「ふふっ、よろしくお願いしますね♪」

ヴィーネ「サターニャ、何かそれって駄目な感じに聞こえるのだけど……」

ラフィエル「ではガヴちゃん、ジブちゃん、準備をお願いしますね♪」ニコニコ

ガヴリール「そういえば誰から先に作るんだ?」

天真「確かにそうですね……」

ラフィエル「ここは公平性を重視して同時に作ってはどうでしょうか?」

ラフィエル「1人2つ試食、つまりガヴちゃんとジブちゃんは計6個同時に作ってもらいます♪ その数であればたこ焼き器の自体のスペースも確保されますね♪」

ラフィエル「そして皆には誰がどれを作ったか分からない様に試食する方は出来上がるまでベランダで待機でーす♪」

サターニャ「まあ、確かに作った人のイメージで味の受け止め方が変わるからそれはいいと思うわ!」

タプリス「珍しく真っ当な意見を言いますね……」

ヴィーネ「タプリスちゃんにはほとんど意味のない物だと……でも仕方が無いわね」

ベランダ――


サターニャ「という事でベランダで暫く待機ね」

タプリス「あぁ~、楽しみです! 早く食べたいですね!」ワクワク

ヴィーネ「ええ、そうね」

ヴィーネ「あのガヴの手料理なんて滅多に食べれるとは思えないから楽しみだわ♪」

サターニャ「と言っても以前ガヴリールお手製のクッキー食べたじゃない」

ヴィーネ「確かにあのクッキーも美味しかったわね」

タプリス「天真先輩お手製のクッキー? 何の話ですか、詳しく聞きたいです!」

ヴィーネ「えっと……確かあれはガヴが分身して間もないから1か月ぐらい前ね……」

サターニャ「ガヴリールとジブリエルの妹ハニエルが下界に遊びに来てついでにヴィネットの家に寄って、確かその時にクッキーとケーキを作ったわね」

タプリス「ケーキもですか!?」

タプリス「うぅ……うらやましいです……」

ヴィーネ「ガヴが勝負に勝った時に言ってみなさい、案外作ってくれるかもよ」

サターニャ「ちなみに、ケーキはジブリエルも作ったわ」

タプリス「でも……あのガヴリール先輩が作ってくれますかね?」

ヴィーネ「作るわ、今のガヴならきっとね♪」

タプリス「……わかりました、聞いてみます!」

ラフィエル「みなさーん、準備できましたよー♪」カアア

ヴィーネ「ラフィ、また顔が赤いけど……」

ラフィエル「きききっきき気にしないでください!」カアア

ヴィーネ「そ、そう……まあ、入るわよ」

タプリス「♪」ワクワク

サターニャ「私の悪魔的味覚<<デビルズテイスト>>を今発動する時ねっ!」


ヴィーネ「……これは……」

サターニャ「見た目はばっちりね」

タプリス「さすが天真先輩です!」

天真・ガヴ「勝負は味だ!(です!) 冷めないうちに早く!」

天真「むぅぅ……」

ガヴリール「ぐぬぬ……」

ヴィーネ「あはは……では、いただきます」パク

サターニャ「じゃあ、これから」パク

タプリス「いただきます♪」パク

ヴィーネ「これ……普通に申し分無い位美味いわ」

サターニャ「まあまあね!」

タプリス「やっぱり美味しいですぅ~」

ラフィエル「あっあと一つ、皆様の目の前にタコ焼きが置かれているお皿2枚、ピンク色と白色のお皿ですよね♪」

サターニャ「そうね、ピンクと白のがあるわね」

ラフィエル「その色、例えばピンクはガヴちゃんのたこ焼き、白はジブちゃんのたこ焼きというふうに分けています」

ラフィエル「たこ焼きを食べた後に各色の皿に盛りつけられたたこ焼きを得点付けして、その色の合計点が多い方が勝ちというルールになっています♪」

天真「……」ドキドキ

――――――
――――


ラフィエル「さて、皆が食べ終わった所で得点を付けてもらいましょう♪」

サターニャ「私はもう付けたわ!」ドヤァ

ガヴリール「得点付ける速さの勝負じゃないから」

タプリス「私も付けました!」

ヴィーネ「うん、私も付けたわ」

ラフィエル「ではこの紙に白が何点、ピンクが何点か記入してください♪」

ラフィエル「では……結果発表♪」


サターニャ 白:10 ピンク:10

タプリス 白:10 ピンク:10

ヴィーネ 白:9  ピンク10


ラフィエル「白合計29点、ピンク合計30点」

ラフィエル「という事でピンクの勝でーす♪」

天真「やったやった♪」ピョンピョン

ガヴリール「そんなぁ……」ガックリ

タプリス「ジブリエルせんぱ~い♪」ギュゥ

天真「タプリスぅ」ダキッ

ヴィーネ「そ、そんなに気を落とさないで……」

サターニャ「そうよ、どっちとも美味しかったわよ」

ガヴリール「ゔぃ~ねぇ、何で9点なの~?」

ヴィーネ「今回は甘めに点数を付けようと思ったけど、ほとんど甲乙つけがたい位どちらとも美味しかったわよ」

ヴィーネ「1点差の違いは……ちょっとした工夫かしらね」

ヴィーネ「ガヴは基本に忠実、ただ忠実過ぎて意外性が無かったわ」

ヴィーネ「ねえジブ」

天真「はい、何でしょうか?」

ヴィーネ「ジブが作ったたこ焼き、ほんの少しピリッとしていたけど辛い系の食べ物混ぜた?」

天真「はい、実は少量七味唐辛子を……」

ガヴリール「え? いつの間に……」

ヴィーネ「そこね、そこが1点差のアイディアね」

ガヴリール「うぅ……」ガックリ

天真「……」

天真「あの、ガヴリール」

ガヴリール「ん……なんだ?」

天真「タプリスもよろしければですが……ガヴリールも一日タプリスと色々しませんか?」

ガヴリール「……いいのか?」

天真「もちろんですよね、タプリス」

タプリス「もちろんです! ジブリエル先輩もガヴリール先輩も一緒に来てくれた方が一番良いです!」

ガヴリール「タプリスぅ~」ダキッ

タプリス「わわっと、えへへ~」ニヘラ

天真「♪」ニコニコ


――――
――――――

――――――
――――


タプリス「満足ですぅ~♪」

ヴィーネ「そろそろ片づけにしましょう」

天真「そうですね」

ガヴリール「えー、めんどくさい」

サターニャ「あんたも十分楽しんだじゃないの、片づけぐらいしなさいよ」

タプリス「では、私も……」

ラフィエル「タプちゃんはこのパーティーの主役ですからここに座っていても大丈夫ですよ♪」

タプリス「白羽先輩が言うのでしたら……」

――――――
――――


ヴィーネ「さて、片づけも終わったわね」

タプリス「では、天真先輩! ではなかったですね、ジブリエル先輩! ガヴリール先輩! どうしますか?」

天真「公園の草引きをしましょう♪」

ガヴリール「ネトゲ」

タプリス「へ?」

ガヴリール「は?」

天真「?」

ヴィーネ「はぁ……これはダメね……よりによってジブまで……」

ラフィエル「ここは3人で買い物に出かけてみてはどうでしょうか?」

サターニャ「いいわね!」

ヴィーネ「サターニャはついていっちゃだめよ」

サターニャ「ちょっと、なんでよ!」

ヴィーネ「タプリスはさっきガヴとジブと一日一緒なることになったから、私たちがついていくのはちょっとおかしいと思わない?」

サターニャ「確かにそんな事だったわね……」

ラフィエル「では私たちはここで帰らしていただきますね♪」

ヴィーネ「そうね、お疲れ、ガヴ、ジブ、タプリスちゃん」

サターニャ「それじゃ」

バタン


ガヴリール「……」

天真「……」

タプリス「……」

ガヴリール「はぁ……それじゃ、私たちも出かけますかね……」

天真「では公園の

ガヴリール「それは却下、天使としては当たり前かもしれないがお前がそんなに真面目だから私を生んだの忘れたのか?」

天真「うっ……すみません」シュン

ガヴリール「そんなにしょんぼりするなって」

タプリス「えっと、では白羽先輩が言っていたお買い物ですか?」

ガヴリール「そうだね、ジブリエルは拒否権は無いからな」

ガヴリール「お前はたまにはガス抜きが必要だからな」

ガヴリール「……と言ってもどこ行こうか?」

タプリス「計画性皆無ですね……」

天真「では、近場のショッピングモールとかどうでしょうか」

ガヴリール「近場というか……遠いけどそこでいっか、タプリスはどうだ?」

タプリス「私はジブリエル先輩とガヴリール先輩が行くならどこだっていいです♪」ニコニコ

ガヴリール「じゃあ決まりだね」

ショッピングモール――


ガヴリール「という事で……ついた……」ゼエゼエ

タプリス「ガ、ガヴリール先輩……大丈夫ですか?」

天真「ちょ……ちょっとあそこの木陰になっている……ベンチで休憩しませんか?」ハアハア

タプリス「ジブリエル先輩まで……」

ガヴリール「そうする……」ゼエゼエ

ガヴリール「ふぅ……」

タプリス「心地いです~」

天真「いい涼しさですね♪」

タプリス「あっ」ジー

天真「タプリス、どうしたのですか?」

タプリス「ちょっと待っていてください」タッタッタ

ガヴリール「タプリスがどうした?」

天真「いえ、走ってあちらの方に……」


――――――――


タプリス「ジブリエル先輩、ガヴリール先輩、どうぞ!」サシダシ

