サターニャ「グラサンめっ」 (71)


頭おかしいDQNが出てきます
胸糞悪いので苦手な方はご注意

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1488751679



サターニャ「えうっ…えうっ…」

サターニャ(またグラサンに怒られて廊下に立たされたぁ~!!)

サターニャ(ただの人間のくせに未来の大悪魔である私にこんな仕打ち、いずれ人間界を支配した日には奴隷にしてこき使ってやるわ!)

サターニャ「見てなさいよ! この世からサングラスなんて排除してやるんだからぁー!」


ガララッ


グラサン「なんか言ったか胡桃沢?」

サターニャ「ぎゃーーーっ!? なんでもありませーーんっ!」




サターニャ(暇ね…ガヴリールに仕掛ける勝負でも考えようかしら)

サターニャ(あ、隣のクラスが戻ってきた。体育だったのね)

サターニャ(いいなぁ、私も思いっきり運動してこの悔しさを晴らしたいわ!)


ヒソヒソ


サターニャ(ん?)


男子A「あの赤い髪のやつまた立たされてるな」

男子B「あ~胡桃沢だろ? あいつ頭やばいらしいぜ、自称悪魔とかいってわざと宿題やってこないとかで毎回怒られてるって」

男子A「悪魔wwwww えっ? 中二? 中二なの? 現実にそんなのいんのかよwwwww」

男子B「今度話しかけてみようぜwwww」


サターニャ(……フン)




サターニャ(丸聞こえだっての。地獄耳なめんじゃないわよ)

サターニャ(ま、あんな奴らどーでもいいけど)



翌日


サターニャ「はっはーん! 校則違反? 違うわ、これは悪魔的行為、すなわち悪魔の掟に則った悪魔に相応しい行いなの!」ビシッ!

グラサン「胡桃沢…ちょっと来い」




サターニャ「えうっ…えうっ……水の量増えたぁ…」




男子A「またかよwwwww」

男子B「飽きねーなあいつもwwww」




翌日 昼休み


サターニャ「ガヴリールとヴィネットが同時に風邪だなんて。まったく天使どもはヤワね!」

サターニャ(ってヴィネットは悪魔だった。あいつほんとに悪魔らしくないんだから)

サターニャ(仕方ない、ラフィエルのところでも行こ)



サターニャ「えっ? 休み? そ、そう…」

サターニャ(なによー! 結局全員休みなんじゃない!)

サターニャ(あれ、じゃあお昼どうしよ?)

サターニャ「……」

サターニャ(久々にあそこ行こうかしら)




階段


サターニャ「……」モグモグ

サターニャ(いつぶりかしら、ここで食べるのは)

サターニャ「……」ズーー


サターニャ(なんだかこういうの懐かしいわね)

サターニャ(あの頃のひとりぼっち……じゃなかった! あ・え・て! 一人で食べていた頃の私)

サターニャ(そんな時期があったことすら忘れてたわ。今じゃ4人でいるのが当たり前だし)

サターニャ「フッ、まあ仕方ないわね。みんながどうしてもこの私と食べたいっていうし?」

サターニャ「無視してあげるのが普通の悪魔だけど、大悪魔の心は寛大なのよ! 感謝することね! あーっはっはっは!」


パシャ


サターニャ「はっはっ……は?」

男子A「ちわ~~」





サターニャ「なによアンタ。今写真撮ったでしょ?」

男子A「えっ? まあまあいいじゃん別に」

サターニャ「よくないわよ。無許可で撮って許されると思ってるの?」

男子A「じゃあ許可してくださぁーいwww」

サターニャ「……フン、まあいいわ。麗しき姿を手中に収めたいって気持ちは仕方がないことだもの」

男子A「ぶはっ、あざーーっす!」

サターニャ「光栄に思うがいいわ、その一枚は後生大事に」

男子A「はーーいwww」パシャパシャ

サターニャ「ちょっ! 勝手に連写してんじゃないわよ!」

男子A「また明日きまーーっす!wwww」

サターニャ「ま、待ちなさいこのっ……」


サターニャ「なんだったのよ今の! 腹立たしい~~」





翌日


サターニャ(まだみんな休みみたいね。大丈夫かしら)

サターニャ(ってこれは心配なんかじゃないんだから! 私と張り合える相手が減るのは困るってだけ!)



