【コンマ】崩壊した世界を旅する4【安価】 (1000)

コンマによる判定と安価による選択で、崩壊した世界を旅するSSです。
結末はあなたの選択、そしてコンマによる運で決められます。

最終目標はストーリーの展開で変わります。デッドエンドも当然あり得ますが、一応できうる限りキリのいいところまではやるつもりです。
なお、スレ主は主にスマホから打つため、進行が遅くなりがち&まとまった投下がしにくい点ご容赦ください。

>>2以下、基本的なルール説明とキャラ設定、現状説明になります。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1487342414

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1488424313

ルール設定

コンマは二桁で判定します。数字が小さいほど悪く、大きいほどいいものとします。
また、ゾロ目発生時には特殊イベントが発生します。数字が小さいほど不運なイベント、大きいほど幸運なイベントになります。
例えば50以上で成功判定の場合、55だとちょっとしたボーナス付き、99だと状況を一変させる大ボーナス付きの何かが起きます。逆もしかりです。

なお、00のみ特殊イベントが起きます。直後にコンマの偶奇で再判定し、奇数なら0、偶数なら100で判定します。
ともにストーリー進行を激変させる何かが起きます。

また、安価はストーリーの分岐点で発生します。
賢明な選択か否か、よく考えて選んでください。場合により多数決を取ることもあります。

ルール説明2

旅は地上にあるいくつかの町と、その近郊にあるダンジョンで行われます。
町でのイベントや聞き込みが、ダンジョン攻略の糸口になることもあるかもしれません。
一応ダンジョン踏破は最終目標に入ります…が、かなりの困難を伴います。もちろん、御約束の大ボスもいます。

イベントを通してキャラクターは成長します。強力な武器や防具も手に入るかもしれません。
仲間やヒロインとの交流を通して、世界崩壊の謎を解き明かしてください。

シデ(主人公、29歳翼人)

HP 94
筋力 7
知力 9
器用さ 4+4
賢さ 16
耐久力 10
魅力 11+4
職業:モンク

特徴:
・朦朧打撃…
命中判定クリティカルか、ダメージ判定時コンマ60以上で発動。次の一撃が無条件で当たる。
さらにその際のダメージ判定コンマが40以上なら継続。

・秘孔ヒット…
ダメージ判定コンマゾロ目で発動。ダメージが通常の×3に加え、朦朧打撃が強制発動。

・鋼体術(条件:賢さ7以上)…
不意討ちでない限り攻撃と防御にボーナス

・治癒術(条件:賢さ5以上)…
階を一階降りるごとにHP10回復

・高速治癒術(条件:賢さ13以上)
ターンを一回飛ばし、対象のHPをコンマ下一桁×3+賢さだけ回復

・破邪術(条件:賢さ10以上)
念を込めた拳で死者・悪魔系に追加ダメージ(コンマ下一桁×5+筋力×4)

・集気弾(条件:賢さ15以上)
気の塊を投げつける。遠距離攻撃、朦朧打撃、武器・防具のダメージ補正対象外。秘孔ヒットは乗る(コンマ下一桁×5+賢さ×5)

装備:
神器「フィンゴルの手甲」
器用さ、魅力すべて+4、ダメージ軽減20(重複可)、与ダメージ修正+35、コンマ判定10、朦朧修正60以上で発動(継続判定は40以上)

守護のヘアバンド(ダメージ軽減10)

シデ背景概略

・ユングヴィ教団上位幹部の息子。14の時に災厄の日に遭遇、奇跡的に難を逃れる。
・その後修行や治癒のため司教に付き従っていたが、司教の死により5年前よりアングヴィラに。
・アングヴィラに来た当初穴に潜ったが、第一階層でエルダードラゴンに遭遇。パーティが全滅する中、生還。
・その後は冒険者の治癒などで生計を立てる。
・酒は宗教上の理由であまり飲まない。食事もそれほど気にしない。
・性格は生真面目。慈悲深く、聖人とも言えるほど。半面、お堅い人間とみられがち。実際その面はある。
・女性関係にも真面目。宗教上の理由で遠ざけてきたが…?

ダナ(20歳女性、人間)

HP 159
筋力 11+2
知力 11
器用さ 12
賢さ 8
耐久力 8+1
魅力 12
好感度 146
職業:勇者の娘

特徴:
・魔法…
火、氷、雷術の3種が可能。使用可能回数は5回。
ダメージは火、氷がコンマ一桁×3+知力×3
雷がコンマ一桁×4+知力×4
ただし、特効ありのため、使い分けが重要。

装備:
フォラスギル(筋力+2、物理ダメージ補正10)
大地の鎧(耐久力+1、ダメージ軽減10)
ダリオのヘアバンド(基本コンマに20のプラス補正)

ダナ背景概略

・穴深層に到達した勇者「ダリオ」の一人娘。一人称は「ボク」。基本元気で前向き。
・5歳の時災厄の日に遭遇。父とともに難を逃れる。その後は母と祖母のいる村に預けられて育つ。
・最近肉親が病で相次いでこの世から離れ、父の後を追って穴に向かった。
・ダリオは災厄の日の後、穴に潜ったが「死んだ」(コーウィン)。
・酒はよく飲む。食事は基本大食。
・身長は162程度。B~Cカップ。体重はそこまではないが、基本筋肉質。なお、シデは182で75キロほど。
・最近シデに告白した。

ミドル(男性、15歳)

HP 71
筋力 7+2
知力 12+2
器用さ 5+2
賢さ 7
耐久力 6+2
魅力 5+2
好感度 64

装備:
「吟遊詩人フーリのブーツ」知力、魅力+2、ダメージ軽減5
小剣「ペネトレーター」
腕力、器用さ、耐久力すべて+2、HP+30
命中補正10 ダメージ補正20
遠距離攻撃可(命中基準100)

特徴:
・良成長…
ミッション達成時のポイントにボーナスあり。

ミドル背景概略

・アングヴィラとテルモンの中間の村ペラ出身の15歳。ごく普通の少年。身長は160ほど。筋肉はないが、成長期はこれから。
・ペラがレッドドラゴンに襲われ、仇を取れる冒険者を探しにアングヴィラを訪れた。
・基本真面目。若干守銭奴の気あり。
・最近酒を初めて飲んで主にライラにいぢめられたが、記憶は今のところ飛んでいる。
・何やらライラに頭が上がらなくなっている様子。

中断します。

ライラ(女性、21歳人間)

HP 116
筋力 4
知力 13+2
器用さ 6
賢さ 7
耐久力 8+4
魅力 7+1
好感度 75

特殊能力 闇魔術
・闇で目眩ましができる。近くにいるものを巻き込めば不意討ちが可能。あるいは逃走判定に大幅プラス
・生命力吸収 触った相手から生命力を少し吸収(コンマ下一桁×2+知力)
・闇弾 遠距離から闇の弾を発射、ダメージは小さい(コンマ下一桁×2+知力)。判定成功で目つぶしの追加効果。
・闇吸血(最大2体を対象に盲目+ダメージコンマ下一桁×3+知力×3、かつダメージ÷5だけ回復)

装備:
「魅惑のワンド」 知力+2、魅力+1
軽鎧「ヒムリング」耐久力+4、ダメージ軽減25

ライラ背景概略

・本人曰く「駆け出し魔術士」。ただ師匠は「影のジャック(別名シャドウ)」と呼ばれる大物魔導士であり、才能はある模様。
・師匠からの命令で「『怪竜ガチャ』を倒せ」と言われている。
・その他の背景は現在不明。
・身長166ほど。体重は多分50台前半。ゆるふわ金髪Eカップと男が好きそうなルックスとスタイルだが、酒豪であり酒乱。
その手の経験がどこまであるかは現在不明。
・最近ミドルを酒の勢いでいぢめた。
・ミドルを尻に敷く感じにいつの間にかなっている。恋愛感情があるかは不明。
・シリアスな時は口調が間延びしなくなる。

・ミッション

ストーリー進行に関わる「大ミッション」と、ダンジョンを潜る上で発生する「小ミッション」があります。

ともにクリアすればステータスの底上げやアイテムの支給がありますが、当然大ミッションの方が大きな果実を得られます。
ただし、果実はミッションクリアの度合いに比例します。その過程で何かしらの犠牲や損失があれば割り引かれますし、逆に想定以上ならボーナスがあります。

小ミッションは穴5階層ごとに必ず発生するものです。通常より強い「名前付き」の魔物が、行く手を遮ります。
強さはコンマ次第です。手の付けられない怪物が出るか、雑魚より少し強い程度か。完全に運です。
逃げてもストーリー進行には基本的には無関係です。倒せば旨みがある宝物が入手できるぐらいです。
ただ、後半以降は撃破が絶対要件になる敵も出る、かもしれません。小ミッションのクリアが大ミッションの(あるいはストーリーそのものの)クリアに直結する可能性もあります。

ミッションクリア後は、内容に応じ成長ボーナスがあります。コンマで伸び幅を決めますが、ゾロ目なら追加の成長機会もあるかもしれません。
逆に言えば、ミッションクリア以外に成長機会はありません。雑魚撃破で成長することもゾロ目時などあり得ますが、基本はミッション達成の時だけです。
なお最大の20までステータスが上がることがあるかは謎ですが、上がった場合はあるボーナスを用意しています。

好感度はミッション以外でもイベントで上下します。コンマより、適切な行動を取ったかどうかが大きいかと思います。慎重に判断してください。
なお、0でパーティーから離脱します。復帰可能性は基本ありません。シデの場合、余程相性が悪い相手でなければ0まで行かないとは思いますが。
200まで行ったキャラの好感度はそこで固定です。ストーリー次第ですが、あまり一気に上げることはしない方針です。せいぜい一桁ずつでしょう。

問題となるのはキャラロスト。仲間キャラが誰かにもよりますが、ステータスダウンが発生する可能性が高いと思って下さい。その他、もろもろ不利な何かが生じます。

デッドエンドは一部例外を除いて大きなペナルティーを課します。
具体的には

・重要アイテム、装備の消失
・ステータスの大幅ダウン
・好感度の大幅ダウン

のいずれか、または複数です。

このSSはデッドエンドを複数回通ることを前提にしていません。逆に言えば、正しい選択のヒントは必ずどこかにあります。バッドエンド埋めの感覚で選択するのはお薦めしません。

また、安価下3ではなく安価下5、ないしは7の場合は重大な選択です。
考察を書いた方がいいかもしれません。(というか作者も知りたいところです)

・ダンジョン

1階層ごとに、雰囲気チェックをコンマで行います。言うまでもなく0に近ければ危険で、100に近ければ安全です。
危険だからといって実入りがあるわけではありません。通常より強い魔物を倒して、良い宝物が見つかる可能性はありますが。
また、安全ならとっとと下に行くことをお薦めします。ローリスクローリターンなのです。

ゾロ目なら、その階には何かがあります。あるいは誰かがいます。
強大な魔物とセットで強力な遺物がある宝物庫があるかもしれないですし、ストーリー進行を左右する重要人物がいるかもしれません。

危険な階と分かれば即離脱が大事です。危険に巻き込まれる前に逃げましょう。
なお、帰還のルーンは複数持ち歩くことを強くお薦めします。なくなった場合、徒歩で上に戻るか、ダンジョン内でルーンを見つけるかしないとなりません。浅い層ならまだしも、深層では致命的です。
帰還のルーンは道具屋で比較的安く買えます。最重要アイテムと心得ましょう。

・現在の大ミッション

※マリアをモリブスまで護衛せよ
…マリアをモリブスまで護衛する
※レッドドラゴンを倒せ
…廃村ペラにいるレッドドラゴンを倒す(ミドルがパーティにいればボーナスあり)
※審判の石を探せ
…聖地ウィルコニア(第四十五階層)にある審判の石を入手
※サーリャの仇を取れ
…サーリャのパーティの殺害犯(帝国関係者、ザッシュのみ確定)を倒し、モリブスにいるはずのサーリャに報告する
※ベネディクトの野望を砕け
…「一族」ベネディクトの撃破

・その他登場人物

・エルヴィン…
アングヴィラの村長。見た目は30代だが、実年齢は60過ぎのエルフ。大陸南西部のトリス森王国出身。

・エイラ…
ユングヴィ教団の元シスター。戒律くそくらえな豪快ばあさん。

・ハーニス…
医師。元ズマ魔侯国の出らしく、シデにはやや複雑な感情あり。

・ゴラフ…
ギルドハウス主人。元冒険者で、料理が上手い。懐が深く剛毅な禿中年。

・ダリオ…
ダナの父で「勇者」。災厄の日以降消息不明。コーウィン曰く「死んだ」。
40年ほど前の「へイルポリスの惨劇」の生き残りであるらしいが?

・影のジャック…
ライラの師匠(魔族)。現在モリブスに居住?魔侯国に反発したレジスタンスで、ダリオやシデの父とも面識があった。

・ネモ…
第一階層で会った胡散臭い中年男性。ジェスタル帝国の近衛騎士団長。圧倒的魔力を備える。

・ザッシュ…
第八階層で会った糸目の青年。ジェスタル帝国の鎧を着ている。サーリャのパーティの殺害実行犯。
ジェスタル帝国関係者。ネモいわく「殺人狂の嗜虐趣味者」。

・アーバイン…
ジェスタル帝国関係者。サーリャのパーティの殺害実行犯。

・クシャナ…
ジェスタル帝国近衛騎士。女性。茶色と白髪の混ざった髪、右目に眼帯。

・ジュリアス皇太子…
帝国残党一派の首魁。王家の血を引いているらしいが?

・アンリ…
故人。帝国皇弟の息子。ネモにより殺害。

・マリア…
帝国皇弟の娘。アンリとは腹違いの兄妹。モリブスに逃亡中。

・ジュディ…
故人。ジュリアス皇太子のお付き。何者かにより殺害。

・サーリャ…
ザッシュとアーバインに襲われ瀕死の重傷を負ったシーフ。現在モリブスに向け移動中。

・キルト・ウルファの娘…
「穴」に消えた父親の手掛かりを探している。

・ジェイクとリリア
食堂で出会った馬鹿ップル。「穴」で行為に及ぶなど節操はないが、腕は一流。
モリブス領事府のエージェントとしてドラゴン襲来事件を調べる、2人組の冒険者。

・コーウィン…
ギルドハウスで出会った男。「一族の第四位継承者」と名乗り、穴の管理者を自称する。圧倒的圧力と力量を備え、数万年を生きる人外。
ダリオの育ての親であるらしいが…?地上争覇のためにユングヴィ教団を作り出し、1000年に及ぶ三つ巴の争いを始めた張本人の一人。

・ランダム…
第十二階層で出会った男。「一族の第十位継承者」であり、「一族」でありながら人として悠遊と生きるつかみどころのない男。
酒を愛してやまない世捨て「一族」。王位争奪争いには全く関心がない。

・ベネディクト…
第十三階層で出会った「一族の第一位継承者」。最強の怪物の作成を続けるマッドサイエンティスト。
実は自分が作った怪物で「一族」の皆殺しを企んでいる。コーウィン、ランダムとは敵対関係にあり、
シデたちパーティとも敵対している危険人物。

・ジュリアン…
帝国の後ろ楯の一人で、帝国一派の黒幕?

用語集

・災厄の日…
15年前に世界をほぼ滅ぼした出来事。詳細は一切不明。死者には外傷がなかったとされるが?

・穴…
ダンジョン。恩恵と災いを生み出すすべての源。多くの冒険者が挑み、散っていった。なお、人間による最深到達は第三十二階層とされる。

・へイルポリスの惨劇
40年ほど前にユングヴィ教団、ズマ魔侯国、ジェスタル帝国3か国の国境付近にある独立貿易都市「へイルポリス」が滅ぼされた事件。
大量のドラゴンが街を焼き尽くし、ドラゴン自らも炎に焼かれたとされるが、原因は不明。

・一族
「アンバーの一族」とも言う。穴の管理者で、空位の王位を巡り1000年争っている。王位継承者は以下の通り。
ベネディクト、ジェラード、エリック、コーウィン、ケイン、ブランド、フィオナ、ジュリアン、ブレイズ、ランダムの計10人。
地上の制圧か、他の一族皆殺しが王位に就く条件。

・神器
「一族」特効の凶悪な武器・防具。現在シデの「フィンゴルの手甲」、コーウィンの「グレイスワンダー」がある。

・アンバライト
魔力を込められた石で、時間とともに中の魔力が増え続ける魔石。輝きが最高潮に達すると、ドラゴンが招かれるとされる。
ペラはこれで滅ぼされた。また、アングヴィラ側の穴入口付近にも仕掛けられ、深層からドラゴンを呼び寄せようとされた節がある。

・アングヴィラ
大陸北部の人口1000人足らずの街。これでも世界3位の街。
ユングヴィの影響がやや強いが、基本は平和。

・テルモン
大陸北東部の都市。人口は現在不明だが、かなり規模は大きい。
ジェスタル帝国の影響が強いとされる。

・モリブス
大陸南東部の都市。規模はテルモンと同規模。
ズマ魔侯国の影響が強いとされる。

持ち物
シトロリンゴ 3個(かなり熟している)
身体増強薬(ミドル所有) 3本
隠密の数珠×4
「電話」アンリとマリアのものと、コーウィン配給のもの計3機

テンプレ以上です。2200までには再開します。

再開します。

4人に追い付いたのはそれから1刻ほどしてからだった。空は茜色に染まっている。
事の顛末を告げると、まずは安堵の空気が流れた。

「まあ、シデなら大丈夫とは思ってたけど。でも良かったね」

ダナがマリアの背中をぽんと叩いたが、彼女は晴れぬ顔のままだ。

「……ただ、まだ私は追われているのには変わらない。ザッシュは危険よ。あなたたちが考えるより、ずっと」

ネモは「あれ以上はそうはいない」とザッシュを評していた。何より「相性が悪い」と彼ですら戦闘を避ける点はかなり気になる。

「一応、私たちの場所は奴には正確に分かってないはずだ。ただ、モリブスに向かっているのは把握されている。宿場町と森での待ち伏せは、最大限警戒すべきだろうな」

まだ先は長い。幸い、ザッシュを倒すのは認められた。
裏を返せば、どう不意を突くか。それ次第だ。

########

夜営は男女二つのテントに分かれた。無論、交代で警戒は当然のことだ。
シトロリンゴが腐りかけていたので、皆で食べた。強壮効果もあって、疲れはさほどでもなく済んだ。

女性陣のテントではささやかな酒宴が開かれていたようだ。酒豪のダナとライラに対し、マリアはあまり飲めないのかすぐ寝てしまったようだ。色々あった、精神的な疲れもあったのかもしれない。

##########

翌朝。「深酒は禁止です!」と散々ミドルが言ったのもあって、3人ともすっきりとした目覚めだったようだ。
ただ、「流石に風呂には入りたいわね」とのマリアの愚痴はもっともだ。宿場町であるサラス、ポルーダ、イスパファンは危険ではあるが、泊まった方がどうも良さそうではある。

朝起きて、まずはザッシュの居場所を確かめる。

01~10 サラスにいる
11~20 ポルーダにいる
21~30 ポルーダの先にあるアーデンの森にいる
31~99 第十八階層にいる

「ザッシュはまだ第十八階層だな」

今はまだ待ち伏せされてはいないようだ。ただ、アーバインとザッシュの部下と思われる少女がいる可能性は、全く否定できない。何にせよ、油断はできない。

##########

夜営を片付け、歩を進めることにした。相変わらず見晴らしのいい平坦な道だ。

01~10 また誰かにつけられている
11~30 横の草むらから魔物の気配がする
31~70 何事もなく時間が過ぎた
71~97 途中、旅人とすれ違った
98、99 見知った誰かがいる

日が高く昇った頃。モリブス側から歩いてくる三つの人影が見えた。
一瞬身構えたが、50ミドほどの距離になり顔が分かるようになると、マリアが無言で首を振った。帝国一派では、どうもないようだ。

さらに距離が近付く。そこには……

01~15 柄の悪そうな中年の男3人がいた。
16~40 商人風の男とその妻、小さな息子がいた。
41~70 男と女二人の冒険者がいた。
71~90 ユングヴィ教団の服を来たシスター3人だ。
91~98 魔族の男にエルフの女、その娘とおぼしき一家だ。
99   妖艶な金髪の女性が精悍な男二人を連れている。

近付いてきたのは、若い男と女二人の冒険者だ。男はかなり整った顔立ちをしている。
近付いてきた時、女二人は何やら言い争いをしていた。小柄だが豊かな胸を持つ茶髪の女が、ほっそりとした長身の黒い長髪の少女に食って掛かっている。男はおろおろとするばかりだ。

「なんだか楽しそうだねえ」

ライラがにやにやしている。大方、男を巡る小競り合いか何かなのだろう。
彼らは私たちに気付くと、ばつが悪そうに急遽停戦することにしたようだ。小柄な女がはははと笑いながら「こんにちはー」と会釈してきた。

「どうも、こんにちは。モリブスからですか?」

「ええ、アングヴィラに向かおうと思ってまして」

少しぐらいなら立ち話はできそうだ。

1 なぜアングヴィラに?
2 モリブスの様子はどうですか?
3 サラスに何か変な様子はありましたか?
4 何を言い争ってたんですか?

安価下3多数決

「モリブスの様子はどうでしたか?」

「どうでしたか、って、ねえ……」

茶髪の女が、戸惑ったような声を上げた。

「彼ら、ずっとアングヴィラにいたんだと思いますよ。多分。知らなくて当然……」

「あんたは黙ってて!分かってるわよそのぐらい」

女はむくれている。男が困ったような顔で笑いながら間に入った。

「あー、ごめんなさい。この二人、いつもこうなんですよ」

「で、私たちもこれからモリブスに行くんですが、何かあるんですか?」

「えっと、それがちょっと困ったことになり始めてて。領事府と魔族の小競り合いが起きてるんですよ」

男が言った。魔族?そういえばモリブスはズマ魔候国の領土だった。住民にも数は少ないが魔族がいる。
あまりよく思われていないだとか、差別がはびこっているとは聞いたが。

「魔族が何かやらかしているんですか?」

「要は、もっと発言権をくれってことらしいですよ。現状、貧しい魔族は多いですし。で、過激派が領事府を襲撃しようとしたりしているようで」

魔族は数こそ少ないが、強大な戦闘力を誇る。暴徒となれば、数人でも対処は簡単ではない。

「治安が悪くなっている、そういうことですね」

「それだけならいいんだけどね。そこのノッポ、ユングヴィ教団なわけだけど最近布教がうるさくてねえ。これがまた、領事府も魔族も嫌がってるってわけ」

「私は神の教えを説いているだけです!……でも、ちょっと枢機卿のやり口は強引ですけど」

枢機卿?教団の主だった幹部は、父含めてほぼ死んだと聞いている。大司教もこの世にないなか、布教に力を入れられるような幹部がまだいただろうか?