天真「これは……」

ガヴリール「アイスクリームじゃん、どうしたの?」

タプリス「いえ、あっちのお店で売っていたので買ってきました」

天真「いくらしましたか?」サイフダシ

タプリス「と、とんでもないです!」

天真「そうですか……ありがとうタプリス♪」ナデナデ

ガヴリール「サンキュータプリス」ナデナデ

タプリス「えへへー」デレッ

天真「さて、溶けない内に食べましょう♪」


――――
――――――

ガヴリール「よし、体力回復だ」

タプリス「さあ、店内に入りましょう」

天真「あらタプリス、ソフトがついていますよ」

タプリス「え? どこでにすか?」

天真「こちらに来てください、取ってあげます♪」

タプリス「はい♪」

テトテト

タプリス「はい、きました♪」

ガシッ

タプリス「あれ? ジブリエル先輩、あの……あの頭掴んで……あの……」

ガヴリール「あっジブリエル! 人目に付く場所でっ!」

スゥ……チュゥ

タプリス「!!?!?」

ガヴリール「あー……」

チュ、チュップ、ペロ…

天真「はい、取れました♪」ニコッ

タプリス「」ポケー


ザワザワアラダイタン
キマスワ、キマシタワー


ガヴリール「……ジブリエル、タプリス、一旦ここから移動するぞ」ガシ

天真「あっ、ちょっと引っ張らないでください」

タプリス「……」ズルズルポケー

店内――


ガヴリール「ここまで来たらもう注目はされないだろ……」

タプリス「はっ! わ、私は……」

タプリス「て、天真先輩と……チューを……」カアア

ガヴリール「それはすぐ忘れろ」

天真「?」

ガヴリール「全く、ジブリエルも早く『恥ずかしさ』を覚えてよ……これで何度目だよ……」

ガヴリール「とにかく店内を散策するぞ」

天真「はーい♪」

タプリス「は、はい」ドキドキ

――――――――――


ガヴリール「にしても人多いいな……半分ぐらい減らないかな」

天真「そんなことを言ってはいけませんよ!」

ガヴリール「冗談だって」

タプリス「でも人が多くて迷子になりそうです」

天真「迷子にならない様に手を繋ぎましょうか♪」テサシダシ

タプリス「……はい!」ギュ

ガヴリール「……」

ガヴリール「それ……」テサシダシ

タプリス「……え?」

ガヴリール「私も手を繋ぐ……見て分からないのか……」

タプリス「……はい♪」ギュッ

天真「♪」ニコニコ

タプリス「下界のお店ってやっぱり広いですね」キョロキョロ

天真「こういう所は品ぞろえも豊富で何を買うか迷ってしまいますよね♪」

ガヴリール「まあ……そうだな」

田中「お? ガヴガヴとジブジブじゃん」

上野「ヤッホー♪」

委員長「あら、こんなところで会うなんて珍しいわね」

ガヴリール(また騒がしい連中と出会ってしまった)

天真「こんにちは、田中さん、上野さん、まち子さん」

タプリス「……」カクレ

ガヴリール「タプリス、何私の陰に隠れているんだ?」

田中「おやおや? 誰ですかその人?」

委員長「確か……学校でガヴリールさんとジブリエルさんを探していた人? すごく懐いているけど……知り合い?」

天真「私たちの中学校の時の後輩です♪」

上野「へーそうなんだ……ねえキミ、名前は?」

タプリス「うぅ……」カクレ

田中「それ! 捕まえたぞ♪」ガシッ

タプリス「ぴゃぁあ! た、助けてください! 天真せんぱーい!」ジタバタ

ガヴリール「それじゃどっちに助けを求めているか分からないな~」

天真「もう、そんな意地悪な事言わないの!」

天真「彼女たちは私たちのクラスメイトですよ、タプリスもほら、自己紹介をね♪」

タプリス「……千咲=タプリス=シュガーベルです……よろしくお願いします……」カクレ

ガヴリール「そんなに隠れて自己紹介しなくてもいいだろ」

田中「千咲ちゃんかー、よろしくね♪」ギュゥゥ

タプリス「ぴゃあああ!」

委員長「えっと……よろしくね、千咲ちゃん」

上野「ならタプタプだね♪」

田中「タプタプ、そういえば」モニュ

タプリス「きゃっ……なななな何するんですかぁ!」

田中「……うん、早速後輩に負けたよ」

タプリス「うん?」

上野「あだ名の如く……だね……」

ガヴリール「いやそれさっきお前が付けただろ」

天真「あの、まち子さんたちはこれからどこへ?」

委員長「皆とここの書店にね」

上野「料理の本~!」

田中「私もだね」

ガヴリール「委員長は書店で何を買いに?」

委員長「まあそれはね……」

委員長(クロスワードの本なんてちょっと言いにくい雰囲気だわ)

ガヴリール「言えない本? もしかしてR-18?」

委員長「そそんなわけないでしょう!!」

タプリス「あーるじゅうはち? 何ですか?」

天真「確かに何でしょうか、ガヴリール」

ガヴリール(……それマジでマジ?)

ガヴリール「いや、知らないのなら知らなくていい物だ」

天真・タプ「?」

田中・上野(無垢だねー)

委員長「そういうガヴリール達は何をしに来たの?」

ガヴリール「散策」

委員長「買い物じゃないの!?」

ガヴリール「まあ、何か欲しい物はあったら買うよ」

天真「無駄遣いは駄目ですよ♪」ニコニコ

ガヴリール「そんな事分かってるよ……」

上野「まるで夫婦みたいだね♪」

タプリス「ガヴリール先輩、ジブリエル先輩、とても凄くお似合いですっ!」

上野「タプタプ、例えばだよ?」

田中「なら千咲ちゃんは髪の色もガヴガヴとジブジブも一緒だから子供かな~?」

タプリス「ジブリエル先輩とガヴリール先輩の子供が……私……」

タプリス「えへへへ~」ニヘラ

委員長「まんざらでもない感じね……」

ガヴリール「すごくだらしない顔になっているぞ」

タプリス「どっちがお父さん? どっちがお母さん?」

天真「タプリス!?」

上野「私的にはガヴガヴが父さんでジブジブが母さんだね!」

ガヴリール「目を覚ませ」パシン

タプリス「いたっ……はっ、何か私言いました!?」アセアセ

ガヴリール「おもいっきり言ったな」

田中「ガヴガヴ達の中学ってどこ?」

ガヴリール(それ今聞く!?)

タプリス(やばいです!)アセアセ

天真(どうしましょうか)

委員長「確かに気になるわね……どこの中学なの?」

上野「どこ中出身だー」キャッキャ

ガヴリール「……」

ガヴリール「忘れた! 過去の事にはとらわれない!」ドンッ

タプリス(それで乗り切る気ですか!?)

上野「じゃあジブジブに聞こう♪」

ガヴリール(ですよねー)

天真「ええと、ええと」アタフタ

上野「ほらほら、白状しろー♪」ニコニコ

田中「言わないとくすぐっちゃうぞー♪」ワシャワシャ

天真「ひぃぃ!?」

委員長「こら、そこまで迫ったら言いにくいでしょうが」

ガヴリール「そうだ! ここに来た理由! そろそろ時間が来るじゃないか! ジブリエル、タプリスさっさと行くぞ」ガシッ

天真「え? ちょっと」ズルズル

タプリス「あっ、ガヴリール先輩!?」ズルズル

委員長「……」

上野「……」

田中「……行っちゃったね」

委員長「まあ、私たちは本屋に行きましょう」

上野「そうだね!」

委員長(この時間帯に何かしていたっけ? ……まあいっか)

>>100修正

委員長(この時間帯に何かしていたっけ? ……まあいっか)

委員長(この時間帯に何かしていたかしら……まあいっか)

――――――――――


ガヴリール「ふぅ、何とか撒いたな」

タプリス「あのような扱いでいいのでしょうか……」

ガヴリール「多分大丈夫だよ」

天真「ですがもっと別の方法が……」

ガヴリール「私たちが天使だってばれたら下界には居られないくなるんだからこのくらいで十分だ、じゃあ散策いこっか」テサシダシ

天真「ガヴリールが言うのでしたら……ほらタプリス」テサシダシ

タプリス「あ……はい♪」ギュゥ


タプリス「♪~」ルンルン

天真「タプリス、楽しそうですね♪」

タプリス「だってジブリエル先輩とガヴリール先輩の二人とこうやって買い物に来ているなんて、夢みたいなことですから♪」

ガヴリール「……まあ、ジブリエルとはこうやってゆっくりと店内の散策していなかったな」

天真「確かにそうですね」

タプリス「では今日は今までの分思いっきり楽しみましょう!」キラキラ

天真「そうですね♪」ニコッ

タプリス(はぅ、笑顔がまぶしいですぅ!)

ガヴリール「……にしても売り物が多すぎて逆に迷うな」

ガヴリール「あと人が多すぎ」ボソッ

タプリス「でも行く度に新しい発見がありそうでワクワクしますよね!」

天真「確かにそうですね、この天界にもないほどの品物と賑わいはまさに下界でしか無いと思いますね♪」ニコニコ

ガヴリール「そんなものか……ん?」

ガヴリール(あれは……私が欲しかった最新のヘッドセット)

ガヴリール(今までならば買っていたが、私の財布はジブリエルに握られている)

ガヴリール(だけど……)

ガヴリール(……)

ガヴリール(欲しいっ!)

