真美「おっかえりー!!」(644)

※うまく言えないけど注意ってことで



高木「君が今日からプロデュースしてもらう子は天海君だ」

春香「天海春香です。よろしくお願いします」

P「よろしくね」

高木「うむ。仲好きことだね。これで今年は頑張れそうだね。すまないが、天海君は外で待っていてくれないか?」

春香「はーい」

ガチャバタン

P「それで、俺は春香ちゃんと何を目指せばいいんですか?」

高木「うむ。トップアイドルに目指すためにアイドルアルティメイトで優勝してほしい」

P「へーそれに優勝ですか?」

高木「そんなのんきな口きけるのも今のうちだぞ。君には天海君の人生がかかっているものだからね」

P「わかってますけど……」

高木「それにいつ、大手の961プロダクションが仕掛けてくるかもわからない」

P「え? アイドル業界まで攻めてくるんですか?」

高木「いや、正確には戦いは始まっているんだ。ただ、961プロダクションは大きいからアイドルを中々送り出せないらしい」

P「どういうことですか?」

高木「いくら大手芸能プロダクションとはいえ、アイドル界も才能がない子は生き残るのが厳しいからね」

P「なるほど。つまり、961プロが本気出す前に逃げておけばいいのですね?」

高木「そういうことだ。幸い961プロはアイドル業界ではまだ中々地位を固めていない。だから、今のうちに天海君をトップクラスまでに上げて欲しい」

P「しかし、俺にできますかね?」

高木「大丈夫。私がティンときたからね。君も天海君も二人三脚でいけば絶対にトップに目指せると思う」

P「わかりました。頑張ってみます」

高木「我々765プロも全力でサポートするからね。まあ、財力は……あんまり期待しないでくれ」

P「わかってますよ」

高木「もし、天海君だけでは厳しいと思ったらアイドルアカデミーに切り替えるのも手だからね」

P「なんですか?」

高木「まあ、ユニットのアルティメイトだと思ってくれればいいよ。だから天海君だけでなく事務所の子たちをまとめてユニットとしてプロデュースしてもいいからね」

P「なるほど」

高木「まあ、なんだったら君の恋人もこっそりとアイドルデビューさせても構わないよ」

P「勘弁してくださいよ。あいつは俺だけのアイドルなんですから……というか年齢的に公にばれたら俺捕まっちゃいますから……そもそもまだ恋人じゃないですしおすし」

高木「ははは。そういえばそうだったね。ではそろそろ天海君のところにお願いするよ。待ちくたびれていると思うからね」

P「わかりました」

ガチャリ

春香「あ、ずいぶん待ちましたよ!」

P「ごめんごめん。社長との話が長引いちゃって……」

春香「今日は何するんですか?」


P「そうだね。じゃあ今日は春香ちゃんについて教えてもらおうかな? 次回から本格的に動き出そう」

春香「はーい。わかりました!」

P「そんな元気だと……」

春香「大丈夫ってうわああああ!!!!」

ドンガラガッシャーン

P「大丈夫?」

春香「うう…まあ、なんとか……」

P(おいおい。大丈夫かよ)

P「……へー春香ちゃんって高校生なんだ? なんでまたアイドルなんかに?」

春香「あ、春香でいいですよー」

P「いいの?」

春香「とにかく仲良くなりたいんで」

P「わかった。じゃあ理由は?」

春香「えへへ。小さいころに近所のお姉さんに歌を褒めてもらったんですよ」

P「なるほど。それがきっかけでね。いいね。子供のころからの夢をまだ持っているのが」

春香「えへへ。ありがとうございます」

P「……あ、そういえばこの事務所あんまり詳しくないんだけど……他には誰かいるの?」

春香「いますよ。じゃあ今日は私がプロデューサーさんに765プロダクションを案内しちゃいます!」

P「おーよろしく頼むよ」

――――
―――
――


春香「…………と、まあ765プロはこんな感じです。今日は来てない子もいますけど」

P「なるほどね。ちょくちょく覚えていくよ。ありがとう」

春香「はい!」

P「じゃあ次回はいつこれる?」

春香「そりゃあ明日ですよ」

P「わかった。じゃあ明日はあいさつしに行こう」

春香「はーい。お疲れ様でした」

P「お疲れ様」

ガチャバタン

P「さt、俺も帰るかな。ええと、じゃあ音無さん? 小鳥さん? お疲れ様でした」

小鳥「あ、そんな堅苦しくなくても、さっき春香ちゃんとあいさつしに来た感じでいいですから。あと、呼び方はどちらでもお任せします」

P「すみません。まだまだ不慣れな点があって」

小鳥「いえいえ、明日から頑張ってくださいね」

P「はい、お疲れ様でした」

小鳥「お疲れ様でした」

ガチャバタン

小鳥「…………シャオラァァァアアアアアアッ!! 今好感度めっちゃ上がったわ!!!」ガタッ

P「…………ふぃ~」ガチャガチャ

ガチャリ

P「ただいま~」

真美「おっかえりー!!」

P「あれ? 学校の宿題は終わったのか?」

真美「バッチリだよ→」

P「そうかいそうかい。それで、夕飯どうするか?」

真美「んっふっふ~これを見よ!!」バッ

P「なっ!? まっ真美が料理を作っただと!?」

真美「そりゃなんだって真美が兄ちゃんの彼女だかんね!」

P「いやっほい! さっそく食べようぜ! あと、彼女じゃないぞー!」

真美「おっと待ちな! 兄ちゃん……手を洗いな。出ないとこいつが刃向うぜ」スッ

P「くっ! 俺のマイちゃぷすてぃくすを」

真美「いや、何言っているかわかんないけどちゃんと手を洗ってよね」

P「へいへーい」

真美「あ、ところで兄ちゃんさ」

P「ん? どうした?」ジャーバシャバシャ

真美「初仕事どだったの?」

P「……てことはこの手料理は俺の初仕事お祝いの料理か」

真美「ま、そだね→。でも、兄ちゃんが良ければ毎日作るYO!」

P「でも、そうは言ってられないだろ。家のこともあるし……」

真美「…………」

P「すまん。家のことは禁句だったな。ま、どっちにしろ本気なんかそうそう出さないだろ」

真美「ま、まあ早く食べよう! 真美もうお腹と背中がくっ付いちゃうよー」

P「そうだな。それじゃあいただきます」

真美「召し上がれー!」

P「…………真美隊員」

真美「どうしたでありますか隊長!」

P「今気づいたが……俺は目が疲れているのかもしれない。緑色はサラダかと思ったら……スープなのね」

真美「んっふっふ~。今宵の真美は一味違うぜ!」

P「…………」パクリ

真美「どどうかな? 味は?」ドキドキ

P「うん。おいしいな」

真美「よかった……」パァァ

P「やっぱり真美は笑顔が一番だな」

真美「この笑顔はお高いでっせ」

P「んーじゃあお泊りコースで」

真美「いやん襲われる~」

P「まあ、それはさておき今日の話でもしようか」

真美「あ、すっかり忘れてた! どだったの?」

P「んとな…………」

―――――
――――
―――
――

P「…………まあ、そんな感じで今日は終わり」

真美「へーその春香って子と真美だったらどっちがかわいい?」

P「真美」

真美「あ、アリガト…」テレ

P「そんなわけで明日から俺も忙しくなりそうだし、帰り遅くなったりするから」

真美「でも待ってていいでしょ?」

P「良いけど、飯は作って待ってなくていいから」

真美「良いの?」

P「いくら真美の手料理も冷めちまうとおいしさ半減しちゃうだろ」

真美「やれやれ兄Cは真美のすごさ何にもわかってないね」フー

P「え? まさか……できるのか!?」

真美「そう、真美隊員ならね」

P「んーじゃあメールするから。その度よろしく」

真美「おっけー」

P「じゃあ洗っておくから、風呂はどうする? こっちで入る?」

真美「こっち!」

P「まあ、そりゃそうだよな」

真美「…………」

P「ん? どうした?」


真美「兄ちゃんも……いっ、一緒に入る?」

P「……入りたいけど俺まだお縄につきたくないぜ」

真美「で、でもさ。真美、言わないよ」

P「ほんとに?」

真美「」コクコク

P「入る」

真美「えっち」ボソッ

P「え?」

真美「先待ってんからね!」タタタ

P「……」

P「……」グッ

次の日

P「おはようございます」

小鳥「おはようございます。春香ちゃん待ってますよ」

P「え? 早いなぁ」

春香「おはよーございます!」

P「おはよう……春香」

春香「はい、おはようございます」

P「なんでこんなに早く来たんだ?」

春香「そりゃあ今日からアイドルデビューですから!」

P「ああ。そうだったね。えと……じゃあ一応アポは取ってあるからもうちょっとしたら出発しようか」

春香「わかりました!」

P「……ところで今日はほかの子にも会えるの?」

春香「どうしてですか?」

P「いや、秋月さんが今のところほとんどプロデュースしてるって聞くし」

春香「あー律子さんなら……どうでしたっけ小鳥さん?」

小鳥「えっと……律子さんはお昼には真ちゃんとあずささんに伊織ちゃんを連れて帰ってくると思いますよ」

P「え? そんなにアイドルの子っているんですか!?」

小鳥「そうですよ。社長が気に入った子はみんな連れてきちゃいますから……」

P「で、なんで春香だけ俺が担当なんですか?」

春香「だけってどういうことですか?」

小鳥「実は社長もプロデューサー業を兼業してるんですよ」

P「本当ですか!?」

春香「本当ですよ。ここの事務所って見た目通りおんぼろだから人員削減で社長も頑張ってるんですよ……ね? 小鳥さん」

小鳥「そうなんです……まあ、スカウトだけがうまいんですけど……ね」

P「……なんか俺来てよかったのかな?」

春香「社長がビビッと来たんですから大丈夫ですよ」

P「しかも俺は春香だけでしょ? いいのかなー」

春香「その分、プロデューサーさんはこの事務所の命運を握ってるじゃないですか?」

P「それ春香もだから」

春香「あ」

小鳥「まあ、頑張ってくださいね」

P「はい。じゃあそろそろ時間だし、行こうか」

春香「わかりました!」

移動中

P「……つまり、まだ会ったことない秋月さんが如月さんに三浦さんに水瀬さんを。社長が星井さんに菊池さんに萩原さんに春香と……」

春香「そうそう。そういうことです。あ、あとやよいが律子さん」

P「へー……で、なんで春香だけ俺に?」

春香「そりゃあ社長に4人もついてたら大変じゃないですか!」

P「じゃあ俺も慣れてきたら増えるってことか?」

春香「そうでしょうね」

P「えー参ったな。俺辞めたくなってきたぜ」

春香「そんなこと言わずに頑張ってくださいよ!」

P「まあな。このご時世、入社できたことに感謝だよほんと」

春香「へー。あ、そろそろですね」

P「そうだな。さて、あいさつの用意はできてるな」

春香「もちろんですよ!」


―――――
――――
―――
――



P「……はい。今後ともよろしくお願いいたします」

春香「よろしくお願いします」ペコリ

・・・・・・・・・・・・

P「ふぅ……なんとか成功ってところかな」

春香「なんで私よりガチガチだったんですか?」

P「面接を思い出したんだよ」

春香「そうなんですか」

P「ああ。まあ、でもなんとか良かったかな」

春香「これで私が事務所の中で一歩リードってことですね!」

P「え? リード? てか、今まで何してたの?」

春香「レッスンと雪歩のお茶と私のお菓子で終わりますね」

P「なんじゃそりゃ?」

春香「律子さんが頑張ってるのは主にレッスン面で……社長もふらっとどこかにいなくなっちゃうから事務所という学童保育所みたいな状態でして……」

P「…………」

春香「……」

P「だから社長が力を入れてきたのか」」

春香「しかし、私も緊張してきました」

P「さて、この後は予定もないし……レッスンでも行くか」

春香「良いですね。ちょっと私の歌声でも見てくださいよ」

P「ああ。俺も頑張ってこっちの業界のこと少しずつ覚えていくし」

―――――
――――
―――
――

P「なっ!? なん……だと…?」

春香「えへへ。どうでしたか?」

P「……ま、まあ。ユニークな声だね。デビューしたてだから緊張してるのかな」

春香「…………本気だったのに……」シュン

P「え? 嘘?」

春香「チクショー! 今の屈辱な発言は絶対後悔させますからね!」○><

P「いや、でもちょっと直せば少しはマシになると思うよ。ここのところとかを……」

・・・・・・・・

春香「~♪」

P「おーさっきよりもだいぶいいぞ」

春香「本当ですか!? やった!」

P「レッスンだけやってきたかいがあったって感じだな。俺まだこっちの業界詳しくないから何とも言えないけど、えっとEランクにはすぐに上がれると思うぞ」

春香「えへへっ。じゃあもっとプロデューサーさんに見てもらえばもっと早くランクもどんどん上がるってことですね!」

P「いや、ちゃんとレッスンの時のトレーナーさんの指導もしっかり学べよ」

春香「あのトレーナーさんは資金的に月一しか見てもらえなくて……しかもみんな一斉で……」

P「…………とはいってもなあ俺もそこまで詳しくないから専門的は無理だぞ」

春香「でもずいぶんと的確なアドバイスだと思いましたけど……」

P「まあ……それはな……」

P(真美の合コン【合唱コンクール】レッスンの相手してたことは黙っておこう)

P(てか、真美の合コンレベルとはいいがたいが……それが通用するとは思ってなかった。大丈夫かこの事務所は? レッスン場内からカラオケボックスで練習だし)

―――――
――――
―――
――

事務所

高木「……なるほど。いやあ、すまないね。私にはそっちのプロデュース業には向いて内容でね。だから、天海君がそこそこのランクに上がったら天海君以外の子もお願いするよ」

P「う~ん……まあそこは後々と……だめですか?」

高木「うむ……私は構わないが、律子君や他のアイドルの子たちのことも考えてもらえるといいかな」

P「あ、そうでした。ですが、今は今度開かれるオーディションでEランクを目指します」

高木「うむ。961プロが本気を出す前に頼むよ」

P「はい。春香から聞きましたけどトレーナーのことをなんとかお願いします」

高木「うむ……資金とのやりくりを頑張ろう」



P「そんな感じでな、まあレッスン指導してやった。俺はブラックに入社したかもしれない」

真美「へー兄ちゃんに見てもらえばはるるんの音痴も直るっしょ」

P「はるるんって……すごいあだ名つけたな」

真美「なんかフルネームで呼ぶのっていやじゃない? だって最初から兄ちゃんは兄ちゃんだよ?」

P「確かに真美はそれが一番だよな」

真美「でしょでしょ→」

P「で、真美のほうはどうだったんだ? 学校よ」

真美「……兄ちゃん」

P「なんだ?」

真美「今日は記念日で休みだったんだよ→」

P「え? 学校の?」

真美「うん」

P「……そうか。すまんな。俺が仕事で出てて」

真美「いいよー兄ちゃんがいつも家にいたころよりなんか安心するし」

P「何てこというんだ。その時は学生だったんだぞ」

真美「でもさ、学生ってニートだよね」

P「全国の学生に謝れ」

真美「そんなことより兄ちゃんポケモンやろーよ! 真美強くなったYO!」

P「強くなったって……俺ん家に居座るようになってから俺より強いだろ」

真美「最初は兄ちゃんだったっしょ→じゃあ見せ合いありのフラット6450ね」

P「はいよ……あ。今日はお泊り?」カチカチ

真美「そだよー」カチカチ

P「はいよ。よしできた! じゃあ勝負すっか」

真美「真美の新たなるおしべとなったパーティーを見るがよい!」カチカチ

P「しもべな」カチカチ

P→メタグロス・トリトドン・カポエラー・ウォッシュロトム・ランクルス・サザンドラ
真美→スイクン・ラッキー・キノガッサ・ハッサム・クレセリア・ボーマンダ

P「なんかダメな気がする」

真美「よっと」ポフッ

P「おい、俺の選出がわかっちまうだろ」

真美「兄ちゃんは真美の座椅子だもん!」

P「……まーいいよ。ずっと俺んとこ座ってたもんな」

真美「発情しちゃいやん」

P「大丈夫だ! たぶん……てか、どうしよう。勝てる気がしない」

真美「あ、これただの寄せ集めパーティーだった」

P「oh…」

次の週

春香「プロデューサーさんおはようござうわああああ!!」ドンガラガッシャーン

P「おはよう春香。気を付けてくれよ」

春香「えへへ。すみません。どうも私ったら転び癖がついてるようでして……」

P「落ち癖よりましだから気にするな。それよりもさっき秋月さんに会ったぞ」

春香「律子さんですか?」

P「おう。堅苦しいから律子にしてくれって言われたよ」

春香「まあ、確かに。ここの事務所ってフレンドリーな雰囲気がすごいじゃないですか」

P「ああ」

春香「だから堅苦しいのはダメなんですよ」

P「はい。確かに……それはともかく今日は春香のデビュー曲を決める」

春香「そうなんですか?」

P「おう。時間がカツカツでとにかくそれを武器にとにかくEランクに上がってもらう。社長からの無茶な注文だからな」

春香「わかりました!」

P「はい。これCDと歌詞で気に入ったの選んで」

春香「わかりました……えっと結構ありますね」

P「あ、聞きたいんだけどみんなが歌える歌とかあるの?」

春香「ありますよ。765プロオールスターズの曲。ただし小鳥さんと社長は除く」

P「なるほど。最悪それでもいいぞ」

春香「う~ん……悩んじゃいますね」

P「まあ。じっくり悩んでくれんで、午後はその曲のボーカル+ダンスレッスンだから」

春香「はーい」

・・・・・・・・・

P「……なるほど『太陽のジェラシー』ね。春香らしいな」

春香「えへへ。次はどれにしようかまた悩んじゃいますね」

P「しっかり地位を固めてきてからな」

春香「わかってますけど~」

P「いいか。俺がいうのあれだが、アイドルってのはトップにならなきゃ次はないんだぞ」

春香「ぐ……」

P「すまん。だが、俺も崖っぷちだ。春香はアイドル人生で俺はその春香の人生を任されてる」

P「つーかある意味俺たちは事務所の命運を握っているんだ」

P「だからもうはっちゃける気分で行くんだ!」

春香「はい! …………ってまだ曲しか決めてないですけど……」

P「良いんだよ! テンションは常に上々よ!」

春香「…………」

P「どした?」

春香「なんだかやっと私のアイドル生活がスタートした気がします」

P「そりゃそうだろ。俺だってプロデューサー業が今から始まるようなもんだし」

春香「じゃあお互い同じスタート地点ですね」

P「そういうこと。まずはEランクアイドルになることそしてそこからが春香の本当のアイドル生活のスタートなんだからな!」

春香「よーし、頑張ります!」

パーフェクトコミュニケーション!


―――――
――――
―――
――

P「……ってことなんだよ」

真美「ふーん」

P「……どうした? やけにテンション低いな」

真美「そりゃあ兄ちゃんさ、こ~んなせくちーな彼女の前で堂々とほかの女の話をしてるんだもん」

P「いやだって俺の仕事だし」

真美「こんなことなら真美もアイドルになろっかな」

P「頼む! 俺のアイドルであってくれ!」

真美「……ま、まー兄ちゃんがそこまで言うなら仕方がなくフツーの女の子をやってあげるけど……」

P「すまんな。……あ、一応春香のデビューシングルはこれな。聴いてみてくれ」

真美「…………んー」

P「で、まあそこから『太陽のジェラシー』を選択した」

真美「ふ~む」カチ

~♪

P「あ、すまんまだイントロだけなんだ」

真美「……なるほどねん」

P「うん?」

真美「はるるんらしくていいと思うよ」

P「歌詞とイントロだけでわかるのか。真美はすごいなぁ」

真美「兄ちゃんと特訓した成果があったからね!」

P「しっかし、真美のご飯は美味いな~」モグモグ

真美「でしょ→今日のは新作魚ラーメンだYO!」

P「そうかそうか。このユニークな味はそれだったのかー」

真美「あ、兄ちゃんさ、日曜日暇?」

P「んー土曜がオーディションだから空いてるぞ」

真美「じゃあ真美と遊びに行こうよ」

P「んーお金と相談してからだな」

真美「んもう! デリバリーないね」

P「デリカシーな。てか、関係ないだろ」

真美「だって真美とのひっさしぶりのデートだよ! お金がないとか言ってられないっしょ→」

P「わかるよ。でもさ、しばらく何にも食えなくなるわ。特にゲーセンでの貯金率が半端ない」

真美「だって楽しいじゃん」

P「前味わっただろ。あの地獄の再来だぞ」

真美「う……そ、そん時は……真美おとなしく帰るね」

P「都合の悪い時だけ帰るなよ」

真美「でもデートは絶対だかんね!」

P「わかってるよ。ただ、俺の出費は先生方と相談してからだぞ」

真美「? 兄ちゃんって先生いたっけ?」

P「ああ。夏目先生、樋口先生、福沢先生とな」

真美「……」

P「名言を教えてやる。『先生と呼んでいいのは先の三人と恩師とGoogleとWikipediaだけだ』」

真美「……」

P「……」

春香「プロデューサーさん! クッキーですよ、クッキー!」

P「え? マジ? ありがとう」

春香「いや~オーディションもうすぐとなると緊張してきちゃいましたよ」

P「学校は?」

春香「はぁ」

P「え?」

春香「学校終わってきたんですけど……」

P「マジ?」

春香「マジですよ。私高校生ですから」

P「知らなかった……履歴書とか見たこと位からてっきりアイドル専門一本かと」

春香「さすがにそこまではあり得ないですよ」

P「そうかそうか。だからほとんどのアイドルが来てなかったのか」

春香「そうですね。それで今日は何をするんですか?」

P「春香がいない間、律子さんと小鳥さんから色々聞いてたんだが、どうやら無名アイドルは営業に行けないんだと」

春香「知ってます」

P「そうか。なら話は早い。レッスンやるか」

春香「わかりました!」

P「あ、ちなみにお金がないから場所借りれなくて河川敷でやるから」

春香「ヴぁい?」

P「社長いないし、律子さんや小鳥さんに言ったら真顔でそんなお金あるわけないじゃんって言われたし」

春香「そんなに貧乏だっけなぁ……」

P「俺もビックリ。あずささんが来て3人の噂じゃ俺の給料のためだとか……すまんな」

春香「いやいや、プロデューサーさんは悪くないですよ。悪いのはこのご時世です!」

P「お、おう。そうか。じゃあ河川敷に行こうか」

春香「でももう真っ暗ですよ」

P「……じゃあ屋上だな」

春香「うう……やっぱりレッスン場でやりたいですね」

P「俺もそう思う」

春香「とにかく時間がないですし、早く屋上にうわああああああああ」ドンガラ(ry

春香「いたたた……また転んじゃいました」テヘッ

P「……早く来いよ」スタスタ

春香「すごいスルースキルですね。イテテテ」

P「すごいだろ」



P「……てことでな。屋上で春香のレッスンしたんだよ」カチカチ

真美「へー」カチカチ

P「で、今週末にオーディションがあるから」

真美「真美とのデートもあるっしょ→」

P「わーてる。あ、真美も来るか?」

真美「え? なんで?」

P「う~ん。真美もアイドルに興味あるんじゃないの?」

真美「あるけど兄ちゃんの会社が心配だからいいや」

P「なんで小6に心配されないといけないんだよ」

真美「だって真美のお義父さん見ればわかるっしょ」

P「……ああ。でもお母さんは寂しがってないのか?」

真美「さあね。真美の家はこっちだし」

P「市役所の手続きやってないから居座ってるだけどな」

真美「いいじゃん。だって真美、あっちの家の鍵持ってるけど綺麗なままだよ」

P「持ってるだけマシか。むしろなんで俺に懐いたのかが不思議なくらいですよ」

真美「兄ちゃんよかったね。帰ったらこんな美少女が家で待ってるんだよ」

P「でも俺の買い置きの食べ物がなくなってるのはどうかと思うがな」

真美「そんなことより、今日は一緒に寝ない?」

P「と、言いながら布団に潜ってくるのか」

真美「へへ~真美の匂いを擦り付けてやるぜー」スリスリ

P「……ふぅ。ちょっくらトイレに行ってくるわ」

真美「あれあれ~兄ちゃん大丈夫?」

P「ああ。10分くらいで戻るから」

真美「うあうあ~兄ちゃんまさかトイレで寝る気なの~!?」

P「ちげーよ!」

オーディション当日

春香「あの……私大丈夫ですかね?」

P「名前は」

春香「天海春香です」

P「なぜこのオーディションを受けられたのですか?」

春香「えと……早くトップアイドルになりたいから」

P「不合格!」

春香「えー!!」

P「……ってことで不合格になったつもり受けてこい」

春香「あの、それってテンション最悪じゃ……」

P「逆に思いっきりできるだろ。例えるなら打ち切り宣言されたマンガみたいにもうのびのびやれる」

春香「は、はあ……」

P「よし、太陽のジェラシーで行って来い!」

春香「わかりました!」

―――――
――――
―――
――



審査員「合格者は4,2,6番です」

春香(6番)「やったー!」

P「おめでとう春香。3番目だけど」

春香「やりましたよプロデューサーさん!」

P「よし、撮影も行って来い! デビューだぞ! 3番目だけど」

春香「わっかりました! あと、3番はもういいですから!」

P「いや、笑いを作ろうと」

春香「笑顔で勘弁してくださいよ」

事務所

高木「合格おめでとう。これでうちの事務所も少しは知名度が上がったかもしれないね」

P「いやーEランク昇格だけでもひやひやもんですね」

高木「うむ。君に任せてよかったよ」

P「春香の実力があったということですね」

高木「ところで君、アイドルをさらにプロデュースしてみたいと思わないかね?」

高木「天海君以外に……」モグモグ

P「いや~律子さんや社長には悪いですけどもう少し春香だけでお願いします」

P「レッスン場を確保できない事務所なんて初めてなもんでして……まあ、事務所自体初めてですけど」

高木「すまないね。こうアイドルが多いと不公平が生じてしまう。だがら週に一回一斉にレッスンさせているんだ」モグモグ

P「俺はともかく謝るならアイドルでしょ」

高木「ああ。わかっている。しかし、レッスン場を設けると……君の懐が減ってしまうけどいいかね?」

P「……もうしばらく我慢しましょう」

高木「すまない。私も律子君も小鳥君も身を削ってもらっているんだ」

P「嘘?」

高木「残念だが、本当だ。だから近くのコンビニで律子君はバイトで小鳥君は同人誌を描いているみたいだよ」

P「……」

高木「君はこの事務所のアイドルマスターになってほしい。だから、副業はしなくていいよ別に」

P「…………」

P「……ですが、春香がEランクとなった今は少しずつレッスン場を設けさせるようにしてあげてください。営業も行えるようになりましたし、これより上に行けるのが難しい気がするからです」

高木「わかった。なんとかしよう」

P「では、失礼します。あ、給料低かったら副業しますから」

高木「構わないよ。お疲れ。あーおにぎりおいしかった」

P「……」

ガチャバタン

ガチャ

?「あー!! 社長もしかして全部食べちゃったの?」

高木「え?」

?「ふざけんななの! ファックなの! これはミキのおにぎりなの! もういいの! こんなオンボロ事務所辞めてやるの!」

高木「ちょっちょっとすまなかった! だからそれだけはガチャバタンッ

高木「……大変なことになってしまった」

高木「……でも、美味しかった」

P「ただいまー」ガチャ

真美「おかえりー」

P「ん? 何聴いてるんだ?」

真美「ボーカロイド」ゼンチゼンノウノコトバヲホラキーカセテヨー

P「あーそれか。そんなことよりも春香がEランクに昇格したぞー」

真美「ねえ兄ちゃん」

P「なんだ?」

真美「はるるんってその甘いラブソングしか持ち歌ないの?」

P「いや、まだ持ち歌一曲しかないから何とも言えないけど」

真美「なんていうかこうはるるんらしくて良いけど二曲目はかっちょ良い曲にしよーぜー」

P「カッコいい曲か」

真美「そーだよ。全部イントロとお菓子見たけどいかにも甘ったるそうなんだYO!」

P「お菓子じゃなくて歌詞な。ありだな。サンキュー真美。春香と相談と作曲家さんにも相談してみるか」

真美「でも嫌いじゃない。でもボカロだって女の声してるのにこんなめちゃめちゃ(E)曲歌ってるんだよー」アンカーハハシル ケツマツエヘト

P「……確かにそうだな。さて、明日はどこ行く?」

真美「ブラブラする」

P「そんだけでいいのか?」

真美「う~ん。だって兄ちゃんなんか疲れてそうだし」

P「社会人だからな」

真美「ま、とにかく今日もポケモンやろーぜ」

P「またか。良いぜ。ただし、育成はしてないけどな」

真美「今日も見せ合いフラット6450だかんね」

P「ああ……」カチカチ

真美「ふっふっふ。後悔するがよい」

P→ニョロトノ・キングドラ・ハッサム・カイリュー・コジョンド・ウルガモス
真美→カポエラー・シャンデラ・ボルトロス・ヤミラミ・バンギラス・ボーマンダ

P「あ、ヤバい」

真美「どうやら兄ちゃんのパーティーはカエルだけが天候要因ですな」

P「うあうあ~真美→手を抜いてくれYO!」

真美「勝負の世界じゃあ~あめえぜ!」

デート日

真美「HYE! そこの布団に蹲ってる兄C起きるがよい」ゲシゲシ

P「……痛い……まだ6時じゃないか」

真美「今日は1日付き合ってもらうんだから早く起きることに文徳だよ」

P「……三文の徳ってやつか。まあ、わからんでもないよ。おかげで目が覚めたし……朝飯でも食うか」

真美「あーそうそう。シリアス料理を用意しておいたよー」

P「シリアルな……サラダとパンとスクランブルエッグか目玉焼きが欲しいな」

真美「冷蔵庫になかったからちかたないよね」

P「ちかたないね」

真美「まーそれはともかく、兄ちゃんさ、真美に勝つ気あるの?」

P「あ? お前本気の俺を見たことないだろ?」

真美「ないね。実際本気出したところで真美に勝てるとは思えないし→」

P「言ったな? やれやれ……お子様に俺の本気を出すのは早すぎるってことだな」

真美「うあうあ~兄ちゃん結構臆病だねー」

P「……どうやら最初から本気を出さないとダメなみたいだな」

真美「オイオイどっちなんだい? 最初から手を抜くとか本気出すとか? 油断大的なやつは嫌われるぜ」

P「優柔不断な。もういいわ。最初から本気出すわ。後悔しても知らんからな」

真美「そう言っていっつもジャパニーズドゲザしてるのは誰かな→」ニタニタ

P「誰だろうな? ルールはワンコイン200キャッチャー以上」

真美「これしかないっしょ」

P「強い順にでかいぬいぐるみ>フィギュア>ちっこいぬいぐるみな」

真美「みんなまで言うなよ」

P「みなまでな」

途中

真美「そんなわけでね、真美もいいなーって思ったんだよんー」

P「へーでも俺が買ってやるお金はないからな」

真美「もーケチだね」

P「ケチじゃねーよ! 犬とか高いわ!」

真美「兄ちゃんが犬になればいいんだよ!」

P「あほか!」

?「……!」

?「…………真美?」

ゲーセン

P「はいよ」

真美「おっ気前がいねー」

P「さて、まあせいぜい頑張れよ」

真美「その口がどうなるかねー?」

P「それじゃ……」

真美「ゲーセンファイト!」

P「レディー」

真美「ゴー!」

?「…………」コソコソ

・・・・・・・

P「死んだ」

P「やべえ……本気出して俺はほかの客にいいところに置いただけなのか」

真美「おーい兄ちゃーん!」

P「ん? あれ? 真美もダメだったのか?」

真美「あーうんそうそう」

P「てか、なんで髪型変えたの? 本当に真美か?」

真美?「いやー本気出すとき真美はいつもこれだし」

P「あ、そうなのじゃあドローか……よかったよかった」

?「へい兄ちゃん!」

P「ん? あれ? 真美ジャン」

真美「その様子じゃ……って亜美ぃいいい!!?」

亜美「あ。ばれちった」

P「……双子?」

亜美「久しぶりだね」

真美「う、うん……」

P「へー珍しい。じゃあちょっくらどこかで休憩するか」

P(いやーうまく敗北を回避できたぜー)

真美(そう思っていた時期も兄ちゃんにもありました)

P(こいつ直接脳内に!?)