「実は私もユングヴィ教団の修行僧なのですが、枢機卿とは?もう随分と、教団から離れて自らの信仰のみに生きてきましたから、事情は疎いのです」

「そうなのですか!驚きました、しかも翼人とは!ユミナ様以外に始めててお目にかかりました。
教団の皆も、さぞかし喜ばれるでしょう。教団にとって、翼人は特別な存在ですから」

黒髪の少女が、私の手を取って笑顔で飛び跳ねた。
……茶髪の女はもちろん、ダナも冷たい目で見ている。

「それはともかく。枢機卿とは初耳です。どなたですか?」

「レイズ倪下です。一年ほど前にモリブスに来られ、様々な奇跡を起こされました。今でも病んだ方、旅で傷ついた方を絶えず癒されてます。……が」

少女は曇った顔だ。

「奇跡を受けた方に、多大なお布施と教団入りを強制してくるのです。私はそういうのが嫌で、この方――アレス様についてきたというわけです」

「ついてきた、じゃないでしょ!押し掛けたが正しい言い方よね?アレスぅ」

アレスと呼ばれた男は、はははと困ったように笑うだけだ。

「ともあれ、その枢機卿のせいで教団は混乱しているわけですね」

「ええ。レイズ様のおかげで一気にこの一年でモリブスの教団は拡大しました。でも、逃げる人も多いですね。私もそうですし、領事府に逃げ込む人も多いと聞きました」

黒髪の少女は話した。教団と領事府と魔族。なかなかモリブスも面倒に巻き込まれているとは言える。

90-賢さ(16)×5=10以上で成功

83…成功

ん?何かおかしい。コーウィンの言葉を思い出す。

『ブレイズはモリブスで布教活動している』

これは……!?レイズとは仮の名だろう。恐らくは、ブレイズその人。そうでないにしても、ブレイズに近い存在なのは濃厚だ。
向こうに着いても、気は抜けそうもない。

「『影のジャック』に会って、サーリャにも会ったら、長居は無用かもね」

ダナが囁いた。確かに私たちの目標は、あくまでも下に潜り「審判の石」を手にすることだ。下手にモリブスに残るより、余分なトラブルを避けるのは手ではある。

ただ、その前にまずは帝国だ。追加で何か質問できるだろうか?

90-魅力(15)×5=15以上で成功

95…成功

「それと、話は変わるんですが。サラスに何か変な様子はありましたか?」

01~20 変な男がうろついていましたね。
21~40 褐色の肌の女の子が、何か探しているようでしたね。
41~98 特に何も。
99   変な男が酒を飲んでました。

「特に何も。ごく普通だったよね」

女と少女は頷いた。サラスには、まだ追っ手はいない可能性が高そうだ。

「アングヴィラに行かれるなら、ギルドハウスを訪ねてください。マスターのポークチョップは、かなりいけますよ」

「ありがとうございます。では、そちらもよい旅を」

私たちも先を急ぐことにした。

ここまで。一転して平和…になるのでしょうか。

それにしても山中は強かったですねえ。シデ君にあの左コークスクリューを再現させたいですが、多分筆力がないので無理です。

再開します。

##########

道中は二、三度アングヴィラに向かう商人とすれ違った程度で、特に何事もなく過ぎていった。

マリアも多少だが打ち解けたようだ。年齢はダナより1つ下の19、死んだアンリとはわずか3ヶ月違いだったらしい。
「兄さんというより、友達というか、そんな感じだったな」と寂しそうに話していた。
アンリの言葉からすると、ひょっとすると男女の想いに近いものもあったのかもしれないが、そこは黙っておいた。

何度か小休息を取りつつ、サラスに近付いたのは夕刻だった。「これでちょっとはゆっくりできるねー」とはしゃぐライラに、ミドルが「お酒は禁止です!」とにらみを効かせている。

一応念のためザッシュの居場所を調べてみたが、まだ第十八階層のままだった。それに少し安堵しながらも、サラスに入ることにした。

##########

サラスは家がわずか7軒の小さな宿場町だ。うち、宿屋は3つ。残りは食材を作る蓄農家だ。
ただ、災厄の日以降土地は随分と痩せている。農作物を育てるのは、年々大変になっているとミドルがこぼしていた。
私たちは宿屋の中で一番新しそうな宿を選んだ。一階が食堂になっているらしく、少し早めの夕食をとることにする。

20以下で追加イベント

※追加イベントなし

夕食は質素な野菜スープに鶏のソテーだった。薄味で美味しいとはお世辞にも言えないが、やむを得ない。

旅程は順調ならばあと5日ということになる。ポルーダの前に一度夜営し、そこからポルーダ。アーデンの森をどう抜けるかだが、これは思案のしどころだ。
イスパファンまで来てしまえば後は何とかなりそうだ。モリブスなら身を隠す場所はそこかしこにある。

95以上で追加イベント

※追加イベントなし

私たちは男女に分かれて部屋を取った。一応念のため、夜営の時と同じように廊下に誰かがいるようにしておいた。女将からは訝しがられたが、仕方ない。
幸いにして、この日も襲撃はなかった。

##########

「おはよう。やっぱりベッドの上はいいねえ」

朝、私たちの部屋を訪れたダナが機嫌良さそうに言った。

「二日ぶりにお風呂にも入れたし。マリアちゃんも『久々に熟睡したわ』って言ってたよ」

「それは何よりだな。ただ、困ったな」

私は窓の外を見やった。激しくはないが、雨が降っている。

「濡れれば風邪を引くかもしれない。合羽ぐらいはあるが、雨をしのぐには少し心許ないな」

「そうなんだよね。でも、同じ場所に留まるには危険も多い。それだけ追われる時間が増えるってことだから」

ダナの言う通りだ。ぼーっとしている間に、ザッシュとその一派に出くわしたら目も当てられない。

1 今日はここで待機しよう
2 半日ここで待機しよう
3 すぐ出立しよう

安価下3多数決

2で決定します。中断。

再開します。が、酔っているため改筆、全面修正がありうる点、御容赦下さい。

今日くらいやめときなよ…酔ってると怖いぞ色々と

そこまで酔ってるならライラの日常みたいな小話位にしておけ

>>56
承知しました。まだ正気は保っているつもりですが、ストーリーの整合性をとるためにも自粛します。
なお、明日は朝早めの更新になりそうです。仕事が朝終わるという、わけわからないスケジュールのためです。

>>57
ライラの日常ですか…。というより、ミドル君とのサシ飲みのシーン行きましょうかね?
時系列は、ネモがアングヴィラにいると分かり3人が第十七階層から離脱した直後で。

なお、繰り返しになりますが酔っているため、これはストーリーと独立した何かと思ってください。

(番外編 ライラ、ミドルとサシで飲む)

シデさんとダナちゃん、そしてランダムはアングヴィラに戻ってしまった。「プレーンウオーク」というのだろうか、帰還のルーンなしに任意の場所に行ける魔術はあたしの理解を超えているものだ。
残されたあたしは、手元のウィスケの瓶を軽く振った。もう残りは少ない。
一応シデさんがほとんど手をつけずに残していた「ニホンシュ」が残ってたので、それをグラスに入れた。口にすると、フルーツのような香りが一杯に広がった。シデさんもお酒好きなんじゃないか。もっと正直になりゃいいのに。

横にはミドルが寝ている。子供だから仕方ないか。あれがお酒というのは、お裾分けしてもらってすぐに分かった。気付かずどんどん飲んでしまう、一番たちの悪いお酒だ。
あたしは木の幹に寄りかかりながら、ぼーっと考えていた。何だかんだで、シデさんが信頼するのは、いつもダナちゃんなんだなってことだ。
それはしょうがない。駆け出しの魔導士であるあたしと違って、ダナちゃんは勇者ダリオの娘だ。シデさんがすごい強いからこそ、ダナちゃんじゃなきゃ隣にいれないというのは分かってはいた。

でも、もう少し信頼してくれてもいいのにな。別にダナちゃんに嫉妬しているとか、そういうんじゃない。
ダナちゃんはシデさんを好きなんだろうし、シデさんも憎からず思ってるんだろうな。それは端から見てすぐわかる。
でも、仲間なんだからもっとあたしを使ってくれてもいいんじゃないか。あたしはそんなことを、口を尖らせて思っていた。

「……んっ」

横のミドルが寝返りを打った。そういえば、この子もあたしと似たようなものだな。
まあ元は村人だったんだから当然だ。でも、もっとシデさんやダナちゃんの役に立ちたいと思っているのも疑いない。
凡人と、選ばれし者か……。そう考えると、ちょっとだけげんなりした。

気が付くと、ミドルが「おはようございます」と目を覚ましていた。瞼をぱちくりだている。
どうも自分が飲まされていた自覚がないようだ。

すんません、寝てました。再開はそのうちにでも。

「あ、おはよー。寝ちゃってた?」

「んー、なんか変な気分です。脚がふわふわして、眠くなって。皆はどこに?」

「……一回アングヴィラに戻ったよ。なんか、緊急事態なんだって」

ミドルが少し寂しそうな顔をした。

「そう、ですか……」

「まあ仕方ないよ。あたしたち前線に立てないし。危険に遭わせたくないってのはわかるからねえ」

あたしはそういいながら、ニホンシュが入ったグラスを口にした。

「……ライラさんは、なんでシデさんたちについていくことにしたんですか?」

そう言えばなんでだろう。あたしにはシデさんみたいな高潔さも、ダナちゃんみたいな使命感もない。ミドルのような復讐心もない。

「んー、楽しそうだから、かな」

「楽しそう?」

「うん、そう。修行だけしてても、多分生きていけるんだ。でも、せっかくだから楽しみたいじゃない。
一度しか人生ないんだし。だったら、この人たちについていけば退屈はしないだろうなって」

ミドルが不思議そうな顔をしている。

「あたしが偉そうなこと言えないけど、ミドル君ももっと楽しめばいいんじゃない?そりゃ仇は取って欲しいけど、きっとそれだけじゃ疲れるんじゃないかなって。
ましてやまだまだ若いじゃない。ってあたしもかー」

あたしははははとから笑いした。ミドルは、またミルク状の液体をこくこく飲んでいる。

「見ててさ。君って気を張ってる気がするのよね。背伸びとちょっと違うんだけど、頑張らなきゃーって感じ。
でも、たまには子供になっていいんだよ?おねーさんもいるし、おにーさんもいるんだからさ」

ミドルの瞼に涙が滲んできた。

「……っく。えっ……っぐ」

あたしは気が付くと、ミドルを抱き寄せていた。あれ?なんでこんなことしてるんだろう?
別にミドル、タイプじゃないんだけどなあ。
そう思いながら、あたしはミドルの癖っ毛を撫でていた。

「よしよし。お疲れさま」

ミドルは胸の中ですすり泣いている。甘えたかったんだろうな、多分。
前に聞いていたけど、ミドルは村の子供たちのまとめ役だったらしい。近い年の子が上にいないから、結構大変だったって聞いた。
親は農作業で忙しいから、どうしても大人のふりをして頑張らなきゃいけなかったんだろうな。それなのに、いきなり世間に放り出されたんだから、さぞ心細かっただろう。

「……ライラ……お姉ちゃん……」

くすりとあたしは笑った。もっと素直なら、もっとかわいいのにな。
あたしは一つ、大きなあくびをした。そんなに酔ってないつもりだけど、色々疲れてたんだろうか。
あたしも幹に寄りかかり、瞼を閉じた。なんか、少し暖かい気分がした。

というわけで、無理矢理畳みました。やっぱり甘いシーンは苦手っす。

おねショタって、いいですよね。

コンマ次第じゃライラがシデの最初の仲間だったんだよなー
コンマ神はダナを選んだ訳だけど

また小話的なものあるなら、あの時あのコンマだったらーみたいな話見てみたいな
最初の仲間がライラだったらとか鎧の青年(?)だったらとか

一族はプレインズウォーカーか(´・ω・`)

酔ってるときに書くのって凄まじく辛いよね

1130ぐらいから更新。

>>66
IFルートはちょっときついかもですねえ。なお、帝国ルートや今後出てくる第三勢力ルートはありました。
最初の仲間選びで大体決まっちゃったので、後の祭りですが。

小話はいくつかありますが、やるとすればスレ終わりに5レス以内のものになりますね。
なお、次やるとすればネモ視点です。一通り決着ついてからになりますが、アンリ&ペレス殺害の真相とかそんな辺りでしょうか。

>>67
一族とPWの元ネタは、多分被ってますね。

>>68
眠気でうとうとしている時もそうですが、文章が支離滅裂になると酷いですねえ。

再開します。

「半日ここで雨がやむのを待ってみよう。止んだら出発、止まなかったらもう一泊だな。その間に奴らが来たら……」

「覚悟決めて迎え撃つしかないね」

ダナが険しい目で外を見た。雨も追っ手も、うまくやり過ごせるといいが。

###########

朝食を取っている最中、私はザッシュの居場所を確認した。まだ動かない。ただ、こまめに確認しないといけないだろう。
部屋はひとまず一つにまとめた。私が外を警戒し、ダナが廊下に出て誰か来ないか見る。ミドルとライラはマリアの警護だ。

01~10 小柄な男がサラスに入ってくるのが見えた。
11~20 小さな少女がサラスに入ってくるのが見えた。
21~30 ザッシュの居場所がサラス近くの街道に変わった。
31~60 誰も来ないが、雨が降り続いている。
61~99 雨がやんだ。

昼過ぎになった。雨はまだ降り続いている。

「これはどうも、もう一泊だね」

ダナが渋い表情だ。私は見張りをミドルと交代し、マリアに訊いた。

「帝国の戦闘要員はどのくらいいるんだ?」

「ネモにザッシュ、アーバイン。後はこの前あったクシャナと、ソールという若い奴ぐらい。ただいつの間にザッシュが部下を増やしたみたいに、知らないのもいるかも」

「皇太子は?」

ブンブンと首を振ってマリアは答えた。

「あの方は戦わないわ。少なくとも、私は見たことがない」

停戦協定を結ぼうにも、彼らが危険であるのには変わりない。組織の全貌について知っておくのは、無駄ではなさそうだ。

「指揮官はネモ、副官がザッシュ。そんな辺りか」

マリアはこくんと頷いた。

「でも、聞いたと思うけど二人の関係はよくない。目障りなザッシュを、あなたたちを使って消したいってのが本音かしらね」

##########

夕刻になった。まだザッシュは動かない。雨は少し勢いが弱まってきたが、夜に移動するのは体力面で不安がある。

「こりゃ、来るとしたら夜襲だろね」

ダナが言った。ただ、夜だと外に誰か来たかはわからない。さらに、放火で宿ごと消そうとされたら、一貫の終わりだ。

90-賢さ(16)×5=10以上で成功

21…成功

「なら、宿屋の外で見張ろう。2刻ごとに順番に入れ替わって朝を待つ。
女将には部屋を一階に変えてもらい、もし誰か不審な人影を見つけたら、すぐに窓を叩いて迎撃に動こう。くれぐれも単独でなんとかしようとしないことだ」

皆が同意した。あとは向こうの出方次第だ。

01~15 夜半、ミドルが窓を叩いた。
16~30 夜明け前、ライラが窓を叩いた。
31~45 夜、ダナが窓を叩いた。
46~60 日が沈んだ頃、私はザッシュがサラスに近付いてきたのを知った。
61~99 何事もなく、夜は過ぎた。

夜の10刻頃。見張りに出ていたダナが、コンコンと窓を叩いた。
うっすらと窓を開けると、「こんな時間に、向かいの宿に入ろうとする奴がいる」という。

「暗くて詳しくは分からないけど、追っ手の可能性はあるね」

窓は人が出れる大きさだ。私たちは小雨が降る外に、静かに出てダナと合流した。
その人影は、私たちがいる宿に向かってくる。それは……

01~15 小柄な男と少女だ。
16~45 小柄な男だ。
46~75 少女だ。
76~95 普通の冒険者だった。
96~99 どこかで見た顔だ。

中断します。引きは強いのかどうか。

再開します。なお、酒飲みは出ません(当面99か00偶数でないと出さないつもりです)。

宿に向かう人影は二つだ。複数で来られたらかなり厳しい。しかし、何とか各個撃破でしのぐしか……

「あれっ?ジェイクさんじゃない?おーい」

ライラが人影に向かって呼び掛けた。私も慌てて飛び出したが、間違いない。雨避けの合羽を着ていて顔が分かりにくいが、確かにジェイクとリリアだ。

「うえっ?あ、あれ、シデさんたちじゃないですか!?なんでこんなとこに隠れてるんですか?」

「ああ、すまないな。隠れねばならない事情はちゃんと話す。にしても、モリブスに戻ったとばかり思ったが」

ジェイクとリリアが顔を見合わせた。ジェイクは目を少しつぶった後、真剣な様子で話し出した。

「実は、もう一つ総領事から依頼があったんですよ。集落が消えた話、ご存じないですか?」

集落が消えた?第十五階層で出会った男のことを、すぐに思い出した。クラークだ。

「ああ、私が知っているのは10年以上前の話だがな。集落が丸ごと、『穴』に移動した……多分させられたってものだ。それがどうかしたか?」

二人は顔色を変えた。

「『穴』に集落があったんですか??人はいましたか?」

「あ、ああ。一人だけだが、何とか生きていた。……外じゃなんだ、部屋で話そう」

#########

私たちは部屋に戻って、第十五階層の顛末を話した。無論、ダナは外に残している。

「とんでもない話ですね……。大きな収穫だね、リリア」

「そうねえ。消えた先が『穴』ってのは想像してなかったわ」

リリアは茶をゆっくりと啜った。

「あたしたちが調べてるのは、別の集落の話。サラスから1日ぐらい先にある、山あいの集落イラブが3カ月前から消えたって話があったのよ」

そんな話は初耳だ。クラークの村と同じようなことが、あちこちであるのか?

「それで、イラブに布教に出たモリブスのユングヴィ教徒もいなくなっててね。調べて欲しいって話があったってわけ」

「だからそこに行っていたってわけか。収穫は?」

ジェイクが黙って首を振った。

「全然。だから本当に助かりました。有力な可能性を知ることができたので。……ところで、追われているんですね?」

今度はこちらが驚く番だった。私はまだ何も言っていない。

「小雨の降る夜に、大人5人がこそこそしてたらそりゃあ疑いますよ。というか、狙われているのはその黒髪の子ですか」

「なぜそこまで……って君は精神感応術者だったな。黙っててもお見通しだったか」

ジェイクは苦笑した。

「ごめんなさい、不快に思われたなら謝ります。にしても、厄介な連中のようですね」

「ああ。ある程度帝国とは話がついたが、まだ追う奴がいる。奴から逃げ切るか、殺すかしないとどうもいけないようだ」

「ジェイク、そんな面倒なんて無視しましょうよ。アングヴィラに戻って、そのクラークって人に会った方がいいんじゃない?」

リリアがしかめっ面をして言った。ジェイクは……

90-魅力(15)×5=15以上で成功

45…成功

「いや、彼らに手を貸そう。目的地がモリブスならちょうどいいじゃないか。……どこまで力になれるかわかりませんが、協力しますよ」

「えー、せっかくのハネムーンなのに二人きりの時間が取れないじゃない。まったくもう」

リリアが膨れっ面をした。

「すみません、お邪魔をして」

私は頭を下げた。とにもかくにも、たった二人でドラゴンを倒せる凄腕がついたのは大変心強いことだ。

##########

「見張りは要らないですよ。敵意を持ってやってくる相手は、すぐに分かりますから」

彼らが部屋に戻る別れ際、ジェイクは告げた。体力面でも温存ができそうだ。
念のためザッシュの居場所を確認する。まだ動きはない。とりあえず、私は眠ることにした。

30以下で追加イベント

夜半。眠りについた私の目は、ドアを叩く音ですぐに覚まされた。

「……来ました。すぐに準備を」

向こうの部屋にはリリアが伝えに行ったようだ。

「人数は?」

「二人。というか、まずいですね。今サラスの入り口に二人はいますが、悪意が半端ではない。早く迎撃しないと、街自体がやられてしないかねないかも」

ジェイクの目は険しい。

「分かった。正面勝負にならざるを得ないな」

「ええ。どっちかは私たちが引き受けます。もう一人を任せたい」

「数的にはこちらが大分有利だ。ただ、気を付けろ。おそらく、力はかなり底上げされている」

彼が頷いた。

「ありがとうございます。……行きましょう」

私たちは宿を飛び出した。

宿の前には、ダナとリリアが既にいた。マリアの警護はライラが引き受けたという。「いざとなったら闇で包んで時間稼ぎできるから」だそうだ。賢明だ。
街の入り口を見やる。そこには……

01~10 ザッシュと小柄な男だ
11~20 ザッシュと少女だ
21~99 小柄な男と少女だ

そこには、暗闇に紛れて分かりにくいが、小柄な男と少女がいた。片方はアーバインだろう。

さあ、どっちと戦う?

1 小柄な男
2 少女

「ジェイクたちは少女の方を頼む。私たちは男をやる」

ジェイクの目が光った。

「了解」

男は巨大な鎚を持っている。あれで力づくで戦うのか。

1 接近戦で戦う
2 遠距離で戦う

あれならリーチは短い筈だ。先手必勝、やられる前に叩く!

50以上で先制

※ゾロ目のため不意討ち

男はまだ私たちに気付いてなかったようだ。これは好機!
右拳に力を溜め、気を集める。それを一直線に男に放った。

ダメージ
コンマ下一桁×5+賢さ(16)×5-25(アーバインの鎧分)

ダメージ 65
アーバイン残りHP 700-65=635

直撃したが、それほど効いている気配はない。やはり、ローブ下の鎧が難物か。

「こっちも食らいな!」

ダナが雷光を放つ。

ダメージ
コンマ下一桁×4+知力(11)×4-25

ダメージ 46
アーバイン残りHP 635-46=589

やはり男にはほとんど効いてない。遠距離だけで削りきるのは厳しいか?

「僕もやります!伸びろ、ペネトレーターァ!!」

ミドルが叫ぶと、小剣は急激に男に向かい伸びた。

ダメージ
コンマ下一桁×4+知力(14)×4-25

ダメージ 63
アーバイン残りHP 589-63=526

ペネトレーターの切っ先は男を突いたが、軽くよろけた程度だ。
だが、ようやく大槌を構えた男にもう一撃を食らわせるぐらいはできる!
私はもう一度集気弾を放つ!

90-賢さ(16)×5=10以上で成功

集気弾は再び男に当たった。効いたか?

ダメージ
コンマ下一桁×5+賢さ(16)×5-25

ダメージ 80
アーバイン残りHP 506-80=426
(※ミドルのダメージ+20を忘れていました)

今度は明確によろけた。しかし男はなぜか大槌を地面に叩きつける。……これは?

私たち3人の足元が隆起する。

「……よけろおおお!!!」

コンマ下1 シデの回避判定(90-知力(9)×3=63以上で回避)
コンマ下2 ダナの回避判定(80-知力(11)×3=47以上で回避)
コンマ下3 ミドルの回避判定(100-知力(14)×3=58以上で回避)

シデ 回避
ダナ 命中
ミドル 命中(スタン)

地面から岩の固まりが突き出る!私はすんでのところで回避したが、ダナとミドルは避けきれなかった。

ダメージ
ダナ コンマ下一桁×5(コンマ下1)
ミドル コンマ下一桁×5+5(コンマ下2)

ダナ ダメージ25
残りHP 159-25=134

ミドル ダメージ20
残りHP 71-20=51

「……っ、くっ……」

「う、うわあ!!!」

鋭い岩の槍が二人を切り裂いた。決して傷は浅くない。しかもミドルは勢いで転げてしまった。戦闘に戻るには時間がかかるかもしれない。

「離れるとまずい!私が接近戦を仕掛ける、後方支援を!」

「っ、分かった。とりあえず、もう一発!」

奴に向かって駆け出す私の後ろから、ダナが雷光を放った!

80-知力(11)×5=25以上で成功

雷光は男に命中した。しかし効果はどうか?

ダメージ
コンマ下一桁×4知力(11)×4-25

ダメージ 35
アーバイン残りHP 426-35=391

光の筋は男に当たったが、全く怯まない。間違いない、魔法はよほどでないと効果がなさそうだ。

ミドルはまだもがいている。この状況で彼にまた魔法を撃たれたら。
ただ、男は私に狙いを定めたようだ。大槌を私に向かい降り下ろす!どうする?