ガヴリール「あの、ジブリエルさん、少しいいでしょうかね」ゴマスリ

天真「駄目です♪」ニコッ

ガヴリール「ま、まだ何も言ってないじゃないか!」

タプリス「多分ですが、欲しい物があってジブリエル先輩にねだろうとしたんですよね……」

天真「私もそうだと思いますね♪」

ガヴリール「くっ、私に味方はいないのかっ!」

タプリス「日ごろの行いだと思いますが……」

ガヴリール「むぅぅ、ケチー」

天真「はいはい、私はけちんぼさんですよ♪」ニコッ

タプリス(まるで駄々をこねる子供とそれを対処するお母さんみたいです……)

――――――――――


タプリス「最初は散策だけと思っていたんですが、散策だけでも楽しめちゃうんですね」

ガヴリール「でしょ」フフン

ガヴリール(ヘッドセット欲しかった……)

天真「色々誘惑はありましたが、耐え抜きました!」グッ

ガヴリール「あのなぁ……ここに来た一番の目的はお前のガス抜きなんだぞ」

ガヴリール「少しは自分の欲に負けてもいいから正直になろうよ」

ガヴリール「お前が私みたいになるなんて冗談でも絶対許さないからな」

天真「あぅ……すみませんでした」シュン

タプリス(あれ? ガヴリール先輩はジブリエル先輩が駄目になるのを許さないと……)

タプリス(ガヴリール先輩もジブリエル先輩の事気にかけているのですね)

タプリス「ふふっ♪」ニコニコ

ガヴリール「どうしたタプリス、いきなり笑って……」

タプリス「なんでもないですよー♪」ギュー

ガヴリール「わわっと! いきなり抱き着くなって」

タプリス「♪~」ギュー

天真「……」ジー

天真「……」

天真「……」ギュッ

ガヴリール「ん? ジブリエル、お前までどうした!?」

天真「ガヴリールの言う通りです、少し私は自分に厳しくしていました……」ギュッ

天真「ですから少しわがままで居させてもらいます」ギュー

ガヴリール「……別に構わないけど」

ガヴリール「周りの視線が痛いからそれはここではやめような?」カアア

天真「っ!」バッ

天真「す、すみません」アセアセ

タプリス「……」

タプリス(『ここではやめような』、という事は……)

タプリス(家ではOKという事ですか!?)ドキドキ

――――――――――

タプリス「色々あって目が回りそうですね」テクテク

天真「珍しい物もいっぱいありますね♪」テクテク

ガヴリール「……」テクテク

ガヴリール「ん?」

ガヴリール(財布はジブリエルが握っているが、今月分のお小遣いとして少々手持ちはあるから……)

天真「どうしました?」

ガヴリール「いや、何でもない……少しトイレに行ってもいいかな、ちょっと漏れそう」

タプリス「漏れそうになるまで我慢しているなんて……そういう事を我慢すると体に悪いですよ……」

ガヴリール「分かったからちょっと待っててよ」タッタッタ

――――――――――


ガヴリール「ふう、スッキリスッキリ♪」

ガヴリール「さて行きましょうか、ほらタプリス」テサシダシ

タプリス「ちょっと長かったですね……もしかして……その手洗いました?」

ガヴリール「ちょっ、失敬な! さすがの私でも洗っているよ! そんな事言うんだったらもう手つながない!」

タプリス「え? じょ冗談ですよガヴリール先輩」アセアセ

天真「まあまあ、ガヴリールも戻って来たことだし行きましょう♪」テサシダシ

――――――――――


ガヴリール「……散策だけで疲れてくるわ、この広さ」テクテク

天真「本当に広いですね……」テクテク

ガヴリール「ほらタプリス、はぐれるんじゃないぞ」ギュッ

天真「はぐれてもタプリスならすぐに分かると思いますね♪」ギュッ

タプリス「♪~」ギュー

天真「嬉しそうですね♪」ニコニコ

タプリス「だ、だってこれ……2人の天真先輩とデートしているみたいで……」テレッ

天真「デート……ですか……」カアア

ガヴリール「何『デート』という単語に反応しているんだよ」

ガヴリール「ほら行くぞ」

天真「あっちょっと……待ってください……」ドキドキ

ガヴリール「……はぁ、全く……じゃあ落ち着いたら行こうか」

天真「はい……すみません……」ドキドキ

タプリス(……もしかしてですが、これはジブリエル先輩がガヴリール先輩を意識しているのでは……いえ、そうとしか……)

タプリス(でなければ……)

ガヴリール「お前何『デート』に反応しているんだよ……まったく」

天真「あぅ、すいません」ドキドキ

ガヴリール「でも、こういった『子供っぽさ』がジブリエルらしさでもあるな」ハッハッハ

天真「も、もう、からかわないでください~!」ポカポカ

ガヴリール「はははっ! こんな所も子供っぽいよね」

タプリス「……」

タプリス(こんな状況になっていません!)

――――――――――


ガヴリール「落ち着いたか?」

天真「え、ええ、何とか……」

ガヴリール「よし、じゃあ行くか、ほら」テサシダシ

天真「あっ……」

天真「……」

天真「はい♪」ギュッ

ガヴリール「ほら、タプリスも」テサシダシ

タプリス「あ、はい!」ギュッ

――――――――――

店外――


ガヴリール「と、まあ一周したわけだが……」

タプリス「本当に散策だけでしたね」

天真「ですが一応夕飯の食料は買いました!」

ガヴリール「お前は……はぁ……」アキレ

ガヴリール「……ほら、手を出してみろ」

天真「はい、なんでしょうか?」テサシダシ

ガヴリール「はい、これ」テワタシ

天真「……これは」

天真「あの、このネックレスは……いつの間に……」

ガヴリール「……一応お前は私だから、私好みの物を選んでみたが……どうだ?」

ガヴリール「あと、お前の駄天をこんな事で防げるかどうかは分からないけど……これはお前の為だからな」

天真「……」

タプリス(あのガヴリール先輩がジブリエル先輩にプレゼント!?)

タプリス(プレゼントを買うより課金をすると思っていましたが……ガヴリール先輩に何が……)

天真「……」

天真「ありがとう……ガヴリール」ニコッ

ガヴリール「……ふんっ」テレッ

タプリス「とにかく帰りましょう! ジブリエル先輩、荷物お持ちします!」

天真「あっ、ありがとうタプリス」

天真(ガヴリールからのプレゼント……)

天真(♪)ニコッ

――――――
――――

ガヴリール宅――


ガヴリール「さあ……家についた……」ゼエゼエ

天真「そう……ですね……」ハアハア

タプリス「お二人とも体力を鍛えた方がいいのでは……」

天真「そぅ……ですね……善処……します……」ハアハア

ガヴリール「そんな事よりも……立ってないで……休ませろ……」ハアハア

タプリス「水、用意しましょうか?」

天真「ありがとう……タプリス……」ハアハア

タプリス「どうぞ、ジブリエル先輩、ガヴリール先輩」

天真「ありがとう」

ガヴリール「サンキュー」

ゴクゴク

ガヴリール「ふう、生き返るー」

天真「水分が身体に染み渡りますね♪」

タプリス「……あの私は」

ガヴリール「まだ一日経ってないだろ?」

天真「そうですよ、まだまだ付き合ってもらいますからね♪」ニコッ

タプリス「……はい♪」ニコッ

ガヴリール「よし……ネトゲするか」

タプリス「早速ですか……分かれてもそこは相変わらずですね」

ガヴリール「何か悪いか?」カチカチ

天真「まあまあ、タプリスもゆっくりとくつろいでくださいね♪」

タプリス「はい!」

天真「元気でよろしいですね♪」ニコッ

タプリス(あぁ、その笑顔に癒されますぅ~)

天真「あの……ガヴリール……」

ガヴリール「なに?」

天真「」ダキッ

ガヴリール「……」

タプリス「!?」

天真「ガヴリール……ガヴリールぅ……」ギュー

ガヴリール「……」

ガヴリール「よしよし」ナデナデ

タプリス「!?」

天真「ガヴリールぅ……ガヴ、ガヴリールぅ……」ギュー

タプリス(なんですか!? 突然目の前に繰り広げられた光景は!)

タプリス(私も撫でられたい!! ……ではなく、あのガヴリール先輩も何事も無いかのようにジブリエル先輩の頭を撫でています!)

タプリス(『ネトゲ中にじゃなするなー!』とかと言って邪魔もの扱いにすると思いきや……これは……)

タプリス(そういえば、お店を散策中に……)

――――――――――

ガヴリール「周りの視線が痛いからそれはここではやめような?」

――――――――――

タプリス(……)

タプリス(もしかして、お店の中……周りの目線が無い所では本当に大丈夫という事……)

タプリス(……私も……)

タプリス「あの……」

ガヴリール「ん? なに?」ナデナデ

タプリス「私も……その……」モジモジ

ガヴリール「……」

ガヴリール「しょうがない甘えん坊さんだな……ほら、こっち来て」

タプリス「はい♪」ギュッ

ガヴリール「よしよし」ナデナデ

タプリス「ガヴリール先輩……」ギュー

天真「ガヴリールぅ……」ギュー

ガヴリール「はいはい」ナデナデ


――――
――――――

天真「すぅ……すぅ……」

タプリス「ジブリエル先輩、寝ちゃいましたね……えへへ」ポワポワ

タプリス(寝顔もとても素敵です!)