昼休み


サターニャ(今日もあそこに行こうかしら)

サターニャ(いや、そういえば昨日のむかつくやつまた来るとか言ってたわね)

サターニャ(学食に……でももうメロンパン買ってきちゃったし)


ワイワイ ガヤガヤ


サターニャ「……」

サターニャ(や、やむを得ないわ)




女子トイレ


サターニャ「……」ギイ


サターニャ(べっ別にクラスに居づらかったからとかじゃないわ)

サターニャ(これはそう、戦略的、いえ悪魔的昼食(デビルズランチ)!)

サターニャ(巷の学校ではこういうスタイルのお昼……便所飯?…が流行ってるってネットで見たことがあるし)

サターニャ「悪魔たるもの、流行に乗って世間に溶け込むことだって重要なのよ! あっはっはっはー!」


サターニャ「……はあ。食べよ」パリッ




サターニャ(せっかくのメロンパンをこんなところで食べるなんてね)

サターニャ(ま、まあ今回はあくまでお試しだし! 明日からはガヴリールたちも復帰するだろうし?)

サターニャ(便所飯の先輩として感想を述べてあげるのよ。フフ、私の行動力に恐れおののく姿が目に浮かぶわ)


サターニャ「それじゃ一口目、いただきまー…」


ザッパァァァァン!!!


サターニャ「…………」ポタ ポタ



サターニャ「はっ……? なにこれ……水……?」グッショリ

サターニャ(な、なんで上から水が…!?)





男子A「お味はどーーですかあああwwwwww 胡桃沢さああああんwwwwwww」



起きたら続き書きまうす

サターニャいじめたらラフィに惨殺されるぞ

ラフィ早くきてくれー

地獄送りじゃ済まないんだよなぁ

ここで助けてくれるのはグラサンでしょ?



サターニャ(こ、この声……まさか昨日の!?)

男子A「いやあー飲み物持ってなさそうだったんでwwww 水いるかなーーってwwwwww」

サターニャ「っ……!!」ブチッ


バンッ!!


サターニャ「あ、アンタねえ……!!」

男子A「あれ? 足りなかった? もう一杯いる?wwwww」

サターニャ「私にこんなことしてタダで済むと思ってるわけ?」

男子A「わっかんないっすね! おいくら万円っすか?」

サターニャ「お金の問題じゃないっての! 地獄よ地獄! 地獄行きにした上で悪魔の私が直々に成敗してやるんだから!!」

男子A「出たwwwwwwww謎設定悪魔マンwwwwwwww」

サターニャ「設定じゃないし! 私は本物の悪魔なのよ!!」

男子A「ぶっは、確かに本物wwww真性だわwwwww」

サターニャ「ば、バカにしてるわね…!?」




サターニャ「もーー怒った! アンタは地獄に送る前に今ここで実刑よ」

男子A「まじかよwwwwww 体重100kgオーバー柔道黒帯の俺に挑むんすかwwwww」

サターニャ「せいぜい今のうちに笑ってなさい……喉元引き裂かれてその声が出なくなる前にね」


ダッ!!


男子A「ぅぐっ!!?」ドゴッ

サターニャ「ふんっ」グルッ


バタンッ!!


男子A「…いっ!?」

サターニャ「はっ、大したことないわねー。所詮人間のオスなんてこんなもんか」

男子A「は、ははは……お前すげぇな、素質あるよ」




サターニャ「今さら褒めてもムダよ。アンタは私を怒らせたの」

サターニャ「許しを乞うならそうね、『大悪魔サターニャ様、麗しき御足を私めに』と言って足を舐めれば命だけは考えてあげなくもないわ」

男子A「ふ、ふひひ……我々の業界では」

サターニャ「……なに笑ってんのよ」

男子A「いやね。そろそろかなと思って」

サターニャ「はあ?」

男子A「よっと」ザパァァン!

サターニャ(えっ!? こいつ、自分で水を…!?)