1 受ける(次回命中にボーナス)
2 交わす

これは受けて接近戦で潰す!

ダメージ
コンマ下一桁×7+20-耐久力(10)×4-30

ダメージ 1
シデ残りHP 93

腕で受けた鎚は重い。並の冒険者なら、この一撃で骨は砕かれるだろう。だが、私は違う。
男の顎はがら空きだ。髪が短く刈り揃えられた表情に乏しい顔面に向け、右拳を叩き込む!

30-器用さ(8)×3=6以上で成功

右は男の顔面を捉えた。これはどうだ?

ダメージ
コンマ下×3+筋力(7)×3+15

ダメージ 48
アーバイン残りHP 391-48=343

浅い。直感的に感じた。これでは致命傷にほど遠い。

後ろから駆けてくる足音がある。ダナも接近戦に切り替えたか。

「援護します!」

ミドルの声だ。銀色の切っ先が、再び男に向かった。

100-知力(14)×5=30以上で成功

ミドルの剣は、大きく反れた。

「……むんっ」

男は鎚を横凪ぎに払った。これだけの重さがあるものをまるで木の枝のように?
しかし、このままだと私はもちろんダナにも当たる。ダナが避けられるか?

※シデは自動命中

ダナ回避判定
80-器用さ(12)×4=32以上で成功

ダナは勢いよく突っ込んでいる。これは避けがたいか。

ダメージ
シデ コンマ下一桁×7+20-耐久力(10)×4-30
ダナ コンマ下一桁×7+20-耐久力(9)×3-20

シデ ダメージ1
残りHP 92
ダナ ダメージ43
残りHP 91

「……っ痛!!き、キツいね……」

ダナの右手に男の鎚が直撃してしまった。剣を落としこそしなかったが、かなり痛んでいるようだ。

私はもう一度右を繰り出す。今度こそ効いてくれ!

30-器用さ(8)×3=6以上で成功

交わされると思ったが、何とか着弾してくれた。手応えはどうだ?

ダメージ
コンマ下×3+筋力(7)×3+15

ダメージ 54
アーバイン残りHP 343-54=289

※朦朧ヒット

「……??」

手応えはさほどでもなかったが、男の目からわずかに光が消えた。もう一撃叩き込める!

ダメージ
コンマ下×3+筋力(7)×3+15

※秘孔ヒット

ダメージ 189
アーバイン残りHP 289-189=100

続けて放った左の鉤打ちは、こめかみの急所を捉えた!

「……ぐ、あ……」

男の目が完全に混濁した。さらにもう一発!

ダメージ
コンマ下×3+筋力(7)×3+15

※朦朧継続

ダメージ 60
アーバイン残りHP 100-60=40

男は膝から崩れ落ちた。止めの右の打ち下ろしを、私は放った。

ダメージ
コンマ下×3+筋力(7)×3+15

ダメージ 63
※戦闘終了

右を打ち下ろすと、男は完全に意識を失った。かろうじて息はあるはずだが、放っておけば死ぬだろう。
生かすか殺すかは、もう一人を片付けてからだが……。

10ミドほど奥では、褐色の肌の少女とジェイク、リリアが戦っていた。戦況は……

01~20 圧倒的不利だ
21~60 不利だ
61~80 互角だ
81~99 優勢だ

戦況は……不利か?
ジェイクは致命傷こそないが、かなり手酷く斬られている。リリアが出したであろう土人形なのかゾンビがなんとか攻撃を凌いでいるが、彼女の息もかなり上がっている。

「こっちは終わったぞ!助太刀する!」

「……ありがたいわね……!こいつ、あたしたちじゃ倒せない!
ジェイクの精神崩壊術(マインドブレイク)が、全く効かないんだから……!」

非常に厄介なことになっているようだ。

「ダナ、行けるか?」

「右はなんとか折れてないけど、魔法だけだね。ミドルは?」

「後方支援できます!もう少し近づいて撃ちましょう!」

私たちは少女に向け走った。どうしたものか?

1 シデだけ接近戦、後は魔法
2 全員遠距離攻撃

私は接近戦を挑むことにした。彼女の得物は、両手のナイフ。遠距離戦は不向きに見えるが、さっきの男のように凶悪な魔法を撃たれると怖い。

「ジェイクは下がってろ!私がやる」

「……すまないっ!任せます!」

ジェイクは重い足取りで距離を取った。

「まずはこれで!」

ダナが3発目の雷術を放った。

80-知力(11)×4=36以上で成功

雷光は少女を直撃した。どうだ?

ダメージ
ダメージ下一桁×4+知力(11)×4-15

ダメージ 61
少女HP 500-61=439

「……アラテカ」

褐色の肌の少女が忌々しげに言った。何か考えているようにも見える。

「こっちも!」

次はミドルだ。ペネトレーターが矢のように向かっていく!

100-知力(14)×4=44以上で成功

ペネトレーターは少女の腹に吸い込まれた。鎧は着ているようだが、少女は大きく吹っ飛ばされる!

ダメージ
コンマ下一桁×4+知力(14)×4+5

ダメージ 69
少女残りHP 439-69=370

「……タゼイニブゼイカ?」

逃げるつもりか?なら逃げられぬようするまで!

70-器用さ(8)×4=38以上で成功

やや遠間から放った右は、彼女の顔面を捉えた。年端もいかない女の子の顔を殴るのは本来避けたいが、この際理想など言えない。
手応えはどうだ?

右は男の顔面を捉えた。これはどうだ?

ダメージ
コンマ下×3+筋力(7)×3+20

訂正。

やや遠間から放った右は、彼女の顔面を捉えた。年端もいかない女の子の顔を殴るのは本来避けたいが、この際理想など言えない。
手応えはどうだ?

ダメージ
コンマ下×3+筋力(7)×3+20

ダメージ 56
少女残りHP 370-56

浅かったか。少女は殴られた勢いのまま飛び退き、私たちに背中を向け逃げ始めた!?

「まずい、逃げられるぞ!」

これはかなり厳しいかもしれない。もし逃げ切られザッシュを呼ばれたら、さすがに凌ぎきれない。

「あたしに任せて!」

リリアが逃げる彼女の前に屍者を呼び出した。

01~30 あっさり斬り捨てられた。
31~60 斬り捨てられたが、追いかけるだけの時間は作ってくれた
61~99 何とか耐えてくれている。後方からの追い討ちもできるか?

しかし、あっさり斬り捨てられた。時間稼ぎにはならないか。
私はやや距離があるが集気弾を撃った。当たればかなり戦えそうだが?

90-賢さ(16)×3=42以上で成功

集気弾は反れそうになりながらも、何とか彼女の背中に当たった。これで戦闘は続けられそうだ。

ダメージ
コンマ下一桁×5+賢さ(16)×5-15

ダメージ 90
少女残りHP 314-90=224

「……シャラクサイ!キサマラミナゴロシダ!」

敵意が私に向かってくる!彼女はナイフを私に向け振るった。真空の刃が襲う!

90-知力(9)×3=63以上で回避

刃は私に直撃した。

ダメージ
コンマ下一桁×6+10-知力(9)×3-30

ダメージ1
シデ残りHP 91

刃は私をかすっただけに終わった。

「……キサマ、バケモノか?」

「いや、お前らほどじゃないよ」

私は鋭く少女を睨み付けた。少女は「クッ」と吐き捨てた後……

01~20 また逃げ出した。
21~40 「トウコウスル」
41~99 ナイフを構えた。

少女はナイフを構え直した。ありがたい。私は彼女に向かって駆け、左足を大きく前に踏み込んだ。渾身の右を放つ!

70-器用さ(8)×4=38以上で成功

右は彼女の顔に吸い込まれた。行けるか?

ダメージ
コンマ下×3+筋力(7)×3+20

※秘孔ヒット

ダメージ 204
※朦朧のため次が強制ヒットのため戦闘終了

ぐしゃあと、骨が粉々に砕ける嫌な音と手応えがした。

「………………!!!」

少女は5ミドほど吹っ飛んで倒れた。口からは泡を吹いている。衝撃で気を失ってしまったようだった。私は大きく溜め息をついた。

肩に降る雨は、徐々にその粒が小さくなっていた。雨が上がるのは、もうそろそろだろう。

ここまで。シデさんマジぱねえっす。
99ゾロ目連発は筆者も吹きました。二人とも悪あがきをする暇もなく瞬間蒸発…。
てかアーバイン、シデの一連の攻撃だけで約350も削られた計算になります。ひっでえ。

ちなみに悪足掻きって何してくる予定だったの。

>>211
アーバインはシンプルに自分を中心とした重力波を出し、全体に(少女vsジェイク&リリアまで含む)大ダメージ、
少女は若干のネタバレになりますが、ある方法で臨界突破しステータスを大きく底上げする予定でした。(んで、全力逃走&コンマ次第でザッシュ登場)

これでザッシュの指示である証拠が揃えば
ネモ呼んでザッシュ誘き寄せて一方的に殴られる痛さと怖さを教える事も出来る訳か

途中から助太刀に入ったのに少女HP500から始まってるってことは削られてあのHPだったのかリリアたちの攻撃を避け続けて500から始まってたのか
これ先に少女と戦ってたらかなり苦戦してヤバかったんじゃ…

ミドルの今のHPってペネトレーターの分含んでんだっけ?

更新は多分夜です。

>>217
うわあああ、やらかしてます。ミドル君のHP、補正かけ忘れてました。
もっとアーバインの攻撃とか行動とか、辛くてよかったですね……。

>>214
さすがに難しいでしょうね。一応サラスにシデたちがいるとは確信なしとはいえ分かっているので、今来たらリンチされに行くようなものです。
まあそれはそれとして尋問フェイズは重要です。特に対少女。

>>215-216
削られてあれです。HP600に初期設定してたので。
結論から言うと、どっちもどっちですが多分少女からが正解です。
少女への攻撃は当たりにくいですが、アーバインvsジェイク&リリアはかなりジェイクたちに有利だったはずなので。

少しだけ再開。

#######

「終わった?」

ダナの問いに、私は静かに頷いた。リリアとジェイクも、私のところに集まってきた。ミドルは、倒れた男を縄で拘束している。

「これで残すはザッシュだけだな。ただ、このままだと位置反応から嗅ぎづかれない。『電話』があるなら、埋めるか壊すかしておきたいな」

ダナが少女の懐を探ると、はたして黒い板が見つかった。「こっちもありましたよ」とミドルも叫んできた。

「……何者よあんた。『電話』だとかなんだとか、わけわからない言葉知ってるし。何よりこの二人、大体あんた一人で倒してるでしょ?翼人とはいえ、マトモじゃないわよ」

リリアが呆れたように言った。

「とにかく命を助けられたのは事実、だろ?本当にありがとうございました」

斬り傷だらけのジェイクが、ふらつきながら礼を言った。傷は後で治すと伝えると、「そこまでできるのねえ」とリリアがお手上げの格好をした。

周りには戦闘の騒ぎを感じ取った野次馬が2、3人集まっていた。早めに撤収が無難なようだ。

#######

私たちは瀕死の男と少女を宿屋に連れ込んだ。女将が「何があったんだい」と訝しがっていたが、ジェイクが何か言うと、大人しく下がっていった。「あまり大事にはしたくないですからね」という。
男は虫の息で、治癒術をかけねば半刻ほどで死ぬだろう。少女は顔面が無惨なことになっているが、かろうじて命は保てそうだ。

「どうしようかね、彼ら」

聞き出すべき情報はいくらかある。ただ、ザッシュはともかくこの二人については、ネモは手を出していいとは言ってない。停戦が反故になると厄介だ。

1 男を治療し尋問。少女は後回し。
2 少女を治療し尋問。男は死なせる。
3 すぐにネモに電話する。応急措置はとる

安価下3多数決

「とりあえずはネモに連絡だな。話は、沙汰を聞いてからでも遅くはない」

「それが良さそうだね。……マリアはどうしようか」

ライラと別室にいた彼女は、私の部屋に来ていた。かつて所属していた組織に対する恐怖心があるだろうと思っていたが、意外にも「一緒に会うわ」と答えた。アンリをなぜ殺したか、彼本人の口から聞きたいのだという。

私は簡単に高速治癒術を二人にかけた後、「電話」にあるネモの名前を触った。

『こんな時間に何用だ』

プルルルル、と3回ほど鳴って、ネモが呼び出しに答えた。

「この前言っていた、ザッシュの協力者を二人捕まえた。一応、命は取っていない」

『夜襲か。……アーバインはサラスだな。大方、貴殿らごと焼き討ちにでもしようとした、違うか?』

「そこまでは分からない。が、殺すつもりで襲ってきた。繰り返すが、お前の差し金ではないな?」

『断じてない』

……

01~50 「私が引き取りに行こう」
51~70 「貴殿が連れて来い、ついでにジュリアス様にも会わせる」
71~99 「煮るなり焼くなり、好きにしろ」

では、再開。

『……私が今から引き取りに行く。処罰は私に一任して欲しい』

ネモは静かに言った。

「二人を消すのか。そもそも、どうやってここまで来る」

『貴殿はアーバインの『電話』を持っているだろう。そこから私を呼び出してくれればいい。それが『ゲート』を開く切欠になる』

位置情報が分かっていれば、そこへの転送が可能になるというわけか。道理には叶っている。

「……分かった。あと10分後に、必ず鳴らす。回復にはもう少し要る」

『好きにしろ』

「電話」は切られた。二人に話を聞く十分な時間はまずなさそうだ。
ザッシュの情報を知りたかったが、これでは厳しいだろう。

90-賢さ(16)×3=42以上で成功

33…失敗、わずかに情報あり

私は治療を再開した。少女はまだ年の頃、14、5といったところか。ミドルと同じぐらいだろう。気絶しているのを見ると、到底刺客とは思えない可愛らしさだ。
顔だけはしっかり治しておく。仕方がなかったとはいえ、さすがに顔面が陥没したままでは可愛そうだ。

……何か変だ。

彼女の銀髪は、一つにまとめられて下ろされている。しかし、髪の量に比べて盛り上がりが少し大きい。
不自然ではあるが、それを調べる前に時間が来た。長引けば、ネモの心象を損ねる。
私はネモをアーバインの「電話」で呼び出した。

#########

電話を鳴らすと、しばらくして空間が歪んだ。マリアが唾を飲む音が聞こえる。

「やあ諸君。……随分な大所帯になったものだな」

ネモは苦笑してマリアを見た。マリアは目を背けようとしたが、何とか踏み留まったようだ。

「二人はこっちだ。かなり深手は負っているが、生きている。動けないよう、手足は縛らせて貰ったが」

「随分痛め付けたようだな?6対2とは、また不平等なことをするものだ」

ネモが軽蔑の目で私を見る。

「残念ながら、5対2だよ。というか、大体シデがやったから、1対2だね」

ダナが誇らしげに言う。ネモの目が驚きに変わった。

「……貴殿が?ほとんど傷一つないではないか。そこまでの男とは思わなかったぞ」

「運が良かっただけだ。……すぐ連れていくのか」

「何が悪い。軍規違反者をこちらで裁くのは、むしろ自然ではないか?」

ネモは二人の方に歩んだ。何か聞くことはないか?

1 なぜアンリを殺した?
2 その女の子は何者だ?
3 裁くとは、殺すということか?

安価下3多数決

「その女の子は何者だ?その若さにしては、あまりに『使える』。いかにジュリアンの武具や防具で能力が底上げされていたとしても、尋常ではない」

ネモが歩を止めた。

「知らん。ザッシュが拾った娘で『モネ』とだけ聞いている。肌の色から魔族混じりだとは思うがな」

魔族混じりか。ならばあの遠距離からの「飛ぶ斬撃」の説明はつく。魔術に長けた魔族なら、あの若さでもできなくはない。
……だが、それでもジェイクとリリアという凄腕を敵に回して、なお押しぎみに戦えるのはかなりおかしい。
しかも、ジェイクの精神感応術が全く効かなかったという。何故だ?

※ひとまず自由安価で推理してください。差し当たり下3で。

※不正解の場合、改めて90-賢さ(16)×3=42以上で判定します。ただ、正解した場合の方が効果は大きいです。

ヒント
・血統がらみではありません。
・失敗した判定の描写に、わずかに理由があります。
・戦闘時の発言に注目してください。

人間ではなく機械人形のような存在?

>>240
何故そうなっていると考えますか?
一応、彼女は人間で機械ではありませんが、相当真相に近いです。

うまく言えませんが、戦闘時は常に片言で、>>233から頭部に人間にはない何らかのパーツが存在すると思って
機械人形か、人体改造されているかのどちらかと思いました

>>242
正解です。続行します。

「その子、おそらくはマトモな人間ではないな。……すまないが、少し調べさせてもらうぞ」

私はネモを押しやり少女の頭部を探った。髪の毛の結び目に、太い針が刺さっている。それは……彼女のおそらくは脳まで達していた。

「……これは何だ?」

私は怒気を隠さずネモに言った。おそらく、これで彼女の自我を奪い、意のままに動かしている奴がいたのだ。
おそらくはザッシュだろうが、こんな技術を使う帝国の外道さはやはり無視できない。

ところが、ネモの反応は意外なものだった。

「……私が聞きたい。何だそれは?」

眉を潜めてネモが言う。私の元に来て、彼も針を確認した。

「……いや、これは?しかし……」

ネモが首を捻っている。

「心当たりがあるのだろう?しらを切っても無駄だ」

「いや、本当に知らない。厳密に言えば、これが何かは知らないということだ」

「……つまり見たことはある、と?」

90-魅力(15)×3=45以上で成功

ネモは頷いた。しかし、なおも言うのを躊躇っている。
ただ、額に冷や汗が滲んでいる。尋常なことでは無さそうだ。

「どこでだ」

90-魅力(15)×3=45以上で成功

07…失敗

「……それだけは言えない。ただ、私はこの『針』が何かを知らない。それは確かだ」

私はジェイクを見た。彼は静かに頷いた。嘘はついていないようだ。

「なるほど、な。私の見立てでは、それは人の自我を奪い、誰かの意のままに操るものとみているが。
ただ、お前も嘘はついていないようだ。この二人は軍法会議にかけるのか」

「アーバインはな。ザッシュに命じられたとは言え、私の意思からは逸脱した。何かしらせねばなるまい。
問題は、この娘だ。事態は大きく変わった。……考えている」

ネモの顔からは余裕が完全になくなっていた。

90-賢さ(16)×2=58以上で成功

88…成功、追加情報あり

「試してみたいことがある。賭けだが」

「シデ、何しようとしてるの?」

「『針』を抜くんだ。上手く行けば、この娘は正気に戻る。ただ、死ぬかもしれない。そこは万全を期すが」

焦った風のダナに、私は答えた。部屋の中がざわつく。

「無茶じゃないですか?それ、頭の中まで突き刺さってますよ?」

「ああ。だから抜きながら高速治癒術をかける。抜くことで傷付いたところを即座に癒やす。それで理屈上は上手くいくはずだ」

私は「針」に手を添えた。行ける確信に近いものがある。

90-賢さ(16)×5=10以上で成功

94…成功

右手は針に、左手はその根本に。慎重に少しずつ引き抜きながら、左手で気を送り続ける。
根本からは鮮血が吹き出しているが、構わず作業を続ける。大丈夫だ、読みを信じろ。
脳天に刺さった「針」を10センメドほど引き抜くと、それはすぽんと抜けた。傷口は、即座に塞がる。あとは意識が戻るよう、気を送るのみだ。

半刻ほどそうしていただろうか。少女の目がゆっくり開き始めた。
部屋の皆が、快哉を叫んだ。

「ここは……どこ?」

「モリブスに向かう途中の宿場町、サラスだ。君の名は?」

「モネーラ。……ねえ、なんでこんなところにいるの?父さんと母さんは?ねえ、何でよぉぉぉ!???」

彼女はパニックに陥っている。無理もない。おそらくは、正気でなかった時期は相当長かったのだろう。
それを知るものは、ここにはいない。ネモすら知らなかったのだから。

ジェイクが何事か言うと、モネーラと名乗る少女はすっと気を失った。「今度は効いてくれましたね」と苦笑する。精神感応術を使ったらしい。

「さて……どうするつもりだ?彼女がザッシュに操られていたことは、これで確定した。持ち帰って尋問しても、何も出てこないぞ?」

01~25 それでも持ち帰る
26~99 好きにしろ

「それでも持ち帰らせてもらう。……心配するな、命までは取らん」

ネモは私の呼び掛けに答えた。

「私も帰らせてもらおう。……失礼した」

ネモは「電話」を操作し始めた。その時、マリアが叫んだ。

「何でアンリを殺したの!兄さんは、アンリはあんたにとって脅威でも何でもなかったのに!」

ネモは苦笑とも嘲笑ともつかぬ、微妙な表情をした。

「裏切りかねん、そう思ったからだ。少なくとも、あの時の私はそう思った。……だが、今なら違っただろうな」

「どういう意味よ!」

ネモはそれには答えず、二人を抱えながらゆっくり空間の歪みに消えていった。

ここまで。色々帝国側にも不穏な動きが。
そろそろ勘のいい方は、真相が見えてきたのではないでしょうか。

ネモさん大変だなあ…

狂ったブランドって言ってるけどホントに正気を失ってんのかなぁ?
狂ってるとか言うならベネディクトも大概だぞ

>>256
そのうち明らかにしますが、色々可哀想な人なのです。

>>259
ネタバレにならない範囲で言いますが、現時点でなおコーウィンの警戒度合いはベネディクト≧ブランドです。

1030メドに再開。色々推測が出てきてますが、そのものズバリはないものの、やはり大分分かり始めた方はいますね。

予定が繰り下がったので、今からやります。

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「向こうも訳あり、のようですね」

ネモが去ったあと、ジェイクが私に語りかけた。

「ネモの頭の中を読んだのか?」

「いえ、嘘をついているかどうかという簡単なものならともかく、細かい思考を読み取るの相当大変なんです。
少なくとも、何かされたという感覚は残りますから、迂闊に使えないんですよ。ただ、術を抜きにしても相当混乱してましたね。
あと、あの針の子。パニックになってたんで頭に入って思考を強制的に『落とした』んですが、1年前ぐらいからの記憶が欠落してます。もちろん、今までのことは、覚えてない」

「針を刺されたのも、その頃か」

「おそらくは。しかし、極めてキナ臭いですね。……総領事への報告事項が、また増えたね」

ジェイクはリリアの方を向いた。

「全く、いつも厄介事に首突っ込んで、仕事ばかり増やすんだから。……でも、そういうところ嫌いじゃないけどね、旦那様」

リリアがジェイクの顔についた傷をつつっと撫でた。一応、彼の方も応急措置だけはしてある。
ライラがごほんと咳ばらいをすると、二人はさっと離れた。

と思ったら、今から親不知抜きます…鬱ですねえ。
昼頃気力があれば再開。

なんかもう抜けました。これは結構びっくり。他の歯医者では骨にかかってるとかなんとかで抜きにくいとか言われてたんですが。
痛みなしで2分で抜けました。通いつけでしたが、あそこまで凄腕とは。

てなわけで、再開。

「で、ザッシュはどうなるんだろうね」

「ネモの預かり知らぬところで動かれていたのだから、さすがに何か処罰はあるだろう。
が、ネモは戦うには『相性が悪い』とも言っていた。ネモが手出しできないほどの使い手には見えなかったが、どうなのだろうな」