ガヴリール「タプリス、顔……ひどいぞ」

タプリス「すみません」ポワポワ

ガヴリール「……まあ、ジブリエルはいつも天使らしくと気を張っていたからね……その疲れが来たのかな……」

ガヴリール「まあお昼寝もたまにはね……タプリス、足持ってくれる? ベッドまで運びたいんだが」

タプリス「はい! お任せください!」キリッ

ガヴリール「声でかすぎ」

タプリス「す、すみません」

――――――――――


ガヴリール「よし、じゃあネトゲでも」

タプリス「あの、ガヴリール先輩……」

ガヴリール「まだ何かあるのか?」

タプリス「いえ……あの、クッキーを一緒に作りませんか?」

ガヴリール「またなんで?」

タプリス「前にガヴリール先輩が月乃瀬先輩達とクッキーを作ったという話を聞いて、食べてみたいなと思いまして……」

ガヴリール「あいつら、余計な事を……」

タプリス「でも、めんどくさかったら別に……」

ガヴリール「しょうがない、今回だけだよ」

タプリス「はい、余計な事聞いてすみま……」

タプリス「……え?」

ガヴリール「だから今回だけ、さっさと作るよ」

タプリス「はい!」ニコッ

ガヴリール「だから声がでかいって、ジブリエルが起きるだろ」

タプリス「あっ、すみません」

ガヴリール「っと、その前に材料はっと……」

タプリス「材料あるか分からずに言ったのですか……」

ガヴリール「ううるさいな……材料はあるからさっさと作るぞ」

タプリス「はーい♪」


――――
――――――



――――――
――――


ガヴリール「よし、これであとはオーブンで焼いたら完成だ」

ピッ

タプリス「楽しみですね!」

ガヴリール「だから声大きい」

タプリス「すみません」


天真「すぅ……すぅ……」


タプリス「本当に寝ている姿も可愛いですね」

ガヴリール「私だからな」ドヤァ

タプリス「まあ……一応あっている事はあっていますが……なんというか、私は今のジブリエル先輩に言っているのであって」

ガヴリール「私は可愛くないとでもいうのか?」ゴゴゴ

タプリス「いえいえ、全然そうじゃないですよ」アセアセ

ガヴリール「冗談もとい、時間もちょうどいいしこのまま夕飯作るか……クッキーは食後のデザートでいいよね」

タプリス「勿論です♪」

ガヴリール「じゃあ、タプリスも手伝ってくれないか」

タプリス「いいですけど何をすれば……」

ガヴリール「野菜炒めするから……じゃあキャベツを切ってね」

タプリス「はい」

タプリス(ガヴリール先輩が進んで料理を作るなんて駄天した以前では想像すらできませんでした……)

タプリス(ですが、これはジブリエル先輩が……つまりもう一人の自分がいるからこんな変化が起きたのでしょうか……)

タプリス(とにかく、いい事だと思います♪)

――――――――――


タプリス「……」トン トン

ガヴリール「そっち切り終わったか?」

タプリス「いえ、まだです」

ガヴリール「ならそっちするから、これを炒めてくれないか」

タプリス「はい、わかりました!」

ガヴリール「サンキュ」トントントントン

タプリス「……手際いいですね……ガヴリール先輩って料理得意なんですか?」

ガヴリール「駄天する前によく姉さんや妹に作っていたからな、今までは面倒だから作らなかっただけだね」トントントントン

タプリス「うぬぬ……いつも手料理が食べれる家族の皆さんが羨ましいです……」

ガヴリール「羨ましいって……今日私が作ったたこ焼き食べたじゃん」

タプリス「何というか……それは別というか……」

ガヴリール「……まあ、あの時の私はよくあんな面倒なことを自ら進んで出来たなと思うわ」

タプリス「今はその『面倒な事』を進んでしているじゃないですか♪」

ガヴリール「それとこれとはまた別だよ!」

タプリス「声、大きいですよ」

ガヴリール「ぐっ……もう……」

タプリス「♪」ニコニコ

――――――――――


天真「……ん……あれ……私……」

ガヴリール「あっ、ちょうど起きたか、今晩飯作った所だ、食べるか?」

天真「あ……えっと……私いつの間にベッドに」

ガヴリール「お前が私に抱き着いてきてしばらくしたら寝たよ」

天真「……すみません」

ガヴリール「謝る必要なんてないよ、タプリスも手伝ってくれたし皆で食べよ、ね?」

タプリス「私も手伝いました!」キリッ

天真「……」

天真「はい♪」ニコッ

タプリス「はいどうぞ」コトッ

天真「ありがとうございます♪」ニコッ

天真「では頂きます」パクッ

ガヴリール「じゃあ、私たちも食べるか」

タプリス「はい!」

ガヴリール「いただきます」

タプリス「頂きます!」

――――――――――


天真「ごちそうさまでした♪」

ガヴリール「ごちそうさま」

タプリス「ごちそうさまです!」

天真「私、今日はガヴリールにちょっと甘えすぎですね」

ガヴリール「ほんとだよ」

ガヴリール「……でもお前も中にため込んでばかりではだめだから……今日みたいな日はちょっとならいいぞ」

天真「では、今日はもっと甘えちゃいますね♪」ギュー

ガヴリール「わっと、いきなり抱き着くなって」

天真「♪」ギュー

ガヴリール「……全く」ナデナデ

タプリス「私も抱き着いちゃいます!」ダキッ

ガヴリール「またか……しょうがないな」ナデナデ

タプリス「♪」ギュー

ガヴリール「……」ナデナデ

天真「♪」ギュー

タプリス「♪」ギュー

ガヴリール「そういえばさ……」

天真「どうしましたか?」

ガヴリール「その『抱きつく』ってどんなんだ?」

タプリス「どうと……言われたら……」

天真「何と言えばいいのでしょうか……何とも言えない『温かみ』があるというか」

ガヴリール「……じゃあ……ジブリエル、抱きつかしてくれない?」

天真「では……してみます?」

タプリス「私も久しぶりにこっちの先輩にも抱きつきたいです」

ガヴリール「そういえばタプリスも私が天使学校に通っている頃に時々抱きついてきたよな」

天真「ふふっ、確かにそうでしたね♪ タプリスは今も昔も変わりはないという事ですね♪」ニコニコ

天真「では、私はいつでも大丈夫です♪」ニコニコ

ガヴリール「……じゃあ」ギュッ

天真「♪」

ガヴリール「……」ギュッ

ガヴリール(これは……なんといか、いい匂いで……凄く暖かい……落ち着く)

ガヴリール「……」ギュッ

天真「♪」ナデナデ

ガヴリール「ふぁっ……」ピクッ

ガヴリール「……」ギュッ

ガヴリール(なんか……ずっとこうしていたい……)

天真「♪~」ナデナデ

ガヴリール「……」ギュー

天真「♪~」ナデナデ

タプリス「……あ、あのガヴリール先輩、どうでしょう?」

天真「あの、ガヴリール?」

ガヴリール「ん? なぁに、お姉ちゃん」トロン

タプリス「おね!?」

天真「ガ、ガヴリール!?」

ガヴリール「ん~?」トロン

ガヴリール「……」ギュー

ガヴリール「はっ!」

ガヴリール「い、今さっきのは忘れて!!」アセアセ

天真「え、ええ……」

タプリス(ガヴリール先輩、ものすごい破壊力です……)

天真「しかし『お姉ちゃん』ですか……」

ガヴリール「だあー! 言ったそばから!」カアア

タプリス「ですが、あのガヴリール先輩が言ったインパクトはものすごい……」

ガヴリール「タプリス、クッキー」

タプリス「すみませんでした!」ドゲザ

天真「クッキーがどうしました?」

ガヴリール「ちょうどよかった、クッキーを作ったからタプリス抜きで食べようよ」

タプリス「本当にすみませんでした!!」ドゲザ

天真「まあまあガヴリール……タプリスも謝っている事ですし……」

ガヴリール「しょうがない、私の海より広い心で許してあげよう」

タプリス「ありがとうございます!! 感謝します!!!」

ガヴリール「……タプリス、何かいちいちうるさい」

天真「あはは……」

ガヴリール「という事で……クッキーいい感じにできているな」

タプリス「わぁ……美味しそうです……」ジュルリ

天真「早速食べましょうよ♪」ワクワク

ガヴリール「……お前ら本当に子供っぽいな」

ガヴリール(ちょっと待てよ、ジブリエルもだから私も潜在的に子供っぽいのか?)