・・・・・・・・・・・・・

P「…………で、亜美ちゃんは何しに?」

亜美「たまたま真美を見かけたらエンコーしてるじゃんって思ったら普通に遊んでたから何事!! って思ったワケ」

真美「そ、そうなんだ」

P「ん? どうした?」

亜美「それで……この兄ちゃんが真美の……むふふ」

P「あ、そういや双子っぽいけど真美とは離れてるの?」

亜美「あーうちのパパとママが離婚しちゃったからね」

P「あーうん」

亜美「で、真美はママに連れてかれちゃったわけ」

P「へー。で、やっぱり悲しい?」

亜美「そりゃ真美は姉妹だかんね」

P「ふーむ。あ、ちょうどいい。アイドルやらない?」

亜美「アイドル~?」

P「おう。俺今アイドルのプロデューサーやっててさ」

亜美「真美はやってるの?」

P「やってないよ。亜美はやる? てか、アイドルやってる時間あるかな?」

亜美「ふ~ん。時間はあるけどやらない」

P「え?」

亜美「だってアイドルとか面白そうには思えないし……それに頼み方ってもんがあるっしょ→」ニマー

P「真美の妹なら……こいつか」スッ

亜美「わかってるじゃん」スッ

P「見せ合い6450フラット」

亜美「ほう」

―――――
――――
―――
――

>>60
感謝


P「……負けた」

亜美「んっふっふ~残念だったね」

P「くそ……まあいいや。はいこれ名刺」

亜美「ん? なんで?」

P「やりたくなったら連絡して。いや、また今度リベンジするかもしれないけど」

亜美「ふーん。まあいいや。それじゃあ兄ちゃんに真美、今日は楽しかったよ! バイバーイ」

P「…………」フリフリ

真美「……」ギュッ

P「ん? どうした?」

真美「あ、いや……その兄ちゃん怒ってるかなーって」

P「いや、むしろ俺は知らないことが知れてよかったよ。じゃあ連絡は今でも?」

真美「うん。なんだかんだでたった一人の姉妹だし。学校も違うからメールしかないんだよね」

P「へー……亜美に真美……二人合わせて天海です! なんてな」

真美「兄ちゃん……」

P「うん。謝るからそんな表情しないでくれ!」

真美「あのさ……もし、亜美がアイドルやるってなら真美もやっていい?」

P「アイドル? う~ん。真美には俺だけのアイドルやってほしかったけど……決めるのは真美だしいいよ。ただ、亜美ちゃんはどうもやる気がないみたいで俺の半強引な勧誘だから……」

真美「それでもいいよ。亜美と中々会うことないし……事務所ならほぼ絶対に会えるし」

P「ああ了解。社長に掛け合って言っておくよ」

真美「それで……ドゲザしてね」

P「…………なんのことだ?」

真美「これ」つぬいぐるみ

P「…………調子のってすみませんでした」_○/|_

真美「よし! 特別に許してやろうではないか」

P「くそっ! じゃあ次はカラオケだ!」

真美「まさか兄ちゃん!?」

P「ああ。めざせ100点満点だ」

真美「うあうあ~兄ちゃん夢みすぎー」

P「良いんだよ。ルールは単純に何歌っても良いから高得点の勝利。順番は交互。以上」

真美「オッケー! でも兄ちゃん、先謝るよ。ごめん」

P「え?」

真美「また勝っちゃうから」

P「いや、俺のほうが上手いから」

真美「今度は負けないYO! 真美だって最近平均94点だもん!」

P「HAHAHA! 平均97点に勝てるかな?」

次の日

P「…………」パクパク

高木「風邪をひいたのかね?」

P「……ぃぇ」パクパク

高木「ともかく、今日朝早くから悪いね。実は私のミスで大変なことをしてしまったようだ」

小鳥「何したんですか?」

律子「副業あるので手短に」

高木「うむ。実は美希君が961プロダクションに行ってしまった」

P「へー」

小鳥「何やってるんですか社長!」バンッ

律子「いやいや、それ本当ですか?」クイッ

高木「すまない」

P(眼鏡クイッってするほどだったか?)

律子「じゃ、じゃあ美希が961プロダクションに行ったらおそらくフェアリーとして……?」

P「え? そんなに重要なの?」

小鳥「美希ちゃんってこの事務所の中ではトップの実力をもつんですよ」

P「……春香よりも?」

小鳥「ええ。とにかく磨けばトップもあっさり取っちゃうような子なんです」

P「なんでデビューさせなかったんですか?」

小鳥「性格にちょっと問題がありまして……」

P「へー」

律子「何してるんですか!! まったく社長は……」

高木「ごめんなさい。お腹減ってたの」

律子「あーじゃあどうするんですか? 美希を春香と組ませてあと一人とか言ってたのは社長じゃないですか」

高木「ああ、どうしようか」

P「……ユニット前提なんですか?」

小鳥「あーいや、話し合ってさすがに春香ちゃん一人だけだと……他の子も……って感じだし」

P「別にいいんじゃないですかね」

小鳥「ですけど、それじゃあ何のためにここに来てるかが……」

P「あー」

高木「ま、まあなんくるないさー」

律子「オイ高木」

高木「すみません。じゃあ、律子君も彼みたいに本気で選んでプロデュースすればいい。もちろん、なんでもいい。ユニットなりソロなりなんなりと」

律子「投げやりですけどあの子たちの中からデビューさせてよろしいと?」

高木「ああ」

律子「……考えさせてください。そろそろ副業に行ってくるので」

小鳥「じゃあ私も締切近いので……」

ガチャバタン

P「……」

高木「……君はどうするかね?」

P「俺ですか? 別に結局俺は星井美希でしたっけ? その子をあんまり詳しくないのですごさがわかりませんけど、勝てばいいわけですよ」

P「ところで、フェアリーってなんですか?」

高木「フェアリー? ああ、961プロが新たに売り出そうとしているユニットのことらしい」

P「らしい?」

高木「噂だからね。とにかく、これはまずいことをしてしまったな」

P「……ふ~む。あ、春香に新曲を出させたいんですけど……」

高木「早いね。どんな曲がいいんだい?」

P「甘ったるい恋歌じゃなくてカッコいい曲ですね」

高木「おや、天海君とは印象が違う曲だね」

P「いや、まあ春香と相談してみますけど……」

高木「君がそれでいいならそうすればいいよ。私は何も言えないだろ?」

P「そうですね」

高木「また美希君のことは私から告げるよ。だけど、君は天海君のフォローを頼むよ」

P「ええ」

高木「私からでもこの事務所の子たちはアイドル意識よりも仲間意識のほうが強くてね。結構落ち込むと思うのだよ」

P「まあ、春香は俺に任せてください」

・・・・・・・・・・

P「……まあ、残念だった」

春香「はい……なんで行っちゃったのかな? そこのソファー…美希がよくお昼寝してたんですよ」

P「まあ、過ぎたことは仕方がない。社長が土下座したんだし許してやってくれないか」

春香「それはわかってますけど……美希と敵同士だなんて……」

P「……まあ、そんな落ち込んでたらトップは取れん。それに美希に戻ってほしかったら勝つんだな」

春香「勝つ……ですか」

P「社長から聞いたけどあそこは成果主義らしいからな。過程が良くても結果を出さなきゃだめな事務所だから、春香が勝てば美希は路頭に迷う。だからそこに迎えに行ってやるんだよ」

春香「……無理に難しい言葉使わなくてもいいですよ」

P「なんでだよー!!」

春香「冗談ですよ。それもありですね。じゃあ今日はどうするんですか?」

P「春香、カッコいい曲歌ってみないか?」

春香「カッコいい曲ですか?」

P「ああ。昨日思ったんだ。前回の選曲の曲は甘い恋愛ソングが多かっただろ?」

春香「それでもいいですけど」

P「いやま。やっぱりカッコいい恋愛ソング的な? そんなのどうよ?」

春香「でも早くないですか?」

P「まーまー。ダブルデビュー曲とか面白くないか?」

春香「それだとセカンドになりますけど」

P「とにかくさ、今から作曲さんのところ行こうぜ」

春香「あ! ちょっとプロデューサーさん!」

P「善は急げ! 社長から聞いたぞ。美希がトップらしいなこの事務所内では。だから勝つにはすでに動き出さにと負けるんだよ」

・・・・・・・

作曲家「……あ、いいよ」

P「本当ですか?」

作曲家「元々は961プロのために創ったんだけど、その後何度も連絡しても音沙汰なしでもう1年だから……どうせ忘れてるでしょ」

P「ありがとうございます! あの曲名は……なんですか?」

作曲家「うん? はいこれ」

春香「あ、ありがとうございます……オーバーマスター?」

作曲家「うん。黒井社長はもう覚えてないだろうね」

春香「ともかくありがとうございます!」

P「……おお! マジカッコいい」

春香「すごい……これいいですね」

作曲家「気に入ってもらえて何よりだよ」

P「ありがとうございます。これでDランクは確実です」

春香「いやいや、Cランクは確実です!」

作曲家「トップ目指してくれよそこは」

―――――
――――
―――
――



真美「へ~」

P「そんなんで今事務所一枠空いたし……真美どう? 亜美ちゃんでもいいけど」

真美「むむむ……まあもうちょい様子見だね」

P「まあ、いいさ。まだ春香だけで大丈夫だ」

真美「それでなんでミキミキがその961プロに行っちゃったの?」

P「さあな」

真美「えー」

P「それはともかく、春香の新しい曲がこれだ!」

真美「…………おおー! これはめちゃめちゃ(E)YO!」

P「だろ。まあこれは春香がどう加工するかが俺の仕事だけどな」

真美「おー兄ちゃん頑張ってね→」

P「任しとけよ」

真美「……ってそこで会話終わらせてどうするのさー!」

P「いや、じゃあ今日は何するよ」

真美「ポッキーゲームなんてどう?」

P「やろう」

真美「兄ちゃんの変態」

P「じゃあ辞めよう」

真美「え?」

P「俺は紳士でありたい。真美に変態扱いされるならしゃーない。辞めよう」

真美「あ、いや……」

P「ん?」

真美「その……兄ちゃんは……変態じゃなくて……えと……別なんだよ」

P「特別変態か。そうかそうか」

真美「そ、そうじゃなくて! あーもう! いいよ! 兄ちゃんのバカ!!」

P「えーなんでさー?」

真美「ふんっ! もう知らないよ!」ゴロッ

P「そうですかい。んじゃあ俺はパーティーでも考えるよ」カチカチ

真美「どうせ勝てないくせに」

P「俺をなめるなよ」カチカチ

次の日

春香「オーディションですか?」

P「そーそー。いや、なんでも人気がないとそのランクアップオーディションに受けれないみたいでさ」

春香「曲は……」

P「新曲で行ってみようぜ。なあに、うまく使い分ければ問題なかろう」

春香「わかりました! じゃあ今日は何をやるんですか?」

P「レッスンに決まってんだろ! 屋上ダンスボーカルだ」

春香「レッスン場じゃないんですね」

P「社長が行方不明でな。いや、美希の責任を感じて死ななきゃいいんだけど」

春香「大丈夫ですよ。社長はふらっと出かけては誰かを連れ帰って戻ってきますから……基本」

P「ほ~ん。まあいいや。とにかく、あの振付をマスターするぞ。俺ダンス下手だけど頑張るから」

春香「よろしくお願いします!」

・・・・・・・

P「……ぜぇ…ぜぇ…なんか……全然うまくいかないな」

春香「な……なんででしょうね……」ハァハァ

?「あ、春香にプロデューサーここにいたんですか!」

春香「真。どうしたの?」

真「いや、レッスン場いけるほどお金ないのにどこでレッスンしてるかと思って……」

P「珍しいな。萩原さんは?」

真「雪歩は面接してますよ」

P「面接!?」

真「律子による謎の面接」

P「あーそれか。じゃあ真はもう終わったと?」

真「はい。ボクは15秒で終わりました」

春香「何か知ってるんですか?」

P「それは律子から聞いてちょうだい。ところで真よ、頼みがある」

真「なんですか!? お金と男装以外ならいいですよ」

P「このビデオの振付踊ってみてくれないか? 週末春香のオーディションでやるやつなんだけど……」スッ

真「これですか?」

春香「プロデューサーさんと私でさっきから真似してるんだけど思ったよりもうまくできなくて……」

真「…………」ジー

春香「あ、でもプロデューサーさん」

P「どうした?」

春香「真、こういうカッコいい曲はあんまりって感じですけど?」

P「……そういやさっき男装はNGとか言ってたけどなんか関係あるの?」

春香「学校じゃよく真王子とか言われてて……」

P「ま、まあこれちゃうし……」

真「はい。まあ、不完全ですけど一通りはなんとか……」

P「ちょっと踊ってみてくれないか?」

真「良いですよ。あ、でもボーカルはダメですけどね」

P「よし、春香! 歌え」

春香「え?」

P「時間ないんだよ!!!!」

春香「わ、わかりました!」

春香「えっと……かっこ悪いよ~アタシを墜とすの~バレてるの~」

真「ここはこうですね」バッバッ

P「……おー確かに」

春香「カッコつけたところで~次に出るセリフ 計画(プ~ラ~ン)Bね~」

真「ここはこんな感じかな」タッタン

P「春香見てるか?」

春香「え? そんな見てられないですよ!」

P「悪い。じゃあ俺が歌うから春香は真のダンスを見てろ」

春香「わかりました。でもプロデューサーさんの声だと違和感バリバリな気がしますけど」

P「気にしたら負け」

―――
――

真「……っとまあこんな感じですね」

P「ふぅ……俺もガンバちまったぜ」

春香「…………」

P「どうした? ちゃんと真のダンス見てたよな?」

春香「いや、某昔6人中4人がダンスで2人がボーカルのグループを思い出しちゃいまして……」

P「おいおい」

春香「というかもうプロデューサーさんがアイドルやればいいんじゃないかなーって」

P「歌出来ても踊れないから無理。さっきだってそうだろ」

真「でもボーカル面はすごくいいと思いますけど? 春香よりうまかったし」

春香「真それどういうこと?」

真「ごめんごめん。でも、プロデューサー普通にうまかったですし……ダンスも頑張れば結構いけるんじゃないですかね?」

P「……なあ真よ」

真「どうかしました?」

P「春香のダンスの面倒お願いできない?」

真「……良いですよ。でもボクはいつデビューできますか?」

P「……まだわからん。すまん」

真「へへっ。わからないんじゃ仕方がありませんね。でも頼みますよ」

P「ああ、わかった。すまんが春香、真の指導に従ってくれ。俺はちと律子に話があるから」

春香「わかりました。じゃあ教えてよ」

真「任せてよ。じゃあ最初からだけど……」

P「よし」

・・・・・・・・

P「おーい律子―」

律子「あ、探しましたよプロデューサー」

P「おう。俺も話があるんだ」

律子「私に? でも私より先に社長を優先してくださいね」

P「社長?」

律子「はい。社長室でお待ちです。あと、その子は私のユニットに引き入れますので」

P「その子?」

律子「頼みますよ。つーか漢見せろ。では」

社長室

コンコン

P「Pです」

?「おっ! 待っていたよ」

P「ん?」

ガチャ

P「真美……いや、亜美だな」

亜美「あちゃーわかってしまいましたか」

P「社長、どゆことです?」

高木「いやぁ。私も思わずティンときてしまってね。どうやら君と面識があったみたいでね」

P「それで、入れちゃうんですか?」

高木「いや、それがだね。どうやら君が勝たないと所属してくれないというものじゃないか」

P「…………あー」

高木「アイドルには興味あるみたいだし、素質はあると思うんだ。それに律子君が気に入ったようで……ね」

亜美「ソユコトーどうする兄ちゃん? 勝負する?」ニヤニヤ

P「いや、待ってくれ。社長良いですか?」

高木「なんだね?」

P「この子を所属させるついでにもう一人良いですかね?」

高木「それは構わないけど誰なんだね?」

P「この子の姉ですね」

亜美「真美のことかー。それで? 兄ちゃんはどうするよ?」

P「今週は無理だが、来週だな。そしたら所属してもらうぞ。社長の目が正しいなら亜美もトップになれる可能性があるからな」

亜美「ほうほう。自信たっぷりだね」

P「つーわけでデビューまであと一週間待ってもらうわ。残念ながら」

亜美「んふふー真美に勝てないようじゃ亜美にも当然勝てないと思うけどね→」

P「さて、見せ合い6450フラットな」

亜美「いいよ→ルールは何にしたって亜美が勝っちゃうもん」

P「そうか……わかった。すまないが、今俺は忙しくてな。今日はのんきに相手に視てられないんだわ」

亜美「え? 兄ちゃんプロデューサーって本当だったんだ……」

P「そうだわ。冗談に思えるけどな。じゃあな。社長、あとお願いします」

高木「わかった。さすがに亜美君をうろうろさせるわけにはいかないからな」

P「お、じゃあ亜美は1週間後にここに来ればいいの?」

P「そーだなー。いや、土日に前回軽食した店で……はお金かかるからここで」

亜美「ふ~ん。まあ真美に怒られないよーにね→」

P「わーてるよ。じゃあな」

ガチャバタン

P「真美いるか」ガチャガチャガチャリ

P「おーい真美よ!」ドタドタ

真美「へ?」フキフキ

P「なんだ。風呂上りか」バタン

真美「…………あー叫び忘れたああああああああああ!!!」

P「早く服着ろ! 近所迷惑!」

・・・・・・・

真美「へー兄ちゃんの社長が亜美をスカウトにねぇ」

P「それで、どうやらうちの同僚が気に入ったみたいで何としてもプロデュースしたいとか。だから頼むわ」

真美「何を?」

P「亜美に勝てるパーティーを作ってくれ」

真美「おいおい兄(C)よ。パーティーってのは己の中で作り上げるもんだぜ」

P「そこを頼むわ」

真美「とはいっても真美は兄ちゃんと長い間ずっと対戦してるけどいろんなパーティーで挑んできてるからその中で挑めばいいと思うけど」

P「でも真美には勝てなかったけど……最初以外は」

真美「そこは経験値だね。たとえば兄ちゃんのポケモンに急所でいきなり倒されて冷静さを淫らなことしたことないでしょ?」

P「『取り乱した』な」

真美「それに比べて兄ちゃんはどうよ? いきなり急所で倒されました」

P「ふぁびょったわ」

真美「そーゆーこと。つまり、真美にとって勝利の法則は常に冷静でいることだね→」

P「……なるほど。じゃあ勝負しようぜ」

真美「まあ、亜美のパーティーは真美と似てるかもしれないねん。だって双子だもん!」

P「……おけ。じゃあちょっと考えたパーティーで組むから少し待ってくれ」

真美「その眼は本気だね」

P「ああ。悪いが、俺はこんなことしてる暇じゃないんだけどな」カチカチ

真美「今更何言ってるのさ兄ちゃん」カチカチ

P「勝ったら真美」

真美「ん?」

P「さっきのこと許してくれ」

真美「ん~どうしよっかな~」

P「いや、俺逮捕されちゃう」

真美「まあ、兄ちゃんだからいいよ。ただし、真美以外のは絶対見ちゃだめだかんね!」ビシッ

P→ヤミラミ・トルネロス・ローブシン・メタグロス・サザンドラ・テラキオン
真美→ニョロトノ・ハッサム・キングドラ・ボルトロス・ズルズキン・モロバレル

真美「げっ! これはやばい」

P「ハハハ。これで真美の連勝記録71勝に終止符を打つ」

真美「ふーん。でもさ、兄ちゃん。さっきも言ったよね? 冷静を失わないのが勝つんだよ」

真美「真美に勝ちたい。そんなことを考えてると絶対勝てないよ」

P「どうだか?」

・・・・・・・・・

P「」

真美「んっふっふ~残念でしたな。これで72勝よ! 7272~」

P「ちくしょうめ!! 727272敗だチクショウ!」


?「くしゅんっ!」

真美「だから言ったっしょ→」

P「どうしよう? 結構自信あったパーティーなのに……」

真美「んー結構いいと思うけどカポシャンに弱いと思いまっせ」

P「せ、せやな」

真美「あ、でもさきの兄ちゃんのパーティーをもうちょっと改良すれば亜美には勝てると思うけどねん」

P「そうか。サンキューな。さて、飯でも食い行くか」

真美「ホントだよーもう真美お腹ペコペコだよ→」

P「はいはい。わかってるよ。んじゃあ適当に外食と行きますか」

真美「でもさ、兄ちゃん」

P「なんだよ?」

真美「これって明らかにエンコーっぽいよね」

P「真美はそんなこと言わない」

途中

P「で、またいつものようにファミレスでいい? それとも違うのでも食べに行くか?」

真美「よし、今日はラーメンにしよう」

P「ラーメンか。どこかにおすすめある?」

真美「そりゃ二十郎っしょ」

P「却下だ。あんなところで夕飯とか明日が辛いだろ。それに真美じゃ残す」

真美「じゃあどこにするのさ」

P「無難にファミレスだな」

真美「やれやれ……ラーメン食べたいなぁ」ブツブツ

P「わかったよ。じゃあそこのラーメン屋でいいな?」

真美「さっすが兄ちゃん真美だーい好き☆」

・・・・・・・

店員「申し訳ありません。ただいま混み合ってまして……相席でもよろしいでしょうか?」

P「良いですよ」

真美「え?」

P「飯食うだけなんだから良いだろ」

真美「そーだけどさー」

P「まさかラーメン屋で相席とは……あり得るか」

店員「すみません、こちらの方と相席でお願いします」

P「はい、すみません。おひとりのところを…」

?「…………」ズルズル

?「んくっ……ええ。どうぞ」

P「どうも。さて、何にする?」

真美「まーこれだね」

P「俺は……何にしようか?」

真美「兄ちゃんはこれだね」ビシッ

P「おー確かにこれはいいな」

?「…………」ズルズル

P「んじゃ、すみませーん…………」

店員「…………かしこかしこまりました」

P「さて……で、今日さ春香のオーディションに向けてレッスンしたんだけどやっぱり屋上はつらい」

真美「まだレッスン場でレッスンしてないの?」

P「いや、社長の金がないからな。俺もないしこう外食しちゃいけないんだけど」

真美「もーそんなことでもったいないとか言ってちゃだめっしょ→」

P「そうだよなー961プロも本気出してきそうだし……」

?「……!」

真美「はるるんが本気出せば大丈夫だって」

P「まあな。961プロのフェアリーがどういった連中か知らないけど余裕だな、余裕」

?「……あの」

P「で、とりあえず、今日は春香と同じ所属してる真にダンスレッスン頼んだわけ」

真美「へー。で、兄ちゃんは亜美とねー」ジトー

P「なんだよ?」

?「あの!」

P「……」

真美「……」

P「……すみません。うるさかったですか。それとも店員呼びますか?」

?「いえ、あなた様はアイドルのプロデュースを行っているそうですね」

P「ええ。そうですけど」

真美「兄ちゃん知り合い?」ヒソヒソ

P「いや、こんな綺麗なお姉さん俺は知らない。てか、事務所のアイドルでもない」

?「あの……失礼ですけど、あなた様はどういう方ですか?」

P「えと、俺はこういうもんですよ」スッ

?「……765プロ……ですか」

P「ええ。もしよかったらあなたも美しいからアイドルなんてどうですか?」

?「……それはうれしき限りです。しかし、申し訳ありません」

真美「ま、そりゃそうだろね」

P「そんなこと言うなよ」

?「紹介が遅れました。わたくし961プロダクション所属のプロジェクト『フェアリー』の四条貴音と申します」

P「へー…………」

真美「ほー……」

P「…………ちょっ!!」

真美「961プロぉおおおおもがっ!!」

P「叫ぶなあほ!」ガバッ

真美「ふがふが……」

貴音「……落ち着いてください。まだわたくしはデビューしてはおりません」

P「そ、そうですか」

貴音「それよりもそちらの方が……」

P「ん? あ、すまん!」パッ

真美「っぱぁ!? もう真美を殺す気!」

P「すまん。大盛り頼んでいいから」

真美「もう頼んじゃったじゃん!」

貴音「いえ、今からでも大盛りは間に合います」

P「え? そうなの? だって。どうする?」

真美「……」ジトー

P「ごめんなさい。今度給料入ったら何か買ってあげますから」

真美「しゃーないね。兄ちゃんの頼みだし」

P「一応真美も大声出した責任あるけどな」

真美「連携責任ってやつっしょ」

P「連帯な」

貴音「ふふふ。仲が良きことですね」

P「まあな。で、その四条さんは何故ここでラーメンを?」

貴音「…………」

真美「…………」

P「…………あれ?」

真美「兄ちゃん……」

P「ん?」

真美「なんでラーメンってそりゃラーメン食べたいから食べに来てるに決まってるじゃん」

P「……そりゃそうだな。すみません」

貴音「いえ、あの……わたくしもこれを頼んでもよろしいでしょうか?」

P「え? 別に。四条さんが食べたいもの食べればいいじゃない。俺たちとは違う客扱いだし」

貴音「…………」ウルッ

P「え?」

真美「何やってるのさ。そこはどう考えても兄ちゃんが出す番っしょ→」

P「は?」

貴音「物わかりがいい子ですね……えと……」

真美「真美だよー」

貴音「そう真美。こちらをわたくしもよろしいですか?」

真美「オッケー」

P「ちょっ!」

貴音「ありがとうございます」

真美「人殺し」ボソッ

P「ぐっ!」

真美「そもそも相手は961プロだよ。ここでべらべらしゃべってもらって情報探ればいいじゃん」ヒソヒソ

P「……それもそうか」

貴音「何を……しているのですか?」

P「俺と真美のお財布相談会だ」

貴音「そうですか。あ、どうやら来たようですね」

店員「おまたせしました。こちらが」

真美「はいはーい!」

店員「それとこちらが」

P「あ、それおr「わたくしです!」

店員「はい」

P「……おい」

店員「はい、それではごゆっくり」

真美「いっただきまーす」ズルズル

貴音「いただきます」スッ

P「返せ。それは俺のラーメンだ」サッ

貴音「…………」ウルッ

P「泣き落としは俺には……」

貴音「……ひくっ」ぐすん

真美「おいちーねー」ズルズル

P「……ほら」スッ

貴音「なんと優しきお方でしょう。このご恩は忘れません。真にありがとうございまふ」ズルズル

P「……すみませーん。これ」

店員「はい。おまちくださーい」

真美「……あれ? 兄ちゃんのラーメンは?」

P「……今注文してる」

貴音「…………」ズズズ

P「ところで、四条さんいや、もう貴音でいいや。フェアリーっていつから動き始めるんだ?」

貴音「……んくっ。フェアリーですか? 来週からと黒井殿は仰っておりました」

P「来週か……じゃあ週末のオーディションには出ないのか」

貴音「はい。その……あなた様のプロデュースされている春香というアイドルの合格をお祈りしています」

P「ああ。ありがとな」

真美「ところでそのフェアリーってお姫ちん一人なの?」ズルズル

P「お姫ちんって……」

真美「だってお姫さまっぽくない?」

P「ふむ……」

貴音「……」ズルズ

貴音「……あ、あの……そんなに見つめられてしまうと……恥ずかしいです」テレッ

P「かわいい」

真美「……」ゲシッ

P「アウチッ!!」

貴音「ところで、あなた様と真美はどういうご関係なのですか?」

真美「ああ、それは……」

P「まあ、家族みたいなもんかな」

真美「ちょっ!」

貴音「そうなのですか」

真美「なんで嘘つくのさ」ヒソヒソ

P「961プロの手先に恋人なんて言った俺はロリコン扱いされちまうだろ……そもそも恋人ごっこみたいなもんだろ」ヒソヒソ

真美「えー」ブスー

P「ところで、貴音のフェアリーってのは何人よ?」

貴音「申し訳ありませんが、それは秘密です」

P「えーじゃあリーダーは?」

貴音「…………美希……星井美希です」

P「……やはり」

貴音「なんと! 美希をご存知でしたか?」

P「ああ。美希は会話が3回程度だけど元765プロダクションだからね」

貴音「面妖な」

真美「ねーねーお姫ちんは兄ちゃんのことどう思う?」

P「は?」

貴音「……ふむ」ジー

P「なんだこれ?」

貴音「……素敵な方ですね……わたくしもプロデュースをしていただきたいです」

P「マジじゃあ来いよ765に」

貴音「……申し訳ありませんがそれはできません。故郷の民のためにわたくしはここ(961)で頑張らねばならないのです」

P「じゃあ叩き潰していいのか?」

貴音「それは……しかし、同じトップを目指すなら仕方がないでしょう」

真美「あ、そうだ! お姫ちんさ。今のうちにサイン頂戴!」

貴音「さいん……ですか。しかし、生憎わたくしは何も……」

P「ま、そりゃそうだな」

真美「兄ちゃんちょっとひとっ走り頼むよ」

P「なんでだよ」

店員「お待たせしましたー」

P「うぇー……え? あれあれ~????」

貴音「わざわざすみません」

店員「ごゆっくりどうぞー」

貴音「二杯目も用意してくださったとは……ふふふ。あなた様にわたくしをプロデュースしてもらいたいものですね」ズルズル

P「……」

真美「まあ兄ちゃんあれだよ。後で真美がおにぎりおごってあげるからさ」ポンポン

P「あれ一杯いくらだと思ってるんだよ?」

真美「んと……950円!」

P「正解だよ!!」

貴音「……」ズルズル

P「はぁ……この熱心にラーメンを食う貴音を春香も見習ってほしいぜ」

真美「てか、お姫ちんってとてもラーメン好きには思えないけどね」

P「確かにな。和食とか好きそうなイメージ」

貴音「……んちゅっ……いえ、らぁめんは以前美希と響と食したときに思ったのです」

貴音「わたくしにはこのらぁめんさえあれば一生安泰だと」

P「死ぬぞ」

貴音「響にも同じことを言われました」ズルズル

真美「ねえねえ、響ってもしかしてお姫ちんの仲間なの?」

貴音「ええ。仲間……そうですね。同じくフェアリーです。我那覇響。今はげぇむせんたぁにいるのではないでしょうか?」

P「別行動かよ」

真美「あれだよ。お姫ちんの食に胸裂けしたんだよ」

P「胸焼けな。まーそうだろうな。ここのラーメン結構味濃い気がするし」

貴音「なんと! あなた様はここのらぁめんをまだ頂いてないのですか?」

P「ああ。貴音が全部食ったからだろ!!」グニ

貴音「あががが……痛いでしゅ……」

真美「てやっ!」ローキック

P「ぐわっ!」

真美「兄ちゃん最低だよ! 何もしてないお姫ちんに手を出すなんて」

P「俺のラーメンが食われたんだよ!!!」

真美「そんなのもう妄想でたくさん食べたっしょ」

P「嫌だよ! リアルで食いてーよ!!!」

貴音「頼まないのですか?」

P「おい誰だそれを華麗に奪って食ったのは?」

貴音「はて?」

P「…………」

真美「まーいいじゃん。真美が食べたんだし」

P「そりゃ真美は食べれたもんな……俺は匂いと二人が食べる中、水だけだぞおい!」

貴音「ふむ……では真美には申し訳ないですけど……そしてわたくしの初めてですが、口移しにてすぅぷだけでも……」ズッ

P「!?」

真美「!!」

貴音「……ふぉふぞ」スッ

P「……」ゴクリ

真美「あほかー!!」エルボー

P「ぐはっ!」

真美「いくらお姫ちんで……そ、そんなチューなんてダメだからね!」

貴音「んくっ…ゴクン…仕方がありませんね」

P「なんでだよー真美ー」

真美「そもそもお姫ちんとは出会ってまだそんなに時間たってないじゃん」

P「でもさ、お姫ちんの好感度そこそこあると思うんだ」

真美「だからってダメなのはダメなの! おにぎりで我慢! てか、汚いっしょ!」

P「はいはい。じゃあもう行くか」

真美「そうそう。真美は宿題やるんだし!」

貴音「もう行かれるのですか?」

P「ああ。金ないし……ここにいるのもう俺が限界。ほら」スッ

貴音「?」

P「伝票だよ。今回は出してやるよ。知り合えた記念みたいな感じで」

真美「あー兄ちゃん真美の時はそんなことなかったのにー!!」

P「良いだろ。俺がしょっちゅうどこかに連れてってるだろ」

貴音「……よろしいのですか?」

P「ああ。良いよ。今度サインだけ頼む」

貴音「もう一度、本当によろしいのですか?」

P「良いんだよ。合コンじゃないんだし」

貴音「では……本当にありがとうございます」スッ

P「また、オーディションで会ったらそん時はお手柔らかに」

貴音「ええ。このご恩はいずれ必ず……」

真美「バイバーイ!」

貴音「ええ。真美もまたお会いしましょう」フリフリ

・・・・・・・・

店員「1万飛んで30円です」

P「」

真美「……兄ちゃん…………ある?」

P「…………サヨナラ、福沢先生」スッ

店員「ちょうど……ありがとうございましたー」

P「おいおいどうするよ? いくら俺が昔バイトしてた資金があるとはいえ、今のは結構痛かったよ」

真美「じゃあ気分転換にゲーセン行こうぜ!」

P「なんでだよ? 貯金しに行くのかよ?」

真美「真美が少し出してあげるからさ」

P「てか、真美は明日学校だろ。こんな遅くまで出歩くわけにはいかないだろ。帰るぞ」

真美「えー!!」

P「なんでえーなんだよ?」

真美「だって真美はもう大人だよ?」

P「はいはい。大人は家で宿題の時間だぞ。だから帰るぞ」

真美「ブーブー!」

P「ほら、見ろよこれ」ベリベリ

真美「」

P「な? もう空っぽなんだ」

真美「に、兄ちゃん……」

P「ん?」

真美「その財布はさすがにないっしょ」

P「え?」

真美「てか、今までどうやって財布開いてたのさ?」

P「いや、基本裸のままだな。たまーに財布に入れる」

真美「…………今度からそのベリベリ財布使わないほうがいいよ」

P「なんで?」

真美「……………………」

真美「………………」

真美「……ださい」

P「」

真美「……」

P「」

すんません。寝ます
一応書き溜めは前半部分があと6万字ちょいあります
後半はまだなんで前半を投下し終わってから書き溜める予定です
では

先にポケモンのごり押しすみません。



次の日

P「」

小鳥「どうしたんですかプロデューサーさん? 朝から干からびた魚みたいな感じですけど」

律子「確かに……あ、それよりも昨日の子ですけど……」

P「2人に聞きたいんだけどさ」

小鳥「なんですか?」

律子「内容によりますけど」

P「この財布ダサいですか?」ベリベリ

小鳥「ださい……というかプロデューサーさんのような良い年した男性がそれは引きます(ああ……好感度下がるけど仕方がないわよね……だって本当にダサいんだもん)」

律子「同じく」

P「」

・・・・・・・・・

春香「……そ、そうですね……やっぱりダサいかなと」

P「」

春香「そ、そこまで落ち込まないで下さいよ。そのプロデューサーさんが気に入っているならそれでいいじゃないですか!」

P「……そうだな。よし、屋上でレッスンしよう。今日は昨日真から習ったことを踏まえてダンスとボーカルの両立よ」

春香「わかりました!」

真「プロデューサー!」

P「真じゃないか?」

真「ボクも春香のレッスンに付き添っていいですか? ていうかボクもプロデュースしてくださいよ」


P「え? 社長がプロデュースしてるんじゃないの?」

真「いいじゃないですか? 春香のダンスコーチですよ」

P「それを言われちゃ仕方がないな。良いぞ」

真「やーりぃ!!」

P「……あ、真よ。これどう思う?」ベリベリ

真「ダサいですね」

P「」

屋上

春香「カムアゲ~ン!!」

P「……どう思う?」

真「……なんというか足して2で割った感じですよね」

P「……俺も思った」

春香「はぁ…はぁ…どうでしたか?」

P「なんつーか。地味だった」

春香「地味?」

真「どっちも中途半端だったよ」

春香「え?」

P「春香」

春香「はい」

P「太陽のジェラシー」

春香「はい! ……もっと遠くへ泳いで~みたい」

真「こっちはあのテレビと同じくらいしっかり動けているのに……」

P「そうなんだよな~どうしよ? でも俺はこの曲でオーディション合格させたい」

真「わかりますよ。太陽のジェラシーの歌う春香じゃなくてこういうカッコいい曲を歌える春香も見せたいのですね」

P「そう! 早くから違った曲を操れる春香だと面白いと思わないか?」

真「いや……どうなんでしょう?」

春香「はぁ…はぁ…どうでしたか?」

P「ベリーグッド。じゃあ戻ってオーバーマスターだ!」

春香「はい!」

真「…………やっぱり÷2ですね」

P「そうだな」

春香「グッドラックトゥーユー!」

P「……でも、昨日よりましだよな?」

真「そうですね」

P「なら、大丈夫だ」

真「えっ」

P「俺が来る前までだって春香はサボってないで真面目にレッスンとかしてたんだろ? なら大丈夫なはずだ! それに時間がないといえ、まだEランクだ。付け焼刃でも戦えるし、それにまだ、961プロのフェアリーが暴れていない」

