ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

ヴィーネ「ガヴー！　学校行くわよー！」

ｶﾞﾁｬｯ

ガヴリール「ヴィーネ！　聞いてくれ！」

ガヴリール「生えてきたんだ！」

ヴィーネ「え！？」

ヴィーネ「生えてきたって……」

ヴィーネ（嘘……！？　おちんちん！？）

ガヴリール「なんだよその目」

ガヴリール「まだ生えてなかったんだよ！」

ヴィーネ「私だって生えてないわよ！？」

ヴィーネ「天使はそういうものなの……？」

ガヴリール「えっ、悪魔は生えないのか」

ガヴリール「こっちじゃ普通は中学生くらいには生えてるらしいぞ」

ヴィーネ「天使ってすごいのね……」

ヴィーネ「でも絵画とかの天使って生えてるイメージあるわね」

ガヴリール「そうか？」

ヴィーネ「そっちの話も気にはなるけれどまずは学校に行きましょう」

ガヴリール「めんど……」

ヴィーネ「ほら早く着替え……て……」

ヴィーネ「わ、私向こう向いてるから自分で着替えなさい！」

ガヴリール「？」

ガヴリール「服脱ぐのめんどくさい」

ガヴリール「服着るのめんどくさい」

ガヴリール「ヴィーネやって」

ヴィーネ「ひゃうっ！？」

ガヴリール「ひゃう……？」

ヴィーネ「わ、私そういうのは慣れてないから！」

ガヴリール「なんか今日のヴィーネ変だぞ」

ヴィーネ「うぅ……」

数分後

ガヴリール「結局1人で着替えたぞ」

ヴィーネ「うん、これからはそうしましょう」

ガヴリール「えーめんど......」

ヴィーネ「......その」

ヴィーネ「スカートで大丈夫？」

ガヴリール「は？」

ヴィーネ「いやその......見え、ちゃったりしないのかなって」

ガヴリール「いやいやそこまでじゃないからね!?」

ガヴリール(まだ一本生えただけだし)

ヴィーネ「そ、そうなの?」

ヴィーネ(そっか......ガヴリールのは小さいんだ)