私は「電話」でザッシュの居場所を改めて探った。

01~15 第十八階層のままだ
16~30 ポルーダ近辺にいる
31~90 アーデンの森にいる
91~98 イスパファンにいる
99   反応がない

「奴はまだ第十八階層にいるな」

少々厄介かもしれない。つまり、ザッシュはネモと直接対峙した可能性が高いということだ。
逃げを打ったかと思ったが、これはやや意外だ。

「うーん、どうなるんだろうね。でも、今すぐ襲われる可能性は低いと見ていいのかな」

「前向きに考えれば、な。……皆傷を負っているが、大丈夫か?怪我人にちゃんと治癒術をかけて、今日は寝よう」

#########

翌朝。空は一つの雲もない快晴だ。出立するには、丁度いいと言える。

30以下で追加イベント

「これならポルーダに向けて出発できそうだね。……ジェイクさんたちも一緒に?」

「ええ。モリブスについたらイラブと帝国の件で、総領事に報告したいと思いますし。ご協力頂けたらと。……リリア、いいよね?」

「えー、夜のお勤めどうすんのよお。隣のテントに誰かいるってなかでするの、嫌よ」

リリアは不満そうに言った。

「まあそれは何とかするとして。とにかく、よろしくお願いします」

最初の方を早口で言った後、ジェイクは私たちに頭を下げた。

「ところで、総領事って誰なんです?僕はモリブスに行くの、初めてなので」

「ああ、ミドルはそうだよね。シデとダナちゃんも初めて?」

私は頷いた。テルモンなら2、3度あるが、モリブスには行ったことがない。

「ボクもだね。人間に一番敵対的な魔族が多いから、父さんも敬遠してたし」

ライラが少し得意気になって話し始めた。

「簡単に言うと、モリブスで一番偉い人。んで、種族共存のため色々頑張ってる、それでいいんだよねー?」

「そうですね。テジー総領事は、モリブスの繁栄のために尽くされています。高潔で使命感がある、尊敬に値する方です」

「……まあ顔が怖いのとちょっと高圧的なのがあれだけどね……。偉いのは偉いわよね」

ライラがうんうんと頷いている。ジェイクが続けた。

「10年ほど前にモリブスに現れ、冒険者の身から街のリーダーになられた方です。ご助言頂けるかもしれませんね」

なるほど。まだ人物はこの地上にもいるようだ。

ザッシュの居場所はまだ動かない。とりあえず、先に進もう。

ポルーダまでは2日ある。食糧も十分で、道も平坦だ。

ジェイクとリリアについて話をしたところ、ジェイクは23、リリアは28だという。
馴れ初めは「穴」の中、互いが敵と勘違いして戦ったことなのだそうだ。「そりゃいきなりゾンビなんて呼び出されたら、敵だと思うじゃないですか」とはジェイクの弁だ。
リリアはリリアなりに、「頭からすっぽりフードを被った奴がいたら、怪しいと思うでしょ?」と言う。
そこからひょんなことでコンビを組んで仕事をするようになり、いつしかそういう関係になったらしい。
「決め手は身体の相性だった」というリリアに、ダナは頬を赤らめ、ライラはミドルに「まだ知らなくていいから、ね?」と言い、マリアは少し寂しげに笑った。

日が高く上った。

01~35 後ろから走ってくる気配がある。
36~97 「電話」でザッシュの場所を調べたら、場所が変わっている。
98、99 街道脇の木陰に誰かいる。

私はふと気になり、ザッシュの居場所を調べた。……奴は場所を、第十八階層から移動している。

01~30 ポルーダだ。
31~85 アーデンの森近辺だ。
86~99 イスパファンだ

「電話」は、アーデンの森近辺を示していた。

「場所を移したってことは、ネモとの決着はついたってことかな?」

「分からない。ただ、アーデンにいるなら、襲撃には一番向いた場所だ。大体予想通りではあるな」

私はダナに言った。そう言えば、ネモに連絡は通じるだろうか?

01~25 呼び出しに応じない
26~99 『どうした』

ネモを呼び出したが、「電話」は繋がらない。

「……まずいな。ネモに何かあった可能性がある」

「どういうこと?」

「昨日、ザッシュは第十八階層にいた。おそらくは帝国一派の本拠だろう。ネモが戻っても居続けたことからして、多分対峙はしているはずだ」

ダナが唾を飲み込む音が聞こえた。

「いくつか可能性がある。一番楽観的なのは、たまたま出なかった。ただ、これならそのうちこちらに、またかかってくるはずだ。
ザッシュは第十八階層から移動しているが、ネモとやりあった結果逃げたのかもしれない。この場合、ネモは動けない状況に置かれている可能性がある。
……最悪なのは、クーデターだな。ネモは殺され、ザッシュが戦力を増やしてアーデンの森にいたなら、かなり厳しい」

いつのまにか、全員の視線が私に集まっていた。

「いずれにしても、じき分かる。覚悟だけは決めよう」

60以上で追加イベント

ネモからの電話はなかった。第一の、楽観的なシナリオはほぼ消えたと言えそうだ。

その日は全員の口数が少なかった。襲撃者がザッシュだけならともかく、増えるならば洒落にならない。
何事もなく一日が終わったが、あまり先行きにいい予感はしなかった。

#########

翌日。私たちはポルーダを目指した。何人かの商人や冒険者とすれ違ったが、特に異変はない。

ポルーダまであと少しのところまで来た……

01~30 ポルーダから誰かが駆けてきている。
31~65 「電話」が鳴った。知らない相手からだ。
66~99 「電話」が鳴った。ネモからだ。

ここまで。クーデターにはならなかった模様。

再開します。

ピリリリリ

「電話」が鳴った。ネモの名前が浮かんでいる。

「どうした。昨日連絡したのだが」

『……それどころではなかった。動ける状況では、なかったものでな』

「電話」の向こうから聞こえるネモの声は弱々しい。

「ザッシュが何かやったのだな?」

『……ああ。逃げるかと思ったが、堂々としていたよ。『どうされたのですか?』だと、白々しい。
『軍法会議を開く、貴様も対象だ』と告げたら、いきなり仕掛けてきた。不覚だった』

「深手を負った、そうだな?」

ネモは返答しなかったが、その間こそ答えだった。

『……奴は騒ぎを嗅ぎ付けた救護班を二人、その場で刺殺した。応援にクシャナとソールが現れたのを見るや、『ゲート』を使い逃走したよ』

「奴は一人か」

『分からん、が子飼いがまだいたようだ。一人、小間使いの餓鬼が消えている……ッツ!!!』

ネモは痛みに苦しんでいるようだ。生死に関わるほどの傷かもしれない。向こうから聞こえるネモの息が相当荒い。

「分かった、用心しよう」

40以上で追加イベント

『……ぐっあっ!!……はぁ、はぁ……。ポルーダに、クシャナを寄越している……。予定変更、だ。ジュリアス様に、会う手筈を整えた……。後は、貴殿らで判断しろ……」

ネモがそう言うと、「電話」は切れた。

ポルーダに近付くと、茶色と白が混じった癖毛の女が待っていた。クシャナだ。

「ネモ様から話は聞いただろう。ジュリアス閣下への謁見を許可する。シデと言ったな、来い」

「行くのは私だけか?」

01~80 ああ、貴様だけだ
81~95 ダナという娘もだ
96~99 特に指定はない

「ああ、貴様しか呼ばれていないのでな」

「分かった、行こう。……すぐ帰る、待っていてくれ」

私とクシャナは、空間の歪みに入った。

##########

歪みの先は、赤茶色の荒野だった。「擬装をかけてある」とクシャナが「電話」を操作すると、一転して石造りの砦が現れた。

「こっちだ、ついてこい」

砦の中は、うっすらとした明かりで照らされていた。玄関近くのホールからは、かすかに血の臭いがする。

「ここでネモ様は刺された。ジュリアス閣下は二階だ」

クシャナは私を睨むと、スタスタと歩いていく。

90-賢さ(16)×3=42以上で成功

失礼しました。魅力判定です。やり直します。

90-魅力(15)×3=45以上で成功

55…成功、追加情報あり

一旦休憩。これで一気に話が進みます。

「ジュリアスに会う前に、ネモに面会できないか」

「ネモ様?ザッシュにやられて床に伏せっておられるが……ああ、そう言えば貴様は修行僧だったな。治癒術がまだ効くやもしれん。こっちだ」

クシャナは一階のホールを右に曲がった。

「ここだ。……失礼します。クシャナであります」

か細い声で「入れ」と返ってきた。私はクシャナに続いて入る。
ベッドの上には、ネモが横たわっていた。顔色が土気色だ。わずか1日しか会っていなかったが、別人のように老けたように思える。

「……貴殿か。まあいい、そこに座れ」

ネモは震える手でテーブル近くの椅子を指差した。近くにはネモが着ていた帝国の紋章入りの鎧がある。

「相当な深手だな。少し様子を見ていいか」

ネモは黙って首を振り、自嘲気味に笑った。

「いや、脾の臓をやられた、らしい。もう永くはあるまいよ」

なるほど、血液を多量に失った上、血を作り出す脾の臓を傷付けられた、というわけか。
ただ、何とかなる可能性がないわけでもなさそうだ。試してみるか?

90-賢さ(16)=74以上で成功

「諦めこそ最大の毒だ。そう司教に教えられたのでな。お前が断っても、やらせてもらうぞ」

私はネモの床に行き、毛布をめくった。薄い衣服の下には、胴に巻かれた包帯が紅く染まっている。
この出血量は尋常ではない。このままだと半日はもたないだろう。

私は包帯を無理矢理剥ぎ取り、刺された傷に手を当てた。全力で気を送る。

「ガアアアアアア!!!」

ネモが劇痛に叫ぶ。「何をする!」とクシャナが私に掴みかかったが、「ネモを救いたいなら黙ってそこに座れ!」と一喝すると渋々下がった。

傷からは血が溢れている。包帯で無理矢理止血しようとしたが、効果がなかった証左でもある。
ネモの生命力を最大限に活性化させる。血が止まってくれるはずだ。

10分、20分……半刻ほどして、傷は完全に塞がった。脾の臓の機能が戻るまでは時間がかかるだろうが、これで命の危機は脱したと言えるだろう。

ネモの荒い息が、徐々に穏やかなものに変わる。話せるようになったのは、そこからさらに半刻たった頃だった。

「……助かるのか、私は」

「おそらくは。普通に動けるには2週間はかかるだろうがな」

「貴殿に命を救われるとは、な……。このまま死なせてくれればよかったものを」

皮肉めいた笑みをネモは浮かべた。

「どういうことだ?」

「……お前も知っているだろう。アングヴィラで死んだ女を。あれは、私の妻だ」

アングヴィラで死んだ女?私たちを尾行し、おそらくはザッシュが殺した女だ。
ジュディ、といっただろうか。ジュリアスのお付きであったらしいが、なぜ殺された?

「失敗の責任を取らされたのではないのか?」

「違う。責任は何かしら取らせるつもりだったが、殺すことはあり得ない。あれはザッシュの独断だった」

「独断?もしそうなら、そしてお前が夫なら、ザッシュを憎まねばならなかったのではないか?」

「憎んださ。殺してやるとも言った。だが、奴はジュディの日記を見せた。そこには、ジュリアス様を連れて逃げる計画が書かれていた」

話が見えない。なぜお付きが、ジュリアスを拐って逃げようとしたのか?

「ジュリアス様が時折うなされること、情緒不安定であることに対する苦悩が、そこにはあったよ。
だが、逃亡は厳罪だ。それをザッシュに言われ、私は反論できなかった」

「偽物ではないのか?」

「あれはジュディの筆跡だ。帝国復興のため別々の時間が長かったが、間違いはない。だから、私は断腸の思いでザッシュを称賛せねばならなかった。
……だが、謎は昨日全て分かったよ。ジュディの行動も、ザッシュが殺した理由も」

部屋を異様な緊張感が包む。しばらくして、ネモは「クシャナは外にいろ。聞いたら命の保証はない」と、クシャナに退出を命じた。

またしばらく、沈黙が流れた。

「あの針に、関係があるのだな」

私が言うと、ネモが頷いた。

「あれは、ジュリアス様にも刺さっている。13年前に初めてお会いした時から、ずっとだ」

「何だと!!?」

「そうだ、ジュリアス様にもあれがある。つまり、誰かに操られている可能性が、極めて高いということだ。
さらに言えば、ザッシュがあれを持っていたということは、誰かに――おそらくはジュリアン様かフィオナ様に頂いた品である可能性も、極めて高い」

話が見えてきた。つまり……

「ジュディはおそらく、モネーラを見て、『針』の役割を知ってしまった。
そして、ジュリアスが操られているとも、悟ってしまった」

「その通りだ。ザッシュは『針』の役割を悟られたからか、あるいは閣下が操り人形に過ぎないことを気付かれたからか、どっちかあるいは両方の理由で妻を殺したのだ。
無論、私には全て隠したままでな。心底、我が愚かさが恨めしいよ。私が妻を、殺したようなものだからな」

ネモが苦笑した。

1 ジュリアス皇太子はどうやってお前の元に来た?
2 なぜ今まで気付かなかった?
3 ザッシュの針は誰が渡したと思う?

安価下5多数決

ザッシュの針についてはもうネモなりの答えだしてるし違うんじゃ・・・?

3で決定したところで今日はここまで。

ネモが生き残ったので1も後で分かりますが、その前に謁見しないといけません。
というか、ここでネモ生存はかなりでかいです。

>>329-330
これはごもっともなのですが、ネモがどちらが渡したと考えたかという質問としてご理解ください。
実はそれなりに重要です。

全然関係ないけどハンターハンターの某操作系念能力が思い浮かんだよ

ここでネモに借りを作れたのはデカい

再開します。

>>339
多分某シャルさんをイメージされてるのでしょうが、どっちかというとイルミの方が近い気がします。

「……ザッシュは、どうやって『針』を手に入れたと思う?あれはおそらく、『一族』の手によるものだ。とすれば、お前とは別に、上との繋がりを持っていることになる。違うか?」

ネモは黙り込んだ。10秒ほどしただろうか、彼はようやく口を開いた。

「私も考えた。多分、ジュリアン様ではないな。別の誰か、おそらくは……フィオナ様だ」

「フィオナだと?帝国側ではなかったのか?」

「私も確信はない。消去法だ。ジュリアス閣下に『針』を刺したのは、多分ジュリアン様だ。幼少の頃、ジュリアン様が初めて閣下をお連れした時には既にそれはあったからな。
ただ、もしジュリアン様がザッシュに『針』を渡したとすると筋が通らない。閣下は、ザッシュの捕縛命令を出していたからな。
ジュリアン様の意志が、閣下と一致しているのだとすればだが、一方でザッシュを捕まえさせようとし、もう片方で支援しようとするのはおかしな話だ」

なるほど、ネモの主張には一理ある。

「だが、なぜフィオナがザッシュの手助けをするのだ?そこが分からない」

「私もはっきりは分からん。ただ、フィオナ様は2年前から姿が見えない。ジュリアン様との関係も良くはないとは聞いていた。乗っ取りでも考えたのかもしれんな。
そうなると、ザッシュがどうやってフィオナ様と接点を持ったかだが……」

その時、ノックの音が飛び込んだ。

「失礼します!シデ殿を2階にお呼びしろとのことであります。治療の件はお伝えしましたが、『もうよいであろう』と」

クシャナが一礼して入ってきた。

「続きはまた戻ってから話そう」

ネモの呼び掛けに、私は頷いた。

クシャナに通された先は、石造りの応接室だった。壁には帝国の紋章とタペストリー、そして帝国史上最も偉大な王であったとされるブランデス朝のオズワルド2世の肖像画があった。
もし50半ばで毒殺されていなければ、地上を統一していたであろうとされる「聖皇」だ。300年ほど前のことだが、今でもその逸話はお伽噺として残っている。

少し待つと、一人の少年が入ってきた。金の帝国の紋章入りの鎧に、深紅のマント。髪は金髪で、少し長めに切り揃えられている。
整いすぎているほどの顔立ちは少女のようにも見えたが、鋭い眼光が王者の血を示していた。青年というには年若い。16、7ぐらいのようだ。

「余がジュリアス・ド・ヴィルエール・ジェスタルである」

凛とした高い声が響く。私は跪き、最敬礼をした。

「ユングヴィ教団の大司馬、シド・スナイダが息子、シデ・スナイダといいます。お会いできて光栄です、閣下」

「苦しゅうない。面を上げよ」

ジュリアスは私の向かいに座った。

「ネモを救ったそうだな。心から感謝する。大切な臣下を、また喪う処であった」

「礼には及びません。私はできることをしたまでです」

ジュリアスの表情が緩んだ。ふと髪の部分を見ると、確かにモネーラと同じような突起が見てとれた。ただ、ここまでのところ、戦闘中の彼女のような不自然さは感じられない。

「コーウィン殿の手の者であるのが残念でならぬな。臣下に欲しかったわ。……さて、話は聞き及んでおろう。停戦協定の話だ」

来たか。私は身を固くした。

「ネモから持ち掛けられた時は、悩む処であった。ベネディクトの暴虐は聞き及んではいたが、そこまで切迫してことに当たらねばならぬとは考えていなかったのでな」

「それはジュリアス閣下の考えですか、それともジュリアン様のですか」

90-魅力(15)×5=15以上で成功

74…成功

「余の考えだ。その分だと、さすがに知っておるのだろうな。ジュリアン様が我々の背後にいると」

「ええ、コーウィンから聞いております」

「そうか、話が早い。念のためジュリアン様にもお伺いを立てた。そうしたら血相を変えて『ネモには言ったが、ベネディクトからは逃げるべきだ』と仰る。
あの時ジュリアン様に会ったのはネモだけだったから、やむを得ないことではあったがな」

「針」を刺されているにもかかわらず、自我はかなり保たれているようにも見える。ネモの勘違いか、それともザッシュの物が微妙に違う効力を持つのか。
ネモの推測通りなら、作り手が違う以上は後者の可能性が高いようにも見えた。

中断します。

再開します。

「ただ、今は状況が変わった。こちらとしても、貴殿の助力は是非欲しい」

「ザッシュの反乱、ですね?」

ジュリアスは頷いた。

「ネモは生き延びたとはいえ、こちらの戦力は大幅に落ちている。ザッシュを捕縛するには、かなり心許ない」

「クシャナや、彼女以外にも戦力はいるのでは?」

「こちらの持ち駒はクシャナとソールだけだ。この二人で、ザッシュを倒せるかどうか。それに……」

「ザッシュが後ろ楯なしに、反乱を起こすとも思えない、そうですね?」

私の問いに、ジュリアスの目が鋭くなった。

「そうだ。おそらくは姿を消したフィオナ様だろうが、なぜそうするのかは皆目見当がつかない」

「ジュリアンに聞いてみてはいかがですか?」

01~60 実は、ジュリアン様とは連絡が取れない。理由は言えない。
61~80 そうであった、迂闊であった。
81~99 その瞬間、ジュリアスが苦しみだした。 

「そうであった。余としたことが、迂闊であった」

そう言うと、ジュリアスは指を鳴らした。壁の絵が、ゆっくりと裏返っていく。これは、コーウィンの館でも見たことがあるものだ。

「貴殿にも、いつかジュリアン様とは会って頂く予定であった。丁度いいだろう」

そう言って、ジュリアスはもう一度指を鳴らした。

01~40 画面はつかない
41~70 画面に痩せた青年が現れた
71~99 次の瞬間、ジュリアスが苦しみだした

指を鳴らしたが、画面はつかない。ジュリアスは苛立った様子でもう一度鳴らしたが、やはり同じだった。

「やはり、ジュリアン様とは連絡がつかない、か」

「……やはり、とは?」

ジュリアスは首を振った。

「あの方は滅多に人前には姿を現さぬ。だから余を名代としているのだ」

ジュリアンではなくジュリアスが、アンバライトを作っているのではと、以前考えたことがあった。どうもその読みは正しいらしい。

「なぜ、ジュリアンは出てこないのでしょう?」

01~40 理由は言えぬのだ
41~65 ???
66~99 ジュリアスが急に苦しみだした。

※???にしているのは、選択肢自体が重要事実に触れているためです。

ここまで。再開は夜です。

再開します。

「ジュリアン様は、重要な任務に就かれている。もう40年にもなると聞いた。詳しくは余も聞かされていないが、持ち場を軽々に動けないのだ、と。特にその傾向は、2年前から強まった」

「フィオナが姿を消した時と、ほぼ同じですね」

ジュリアスの表情に、微かな苛立ちが見えた。

「フィオナ様は、帝国を長年ブランド様、ジュリアン様と一緒支えて来られた方。しかし、なぜ姿をくらましたのか、理解ができぬ。そしてここに来てのザッシュの反乱だ」

「ジュリアンとフィオナは仲が良くなかったと聞いています。クーデターを狙ったのでは?」

「ならばっ!なぜ余に反旗を翻す?帝国を支えてきた3本の柱であられたフィオナ様が、帝国を切り捨てようとでも言うのか??」

ジュリアスは机を叩き、怒気を顕にした。

1 そもそも、ブランドはどこに?
2 ジュリアンとフィオナが不仲な理由を知ってる?
3 アンバライトを使って村を襲わせるなど、非道なことをしたからでは?

安価下3多数決

「そもそも、ジュリアンとフィオナが不仲な理由はご存知ですか?」

「いや、分からない。ただ、そんな噂を聞いただけの程度だ。余も、フィオナ様とは会ったことがない」

ジュリアスでも知らないか。ランダムなら、何かしら知っているかもしれないが……

90以上で追加イベント

「電話」をちらりと見たが、アンロックはかかったままだ。さすがに旨い話はない。

「ともあれ、貴殿らと協力するのはやぶさかでない。ベネディクトの件もあるが、しばし頼む」

ジュリアスは右手を差し出した。

90-賢さ(16)×2=58以上で成功

66…成功、追加情報あり

私も右手を差し出し、彼の手を握った。……柔らかい。これが男の手だろうか?
ジュリアスは15のミドルよりは1、2歳上に見える。そのミドルは、最近急に筋肉がついたとはいえ小柄で、さほど男らしいわけではない。
ただ、そんな彼でも手はガッチリとしている。男と女で一番違う所の一つが手だ。

だが、ジュリアスの手はどうだ?滑らかで、あまりに柔らかい。考えれば、声もやや高いし顔も女性的だ。女だと言われれば、信じる人も多いだろう。
さらに、胸の膨らみは鎧の上からでは分からない。これは、ネモに聞くべきかもしれない。

「どうした、余の手がそんなに珍しいか」

ジュリアスが訝しがっていたので、私は慌てて手を離した。

「すみません、少しぼおっとおりました」

「貴殿ほどの勇者でも、そういうことがあるのだな。ザッシュを倒した暁にまた会おう」

私は一礼して部屋を出た。ひとまず、停戦協定は成ったと言えそうだ。

部屋を出ると、クシャナが待っていた。

「終わったか。用が済んだならば、ポルーダまで送ろう」

「……いや、ネモに一つ話したいことがある。それからで構わないか」

#########

「首尾はどうだ」

部屋に入るなり、ネモは訊いてきた。身体を起こしている辺り、具合は少し良くなったようだ。

「ああ、ザッシュの件も含め、話はまとまった。それより……」

1 彼は本当に皇太子か?
2 彼とはどうやって出会った?
3 ミドルの村を襲わせたのは本当に彼か?

