【コンマ】崩壊した世界を旅する7【安価】 (1000)

コンマによる判定と安価による選択で、崩壊した世界を旅するSSです。
結末はあなたの選択、そしてコンマによる運で決められます。

最終目標はストーリーの展開で変わります。デッドエンドも当然あり得ますが、一応できうる限りキリのいいところまではやるつもりです。
なお、スレ主は主にスマホから打つため、進行が遅くなりがち&まとまった投下がしにくい点ご容赦ください。

>>2以下、基本的なルール説明とキャラ設定、現状説明になります。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1487342414

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1488424313

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1489326478


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ルール設定

コンマは二桁で判定します。数字が小さいほど悪く、大きいほどいいものとします。
また、ゾロ目発生時には特殊イベントが発生します。数字が小さいほど不運なイベント、大きいほど幸運なイベントになります。
例えば50以上で成功判定の場合、55だとちょっとしたボーナス付き、99だと状況を一変させる大ボーナス付きの何かが起きます。逆もしかりです。

なお、00のみ特殊イベントが起きます。直後にコンマの偶奇で再判定し、奇数なら0、偶数なら100で判定します。
ともにストーリー進行を激変させる何かが起きます。

また、安価はストーリーの分岐点で発生します。
賢明な選択か否か、よく考えて選んでください。場合により多数決を取ることもあります。

ルール説明2

旅は地上にあるいくつかの町と、その近郊にあるダンジョンで行われます。
町でのイベントや聞き込みが、ダンジョン攻略の糸口になることもあるかもしれません。
一応ダンジョン踏破は最終目標に入ります…が、かなりの困難を伴います。もちろん、御約束の大ボスもいます。

イベントを通してキャラクターは成長します。強力な武器や防具も手に入るかもしれません。
仲間やヒロインとの交流を通して、世界崩壊の謎を解き明かしてください。

シデ(主人公、29歳翼人)(持ち越し1p)

HP 136+15(151)
筋力 9+5(14)
知力 10
器用さ 5+8(13)
賢さ 17
耐久力 10+2(12)
魅力 12+4(16)
職業:モンク

特徴:
・朦朧打撃…
命中判定クリティカルか、ダメージ判定時コンマ60以上で発動。次の一撃が無条件で当たる。
さらにその際のダメージ判定コンマが40以上なら継続。

・秘孔ヒット…
ダメージ判定コンマゾロ目で発動。ダメージが通常の×3に加え、朦朧打撃が強制発動。

・鋼体術(条件:賢さ7以上)…
不意討ちでない限り攻撃と防御にボーナス

・治癒術(条件:賢さ5以上)…
階を一階降りるごとにHP10回復

・高速治癒術(条件:賢さ13以上)
ターンを一回飛ばし、対象のHPをコンマ下一桁×3+賢さだけ回復

・破邪術(条件:賢さ10以上)
念を込めた拳で死者・悪魔系に追加ダメージ(コンマ下一桁×5+筋力×4)

・集気弾(条件:賢さ15以上)
気の塊を投げつける。遠距離攻撃、朦朧打撃、武器・防具のダメージ補正対象外。秘孔ヒットは乗る(コンマ下一桁×5+賢さ×5)

装備:
神器「フィンゴルの手甲」
器用さ、魅力すべて+4、ダメージ軽減20(重複可)、与ダメージ修正+35、コンマ判定10、朦朧修正60以上で発動(継続判定は40以上)

守護のヘアバンド(ダメージ軽減10)

>>4
修正。

シデ(主人公、29歳翼人)(持ち越し1p)

HP 136+15(151)
筋力 9+5(14)
知力 10
器用さ 5+8(13)
賢さ 17
耐久力 10+2(12)
魅力 12+4(16)
職業:モンク

特徴:
・朦朧打撃…
命中判定クリティカルか、ダメージ判定時コンマ60以上で発動。次の一撃が無条件で当たる。
さらにその際のダメージ判定コンマが40以上なら継続。

・秘孔ヒット…
ダメージ判定コンマゾロ目で発動。ダメージが通常の×3に加え、朦朧打撃が強制発動。

・鋼体術(条件:賢さ7以上)…
不意討ちでない限り攻撃と防御にボーナス

・治癒術(条件:賢さ5以上)…
階を一階降りるごとにHP10回復

・高速治癒術(条件:賢さ13以上)
ターンを一回飛ばし、対象のHPをコンマ下一桁×3+賢さだけ回復

・破邪術(条件:賢さ10以上)
念を込めた拳で死者・悪魔系に追加ダメージ(コンマ下一桁×5+筋力×4)

・集気弾(条件:賢さ15以上)
気の塊を投げつける。遠距離攻撃、朦朧打撃、武器・防具のダメージ補正対象外。秘孔ヒットは乗る(コンマ下一桁×5+賢さ×5)

装備:
神器「フィンゴルの手甲」
器用さ、魅力すべて+4、ダメージ軽減20(重複可)、与ダメージ修正+35、コンマ判定10、朦朧修正60以上で発動(継続判定は40以上)

守護のヘアバンド(ダメージ軽減10)
アーバインの指輪
腕力+3、器用さ、耐久力+2、HP+15

シデ背景概略

・ユングヴィ教団上位幹部の息子。14の時に災厄の日に遭遇、奇跡的に難を逃れる。
・その後修行や治癒のため司教に付き従っていたが、司教の死により5年前よりアングヴィラに。
・アングヴィラに来た当初穴に潜ったが、第一階層でエルダードラゴンに遭遇。パーティが全滅する中、生還。
・その後は冒険者の治癒などで生計を立てる。
・酒は宗教上の理由であまり飲まない。食事もそれほど気にしない。
・性格は生真面目。慈悲深く、聖人とも言えるほど。半面、お堅い人間とみられがち。実際その面はある。
・ダナの告白を一応は受け入れた格好。ただ面と向かって愛をささやくのは気恥ずかしいらしい。

ダナ(20歳女性、人間)(持ち越し1p)

HP 204
筋力 11
知力 11+2(13)
器用さ 15+2(17)
賢さ 9
耐久力 10+1(11)
魅力 12
職業:勇者の娘

特徴:
・二段斬り…近接攻撃時2回攻撃。

・魔法…
火、氷、雷術の3種が可能。使用可能回数は5回。
ダメージは火、氷がコンマ一桁×3+知力×3
雷がコンマ一桁×4+知力×4
ただし、特効ありのため、使い分けが重要。

装備:
シャムシール(知力、器用さ+2、全ダメージ補正10)
大地の鎧(耐久力+1、ダメージ軽減10)
ダリオのヘアバンド(基本コンマに20のプラス補正)

好感度 180

ダナ背景概略

・穴深層に到達した勇者「ダリオ」の一人娘。一人称は「ボク」。基本元気で前向き。
・5歳の時災厄の日に遭遇。父とともに難を逃れる。その後は母と祖母のいる村に預けられて育つ。
・最近肉親が病で相次いでこの世から離れ、父の後を追って穴に向かった。
・ダリオは災厄の日の後、穴に潜ったが「死んだ」(コーウィン)。
・酒はよく飲む。食事は基本大食。
・身長は162程度。B~Cカップ。体重はそこまではないが、基本筋肉質。なお、シデは182で75キロほど。
・シデとは恋人に若干届かない程度?キスまでは済ませた。

ミドル(男性、15歳)

HP 127+30(157)
筋力 8+2(10)
知力 14+4(18)
器用さ 7+2(9)
賢さ 8+2(10)
耐久力 8+2(10)
魅力 6+4(10)
好感度 73
職業:村人

装備:
「吟遊詩人フーリのブーツ」知力、魅力+2、ダメージ軽減5
小剣「ペネトレーター」
腕力、器用さ、耐久力すべて+2、HP+30
命中補正10 ダメージ補正20
遠距離攻撃可(命中基準100)

特徴:
・良成長…
ミッション達成時のポイントにボーナスあり。

ミドル背景概略

・アングヴィラとテルモンの中間の村ペラ出身の15歳。ごく普通の少年。身長は160ほど。筋肉は最近ついてきた。
・ペラがレッドドラゴンに襲われ、仇を取れる冒険者を探しにアングヴィラを訪れた。
・基本真面目。若干守銭奴の気あり。
・最近酒を初めて飲んで主にライラにいぢめられたが、記憶は今のところ飛んでいる。
・何やらライラに頭が上がらなくなっている様子。
・感情を多少抑えられるようになった。
・ジェスタル帝国の皇太子(皇女)ジュリアス(ジュリア)に気に入られたもよう。
・嫉妬したライラにキスされた。
・本人の知らぬところでライラとジュリアの間に妙な同盟ができていた。ジュリアとは連絡先を交換している。

・ジュリア好感度 151
・ライラ好感度 147

ライラ(女性、21歳人間)

HP 156
筋力 4+2(6)
知力 16+2(18)
器用さ 6+2(8)
賢さ 7
耐久力 9+6(15)
魅力 8+1(9)
好感度 86

特殊能力 闇魔術
・闇で目眩ましができる。近くにいるものを巻き込めば不意討ちが可能。あるいは逃走判定に大幅プラス
・生命力吸収 触った相手から生命力を少し吸収(コンマ下一桁×2+知力)
・闇弾 遠距離から闇の弾を発射、ダメージは小さい(コンマ下一桁×2+知力)。判定成功で目つぶしの追加効果。
・闇吸血(最大2体を対象に盲目+ダメージコンマ下一桁×3+知力×3、かつダメージ÷5だけ回復)
・暗黒の嵐(最大5体を対象に盲目+ダメージコンマ下一桁×5+知力×5)

装備:
「魅惑のワンド」 知力+2、魅力+1
軽鎧「ヒムリング」耐久力+4、ダメージ軽減25
「戦乙女の髪飾り」 筋力、器用さ、耐久力+2、ダメージ加算10、ダメージ軽減10

ライラ背景概略

・本人曰く「駆け出し魔術士」。ただ師匠は「影のジャック(別名シャドウ)」と呼ばれる大物魔導士であり、才能はある模様。
・詳細な背景は現在不明。
・身長166ほど。体重は多分50台前半。ゆるふわ金髪Eカップと男が好きそうなルックスとスタイルだが、酒豪であり酒乱。
その手の経験がどこまであるかは現在不明。
・最近ミドルを酒の勢いでいぢめた。
・ミドルを尻に敷く感じにいつの間にかなっている。酒の勢いもありミドルにキスした。どうも恋愛感情はあるもよう。
・シリアスな時は口調が間延びしなくなる。
・ジュリアとミドルを巡って同盟らしきものが暗黙のうちに結ばれたもよう。ジュリアとは連絡先を交換している。

・ミッション

ストーリー進行に関わる「大ミッション」と、ダンジョンを潜る上で発生する「小ミッション」があります。

ともにクリアすればステータスの底上げやアイテムの支給がありますが、当然大ミッションの方が大きな果実を得られます。
ただし、果実はミッションクリアの度合いに比例します。その過程で何かしらの犠牲や損失があれば割り引かれますし、逆に想定以上ならボーナスがあります。

小ミッションは穴5階層ごとに必ず発生するものです。通常より強い「名前付き」の魔物が、行く手を遮ります。
強さはコンマ次第です。手の付けられない怪物が出るか、雑魚より少し強い程度か。完全に運です。
逃げてもストーリー進行には基本的には無関係です。倒せば旨みがある宝物が入手できるぐらいです。
ただ、後半以降は撃破が絶対要件になる敵も出る、かもしれません。小ミッションのクリアが大ミッションの(あるいはストーリーそのものの)クリアに直結する可能性もあります。

ミッションクリア後は、内容に応じ成長ボーナスがあります。コンマで伸び幅を決めますが、ゾロ目なら追加の成長機会もあるかもしれません。
逆に言えば、ミッションクリア以外に成長機会はありません。雑魚撃破で成長することもゾロ目時などあり得ますが、基本はミッション達成の時だけです。
なお最大の20までステータスが上がることがあるかは謎ですが、上がった場合はあるボーナスを用意しています。

好感度はミッション以外でもイベントで上下します。コンマより、適切な行動を取ったかどうかが大きいかと思います。慎重に判断してください。
なお、0でパーティーから離脱します。復帰可能性は基本ありません。シデの場合、余程相性が悪い相手でなければ0まで行かないとは思いますが。
200まで行ったキャラの好感度はそこで固定です。ストーリー次第ですが、あまり一気に上げることはしない方針です。せいぜい一桁ずつでしょう。

問題となるのはキャラロスト。仲間キャラが誰かにもよりますが、ステータスダウンが発生する可能性が高いと思って下さい。その他、もろもろ不利な何かが生じます。

デッドエンドは一部例外を除いて大きなペナルティーを課します。
具体的には

・重要アイテム、装備の消失
・ステータスの大幅ダウン
・好感度の大幅ダウン

のいずれか、または複数です。

このSSはデッドエンドを複数回通ることを前提にしていません。逆に言えば、正しい選択のヒントは必ずどこかにあります。バッドエンド埋めの感覚で選択するのはお薦めしません。

また、安価下3ではなく安価下5、ないしは7の場合は重大な選択です。
なお、愉快犯防止のため推理ありを強制することがありますがご了承ください。

・ダンジョン

1階層ごとに、雰囲気チェックをコンマで行います。言うまでもなく0に近ければ危険で、100に近ければ安全です。
危険だからといって実入りがあるわけではありません。通常より強い魔物を倒して、良い宝物が見つかる可能性はありますが。
また、安全ならとっとと下に行くことをお薦めします。ローリスクローリターンなのです。

ゾロ目なら、その階には何かがあります。あるいは誰かがいます。
強大な魔物とセットで強力な遺物がある宝物庫があるかもしれないですし、ストーリー進行を左右する重要人物がいるかもしれません。

危険な階と分かれば即離脱が大事です。危険に巻き込まれる前に逃げましょう。
なお、帰還のルーンは複数持ち歩くことを強くお薦めします。なくなった場合、徒歩で上に戻るか、ダンジョン内でルーンを見つけるかしないとなりません。浅い層ならまだしも、深層では致命的です。
帰還のルーンは道具屋で比較的安く買えます。最重要アイテムと心得ましょう。

・現在の大ミッション

※レッドドラゴンを倒せ
…廃村ペラにいるレッドドラゴンを倒す(ミドルがパーティにいればボーナスあり)
※審判の石を探せ
…聖地ウィルコニア(第四十五階層)にある審判の石を入手
※サーリャの仇を取れ
…サーリャのパーティの殺害犯を倒し、モリブスにいるはずのサーリャに報告する(アーバインは死亡済み、ザッシュは生存)
※ベネディクトの野望を砕け
…「一族」ベネディクトの撃破
※ブランドを倒せ
…「一族」ブランドの撃破
※「モリブス襲撃犯を追え!」
…モリブス襲撃犯を捕縛、ないしは殺害
※「3体の『作り物』を倒せ!」
…アイ・ゴエイモン、覇者ラウ、超人ロークの撃破

・その他登場人物1

・エルヴィン…
アングヴィラの村長。見た目は30代だが、実年齢は60過ぎのエルフ。大陸南西部のトリス森王国出身。

・エイラ…
ユングヴィ教団の元シスター。戒律くそくらえな豪快ばあさん。

・ハーニス…
医師。元ズマ魔侯国の出らしく、シデにはやや複雑な感情あり。

・ゴラフ…
ギルドハウス主人。元冒険者で、料理が上手い。懐が深く剛毅な禿中年。

・ダリオ…
ダナの父で「勇者」。災厄の日以降消息不明。コーウィン曰く「死んだ」。
40年ほど前の「へイルポリスの惨劇」の生き残りであるらしいが?

・影のジャック…
ライラの師匠(魔族)。現在モリブスに居住。魔侯国に反発したレジスタンスで、ダリオやシデの父とも面識があった。現在「穴」の人工魔物(「作り物」)の調査を行っている。ヘビースモーカー。
時折激しい頭痛に悩まされている。

・ネモ…
第一階層で会った胡散臭い中年男性。ジェスタル帝国の近衛騎士団長。圧倒的魔力を備える。
ザッシュに深手を負わされたが奇跡的に一命はとりとめた。

・ザッシュ…
第八階層で会った糸目の青年。ジェスタル帝国の鎧を着ている。サーリャのパーティの殺害実行犯。
ジェスタル帝国関係者。実は「死の行商人」の一員であり、裏でエリック側と繋がっていた。
帝国を裏切ったフィオナに身柄を奪い返された。魔力全般が効かない。エリック側の対ブランドの切り札?現在テルモンにいる。

・クシャナ…
ジェスタル帝国近衛騎士。女性。茶色と白髪の混ざった髪、右目に眼帯。

・ジュリア皇女(ジュリアス皇太子)…
帝国残党一派の首魁。ジュリアンと皇后の子であり両性具有者。本人は男性らしく振る舞っているが、内面はむしろ女性に近い。
「針」を刺されておりジュリアンによる傀儡疑惑は残っている。ミドルには罪悪感もあり初対面時から友好的に接している。
帝国一派の潜伏解消に伴い、独り立ちした。

・サーリャ…
ザッシュとアーバインに襲われ瀕死の重傷を負ったシーフ。現在モリブスに在住。

・モネーラとリネール…
魔帝国出身の少女と少年。ともにザッシュに「針」を打たれ操られていた。
現在は正気に戻ったが、情緒は不安定。モリブスに帝国一派のクシャナと一緒にいるはず。

・フェリル…
魔候国の元貴族。ザッシュの情婦?帝国に間者として忍び込んでいた。現在の消息は不明。

・ジェイクとリリア
食堂で出会った馬鹿ップル。「穴」で行為に及ぶなど節操はないが、腕は一流。
モリブス領事府のエージェントとしてドラゴン襲来事件を調べる、2人組の冒険者。

・テジー
モリブス領事府の総領事。元冒険者で右手が義手。ドレッドヘアに浅黒い肌の男で、言動は一見粗暴。ただ、管理能力は確かなものがある。葉巻が趣味で、収入の多くを注ぎ込んでいる。

・ユミナ…
ユングヴィ教団モリブス支部長補佐の翼人の女性。年齢はシデと同じぐらい。柔和な母性溢れる女性。巨乳。

・リナルド…
モリブス無差別テロの主導者。短気で粗暴。魔力は膨大で戦闘力は確かなものがある。現在逃亡中。

・その他登場人物2(一族とその関係者)

・コーウィン…
ギルドハウスで出会った男。「一族の第4位継承者」と名乗り、穴の管理者を自称する。圧倒的圧力と力量を備え、数万年を生きる人外。
ダリオの育ての親であるらしいが…?地上争覇のためにユングヴィ教団を作り出し、1000年に及ぶ三つ巴の争いを始めた張本人の一人。現在ブランドを封印中。

・ランダム…
第十二階層で出会った男。「一族の第10位継承者」であり、「一族」でありながら人として悠遊と生きるつかみどころのない男。
酒を愛してやまない世捨て「一族」。王位争奪争いには全く関心がない。ブランド封印の合間にモリブスにやってきたところ、魔族の無差別テロに巻き込まれ行動を共にした。

・ベネディクト…
第十三階層で出会った「一族の第1位継承者」。最強の怪物の作成を続けるマッドサイエンティスト。
実は自分が作った怪物で「一族」の皆殺しを企んでいる。コーウィン、ランダムとは敵対関係にあり、
シデたちパーティとも敵対している危険人物。

・ジュリアン…
帝国の後ろ楯の一人で王位第8位継承者。。フィオナに裏切られ、ブランド封印に魔力をほぼ使い果たし死にかけていた。現在は回復、コーウィンらと同盟を組みブランドを封印中。

・フィオナ…
帝国の元後ろ楯で王位第7位継承者。ジュリアンを裏切り、魔候国のエリック側と手を結んだ……というのは表向きで、ブランドをわざと復活させザッシュらに殺害させるのが本当の狙いだった。
敬愛するブランドを苦しみから解き放つのが行動原理であり、そのためなら手段は選ばない。現在はテルモンにいる。

・ブランド…
王位第6位継承者。かつては対立陣営からも「英雄」「天才」と称されるほどの男だったが、50年前に突如発狂。40年前にヘイルポリスの惨劇を引き起こし、ジュリアンとフィオナにより「次元牢」に封印される。
もはや膨大な魔力を破壊のために垂れ流すだけの「天災」に近い存在になっている。

・ブレイズ…
王位第9位継承者。現在「レイズ枢機卿」を名乗り、モリブスのユングヴィ教団で暗躍中。コーウィンのコントロールは効いていない?
精神操作に長けており、別名が「操る者」。見た目は温厚そうだが?

・エリック…
王位第3位継承者。魔候国の黒幕で、地上を焦土にしようと企んでいる?
ジャックに致命傷に近い深手を負わされ潜伏中。もう余命幾ばくもない?

・ケイン…
王位第5位継承者。エリックの協力者?ダリオとは因縁がある。

・フローラ
コーウィンの「腹違いの妹」でブレイズの妻。豊満な肉体と美貌を持つ。言葉遣いは丁寧だが胡散臭い。
ブレイズのために動いているようだが詳細は謎。隠密魔術の達人であり、強者から精気を得るのが趣味。サキュバスに性質が近く、「変態性欲者」(デアドラ)との声も。

・デアドラ
コーウィンの「腹違いの妹」でフローラの双子の姉。外見はほぼ同じだが、フローラと違いごく普通の印象。コーウィンに命じられ地上調査に来た。

>>5
修正。不備多く申し訳ないです。

シデ(主人公、29歳翼人)(持ち越し1p)

HP 136+15(151)
筋力 9+5(14)
知力 10
器用さ 5+8(13)
賢さ 17
耐久力 10+2(12)
魅力 12+4(16)
職業:モンク

特徴:
・朦朧打撃…
命中判定クリティカルか、ダメージ判定時コンマ60以上で発動。次の一撃が無条件で当たる。
さらにその際のダメージ判定コンマが40以上なら継続。

・秘孔ヒット…
ダメージ判定コンマゾロ目で発動。ダメージが通常の×3に加え、朦朧打撃が強制発動。

・鋼体術(条件:賢さ7以上)…
不意討ちでない限り攻撃と防御にボーナス

・治癒術(条件:賢さ5以上)…
階を一階降りるごとにHP10回復

・高速治癒術(条件:賢さ13以上)
ターンを一回飛ばし、対象のHPをコンマ下一桁×3+賢さだけ回復

・破邪術(条件:賢さ10以上)
念を込めた拳で死者・悪魔系に追加ダメージ(コンマ下一桁×5+筋力×4)

・集気弾(条件:賢さ15以上)
気の塊を投げつける。遠距離攻撃、朦朧打撃、武器・防具のダメージ補正対象外。秘孔ヒットは乗る(コンマ下一桁×5+賢さ×5)

装備:
神器「フィンゴルの手甲」
器用さ、魅力すべて+4、ダメージ軽減20(重複可)、与ダメージ修正+35、コンマ判定10、朦朧修正60以上で発動(継続判定は40以上)

守護のヘアバンド(ダメージ軽減10)
アーバインの指輪
腕力+3、器用さ、耐久力+2、HP+15
リネールの服
腕力、器用さ+2、ダメージ軽減10、物理ダメージ加算10

>>9
こちらも修正。

ミドル(男性、15歳)

HP 127+30(157)
筋力 8+2(10)
知力 14+4(18)
器用さ 7+2(9)
賢さ 8+2(10)
耐久力 8+2(10)
魅力 6+4(10)
好感度 73
職業:村人

装備:
「吟遊詩人フーリのブーツ」知力、魅力+2、ダメージ軽減5
小剣「ペネトレーター」
腕力、器用さ、耐久力すべて+2、HP+30
命中補正10 ダメージ補正20
遠距離攻撃可(命中基準100)
「ヌメノールの宝冠」
知力、賢さ、魅力+2、コンマ判定全て10のプラス修正、知力か賢さを使った攻撃に+10のダメージ修正、全ダメージに-10修正

特徴
・良成長…
ミッション達成時のポイントにボーナスあり。

用語集

・災厄の日…
15年前に世界をほぼ滅ぼした出来事。詳細は一切不明。死者には外傷がなかったとされるが?