真「そんなにやばいんですか?」

P「さあな? 実力はともかくバックアップが半端ない」

春香「プロデューサーさん!!」

P「どうした?」

春香「ここどうやるんですか?」

P「ここか……ここはだな……」

真「……プロデューサーボイスだけは千早をプロデュースすれば良かったのに……」

春香「ありがとうございます」

P「よし」

真「プロデューサー、本当に時間あるんですか?」

P「ないけど、春香も俺もこれで行こうとしているから」

真「まあ、頑張ってください」

P「なんだかんだでまだぎこちないけど太陽のジェラシーをマスターしてるから動きも悪くない。それに日に日に動きが軽やかになってきている」

真「…………プロデューサーって体育大学とかから来たんですか?」

P「いや、俺は普通の大学卒業だよ」

P(真美の運動や上手くないけどゲーセンのダンスゲーに付き合ってるなんて言えないし)

春香「……った! どうですか!?」

P「春香」

春香「なんですか?」

P「少し休憩だ。さすがにフルでダンスボーカルしすぎな気がする」

春香「わかりました」

真「プロデューサー! ボクのボーカルレッスン見てください!」

P「ああ、俺でよければ……春香は体力回復したらか、10分経ったら再開だから」

春香「わかりました。下で飲み物飲んできます」

P「あいよ。さて、真はなんか歌うのか?」

真「いや、ボクまだデビューしてないですし」

P「あ、ごめん。じゃあ何したい?」

真「えっとじゃあ……」

――――――
―――――
――――
―――
――


P「……で、今日はDDRで勝負?」

真美「真美ね、今日は限界突破しよう思うんだ→」

P「いや、良いよ別に。それに腹減ったし帰ろうぜ」

真美「ならば真美に勝ってからにするのだな!」

P「良いよ。じゃあお先に」

真美「あっちょっと待ってよ」ガシッ

P「じゃあ真美が出してくれたらいいよ」

真美「ちかたないね。これは真美隊長のありがたきおごりだ」チャリン

P「感謝であります真美隊長!」

真美「えっと……これこれ」カチカチ

P「あ……俺無理」

真美「まーまーやってみようぜ! ほらもうすぐ始まるし……」

P「おーうおおおお!!!」ダダダ

真美「……」タンタンタン

P「無理……」ガクリ

真美「えー早いよー」タタン

?「おっさんやらないならやっていいか?」

P「ん? 続きやるの? もう時間ないけど」

?「うんうん!」

P「ほらよ」

?「ありがとう」タッタタン

真美「!?」

?「ほっよっ!」

P「うま!」

真美「あ……うう…」タンタン

P「すげー俺がくたばってた分取り戻してほぼ真美と互角かよ」

?「へへーん! 自分が最初からやってればベストスコア更新できたかもね」

P「わるかったな。続いては試合に勝って勝負に負けた真美選手」

真美「……こんなのあり得ないっしょー」

P「以上です。スタジオに戻します」

?「ねえねえ。もう一度やらない?」

真美「やらない」

?「ええええ!! そんなこと言わずにさ、今度は自分が出すし、そっちの得意な曲で良いぞ。まあ、自分今の得意だったんだけどね」

真美「えと……じゃあ……これで」カチカチ

P「真美頑張れよー」

真美「これは得意だし、そろそろ本気出すし」

?「苦手な曲だけど自分にはなんくるないさー」

P「マジかよ」

・・・・・・・・・

?「ご、ごめん」

真美「ひぐっ……ふぇぇん」ダキー

P「うん。まあ、わかるよ。どんな勝負でも本気になっても勝てない相手っているしな」ナデナデ

?「うー、でも本当にごめんなさい。張り合う相手がいなくて楽しめなかったんだ」

P「はぁ……まー俺も真美としかやってないからなー」

?「おっさん……とりあえず、ここじゃ目立つからほかの場所行かない?」

P「わかったけど、俺はおっさんじゃなくてお兄さんな」

・・・・・・・・・

P「……ほれ、フロートよ」

真美「……ん」チュー

?「……仲良いんだな? 自分にもにぃにと仲良いぞ」

P「にぃにぃって兄さんか。てか、ダンスうまいね」

?「当たり前さー! 自分のダンスは黒井社長に買われてるからな!」

P「黒井社長? ……961プロダクションの?」

?「そうだぞ! 自分はもうすぐデビューするプロジェクトフェアリーの我那覇響だからな!」

P「……なるほどね。君が我那覇君か」

響「え? おっさん自分のこと知ってるのか?」

P「昨日貴音から聞いた。だからお兄さんな」

響「貴音……ああ、そうか。じゃあ美希も知ってるってことか?」

P「ああ。元うちの事務所だし」

響「元? ……もしかして765プロのプロデューサー?」

P「ん? 良くわかったな」

響「うぎゃー! 変態プロデューサーに会っちゃったぞ!」

P「静かにしろ! 外ならまだしも店内だろ」

響「あ、ごっごめん」

P「あと、俺は変態じゃないからな」

響「でも黒井社長が765プロには変態がいるって」

P「変態じゃない! 多分紳士だ」

響「どっちも一緒な気がするけど」

P「気のせい」

響「でも、プロデューサーさ、その子と一緒にいると完璧にやばい人だよ」

P「はぁ? 真美といるだけで俺は変態扱いかよ」

響「そ、そんなことないけど……どうやって知り合ったんだ?」

P「ほう。俺と真美の出会いを語れってか? まあ良いよ。ただし、俺のこと変態呼ばわりするなよ」

響「その話の内容次第だと思うぞ」

真美「に、兄ちゃん……」

P「どうどう。真美、別に響は悪気あったわけじゃないからな」

真美「……ま、話を聞いてたらそうだけど……」

響「真美だっけ? ごめんなさい。いつも一人だったから張り合える相手がいなくて……で、今日たまたま上手そうだったから……その……」

真美「……もういいよ」

P「ね、出会いの語りは聞かないの?」

響「いや、その話よりも真美の元気づけのほうが先だと思うぞ」モゾモゾ

?「ぢゅい」

P「!? なんだこいつ? モルモット?」

響「ハム蔵! ダメじゃないかいきなり出てきて」

ハム蔵「ぢゅいぢゅい」タタタ

P「え? こいつ響のペット?」

響「うん! ハムスターのハム蔵っていうんだ」

P「へー……しかし……」ジー

ハム蔵「?」

P「お前……春香に声が似ているな」

ハム蔵「ぢゅっ!?」

響「……で、いきなりどうしたんだ?」

ハム蔵「ぢゅいぢゅい!」

響「ほうほう」

P「へー響はハムスター語がわかる珍しいバイリンガルか」

響「ハム蔵お腹がすいたんだって」

P「ふ~ん」

真美「……これ」

店員「かしこまりました」

P「で、話がそれちまったな。じゃあ語るとするか」

響「え? 本当に話すの? 実は親子じゃないのか?」

P「なわけあるかボケ! 母親はどうした?」

響「……765アイドルの誰か……とか」

P「バーロー。真美はな……俺のアイドルなんだよ」

響「…………」

真美「…………」

P「……ねえ、退かないで。お願いだから真美だけは逆に寄ってきてほしかったな」

響「いや、なんかもうプロデューサーの発言が援交のおっさんみたいな感じだぞ。テキトーに言ったけど」

P「真美しゃべっていい?」

真美「……だめ」

響「残念だったな」

P「……そうだな。真美がダメならしょうがない」

響「でも、プロデューサーはなんかおかしなやつだってことがわかった」

P「は?」

響「だって喋っていても全然不快にならないぞ」

P「そうか。俺も響と話していてもなんもいらだちを覚えない」

響「でもアイドルとしては別だからな!」

P「てか、そんなにDDRというかダンスゲー好きなのか?」

響「うん! でも競える相手がいなくていつも一人で記録更新ばっかでさ……」

P「……よし、なら俺が事務所のアイドルを連れてきてやろう」

響「真美クラスを連れてこられても……それにプロデューサーと真美ってアイドルとしてはまずいんじゃないのか?」

P「…………言っとくけど真美はアイドルじゃないからな。普通の女の子だからな」

響「……嘘?」

P「マジ」

響「警察って110番だっけ?」

P「マテやこら」

真美「……」パクパク

P「ま、まああれだ…真美とはほとんど家族みたいなもんだ」

響「へー」

P「信用しろよ」

響「信じがたいけど真美の表情からわかるぞ。だって警戒してない」

P「だろ。まあ、真美は空気がわかるからな」

響「で、本当に自分の相手を紹介してくれるのか?」

P「ああ。一応事務所最強のダンサーに聞いてみる。明日暇か?」

響「うん。フェアリーの次の集合は土曜日だからな。その時から本格的になるんだ」

P「へー。まあ、いっか。んじゃ、今日のゲーセンで待っててくれ」

響「えへへ。わかった。それじゃあ自分そろそろハム蔵達のご飯やらないといけないからそろそろ帰るね」

P「そのハムスター以外にも飼っているのか?」

響「そうさー。今度プロデューサーにも特別に見せてあげるよ。敵対同士だからホントに内緒だけど」

P「へー。楽しみにしてるわ。そんじゃあな」

響「うん。ごちそうさまー」

P「…………」フリフリ

P「いやーフェアリーの連中って面白……あでででで」

真美「真美がいるのに兄ちゃん何でれでれしちゃってるのさ」グイー

P「すみませんすみません。でも、そう嫉妬してくれてるのはうれsギブギブ!!」

真美「ふんっ! もう今日はホント災害だよ!」

P「災難な」

真美「あと、さりげなくおごらされてる」

P「あ~らら」

次の日

真「DDRですか? いや、まあ出来ますよ」

P「出来る出来ないを聞いてんじゃない。勝てるか勝てないかだ?」

真「そりゃ相手が誰だろうとボクは勝って見せますね。相手はプロデューサーですか?」

P「いや、961プロのアイドル」

真「はぁ? じゃあなおさら負けるわけにはいかないですよ!」

P「よし、決まりだな。じゃあ春香、レッスンしようか」

春香「今の流れからなんで私が入ってくるんですか?」

P「時間がない。屋上にレッツダンシング♪」

真「ボクもいいですか?」

P「いいよ。ダンスのほう頼む」

真「わかりました!」

屋上

春香「……」

P「ここはこう歌うんだよ」

春香「……」

真「ここはこうだよ」

春香「あーもう!!」

P「! ど、どうした?」

春香「どうして2人から同時に指導されないとダメなんですか! 一人筒ずつ頼みますよ!」

P「んなこといわれても春香の一番ひどいミスしてるところが真のわかってるミスの部分とぴったり被ってるんだ」

真「そうなんだよ。しかも曲のサビだからしっかりやらないとダメじゃん」

春香「せめて2人が1人になってくれたりは……」

P「ダンスは無理」

真「ボーカルはプロデューサーが遥かに上手いし……」

春香「じゃじゃあ、真の後ろにプロデューサーさんが隠れて声出せばいいんじゃないですか?」

P「春香」

春香「なんですか?」

P「時間がないんだぞ!」

春香「わかってますけどどっちを見ればいいんですか?」

真「左目がプロデューサーで、右目でボクでいいじゃん」

春香「……こうですか?」ギョロッ

P「うわっやっぱり順番通り教えるからそれはいけない」

春香「うう……頑張ったのに」

真「今のはボクでもひどいと思ったよ」

P「…………ま、じゃあ先にダンスから身に付けていこうか。頼むよ」

真「わかりました。じゃあ春香のサビはこうなんだよ……」

P「…………」

P(真を春香と組ませるか。ならあと一人は欲しいな)

P(ここは……あと誰がいたっけ?)

P(まあ、いずれにしろこの真のプロデュースアピールを棒に振るわけにはいかないからな)

P(真美と亜美を春香と組ませてユニット名『ハルカアマミ』をプロデュースしたかったけど、律子が亜美を気に入ったらしいから夢で終わったワケよ)

真「プロデューサー、ボクの指導は終わりましたよ」

P「…………ああ。わかった」

P(ま、ユニットは後にして……今は春香をオーディションに合格させないとな)

P「真のダンス指導をちゃんと生かせよ。ボーカルは……」

――――――
―――――
――――
―――
――



P「……ま、いいでしょ。俺が言うのもあれだけど」

春香「本当ですか!? 真は?」

真「ボクもあれで言いと思うよ。プロのトレーナーじゃないから何とも言えないけど」

春香「2人がそういってくれるなら大丈夫ですね」

P「まーそれが外で通用するかはわからんけど……」

春香「そういえばオーディションっていつでしたっけ?」

P「今週末」

春香「わー……ってもうすぐじゃないですか!!」

P「そうだよ。じゃあ今日はこれで解散。で、真はこの後DDRやり行くから付き合ってくれ」

真「わかりました。へへっ961プロのアイドルが相手か……勝てるかな?」

P「いやいや、勝ってもらわないと困るって」

春香「あ、プロデューサーさん!」

P「どうした? 喉乾いたなら冷蔵庫にあるぞ」

春香「そうじゃなくて私も行っていいですか?」

P「え? 来るの?」

春香「いや、なんでそんな嫌な顔するんですか?」

P「だってプリクラに真っ先に走っていきそうだし……」

春香「まーまーいいじゃないですか」

P「終わったらな」

真「でも春香の家遠いんじゃ……」

春香「大丈夫。困ったらプロデューサーが送ってってくれるし」

P「は? いや、俺は無理だぞ」

春香「え?」

P「車あるけど俺は訳合って早く帰ってるわけさ」

春香「そのわけって?」

P「それは秘密」

真「プロデューサー早く行きましょうよ!」

P「おう。てことだ、じゃあお疲れ春香! ストレッチ忘れるなよ」

春香「ううう……それでも私は行くぞー!」

・・・・・・

P「えっとここらで待ってるはずなんだけど……」

真「ここにいるんですか? その961プロのアイドルが」

P「ああ。まだデビューしてないらしいけどな」

春香「なーんだ。じゃあそんなに気にするほどじゃないじゃないですか」

P「確か来週からデビューだっけな」

春香「ちょ」

P「だから、春香はこんな遊びに来るよりはよ家帰ったほうが良かったんだよ」

春香「いやっ! いやいやいや、そのデビューアイドルを拝めるのも戦略に入る気がしますよ!」

P「関係ないよな」

春香「そうでもないですよ。…………たぶん」

P「……お、いたいた。おーい」

響「ん? あ、ずいぶん待ったぞ」

真「この人がボクの相手……」ゴクリ

P「悪い悪い」

響「あれ? 今日は真美が一緒じゃないのか?」

P「ああ。で、相手はうちの最強ダンサーアイドルだ!」

響「へへーん! 誰が来ようが勝つのは自分に決まってる。完璧だからな」

P「真、こいつが我那覇響。961プロのアイドルデビュー前」

響「よろしく!」スッ

P「で響よ、こっちが今日の相手。765プロ所属の菊池真だ。ちなみにアイドルデビューはまだだ」

真「こちらこそよろしく」ギュッ

響「……」ギュー

真「……」ギュー

春香「握手しながらけん制しあってますよ」

P「で、こっちおまけで付いてきた天海春香。765プロ唯一のアイドルだ」

春香「春香でーすよろしくね!」テヘッ

響「アイドルデビューできるといいな」ギチギチ

真「いやいや、ボクはもうすぐアイドルできるから。それよりもいつまで握手しなきゃならないのかな?」ギチギチ

響「握手は友好の証だからなーし続ければいい気がするさー」ギチギチ

P「おーい。はよ行くぞー」

春香「プロデューサーさん! プリクラですよ、プリクラ!」

P「はいはい。終わったらみんなで撮れたら撮ろうな」

・・・・・・

P「……てことで、DDR前にやってきました!」

真「じゃあボクが1Pで」

響「自分は2Pでも勝っちゃうからどっちでも構わないぞ」

真「」ギリッ

響「」フッ

春香「いや~しかし、この戦いはどうなるんでしょう? 何しろお互いが初対決ですから」

P「せやな。で、ちなみに響の実力は昨日知ったけど真はどうなんだ? いや、ちょっとマジで知りたい」

真「……」ブツブツ

春香「あ、これは真選手、本気モードです!」

P「ひびきー調子はどうだー?」

響「バッチリさー。昨日は悪いことしたけど今日は全力でいいんでしょ?」

P「いいよ」

真「……あ、プロデューサー。ボクが勝っただけじゃつまらないし、何かご褒美でもくださいよ」

P「あーじゃあ飯でいいか?」

真「それよりもボクをプロデュースしてくださいよ」

P「……良いけど春香とのユニットだけどいい?」

真「それでいいですよ」

春香「『それで』?」

P「よーしじゃあルールは3本勝負。真→響→俺と春香の順で曲を選曲。あとはわかるな」

響「いいよ」

真「ボクも」

P「よーし……で、お金は当然……俺だよね」チャリン

響「あ、昨日はありがとう」

P「いや、良いよ。たけー」

真「どれにしようかな」カチカチ

P「さて、じゃあどうするか」

春香「プロデューサーさん! UFOキャッチャーで遊びましょうよ」

P「ダメだな」

春香「えー」

P「俺が本気出すとワンコインでぬいぐるみとか取っちまうからだ」

春香「じゃああれ取ってくださいよ」

P「やだ。お金ないもん」

真「じゃあこれだな」カチカチ

響「……無難だな」

真「だからといって舐めるとミスするよ」

響「ミスなんてしないさー。自分完璧だからな!」

READY

P「おっ始まるな」

春香「そうなんですか?」

HERE WE GO

P「うわーこれはすげーや」

春香「え? 簡単そうな気がするんですけど……」

P「対決終わった後、やってこい」


春香「うわー2人とも足さばきがすごい」

P「ダンス上手くないととてもじゃないけど無理だな」

春香「ダンス上手くなくても練習でどうにかなりそうな気がしますけどね」

P「じゃあ時間ないけど間に合うよな?」

春香「のワの」

P「しかし、ミスしてないんですけど……」

春香「なんか……キモい」

P「それを言うな」

春香「いや、だってですよ……どう見ても人間の足の動きじゃないですよ!」

P「そうだけどさ……あ、響がミスったぽいな」

春香「え? 普通に気持ち悪い動きじゃないですか」

P「気持ち悪い言うな」

真「へへっやーりぃ!」グッ

響「うがー!! 一回ミスで負けるなんて……」

真「あと春香、ずいぶん動きが気持ち悪いと言ってたけどあれが普通だから。とりあえず、ボク達は休憩するからじゃあこれプロデューサーとダンストレーニングね」カチカチ

P「え? 俺も?」

響「自分も休憩するから……今度は途中交代しないから頑張れ」

P「ちょ」

READY

春香「え? まだ私準備出来て……」

HERE WE GO

P「大丈夫だ。スタート直後はまだ余裕がって言ってられねぇえええええ!」ダダダン

春香「え? ちょっとこれこんなにやばいの」

真「春香きもーい」

春香「…………ヤロウ」ボソッ

・・・・・・・・・・・

P「いやー酷い酷い」

春香「……ごめんなさい」

真「わかればいいんだよ」

響「よーし次は自分の番か」カチカチ

春香「あ~ちくしょうめ。足ががくがくするわ」ボソボソ

P「……春香?」

春香「チッ……はい、なんですか?」

P「今春香じゃなかったけど……キャラ作ってるのか?」

春香「いえいえ、演技トレーニングの練習ですよ」

P「今する必要ないぞ。はいよ、ジュース」ポイ

春香「あ、ありがとうございます」

真「じゃあ次は響だっけ? の番だったね」

響「そうさー。じゃあこれだな」カチカチ

響「こんなに全力を出せる相手と戦えるなんて思ってもなかったさー」

P「……うわーこれもまたやばそうな選曲を」

真「っ…」

P「いやーしかし、俺は事務所の運命を任されてるのにアイドルとゲーセンとか」

春香「あれですよ、レッスン場借りれないからこういったところでダンストレーニングですよ」

P「経費が落ちないのが痛いんだよ」

真「あーっ! やっぱりあそこでミスが痛かったかー」

響「自分もミスしたけど勝ちは勝ちだ。危なかった」

P「選曲者は必ず勝つな」

春香「面白くなってきましたね」

P「ああ。ギャラリーもなんか出てきたしな」

春香「最後は私たちが選ぶんでしたっけ?」

P「選んできていぞ」

春香「プロデューサーさんお願いしますよ。なんかあの空気に混じりたくないです」

P「俺だってやだよ。マジで火花じゃなくて殺意籠ってるぜ」

真「さて、最後の選曲はプロデューサーだっけな」

響「早く決めて欲しいぞ」

P「えーマジで?」

春香「ご指名ですよ」

P「まいったな……なんでもいいの?」

響「簡単なのだとお互いパーフェクトになるから難しいのにして欲しいぞ」

真「そうですね。まあ、難しすぎてもボクが勝っちゃいますけどね」

P「……」カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ

真「うわー手動ランダム」

響「良い年した大人が恥ずかしい」

P「うるせーよ!」カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ

P「これだ!」カチン

真「うわっやってくれましたねプロデューサー」

響「でもなんくるないさ」

P「なんかすまん」

春香「そろそろプリクラ撮りに行きましょうか」

P「まだだよ。もう終わるから我慢しろ」

春香「どうするんですか? 電車?」

P「それは知るか」

HERE WE GO

―――――
――――
―――
――



真美「…………ふ~ん」

P「……ああ。そのおかげで961プロの響とは仲良しになれたわ」

真美「……で、真美の夕飯は?」

P「……ない!」

真美「あほかぁぁあああああああ!」ドゴッ

P「ぐえっ!」

真美「おかしいっしょ! 兄ちゃんはゲーセンのあとみんなでご飯食べてきて真美は寂しくラーメンだよ!」

P「ん? 食ったならいいじゃん」

真美「何言ってんの? まだ真美たちは食べてないけど」

P「そうなの? ラーメン? 真美達?」

真美「うん。食べるんだ」

P「おいおい。これからだと明日大丈夫か?」

真美「大丈夫だよ……たぶん」

P「イカンでしょ」

?「お待たせしました」コト

真美「おー! お姫ちんありがとね!」

貴音「いえいえ、先日の恩を返しにまいりました」

P「ちょっと待て! 何故こいつ(貴音)がここにいる」

真美「んとね」

~回想~

真美「ぐうう~お腹減った~」

真美「もう兄ちゃんは何をしてんのさ?」

真美「……外食行くかな……お金ないけど……」ゴソゴソ

真美「……くぅ~お腹が減りましたこれにて外食です」

真美「……兄ちゃんのバカ」



真美「ううう……といってもどこ行こう」トボトボ

真美「普段兄ちゃんが払ってたから値段もよく覚えてないし」

真美「……真美の財布には先生なんていないし……」

真美「はぁ……」

?「おや、そこにいるのはあの時のらぁめんの……」

真美「ん……あー! お姫ちん!!」

貴音「はて? わたくしのにっくねぇむというのでしょうか?」

真美「そうだよー良かったー! 真美夕飯どうしようか悩んでたんだよ→」ダキッ

貴音「夕飯ですか……ではらぁめんと行きましょう」

真美「でも真美お金がなくて……」

貴音「なんと……ふむ。今日はあの殿方とはご一緒ではないのですか?」

真美「兄ちゃん今日遅いしまだ帰ってこないんだよ。メールも全然だし」

貴音「ではらぁめんはどうなるのですか!!」クワッ

真美「え? ラーメン?」

貴音「そうです! あの殿方なら更に美味ならぁめんをご存じのはずです」

真美「いや、でも兄ちゃんから連絡ないし」

貴音「困りましたね」

真美「あ、じゃあ家でラーメン食べよっか?」

貴音「なんと! 真美の家はらぁめん屋でしたのですか?」

真美「いやいや、家でもラーメン作れるってわけで……」

貴音「……面妖な」

真美「まあ、家でラーメンならなんとかなるっしょ」

貴音「わたくしも少なからず出しましょう」

真美「さすがだYO! お姫ちん!」

~回想終わり~

P「あのさ、敵のアイドルを家に招いてどうするんだよ?」

真美「ふ~ん。兄ちゃんだけおいしいもん食べてきて?」

P「ぶっちゃけると貴音の作ったラーメンのほうが美味そう」

真美「美味そうじゃなくて美味いんだよ」

貴音「では真美、いただきましょう。あなた様、真に失礼ですが替え玉を……」

P「ほんとに失礼だな。やだよ」

真美「いただきまーす」

貴音「さあ早く」

P「なんでだよ」

貴音「仕方がありませんね」ガシッ

ぽい

P「ん?」

バタン

P「ちょっ!!」

貴音『早めにお願いします。らぁめんの味は醤油以外でお願いします』

P「うおーい!!」ドンドンドン

真美『真美をほったらかした罰ゲームだ!!』ドンッ

P「なんで内側からドアドンするんだよ!!」

P「クソ! 美希が961プロに行ってからお金がシャレにならないくらいで飛んでくぜ」

・・・・・・・

おみせ

P「えーとこれでいいや。あとはおにぎりでも買って明日の朝飯にしようか」

P「お、これがラストもーら「させないの」サッ

P「……は?」

?「……」スタスタスタ

P「ちょちょ待ってくれよ」

?「ん?」

P「……星井美希だよね?」

?「そうだけどおじさん誰? なんでミキのこと……そう言えばミキもどこかで見たことあるの」

P「まー2、3回しか話したことないし」

美希「むしろどこでそんだけお話ししちゃったのかなって感じ」

P「俺、765のプロデューサー」

美希「765プロの? …………あー!! そう言えば律子がそんなこと言ってたの!」

P「さんつけてやれよ」

美希「むー律子と同じこと言って」

P「ところでなんで961プロ行ったのよ? みんな結構落ち込んでたぞ」

美希「みんなに悪いことしちゃったのはわかってる。でも全部社長が悪いの!」

P「社長? なんかしたの?」

美希「ミキのね、大事に取っておいたおにぎりを全部食べちゃったの!」

P「おにぎりねぇ……別におにぎりくらいまた買えばいいじゃん」

美希「甘い!」ドンッ

P「!」

美希「あのおにぎりは限定品。し・か・もー! 国産コシヒカリに更に一粒3000円もする紀州五代梅入りの高級おにぎりだったの!」

P「え? マジで?」

美希「だからふぁっくなの! もうあまりに許せなかったから飛び出したときにちょうど黒井社長がスカウトしてくれたの」

P「ほー。しかし、3000円の梅干しねぇ。俺にはとても買える品物じゃないな」

美希「当たり前。貧乏人が買えるほどやすっぽい食べ物ならそんな有名にならないのよ」

P「ぐっ……でもいいさ。俺には安物の梅で十分よ」

美希「あ、ちなみにそのおにぎりはと~ってもおいしかったよ」

P「結局食ったんかい!!」

美希「諦めたらそこで試合終了なの。あはっ☆」

P「……そういや、フェアリーのリーダーだっけ? ほかの2人とは仲良くなれたんかい?」

美希「んーぼちぼち。でも響と貴音はダンスボーカルがミキくらい出来てちょっと本気出せばトップアイドルなんて余裕って感じ」

P「えーデビューしてないのに?」
P(どうやらフェアリーは3人組か)

美希「デビューはもうすぐだし」

P「土曜だろ?」

美希「土曜日は最終打ち合わせ? で、月曜日にデビュー曲をバーンと発表しながらデビューするの。しかも765の曲よりもカッコいいの!」

P「へー。実はさ、俺今春香をプロデュースしてるんだけどこっちも今度カッコいい曲でオーディションを受けさせるんだわ」

美希「へーミキたちの曲とどっちがカッコいいかな?」

P「さあね。まあ、こちらが先攻だけど……ま、文句言うなや」

美希「別に……ミキはまだ曲聴いてないからなんともだけど」

P「え?」

美希「響も貴音も知らないよ……一応カッコいいというかセクシーな曲の練習をしたけど」

P「セクシー?」

美希「間違えた……SEXY」

P「無理に言わなくていいから」

美希「だからカッコいい曲はひょっとしたら見せないかも」

P「あ、そうなの? まあいいや。んじゃ俺は家に待ち人がいるから帰るわ」

美希「……もしかして……貴音?」

P「ちょっ!? なんでわかったし」

美希「そのラーメンの量を見ればわかるの」

P「なんであいつはそんなにラーメンばかりになってしまったんだ?」

美希「えっと……確か前に初顔合わせのあとみんなでラーメン食べに行こうってなって」

P「そして箸がやばいほど進んで……」

美希「お金はなんとかなったけどそれ以来貴音とは絶対にラーメンを食べに行かないの」

P「そりゃそうだろな。あいつと前ラーメン食ったけど軽く10000円飛んだわ」

美希「で、なんでおじさんは貴音にラーメン買ってるの?」

P「お兄さんって言えよ」

美希「エンコー?」

P「中学生がそんなこと言うな。ただ、飯が足りないから買って来いって言われてるだけだよ」

美希「ふーんでもミキ、信用できないなー」

P「なんでだよ!?」

美希「だっておじさんロリコンっぽいし」ジー

P「ちげーから……いや、でもロリコンと貴音って全然関係ないだろ」

美希「四捨五入すれば貴音でもロリコンになるの」

P「意味わかんねーよ! …………つーかその考えだと44歳までロリコンじゃねーか」

美希「とーにーかーく! 貴音が危ない気がしてほっとけないの!」

P「えー……俺ん家に来るの?」

美希「うん。だっておじさんなの」

P「頼むからおじさんじゃなくてお兄さんって呼んでください」

美希「あ、ミキだけじゃ不安だし響も呼ぶの」

P「これ以上人を増やしてどうするよ」

美希「貴音が危ないの!」

P「大丈夫だ。だから美希はとっと帰っておにぎり食って寝な」

美希「じゃあおじさんじゃなくてお兄さんって呼ぶの」

P「……良いよ」

美希「貴音、待ってるの! ……あ、これもお願いね」スッ

P「なんで美希の買うものも俺が出さないといけないのか?」

美希「旧友の証なの」

P「2、3回しか話してねーだろ」

美希「今たっぷりお話ししてるからいいの。それよりもこれも追加」ポイポイ

P「? イチゴババロア?」

美希「ミキの好きな食べ物その2なの」ポイポイ

P「おい待て買いすぎだ。持ち帰りと保存が大変だから」

美希「ミキの胃袋は宇宙だから平気なの」

P「無理です。戻すから」サッサッ

美希「ダメなの! ミキが全部食べるの!」ポイポイ

P「却下! そもそも961プロなんだから社長に買ってもらえ」サッサッ

美希「食べたい時が今なの!」ポイポイ

P「だったら自分で買えばいいじゃない!」サッサッ

店員「あのーお客様……」

P「あ、すみません」

ヒソヒソ……カッテアゲレバイイノニ……イモウトサンカシラ? カワイソウ

美希「!」ピコッ

店員「大切な商品ですので……」

美希「……お兄ちゃん買ってよぉ……買って買って」ガシッ

P「何!? ……はっ」

P(周りが俺と美希を兄妹かなにかと勘違いしてやがる)

P「でもことわ……」

ぐしゃ

P「あ」

店員「」

美希「……」ニヤリ

P「……えと……全部買います」

美希「わーいお兄ちゃんありがとう。だーい好き☆」ギュッ

P(この世界に神なんていない)

美希(計画通りなの)

P「あ、でも少しはみんなの分に分けろよ」

美希「わかってるの♪」

・・・・・・・・

響「で、結局引き分けちゃったんだよ」ズルズル

美希「へぇーさすがは真くんなの」モグモグ

貴音「ああ、しかしここは落ち着きますね。家に帰ればこのような素敵な出迎えがあるとは」

真美「兄ちゃんさ、結構ナンパ上手いね。こうも真美と同じくらいのかわいい女を3人連れて帰ってくるなんてさ」

P「ナンパに必要なものは金だよ。今月はずっとラーメンだから普通のが食いたいなら家に帰んな」

貴音「あなた様、おかわりはありますか?」

P「俺の生活に支障が来ちゃいますけど……へへへ……」

貴音「あなた様の分わたくしたちが……」

P「これでも食ってろ」ポイ

美希「させないの!」パシッ

P「お前がキャッチしてどーするんだ!」

美希「このババロアはミキのなの。ちゃんと名前書いてあるよほら」

P「マジかよ」

響「ずるいぞ美希! 自分も食べたい!」

真美「真美もー!」

P「ほら、一つ300円だ」

響「つけといて」

真美「兄ちゃんのものは真美のもの」

P「ざけんな」

美希「あふぅ……なんだかミキ眠たくなっちゃった」

P「帰れ!」

美希「おやすみなさいZZZ」

響「……プロデューサーさ」

P「何よ?」

響「これってスキャンダルってやつ? じゃないのか?」

P「何言ってやがる! 人ん家に来て勝手に食い物食い漁って」

響「でもこれどう見ても勝ち目ないぞ」

真美「まあ、ハタから見ればロリコン扱いだよね→」

P「うん。じゃあお開きね。帰れ」

貴音「あの……」

P「え? 何?」

貴音「まだ……ありますか?」

P「帰れよ!」

次の日

P「あの春香さんすいやせんへへへっ」

春香「うわあ……どうしたんですか?」

P「俺の全財産が6000円になちゃいまして……今月の光熱費と水道代が払えないんですよ」

春香「え? でも某テレビ局が1か月1万円生活してるんですし……大丈夫じゃないですか?」

P「あの……俺には大事な……」

春香「でもプロデューサーさんなら平気ですよ! だっていつも死にかけてるじゃないですか」

P「……俺臭い?」

春香「…………ユニークな臭いがします」

P「臭い? 匂いじゃなくて?」

春香「嫌だなぁプロデューサーさん。プロデューサーさんに匂いなんて似合いませんよぉ」

P「……勘弁してくれませんかねぇ」

春香「じゃあさっそく屋上行きましょう!」

P「あーそっか明日だったもんな」

春香「そうですよ! まことー!」

真「呼んだ?」

春香「レッスンで屋上行くよ」

真「ボクも?」

春香「ほら結局お互いノルマ達成できなかったけど勝負に負けてないじゃん」

真「あ、そっか。じゃあプロデューサー行きましょう!」

P「あ、ああ。そうね」

・・・・・・

P「いや~春香って地道に成長するんだな」

真「いやいや、春香が頑張ったからですよ。普通に良い動きじゃないですか」

P「ボイス面もいいぞ」

真「ところでボクの件はどうなるんですか?」

P「良いよ。ただ、もうちょい待ってくれ」

真「やーりぃ!」

春香「どうでした!」

P「完璧だな! これで明日は大丈夫だな。じゃあ今日は解散な」

春香「え? 早くないですか?」

P「いや、最近このビルより高いビルからうちらを見物する輩がいてぼちぼち増えてきたからな」

春香「え? そっそうだったんですか!? は、恥ずかしい」

真「ボクも知らなかったですよ」

P「まー目立つからな」

春香「じゃあ今日はどこで練習すればいいんですか?」

P「家か公園かここか……ってところだな」

春香「そんな……」

P「春香がランクアップすればするほどレッスン場を借りれる」

真「春香頑張って!」

P「んじゃあ解散というか事務所内でイメトレが無難じゃないかな」

春香「じゃあそうしてます」

・・・・・・・

P「へぇ~律子プロデューサーがあずささんと伊織をねぇ」

小鳥「それで、今のままじゃなんにもデビュー出来ない千早ちゃんやよいちゃん雪歩ちゃんがかわいそうじゃないですか」

P「真?」

小鳥「真ちゃんはもうプロデューサーさんの内定をもらっていると本人から聞きましたよ」

P「……ま、まあそうなる予定ですね」

小鳥「で、そうなるといつまでもデビュー出来ない3人がかわいそうなんで社長が私になんか頼むって言われたんで私がこっそりプロデュースしてるんですよ」

P「それで今何してるんですか?」

小鳥「コスプレじゃないですか!? 私なりのアイドルデビューですよ」

P「……それでいいのか? 少女たちよ」

千早「じゃあはよ」

やよい「だったらはよ」

雪歩「いますぐはよ」

P(あれ? 千早は春香から聞いてたからわかるけどやよいはうっうーとかいう子で雪歩はぽぇぇとか言ってですぅの子じゃなかったのか?)

