【モバマスSS】モバP「プロデューサーってのは、アイドルの犬だと思うんだ」 (27)

モバマスのSSです。
書きためてるので、どんどん行きます。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1499088893


モバP(以下P表記)「アイドルとプロデューサーの関係ってなんなんだろうなって、考えることがたまにある。単なるビジネスパートナー? いや、俺達の関係はそんな浅い物じゃないと思うんだ。俺達の間には、信頼や信用、そして友情や愛情ってものがあるはずだ。じゃあ友達の関係か? それとも恋人か? いやそんなものでもない」

P「俺達プロデューサーってのは、アイドルが輝くために何でもするのが仕事だ。光を浴びて輝くアイドルをもっと輝かせるために、光の向きを変えたり、光量をもっと強くしたり……そうやってアイドルに全力をもって尽くすのがプロデューサーの仕事だって思う」

P「そう考えたら、俺はある一つの結論にたどり着いたんだ。」

P「プロデューサーってのは従順で忠実な……アイドルの犬なんだ」

P「ということでだ」

P「俺のご主人様になってくれないか?」




P「どうだろう、卯月」

卯月「ええっ!? ご主人様ですか!?」

P「そうだ。今日から卯月は俺のご主人様だ」

卯月「そんな……ご主人様だなんて」

P「む? 呼び方が気になるか? ご主人様がいやなら……飼い主様、主殿、主人、マスター、卯月様、なんでもござれだ。好きな呼び方を指定してもらって構わないぞ?」

卯月「呼び方の問題じゃなくて……プロデューサーさん、本気なんですか?」

P「なんだ、卯月は俺の本気度を疑ってたのか?」

卯月「いえ、そういう訳じゃないんですけど……」

P「俺は本気だぞ卯月。ほら見てみろ」

卯月「なんですか?」

P「もうこうやって首輪もしてある」

卯月「うわ」

P「それにいつでも散歩に連れて行ってもらえるように、リードもついてるぞ?」

卯月「あっこれ、リードが収納できるやつですね! くるくる~って!」

P「おお、よく気づいたな。便利なんだよなぁこれ。これを使えば、長くて鬱陶しいリードの片付けも楽々だぞ」

卯月「さすがプロデューサーさん。細やかなお気遣いですね!」

P「そうだろうそうだろう。さあ、さっそくこのリードをもって散歩に出かけようじゃないか!」

卯月「はい!」


卯月「って違いますよぉ!」

P「おおう、卯月が乗りツッコミするところは初めて見たな……」

卯月「もう! プロデューサーさん、いい加減にしてください! さすがの私も怒っちゃいますよ?」

P「しつけ的な意味でか?」

卯月「違います! 冗談もほどほどにしてくださいってことですよ」

P「冗談じゃない。さっき本気だって訳も話しただろ? アイドルとプロデューサーは、飼い主と犬の関係なんだ。だから卯月、俺はお前に飼い主になってほしいんだ」

卯月「……それじゃ」

P「だから、ほら卯月。リードをもって散歩に行こう。今日は天気がいいから気持ちいい――」




卯月「それじゃ嫌なんです!」







P「……卯月?」

卯月「プロデューサーさんが私の犬だなんて、そんなの嫌なんです。私は飼い主なんかじゃないし、プロデューサーさんだって、犬なんかじゃないんです」

卯月「だって……プロデューサーさんは、私のプロデューサーじゃないですか」

P「卯月……」

卯月「私、プロデューサーさんの事、すっごく尊敬してるし感謝してるんです。養成所で私を見つけてくれて、スカウトしてくれて、あんなに可愛い衣装と輝く舞台をくれました」

卯月「私、本当にうれしかったんです。プロデューサーさんが私をかわいいって言ってくれたこと。私の……笑顔が素敵だって言ってくれこと。あの時撫でてくれた感触、私まだ忘れてませんよ?」

P「……あぁ、初ライブを成功させた時だったよな。……あの時の卯月のとびっきりの笑顔、俺だって覚えてるよ」

卯月「嬉しいです。私にとって、あの思い出は宝物ですから。プロデューサーさんのあの言葉があるから、今の私がいるんです。今の私が、笑っていられるんです。全部全部、プロデューサーさんのおかげなんです」