・穴…
ダンジョン。恩恵と災いを生み出すすべての源。多くの冒険者が挑み、散っていった。なお、人間による最深到達は第三十二階層とされる。

・へイルポリスの惨劇
40年ほど前にユングヴィ教団、ズマ魔侯国、ジェスタル帝国3か国の国境付近にある独立貿易都市「へイルポリス」が滅ぼされた事件。
大量のドラゴンが街を焼き尽くし、ドラゴン自らも炎に焼かれたとされる。ブランドが発狂した結果と判明した。

・一族
「アンバーの一族」とも言う。穴の管理者で、空位の王位を巡り1000年争っている。王位継承者は以下の通り。
ベネディクト、ジェラード、エリック、コーウィン、ケイン、ブランド、フィオナ、ジュリアン、ブレイズ、ランダムの計10人。
地上の制圧か、他の一族皆殺しが王位に就く条件。

・神器
「一族」特効の凶悪な武器・防具。現在シデの「フィンゴルの手甲」、コーウィンの「グレイスワンダー」がある。

・アンバライト
魔力を込められた石で、時間とともに中の魔力が増え続ける魔石。輝きが最高潮に達すると、ドラゴンが招かれるとされる。
ペラはこれで滅ぼされた。また、アングヴィラ側の穴入口付近にも仕掛けられ、深層からドラゴンを呼び寄せようとされた節がある。

・「針」
刺した相手の自我を奪い、肉体能力と魔力を大幅に引き上げる魔具。限界以上に引き出すことも可能だが、反動も大きく生命力が枯渇する。
フィオナによる魔具であるが、ジュリアンでも作れる。

・死の行商人
テルモンで活動する謎の組織。「呪病」と呼ばれる伝染病を主に使い、周辺の集落を根絶やしにするという。

・次元牢
ブランドを抑えるために魔力で作られた檻。別次元に飛ばした上で魔力で封印しているが、膨大な魔力を使うため「一族」二人がかりでも疲弊する。ジュリアンは2年間一人で封印していたため、ほぼ死にかけていた。

・アングヴィラ
大陸北部の人口1000人足らずの街。これでも世界3位の街。
ユングヴィの影響がやや強いが、基本は平和。

・テルモン
大陸北東部の都市。人口は現在不明だが、かなり規模は大きい。
ジェスタル帝国の影響が強いとされる。

・モリブス
大陸南東部の都市。規模はテルモンと同規模。
ズマ魔侯国の影響が強いとされる。最近襲撃され、死者200人もの被害を出した。

・ザイザル
モリブスから半日ほどテルモン側に歩いた所にある魔族の村。モリブス襲撃犯の本拠か?

持ち物
身体増強薬(ミドル所有) 3本
隠密の数珠×4
「電話」コーウィン配給のもの(シデ保有)
ジュリアから渡されたもの(ミドルとライラ保有)

テンプレ以上です。再開は昼。


二十何階層だかが怪しいから調べろってミッションなかったけ?

>>25
ありましたね…失礼しました。

「第二十四階層を探索せよ」
…第二十四階層にいるであろう大男と接触、撃退せよ

ですね。

再開します。

前スレは埋める?それとも雑談にとっておく?

30…失敗

「皆目分かりません。昔から何を考えているのか分からない子でしたが。
ただ、ブレイズと一緒にいるということは目的は同じなのでしょうね。
考えが読めない二人が一緒というのは不気味ですが、この際置いておきましょう。
……問題はエリックです。今動く理由が、どうにも読めません」

「私もです。ただ、モリブスの襲撃犯はザイザルという村を本拠にしているようです。エリックが噛んでいる可能性は高いかと。
……あと、エリックが長くないのではとの見方もありました。『影のジャック』は御存知ですか」

「一度か二度、会ってますね。確か、エリックに深手を負わせたとの情報は入っています」

「その傷が癒えきってないのでは、ということです。彼自身が陣頭指揮を取らず、部下にやらせていること。
ブランド復活を画策しておきながら、拙速にも見えるモリブス襲撃を決行したこと。焦りがあるとすれば、説明はつきます」

デアドラは考えているようだ。やがて、口を開いた。

※90以上で成功

90…成功

「焦りの理由は、それでしょうか?」

「どういうことです?」

「エリックが深手を負ったのは15年前です。確かに『一族』が同族以外の攻撃に脆弱なのは確かです。……ただ、時間が経ちすぎている。
とすれば、こうは考えられませんか?『今モリブスを襲わないと、支配権が永久に得られなくなる』ような事態が、水面下で起きている、と」

……いよいよ話が分からない。戸惑う私たちを余所目に、デアドラは続けた。

「私はコーウィン兄様の補佐として、長年情報収集を主に行ってきました。そして、10年ほど前から一部集落が消える事象が起き始めているのに気付きました。御存知ですか?」

私は思い出した。第十五階層とクラークの村だ。

「……『穴』で目にしたことがあります。かつて地上にありながら、一夜で『穴』に移されてしまった集落です。
最近も、イラブという集落が消えたと耳にしました。……それが何か?」

デアドラの目が鋭くなった。

「何者かがそのようにした可能性が高いということです。そして、第三十八階層で、何者かが層にある全ての物を消去し、広大な空間を作り上げたと最近わかりました。
それこそ、街ひとつそのまま移せるほどの広さです。そして……特殊な魔力反応がこの街にはあります。それも数十も。
……『穴』に移動させるための『仕込み』ではないかと踏んでいます」

90-賢さ(17)×4=22以上で成功

27…成功

「教団……ブレイズとフローラの仕業では?」

デアドラは首を振った。

「ブレイズとフローラに、そこまでの力はありません。少なくとも、彼らだけでは無理です。他の誰かが噛んでいる、そんな気がします」

「コーウィンは誰の仕業か知らないんですか?」

横のダナが訊いた。

65以上で成功

30…失敗

「いえ、『分からない』と。現状それができそうなのは、コーウィン兄様にベネディクトぐらいです。
……ジェラード様ならあるいは、ですが……生きていらっしゃるかすら怪しいですから」

「確か、ジェラードは500年以上姿が見えないのでしたね」

「ええ。それこそすっぱり存在が消えてしまいました。最後は深層にいたらしいとは聞いていますが。
第四十階層以降は『魔境』です。『一族』すら、運が悪ければ死ぬほどの。ジェラード様は、命を落とされたのではないかと、その当時は話されてました」

ジェラード、か。生きていれば動いていても不思議ではないが、何のために?また分からないことが一つ増えた。

夜に再開します。

>>29
雑談でお願いします。小ネタはちょい思い付かないです。

再開します。

「とにかく、今問題なのはエリックです。ただ……正直に言って私の戦闘能力はあてになりません。多分、運が悪ければ貴方たちのどれか一人にも負けます。何か良い案はありますか?」

デアドラが訊いてきた。これは……

1 教団と交渉しよう
2 ジャックに話をしよう
3 帝国の力を借りよう
4 自由安価

安価下5多数決、考察必要

「ジャックの力を借りたいと思います。一度エリックと戦ったことがある男です、何か知っているかもしれない」

「それは一理ありますね。確かに彼は今の地上でも屈指の実力者でしょう。協力してくださるなら、心強いですが」

ふとライラの方を見ると、少し微妙な表情をしている。

「……どうした?」

「いや、あの偏屈なお師匠が素直に協力するかなあと。あと、何で屋敷に引きこもってるか聞いたことがあるんだよ。
えらい剣幕で怒られたんだけど、要はもうマトモに戦えないんだって。頭痛のこともあるんだろうけど」

「戦力にならなくても、何か教えてくれるかもしれないよ。行ってみたらいいんじゃないかな」

ダナが笑って言った。とりあえず、ここを移動しよう。

※襲撃判定
20以下で発生

※襲撃なし

##########

私たちはジャックの元を訪ねた。デアドラも一緒だ。
「コーウィンの使いと言えば、多少は態度も軟化するでしょう」とのことだ。

屋敷に着くと……

01~10 屋敷が……崩壊している
11~25 屋敷の中から叫び声が聞こえる
26~95 相変わらずゴミが散乱している
96~99 来客……?

屋敷に着くと、相変わらずゴミが散乱している。

「いやホント、どうにかならないかねー」

「……どうにかならないのはお前の頭だアホ弟子」

ライラが呟くと、いつのまに現れたのかジャックが後ろから、拳骨を彼女の脳天に叩いた。

「いったあ!酷いですよお師匠。あたしは事実を言っただけ……」

「だから俺には十分整理できているのだ。……ああ、お前たちも一緒か。後ろの女は……」

90以上で追加イベント

※追加イベントなし

「1、2度お会いしましたね。デアドラです。コーウィンの使いで参りました」

「……そうか。確かに見覚えはある。入ってくれ」

私たちはまた、ジャックの書斎に通された。

「俺に何の用だ?……モリブス襲撃犯を追うならお断りだぞ。面倒に巻き込まれたくないからな」

「……実は、ザイザルの近くに行ったところ、私たちは村人に襲われました。もう、人間に友好的とは到底言えなくなっています」

嘘は言ってない。ただ、帝国の話をすると話がややこしくなりそうだったのでぼかした。

「……それで?」

「洗脳なのか何なのか、私には分かりません。ただ村が乗っ取られたのは確かです。おそらくはエリックか、それに近い者かと」

ジャックは紫煙が立ち上るタバコを吸い、ふーっと吐いた。

「……だから?アホ弟子に聞いただろう、俺はもう戦わないし戦えない。協力なら他当たんな」

「ですがっ。エリックと戦ったことがあるのは、世界を探してもあなただけです。エリックについて、知ってることを教えて下さい、お願いします」

90-魅力(16)×5=10以上で成功、74以上で追加情報

16…成功

私が深く頭を下げると、根負けしたかのようにジャックが口を開いた。

「……しゃあねえな。とりあえず教えてやるよ。
まず、あいつと戦った時は集団で襲った、ここまでいいな。ただ、有効な手だてはほぼなかった。
奴には俺と死んじまった嫁、それと6、7人の精鋭で戦った。まあ無惨なもんさ。ジジイの魔法で一瞬でほぼ消し炭になっちまった。
だが、嫁が命懸けで動きを封じてくれてな。それで急所を滅多刺しさ」

「……お師匠、奥さんいたんですね……」

「まあ、な。言わなかっただけだ」

ふっと笑ってジャックはタバコを揉み消した。

90-賢さ(17)×4=22以上で成功

01…失敗

「まあそんなわけだ。誰かが命懸けて、しかも幸運に恵まれれば倒せる、かもしれない。それ以上でもそれ以下でもねえ。
とても今のお前らじゃ勝てねえよ。死にに行くようなもんだ」

ジャックはタバコをくわえて言った。

「弱点は、ないんですか?」

「ねえな。ありゃ楽だが」

デアドラが首を振った。どうにもその通りらしい。

「……一緒に戦うのは、やはり無理ですか」

90-魅力(16)×2=58以上で一応の成功、74以上で成功

18…失敗

「くどい。無理なものは無理だ。次来るときは、この話は禁句だ、覚えとけ」

ジャックは出ていけと言わんばかりに手を振っている。これ以上はいても無駄なようだ。

※20以下で追加イベント

※追加イベントなし、別に情報あり

私たちは部屋を出ようとした。するとジャックが「待てや」という。

「あんた、コーウィンの使いって言ったな。奴も襲撃は気にはしてるのか」

「ええ、もちろんそれはあります。……ですが、このモリブス自体がなくなるかもしれないことも危惧してます」

「……なんだそれは??」

デアドラは、集落消失事件の話をジャックにした。彼の目が、大きく見開かれた。

50以上で追加イベント

※追加イベントあり

「いや、待て。それは……まさかな」

「心当たりが?」

「ああ。大昔だ。エリックとやり合うかやりあわないか、そんな時期の話だ。
『穴』にパーティで潜ってた時のことだ。……ある階層に、小さな村があったんだよ。しかもまともな人間が、そこに住んでいた。
でだ。そこの村長が変な奴でな。筋骨隆々で、とても村長らしくねえんだよ。まあ話してみると良い奴だったんだが。
で、そいつが言ったのさ。『ここは楽園の第一号なのさ』ってな」

「第一号?」

「ああ。これからどんどん移住させるつもりだとも話してた。金もかかるから大変だってのも言ってたがな。
変な奴と思ってはいたが、腑に落ちたぜ。最近の消失事件、そしてモリブスの魔力。両方ともそいつが間違いなく噛んでる」

書斎に妙な静寂が訪れた。……やがてジャックが言った。

「そいつの名は……ジェラードだ」

ここまで。

再開します。

「……ジェラード様が生きてらっしゃった??」

デアドラの声が大きくなった。

「ああ、間違いなくジェラードと名乗っていた。……奴も『一族』だったのか」

「ええ。継承権第二位です。500年姿が見えなかったのですが……ジェラード様が消失事件に関わっているなら、話はかなり変わってきます。
彼は、コーウィン兄様、ベネディクトに並ぶ実力者です。発狂したブランド様を別にすれば、ですが。勢力図が一気に変わりかねない」

「……そこまでの男なのか?確かに村長にしては若々しかったが、通常の人間の域は出ていないように見えたが」

ジャックが首を捻る。話が微妙に噛み合っていない。

「とにかく、彼がモリブスに何らかの関わりがあることだけは間違いなさそうですね。あなたがその男に会った階層は、覚えていますか?」

01~25 いや、忘れた
26~40 第二十六から二十九階層の間だ
41~75 第二十一から二十四階層の間だ
76~90 第二十四階層だ
91~99 第二十二階層だ

「詳しくは覚えていない。だが、第二十六から二十九階層のどこかだったと思う。会える保証はないだろうが、村はあるかもしれない……なくなったかもしれないが」

私はクラークに会ったときを思い出していた。食料は問題ない。あの倉庫は無尽蔵にあらゆる食料と飲料を提供していた。
問題は魔物だ。クラークの集落はガチャにほぼ全滅させられた。その恐怖と怯えで、村人が発狂するのも十分あり得る話だ。
ただ、もしそこにたどり着ければ、何か大きな手掛かりを得られるかもしれない。ジェラードに会えなかったとしても、だ。

「そうですか。もう少し『穴』に潜ってみます。……『作り物』のこともありますし」

ジャックは「分かった」と短く言った。

###########

「ジェラード様が関わっているかもしれない、ですか。コーウィン兄様には収穫かもしれませんね」

ジャックの館を離れ、デアドラが静かに言った。

「デアドラさんはこれからどうするの?一度コーウィンのところに戻る?」

ダナが訊くと……

40以上で成功

「いえ、今日中はモリブスにいようかと思います。まだ情報が得られるかもしれないので」

デアドラは答えた。

まだ日は高い。情報収集はまだできそうだが、どうするか。

1 教団支部に行く
2 ギルドハウスに行く
3 領事府に行く
4 「穴」に潜る(デアドラは離脱します。彼女の情報収集結果は後日あるかもしれません)

安価下5多数決、考察必要

「教団支部に行こう。ようやく、ブレイズの狙いが見えた気がする。
……そういえば以前から訊きたかったが、本当にコーウィンとブレイズは組んでいるのか?」

デアドラが少し言いにくそうな様子で言った。

「……そうだとも、そうでないとも言えます。教団の統治はお二人でやってましたから。
ただ、関係がそこまで良いとは言えませんでした。ビジネスパートナー……こちらの言葉で言うなら『割り切った仕事上の関係』ですね。
4、50年前からその傾向は強くなり、災厄の日からはほとんど連絡を取っていません。
コーウィン兄様が、『穴』そのものの研究に没頭しているせいもあるかもしれませんけど」

「となると、今ブレイズがやっていることは把握してない?」

「疑ってはいるでしょうけど。エリックの件もありますが、私を寄越したのもそれがあるからです。
ただ、ジェラード様と組んでいるのだとすると……コーウィン兄様がどう判断されるか分かりません」

デアドラは考え込んだ。そうしているうちに、私たちは教団支部の前に着いた。

01~20 復旧作業でみんな出払ってます、倪下も留守です。
21~60 「どうされました?」ユミナが出迎えた。
61~80 「あらあら。……お久しぶりですわね」
81~97 「ようこそ。倪下があなた方をお探しだった所です。上にいらっしゃいます」
98   ???
99   ?????

「どうされました?」

ユミナが私たちを出迎えた。

「ブレイズ……レイズ枢機卿にお会いしたかったのですが。いらっしゃらないでしょうか」

01~40 今日は戻らないと仰ってました
41~80 夕方には戻るかもしれないです
81~99 すぐに戻るかと

「夕方には戻るかもしれないですが、どうされます?あと2、3刻ほどありますけど」

1 ギルドハウスに行って出直す
2 領事府に行って出直す
3 ここでユミナと話しながら待つ

安価下5多数決、考察必要

ここで中断、再開は夜です。

再開します。

「ならここで待ちます。あなたも一緒にどうです?少し世間話でも」

ユミナは穏やかに笑った。

「ええ、構いませんよ。お茶でもお持ちしましょうか?」

「いえ、お気になさらず。……復旧作業は落ち着きましたか?」

「ええ、ようやく。瓦礫処理は領事府に任せてありますので、怪我人の治療だけですね。
その節にはどうもありがとうございました。多くの方を救われたと聞いています。特に、脚が千切れかかった少年の施術の話……神業だったそうですね」

私は苦笑した。

「その前に助けられたはずの方を、あっさり死なせてしまった。私の力量など、そんなものです。ここにいる皆の協力がなければ、もっと多くの人が死んでいたでしょう」

「またまた、謙遜しちゃって」

ダナが私の背中をポンと叩いた。ユミナはクスクス笑う。

「お二人、良い関係ですね。……あ、変な意味じゃないですよ。施術中の話もそうですが、互いに信頼されてるのだなと思っただけです。
これじゃ、私の入る余地はありませんね」

「どういうことですか?」

20以上で追加イベント

※追加イベントあり

「どういうことですか?」

「ああ、いいんですよ。シデさんは知らなかったでしょうから。私のお父様とあなたの父上は、私たちを結婚させる約束をしていたのですよ」

ダナがぶっと吹き出した。

「え、えええ!?何それ!?」

「い、いや。私も初耳だ。父からは聞いたことがないぞ」

ユミナがふふふと笑った。

「多分、お互いがもう少し年を取ったら会わせるつもりだったのでしょうね。災厄の日があってシド様が亡くなり、その機会もなくなっちゃったみたいですが。
だから、あなたがここに来たときはちょっと感動したのですよ?会えるはずはないと思ってましたから」

さすがに驚いた。翼人は少数民族だ。純血種を残すための話だったのかもしれないが……。
……ということは。

「お父上は、存命なのですか?」

ユミナは首を振った。

「いえ、2年前にこの世を去りました。モリブスでの布教に熱心だったのですが」

「そうですか……私も随分前に1、2度この地を訪れています。ご挨拶すればよかった」

「いえいえ。魔族含め、周辺の集落の方にも教えを説いていましたから。私も一緒でしたし、たまたま留守だったのでしょう」

なるほど。しかし奇縁というものはあるものだ。

「……ところで。おそらくお父上は、モリブスの教団の責任者だったのでは?」

「ええ。お父様の死後しばらくは、私が代役をやっていました。ただ、その少し前から領事府と魔族の対立が激しくなって。
……そこに来られたのが、レイズ倪下だったというわけです」

「レイズ枢機卿は様々な奇跡を起こしたと聞いています。ただ、それにしてもよく彼を信じましたね」

90-魅力(16)×3=42以上で成功

69…成功

少し休憩します。

「ええ。私も最初不審に思ってました。……何者だろうと。
ただ、やがて思い出したのです。ヴァイグル教皇には、その右腕であった枢機卿がいらっしゃったと。その方こそ、レイズ倪下であったと。
ならば、奇跡の数々は当然のことです。私はモリブスの教徒を、いえこの街を彼に託すことにしました」

……??

おかしい。ヴァイグル教皇には、そのような人物はいなかったはずだ。もしいたなら、レイズという名前を知らないことはあり得ない。
私はダナを見た。彼女は無言で頷く。
間違いない。彼女は記憶を改変されている。

ユミナは続けた。

「レイズ倪下は、『苦しみから解き放たれる術(すべ)を、私は持っている』と仰いました。少しずつ拡がる土地の毒に怯えることもなく、争いもない。
そんな場所に私たちを連れていくと。そのために、苦しいだろうが寄付をとも仰いました。『エグソダス』――古の言葉で『脱出』というそうですが――その時は近付いています」

徐々に彼女の目には狂気が帯びてきた。それは彼女自身のものか、それともブレイズに植え付けられたものか。

私は何を言うべきだろう?

1 それはただの逃避ではないか?
2 上手く行くとは、私には思えない。
3 確かに素晴らしい考えだ。私も協力しよう。
4 レイズは枢機卿ではない。強大ではあるが、別の何かだ。
5 ところで、フローラは知っているか?

安価下5多数決、考察必要

「……上手く行くとは、私には思えない」

「どうしてです!?」

これまで穏やかだったユミナの声が、突如大きくなった。それはそうだろう。
だが、この計画はおそらく、このままでは失敗……それも無惨な失敗に終わる。
私はちらりとデアドラを見る。彼女は視線で「言ってもいいです」と促した。

「私は、『穴』である集落を見つけました。元々は、地上にあった村です。あなた方のいう『エグソダス』で移された村と、私は認識しています。モリブス近くのイラブという集落が移されたのも、あなた方の仕業でしょう。違いますか?」

90-魅力(16)×4=26以上で成功

66…成功、クリティカル

「そ、それがどうかしましたか?」

ユミナは僅かに動揺したようだ。私は続ける。

「肯定、と受け取っておきます。とにかく、私たちは『穴』で地上から移された集落に入りました。
しかし、何者かに移されて10年で、ほぼ壊滅しました。『ガチャ』という、人工の魔物にやられたからです」

私は、一息置いた。

「……あなたは、あるいはレイズは、ちゃんとした戦闘要員がいれば何とかなると思っているかもしれません。
ですが、事はそう単純ではない。なぜなら、『穴』にはレイズを狙い、人々をも皆殺しにしようとする強大な存在がいるからです。……あなたは聞いたことがないでしょうが、ベネディクトといいます」

60以上で追加イベント

※追加イベントなし

「誰ですか、それは」

「ええ、おそらく初耳だろうと思っていました。平たく言えば、この世界の管理者の一人です。それも、気の違った。
レイズ……真の名はブレイズといいますが……彼もその一人です。そして、ここにいるデアドラは、その血族に当たります」

デアドラは静かに一礼し、言った。

「私も、ブレイズに会いに来ました。まさにこの案件について、です。私たちは、あなた方の計画自体を積極的に潰そうとしているわけではありません。
ただ、相当高い確率で、あなた方の計画は失敗します。それもまた間違いない。
だから、無駄に人が死ぬと分かっていて止めないわけにはいかないのです」

25以上で成功、75以上で追加イベント

24…失敗

「だから何だというのです!あなた方が正しいと言えるものなど、何一つないではありませんか!ここを出ていきなさい!!」

ユミナが激昂した。これでは教団の協力を取り付けるのは難しいか。

70以上で追加イベント

※追加イベントなし

私たちはユミナに追われるように教団の支部を出た。

「これじゃ、教団が味方になるのはあまり期待できないね。少なくとも、一緒にザイザルには行ってくれなさそうだ」

ダナが途方に暮れたように言った。

「ただ、ユミナは僅かだが疑念は抱いたと思う。上手い具合にブレイズにベネディクトの話が上がれば、まだ何とかなるかもしれないが」

「あと、やはりブレイズの精神支配は強力ですね。あそこまで言えば、大体は落ちるのですけど」

街は夕暮れ時だ。どうすべきか。

1 領事府に行く
2 ギルドハウスに行く
3 食堂に行く

安価下3多数決、考察不要

上げます。

「もう一度、食事も兼ねてギルドハウスに行こう。またフローラがいたらしめたものだが」

ギルドハウスに着くと……

01~20 不穏な空気が流れている
21~60 何人かの冒険者がいる
61~75 ジェイクとリリアがいる
76~85 ネモがいる
86~95 ジュリアが男に絡まれている
96~98 フローラがいる
99   ?????