安価下3多数決

「ミドルの村、ペラを襲わせたのは本当に彼か?」

「ペラ?何のことだ?」

ネモが眉をひそめて言い返した。

「アングヴィラとテルモンの丁度中間ぐらいにある村だ。行商人がアンバライトをばらまき、その後ドラゴンが村を襲った。私の仲間の少年は、その唯一の生き残りだ」

「少年……彼か。随分力量に差があったようだったが、宿で再開した時は育っていたな。だが、その話は初耳だぞ」

「やはり……か」

ジュリアスと話して分かったのは、存外常識は弁えた人物だということだ。カリスマ性も確かにある。無実の人々を殺すような人物ではなさそうだというのが、私の印象だった。
それとミドルの村の件が、どうしても噛み合わない。アンバライトを作ったのは彼だとしても、村にそれをばら蒔いたのは彼の意思ではない気がしていた。

「やはり、とは何だ」

「ジュリアスは、そういう人間ではないということだ。お前もペレスとアンリを殺したが、あまり非道な真似はしない男と感じている。つまり」

「…………!!!」

ネモは顔を真っ赤にして、右拳をベッドに叩き付けた。ベッドが大きく軋む。

「ザッシュの仕業かぁあああ!!!」

「あまりに好き勝手が過ぎる、そう思わないか?というより、フィオナの庇護があって、それがあるから加虐趣味を満たす行動に安心して動いている。そういう印象すらある」

「おかしいとは思っていたのだ……!ジュリアス閣下が作られたアンバライトの初期作が、いつの間にか消えていたことがあった。『どうせ失敗作だ、捨て置け』と閣下は仰っていたが、こんなことに使われたとは……!!」

ネモは肩を震わせ、唇を噛んでいる。それにしても、ネモに感づかれないようアンバライトを盗むとは。
フィオナがどういう奴かは知らないが、ここにも助力があったのかもしれない。

「そもそも、アンバライトを使って龍を地上に呼び出し、街を少し荒らした上でお前たちがそれを討伐する、自作自演の筋書きだったのだろう?」

「勘がいいな。貴殿の考えか」

「いや、さすがにランダムの考えだ。そうだとすれば、ペラの惨劇は完全に想定外、それでいいのだな」

「間違いない」。ネモは頷いた。

「それにしても、ザッシュとは何者だ?」

私はずっと抱いていた疑問をぶつけた。

「帝国近衛騎士団の最年少の騎士だ。14にして騎士になった、ある種の天才。ただ、心が欠落しているがな」

私とほぼ同年齢なのか。もう少し若いと思っていたが。

「『災厄の日』では、たまたまテルモンで私と一緒だったので助かった。ただ、その後奴はテルモンに残り、私はマジェスタに引き返した。
再会したのは、2年前。丁度復興に向け、計画を練り始めた時だった。奴は第十八階層の砦にひょこっと顔を出し、『僕にも手伝わせて貰えないですか?』と言ってきた。
奴の腕は抜群なのは知っていたから、私は何も躊躇わなかったよ」

「その間、奴は何を?」

「詳しくは知らん。ただ、テルモンで冒険者であったとは聞いた。それ以上は知らない」

フィオナとの接点がどこにあったかは、ここでは分からないだろう。本人正すしかないか。

「なるほど、邪魔したな」

「お前にも一つ聞きたい。ジュリアス閣下に、変な様子は見られなかったか?」

1 疑念を正直に言う
2 言わないでおく

安価下3多数決

「変な様子はなかった。が、ジュリアス皇太子は女ではないか?」

90-魅力(15)×3=45以上で成功

その一言に、ネモの表情が固まった。

「……何を言っている?」

「私の勘違いならすまない。ただ、女性と言われてもあまりに違和感がなかったものでな」

ネモは黙り込んだ。

90-魅力(15)×4=30以上で成功

「すまないが、貴殿の勘違いだ。……クシャナ、見送りを」

ネモは部屋の外にいるクシャナを呼びつけた。ネモが何かを隠しているのは間違いない。しかし、それを聞き出すには、まだ不充分ではあるようだ。

「すまなかったな。ご自愛を。……そうだ、アーバインとモネーラは?」

「アーバインはザッシュに殺されたよ。ほとんど動けない状態の所を一刺しだ。
モネーラは、クシャナが保護している。まだ情緒が不安定なうえ、貴殿が痛め付けたから当面安静だが、無事だ」

「アーバインの形見か何か、貰えないか」

ネモが怪訝な顔をした。

「何のためだ」

「ザッシュとアーバインに、夫と弟を殺された女がいる。彼女に渡したい」

「なるほど、な。……ソールをここに。アーバインの防具か服か、何かをもって来させろ」

クシャナは「畏まりました」と言って出ていった。1、2分後、若い茶髪の男がクシャナと一緒にやって来た。

「御用の品、持って参りました」

それは……

01~25 紋章が入った大槌だ
25~50 紋章が入った兜だ
51~75 紋章が入った服だ
76~99 紋章が入った指輪だ

「これは……?」

「帝国騎士団のうち選ばれた者しか着用を許されない指輪だ。アーバインの名も印されてある。
身体能力を大きく底上げする力がある。貴殿の道中にも、役立つかもしれんな」

私は指輪を受け取った。相当な魔力を感じる。

「命を救ってもらった礼も兼ねてだ。……任せたぞ」

「分かった。また会おう」

私はポルーダに繋がる空間の歪みに消えた。

ひとまずここまで。

大分分かってきた部分と、謎が増えた部分があるとお感じになられたかもしれませんが、ザッシュを倒した段階で大体が分かる、はずです。

王道RPGならネモさん後々仲間になるキャラだこれ

ちょっと読み返してたけど一族は「アンバー一族」なのにコーウィンが名乗るときはコーウィン・アヴァロンって名乗ってたのは何かあるんかな?それともただ出会った直後は信用しきってなかったってことかな?

アヴァロンってリンゴの意味なんですね

>>390
うーん、どうでしょうか。ジェイク&リリアのように一時加入はありえますが…。
ただ、最初出した時から育ったキャラではありますね。不憫設定が実にはまってしまいました。
逆にザッシュはここまで外道キャラになるとは思わなかったわけですが。

>>391
よくお気付きになられましたね。実はアンバー姓を他の一族も名乗ってないのです。
理由は……敢えて言えば「父王オルドへの反抗」なんですかねえ。
日本人でも親子で葛藤があったりすると名字を別にすることが(主に芸能人で)あったりしますが、あんな感じです。

にしても、アンバーってそういう由来があったのですね。名前関連は元ネタ丸パクリなので、知りませんでした。勉強になります。

帝国のネモ側と停戦協定結べたのは結構でかかったんだな

苦肉の策とばかり思ってたけどどう転ぶか分からないもんだな

ミドル君はとりあえず次戦のブチキレっぷりがヤバいことになる予感しかしません。

>>395
一応全陣営と直接対決せずに最後までいけるようになってます(除くベネディクト、それと誰か)。

再会します。

再開ですね、どうも朝からボケております。

##########

ポルーダの街に着くと、既に日が暮れていた。ネモの治療に随分かかったから仕方ないことだが。
入口には、ダナとミドル、そしてライラがいた。ダナの顔がぱあっと明るくなる。

「シデ!無事だったんだね!」

私は笑って頷いた。

「特に問題はなかった。ネモが瀕死の傷を負っていたから、治療に少しかかってしまった。待たせて心配をかけたな」

ダナがぶんぶんと首を振る。

「いや、いいよ。シデがちゃんと帰ってきたからさ」

ジェイクとリリアは、既に宿に入ったらしい。夕食はまだというので、「皆に伝えることはその時話そう」ということになった。

########

夕食は野鳥のソテーだった。アーデンの森が近くにあるからか、食材には困らないのだと亭主が言う。
さすがに酒宴とはいかないが、葡萄酒一本ぐらいはいいだろうということで、皆の前にグラスが並べられた。「これだけー?」とライラが不服そうだが、酒が出るだけいいだろうと説得しておいた。

「とりあえず、帝国とは正式に話がついた。向こうの皇太子と謁見し、合意が成ったよ」

料理が出揃うと、私は切り出した。ミドルが渋い顔をしている。彼に真実を伝えるべきだろう。

「ミドル、君にも伝えなければならんな。村を襲ったのは、ザッシュの独断と聞いた」

100-ミドル賢さ(7)×5=65以上で成功

「そんなこと、今さら信じろというんですか??シデさん、帝国の連中に取り込まれたんじゃないですか!?」

ミドルが語気を強めた。隣のライラが険しい顔をしている。

「話は最後まで聞け。簡単に言おう。帝国一派は、二つに割れた。いや、初めから割れていたというべきか」

「どういうこと?」

私はジェイクを見た。彼らは「一族」のことを、恐らく知らない。帝国の残党に追われているのと、アンバライトの一件の元凶が彼らだということまでしか情報がないはずだ。

20以上でイベント続行

魔侯国って魔族側だから総領事館はどうなんだ?

ジェイクは軽く頷いた。『もう読み取らせてもらいました、情報は共有済みです』と頭に声が響く。つくづく敵には回したくない男だ。

私は彼らに遠慮せず、「一族」の話をすることにした。

「帝国の背後に、3人の『一族』がいるのは知っているだろう。ブランドとフィオナ、そしてジュリアンだ。ブランドは狂っているから、残り2人が支えてきた、ここまではいいな」

皆が頷いた。

「で、今の帝国一派の後ろ楯はジュリアンだ。おかしいとは思わないか?」

「……一人足りない。フィオナはどうしてるの?」

ライラが疑問を呈した。

「そこだ。フィオナは2年前から姿を消した。そして、どうもザッシュの背後に彼女がいるらしい。
ザッシュは処刑されると見るや否や、ネモに深手を負わせ手勢と逃亡した。あの褐色の肌の少女、モネーラに刺さった針も、フィオナによる可能性が高いそうだ」

場がしんと静まり返った。

「フィオナという奴が動いた証拠はあるんですか?」

ミドルが納得できないといった風で言う。

90-賢さ(16)×4=26以上で成功

そういやドラゴンって初期のシデダナでも何とかなるかもってレベルだったのよね…

ステはあらかじめ決まってるからインフレしすぎることはないって>>1が言ってたのを踏まえるとドラゴン君今行ったらクッソ雑魚いのでは…?

90…成功

ちょっと休みます。

>>408
以前通りすがりの女2人に振り回されているダメ冒険者に言わせてますが、モリブスは「総領事館vsユングヴィ教団vs魔族反乱勢力」という三つ巴な状況です。

>>410
厳密に言えば「コンマ次第」です。ごく初期に行けば弱い状態の可能性が高かったわけですが……?
それでも多分大丈夫でしょう。

少しだけ続けます。

「モネーラの針を見たネモが、挙動不審になっていたのは見たな。実はジュリアス皇太子にも、同じ針が刺さっていた。彼も操られている可能性があると思う。
ただ、私と会った時は全く普通の対応だった。さすがに皇族と唸ったほどだ。ザッシュ陣営ならば、即座に私を殺しに来ていただろう」

私は一呼吸おいた。

「私が出した仮説はこうだ。ジュリアスに刺さった針はジュリアン製、モネーラのはフィオナ製ということだ。
フィオナは帰還のルーンの考案者らしいから、そのぐらいのものは作れるということなのかもしれん。
とにかく、私が今こうして無事でいること、それ自体が証拠だ。分かってもらえるだろうか?」

100-ミドル賢さ(7)×10=30以上で成功

82…成功

「……納得はできないですが、理解はしました。ザッシュはフィオナ側で、フィオナは帝国の実権を握りたい。だからザッシュを使ってクーデターを起こさせた。そう言いたいんですね」

ミドルが少し落ち着いた様子で言った。少しは理性が働いてくれたか。

「そうだ。そして、ネモが言うことを信じるならば、奴は殺人狂だ。なぜフィオナに従っているかは知らないが、昔から人間としての何かが欠落しているらしい。
実際、わざわざ身動きが取れなくなったアーバイン……一昨日私たちを襲った男だが……を惨殺したらしい。マトモな神経では、少なくともない」

「そんなのがこの先にいるって?冗談じゃあないわよ」

やってられないという風情でリリアが両手を上げた。

「すまない、巻き込んでしまって。ただ、状況はこちらに大分有利だ。向こうの手勢は、一人だけと聞いた。
別部隊がいれば別だが、6対2なら何とかなる。マリアを守るため、一人は張り付かないといけないが」

「それならリリアが適任ですね。やれるな?」

「えーっ、めんどくさい。でもやりゃいいんでしょ?ゾンビ召喚して、その子の盾にすれば」

私は深々と頭を下げた。

「助かる。後は向こうの出方次第だ。場所はこちらで分かる。逆に不意を打てれば……」

「倒せる好機到来、というわけだね」

ダナがソテーをフォークに刺して笑った。

中断。続きは夜です。

再開します。225凄いですね。

########

翌朝。夜が明ける前に、私たちはポルーダを出た。早めに歩けば、森を抜けた辺りで夜になる。森の中で夜営は、あまりに危険が過ぎる。たとえザッシュたちを討っていたとしても、野盗団に狙われる懸念がある。
アーデンの森までは3刻といったところか。昼前に入り、明るいうちに抜けたいところだ。

「シデさん、一つ聞いていいですか」

ポルーダを出てしばらくして、ミドルが訊いてきた。

「なぜザッシュは、反乱を起こしたんでしょう?いえ、シデさんの言うことが信じられないわけじゃないんです。ただ、そこがどうしても引っ掛かって」

「……私もよく分からない。処罰が免れ得なくなり自棄になったのか、それとも勝算があったのか。背後にいるだろうフィオナの狙いも不明だ。
ただ、自棄になったとするとわざわざアーバインを殺したのは不可解だ。単に殺したいから殺しただけの可能性はあるが……」

「フィオナの支援があると確信しているからじゃない?逃げて、他の勢力と合流するとか」

ダナが口を挟んだ。ふと見ると、ジェイクはずっと何かを考えているようだ。

70以上で追加イベント

※追加イベントあり

「何か思い当たる節でも?」

私はジェイクに聞いた。「いえ、ただの臆測なんですが」と前置きし、彼は話し始めた。

「領事府は、世界の情報を集めています。モリブスの治安維持が、その目的です。帝国の件など最近分かったことも多いのですが、テルモンで少し気になる動きがあります。
聞いたことはありませんか?『死の行商人』」

「『行商人』?確かミドルの村に来たのは行商人だったと聞いているが」

「ええ。アンバライトを作れるのは、多分ジュリアンだけなのでしょう。恐らく、少年の村に来たのも変装したザッシュです。そこまではいい。
ただ、他にも潰されたか、それに近い状態になった集落はいくつかあります。大体は『呪病』でですが」

呪病?聞いたことがない。

「何だそれは」

100-ミドル知力(14)=86以上で成功

「ごめんなさい、初めて聞きました」

ミドルが首を振る。ダナもライラも知らないらしい。

「呪病はね、最悪の病気よ。死霊術士のあたしが言うのも何だけど、禁術も禁術。考案した奴の神経を疑うわよ」

リリアが嫌悪感を顕にして言った。

「どういう意味だ」

「呪病は、大体子供からかかるのよ。いや、『かからせる』というのが正解かしら?
最初は酷い風邪みたいだけど、3、4日で治る。何も投与しなければね。
ところが、ある薬を飲むとそれは最悪の伝染病になる。身体のありとあらゆる所が液状に溶け、しかも意識だけはある状態になる。おまけにこうなったらなかなか死ねない。
死にたくても死ねない辛さが怨みと呪いを呼び、それが爆発的に伝染させるとも言うわ。本当かは知らないけど。
大体100人ぐらい死ぬと収まるみたい。でも、100人以上の集落なんて、世界にほとんどないわよね」

おぞましさに肌が逆立った。他の皆も、口をつぐんでいる。

「その薬を、行商人がばら蒔いていると?」

「御名答。凄まじく悪趣味よ。テルモンの領事府もうちと連携とって摘発に動いているけど、なかなか捕まらない。捕まえたら舌噛んで死んじゃったりするし。何かの地下組織があるんじゃないかって話。
帝国の話を聞いたとき遂に来た!って思ったんだけどね。何か別の方向に話が進んでるわねえ」

「……それで、ザッシュがその『死の行商人』と繋がっている、そう見ているわけか」

「確証はゼロです。でも、フィオナなら呪病を引き起こすのは可能でしょう。そして、ザッシュがそこから送り込まれた間者だとしたら?」

あり得ない推測ではない。ザッシュがネモの前に現れたのと、フィオナが姿を消したのとは、時期が一致する。

「とにかく、ザッシュから何かしらの情報を聞き出さないといけないわけか」

「おそらく。少年は殺したくて仕方ないみたいですけど」

怒りに震えるミドルを見て、彼を抑えられるだろうかとふと思った。

#########

予定通り、日が高くなる前に森の入口に来た。小休憩を取ることにする。

「そう言えば、ネモからもらった指輪ってどんなのだろう?」

ダナの薦めに応じ、試しに鑑定計にかける。すると……

01~25 750マドルだ
26~50 1000マドルだ
51~75 1500マドルだ
76~95 2000マドルだ
96~99 針が振り切れた

休憩。まあ、1000マドルでも底上げは大きいのですが。

423訂正。「アンバライトを作れるのはジュリアンとジュリアスだけ」が正解です。

「1000マドルかあ!でもこれ、詳細分からないんだよね」

「ああ、でもこのクラスなら着ければ分かるかもな」

私は右の中指に指輪をはめた。

90-知力(9)×6=36以上で成功

52…成功

これははっきりと分かる。魔力が私の中に流れ込み、力を活性化させている。

※効果は…

01~33 知力、賢さ、魅力+2、HP+10
34~66 筋力、器用さ、耐久力+2、HP+10
67~99 全て+1、HP+20
00の場合は再考慮。

※ゾロ目のため、上方修正

「アーバインの指輪」 筋力+3、器用さ、耐久力+2、HP+15

身体能力が大きく引き上げられる気がする。ジュリアン製なのか、さすがにただ事ではない物を装備していたようだ。
ダナに指輪の効果を知らせると、「命のお礼とはいえ随分なものだねえ」と驚いていた。

「で、指輪は誰が着ける?」

1 このまま自分が着ける
2 ダナが着ける
3 ミドルが着ける
4 ライラが着ける

安価下3多数決

「これはこのまま私が着けていいだろうか?」

「うん、それがいいと思うよ。やっぱり、シデが主力だしね」

ダナがにっと笑った。私は「ありがとう」と言いながら、思わず髪をくしゃっと撫でてしまった。不思議な愛らしさがある子だ。

#########

シデ

HP 94+15
筋力 7+3
知力 9
器用さ 4+6
賢さ 16
耐久力 10+2
魅力 11+4

10超えたら倍率上がるで合ってるよね?

間違えたらやらかしたかも。ごめん

休憩を終えて、アーデンの森に入った。街道の道ははっきりしているが、高い木々が生い茂り日光を妨げている。
薄暗い森の空気は、昼間でも不気味さを醸し出していた。

ザッシュの居場所を探る。アーデンの森の……

01~10 すぐそばにいる!?
11~40 かなり先にいる。夜に遭遇しかねない。
41~70 1刻ほど先にいる。覚悟を決めよう。
71~97 3刻ほど先だ。まだ比較的明るく、戦いやすい時間になるだろう。
98、99 森に反応がない?

ここまで。明日はvsザッシュです。

まあしかし、コンマ神の気紛れとはいえ、随分凶悪な主人公になってしまった気が…。
さすがに単騎でザッシュには勝て…るかも。運次第ですけど。

>>444
合ってます。つまり秘孔ヒットの最大ダメージが345になります。酷い。

コンマ勝負なのにガチャ戦もアーバイン&モネ戦も俺TUEEEE系SSと疑われるレベルの単騎活躍してるからなシデ

流石にザッシュはそう簡単にいかんでしょ…?
かなり苦戦しそうだと思ってたんだが…

>>448
そもそも神器ゲットしたのが全ての間違いの始まりだった気が…。
あれも低確率コンマ潜り抜けた挙げ句のゾロ目だったんでフェアっちゃフェアなんですけど。
バランスブレイカー化するのを覚悟で入れましたが、そこにコンマ神の気紛れが加わり完全に俺TUEEEになっちゃいましたね。
まあさすがに99ゾロ目連発は読めませんって…。

>>449
コンマ次第ですかね。あと、倒す倒さないより重大な何かがあります。

ただこれ朦朧によるたたみかけによるところが大きいから機械みたいな朦朧しない敵が現れた時どうなるかってのが

>>454
もちろんそれは準備してますよ。地上で出るかはお楽しみに。
あと深層では朦朧させてくるのが出ます。前にも言ったぼえー、出せるでしょうか?

再開します。

ザッシュの居場所は、ここから3刻ほど先の街道沿いを示していた。大方、近付いた所を後ろから急襲とでも考えているのだろう。
しかし、これだと少し手前に小さな集落に抜ける小道がある。道なき道を少し行かねばならないが、逆に背後から急襲もできなくはない。

「好機、かもしれないな」

「どういうこと?」

ダナが振り向いた。

「まず、場所を見てくれ。2キラメドぐらい森を突っ切るが、ここの道から行けば丁度ザッシュの所に行きつく感じになる。全員で行くか、急襲班を作って行くかは考えるが、不意討ちはできるかもしれない。
仮に見付かったとしても、奴の武器は槍だ。障害物が多い森では小回りが効かない上、足場が悪い所では充分な威力は出せない」

「理にかなってますね。問題は、誰が脇道に行くかですが」

ジェイクが思案している。……

1 全員で行こう
2 特攻班を作る(1人)
3 特攻班を作る(2人)
4 特攻班を作る(3人)

2~4は内訳も。安価下5まで多数決、決まらない場合はコンマが大きい方
※人数が多いほど不意討ち確率は下がります

上げます。

3かなぁ

シデの特攻を後ろから補佐する人が欲しいかも

>>464
シデと誰にしますか?

現在有効票は4レスですね。464さんが出られない場合はあと1レスになります。

あと、今更なのですが。ザッシュには明確に得手不得手な相手がいます。
ネモの発言内容を思い出してください。

ふと思ったんだけどこういう絶対割れるだろって時は有効票5レス分きてから改めてその5つを選択肢にして多数決した方がいいんじゃないかって気がする

>>470
確かに仰る通りですね。もうちょい偏るかと思ってたのですが、そうします。
とにもかくにも、あと有効票は1です。

魔法攻撃の定義がわからんからなんともいえねぇ

ミドルの如意剣とかも魔翌力で伸ばしてるし魔法攻撃にカウントされるのかとかそこらへん

安価下

1145までで打ち切り4択にします。

なお、それまでに残り一枠が埋まれば5択です。

>>474
ミドルのは魔力で伸ばしてますが物理扱いですね。アゾグの地割れも物理扱いです。

4択です。

1 シデ単騎
2 ミドル、ジェイク
3 シデ、ダナ
4 シデ、ライラ

安価下5多数決

では3で決定します。本隊サイドの視点はミドルでやる予定です。

筆者的にはシデ&ダナとシデ&ミドルで割れると思ってました。後者はミドルさえ自制できれば一番良い組み合わせのつもりでしたが、安定感は前者ですね。

「では私とダナが強襲しよう。皆は街道をゆっくり上がって来てくれ。おそらくこちらが着くのは遅いからな」

「でもどうやって時期を合わせます?できるだけ同時の方がいいですよね」

「街道が見える場所には位置どるつもりだ。皆の姿が見えたら、奴の後ろを叩く。これでやろう」

皆が頷いた。

########

2刻半ほどして脇道が見えた。ここを少し入り、街道と平行するように向かうとザッシュの居場所になる。
私とダナはミドルたちと別れ、森の木々の中を通っていく。

01~20 魔獣の気配がする
21~25 人がいる気配がする。
26~98 何事もなく進むと、ザッシュまで200ミドのところまで来た。
99   人がいる気配がする。

※追加情報あり

何事もなく進むと、ザッシュまで200ミドのところまで来た。街道もわずかに見える。
ザッシュがいるはずの方向を見ると、人影が見える。距離が遠くて分かりにくいが、おそらくはザッシュだ。これなら注意して大回りすれば、かなりの距離まで近付けそうだ。
問題は、手勢がどれだけいるか。注意して辺りを観察する。

90-賢さ(16)×4=26以上で成功

55…成功、追加情報あり

手勢はあっさり確認できた。ザッシュと街道を挟んで向かい側に、小さい人影がある。ネモが言っていた、小間使いか。
モネーラのことからして、おそらく「針」は刺さっているだろう。そちらはミドルたちに任せるしかない。
幸い、他の手勢はいないようだ。安心してザッシュに専念できる。

########

しばらくして、街道にミドルたちが見え始めた。少しずつ、前のザッシュとの距離を詰める。鳥の鳴き声が、落ち葉や枯れ木を踏む音をかき消してくれているようだ。
奴まで15ミドほどのところまで来た。ザッシュは右手に長槍を持ち、ミドルたちを待ち構えている。あまり引き付けすぎると、私たちがいないことがバレてしまう。今が動く時だ!