P「……」

卯月「だから、プロデューサーさんがアイドルの犬だなんてことありません。確かに犬は可愛くって癒されますけど……私の頭を優しく撫でてくれて、優しい言葉をかけてくれることはありませんから」

卯月「だから……プロデューサーさん。プロデューサーさんはプロデューサーさんとして、ずっと私の傍にいてください」

卯月「そしたら私、いつでも笑顔になれますから! えへへ、ぶいっ!」

P「……」ホロリ

P「……まったく。そのエヘ顔ダブルピースも可愛いぞぉ!卯月ぃ!」

卯月「あわわわっ、撫でられるのは嬉しいですけど! そんなに激しいと髪がくしゃくしゃになっちゃいますよぉ」

P「はははっ、悪い悪い」

卯月「もー」

P「……悪かったな、変なこと言って。卯月の言う通りだ。俺は卯月のプロデューサー、それで……いいんだよな」

卯月「…はい!」

P「よぉし、じゃあお礼ってわけじゃないけど、これからどっかおいしい物でも食べに行くか!」

卯月「わあ!いいんですか?」


(※)名前欄に#つけるの忘れてました…








P「おうよ! 高級なのでもなんでもいいぞ。何が食べたい?」

卯月「じゃあ、今日はちょっとわがままになっちゃいます!」

P「お、珍しいな。なんだなんだ?」

卯月「えへへ、島村卯月、回転寿司にいきたいです!」

P「……」

卯月「今日はお腹いっぱいお寿司が食べたい気分なんです!」フンスッ

P「……」

卯月「……プロデューサーさん? やっぱり回転寿司はわがまますぎましたか…?」

P「……卯月はいい子だなぁ」ナデナデ

卯月「あわわっ、なんでいきなり撫でるんですか?」

P「いや……前、LiPPSの面々におんなじこと言ったら『回転』しない方に行かされてな……」

卯月「プロデューサーさん?」

P「なんでもない。よし! じゃあいくか!」

卯月「はい!」

P「最初に何食べる? 俺、いつも初めはサーモンって決めてるんだけど」

卯月「私はエンガワ行きます!」

P「渋っ!? 卯月さんマジ渋いっす!」



ガチャッ、バタン



ちひろ「……」カタカタ

ちひろ「一体何だったんだ今の会話は」




―――――



P「いやー、昨日の卯月との食事は楽しかったな。卯月のやつエンガワを食べた後はハンバーグ寿司頼むんだもん。こっちとしては卯月の好物の方向性が一切つかめなくて参ったよ」

P「でも……最初っから最後まで卯月が笑顔だったことが俺としては一番うれしかった。卯月のあんな笑顔見たのは久しぶりだったかもしれない……このごろあまりコミュニケーションが取れてない証拠だな。気を付けないと」

P「まぁそれはそれとして。卯月の気持ちは十分に受け取った。だが、俺の『プロデューサー、アイドルの犬説』を取り下げる気はない。さっそく次の飼い主候補を探そう」

P「やっぱり、飼い主にするなら元気な子がいいよなぁ。毎日散歩に連れてってくれて、公園とかで一緒に走り回って遊んでくれるような……」

P「お、そんなことを考えていたらいい子が見つかったぞ。おーーい!」








茜「どなたか私を呼びましたか!? ってプロデューサー!! お疲れさまです!!」

P「おう、お疲れさま。今日も元気だな」

茜「はい! 今朝から調子が良くてですね! 今日の私はどんなレッスンでもこなしてみせますよー!!」

P「よし、いい気合いだ、そんな茜にプロデューサーとしてお願いがあるんだ」

茜「お願い? なんでしょうかっ。私にできることなら全力だしますよ!」

P「お、これは期待が持てるな。それじゃあ……」


~~P、説明中~~


P「と、いうことで俺の飼い主になってくれないか、茜」

茜「えええっ!? プロデューサーを私の犬に!?」

P「ああ」

茜「それってつまり、プロデューサーをペットとして飼ってほしいということですか!?」

P「あながち間違いでもない」

茜「むむむむ、無理です! 私がプロデューサーを飼うなんてできませんよ!!」

P「どうしてだ?」

茜「だって私、犬とか飼ったことないから飼い方わかんないですし!!」

P「そこはほら、俺は犬という名の人間だから。そんな特別なことはしなくていいんだよ?……ん? 人間という名の犬の方がしっくりくるのか? まぁそんな感じだから大丈夫だよ(謎理論)」