ギルドハウスに着くと、不穏な空気が流れている。

「何かあったか?」

「何かもこうしたもないよ。魔族が吊し上げられてるのさ。……喧嘩なら、外でやって欲しいがね。
ていうか、まさか襲撃犯じゃなかろうね?やな予感がするよ、あたしゃ」

店主の女が青ざめている。

中には入ると……

01~40 魔族の男が、数人の冒険者を打ちのめしていた。……死んでいるのもいるかもしれない。
41~80 魔族の女が、数人の男に取り囲まれていた。女は涙目だが……魔力を炸裂させるつもりか?
81~99 リネールとモネーラが数人の男に囲まれていた。

魔族の女が、数人の男に取り囲まれていた。女は涙目だが……。

「これ、まずくない?」

ダナが焦ったように言った。女は、密かに左手に魔力を集めている?
ここでそれを放てば、男たちの命が奪われるのはもちろん、この店も崩壊しかねない。

30以上で追加イベント

※追加イベントあり

その時。

「私に任せてください」

デアドラが言ったと思うと、いつの間にか女がデアドラの腕の中にいた。

「えっ、ええ??」

女は驚きで言葉も出ない。

「何だてめえら?その女は魔族だろ?襲撃犯と関係があるに決まってるじゃねえか!?」

「邪魔すんなよコラァ!?女とガキ連れていきがってんじゃね……ガハッ」

私は黙って当て身を男の一人に喰らわせた。

「良ければ一人で相手になるが?まあ、お前らがガキと言ったこの子にすら、お前らでは束になっても勝てないだろうが」

私は睨みを効かせた。

90-魅力(16)×5=10以上で成功

中途半端ですがここで切ります。コンマは直下で。

なお、デアドラはある能力を使っています。

再開します。

92…成功

男たちは気圧されたか、一歩下がった。

「大丈夫?」

デアドラが彼女の顔を覗きこんだ。

01~50 余計なことを
51~99 だ、大丈夫です

「……余計なことを」

女の声が低くなった。これは……?

「デアドラ、まずいっ!そいつは……」

※60以上で追加イベント

※追加イベントあり

女は左手に溜めた魔力をそのままにしていた。デアドラへの直撃は免れ得ない……と思った次の瞬間。

「……ガアッッ……!?」

女は胃液を吐いてその場に崩れ落ちていた。倒れ込んだ女の顎を、デアドラは強烈に蹴りあげる。

「舐めたことをしてくれたものね。か弱い女のふりをして、油断させたところで『魔力の嵐(マナ・ストーム)』ですか。
ですが、相手が悪すぎますね。ここでちょっと眠っててくだだい」

デアドラはもう一度、女の頭を蹴り飛ばした。彼女は昏倒している。

「……やりすぎじゃ」

「まだ甘いですね、この程度じゃ死にませんよ。
ただ、彼女はおそらくは襲撃犯の一味。大方下見のつもりだったんでしょうが、運がなかったですね」

ミドルの問いに、デアドラは冷たい目で答えた。さすがは「一族」の眷族か。

「それにしても、何したんです?何かの魔法というところぐらいしか……」

ライラが訊いた。そう言えば、今もデアドラの攻撃に初動動作はなかった。
さっき一瞬で女を抱き寄せたことといい、考えてみれば妙だ。

90-賢さ(17)×2=56以上で成功

63…成功

「私は、肉体的にはさほど強くはありません。正直、何もなしでは一対一でシデさんに勝てるか少し怪しいほどです。
ただ、それでもコーウィン兄様が私を信頼してくださるのは、これがあるからですよ」

そうデアドラが言った次の瞬間。目の前にいたはずの彼女は私の隣に来ていた。冷や汗が私の首筋を流れる。
デアドラはふふふと、蠱惑的に笑った。

「私の奥の手です。1日に何回も使えませんが……。『時間歪曲――タイム・ディストーション』。
平たく言えば、時を止めたのです。3秒が限界ですけどね」

中断。再開は昼です。

再開します。

時間を止める?そんなことができるとは。
驚く私たちに、デアドラが苦笑する。

「でも1日に止められるのは7秒までなので、そこまで頼れる力でもないですよ。
緊急時に時を止めて逃げて安全地帯に身を隠したり、今のように不意討ちするぐらいしかできません。何より、私自身は強くないですからね。
……さて、ここに転がっている女。どうしますか?」

1 領事府に連れていく
2 教団に連れていく
3 宿屋に連れていく

安価下3多数決、考察必要です。

3
ジェイクの精神感応で尋問も楽になるだろうし今の所信頼は出来ると思うが、内通者が居ないとも言えないので

出来ればジェイクに宿まで来て貰いたい所

>>150
ジェイクに会うなら1ですが、3でいいですか?

「領事府に連れていきましょう。ジェイクがいれば、色々分かるかもしれないですし」

「ジェイク?」

「精神感応術者の男です。大丈夫、信頼は置けます」

領事府はすぐそばだ。受付にジェイクがいるか聞いてみる。

01~20 ご不在ですね。
21~30 リリアさんだけいますよ。
31~50 テジー総領事ならいますが。
51~80 ジェイクさんですね、今帰られて机のところにいるはずです。
81~99 領事府の主だった皆さんで会議中です。

夕方ぐらいまで中断。

「今、リリアさんだけいますよ」

リリアだけ?珍しいこともあるものだ。いつもベッタリだというのに、どうしたことか。

「案内してもらえますか」

リリアは領事府所属の冒険者が詰める控え室にいるという。入ると……

01~20 部屋の隅で泣いている。
21~80 部屋の一角でつまらなさそうな顔をしている。
81~99 何やら落ち着かない様子だ。

部屋に入ると、リリアは何やら落ち着かない様子だ。

「どうした?ジェイクがいないのは、珍しいな」

リリアは私たちに気付くと、少し落胆した様子を見せた。

「何だ、誰かと思ったらあんたたちか。……ジェイク、遅いわねえ」

完全に私たちは眼中にない様子だ。

「何かあるのか?」

「今日はあたしたちが付き合い始めて2年の記念日なの。せっかく食事の予約もしたのに、さっき用事があるって出て行っちゃってねえ。早く戻ってこないかしら」

ああ、なるほど。これを機に、プロポーズでもされると思っているのかもしれない。
リリアは見たところ私と同年代か少し下ぐらいだろうから、結婚を意識せざるを得ないのだろう。

※30以上でイベント続行

しかし、なかなかジェイクは戻ってこない。リリアが相当イライラしている。

「何よあいつ!ディナーの時間に遅れるじゃない!大切な日なのに……もう知らない……!」

ついには涙声にまでなってきた。

「何かトラブルに巻き込まれたんじゃ?」

「じゃああなたたち探して来なさいよ!一回殴らないと気がすまないわ!!」

リリアはかなり情緒不安定だ。これは探すより他ない。

※80以上で追加イベント

※追加イベントあり

探しに出ようと思ったその時、扉がバンと開いた。

「ごめん遅れて!!……ってあれ?」

私たちに気付き呆気に取られているジェイクを、パンとリリアが平手打ちした。

「何やってたのよ!ずっと待ってたのよ!?」

「……っ。ゴメン。何を贈るか色々悩んでたら遅くなった」

よく見ると、ジェイクは普段の青い外套ではなく、白い正装で来ていた。右手には薔薇の花束がある。
それに気付いたのか、リリアが泣き笑いのような表情になった。

「何よう、バカバカバカッ!!遅いわよっ!……この埋め合わせは、ちゃんとしてよね?」

「いや本当にごめん。そろそろ行かないとだね。……ってシデさん、何のご用ですか?」

私はダナと顔を見合わせた。この状態で、尋問への協力などできるだろうか?

1 無理を承知で頼み込む
2 諦めて出直す

安価下3多数決、考察不要

「いや、いい。明日出直そう」

「そうして下さい。……リリア、行こうか」

「うんっ」

二人は部屋を出ていってしまった。

########

「うーん、さすがにあそこで割っては入れないよねえ……」

領事府を出ると、ダナが少し顔を赤くしている。ライラはちらりとミドルの方を見て「いいなあ」と呟いていた。

「仕切り直し、だな。明日また来るとなると、こいつは私たちが見るより他ないか」

私はまだ昏倒したままの女を見て言った。体重が軽いからまだいいが、担ぐのにはなかなか骨が折れる。

「そうですね。私はコーウィン様に今日のことを報告いたします。……また近いうちに」

デアドラは一礼すると、緩やかにその気配を夜の街に消していった。

「さて、と。この分だと夕食は宿で、だな。交代で見張るか」

###########

40以下で追加イベント

※追加イベントなし

その夜は、彼女は目覚めなかった。生きているのか怪しいと思ったが、息はちゃんとある。デアドラは余程正確に急所を蹴り飛ばしたようだ。

※コンマ下1、85以上で追加イベント
※コンマ下2、90以上で追加イベント

※シデ側のみ追加イベント発生

ちょい休憩。

私は深夜の見張りを担当することになった。早朝がダナだ。
体力を使う深夜から早朝にかけての見張りは、体力がある者がやるべきだというわけだ。

女はまったく起きる気配がない。年の頃は18ほどか。しかし、私も危うく騙されそうだった程度には整った顔立ちをしている。
荒くれた男たちには、彼女はさぞ扱いやすく見えただろう。

「何見てんの?」

いつの間にか、ダナが部屋に入っていた。少しむくれている。

「ああ、すまないな。少し考え事をしていた」

「ったく。ボク以外の娘に見とれるなんて、失望しちゃうな」

「あっ、いやいや……そういうわけじゃない。潜入には向いていただろうと思っただけだ」

私が言うと、ダナが声を殺しながらプッと吹き出した。

「珍しいものが見れたな。シデが慌てるとこなんて、滅多に見れないもん」

「……そんなに慌ててたか?」

「じょーだんだよ。ここ座っていい?そろそろ交代だし」

ダナは私が座るベッドの縁の隣に来た。少し柔らかい感触が右の腕にある。

「……あの後、プロポーズしたのかな?」

「ジェイクたちのことか。……そうだな。さすがにしなかったら男じゃない」

「だよね。付き合って2年って言ってたね。やっぱそれだけ必要なのかな」

ダナがふうと息を吐いた。

「私たちが出会って……大体1ヶ月か。長かったようだが、案外経っていないのだな」

「まあ時間じゃないけどさ。一生で一番濃い1ヶ月だったと思うし。
……でも結婚ってなると、やっぱそれなりに一緒にいる時間は要るんだろうな」

ダナが少し距離を詰めてくる。私は自然と、彼女の肩を抱いていた。

90-魅力(16)×2=58以上で成功

59…成功

「……そうでもないんじゃないか?一緒にずっといたいと思える相手であるなら、それで十分だと思うが」

ダナがそれを聞いてにかっと笑った。

「良かった。ボクと同じだ。……最近思うんだよね。この旅がいつ終わるかは分からないけど、いや、終わったとしても。
きっとシデと一緒に、またどこかに行くんだろうなって」

ダナが遠い目をした。

「母さんは、結局父さんと一緒に旅に行けなかった。戦える身体じゃなくなっちゃったから。
母さんは幸せだったと思うけど、それだけは悔いてたよ。
でも……ボクは。ボクはシデと一緒に行きたい。変かな?」

90-魅力(16)×2=58以上で成功

92…成功

私は黙ってダナの唇を奪った。……私の唇を、何か暖かいものがつついている。
……ああそうか。そういう風にするのだったな。
私はダナの舌を受け入れ、自分のそれと絡ませた。

……どのぐらいそうしていただろうか。ダナが濡れた瞳で見上げている。

「あ……あのさ。胸とお腹の下の辺りが温かくて、切ないんだけど。……どうしよう、これ」

ダナが戸惑ったように言う。私もその先に進みたい欲求に駆られたが、さすがにここではまずい。

※10以下、ないしは95以上で追加イベント

※追加イベントなし

「……これ以上はやめておこう。こいつが起きる」

ダナが少し残念そうに笑った。

「まあ……そうだよね。でも、一つわがまま言っていい?」

「何だ?」

「シデを膝枕させて。シデも疲れてるでしょ、少し寝ないと」

顔が熱くなるのが分かった。ダナは笑って「おいで」と言う。
私は苦笑しつつ、頭を彼女の太股に乗せた。鍛えているからか芯は硬いが、耳にはふわっとした柔らかい感触がある。私は彼女の膝を撫でた。

「すまないな」

「ううん、ボクは満足だから。おやすみ」

頭を撫でられていると、睡魔が急速に襲ってきた。

###########

ダナ好感度
コンマ下一桁×4上昇

ダナ好感度…200

※最大値の200に達したため、後日特殊イベントが発生します。
※今後好感度が下がることはありませんが、100ごとにボーナスイベントが発生します。

※襲撃判定
25以下で発生

※襲撃なし

※魔族の女の覚醒判定
70以下で覚醒

48…覚醒

ここでまた少し休憩します。ぶつ切りで申し訳ありません。

>>172の2つ目はライラのチャンスだったのかな?

そういえばまだ会って1ヶ月か

1ヶ月でこんな急接近したら冷めるのも早そうな…
大丈夫かね

>>192
その通りです。ご覧の通り、判定は厳しくしてたわけですが。

>>193
1ヶ月というのはざっくり脳内で計算した結果ですので厳密ではないです。
多分3週間ぐらいな気はしますが、細かいことはおいといて。
まあ出会って1ヶ月でも、生死を共にしてたわけでこのぐらいはありなんじゃないかなー、と思ってます。

「シデ、起きて」

ダナが揺さぶる声で目が覚めた。目の前には呻き声をあげる女がいる。

「……ッツ!!……こ、ここは……!?」

「起きちゃったみたいだね。ごめん、逃げ出さないよう手足は縛ってる」

01~20 女はいきなり魔力を右手に溜め始めた。力づくで逃げる気か?
21~40 ざけるな!私も殺す気だろ?
41~60 女は敵意のこもった目で見つめてきた。
61~80 女は怯えた様子で私とダナを見た。
81~95 女はふうと息を吐いた。抵抗する気はないらしい。
96~99 ???

女はふうと息を吐いた。抵抗する気はないらしい。

「……やっぱりね。まあ無茶な計画とは思ったわ」

私はダナと顔を見合せた。諦めが早すぎる?

「やっぱりとは、どういうことだ?ザイザルから来た魔族じゃないのか」

「そうそう。その通りよ、よく調べてるじゃない。襲撃の下見に単騎潜入なんて無茶させるわと思ったけど、まあこうなるわよね。
厭戦派の私まで駆り出すから余程人が足りなくなってるとは思ってたんだけどさ。こりゃキツいわ」

女はサバサバとした表情で言った。

「……ザイザルは一枚岩じゃなかったのか?」

「ああ、主戦派はそうよ。私みたいなのは少数派。何が楽しくてモリブスとドンパチやらなきゃいけないんだか。まあ、大体あいつらのせいだけどさ。
あ、紹介遅れたわ。私はナーミ。ちょっと辛いから縄といてほしいんだけど」

女は顔をしかめて言った。

1 縄を解く
2 縄を解かない

安価下3多数決、考察不要

私は縄を解いた。

「あー、あんがと。いい人ね、あんた。でも人を信じすぎってよく言われない?」

「……無闇に人を疑わないのが、私の信条でね。それに、万が一歯向かって来られても、問題なく制圧できるからな」

ナーミと名乗った女は目を丸くした。

「ああ、確かに。どっちか片方でも私苦戦するわ。特にあんたは、相当だね。あー、喧嘩売らなくてよかったー」

彼女は呑気に伸びをした。

「そういや私に当て身入れて顎蹴飛ばした女。あれってあんたらの仲間じゃないの?見当たらないけど」

「協力者だが、ここにはいない。それがどうかしたか」

「あー、うん。想像以上に勝ち目薄い戦だなと思ってね」

「勝ち目が薄い?どういうことだ」

おかしい。魔族の背後にはエリックがいるはずだ。そしてリナルド。エリックは「一族」だし、リナルドとは手合わせしたから力量の高さは肌で感じている。
それに一昨日の帝国の案件含め、相当統率は取れていたようだった。ナーミという女が言っていることとはまるで噛み合わない。

90-賢さ(17)=73以上で成功、ファンブルなし

05…失敗

「まあ、喋りすぎたかな。とにかく、あんたらが警戒するほど私たちに戦力はないよ。無駄に死ぬことはないのにねえ」

いよいよ分からない。ザイザルは今、どうなっているのか?

「これは一度、ジェイクに来てもらった方がいいね。何かが動いてる気がする」

「そうだな。少し、付き合ってはくれないか。大丈夫、危害は加えない。約束しよう」

90-魅力(16)×5=10以上で成功

27…成功

今日はここまで。高コンマが多く、話が大分進みそうです。

再開します。

>>203は流れからして魅力判定じゃないのかな…?

「うーん、本当?どこに行くわけ?」

「領事府だ。ザイザル関連の話を聞きたがっている。襲撃犯とは対立しているのだろう?悪いようにはしない」

「……領事府、か。気乗りはしないけど、仕方ないな」

ナーミは肩をすくめた。領事府は魔族には居住制限や就業制限など、差別政策を取っている。襲撃の件がなくても、あまり好意的にはなれないのは分かることだった。

「目立つからこれをかけた方がいいね。はい、これ」

ダナが彼女に渡したのは雨天用のコートだ。多少奇異に見えるだろうが、褐色の肌と尖った耳という魔族の特徴は隠してくれるだろう。

###########

「にしても……何でザイザルに魔族が集まってるんですか?前々から聞きたかったんですけど」

ミドルが不思議そうな顔をしてナーミに聞いた。

「まず、魔族は元々純血主義なわけ。まあ血が濃くなりすぎるからたまに別種の血を入れるわけだけど。
魔候国があった頃は問題なかったと聞いたけど、災厄の日で大体死んじゃったからね。だから集落を作って血を守ろうとしたってこと。
あと、あまりモリブスの人たちが魔族に好意的じゃなかったってのもあるね。ま、魔候国は暴政敷いてたから自業自得の面もあるけど。
今の総領事になってから政策が厳しくなったから、反発する連中のことは分かるよ」

そう言っていると、領事府に着いた。

01~15 ジェイクもリリアもいない。
16~70 ジェイクとリリアが受付で待っていた。
71~98 テジー総領事がお待ちです。
99   受付の所に誰かいる。

※ゾロ目で+デアドラが受付の所にいる

受付の所には、ジェイクとリリアが待っていた。

「昨晩はすみませんでした。お恥ずかしいところをお見せしました」

ジェイクが一礼した。横のリリアが彼の腕を抱いている。心なしか、彼女の肌がつやつやしているようだ。

「その分だと、プロポーズは上手くいったみたいだね」

「ええ。……あなたも何かいいことあったでしょ」

ダナが言うと、リリアがにやにやして答えた。ダナの顔が真っ赤になるのを見て、「そっちも青春してるねえ」とリリアが呟く。
ジェイクは軽く苦笑すると、私に向き合った。

「……確か、昨日は魔族の女を連れてきていましたね?そのことでしょう」

私がナーミを促すと、彼女はフードから顔を見せた。

「……ども」

「彼女の尋問ですか。……あまり僕は必要ない気もしますが」

「念のため、だ。言いにくいこともあるようだし、いてくれた方が心強い。
それに、今朝聞いた話を信じるなら、かなり状況が変わっている可能性がある」

私はジェイクの目を見た。

ここで中断します。

>>213
ここで賢さなのは、シデがある事実に自分から気付くためです。
真相に相当近づくため、判定が厳しくなっています。

たんおつ

7スレ目にもなって今更感あるけど自動成功みたいなのってないの?いくら賢さや魅力上げても最低10以上の判定はある感じなのかな?それとも自動成功自体はあるけど表記を省いてるだけ?

>>219
後者ですね。例えばナーミが目覚めてからの展開で「かかったな馬鹿めっ」な展開は、自動成功の関係上排除してます。

再開します。

「状況が変わっている?」

「そうだ。まだ私も消化できてないが……ここじゃなんだ、座れる場所に行こう」

###########

「……信じがたいですね。でも、嘘ではない」

ナーミはぽつぽつと、今朝私に話したことをジェイクに伝えた。
ジェイクは何か思案している。

「そうなると、この前の襲撃は一か八かの勝負だった感じがしますね。確か兵力10人程度、しかもかなりの凄腕が数人。
爆発は魔道具も使ってるでしょう。もう一度仕切り直すのは、かなり労力がいることになる。
……ただ、帝国の残党の拠点も襲撃されたんですよね?兵力に余裕がないのに、そんなことをするものでしょうか」

「ああ、そこも不可解だ。改めて聞くが、本当に戦闘人員は残り少ないのか?」

90-魅力(16)×4=26以上で成功

※失敗でも精神感応で進みますが、2回までです。

今読み返してきたがダナとシデは会ってからこの日で29日目
濃い一ヶ月だなあ

88…成功、追加情報あり

「ん……厳密には違う。『思い通りになる戦力』がほとんどいないってこと。あ、私もそっちに含まれるけどね。
ちょっと説明、長くなるけどいいかな?……お水か何かちょうだい、多分喉乾く」

ミドルが部屋を出てコップを取って戻ってきた。

「あ、あんがと。まず、私のことから話した方が分かりやすいから軽く自己紹介。
私の本名は、ナーミ・クリシュナーダ。聞いたことあるでしょ、クリシュナーダ」

「えええっ!?」

ダナとライラが同時に叫んだ。リリアも「うっそでしょ……」と漏らした。
私とジェイクも絶句する。分かってないのは、まだ若いミドルだけだろう。案の定、「えっ?」と言ってきょろきょろしている。

「クリシュナーダ……魔候国の王家?」

「そう。といっても子供の頃国は滅びちゃったし。パパが暴君だったのは知ってたから、再興なんて全然考えてなかったわけ。
それでも生き残りの人たちが寄せ集まって、ザイザルの村ができた。それなりに平和で、上手くやって来たわけ。
一部の元貴族なんかは相当不満だったらしいけどね。……そこに、2年前ぐらいだったかな。あいつが現れた。
……大魔王、エイリーク」

エイリーク……魔候国の背後にいるとされた、伝説上の存在だ。実在するともしないとも言われてきたが、今なら分かる。エリックのことだ。

「……そいつのことは、実はある程度聞いている。15年前に深手を負って身を隠していた、そこまでは知っている」

ナーミが驚愕の表情を浮かべた。

「……何でそこまで知ってるの?ただ者じゃないと思ってたけど」

「一介の、だが諸々のことに頭を突っ込みすぎた冒険者さ。……話を続けてくれ」

「……分かった。じゃあ続ける」

ナーミは水を一口含んだ。

「そいつは30人ぐらいの軍勢とともに現れた。軍勢は魔族もいれば人間もいたけど、どいつもこいつも化け物じみた連中ばかりだった。そこにいたのが大魔王様だったってわけ。
伝説の大魔王というからどんなのかと思ったけど、存外しょぼいのね。確かに存在感はあるんだけど、どこかショボくれたじいさんだなと。
でも口を開けば迫力があったね。『モリブスは魔の者の地だ、取り返そう』と。あれでみんなころっと行っちゃった」

「……よく揺らがなかったな」

私の問いに、ナーミは苦笑した。

「理由はいくつかあるんだけど、割と今の生活に満足してたってのはあるね。だからモリブスに喧嘩売るってのがピンと来なかった。
あとは……何か第一印象のショボさが残っちゃって。まあこれは後で話すかも」

彼女はまたコップに口をつけた。

「それで、村はエイリークに乗っ取られたってわけ。エイリークは別のどこかにいるのかあまり目にしなかったけど、リナルドって名代が代わりに村を仕切り始めた。
私は黙ってたけど、前の村長は少し反発したよ。……翌日、広場にバラバラになった死体が磔にされてたけど。
で、ちょくちょく人間やらなんやらが入ってくるようになった。男の子と女の子がいつの間に連れ去られたこともあったしね。
……そんななか、モリブスを襲う計画が立てられていった。私は無能な元王女を演じてたけど、結構大掛かりだった。
モリブスって結構好きな街だから、すっごく気乗りしなかったんだけどね」

「やはり、兵力は相当いたんじゃないか?」

そう聞くと、ナーミは黙って首を振った。

「本当はもっといたはずなんだよ。それが急にああなった」

どういうことだ?