男子A「で、大悪魔サターニャ様? 足をなめるんでしたっけ?」

サターニャ「はっ? あ、ああそうね。なによアンタ、潔いじゃない」

男子A「じゃあ失礼して…」



男子B「先生早く!こっちです!!」


サターニャ「えっ?」

男子A「……」ニヤ



グラサン「……」

サターニャ「………えっ?」





グラサン「……」

サターニャ「え!? あ……いや……これは」


男子A「先生! 助けてください!!」

男子B「あいつ、いきなり男子Aを女子トイレに連れ込んだと思ったら水をかけようとしてきたんです!」

サターニャ「はああ!? そっちが先に仕掛けてきたんじゃない!」

男子A「嘘つくなよ! 俺がデブでノロマなことを利用してボコりやがって……おまけに許してほしけりゃ足を舐めろだなんて……くっ」

男子B「ごめん……ごめんな男子A、俺がもっと早く助けを呼んでいればっ」

サターニャ(こいつら……っ! よくもそんな嘘八百をペラペラと…!!)




サターニャ「アンタねぇ、そんな嘘なんてすぐに見破られるわよ。どっちが悪いかなんて」

男子A「あれ? いいのかなぁ、俺らが悪くて」ボソ

サターニャ「……は?」

男子A「悪魔、なんだろ? なら悪いことをするのが仕事なんじゃないの?」

男子A「だったらここで自分がやったってことにすれば大手柄だよな?」

サターニャ「……くだらないわね、こんなものと悪魔の行いを一緒にしてもらっちゃ」

男子A「そっかー逃げるのかぁ」

サターニャ「……」ピク

男子A「悪魔なのに、悪いことをして先生に怒られるのが怖いからって逃げちゃうんだなぁ」

サターニャ「……なんですって?」





男子A「別に? ただ状況に応じて悪事を選別してるようじゃ、お前のやってる悪魔がただのお遊びなんだなってだけだよ」

サターニャ「お、お遊びですってぇ!?」ワナワナ

男子A「そ、お遊び」

男子A「まあ悪魔設定じゃ所詮その程度のことしかできないってこと。お粗末なもんっすわ」

サターニャ「言わせておけば……!」

男子A「げほっげほっ! うう、寒い……」

男子B「大変だ、水をかけられたせいで風邪引いちまう!」

サターニャ(また猿芝居を…っ)

グラサン「……胡桃沢」

サターニャ「は、はいっ!」




サターニャ「……」ドッドッドッ

グラサン「これはお前がやったのか?」

サターニャ「……っ」

サターニャ(違う…けど)

男子A「ま、無理だよな。悪魔の真似事じゃ」

サターニャ(安い挑発だなんて……分かってるけど)

サターニャ(こんなやつに…悪魔を舐められたまま終わるわけには……っ!)


グラサン「聞いてるのか、胡桃沢」

サターニャ「……」

サターニャ「フッ……フフフ。み、見て分からないかしら? 所詮はグラサンね」

グラサン「なんだと?」

サターニャ「立っているのは私、ひざまづくは哀れな人間のオス」

サターニャ「弱い人間が悪魔に屈するのはこの世の理……それがこのトイレで具現化しているに過ぎないの」




グラサン「つまり……お前がやったと?」

サターニャ「その通りよ!」

サターニャ「水をまき散らしたのも、ひれ伏せさせて足を舐めさせるのも」


サターニャ「全ては悪を統べる大悪魔であるこの私……胡桃沢=サタニキア=マクドウェルの意思に他ならないわ!」


男子A(ちょwwwwろwwwwwすぎwwwwwwwワロタwwwwwww)


サターニャ「どう!? この素晴らしき悪魔的行為! まさに悪魔の鏡だわ! あーっはっはっは!」

グラサン「もういい」

サターニャ「……」ビクッ


グラサン「胡桃沢、このあとすぐ生徒指導室に来い」

サターニャ「………はい」ガタガタ

男子A「……」ニヤニヤ

男子B「……」ニヤニヤ


つづく

辛い



トボトボ


サターニャ(くうっ……あんなやつの口車に乗せられたと思うと死ぬ程むかつくわ)

サターニャ(でもこれで悪魔としての面子は保たれた。これでいいのよ、あとはグラサンの説教を耐えれば)


コンコンコン


グラサン「入れ」


サターニャ「失礼します…」ガラッ

グラサン「そこに座れ」

サターニャ「はい…」




グラサン「……」スッ

サターニャ(……タオル?)