小鳥「あ、違う違う。そこは赤よ」

やよい「すみません」チクチク

P(……やつれてる)

小鳥「今度のコミケで看板娘をお願いしてるんですよ。そこで一応曲も出しますけど……」

P「歌ってみたのノリじゃないですよね?」

小鳥「さすがにそれはやらせてませんよ。まあそこで少しでも買ってもらえたら……」

P「……なんかすんません」

小鳥「いえいえ、事務所が小さいので仕方がないですよ。それにプロデューサーさんは不死身じゃないですしね」

P「ええ…」

・・・・・・・

P「…………と、いうわけであの3人を早く救い出してやらないと春香たちの世界にこれなくなる気がする」

春香「あー確かにわかります。なんかプロデューサーさん来る前は元気だったんですよ」

真「確かにボクはふりふりとか良いかなと思ったんですけど、なぜか小鳥さん執事服を着ろと言ってくるんでこっちに逃げてきました」

P「正解だったな」

春香「あーなんだろ今日はなんか調子が狂うなぁ」

P「屋上ではダンスを見られ、事務所内では憂鬱少女の裁縫光景だもん。ひょっとしたら事務所に電話がかかってくるぞ。屋上でなんか変なことさせてるって」

真「それはさすがにまずいんじゃ」

P「恨むのは 小鳥さんでなく 俺でもなく 社長を恨め」

真「俳句でも短歌でもないですね」

P「とりあえず、明日のために今日は解散ね。帰るもよし、残るもよし、俺はさっさと帰る。じゃ小鳥さん。お疲れ様です。みんなお疲れ様」

小鳥「お疲れ様でした」

春香「あ、プロデューサーさん!」

真「行っちゃった」

春香「う~ん。でもそんなに早く帰る用事なんてあるのかな」



P「まあ、そういうわけで明日は春香の大事なオーディションで帰り遅くなるから」

真美「ふ~ん。じゃあ真美は珍しく家に戻ってるよ」

P「ホント珍しいな」

真美「だって兄ちゃん家食べ物ないじゃん」

P「それ目当てか」

真美「そうでもあるし、だって兄ちゃん前みたいに遅いと迷惑かけちゃうし……前みたいにお姫ちんに会うとも限らないじゃん」

P「そうだな。んーじゃあ俺が帰ってきたらこっちに来るか?」

真美「その予定だYO!」

P「ほーん。あ、そうそう。俺ちょっと今日は夜出かけるから」

真美「え? 真美に内緒で不倫?」

P「残念ながらそこまで女に貢ぐほど俺の財布が豊かなわけないだろ」

真美「だよね→」

P「まあ、すまんが多分帰ってくるのは明け方だけど、気にしないでくれ」

真美「えっ」

P「さすがに一人で寝れるだろ?」

真美「そりゃそーだよ! 真美はそこまでお子様じゃないもん!」

P「へいへい。えと……インターフォン鳴っても絶対出るなよ」

真美「オッケー」

P「あと、出てる間俺は電話とか出れんから何かあったら家に戻れ」

真美「……そーなの?」

P「すまんな」

真美「わかった。じゃあミキミキたちを呼ぶね」

P「呼ぶなし来ないだろ」

真美「やってみないとわからないもんですぜ」ニヤニヤ

P「はぁ……まあ、そーなるとおまけも付いてきそうだな。まあいいわ。すまんがそろそろ行くわ。ちゃんと鍵かけろよ」

真美「あいよ!」

P「それじゃ行ってくる」ガチャ

真美「行ってらっしゃーい」

バタン

次の日

P「……おう。春香、調子はどうだ?」

春香「それはプロデューサーさんのほうじゃないですか?」

P「俺か? ハハハ。相変わらず元気だよ」

春香「全然そうは見えないんですけど……」

P「なぁに……気にすんなよ。ところで、あっちが会場か」フラフラ

春香「いや! そっちは道路です! ああっ! 待って待って! プロデューサーさん!!」ガシッ

P「ん? ああ。すまん春香」

春香「真呼びます?」

P「真を今から呼ぶのは悪いだろ。ちょっと寝たいけど態度が悪いといわれるから耐えて見せるさ。というか、1時間じゃだめだったわ」

春香「それ寝てないじゃないですか」

P「ははは。気にするなよ」

春香「はぁ……でもなんだか助かりました」

P「えっ? どうした?」

春香「プロデューサーさんの瀕死の状態を見てると緊張どころ余裕が見えてきましたよ」

P「え? そうなの? じゃああれだ!」

春香「あれ?」

P「今日は……まだ……なのか?」

春香「え」

P「なんでもない。よし、行って来い!」バシッ

春香「はい! ってうわあああっ!」ドンガラ(ry

P「やっぱりまだだったー!!!!」

春香「ててて……見てないですよね?」

P「ああ」

春香「……なんだろう。そんなにハッキリと、しかも興味なさそうに言われた」

P「ああ。ラッキースケベよりも俺は椅子に座りたい」

春香「睡魔に私のお気に入りのが負けたのが悔しい」

P「ほれ行って来い」

春香「はぁ~ぃ」トボトボ

P「おい。落ちるなよ」

春香「……」トボトボ

――――――
―――――
――――
―――
――

審査員「合格者は2番、4番、5番の皆さんです。選ばれなかった方たちはまたのチャレンジをお待ちしています」

審査員「特に2番の子は今日1番良かったかな」

春香「……ふふ~ん。やりましたよプロデューサーさん!」

P「マジかよ。おめでとう」

春香「いや、なんか嬉しくないんですけど……もしかして寝てました?」

P「………………話は後にして今は撮影に行ってらっしゃい」

春香「…………はーい」

・・・・・・・・・

P「で、俺は春香の頑張りに驚きを隠せない」

春香「あの……詳しく聞かせてもらえますよね」

P「いや、俺もまさか屋上レッスンで勝っちゃうのが申し訳なくてさ……」

春香「それを私の前で言うことも申し訳ないとは?」

P「思ってます。でもこれからはレッスン場借りようか」

春香「プロデューサーさん……」

P「よし、戻って社長に報告だ」

春香「はい!」

春香「……あ、そういえばプロデューサーさん寝てましたよね?」

P「……ちゃう」

事務所

高木「合格おめでとう。みんなでテレビ見ていたよ」

春香「ありがとうございます。それで、その……レッスン場なんですけど……」

高木「わかっている。このオーディションは屋上でトレーニングしていたようだね」

P「やる場所がありませんでしたからね」

高木「すまなかった。でも今日の天海君の活躍のおかげでレッスン場をなんとか借りることが出来たんだよ。天海君、ありがとう」

春香「とんでもないです、プロデューサーさんと真の指導のおかげですよ」

高木「菊池君か、彼女もするのかね?」

P「そうですね。それと、今週初めに来た女の子をスカウトしましょう」

高木「君に出来るのかね」

P「律子が早くしてくれというものでしてね」

高木「それは音無君から聞いているよ」

P「まあ、勧誘は俺が頑張ります」

高木「わかった。君に任せるよ」

P「では、俺はもう帰ります。春香はどうする?」

春香「私も帰りますよ。じゃあ社長にプロデューサーさんお疲れ様でした」

P「お疲れ、じゃあ社長、俺もこれにて」

高木「うむ。2人ともゆっくり休んでくれたまえ」

・・・・・・・

同時刻・961プロダクション

黒井「てことで、君たちのデビュー曲は『オーバーマスター』っていう弱小765プロには到底思い浮かばないような素晴らしくカッコいい曲なんだよ^^」

響「へぇ~早く聴いてみたいぞ」

黒井「そうだよね。ちょっと待っててね。もう届いてるはずなんだけど……オーバーマスターなら今日のオーディション組などゴミ同然なんだけどね^^」

美希「……もしかしてこの曲?」スッ

黒井「ウィ?」

テレビ『春香「スーリルのない愛なんて~」』

黒井「ちょ!!」

黒井「……」カチカチ

貴音「どうかしたのですか?」

黒井「ううん。なんでもないよ。ちょっと待っててね^^」

黒井「私だ。どういうことかね?」

作曲家『そりゃ黒井さん、私に依頼してそのまま放置で1年じゃないですか。もうこの曲はいらないのかなと思ってね』

黒井「ふざけるなよ。そのまま捨てるならともかくよりによってあの高木のところの765の汚いアイドルに売るとは」

作曲家『とはいっても黒井さん、あの曲を完全に忘れたかのように別の日に違う曲を依頼してきたじゃないか。私はもう完全に棄てたと思ったよ。現にあの曲は良いのかと聞いたけどあんたは覚えてないなと言ったじゃないか』

黒井「ぐ、だが、なぜ765のアイドルに売った! 場合によってはうちとの契約を切らしてもらう」

作曲家『結構ですよ。それじゃガチャ』

黒井「くぅ~私に楯突くとはいつからそんなに偉くなったと……」

響「どうしたの? 顔が怖いよ」

黒井「いやいや、かわいいフェアリーちゃんたち、曲の変更で『KisS』でデビューを飾るからね」

美希「あれ? カッコいい曲は?」

黒井「予定変更だ。作曲家が今テレビで踊ってるアイドルに売りやがってね」

黒井「セレブの私に楯突くとはいい度胸してる」

貴音「ふむ……」

――――――
―――――
――――
―――
――



次の日・応接室

亜美「ヘイッ兄ちゃん! 遊びに来たぜ!」

P「おう。まあ、そこに座ってくれ」

亜美「それで、亜美に勝てるPTを作ってきたのかな?」

P「……一つ聞きたいが、俺が負けたらもうここには来ないのか?」

亜美「んーどうだろうね」

P「実はな、俺より亜美を気に入ってるプロデューサーがいてだな」

亜美「え?」

P「いや、もちろん。ここの事務所だぞ。だから俺には会える」

亜美「あ、ああそうなんだ」

P「まあ、ともかく、やろうか」

亜美「まあ、見せ合いはつまんないし、見せ合いなしで4450のダブルバトルね」

P「なしか……断る!」

亜美「うえー!! ……まあ、良いよ。これが兄ちゃんの最後の言葉だった」

P「いやいやいや」

※ここからしばらくポケモンバトルをしていますので、興味がないなら飛ばしてください。ポケモン押しすみません。

P(さて、まず何パで来るかが見当がつかない)

P(雨? 砂? それともトリル?)

P(いずれにしろグッドスタッフで行くしかないな」

P(よし、ここはこいつらで行くか)

亜美「んふふ~準備はオッケー?」

P「ああ。じゃあ見せ合いからスタートだな」

亜美「おうよ! ……てか兄ちゃんその箱何? ズルしようとしてんの?」

P「いや、なんでもこの箱入れてくれって言われて……別になんもないぞ。ほら」スッ

亜美「ホントだ。でもなんで?」

P「さあ? 事務員からのお願い」

事務所内

小鳥「用意!」

律子「えっ」

5! 4! 3! 2! 1! レッツ! バトォォルッ!!

小鳥「さあ始まりました亜美ちゃん所属決定戦」

律子「なんなんですか? 今の? アイドル達のやる気の良さ」

小鳥「そりゃバトルといったらあの掛け声ですよ」

律子「そうなんですか」

小鳥「実況解説は私が担当します、音無小鳥です」

律子「とにかくプロデューサー頼むわよ……」

小鳥「亜美ちゃんはどうやら律子さんのユニットが既にプロデュース権を獲得しているようですが……」

律子「亜美はね……ゲーム感覚でアイドル業をやろうとしてるのよ。一見マイナス面をしらない幸せ者だけど、ちょっと見方を変えればゲームのように自身から技術を付けてくれると思うのよね」

小鳥「なるほど。つまり、亜美ちゃんの人生はゲームと」

律子「そういうわけじゃないけど……あ、名前に海を連想する子も欲しかったんです」

小鳥「……春香ちゃんェ・・・」

律子「とにかく! 亜美を私のユニットに引き入れるにはこのゲームに勝ってもらわないと困るんですよ! 私なりの考えだってあるんですよ><」

小鳥「わかりました。さて、両者の手持ちを見てみましょう」

小鳥「まず、我らがプロデューサー選手の手持ちは」

小鳥「カポエラー・ボルトロス・クレセリア・メタグロス・ユキノオー・ウインディ」

律子「どういうパーティーなんですか? わかんないけど」

小鳥「おそらくこれは一般的にいうグッドスタッフ、役割理論ですね。『パーティの各ポケモンに『役割』という仮想的な『立ち回り』を持たせ、それを総合してパーティを構築する』というパーティ構築概念のことです。詳しくは役割理論で検索検索っ♪」

律子「はぁ……で、そっちの子じゃなかった亜美の方は?」

小鳥「対するスカウトされるか!? 亜美選手の手持ちはえっと……よく見えないわね、エルフーン・クロバット・テラキオン・シャンデラとあと2体はP選手の手が邪魔でDS画面が隠れてしまっていて見えませんが、この4体だけだとどうやら袋叩きパと予想できますね。あと、追い風も入りますねたぶん」

律子「はぁ?」

小鳥「つまり、亜美選手のパーティはトリックルームに非常に弱いです。だけど、トリル(トリックルーム)を発動させなければひたすら無双できるでしょう。トリルを発動できないとP選手がちょっと不利ですねー」

律子「なんでもいいですけど勝ってもらわないと困りますから」

小鳥「あ、始まりました!」

ポケモンPVSあみ
※BGMはワールドチャンピオンシップスが良いかも
※鳴き声は再現できませんでしたスミマセン

あみはクロバットをくりだした!
あみはエルフーンをくりだした! キラーン
ゆけっ! クレセリア!
ゆけっ! カポエラー!

小鳥「まず、最初に出したのは亜美選手からでクロバットに色違いのエルフーン。対するP選手はクレセリアにカポエラー。これはなんとなく予想できました」

律子「なんでですか?」

小鳥「クロバットはひるみませんからね。プロデューサーさんの1体目のクレセリアをシャンデラに置き換えるとわかりやすくないですか?」

律子「いや、全然」

カポエラー
―特性・いかく―
エルフーンのこうげきがさがった
クロバットのこうげきがさがった

小鳥「威嚇発動、相手の攻撃が1段階ダウンします」

律子「重要なんですか?」

小鳥「もちろんです。クロバットの火力を落としただけでもカポエラーは耐える可能性が上がりますからね」

小鳥「さあ、第1ターン、お互いはどういう動きをするのでしょうか?」

小鳥「膠着状態が続いています」

律子「小鳥さん」

小鳥「はい、何でしょう?」

律子「うちのアイドルたちは黙ってますけど……」

小鳥「みんなで歓声役です。急所とかでうおおおおおって叫びますよ」

律子「はぁ」

小鳥「さあ、決まったようです!」

カポエラーのねこだまし!
パチンッ
クロバットにダメージ

小鳥「P選手、いきなり初歩的なミィィィイイスゥゥゥウウウウ!!!!!」

小鳥「これは亜美選手も思わず苦笑いでしょうね」

律子「?」

小鳥「クロバットの特性は精神力といいます。これはひるまないという効果なんです。先ほどP選手が行ったねこだましはひるませて行動できなくする技です。ですが、クロバットは精神力のためひるみませんよってプレイングミスです」

小鳥「……す、すみません! クロバットの夢特性の存在忘れてました。ですが、基本クロバットは精神力が多いです」

律子「はぁ」

小鳥「そもそも夢特性のすりぬけは壁などを貼る相手に状態異常を起こすための特性であって、シングルはともかくダブルだとクロバットの相性的に厳しいんですよね」

律子「あ、ああ……そうなんですか」

小鳥「ですから、プロデューサーさんの選択は悪くはありませんでしたけど……パーティ的にはプレイングミスって感じですね。おそらく素で特性精神力のこと知らなかったんじゃないですか。そもそも私なら引っ込めますね。威嚇込でもブレバかアクロ怖いですし、むしろ居座らせてたプロデューサーさん恐るべし」

エルフーンのおいかぜ!
ビュォォオオ
あみにおいかぜが吹き始めた

小鳥「亜美選手のエルフーン、追い風を発動。3ターン素早さが2倍になります。シングルはともかくダブルの追い風は長いです」

クロバットのちょうはつ!
クイクイ ピクピク
クレセリアはちょうはつにのってしまった
クレセリアはちょうはつされてトリックルームが出せない!

おおおおおおおおおおおおお

律子「アイドルが発する声じゃない」

小鳥「クロバットのちょうはつが決まったぁあああああああ!!!」

小鳥「クレセリア! トリル発動できません」

小鳥「さあ、序盤からP選手、厳しい戦いです。なお、このスカウト決定戦は一本勝負ですので負けたら即終了です」

律子「ちょ」

小鳥「気にせず2ターン目、P選手と亜美選手はどんな行動をするのでしょうか?」

小鳥「P選手はなんとか相手のペースを崩したい一方、亜美選手は崩される前に倒したい。果たして、どう動くのでしょうか?」

クレセリア 戻れ!
ゆけっ! メタグロス! ズシン!

小鳥「P選手、クレセリアを戻し、メタグロスを出します」

律子「なんで戻しちゃったんですか?」

小鳥「速度的にクロバットに先制は取れませんし、トンボで逃げられる危険性、または怒りの前歯で耐久をごっそり削られる可能性だと思います。クレセリアは要塞と言われてますからね」

律子「へぇ~」

エルフーンのまもる!
エルフーンはこうげきから身を守った

小鳥「エルフーンは守る。居座りですね、ということはおそらく……」

カポエラーのふいうち!
ゴッゴッ シュッ バシッ
クロバットはダメージを受けた

小鳥「カポエラーのジュエル不意打ち! ですが、クロバットは落ちません。これはクロバットの飛行技を受け、死に出しを狙っているかもしれません」

クロバットのとんぼがえり!
ポヨ~ン
メタグロスはダメージを受けた
クロバットはあみのもとへもどっていく!

小鳥「クロバット、とんぼ返りで後退します。さあ亜美選手がくりだすのは絶対……」

あみはテラキオンをくりだした! ズシン!

おおおおおおおお

小鳥「さあ非常に厳しくなってきましたP選手」

律子「別に普通に倒せばいいじゃないですか」

小鳥「そうじゃないんです。ここから袋叩きパの恐怖が始まるんですよ」

エルフーンのふくろだたき!
バシッ
効果はいま一つのようだ
―特性・せいぎのこころ―
テラキオンのこうげきがあがった!

バシッ
効果はいま一つのようだ
―特性・せいぎのこころ―
テラキオンのこうげきがあがった!

バシッ
効果はいま一つのようだ
―特性・せいぎのこころ―
テラキオンのこうげきがあがった!

バシッ
効果はいま一つのようだ
―特性・せいぎのこころ―
テラキオンのこうげきがあがった!

4回当たった

小鳥「決まったぁぁぁあああああああ!!!」

小鳥「テラキオン攻撃4段階上昇しました、P選手のポケモンはテラキオンの攻撃を耐えれるのか!?」

テラキオンのじしん
ゴゴゴゴ
エルフーンはダメージを受けた!
効果はいま一つのようだ
メタグロスはダメージを受けた!
効果は抜群だ!
メタグロスは倒れた!

小鳥「メタグロスダウン! 最初の瀕死はP選手のメタグロス! 何もできずに沈みました」

カポエラーはダメージを受けた!

小鳥「耐えた! カポエラー耐えました!!」

おおおおおおおおおおお

カポエラーのインファイト!
バババババ!
テラキオンはダメージを受けた
効果は抜群だ
テラキオンは倒れた!

小鳥「P選手、亜美選手のテラキオンを倒します。ここで防御特防共に1段階ダウンします」

カポエラーのぼうぎょがさがった!
カポエラーのとくぼうがさがった!

小鳥「さあ、両者ともに何を繰り出すのでしょうか?」

小鳥「いまだ優勢なのは亜美選手です」

あみはシャンデラをくりだした!
ゆけっ! クレセリア!

小鳥「亜美選手の最後のポケモンはシャンデラ! 一方P選手はまだ最後のポケモンを見せていませんが、再びクレセリアを繰り出しました」

小鳥「さあ、両者どう立ち回るのか」

エルフーンのちょうはつ!
クイクイ ピクピク
クレセリアはちょうはつにのってしまった!

小鳥「おおっと! エルフーンまでも挑発を覚えていたぁあああ!!! さあ、P選手のクレセリアは何をする予定だったのか」

カポエラーのふいうち!

小鳥「カポエラーのふいうちです。先ほどジュエルを使用しているのですが、どうなのでしょうか?」

シュッバシッ
シャンデラはダメージを受けた
効果は抜群だ!

小鳥「耐えました。シャンデラは耐えています」

律子「2度もいう必要ないでしょ」

シャンデラのシャドーボール!
キュィィィンバシュンッ
カポエラーはダメージを受けた!
カポエラーは倒れた!

小鳥「P選手のカポエラーがダウン! シャンデラを突破するのが厳しくなりました! しかし、まだクレセリアが行動できます」

クレセリアはちょうはつされてトリックルームが出せない!
おおおおおおおおおおおお

小鳥「おおっと再びクレセリアはトリルを出そうとしていたぁあああああ!! しかし、これも読まれて再び行動できない!」

律子「なんでプロデューサーはそのトリックルームっていう技を出そうとしているんですか?」

小鳥「トリックルームは5ターンの間、正確には4ターンの間ですけど素早さが例外を除き遅い順から始まります。そして順番的にP選手のポケモンのほうが全体的に鈍足ですからね。だからなんとしてもトリルを発動させたかったんでしょう」

律子「へー」

あみの追い風がやんだ

小鳥「さあ、亜美選手の追い風がやみました。そしてP選手の最後のポケモンは何でしょうか?」

ゆけっ! ユキノオー! ズシン!

小鳥「P選手の最後のポケモンはユキノオーでした。確かにこれは何としてもトリルを発動させたかったのがわかります。しかし、スカーフの可能性もあります」

律子「はぁ。ところでスカーフってなんですか?」

小鳥「ここでは『こだわり』スカーフの説明をしますね。拘りスカーフは持たせたポケモンの素早さを1段階上げる代わりに同じ技しか使えなくなるんです。この同じ技しか使えないのが自分にも相手にもポイントで、『トリック』や『すりかえ』といった持ち物を交換する技で相手に押し付けることが出来るんです」

律子「へぇ~……????」チンプンカンプン

小鳥「あ、でもプロデューサーさんが頻りとトリックルームを発動させようとしてましたから多分スカーフじゃないですね。おそらく襷かジュエルか珠・帯ですかね。眼鏡鉢巻も入りますね」ブツブツ

ユキノオー
―特性・ゆきふらし―
あられが降り始めた!

小鳥「ユキノオーの特性発動、あられが降り始めました。秘中吹雪になりますね」

小鳥「さあ、また膠着状態です。ポケモンの数的にも状態的にもP選手が不利です。さあ、どうするのでしょうか?」

律子「プロデューサー……」

小鳥「仮にユキノオーを犠牲にしてシャンデラを倒してもクロバットが控えていてクレセリアだけでは厳しいでしょう」

律子「そうなんですか?」

小鳥「最初に攻撃1段階下がりましたけど、とんぼ返りでボールに戻ったことで元に戻りましたからね。つまり、1段階も下がってない状態です。基本ボールに戻れば状態異常やステータスアップもダウンも元に戻っちゃいます。だから先ほどのクレセリアも挑発状態じゃなかったんです」

律子「へー(無関心)」

エルフーンのまもる!
エルフーンは攻撃から身を守った!
シャンデラのまもる!
シャンデラは攻撃から身を守った!

小鳥「おおっとこれは読んでいるのか? 2体同時守る!」

小鳥「さあ、つぎは……ああっと!!」

ユキノオーのまもる!
ユキノオーは攻撃から身を守った!
クレセリアのサイコショック!
シャンデラは攻撃から身を守った!

あられがエルフーンをおそう!
あられがシャンデラをおそう!
あられがクレセリアをおそう!

小鳥「ああ! これはP選手追い込まれました!」

律子「また守ればいいじゃないですか」

小鳥「それがですね、今守ったじゃないですか。次のターンも連続して守ろうとすると失敗する確率が跳ね上がるんです。だから、P選手は追い込まれて後がありません」

律子「ぐ……」

小鳥「さあ、追い込まれたP選手、亜美選手に勝てるのか? 画面は膠着しております」

律子「頼みますよ……プロデューサー…」

エルフーンのふくろだたき!
バシッ
ユキノオーはダメージを受けた

バシッ
ユキノオーはダメージを受けた

バシッ
ユキノオーはダメージを受けた

3回当たった!

小鳥「先制はエルフーンの袋叩き!! もしこのユキノオーが襷なら襷を潰されました! 発動しません!!」

律子「襷?」

小鳥「きあいのタスキはHPがフルの時に一撃でやられるような技を受けた時HPが1だけ残るんです。もちろんこれを利用したコンボだってありますよ。だから例としてあのユキノオーのHPがMAXで170あったとしましょう。もしそのHPが攻撃によって169になっちゃったらその時点でもうタスキは発動しないんですよ」

律子「え? じゃああのシャンデラって見た目炎タイプっぽいし……」

小鳥「まあ、もう運頼みですね。ユキノオーは草氷の複合タイプでシャンデラの炎技受けたら効果抜群でまず……死にます。きあいのハチマキなんて今時珍しい持ち物持たせてない限り……」

律子「プロデューサーおねがい!」パンッ

小鳥「さあ、シャンデラはどちらを攻撃してくるか!!」

シャンデラのオーバーヒート!





























しかし、シャンデラの攻撃は外れた!
ウォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!

小鳥「外れた! シャンデラのオバヒが外れたぁぁあああああああああ!!!!」

律子「イヨッシャアアアアアアアア!!!!」ドカッ

小鳥「ピヨェッ!! アイドルも律子さんも歓声がひどい!! さあP選手のポケモンは!?」

クレセリアのサイコショック!
ビビビドンッ
シャンデラはダメージを受けた
シャンデラは倒れた!

小鳥「シャンデラダウン! さあユキノオーの攻撃は!」

ユキノオーのふぶき!
ビュオオオオ
エルフーンはダメージを受けた
効果は抜群だ!
エルフーンは倒れた!
ユキノオーはいのちがすこしけずられた!
ヴィヤァアオオオオオオオ!!!

小鳥「形勢逆転です! 今度は亜美選手が追い込まれました!!」

クレセリアのちょうはつの効果がとけた!
あられがクレセリアをおそう!

小鳥「こういう時に運は現れる! まさにそんなターンでした!」

律子「ッシャアアアアアア! 最後のアイドル決マリィイイイイ!!」

あみはクロバットをくりだした!