ガヴリール(……まあどうでもいっか……ジブリエルが喜んでくれるなら)

天真「では、頂きます♪」

タプリス「いただきます」

ガヴリール「じゃあ、いただきます」

パクッ

天真「ん~、とてもおいしいです~」モグモグ

タプリス「……」サクサクサクサク

ガヴリール「うん、やっぱ美味しいな」モグモグ

タプリス「……」サクサクサクサク

ガヴリール「……」

タプリス「……」サクサクサクサク

ガヴリール「……小動物的な食べ方だな」

タプリス「ゴクン、何ですか、ガヴリール先輩?」

ガヴリール「いや、何でもない」

タプリス「……もしかして、食べ方が気になったのですか?」

ガヴリール「まあ……そうだね」

タプリス「いやー、ガヴリール先輩が作った物だから一口に食べるのがもったいなくてつい、ですね♪」

ガヴリール「まだいっぱいあるから別に気にしなくていいよ」

タプリス「いえ、いずれ減っていくものですから」サクサクサクサク

ガヴリール「……うん、それでいいなら何も言わないよ」

タプリス「♪」サクサクサクサク

ガヴリール「ジブリエルはどうだ? 美味いか?」

天真「はい、とても美味しいですよ♪」モグモグ

ガヴリール「……そっか」ニコッ

天真「……いま非常にいい笑顔をしましたね♪」

ガヴリール「え? は? 私が!?」

天真「そうです♪」

ガヴリール「うそだ~」

天真「本当ですよ、写真に収めたいぐらいの素敵な笑顔でしたよ♪」

ガヴリール「いや、そんな……私が……」テレッ

天真「その照れ顔も素敵ですね♪」

ガヴリール「も、もう、そんな事言うな! このバカァ!」カアア

――――――――――


ガヴリール「ふぅ、食べきったけど結構作り過ぎたかな……」

タプリス「私はまだまだいけます!」

天真「ですがこの時間帯にお菓子を食べすぎるのは体に毒ですよ」

タプリス「そ、それはー……わかっています」

ガヴリール「言われるまで気づかなかっただろ」

ガヴリール「まあ、タプリスの食べ方であればまだまだいけそうだと思うけどな」

天真「そうですね♪ 可愛げもあるのでずっと見ていたいですね♪」ニコッ

天真「いい時間帯ですしお風呂、入りましょう♪」

ガヴリール「それもそうだな、タプリスも入るよね」

タプリス「勿論です!」

ガヴリール「……という事だ」

天真「みたいですね……」

タプリス「あの……先輩?」

ガヴリール「なあタプリス、どっちと一緒に入りたい?」

天真「勿論私ですよね♪」

タプリス「……」

タプリス(こんな贅沢な2択、決められるわけないじゃないですか! もう幸せです!)

タプリス(あっ、そうだ)

タプリス「では、平等に3人で入るのは」

ガヴリール「残念ながらこの家の風呂に3人入るスペースは無い、最大で2人までだ」

天真「私も出来るのであればそうしたかったのですが」

タプリス「ですよね……」

ガヴリール「で、どっちと入るんだ?」

タプリス「どっちと言われましても……私、決められませんよ……」

ガヴリール「……じゃあ、公平にジャンケンで決めよっか」

天真「負けませんよ!」


――――――――――


ガヴリール「まさか負けるなんて……」ガックリ

天真「やったやった♪」キャッキャ

タプリス「では、私はジブリエル先輩と入るのですか?」

ガヴリール「悔しいが、そうだ」

天真「では入りましょう♪」nニコッ

タプリス「はい!」

タプリス「……」

タプリス(あれ? 私がジブリエル先輩と一緒に……)

タプリス(お風呂///)カアア

天真「♪~」ヌギヌギ

タプリス「あわわ」アセアセ

タプリス(ジブリエル先輩は抵抗なく服を脱いでいますけど……)

タプリス(今更ですが、とても恥ずかしいです!)

天真「タプリス、どうしました?」スッポンポン

タプリス(天真先輩のハダカ!! 美しいです!!)

タプリス(ではなくて!)

タプリス「ちょ、ちょっと待ってください」ヌギヌギ


カポン……


天真「2人ではちょっと窮屈ですが、どうでしょうか?」

タプリス「いいいいいえ、だだだいだ大丈夫です!」ドキドキ

タプリス(肌がっ! 肌が密着しています!!)ドキドキ

タプリス(あっ、ジブリエル先輩からいい香りがします)スーハースーハー

タプリス(ではなくて!!)

タプリス「ででは、私、体洗います!」ザパン

天真「では、私がタプリスの身体を洗いますね♪」ザパン

タプリス「えぇ~! い、いえ、そこまでは」

天真「私がしたいのですから……それとも……駄目ですか」ウワメヅカイ

タプリス(グハッ! これは強烈です)

タプリス「で、では、お言葉に甘えまして……」

天真「やった♪」ニコッ

タプリス「……」ドキドキ

天真「♪~」ゴシゴシ

天真「背中は終わりましたので、次は前ですね♪」

タプリス「い、いえ、さすがに前は」

天真「ダ~メ♪ 私にさせてください♪」

タプリス「……で、では……お願いします」

天真「はい♪」ニコッ

タプリス「///」ドキドキ

天真「♪~」ゴシゴシ

タプリス「あ、あの……さすがにそこは自分で……」カアア

天真「まあ、ここは流石にですよね……どうぞ♪」

タプリス「あ、ありがとうございます」ドキドキ

タプリス「……」ゴシゴシ

天真「……」ジー

タプリス「あ、あのジブリエル先輩……そんなに見られたら……洗いにくいというか……」ドキドキ

天真「あっ、すみません、いつもの癖で」

タプリス(癖?)

天真「にしても……」

タプリス「……」オッパイタプン

天真「タプリス、大きいですね……」

タプリス「ジブリエル先輩、何でしょうか?」

天真「いえ、何でもないです♪」

タプリス「?」

天真「さて、次は頭ですね♪」ニコッ

タプリス「頭ですか、お願いします!」

天真「ふふっ、素直でよろしいです♪」ニコニコ

タプリス「はい!」ニコッ

天真「♪~」ワシャワシャ

タプリス「♪~」

天真「タプリスの髪って綺麗ですね」ワシャワシャ

タプリス「そんな、ジブリエル先輩のほうが……きれいですよ」テレッ

天真「ふふっ、ありがとうございます♪」♪ワシャワシャ

タプリス「私なんか、くせっ毛でダメですよ……ジブリエル先輩みたいにサラサラヘアーが綺麗です」

天真「ですが、ガヴリールのような柔らかいふわふわした感触の髪にもなると思いますよ♪」ワシャワシャ

タプリス「確かにガヴリール先輩のもいいですが……そう上手くいくでしょうか……」

天真「タプリスの今の髪型も可愛さがあって素敵だと思いますよ♪」ワシャワシャ

タプリス「そう……でしょうか」

天真「そうです、私が保証します♪」ワシャワシャ

タプリス「……えへっ」テレッ

天真「では頭流しますよ」

タプリス「はい♪」

サパー

天真「はい、洗え終えましたのでタプリスは先に出ても大丈夫ですよ♪」

タプリス「では、先に上がりますね」

ガララ

ピシャ

天真「……」

ペタンコ

天真「タプリス、本当に大きいですね」

モニュ

天真「揉んだら大きくなるとガヴリールの中に居た時に見たことがありましたが……ほんとうに大きくなるのでしょうかね……」モミモミ

天真「……」

天真「ガヴリールに聞いてみましょう」

――――――――――


天真「いいお湯でした♪」

ガヴリール「おー、長かったな」カチカチ

タプリス「ジブリエル先輩、牛乳どうぞ」

天真「ありがようございます♪」

ガヴリール「では、私も入りますかね」

天真「……」

天真「あの、ガヴリール……ちょっといいですか?」

ガヴリール「ん? 何?」

天真「胸を揉んだら大きくなるのは本当でしょうか?」ヒソヒソ

ガヴリール「……」

天真「……」

ガヴリール「……そんなので大きくなるんだったら私は暇を見つけたらずっと揉んでいるよ」

天真「あはは……ですよね」シュン

ガヴリール「……気にしているのか?」ニヤニヤ

天真「い、いえ、そんなことは」アセアセ

ガヴリール「多分風呂でタプリスの胸を見て思ったんだろう」

天真「え……うぅ……」アセアセ

ガヴリール「タプリスの胸は大きいからな、ほんと、うらやましいぞ」モニュ

タプリス「ぴゃぁぃ! ちょ、ちょっと、ガヴリール先輩! いきなり胸をっ!」

ガヴリール「何食ったらそんなに大きくなるんだよ」モミモミ

タプリス「ちょっと、手ぇ放してくださいぃ!」

ガヴリール「全く……」パッ

タプリス「……突然どうしたのですか?」

ガヴリール「ジブリエルがタプリスの胸を見て羨ましがっていてな、どうやって自分の胸を大きくできるのか聞いてきたんだよ」

天真「ちょ、ちょっと!?」アワワ

タプリス「なるほど」

天真「タプリスも納得しないでくださいよ!」

タプリス「でも、なんだか安心しました」

天真「タプリス?」

タプリス「このような事はジブリエル先輩にとっては小さなこと、悩むに値しないことだと思っていたので」

ガヴリール「ジブリエルの胸だけに小さいってか?」

天真「もう、ガヴリール!」

タプリス「茶化さないでください!」

ガヴリール「すまんすまん」ハハハ

タプリス「……で、安心というか、寧ろより身近になった……というのでしょうかね……」

天真「タプリス……」

ガヴリール「……私とジブリエルは天使学校主席というわけ分からん事したからな……まあ憧れを持ったり、雰囲気的に遠く感じることは無理もないと思うな」

ガヴリール「それがこんなことで悩むなんて、身近に感じないほうがおかしいよな」

タプリス「ガヴリール先輩のぐうたらさは最初見た時は身近に感じるを通り越してすこし失望しました」

ガヴリール「おい、タプリス」

天真「まあまあ……そうえば、ガヴリールは胸についてあきらめてはいないのでしょうか」

ガヴリール「お前ぶっちゃけた質問するなぁ……」

ガヴリール「まあ、はっきり言ってあきらめた」

天真「どうしてですか?」

ガヴリール「姉さん、思い出して」

天真「ゼルエル姉さんですか?」

ガヴリール「うん……胸、あるか?」

天真「……あっ」

ガヴリール「そういう事だ」

タプリス「ガヴリール先輩、その発言は大丈夫でしょうか……お姉さんは見ていないのでしょうか」

ガヴリール「……」

ガヴリール「風呂入るか!」

タプリス「逃げましたね……」


ザパァ……


ガヴリール「……」

ガヴリール(ジブリエルと別れてからはずっと一緒に入っていたから……)