グラサン「拭け」

サターニャ「ど、どうも」


グラサン「先ほどの件だが」

サターニャ「……」ビクッ

グラサン「もう一度聞く。お前がやったのか?」

サターニャ「え……」

サターニャ(どういうこと? グラサンは私がやったと思ってない…?)

グラサン「……」

サターニャ(これはチャンスじゃない!? ここで本当のことを話せば、あいつらは地獄行き決定! いい気味だわ!)

サターニャ(……でも)




サターニャ(本当にそれでいいのかしら)

サターニャ(もしここで真実を話したら、私の悪事はなかったことになる)

サターニャ(それどころか後から告げ口をしたってあいつらにバレてもっと馬鹿にされるかもしれない)

サターニャ(そうしたらさっきの私の頑張りは水の泡になる…なにより悪魔としての体裁が……)


グラサン「違うのか?」

サターニャ「……」


サターニャ「いえ……私がやりました」





グラサン「そうか」

サターニャ(うう、唯一無二のチャンスを……)


グラサン「胡桃沢、お前の日頃の行いはどうにもよくない」

サターニャ「…はい」

グラサン「今日にいたっては停学も考慮すべき事態だった」

サターニャ「停学っ!?」ガタッ

グラサン「そうだ」

グラサン「本来なら三者面談を行いたいところだがお前の家庭事情ではそうもいかない」

グラサン「そこで、明日の朝独自にペナルティを与えることにする」

サターニャ「ひっ……ぺ、ペナルティー…?」

グラサン「とは言っても簡単な力仕事だ。少しでも人の役に立つことをさせる、そういう思惑のな」

サターニャ「はあ…」




翌日


サターニャ「お、重い…」ズシッ


サターニャ(別棟にある荷物を指導室までって、完全にパシリじゃない)

サターニャ(さてはあのグラサン、適当なこと言って私をこき使うつもりね!)

サターニャ(まああんまり怒られなかったからラッキーだったけど…)


サターニャ「うわわ!」グラッ

サターニャ(あぶないあぶない。大事なワレモノらしいし、落とさないようにしなきゃ)




サターニャ(ってか、そんな大事なものなら台車くらい貸しなさいっての!)

サターニャ(まあこのサターニャ様にかかれば道具なんかなくても余裕で運んでみせるけど)


サターニャ(あーつかれた。でもここを曲がれば生徒指導室がーー)

サターニャ「いっ!!?」ツルッ


ガシャーン!!


サターニャ「いったたたぁ…」

サターニャ(なに!? このにおい……ワックス? なんでここだけ…)

サターニャ「はっ! な、中身っ」


サターニャ「完全に割れてる………」



グラサン「……」


サターニャ「……あっ」ダラダラ




男子A(wwwwwwwwwww)




サターニャ「えうっ……えうえうっ……」


サターニャ(さらにバケツ水の量増えたし…時間も延びたし)

サターニャ(腕いたいぃ……ていうかちょっとトイレ行きたい)

サターニャ(結局ガヴリールたちはまだ休みだし。もう、早く来なさいよぉ!)

サターニャ(はあ……あと何十分かしら)


サターニャ「!!」


男子A「あ、どもども~~www」

男子B「大悪魔様チィィッスwwww」




サターニャ「……なにしに来たのよ。授業中でしょ」

男子A「しーっ。あんま大きな声で喋らないでくださいよぉ。俺ら抜け出してきてるんで」

男子B「そうそう。悪魔を見習ってサボっちゃったんすよ」

サターニャ「私は別にサボってるわけじゃないから。罰として立たされてるだけ」

男子A「あー、大事な壺を落として割っちゃったやつねwwwww」

サターニャ「えっ!? なんで知って…」

男子A「さあー? ただたまたま俺の掃除したばかりの廊下ですごい音が聞こえたからwwwww なんとなくwwww」

サターニャ「っ!! あ、アンタの仕業だったのね!?」

男子B「言いがかりつけられてやんのwww」

男子A「やべwww サターニャ様に怒られるwwwww」

サターニャ(なんなのよこいつら…!)