90-賢さ(17)=73以上で成功

58…失敗

「何かが起きた、そうじゃないですか」

ジェイクが訊く。「極力精神感応は使いません、負担は軽くしたいですし」と言っていたから、多分まだ心は読んでいない。

「はっきりとは分からないよ。でも何かが起きて、50人規模の襲撃はザイザルに元からいた連中中心の10人ぐらいになった。その時、リナルドが半狂乱になっていたのはよく覚えてる。
……そして、襲撃は失敗に終わった。たった一人の神父にやられたって聞いたけど、その後滅多に顔を見せないエイリークが集会所に現れて言ったんだ。
『もう時間がない、一刻の猶予もない。敵は全て殺せ、モリブス攻略を急がずして道はない』って。
……その時の彼は、本当にこれが大魔王?ってぐらい憔悴しきってたよ」

「だから見限った、と?」

ナーミは苦笑した。

「それもあるけどね。しかも直近で戦えるルーイとかの3人がどこかに消えちゃったから。
でも、一番は元から気乗りしなかったんだよ。人死になんていいことないし」

「じゃあ、あと戦えるのは数人といったところか。でも、なんで人員が一気に減ったんだ?」

90-魅力(16)×4=26以上で成功

18…失敗

※精神感応1回目、以下説得にペナルティが付きます。

ナーミは言いづらそうにしている。私はジェイクを見ると、彼は黙って頷いた。

「えっ、何?あ、頭が痛い……!」

しばらくナーミは踞った。彼女が落ち着いたのを見て、ジェイクが口を開く。

「そうですか……テルモンから派遣されていた戦力が引き揚げた、そうですね?」

「あんた、まさか……頭を読んだわね!?領事府のクズどもがしそうなことだわ!」

ナーミは敵意のこもった目でジェイクを見つめた。

「仕方ないです。こちらも使命ですから」

テルモン?どういうことだろう?

90-賢さ(17)×5=05以上で成功(コンマ下1)
90-魅力(16)×3=42以上で成功(コンマ下2)

※コンマ下1が失敗の場合、コンマ下2の判定は無効

察知判定は成功(76)、説得判定は失敗(37)

※精神感応2回目、以降ペナルティ。失敗時はその場で終了となります。

テルモン?つまり……

「別動隊……『死の行商人』か?」

ナーミは再び口ごもった。しばらくすると、また頭を抱えて呻き出す。

「うわああああっ!やめて、もう分かったから!!」

痛みがやんだのか、額に脂汗を流し、ナーミはハアハアと喘いだ。

「……やっぱり、あんたらだけは信用ならないわ……!これ以上はない、覚えといて」

ナーミがジェイクに食って掛かった。

「……ええ、そう聞いてるわ。あんな外道と一緒にされたくないから黙ってたのに。
とにかく、何かが襲撃前にあって、連中は手を引いた。それだけよ」

何かが襲撃前に?

90-賢さ(17)×4=22以上で成功

とりあえず偶奇判定します。

奇数…「もういいわ、これ以上は話さない。あんたたちも見込み違いだったわ」
偶数…???

ナーミは大きくため息をついた。

「もういいわ、これ以上は話さない。あんたたちも見込み違いだったわ。……さよなら」

彼女は勢いよく席を立つと、部屋を出ていってしまった。

「……やり過ぎましたか」

「仕方ない、私も考えが甘かった。……協力者を失うのは痛いな」

私は天井を見上げた。ただ、得れた情報も決して少なくはない。
エリックとケインは、おそらく決裂している。少なくとも、魔候国の戦力はほぼテルモン側にあると見ていい。
そして、エリックは相当程度弱っている。ザイザルに強行するのも、一つの手段ではある。

ただ、ナーミが激昂してしまったのは痛い。ザイザルへのパイプとなりうるはずだったからだ。
どうすべきだろうか?

1 ナーミをシデが追いかける
2 ナーミをダナが追いかける
3 教団に行く
4 領事府にとどまる

安価下5多数決、考察必要

※ダナ視点です。

「ダナっ、ナーミを追いかけてくれ。まだ間に合うはずだ」

「分かった!」

シデに言われ、ボクは走った。仕方ないこととはいえ、荒っぽいやり方だったから彼女が怒るのは分かる。
でも、この街を守りたいという思いは同じだ。上手く落ち着かせられないだろうか。

領事府を出て、辺りを見渡した。近くにいるはずだけど……

30以上で発見、75以上で確保可能

53…発見

いた。しかし結構距離がある。走って捕まえられないこともないけど……多分気付かれるな。
それでもボクは走った。距離が10ミドぐらいになったとき、ナーミがボクに気付いた。

01~30 「来るなっ!」。右手に魔力を溜めている。
31~70 「来るなっ!」。彼女は逃げ出した。
71~99 「……!」。彼女は立ち止まった。

「来るなっ!」

彼女は逃げ出した。……さすがに肉体能力が高い魔族だ、足は速い。
でも、ボクも俊敏さには自信がある!

80-器用さ(17)×4=12以上で成功

08…失敗

しかし、彼女の足は想像以上に速く、見失ってしまった。
仕方ない。また会った時に何とかするしかないか。

※80以上で追加イベント

※追加イベントあり
※複数候補がいるので、コンマで決めます。

01~25 フローラ
26~65 モネーラ
66~98 ジュリア
99   ランダム
00   ???

ちょっと失敗しました。別にフローラが出て悪いわけではないのですが、デアドラの存在をすっかり忘れていたのでやり直していいですか?

すみません。デアドラがこの状況でいないのは変なのでやりなおします。

01~15 フローラ
16~30 デアドラ
31~65 モネーラ
66~98 ジュリア
99   ランダム
00奇数 ?????
00偶数 ????? 

結果は同じでしたねw

ここで切ります。

予定変更、もう少し続けます。切りがちょっと悪いので。

「あら?……貴女は……」

ボクは呼び止められて、ぞくっとした感触がした。
振り返ると、金髪で胸の豊かな女性がいる。

「……フローラさん?」

「あらあら、再会できて光栄ですわ。今日はシデさんはご一緒ではないのですね。……あの娘さんを追いかけていたみたいですけど」

この女性(ひと)は苦手だ。何を考えているか、さっぱり分からない。
それに、男でも女でも構わず抱くというデアドラさんの言うことも気にかかる。ボクの初めてはシデと決めている。何かあったら全力で逃げたい。

ただ、隠密魔法は相当効力がある。頼めば、ナーミを捕まえるにはいいかもしれない。
それに、今持っている情報は教団にとっても貴重なはずだ。ユミナさんは態度を硬化させたけど、上手くすればベネディクトの危険性を伝えてこっち側につけることもできるはずだ。

「頼みがあるんです。さっき追った彼女と、ちゃんと話がしたいんです。
でも、見失っちゃって。フローラさんの力を借りたいんですけど、ダメですか?」

80-魅力(12)×6=8以上で成功

21…成功

「いいですわよ。……もちろん、ただではないですわよね?」

フローラさんが濡れた目でボクを見つめてくる。さすがにそれだけは嫌だ。
だから、ボクは「カード」を切ることにした。

「……もちろん。ザイザルについて、ボクが知っている情報。そして、ベネディクトに関する情報。両方とも、あなたと、ご主人に極めて有益と思いますが?」

80-魅力(12)×5=20以上で成功

金髪?本物か?

>>291
間違えました。茶髪でしたね……

45…成功

フローラさんの顔つきが変わった。

「何ですの、それは。特に後ろの方についてはゆっくり話をしたいところですわね。
……とにかくいいですわ、御協力しましょう。まだ、それほど遠くはないはずですわよね?」

「ええ、多分」

20以上で成功

39…成功

フローラさんは少し目をつぶると、ニッコリと笑った。

「素晴らしい魔力をお持ちの子ですわ。貴女もいいですけど、その子も美味しそうですわね。
……場所は大体分かりました、行きましょう」

フローラさんは歩き出した。隠密魔法がかかっているからか、誰もボクらに注目しない。
やがて5分ほど歩くと、路地で塞ぎこんでいるナーミを見つけた。

「この子だと、これ以上近付くと分かりますわ。後はお任せしますわね。
……あ、そうそう。話が終わったなら、わたくしとその子をお話しさせて下さいませんこと?」

80-魅力(12)×4=32以上で成功

43…成功

「いえ、条件交換はしたはずです。あの情報は、それだけの価値があるものですから」

「……意外としたたかですわね。気に入りましたわ」

フローラさんが微笑んだ。……が、目は笑っていない。やはりこの女性(ひと)は信頼できそうもない。

ボクは少しだけナーミに近付いて言った。

「ナーミ!さっきはごめん。君を傷付けるつもりは、なかったんだ。謝りたくてここに来た。本当にごめん」

ボクは深く頭を下げた。

80-魅力(12)×4=32以上で成功

98…成功

「……いいよ。一回振り切ったのにわざわざ見つけるなんて。気持ちは分かった。
……ただ、領事府と組んだのは、やっぱり許せない。あいつらのせいで、私たちは随分生きにくくなった。多分、あんたたちはそのことを知らないんだろうね」

「うん、うっすらとしか。そこまで酷かったの?」

ナーミは吐き捨てるように言った。

「酷いなんてもんじゃない。住む場所はもちろん、仕事だってありゃしない。
魔族と分かっただけで石を投げられ、殺されてもお咎めなしだ。
総領事のテジーって奴、自分にも魔族の血が流れているはずなのに……本当に人の心がないよ」

テジーさんが?とてもそんな人には見えなかった。魔族自体に恨みがあるのか、もっと別の理由があるかは分からないけど、話せば分かる人と思っていた。
ナーミが続ける。

「主戦派が大勢を占めたのだって、あいつがいたからだ。私はモリブスが嫌いじゃないけど、領事府はダメ。
会うのは部下だからと思って渋々ついてきたけど、人間じゃなきゃ何やってもいいと思ってるんだろうね」

そうだろうか。何か理由がある気がする。……ただ、それは今のボクには分からない。

80-魅力(12)×3=54以上で成功

47…失敗

黙っているボクを見て、ナーミが苦笑した。

「いや、あんたがそういう奴じゃないってのは分かったよ。でも、悪いけど今日はこれ以上は勘弁、かな。
またあんたに会うことがあったら、ちょっと考えるよ」

※75以上で追加イベント

※追加イベントなし

ナーミはそのまま、路地の向こうへ去っていった。仕方ない。きっとまた会うこともあるだろう。

「話は終わったかしら?」

フローラさんが待ち構えていたかのように言う。

「ええ。……情報の話ですよね。もちろんお伝えします。
ただ、シデたちも一緒できたらいいんですけど、いいですか?」

80-魅力(12)×3=54以上で成功

88…成功、クリティカル

「もちろんですわ。……今日はたまたま旦那様もいらっしゃいますの。是非ともいらっしゃって。
後程お待ちしておりますわ」

フローラさんはそう言うと、教団支部の方へ歩いていった。

これで本当にここまで。

>>228
適当に1ヶ月としたわけですが、ビンゴでしたか。自分でも驚いてます。

再開します。時系列が若干遡りますがご了承を。

※ダナが出ていった直後から、シデ視点。

「上手く話をつけてくれるといいが……」

「難しいと思うよー。やっぱ知られたくないことを無理矢理知られるのは、気分悪いだろうし。
ジェイクさんからすれば仕方ないけど」

ライラが一つ息をついて言った。

「いや、その通りですよ。精神感応を使わなくてもいい相手だった。焦り過ぎましたね」

肩を落とすジェイクに、私はふと生じた疑問をぶつけた。

「そう言えば、なぜ領事府は魔族を目の敵にする?噂に聞いていた以上に苛烈なようだったが」

01~25 僕にはよく分かりません。
26~50 暴政下で不満を持っていた市民は多かったですから。
51~75 テジーの過去が影響しているようです。
76~99 実は……

「僕にはよく分かりません。テジー総領事なら知っているかもしれないですけど」

ジェイクはかぶりを振った。嘘か本当かは分からないが、彼からはこれ以上の情報は出てこないだろう。

「そのテジーはどこに?今いないようだが」

01~60 見回りで外出中です。しばらくは戻ってこないかと。
61~80 そろそろかと思いますけど。
81~99 ノックの音が飛び込んだ。 

「見回りで外出中です。しばらくは戻ってこないかと」

「そうか、ならダナが戻るのを待つしかないな」

それからしばらくは雑談をして過ごした。ジェイクにいつも以上にリリアがピッタリくっついている。
昨日の夜のことに話が及んだ時、プロポーズまではともかくリリアがその後のことまで話そうとしたので、私とジェイクが止めた。
ミドルが軽く混乱しかけている。まだ少し、彼には早い気がする。

そうしていると、ダナが戻ってきた。……一人だ。

「ダメだったか」

「うん。話はできたけど、今日はちょっとって。あと、領事府には相当恨みがあるみたい」

ジェイクが申し訳なさそうに下を向いた。

「ただ、いいのか悪いのかフローラさんに会ったよ。ブレイズと一緒に話を聞くってさ。ある意味いい機会だけど、どうする?」

「……行くしか選択肢はなさそうだな。ジェイク、またの機会に」

「力になれず申し訳ありませんでした」

ジェイクに礼を返し、私たちは教団支部に向かった。

※襲撃判定、30以下で発生

※襲撃発生せず

※道中での遭遇判定
01~70 何もなく到着
71~80 ジュリア
81~95 デアドラ
95~99 ランダム

ここで休憩。

再開します。

「ようこそいらっしゃいましたわ。どうぞ上に」

出迎えたのはフローラだ。にこやかな笑顔を顔に張り付けてはいるが、相変わらず思考が読めない。
薄気味悪さを感じながら、応接間に通された。既にブレイズがいる。

「ご足労頂きありがとうございます。……今日はランダムはいないのですね」

ブレイズは慇懃無礼に一礼すると、少し意外そうな顔をした。

「ええ、今日は私たちだけです。……既にフローラから話は聞いているかと思います。……あるいは、ユミナからも」

ダナなら顛末は聞いていた。ナーミを捕まえるためフローラの力を借りたが、交換条件として情報提供することになったという。
悪手ではない。ただ、危険性はある。

「話が早いですね。……で、どんな情報ですか?」

相手が求める情報は何か。失敗は危機に直結する。

1 ベネディクトの話
2 ザイザルの話
3 エリックの状況とケインの話
4 帝国とブランドの話

安価下5多数決、考察必要

上げます。

「……ベネディクトについてです。彼の現状は、御存知ないでしょう?」

05以上で成功

30…成功

「『穴』で悪趣味な生物実験を繰り返しているだけでは?」

私は首を振った。

「コーウィンもかつてはそう思っていたそうです。しかし、違った。生物実験は、自分が王になるためのものだったと分かりました。
……私たちは、それをはっきりと本人から聞いています。王になる条件は、知っているはずです。地上の制圧か……自分以外の『一族』の殲滅。
そのために必要な魔物を、彼は作っている。その実験室も、私たちは見ています。コーウィンに救われなければ、今こうしていません」

ブレイズの眼鏡の下にある切れ長の眼が、私を品定めするように見つめた。

90-魅力(16)×2=58以上で成功

18…失敗

「……どうにも信用できませんね。貴方がたが『一族』と深い縁があるのは確かでしょう。
ですが、ベネディクトにあった証拠がない。それを示さねば、この話は終わりです」

その通りだ。何を持ち出すべきだろうか?

1 鉄塊
2 「電話」
3 ペネトレーター

安価下5多数決、考察必要

※重大選択肢です。

上げます。

えぇ…ブレイズさんこういう時に頭の中覗かないのかよ…記憶探れば一瞬だろうに

>>352
メタ的な理由を抜きにすれば、ブレイズとジェイクの能力は違います。ジェイクが精神感応とすれば、ブレイズは精神支配です。
シデの記憶を探る=シデの精神を一部or全て支配するということで、これをやっちゃうのは結構リスクが高いのです。一度やろうとしてましたけど。

そりゃシデ側から頼み込むのはリスクしかないだろうけどブレイズ側がそれをしない理由はないかなーと思ったが、コーウィンと繋がりがあるからブレイズ側としても迂闊に操ったりできないって認識でおk?一応は警戒してる的な?

再開します。

>>354
大体その通りです。というか……なので、下手に手を出せないのです。
ランダムがいた時のあれは牽制の意味合いが強いとお考え下さい。やるときゃやりますけど。
(……部分は現在は言えません)

「ミドル、ペネトレーターはあるな」

「えっ、はい、ここに」

いきなり名前を呼ばれたミドルがビクッとして、ペネトレーターが入った鞘を私に渡した。

「ベネディクトが持っていた『ペネトレーター』という小剣です。ベネディクトが私たちとコーウィンに会った際、逃げるときに落としたものです。
これで、嘘を言っていないのは分かるでしょう」

ブレイズは鞘から刀身を抜き取り、舐めるように見た。
……しばらくすると、いきなり私に剣を向けた!?

「伸びよ、ペネトレーター」

音速の勢いで伸びたその切っ先は、私の胴体に達する1センメドぐらい前で止まった。
ブレイズは満足そうだ。

「失敬、本物か試すにはこれが確実でしてね。紛れもなく『ペネトレーター』だ、お返ししましょう」

彼は鞘に刀をしまい、静かに私に渡した。

「さて……ベネディクトに会ったのは分かりました。ただ、疑り深い性根でしてね。
貴方がたがコーウィン兄様の命で動いているのは分かります。ただ、私は『穴』には入らないのですよ。
例えベネディクトが『一族』を皆殺しにしようとしていても、私にはあまり関係のないこと。彼には私は殺せませんよ」

90-賢さ(17)×4=22以上で成功(05以下でなければ救済措置あり)

88…成功、クリティカル

「違いますね。あなたはベネディクトを恐れている。……ある意味他の誰よりも」

「ほう?」

ブレイズが唇の端を奇妙に上げた。初めて、感情が表に見えたか。

「あなたは、このモリブスを移動させようとしています。『エグソダス』、古の言葉で『脱出』という意味です。
私は、穴に移された集落を知っています。他にもいくつかあるそうですね。私にはその意味が分からなかった。ですが、最近分かりましたよ。
あなたは『穴』に安全な空間を作り上げて、そこにモリブスを移す計画を立てた。第三十八階層に、それがあるとデアドラが言いました」

「……デアドラめ、何を探っているかと思えば……!」

フローラが聞き取れないような小さな声で言った。もう張り付いたような笑みはない。
私は無視して続ける。

「既に、ほぼ準備は整っていたはずです。結界か何か用の道具を使い、街の至るところに魔力を蓄えさせているようですね。人心もかなり掌握した。
ですが、ベネディクトが『穴』にいるならば。あなたを狙って魔物を放つならば。
あなたはともかくモリブスは壊滅する可能性がかなり高い。それは、あなたにとって望むことではないはずです」

「……それで、貴方の要求は?」

90-賢さ(17)×6=05以上で成功

41…成功

「私は、『一族』の王位争いには興味がありません。あなたと組んでいるであろうもう一人の一族……ジェラードと会った男は、彼が『楽園』を作るのだと言っていたといいました。
確かに、ベネディクトの企みがないなら、人々を安全な場所に移す考えは悪くはない。それは『楽園』と言えるのかもしれない」

私はごくりと唾を飲み込んだ。ここで止まれば、少なくとも「人」としての私は死ぬ。ブレイズの眼は鋭いままだ。私は早口で続ける。

「……ですが。状況はあなたが考えるより、多分悪い。ですから、ベネディクトを封じるのに力を合わせて欲しいのです。
『一族全員を殺せる』と、ベネディクトははっきり言いました。多分、奴の魔物は地上も焦土にできるはずです。
あなたが、コーウィンと何でいがみ合っているか知りません。帝国との因縁も分かりません。
しかし、恩讐を超えるべきです。……違いますか。『エグソダス』はそのあとでもいいでしょう」

ブレイズは眼を閉じた。やがてそれを開けると、落ち着いた様子で私に語りかける。

「案外『楽園』そのものは、否定しないのですね」

90-賢さ(17)×3=39以上で追加イベント、ファンブルなし

57…追加イベントあり

「ユングヴィ教徒として、心の平安がもたらされる行為である可能性を否定できなかったのはあります。
あなたのやろうとしていることは、荒っぽいが教義に反しているわけではない。まさに聖なる脱出――『エグソダス』であるかもしれない。
それ以上に、ジャックが会ったというジェラードの人となりです。実際に会ってはいませんが、少なくとも私心はないように感じました。
……まあ、だからお人好しと言われるのですがね」

私は苦笑した。ブレイズもつられたように笑う。

「ええ、お人好しですね。底無しの。そもそもここに『一族』なしで来た時点で相当甘い。私の力は知っているでしょうに」

「その通りです。ですが、多分選択肢はなかった」

ふっとブレイズは笑った。横のフローラが、少し呆気に取られた顔をしている。

「一つ聞いていいですか?ジェラードはどこに。そもそも、なぜこの計画を?」

90-魅力(16)×2=58以上で成功、90以上で追加情報

この判定はファンブルなしです。

69…成功

「深層のどこか、とだけ言っておきます。ただで死ぬ人じゃないですが、ベネディクトのことは知らせないとまずいでしょうね。
この計画を立てた理由は、今話すことではありません。いずれ分かるでしょう」

深層、か。いつか会うことがあるだろうか。ただ、コーウィンと並ぶ実力者なら、協力さえ得られれば非常に心強いと言えるだろう。

「分かりました。とりあえず、私たちに協力して頂けるということですね」

「私の行動を邪魔しない限り、なら。フローラさんも、分かって頂けますか?」

「……え、ええ。分かりましたわ」

フローラが取り繕ったように笑った。この女は、まだ信用には足りない気がする。

「ありがとうございます。……では、もう一つの本題を」

1 ザイザルへの強襲についてです
2 領事府の支配についてです
3 テルモンにいるであろう、魔候国の本隊についてです

安価下5多数決、考察必要

ここで切ります。

しかし、帝国といい一族といい、コンマが極端に振れるのはなんでですかね。

再開します。

「では、もう一つの本題を。……ザイザルへの強襲です」

ブレイズは頷いた。

「襲撃犯がそこにいるのは分かっていました。ただ、私たちには戦力がない。私はここを離れられないし、フローラには別の役目があります。貴方がただけで行くと?」

「それは思案中です。ただ、可能かもしれない。……想像以上に、ザイザルの戦力は少ないとの情報があります」

怪訝そうな顔でブレイズが尋ねる。

「本当ですか?あそこにはエリックがいるはずです。魔候国の一派もいる。
『一族』を向こうに回し、勝てるとでも?」

90-賢さ(17)×4=22以上で成功

どうでもいいがレッドドラゴンくんどんどん影薄くなってくな

33…成功、クリティカル

私はまず、フローラに呼び掛けた。

「……フローラ。あなたがダナと一緒に追った少女ですが、彼女は魔候国の王女であるそうです。その彼女が教えてくれました。
ザイザルは、二つに割れています。このまま戦うか、それともここで手を引くか。そして、主戦派はもう残り少ない、とも」

「……道理で。魔力容量が高かったはずですわ。おそらく、その娘は反戦派ですわね。貴方がたが追っていたのは、そういう理由」

「ええ。そしてここからが肝心です。エリックは相当追い詰められています。
一つは、昔に負った傷が癒えておらず、少なく見積もっても芳しい状態にないこと。
そして……多分ここからが肝心ですが……奴はケインに裏切られたようです。
襲撃の規模は、もっと多くなるはずだったと。しかし、テルモンから派遣されてきた人員がいたが、直前で引き揚げた、と彼女は言いました」

ブレイズが興味深そうに身を乗り出してきた。

「面白い想像ですね。彼女が嘘を言っていないならば、確かに有益な情報です。ですが、いくつか疑問があります。
一つ。彼女が本物なのかどうか。まあ可能性は薄いですが、繰り返しますが疑り深い性分なのですよ。

二つ。弱っていてもエリックはエリックです。取り巻き……あのリナルドという男程度なら貴方がたで対処できるでしょうが、エリックは難しいでしょう。
ベネディクト、ジェラード、コーウィン……そしてブランド。本来この辺りに並ぶ男です。人の手で倒せるとでも?

三つ。なぜテルモンからの軍が撤収したのかが分からない。確かにケインは野心家で、非道な男です。エリックを裏切るまでは理解できなくもない。
しかし、モリブスを襲撃するメリットは互いにあったはずです。なぜ、千載一遇の機会をのがしたのか?

……解せないことは、未だ多いのですよ」

ブレイズの言葉には説得力がある。……どうすべきか?

※夜まで中断。その間、この三つについてどう対処するかを書いてください。
もっとも妥当なものを採用してブレイズへの答えとします。

まとめますと

1 どうミーナが本物であると証明するか
2 エリックにどう対応するか
3 ケインの軍勢が急に撤収した理由は

になります。1、2は分かりやすいでしょう。どちらもコンマが絡みますが。
3だけ難しいと思います。ヒントは「タイミング」です。

>>382-383
ちゃんと考えてます。……後回しにしたため……。

後回しにしたと言うか行けると思われる最善のタイミングが今までになかったよね

上げます。

>>387
すみません…。というより、あったけどコンマに邪魔されてた印象が。

上げます。

リナルドは名代やってたし襲撃にも参加したからケインよりエリック寄りだよな?

