アタシは元々輝きなんて微塵も無かった


これはプロデューサーも知っての通りっス


アタシは漫画でいうところのモブ止まりで


日陰ながらも幸せな生涯を過ごすもんだと


そう、勝手に決め付けていたんでス


憧れと現実、二次元と三次元は遥かに違う


半ニートが輝ける場所なんて何処にもない


そう、自分に無理矢理言い聞かせながら

そんな中、久々の渋谷でいきなりナンパ...


もとい、スカウトを食らった訳でスが


正直あれがピークだと思い込んでたんスよね


この長い日陰者人生の慰みとしてせめてと


神様がくれた時間なのだろうって


いやどんだけ根暗なんだって話なんスけどね？


けど、そのへんの余計な考えは


次の貴方の言葉でどっかに飛んで行きました


『君という物語の、主人公になってみないか』


...思い出してみると結構ダサいっスね、ふふ


ま、あれのお陰でアタシは一歩を踏み出せた


この人に託してみたい、そう思ったんス

それからというもの、毎日特訓を重ねて


日陰を抜け出す為に必死でもがき続けて


過去を忘れるために一旦眼鏡とバイバイして


お客さんの目の前でライト浴びた時はアタシ


生まれて初めて、主役になれた気がしたんでス

プロデューサー、こんなのは柄じゃないんで


ちょっと照れちゃうんスけど改めて。こほんっ


こんな日陰者のアタシをヒロインにしてくれて


本当に、ありがとうございます！！


...勿論、もうちっとだけ続きますけど、ね？


ーーー45秒、思ったより短かったっスねぇ

じゃ、行ってきまス！飛ばし読み厳禁っスよ！