男子A「あ、そうそう差し入れあるんだけどどうっすかね」

サターニャ「はあ? 差し入れぇ?」

男子A「立ちっぱだと喉乾くかなーって」

サターニャ「要らないわよ。誰がアンタなんかの」

男子A「まーそう言わずに!」グイ

サターニャ「んんっ!?」ゴクゴク

男子B「男子Awww 鬼畜wwwww」

サターニャ「ぷはっ、はあ、はあ……な、なに飲ませんのよ!」

男子A「まあ、水なんだけどね」

サターニャ「あっそ…」




サターニャ「アンタら暇なの? なんで私につきまとうのよ」

男子A「いやぁwwww 俺ら悪魔っ子萌えでしてブヒィwww」

男子B「サターニャ様のファンなんですぅwwww」

サターニャ(嬉しくなっ! 自分でもびっくりするほど嬉しくないわ!)

男子A「ってことで我らが女神をここで崇めてようと思いますわ」

男子B「ますわー」

サターニャ「勝手にすれば…」

サターニャ(ま、無視してればいずれいなくなるでしょ)




10分後


サターニャ「……」


男子A「いやーしかしガチさぼりしちまったな」

男子B「授業中の廊下って変な感じだな」

サターニャ「……」


サターニャ(…………トイレ行きたい………っ!!)



サターニャ(おかしいわね、さっきまで1時間くらいは余裕で我慢できそうな感じだったのに。ここに来て急に尿意が……)

サターニャ「ね、ねぇアンタたち…いつまでいるわけ?」

男子A「あなたの心にwwwww」

男子B「いつまでもwwwww」

サターニャ「意味不明なんだけど……」




サターニャ(あーもう、一人だったらバケツ置いてこっそり行ったってのに)

サターニャ(よりにもよってこいつらが目の前にいて……なんだか監視されてる気分だわ)

男子A「あれれ~? どうしたんすかサターニャ様?」

サターニャ「は? なによ」

男子A「なんか姿勢おかしくない? 前屈みっつーか、足の位置も変だし」

サターニャ「べ、別に? ちょーっと腕が疲れただけだけど?」

男子B「怪しいなあ」


男子A「あっ………もしかして、トイレ行きたいんじゃないっすか?」

サターニャ「っ!!」ビクッ


つづくデス

良い具合にフラストレーション溜まって来た

とても辛い



サターニャ「そっそそそそんなわけないでしょ? なぁに言ってるのかしら!」プルプル

男子A「まじっすか。ぱないっすね」

男子B「そろそろ効いてくる頃なんだけどねぇ」

サターニャ「……え?」

男子B「さっきのんだ水。味は確かに普通の水。でも中身は……?」

サターニャ「ま、まさか」

男子A「テッテレーwwwwww」

男子B「利尿薬入りの水~wwwwwww」

サターニャ「……っ!!?」





サターニャ(それで急に尿意が押し寄せてきたってワケね…! どこまで卑劣なのこいつら…!!)

男子A「さてさて、サターニャ様が罰をサボらないようちゃんと見てますかね」

男子B「いやいやー大悪魔であられるサターニャ様だぞ? まさか途中で投げ出したりはしないでしょ」

サターニャ「っ!!」

男子A「たしかにwwwww トイレ我慢できない悪魔とかwwwwww そんなんいたら笑うわwwwwwww」

男子B「バカwwww 人間ですら余裕でできるのにwwwww いるわけないっしょwwwww ねえサターニャ様?」

サターニャ「えっ!? ま、まあそうね。悪魔なら余裕で我慢できるし? むしろしないことだって可能だし?」

男子A「ええっしゅごい! 尊敬しますわーwwwww」

サターニャ「フ、フン。当然よ、アンタ達とは格が違うのよ!」




男子A「まあでもまじでヤバくなったら行っていいっすよ? こんなとこで漏らされても困るしwwww」

男子B「それwwwww アツいwwwww」

サターニャ「平気だって言ってんでしょ…!」

男子A「えっ? ほんとにー?」

サターニャ「終了まであと20分……悪魔の名にかけて耐えてみせるわ」

男子A「なんと男前wwww カウントダウンしとくかwwww」

サターニャ(だ、大丈夫よ。私にかかればこの程度なんてことないんだから!)