学校

ガヴリール「宿題あったっけ？」

ヴィーネ「英文の和訳」

ガヴリール「見せてください」

ヴィーネ「自分でやりなさい」

ガヴリール「えー」ﾊﾞﾀﾊﾞﾀ

ヴィーネ「ちょ、ちょっと！」

ヴィーネ「そんな足バタバタさせて見えたらどうするのよ！」

ガヴリール「はあ？」

ラフィエル「おはようございます」

ヴィーネ「あ、ラフィおはよう」

ガヴリール「おう」

ガヴリール「ラフィエルちょっと」

ラフィエル「はい？」

ガヴリール「なんだか今日ヴィーネがおかしいんだ」ﾎﾞｿﾎﾞｿ

ラフィエル「おかしいといいますと？」

ガヴリール「よくわからないんだけどいつもと違う感じがする」ﾎﾞｿﾎﾞｿ

ラフィエル「一体いつからおかしくなったんですか？」

ガヴリール「朝ヴィーネに毛が生えてきたって言ったくらいからかな？」ﾎﾞｿﾎﾞｿ

ラフィエル「あら、ガヴちゃんやっと生えたんですね！」

ラフィエル「おめでとうございます」

ヴィーネ（あの反応……）

ヴィーネ（やっぱりラフィも生えてるの……？）

ヴィーネ「ラフィちょっと」

ラフィエル「はーい」

ヴィーネ「その……天使ってそういうのが普通なの？」ﾎﾞｿﾎﾞｿ

ラフィエル「そういうの？」

ヴィーネ「その、あの、おち……」ﾎﾞｿﾎﾞｿ

ヴィーネ「おちん……ちんが生えるの」ﾎﾞｿﾎﾞｿ

ラフィエル「！」

ラフィエル（なるほどこれは……）

ラフィエル（おもしろそう！）

ラフィエル「デリケートなお話なので私の口からはとても……」

ヴィーネ「そ、そうよね！　ごめんなさい」

ヴィーネ「えっと、ラフィももしかして……」

ラフィエル「……」

ラフィエル「ご想像にお任せします」ﾆｺ

ヴィーネ「うぅ……」

サターニャ「なになに何の話してんのよ」

ヴィーネ「サターニャにはまだ早いわ！」

サターニャ「はあ！？　そんなわけないでしょ！」

サターニャ「早いかどうかは私が決めるわ！」

サターニャ「言ってみなさいよ！」

ラフィエル「サターニャさん」ﾁｮｲﾁｮｲ

ラフィエル「……」ｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮ

サターニャ「ふんふん」

ラフィエル「……」ｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮ

サターニャ「ふぇ！？」

ラフィエル「……」ｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮ

サターニャ「あぅ……」ｶｧｧ

サターニャ「……私には早かったわ」

ヴィーネ「ラフィあんた何を……」

ガヴリール「ホームルームまでまだ時間があるな……」

ガヴリール「よし」

ヴィーネ「ガヴどこ行くの？」

ガヴリール「トイレ」

ガヴリール「そういや昨日の夜から一回も行ってなかったからな」

ヴィーネ「そう、いってらっしゃ……」

ヴィーネ「ねえ」

ガヴリール「？」

ヴィーネ「その……女子トイレ？　男子トイレ？」

ガヴリール「はあ？」

ラフィエル「」ﾌﾟｸｸ

ヴィーネ「いやそのね」

ヴィーネ「生えたらどっちにいくのかな……って」

ガヴリール「なんで生えたくらいで男子にならにゃならんのだ」

ヴィーネ「そっ、そうよね！」

ヴィーネ「ガヴは女の子だもんね！」

ヴィーネ「はぁー……」

ラフィエル「ずいぶんお疲れのようですね」

ヴィーネ「私まだそういうのに免疫ないから」

ヴィーネ「ガヴにこれからどう接すればいいのかなあ……」

ラフィエル「いつも通りでいいと思いますが……」

ラフィエル「そういうことに免疫がないというのなら」

ラフィエル「ガヴちゃんで免疫をつけるというのはどうでしょう」

ヴィーネ「ガヴで？」

ヴィーネ「それって……」

ヴィーネ「いやまさかそんな……」

ヴィーネ「うぅ……」

ラフィエル「ファイトです！　ヴィーネさん！」

ラフィエル「それでは私はそろそろ自分の教室に戻りますね」

ｶﾞﾗｶﾞﾗ

ガヴリール「ふぅ……ただいま」

ヴィーネ「……」

ガヴリール「ヴィーネ？」

ヴィーネ「……」

ヴィーネ（やっぱり色々溜まるって聞くし……）

ヴィーネ（やっぱり私がなんとかしてあげなくちゃ……）

ヴィーネ（ガヴが相手なら私もきっと平気……）

ヴィーネ（あっでもガヴは私で大丈夫かな……）

ヴィーネ「……」ﾓﾔﾓﾔ

ガヴリール「おーい？」

ヴィーネ「ガヴ」

ガヴリール「お、おう」

ヴィーネ「今日の放課後、ガヴの家に行っていい？」

ガヴリール「え？　別にいいけど」

ヴィーネ「その……」

ヴィーネ「いろいろ準備するから遅くなるかもしれないんだけど」

ガヴリール「よくわからないけど」

ガヴリール「まあわかった」

授業中

ヴィーネ「……」ﾓﾝﾓﾝ

ヴィーネ「……」ﾓﾝﾓﾝ

グラブル「それじゃあ次の問題を……月乃瀬」

ヴィーネ「……」ﾓﾝﾓﾝ

グラサン「月乃瀬？」

ヴィーネ「は、はい！」

ヴィーネ「えっと、えっと……」

ガヴリール「問４だ」ﾎﾞｿｯ

ヴィーネ「あっ、はい、2√3です！」

グラサン「よし」

ヴィーネ「ガヴありがとー！」ﾎﾞｿ

ガヴリール「どうしたんだよ今日おかしいぞ」ﾎﾞｿ

ヴィーネ「うぅぅ、あんたのせいでしょ！」

ｻﾞﾜｻﾞﾜ

ヴィーネ「あ、その……すいません」

グラサン「……じゃあ次のところ進むぞ」

サターニャ「！」ﾊｯ

サターニャ（グラサンはヴィーネを怒らなかった……）

サターニャ（つまり今のグラサンは騒いでも怒らない！）

サターニャ「ククク……」

委員長（！？）