茜「でも私、元気いっぱいに散歩とか遊びをやりすぎて、プロデューサーを疲れさせてしまうかもしれません!!」

P「そんなの構わないよ。むしろ茜と一緒にいて疲れるなら本望というか……ウェルカム?」

茜「そっそれに! それにですよ!?」

P「おう、なんだ?」






茜「プロデューサーが私の犬、つまりペットになったら、いつも一緒に居ないと……だめですよね?」

P「そうだな。あんまり放し飼いにはしないよな」

茜「そうなると、そうなるとですよ!? いつも一緒で、私が家に帰ってもプロデューサーが一緒にいてくれて、それでご飯もお風呂も一緒で!」

P「茜? さすがに風呂は――」

茜「それにそれに、お休みするときも寂しくないようにって一緒のお布団で寝たり、時にはぎゅってして温めあって寝たりしちゃうんですよね!?」

P「あれ、茜? 俺の言葉届いてる?」

茜「そんなの……そんなのっ」

P「おーい茜―?」

茜「そんなの! 嬉しすぎて! 幸せすぎてぇ! ……ううううぅぅっ!///」

P「あ、これアカンやつや。耳ふさいどこ」

茜「ボンバァーーーーーー!!!」

P「ぐぅぅぅ! ふさいでいても感じる! なんという音圧なんだ!」

茜「はぁ…はぁ…」

P「あ、茜? 大丈夫か?」

茜「プロデューサー、やっぱり私には無理です! 刺激が強すぎます!」

P「お、おう。いや、茜の考えすぎな気もするが」

茜「私は、今の関係のままで十分です!」

P「そうか? 茜がそう言うならいいんだが」

茜「はい! ……だって」

茜「私、今こうやってプロデューサーといれるだけで、幸せ……ですから」

P「……」

茜「ボ、ボンバー……///」

P「……なんだこの可愛い生物」

茜「かっ可愛いだなんてそんな!」

P「可愛い可愛い」ナデナデ

茜「あああ、頭を優しく撫でないでください! ううううぅぅ……///」

茜「ボンバァーー!」ドドドドドド

P「あっおい! どこ行くんだよ!? 茜! 茜ぇー!!」




―――




P「いやー、昨日はなんだかんだで楽しかったな。あの後、茜を必死で追いかけて捕まえて、なだめるために一緒に体を動かして遊んだわけだ」

P「やはり茜のあのスタミナとガッツは計り知れないものがあるな。きっと俺がいくら鍛えても茜とタイマンでずっと遊ぶのは難しそうだ……例え俺が本当に犬の体を持っていても、散歩の途中でバテてしまうな、たぶん」

P「でも最後に『久しぶりにプロデューサーと一緒に体を動かせて満足です!』って言って笑ってくれた。あの汗が輝く爽やかで眩しい笑顔。あれはほんとにいものだった。だがそれよりも、最後に頭を撫でようとしたとき、『わ、私! 汗臭くないでしょうか!?』って顔真っ赤にしながら気にしたり、撫でた時に『えへへ~』って顔をふにゃってさせた茜が最高に可愛かったです」

ちひろ「知らんがな」

P「でも昨日、一日中茜と遊んで分かったことがある。元気さもいいが、静かで平穏な日常も捨てがたいと」

P「例えば、俺がもう老いてしまって、散歩もままならないとする。そんな風になったら、読書をするご主人様の隣にそっと寄り添って、体を丸めてうつらうつらとうたた寝をしたい。太陽のあたたかな光を浴びつつ、静かで穏やかな時間の中で、時折撫でてくれるご主人様の手のやさしさを感じながら余生を過ごす。そんな人生、いや犬生を歩みたいと考えたわけだ」