ガヴリール(一人で入るのはなんか寂しい)

ガヴリール(以前はそんな事は無かったのに)

ガヴリール「……」ブクブク


ガララ


天真「あの~、お湯加減はどうでしょうか?」ソローリ

ガヴリール「ジブリエル! ……どうした?」

天真「ただ、寂しそうにしているのかなと思いまして……お背中だけでも洗おうかなと……」

ガヴリール「……」

ガヴリール「じゃあ、頼むね」

天真「はい♪」ニコッ

天真「♪~」ゴシゴシ

ガヴリール「♪」

天真「こう改めて見ても本当にそっくりですね、私たち」ゴシゴシ

ガヴリール「同じ体だからね」

天真「双子、ですね♪」ゴシゴシ

ガヴリール「あの時『双子』という言葉を出してくれた試食部に感謝だ」

天真「田中さん、上野さんでしょ」ゴシゴシ

ガヴリール「ん~、そうだね」

天真「ふふっ♪」ゴシゴシ

――――――――――


ガヴリール「ふう、すっきりした♪」

天真「私が洗いましたからね♪ 髪、ドライヤーで乾かしましょう♪」

タプリス「あっ、ガヴリール先輩、お風呂から……あれ?」

ガヴリール「どうした、タプリス」

タプリス「……髪を整えたらどちらがガヴリール先輩かジブリエル先輩か、全く分からないですね……えっと、どっちがどっちですか?」

ガヴリール「私がガヴリールだ」

天真「私がジブリエルです♪」ニコッ

タプリス「私でもこう言われないと分からないですね」

ガヴリール「まあ、それはしょうがないな」

天真「ではガヴリール、髪乾かしましょう」ワクワク

ガヴリール「サンキュー」

天真「♪~」ブォー

ガヴリール「うーん♪」

タプリス「こうしてみていれば本物の双子みたいですね」

天真「さっきお風呂場でもその話しましたね」ブォー

ガヴリール「そうだねー♪」

タプリス「でも意外でした、ガヴリール先輩がここまでジブリエル先輩を受け入れているなんて思ってもいませんでした」

ガヴリール「こう別れてしまっちゃったらしょうがないだろ、受け入れるしかないよー♪」

天真「痒いところはありませんか?」ブォー

ガヴリール「ないよー♪」

タプリス「にしてもガヴリール先輩とっても気持ちよさそうですね」

ガヴリール「ああ、何かやみつきになるよ、ジブリエルのドライヤー」

天真「それはほめ過ぎですよ♪」ニコニコ

ガヴリール「お世辞じゃないよ、タプリスもされてみるか?」

タプリス「いいのですか!」

天真「タプリスがよろしければですね♪」ブォー

タプリス「私にもしてください!」ワクワク

――――――――――


天真「♪~」ブォー

タプリス「はえ~」ニヘラ

ガヴリール「タプリス、表情がすごい事になってるぞ」

タプリス「はっ! あまりの気持ちよさに」

天真「タプリスはそのままじっとしてくださいよー♪」ブォー

タプリス「はぃ~」ニヘラ

タプリス(この絶妙なドライヤーの風の当て具合と櫛の程よい力加減……これはやばいです、もう虜にされちゃいました!)

天真「はい、終わりです♪」

タプリス「ほへ~」ポワポワ

ガヴリール「おーいタプリス、戻ってこーい」

タプリス「はっ、また私は……」

天真「それほど気持ちよかったという事ですね♪」

ガヴリール「まあ、確かにそうかもな」

タプリス「とても気持ちよかったです! ジブリエル先輩のドライヤーはとても絶妙です!」

天真「ふふっ、ありがとうタプリス♪」ニコッ

タプリス「はい!」

ガヴリール「じゃあ、私はネトゲするか」カチカチ

タプリス「……」

タプリス「あの……」

ガヴリール「ん? 何?」カチカチ

タプリス「天真先輩が2人に分かれた原因ってパソコンゲームを触ったからですよね?」

天真「はい、そうですが……どうしました?」

タプリス「……今のジブリエル先輩にゲームに触ったらどうなるのでしょうか?」

ガヴリール「まあ、特に何も変化が起きなかったよ」カチカチ

天真「そうですね♪」

ガヴリール「まあ、こいつがゲームに触って私の真似をしたときは怒ったけどな」カチカチ

天真「ぁぅ……」

タプリス「ガヴリール先輩もジブリエル先輩に怒ることあるのですね」

ガヴリール「失敬だな、私だって怒ることは怒るよ」カチカチ

天真「でもあの時のガヴリールは本当に私を心配してくれていましたね」

ガヴリール「当たり前だろ、私が増えるなんて御免だからな」カチカチ

タプリス「……実はジブリエル先輩の事気に入ってるのでは……」

ガヴリール「……うん、まあ……それも……ある……」カチカチ

天真「……ふふっ♪」テレッ

ガヴリール「……」カチカチ

タプリス「……」

タプリス(自分から質問していてこう言うのはどうかとは思いますが……)

タプリス(今のこの雰囲気というか空気は何なのですか!?)

ガヴリール「……」カチカチ

天真「……あっ、そういえば飲み物用意しますね」トテトテ

タプリス「……」

タプリス「ガヴリール先輩、今のはどういう意味ですか?」

ガヴリール「どういう意味って……私はあいつのことを気に入っているのは事実だし……あいつが私みたいになったら、泣いて後悔すると思う……」カチカチ

ガヴリール「だから今日みたいに適度にガス抜きは今後もする……ジブリエルは絶対に私みたいにさせない」カチカチ

タプリス「……」

タプリス(ガヴリール先輩はジブリエル先輩をある種の正しい方向へ導いていますね……ある意味ジブリエル先輩の守護天使ですね)

タプリス(天使を導く天使……聞いた感じではとても凄そうです)

タプリス(ただ、ゲームをしながらですのでどうも締まりませんが……)

天真「はい、お水です♪」

タプリス「あっ、すみません」

天真「ガヴリールもお水です♪」

ガヴリール「サンキュー」カチカチ

天真「さて、今日も日記をつけなきゃですね♪」

タプリス「日記を付けているのですか?」

天真「ええ、そうですよ♪」

天真「ただ、私がガヴリールの中に居た時は付けれなかったのですか……」

ガヴリール「あーもう! それはゴメンって言っただろ!」

天真「でもそれ以降も付けていませんよね」プンスコ

ガヴリール「だって、めんどくさいし……」

天真「駄目ですよ、めんどくさいではありません」

ガヴリール「強制させなきゃ私はかってにやるって」

天真「でも付けなかったですよね?」

ガヴリール「うっ……タ、タプリス~、ジブリエルが私をイジメる~」ダキッ

タプリス「ちょっと、ガヴリール先輩!?」

タプリス(あ~、お風呂から上がって間もないガヴリール先輩のイイ匂いが……)スーハースーハー

天真「ガヴリール、タプリスにすがっても駄目です!」プンスコ

ガヴリール「……もう、分かったよ」

タプリス(あっ、もうちょっとガヴリール先輩の匂いを楽しみたかったです……)シュン

――――――――――


ガヴリール「よし、今日はこれぐらいだろ」

天真「どれどれ」ノゾキ

ガヴリール「あっ、ちょっと! 勝手に見ないで!」


――――――――――

入学式があった、お店に行った、タプリスと過ごした、面白かった、楽しかった、またしたい。

――――――――――


天真「……」

タプリス「これはさすがに……」

タプリス(小学生レベルです、ガヴリール先輩!)

ガヴリール「あはは……だって一々書くのめんどくさかったし……」

天真「これは駄目です、書き直しましょう♪」ニコッ

ガヴリール「えー」

天真「『えー』ではありませんよ♪」ニコッ

ガヴリール「はぁ……分かった」

――――――――――


ガヴリール「よし、終わった……」

天真「どれどれ……はい、合格です♪」

ガヴリール「お前は先生か……」

タプリス「お疲れ様です、ガヴリール先輩」

ガヴリール「ほんとうにお疲れだよ……」

ガヴリール「でさ、タプリスはどこで寝るんだ?」

天真「確かに……そうですね」

ガヴリール「ベッドで3人寝るのはきついな……寝返りすらできないぞ」

タプリス「私は先輩の家でお泊りするのですか?」

ガヴリール「当たり前だろ? 今日のタプリスの自由は私たちの物だからな、とことん付き合えよ」

天真「勿論私の家でお泊りですよ、いいですね♪」

タプリス「はい!」ニコッ

タプリス(先輩と一緒に寝たことはなかったからこれは絶好の機会です!)