15分後


サターニャ「はーっ、はーっ……」


サターニャ(やば……ほんとに漏れそう……っ)ガクガク

男子A「あれあれー? 息が荒くなってませんかサターニャ様?」

男子B「目も虚ろになってきてるしなんかエロいことしてる気分wwwww」

男子A「限界近いんかwwww 萌えるwwww」

サターニャ「はあっ!? 馬鹿なこと言って……あうっ!」

サターニャ(くうっ……大声出しただけで…出ちゃいそう)

男子B「えwwwww なんだって?wwwww」

サターニャ(でもあと……5分っ……! このまま行けばなんとか耐えられるわ!)




男子A「あと3分かー。意外と粘るねぇ」

サターニャ「フ、フフ……私の勝ちね」

男子A「勝ち?」

サターニャ(って、これは勝負じゃないのよね)

サターニャ(でもいいわ…少しでも別のこと考えて気を紛らわさないと)

男子B「なあ男子A、これ飲む?」

男子A「お、サンキューちょうど喉乾いてきててさ」

サターニャ(飲み物………)

サターニャ(っ! か、考えない考えない!)ブンブン!

男子A「あ、サターニャ様も要ります?wwwww」

サターニャ「はあ? 要るわけ…」

サターニャ「!!」




男子A「ぷは! いやーうまいっすわ、レモンティー」

男子B「だろ? リニューアルしたんだよそのレモンティー」

サターニャ「ーーっ!!」

男子A「でもレモンティーってなんかアレだなwww 色とかアレだよなwwwww」

男子B「確かにアレwwww 尿wwwwww」

サターニャ(ぐうっ……よりによってぇ……わ、わざとね!?)

サターニャ「はーっ…はーっ…」プルプル

サターニャ(まずいわこれ……例え時間が来たとしてもトイレまでもつか……ううっ!)

サターニャ(トイレのこと考えたから……余計に…)


男子A「……」ニヤ





男子A「あれれぇサターニャ様? さっきからますます屈んじゃってますけどお腹でも痛いんすか?」

サターニャ「は…あ……?」

男子B「お腹でもさすってやったら? 両手にバケツ持ってちゃそれもできねーし」

サターニャ(ちょっ、何馬鹿なこと言ってんのよ…アンタらごときが気安く触るんじゃ…)

男子A「そーしますわwwww サターニャ様のお腹さすりまーすwwww」ツカツカ

サターニャ「!?」

男子A「うわ、なんかパンパンっすねwwwww まさしく水っ腹?wwwww」

サターニャ「アンタねっ……」ガクガク




サターニャ(じょ、冗談じゃないわ……今触られたりしたら…)

男子B「脇腹とかつつくとよかったりするよな(適当)wwww」

男子A「まじかじゃあとりあえずそれで」ツン

サターニャ「あひっ…!!」

サターニャ「ふっ、ふざけんじゃ…」

男子A「てい」チョン

サターニャ「ひゃっ……!?」ギュッ

男子B「声wwwwwww 可愛すぎwwwwwww」

サターニャ「はあっ、はぁーっ……やめてっ…」

男子A「え? なんだって?」ツン

サターニャ「っぐぅ……!!!」グッ

サターニャ(これ以上されたら……ほんとに……っ)




男子A「ありゃ、あと1分か。やっぱ悪魔ってすごいっすわー。普通ならもう限界っすよ」

サターニャ「はあっ……はあっ……」ブルブル

サターニャ(い、意識が……っ……もう……)

男子A「とまあ、ここまで耐えたサターニャ様に免じて俺らはもう去りますわ」

サターニャ「……へ?」

男子A「あんたの勝ちだ」

サターニャ(勝ち…? 私の……勝ち?)

サターニャ(や、やったわ! ガヴリールとの勝負じゃないけど……私は勝ったのね!)

男子B「しゃーないな、戻るか」

サターニャ(ざまあみなさい…! 悪魔である私の圧勝よ!)

サターニャ「フフ…フフフ……」


サターニャ「思い知った…かしら? この私との……格の」

男子A「と安心したところでツーン!」ツーン!

サターニャ「ーーー!?」





サターニャ(えっ……)



サターニャ(う…そ………っ)ゾワ


サターニャ(だ……だめ………こんなのもう……むり…!)