P「そうなるとうってつけの飼い主候補が俺の担当アイドルにいるわけで」






P「ということで文香、俺の飼い主になってくれないか?」

文香「……すみません。……言っている意味がよくわからなかったのですが」

P「まぁ前置きはさらっと流してもらって構わない。簡潔にいうとだな、俺はアイドルの犬なんだから、文香に飼ってほしいっていうことなんだ」

文香「はぁ……簡潔に言われても…よくわからないことに変わりはありませんでした」

P「む? まさか文香も俺の本気度合いを疑っているのか? 安心してくれ、ほら。特注の首輪もちゃんと用意してるぞ」

文香「……さすがプロデューサーさん。……用意周到ですね。ありがとうございます」

P「ありがとう? ……まぁいいや。しかも今回は五色のカラーバリエーションも用意した。これで飽きがくることもないだろう」

文香「……? 少し…待ってください、プロデューサーさん」

P「おう、なんだ」

文香「さきほど…文香『も』とおっしゃいましたか? ……それに、『今回は』という言葉も聞こえたような……?」

P「ああ、実は俺の飼い主候補は他にもいてだな」

文香「……詳しく、教えてくれますか?」ズイッ

P「お、おう。それは良いが……なんか近くないか?」

文香「……気のせい、です」

P「そうか? それならいいが。あ、で話の続きなんだけどな?」

文香「…はい」

P「初めは卯月に頼んだんだ。でも断られて……次に茜に頼んだ。でも、なんか逃げられちゃったから……」

文香「つまり……私は三番目だった……ということですか」

P「まぁ、そうなるな」

文香「……そう、ですか」

P「ああ。だからここらで一つ、文香に承諾してもらって、ぜひとも俺のご主人様になってほしいんだが」

文香「……お断りします」

P「……え?」




文香「お断りします」

P「な、なんでだ!? 文香が俺のご主人様になってくれたら、俺は犬として文香に何でもしてあげられるんだぞ? それでも不満があるっていうのか?」

文香「……むしろ、不満しかありません」

P「…それは、なんだ?」

文香「私がご主人様で……プロデューサーさんが犬だという……関係性に大いに不満があります」

P「関係性…?」

文香「……第一、プロデューサーさんは……根本的なことを間違えています」

文香「首輪…貸してもらえますか?」

P「首輪を? いいけど……あ、まさか首輪のデザインが気に入らなかったのか? それだったら衣装さんにまた頼んで――」

カチャカチャ

P「……文香」

文香「……はい、なんですかプロデューサーさん?」

P「なんで」



P「なんで、文香が……首輪をつけてるんだ?」



文香「……」

P「それは俺がつけるものであってだな。文香がつけるものじゃ――」

文香「これで……いいんですよ、プロデューサーさん」

P「いやでも」

文香「いいんです……だって」

文香「だって、私が……プロデューサーさんの犬になりたかったんですから」

P「えっ」

文香「プロデューサーさん……いえ、ご主人様。私は……ご主人様だけのメス犬です」

P「 」

文香「どんな命令でも従います……ご主人様のしたいことを…全部私にしてください。……そして」

文香「文香のこと……たくさん、たくさん可愛がってください」

P「 」

文香「……わ、わんっ///」

P「 」





――――




P「いやー、昨日はほんと大変だったな。俺にリードを無理やり持たせようとする文香をなんとか説得しようとして、でも全然引いてくれないから、俺はこう文香に言ったんだ」

P「『ごめん、俺本当は猫派なんだ』って。いやぁ我ながら完璧で会心の一言だったと思う。これを聞いた文香は『そうですか……猫派なら、私がプロデューサーさんの犬になっても意味はありませんね……』って言って引いてくれた――はずだった」

P「文香が首輪をそっと外して、カバンからネコ耳を取り出して『私……ネコにもなれるんですよ…?』っていって押し倒された時にはもう俺頭真っ白だったよね」

P「あれはどちらかというとタチだろ!ってツッコミは置いといてだな。追い詰められた俺は、ちょうど事務所に入ってきたちひろさんに泣きついたんだ。流石のちひろさんも引き気味だったけど、文香をいい感じに諌めてくれたよ。いやー、ほんと助かりました」