20以上で成功

強襲が成功したところで中断します。続きは多分夜。

再開します。

ザッシュの視線は街道にあった。ミドルたちの本隊を確認したのだろう。奴は口の端を歪めて笑った。獲物が来たとでも思っているのだろう。

だが、獲物はお前だ。

私とダナは一気に駆け出した。もう距離は5ミド、振り返っても対応はできまい。
ザッシュは街道を見たまま、何かに気付いたのか笑みを消し細い目を開いていた。私たちがいないのが分かっても、もう遅い!

ザッシュが驚愕の表情で振り返るのと、私が左の大振りをその顔面に叩き込むのはほぼ同時だった。

ダメージ
コンマ下一桁×4+筋力(10)×4+5

※ザッシュの防具補正が-30

ダメージ 61
ザッシュ残りHP 850-61=789

手応えが浅い。振り向いたのと打つのがほぼ同時で、勢いを逃がされてしまったか?

80-ダナ賢さ(8)×5=40以上で成功

25…失敗

「後方支援するね!」

ダナが雷光をザッシュに放った……が、それは届く前に霧消した!?

「ええっ、何で?」

そうか、だからネモは「相性が悪い」と言っていたのだ。ネモはひょっとしたら、魔法中心に戦う男なのかもしれない。

「ダナ、こいつに魔法は効かない!剣で攻めてくれ!」

「わ、分かった!」

そう言っている間に、ザッシュは態勢を整えていた。

「あなたたちですか。まさか出し抜いてくれるとは、驚きましたよ。どうして分かったんですか」

ザッシュの声は平静を保とうとしているが、目は怒りに燃えている。

「それは……貴様が寝てから教えてやるっ!」

70-器用さ(10)×4=30以上で成功

36…成功

中間距離から右を囮に、踏み込んで左を放つ。奴は槍で受けようとしたが、柄の部分が木に引っ掛かった。もう一度!

ダメージ
コンマ下一桁×4+筋力(10)×4+5

ダメージ 57
ザッシュ残りHP 789-57=732

また浅い打撃にとどまってしまった。足元が悪いからか、力が充分拳に伝わらないのかもしれない。

「シデ、右に飛んで!」

今度はダナが剣を大きく振りかぶって幹竹割りに斬った。奴は受けようとする……

80-器用さ(12)×4=32以上で成功

83…成功

ザッシュはまた受けようとするが、やはり上手く行かない。「チッ」という舌打ちとともに、奴は何かを押した。柄の長い部分が落とされる。

それとザッシュの鉢金に剣が当たるのは、ほぼ同時だった。

ダメージ
コンマ下一桁×4+筋力(13)×4-20

ダメージ 68
ザッシュ残りHP 732-68=664

カキイィィィン!!

甲高い衝撃音が辺りに響いた。ザッシュは一瞬腰を落としたが、すぐに後ろに飛び退いた。

「……やりたい放題、やってくれるじゃあないですか。ここからあなたたちに攻撃の機会は……ないっ!」

奴は手槍になった槍を私に突き出してきた……どうするか?

1 受ける
2 交わす

私は交わすことにした。射程は短い。突きは鋭いが、問題ないはずだ。

90-器用さ(10)×5=40以上で成功

92…成功

ザッシュの手槍は私に届かず空を切った。

「……いちいち癇に障りますねぇ……」

ザッシュはチラリと街道を見た。ザッシュの手勢と見られる少年が、ミドルたちの前に立ち塞がっていた。

「あっちはリネに任せましょうか。何にせよ、あなたたち二人にはしっかり死んでもらいますよ」

最初会ったときの薄笑いは消え、屈辱と怒りがその顔を支配していた。
それでも敬語をやめないのは、奴の性格なのか、まだ余裕があるのか。

「さあな……お前の得物はその利点を削がれた。どちらが優位なのか、考えれば分かるだろう」

「本当にそうですかね……」

ザッシュがニヤリと笑った。何か奥の手があるやもしれない。
早めに終わらせないとまずそうだ。

※次のダナの攻撃で、一旦視点切り替えます。

私は再び右を囮にした左強打を放った。右を出す角度を、微妙に下向きに変えてある。いけるか?

70-器用さ(10)×5=20以上で成功

98…成功

左は奴の顔面に吸い込まれた。手応えはどうだ?

ダメージ
コンマ下一桁×4+筋力(10)×4+5

ダメージ 69
ザッシュ残りHP 664-69=595

やはり奴には思うように衝撃が通らない。防具のせいもあるのだろうか?

「はあああぁぁぁっ!」

ダナが私の後ろから袈裟斬りを仕掛けてきた。気配を察し、すっと右に動く。

80-器用さ(12)×4=32以上で成功

04…失敗

しかし、ダナの斬撃はザッシュに軽く交わされてしまった。

「アーバインとモネを倒したからどれほどの使い手かと思えば。拍子抜けですねえ。そろそろ本気を出しますかね?」

##########

※ミドル視点

街道の左の林の中、シデさんたちがザッシュを襲うのを見た。始まったんだな。
もう一人刺客がいると聞いた。右の木の影に、どう動くべきかキョロキョロしている小柄なフードが見える。あれか?

今なら不意討ちができるかもしれない。

60以上で成功

攻撃を仕掛けようとした瞬間、そいつは僕たちの前に駆け降りた。

「……フイウチカ、コシャクナ」

フードの下から覗いたのは、浅黒い肌の少年。モネーラと同じぐらいか?
僕ともそう歳は変わらないはずだ。でも、やらなきゃやられる!

50以上で先制

※不意討ち扱い

僕がペネトレーターを鞘から抜き出した刹那、彼の視線がわずかにシデさんとザッシュに向いた。今だっ!

「貫け、ペネトレーター!」

ダメージ
コンマ下一桁×4+知力(14)×4-20

※リネのダメージ修正-20

ダメージ 68
リネ残りHP 600-68=532

「クッ……」

カァンという音が響き、少年は衝撃で後ずさった。効いてはいるみたいだ。

「休ませないよ!」

ライラが大人ほどの大きさの闇の球体を作り出していた。両手を前にやると、それは相当な速さで少年に向かう!

100-知力(15)×5=25以上で成功

28…成功

少年は避ける素振りをしたが、わずかに及ばず闇に囚われた。

「……ヤミ、マホウカッ」

ダメージ
コンマ下一桁×3+知力(15)×3-20

ダメージ 31
リネ残りHP 532-31=501

闇の中で少年がもがいている。

「ライラさん、ありがとう。これで楽になる」

僕とライラさんの横を、ジェイクさんが駆け抜けていった。手には脇差しくらいの小刀。肉弾戦もできるのか。

ダメージ
コンマ下一桁×3+13

ダメージ 28
リネ残りHP 501-28=473

ジェイクさんは闇の中に向けて小刀降り下ろした。その瞬間、闇は風船が弾けたかのようにパッと消えた。
中から現れた少年は、さほどの深手ではなさそうだ。

「……ヒキョウナマネヲ」

「君には多分精神関与が効かないと思ったからね。非力な僕をサポートしてくれる子がいて、心底助かったよ」

「あたしもサポートしてるんだけど?」

僕らのさらに奥で、ゾンビにマリアさんを守らせているリリアさんが叫んだ。ジェイクさんは苦笑したあと、少年に向き合った。

「さあ、どうする?『お人形君』」

※視点をまたシデに戻します

ザッシュは再び街道を見た。低い小さな声で言うのが聞こえる。

「チッ……何を手こずってるんだ。針があっても所詮ガキはガキだな」

ミドルはなかなか上手く戦っているようだ。私たちも早くケリをつけねば。

「……あなたたちにここで肉弾戦は分が悪いですねえ。こいつはどうです?」

ザッシュは手槍で地面に線を引くようにした。次の瞬間、魔力の壁が襲いかかる?

1 受ける
2 交わす

回避判定

コンマ下1
90-器用さ(10)×3=60以上(シデ)
コンマ下2
80-器用さ(12)×3=44以上(ダナ)

魔力の壁が私たちを襲う!近すぎて到底避けきれない!

ダメージ
コンマ下一桁×7+40-知力(9)×3-30(シデ)
コンマ下一桁×7+40-知力(11)×3-10

訂正。

魔力の壁が私たちを襲う!近すぎて到底避けきれない!

ダメージ
コンマ下1
コンマ下一桁×7+50-知力(9)×3-30(シデ)
コンマ下2
コンマ下一桁×7+50-知力(11)×3-10(ダナ)

シデのダメージ 21
シデ残りHP 106-21=88
ダナのダメージ 21
ダナ残りHP 159-21=138

「ぐっ…」

衝撃は大きかったが、何とか耐えきれた。しかし、とんでもない魔力だ。正面から当たっていたらと思うとゾッとする。
ダナも軽傷のようだ。まだ戦える。

「今のを食らってさほど問題ないとは。さすがと誉めるべきなんですかねえ。……まあいい。とっとと死ねよ」

声の調子が一段下がった。余裕が段々となくなってきたか。

私は奴の言葉を無視して、大きく踏み込んだ。

70-器用さ(10)×5=20以上で成功

シデは魔法ダメージ軽減付いてるのあったっけ?

46…成功

>>550
シデのは「全ダメージ軽減」です。

今度は左を囮にしての右鉤打ちだ!

ダメージ
コンマ下一桁×4+筋力(10)×4+5

ダメージ 81
ザッシュ残りHP 595-81=514

※朦朧ヒット

メリメリメリッ

ようやくザッシュ左こめかみに手応えがある一撃が入った。奴は一瞬意識が飛んでいる。好機!

ダメージ
コンマ下一桁×4+筋力(10)×4+5

ダメージ 69
ザッシュ残りHP 514-69=445

※朦朧解除

「……舐めた真似をぉぉ!」

激昂するザッシュにダナが突きをき繰り出す!

80-器用さ(12)×4=32以上で成功

訂正。

ダメージ 69
ザッシュ残りHP 514-69=445

※朦朧解除

「……舐めた真似をぉぉ!」

激昂するザッシュにダナが突きを繰り出す!

80-器用さ(12)×4=32以上で成功

81…成功

突きはザッシュの腕の辺りに入った。どうだ?

ダメージ
コンマ下一桁×4+筋力(13)×4-20

00ですので下の偶奇で判定します。

奇数…コンマ部分はゼロ、クリティカルはなし、連撃へ
偶数…コンマ部分は10、ダメージ3倍クリティカル、ザッシュの行動判定にペナルティ、連撃へ

ダメージ 32
ザッシュ残りHP 445-32=413

突きは奴の肩を少しえぐっただけに終わった。だが、ダナはそこから強引に袈裟斬りに持っていく!

80-器用さ(12)×4=32以上で成功

36…成功

ダナの斬撃がザッシュを捉えた。まだいけるか?

ダメージ
コンマ下一桁×4+筋力(13)×4-20

ダメージ 48
ザッシュ残りHP 413-48=365

肩に食らった衝撃で、ザッシュは僅かに膝をついた。すぐに立ち上がったが、肩で大きく息をしている。

「……甘かったよ……僕が甘かった……アーバイン相手に無傷なんて奴に、僕とリネだけで戦おうってのは無茶、だったな……」

「今更気付いたか」

「……あの方を呼ぶべきだったよ。無理を承知で、な。……だが、お前らはどちらにせよここで終わりだ」

ザッシュが邪悪な笑みを浮かべた。手には……「針」?

「これはやりたくなかったよ。取って置き、最後の手段さ。もう僕の自我は消えるし、何よりお前らが泣き叫び苦しみもがき嘆き絶望しながら死ぬのが見れないんだからなぁ!
だがもういい。僕はあの方に忠実な殺戮人形になろう。それであの方に褒めてもらえるなら本望っ!じゃあな、そして死ねっ!!!」

90-器用さ(10)×2=70以上で成功

04…失敗

私は奴の針を奪おうとしたが、それよりはるか速く奴はそれを額に突き刺した!
目は白目を剥き、膝をついた……その次の瞬間!!

「ガガアアアアアアアァァァァAAAAAAA!!!!!!!」

獣のような咆哮がザッシュから発せられた!筋肉が隆起し、体つきも一回り大きくなる!
これは……まずいっ!!
奴は異常な速さで私の懐に潜り込んだ。下から強烈な打撃が繰り出される!

ダメージ
コンマ下一桁×10+30-耐久力(12)×4-30

ダメージ 2
シデ残りHP 86

※朦朧ヒット

奴の一撃は顎をかすっただけに終わった……が。足元が定まらない??

二発目が……来る!

ダメージ
コンマ下一桁×10+30-耐久力(12)×4-30

ダメージ 1
シデ残りHP 85

※朦朧継続

次は右鉤打ちが来た。これもかすった程度、しかし足元はまだふらつく。

ダメージ
コンマ下一桁×10+30-耐久力(12)×4-30

ダメージ 12
シデ残りHP 85-12=73

※朦朧継続

今度は左が腹に来た。……かなり重い。まずい、反撃の暇がない。

ダメージ
コンマ下一桁×10+30-耐久力(12)×4-30

あれ、連取あれだからコンマもずらしてって言ったけど

いつもずらしてくれてたけど今回はNG?

ダメージ 1
シデ残りHP 72

空振りに近い一撃が通りすぎ、ようやく隙が見えた。脚も手も、まだ動く!

50-器用さ(10)×4=10以上で成功

>>592
あれ、いつもずらしてなかったはずですが。連取付加は安価のみです。

49…成功

こちらも負けじと腹を叩く。どうだ?

ダメージ
コンマ下一桁×4+筋力(10)×4+5

ダメージ 81
ザッシュ残りHP 365-81=284

効いた様子だがまだ動いている。しかも私から強引に離れ、ダナに殴りかかった!

80-器用さ(12)×3=44以上で成功

不意を突かれたのか、ザッシュの打撃をダナはマトモに食らってしまった!

ダメージ
コンマ下一桁×10+30-耐久力(9)×3-10

ダメージ 23
ダナ残りHP 138-23=115

「きゃあぁぁぁっ!……何、この重さ??」

ダナは咄嗟に守りを固め、衝撃を少なく食い止めたようだ。しかし、これは本格的にまずい、まずすぎる。

「……ふっざけんなよぉ!!」

ダナは剣を横凪ぎに払った!

80-器用さ(12)×4=36以上で成功

64…成功

剣はザッシュの身体には当たった。

ダメージ
コンマ下一桁×4+筋力(13)×4-20

ダメージ 64
ザッシュ残りHP 284-64=220

「URRROOOAAAAA!!!!」

腰の辺りに入った斬撃に、ザッシュ――もはやザッシュだったものか――は獣のように咆哮した。
奴は異常な素早さで私の方を向く。このスピードでは私では避けきれない。受けて確実に返しの一撃を打つしかないが!?

ダメージ
コンマ下一桁×10+30-耐久力(12)×4-30

ダメージ 32
シデ残りHP 40

防御姿勢を取ったが、衝撃がその上から貫通してきた!極めて危機的な状況だ。
だが、こちらの打撃も当たる距離だ。やるかやられるか、それしかない。

50-器用さ(10)×4=10以上で成功

13…成功

私の打撃に奴は反応しかかったが、辛うじて当たった。

ダメージ
コンマ下一桁×4+筋力(10)×4+5

ダメージ 53
ザッシュ残りHP 220-53=167

※朦朧ヒット

手応えは浅い、ただ向こうもふらついている。互いに限界は、近いはずだ。

ダメージ
コンマ下一桁×4+筋力(10)×4+5

※秘孔ヒット

ダメージ 195

一か八かで、私は左を奴のこめかみ目掛け打ち下ろした!

ピキィィィィ

「が。A。アガアアアァァァァァ!!!」

絶叫とともに沈むザッシュ。私はそれを聞き、足から崩れ落ちた。

「大丈夫??」

心配そうにダナが駆け寄り、倒れかかる私を抱き支えた。

「……何とか。ただ、向こうに行く気力はない、な。応援に、行ってやってくれ」

私は何とか作り笑いを浮かべた。

※視点をミドルに切り替えます。

#########

少年は腰から曲刀を取り出した。余り見ない武器だ。

「シャムシール?」

後ろからリリアの声が聞こえてくる。次の瞬間、刀身に業火がまとわりついた!?

「魔法剣かっ」

少年は、ジェイクさんに向けて刀を降り下ろした。

35以上で回避

70…回避

少年の攻撃はジェイクさんの身体を真っ二つに斬ったように、見えた。
しかし、ジェイクさんの姿はまるで蜃気楼のように薄れ消えた。彼はそのすぐ脇に避けていたのだ。

「いい太刀筋だよ。誰が操ってるんだか……まあでも、さすがにこれは効いたか」

へへんと自慢げなリリアさんの笑いが聞こえた。

「認知を歪める幻影術よ。精神関与ができなくても、こっちは効くようね」

なるほど。前線はジェイクさんに任せていいようだ。ならば僕らは、遠距離から支援する!

100-知力(14)×5=30以上で成功

68…成功

ペネトレーターは再び彼を突き刺した。

ダメージ
コンマ下一桁×4+知力(14)×4-20

ダメージ 48
リネ残りHP 473-48=425

当たったがそんなに手応えがない。倒すにはほど遠そうだ。

「ライラさん、ごめん。ジェイクの支援を!」

「了解!暗闇で動けないならこっちのもんよ?」

100-知力(15)×5=25以上で成功

08…失敗

「オナジテハクラウカッ」

闇の球体は、あっさり避けられてしまった。

「参ったな、多分当たりそうもないし……」

50以上で成功

ジェイクさんは何かしようとしたが、少年が攻撃に移るのを見てやめてしまった。

「やはり、この距離では辛いか。ミドル君、ライラさん!時間を稼いでくれ!次に何とかする!」

ジェイクさんは距離を取った。何か策があるらしい。

「オクビョウモノメッ、ダガサキニコノムスメダ!」

少年は曲刀を振りかぶり、ライラさんに向け振った。焔の波が、ライラさんを襲う!

100-器用さ(6)×5=70以上で成功

02…失敗

焔の波が、ライラさんを飲み込む!

ダメージ
コンマ下一桁×8+40-知力(15)×4-25

ダメージ 3
ライラ残りHP 113

「あちちちっ!……見た目ほどじゃないけど、これミドル君食らったらヤバいよ。マリアちゃんじゃすぐ死ぬかも」

ライラさんを見ると、冷や汗がたらりと流れていた。かなりの高位魔法であるみたいだ。

……その時。

「ガガアアアアアアアァァァァAAAAAAA!!!!!!!」

シデさんたちがいる方から獣の絶叫が聞こえた。何だあれは??

「……ハリヲツカッタカ。ヨロコベ、オマエラノシハキマッタ」

少年がニタリと悪意の塊のような笑みを浮かべた。「針」?まさか。

「ザッシュが自分に『針』を使った??」

「針」は自我と引き換えに人ならぬ身体能力を身に付けさせると聞いた。とすると……

「シデさんたちが危ないっ!」

「やめなよ!巻き込まれたらどうすんのよ!それに、こいつもいるじゃない。シデさんとダナちゃんを信頼しよ?ミドルと私は、やることをやるしかないんだよ」

ライラさんの言う通りだ。まずこいつを何とかしなきゃ。

「ごめんなさい。戦わなきゃ、ですね!」

僕はペネトレーターを伸ばした。

100-知力(14)×5=30以上で成功

93…成功

ペネトレーターは当たる。ただ、あまり効いている様子がないのが気がかりだけど……

ダメージ
コンマ下一桁×4+知力(14)×4-20

ダメージ 64
リネ残りHP 425-64=361

結構手応えはあったけど、やっぱり奴はまだ平然としている。シデさん抜きじゃ、決定的な打撃を加えられないんだろうか?

「ミドル、諦めんな!」

ライラさんからの檄が飛ぶ。

「ダメで元々!いっけえぇ!!」

ライラさんは三度闇の球体を打ち出した!

100-知力(15)×5=25以上で成功

00なので

奇数 カウンターを貰う、ダメージ2倍の火炎波
偶数 暗闇3ターン持続、ダメージ3倍

闇の球体は、さっきよりずっと大きく膨れ上がった。これは……?

「お師匠の必殺技、『暗黒嵐』よ!喰らえ!!」

ダメージ
(コンマ下一桁×3+知力(15)×3-20)×3

ダメージ 102
リネ残りHP 361-102=259
(ライラ全回復)

「(?)…《『‥“‘」

巨大な黒い球体にすっぽり包まれた少年は、何事か喚いているが声がよく聞こえない。

「中は光も音も通さない、虚無の世界よ。消えるまでしばらくかかるわ」

ライラさんが会心の笑顔で言う。

「よくやった!後は僕に任せてくれ」

ジェイクさんが僕らに呼び掛けた。……ジェイクさんが3人?

「ジェイクの十八番よ。本人、運動神経がひっどいし、時間もかかるから滅多に見せないけど。
『質量を持った幻影』を作り出すの。普通だと空振りするから絶対当たる条件がいるけど、これなら決定的ね」

リリアさんは勝利を確信しているようだ。

「『多重斬撃』」

ダメージ
(コンマ下一桁×3+13)×3

ダメージ 93
リネ残りHP 259-93=166

斬撃を放つと、3人いたジェイクさんは再び一人に戻った。

「ふう、でもこれでなんとかなる、かな?リリアも動けるし」

気付くとリリアさんが闇の球に向けて走っていた。

「マリアちゃんの警護もしなくていいし、こっちも食らいな!」

リリアさんは右手のワンドの先に、紫色なのか黒色なのか分からない球体を作り出していた。
それを球体に向け放つ!

「∠∀⊇⊂⊆》~‘」

ダメージ
コンマ下一桁×5+55

ダメージ 120
リネ残りHP 166-120-46

絶叫らしきものが、内部から響いた。次でとどめになるだろう。

「行け、ペネトレーター」

ダメージ
コンマ下一桁×4+知力(14)×4-20

あ、ダメージの際のゾロ目はメリットしかないです。
判定の時の11は00奇数に準ずるファンブルですが、ダメージの場合は単純に2倍ダメージです。誤解なきよう。

ダメージ 48

※戦闘終了

「~|〔【×】!!!!!!」

球体の中から断末魔のような音が響く。終わったのだろうか?

「うん、終わったみたい。解除するねー」

ライラさんが球体を弾けさせると、そこには血塗れになって倒れた少年がいた。

「多分、ギリギリ生きてるよ。このまま放置すりゃ死んじゃうけど……」

その時、似たような絶叫が辺りに響いた。やがて上から駆け降りてくる人がいる。ダナさんだ!