タプリス(……前回の先輩の家で先に寝落ちしたことは流石にノーカンですね)

ガヴリール「で、どうする? 私が床で寝ようか?」

天真「い、いえ、さすがにそれは……3人とも床で寝ましょう♪」

ガヴリール「ベッドがあるのにか?」

ガヴリール「う~ん……じゃあタプリスはベッドで、私たちは床で寝る?」

タプリス「……では3人ともベッドで寝ませんか?」

ガヴリール「だから狭くて寝返りすらできないって言ったじゃん」

天真「寝返りはできませんが『寝れない』事はありませんね……」

タプリス「そうですよね!」

ガヴリール「……まじかー」

ガヴリール「……」

ガヴリール「じゃあ私は壁際、ベッドからずれ落ちるのはごめんだからね」

天真「ではタプリスは真ん中、私はガヴリールの反対側でいいですね♪」

タプリス「それではジブリエル先輩がベッドから落ちてしまうのでは……」

天真「それに関しては大丈夫です♪」

天真「♪」ギュッ

タプリス「!」ドキッ

天真「こうしてタプリスに抱き着いていたら落ちませんね♪」ニコッ

タプリス「そそそうですね」ドキドキ

タプリス(ジブリエル先輩が! 私に抱き着いて! あぁ、何かいい香りがしますぅ~)

天真「では」パッ

タプリス(あっ……)

天真「掛け布団は1枚でいいですよね」

ガヴリール「当たり前だろ……窮屈な状態で2枚とか3枚とか、無駄に暑くなるだけじゃん」

天真「確かにそうですね」

タプリス「……」

タプリス(今更ですが……これって私、ジブリエル先輩とガヴリール先輩に挟まれて就寝するという事ですよね)ドキドキ

タプリス(……)ドキドキ

タプリス(私、確りと眠れますかね……)ドキドキ

ガヴリール「ん? どうした、タプリス」

タプリス「い、いえ、私もその案でいいと思います!」ドキドキ

ガヴリール「ちょっと顔が赤いけど……そういえばラフィエルも同じだったな……やっぱり暑いの我慢していないか?」

タプリス「い、いえ、それは大丈夫です」

ガヴリール「ふーん……そういうのであればそうかも……」

ガヴリール「まあ、ネトゲの続きを」カチカチ

天真「では、ぱぱっと準備しましょう♪」

タプリス「私も何か……」

天真「ありがとうタプリス、でも大丈夫ですよ、ベッドを整えておくだけですから♪」ニコッ

ガヴリール「そうだぞー、整えるのに2人もいらないだろー」カチカチ

タプリス「で、ではお言葉に甘えさせてもらいます」

――――――――――


天真「これでよしっと……ガヴリール、タプリス、準備はできました♪」

ガヴリール「少し早いけど……寝るか」パタン

タプリス「あのガヴリール先輩がこんな時間帯に寝るなんて予想外です……」

ガヴリール「んなの気まぐれだって」

天真「確か一昨日は夜更かししていましたよね」

タプリス「そこは変わりないのですか」

ガヴリール「でも私だってたまには早い時間に寝るよ」

天真「早寝早起きは体と心の健康にもつながりますからね♪ ずっとこれを継続できればいいのですが……」

ガヴリール「悪かったな」プイ

タプリス「と、とにかく寝ましょう!」

天真「そうですね♪」

――――――――――


ガヴリール「やっぱ狭い……」

天真「タプリスは大丈夫ですか?」

タプリス「はい、大丈夫です」

天真「では明かり消しますね」

カチッ

天真「それではおやすみなさい♪」ギュッ

タプリス「!」ドキッ

ガヴリール「うん、おやすみ」

タプリス「お、おやすみなさい」ドキドキ

タプリス(ジブリエル先輩に抱き着かれながら寝るなんて今まで想像すらしたことありませんから……とても緊張します)ドキドキ


天真「ガヴリールそういえば……」

ガヴリール「ん? 何?」

スッ チュッ

タプリス(え!?)

天真「ふふっ、今度こそおやすみなさい♪」ギュッ

ガヴリール「うん、おやすみ」

タプリス「……」ドキドキ

天真「すぅ……すぅ……」

ガヴリール「……」

ガヴリール「じゃなくて!!」ガバッ

ガヴリール「タ、タプリス? さっきの……」カアア

タプリス「わ私、何も見ていないです! ジブリエル先輩とガヴリール先輩がキスしたところなんて見ていませんよ!」

ガヴリール「……あぁっ」カアア

ガヴリール「ジブリエル! そういうのは人前でしないでって言ったよね!」カアア

天真「でもタプリスは私たちの知っている後輩ですし……」

ガヴリール「タプリスの前でしても人前でしょ!」カアア

タプリス「あの……」

ガヴリール「何!」

タプリス「『人前でしないで』という事は……普段お2人の時に……しているのでしょうか?」

ガヴリール「っ!」カアア

ガヴリール「もう寝る!」ガバッ

タプリス「……」

天真「ガヴリールの事ですから明日になったら機嫌は戻りますよ、タプリスも寝ましょう♪」ギュッ

タプリス「は、はい……」

――――――――――


タプリス「……」

天真「すぅ……すぅ……」ギュッ

タプリス(こ、これはとても寝れない事態です……)

タプリス(ジブリエル先輩が私に抱きつきながら寝ているおかげで……)

天真「すぅ……すぅ……」ギュッ

タプリス(寝息が耳に……なんというかとてもやばいです)

タプリス(そして……)

ガヴリール「すぅ……すぅ……」ギュッ

タプリス(ガヴリール先輩までなぜか私に抱き着いて寝ているせいで両耳にガヴリール先輩とジブリエル先輩の寝息がかかり……)

タプリス(いろいろ本当にやばいです! 両耳が幸せです!)

タプリス(神様、天真先輩を2人に分けて下さりありがとうございます!)

タプリス(……)

タプリス(この幸せを堪能しながら、おやすみなさい)

タプリス「……」

タプリス「すぅ……すぅ……」

天真「んっ」モゾモゾギュー

ガヴリール「んっ」モゾモゾギュー


――――
――――――

――――――
――――

朝――


ガヴリール「ん~」モゾモゾ

ガヴリール「ん……あれ? タプリス」

天真「ガヴリール、ちょうどですね♪」

タプリス「寝すぎですよガヴリール先輩」

ガヴリール「ん~……おはよ」

天真「早くご飯食べて学校行きましょう♪」

ガヴリール「ん~」

タプリス「あ!!」

天真「タプリス、どうしました?」

タプリス「学校の準備していません……」

天真「それは大変!」

ガヴリール「大丈夫大丈夫、今日はクラスの委員を決めたりとかだけだろ~」

タプリス「あっ、そうでした」

天真「それなら……安心……ですかね?」

ガヴリール「んじゃ、いただきます」

タプリス「いただきます!」

天真「頂きます♪」

ガヴリール「あむ」パクッ

ガヴリール「ん?」

ガヴリール(……また豆が入っている)

ガヴリール(……まあいっか)モグモグ

天真「ガヴリール、どうしましたか?」

ガヴリール「何でもないよ」

タプリス「朝からジブリエル先輩の手料理を食べれるなんて幸せです!」

天真「まだありますからね♪」

タプリス「はい!」

ガヴ天真タプ「ごちそう様でした」

天真「では、学校に行く準備しましょう♪」ニコニコ

タプリス(ガヴリール先輩、昨日の事気にしていませんね……)

