アリス「不思議の国の」 執事「バイオハザード」 (46)

不思議の国のアリスとバイオハザードの融合です
初心者につき広い心でお願いします

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他の方と酉がかぶってました 変更します

私はアリス。
唐突に連絡がとれなくなったお姉さまを探しに、執事のパトリックと別荘を訪れました。
······後から思えば、これが間違いだったのでしょう。
悪夢は、始まってしまいました―――――――

「お嬢様、急いでください!」
パトリックが後ろから叫びます。
さらに後ろからは、犬に似た生き物が追いかけてきていました。
もつれそうになる脚を必死で動かします。
「!! お嬢様、あれを!」
前を見ると、森の中に明かりが見えました。
きっと、人がいるのか、家があるのでしょう。
「あそこまで走ってください!」
「で、でもあなたは!?」
「お嬢様に怪我をさせたとあっては、亡き旦那様にお叱りを受けてしまいますから」
もう一度促されて、私は走り出しました。
そして、天国のお父様に祈ります。
どうか、彼をお守りくださいと。
涙で視界がぼやけるなか、明かりがどんどん近くなります。
扉を押し開け、飛び込みました。

話の中身としては、不思議の国のアリスとバイオハザードのネタを交えるつもりです
アリス、パトリック共に17~18歳くらいです

浮翌遊感。
扉の先には、地面がありませんでした。
「きゃぁぁ―――······」
悲鳴を上げることしかできずに、まっ逆さまに落ちていきます。
「きゃうっ」
柔らかい何かの上に落ちて、私の意識は薄れていきました。

そもそも、どうしてこうなったのか。
それは、お姉さまのお友達から連絡が来たからでした。
お約束していた時間に、お姉さまがいないというのです。
真面目で優しいお姉さまが約束をすっぽかすなど、ありえません。
そこで電話してみたところ、最後に別荘へ行くと言ってから音信不通とのことでした。
何かトラブルに巻き込まれたのではと、別荘を訪ねようとして追いかけ回され、今に至ります。

「······さま!······う···ま!?」
「お嬢様、大丈夫ですか!?」
誰かの声で目が覚めました。
「パ······パトリック?怪我はないのですか?」
「はい。あのモンスター、なぜか急に去っていきました」
「良かった······」
身を寄せると、いつもの音が聞こえました。
懐中時計と心臓の音が混ざった、綺麗な音です。
いまさらながらに恐怖が湧いてきて、体が震えてきてしまいました。
パトリックはそんな私の頭を優しく撫でてくれます。
「それにしても、変な館ですね。扉のすぐそばに穴があるなんて」
「穴?それに落ちたのですか?」
「どうやらそのようです。でも、多分ここが本当の玄関ホールですよ」
辺りを見渡すと、置時計や階段、いくつかのドアが目につきました。
そのとき、
パァン!
乾いた破裂音が聞こえました。
「銃声?」
「誰かいるのでしょうか?」
「確かめてまいります。お嬢様はここにいてください」

ご指摘ありがとうございます!あと、武器の解説は後からざっくりしますので。

「ま、待ってください、パトリック。一人にしないで······」

わがままなのはわかっていました。
けれど、不安が消えないのです。

「······仕方ありませんね。お嬢様、銃の扱いは覚えていますか?」
「もちろんです」

少し迷いながらも、ベレッタ92FS-Inoxを渡してくれました。
弾薬の装填を確かめて、セーフティをかけて一緒に渡されたホルスターにしまいます。
マガジンも3つほどケースに入っていました。

「さあ、行きましょう」
「ええ、そうですね」

左側にあった大きな両開きの扉から中へ入ります。

「食堂、ですね」
「埃がひどいわ。まるで、長い間放っていたみたい」

暖炉のそばで、パトリックがしゃがみこみました。

「これは······?」
「なんですか?」
「······血です。······なんだか嫌な予感がする。お嬢様、何があっても僕から離れないで!」

さっきのものに比べれば幾分小さな扉を開けました。
左で物音が聞こえます。
静かに近寄っていくと、誰かがうずくまっていました。

「すみません」
反応なし。
「あの、この屋敷の方ですよね?」

今度は反応がありました。
ただし、言葉ではありませんでしたが。
びしょびしょに濡れた雑巾を引きちぎりながら水を啜るような音。
血が床にあふれでて、赤い水溜まりを作りました。

「ひ······!?」
「お、おい!?」

その方はゆっくりとこちらを向きました。
トランプのスペード模様の服が、赤黒く染まっています。

あ”ぁぁぁー······

「くっ、来るな!」

あとにも先にも、あんなおぞましい光景は二度と見たくありません。
立て続けの銃声とそのたびに飛び散る血液。
内臓をはみ出させ、ずたぼろなのにまだ動いています。

「くっ······!」

パトリックがマガジンを換えている間にも、近づいてきます。
撃たなければ、死んでしまう。
私は、銃を持ち上げました。
狙うのは頭だけ。
トリガーは引くのではなく、絞るように―――――

バスッ

呆気なく、弾が出ました。
頭を銃弾が砕いて、灰色やピンク色が炸裂します。
胃が、ひっくり返る感覚。

「う、ぇ······げほっ······!」

撃った。
自分の意思で。
人の形をしているものを。
昼食が食道を逆流して。

「お嬢様」

温かい手が、私の手を包みました。

「助かりました。ありがとうございます」
「私は、人殺しです······」
「いいえ。確かに、貴女は撃った。けれど、それは僕の命を救ってくれたんです」

私の吐き気が治まると、パトリックは死体を調べ始めました。
私はまともに見ることができませんでしたが。

「おかしいな······」
「どうしましたか?」
「この死体、少し腐敗してるんです。まるで、死体が動いていたような·····」
「そんな生物、記録にあるのですか?」
「ええ······無いこともありません。ヴードゥー教のゾンビ、アンデッド、グール······
この中ではゾンビに近いでしょう」

話のベースはバイオ1とか映画版の予定です
ザ·ファイナル見てからこういうのがやりたくなって······
おやすみなさい

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