取敢えず3考えたのはこの辺
ブランド開放失敗
リナルドが半狂乱するような事が起きて襲撃人数減(ケインと対立?この次点でケイン撤収?)
モリブス襲撃失敗
帝国残党襲撃失敗

対立は襲撃者に針使うとかケインが言い出した(2人には使った)から?
単に帝国襲撃まで失敗したから見限った?
エリックの時間が無い理由も単に体調悪いだけなのか良く解ってない

うーん、試験的にこの形式にしましたが、敷居高いですね…。

1800ぐらいまでに十分な量の考察がなければ、コンマ判定に切り替えます。
なお、3は>>391さんが半分ぐらい合ってます。

多分2100以降に再開します。

2は想定通りの答えがありますね。3もかなり近いように思います。
1はコンマ運が絡みますが、もっと安全で確実な方法があります。

再開します。1については適切なものがなかったのでコンマ判定にします。
2、3はシデによる話で進行とします。

「二つの疑問には答えられます。……まず、エリックです。倒す必要はないのでは?」

「……ほう」

ブレイズが興味深そうに言った。

「力量差があるのは分かっています。手負いでも、勝てる保証は多分ないでしょう。
……ただ、共通の敵はいます。ベネディクトとケイン。私にとっても、あなたにとっても、そしてエリックにとっても対処せねばならない相手です。説得できないとは思いませんが」

「……合格ですね。エリック相手に正面勝負を挑むほど、貴方は愚かではないようだ。
エリックはプライド――矜持が強い男です。そこをつついておあげなさい、彼は落ちるはずです」

ブレイズが満足そうに笑った。やはり、「一族」には全く勝てる気はしない。あとはどう、彼にたどり着くかだ。

「ご助言、ありがとうございます。……次はテルモン、ケインの軍勢の件です。
引き金を引いたのは、多分私たちでしょう。ブランド復活と、それによる焦土作戦を彼らは考えていた。そこまではいいですね?」

「ええ、フローラから聞いています」

「ここからは想像になります……モリブスは襲撃で、テルモンはブランドの手で焼き尽くす算段だった。焦土にしておけば支配は楽ですからね。
ただ、ブランドは普通では止められない。だから彼らは切り札を用意していました。魔力の類いを、一切受け付けない体質の人間です。
その一人を、私たちは倒してしまった。まだ生きているはずですが、虫の息です。他にも同様の存在がいたとしても、ブランドを鎮圧できなくなった可能性がある。しかも、当のブランドはいつまでたっても復活しない。
そこで、計画は中止になったのだと思います。……おそらく、それ以前から叛意はあったでしょうが」

彼は苦笑している。

「つくづく想像力が豊かですね。エリックとケインに会ったこともないのによく言う。
ただ、ケインはエリックの寝首をかきたがってはいましたからね。あり得なくはない。
……さて、今の話の前提は、全てナーミという女が本当のことを言っている、というものです。では、その証明方法は?」

90-賢さ(17)×3=39以上で成功

55…成功、クリティカル

「不確かではありますが、あります。彼女こそ、魔候国の王女であると言えるであろう人物を連れてくればいい。
ナーミを確保し、彼らに会わせれば納得して頂けるのでは?」

「……ん?彼ら?」

ダナが眉をひそめた。

「そう、彼ら、だ。多分この街にいる。リネールとモネーラだ」

「ああっ!」。3人が同時に声をあげた。ザイザルの住民であり、おそらくは主戦派ではなかった「普通の」少年少女。
ナーミは王女には遠いざっくばらんな人柄だが、彼らが彼女の素性を知らないとは考えにくい。

「誰ですかそれは」

「ザイザルの、おそらく主戦派によって売られた子たちですよ。ケイン一派の男に使われ、操られていたのを、私が助けました。だから、嘘をつくことはない。あとは3人を見付けるだけですが」

私はフローラを見た。ダナによれば、ナーミはあっという間に感知できたという。後は……

90-賢さ(17)×4=22以上で成功

06…失敗

リネールとモネーラは、自力で何とかするしかなさそうだ。仕方ない。

「ナーミの居場所は分かりますか?」

私はフローラに訊いた。

01~30 ザイザルに戻る道を歩いているわ
31~60 まだ街中をうろついているわ
61~99 食堂にいるわ

ここで00ですか……少々困りましたが、一応。

奇数…感じ取れない。
偶数…すぐそこですわ。

「ああ、彼女。すぐそこですわ。支部の前にずっといますわよ」

「ええっ!?……行っていいですか?」

ダナが椅子から飛び跳ねた。

「ああ、構いませんが」

ブレイズに促されると、ダナは大急ぎで部屋を出ていった。

※少しダナ視点に切り替えます。

少し中断。

ボクは階段を駆け下り、建物の入口の扉を勢いよく開いた。

「あ……や、やあ」

ナーミが少し無理して笑っている。

「どうしたのさ、こんなところで……」

「い、いやさ。冷静に考えたら、お金がなくって。村に帰るわけにもいかないし。……そうしたら、あんたらがここに入ってくのを見たから、待ってたんだ」

「……それは本当?」

ボクが訊くと、彼女は肩を落とした。

「半分は。でも、よく考えると私、帰る場所ないんだよね。でも領事府には頼れるわけがないし。
……ここ、教団の建物でしょ?領事府よりはまだマシだから、少し恵んでもらおうと思ってた」

「分かった。助けになるよ」

ボクは笑った。心細い時は助け合わなくちゃ。それに、ナーミの協力があればザイザル攻略はずっと上手く行く。そういう打算もあるんだけど。

「本当!?ありがと!!」

ナーミがボクに飛び付いてきた。魔族って、結構感情表現が激しいんだな。

「そうだ。ナーミって魔候国の王女だったよね?何かそういうのを示す何かって、持ってるものなのかな?」

65以上で成功、ファンブルなし

33…失敗(ファンブルなしのため通常扱い)

「んー、そういうのは特にないなあ。どういうこと?」

ボクは今上で起こっていることをかいつまんで話した。もちろん、ブレイズの素性とかは言っていない。
「ザイザルの攻略に教団の力を仰いでいるけど、情報源のナーミの存在を疑っている」といった辺りだ。

「うーん、教団ねえ。あんまり気乗りはしないけど、領事府みたいに迫害はしないからまだいいか」

「ありがとう、助かるよ。で、ナーミのことを説明してくれる人として、リネールとモネーラって子を探してるんだ。多分、知ってるでしょ?」

「あー!あの仲良しさんだね!生きてたんだ、ちょっと嬉しいかも。でも、なんで知ってるのさ」

ナーミの顔がぱあっと明るくなった。

「ああー、それは説明長くなるからまた今度。で、今から彼らを探すんだ。この街にいるのは分かってるけど、立ち寄りそうな所ってわかんないよね」

01~40 うーん、検討つかないね。
41~60 服屋、かな。
61~80 食堂かな。
81~99 喫茶店、かな。

検討→見当ですね。誤字失礼。

「食堂にでもいるんじゃないかな?リネール、辛いの好きだし。少し遅いけど、お昼食べてるかもね」

そう言えばボクたちもロクに食べていない。ぐうと腹が鳴った。

「じゃあ、シデたちを呼んでくる。ちょっと待ってて」

※シデ視点に戻ります。

###########

ダナが下に降りた後、私はブレイズとザイザルの攻略について話していた。
ザイザルは、周囲を小高い岩山で囲まれた場所にあるという。入ってくる道は一本だけ。
守りやすさという意味では天然の要塞とも言える。魔族の戦闘能力の高さを考えれば、迫害に来ようとも撃退は容易であっただろう。

「それだけに、山からの急襲には脆い。岩山ですから、登るのも降りるのも一苦労ですがね。
あるいは、内通者から手引きしてもらうことです。ナーミという少女が本物で、かつ協力してくれるなら取れる手かもしれませんが」

ブレイズが眼鏡の奥の目を光らせた。その時、ドアを叩く音がする。開けると、ダナがいた。

「ダナ?……ナーミは」

「下で待ってるよ。しばらくご飯食べさせて、だってさ。ちょっと前に『フォラスギル』売ったから少しお金に余裕はあるし、それで構わない?」

「ああ、大丈夫だが。……リネールとモネーラを探すことになるか」

ダナは首を縦に振った。

「少しお待ちください。証明できそうです」

ここまで。

再開します。

##########

私たちはナーミを連れ、街の中心部に来た。残った瓦礫を運ぶ作業員は、まだまだ多い。襲撃の傷が癒えるには、1ヶ月以上はかかるだろう。

「食堂って言ったけど、心当たりはあるの?結構色々あるよ」

「辛いもの……だからカリー屋かな。まあ、モリブスの食堂にカリーがないところはないけど。一応おすすめの店があるけど、行く?」

1 行く
2 私の推薦する店はどうだ

「分かった、行ってみよう」

連れられた先は、小洒落た店だ。あまり庶民が行くような店ではなさそうではある。

「お金ないって言ってる割に、結構高級そうな店知ってるんだねー」

ライラが感心しているのか、呆れているのか分かりにくい表情で言った。

「いやあ、王家の貯えはあったからね。……もうほとんどないけど」

ナーミは苦笑した。金銭感覚があまりないのだろうか。今はまだ余裕があるが、あまり長くナーミといると大変なことになりそうな気がする。

「ま、まあとにかく入ろうよ」

そこには……

01~35 知ってる顔は誰もいない。
36~40 マリアがいる。
41~70 リネールとモネーラ、そしてげんなりしているクシャナがいる。
70~99 リネールとモネーラ、そしてクシャナと……少女?

そこには、リネールとモネーラ、そしてクシャナがいた。クシャナの隣には、どこかで見たことがある少女がいる。

90-ミドル賢さ(10)×4=50以上で成功

※ファンブルなし

36…失敗

私たちが彼らのテーブルに近付くと、その少女が驚いたように声をあげた。

「あれっ、ミドル!?」

その声には聞き覚えがある。

「……ジュリア??えっ、どうしてこんな所に。というか、その格好は??」

「ああ、いいだろう?昨日買ったんだ。……でも、僕と分かってくれると思ったんだけどな」

ジュリアは少しむくれた。ライラがぼそっと「分かってないねえ」とこぼす。

「ああ、ごめん。こんな綺麗な子、誰かと思っちゃって。でも、ビックリしたよ。こんなに早く会えるとは、思ってなかったから」

ジュリアはとても嬉しそうだ。クシャナがこほんと咳払いして言う。

「……閣下はギルドに登録をされてな。一冒険者として、活動を始められたのだ。瓦礫を撤去されているところにバッタリ出くわしたので、こうして一緒に食事をしている、というわけだ」

「ええっ、そうなの?」

ジュリアはこくんと頷いた。

「何分、僕は世間知らずだからね。普通の人たちが何をしているのか、何を感じているのかを知ることから始めようかなと思って。
まだ始めたばかりだけど、そんなに悪くはないよ。意外と適性はあるみたいだ。
ある程度一人立ちしてから、ミドルとライラさんに連絡するつもりだったんだけどね」

なるほど。さすがにしっかりした子だ。
ふとリネールとモネーラを見ると、ナーミを見て固まっている。

「……姫様?」

「やあ、久しぶり。……生きてくれてて嬉しいよ」

ナーミがそう言うと、二人は席を立ってナーミに抱き付いた。

「姫様!こちらこそ、よくご無事で……!」

「もう会えないものとばかり思ってました!」

「二人とも大袈裟だなあ。今は、彼らの世話になっているんだって?話は聞いたよ」

ナーミは苦笑しながら二人の肩を抱いた。女性としては比較的大柄なナーミに小柄な二人なので、まるで親子か姉妹のように見える。

「ええ。ザイザルに戻りたかったのですが、危険だとクシャナさんに諭されまして。こうして潜伏している、というわけです」

そういえば二人はフードをすっぽり被った服だ。

クシャナが私に少しうんざりしたように耳打ちする。

「いや、大分なついてはくれたし思いの外素直なのだが……食費がな。
元々育ちがいいのもあるが、よく食べるから少し困っていたのだ。閣下が来なければ、危なかった」

彼女も年は私とそう変わらない。苦労しているな、と同情した。

「この人は?」

ジュリアが訊いてきたので、私たちは横のテーブルについて注文を取り、簡単に状況を説明した。

01~30 魔候国の王女ですか、大丈夫なんでしょうか
31~65 なるほど。そういうことですね。
66~99 あなたが王女なのですか?お初にお目にかかります。

00なので偶奇判定です。

奇数…そこに直れ!成敗するっ
偶数…???

ここで休憩。荒ぶってますね。

この世界のトップ格が集まるギルドハウスとかヤバない?
帝国の王ジュリアス=ジュリア
魔侯国王女ナーミ
時代が時代ならユングヴィ幹部のシデ

どうでもいいけどもう一族の半分を落としたんだな

少し再開します。

>>452
まあ時が時ならですが、全部国がなくなってますしね。
いわゆる貴人がひっそり生き延びているのは、まあなくはないわけでその点ご勘弁を。
あと、今地上でもっとも影響力があるのは○○○です。そのうち出ます。

>>454
ある意味こちら側の勢力が整ったこれからが本番です。

成長機会が減る代わりに一族と協力関係になれるってことはつまりそういうことだよな

もう進みようがなさそうなルートだから聞くけど他陣営と対立しながら賢者の石探すルートだったら、ジュリアンやランダムあたりはベネさんにあっさりころころされちゃってたのかね

すみません、更新夜に伸ばします。

>>457
そんな辺りですね。

今度こそ再開します。

「……ん?あれ?」

ジュリアを紹介すると、ナーミが不審そうに彼女の顔を見た。

「いや、どこかで会ったことがあるなあ……あ。ジュリアス??」

「えっ、どこでその名を?モリブスに行ったことは、確かなかったはず……」

「まあ覚えてるわけないか。私、10年前に一度テルモンに行ったことあるのよ。宿屋の隣にあなたが住んでて、それで2、3日遊んだわけ。
綺麗な男の子だなとは思ってたけど……なんで女の子の格好してるの?」

ジュリアは少し思案していたが、急に思い出したかのように叫んだ。

「……ああっ!思い出した、ナーミちゃん!……ごめん、随分時間がたったから思い出せなかったよ。こんな形で会うなんて。
あ、この格好をしてる理由の説明は長くなるから、後でいい?でも嬉しいなあ」

二人は飛び跳ねて喜んでいる。まさか旧友だったとは。

「しかし、ミドルたちと一緒って……それも驚いたよ。どうしたの?」

私とナーミはここに来た理由を説明した。ジュリアとクシャナが顔を見合わせる。

「じゃあ、これから教団の協力も得てザイザルに行こうってこと?」

「そうなりますね。ただ、ブレイズ……レイズ枢機卿の説得に、リネールとモネーラが要ります。少しの間、貸して頂けないでしょうか?もちろん、それ以上のことは求めません」

「いいですよ。僕らも被害者ですから。……しかし、ナーミがお姫様だったとはね」

ナーミが苦笑した。

「それはこっちの台詞よ。帝国の皇太子があなただったなんて。時が時なら敵同士だったのに、不思議なもんねえ」

40以上で追加イベント

※追加イベントなし

その時、私たちのテーブルにカリーが運ばれてきた。少しどろっとしたルゥに白米。伝統的なカリーとは大分違う。

「まあゆっくり、話でもしようよ。ミドルもいいよね?」

「あ、うん。……何か変な感じだなあ」

店員の計らいでテーブル同士がくっ付けられ、ミドルをジュリアとライラが挟む形になった。ジュリアのはす向かいがナーミになる。
女性陣に取り囲まれたミドルは居心地が悪そうだ。……しかも両隣は、彼を男性として意識している。ナーミもそれに気付いたのか、ミドルを弄る形で話が盛り上がっていった。

コンマ下一桁÷2、ライラのミドルへの好感度上昇
コンマ下2一桁÷2、ジュリアのミドルへの好感度上昇

ライラ好感度 149
ジュリア好感度 152

#########

「いやあ、面白かったねえ。お腹も一杯になったし、美味しかったし」

ナーミが満足そうに言う。うしろでは、ライラとジュリアがミドルを挟んで何やら盛り上がっている。モリブスのカフェについての話題らしい。
ミドルはあまり興味がなさそうだが、右手をライラに、左手をジュリアに握られ逃げ出せない。
「助けてくださいよ」と彼が目で訴えてきたが、どうしようもなさそうなので軽く首を振っておいた。

そうしているうちに教団支部がある建物の前に着いた。

30以上で追加イベント

※追加イベントなし

「じゃあ、僕はここで待ってるよ」

「うん、多分すぐ戻ると思う」

ジュリアは建物の前で待つことになった。確かブレイズは帝国の一派がモリブスで散り散りになって潜伏しているのは知らないはずだ。ここで待つのは、無難ではあるだろう。

私たちは、ブレイズと約束があると受付に告げた。上に通されると、応接間には彼だけがいる。

「……フローラは?」

「彼女は、別の所に行っています。……詮索は無用ですよ」

ブレイズはそう言って微笑むと、「その娘さんがナーミですね」と言った。

「お初にお目にかかります、レイズ倪下。ズマ魔候国の第二王女、ナーミ・クリシュナーダと申します。
……こちらの二人は、リネール・シャクティとモネーラ・ブラフマン。共に魔候国の生き残りになります」

「お、お目にかけ、かかれて光栄です」

「ナーミ様ともども、よろしくお願いいたします」

ブレイズは満足そうに頷いた。

「ふむ。存外礼儀作法はできているのですね。どなたが教えられたのです?」

「亡き母から。……今は寄る辺なき身です」

「そうですか。ならば、ザイザルを滅ぼされたとしても、問題はありませんね?」

私はギクリとした。ブレイズは踏み絵を迫っている。リネールたちはもちろん、ナーミの顔にも動揺が走った。

35以上で成功

44…成功、クリティカル

ナーミは一瞬逡巡したが、意を決したように言った。

「ええ、覚悟はできています。もはや、あの地は私の知る地ではない。
魔王エイリークを廃するならば、ご協力します」

リネールたちは「えっ」と絶句したが、ナーミは真っ直ぐにブレイズを見た。
ブレイズはにやりと笑う。

「よろしい!ならば、我々も協力しましょう。ただ、私自らは動けません。……」

01~40 ユミナを同行させます。
41~80 フローラを同行させます。
81~99 ???

※ファンブルなし

「フローラを同行させます。ただ、彼女は今日は戻って来ません。明日早朝、ここに来て出発です。着くのは昼でしょう。
そこから先はお任せします。健闘を祈りましょう」

ブレイズが慇懃無礼に一礼した。

※70以上で追加イベント、ファンブルなし

※追加イベントなし

#########

「話がつきました。……明日朝、ここを発ってザイザルに向かいます」

私はジュリアに告げた。

「……そうですか。リネールとモネーラは?」

彼らは首を振った。

「僕たちは姫様ほど強くないから。ここに残るよ」

「そうか、それでいいと思うよ」

「……じゃあ、ジュリアもモリブスに?」

ミドルが訊いた。

25以上で成功

13…失敗

「うん、ここに残ることにするよ。……帰り、待ってるから」

「分かった。また会おうね」

ミドルが右手を差し出すと、ジュリアは少し困った顔をした。ライラがむっとした顔で、彼の背中をどんと押す。
ミドルは期せずして、ジュリアを抱き締める形になった。

「うん。……また」

ジュリアは微笑んで、ミドルの背中をぽんと叩いた。

「本当に女心が分からないねえ」

そう言うライラを見て、私とダナは苦笑いした。

##########

※10以上で追加イベント

※追加イベントあり

宿に戻ると、女が入り口に立っている。……フローラ?いや、あれは。

「……デアドラですか」

彼女は一礼した。ナーミの姿を見つけると、申し訳なさそうな表情になる。

「お待ちしてました。……その節は申し訳ありません。緊急事態と判断しました、ご無礼を」

「ああ、あの時の……」

ナーミは戸惑った様子だ。

40以下で追加イベント

寝落ちしてました…。酒飲んでるとダメですね。

再開します。

※追加イベントなし

「……いや、いいよ。あそこで魔力の嵐(マナ・ストーム)を撃とうとした私が馬鹿だった。この話はここまでで」

「本当にすみません。……で、コーウィン様からのご伝言を預かってます。聞きますか?」

「ええ、こちらもコーウィンに伝えてほしいことがあります。それも含めて、お話ししましょう」

########

デアドラとナーミは、私とミドルがいる男部屋に通された。私は「どうぞ」と椅子に座るよう促す。

「コーウィンからの伝言とは?」

「ええ。まず、モリブスについてです。エリックの確保を最優先にせよ、と」

「殺害、ではないのですね」

デアドラは「そうです」と短く答えた。

「私もエリックを倒せるとは思ってませんでしたから、それは助かるのですが。……なぜ確保と」

「そこまでは聞いていません。ただ、エリックに会ったらコーウィン兄様に『電話』を鳴らして頂けますか。今はあなたたちからかけられないようになっていますが、『一族』がいる場合のみ起動するよう設定を変えます。
……ああ、作業はこちらでしますので、ご安心を」

「電話」を渡すと、デアドラは1分ほどそれを弄って返した。

「ありがとうございます。……明日動かれるのですね」

「……何故それを?」

デアドラは微笑んだ。

「実は、先ほどブレイズ様からコーウィン様に連絡がありました。珍しいですね、あの方が仁義を切るとは」

「コーウィンとブレイズは、あまり関係が良くないと思ってましたが」

「それでも敵対はしてませんから。それに……おそらくはあなた方が説得されたのでしょう?ベネディクト相手の共同戦線に協力するよう」

「その通りです。……肝心のベネディクトに動きはないですが」

デアドラが頷いた。

「ええ。ただ、何か嫌な予感がします。動いているのは『穴』だけなんでしょうか?地上でも、何かやっている気がするのですが」

95以上で成功

99…成功、クリティカル

私はベネディクトが地上で何かやっている可能性を考えた。そもそも、彼が接点のある人物などいるだろうか?

…………??