小鳥「さあ、おそらく最終ターンです。亜美選手にP選手はどういった行動をするのでしょう?」

律子「一応どうなんです?」

小鳥「P選手が遊ばなければ……亜美選手のクロバットがおそらくジュエルブレバかジュエルバットでユキノオーを落とす。でもクレセリアのサイコショックでクロバットが落ちる」

小鳥「逆にクロバットがクレセリアを落としてもユキノオーの吹雪でクロバットが落ちます」

律子「つまり、プロデューサーが遊ばなければ勝ちと」

小鳥「そうです。さあお互いどう動くのでしょうか」

降参が選ばれました

小鳥「降参! ということは!?」

ポケモンP:2VS1:あみ
ピキーン
ポケモンP:WIN LOSE:あみ

P「いよっしゃあああ!!」

亜美「ぐ……うう……亜美のパーティーが……」

P「まああれだ、運で決まったな。読みに立ち回りは亜美のほうが遥かに上手だったし」

亜美「……あーあ。でも負けは負けだよ。悔しいな悔しいな……負けちゃって悔しいな」

P「さて、約束通りアイドルデビューしてもらうぞ」

亜美「へーい……でもさ、亜美はこうオーディションとか受けてないけどいいの?」

P「社長の目に留まった時点でうちの事務所のオーディションに合格している。ま、亜美の担当は俺じゃないけどな」

亜美「そうなの?」

P「ま、それはともかく。りつこー!」

ガチャ

律子「お疲れ様ですプロデューサー殿! それじゃあ亜美、私がプロデュースするからよろしくね」

亜美「えええええええ!!!!」

P「……まあ、律子はスパルタ教育みたいらしい……涙吹けよ」

亜美「しょ、しょんな~!」

律子「イヤッフゥゥウウウ!! 亜美ちゃんいらっしゃい」ガシッズルズル

亜美「うあうあ~亜美は兄ちゃんに……」

律子「残念だったわね」

亜美「に、兄ちゃぁあああああああん!!!」ズルズル

P「……また会おうぜ」フリフリ

・・・・・・・

高木「亜美君の件は感謝しているよ」

P「まあ、あれは運でしたけどね。でも悪いことしましたよ」

高木「さて、もう一人の方はどうする?」

P「まだいいです。でも枠は開けておいてくださいね」

高木「ああ。彼女の分は常にあけてあるよ」

P「仮にCランクのユニットでも合流すると彼女もCになれますか?」

高木「……ま、まあ。慣れないことはない。ただ、それなりのダンス、ボーカル、ビジュアルが必要だがね」

P「なるほど。まあ、地道に春香と真をトップに目指せますよ」

高木「いや、残念ながらそうゆっくりはいられなくなったようだよ」

P「え?」

高木「うむ。どうやら961プロのプロジェクトフェアリーが本格始動したようでね」

P「へーそうなんですか」

高木「おや、驚かないんだね」

P「ええ。まあ……眠くて」

高木「……すまない」

P「いや、知り合いの伝手で珍しく深夜に牛丼屋でバイトしてますんで」

高木「辞めないでくれよ」ガシッ

P「なんだこいつ。というか眠いんですよ」

夜・家

P「……でな、フェアリーが本格始動し始めたんだって」

真美「へー」

P「いやー困るわ」

響「え? そんなに困る?」

P「だって961プロの売りアイドルよ」

美希「でもお兄さんたちはゆっくりアイドル活動していけばいいと思うの」

P「えー勝てるかわからんじゃん」

貴音「大丈夫ですよ。あなた様のプロデュースならば……たぶん」

P「オイ」

真美「まー兄ちゃんには真美という切り札アイドルがいるから大丈夫しょー」

響「真美もアイドル活動するのか?」

真美「考え中……というか兄ちゃんがまだやるなーとか言ってんの」

P「パパラッチに捕まったらお終いだろ」

美希「へーでもミキなら社長に頼んでもみ消しちゃうの」

P「……」モグモグ

真美「……あ、ひびきんそれ取って」モグモグ

響「ちょっと待って……はい」

真美「ありがとー」

美希「ねえ」

P「…………」モグモグ

美希「このお米はあんまり美味しくないの」

貴音「おかわりを」

P「なあ、真美よ」

真美「どしたの?」

P「……なんでこいつらも一緒に飯食ってるの?」

真美「真美は呼んでないよ。ただ、前の時に合鍵渡した」

P「あほ。これ以上生活費を増やすな」

響「そう硬いこと言わないでよ。美少女に囲まれてうれしくないの?」

P「うれしいけどさ。なんで敵のプロデューサーの家で飯食ってんのよ?」

貴音「ここは心地が良いのですよ」

P「いや、だったら961プロの部屋借りろよ」

美希「元々は社長と食べに行く予定だったの」

P「へー行ってくればよかったじゃん」

美希「でもね、社長と食べに行く途中で警察に絡まれたの」

P「は? 歩いて行ったの?」

響「近かったから歩いていくことになったのさー」

P「そこで捕まったと」

貴音「黒井殿は結構なお歳のお方ですので……」

P「ああ、エンコー疑惑でね」

美希「でね、どうしようかと悩んでたら真美を見つけたから……」

真美「てへぺろ」

P「やっぱお前か!」バシッ

真美「あだ」

P「で、鍵は?」

真美「あ、それは渡したよ」

P「そうか……貴音、返してくれ」

貴音「っ!?」

貴音「…………な、何故わたくしだと」

P「良いから返しな」

貴音「あなた様はいけずです」

P「いけずはお前だよ!!!」

真美「また遊びに来てね」

響「いくいく」

美希「あ、そうそうお兄さん聞いてなの」

P「えー何?」

美希「ミキ達ね、デビュー曲が変わっちゃったんだよ」

響「あーそういえば社長ずいぶん怒ってたね」

貴音「そうでしたね。せっかく練習しましたのにね」

P「なんで?」

響「なんでもデビュー曲をどこかの汚いアイドルが盗んだのさー」

P「なんて曲?」

美希「オーバーマスターってカッコいい曲なの。あ! そう言えば春香が歌ってた気がするけど……お兄さんどういうこと?」

P「……あの俺たちは知らなかったんだが」

貴音「なんと!? つまりわたくしたちの曲をあなた様のプロデュースするアイドルが使用したと」

P「いや、だから知らなかったよ。別に新たなデビュー曲のほうがいいじゃんフェアリーっぽいけどな」

美希「んー」

貴音「わたくしは構いませんよ。本当にあなた様は知らないようです」

響「貴音の言う通りホントに知らないみたい」

美希「むーじゃあ仕方がないの。でもお兄さんの良いの?」

P「は?」

美希「真美が拗ねてる」

P「あーいつものこと」

真美「もー兄ちゃんのバカー!!」ドスッ

P「殴らないでごめんなさい」

真美「あり得ないっしょ! こんなせくちーな真美をほったらかしにするなんてさあ!」

P「と、言いながら俺の膝の上に座ってこいつぅ~」ナデナデ

真美「ふぁぁ……」フニャリ

響「うわぁ……目の前にロリコンがいるぞ」

P「なんだよ。やって欲しいのか?」

美希「……なんかキモい」

P「言うな」

貴音「わっわたくしにも膝の上にかつ愛撫もしてくださるのですか!?」

P「え? 良いけど……ちょっとどいてな」ストン

真美「んー」グテー

貴音「で、では失礼して……」ドキドキ

ちょこん

貴音「ふ、ふふふ」

P「ほい」ナデナデ

貴音「こ、これはなかなか!」フニャリ

響「た、貴音?」

貴音「響、これはよきものですふふふ」

P「よく真美を撫でてたからな。お前たちの弱点くらいわかるさ」ナデナデ

美希「……」ゴクリ

P「はい、今日は終わり」パッ

貴音「あ…」

真美「……あ、兄ちゃん今日は夜出かけるの?」

P「ん? 今日は出ないよ。出るなら明日だな」

美希「夜に何かしてるの?」

P「いや、大したことはしていないお前たちには関係ないさ」

真美「気になってるんだけど教えてくれないんだよね→」

響「エンコー?」

P「なんですぐにその発想行くんだよ。おかしいだろお前たちは」

貴音「好敵手のプロデューサーが逮捕なんて真に恥ずかしきことです」

P「てか、出かける金なんてもうないから。大学時代に貯めたバイト代が消えたよ」

真美「あちゃー何やってんのさ」

P「うるせーよ。だから、俺ん家での食事会は終わり。帰った帰った」

響「つれないなー、にぃに」

P「そんなわけで解散」

美希「ちょーっと待つの! まだババロアが食べ終わってないの」

P「俺がおいしく食べました」

美希「そんなのダメなの」

真美「そうだYO!」

P「なんでだよ。とにかく解散」

貴音「そんな節操な!」ギュッ

P「なに!?」

響「そう言えば貴音はずっとにぃにの膝に座ってたね」

真美「へーもしかして兄ちゃん名残惜しいんじゃない?」ニヤ

美希「じゃあミキも挟むの」ギュッ

P「な……なに? …………思ったけどなんでこんな状態にされてるんだ?」

貴音「はて? 確かにどうしてでしょうか?」

美希「んーなんでだっけ?」

P「そうだろ。はいさいやめやめ」

響「んーにぃにがもう自分たちを追い出すためになんかグチグチ言ってたんじゃないのか」

P「いやいや、そんなことないって」

響「んー?」

真美「むむむ?」

貴音「……しかし、あなた様は惜しいのではないのですか?」

P「何?」

貴音「わたくしたちを追い返したいはずなのにおもてなしが毎回豪華、さらにはわたくしをこうも抱きかかえたまま既に20分は経っているのですよ」クスクス

真美「…………兄ちゃん。ごめんね。真美電話しないとダメかな」グスッ

P「待て待て!? どうしてそうなる!!」

美希「泣かないで真美」

響「そうだぞ。自分たちはいつでも真美の味方だから」

真美「うんありがとう……」

P「女って怖い」

貴音「で、ですが、あなた様の傍は心が落ち着きますよ」

P「そうか?」

貴音「真美、ここはわたくしにもたまには貸してくださいね」

真美「え? ええー」

響「そんなに良いのか?」

美希「うーん。お兄さん次はミキね」

P「おやすみ」ストン

貴音「あぁんいけずぅ」

響「自分たちはどこで寝ればいいの?」

P「帰れよ」

次の日

P「喜べ2人とも!! 社長がレッスン場を借りてくれたぞ」

春香「本当ですか!」

P「ああ。これでようやく屋上レッスン場から室内レッスン場に昇格だ」

真「さっすが社長! これでボクも思いっきり動けますね!」

P「そう。てことでさっそくレッスン場に行くぞ!」

春香「ところで、プロデューサーさん」

P「どうした?」

春香「私早くもセカンド目なんですけど私まだアイドルランクに載ったばかりなんですけど大丈夫ですか?」

P「でな、結構広いんだって」

真「へーそうなんですか。じゃあプロデューサーも一緒にどうですか?」

P「いやいや、俺は勘弁よ」

春香「……うおいっ! プロデューサーさん!」

レッスン場

P「……あれ? なんで律子がいるの?」

律子「いちゃ悪いんですか?」

P「ここ使いたいんだけど」

律子「とは言いましても私たちもこれからここでレッスンなんですけど」

P「え? 律子もっかいアイドルやんの?」

律子「私じゃありませんよ。この子たちです」

あずさ「こんにちは~」

亜美「へーい……兄ちゃん」

伊織「……」

P「あーはいはい」

律子「ユニット名竜宮小町。海に関係ある名字から選びました」クイッ

P「…………」

真「…………」

春香「」

P「……」ポン

春香「え? なんですか?」

P「短い間だったが楽しかったぜ。真、これから二人三脚で頑張ろう」

律子「あ……春香も海入ってたわねそう言えば」

春香「ちょちょちょ! プロデューサーさん」

P「じゃあな春香……竜宮で仲良くな。よし、ダンスレッスンやるか」

真「へへっ! 961プロには負けないダンスをやっちゃいますよ!」

律子「あ、でも私はこの三人で十分ですので春香はお願いします」

春香「えへへ~てことでこれからもお願いしますプロデューサーさん♪」

P「……なんでだよ律子! 春香が一番海だろ!」

律子「とは言いましても春香じゃなんか違うんですよね。確かに春香は海がついていて一番竜宮には合っているかもしれませんけど」

P「……個性がないとか?」

律子「はい」

春香「ぐふっ」グサリ

P「そうか」

律子「じゃあ竜宮のレッスンに使いますんで……」

P「待ってくれうちらもここ使う」

律子「んーじゃあ多数決で私たちが場所をちょっと広く使わせてもらいますんで」

P「はぁ……しっかし社長め。一部屋しか借りれんかったのか」

真「とにかくさっそくやりましょうよ」

春香「そうですよ、私をスカウトしなかった竜宮に痛い目を見せてあげましょうよ」

P「そうだな。とにかく真加入によりデュエットでも可能にさせないとな」

夜・家

P「てことで、出かけるから」

真美「え? お風呂入らないの? 真美の入った後だよ?」フキフキ

P「そうだな。じゃあさっぱりしてから出掛けるか」

真美「……兄ちゃん。中学生の入った後のお風呂に入るのは犯罪だよ」

P「いや、シャワーだから。ま、こんな遊びはここまでにして出かけてくるから。帰ったら風呂でも入る。あと、絶対にあとつけるなよ」

真美「うーんでも気になるんだよね→」

P「大したことじゃないから。真美は用が済んだらあっちの家に戻れよ。たまには顔出してやれよ」

真美「う、うん。顔は出してるけど……その苦手なんだよね」

P「そかそか。まあ無理強いはしないけどな……でも俺の買いだめのお菓子は食うなよ」

真美「それ食べたのお姫ちん」

P「あいつめ……くれぐれも呼ぶなよ」

真美「んっふっふ~どうでしょう?」

P「……やれやれ。それじゃ」ガチャバタン

真美「……よし、真美隊長の行動を開始するのであります!」

真美「まずは仲間を集めるんだけど……さすがに中学の友達はまずいし……しられたくないからここは……」ゴソゴソ

真美「……やっぱりめんどっちいしやめちゃおっかな」

真美「……おいしょ」ガラッ

真美「せいや!」ビシュッ

真美「…………さあさあさあ」

――――――
―――――
――――
―――
――


次の日

P「なんで風邪ひいてるんだよ」

真美「ごほっごほ……ごべん」ズビー

P「……とはいっても俺は今日も出るからなぁ」

真美「そ、そんな~げほっげほげほ」

P「今日はおとなしく家に戻れ」

真美「やだぁ……」

P「ってもなぁ……俺も休むわけにはいかないんだけど……眠いし」

真美「うう兄ちゃんは真美を置き去りにするんだぁ」

P「んなわけあるか! だーからまだ看病してるんじゃないか」

真美「お願いだよぉ……へくちっ!」

P「……仕方がない。午後出るけど……代わりの看護人を呼ぶか」

真美「ふぇ?」

P「……あーこれで昨日釣ろうとしたのか?」

真美「あぅ~ごほっげほ」

P「いいか? 釣るならダミーはダメだ。本物のカップ麺を仕掛ける」

真美「……けほけほ」

P「で、外にポイよ」ガラッポイ

P「…………かかった!」ビシッ

貴音「面妖なああああああ!!!」

P「な?」

貴音「……ハッ! こ、こんな罠に引っかかってしまうとは」

真美「おおおおおおごほっごほ」

P「悪いけど真美の看病頼む」

貴音「看病ですか」

P「どうせカップ麺に釣られるくらい今日は暇だろ」

貴音「いえ……しかし、真美にはお世話になっておりますので……お任せください」

P「悪いな。金はここに諭吉先生2人授ける。くれぐれも無駄遣いするなよ」

貴音「お任せください」

P「てことで、真美よ。貴音が看病してくれるけどくれぐれも風邪移すなよ」

真美「おっおけー」

P「あと、貴音も風邪移らんようにな」

貴音「ふふふ。もし風邪を引いてしまったら責任を取って看病してもらいましょう」

P「あーだからって美希と響を呼んで移すなよ」

貴音「そこは真美次第ですね。真美が来てほしいと願うなら呼ぶまでです」

P「そうかい。まーともかく頼むわ」

事務所

小鳥「へぇ~、それは大事なことですね」ペタペタ

P「そうなんですよ。それなんですか?」

小鳥「これですか? これは同人誌のトーン貼ってます」ガッガッ

P「そんな擬音なんですか? まあ知らないけど」

小鳥「そうそう、プロデューサーさんは今のうちに営業先に挨拶しに行っておいたほうが」

P「あーそうでしたね。じゃあ行ってきます」

小鳥「プロデューサーさん」

P「なんですか?」

小鳥「その……戻ってきたら一緒にお昼でもいかがですか?」

P「あー遠慮します」


.           /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
         /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
        /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',

         ,′.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..ィ≦´ ̄ ̄ ̄ ̄゛¨゙'゚ : 、.:.:.:.:.:.:.:.
       i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,:イ   _.-‐-≠、,,.. -‐ 、  \.:.:.:.:.i
       |.:.:.:.:.:.:.:.:/  ィ''゙´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.丶、 ヽ.:.:.}

       |.:.:.:.:.:.:./  /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ !.:!
       |.:.:.:.:.:.,' /.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾy
       !.:.:.:.:.:.i/.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i
       i;!.:.:.:.:_i!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i.:.:.:,イ.:ハ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:.i.:.:.:.:.:.:.:.i
      /;{.:.:./i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|/ !,rヾ;.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:}.:.i.:.:.:.:.:.:.:.i

       ⌒}.:.i ! |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:| /´i |^!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.トi:i.:.:.:.:.:.:.:.:}
     _ _厶.:゛y!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|}/  ! ! {r 、:_:_:_:_.:j、!.:.:.:.:.:.:.:.:}
.   /    从.:.i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|゛ / ./ ! i } i  i |/〉.:.:.:.:.:!
   /       i!:/i.:.:.:.:.:.:.:.:.! '  ′/ / i } } i!'i .:.:.:.:.:.!
  ,'        {/:::}.:.:.:.:.:./      /  " ´ ' /::l.:.:.:.:.:/ i
  {     ヽ   {::::从/    , '´     / :::::i{.:.:.:./  !
  ハ      \  i::::_〈    イ {    -ァ"i :::::::/ |/!/   !
  |::ヽ、     '、!:::| ̄\   ト、!  ./   { :::/      /
  |:::::::\       ゙/   `ー-'y'゚一'    ',     /

午後

P「さて、今日は真の可愛い衣装でも決めようか」

真「ハイ!」

春香「えっ」

P「あんだよ?」

春香「真はカッコいい王子様系がおすすめですよ!」

P「春香よ」

春香「はい」

P「お前の考えはもう古い」

春香「え?」

P「そもそも真を王子様路線で攻めてどうする」

真「プロデューサーわかってますね」

P「むしろ春香が王子様路線だろ」

春香「ヴぇ?」

P「ま、そこは今日決めような。俺が思うに春香はもう一つの顔を作ればいいと思う」

真「良いんじゃないですかね。春香って時々毒舌吐きますし」

P「決まり」

春香「いやいや、そんな毒舌なんて……」

P「さーて、それじゃあ早速行きますか」

春香「……なんてことだ」

真「ボ、ボクフリフリ着たいんですけど」

P「それしかだめだ」

真「え……」

衣装選び

真「きゃぴぴーん☆」

春香「…………」

P「良い気がする」

春香「いやいやいやいやいやいや! これはさすがにおかしいですよ!」

P「え?」

春香「オーバーマスターでならまだしも太陽のジェラシーじゃだめですよ!」

P「いつからその格好でジェラシーも歌うと錯覚していた」

春香「……ならいいかも」

P「だろ! 真は問答無用でオッケーな」

真「はい! そしてボクには可愛い曲ですよね!」

P「おう! 今日から春香のジェラシーを練習してもらう」

真「う~ん……わかりました!」

P「ダンスは次までにトレーナーさんにデュエットとしてお願いしてくるから」

真「わかりました! へへっ!やっぱりボクはプロデューサーにプロデュースしてもらえてよかったですよ」

P「そういってもらえると良かったわ」

春香「やっぱり納得いきませんよ!」

P「なんでだよ?」

春香「そもそも私の曲ですよ!」

P「共有だってあるんだよ」

春香「ですけど……」

P「そもそもまだ低ランクだし……真が増えたところで大丈夫だ」

春香「はぁ……」

P「そもそも俺はお前たちを個人で売り出さなくていいと社長に言われているからな」

春香「うーんでも真となら確かにトップ目指せるかも」

真「ボクも春香とならば行けるかもしれません。ただ、もう一人来てほしいですね」

P「んーそれはわかってるけど、まだ大丈夫だよな?」

真「ボクは大丈夫ですけど」

春香「私も大丈夫です」

P「じゃあまだ良いな」

春香「でも頭の隅には残していてくださいね」

P「わーてるよ」

事務所・夕方

P「……戻ってきたぜ」

?「ねえちょっと」

P「終わったしじゃあこれでお疲れ様でしたと」

?「ちょっと! アンタ!!」

P「へいへい。どのアイドル様ですか?」

?「珍しくこの伊織ちゃんが話しかけてあげてるんだからもっと嬉しそうにしなさいよ」

P「……でこちゃん!」

伊織「は?」

P「いや、今のは忘れて……てか、律子と一緒じゃないのか珍しい」

伊織「私だってそういう時だってあるわよ」

P「あ、そうなの。で、その伊織ちゃんが俺に何の用ですか?」

伊織「別に特に理由はないけど……ただ、あんたとはあんまり話したことないから」

P「そんなわけで俺は伊織と他愛もない会話をして家に帰った」

伊織「それで、あんたは何でこの事務所に?」

P「それで、伊織は何でこの事務所に?」

伊織「なんで質問に質問で返すのよ!!」

P「いや、だって俺のこと知ったところで無駄知識しか頭に入んないぞ」

伊織「わかってるわよ。まあ、どうせ社長にスカウトされたんでしょ?」

P「……違うな。正確には就活に困ってた時にスカウトされたんだ」

伊織「80%以上正解じゃない!」

P「で、伊織はいつまで無名スーパーアイドルなんだ?」

伊織「もうすぐなるわよ! そんなことよりもあんた男なんだしもっとアイドルプロデュースしなさいよ!」

P「なんで?」

伊織「あの3人が死にかかってるじゃない」チラッ

P「……」

P「……じゃお疲れ~」

伊織「うぉい!」

P「なんだよデコちゃん」

伊織「あ?」

P「いや…ん? デコちゃんデコちゃん……そう言えばデコちゃんって呼び方で良かったんだよな? 美希が使ってたらしいけど」

伊織「…………美希って星井美希よね?」

P「よくわかったなって元同期だから知ってるか」

伊織「……美希ってあんたが来た頃に961プロに行ったけど……なんでその呼び方知ってるのかしら?」

P「ああ。美希から聞いたし」

伊織「へぇ~美希から聞いたのね……」

P「まあ美希とはたまに遊ぶからな」

伊織「あ! ああ、あ…遊ぶ仲ですって!?」

P「おう。一緒に寝たこともある」

伊織「……」スッカチカチ

P「ン? 何してんの?」

伊織「新堂! 犯罪者見つけたからよろしく」

P「またまた御冗談を」

伊織「これであんたとはおさらばね。性犯罪者さん」

P「え?」

ファンファンファンファン

P「ちょ! ちょちょちょちょちょ! お前寝るって意味勘違いしてるだろ」

伊織「どっちにしろ逮捕が似合ってるわよ!」

警察「新堂さんから事情を詳しくお聞きになりました。お疲れ様です伊織お嬢様。こいつですか?」

伊織「そう。話がわかるじゃないさすが新堂ね」

P「え? ちょちょちょ! なんで俺逮捕よ! 無実だってばよ」

伊織「ロリコンは死滅しなさい!」ビシッ



真美「おっかえりー!!」
BAD END



P「……ってことがあったんだ。伊織の勘違いはやばいってホント。新堂さんさすがだけどボロクソ言われてメンタル崩壊10分前だったぜ」

真美「げほっごほごほ」

貴音「けほけほ」

P「なんで看病係にも風邪ひいてるんだよ」

真美「ごっごべんげほっげほ」

P「……きっちり諭吉先生だけがなくなってなぜ風邪を引いている」

貴音「……ごほ……らぁめん…おいしゅうございました……」ガクッ

P「あ、貴音が死んだ……とりあえず、真美は俺が看病するけど貴音は美希に頼むか」

真美「うー今日は……げほっげほげほ」

P「今日は大丈夫だ。明日は医者行くからな。とりあえず、おにぎりを仕掛けて」

P「ベランダからぽいー」シュッ

P「…………来た!」グイ

美希「なんなのなのー!!」ドスン

P「釣れた釣れた」

美希「あれ? 貴音、風邪ひいちゃったの?」

P「すまん。だから看病頼むわ」

美希「ふぅん。良いけどもちろんこのおにぎりだけじゃちょっと足りないかなって感じ」

P「わーてるよ」

美希「あ、でもミキは今すぐ食べたいなー」

P「わかりましたよ! マスク付けてろ。すぐに買ってくるから」

貴音「けほけほ……らぁめんも……」

P「却下だ! いいか? 絶対マスク外すなよ」

美希「お兄さんって結構心配性なの。でもミキは風邪なんて平気だよあはっ☆」

P「良いからマスクはつけてろ!」

美希「マスクはいつもつけてるしここで付けるのは嫌なの!」ポイ

P「をいー」

美希「良いから早くおにぎりとババロアを買ってくるの!」

P「……へいへい。真美と貴音を頼むぞ」

美希「わかったてるの」

スーパー

P「えっと……まあ、一応貴音のためにラーメンでも買っていってやるか」

?「あら? えっとプロデューサーさんでしたっけ?」

P「んー……ああ、えっと律子のスカウトでユニット組んだえっと……」

?「あずさです。三浦あずさです」

P「あーあずささんでしたか。すみません。普段中々お会いできませんし」

あずさ「えっと普段は竜宮でそれ以外は道に迷ってしまって……」

P「あーそうなんですか」

あずさ「プロデューサーさんって結構大食いなんですね」

P「え?」

あずさ「おひとりでそれだけ食べるみたいですから……」

P「……あーま、まあ保存してますけど……それであずささんも飯を買いにですか?」

あずさ「いえ迷子です」

P「なるほど。警察はスーパーの向かいにありましたんで……」

あずさ「え、あ、ああ……ありがとうございます」

P「すみません。家に待ってるやつがいるんでお先に失礼します。あと、パパラッチとかに気を付けてくださいね」

あずさ「はい……おやすみなさい」

P「おやすみなさい」

あずさ「あの人は……運命の人……違う」



P「帰ってきたぞ」ガチャ

美希「……あ、おかえり」

P「おにぎりな。で、あと貴音のラーメンとその他もろもろ」

美希「あ、うん。ありがと」

P「……え? テンション低いんだけど」

美希「ミキね、なんだか頭がボーッとしてるの」

P「風邪移ってんじゃねーか!!! だからマスクつけろと言っただろ!!」

美希「おにぎりは……なんだか食欲でないな」

P「たりめーだ。病院だな。貴音と美希は病院行って来い。真美はここで俺に看病されること」

真美「けほっけほうん」

貴音「げほっごほごほ……わ、わかりまごほっごほ」

P「……響を呼ぶか」

P「響を呼ぶには……なんでいいんだっけ? ひまわりの種でいいか」

P「そいや!」ビュッ

P「……来た!」グイッ

響「うぎゃー!」

P「よし、これつけろ」

響「え? あ、うん。あれ? 貴音と美希まで……」

P「すまん。2人とも真美の風邪が移っちまってさ……」

響「なにやってるの」

P「すまん。事務所違うのにな……」

響「自分はなんくるないけど……とにかく美希と貴音はこのまま病院に連れてくけど……」

P「……あーわあったよ。保険証あるよな? 2人は?」

響「うん。あると思う」

P「…………はぁ。はいよ。帰りのタクシー代まであるから……」

響「え? こんなに?」

P「しばらくお前たち来なくていいからな。金がないから」

響「あ、うん。でも呼んだのはにぃにじゃ……」

P「その話はまたしてやるよ。風邪移る前にここから出てけ」

響「うん。美希、病院行くぞ。貴音もほら……」

美希「うん。……お兄さんまたね」

貴音「また……げほげほ」

響「美希、タクシー呼んでって無理だよね。自分が呼ぶぞ」ガチャ

P「……気を付けて帰れよ」

響「真美によろしく」

P「おー」

バタン

P「……さて、金が飛んだぞ。先払いでもらったバイト代が飛んだぞ……」

真美「ご、ごめげほっげほげほ」

P「あーあ、もうおとなしく寝てろ。真美は明日の朝一に医者だからな」

真美「うん」

P「……とりあえず、今日はこのまま大人しく寝て欲しいんだが……俺は今日出るから」

真美「わかった」

P「それじゃあ……お粥は……この鍋……貴音……信じてる!」パカッ

鍋「お粥だと思った? 残念、空っぽでした」

P「……ラーメン食ったなら洗えよ……」

次の日

P「すみません。遅刻しちゃいまして……」カタカタカタ

小鳥「それで、大丈夫なんですか?」

P「医者連れてっておとなしく寝かせてます……」カタカタカタ

小鳥「じゃあ今日はもう帰っちゃうんですか?」

P「……そうですねっ!」ターン

小鳥「そんなにEnterキー強く叩くと壊れちゃいますよ」

P「わかってますけど叩きたくなっちゃいます」

小鳥「わかります! こうですよね」ターンッ! ベキッ

小鳥「…………」

P「……よし、終わり! じゃあすみません。お先に失礼します」

小鳥「……」

P「小鳥さん」

小鳥「プロデューサーさん」

P「…………」

小鳥「…………」

P「春香たちに今日はオフと言っておいてください。あいつら俺がメールしても来るだろうし」

小鳥「え」

P「じゃ、お疲れ様でした」ガチャバタン

小鳥「……」

>>251のAA略

――――――
―――――
――――
―――
――


ガチャリ

P「帰ってきたぞ」

真美「あ、おかえり」

P「おとなしくしてたか?」

真美「うん。ただ、ちょっち退屈かな」

P「風邪なんだし、しゃーないだろ。なんなら家戻ってもいいんだぞ」

真美「こっちの方が兄ちゃんいるからいい!」

P「だと思ったよ。とりあえず、次会ったらあいつらに謝っとけよ。迷惑かけたんだから」

真美「わかってるよ~。でも、お姫ちんたちは大丈夫なの?」

P「まあ、真美とは違って昨日医者に連れてったからな。まあ、でもあいつらも安静が大事だろ」

真美「ふ~ん」

P「まあ、あれだ。真美はまだ寝てろよ。完璧に治ってないんだからな。今はまだ薬で効いてるもんだからな」

真美「でも兄ちゃん。真美もうお粥飽きちゃったよー」

P「我慢しろよ。俺も一緒にお粥食ってやるからよ」

真美「うー」

P「……寝汗とか大丈夫か?」

真美「……」ジトー

P「はいはい。大丈夫だな」

真美「そんなわけないじゃん! もうパジャマがびしょびしょだYO!」

P「シャワーはだめだぞ。タオル持ってくるから」

真美「ん」

P「拭いてやるか自分で拭くか」

真美「え……じゃ、じゃあ兄ちゃんやってよ」モジモジ

P「マジかよ」

真美「に、兄ちゃんだからに決まってんじゃん! えっち!」

P「う、うっせいやい!」

真美「え、えと……脱ぐからあっち向いてて!」

P「タオル持ってくるわ!」

真美「お、おう……」ヌギヌギ

ぱさっ

P「持ってきてやったぜ。もちろん濡れタオルもな」

真美「前に一緒にお風呂入ったのに……緊張するね」

P「そりゃ……意識するからだろ」

真美「と、とにかく早く拭いてよ! また懲らしめちゃうYO!」

P「拗らせるな。良いか。前は見てないからな」ドキドキ

真美「は、はやく」

P「……」ピト

真美「ひゃぅっ!」

P「変な声出すなって言いたいけど濡れたタオルだからしゃーないわな」フキフキ

真美「あ、結構気持ちいいかも」

P「まーそりゃ風邪引いて風呂やらシャワーやら浴びてないからな」ゴシゴシ

真美「あ、あの兄ちゃんさ……手が……近いんだけど……」

P「勘弁。じゃないとうまく拭く力出せない」ゴシゴシ

真美「あうぅ……」

P「……まあ、これでよし」

真美「あ、あのさ兄ちゃん」

P「なによ?」

真美「……ま、前も拭いてくれない?」

P「は」

真美「だ、大丈夫。た、確かに大人が中学生にエッチなことするのは警察呼ぶけど……兄ちゃんだから……平気だよ」

P「……」ゴクリ

P(前一緒に風呂入った時と緊張が全然違うぞ!? どうすればいいんだよ?)