ガヴリール「タプリスも早く準備しろよ」

タプリス「はい、いまします!」

――――――――――


天真「では行ってきます♪」

ガヴリール「行ってきまーす……だるー」

タプリス「行ってきます!」

バタン

天真「タプリスと一緒に学校登校するのは初めてですね♪」ニコッ

ガヴリール「たしかにそうだな」

タプリス「そういえば、昨日は色々ありがとうございました」

天真「いえいえ、私たちにもタプリスが元気でいればそれだけで幸せです♪」ナデナデ

タプリス「えへへ~」ニコニコ

ガヴリール「まあ、それ以上に学校はだるいけどね」

タプリス「朝からネガティブな事言わないでくださいよ……」

天真「まあまあ、今日も素敵な一日になって欲しいですね♪」

ガヴリール「……」

ガヴリール「まあ、そうだな」

タプリス「そうですね♪」ニコッ

ヴィーネ「あら、ガヴとジブとタプリスちゃんじゃない、おはよう」

ガヴリール「おはよー」

天真「おはようございます♪」ニコッ

タプリス「おはようございます、月乃瀬先輩!」

ヴィーネ「元気があっていいわね!」

ガヴリール「私は元気が無いからおぶってー」ダキッ

ヴィーネ「ここまで歩いたじゃない、頑張りなさいよ」ガシッ

タプリス「あの……月乃瀬先輩、言っている事とやっている事が違うのですが……」

ヴィーネ「あれ? おかしいな……」パッ

ガヴリール「ちぇっ、今日も駄目か」

ヴィーネ「まだ慣れていないと思うけど、下界の学校のほうはどう?」

タプリス「親切な方がたくさんいまして、何とかやっていけそうです!」

天真「それは良かったです♪」ニコッ

ガヴリール「私もこんなに輝いていた時もあったんだな」シミジミ

天真「まだ一年前の事ですよ……」

ヴィーネ「とにかく、そういうのであれば大丈夫ね」

タプリス「そういえば、昨日胡桃沢先輩が朝私たちの教室に来たんですよ」

ガヴリール「あぁ、昨日の朝は一年の教室に行ったと聞いたがタプリスの教室に行っていたのか……」

タプリス「私たちのクラスのほとんどが『面白い先輩だね』と言っていました」

ヴィーネ「まったく、サターニャったら……」

天真「その時の発言、容易に想像できますね……」

ラフィエル「皆さん、おはようございます♪」ニコニコ

天真「ラフィエル、おはようございます♪」

ヴィーネ「ラフィ、おはよう」

ガヴ「おはよー」

タプリス「おはようございます、白羽先輩!」

ラフィエル「タプちゃん、昨日はどうでしたか?」

タプリス「はい! とても素敵な一日でした!」

ラフィエル「あら、それはそれは、では今日も素敵な一日にしましょうね♪」ニコニコ

タプリス「はい!」

ラフィエル「それはそうと……ジブちゃんのそのネックレスどうしました?」

天真「昨日のショッピングでガヴリールが買ってくれました」テレッ

ラフィエル「いいですね、とても似合ってます♪」

ヴィーネ「ガヴったら本当にジブには優しいのね」

ガヴリール「気まぐれだし」

タプリス「でも確かジブリエル先輩の為に買ったと言ってませんでしたか?」

ガヴリール「タプリス、余計な事を言うな!」

ラフィエル「あらあら」ニヤニヤ

ヴィーネ「へ~」ニヤニヤ

ガヴリール「もう……さっさと学校にいくぞ」カアア

ラフィエル「タプちゃんタプちゃん」

タプリス「白羽先輩、なんでしょうか?」

ラフィエル「昨日、ガヴちゃんとジブちゃんに何かありませんでしたか?」

タプリス「昨日ですか?」

ラフィエル「はい♪」

タプリス「昨日は一杯色々あったのですが……」

タプリス「あっ……一つだけすごい事がありました」ドキドキ

ラフィエル「え?」

ラフィエル(ガヴちゃんとジブちゃん! タプちゃんの相手をしている合間で何をシていたのですか!?)

タプリス「昨日3人で寝ていたところなんですが……」

ラフィエル(タプちゃんが寝静まった時を見計らって……もしかしてコッソリと)

タプリス「何とキスをしていました!」

ラフィエル(やっぱりシていたのですね! タプちゃんがいる時ぐらい我慢てくださいよ!)

ラフィエル「タプちゃんはその時は寝たふりをしていたのですか?」

タプリス「いえ……その後私はガヴリール先輩とジブリエル先輩に……」

ラフィエル(え?)ドキドキ

タプリス「抱かれました」テレッ

ラフィエル「……」

ライフェル「はい?」

ラフィエル(もしかして、私とんでもない事を聞いちゃいましたのでしょうか?)ドキドキ

タプリス「意識がある時はとても幸せでした♪」ニコッ

ラフィエル「え、えぇ……」

ラフィエル(『意識がある時は』というと、タプちゃんがヨガって意識がトぶまで攻めていたという事ですか!?)ドキドキ

ラフィエル(……そこまでガヴちゃんとジブちゃんの攻めが激しかったのでしょうか)カアア

タプリス「白羽先輩も実際に体験したらわかります!」ニコッ

ラフィエル「え!? わ、私は……」ドキドキ

ラフィエル(私は2人の愛の時間帯にお邪魔するなんてっ!)

ラフィエル「……え、遠慮します」カアア

タプリス「……あの、白羽先輩? 風邪をひいているのでしょうか?」

ラフィエル「い、いえ、私は元気ですよタプちゃん♪」ドキドキ

ラフィエル(ガヴちゃんとジブちゃんは昨日の夜も愛し愛されていました)

ラフィエル(しかも、今度はタプちゃんを交えて!)

ラフィエル(まさに天使の3Pです……)

ラフィエル(タプちゃんの口ぶりでは意識がトぶほどの激しい攻めをされたと……)

ラフィエル(もしかして、ガヴちゃんとジブちゃんの愛の確かめ合いを邪魔されたから激しく攻めたせのでは……)

ラフィエル(そして、それを『幸せ』と言えるほどMに調教されてしまったという事ですかね……)

ラフィエル「……」ドキドキ

ラフィエル(どのように攻められていたのでしょうか……)

ラフィエル(はっ、もしかして……ガヴちゃんをジブちゃんはネットの情報通り2人とも生えていて……)

ラフィエル(タプちゃんの初めてを強引に奪い、穴という穴に中に注ぎ……ガヴちゃんとジブちゃんのあらゆる匂いをタプちゃんに染みつかせて……)

ラフィエル「ぁぅ……」マッカッカ

ラフィエル(もしかして……今のタプちゃんを匂うと、ガヴちゃん達の淫匂がしちゃうのでは……)

ラフィエル(そういえばタプちゃんから甘いにおいが……もしかして、その匂いが……)

ラフィエル(……私、匂っちゃったじ……ガヴちゃんとジブちゃんのニオイを)カアア

ラフィエル「ぁぅぁ……」マッカッカ

タプリス「それにしても、ジブリエル先輩の家で洗濯した私の制服、なんだかいいにおいがします!」

天真「いい香りがする洗剤があったのでちょっと買っちゃいました♪」

タプリス「どのようなものですか?」

天真「えっと、確か……」


ガヴリール「ラフィエル、大丈夫か?」

ラフィエル「ひゃっ! ガ、ガヴちゃん……」マッカッカ

ガヴリール「昨日から顔赤いし、風邪を隠して無理してない? 本当に休めば?」

ラフィエル「ガヴちゃんの……」

ガヴリール「ん?」

ラフィエル「ガヴちゃんのエッチー!!」ダッダッダ

ガヴリール「へ!? ちょっと!?」

ガヴリール「……走って行った……」

ヴィーネ「ガヴリール、ラフィに何かしたの?」

ガヴリール「してないしてない! 全く、エッチってなんだよ……ラフィエルに何もしてないよ」

サターニャ「おっはよー!」

ヴィーネ「サターニャ、おはよう」

天真「サターニャさん、おはようございます♪」ニコッ

ガヴリール「おはよー」

タプリス「出ましたね、胡桃沢先輩」

サターニャ「来ちゃ悪いの? というよりタプリスどうしたの?」

ヴィーネ「昨日はガヴの家でお泊りをしていたのよ」

サターニャ「へー、ガヴリールの家にねぇ……」

ガヴリール「なんだよ、悪いか?」

サターニャ「別に……ただ、あのガヴリールがジブリエルと一緒にいるだけでここまで変わるなんて想像できなかっただけよ」

ガヴリール「失敬な、以前タプリスが来たときは家に泊まらせたよ」

ヴィーネ「あら、意外ね」

タプリス「ゴミだらけでしたがね……」

天真「それにしても、今日は何時もより早いですね」

サターニャ「大悪魔たるものこれぐらい当然よ!」

ガヴリール「昨日教室に入るのが遅れて怒られたのが答えたんだな……」

ヴィーネ「でもそれを省みて行動に移すのは立派よ、サターニャ」

サターニャ「ヴィネット、子ども扱いしないで!」

タプリス「私たちのクラスでは『面白い先輩』となっていますよ」

サターニャ「……それ本当?」

タプリス「本当です」

サターニャ「……ま、まあ、そういわれても私は未来の大悪魔になる(予定)だから、それ位の事で動じたりしないわ!」

サターニャ「そういえば、ラフィエルとは一緒じゃなかったの? 声が聞こえたんだけど」

ガヴリール「ラフィエルは走って学校に行ったよ」

ヴィーネ「ガヴ、本当に何もしていないの?」

ガヴリール「だから何もしてないって! ったく、ラフィエルは何を言っているんだよ……」

サターニャ「なら何をしに先に学校に行ったのかしらね」

ヴィーネ「さあ?」

天真「ここで立ち話もあれですし、早く学校に行きましょう♪」

タプリス「そうですね!」

タプリス(昨日は本当に色々ありました)

タプリス(一番びっくりしたことは何よりあの天真先輩が二人に分かれました)

タプリス(それもいつもの天真先輩ではなくあの駄天前の天真先輩です)

タプリス(さらにその駄天前の天真先輩、今はジブリエル先輩と名乗っていますが、その影響によりガヴリール先輩までとてもいい影響が出ているように思えます)

タプリス(憧れのジブリエル先輩とガヴリール先輩との学校生活、とても楽しみです!)

タプリス(これから色々あると思いますが、素敵な高校生活を送り立派な天使になりたいです!)



ガヴリール「タプリス、あのさ……」

タプリス「はい! 何でしょう!」!キリッ

ガヴリール「ここ二年の教室、お前は一年だろ?」

タプリス「あっ! はい、失礼しました!」ダッダッダ

オイコラーロウカハシルナー
スミマセン!

ガヴリール「まったく、大丈夫かよ……」

天真「タプリスは相変わらずですね」

天真「でも、タプリスが躓き転んだときは私たちが助けないとですね」

ガヴリール「……」

ガヴリール「まあ、そうだな……何しろ『先輩』だからな」

天真「ふふっ♪」ニコッ



おわり

前作でタプリスがほとんど出ていなかったので今作頑張って出してみました
相変わらずのぶった切りの終わらし方ですが……

今作も誤字脱字がといったミスが多かったと思いますが、ここまでお付き合いありがとうございます
また何か続きや別作品とか思いついたらその時はよろしくお願いします

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