私は、ある可能性を思い付いた。……しかし、馬鹿げている。だが、彼しか繋がりがあるかもしれない人物はいない。

「……ライラ。聞いていいか?なぜジャックは、『作り物』について調べているのだろう。本当に、『穴』での被害者が甚大だからというだけだろうか?」

「……えっ?知らないよ。お師匠が『作り物』の研究をしていることなんて、この前初めて知ったし。そもそも、いきなりなぜそんなこと聞くのさ」

「すまない。ただ、引っ掛かってな。そもそも、なぜジャックには『シャドウ』という別名があるのだろう?」

ライラは首を捻った。

「そういや、『相手をビビらす時はこっちを名乗ってる』とか言ってたような。でも、詳しくは……。ダナちゃんは知らない?」

「いや、知らない……」

ふとデアドラを見ると、顔が青ざめている。

「どうしました?」

「『シャドウ』、と言いましたね?生きているんですか??」

「……はい。今では『影のジャック』として陰遁していますが。それが?」

「えっ……同一人物、だったのですか??どういうこと……」

デアドラが深刻そうな顔で何かを考えている。やはり、か。

「どうにも引っ掛かっていたんです。ジャックはかつて、ダリオと父――シドに救われたと言っていました。それがどういう意味か、どうにも分かってなかった。
ただ、こう考えると筋は通りませんか?つまり……」

私は一呼吸置いた。ライラも相当混乱している様子だ。今から言う思い付きは、彼女の心をズタズタにするかもしれない。だが、今後を考えるなら、言った方がいい。

「ジャックもかつて『作り物』だった。その時の名が『シャドウ』だったのではないかと。
そして……私も嫌な予感がします。『シャドウ』としての彼が、目覚めかけているかもしれない」

ここで中断。

再開します。

……………

部屋流れた沈黙を破ったのは、ライラだった。

「……うそ。嘘だよね?お師匠が、ベネディクトの手先なんて。……冗談だよね??」

私は目をつぶった。目を合わせて話すには、私には勇気が足りない。

「今のところ、私の妄想に過ぎない。ただ、筋は通ってしまう。ジャックが二つの名を持っていたこと、コーウィンにジャックが会っていたのに、『ジャック』の名には反応しなかったこと。
『穴』で生きていたのに記憶がなかったこと、ベネディクトの『作り物』に執着していること。そして……1年前から謎の頭痛に悩まされていること。
……関わりがないと考える材料より、あると考える材料の方がずっと多い」

ライラは下を向いた。

100-ライラ賢さ(7)×4=72以上で成功

46…失敗

「……ごめん。少し考えさせて……」

ライラは力ない足取りで部屋を出ていった。

90-ミドル賢さ(10)×4=50以上で成功

28…失敗

ミドルが呆然としているうちにドアは閉まった。

「……その考え、どこまで自信あるの」

ダナが訊いてきた。私は彼女を見て言う。

「8、9割は。残りはジャック本人に聞かないと分からない。
一度彼の頭痛の原因を調べようとしたが、その時は判然としなかった。だが、今の仮定だとその理由も少し解る。
ベネディクトに、彼はまだ支配されているということだ。もちろん、完全じゃない。今の自我は間違いなくジャックのものだ。
だが……支配権が移ろうとしているなら?頭痛の原因をそこに求めるとしっくり来るのだ。ミドルは分かるだろう?ジュリアがジュリアンに支配されようとした時、何が起こったか」

ミドルがはっとした表情になった。

「……ジュリアも酷い頭痛に苦しんでいた……!」

「そうだ。だが、ジャックに『針』は刺さっていない。だから、別の何かで支配しようとしているのだろう」

蚊帳の外に置かれていたナーミが、少し不満そうに口を開いた。

「ごめん、話が見えないんだけど。そのジャックとかシャドウての、そこまでヤバい奴なの?」

「『シャドウ』としての彼しか知りませんが……30年前ほど前まで『穴』にいた、最悪の化物ですよ。帝国や魔候国、教団の中隊が攻めて全滅し、一時期は『一族』最大の脅威ですらありましたから……。
急に活動が止まっていたのですが、復活の兆しがあるとは」

「ジャックが言うには、私とダナの父二人が、彼を救ったらしい。おそらく、ベネディクトの支配を解いたのだろうな。
そしてその後は魔候国の反逆者となり、エリック――君からすれば大魔王エイリークか――に瀕死の傷を負わせたという。今は戦えないと言っていたが、多分地上最強の男の一人だろうな」

ナーミがごくりと喉を鳴らした。

「無論、ザイザル攻略を優先すべきだと思う。だが、ジャックのことも気がかりだ。どうしたらいいか、意見を聞きたい」

ダナはすぐに手をあげた。

「ボクはザイザルを優先すべきだと思う。いつ襲撃されるか分からないし」

ミドルは考え込んだ後、口を開いた。

「ジャックさんのところに行くべきじゃないでしょうか?ライラさんも心配だと思いますし。いつ暴発するか分からないのは、こっちも同じです」

「私はザイザル。やっぱり自分がいる村だし、何とかしたい」

ナーミはそう言うだろうと思った。……デアドラはどうだろう?

「私は……シャドウ――ジャックに会うべきだと思います。あのシャドウがふたたび現れたなら、被害はザイザルの比じゃない」

私は……

1 ザイザルに行く
2 ジャックの所に行く

安価下5多数決、考察必要です。

なお、もう夜なので今からジャック宅に向かうのはなしです。
明日ジャック宅に向かう場合、順調でも半日潰れます。

上げます。

「私は、ジャックに会うべきと思う。ザイザルに行くのは、それからでも遅くはない。
フローラに言わなければいけないのが難だが、万一を考えると、な」

ナーミはむくれた様子だ。

「まあ、エイリークを倒せるほどって辺りヤバい人っぽいけど……私も行かなきゃダメ?」

「無理強いはしない。あくまで、主はザイザルだ」

「んー、分かった。考えさせて」

デアドラが口を開いた。

「私も一緒していいでしょうか。やはり気になりますし。ジャックとは一度会っていますから、気難しい彼でも多少は話せるのではないかと。
ザイザルはフローラに任せます。あの子と一緒というのは、お互い嫌なもので」

「そうですか……分かりました。では、明日朝街の出口で。フローラに一言言ってから向かいます」

「じゃあ、ザイザル攻略の詳細はそれから詰める感じかな?」

ダナの問いに私は考えた。ジャックの状況如何では、計画を大きく変えねばならないかもしれない。

90-ミドル賢さ(10)×3=60以上で成功(55も成功)

53…失敗

私たちはそれぞれの部屋に戻った。ライラが心配だが、明日になれば色々分かるはずだ。

コンマ下一桁、ライラの好感度減少

ライラ好感度 78

※80以上で追加イベント(コンマ下1)
※75以上で追加イベント(コンマ下2)

※追加イベントなし(ファンブルなしを入れ忘れました)

##########

襲撃判定 35以上で発生

35以下です。すみません。

※襲撃なし

早朝、6の刻。私たちは時間通りに宿の前に集まった。ナーミは、私たちが戻るまで宿にいるという。

「ライラ、すまない。ジャックの所に行くことになった」

「……話はダナちゃんから聞いたよ。お師匠を優先してくれてありがとう。……何もないといいけど」

「今までだって何もなかったんだし、大丈夫だよ。とりあえず、まずフローラさんに言わなきゃね」

ダナに促され、私たちは教団の支部に向かった。入り口には、既にフローラがいる。

「お待ちしてましたわ。さあ、行きましょう」

そう言う彼女に、私は深く頭を下げる。

「……申し訳ありません。事態が少し、変わりました。半日延ばすわけには、いきませんか」

「……どうしてですか」

フローラがあからさまに不機嫌になった。

「あなたも御存知でしょう。『シャドウ』に復活の兆しがある、とのことです。しかも彼は、この近くにいる」

「……何ですって!?」

私は自分の推理と状況を説明した。フローラの顔が強張る。

90-魅力(16)×4=26以上で成功

42…成功

「……分かりましたわ。確かにそれは由々しき事態といえますわね。ならば半日後、またここで。
……夜襲に、なりますわね」

私は頷いた。

#########

ジャックの家に向かうと……

01~10 家が跡形もない。
11~25 家から叫び声が聞こえる。
26~95 まだ寝ているのだろうか。
96~99 玄関でジャックと誰かが話している。

家から叫び声が聞こえる。

……これは。

「うがあああああああああああAAAAA!!!!!」

獣ような咆哮に、私たちの顔色が一斉に変わる。
館の中に駆け込むと……

01~20 ジャックの体は甲冑のような何かに覆われていた。
21~40 辺り構わず暗黒魔法を放つジャックがいた。
41~70 のたうちながら絶叫するジャックがいた。
71~99 発作が収まり、肩で息をするジャックがいた。

辺り構わず暗黒魔法を放つジャックがいた。本棚は破壊され、ただでさえ雑然とした家の中は滅茶苦茶だ。

そしてそのうちの一つがライラに向かう!

100-器用さ(8)×3=76以上で回避、40以上で……???
90以上で追加イベント

64…失敗、イベント発生

暗黒の弾丸は、真っ直ぐにライラに向かっていった。不意を突かれたライラは交わせない!

その時。

「ライラさん危ないっ!」

ミドルがライラを突き飛ばした。

90-器用さ(9)×6=36以上で回避

31…失敗

ダメージ コンマ下一桁×7+50-知力(18)×4-15

ダメージ 1

ここで中断。

弾丸はミドルの肩をかすり、二人は勢いよく倒れ込んだ。

「ライラさん、大丈夫ですか!?」

「ん……ごめん。助けられちゃったね」

私はジャックに向け叫ぶ。

「何があったんですか!?正気に戻って下さい!」

90-魅力(16)×3=42以上で成功

63…成功

「う、ううっ……」

呼び掛けに反応したのか、ジャックが膝をつく。大きく肩で息をし始めた彼のもとに、私は駆け付けた。

「大丈夫ですか」

「……大丈夫、なわけねえだろう、が……。少し横に、させてくれ」

私は彼をその場に横たえた。触っただけで分かる。魔力が暴走している。

「頭痛……発作ですか」

「……ああ……これだけ痛むのは、初めて、だ。……ぐっっ……!!」

折り重なって倒れているミドルとライラを見て、ジャックは自嘲気味に笑った。

「……ついに弟子と幻覚の区別も、つかなくなったか……終わってるな」

「まだあなたはあなたです。気をしっかり保って下さい」

魔力は徐々に収まりつつある。やがてジャックは、目を閉じ眠りに落ちた。

##########

彼が目覚めたのは、それから2刻ほどしてからのことだった。

「気分はどうですか」

目覚めた彼に私は訊いた。

「……あまりいい気分じゃねえな……そもそもなぜ急にここに来た」

私は今までのいきさつを彼に話した。彼が、かつて「シャドウ」と呼ばれる怪物であった可能性についても。
そして、その裏にベネディクトという「作り物」の製作者がいること、そしてその男が新たな怪物を作り出そうとしていることも教えた。

90-魅力(16)×5=10以上で成功、50以上で追加イベント

39…成功

「そうか……自分が何者かよく分からなかったが、そういうことかよ。
道理で、『シャドウ』の名に、皆がビビるわけだ」

ジャックは苦笑した。

「お師匠……」

「アホ弟子に心配されるほど、俺は弱っちゃいねえ……と言いたいが、そうでもねえな」

心配そうに呼び掛けるライラに、彼は手を差しのべた。

「まあ、今なら間に合う。俺を殺せ。
……暴走するんだろう?さっきのが比じゃない程度には」

デアドラが前に出た。

「おそらく、相当近いうちに。ただ……治す方法は分かりません。それこそ、時限牢に閉じ込めておく」ぐらいしかできない」

「時限牢……?まあいいや。どちらにせよ、俺はここまでだ。人様に迷惑掛けるより、ここで死にたい。……介錯、頼めるか」

ライラの顔がくしゃくしゃになった。

「……い、いやですよおおお!!死ぬなんて、絶対絶対ダメです!!」

ライラが泣き叫んだ。気持ちは分かる。とてもよく分かるが……

90-賢さ(17)×4=22以上で成功

64…成功

中断します。

ここよく誤爆されるけど本来投下されるべきスレにはこっちの誤爆ないの笑う

それはそうと、ベネさんのことってヴェガの報告した時に既にジャックに教えなかったっけ。今回初めて教えた風になってるけど

>>562
それは喜んでいいのでしょうか、悲しむべきなのでしょうか。よく分かりませんね。

ベネディクトについては、申し訳ないです。「存在は知ってるけど、自分がそうだとは知らなかった」ということで一つ。
ちなみに、実はこの展開、随分前に読まれてた方がいましたね。「ショッカーに改造された仮面ライダー状態」と。ほぼその通りです。

再開しますが、少しアクロバティックな展開になってます。ご勘弁を。

……私はあることを思い出した。根本的解決にはならない。だが、時間稼ぎにはなる。
リスクはあるが、いけるはずだ。

「ライラ、アンバライトはまだあるな」

「え……?うん、ここに」

目を涙で腫らしながら、彼女はポケットからアンバライトを取り出した。

「ありがとう。……ジャック、これを」

アンバライトを手渡されたジャックは、しばらくそれを見つめた。しばらく困惑していた様子だが、「これは……!?」と何かに気付いたようだ。

「ああ、それがあれば時間は作れる。ダナ、アンバライトの性質は?」

「えっと。ドラゴンを呼び寄せる餌……と。あと空気中の魔力を吸収して……ああっ!!」

「そうだ。魔力が暴走した場合、そいつが余分なのを吸ってくれるというわけだ。そして、一定量を超えると、砕け散る。
問題はドラゴンが呼び寄せられるということだが、魔力の暴走を吸収した場合、多分かなり一瞬で砕ける水準になるんじゃないのか?
ドラゴンは無から呼び寄せられるものじゃなく、アンバライトの魔力が撒き餌になって周辺のどこかから来る。
ならば、ドラゴンがアンバライトの魔力に気付く間もなく砕けるはず、だ。
……デアドラ、その理解でいいですか」

「大体は。問題は、アンバライトがジュリアン様の手元にどれだけあるか、ですね。
多分察するに、アンバライトは一回の発作で1個が必要です。1個だけでは心許ないにほどがあります」

「ジャック、前の発作は?」

「……2週前だ。まだ大丈夫と思ってたが、確実に間隔は短くなってやがる」

とすると、今回の発作はやり過ごせたとしてもそう余裕はない。次は2週後ならば、多分1か月もしないうちにジャックは正気を完全に失うだろう。
それまでに、問題の根源であるベネディクトを倒す……可能なのだろうか?

「一応、プレーンウォークでジュリアン様の所に行きます。あまり、過度の期待はしないで頂きたいですが……」

そう言うと、デアドラの存在があやふやぼやけ始めた。移動を始めたらしい。

「これを使ったとしても、時間稼ぎにしかなりません。ですから、その根源であるベネディクトは、必ずその間に倒します」

ジャックは弱々しく頷いた。

「頼むぜ。ああ、俺がくたばる前に例の3体を見付けたら、そいつらの一部と共に教えてくれ。弱点が、分かるかもしれねえ。
……自分の弱点かもしれねえがな」

自嘲気味に笑う彼に、ライラが強い口調で言った。

「お師匠は、絶対に死なせません。ですから……それまでにあたしたちが何とかします」

「できるもんならやってみろ、アホ弟子。……頼むぜ」

##########

しばらくすると、デアドラが戻ってきた。

01~30 アンバライトはありませんでした。
31~60 1個だけありました。
61~90 2個ありました。
91~99 3個ありました。

「アンバライトは、1個だけありました。……猶予は、1か月半、といったところですね」

1か月半か。ここまでが1か月、微妙と言えば微妙ではある。だが、やるしかない。

90-賢さ(17)=73以上で成功

91…成功

……いや、もう少し猶予はあるかもしれない。ひどく気乗りしないが。
ここでこの考えを言うのはやめておこう。何より、ミドルとライラが猛反対するのが、目に見えている。

「お師匠の看病に残りたいけど……やっぱダメだよね」

ライラが言うと、デアドラが手をあげた。

「私がやりましょう。看病ではなく、監視ですが。
コーウィン兄様には、後で言っておきます。『シャドウ』の復活は、ブランド兄様ほどではないにせよ十二分に脅威ですし、分かっていただけるでしょう。
それに……いざというときには何とかします」

時間歪曲か。確かに万能とも言える術だが、デアドラ自身少々心許なげだ。
やはり、私たちが何とかするより他あるまい。

50以上で追加イベント

※追加イベントあり

「ちょっと待て。渡したいものがある」

寝室を出ようとする私たちに、ジャックが少しだけ身体を起こして呼び止めた。

「ザイザルに行くんだろう?エリックとやるなら、役立つかもしれねえ」

ジャックはデアドラに何か言うと、彼女は「分かりました」と部屋を出た。
しばらくして彼女が持ってきたのは……

01~30 「不運の宝珠」だ。
31~60 カフスボタンのようなものだ。
61~90 アンクレットだ。
91~99 ???

彼女が持ってきたのは小さな箱だ。開けると、カフスボタンのようなものがある。

「そいつは『幸運のボタン』だ。古の服の、なれの果てらしい。
次に来る幸運を、著しいものに変えるという噂だ。……健闘を祈るぜ」

※88、99のコンマを強制的に00偶数コンマの効果に強制的に引き上げます。
ただし、コンマを引いた段階で引き上げるため使用時期の指定はできません。
なお、00を引いた場合は通常通りの処理になります。
(ただし、武器・防具判定のように次にコンマ判定が続く場合、00偶数からコンマ著しく優遇されます)

※襲撃判定です。
35以下で発生

※襲撃発生せず

モリブスについた私たちは、まず宿に向かった。ナーミは女部屋のベッドで休んでいたが、ザイザルに行くと告げると跳ね起きた。

「じゃあ、ジャックの件は片付いたってことね」

「厳密には問題は何も解決してないが、まあ当面は大丈夫だ。フローラと合流しよう」

教団の支部に向かうと……

01~15 フローラ様は出られましたよ
16~95 フローラが待っていた。
91~98 ???
99   ????????

フローラは退屈そうに待っていた。

「遅いですわね。では、向かいましょうか」

#########

ザイザルまでは半日かかる。つく頃には夜だろう。

「で、どうするの?正面から行っても排除されるだけだけど」

「ナーミが信頼できそうな人物はいるのか?それによって話は変わってくるが」

01~50 いないね。
51~80 いないことはないけど。
81~99 任せて。

「いないね。厭戦派は少数だし、みんな年寄りだから。内部から引っ掻き回せるのは、とても」

ナーミは首を振った。そうなると……

1 フローラの隠密魔法で全員で浸入
2 フローラの隠密魔法で全員で裏の崖から奇襲
3 フローラの隠密魔法で正面から入る強攻班と、崖から攻める奇襲班に分かれる

安価下5多数決、考察必要

ここで中断。

しかし、襲撃一度もなしとは割と強運ですね。

地図的なものないのかな

3かなぁ 
主戦派引きつけることで崖からの奇襲成功しそうと睨む

>>586
ああ、それ大事ですね。ただ、絵が描ける環境にないので、これで勘弁してください。

     山山山山山山山
    山       山
   山   屋敷 木  山
   山山       山山
    山 家  家  山
   山  家   家  山
    山  家  家  山
   山  矢倉  建屋 山
    山山山 家  山山山山
      山    山
    山山  家 家 山
     山 家   家 山
     山山 家 家  山
       山  山山山
       山 家 山

安価はここから5にします。

再開します。

「なら、挟み討ちだな。正面から入る強攻班と、崖から一気に攻める奇襲班に分かれよう。
強攻班はフローラの隠密魔法で動き、それとほぼ同時に奇襲班が攻める。上手くすれば、かなり混乱効果が見込めるだろう」

「問題は組分けだね。フローラさんは強攻として、後をどうするか……」

ダナが考え込んだ。さて。

※安価下5まで振り分けを考えてください。
奇襲班は崖を降りるので腕力が要りますが、「特定の場合のみ」簡単な判定で動けます。

なお、特定の場合を指摘された方がいた場合、奇襲班にはボーナスが付きます。

参考までにナーミとフローラの戦闘能力を開示してもらったりとかは…?

>>599
現在のところNPCなので非開示にしますが、これまでの描写からお察しください。

あとついでに弁解。アンバライトは放っておくと大気中の魔力を自然吸収しますが、ジャックは自分で空にできますので問題なしとしてください。
発作時に暴走した魔力が一気にアンバライトに流れ込む→破裂なイメージです。

その特定の方法があれば腕力があまりなくても平気って意味?
安価下

>>602
そういうことです。あることに気付けば……

ペネトレーターを地面か木に刺した後掴まって縮めるとか?

>>604
正解です。

とりあえず、

奇襲班 シデ、ミドル
強攻班 ダナ、ライラ、ナーミ、フローラ

でいいですか?人数がバランス悪いですが。

安価下3までで賛否の決をとります。
否の人は対案も合わせて。

ならこれで決を取ります。

1 「シデ、ミドル」「ダナ、ライラ、ナーミ、フローラ」
2 「シデ、ミドル、ライラ」「ダナ、ナーミ、フローラ」

安価下5多数決、考察不要

2で決定したところで、今日はここまで。

アンバライトによる処置ってのは元々考えてたものなん?

少し進めます。

>>628
元々別の解決法を考えてましたが、唐突感があるためこのようにした次第です。
強引なのは自覚してますが、まだこっちの方がいいかなと。

なお、ジャックへの対処法はもうひとつあります。バッド気味ですけど。

「私とミドル、ライラが裏から攻めよう。回避に優れたダナたちで釣って、火力に優れた私たちで叩く。
上手く気づかれずにいけば、本隊自体の挟撃まで期待できる。これでどうだろうか」

ナーミが頷いた。

「いいね、悪くない。ザイザルは夜でも矢倉から見張りが出入りを注視してる。
あそこさえなんとかなれば、いけるはずだよ」

「分かった。多分、少しこちらの方が着くのに時間がかかるから先に出る。矢倉が落ちたら、何か合図してくれ。それを見て、奇襲に動こう」

##########

ザイザルまであと少しの所についた。日は既に沈み、空は暗くなり始めている。
まずは様子見に、フローラが入口の方に向かった。

01~03 戻ってこない??
04~20 少し不味いですわ。
21~95 入口付近は普通ですけど、矢倉には誰かいますわね
95~99 変ですわね。あまり人の気配がしませんわ。

やがてフローラが戻ってきた。

「入口付近はともかく、矢倉にはもう人がいますわね。光条術で付近を照らしてますわ。
奇襲班も御用心を。まあ、わたくしたちなら問題ないはずですけど」

情報通り、と言ったところか。ならば、予定通り動こう。

「分かった。では、私とミドル、ライラは左から大回りして山に入る。1刻後をメドに、ダナたちが入ってくれ」

「うん。矢倉の見張りを処理したら、火球を一発、空に上げるよ。それを目印にしよう」

私は頷くと、二人を連れて山に入った。

※どちらから先にやりますか?一定程度進んだところで視点を切り替えます。

1 シデ
2 ダナ

一応安価下3多数決、考察なしです。

再開します。

※ダナ視点です。
※一定程度、こちらの展開がシデ側に影響します。

シデたちが視界から消えて、ボクたちはザイザルの村を遠目から見ていた。
見張りが放つ光条が、時折入口辺りを照らす。

「そう言えば、二人は武器とか持ってないよね。どうやって戦うの?」

「ああ、私はこれ」

ナーミはポンポンと腿を叩いた。

「あなたたちのリーダーは拳打らしいけど、私は蹴撃。一番得意なのは攻撃魔法だけどね。
ただ……今回は使いにくいかな。破壊範囲が広いから、使ったら多分異変がすぐバレるね」

ああ、そう言えば初めて会ったとき、デアドラさんに「魔力の嵐」を打とうとしていた。魔術師の魔法でも、上級のものの一つだ。
あれを打っていたらギルドハウスはよくて半壊だったろう。ネモほどではないにしても、それに近い魔力はありそうだった。
でも、さすがにここでそれは使えない。使うとしたら、かなりピンチの時しかない。

ボクは「ああ、そりゃそうだ」と苦笑したあと、視線をフローラさんに向けた。

「わたくし?ああ、肉体労働は苦手ですの。褥の上以外では。
……一応これがありますけど」

彼女は懐から鞘に入った一本の太い針?のようなものを取り出した。これは……「針」?
ボクの疑念を感じ取ったのか、彼女はふふふと笑った。

「ああ、貴女が知るものではありませんわ。短剣の一種と言っておきます。護身用と『狩り』用、ですわね」

何となく、彼女の戦い方が分かった。気配を消し、確実に急所を一撃で貫くのだ。そして多分、あれには毒も塗ってあると見た。
ボクは軽く身震いした。これは敵に回してはかなわない。

適当に雑談をしているうちに、約束の時間になった。さあ、行こう。

##########

入口についた。……監視役はいたが、まずは気付いている風はない。フローラさんの隠密魔法が効いているようだ。

「……問題はこれからだよ。矢倉の隣に、戦闘員の詰所がある。
そう数はいないはずだけど、気を付けて」

ナーミが耳打ちした。その時。

01~25 山に誰かいるぞ!
26~40 かすかに山から音がする。誰かが戦っている?
41~98 光がボクらの目の前を通った。
99   ???????

「山に誰かいるぞ!」

矢倉から男の声が響いた。詰所から3、4人の男が飛び出してくる。
シデたちが見つかった?これはまずいことになった。挟撃は失敗かもしれない。

ただ、考えようによっては本丸は今はがら空きだ。上手くすれば、一気に落とせるかもしれない。

1 一気に本丸まで駆け抜ける
2 出てきた所を一気に叩く(強制不意討ち)

安価下3多数決、考察必要

「仕方ない、迎え撃とう!」

二人は黙って頷いた。出てきたのは……

01~25 4人、うち二人は「針」付き
26~50 4人、うち一人は「針」付き
51~75 3人、うち一人は「針」付き
76~99 3人、一般魔族

出てきたのは3人、力量は、さほどでもないか?