真美「……兄ちゃんなら……平気だよ」クルッ

P「お、おい待て待て! ちゃんと隠せい!」

真美「は、早くさ……真美はまだ風邪ひいてるよ」

P「くぅ~……見てないからな。いくぞ」ガシッ

真美「う、うん」ドキドキ

P「……」ソー

ガチャッ

響「はいさー……」

美希「お見舞いに……」

貴音「真美の具合はいかが……」

P「……」

真美「……」

フェアリー「……」

P「……深呼吸って大事だよね。はい、響に美希に貴音―深呼吸だよ深呼吸」

響「すぅー」

美希「はぁー」

貴音「すぅー」スッ

P「真美は早く服を着ろ」ボソボソ

真美「お、おぅ……」ボソボソ

貴音「……あの、あなた様は真美に何をしようとしていたのですか?」

P「話せばわかるって言葉を知ってるか?」

美希「いくらお兄さんでも……いや、まあありえなくはないの」

響「納得しちゃだめだぞ! 真美に何しようとしてたのさ!?」

P「待て待て、携帯電話はまだ早いぞ。そもそも貴音に美希は元気だなーおい」

美希「病院で注射で治ったのあはっ☆」

P「へー、じゃあ飯食い行くか」

貴音「その前に真美に何をしようとしてたのですか?」ガシッ

P「えっ? そんなことよりもどうやって……あででででででで」

真美「ちょちょちょ! お姫ちん落ち着いて!」

響「うがー! やっぱりただの変態ロリコンおっさんだったさー!!」

美希「う~ん。もしかして……お兄さんが真美の身体を拭いてあげようとしてたの?」

真美「そうなんだよ→! そこにみんな来ちゃうから……」

響「それはそれでまずいんじゃないかな?」

P「ギブギブギブギアッー!!」

貴音「成敗!」ポイ

P「これが暴力……おんな……」ガクッ

貴音「ろりこんは犯罪です」

美希「貴音。ミキの説明聞いてた?」

貴音「ふふふ。聞いてる暇はありませんでしたよ」

響「まあ、変態ロリコンおっさんだから仕方がないさー」

真美「兄ちゃんはそんなんじゃ……へっくち><」

貴音「真美、早くぱじゃまを着なさいな」

真美「またブリガラスだYO」ゴソゴソ

響「ブリガラス?」

美希「たぶんぶり返すってことだと思うの、あふぅ」

貴音「それで、真美は大丈夫でしたか?」

真美「いや、平気だし……みんなが来たから話がややこしくなっちゃったよ」

貴音「なんと!?」

真美「兄ちゃんは悪くないよ! 真美が拭いてほしいって頼んだだけ」

響「でも、あれどう考えても……」

美希「ウン」

響「それはそうと風邪は大丈夫なの?」

真美「兄ちゃんのおかげで結構よくなったよ→」

美希「そうなの? あ、おにぎりどこ?」

響「いやいや」

――――――
―――――
――――
―――
――

響「夜に出掛けている?」

貴音「その場所を突き止めたいと」

美希「でも、お兄さんそんなにお金ないと思うけど……」

真美「真美に内緒で夜に出掛けて怪しいと思わない?」

響「怪しいけど……」

美希「直接聞いた方が早いの!」

・・・・・・・・

P「とっぷしぃくれっと」

響「へたくそ」

美希「きもいの」

貴音「……」

真美「兄ちゃん……やっぱり物まねはカラオケだけにしなよ」

P「そうだな。真美治ったら行くか」

真美「うん」

響「自分も行きたいぞ!」

P「なんだよ? 俺の物まねひどいと思ってるくせによ」

響「う……でも、二人で行くよりみんなで行った方が楽しいぞ」

P「はぁ? 俺が本気出すと絶望しちまうからな」

美希「そんなに上手いの?」

真美「兄ちゃんの採点は平均97点だYO!」

P「昔は75点とか取ってたけどな。真美と行くときは平均がそれ」

貴音「では、その実力をお願いします」

P「アイドルだろあんたら」

響「なんくるないさー」

P「……まあいいや。じゃあ俺は出掛けるから……今日は3人いるから真美大丈夫だよな?」

真美「え? また出掛けるの?」

P「悪いな。とりあえず……お前ら真美を連れ出すなよ?」

貴音「承知しました」

P「どこの家政婦だよ。まあいいや……美希」

美希「なに?」

P「真美をおとなしくさせてたらあれやるよ」チラッ

美希「……あ、あれは!? 今日発売したおにぎりなの!!」

P「で、貴音よ……貴音にはこのチケットをやろう」

貴音「……こっこれは無料券!?」

P「てことで、約束できるな?」

響「ね、ねえ」

P「ん?」

響「じ、自分には……」

P「……何が好き?」

響「…………」

P「……じゃ」ガチャバタン

響「」

美希「ふふ~ん♪」

貴音「ふふふふ♪」

真美「……ひまわりの種?」

響「うがー! 自分、ハム蔵じゃないぞ!!」

美希「ミキはあのおにぎり食べたいから真美の尾行には反対なの!」

響「まだ尾行も言ってないぞ」

貴音「わたくしも反対です!」

真美「じゃあひびきん行こっか」

響「そだね」

美希「させないの」ガシッ

貴音「そうです」ガシッ

次の日

P「……俺思うんだけど、この事務所ってやっぱりブラック要素が強いんじゃないかなって」

真「そんなことよりボク久々ですよ!」

P「そうだな」

春香「今日も素敵な春香さんですよ~」

P「……よし、レッスン行くか」

春香「無視しないでくださいよ~」

P「はいはい。素敵素敵」

春香「ところで、プロデューサーさん、オーディション出ませんか」

P「出ない」

春香「えー!」

P「今日は営業で次はレッスンよ」

真「ボクのデビューはいつですか?」

P「そら春香との曲が合わないとダメっしょ」

真「なるほど、それで何の曲ですか?」

P「ジェラシーをデュエットで踊らないと」

真「あ、それはもうほぼ大丈夫です」

P「いや、それ春香の振付だから覚えないと……」

春香「え? もしかして私もですか?」

P「ああ。でも春香は今のにちょいアレンジ加えるだけ。まあ、そんなことよりも今日は営業でお前たちの売り込みをする」

春香「あてはあるんですか?」

P「探し~に行くんだ」

真「……」

P「嘘だよ。スーパーだよ」

春香「スーパー……ですか」

P「なんだよ。そうがっかりすんなよ」

真「とはいってもですよ。961プロダクションのフェアリーは早くもテレビ出演ですよ! しかも大きな」

P「大手プロダクションと弱小プロダクション同じ風に見ちゃだめさ。俺たちは下積みを積めばいいから」

春香「どうプロデューサーさんは私たちの人生を台無しにするんですね」

P「なんでだよ? そもそもいきなりテレビ出れる方が普通はないから」

真「じゃあフェアリーは特別だっていうんですか?」

P「大手プロダクションの期待の新人ユニットだからしゃーないよ。俺たちは無名のプロダクションのデュエットだから」

真「じゃあ早くオーディションじゃないですか! 春香の言う通りですよ!」

P「そうだけどさ。過程ってもんがあるだろ。むしろあっちはいきなりあれだけど
こちは地道な土台作りをすることで、本番でミスを防ぐ。特にオーディションでだ」

春香「……それって結局はオーディションが本番ですからあんまり変わらないと思いますけど」

P「まあな。でもさ、たぶんあっちはどこかでミスをすると思うんだよ」

春香「そうですかね?」

真「美希がいるからそれはあんまりないと思いますけど」

P「なんで?」

真「美希はミスをアピールに代えますよ」

P「春香はただあざといだけだからなぁ」

春香「へ?」

P「だってな」

真「……プロデューサーってそういうところ見てたんですか?」ジトー

P「ああ、音痴に歌ってる感じがいかにも狙ってる」

春香「いやいや! そんなわけないですよ!」

真「どっちにしろボクとボーカルレッスンでもしよっか」

P「春香、自分を信じろ。Eランクアイドルってことをな!」

春香「プロデューサーさん……」

P「…………ま、俺のほうが上手いけどな」

春香「……フォロー……」

P「一応再来週にオーディションがある。それに目指して頑張って欲しい。ライバルに勝ってほしい」

真「フェアリーですか!?」

P「いや……竜宮小町」

春香「なんで竜宮小町なんですか?」

P「え? 律子が出たいっていうからじゃあ勝負すっかってことで……勝ち負けは気にするな」

P「竜宮が勝ったら次は負けないステージにすればいいし、俺たちが勝てば次はそのステージに更に磨きをかければいいわけ」

春香「なんだかプロデューサーさんって時々わからなくなります」

P「ハハハ。てことで、スーパーの売り子に行くぞ!」

真「えっ」

P「……すまん。嘘ついた。実はデパートの屋上でのライブなんだ」

春香「良いじゃないですか! いつからですか?」

P「あと三時間後。時間内から準備よろしく。曲はジュエラシーだな」

真「あの……ボク振付くらいしか……」

P「無理に出なくてもいいぞ。真は次回に回せる。春香は出てもらうけど」

真「じゃあボクは次回でお願いします。まだ、完璧じゃないので」

P「気にするな。行くぞー」

夜・家

P「……いや、そこは二次方程式だろ」

真美「ええ~また使うの~???」

P「だって教科書通り解いてるぞ。まあ、先生によっちゃ方程式使わなくていいとか言うだろうし、風邪引いてた分追いつかないと大変じゃん」

真美「ぐぬぬぬなんで数学なんてあるんだ!」

P「わかる。数学は好きなお偉い人たちに任せればいいんだよな!」

真美「じゃあ兄ちゃんよろしく」

P「お断りします。ところで、亜美とリベンジマッチするんだけど」

真美「え? 亜美アイドルになったの?」

P「メールしてるから知ってるだろ」

真美「うあうあ~亜美そんなこと一言も言ってなかったYO!」

P「へぇ~でも俺がプロデュースしてるわけじゃないから……むしろ真美がアイドルやりたきゃいつでもいいぞ。モチロンだが、俺がプロデュースしてやるよ。ユニットだけど」

真美「ホント!? でも……もうちょっち待ってよ」

P「ああ。別に時間はかかってもいいよ。ユニットじゃなくてもソロでもいいし」

真美「んー……」カキカキ

真美「どうだ!?」バッ

P「…………で、yは?」

真美「え?」

次の日

P「さて……悪いことは言わない。謝るなら今のうちだけど?」

亜美「んっふっふ~。あの時はよくも亜美に恥をかかせたな→」

P「俺もあれから進化させた」

亜美「亜美だって!」

P「いざ」

亜美「勝負!」

律子「ハイ、終わり!」バシバシッ

P「oh…」

亜美「アウチッ!」

P「何するんだ律子! 俺たちは大事なバトルが始まろうとしているんだぞ!」

亜美「そうだYO! 亜美にとってはリベンジマッチだYO!」

律子「竜宮は営業……プロデューサーはオフィスワーク」

P「鬼!」

亜美「軍そ……」

律子「あ?」

P「いえ、律子様のおっしゃる通りです。亜美、帰ってきてからな」

亜美「兄ちゃんって結構臆病だね→」

P「だって素早さ上がるから良いだろ!」

律子「はいはい。行くわよ」ガシッズルズル

亜美「あうあうあ~」

P「……やるか」

P「……」カタカタ

P「……ん? ビーチフェスタ? ああ、なんだお祭りか」

P「…………海か」

P「…………なんとか休みとお金を作って行くか」

P「まだ春香たちには海のステージは早いと思うしな」カタカタガリガリ

夜・家

P「じゃ、今日も行ってくるから……」

真美「ふーん」ゴロゴロ

P「くれぐれも家から出ないように……まあ、自分ん家に帰るならまだしも」

真美「んーん」ゴロゴロ

P「あと、あいつら呼ぶなよ」

真美「むしろ兄ちゃんのプロデュースしてるはるるん達よりも忙しいから来ないっしょ→」

P「言うな。じゃあな。普段通り朝までに戻ってきてるから」ガチャバタン

真美「…………」

真美「……もういいよ」

ゴソゴソバン

美希「あふぅ。眠くならないために洗濯機の中に入っているのは結構窮屈なの」

真美「ミキミキも気になってるしなんとしてもね」

美希「わかってるの。一応外に響と貴音を待ち伏せているから大丈夫だと思うの。だからmキは眠いから寝かせて」

真美「スト~プ! 寝るのは後でいっしょ→」

美希「響と貴音に尾行は任せてあるの。それで場所がわかったら戻ってきて教えてくれるように打ち合わせてあるから大丈夫だと思うの」

真美「……そうだった。あ、じゃあそこのおにぎり良いよ」

美希「……こっこれは!?」パクリ

美希「やっぱりおいしいの!」

真美「真美も食べる!」

美希「んーじゃあこれ」スッ

真美「……」パクリ

真美「ほうほう……これは確かにおいしいですな」

――――――
―――――
――――
―――
――


真美「……遅いね」

美希「う~ん。お兄さんそんなに遠くなのかな?」

ガチャリ

響「ふぃ~見つけたさー!」

真美「ホント!」

響「うん。今貴音が見張ってるんだけど……」

美希「どうかしたの?」

響「別に女遊びとかじゃなかった」

美希「じゃあ何してるの?」

響「来ればわかるさー」

真美「んじゃ行くっきゃないっしょ」

・・・・・・・・・・・・・

真美「お~い」

貴音「おや、来ましたか」

真美「兄ちゃんはどこ行ったの?」

貴音「あそこですね」スッ

響「……やっぱりあれバイトだよね」

美希「んー確かにそうだね」

真美「兄ちゃんバイトしてたの!?」

貴音「ばいととは何のことですか?」

響「簡単な仕事してお金稼ぐことだよ」

貴音「ふむ。とりあえず、お腹がすきましたので行ってみましょう」スタスタ

真美「あ、ちょっと待ってよ~」

美希「んーまー今お客さん少ないし行っても大丈夫なの」

響「尾行の意味がなくなってるぞー」

・・・・・・・・・・・・

P「……いらっしゃいませー」

貴音「4人です」

P「では、こちらに……」

真美「おーい兄ちゃん真美だよー」ブンブン

美希「禁煙で」

P「ではこちらです」スタスタ

響「……わかってやってるぞ」

貴音「ここですか?」

P「何しに来た?」

真美「えっ?」

P「家にいろっていったろ」

真美「う……で、でも兄ちゃん夜何やってるのか気になるじゃん!」

P「んなもん夜勤バイトだわ。とりあえず、ここは俺が出してやるから食って帰れよ」

貴音「では、ここからここまで」

P「無理」

響「んーこれ食べてみたいぞ」

P「ああ、まー水持ってくるから」

美希「……んーお兄さんって結構偉いんだね。ミキ、フツーに遊び人だと思ってたの」

貴音「これが良い。いや、こちらも中々……むむむ」

P「お待たせしました。ご注文はお決まりになられましたか」

真美「ねえ、この話は……」

P「明日な。とりま、今日のところは遅いから食って帰れ……この財布から」ゴソゴソポイ

貴音「こちらを」

P「はい」

響「じゃあ自分はこれ」

美希「ミキはこれかなー」

P「はい……真美は?」

真美「えと……じゃあ」

貴音「わたくしと一緒にこちらをいただきましょう」スッ

真美「あ、うん。それ」

P「……わかった。ちょいっと待ってくれ」

真美「……まだこの財布なんだ」ベリベリ

響「うわ……本当に空っぽだぞ」

貴音「ひいふうみい……とはいえ、一応は持っているようですね」

美希「んー光熱費でなくなりそうだったり」

P「お待たせしました。これ食って帰ろよ……バレちまったし……駄弁ってるなよ」

響「うわーうまそー」

美希「んーおにぎりが良かったの」

P「頼んでから何言ってんだよ」

貴音「いただきます」パクリ

真美「お茶お代り」

P「あいよ」

――――――
―――――
――――
―――
――

真美「でねでね、そん時の兄ちゃんったらものすごい声出してぇ~」

美希「あはは。お兄さんのイメージがどんどん壊れていくの」

響「で、ほかにはどんな思いであるんだ?」

貴音「……あの、真美。よろしいですか?」

真美「どったの?」

貴音「なぜ、あの殿方と同棲しているのですか?」

真美「え」

貴音「親子……というような年齢には思えません。しかし、真美のような子供を殿方が誘拐した……という感じでもありません」

貴音「わたくしには真美と殿方の関係がよくわかりません」

美希「あー確かにミキも気になるかも」

響「里親とか」

真美「え、えと……それは……」

P「まだいたのかよ……そろそろ帰れよ。今日は夜勤なんだから待っても俺は終わらないぞ」

美希「じゃあここからはミキが払うからこれ追加ね♪」

P「ぐ……明日大丈夫なのかよ?」

美希「ミキは寝るから大丈夫なの。貴音食べれそう?」

貴音「まだ腹6分目です」

P「意外と来てるんじゃねえか」

響「ZZZZ」

P「こいつは寝てるし…まあ、いいや。一応、無理だけはするなよ」

真美「……寝てる?」

響「自分の物まねどうだった?」

貴音「ぐっどでしたよ」

美希(お兄さん忙しくて流してみてたけど美希からの位置だと起きてるのまるわかりだったの)

P「はい、お待ちどう様。うちは喫茶店じゃないから長居するには適度に注文してくれよ。まあ、夜だからお客様あんまり来ないからいいけど」

美希「ありがとなの。お兄さんはバイトしてるの?」

P「ああ、社長がこの事務所は副業が基本って言ってたからな」

真美「もしかして真美のせい?」

P「うーん。真美のせいでもあるし俺のせいでもあるし……まー逆に言えば誰のせいでもないってことだな。ま、気にすんな」

真美「ほんと?」

P「悪い、そろそろ戻る。注文ならば呼んでくれ」スタスタ

貴音「……ふむ。謎は深まるばかりです」ドンッ

美希「もう食べちゃったの!?」

響「黙々と食べてからな」

――――――
―――――
――――
―――
――

次の日

P「……レッスン行って来い。俺からの指示は以上だ」

春香「で、その指導は誰がするんですか?」

P「Vは春香でDは真でMCは律子に頼んで」

真「トークじゃなくてビジュアルなんですけど……」

P「え? じゃあそれ律子に」

春香「プロデューサーさんは?」

P「応接室で寝るわ。朝から眠くてさ」

真「徹夜ですか?」

P「まーな。じゃ、律子よろしく」

律子「竜宮行くわよ~」

P「…………おやすみ」

真「いやいや、プロデューサー!! え? ちょっと!!」

春香「しっかりしてくださいよ!」ズルズル

P「マジ眠いんだって……昨日タクシー使って金もないし……」

真「タクシー関係ないですって」

レッスン場

P「…………あのさ春香」

春香「どこかおかしかったですか?」

P「いや、もうちょっとアクションが欲しい」

真「アクションならボクに任せてくださいよ!」

P「いや春香が良いんだ」

春香「プロデューサーさん……わかりました! どういうアクションですか?」

P「実はなこう滑りながらステージ前に来てほしいんだ」

春香「あの……指だけじゃまったくわからないんですけど」

伊織「バカが何か変なこと考え付いたみたいよ」

律子「気にしたら負け。プロデューサーはああ見えて策略家」

あずさ「律子さん、私はここでしたっけ?」

律子「そうよ。亜美はこっちね」

亜美「でもちょっち兄ちゃんの考え気になるよね→」

律子「確かに」

真「で、春香にどういったアクションを?」

P「今朝ふと思ったんだよ。やっぱりアクションが欲しい」

春香「わかったから指だけじゃなく身体で示してくださいよ」

P「いいか。2人ともあの端に行っててくれ。そっちをステージ前とするぞ」

春香「はあ」

真「もしかしてバク転とかですかね」ワクワク

P「いくぞ」

春香「はい!」

P「こう立ち膝っぽい姿勢で滑りながら……」ズザザ

P「あちっあちちち! 摩擦で擦りむいた!! いてええええええええ」ゴロゴロ

真「…………」

春香「…………」

P「ヘルプミー!!!」サスサスサス

真「あのプロデューサー」

P「なんだよ?」

真「今のが春香にやらせたいアクションですか?」

P「……うん」サスサス

春香「あの……最後までわからないんですけど」

P「ちょっと休憩……なんで救急セット持ってきてくれないんだよ」

真「いや、プロデューサーならこれぐらい舐めれば平気とか言いそう」

P「なわけねーだろ」

亜美「あちゃー兄ちゃん何やってるのさ」

律子「やっぱりバカだったわ」

あずさ「痛そうですね」

伊織(あの動き知ってる)

・・・・・・・・・・・

春香「……で、本当はどういったアクションだったんですか?」

P「ああ。あのまま前かがみよ」

真「???????????????」

P「いや、わかってくださいよ」

真「だって立ち膝スライドなんて……」

P「そこからまだ続きがあるんだよ」

伊織「私がやってあげてもいいけど?」

P「お前は……でこじゃなかった伊織! 竜宮は良いのか?」

伊織「休憩中だし……アンタがそんなだと春香と真のデュエットがやる気でないだろうし……それに前に割ることしたし……」ブツブツ

春香「でも珍しいね。伊織がこっちのレッスンに来るなんて」

伊織「べ、別に理由なんてないわ。ただ、そっちの頼りないプロデューサーのせいで竜宮のまともなライバルにならないんじゃ話にならないでしょ」

P「……いや、もともと竜宮なんてライバル視してねーし。な! 春香」

春香「うぇっ!? は、はい! そうです」

伊織「あっそ。真は?」

真「良いんじゃないですか? それよりも伊織がプロデューサーのやったの出来るんでしょ? 早く見せてよ」

伊織「はあ? この伊織ちゃんがやすやすと……」

P「オレンジジュース」ポイ

伊織「……まっまあしょうがないわね! 一度だけよ」

伊織「プロデューサーの春香にやらせたいアクションは……こうよね」ズザザザ

伊織「で、こう」グッ

伊織「どうよ?」

P「……正解」

春香「ええええええ!! なんで伊織がプロデューサーさんのやりたかったアクション知ってるの?」

伊織「逆になんでこいつが知ってるのか逆に聞きたいわよ」

真「なんていうアクションなの?」

伊織「まー知ってる方がおかしいわよね。『釘宮スライド』なんて……」

P「……てことで春香、わざわざデコちゃんが教えてくれたんだ。わかったか」

伊織「あんたまた逮捕されたい」

P「ごめん」

春香「はい! まっかせてください!!」

伊織「はぁ……手を貸した私がバカだったわ……」

P「ハハハばぁーか!」

伊織「……あ、新堂?」

P「ごめんね……いおりん」

真「プロデューサーのテンショングラフが凄そう」

律子「……あのプロデューサーどう思う?」

あずさ「なんというか女の子の扱いが上手ですよね」

亜美「だよね→まーやっぱり真美のおかげじゃない」

律子「んー私ももうちょっとオープンに接すればいいのかしら……伊織伊織いおりん伊織いおりんいおりんいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいお……」ブツブツ

亜美「ちょちょちょりっちゃん!」

あずさ「律子さん!」

伊織「!?」ゾクッ

律子「……あ、ごめんなさい。プロデューサー殿のような接し方がうらやましくて……」

P「とりあえず、膝がやばいからプロテクターつけて滑るんだえっと釘宮スライドを」

春香「わかりました!」

真「その間ボクは何をしていればいいんですか?」

P「なんでもいいや」

真「わかりました!」

夜・家

P「……ま、最近夜出かけるのはバイトだ」

真美「なんでさ?」

P「まー結論から言うと、俺の金がなくなってきたっていうこと」

真美「それで夜?」

P「ああ、昼はやってられないからな」

真美「で、でもさ……兄ちゃん夜のバイト行きだしたのってひびきんとかと会ったころだよね」

P「……まーそうだな」

真美「ひょっとして……」

P「関係ないよ。ただ、食べ物にぽんぽん金が飛ぶから真美と遊ぶお金がないからしばらく出かけられないってことくらい」

真美「なんかごめんよー」

P「真美のせいじゃないし……むしろごめんな。この頃カラオケやゲーセンに遊び行けなくて」

真美「そんな真美はそこまで贅沢は言わないYO」

P「ありがとな。あと、出来ればもうちょっと食費を控えてください」

真美「真美は元々そんなに食べてないよ→」

P「……ああ。そういうことか」

真美「そそ」

P「ちかたないね」

真美「ちかたないよ」

P「……それはそうと、夏は海行こうぜ」

真美「あれあれ? 兄ちゃんもしかして真美のセクチーな水着見たいの?」

P「むしろ泳ぎたい」

真美「……はぁ」

P「なんだよ」

真美「だったらプール行ってくれば?」

P「ああ、でも真美が可哀想だと思ってな」

真美「ぬぬぬ……」

P「そもそもだぞ」

真美「なにさ」ブスー

P「もし真美がセクシー水着を着るならよ。俺は独り占めしたいわけで」

真美「えっ」

P「というわけで、まー可愛らしい水着にしとけ」

真美「あ、うう。兄ちゃんがそう言うなら……」モジモジ

P「で、海なんだけど……夏休みいつ?」

真美「そりゃ8月だよ」

P「おけ行くか。絶対空けとけよ」

真美「もちのロンよ~」

P「よし、じゃあお休み」

真美「うえ~もう寝るの~まだまだ夜はこれからしょ→!!」

P「奴らが遊びに来る時間だから寝るの」

真美「かつら?」

P「やつら」

真美「う~ん。よくわかんないけど兄ちゃんが寝るなら真美も寝たほうがいいね」

P「おう。お休み」

真美「おやすみー」

次の日

P「そう言えば……小鳥さんって誕生日いつですか?」

小鳥「……9月9日です」

P「へぇ~じゃあお祝いでもしますか?」

小鳥「いっいえ、良いです」

P「そうですか。ところでおいくつですか?」

小鳥「女性にそれ聞くのは失礼じゃありませんか?」

P「……そうでしたね。では何年(なにどし)ですか?」

小鳥「えっと~…………ハッ!」

P「う~ん。わかっちゃいましたか」

小鳥「巧妙な策士ですね。ですが、教えるわけにはいきませんよ♪」

P「ええ。別に興味ないですからね」

小鳥「」

P「じゃ、お疲れ様でした」

小鳥「社長!」

高木「どうかしたかね?」

小鳥「あのプロデューサー私に対しては結構毒舌なんですけど!」

高木「うん。でも、彼は彼なりの考えがあるかもしれないから温かい目で頼むよ」

小鳥「はぁ……」



響「海か! だったら沖縄にくるさー」

P「いや、千葉の保田にする」

響「え? どこ?」

真美「兄ちゃんのチョイスがよくわからない」

P「海はともかくあそこは某大学のサークルが夏限定でなんかやってるんだって。親が母校だから海は毎年そこだったもんよ」

美希「へーミキはどこでもいいけど」

貴音「わたくしも」

P「そうか。じゃあ真美はいいな」

真美「良いよ」


P「おけ。えっとチケットは2枚とるぞ」

響「えっ」

貴音「はて」

美希「えっ」

P「……こりゃ電話が楽だな」

響「ちょっと待つさー!」

P「なんだよ? つか、また来たのか。いい加減たまり場にするなよ」

響「ここは自分の故郷の沖縄が良いぞ!」

P「行けばいいだろ沖縄に」

響「えっ? 良いの?」

P「俺たちは行かないし、マネーも出さないけどな」

美希「えっミキそんなの聞いてないの」

P「何故教えないといけない」

貴音「真美、どういうことですか!?」

真美「どうもこうもお姫ちん達も海行きたいの?」

美希「うん」

真美「だってさ」

P「お金ないんだ。来るなら3人は自腹な」

真美「だって」

貴音「そ、そんな……」カチャン

P「あーお前俺の大事に取っておいたカップ麺を!!」

美希「そんなの……あんまりなの……」

響「自分……ショックだぞ……沖縄はまだしも……」

真美「兄ちゃん女泣かせだね」

P「返せ! 真美にも食うなと警告していた俺のラーメンを!!」ユサユサ

貴音「ぐ……そ、そんなななななななななななな」ガクガクガク

美希「そんなことよりお兄さんミキ達は自腹ってどういうこと?」ドカッ

P「ぐあっ!!」

響「そうだぞ! 真美だけズルいぞー!」

P「ずるくねーよ! むしろ今までのツケ払えよ!」

真美「兄ちゃん……」

P「良いか! お前たち、行きたいなら961プロの社長に頼め! こ~んな相手にならないような弱小プロダクションのプロデューサーにねだるな」

美希「お兄さんミキ達がまるで何か悪いことしたみたいなの」

P「自分の心に聞いてみろ」

美希「別にそんなことは……」

美希『ふぁっくなの!』

高木『ふぇぇ…』

美希(これは違う気がする)

響「……」

響『』フッ

真『』ギリッ

響(これは関係ないよね)