P「しかし三人当たって3人ともダメだとは思わなかった。俺の計画に大きな支障が……」

ちひろ「仕事してください」

P「もう、女子寮の寮母さんに頼んで全室ペットオーケーにしてもらったのに」

ちひろ「なにやってんだ」

P「こうなったら、手当り次第に行くしかない! 見つけた担当アイドルに片っ端からお願いしていこう」

ちひろ「ちょ、待てよ」

P「じゃ、そういうことなんで行ってきます! あ、俺もう仕事ないんで、ちひろさん終わったら施錠しちゃってください」

ちひろ「え、は?」

バタンッ

ちひろ「……」

ちひろ「この事務所辞めようかな」






小梅「い、犬……? ご、ごめんなさい。犬は…その…に、苦手で」

小梅「あ、でも……えへへ、犬のゾンビなら…か、飼ってみたい…かも」

小梅「……え? 犬のゾンビはさすがにイヤ? そ、そっか…残念。じ、じゃあ、普通ゾンビ! 普通のゾンビならい、いいよね?」

小梅「だから……プロデューサーさん。わ、私のゾンビに…なってくれる?」

P「……」

P「命は投げ捨てるものではない」






凛「ふーん、私の犬にね」

凛「そんなこと言い出すなんて、正直がっかりだよプロデューサー」

凛「だって、そんなのプロデューサーの思いを私に押し付けてるだけじゃん。私が……どんな思いをするかとか考えたこともないんでしょ?」

凛「やっぱり。そんなんじゃ、いつまで経っても私の気持ちなんて分かりっこないよ」

凛「だって私は……ううん、私がプロデューサーの犬になりたいんだから」ハァハァ

P「あ、ごめん。俺の犬候補はもういるんだ」

凛「えっ」






時子「あぁん? 犬ですって? ……とうとう少ししか残ってなかった脳みそまでウジが湧いたみたいね」

時子「当然NOよ。誰が貴方を犬なんかにすると思ってるわけ?」

時子「……あぁん? 理由が聞きたい? 貴方は『考える』という当たり前の事さえできなくなっているのかしら」

時子「ふん、いいわ。教えてあげる」



時子「犬は豚じゃないでしょ。それが答えよ」



P「……」

P「ちょっと何言ってるかわかんないです」

時子「あぁん?」






留美「え? P君を犬に?」

留美「そう……まぁ悪くないかもしれないわね。ほんとは猫の方がよかったんだけど、まぁ犬の方が従順だし、都合がいいかしら」

留美「それじゃあP君、確認なんだけど。これからは私がP君の『ご主人様』ってことでいいのよね?」

留美「じゃあこの書類にサインと印鑑を押してちょうだい。さあ早く。提出は私がしておくから」

留美「……嫌なの? でも、今P君は私の犬」

留美「……ご主人様の命令は絶対よね?」




P「……丁重に、ほんとに丁重にお断りしました」




みく「Pチャンをみくの犬に!? そんなのいーやーにゃー!」

みく「いい!? みくは可愛い猫ちゃんなの!そんな可愛い猫ちゃんが犬を飼ってたらおかしいでしょ!」

みく「……まぁ、Pチャンをペットにすれば独り占めできるーって考えることもできるけどー……でもやっぱり猫耳アイドルのみくが犬を飼うのはおかしいにゃー」

みく「あ! それならみくがPチャンの猫になっちゃえばいいにゃ! それなら何の問題もないにゃ。えへへー、ナイスアイディアでしょ?」

みく「あっ……もー、撫でるなら優しくしてよー。髪がぼさぼさになっちゃう」

みく「でもでも! 撫でるのはやめてほしくないにゃ。みくはPチャンの猫なんだから、思う存分撫でてほしい……にゃ?///」



P「可愛い」

P「が……なぜ俺のペット候補ばかり増えていくのか」

(※名前バレしちゃったので次回から別のを使いますね。あー恥かしや)