動き出しが一番速かったのはフローラだった。走り出した男と並走すると、針を首に一刺しした。

20以上で即死、10~20でマヒ3ターン

98…即死

フローラが針を一刺しすると、男の頸動脈から鮮血が吹き出した。

「……カヒュっ……」

気道までも貫いたのか、男は血だまりの中に静かに崩れ落ちた。

それと同時に、ナーミが動きを止めた男の頭に蹴りを放った。魔力も纏っているみたいだ。

ダメージ
コンマ下一桁×6+12×6+10

70以上で朦朧

ダメージ 134
魔族B残りHP 400-134=266

「ぐっ……何なんだよ!?」

男が怯んだ。ボクは……

1 同じ男に斬りかかる
2 もう一人の男に斬りかかる

ボクは同じ男に斬りかかった。多分、これで残り一人になるはずだ。

ダメージ
コンマ下一桁×4+筋力(11)×4
コンマ下2一桁×4+筋力(11)×4

ダメージ 124
魔族B残りHP 266-124=142

※1ターンにHPの半分が減ったので、気絶判定
50以上で気絶、50以下ゾロ目で1ターン行動不能

88…気絶、戦闘中に復帰なし
※幸運のボタンはシデが持っているため、発動しません。

「……ぐあっ……」

二段斬りのうちの一撃が、彼の後頭部に当たったらしい。鈍い衝撃を感じるとともに血が少し飛び散り、彼はその場に崩れ落ちた。

これで残り一人。

「な、なんだお前らっ!!おい、いきなり現れやがった、何だよっ」

そう言う男に、フローラが音もなく近付く。右手には針。

30以上で成功

フローラは針を男に無慈悲に降り下ろした。

10~20で3ターンマヒ、21以上で即死

91…即死

フローラの一撃は、男の首深くまで刺さった。
男は暫し細かく痙攣したと思うと、針を抜くとともに膝立ちになった。目には生命の光はない。

「……わたくしを働かせすぎですわよ。肉体労働は苦手と申しましたのに」

「いえ、すみません。とても助かりました。……あとは上だけですね」

ボクは矢倉を見上げた。既にミーナが上に駆け上がっている!?

60以上で追加イベント、20以下で別の追加イベント

※追加イベント2発生

「て、敵襲ぅぅぅ!!」

男は銅鑼を大きく鳴らし始めた。これは本格的にまずいっ。

「ナーミ!逃げるよ、全力だっ」

「……っ!!分かった、そうする」

「……下手打っちゃて……」

私たちは全力で入口に向かい逃げた。

30以上で成功

※下手打っちゃってが正しいです。誤字失礼。

14…失敗

ボクたちは全力で逃げた。……しかし、目の前に一人、男が現れる。
こいつは……さっきのとは違う。隠密魔法が効いているはずなのにボクたちに気付いている。

背中に冷たいものが流れる。行くも地獄、引くも地獄か。

男が剣を抜く。

60以上でイベント発生

※イベント発生

その時。先を走るフローラさんの姿が少しぼやけ……消えた。
何を……?

次の瞬間、彼女が男のこめかみ針を突き立てる!?

40以上で即死、20以上39以下で3ターンマヒ

あ、、リナルドさんやっちゃった?

63…即死

その針は奥まで男の頭に突き刺さった。男は壊れかけのカラクリ人形のように身震いすると、手をだらんと垂らし剣を落とした。

「……手のかかる子たちですわね。奥の手まで使っちゃいましたわ。……さあ逃げますわよ」

フローラは苦笑した。これなら、このまま逃げることができるだろう。
多分、本隊はしばらくボクたちを探し回るはずだ。結果的に、本丸は手薄になっただろう。
あとはシデを信じるだけ。

頼んだよ、シデ。

ここで視点を切り替えます。ただ、今後はダナたちの合流は一段落つくまでありません。

>>683
「針」付きの一人ですね。

ちょい休憩。フローラ無双は仕様です。準一族と言える存在なので、このぐらいは。

ただ、相手が強くなるにつれ即死は刺さらなくなりますし、隠密も効かなくなります。
60以上のコンマを突破しなければ、「針」付きへの不意討ちは難しかったわけですね。
あと、存在がばれると紙装甲のうえ交わせません。攻撃も通りません。

#########

「それにしても、結構険しいですね」

ミドルがふうと息をついた。村の様子はわずかに見える。まだダナたちは動いてはいないようだ。

「この分だと、崖は高さ20から30メドはありそうだな。かなり降りるのは骨だぞ」

ミドルも決して力自慢ではないが、ライラはそれに輪をかけて腕力がない。
私の心配を察したのか、ミドルがにっと笑った。

「大丈夫だと思いますよ。考えがありますので」

自信はあるようだ、任せよう。

しかし、山から襲われることを想定していないとはあまり思えない。矢倉からの明かりだけで、対処はできないはずだが……

50以下でイベント発生

ぐる、ぐるるるる

低い唸り声が、どこかから聞こえてくる。魔獣か何かを放っているのか。

「まずいな、こちらに気付いているかもしれない」

倒すだけならさほど問題はないかもしれない。だが、戦闘の音や気配で、向こうに悟られる可能性はそれなりにある。

私たちはペースを落とし、ゆっくり進んだ。

80以上でイベントなし

※イベントあり

「ぐる、ぐああああ!!」

やはり気付かれていたか。現れたのは……

01~30 キマイラだ。
31~60 サーベルタイガーだ。
61~99 ヘルハウンドだ。

現れたのはヘルハウンドだ。炎のブレスを吐くが、さほど問題のある相手ではない。厄介なのはむしろ、この足場か。

60以上で先制

ヘルハウンドは私たちに飛びかかろうとしたが、それより私の方が速かった。
私は獣の首筋に左鉤打ちを放つ。

70-器用さ(13)×3=31以上で成功

ダメージ
コンマ下一桁×4+筋力(14)×4+45

ダメージ 117
ヘルハウンド残りHP 350-117=233

「があああっ」

少し浅いが一先ずは当たってくれた。ミドルがペネトレーターを構える。

「伸びろっ」

90-知力(18)×3=36以上で成功

ダメージ
コンマ下一桁×5+知力(18)×5+10

ダメージ 140
ヘルハウンド残りHP 233-140=93

「GYAAAA!!!」

獣が苦痛で泣き叫ぶ。そこにライラが「とどめ!」と叫んだ。

100-知力(18)×4=26以上で成功

※気絶判定は知性がある生物限定ですので、今回は発生しません。

20…失敗

しかし、ライラの魔法は少し狙いがそれてしまった。

ヘルハウンドは私に噛みついてくる。さほど痛くはないだろう。一応受けることにした。

ダメージ
コンマ下一桁×5+10-耐久力(12)×4-40

ダメージ 1
シデ残りHP 150

※次の打撃がヒット確定なので戦闘終了
(命中判定40-器用さ×4は0以下、ダメージ最低値は93以上)

私はハウンドの噛みつきに手甲を当てた。かすかに衝撃を感じるだけで終わる。あとはがら空きの顎に一撃ぶちかますだけだ。

ゴキィ

鈍い音とともに、それは崩れ落ちた。ひとまず、処理は終わったが……

私たちは戦いに集中しすぎていたのか、見張りの放つ光に照らされてしまった!?

「山に誰かいるぞ!?」

ここまで。



少し気になったんだけども、「一族では一族を殺せない」の明確な定義って決めてあったりするの?
ジュリアンが自分で作った神器を自身で振るっても半殺しにしか出来ないのにベネディクト自身によって作られた魔物が一族を殺せるってのは理由があるのかな?何かしらのネタバレになるならごめん、黙る

>>715
要するに直接手を下す主体が一族でなければいいのです。
つまり……

再開します。

「山に誰かいるぞ!?」

見張りが声をあげた。私たちの姿がはっきりと見えるほどではないはずだが、魔族の鋭敏な視覚ならば分かるのだろうか。

「まずいっ、急ごう」

やがてバァンバァアンと銅鑼の音が聞こえてきた。これは本格的にまずいことになった。追っ手がくる前に屋敷の裏についても、既に誰かが待ち構えている可能性もある。

下では魔族数人が怒鳴る声が聞こえる。ダナたちは無事だろうか?

駆け足で屋敷の裏についた時……

15以下で追加イベント

※追加イベントあり

下には1人、誰かがいた。裏も警戒されている。
このまま降りれば的になりかねない。引き返して出直すか?

90-ミドル賢さ(10)×6=30以上で成功

62…成功

ミドルが意を決したように言った。

「僕に考えがあります。僕とライラさんだけなら、下にすぐ降りれます。
下のは二人で何とかしますから、シデさんはそれを見て来てください」

「……大丈夫なのか?」

ミドルは頷いた。

「降りるだけならば」

そう言うと、ペネトレーターを地面に向けた。「伸びろっ」との言葉とともに、それは地面に突き刺さる。

「これでよし、と。ライラさん、僕の背中に捕まって」

「えっ、大丈夫??」

体格的にはミドルとライラはそう変わらないか、むしろライラの方が大きいぐらいだ。
私も不安に思ったが、ミドルはライラを背負うと「しっかり捕まってて」と声をかけていた。

「ゆっくり縮めっ」

90-筋力(10)×6=30以上で成功(12~29でダメージ、11以下ならイベント)

20…失敗

ゆっくりペネトレーターは縮み始めたが、残りわずかの所でミドルが柄から手を離してしまった。

「うわああああっ!!」

二人は地面に叩きつけられてしまった……

ダメージ
コンマ下一桁×7+50-耐久力(10)×4-15(ミドル)
コンマ下2一桁×7+50-耐久力(15)×5-25(ライラ)

ダメージ
ミドル 9 残りHP 148
ライラ 1 残りHP 155

※ここからミドル視点です。

「あたたた……やっぱちょっと無茶だったかな……ライラさんは平気?」

「ん、あたしはかすり傷ぐらい。無理しなくていいのに」

上手く受け身が取れたのか、二人とも軽症で済んだみたいだ。問題は敵に見つかったかということ。
傷は大したことがないから戦えるけど、不意討ちまでできるだろうか?

50以上で不意討ち可

※不意討ち可、相手の情報取得可

相手はまだ僕たちに気付いていないようだ。
屋敷から漏れる光が、その人を照らす。

01~20 リナルド?
21~50 あの時にいた魔族の男だ。
51~80 細身の中年の男だ。
81~98 戦闘員とは見えない若い女だ。
99   ?????

※幸運のボタンは発動しません

その男の顔を見た瞬間、顔が青ざめたのが自分でも分かった。リナルドだ。
これは僕とライラさんだけで勝てる相手じゃない。シデさんがいればまだしも、だ。
かといってシデさん抜きで屋敷に入るのは辛い。僕は、シデさんに手招きした。上手く降りてくれれば、3人で不意を討てる。というより、それ以外に手はない。

シデさんが崖を降り始めた。僕たちは屋敷の影に身を潜める。気付かれてしまったら、二人で時間稼ぎするしかない。

65以上で成功

74…成功

ここまでで一旦切ります。綱渡りですね。

再開します。なお、シデ視点に戻ります。

私は崖をできるだけ早く、しかし静かに降りていった。下の男に気付かれたなら、かなり危険だ。しかし、ミドルの様子は切羽詰まっているようにも見える。
5分ほどかけて、私は崖を降りきった。何とか見つからずに済んだらしい。私はミドルたちがいる屋敷の裏手に行った。

「シデさん!見つからなくてよかった……」

「ああ。あの木が、隠してくれたのかもしれないな」

屋敷の裏には一本の巨木があった。密集した枝と葉が、男の視界を遮ったらしい。

「……状況は、かなりまずいですよ。……あそこにいるのは、リナルドです」

……なるほど、ミドルが焦る理由がよく分かった。ただ、逆に言えば好機でもある。リナルドはまだこちらに気付いていない。一気に鎮圧もできるかもしれないが……

1 リナルドに不意討ちを仕掛ける。
2 リナルドに声をかけ説得する。
3 リナルドを無視して屋敷に入る。

安価下5多数決、考察必要

※重要選択肢です

※一応どれを選んでも上手く行く可能性はあります。可能性が違うだけです。
※エリックとリナルドの関係も重要ですが、リナルドの性格を考える方がより重要です。

3ってリナルドの前を思い切り駆け抜けて中入るってことであってる?

>>748
587の木付近ですね。リナルドが入口から見て左にいます。
なので、屋敷に行こうと思えば行けます。気付かれなければ。

3で決定します。

##########

「まだ気付かれていないなら、回りこんで屋敷に入ろう。上手くすれば、無傷でエリックに謁見できるかもしれない」

「確かに。気付かれた時が怖いですけど、一つの手ですね」

「あたしも賛成。倒さなきゃいけないわけじゃないしねー」

ミドルとライラも同意した。……リナルドがこちらに近付いてくる。
私たちは急いで玄関側に回り込んだ。

01~25 誰だっ
26~50 屋敷前には男がいる
51~75 屋敷前には女がいる
76~99 屋敷前には誰もいない

屋敷前には男がいる。門番か?

「……これ、できるだけ早く倒さないとリナルドに気付かれますよ」

「そうだな。だが、窓を割って入るのも気付かれるだろう。……やるしかないな」

※50以下で「針」付き、シデたちは交戦まで気付きません

これはどうしましょうか?一応、こうします。

奇数 リナルドに発覚、後方から襲撃
偶数 ???

何とかなったところで中断。再開は夜です。

再開します。

門番の男に襲いかかろうととしたその時。
屋敷の中から誰かが出てきた。そして、男に何やら話しかけている。

「……ごと…………イン……?」

「違……………分かり……………」

男は大仰に頷く。……月明かりが長い髭と銀髪を照らした。

……あれは。

「エリックか……!!」

多分、彼で間違いないだろう。何もしていないというのに、威圧感が半端ではない。
今が絶好機だ。ただ、私たちだけで出ていっても死ぬだけだろう。

私はコーウィンに電話を掛けた。

15以上でイベント発生

※イベント発生

「……どうした」

私は声を潜め、しかし早口で言った。

「……近くにエリックがいます。これから説得に入りますが、来ていただけますか」

01~25 無理だ、今手が離せぬ
26~70 行くが、少し時間はかかる。2、3分時間を稼いでくれ
71~99 すぐ行こう

※追加イベントあり

「分かった。だが、少し時間はかかる。2、3分ほど時間を稼いでくれ。
……それと、ジュリアンも来させよう」

「本当か??」

私は大声を叫びたくなる衝動を必死で抑えた。これなら、エリックがどれほどの者でもまず強硬策には出れないはずだ。

「ああ。次元牢の管理は急遽ランダムにやらせている。この話をデアドラから聞いた時、こういうこともあろうと呼び戻しておいた」

さすがに手を回すのが早い。……問題はどう時間を稼ぐか、だ。
リナルドが後から来ているかもしれない。猶予はそれほどなさそうだ、が。

1 とりあえずどこかに隠れる
2 エリックの所に行く

安価下5多数決、考察必要

上げます。

「よし、行こう」

「行くって……まさかエリックの所ですか?」

私は頷いた。ここで逃げ回ってもリナルドに見つかるのが落ちだ。
……ならば自分から出ていった方がまだいい。

私は静かに歩いた。できるだけ穏やかに、敵意を感じさせないように。
……エリックの視線が私に向いた。

「……何者だ」

底冷えがするような声だ。下手を打ったら、死ぬ。

90-賢さ(17)×4=22以上で成功

49…成功

私はそれを聞くや否や、跪き深く臣下の礼をとった。ミドルとライラも、戸惑いながら同じ姿勢をとる。

「陛下、無礼な真似をお許しください。お話ししたきことがあり、参上つかまつりました」

「……何者だ、と聞いている」

私は背中に冷や汗が流れるのを感じた。唾を飲み込み、言葉を絞り出す。

「…………コーウィンの使い、シデと申します。本人も、じき参上するでしょう」

エリックが沈黙した。恐怖と緊張のあまり、顔を上げられない。

90-魅力(16)×4=26以上で成功

44…成功、クリティカル

「……ククク。……クックック……ワッハハハハハハ!!!」

しばらくの沈黙の後、エリックが笑い始めた。
私は驚きで顔を上げる。

「ど、どうなされました??」

私たちの後から、リナルドの声も聞こえる。しまったか??

「……シデ、と言ったな。ここ数百年でももっとも愉快な洒落だぞ?嘘ならもっと上手い嘘をつけ」

「嘘ではありません。しばし待てば、それが分かるはずです」

「……まあいい。来なければ消すだけだからな。嘘だろうが、お前らが来た理由を言え」

これは最悪の事態ではない。少なくとも私の言葉には耳を貸そうとしている。
表面上の態度とは違い、話す余地は大いにありそうだ。

「いくつかあります。まず、ベネディクトの件。彼が何をやっているか、御存知ですか?」

「……いや。気違いが地下で気違った研究をしているだけであろう。……いや、そうとも限らぬか?」

エリックには心当たりがあるようだ。

「ええ。あなたに深手を追わせた『影のジャック』……またの名を『シャドウ』。彼を作り出したのが、ベネディクトであるのは御存知のようですね。
彼よりさらに強力な素体を、彼は手に入れたと聞いています。それも本人から」

「……何だと」

私はミドルを促し、ペネトレーターを渡した。

「……確かに『ペネトレーター』だ。嘘では、ないようだな」

「ありがとうございます。……彼は、その素体を使って『一族』を殲滅するつもりです。ジャックですら、あなたを傷付け得た。……どうなるかは、想像がつきましょう」

「な、何を言ってやがる!?出鱈目抜かすんじゃねえっ!!」

怒鳴るリナルドを、エリックは制止した。

「それを言うためにわざわざここに?なぜ正面から入らぬ。……我に害意があったと受け取られても仕方ないが??」

1 申し訳ありません。
2 正面から突入しても、返り討ちにされるだけでしょう。
3 それも視野に入れてはいました。

安価下3多数決、考察必要

「正面から入っても、返り討ちにされるだけでしょう?最近も、そのようなことがあったと聞きました。
……確実にあなたに近付き、会うには最善手であったと思いますが」

エリックは薄く笑った。

90-賢さ(17)×5=05以上で成功

60…成功

「……まあその通りであるな。賢明と言えば賢明だ」

「で、ですが陛下!こいつはモリブスで俺とやり合った奴ですよ!?信用するんですか?」

エリックがリナルドを一瞥した。リナルドの表情が固まる。

「何も知らぬ小僧が口を出すな」

※50以上でコーウィン登場、ファンブルなし

※コーウィン登場せず

「それはともかく。先程貴様は『いくつか』と言ったな。次は何だ」

1 教団――ブレイズによるモリブス『移転』は中断されました。
2 帝国の残党は一時散開しました。ただ、コーウィンとジュリアンは同盟関係にあります。フィオナもこちらに落ちました。
3 ケインの裏切りは知っています。手を結びませんか。

安価下3多数決、考察必要

バラけたので、改めて安価下3、考察必要。

「教団――ブレイズによるモリブス移転計画は中断されました。原因は先程申し上げた通りです。ベネディクトへの対処を優先すると」

「……それはブレイズから聞いた話か」

「ええ。これも本人からです。ジェラードの協力があるとも聞きました」

ほう、とエリックが口を上げた。

「また突拍子もないことだな。ジェラードの名自体、500年以上聞いておらんわ」

「ええ。ですが、嘘ではない。モリブスを支配下に置きたいあなたには、朗報でありましょう?」

90-魅力(16)×5=10以上で成功

36…成功

「……嘘か真か知らんがな。……何人の『一族』に会った」

「あなたで8人目です。ジェラードとケインには、まだ会っていませんが」

「……面白い。誰か一人に会うことすら稀なことだ。それだけに会って、しかも生きている。余が消さねば、だが」

※25以上でコーウィン登場

※コーウィン登場

今日はここまで。

おつ
このまましばらくコーウィン来なかったらデットエンドだったのかな

エリックさえ協力体制作れれば実質ケイン一人だけか

後の大まかの流れはモリブスで装備・イベントこなして、アングヴィラに一旦戻ってペラでドラゴン討伐してテルモンって流れかなー?
一族会議ルートだと各ミッションがこなし難いのが痛い所だな

何事だ、ケインの仕業か?

違うようです、正体は分かりませんが


とかそんなやりとりかな。分かったところでクッソどうでもいいが

>>832
一定以上来ないと消しに入りますね。それは冒頭エリックが言った通りです。

>>834
さあそう上手く行きますかどうか。
とりあえず、最後に残したケインが最大の難関です。ある仕掛けもしてあります。ある意味ここから本番かと。

>>835
多分そういう展開は最終盤の特定ルート以外はないと思います。
あと名前も出てない重要人物は、一人か二人ですかね。

どうでもいいけど魅力とか死にステだろとか言ってた頃が懐かしいな

ケインの野望って現時点で見え隠れしてたりするのかな

>>837
戦闘だと死にステです。15まで上げたら何かしますけど。
まあしかし、交渉ばっかやってるシデにとっては重要ですね。パパもそんな人であったようですが。

>>839-840
見えてるような、そうでないような。
ただ、こいつだけは一筋縄どころか二筋縄でもいかないようになってます。

その言い方的にケインも難易度高いとはいえ手を組める人ではあるということか。だとすれば協力関係になれない「誰か」ってのはブランドで確定したか?ジェラードはよーわからんけど

>>844
手の組み方がこれまでと相当違いますね。とりあえず最終盤にならないと無理です。

ベネさん他の9人から総攻撃喰らってるしケインなんか現れようもんなら虫を見る目で瞬[ピーーー]る気がする
ケインはコーウィンが小物って言ってたし一族の中じゃ中くらいの実力だとは思うがダナのフラグがなぁ…
ダリオ関連がどーなるか

名前が出てない人ってもう父王のオルド(だっけ?)関連じゃないの?それか名前も出てない一族の母親とか?
ってか忘れてたけどフローラとデアドラの母親も分かってないわな、父親がオルド王なのかも分からんし

そういえば今の世界で一番影響力のある人(だっけ?)の名前が出てない気がする

ケインはエリック以上にプライド馬鹿高かったりしてここまで来てもただの人と手を組むのが嫌だ、一族だけの世界作りたいってだだこねたりするかもなぁ
性格知らないけど

再開は夜になるかもです。

>>846
その点、あまり言えませんがかなりエグい展開を用意してあります。
デアドラとフローラの出生については、作中で出る機会があるかどうかですね。

>>847
存在だけは示唆していた、はずです。名前はまだですね。
ケインの性格は1スレにチラリと。

再開します。

「それを許すと思う、か?」

私の左横に気配がする。見上げると長身の男がいた。

「……コーウィンか」

「私もいるぞ」

右にはジュリアンがいた。周辺の空気が急に冷えたように感じる。

「随分なことだな。雁首揃えて何用だ」

「平たく言おう。ベネディクトに対する共同戦線を張って欲しい。……それ以外に、お前が取れる道はない」

エリックは大声で笑い始めた。

「フハハハハハ!!何を言い出すかと思えば!!お前に降りろと??そこの負け犬のようにか!?」

ジュリアンの顔に険しさがよぎった。コーウィンは表情一つ変えない。

「降りろとは言っていない。ベネディクトを倒したら、好きにしていい。ジュリアンも、奴を倒したらまた私の敵になるだろう。
だが、ベネディクトは……いや、奴の『切り札』は……私たちを全員殺すだろう。……確信に近いものがある」

……コーウィンは、「切り札」が誰か知っているのだろうか?そういう口ぶりだが……。彼は続ける。

「奴等に対抗するには、我らの力を合わせねばならない。お前の力があるうちに、な」

エリックの表情が抜け落ちた。やがて、苦笑とも嘲笑ともつかない笑みを浮かべる。

「……本当にそうだと思うのか」

「……何が言いたい」

50以上で追加イベント

※追加イベントあり

「お前たちにとって最大の脅威を取り違えている、ということだ。ベネディクト?その『切り札』??確かに我らを殺しうるだろうな。
だが、本当に警戒すべきは奴では……厳密には『奴だけではない』。
それを無視して手を結べ、というのは無茶な話だ」

「……どういうことだ。ケイン、と言うまいな」

※30以上でイベント続行

※イベント終了、ファンブル

「……愚鈍だな。その程度しか感じとれぬとは」

エリックは首を振った。

「どういう意味だ」

「文字通りの意味だ。お前たちと手を結ぶのは、やはりないな。余は余でやっていく。貴様らは貴様らで好きにしろ」

彼は踵を返し、立ち去ろうとする。何か私に言えることはないのか?