貴音「…………」

貴音『……お腹がすきました』

P『そうか。じゃあじゃんじゃん食え』

貴音『なんと素晴らしきこと』ズルズル

貴音「……じゅるり」

P「おい」

真美「どうやらみんな心当たりないみたいですぜ旦那」

P「顔でわかる。だからさ、海行きたいなら961プロの社長に頼めって」

美希「黒井社長だとどうせアイドルフェスタのある海に連れてかれちゃうの」

響「遊びたい」

貴音「焼きそば」

P「はいはい。残念でした。真美と一緒に楽しんで来ます」

真美「ごめんよ→お土産は買ってくるし」

美希「ケチ!」

響「ロリコン!」

貴音「かき氷!」

P「何とでも言ってろ! 耐性はついた」

真美「ねーねー兄ちゃん、やっぱり旅行や海はみんなで行くと楽しいと思わない?」

P「おい真美よ。そなたまで裏切るっていうのかい」

真美「だってさーミキミキたち可哀想じゃん」

P「俺の財布のほうが可哀想だと思わないの?」

真美「でもさー」

P「大丈夫。この話はこれで終わり。ささ、帰った帰った」

貴音「……あなた様」

P「何? ラーメンはないよ」

貴音「美希が躊躇しているようですが……わたくしが代弁して申し上げます」

P「何?」

響「本当に言っちゃうのか?」

貴音「ええ。ですが、これしか方法はありません」

美希「で、でもお兄さんに……」

P「え? なんなのなの」

貴音「連れて行かないのなら……わたくしたちフェアリーは本気で潰しにかかります」クワッ

P「ばっきゃろう! どうしていつ空いてるか早く教えてくれなかったんだよ!!」ガシッ

貴音「も、申し訳ありません。まだ詳しくは予定がわからなかったもので……」

真美「兄ちゃん……」

P「そのハイライトの消えた瞳を向けないでくれ。フェアリー本気出したら事務所が蒸発しちまうわ」

響「む、無理しなくても……」

P「ハハハ。なーに俺がバイトを増やせば間に合うわけだから……」

美希「お兄さんが少し壊れてるの」

P「よーし、もう寝るわ……お休み」パタン

真美「……兄ちゃんが老けた瞬間だった」

貴音「それは言ってはなりません」

次の週

P「良いですか。今週末にオーディションがあります」

春香「はい」

真「……ということは?」

P「勝て」

春香「はい!」

真「あったりまえですよプロデューサー!」

P「よし、解散」

春香「はいって早すぎですよ、早すぎ!」

真「そうですよ! でも……げっそりしてますね」

P「ああ。お前たちの未来のためだ」

春香「……絶対に合格して見せますから!」

P「あー期待してる」

真「で、今日は何するんですか?」

P「ないよ」

真「えっ」

P「だから、解散って最初に言っただろ」

春香「プロデューサーさん、オーディション一週間前ですよ」

P「そうだね」

春香「だったらもっと焦りってものが……」

P「……しゃーない。営業行くか」

真「なんだ最初からあるんじゃないですか」

P「いや、ないから突撃よ」

春香「えっ」

P「レッスン場は今日空いてないし……というか律子がトレーナーさん雇って特別だそうで、俺たちは来るなと念を押されまして……なんとあの小鳥さんチームは招待された」

P「でも俺たちはスルー……涙拭いてな」

春香「プロデューサーェ・・・」

真「じゃあ竜宮の営業先に行っちゃいましょうよ」

P「おっ! 良いね! じゃあ行こうか」

夜・家

美希「ちょっと聞いて欲しいの!」バンッ

P「え? 何?」

真美「ん? 珍しくミキミキが先に帰ってきてるよ」

美希「今日ね、営業先でセクハラされたの!」

P「まあ美希はアイドルだし……」

美希「そこじゃないの! されたのは響! なんでミキじゃないのかって話!」バンバン

P「へー」

真美「んーそれでひびきんは?」

美希「今日は寝てるって」

P「……で、美希はセクハラされたかったの?」

美希「や!」

P「じゃああれだ。どんまい」

真美「じゃあお姫ちんは!」

美希「貴音はたまにはラーメン屋で食べたいからって行っちゃった」

P「自由だな」

真美「むしろ合鍵増えてない?」

P「俺に真美はまだしも真美が勝手に美希達に鍵やるから量産させたぞ」

真美「でもさ、アイドルがしがない兄ちゃんの家にやってくるなんて……」

P「真美が俺にとってアイドル」

真美「……」

美希「……」

P「じょ、冗談だじょーあ、そうそう今日海行く民宿予約しておいたぞ」

美希「ホント!? お兄さん行く気満々だね」

P「そりゃ楽しみが今のところ海だし」

真美「そこはさ……はるるん達がトップアイドルになるとか……」

P「わかってますよはい。あの……社会人だと学生と違って結構しんどくてな……」

美希「ねえミキおにぎり食べたいな」

P「冷蔵庫に入ってるっしょ→」

美希「そのビニール袋に入っているおにぎりが食べたいの」

P「これ真美のだから」

真美「そーそ。ミキミキのは冷蔵庫の中にたくさんあるっしょ」

美希「むぅ~」

P「そゆこと。俺は今日こそこれを食べるんだ!」ジャーン

美希「それカップラーメン?」

P「ああ。真美にも美希にも貴音にもやらん」

美希「う~ん。たぶんまた食べられちゃうような……」

P「じゃあお湯は沸かしててくれた美希にはこいつをやろう」ガサガサ

美希「あ! いちごババロア!」

真美「兄ちゃんって結構甘いよねぇ~」モグモグ

P「うへへ先にシャワー浴びてくるわ」

真美「あ、うん。でも伸びちゃわない?」

P「伸びるとたくさん食べれるじゃん」

真美「あー」

バタン

ガチャ

美希「あれ? 随分早いって……」

貴音「全く……もう10人分くらいよろしいではありませんか」ブツブツ

真美「おやおや。どうやらお姫ちんはご機嫌が悪いようですぜ」

美希「どうしたの?」

貴音「らぁめんを10杯完食するとお題がかからない上に金一封をもらえるちゃれんじをしてきました」

真美「ほうほうそれで?」

貴音「30杯目で追い出されました」

美希「金一封は?」

貴音「……」フルフル

美希「なんだろ? ミキどっちが悪いのかわからないの」

貴音「とても許しがたきことを経験しました」ズルズル

真美「あ、そのカップ麺兄ちゃんの……」

貴音「……」ズルズル

真美「あーもう真美知~らないっと」

美希「貴音が帰ってくる前に食べちゃえばよかったのにね」

貴音「……少し伸びてましたが……まあ、美味でした」フキフキ

ガチャ

P「うい~……あっ(察し)」

真美「残念だったね」

P「うん……あれだろ美希……響は俺の布団だろ?」

美希「!? お兄さんって超能力者?」

P「大体わかってたよ」

貴音「あなた様は本当にお人よしですね」

終末のオーディション

P「このオーディションは春香たちには最難関だと言われる『歌ウンジャTOWN』だ。頑張れよ」

春香「ライバルはいますか?」

P「竜宮小町」

真「え?」

律子「どうも」

春香「なんで竜宮が!?」

P「そもそも竜宮とランクは大して変わらん。以上」

伊織「言っとくけど負けないから」

P「お手柔らかに」

真「じゃあ頑張るしかありませんね」

P「勝てば夏休みをやる」

春香「!?」

真「ほっ本当ですか!?」

P「ああ。俺も休みたい」

春香「よし……じゃあここはプロデューサーさんの休暇のために頑張ります!」

律子「それじゃあお互いテレビに出られるよう頑張りましょう」

あずさ「覚悟してくださいね」

亜美「泣いちゃっても知らないかんね!」

春香「こっちだって負けないから!」

P「と、思うじゃん」

春香「プロデューサーさんは勝つ気あるんですか?」

P「いいか。ポイントは相手が無名でこっちは春香が少し知名度あることだ」

真「ボクは?」

P「無名だけど……春香よりもダンスが光ってるから『おっ!』ってなる」

P「春香は釘宮スライドをやること。以上」

春香「わかりました!」

真「曲はなんですか?」

P「ジェラシーだな。真ならいける」

真「任せて下さいよ!」



高木「合格おめでとう。テレビ見ていたよ」

P「ハハハ。まあ、あのオーディションくらい合格してもらわないとね」

高木「うむ。まあそうだけど……じっくりでも良いんだよ」

P「ライバルがフェアリーに竜宮でとてもじゃないですけどのんびりできませんから……」

律子「その割には結構ギリギリだった気がしますけど……」

P「んなわけないだろ」

高木「おお、律子君もおめでとう」

律子「ありがとうございます」

高木「しかし、合格枠が二つのオーディションにわがプロダクションが独占してしまうとは……なんだか申し訳ないよ」

P「いや、それはもっと上のランクになってから言いましょうよ」

律子「同意です。低ランクのオーディション独占してもあんまりうれしくありません」

高木「相変わらず律子君は自分に厳しいね」

P「そうですね社長、春香を今月中にDにしますからそれまでにはトレーナーを雇ってください」

高木「可能なのかね?」

P「たぶん! 頑張ります」

律子「なら、竜宮もDにして見せます」

高木「……どちらもアイドル達に無理だけはさせないようにな」

P「はい」

律子「大丈夫です」

夜・家

P「イッヤホォオオオオオオオオオ!!! 夏休み確保だぜぇえええええええええ」

真美「おっ! やるじゃん」

P「あ、そうそう。テレビ見た?」

真美「見てたよ→はるるんテレビで頑張ってたじゃん」

P「まーな。ってもまだEアイドルだからあんまり自慢出来んけど……」

真美「あと……亜美もテレビ出てたのはちょっちうらやましかったかな」

P「あーどうする?」

真美「良いよ。なんか大変そうだし……まだ……ね」

P「ウィ」

真美「そんなことより、久々に兄ちゃんのためにご飯作ったんだYO!」

P「流石、追加で後片付けもしてくれたら俺はめちゃくちゃ嬉しい」

真美「いや~照れますなあ~」

P「褒めてないからな」

真美「おっと待ちな! 手洗いってもんがあるぜ」

P「あ、すまん」

・・・・・・・・・・・

P「……春香たちのソーシャルゲーム?」

真美「そそ。真美はアイデアマンっしょ~」

P「人気ない頃からソーシャルゲームって金ないし……」

真美「バカにしないでよ!」ドンッ

P「!?」ビクッ

真美「はるるんの番組見終わってからチャンネル替えたらミキミキ達が超人気番組に出てたんだよ! そんな甘い考えじゃ絶対勝てないって!!」

P「……そ、そうか。大手番組になぁ……」フゥ

真美「だーかーら、ここは真美の言葉を信じて三角してみてよ!」

P「企画ねぇ……ソシャゲに強そうな人……いたっけなぁ?」

P「……」

P「……」

P「……」

小鳥『ぴよ』

P「いた」

小鳥『え』

P「よし、真美よ。やってみるわ! 春香たちのソシャゲ計画!」

真美「おーさっすが!」

P「まあ、最初はいまいちだけどだんだんヒットしたらすごくなりそうだけどな」

真美「よし! じゃあ今日はこれで勝負しよーぜ!」

P「ほう……マリカーか。先に謝っておいた方が良いぞ」

真美「それは兄ちゃんの方っしょ→負けた方がピンポンダッシュね」

P「それはイカン。買い出しな」

真美「ふぅ」

P「で、真美よ。本当に良いのか?」

真美「え? 何言ってんの? 兄ちゃんの方じゃない?」

P「ハァ? 泣いても知らねーからな」

次の日

春香「プロデューサーさんが小鳥さんに土下座してる」

真「なにやってるんですかプロデューサー」

P「…………いや、ただの土下座だよ」

小鳥「そんないきなり言われても……」

真「そう言いながら小鳥さんの絶対領域見ようとしてるんじゃないんですか?」

小鳥「そっそうなんですか!? あ、でもプロデューササンサニナラ……」ゴニョゴニョ

P「実はな……お前たちをソシャゲデビューしてみないかって話してたの」

春香「ソシャゲ?」

真「もしかしてソーシャルゲームってやつですか?」

P「うん。まあヒットしないと思うけど知名度アップのために」

真「へぇ~ボクがソーシャルゲームに……って人気出るんですか?」

P「今言っただろ。知名度アップ目当て」

春香「でもいきなりどうして……」

P「昨日さ、春香たちの番組見たんだよ。そのあとお前たちの敵であろうフェアリーの番組がやってた。しかも超人気番組。どうよ?」

P「正面からじゃ無理だけどこういった違った方面からでも攻めていけるんじゃないかと思ってな」

小鳥「プロデューサーさんは私の絶対領域が見たいって本当ですか!?」

P「どう思う?」

春香「……悪くはないと思いますけど……悪用とかストーカーが怖いです」

真「ボクも同感です。それにやっぱりヒットしないと思いますよ」

P「そうか。わかった。じゃあ普通に営業してちまちま知名度を上げていこうな」

春香「もちろんですよ!」

真「そうですね! 頑張りましょう!」

小鳥「プロデューサーさん! 見たいんですか?」

P「遠慮します。おばさん臭そうなベージュ色な気がします」

春香「プロデューサーさんさすがにそれ失礼ですよ」

真「そうですよ」

P「……そうだな。反省。よし、営業に行くぞ!」

スタスタ

小鳥「」

>>251

夜・家

P「ってことで辞めた」

真美「そうなの? まーはるるん達がそーゆーならちかたないよね」

P「そうそう。ちかたないのよね」

真美「で、今日は何して遊ぶ?」

P「そうだな。宿題っていうゲームを真美が持ってるよな? やろうか」

真美「うあーそんなの真美が持ってるわけないっしょ→」

P「早めに終わらせないと夏休みはないと思え」

真美「う…で、でもまだ夏休み前だから宿題はまだまだ先だよ」

P「……そうだな」

真美「だーかーら兄ちゃんは今日も真美と遊べて幸せだね~」

P「あ、悪い。今日はバイト」

真美「うあうあ~タイミング悪いね→」

P「すまんすまん。でも行かないと。すまんな。だから、誰にも家に入れないでおとなしくしててくれ」

真美「わかった。お土産だけよろぴくー」

P「ちゃんと寝てろよー」

真美「でーじょーぶYO!」

P「そうか。それじゃ」ガチャ

バタン

次の週

P「そろそろ時期は夏だな」

春香「こんにちうわあああああああああ」ドン略

ダンッ

P「おい大丈夫か春香……ん? 四つん這いで着地したぞ」

春香「┌(┌ ^o^)┐ホモォ」

P「えっ」

春香「いててて……死ぬところでした」テヘペロ

P「なっ?」

春香「どうかしたました? というか受け止めて欲しかったなー」

P「あ、ああ。……すまん」

春香「もう…」

P「…………けがはしてないか? 体は大事にしろよ」

春香「はーい。それで真はまだですか?」

P「いや、さっきコンビニに少女漫画買いに言ったよ」

春香「へぇ~。で、今日は?」

P「普段通りレッスンで週末は営業。で、月末に更にランクアップで春香たちにはDランクになってもらう」

春香「……どうしたんですか?」

P「何が?」

春香「今までのプロデューサーさんじゃないような気がしまして……」

P「んなもん決まってるだろ!」

春香「やっと私のことを……」

P「今頑張って夏休み楽しもう!」

春香「……と、いうことはどこかに連れて行ってくれるんですか!?」

P「ハハハ。何言ってんだ!」

春香「じゃ、じゃあ夏フェスに!?」

P「行きたきゃひとりで行け」

春香「えっ」

P「俺の夏休みはもう予定が入っているんだ」

春香「……そうなんですか…」

P「ってもまあ4日だけの夏休みなんだけど」

春香「……それ夏休みなんですか? お盆とかじゃないんですか?」

P「……それで帰りたい」

春香「ここってブラックですね」

P「毎日小鳥さんいる時点でわかるだろ」

春香「私毎日来てませんし……」

P「……あ、そう」

春香「はい…」

ガチャ

真「戻りました!」

P「……」

春香「……」

真「えっ? なにこのお通夜会場は!?」

P「……これからのことをな春香と少し……」

春香「そうです。真、プロデューサーさんはお疲れだからゆっくり休ませてあげて」

真「え? まあ、まあ確かにいつものように死にかけてますからね」

P「いや、俺も夜バイトしてるのが原因なんだけどな」

真「大変ですね」

P「だって社長お金にうるさいんだもん」

春香「……確かに」

P「さて、そろそろ行こうか」

春香「はーい」

真「よし、今日も春香のダンスを見ればいいんですか?」

P「トレーナーさんを雇ってくれたからトレーナーさんの指示通りね。俺はその間週末の営業先を確保しておく」

春香「どんどん設備が良くなっていきますね」

P「ああ。うれしいよね。じゃあ行くぞー」

夜・家

P「真美は今日いないのか……珍しいのか」

P「久々の1人だ……落ち着けるやら寂しいやら」

P「いかんいかん。誰もいないのにブツブツと……」

P「……番長も1人だったときはこんなテンションだったのかなぁ」

P「いや、でも誰か来るとそれはそれでめんどくさいし……今日は早く寝よう」

ガチャリ

響「はいさーい」

P「お、響だけか?」

響「うん。いつも一緒じゃないよ」

P「そうなのか? まー確かに貴音はゲーセン苦手そうだもんな」

響「んーそれもあるけど」

P「ん? 別の理由でもあるのか?」

響「前に行ったときに絡まれちゃって……慌てて貴音と逃げて……」

P「で、今は1人で行ってますと?」

響「たまに美希と行く」

P「ああ、そう。まあともあれゆっくりしてけよ。今日は真美いないけど」

響「珍しいね」

P「たまーに帰るんだよ。あ、響たちには真美のこと話したっけ?」

響「聞いてないぞ。貴音が前の時ははぐらかされたって言ってた」

P「あー……でもこれ真美に許可なしで言っていいのかわからん」

響「うがー! じゃあにぃにとあんな仲良しになったの?」

P「……これはいいか。真美と初対面はお隣挨拶ってことよ。当時俺は大学生で部屋でゲームしてたわけ」

響「……にぃに…」

P「あ? 勘違いすんじゃねーぞ! そん時はたまたま予定なかっただけだかな! 嘘じゃねーからな!!」

響「別にそこまで言ってないぞ」

P「……で、お隣挨拶に来たわけよ。ここってアパートじゃん。だからあいさつにきましたーってわけ」

響「ふんふん。あ、食べていい?」

P「美希のだけどいいよ」

響「それで」モグモグ

P「そん時やってたのがポケモンよ。で、DS持ちながら出ると挨拶されるじゃん。こっちも挨拶返す。すると真美が何やってるのーって聞いてきたんだよ」

響「そこから?」

P「そ。今の真美はめちゃくちゃつえーけど当時は俺の方が強くてな」

響「え? じゃあにぃに部屋にこもって……」

P「ちげーよ! ちゃんとサークルにバイトしてたわ! で、その時は予定なかったからで」

響「はいさい。その話はやめやめ」

P「響から振ってきたんだろうが」

響「それで! なんであんな風にほぼ同棲みたいな感じになったんだ?」

P「ポケモンふるぼっこしてそこから悔しいからまた来たわけ」

響「え? じゃあ真美泣かせたって事?」

P「……だってさ真美は絶対勝てないねって挑発するのよ」

響「えっ? そんなやっすい挑発に……」

P「……確かに真美の手持ちは強いポケモンがたくさんだった」

響「よくわからないけどちょっと教えてよ。ミュウツーとルギアだっけ? それくらいなら知ってるぞ」

P「確かカイオーガを軸にしたパーティだった気がする」

響「えっかいおーが?」

P「ああ。カイオーガ、パルキア、ボルトロス、ディアルガ、アルセウス、ドクロッグだっけな」

響「……全然わからないぞ」

P「警戒した順番はカイオーガ。次にアルセウス、ボルトロス、パルキアと続くな」

響「いや語らなくてもいいよ」

P「カイオーガはスカーフしおふき。で、アルセウスはタイプがわからん。ボルトロスは電磁波によるクソゲー」

響「?????」

P「……あ、ああ。すまん。まあそんなわけでガチガチに組んだんだけど……どうやら真美は組めば勝てると勘違いしてたようで」

響「え?」

P「アイドルと考えるなら俺は961プロみたいな感じだと思う」

響「どういうこと?」

P「真美のパーティは元も強い。けど育て方がめちゃくちゃってこと」

P「逆に俺は元があれでもちゃんと育ててやったから勝てたってことかな」

響「ふーん。面白いこと言うね」

P「だから悪いが放任主義にされてるフェアリーに負けるつもりはないな」

響「へー。でもさ、今はアイドルの我那覇響じゃなくて普通の我那覇響として遊びに来てるから」

P「あ、すまんな。で、どうする? 普段は真美とゲームやって過ごしてるんだけど」

響「じゃあさ! 自分がお金出すからカラオケ行こうよ!」

P「は?」

響「歌がすごい上手いってよく真美が言ってるからホントどうかこの耳で確かめてみる」

P「なるほどね。タイマンで?」

響「もんだいあるの?」

P「不意に真美来たら困るくらい」

響「こんな時間からでも来るのか?」

P「お隣さんだからな。それに合鍵持ってるし」

響「じゃあ書置きでいいじゃん」

P「そうだな。まあ、来てた時ご機嫌取りに帰りにゼリーでも買ってくか」

響「真美に甘いんだな」

P「そんなじゃないやい」

――――――
―――――
――――
―――
――



響「……また負けた…」←92点

P「悪いな。カラオケの採点バトルは負けたことがないし、全国ランキングのトップ10に入ってる曲だってある」←97点

響「うがー! もう一回だぞ!」

P「歌いすぎて声嗄らすなよ。明日もレッスンとかあるんだろ」

響「まだまだこれからさー! 完璧じゃないけど一回は勝って見せるぞ!」

P「……飲み物頼んでいいですか?」

響「ドリンクバーにしたじゃん」

P「あ、そうだったな。何か飲むか?」

響「じゃあお任せで」

P「はいよ……何か食べ物頼んでいいですか?」

響「じゃあ自分が頼んでおくぞ」

P「ありがとうございます響様!」

響「いや、そこまで……」

P「まだまだ戦えるぜ!」

響「……あ」

P「どうした?」

響「……財布にお金なかった」

P「えっ」

響「ペットのえさ代で空っぽだった」ニカッ

P「」

響「ごっごめん」

P「……食べ物は頼まなくていいからな」

響「うん」

P「よし、フリータイムだしドリンクバーで過ごすからな」

響「なんか歌う気が……」

P「バッキャロウ! じゃあ美希呼ぶか。そうすれば歌う気出るだろ」

響「でもにぃにのお金……」

P「何、普段から諭吉先生5人連れさせてもらってるからな。だから大丈夫」

響「そうなの?」

P「だから美希呼んでこい! あと、食べ物頼んどけ!」

響「わ、わかった」

・・・・・・・・

美希「ぐぬぬぬ……お兄さん本当に上手かったの」←95点

P「残念だったな。はい、美希は3回まわってワンな」←100点

響「こうなったらデュエットで勝負するぞ!」←94点

美希「わん!」

P「ポテトうめー!」モグモグ

響「よーしじゃあこれでいいね」

美希「ミキその曲嫌いだからこっちがいいの」

響「そっちはソロ曲だって」

美希「じゃあこれ」

響「それもソロ」

P「BINBIN MACHOで~ GANGANいっとけ!」

響「じゃあこれで決まり」

美希「それミキ知らないのこれで」

P「くたばってばっかい~んな!!!」

美希「あ! もうお兄さんが歌い終わっちゃったの!」

響「途中自分達普通に聴いてたしね」

P「……あ94点か。しくったな。あれで94点とか思ってるやつが良そうだけど気にしないでおこう」

美希「これは勝てると思うの!」

響「じゃあこれだな!」

美希「……英語だけど響大丈夫なの?」

響「たぶん……アドリブでなんとかなるさー」

P「で、どうするよ? 勝てるの?」ゴクゴク

美希「これでいいんじゃない?」

響「これか。確かに2人でも大丈夫だね」

P「……ほう。アジアの純真か。ま、これなら勝てるな。顔大丈夫か?」モグモグ

美希「響」

響「なに?」

美希「今更だけど言うことがあるの」

響「奇遇だな。自分もあるぞ」

美希「ミキ、この曲聴いたことあるけど歌ったことはないの」

響「自分も」

P「もうすぐ歌い出しだぞ」

響「あ」

・・・・・・・・

P「……やーい81点だー!!」

美希「ぐぬぬぬ」

響「ぬぬぬ」

P「ま、ボイスレッスン頑張れや」

美希「あーもう! やっぱりソロとミキの曲があれば絶対勝てると思うの!」

P「はいはい。それまで期待してるわ」

次の日

P「ZZZ」

小鳥「なんで朝から寝てるんですか?」

律子「朝までカラオケ行ってたみたいですよ」

小鳥「裏山死刑」

律子「まー私みたいに昼間は事務所で夜はバイトしてるみたいですし、仕方がないんじゃないんですか?」

小鳥「そうなんですか……しっかし……プロデューサーさんの寝顔……んんっ!」ビクンッ

小鳥「はぁ…はぁ…」ガクン

律子「!?」

小鳥「ふぅ……」

律子「……飢え過ぎ笑えない」

小鳥「すみません。すぐに換気しますね」

律子「……はい」

午後

P「……さて、眠気もさっぱりしたし、レッスン行くか」

春香「久々の登場な気がしますけど」

真「なんか声おかしくないですか?」

P「声が枯れる3歩前」

春香「気を付けてくださいね」

P「わかってるよ」

夜・家

春香「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!!」ドカッ ε=夜・家

P「なんだよ? 良いだろてか今自ら逃げなかった?」

真「何言ってるんですか? そんなことよりもボク達の出番これだけですか?」

P「十分じゃん」

春香「いやいや! たまには営業のこともやりましょうよ!」

P「……ってもどこ行きたい? デパートの屋上くらいしかないけど」

春香「そこでいいです」

P「っても明日だぞ」

真「え?」

P「だって夜なんか営業の依頼ロクなの来ないし、今日だと最低でも昼前にはデパート言ってないとダメだし」

小鳥(来ないなら探してこないと……)

春香「あ」

P「そーゆーこと。ま、今回はおとなしくレッスンってことよ」

真「悔しいですけどそうなっちゃうんですかねぇ」

P「それしかないっての。じゃあ行って来い!」

春香「はい! って送ってってくださいよ」

P「あ、すまん。じゃあ会社用の車に乗ってくれ」

真「はーい」

P「送ったら次は週末だな……デパートの営業頼んでみるわ」

春香「ありがとうございますプロデューサーさん」

P「俺も車欲しいなぁ」

真「え? 持ってないんですか?」ガチャ

P「ないよ。都会だと電車が基本だからいらないだろ。だーかーら維持費とかとても払えないのよ」

春香「じゃあ私の家に近くに越してきたらいいじゃないですか!」バタン

P「片道2時間とか勘弁よ」ガチャ

真「だから毎日ママチャリで来てるんですか」

P「良いだろ。2人乗りも可能なんだぜ」

P「よーしのれー!」

春香「もう乗ってます」

P「早いよ。準備が良いな」

―――――
――――
―――
――


小鳥「もう8月ですよ」

P「そうですねぇ。早いもんだなぁ……時間が流れるのって」

小鳥「楽しい時間はあっという間ですからね」

律子「プロデューサー」

P「なんですか?」

律子「最近亜美が来ないんですけど何か知ってます? いえ、サボるというよりは何かしら用事みたいで……」

P「……いや、知らんな」

律子「本当ですか?」ジトー

P「ああ。確かに最近会ってないなぁ。毎回春香と真とレッスンやら営業やらで出かけているかもしれないけど」

律子「う~ん。早く復帰してもらわないといけないのに、なにやってるのかしら?」

小鳥「そう言えば亜美ちゃんのお父さんから電話でしばらく来れないと電話が……」

律子「言うの遅すぎないですかね」

小鳥「反省してまーす」

律子「社長に給料5割カットと言ってまいります」

小鳥「……すみませんでした」

P(そーいや真美も最近来てないし……なんなんだろうな)

夜・家

真美「おっかえり~」

P「おや、てっきり家の方に帰ったかと思ったよ」

真美「んっふっふ~兄ちゃんは真美がいない間寂しかったっしょ→」

P「みんな心配してたんだぞー」

真美「ごめんよ→ちょっち家の揉み事があってさ→」

P「揉め事な。で、その揉め事は解決したのか?」

真美「もうちょいかかりそう。あ、でも海は行けるよー」

P「じゃないと困る。海に行けないと金もったいないし」

真美「そこはひびきんたちと行って来たら?」

P「バレたら社会的抹殺されるのが俺。真美がいると少しましに思えてくる」

真美「いや、それはどうかと思うけど」

P「良いんだよ。飯は?」

真美「食べに行こうYO!」

P「……ああ。良いぜ」

・・・・・・・・・・・

貴音「本日はわたくしをお誘いいただき誠にありがとうございます」ニコニコ

P「……呼んだ?」

真美「真美呼んでないけど」

貴音「これをみっつ」

店員「はーい」

P「待て! せめて二つだ」

貴音「……いけずですね」

真美「いけずだね」

P「真美は食いきれないだろ」

真美「わかんないよ→真美なら食べきれちゃうかもよー」

P「無理だね。それに今使いこんじゃうと海行っても美味しいもの食えないっしょ→」

貴音「ふふふ。今のはわたくしにもわかりました。へたくそ」

P「ぐああああっ!!!」グサッ

真美「にいちゃーん!!」

店員「お待たせしました。雨の日スペシャル肉丼」ドンッ

貴音「ほう」

真美「」

P「……ほれ、食ってみい」

真美「む、無理だよぉ」

P「だーから言っただろ。真美は俺と一緒にこれ食い切ることな。これ一杯3000円だし」

真美「そんなにするのー!!」

貴音「ぎるてぃっ!」

P「シャラァァァップ! 勝手に注文するからこうなるの? わかる? それに貴音の分は1人で行けるだろ」

貴音「……ぶれすけあの用意を」モグモグ

P「帰りにコンビニ寄ろうな。てか知ってるのビックリ」

真美「……」パクパク

真美「……ご飯が見えない」

P「そういうどんぶりなんだよ」ガツガツ

貴音「これは! なんと!」パクパク

真美「うー真美もうお腹いっぱい」

P「はえーよ!!!」パクリ

貴音「ごちそうさまでした」

P「お前も早いなおい!」

次の週

P「じゃお疲れ様です」

小鳥「あの、何しに来たんですか?」

P「明日から俺は息抜きの夏休みなわけで」

小鳥「良いなぁ」

律子「は?」

P「なんだよ?」

律子「いえ、別に……」

P「その準備というわけです。これでよし」

律子「裏山」

P「じゃ社長の許可は取ってあるし、会社の車借りてきます。おつー」ガチャ

小鳥「私もおつー」

律子「私もおつー」

バタン

ガチャ

高木「おはよう」

シーン

高木「」

夜・家

P「良いか。真美はともかくそっちは人気アイドルだから出来るだけ派手な露出は控えることな」

響「任せるんだ! 自分、完璧だからな!」

P「で、行くのはうちの会社の車」

真美「勝手に借りて良かったんでしょうかね?」

美希「えーあれ狭くない」

P「うっさい。で、お前ら後ろで真美は助手席な」

貴音「しかし、午前中はずっと車の中ですか?」

P「は? 今から行くに決まってんだろ。海はお前たちだけで泳いどいで。さて、荷物を車に入れろー」

響「い、今から?」

P「ああ。午前中から泳ぐにはそれしかないし、車の中で寝てけ」

真美「だから兄ちゃん寝てたんだ。てっきりクビになってふて寝してたかと思ったよー」

P「ばーろー」

美希「ミキは窓側が良いの!」

響「自分も窓側が良い!」

真美「……兄ちゃんナイスちょいすだね」

P「……貴音さん。大丈夫ですか?」

貴音「……いえ、あなた様が事故を起こさないようお祈りでもしておりましょう」

P「さて、ブラック噛んでるし行くぞ!」

真美「おー!」

車内

美希「むむむやっぱり狭いの!」

P「我慢しろ! 行きたいって言ったのはお前らなんだぞ」

響「窓開けていい? 暑い」

P「高速使わないけど、エアコン入れるときいうからその時閉めろよ」

響「え? 使わないの?」

P「使うと朝までギューギュー車の中でお泊りよ。のんびり俺が事故らないように眠気と戦いながら下道を通って行くことで朝方に着く予定」

貴音「お手洗いは?」

P「コンビニに止まるから言えよ」

響「うん? これ手動式だ」グルグル

P「そーだよ。唯一の救いがATってことよ」

真美「んー兄ちゃん寝にくいよー」

P「美希を見習え」

真美「え」

美希「ZZZ」

真美「……さすがミキミキ」

響「なんか音楽流してほしいぞ」

P「じゃあ最近ゲームやってたペルソナ4な」

真美「兄ちゃんスッテマ~!」

P「アニメのED好きなんだよ!」

貴音「……狭い」

P「ところで響、ペットは?」

響「あー事務所に預けてきた」

961プロダクション

ゴゴゴ

黒井「ぬわーーーーー!!!!」


車内

P「そかそか。じゃあ社長にお土産買ってってやれよ」

響「もちろんさー。あ、ちゃんとにぃにと行くことは伏せておいたから」

P「たりめーよ」

深夜

貴音「あの…」

P「え? どうした?」

貴音「わたくしも少し外を眺めたいのですが……」

P「え? 後ろから見れない?」

貴音「はい。難しいです。」

P「えーかと言って響に美希を起こすわけにはいかないだろ」

貴音「わかっております。なので、少しの間後ろ。出来ればその鏡も見ないでほしいのですが……」

P「バックミラーか。まあ、いいよ。車も少ないし」

貴音「感謝します。では……」ゴソゴソ
ゴソゴソガササドゴッドカドカナノナノバキッウギャーポイ

P「な、何やってんのよ?」

貴音「ふぅ。もうよろしいですよ」

P「あ、そう」
P(美希と響がちゅーしてる)

貴音「今宵の月は綺麗なことで何よりです」

P「あ、そう。いい加減寝てとけよ。こっちは明日寝るけど」

貴音「そんなあなた様にわたくしからの贈り物です」つドリンク

P「なにこれ?」

貴音「数時間前に寄ったお店で真美と選びました」

P「…………赤だな」

貴音「これを飲んでください」

P「えっと……ウコンの力……今じゃねーよ!!!」

貴音「なんと!?」

P「今はリポDの方が欲しいよ」

貴音「ないです」キッパリ

P「え? あ、うん。そうなのね。怒鳴ってすまんな」

貴音「3人が寝ていますのでくれぐれも起こさないように」

P「わかってますよ。だから俺は午前中寝てんの」

次の日・午前中

真美「海だYO!」

美希「海なのー!」

響「へへーん自分が一番乗りー!」ザパーン

美希「ミキも行くのー!」

真美「あっ! 待ってよ→」

P「なんで俺まで……てか撤退したのかよ。期待してきたのにごらんの有様だよ!」

貴音「保護者」ボソッ

P「なんか言った?」

貴音「いえ。わたくしも真美達のところに行ってきます」タタタ

P「……荷物番で助かったけど、眠いんすけどホント。海っていいなー」

P「海定番のチャラ男ナンパは勘弁してくださいよ~マジで」

P「というか平日だからかもしれないけど人いなすぎ。夏休みだよ」

P「……隣のビーチの方が混んでるでござる。まあいいんだけどね」

P「てか、俺泳いでないじゃん。目的が本末転倒しとる……はぁ…」

・・・・・・・・・・・・・・・・

美希「お兄さんもうお昼なの」ユサユサ

響「起きてー!」ユサユサ

真美「濡れタオルを口に……」

P「まてい!」ガバッ

貴音「お腹がすきました」

P「あー……そうだったね。いったん着替えて店に行こうか」

貴音「……」

バシンッ

P「ってえええええ」

貴音「わたくしはここで焼きそば食べたいのです」

P「……あーそう。はいよ。行って来いよ」ベリベリスッ

響「う……にぃに言ったよね」

美希「その財布はないの」

真美「ってさ」

P「うるせーな。マジックテープ財布はマジ使いやすいんだぞ!」

貴音「そんなことよりも早く焼きそばを! 荷物はわたくしが見ております」

真美「真美もみてるよ」

響「自分も」

美希「ミキも」

P「ただのパシリじゃねーか!! まあいいや。身体がなまっちまうし」

響「あと追加でジュースとかき氷」

美希「ミキはおにぎり」

貴音「かっぷらぁめん」

真美「もろこし」

P「もってこれませーん」

・・・・・・・・・・・・

美希「お兄さん、ミキ思ったんだけどね」

P「どしたの?」

美希「こ~んな美少女に囲まれてるし、聞きたいんだけど」

美希「お兄さん誰が好き?」

P「は?」

美希「この四人の中で誰が一番好きなのか聞いてるの。ミキだったらうれしいかも。あはっ☆」

P「ふむ」

真美「まー真美が一番で決まってるかもね」

響「気になるぞ」

貴音「……」ズルズル

P「…………」ジー

真美「ん?」チマーン

美希「?」ボイン

響「?」ボイーン

貴音「?」バーン

P「貴音!」

響「バカー!!」ドゴッ

P「ぐああああ!! なぜ……わかった…」

真美「目つきがねぇ」

美希「ミキはまだまだ大きくなると思うの」

貴音「……あ、おつゆしかもう……」スカッスカッ

P「てててててて……じゃあ本音で言うなら……」

1.そりゃ真美っしょ→
2.美希なの
3.響だぞ
4.……貴音
5.ハーレムが良い→1レスで終了します
6.……○○!!←765アイドル限定で→1レスで終了します


↓×1でお願いします

P「そりゃ真美っしょ→」

真美「え、えへへ。ありがと…」モジモジ

美希「ああ…」

響「やっぱり変態ロリコンプロデューサーだったぞ」

貴音「つまんね」

P「……それはともかく、人増えてきたけど大丈夫か? カメラで撮られたら俺死ぬけど」

美希「んーミキ達まだDランクアイドルだし……そこまで有名ってわけじゃないの」

P「まだDかよ!」

響「でも週末にはCに上がる予定だけどね」

P「強すぎワロタ」

真美「兄ちゃん、どんくらい人気なの?」

P「ま、簡単に言うと10万人ファンがいると言えばわかりやすいな」

真美「へぇ~。んじゃあ見つかったらヤバくね?」

P「フラグを立てるなよ」

貴音「あの、もう少し海に……」

P「あー行ってらっしゃい。ナンパに気を付けてな」

響「行かないの?」

P「荷物番よ。お前たちに任せるとそっちにチャラ男が回りそうだし」

美希「えーつまんない」ブーブー

P「ほれ、貴音がお待ちだぞ。行ってこいや」

美希「むー」

響「美希?」

美希「ふんっ! 後悔しても知らないの」

P「後悔してるわ!」

真美「せいやー!」バシャッ

貴音「反射!」バシャーン

真美「ぬわー!」

キャーキャーキャイキャイバシャバシャ

P「……うらやましい」

P「……城作るか」ザシュザシュ

P「やわらけーから漫画やアニメのように上手く出来ん」ペタペタ

さあああああ

P「はぁ? あの城とかアニメじゃ一瞬で出来てんじゃん」ペタペタ

P「うおらああああ」ザシュザシュ

さああああああああ

P「……いかん。擬音が人を刺してる音じゃないか」

P「まあ、いいわ。帰ってくるまでには富士山でも作っておっこう。世界遺産だしな」ペタペタ

ずざあああああ

P「スコップ欲しい」ペタペタ

ぼろっ

P「あああああああああ!! やっぱり起こってしまった!! 一気に崩れる現象が!」

P「はぁ…」

――――――
―――――
――――
―――
――

響「もう帰らない? 人も減ってきたぞ」

P「もうちょっとで富士山が出来るから待ってください」ペタペタ

美希「富士山というかドームみたいなの」

真美「なんつーかごめんよ。兄ちゃん……真美達がもっと強く誘っておけば……」グスッ

貴音「真美……仕方がないことです。時には辛いこともあります」ナデナデ

美希「ふんっ!」グシャ

P「ほぉわああああああああああああああああ!!!!!!」

美希「さっさと帰るの! 夜は花火だから買いに行く時間が必要なの!」

P「……ナントイウコトダ」

響「おーい手伝ってよー」ズルズル

響「あ、魂抜けてるから軽いからやっぱりいいや」

美希「う~ん。結局チャラチャラした男の人には遭遇しなかったね」

貴音「家族連れもわたくしたちのこと気づきませんでしたね」

響「カップルの男の人がたまに見てたよ」ズルズル

真美「それですぐに彼女に耳引っ張られてたよね→」

美希「なんだかユニークなお客さんが多かった気がするって感じ」

P「うん? あーすまん響」

響「起きた?」パッ

ドサッ

P「いでっ!」

響「あ、ゴメ……」

P「慣れた」

真美「兄ちゃんもそう思うでしょ?」

P「話が分からない」

貴音「独特の観光者が海水浴場に来ていたかということですね」

P「あー来てたなー」

響「例えば」

P「三人組の女の子達で、1人がすごく元気でうるさいんだよ。で、2人目がその正反対の控えめ的な……。で、三人目があれは本当に女の子なのかな? ちょっと怪しかった」

美希「あー確かにうるさかったの。耳障りだったの」

P「その保護者はどこかで見たことあるような感じだったけどわからんかった。それが一組目」

響「ほかにはほかには?」

P「三人組の男でさ、1人がチャオ☆とかいって……ナンパ男どもかと思ったけど、そいつら三人で遊んでたなー。2人目はなんか目立たないやつでさ。三人目は童貞臭かった」

真美「……それ兄ちゃんが言っちゃうんだ→」

P「シャラップ」

貴音「……思い出しました。美希、1人あなたのところに来たじゃありませんか」

美希「そうだっけ?」

響「う~ん……あっ! 確かに来てた来てた。見事に振ってそのまま波に飲まれて何所か行ったよね」

真美「そういや……こんな人いたよね」

響「どんな人?」

真美「なんか兄ちゃんくらいの人と女の人の2人組でさ」

美希「あ、もしかしてスカウトマン的な?」

貴音「その方々でしたか」

P「え? 俺寝てたか城作ってたかで知らんけど」

響「えっとね。男の人がこの暑いのにスーツ来て自分たちをスカウトしに来てたんだ」

美希「隣の女の人が呪文っぽいこと言ってたの」

P「呪文?」

○hihiro ○enkawa『1人出来たらスタドリ5本を100モバコイン。2人で来たら10本を500モバコイン。おそらく胸のでかい3人はフェアリーみたいですからその3人ならスタドリ10本に加えて前川みくちゃん(シーサイドキャット)が19%で出るかもしれないガチャチケを5000モバコイン。4人なら更に神崎蘭子ちゃん(シンデレラガール)が20%出るかもしれないガチャチケを10000モバコインです。頑張ってくださいね(本当は12%くらいだけど)』