「大丈夫?加勢……しなくても良さそうだね」

安堵するダナさんに、ライラさんが「ドヤッ」っと笑ってみせた。

ここまで。何とか犠牲なく終えました。
しかしザッシュサイドはギリギリでしたね。救済措置をどうしようか考え始めた時に秘孔ヒットは絶妙なタイミングでした。

逆にリネ側はまさかライラが00偶数出すとは。あれで大体終わりました。
なおジェイクの大技はほぼ当たらないロマン技です。
50の判定に成功しても、多分スカだったでしょう(ただ回避判定には強く、ジェイク本人も回避盾のつもりでやってたらしい)。

余談。ライラが暗黒嵐とかのたまってますが、知力15にならないと使えません。あと、性能は大分違います。
(コンマ下一桁×5+知力×5、ダメージ軽減無効、クリティカルで2ターン暗闇)

ご覧の通り、結構なぶっ壊れ技です。

再開します。

ある意味戦闘より重要な、尋問フェイズです。

#########

ふらつく足を何とか踏ん張り、私は立ち上がった。ミドルの方は終わったようだ。全員、傷らしい傷はない。
それにほっとしていると、ダナが手を振った。合流しよう。

問題はザッシュだ。倒れた奴は、別人のように痩せ衰えていた。髪は金髪から白髪に変わり、顔も皺が目立つ。老人と言われても信じるだろう。
「針」が生命力を吸い取ったのかもしれない。人外の怪力と俊敏さは、それによるものか。
辛うじて、まだ息はあるようだ。そのうち死ぬだろうが、訊くべきことは山ほどある。
私は、ザッシュの鎧をなんとか脱がせ、残った力を振り絞り小さくなった奴を担いだ。

##########

「殺さないんですか」

下に降りると、ミドルが氷のような声色で言い放った。

「見ての通り、放っておいても死ぬ。治癒術を使っても、回復できるだけの生命力はないだろうな。だから、最期に色々訊かせてもらう。口を割るかは別だが」

ジェイクが肩をすくめた。鎧を脱がせても、多分精神感応術は効かないだろうということらしい。魔法が効かない、そういう体質なのだろうか?

「でも先にこの子じゃない?こっちもかなり出血してるよ」

そこには血塗れの少年がいた。頭頂部には「針」がある。まずこれを抜かなければ。
抜き方は心得ている。操られただけの少年が死ぬのは、さすがに目覚めが悪い。

90-賢さ(16)×5=10以上で成功

71…成功

モネーラにやったときのように、抜きながらその部分に治癒術をかける。5分ほどして、「針」は全て取り出された。
治癒術の効果もあり、放っておいてもしばらくは死なずに済むだろう。するとジェイクが強力な治療薬「デシコブ」を持っているという。
「追加の治癒術は、多分これで要らないですよ」と言って真緑の小瓶を出してきた。無理矢理口からそれを流し込むと、少年は一瞬痙攣し、再び倒れた。
「しばらくは起きないけど、まあ何とかなるでしょう」とは彼の弁だ。とりあえず信用するしかない。

問題はザッシュだ。もう命は尽きようとしている。治癒術を先にかけないと針を抜いても死にそうだが……

1 治癒術をかける
2 治癒術をかけない

私は治癒術を先にかけることにした。意識が戻ってまた暴れられる危険性はあるが、この分なら大丈夫のはずだ。

01~10 UGAAAAA!!!!!
11~25 ……モウコノオトコハシヌゾ
26~90 意識はないが、僅かに回復した。
91~99 とんだお人好しですね。

治癒術をかけると、ザッシュは意識こそないが僅かに回復した。ただ、穴の空いた桶に無理矢理水を注いだようなもので、そのうち事切れるのには変わりがない。
水が全てなくなる前に、尋問を完遂しなければ。私はさっきと同じ要領で、ザッシュの「針」を抜き始めた。

90-賢さ(16)×6=10以上で成功

90…成功

慎重に、しかし素早く私は「針」を抜いた。果たして、血に濡れた「針」がポトリと落ちた。まだザッシュの息はある。ふう、と私は溜め息をついた。

「シデさんもどうです?かなり痛んでいるようですし」

ジェイクが先程の緑色の小瓶を持ってやって来た。確かに苦痛と疲労は抜きたいが……

1 飲む
2 飲まない

「いや、気持ちだけもらっておく。ある程度は自分で治せるし、大丈夫だ」

私は再びザッシュに向き合い、軽く顔をはたいた。ザッシュの細い目が、力なく開かれる。

「……とんでもないお人好しですねえ……情けをかけた、つもりですか」

「生憎そこまで人間はできてないのだ。……貴様に訊きたいことが、山ほどある」

ザッシュが嘲笑った。

「……ははは。僕が答えるとでも?やはり、あんたただのお人好しだな……ゲホッ」

咳き込む奴の口からは血が滲む。どうすればいい?

1 「背後にいるのはフィオナだな」
2 「人殺しは、愉しかったか」
3 「この子たちは何者だ」
4 私は黙ってネモに電話をかけた

安価下5多数決

「背後にいるのは、フィオナだな」

私が言うと、ザッシュはククッと小馬鹿にした笑いを見せた。

「誰のことか?知らないねえ」

「ジュリアスとネモも同意見だそうだ。なぜフィオナと繋がる?そもそもフィオナの目的は何だ?」

「知っていてペラペラ喋るとでも?」

奴の言う通りだ。だが、何か引っ掛かる。何だ?

90-賢さ(16)×2=58以上で成功、74以上でボーナス

17…失敗

ダメだ、思い付かない。そうしているうちに、ザッシュの体力は加速度的に失われていく。どうすればいい?

1 「人殺しは、愉しかったか」
2 「この子たちは何者だ」
3 私は黙ってネモに電話をかけた

安価下3多数決

※コンマが高い1に決定

「人殺しは、愉しかったか」

私は、話を変えることにした。そもそもこの男と、マトモに話したことがない。性格を見定めないと話を聞き出せないと考えたが、問題は体力がもつかだ。
ザッシュは実に嬉しそうに、口の端を吊り上げて笑った。

「……愉しかったねえ。実に、実に愉しかったよ……。『獲物』の苦痛と絶望に歪む顔、理不尽さを理解できない哀れさ。それを存分に味わえたこの2年は、最高だったよ……」

死の際にありながら、極上の快感に酔っているかのようだ。ネモの「殺人狂」との評に、疑いはなかったようだ。

「……まあそれも、これで終わりだと思うと残念だけどね……ゴッ、ゴッフゥ!!……ハァハァ、まあ好きなだけ生きたさ、この機会を与えてくれたあの方には、感謝しかない……」

「……フィオナだな」

ザッシュは黙って空を見ている。……その時、猛烈な悪意が背後に生じた。

100-ミドル賢さ(7)×3=79以上で成功

悪意の源は、ミドルだ。
いつの間に剣を抜き、ザッシュに向けて構えている。あまりに突然の出来事に、誰も反応できない。



「……伸びろ、ペネトレーター」



※80以上で追加イベント

※追加イベントなし

ミドルの剣は、ザッシュの喉笛を的確に切り裂いた。

「ゴップウゥゥ」

口から多量の血を吐き、ザッシュの瞳からは命の輝きが消えていった。

「何してんのよこの馬鹿ぁああ!!」

ライラがミドルを殴り付けた。ミドルは暗い目をしたまま、紅く染まった剣を見ている。

「シデさんの努力を無駄にする気なの??何で皆がここまで来たと思う?ザッシュを倒すだけじゃないでしょ!!
あたしたちが追われているのはザッシュだけじゃない。本当の敵が誰かも知らず、あんただけの怨みで動くんじゃないわよ!!!」

ライラはもう一度、ミドルを殴った。非力な彼女だが、ミドルは抵抗することなくそれを受け、倒れた。
ライラの顔は、涙でくしゃくしゃに濡れている。

「……もういいよ」

ダナが口を開いた。

「ミドルの気持ちは分からないでもないよ。ザッシュもどうせ死んでたんだし。
……でも、そこまで子供とは、思わなかったな。ボクは、君とこれ以上旅を続ける自信がなくなった」

ミドルはまだ茫然としている。ダナとライラの言うのはもっともだ。
……だが、こうなることが予期できなかったわけでもない。

「……すまない、責任の一端は、私にある」

私は皆に頭を下げた。

100-ライラ賢さ(7)×8=44以上で成功

休憩します。が、予想外の展開に筆者も困惑中です。
ミドル発狂展開は用意していたとはいえ、ちょっと酷くなりすぎてます。コンマのせいもあるとはいえ。
愉快犯防止策が足りなかったでしょうか。安価下5にするか、一瞬考えたのですが…。

とりあえず、728氏の見解を訊きたいところ。なければ愉快犯とみなし、選択肢まで巻き戻します。
制限時間は1440とします。納得できる理由があれば、厳しいですが続行します。

いっそのこと推理書くこと強制させたら?まともに読んでない奴は手出しできなくなるし

やはりこういう致命的な展開になりうる安価は下5にすべきですね。
多数者がいない可能性がある下3だと、こういうのが出てしまいますし。
また、コンマが大きい方で決める形式は、今回の反省を踏まえてやらないようにします。多数がいなければ再安価で、今後統一したいと思います。

そういえば、初のデッドエンドの時も意見割れているのに別の安価に突っ込んだ方がいましたが、あれも愉快犯だったんですかねえ。
結果、安価ミス連発でデッドエンドに一直線だったわけですが。

>>750
敷居が上がりますが、そうした方がいいかもですね。現在は推薦という形ですが、さすがに。
ただ、一応1440までは待ちます。

時間切れです。愉快犯とみなし、展開リセットします。なお、今回のみの特例であり、2度とはやりません。
代わりに愉快犯封じのため、場合によっては安価選択の際に推理を強制します。

716まで戻します。安価下5、推理ありでお願いします。

再開は夜。

1と3で決戦投票します。推理強制はなしです。

安価下5多数決

あと、722での「引っ掛かり」の中身が分かるのならその推理も。
真相に直結するため手掛かりは少なめです。

3
ザッシュは人間として欠落した殺人狂で人殺しを楽しむ為にフィオナと手を組んでるっていうより
「あの方」とやらに心酔しててその目的を遂行しようとして行動してる事かな

3で決定、更新は後程。

推理はさすがに当たっている人はいないですが、>>778さんが良い指摘をしてます。
上手く行けば、これまでほとんど掘り下げる機会がなかったザッシュの行動原理が分かるかもしれません。

再開します。

>>716

「この子たちは何者だ」

倒れている少年を見やって、私は訊いた。そういえば、この子も褐色の肌だ。モネーラと同じ、魔族混じりか、あるいは魔族そのものか。

「知ってて教えるとでも?」

「そうだろうな。ただ推測はつく。魔族か、それに類する者だろう?『針』を使っているにせよ、モネーラはただの子供にしては強すぎる。この子もそうだな?」

ライラが頷いた。

「焔術の直撃を受けたけど、あれはただごとじゃないねえ。食らったのがライラでよかったよー」

「やはりか。とすれば、魔族がいる場所はかなり限られる。モリブスか、その近辺の集落しかない。モネーラには両親がいたそうだから、孤児では少なくともない」

私は喋りながら考えていた。魔族の集落を襲う?血の繋がりにこの上ない価値を置く魔族が、子供を拐われたら?ザッシュと言えど、ただでは済まないはずだ。
ならモリブスの孤児か、さもなくば貧困層の家族が売ったのか?それだとモネーラの発言と噛み合わない。

とすれば……

90-賢さ(16)×4=26以上で成功

05…失敗

いけない、どうにも思い浮かばない。
ただ、モネーラもこの少年も、魔術の心得はあったはずだ。完全な素人ではないだろうが……

50以上で追加イベント

※追加イベントあり

「そういえば、魔候国の貴族が集まっていた村がありましたね。この子の意識が戻れば、どこの生まれかは分かるはずですが」

ジェイクが助け船を出してくれた。なるほど、それだ。
ザッシュの顔からは余裕が少し消えている。苦痛のためか、それとも痛いところを突かれたからか?

だが、そこまで分かってもまだ足りない。ザッシュはなぜ無傷で拐えたのか?

90-賢さ(16)×5=10以上で成功、ゾロ目か84以上で追加情報

貴族絡みってことはザッシュの愛人だの言われてた元貴族のフェリルが協力者で確定だろうし
こっちの行方も探した方が良さそうだな

58…成功

おそらく、その村の誰かと繋がっていたのではないか?
問題は、なぜ繋がっていたか、誰と繋がっていたか、だ。
そこまで読んだ上でザッシュに当てないと、おそらくこいつは口を割らない。

※安価下5まで自由推理。
一番近いもので進行します。

ヒント

>>791さんはメチャメチャ鋭い。
・魔候国の情勢を考えましょう。
・名前だけで出てない人は多いです。

>>793
魔候国じゃなくモリブスの情勢でした。訂正。

上げます。

推理してて思ったんだけど、ザッシュやネモはコンマの導きで不憫キャラにも外道キャラにも化けたけど、一族絡みの設定は基本変わらないって認識でおk?最期の描写まで考えてあるあたり設定は固まってそうけど

安価下

そのものズバリはないですが、結構かすってます。とりあえず、最大公約数的に

・魔族の村の背後にエリックかケイン
・直接の交渉役はフェリル
・フェリルは元魔候国貴族

これで進めます。

>>801
一族が何を目的にして何をしているかの設定だけは、コンマや安価がどうあろうが変えません。

……一つの可能性を考えた。これは、真相にかなり近いのではないか?私はそれを、ザッシュにぶつけた。

「その村の背後に、誰かいるな。おそらく『一族』の誰か、エリックかケインか?
そして、お前は何らかの手段で『合法的に』その村から子供を拐い、『針』で手勢にした。少なくとも、無理矢理拐ったならお前であっても無傷ではないはずだからな。
おそらく、その後ろ楯の許可はもらっている。違うか?」

「……なぜそう思う」

「勘半分、理屈半分だ。ずっと引っ掛かっていた。ネモに追い詰められていたのに、しかも一番厄介なネモに致命傷を負わせたのに、お前は逃げた。誰かと合流するためだろう。
じゃあ誰か?フィオナかと思ったが、フィオナだけなら先はない。フィオナが別に組織を持っていたら別だが、な」

バラバラだった積み木が一つに重なっていく。話しながら、私はある可能性にたどり着いていた。

「どういうこと?」

ダナが訊いてきた。ミドルやライラはもちろん、経験豊富なジェイクとリリアも理解が追い付いていないようだ。
ザッシュは無表情に、空を見上げていた。

「つまり、フィオナは帝国側を裏切りエリックとケインの側についた。多分2年前だ。
そして、おそらくは『元々』エリックとケインの側にあったお前が、フィオナの手引きで帝国に忍び込んだ。いざという時の、攪乱要員としてだ」

「……くくっ、想像力が逞しい、な。それは誉めてやる」

「……フェリル」

息も絶え絶えのザッシュの身体が、ビクンと反応し固まった。

「……どこからその名を……」

細い目が驚愕で見開かれる。

「私はフェリルと言っただけだが?お前の情婦で貴族の女。貴族というから帝国のと思ったが、考えれば帝国一派は王公貴族ばかりだ。わざわざそこのマリアが貴族と言ったのは、『魔候国の貴族』だったわけだ。
魔候国は多種族国家だったからな。人間の貴族がいても不思議じゃない。間者にはうってつけだ」

ザッシュは黙ったままだ。私は続ける。

「元々アンバライトを使うのは、モリブスでやる計画だった。これもおかしい。帝国の支持者が少なくないだろうテルモン側の方が、ドラゴンを征伐したときの民衆の支持はあったはずだ。
それをわざわざテルモンでやるというのには理由がある。つまり……」

「エリックとケイン、そして魔族反乱分子と話をつけるのに必要だった??」

ジェイクが驚きを隠さず言う。

「そういうことだ。フィオナは姿を隠しエリックと繋がる一方、こいつは裏で帝国を揺るがす準備を進めていたというわけだ。
それでも『針』をどこで調達したか不明なところは多いが……。まあ、私たちの存在で計画が破綻したので逃げた、ついでに私怨込みで私たちを襲った。こんなところか?」

>>805訂正。

「……くくっ、想像力が逞しい、な。それは誉めてやる」

「……フェリル」

息も絶え絶えのザッシュの身体が、ビクンと反応し固まった。

「……どこからその名を……」

細い目が驚愕で見開かれる。

「私はフェリルと言っただけだが?お前の情婦で貴族の女。貴族というから帝国のと思ったが、考えれば帝国一派は王公貴族ばかりだ。わざわざそこのマリアが貴族と言ったのは、『魔候国の貴族』だったわけだ。
魔候国は多種族国家だったからな。人間の貴族がいても不思議じゃない。間者にはうってつけだ」

ザッシュは黙ったままだ。私は続ける。

「元々アンバライトを使うのは、モリブスでやる計画だった。これもおかしい。帝国の支持者が少なくないだろうテルモン側の方が、ドラゴンを征伐したときの民衆の支持はあったはずだ。
それをわざわざモリブスでやるというのには理由がある。つまり……」

「エリックとケイン、そして魔族反乱分子と話をつけるのに必要だった??」

ジェイクが驚きを隠さず言う。

「そういうことだ。フィオナは姿を隠しエリックと繋がる一方、こいつは裏で帝国を揺るがす準備を進めていたというわけだ。
それでも『針』をどこで調達したか不明なところは多いが……。まあ、私たちの存在で計画が破綻したので逃げた、ついでに私怨込みで私たちを襲った。こんなところか?」

ザッシュはどこか愉快そうに笑った。

「……本当に想像力の、逞しい男だな。小説家にでも……ゴフゴフッ……なった方がいいんじゃないのか」

「だが近からずとも遠からず、違うか?」

「僕はもう死ぬ。お前らの壮大なる想像に任せるとしよう。……フェリルは無事か」

ザッシュの顔が、少しだけ真剣になった。

「分からない。ネモからは一切話が出なかった。逃げたのかもしれないし、処刑されたのかもしれない」

ザッシュは再び空を見上げた。木々の葉から射し込む細い光が、私たちを照らす。
奴の命も、あと僅かだろう。訊ける質問も、一つか二つだ。

1 なぜフィオナは裏切った?
2 どうしてエリック側についた?
3 死の行商人とは?
4 針はどこで入手した?

安価下5多数決、推理ありで。

風呂入るので上げておきます。

3にします。

「『死の行商人』とはなんだ?」

「……なんだ、と言われても、ねえ…ゲフッ……知ってて教えると思うか?」

「だろうな。でもミドルの村、ペラの件はお前がやったのは分かっている。行商人に扮したのは、お前もその一員だからじゃないか?」

90-賢さ(16)×3=42以上で成功

80…成功

「……続けろよ、小説家」

ザッシュが皮肉めいた笑いを浮かべ言った。

「なぜお前が独断でペラを滅ぼそうとしたか、疑問があった。お前が殺戮狂であったにしても、ジュリアスやネモに知れたら処刑まであり得る話だからな。あまりに危険と報酬が見合わない。
ただ、お前が『村を滅ぼす』ことそのものが目的の存在である『死の行商人』なら別だ。行動と目的が合致する。まあ、組織の存在意義やお前が入った理由はわからんがな」

90-魅力(15)×3以上で成功

45以上で成功です。失礼しました。

75…成功

「……つくづく想像力に富んだ、男、だな……ゲーッフエフエフッ!!」

ザッシュの口からは鮮血が流れている。奴の死もそろそろか?急がねば。

「だが、そうなんだな?お前が行商人ならば、ペラの惨劇も上の指令ということになる。もちろん、『上』とは帝国ではなく、行商人の方だが。誰だ?」

「……」

※70以上で追加イベント

今の勢力分布は
コーウィン・ランダム(?)・シデ
ジュリアン・ブランド・帝国
エリック・ケイン・フィオナ(?)・魔候国
ベネディクト
この4勢力かな?
一先ずミドル坊やの仇の対象が帝国からエリック勢に変わりそうだし停戦協定の不安要素も無くなるかな

ザッシュに魔法が効かないのは装備によるものなのかそれ以外なのかで今後の対策とか出来ないかなとか思ったけど過去に書いてたっけ?

すみません、寝落ちしてました。

切りが悪いので少しだけ。

>>824
よく整理されてますが、実は…
ザッシュに魔法が効かない理由は、このまま行くとすぐには明らかにならないでしょうね。

※追加イベントなし

ザッシュはニヤリと笑ったまま押し黙った。話すつもりは、一切ないらしい。
奴が「死の行商人」と繋がりがあるか、あるいはその一員なのは確かだ。
ただ、それがどういう組織なのかは見えてこない。魔候国と何かしらの関係があるのかもしれないが、現状では詳細は分からないだろう。

ザッシュの顔が、どんどん青白くなっていく。まだ聞くべきことはいくつもあるが、それまでもつだろうか?

90-賢さ(16)×3=42以上で成功

すまーと

99…成功、クリティカル

私は無理を承知でザッシュに治療術をかけた。少しでも時間を稼ぐためだ。
……僅かに生気が顔に戻る。これは?

「生き延びさせることが、できるかもしれない……?」

多分これだけでは不足だ。死ぬのが10分先から1、2刻先に延びただけだろう。ちょうど私と再会した時のネモのような状態だ。
だが、切っ掛けがあれば。桶に空いた穴を埋める何かがあれば、この男は助かる。

90-賢さ(16)×5=10以上で成功

16…成功

「デシコブ」だ。あれを飲ませれば、命は助かる。
問題は、それでいいかどうかだ。理想はモリブスの領事府に引き渡し、裁きを受けさせることだが……。
何より、後ろで殺気を必死で押さえているミドルをどうするかだ。ザッシュをここで殺さないという選択肢は、多分彼にはない。

1 デシコブを飲ませる。
2 デシコブを飲ませない。

安価下5多数決、理由があればそれも。

1で決まったところで休憩。

再開します。

ジュリアンは色々ストレスたまってそうなので、あの世界にネットがあったら間違いなく荒らしやってますねえ。

「ジェイク、薬があっただろう。『デシコブ』……だったか?あれを飲ませよう」

「ちょっと待ってくださいよ!!なんでそいつ生かすんですか!?」

ミドルが血相を変えて叫んだ。彼の感情は分かる。自分の仇が死のうとしているのに、それを生かす。理解はしがたいだろう。
しかし……

1 本当の仇はこいつか?
2 ここでこいつを殺して、それで満足か?
3 殺したければ殺せばいい。だが、お前との旅はこれで終わりだ。
4 ライラに言われたことを忘れたのか?

安価下5多数決、推理ありで

上げておきます。

もう一度上げておきます。

「ここでこいつを殺して、それで満足か?」

私は努めて静かに言った。ミドルはまだ怒りに震えている。

「ええ、満足ですね。僕はシデさんのように、大人にはなれない」

「……だが、いつかは大人になる。嫌でもな。その時、お前は何のために生きる?
復讐だけが、お前の人生の目的なら、ここから先の人生の意義は何だ」

ミドルは固まった。

「そもそも、こいつを殺しても旅は続く。それに、まだドラゴンそのものは残っている。自分ができること、やるべきことは何だ?ザッシュを殺してそれで終わり、そんな簡単なことじゃないはずだ」

「……じゃあ、一つだけ聞かせてください」

ミドルはザッシュに近づいた。剣は抜かれていないが、いざという時には止めねば。

「なぜ僕の村を狙った」

100-ミドル魅力(7)×8=44以上で成功

78…成功

ザッシュは薄い笑みを浮かべた。

「……そういう指示だったからな。テルモン近辺の集落は、呪病か何かで殲滅させることになっていた。
まあ、村が滅びるのを見るのは、嫌いじゃなかったがな」

クククとザッシュが笑った。

「『獲物』の苦痛と絶望に歪む顔、理不尽さを理解できない哀れさ。それを存分に味わえたこの2年は、最高だったねえ。まあ、また見れるかは分からんがな」

ミドルの顔が怒気で真っ赤になる。これは……わざと煽っている?