90-賢さ(17)×2=56以上で成功、73以上なら追加イベント

※66…成功、クリティカル(ここでは73以上の成功に書き換え)

「待ってください。……あなたは、ケインに追い落とされようとしている。
だからこそ、彼の本当の力と狙いも知っている。違いますか」

エリックが振り返った。

「……何だ、翼人風情が」

「ケインは『死の行商人』という破壊工作部隊をテルモン周辺で暗躍させています。
……あれはあなたではないでしょう。あなたは力で捩じ伏せる手法を好む。だからこそ、モリブスを襲撃したわけです。
呪病など、ああいう陰湿で残忍なやり口はとって来なかった。あれはケインの仕業で、あなたは関与していない。
そう考えた時、気付いたことが二つあります」

「……続けろ」

私は一礼した。

「一つは、あなたとケインの関係は、かなり前から険悪だったのではということです。二人とも魔候国の後ろ楯だと聞いていましたが、どうにも行動に統一感がない。
今回の襲撃もそうです。寸前でケインは兵を引いている。……直感ですが、彼は大分前から叛意があった気がします。というより、隠していた牙を剥いた、というべきか」

エリックは黙ったままだ。

※70以上で追加イベント、ファンブルなし、00はクリティカル扱い

※追加イベントあり

「……そこからは私が言わせてもらおう」

コーウィンが口を挟んだ。

「確かに、その可能性に気付かぬとは私も愚鈍であったか。
ケインは、数百年、いや千年以上隠し続けてきた牙を剥いたのだな」

「漸く気付いたか愚弟」

「……どういうことなのです?」

私の問いに、コーウィンがふっと笑った。

「まず聞こう。妙だとは思わなかったか?目の前の男が、なぜ老人の姿か」

確かに。兄であるベネディクトは、精々が壮年という見た目だった。コーウィンも同じだ。「一族」が人の理で計れないということで納得させていたが……。
私は頷いた。確かに、おかしなことだ。

「我ら『一族』は、ある程度は姿を変えられる。ただ、『自分に相応しい』という自己認識に合う姿を好むし、その方が本来の力を発揮できる。
私もそうだし、この男も、ジュリアンもそうだ。魔王は魔王らしく、工匠は工匠らしく、という具合だ。逆に言えば、『変装』した場合は本来より大分力が落ちるわけだ。
……ケインは、エリックの補佐役に徹し続けてきた。だから、目立たない風貌を選んでいたのだと思ってきた。……が、それはとんでもない勘違いだったようだな」

エリックがそれに続ける。

「余も気付いたのはごく最近だ。テルモン方面のあらゆる事が、完全に余の手から離れていた。フィオナを引き込んだと聞かされた時は驚かされたな。あれで妙だとはっきり感じた。
とは言え、余にはかつての力はない。力でケインを捩じ伏せるにも、できなくなっていた。
……最後に会ったのは、モリブス襲撃の前夜か。奴は、永年ひた隠しにしてきた素顔を見せたよ。……驚きもしたが、納得もした」

私は、口の中が乾くのを感じた。
何か、嫌な予感がする。

コーウィンが忌々しげに口を開いた。

「ケインは第五位の王位継承権者だ。一つ上の私とは、双子にあたる。
本当の顔は、私とほぼ同じ。そうだな、エリック」

エリックが強く頷いた。

「あれは、ある種の怪物だ。正気な分ベネディクトより、理性がある分ブランドより、たちが悪い。
力量自体は私が本来の力であった時と同格程度だが、何かを隠しているのだけは間違いがない」

「で、では。私たちが会ったコーウィンには、偽者……ケインもいたと??」

「それは多分大丈夫だ。だが、これから先は気を付けろ。意味なく私がお前たちの前に現れたら、それはケインだ。
その時は即一報を入れろ。……入れられれば、だがな」

私の脚が、凍り付いたように感じた。緊張と恐怖で、筋肉が硬直している。

「そういうことだ。ベネディクトとケインが通じている可能性は、正直に言ってあるであろうな。
であるのなら、我らが手を結ぶならばベネディクトだけではなく、ケインとも対峙することが必要になろう」

エリックが言う。

※70以上で追加イベント、ファンブルなし

肝心の穴攻略してないし4割くらいと予想

※追加イベントあり

「……それと。これからの忠告だ。テルモンに行くなら『統領府』とその長ヴォラスに気を付けることだ。……あれもまた、違う類の怪物だ。
ケインとは、おそらく結んでいる。……モリブスにも、息は既にかかっているようだがな」

エリックの言葉に、私はナーミの言った言葉を思い出していた。なぜ領事府が信用ならないのか。そういうことか!?

……とすれば、私たちは大きな過ちを犯していた可能性がある。こちらの行動は、ケインにかなりの程度まで筒抜けになっていたかもしれない。

ジェイクやリリアは、少なくとも悪人ではない。むしろ好ましい人物だと言える。
……だが。考えたくはないがケインの一派だったとするのなら。……私はその考えを必死で打ち消そうとした。
後ろのミドルとライラにも、困惑表情が見える。一度、質さねばならないだろう。

「……さて。それでお前は私たちと結ぶことにした、ということでいいのだな?」

コーウィンが沈黙を破った。

「……ケインを殺すのが前提条件だ。逆に言えば、それ以外はどうでもいい。
数百年騙され続けた恨みは、あの身を100万回切り裂いたとしても足らぬ」

「……いいだろう。あと聞きたい。……余命は」

01~30 貴様に言う筋合いはない
31~60 あまりはない。半年、早ければ1、2ヶ月か
61~90 そうはあるまい。5年はもたぬな
91~99 力は落ちたが、当面は問題ない

ここまで。

>>887
6割は進んでますね。多分。


半分は行ってたのね
ベネディクト陣営ぐだぐだしてたらここからさらにジャック加わるし洒落にならないねホント…

領事府の上に統領府があるってことかね?
読み返してこようかな

ケイン云々で1スレ目に戻ってて思ったけど、種族判定の追加判定で0引いてたら主人公ランダムになってたん…?あと一個下の00が取ってたらどうなってたのかとかも気になる…

>>894
すみません、そこは誤字で「領事府」にしてしまってます。
ただ、テルモンにモリブスと同様の行政組織があるのは示唆していました。
先日言った「一番影響力のある人物」は、これになりますね。

1スレ目序盤は気になることいっぱいあるよね。最初の仲間決めもダナじゃなくてナーミの可能性もあったっぽいし。

>>895
さすがにランダムにはしなかったでしょうけど、誰かの息子にはしたでしょうね。多分ジェラードあたりかと。

>>897
ひっそり穴で出くわすのがエリックだった可能性もあったりします。
最序盤は帝国ルートもあれば魔候国ルートもあったりしたかもですね。
全てあの00偶数でぶっ飛びましたが。

領事府に喋った事はケインに知られてるという前提で動いた方がいいな…
モリブスでの領事府の信頼度が180度変わったぞ

後フィオナがテルモン付近に居るらしいけどこれフィオナは人質な感じになってねーよな?
ザッシュ居ないとブランド攻略もおぼつかないし、ジャックもあんまり余裕ないし、ペラのドラゴンどころじゃなくなって来たぞ

>>900
ちらちら伏線は張ってましたが、もっと判断に悩む展開を続けるつもりでした。

というか今回、ファンブル以外は高コンマ判定に全て成功してるのですよね…。一族絡みはマジで片寄りますねえ。

再開します。

エリックは苦笑して言った。

「あまりはないな。せいぜい、あと5年といったところか」

「……そうか。ならば本件では問題はないな」

1 「一族」が死んだことは、過去にないのですよね。仮にエリックが死んだらどうなるのです?
2 治すことはできないのですか?

「エリックを治すことはできないのですか?」

「治してどうする。ベネディクトとケインの一件が終われば、お前に仇なすかもしれんぞ。それに……ジャックが与えた傷は、治らんのだ」

「どういうことです?」

エリックはローブをはだけ、肩口を見せた。……肩からおそらくは胸元まで続いているであろう傷口は膿み、腐りかけている。

「暗黒術は禁術だ。本来の使い方をすれば、それにより加わった傷は絶えず生命力を奪い、骨肉を溶かす。
治療術など効かぬよ。生命力を奪うことに特化した暗黒術だ。余だからこそ、こうして生きているというものだ」

「…………知らなかった…………」

ライラが絶句している。おそらく、ジャックが彼女に教えたのは基礎だけだったのだろう。

「とにかく、気遣いは無用だ。余が王になりさえすれば良いこと。ただ、それにはあの二人が邪魔だ」

「その点だけは利害が一致するな。ブランド復活の計画といい、呪病といい、どうにも地上にいる全生命を根絶やしにしたいと見える。それは互いにとって最悪でしかない」

コーウィンが言った。

95以上で追加イベント

※追加イベントなし

「とにかく、貴様らにできるのはケインの抹殺だ。こればかりは『一族』の余だけではできぬ。
おそらく、残された時間は少ない。不本意だが、停戦だ」

※大ミッション「ケインを抹殺せよ!」が発生しました。

私はほっと胸を撫で下ろした。当初の目的は、一先ず達成されたことになる。
ただ、問題は残る。

「……ザイザルはどうするのです?モリブスにおけるあなた方の心証は最悪です。
教団はともかく、領事府からの討伐隊がいつ来てもおかしくはない。
それに……あなた方の存在を良く思わない元々の住人もいると聞いています」

01~20 このまま統治する。領事府は貴様らで何とかしろ。
21~50 元の住人だけ残して余と手勢は「穴」に潜る。後は貴様らの問題だ。
51~70 余は穴に潜る。住人は……近くに廃村があったであろう、そこに移らせる。
71~99 移住、であるな。余は別だが。アングヴィラという街が北西にあるな。

ここで中断。

再開します。

「移住、であろうな。リナルドとティアら何人かは一緒に『穴』の余の邸宅についてきてもらうが、残りは……北西にアングヴィラという街があろう。そこに行ってもらうつもりだ」

「ええっ!?」

エリックの提案にミドルが声を上げた。

「……不服でも?」

「いえ。移住の規模にもよりますが、入植は可能かと」

アングヴィラの人々は魔族を受け入れるだろうか。ナーミならば上手く交渉もできるだろうが……

1 私も同行しましょう
2 魔候国の王女、ナーミ・クリシュナーダに任せれば問題はないでしょう

安価下5多数決、考察必要

上げます。

「ならば私も同行しましょう。おそらく、そうした方が話は早い」

モリブスでの厄介事は粗方片付いた。問題は、ジャックの容態だ。
移動にかかるのは、往復で2週間。逆算すれば、ジャックの暴走まであと大体1ヶ月になる。ギリギリだが、猶予は一応ありそうだ。
あとはケインだが……こればかりはどうしようもない。次にモリブスに来るとき、何事もなければいいが。

「了解した。……今からその旨を伝えるため集会を開く。暫し待て」

#########

そこから先は早かった。矢倉の銅鑼が鳴らされ、屋敷前に村人30人余りが集まった。
どうも曲者――おそらくダナたちだろう――を探し回っていたらしい。
コーウィンとジュリアンはまだ残っている。一通り済んだ後、エリックと善後策を練るらしい。「人には関係なきこと」と言うが、おそらくはケイン対策だろう。

エリックが住民たちの前に立った。場が静寂に包まれる。

「諸君、良く聴きたまえ。余は魔王、エイリークである。
領事府の迫害は限界に達した。しかも、宰相ケーヒルの裏切りにより、我らが土地を維持するのは困難になりつつある」

ケーヒル――ケインのことか。ざわつきが住民の間に走った。

「奸臣ケーヒルは、我らを滅ぼさんとするであろう。あるいは、領事府とも手を結ぶやもしれん。
余は無論、断固として戦う。強力な援軍も得た。だが、反転攻勢にはしばしの時間がかかる。そこで、諸君らの安全のため避難を――一時的な移住を提案する」

ざわつきがさらに大きくなった。老人は不安がり、武装した若者は戸惑った表情を見せる。
エリックはしばらく彼らを見つめたまま黙り、それが少し落ち着くのを確認して言った。

「移住先はここの北西、アングヴィラ。比較的動乱が少ない地だ。必ず余が迎えに行くが、身の安全は担保されよう。
そのための仲介人もいる。諸君らは、必ずや暖かく迎えいれてもらえるであろう。しばし待つがいい」

おおっという声と、安堵のため息が入り交じった。

01~30 出発は明日夕。
31~60 出発は明後日朝。
61~90 出発は明後日夕。
91~99 出発は3日後の朝。

00ですので偶奇判定です。

奇数…明日朝出発とする。
偶数…5日後の朝出発とする。

「……出発は、明日朝とする」

再びざわつきが大きくなった。急すぎる。
……確かに住民の安全を考えるならば、それがいいのかもしれないが。
モリブスでの情報収集は、これで難しくなった。戻ったらすぐに出なければならない。
ブレイズへの報告が、何とかできるかどうかか。

85以上で追加イベント

※追加イベントなし

集会が終わり、住民は去っていった。残ったのは、私たち3人と一族3人だけだ。
私はエリックに呼び掛けた。

「失礼します。……ブレイズに本件の報告をする時間を頂けませんか」

「その程度なら良かろう。どうせモリブス近くは通る。10の刻にアングヴィラに向かう街道にいればよい」

エリックは頷いた。帝国の残党やジャックなど、気になることは複数ある。何より領事府の真意を知りたかったが、それは次の機会か。

60以上で追加イベント、90以上でもう一つ追加



※追加イベントなし

「諸君とはここまでだ。また会うこともあるだろう。……健闘を祈る」

3人は館の中に入ろうとする。何か言い残したことはないか?

1 ジュリアンにアイテムを頼む
2 ジュリアンにアンバライトの生産を頼む
3 エリックにケインの弱点を聞く
4 コーウィンにダリオについて聞く

安価下5多数決、考察必要

「……ジュリアン。一つ頼みがあります。今の私たちでは、ケインと戦うには心許ないのが現状です。
ましてベネディクトには、勝てる気が全くしない。何か力になるものはありませんか」

ジュリアンは思案している。

01~30 今すぐは無理だ。……次会った時には用意しておく。
31~60 分かった。少し待て。
61~90 分かった。少し待て。……それとその手甲もだ。お前に合うよう調整してやる。
91~99 分かった。……ダナと言ったな。その娘も呼んでこい。

「分かった。……ダナと言ったな。その娘も呼んでこい。こういうこともあろうかと、お前らに合う武具を一通り用意はしておいた」

※50以上で追加イベント

※追加イベントなし

半刻後にとのことだったので、私は村の入口に来た。村の家々は、急な移住の準備で慌ただしい。
しばらく探していると、山の方に3つの人影を見付けた。

「あっ、シデ!!無事だったんだね!!」

心底嬉しそうなダナの声が響くと、向こうから彼女が駆け付けてきた。
私に飛び付くと、しばらく胸に顔をうずめて顔を見上げた。

「怪我はないみたいだね。ミドルが少し擦りむいてるぐらい?」

「ああ、荒事なく上手く収まったよ。……ただ、明日アングヴィラに戻らねばならなくなった。ついてきてくれ、歩きながら話そう」

#########

私はダナたちにエリックとの1件の話をした。情報が多く、上手くまとめられたか自信がないが、彼女たちは驚きながら――フローラだけはほぼ平然としていたが――私の話を聞いていた。

「それじゃ、エリックとの停戦はなったけど、村の人の安全のために移住しなきゃいけなくなった、と。
確かにシデがいた方が安全で確実だけど、随分急だね。……まだモリブスにも用はあったのに」

「ああ。ただ、ここに残れば残るほど、危険も増す。……領事府が、完全な味方と言い切れなくなった以上、エリックの判断にも一理はある」

「そうか……。サーリャさんとかの話はまた次かな。ナーミはどうするの?」

ナーミは少し考えている。

※50以上でイベント、ファンブルなし

「私も行くよ。一応、魔候国の王女としての役割もあるし。主戦派がいなくなった今なら、多少は耳を傾けてくれる人も増えているかもしれない」

「ありがたい。道中は多分安全だが、ケインの追手が来たならば面倒だ。……さすがに多勢に無勢とは思うが」

「まあそんなわけで。ダナ、よろしくね」

ダナとナーミが握手した。その時、ジュリアンが現れた。肩に大きなバッグを抱えている。

「呼んだようだな。では、僕とコーウィン兄からの餞別だ。……一応、エリックの分でもあるらしいがな」

ここまで。本スレでギリギリ武具紹介ができるかどうかですね。
神器が出るかは運次第ですが、割と大盤振る舞いになります。多分。

なお、手甲の調整は次回以降に回されました。念のため。

再開します。

「……まずは、こいつだ」

01~33 上位遺物級(3000マドル)
34~66 最上位遺物(5000マドル)
67~90 準神器級(7000マドル)
91~99 神器(10000マドル~)

ゾロ目は一つ上のランクとして扱います。

ジュリアンが取り出したのは、手袋のようなものだ。甲の部分は金属で覆われている。

「『カンベレグ』、だ。魔法の威力を高めるだけでなく、麻痺や朦朧への耐性もある。
ひ弱な魔術師に向いた防具だ。そこのジャックの弟子には丁度いいだろう」

ジュリアンは手袋をライラに渡した。
半信半疑で着けたライラだが、すぐに「うわ、これ凄い!」と声を上げた。

「魔力の伝導が滑らかに手に伝わるよ!これなら魔術を楽に撃てそう!ありがとうございます!」

※「カンベレグ」
HP+15、知力、耐久力+2、魔法ダメージ+20、全ダメージ軽減15、コンマプラス修整10

「次は……これだな」

01~33 上位遺物級(3000マドル)
34~66 最上位遺物(5000マドル)
67~90 準神器級(7000マドル)
91~99 神器(10000マドル~)

ジュリアンが取り出したのは……

01~50 軽そうな鎧だ
51~99 見たことがない筒状のものだ

クリティカル、ファンブルなし
00の場合神器に格上げ

ジュリアンが取り出したのは、軽そうな鎧だ。

「元々はジュリア用にと作っていたものだ。サイズが合わなくなったので調整しようと思っていたが、折角なのでね。
単に身の守りを固めるだけじゃない。こいつにはある仕掛けがしてある」

「どういうものなんですか?」

ミドルが訊くと、ジュリアンは面白そうに笑った。

「君が興味を持つと思っていたよ。戦闘中一度だけ、致命傷を肩代わりするのさ。厳密には、こいつが造り出す幻影が、だけどね。だが、過信はしない方がいい」

鎧はミドルに手渡された。

「工匠ジュリアンの軽鎧」
HP+30、筋力、器用さ、耐久力+3、全ダメージ軽減35
特殊能力「身代わり」:致死ダメージ発生時、一度だけ無傷で離脱しカウンターが発生する

「あとは、これだな」

01~33 上位遺物級(3000マドル)
34~66 最上位遺物(5000マドル)
67~90 準神器級(7000マドル)
91~99 神器(10000マドル~)

ジュリアンが取り出したのは……

01~50 片手剣だ。
51~99 鎧だ。

クリティカル、ファンブルなし
00の場合神器に格上げ

ジュリアンが取り出したのは、片手剣だ。……どこにそんなものが入る余裕があるのだろう?

「『ソウルソード』だ。魔法剣士向きの代物と言えるな。試しに持ってみろ」

鞘から抜かれた剣は闇の中でも薄緑に輝いている。ダナが持つと、それは僅かに輝きを増した。

「確かに凄い魔力を感じるけど……これがどうかしたの?」

「雷術をその剣にかけてみろ」

「ええっ!?できるのそれ……」

ダナは言われた通りにすると、剣が雷を帯びた。

「斬るだけでなく、魔法も同時に叩き込めるようになっている。ただ、調整が不充分で使えるのは戦闘1度につき1回だけだ。使いどころには注意しろ」

※「ソウルソード」
HP+10、腕力、知力、魅力+2、ダメージ修整+20
特殊能力「魔法剣」:斬撃に魔法の追加ダメージ(基本ダメージがコンマ下一桁×x+腕力×x+コンマ下2一桁×y+知力×y+20になる)
連撃では2度判定(発動1度でカウント)
使用制限、戦闘1回(ミスはカウントせず)

「最後はこれだ」

01~33 上位遺物級(3000マドル)
34~66 最上位遺物(5000マドル)
67~90 準神器級(7000マドル)
91~99 神器(10000マドル~)

昼に再開&新スレ立てます。

ジュリアンは……

01~50 鉄の輪を取り出した。
51~99 靴を取り出した。

クリティカル、ファンブルなし
88、99、00のみ神器に格上げ

……?懐で何かが壊れた音がした。ふと見ると、ボタンが粉々になっている。

ジュリアンが取り出したのは……厚手の服だ。
……ここから見ても分かる。あれは、ただの服ではない。

「シデ、だったな。君にはフィンゴルの手甲と対になるこれを用意しておいた。
『破壊神シヴァのジャケット』。神器が一つだ」

神器!?……これがか。並々ならぬ魔力を感じる。服を手渡され、私は軽く身震いした。
ジュリアンが頷く。

「まだ調整は済んでいないが、それでも充分だろう。太古、帝国にいたある格闘家――名はクウと言ったか――奴のために作ったものだ。使いこなせるかは君次第だな」

クウ?伝説の格闘家だ。一人で魔候国の軍勢1万人を撃退したという逸話すらある。教団の修行僧の技にも、彼の技術が数多く導入されていると聞いた……。その男の武具か。

「……恐悦至極です。この恩は、必ず報います」

私は跪いてその服を受け取った。

※「破壊神シヴァのジャケット」
HP+50、腕力、器用さ+4、ダメージ修整+10、全ダメージ軽減40、コンマプラス修整10
常時攻撃回数2倍、朦朧判定の始動が50以上に、秘孔ヒット時のダメージ乗数が×4

ん?これってカフスボタン効果ってこと?それとも純粋にラストだけボーナス?

以上です。以下は次スレで。

出ましたね、ぶっ壊れ神器。元ネタ再現ですが、これを修行僧が持つと…

>>984
ボタンを持つのはシデなので、こういうことになっちゃったわけですね。
ある意味狙ったようなタイミングです。コンマ神怖いですね。

この後大ミッションの成長分もあるのにやべーな。まぁここまで幸運なら思う存分チートしてもらいたい

このスレの残りはどうする?小ネタ?

これでやっとランダムなら4人がかりで勝てるかもくらいか?成長目的で殺しあわない程度の手合わせイベントとかあったら面白そうだなー

>>988
小ネタ…何かありそうですね。

1 クシャナ、ちびっこカップルに振り回される
2 ネモさんのモリブス生活
3 マリアさん奮戦記

この辺りでしょうか?

>>989
見た目以上にシデがぶっ壊れてますので、運次第で一人で勝てます。

新スレ立てました。

【コンマ】崩壊した世界を旅する8【安価】
【コンマ】崩壊した世界を旅する8【安価】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1492486384/)

テンプレは夕方以降に。

以下、雑談スペースです。ご自由にどうぞ。
小ネタは余力があるとき本スレでやるかもしれません。

余談。キャラの見た目イメージですが……作者的にはこんな辺りです。

・エリック…少し若い大魔王バーン(老)
・フローラとデアドラ…妖艶なお姉様キャラ…あまりピンと来てないですが「氷の微笑」の頃のシャロン・ストーン?
・ジャック…少し背を大きくして老けさせた色黒の飛影
・ナーミ…ワンピのナミを色黒にした感じ(元ネタ準拠)

・現在の大ミッション

※レッドドラゴンを倒せ
…廃村ペラにいるレッドドラゴンを倒す(ミドルがパーティにいればボーナスあり)
※審判の石を探せ
…聖地ウィルコニア(第四十五階層)にある審判の石を入手
※サーリャの仇を取れ
…サーリャのパーティの殺害犯を倒し、モリブスにいるはずのサーリャに報告する(アーバインは死亡済み、ザッシュは生存)
※ベネディクトの野望を砕け
…「一族」ベネディクトの撃破
※ブランドを倒せ
…「一族」ブランドの撃破
※「モリブス襲撃犯を追え!」
…モリブス襲撃犯を捕縛、ないしは殺害
※「3体の『作り物』を倒せ!」
…アイ・ゴエイモン、覇者ラウ、超人ロークの撃破
※「第二十四階層を踏破せよ」
…第二十四階層にいるという大男を撃破、謎を解明
※「ケインを討伐せよ」
…「一族」ケインの撃破

誤爆してますね。すみません。

埋めついでに。シデの神器の真のヤバさは素の器用さが15以上になったとき発揮されます。
……まだ5だから遠いのですがね。

元ネタではシヴァジャケは修行僧で確実に入手できる凶悪装備です。
こいつのおかげでラスボスもずっと俺のターンでフルボッコできる代物となっております。

というわけで、次スレもよろしくお願いします。

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