ライラ「おー、P殿をわたくしの犬にですかー」

ライラ「ライラさん。実家にいた時は犬を飼ってたでございますよ。こーんなでっかくてもっさもさのワンちゃんでございますです。よく一緒にお昼寝したですねー」

ライラ「でも、今のわたくしはお金持ちではないのでございますです。P殿を養うほどのお金はないですね……」

ライラ「え? P殿のお金を? 確かにそうすればP殿を養えますねー……でもそれはできないでございますです」

ライラ「そのお金はP殿がライラさん達のために頑張ったからもらえたお金でございますです。それをわたくしが使うことはできないですね」

ライラ「それに……P殿がわたくしのワンちゃんにならなくても、今のライラさんは寂しくないでございますです。……幸せ、でございます。だから大丈夫でございますです」



P「……なんだよ天使かライラさん」




優「ええー!? Pくんをあたしのペットに!? うーん……Pくんといれるのは嬉しいけどぉ…私にはアッキーがいるしな~」

優「え? だからこそ? あー、なるほどね。アッキーを飼ってるからこその経験豊富なあたしのところに来たってわけだ☆」

優「…よーし、わかった♪ それじゃあたしがPくんの飼い主になってあげる! ふふ~、実はちょうどトリミングの練習したいなーって思ってたんだ♪」

優「ほら、アッキーばっかりやってると慣れがでちゃいそうだったし。あたしはトリミングの練習ができる、Pくんはこれから散髪にいかなくてすむ、ほら一石二鳥♪」

優「え、人の髪の毛? もちろん切ったことないよ? 大丈夫だって、犬も人間も同じだよっ☆」

優「……この前ミスってアッキーにハゲ作っちゃったけど…うん! 大丈夫大丈夫♪」



P「……いや、ハゲはほんとシャレにならんよ」





まゆ「Pさんをまゆの犬に…ですかぁ?」

まゆ「ふふ、嬉しいです。ようやくPさんがまゆのものになるんですねぇ……うふふ」

まゆ「でもぉ…まゆは、Pさんの御主人様になるより……Pさんに御主人様になってほしいんです」

まゆ「だからぁ……まゆをPさんの犬にしてくれませんかぁ?」

P「ごめん、もう犬候補はいるんだ」

まゆ「えっ…!? じゃ、じゃあ、まゆをPさんの猫に…」

P「ごめん、猫候補もいるんだ」

まゆ「ええっ!? そんなぁ……じゃあまゆはどうしたら……」

まゆ「! そうですよぉ。別にペットじゃなくても……うふふ、まゆ、Pさんのお嫁さんになりたいですぅ」

P「ごめん、お嫁さん候補ももういるんだ」

まゆ「ええぇっ!? そんなぁ…じゃあまゆはPさんの何になれば……」

まゆ「……うぅ~」ポロポロ

P「泣くなまゆ! ほらっ、まだ……なんかあるだろ!」

まゆ「なんかって…なんですかぁ?」

P「…えっと…ほら! 妹とか!」

まゆ「妹じゃ結婚できませんよぉ…ぐすん」

P「まゆはぶれないなぁ」

まゆ「あ、でも義妹ならぁ……ギリギリセーフですよねぇ? うふ、うふふふふ……」

P「……まゆはぶれないなぁ」






P「だめだ。まさかの全滅だ」

P「あの後も淡々と担当アイドルに、俺の熱意を見せて、首輪を見せて、覚悟を見せて……俺の飼い主になることを懇願したが断られてしまった。最後の望みだった聖來にも断られたのは痛かったな……あ、ハゲはほんと勘弁なんで優はいいです。ほんとハゲダメ絶対」

P「どうすればいいんだ……。このままじゃ俺の計画が第一歩すら歩めずに終わる……ただ将来の家族構成の外堀が埋められただけになってしまう!」

P「……いっそのことほかのPさん達の担当の子を……あの765プロの我那覇さんとかOKしてくれるんじゃ! いや、それだと我那覇さんの担当Pさんが犬になりたいときに困ってしまうな……ぐぬぬ」

P「もはや、犬の意味が『社会的な犬』から『ペット的な犬』になっているような気がするがそんなことはもうどうだっていい。なんでもいいから俺は犬になりたいんだ!」

P「ほかに……ほかに俺の飼い主になってくれそうな人はいないものか…?」

P「……そうか、一人いるじゃないか! ウチのプロダクションにいて尚且つ、まだ俺が声をかけていない人が!」

P「ということでちひろさん、俺の飼い主になってくれませんか?」

ちひろ「私、アイドルじゃないので無理です」

P「え」

ちひろ「あと私、このプロダクション辞めますんで。別のプロダクションに移ります。次はライバル同士ですが、お互い頑張りましょうね」

P「え」



P「え」







おわり







ノリと勢いで書きました。
皆さんはどのアイドルの犬になりたいですか?
私はこずえの犬になって、ずっと一緒にすやすやと穏やかな睡眠をむさぼりたいですね。

少しでも全国のPさんの妄想ネタになってくれることを願っています。

あとみんなも投稿するときは注意しようね!


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ちひろ「そばに置いておきたいアイドル?」
【モバマスSS】ちひろ「そばに置いておきたいアイドル?」 - SSまとめ速報
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【モバマスSS】みりあ「姫はじめって言葉、知ってる?」美波「」 - SSまとめ速報
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