サターニャ「あ………あっ……」ジワ…


男子A「あ」

男子B「えっ!?」





サターニャ「ああっ……ああああああぁぁぁ………!!」ジョワァァ…





俺が処理しておこう




サターニャ(油断………した……)



サターニャ「あう……ああぁ……」ペタッ


男子A「こwwwwwwれwwwwwwはwwwwwwww」

男子B「北wwwwwwwwwwwww」

男子A「大サービスwwwwwww」●REC


サターニャ(悪魔の……悪魔の私が……お漏らしなんて……)

男子B「お宝映像まったなしwwwww」

サターニャ(こんなやつらの前で……しかも…撮られて………っ)ジワッ



ザッパァァァァン!!



サターニャ「……!?」


男子A「ちょうど水あってよかったわwwwwwww」

男子B「まさかの水洗wwwwwww」



サターニャ「………」ポタポタ




サターニャ「う…う……あうっ……」ジワ

サターニャ(もうやだぁ……魔界に帰りたい……)

男子B「やべ! 泣いちゃったよ~~早く逃げないと」

男子A「あ、サターニャ様? バッチリ撮れたんで、お友達に見られたくなきゃチクらないでくださいね?wwwww」

男子B「仕返しとかしようとした瞬間転送するんでwwwwww」

サターニャ「っ………!」

男子A「ではでは~~」

男子B「また明日!」


サターニャ「…………」







男子A「いてっ!」ドン




サターニャ(っ……悔しい……悔しいっ!!)

サターニャ(あんな最低のやつらにいいようにされて……絶対許さない…!!)

サターニャ(でも……)

サターニャ(あいつらムービー撮ってたし………他の誰かになんて……)

サターニャ「っ……ううっ……ぐすっ…」

サターニャ(どうすれば……)

サターニャ(誰か……誰か……っ)


コツ



グラサン「胡桃沢」





サターニャ「……!?」ビクッ


グラサン「これはどういうことだ?」

サターニャ「あ……あ………」ガタガタ



サターニャ「ごめん…なさい…」

グラサン「なに?」

サターニャ「ごめんなさい……ごめんなさい…ごめんなさいごめんなさいっ!!」

グラサン「……」

サターニャ「うぅ…ひぐっ……ごめんなさいっ……」

グラサン「もういい」

サターニャ「…すぐ……片付け…」

グラサン「もういいと言っている」

サターニャ「っ……」





サターニャ(その後私は再び生徒指導室に連れていかれた)


サターニャ(グラサンは保健室からタオルや着替え、さらには教室から鞄一式を持ってきてくれた)

サターニャ(グラサンは私に『大丈夫か』と尋ねた)


サターニャ(当然でしょ。私を誰だと思っているの?)


サターニャ(いつもなら半ば反射的に出てくる強気の台詞もその時ばかりは息を潜め、口を動かせても声を出すことは出来なかった)

サターニャ(俯いたまま首を横に振ることが精いっぱいの返事だった)


サターニャ(『そうか』と短く声を掛けると、グラサンはそのまま私を早退させた)


サターニャ(人間界に来て初めて弱い自分を見せた気がした)



サターニャ「学校……行きたくない…」





翌日


サターニャ(……と、とうとうズル休みをしてしまったわ)

サターニャ(なんて悪魔的なのかしら。風邪も引いていないのに)


サターニャ「……」


サターニャ(行けるわけない。行ったらまたやられるかもしれない)

サターニャ(なによりこんな惨めな状況をみんなに知られるわけには…)


ヴー ヴー


『今日はお休みだって聞きました。具合はどうですか?』


『大丈夫? ノートのコピーとかあげるついでに欲しいものあったら買っていくわよ』


『馬鹿でも風邪引くんだな。まあ困ったことあったら言えよ』




サターニャ(巻き込む…わけには……)




サターニャ(なんて考えてるうちにもう夕方になっちゃったわ)

サターニャ「はあ…」


ピンポーン


サターニャ「!」ビクッ

サターニャ(誰か来た…? そういえばヴィネットからあとで行くってきてたっけ…)


ピンポンピンポーン


サターニャ「……」

サターニャ(帰ったかしら)


ヴー ヴー


『寝てたらごめんね。プリントとノートのコピー、ポストに入れておいたから』

サターニャ(やっぱりヴィネットだったのね)

サターニャ「フ、フフ……」

サターニャ「風邪でもなんでもないのに友達に心配かけるなんて、これはS級悪魔行為ね。さすがは私」



男子生徒への裁きのハードルがどんどん上がっていくな
少なくとも最早生かしてはおけないし



サターニャ(なんてね……どんな顔して会えばいいってのよ)


ヴー ヴー


『それと先生からサターニャにって渡されたものも一緒に入れておいたわよ』


サターニャ(……え? 先生ってグラサン? 私に?)