90-魅力(15)×5=15以上で成功

16…成功

ミドルが剣の柄に手をかける。まずいっ。

「自分を殺させようとしても無駄だ」

私は二人の間に割って入った。ミドルが唖然とした顔をしている。

「ここでお前が死ねば、不必要な情報が漏れる恐れはなくなる。それは、おそらくエリックやケイン、そしてフィオナの思うつぼだろう。だが、そうはいかない」

私はミドルを見た。

「……そういうわけだ。君が倒すべき相手は、こいつじゃない。この裏にいる連中だ。
強大な相手だが、ミドルの力が要る。頼まれてはくれないか」

ミドルが下を向いた。

100-ミドル賢さ(7)×10=30以上でイベントなし

※イベントなし

「……分かりました。そう言うなら」

ミドルは落胆の色をわずかに滲ませ言った。

「だけど、もしそいつが僕たちにまた牙を向いたなら。その時は止めないで下さい。仇の一人なのは、間違いないんですから」

「……分かった」

ドラゴンから帝国。帝国からザッシュ、そして「死の行商人」。憎悪の対象が短い間にコロコロと変わり、混乱もあっただろう。
よく怒りを抑えてくれた。ミドルは確かに成長している。

私はジェイクから「デシコブ」を受け取り、無理矢理ザッシュに流し込んだ。
それからすぐに、奴は痙攣して意識を失った。後は自由に動けないよう、手足を縛ればいい。

ここまで。やっと一段落です。

設定回り、矛盾や無理はないでしょうか?違和感や明確な破綻あれば、ご指摘お願いします。

しかし、ミドルの説得はこんなもんで良かったでしょうか?
どうしても理詰めでやってしまいがちなんですよねえ。

とにかく、色々波乱があった説得パートはこれで終了です。
愉快犯対策など、色々反省が残りましたが…。なんとか最善の方向にはいったんじゃないでしょうか。
MVPは間違いなく>>827さんですね。99か00偶数以外でザッシュを生かすつもりはなかったので。

99→追加判定の後延命成功
00偶数→追加判定無しで延命成功

こんな感じ?でも00って偶数か奇数かがそもそも5割判定みたいなもんだし追加で何かしら喋ってくれるとかだったんかな

>>876
ああ、まさにそんな感じです。

99でも本編の通り、ミドル説得に高確率といっても複数回の判定突破が要ったわけですが。

再開は多分2100以降。

再開します。

##########

身動きが取れないザッシュと少年は、荷車に乗せることにした。念のため、ダナの求めに応じてアングヴィラで買っておいてよかった。
ダナはダリオとの旅の経験から、荷車の重要性を思い知ったらしい。「ね、買って良かったでしょ」とは、ダナの弁だ。

ザッシュたちとの戦いで、随分と時間を取られた。早く抜けないと危険な夜が来る。
私の傷も問題だった。治療術をかけながら歩いているが、疲労も相当重い。夜が更ける前に、森を抜けられるだろうか?

01~03 ……人影が見える。
04~10 誰か、複数の人の気配がする。
11~20 森を抜けられなかった。
21~98 森を抜け、予定通り夜営できた。
99   森の木陰に誰かいる

########

私たちは森を何とか抜け、夜の間に夜営できそうな見晴らしのよい平地についた。
テントを男性用と女性用とで二つはり、ザッシュたちを私たちの方に横たえさせた。二人とも、まだ目覚めてはいない。

「どうするんですか、こいつ」

ミドルがザッシュを見て言った。彼は顔色こそ少し良くなったが、白髪になった髪と皺が増えた顔はそのままだ。「針」の反動なのだろうか。

「選択肢は二つ。一つは、ネモと連絡を取り帝国に引き渡すこと。もう一つは、モリブスまで行って領事府で裁きを受けさせることだ。……まあどちらでも処刑は免れんだろうが」

「僕はモリブスまで行ってほしいですけどね。領事府の人間てのもありますし、何より魔族との繋がりが気になります」

ジェイクの主張にミドルが反論した。

「でも、モリブスだと万が一がありませんか?誰かが強引に奪還に来たら、厄介ですよ。相手は『一族』みたいですし、何を仕掛けてくるか分からない。帝国の心象も悪くなりそうですし……」

それももっともだ。さあどうするか?

1 ネモに電話する
2 ネモに電話しない

あ、安価下3多数決、推理ありです。

※1に決定。

「ネモに連絡しよう。ジュリアスやネモに、聞きたいこともある。フェリルの現状も知っておきたい」

私は電話を取り出し、ネモにかけた。

『どうした、ザッシュの件か』

声には前より多少張りが出ている。回復しつつはあるらしい。

「ああ、捕縛した。かなり弱っているが、命の危険は脱している。一先ずそちらに引き渡したい」

『……捕縛?よくできたな。かなり驚いたぞ』

「奴は自分に『針』を刺した。反動もあって死にかけたが、奇跡的に一命はとりとめた形だ。……私自身も深手を負ったが」

しばらく沈黙が流れた。

「『針』のことを考えていたか」

『ああ。フィオナ様が与えたのだろうが、それは奴用じゃないのでは、と思ってな』

……どういうことだ?

90-賢さ(16)×4=26以上で成功

尋問フェイズでもネモに電話の選択肢があったしこれは罠な気がしてきた…
自分達に取って有益な情報(帝国その他も込みで)の引出しとミドルの敵討ちと帝国との関係正常化と色々問題山積で誰を信用して良いのかわからなくなってきた
こんな時にランダムお兄さんが居てくれたら…

とりあえずミドル君は大分成長してるなあ
最初の頃なら正論で説得しても多分不貞腐れて終わりだったと思う

78…成功

ある考えが思い浮かんだ。ザッシュが帝国に居続けた理由は、これではないのか?

「……ジュリアスに刺すためか」

『私も貴公と同じ考えだ。既に閣下には『針』が刺さっている。多分、ジュリアン様のものだ。それを上書きすれば、フィオナ様は閣下を意のままに操れる』

ネモも同じ結論に辿り着いていたようだ。名実ともに傀儡とする狙いか。

「しかし、そういうことはできるのか?」

『『針』は元々フィオナ様の技術だ。ジュリアン様も作れるが、あっちの方が精度は上だろう。ただ、分からないのは狙いだ』

「それについて、重大なことが分かった。フィオナは多分、エリックに寝返った。そして、ザッシュは元々、エリック側だ」

しばらくの間の後、絶叫が「電話」から聞こえてきた。

『……な、何ぃぃぃ!!?さ、流石に、聞き捨てならんな……是が非でも、貴公に会わねばならなくなった』

「寝返りぐらい、読めてただろう?」

『寝返り先が問題だ。コーウィンかブレイズならあり得た。済まないが、貴公を完全に信用していたわけではないのでな。
だが、エリックはないと思い込んでいた。帝国と魔候国の関係、知らぬわけではあるまい』

そうだ。ジェスタル帝国とズマ魔候国は、長年対立していた。その緩衝材となっていたのがユングヴィ教団というのが、基本の構図だ。
歴史上、ユングヴィ教団が最大勢力になることもあったが、大体は帝国と魔候国が覇権争いをしていた。

「仇敵に寝返る、確かに異常ではあるな」

『ああ。だが、思い当たるフシがないわけでもない。明日夕、クシャナとソールをイスパファンに寄越す。話はそこからだ』

ちょい休憩。ここから先、地の文多目で体力使います。
少年がそろそろ起きますし。ザッシュも明朝には目覚めますし。

>>891
予告しますが、モリブス着いたらさらに混乱するかと。
ランダム登場で楽になるのだけは確定ですが、出てくるんでしょうか?

再開します。

#########

「シデさん、この子の意識が戻りましたよ!」

ネモとの電話が終わってすぐ、ミドルが言ってきた。ザッシュはリネと呼んでいただろうか?
「う、うぅ……」と声をあげている。

「気が付いたか」

「……こ、ここは……?」

「詳しい説明は難しいが、私たちはアングヴィラからモリブスに向かう街道にいる。意識ははっきりしているようだな」

「……どうしてそんなところに?ボジャから随分離れてるけど?それに身体中が少し痛い」

少年は軽く混乱しているようだ。ジェイクが小声で「ボジャとはさっき話した魔族の村のことですよ」と言ってきた。

「私も詳しくは知らない。君の隣で縛られている男が、君を連れ回していたらしい。心当たりは?」

少年は首を振った。

「ない、初めて見た」

「じゃあ何でボジャから離れたんだ?」

30以上で情報あり

※情報あり

「いや、魔候国の元貴族だっていうきれいな女の人が、召し使い探してるって言っててさ。それで俺ともう一人の女の子が奉公に出されたんだ。
公爵様のご命令だったし、親父とお袋も潤うしで何も疑わなかったよ。んで、お館に入ってベッドで寝たら、ここにいたってわけ」

女の子、多分彼女だ。

「女の子の名前はモネーラじゃないか?」

「そうそう!モネーラどうしたんだよ?無事なのか!?」

少年が必死に訊ねた。

「彼女は無事だ。今は故あって別の場所にいるが。心配はいらない」

「そっかあ、ならよかった。でも俺、なんでここにいるんだ?さっきも言ったけどさ。そもそもお前らは何者だよ?」

「針」と呼ばれるものを刺され、自我を失い操られていたこと。ザッシュが彼らを手勢にしたこと。そして、彼が私たちを襲ったこと。そこまでを伝えた。

90-魅力(16)×4=26以上で成功

22…失敗、ファンブル

「えっ、なんだよそれ??早く帰せよ、なあ!親父とお袋に会いてえよぉ!!」

少年は足をバタバタさせて暴れだした。傷が治りきってないなかで暴れられると、少々困ったことになりかねない。
何より、ここからイスパファンまでの道中が困難になる。

※50以上でイベント発生

※イベント発生

ジェイクが目をつぶり、何かを呟いた。すると、モネーラの時と同じように少年は気絶して倒れた。

「……ふぅ。何とかなりましたかね」

「助かった。でも明日はどうする?イスパファンまでは行かないとまずいぞ」

「そうですね……」

90-賢さ(16)×3=42以上で成功

27…失敗

どうにも妙案が思い浮かばない。明日もう一度考えて、それでダメなら荷台にくくりつけるしかないかもしれない。

「大丈夫……ですかね?」

ミドルが心配そうに覗き込んできた。一応命に別状はないというと、すこしほっとした様子だった。歳が近いようだから、気になるのだろう。

ザッシュはまだ目を覚まさない。今日はこのまま寝てよさそうだ。

###########

翌朝。私は少し早めに目が覚めた。ザッシュと少年は、まだ目覚めない。
ザッシュは荷車にくくりつければいいが、少年はどうするか?

1 「電話」でモネーラと話をさせる
2 ミドルと話させる
3 ジェイクに記憶を改竄してもらう

安価下3多数決、推理なし可

私はミドルが起きるのを待った。

「頼みがある。あの少年と、話をしてくれないか?」

「えっ、話って何を?」

「何でもいい。彼はモネーラと同じように、故郷に帰りたがってパニックを起こしている。だから少しでも心に余裕が持てるよう、ミドルが話し相手になってくれないか。
それに、ミドルも周りが歳上ばかりで気が張ってたろう。少しは同年代と話した方が、気も紛れるんじゃないか?」

ミドルは「自信がないけど、やってみます」と答えた。あとは彼の目が覚めて、ミドルがやってくれるのを祈ろう。

100-ミドル魅力(7)×12=16以上で成功

01…失敗

「あっち行けよぉ!俺は帰りたいんだよ!!」

ミドルが彼の元に行ってすぐ、大声がテントに響いた。ミドルの顔が強張っている。

「どうした?」

「ごめんなさい、ちょっと想像以上にとりつく島がないです……」

ミドルは肩を落としている。

※70以上でイベント発生

※イベント発生なし

「これは……困りましたね」

ジェイクが渋い顔をしている。

「昨日彼を気絶させたあれは、使えないのか?」

「できますけど、やめるべきですね。あれは本来、攻撃用なんです。繰り返し使うと、精神が壊れて廃人になります」

彼は首を振った。残す手段は、これしかない。
私は「電話」を操作し、ネモに繋いだ。

『なんだ朝から』

「モネーラに繋げないか?話をしたい相手がいる」

30以上でイベント続行

※イベント終了

『ダメだな。まだ精神が不安定で話せる状態にない』

電話は切れてしまった。残された手段は少ない。

1 荷台にザッシュと一緒にくくりつける(高確率で逃走)
2 モリブスまでの食事を持たせて解放する
3 女性陣に知恵を頼む(中確率で成功)

安価下3多数決、3のみ具体案を

3
年下キラーのライラさんに任せろー(バリバリー)
お酒はマズイですよ!

※3で決定、ライラ活用を採用

これは私たちの手には負えない。ダナやライラたちの力も借りよう。

「ふっざけるなよぉ!早く縄を解いて家に帰せ!!」

少年はまだ吠えている。

「これは……厄介だねえ。どうする?」

「あたしはお子様はパス。こういうのは言う通り解放すりゃいいのよ。野垂れ死ぬだろうけど」

ダナとリリアが顔を見合わせるなか、ライラが「いいこと思い付いた」とでも言いたげな笑顔を見せた。
それを見たミドルが、凄まじく嫌そうな顔をする。

「えっ……まさかあれやるんですか?」

「君にもやったことだよ?正気に戻すにはこれしかないんだってば」

ライラはザックをゴソゴソやると、黒い液体の入った瓶を取り出した。ランダムから貰った酒か?

35以上で成功、失敗でもスタン

71…成功

ここまで。ライラさん無双は明日夜が濃厚。

なお、やたら甘めの判定になったのは収拾つけるためというのと、>>936さんと同じ発想を筆者もしていたためです。
というか、多分これ以外に収拾つかんだろうと。

問題はドラゴン退治と帝国関連が終わったあとのミドルをどうするかだな
俺としては普通にこのまま連れてっても良い、というか連れて行きたいけどそこの交渉もコンマ神次第なのかな

やはり更新は夜っぽいです。あと新スレですね。

>>947
復讐対象がどんどん変わってますので…。さすがにここで固定ですが、黒幕倒すのは相当先です。

再開します。

翔さんぱねえっす。

ライラは瓶を持つと、グラスにそれを少し注ぎ入れ別の何かと混ぜ合わせた。
そして穏やかな笑みで少年の前にしゃがみこむ。

「ごめんねー。何か怖がらせたみたいで。これ飲んで元気出してよ」

「誰がそんなの飲むかよ!毒でも入ってるんだろ?」

ライラは「うーん」と何か考えているようだ。

「そうだ!私もこれ飲むよ。……あ、この子も飲むってことで。君と近い年だし、安心でしょ?」

ぐいっと腕を引っ張られたミドルが「えっ……えええ??」とすっとんきょうな声を上げる。
ダナが「……御愁傷様」と小声で呟いたのが聞こえた。

ライラは慣れた手付きで3人分のグラスを作った。

「じゃあ、あたしから飲むね。……んまあああい!コクがあって甘くていいねえ。目が覚めるよ。……じゃあ次ミドルね」

「……ええ??これ、お酒ですよね?そうですよねえ??」

「いやいや、ミドル君。これはジュースだよ。いや本当に」

そう言うと、ライラは少し黒みがかった白濁色の液体入りのグラスを、ミドルに押し付けた。

「ささ、ぐいっとー」

「えー、どうなっても知らないですよ……」

ゴクリと液体を飲んだミドルが、少しの間固まった。

「あ、美味しい……。甘くて飲みやすいですね。確かにライムジュースですけど、コクが違う」

ライラが一瞬悪い顔で笑ったのを、私は見逃さなかった。あれは、間違いなく酒だ。しかも口当たりが良く、飲み続けるとあっさり酔い潰れる類いの。

「じゃあ今度は君ね。縄を解いてあげるから、ぐっと飲んじゃって。毒はないのは、分かったでしょ」

そう言われた少年は、不審げにグラスを手に取った。覚悟を決めたように半分ぐらいを飲む。

「……本当だ、美味しい!!」

ライラがこちらを向き「計画通り」とでも言いたげな邪悪な笑顔を浮かべた。……私はただ苦笑するしかなかった。

#######

そこから先はライラの独壇場だった。
判断力の鈍った少年に「おねーさんに何でも話してごらん」と無理矢理甘えさせ、半刻後には酔い潰してみせた。無論、ミドルも巻き添えだ。
彼についての情報も、いくつか聞けた。名前はリネールということ、魔候国では戦士の血筋のものであるということ。
モネーラとは婚約者同士であるらしい。親同士が決めたことではあるが、本人も好き合っているようだ。
ミドルは「いいなあ、そういうの」とうんうん言っていたが、その時のライラの目が若干不穏だったのは黙っておいた。

##########

「まあ、目覚めれば少しは素直になってるでしょー」

ライラが満足げに頷きながら、テントを出ていった。リネールとミドルは隣合って潰れている。

「怖いですね、あのライラって子……リリアがこの手のことでドン引きしたの、初めて見ましたよ」

ジェイクが呆れて言う。

「これで出発は少し遅れるが……まあいいだろう。それにしても、あれだけ騒がしいのにまだ目覚めないのか」

私はザッシュを見た。息は確かだが、それにしても眠りが深い。

「『デシコブ』は一種の超強力な睡眠剤ですからね。体力がある程度回復するまで、強制的に眠らせるんです。
逆に言えば、この時間まで起きないってことは相当生命力が尽きかけていたってことですね」

なるほど、そういうことか。ここでザッシュに目覚められても混乱するだけだったから、好都合ではある。

##########

3刻後、私たちは出発した。リネールは多少ふらついているが、一応自分の足で歩ける状態だ。
目が覚めた後はさすがに不機嫌そうだったが、ライラには多少心を開いたのか彼女が出てくると大人しくなった。
ミドルが頭を抱えていたが、見ていないことにしておいた。

50以下で追加イベント

00なので追加判定。

奇数…ザッシュがいつの間に消えている??
偶数…道端に誰かいる。

日が高く上った頃だ。

荷車を引いていた私は、ある異変に気付いた。荷車が、少し軽い。
何かを落としたかと思い改めると……

「……ザッシュがいない??」

皆が騒然とした。そんなはずはない。両手両足を荷台にくくりつけていたのだ。逃げることなどできるはずがない。そんな体力もないはずだ。
しかも重みがなくなったのは、ついさっきだ。瞬間移動でもしないと不可能なはずだ。
街道は見晴らしのいい直線で、ザッシュを落としたとも考えられない。何が起こったというのだ??

90-賢さ(16)×4=26以上で成功

46…成功

私は嫌な気配を察し、上を見上げた。

そこには……ザッシュを抱きかかえた金髪の女の姿があった。見ただけで分かる、異様な気配を放っている。

「……あなたたちね。ザッシュをこうしたのは」

ザッシュはまだ意識を失っている。女は続けた。

「見たところ『針』は使ったみたいねえ。まあそれで生き延びたってのは驚きだわ。むしろよく殺さなかったわねえ」

女からは圧倒的とも言える余裕を感じる。まさか。こいつが。

「……フィオナか!?」

「へええ?私を人間風情が知っているとは思わなかったわあ。ジェスタル帝国関係者じゃないのに、よくご存知だこと」

女――フィオナはふふんと鼻で笑った。

「まあいいわ。どうしようかしらねえ。皆殺しも悪くないけど、この子だけ引き取って帰るのもありだわねえ」

70以上で追加イベント

※追加イベントなし

「うーん、難しいわねえ。愉しい方にしようかしらん」

まずい。「一族」相手に勝てる気は全くしない。……一か八か。

※最終判定、失敗でデッドエンド

90-賢さ(16)×4=26以上で成功

41…成功

私は彼女に見えないよう、急いで「電話」を操作した。頼む!

やはり、アンロック機能は解除されていた。

「うん、決めた!皆死んじゃってねえ」

フィオナが右手に力を集め始めたその時。

私の前の空間が歪み始めた。中からゆっくりと人影が現れる。

「ったく、『一族』使いの荒い連中だねえ。まあお待たせってやつだな」

ランダムだ。

ランダムが現れた瞬間、頭上のフィオナは動きを止めた。さすがに顔が驚きで見開かれた。

「……よう、フィオナの姉貴。300年ぶりぐらいか??」

「ランダム……!?なぜあんたがここに??」

「いやあ、実はこいつらとは縁があってねえ。2回ほど酒を一緒に飲んでるのよ。んで、『一族』がらみのいざこざがあったら、助けに来るって約束しちまったんだな、これが。
……ああ、下手に手を出さん方がいいぜ。コーウィン兄もこいつらに噛んでる。俺はともかく、コーウィン兄まで敵に回したかないだろ」

フィオナは眉を潜めた。

「コーウィンが?何でそこまでするのよ」

「そりゃあ俺からは言えねえな」

ランダムはいつも通りのように見えるが、二人の間には人間が触れない激しい緊張が流れている。

90以上、ないしは55以上ゾロ目で追加イベント

※追加イベントなし

「まあいいわ。ザッシュちゃんを取り戻せただけで今日はよしと」

フィオナとザッシュの身体が歪み始める。
何か言うことはないか?

1 なぜ帝国を裏切った?
2 ザッシュをなぜ拐う?
3 ベネディクトに狙われているのは知っているか?

安価下3多数決、なお、全て回答は低確率コンマ

「ベネディクトに狙われているのは知っているのか?」

頭上のフィオナが怪訝な顔をしている。

「ベネディクト?何でよ?」

ランダムが真剣な表情で前に出る。

「奴は俺らを皆殺しにするつもりだ、嘘じゃねえ。コーウィン兄も知ってる」

85以上で追加イベント

※追加イベントなし、ただしボーナスあり

「……どういうこと?……でも今回は時間がないわ、次会えたら聞く」

フィオナはザッシュとともに歪みの中に消えた。

これは…失敗のゾロ目だからファンブルなのか…?

低確率コンマなだけに若干の救済も入れてくれれば良いがそれは99か00偶数引けという話なんだが…

ここまで。続きは次スレから。

この展開はさすがに筆者としても予想外です。ただ、ランダム加入で帝国との話はスムーズになるかと。

あと、最後のゾロ目はかなり大きなゾロ目です。
大会議ルートに進みやすくなったとは言えます。まだ先は長いですが。

>>983
ファンブルは11、22、33、44での失敗時を想定しています。
55以上は失敗だが何かしらの収穫がある、と理解して下さい。

一族大会議ってベネディクトに対して一族が再び結託するルートってことでいいん?でも敵対せざるを得ないのがベネディクト以外にもう一人いるっていうし不穏だ

穴が完全に空気で草

>>987
えーと、厳密にはベネディクトとそいつ以外で結託するルートです。「そいつ」が誰かは、ご想像にお任せします。

>>988
モリブスに行ったら、否が応でも潜らざるを得ない状況を作りますのでお待ちを。

>>986
理解しました
と言うかよくよく考えてみれば今までもそうだったな…単純な事を見落としてた

ついでに00→ゾロ目だった場合偶数奇数判定と同時にスーパーファンブルとかスーパークリティカルになったりするんだろうか
これも今まで語られた事あったっけか?1スレ目から見てるのに見落としてたり忘れてたらホントすまんけど

>>990
そこまではしないつもりです。ただ、00→00の場合のみ、事情によっては何かすると思います。

とりあえず次スレです。テンプレ張り終えるまで少々お待ちを。

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