サターニャ「ねえ知ってる？　数学者は七次元まで見えているというわ……」

サターニャ「でも私にはその先が見えている！」

サターニャ「その意味がわかるかしら？」

◇

サターニャ「ひぐっぐすっ」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

ガヴリール「あいついつもにも増して馬鹿だな」ﾎﾞｿ

放課後

ガヴリール「じゃあ私は先に帰るけどいいんだな？」

ヴィーネ「うん、できるだけ急いで準備するから！」

ガヴリール「ういす」

ガヴリール（準備ってなんだ？　料理とかか？）

ガヴリール（まあヴィーネの飯は美味いからな）

ガヴリール「楽しみに待ってるよ」

ヴィーネ「う、うん」ｶｧｧ

ヴィーネ（これってガヴもその気ってことだよね）

ヴィーネ（やばい、緊張する）

薬局

ヴィーネ「まずは避妊具ね」

ヴィーネ「ガヴには気持ちよくなってほしいけど避妊薬を貰いに行くほどの時間はないし」

ヴィーネ「今日はゴムで妥協してもらいましょう」

ヴィーネ「あとは……」

ヴィーネ「ローション？」

ヴィーネ「一応あったほうがいいわよね」

ヴィーネ「そういう経験ないから緊張で濡れなかったら申し訳ないし」

ヴィーネ「うん、こんなものかな」

ヴィーネ「ん？　これは……」

ヴィーネ「ＴＥＮＧＡ……ってあれよね」

ヴィーネ「その、自分でするためのやつ……」

ヴィーネ「ガヴがしたいときにいつも私がいるとは限らないし」

ヴィーネ「一応買っておいてあげましょう」

タプリス「月乃瀬先輩！」

ヴィーネ「あら、タプちゃん」

タプリス「月乃瀬先輩もお買い物ですか？」

ヴィーネ「うん、そう」

タプリス「何を買ったんですか？」

ヴィーネ「えっ」

ヴィーネ「あ、いや、そのね」

タプリス「はっ、もしかして私何か粗相を……」

ヴィーネ「まあその……生理用品みたいな」

タプリス「あぁなるほど」

タプリス「変なこと聞いてしまって申し訳ありません」

ヴィーネ「タプちゃんは悪くないのよ」

ヴィーネ「ところでタプちゃんって……」

ヴィーネ「その……生えてるの？」

タプリス「生えてる……？」

タプリス（羽のことでしょうか）

タプリス「もちろん生えていますよ！」

ヴィーネ「やっぱり！」

タプリス「天真先輩ほどではありませんが立派さには自信があります！」

ヴィーネ「えっ！？」

ヴィーネ「ガヴのってそんなに立派なの？」

タプリス「それはもちろんです」

タプリス「天使学校では皆の憧れの的でした」

ヴィーネ「そうなんだ……」

ヴィーネ（今朝生えたみたいな素振りだったけれど素質みたいなものでわかるのかしら）

ヴィーネ「うん……ありがとタプちゃん」

ヴィーネ「私、頑張ってくる！」

タプリス「はい？」

タプリス「よくわかりませんが月乃瀬先輩なら大丈夫です！」

タプリス「陰ながら応援してます！」

ガヴの家

ヴィーネ「おまたせー」

ガヴリール「思ったより時間かかったな」

ヴィーネ「念のため一回家に帰ってシャワー浴びてきたから……」

ガヴリール「お前は何をするつもりなんだよ」

ヴィーネ「何ってそりゃあんた……」

ヴィーネ「もう」

ガヴリール「え、なんでふてくされたの？」

ヴィーネ「と、とにかくさっさと始めましょう！」

ヴィーネ（うー……緊張する……）ｶﾞｻｶﾞｻ

ヴィーネ（どうやって始めればいいんだろう……）ｶﾞｻｺﾞｿ

ガヴリール「あれ？　ここでするのか？」

ヴィーネ「他にないでしょ」

ガヴリール「普通に台所かと思ってた」

ヴィーネ「台所！？」

ヴィーネ「え……天使は台所でするの？」

ガヴリール「ヴィーネもいつも台所でしてるだろ」

ヴィーネ「しっしてないわよ！？」

ヴィーネ「とにかく」ｺﾎﾝ

ヴィーネ「よくわからないから色々買ってきたのよ」

ヴィーネ「ガヴのサイズもわからなかったし」

ｺﾄﾝ　ｺﾄﾝ　ｺﾄﾝ

ガヴリール（こいつなんで突然コンドームの箱を並べ始めたんだ！？）

ヴィーネ「その、私初めてだけど……」

ヴィーネ「頑張るから！」

ガヴリール（なんだなんだ何が始まるんだ！？）

ｺﾄﾝ　ｺﾄﾝ

ガヴリール（ローションはともかくオナホは何に使うんだよマジで！）

ヴィーネ「じゃあ、まずはどうする？」

ガヴリール「何がだよ！」

ヴィーネ「えっ」

ヴィーネ「もしかして私……」

ヴィーネ「一人でその気になってた……？」

ガヴリール「その気もなにも……」

ヴィーネ「あ、あはは」

ヴィーネ「そうだよね」

ヴィーネ「初めては好きな人とがいいよね」

ヴィーネ「一人で舞い上がっちゃって、馬鹿みたいだよね……」

ガヴリール「いや待て落ち着け」

ガヴリール「一つずつ整理していこう」

◇

ガヴリール「つまり、生えてきたっていうのをちんこだと勘違いしたわけか……」

ヴィーネ「私ったらとんでもない勘違いを……」ｾｷﾒﾝ

ガヴリール「まあなんだ」

ガヴリール「もし本当に生えてたら」

ガヴリール「処理はヴィーネに任せると思うし」

ガヴリール「あながち勘違いってわけじゃないのかも……？」

ヴィーネ「ガヴ……！」ﾊﾟｧｧ

ガヴリール「それにしてもヴィーネって思ったよりスケベなんだな」

ヴィーネ「そんなことないわよ！」

ガヴリール「いやテキパキとこんなもん買ってくる奴居ないだろ」

ガヴリール「まあその、なんだ」

ガヴリール「せっかく買ってもったいないし」

ガヴリール「使ってみるか？」

───

──

─

ﾁｭﾝﾁｭﾝ

ガヴリール「オナホはマジでどうすっかな……」

ヴィーネ「ガヴ……ガヴ……もう一回……」

ガヴリール「えー、また？」

ガヴリール「別にいいけど」

完