サターニャ(な、何かしら)

サターニャ(まさか無断で欠席した罰が書かれてるんじゃ…)ビクビク

サターニャ(にしてもやけにぶ厚い封筒ね)カサ


ゴトゴトッ


サターニャ「へっ? け、携帯?」

サターニャ(しかも2つ……っていうかこれどこかで見覚えが…)

サターニャ(っ、そうだわ! 昨日あいつらが持ってたやつ!)

サターニャ(それがどうしてここに……?)


サターニャ(もしかして…)





翌日


サターニャ「あ、あのっ!」



グラサン「なんだ」

サターニャ「これ……」ガサ

グラサン「……」


グラサン「ある生徒2名から抜き打ち検査で一時的に没収している」

サターニャ「それをどうして私に…」

グラサン「昨日、学校を無断で欠席したな?」

サターニャ「っ!?」ビクッ

グラサン「その罰だ」

グラサン「それらの検閲及び不適切な内容の消去をお前の仕事とする」

サターニャ「……え」






サターニャ「……」

グラサン「もう済んでいるのか?」

サターニャ「はっ、はい」

グラサン「そうか。ご苦労」スッ

サターニャ「あ……せ、先生っ!」

グラサン「胡桃沢、昨日も言ったが」

サターニャ「…?」

グラサン「お前の日頃の行いはどうにもよくない」

サターニャ「……はい」

グラサン「故に、俺はお前をよく見ている」





グラサン「だが、それでも目の届かない範囲はある」

グラサン「そういう所で良識のある生徒らしからぬ行為をする者がいたのならすぐに報告しろ」

サターニャ「…!」

グラサン「俺に報告出来ないことなら周りに頼れ」

サターニャ「……はい…」



サターニャ(いつも怒られてばかりだった)

サターニャ(呆れられて、見放されてもおかしくないと思ってた)



グラサン「お前は一人じゃない。大丈夫だ」

サターニャ「……はい…っ…」ポロ

グラサン「……」

グラサン「気づいてやれなくてすまなかった」

サターニャ「っ……うっ……あうっ…」

サターニャ「うあぁあああんっ……!!」





サターニャ(行き過ぎた悪事は時に心を深く傷つける)

サターニャ(今回私はそれを身をもって知った)



サターニャ(っ……あいつら…!)


男子A「!」


男子B「お、おいやべぇぞ」

男子A「こ、殺される前に逃げよう…」


サターニャ「……あれ?」



サターニャ(けど、私は大丈夫だ)

サターニャ(助けてくれる人がいる。そのことを同時に知ることができたから)





サターニャ(それに、悪いことを止める気なんてさらさらない)

サターニャ(私はああいうやつらとは別の方向の悪事を極めて上を目指すのよ)



グラサン「宿題のプリント集めるぞー」

サターニャ「はい先生っ!」シュッ

グラサン「なんだ胡桃沢」

サターニャ「フッ、聞いて驚きなさい」



サターニャ(なぜなら私は悪魔だからっ)

サターニャ(けどまあ……)



サターニャ「私………宿題をやってきたの!」



サターニャ(数学の宿題だけは、やってきてあげないこともないわ)





グラサン「そうか。それは感心…」

サターニャ「ただし答えはわざと全部間違えたわ!」

グラサン「ほう」








サターニャ「えうっ…えうっ…」





おわり


以上です。
読んでくれた方ありがとござます

サタグラサンとかいうお題見て面白いなと思って目指したけど難しすぎたわ
まあぶっちゃけサターニャにトイレ我慢させたかっただけなんで満足っすね!!

あれ? ラフィエルさんじゃないっすかなやっめらほ

不穏だったが最後まで見て良かった
あまり描写はないけどグラサンサターニャのこと大事にしてるよな
いつもの3人もみんな根は良い子で仲良しだし、周囲から若干浮いてるのは事実とは言えサターニャってホント憎めない愛されキャラだと思う

サタグラサンとか新しすぎる

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