P「…………」

貴音「言われた方は頑張っておりました」

響「すごかったよね。もう押し売りセールスみたいな。遭遇したことないけど」

美希「テレビショッピングなの」

真美「でもさ! 真美が外れって失礼しちゃうよね!」

P「……で、どうしたの?」

美希「海水かけたらなんか800モバコインですとか言われて払ってたよ」

P「誰が?」

貴音「殿方が」

P「誰に?」

響「女の人に」

P「怖すぎ」

・・・・・・・・・

宿

響「畳が気持ちい」ゴロゴロ

美希「おにぎりはまだなの!」

真美「ゲームしようぜ兄ちゃん!」

貴音「……」ゴロリ

P「……はい。……ええ、よろしくお願いします」

P「うぃ~。おし、もうちょいで飯だし、シャワーとか浴びてきたのか?」

美希「着いてから速攻で洗ったんだけど……」

P「あ、そうなの。サーセン。んじゃ、だらだらしてよう」

真美「んじゃあトランプだね」ガサガサ

貴音「……」ゴロッ

美希「あ、ミキもやる!」

響「にぃにもやるでしょ?」

P「は?」

真美「あーまーた始まったよ」

美希「え?」

P「辞めておくよ」

響「人数多いと楽しいぞ」

P「俺勝っちゃうからつまんないだろ」

美希「うわ」

真美「んじゃ配るよ→罰ゲームはジュース買ってくること」パッパッパッ

貴音「……」ゴロゴロ

響「んじゃ7ならべで」

貴音「……」ゴロゴロリ

美希「パスはシビアに2回までにするの」

貴音「……」ゴロゴロゴンッ

貴音「っぅ…」

P「んじゃ勝利者はドベの夕飯の好きなもの一品持ってくことOKな。ただし1位のみ」

貴音「!」ピクッ

真美「お姫ちんはやるぅー?」

貴音「やります!」

P「食い意地だな」

響「食い意地だぞ」

5分後

美希「ふざけんなの!!!」

美希「誰? 4持ってるの?」ギロリ

P「ぱーす。2パス目」ヘラヘラ

真美「んじゃここ」スッ

貴音「……」ゴロゴロ←1位

響「これだな」スッ

美希「……ぱ、ぱす」

P「はい美希ドベー!!」スッ

美希「ああああああ!!! お兄さんサイテーなの!!」

P「美しい勝利なんていらない」

真美「……でもさ、兄ちゃんミキミキに1人にジュース買いにいかせるのは危ないと思うよ」スッ

響「それ自分も思ってた」スッ

P「……結局そうなる?」スッ

真美「……パス」

響「ほい! 二着!」スッ

P「……パスで負けだけどセーフだ良かった」

真美「むむむ……あれ?」スッ

響「どうかしたのか?」

真美「兄ちゃんスペードの11持ってない?」

P「スペードの11? ないない。真美か響かと思ってたけどな。おかげで1213置けなくてな」

美希「スペードならえっとミキは10と3と8」

響「……自分は全部出せたからないよ。ほら」スッ

真美「真美もないよ」

P「……どこ行った?」

美希「……たぶん逃げたの」

P「行け!」

響「了解」ダッ

真美「んじゃーもしこれでお姫ちんが持ってなかったらこの積み木は誰のせい?」

P「罪は美希のせい」

美希「それは違うと思うな。あはっ☆」

響「はい犯人捕まえた」ズルズル

貴音「ワタクシハチガイマス」

真美「ちょっち失礼」ムニュッ

貴音「ふぁっ!」

P「おっ!」

美希「せー」

響「のっ!」

ドカッ

P「ですよねー」

ピシャッ

美希「貴音を調べる時間お兄さんには花火買ってきてほしいの。はいベリベリ財布」ポイ

P「……パシリかよ」

真美「兄ちゃん追加でジュースも!」

P「へいへーい」トボトボ

――――――
―――――
――――
―――
――


P「で、どうなった?」

真美「んとね。お尻ちんが犯人だった?」

P「ふーん……ん?」

真美「で、繰り上がりでひびきんがトップでミキミキがビリ一歩手前」モグモグ

P「で、犯人は?」パクリ

美希「貴音なら響に食べたかったもの食べられてショックでそこで寝込んでるの」パクパク

響「おいしかった」モグモグ

P「ショックの割には律儀に完食してるのが貴音だよね」

美希「ところでさ、お兄さんの趣味なのはわかるけど……」

P「ん?」

真美「なんで花火が癇癪玉と蛇花火しかないのさ」

P「楽しいぞ」

響「地味すぎるぞ。せっかくの海なのに……」

P「いやーだって誰もパーティー的な花火とかの注文なかったし……まだお店やってたから行ってくれば……はいよ」つ野口先生

響「ありがと。真美と美希は行かない?」

美希「いくいく。たぶん足りないと思うからミキ達が出さないとね」

真美「真美もこの日のためにひっそり貯めてたんだー」

響「よーしじゃあ行ってこようか? 場所は?」

P「駅に向かって歩けばあるよ」

美希「羨ましがっても土下座しないとやらせてあげないの」

P「たぶんするわ」

真美「プライドない兄ちゃんでごめんよ~」

響「いつものことじゃん」

美希「ミキ、そんなお兄さんでも応援してるの」

P「何をだよ」

真美「くれぐれもお姫ちんにちょっかいかけちゃノーだぜ!」ビシッ

P「ああ。なんか起こしたら夕飯が奪われそう」

響「……確かに」

P「だろ。ほんじゃ行ってらっしゃい。気を付けてな」フリフリ

響「うん。行ってくるぞ」

P「……」モグモグ

P「……うっめ」

夜・浜辺

P「てことでやってきました! 夜の浜辺です」

真美「おー!」

P「風が強いけど海は良いねやっぱり」

響「水切りしたいぞ」

P「すればいいんじゃね。じゃ、飽きるまで自由行動。あんまり遠くに行かないこと」

美希「くらえなのっ!」スッジジジ

P「ちょっ! 打ち上げを持つとか」

美希「発射!」バシュ

P「狙い俺かよ! あぶねーって!!」

響「貴音が良いって言ってるけどー!」

P「あほかー!!!」

貴音「……」スッジジジ

P「え? 今度は何?」

キュイイイイイインパァンッ

P「うおっ! って海か。ならいいか」

真美「よっ」シュッバシャバシャ

P「平和だな。美希以外」

P「さーて、怒られませんように」

P「……癇癪玉どうすっか?」

――――――
―――――
――――
―――
――

宿

P「んじゃお前たちは4人ここな」

真美「え? 兄ちゃんはどうするの?」

P「車の中。触ったとかで冤罪くらいそうだし」

響「別ににぃになら気にしないけど」

美希「そうなの。お兄さん明日腰痛になってそう」

P「なーに慣れてないけどレディファーストよ。ほんじゃな」

貴音「あなた様!」

P「なにさ?」

貴音「本当に?」

P「良いよ。だからってこっち来るなよ。つーか昨日は車で寝たんだから今日はのんびり足伸ばして寝ろよ。じゃおやすみ」

真美「お、おやすみ」

響「なんかにぃにに負担賭けすぎてる気がする」

美希「ところでお兄さんのことなんでにぃになの?」

真美「真美もそれ気になってた」

響「んー呼び方がプロデューサーだと961プロのプロデューサーだけどさ、にぃには765じゃん。だからえーっと……にぃににしたの!」

貴音「あ」

美希「どうかしたの?」

貴音「いえ、なんでもありません。わたくしはもう寝ます。おやすみなさい」

真美「おやすみー。じゃあ真美も寝るー」

美希「あふぅ。ミキ今日はお昼寝してないからすごく眠かったの。おやすZZZ」

響「みんなはやいぞ……自分も寝よ」

車の中

P「……はぁ。さて、仕事はやりにくいけど一応ノーパソあるから資料だけ作っておくか」

P「……だめだ。つかれてるからやーめた。遊びに来てるのに仕事するとテンプレストーリー的な展開になりそうだしな。とりあえず、貴音の食いキャラをなんとかしたいな」

P「寝よう」

1.なんやかんやって海は楽しかった→個別の話に入る
2.明日はスイカ買ってスイカ割りだっけな? →まだ共通の話

書き溜めが終了したんで次回がいつになるかわかりません
今回はお疲れさまということで
では
↓×1

一気に400レス以上お疲れ様でしたー

安価ならまだまだ2でお願いします

>>435
了解しました。書き溜めてきたんで投下
投下の度質落ちてるとか言わないでー

次の日の朝

響「暑くて窓開けて蚊に刺されまくりなうえに車の中で熱中症ぽい……」

真美「兄ちゃーん……やっぱり車は無理があったんだよー」パタパタ

美希「もっと団扇と冷えたものが必要なの」

響「ここのご主人に感謝しないと」

貴音「すいか……」ズーン

P「う~ん……」グッタリ

響「どうしてこうなるまで放っておいたのさ」

真美「っても真美達も朝のんびりご飯食べてた時っしょ→」

美希「ここ宿ってお兄さん言ってたけど民宿だし気づかせてくれたおばあちゃんに感謝なの」

貴音「すいか…」

真美「にいちゃーん……」グスッ

美希「今日はスイカ割りだっけど……」

響「にぃにがこの状態じゃ……海はまだしもあんまり楽しくないぞ」

真美「かと言っても兄ちゃんのことだから絶対遊び行って来いって言うと思うよ」

貴音「……限界です!」スッ

響「どこ行くの?」

貴音「ふふっ。殿方が仰っていた西瓜割は浜辺でやるものでしたね?」

美希「まーそれがテンプレみたいなものだし」

真美「え? どうするつもりなの?」

貴音「庭を借りてきます。代わりにわたくしの大事な西瓜を半分でよろしいと思うでしょう」

響「たったかねが!?」

美希「はっ、はは半分こするなんて……!?」

真美「マジありえないっしょ→!!!」

貴音「では行ってまいります」スタスタ

P「あ゛ーあ゛ー!!!」

美希「お兄さんどうしたの!?」

真美「兄ちゃん!?」

P「おわああっ!!」ガバッ

響「あ、起きた」

P「はぁーはぁー……へ? 車の中じゃ……」

真美「兄ちゃん!」ダキゥ

P「ぐふっ!」

美希「良かったの」

P「……あーなんとなくわかった。すまん。心配かけた」

響「で、大丈夫なの?」

P「……ぶっちゃけると今日は無理だ。お前たちだけでも遊んで来い」

真美「それはダメだって! 覇者は兄ちゃんだよ!」

P「主催者……な。せっかくの海だし……真美はともかく美希達はフェアリーがもっと夢位になったら無理だろ」

美希「そうだけど……海はフェスで来れると思うけどお兄さんや真美と一緒はいつでも来れるわけじゃないし」

響「そうそう。みんなで楽しまなきゃ……」

P「……そうかい。っても生憎俺は今までの疲労の蓄積がここにきて出てしまったし……たぶん今日はずっとこんな感じだから……自由行動で」

美希「と言ってもお兄さんいないんじゃいまいち盛り上がりがかけるの」

真美「う~ん」

P「わり……寝かせて……財布はあそこ…お休み…ぐぅZZZ」ゴロッ

真美「……ありゃりゃ~」

響「にぃによっぽど疲れがたまってたんだね」

美希「ミキも寝てよっかなー」ゴロッ

真美「真美も真似してみる」ゴロッ

響「じゃあ自分も」ゴロッ

美希「……」

真美「……」

響「……」

美希「……なんか気持ちいいの。セミの声は聞こえないけど」

響「日が強いし扇風機回って風鈴が鳴って空が青い」

真美「畳で寝っ転がるって気持ちいいね」

響「……夏だね」

美希「夏なの」

真美「……そういやお姫ちんはまだなの?」

響「たぶん、おばあちゃんと西瓜食べてる気がするぞ」

美希「貴音らしいの」

真美「……真美ももらってこよー」ガバッ

響「自分も行くぞー!!」ガバッ

美希「ミキもスイカ食べるのー!」ガバッ

P「ZZZ」

・・・・・・・・・・

貴音「……おや」

響「あれ? スイカは?」

貴音「これから割ろうと……そう、この棒でね」スッ

真美「おーさっすがお姫ちん!」

美希「でも割っていいの?」

貴音「了承は得ました。ではまずは響から」

響「え? 自分!?」

貴音「割った者が多く食べれる。わたくしは4番目で」

美希「……もしかして先にミキ達の力を横取りしようとしてるんじゃ……」

真美「まーひびきんが勢いつければ破裂は出来そうだよね」

響「それを言うなら亀裂だぞ。手ぬぐいは?」

貴音「手ぬぐい? なぜ?」

響「そりゃ目隠しがスイカ割りに基本だぞ。10回まわるはともかく……まあ、待っても楽勝だな。自分、完璧だからな!」

貴音「……」キョロキョロ

貴音「!」

貴音「……」テテテ

貴音「はぁ…これで代用しましょう」スッ

美希「……これって」

響「え?」

真美「あー! それ真美の水着!!」

貴音「大丈夫です。真美とわたくしは昨日洗いましたから。綺麗ですよ」

美希「みんなちゃんと洗ったの」

響「どうつければいいの?」

美希「こうじゃない?」グイグイ

貴音「……変態」ボソッ

真美「あれだよね? ちょうどひびきんの顔に真美の胸が当たってる感じだよね→」

響「…………」スタスタ

美希「さー響行くの! このなんとも味わえない感情をスイカにぶつけるの!!」

響「うがー!!! もうやけだ!!」ブンッ

ガッ

美希「……はずれなの」

響「土をえぐっちゃった」

貴音「次は真美ですよ」

真美「ひびきんどうだった? 真美の胸は?」

響「……いや、その…うん」

真美「うあうあ~その反応ひどすぎ~」

美希「よいしょ」グイグイ

真美「これだれの?」

貴音「はて? あれは……」

美希「……これ貴音の水着」

真美「……でっか。まあいいや借りる! 月のパワーをよぉ!!」スッ

響「あ、あの持ち方は!?」

美希「棒の重力が消えた!?」

貴音「……面白い」クスッ

真美「いや、すまんね。先に割っちゃうなんて」スタスタ

真美「特殊な力なんていらない! 己の力を棒に込めるだけで叩き割ることが出来る! てやあああああああああ!!」ブンッ

カシュッ

真美「っぅううう~」ジーン

美希「真美も響もダメダメなの。響はノーコン。真美は己の力だけ頼っちゃうからダメなの」

貴音「ではこれを」グイグイ

響「自分のか」

真美「しっかし水着を手ぬぐい替わりなんて周りからすれば婦女子だよね」

響「痴女だぞ」

美希「お兄さんが言ってたの。左手はそえるだけ」スタスタ

真美「真美思ったけどさ」

貴音「なんですか?」

真美「ひびきんはともかく真美もミキミキもよくあんなにあっさりとスイカの元までつけたよね」

貴音「面妖ですね」

美希「……」ブツブツ

響「なんかぶつぶつつぶやきながら歩いてるぞ」

美希「…………要するにミキの力がスイカより上回れば破壊できるのぉおおおおおおおおお!!」ブンッ

ガッ

響「美希もだめだなー土えぐってるぞー」

美希「あふぅ…力んじゃったの。あはっ☆」

貴音「……まったく……期待したわたくしが愚か者でした」

真美「よいしょ」グイグイ

美希「ミキの水着……貴音の髪が多くてはちぎれそうなの」

響「また買えばいいじゃないか」

美希「お気に入りなのに……」

貴音「真美達は西瓜への感謝が足りないのです」

響「トリコかよ」

貴音「そろそろこの暑さだと西瓜の美味しさが損なわれてきそうですのですぐに楽にしてあげますよふふふ」スタスタ

真美「ホントに食べ物だけには熱くなるよね」

美希「今日は暑いのにね」

響「アイス食べたいぞ」

貴音「……そこですか」スッ

西瓜「」

貴音「……ええ。わかっております。あなたも……楽になりたいのですね」クスクス

真美「お姫ちんが厨二っぽい」

響「貴音だからな」

美希「あ、ああ…ミキの水着が……」アワワ

貴音「…………」

西瓜「」

貴音「! ちぇすとぉぉおおおおおおおおお!!!」ブンッ

ブチッ
カシュッ

貴音「なんと!?」

美希「あああああ!! ミキの水着が……」

真美「スイカって硬いね」

響「にぃに呼んでこないと結構きついと思うぞ」

美希「ひどいの……ミキのお気に入りの水着が……こうぶちって…」

貴音「申し訳ありません。代わりにこれを」スッ

美希「……手ぬぐいって……最初からこっちが必要なんだけど……」

貴音「……のうせんきゅう」

美希「なんなのなのー!!」ブンッ

カンッ

真美「やっぱりさ、プラスチックバットじゃダメージ与えられないと思うんだよ」

響「う~ん。えいっ!」ブンッ

ガッ

響「おっ!」

響「……ひびというか亀裂が入ったぽいぞ」

貴音「真ですか!」

美希「ちょっとミキの水着!」

真美「んじゃあもう一周すれば割れるんじゃない?」

美希「ミキの……お気に入りの……」

・・・・・・・・・

真美「兄ちゃんに勝ってもらった水着……」

響「自分のが……」

美希「たかねえええええええええええ!!!」

貴音「せい」ブンッ

バギャッ

貴音「ふぅ……やっと割れました」

貴音「では食べましょう」

真美「おっと待ちなお姫ちんよ」ガシッ

響「どうしてくれるさー! 自分の水着も美希のみたいになったんだぞどうしてくれる!」

美希「なのになんで貴音のはちぎれないの!」

貴音「申し訳ありません。ささ、食べましょう」スタススススス

貴音「……?」

真美「まだ話は終わってないってばよぉおおおおおお!!」

メンヨウナー

――――――
―――――
――――
―――
――


P「……」パチ

P「……うぅ」ガバッ

P「今は……3時か……」

P「……誰もいない…だるいな」

P「ここは二階だし……下行くか」

・・・・・・・・・

P「……あ、どうも。朝は迷惑をかけまして申し訳ありませんでした」

P「……いえいえ、おかげさまで。ですが、今日はずっと休ませてもらいます。すみません」

P「……は? それは本当に申し訳ありません。いいんですか?」

P「……はぁ。何から何まで申し訳ありません。で、あいつらは……庭?」

P「……そうですか。すみません。好き放題借りてしまって」

P「…………すみません」

P「……ははは。俺はただの保護者ですよ」

・・・・・・・・

すたすた

P「おーい」

P「どこ行ったよ?」キョロキョロ

グイッ

P「おわっ!」ズテンッ

P「ててて……」

?「静かにしてる」ボソボソ

P「ん? 何やってんの響?」

?「兄ちゃん黙ってないとやられちゃうYO!」ボソボソ

P「あ、すまん」

響「わかればいい……こっち」クイクイ

真美「早く行ってよ」グイグイ

P「何やってんだ?」ボソボソ

響「ウォーターウォーサバイバル」

P「は?」

真美「要するに水鉄砲で撃ちあいしてるだけのゲーム」

P「へぇ……名前だけは物騒な」

パキィッ

響「やばっ!」

真美「こっち!」

響「ちぃっ! にぃにまたね!」スタコラ

真美「マミ達のことはホシイには内緒だよ!」スタコラ

P「ホシイ? なんなのなんなの?」

グッ

?「動くな」

P「…………」スッ

?「こっちに来るの」

P「もうちょい詳しくルールを教えてくれ」

?「…………」

?「奇襲部隊はいないようです」

?「早く来てなの」

P「はいはい」

?「……で、どこまで知ってるの?」

P「さっき水鉄砲の撃ちあい中ってことを聞いた」

?「じゃあお兄さんも参加する?」

?「参加するのであるならば是非わたくし達の味方に」

P「いや、悪いけど今日はこ~んな海の近い民宿で寝てられるんだし、寝てる」

?「連れないの」

P「悪いな。でも、まだ怠いんだ。許してくれ」

?「……」シャカシャカ

?「ホシイ、弾が尽き始めてきています」

美希「タカネ、一応ミキがあるけど時間がかかると厳しいの」

P「え? それ武器なの?」

美希「そうなの。めんどくさいから全員のまとめて紹介しとくの」

貴音「あと、補給所も紹介しましょう」

P「口だと居場所ばれない?」

美希「はいこれ。ルールとかいろいろ書いてあるの」ポイ

P「わざわざ紙に書いたとか……どんだけ凝ったんだよ」

貴音「申し訳ありませんが、ここでお別れです」

美希「これ以上はお兄さんがいるとこにミキ達ありで狙われるかもしれないの」

P「あ、おう。すまんな。俺も戻るわ」

貴音「申し訳ありませんが、時間を置いてからでお願いします」

P「あ、じゃあこれ読んでるわ」

美希「いい、絶対的にこの紙を渡しちゃダメなの」サササ

貴音「その時はあなた様も敵となるでしょう」スタコラ

P「…………」ペラッ

☆武器紹介☆

D~Aランク付け

武器①
『PHTM2-380(ぴぃえいちてぃまぁくつぅさんはちぜろ)』
命名者:タカネ
現在の所有者:マミ
火力D
弾数A
連射性B
チャージ時間B
飛距離約2メートル

詳細・特徴
今回唯一の二丁拳銃。元は一丁だったが、今は亡きニイ・チャーンの形見がもう一丁加わり二丁拳銃スタイルになった。
火力飛距離がともに悪いが、連射性とチャージ時間が早いので相手のチャージ時間を狙えば確実にしとめることが出来る。また、節約して一丁ずつ使用することも可能。ただ、飛距離がないので素早く接近する必要がある。
なお、由来は全員の頭文字と値段が380円から取った。

武器②
『津波型・結界・爆弾(通称バケツ)』
命名者:タカネ
現在の所持者:ホシイ
火力B~A
弾数D
連射性D
チャージ時間D~C
飛距離約1.5~2.5メートル

詳細・特徴
第二次MM戦争に大活躍した武器。こいつのおかげで最強最恐最凶と言われていたインフィニティウォーターガンを使用していたMM軍に勝利し、歴史を変えた。
基本は一発限りの大きな爆弾だが、この武器の最大の特徴は流れ弾でも相手を倒すことが出来る。また、瞬間火力は最大である。また、使用者次第では火力が落ちるが二発使える。しかし、移動するに使用者の体力とスピードを奪い、地味に弾を零すため、相手に居場所を知らせてしまうデメリットもある。
バケツは名称の頭文字を下から読むとバケツになる。津波は攻撃するとき飛ぶ弾が津波のような形をするため。

武器③
『アクアレーザー(あくあれぇざぁ)』
命名者:タカネ
現在の所有者:ガナハ
火力B
弾数B
連射性B
チャージ時間C
飛距離約3~4メートル

詳細・特徴
大抵の一般兵が使用する武器。すべての面において優秀。
レーザーを出すことで乱射が可能。

武器④
『自家発電流水砲』
命名者:タカネ
現在の所持者:タカネ
火力A
弾数A
連射性A
チャージ時間D
飛距離約5メートル

詳細・特徴
『アクアレーザー』の改良版。大きくなり、火力・弾数・飛距離を上回る。反面チャージ時間がバケツと同等に遅い。
ただ、威嚇射撃には有効で、隠れている相手も発見しやすい。

武器⑤
インフィニティウォーターガン
命名者:マミ
現在の所有者:なし
火力∞
弾数∞
連射性∞
チャージ時間なし
飛距離~20メートル辺り

詳細・特徴
第二次MM戦争でマミが補充所にホースを付け改造し、作製した武器。ホースによる調節で火力は自在に操れる。
また、調節次第で弾も不規則になる。弾も補充所なので尽きることはないし、連射性も半永久的で、チャージ時間もない。
唯一の弱点は補充所を改造したので、その場から動くことはできない。なので、不意打ちに滅法弱い。
その余りの壊れ性能により禁止された。

☆ルール☆
濡れたら叫びながら倒れる。
流れ弾は当たっても平気。ただし、バケツは倒れる。
補充所の拠点・占拠は禁止。
補充中の攻撃はあり。
別行動は約7メートルまで。
チームの武器交換はあり。
降参は武器を捨てること。
自害はあり。
木の上禁止。
庭から出ること禁止。
庭の外・民宿に狙って撃つこと禁止。
民宿・庭の外を壁にとることも禁止。
武器は戦争終了ごと交換。
再スタートごと『第○次』とつける。
人質はあり。

☆人物☆
マミ
技術力と戦術をイマイチ発揮できない。中途半端な存在。
ホシイを好みタカネを嫌う。

タカネ
敗北を余り知らない。それは予知能力なのかと言われているが、食に弱い。
マミを好みホシイを嫌う。

ホシイ
チームプレイが好きなようで個人プレイが嫌い。
タカネを好みガナハを嫌う。

ガナハ
不完全な動きが敵の予想を狂わすことが出来る。動きはホシイ以上。
ホシイを好みマミを嫌う。

ニイ・チャーン
中立的な存在だったが、ネッチュウショウにより死亡。

☆歴史☆
第一次戦争
それぞれ、ばらばらに戦争を開始。真っ先にマミがホシイを倒す。
戦死したホシイをマミが復活させ、ゾンビとしてタカネ・ガナハに奇襲させる。
この結果マミが勝者となったが、以後ゾンビ化禁止になりタッグで戦争を行うことになる。

第二次MM戦争
マミが補給所を改造し、インフィニティウォーターガンを作成。乱射させ、タカネ・ガナハに威嚇する。
しかし、ホシイがその武器を危険と判断し、マミに説得にかかるが、マミはホシイを倒す。
その後しばらくはマミ1人でガナハ・タカネを潰しにかかるが、囮役であるタカネに気を取られている隙にガナハの装備であった津波型・結界・爆弾によってマミられる。
その結果、マミだけ迫害され、ホシイ・タカネ・ガナハの同盟軍が出来る。

第三次妖精防衛戦
同盟軍は妖精と名乗り、マミに一斉攻撃を仕掛ける。
しかし、バケツを装備していたタカネをうまくマミが捉え人質として降参を要求。ガナハとホシイは攻撃しようにも仲間のタカネに当たるのを恐れ攻撃できない。背後を壁にして完全に勝利を確信したマミ。
だが、タカネがバケツを自ら被りマミも道連れにし、タカネという英雄を犠牲にし、同盟軍妖精は勝利する。
マミはタカネとホシイから胸揉み電気あんま拷問を受け【水が滲んでいて読めない】改造武器は使用・作製しないと誓う。

第四次金銀尻尾逃亡作戦
拷問が強烈過ぎるためにガナハはタカネとホシイからマミを救出し、同盟軍から脱退。
それを許すわけなく、ホシイタカネはガナハとマミを追う。
しかし拷問により痙攣状態である、手負いのマミを守りながら戦うが、ガナハがホシイと交戦中に隠れさせていたマミをタカネが発見し、人質とさせる。
ガナハの降参を促すが、トップのスピードを生かし、ピンポントでタカネを倒す。が、その隙が大きすぎたためホシイに倒され、マミは降参。逃亡は失敗する。

第五次TM‐Revolution
活躍のないタカネにガナハ・ホシイはタカネの実力に不信感を抱く。それに感づいていたタカネはマミをこっそり手のうちに入れ、マミと協力し、ガナハとホシイを倒すことを決める。
過去に人質作戦は通用しないとわかっているため開戦直後にガナハを集中攻撃し倒す。体勢を立て直すためホシイは逃走を図るが、その逃亡を逃さずに倒す。
この早い幕締めは革命とまで言われた。

第六次タカネ討伐戦
五次の戦争はマミの手柄だと主張。しかし、それを言葉巧みにタカネが奪う。
それに怒ったマミが同じく不信感を抱いていたガナハ・ホシイを味方なにタカネ討伐に共闘する。
一方タカネは討伐される前に自害。結局、誰も得をしない終戦だった。

第七次MⅡ戦争
ガナハが邪魔だったマミとホシイは2人で協力し、トラップを作成。それに引っかかったガナハにタカネを倒すようにホシイが足ツボ押し拷問する。
ガナハを裏切らせてタカネにだまし討ちを仕掛ける。しかし、タカネはその裏切りを知っているかのようにガナハをマミらせる。逆にホシイを捉えタカネがホシイを人質としてマミの前に現れる。
マミがホシイに動揺しているが、既にホシイは戦死しており、それに気付けずにタカネによって戦死する。

第八次西瓜戦争
とても貴重な食べ物西瓜が届き、現在それを食すために戦闘中。

P「……ふぅ」ジャー

P「真美えろい」

P「つーか歴史長すぎだろ」

P「よく考えたなおい」

P「とりあえず、ご主人に水道代払っておくか」

――――――
―――――
――――
―――
――


真美「なんか頭痛いへくちっ!」

美希「ミキもなんか怠いの」チーン

貴音「……」グッタリ

響「みんな風邪引いちゃってるよ」

P「あーあ。こりゃさっきの水鉄砲の撃ち合いが原因だな。薬買ってくるから飲んで寝とけ」

響「大人しく今日は寝るんだぞ」

貴音「ご、ご飯……」ズルズル

P「寝ろ!」ゴン

貴音「ご……は…」バタリ

P「よし、みんな分も食べちゃうか響」

響「うん!」

P「……で、今日食ったことは内緒にしておくんだぞ」

響「もちろん! 自分は貴音が怖いし、にいにも真美が怖いもんな」

P「そうだ! 美希はまあ……おにぎりあげとけばいいよ」

響「明日怖いけどなんくるないさー」

P「あ、そうそう。俺隣で寝るから。車の中で地獄見たから」

響「うん。わかった」

ガシッ

P「おうっビビった! なんだよ。寝てろよ」

貴音「わたくくしゅんっ! ごはん……」ズリズリ

P「なんだこいつ? ほら、食って寝ろよ」

貴音「……」バクバクバクバク

カチャン

貴音「ごちそうさまでした」

P「……復活したな」

響「復活したね」

貴音「やはり、食は偉大ですね。おや、こちらも食べてもよろしいのですか?」

P「それ真美と美希の」

貴音「風邪で寝込んでいる2人にこの量は更に悪化させる恐れがあります。なのでわたくしが代わりにいただきます」

P「ちょっと待て。おい、大丈夫か?」

美希「ミキ……いらないの」

真美「あれれ~兄(C)が三人いるYO!」

P「ちょっと病院連れてってくる。貴音、食っといて」ガシッ

貴音「承知しました」パクリ

響「じ、自分も食べたいぞ!」

P「じゃあ仲良くな。一応真美と美希用の薬もらってくるから響もそれ飲んどけ」スタスタ

響「良いのかな? それって……」

翌日

美希「迷惑かけたの」

真美「ごめんよ~でも復活したから真美達は平気だぜ!」

P「そうかそうか。んじゃあ、午後三時ころ帰宅を目指すぞ」

響「帰りもまたあのあっついオンボロ車の中か」

P「そんなことあろうかと思って車の中はエアコンつけっぱで涼しいぞ」

貴音「ばってりぃは大丈夫なのですか?」

P「さっき入れたばっかだ」

真美「それって最初は熱風がくるんじゃない?」

P「……」

美希「……お兄さんにそんなに見つめられるとミキ照れちゃうの」テレッ

P「目のやり場に困るな」

真美「むむむ~」

車内

貴音「……暑いです」

P「それを運転する俺の方が暑いんだよ。で、帰りはフェリーを使うってことよ」

美希「船乗るの?」

P「ああ。だって帰りの車とかしんどいし。神奈川に着いて東京行って解散だな」

真美「なんか勿体ないね」

P「わかるわかる。とはいっても楽しい時間なんてあっというまなのよ」

響「あ、社長にお土産買い忘れた」

P「船で買え!」

船内

P「大体40分くらいの船の旅でも楽しんでくれ」

美希「お兄さん上行こうよ」グイグイ

P「え? 涼しいし中じゃダメ?」

響「冷房病になっちゃうからだめ」グイグイ

貴音「真美、こちらはどうでしょう?」スッ

真美「それよりこっちがいいんじゃない?」スッ

P「上に行くけど来る?」

真美「真美もいくいくー!!」

貴音「お待ちください! わたくしも行きます!」

・・・・・・・・・・

響「……そう言えばさにぃに」

P「え? 何?」

響「写真撮ってなかった気がする」

P「写真? そう言えばそうだったな」

真美「んっふっふ~。絶対誰かがそんなことを言うと思って真美がさっき買ってきたよ→」

美希「使い捨てカメラなの」

貴音「では、お願いします」

P「あーはいはい。んじゃあ海を背景に」

美希「え? 何言ってるの? お兄さんも一緒なの」

P「はい? 貴音のは」

貴音「わたくしは撮影者をお願いしただけですよ」

響「それだとにぃにだからほかの人にとってもらうのを頼んできてよ」

P「あーはいはい」

・・・・・・・

P「さて、今は丁度真ん中あたりじゃないのか?」

真美「カモメがすごいよ」

P「海だからな」

響「クラゲもいるぞ」

P「海だからな」

貴音「らぁめんが売っておりません」

P「海だからな」

美希「ところで、美希眠くなってきちゃったから寝ていいかなぁ。あふぅ」

P「もうすぐ着くぞ。だから寝るなら車の中よ」

貴音「そう言えば、わたくしたちはどこまで?」

P「あー961プロのすぐ近くに降ろすから事務所に送ってってもらえ」

P「で、真美は家までな」

真美「おーすまんな。若いの」

P「てことで、良いな」

響「えっ」

美希「えっ」

貴音「えっ」

P「えっ」

響「……どうして961プロの前なの?」

P「は?」

美希「ミキ的にはみんなでお兄さんの家でもう一泊なの」

貴音「まだ冷蔵庫にらぁめんが残っていたはずです」

P「…………まあ、良いよ。ただし、洗濯物洗うなよ」

美希「あ、そっか洗濯物があったんだ。じゃあ961プロでミキは良いよ」

響「そうだな。ペット回収してからにぃにの家に行くから」

貴音「わたくしもその予定で」

P「帰れ」

真美「鍵あるからどうせ来るっしょ」

P「来てなにすんだよ。暑いだけだぞ」

真美「そりゃご飯でしょ」

P「あのさ、飯をたかりに来るライバルのアイドルなんて聞いたことないぞ」

美希「そのアイドルと海に遊びに行っちゃう敵のプロデューサーも聞いたことないの」

響「バレたらにぃにのほうが致命傷だよね」

貴音「わたくし、今日はさっぱりの塩でお願いします」

P「……しゃーないな。まあいつも通り来いよ真美とまってるから。ただし貴音、塩だけはダメだ」

貴音「なっ!」

P「潮風に当たって塩満喫しただろ。だから残ってる醤油にしなさい」

貴音「ふざけないでください!」バンッ

P「あん?」

貴音「この潮風に浴びているからこそ塩が良いのです!」

P「なわけねぇだろ!! 塩ってのはな汗かいてちょっと塩分取りたい時に食うもんなんだよ! その潮風で塩ってのがおかしいんだよ!」ドンッ

美希「なんか言い争い始めちゃったよ」

響「いつものことじゃない」

真美「いつものことこと」

美希「そっか」

P「…………そんなわけではい論破」

貴音「……では、醤油らぁめん10杯と塩らぁめん3杯……」

P「塩ラーメンっても種類が多いから一緒に買いに行くぞ」

貴音「愛してます。あなた様♪」

響「……お金大丈夫?」

P「昨日あんまり出歩かなかったから助かったけど病院とかで見事に釣り合ってなハハハ」

真美「……ま、まあ兄C可愛い真美達のためなら良いっしょ!」

P「まーな」

美希「あ、そろそろ着くから車に乗りに行った方が良いの?」

P「そゆことーじゃあ真美は適当に写真使い切っちゃって。で、ほかは車に移動な」

真美「んじゃあみんなのツーショットを撮っちゃおう!」

P「はぁ。まあ好きにしてくれ」

響「フェリーっていいな」

P「ああ。良いよな。美希と響は良い子だな」ナデナデ

響「いっいきなりなにするんだ!」

美希「あはっ☆ ミキは嬉しいよ。お兄さんが撫でてくれるのって」

真美「えー兄ちゃん真美にはやってくれないのー?」

P「真美は基本良い子だからしなくてもよくね? てか、響や美希とかとはこういうスキンシップしてなかった気がする。あんま」

真美「うあうあ~兄ちゃん真美がいるのにプレイボールだね」

P「プレイボーイだろ。まートイレは行ったかー? 帰るぞー」

真美「あ、行ってくる」

P「すまんが、響と美希よ。真美の付き添いいいか? 誘拐とかありそうだし」

美希「うん。わかったの」

響「任せてよ。で、貴音は?」

P「大体見当は付いている。見つけても無視して良いからな」

真美「こっちこっち!!」ブンブン

P「車に集合。それじゃ」

美希「トイレの話してたらミキもトイレ行きたくなっちゃったの」タタタ

響「自分も行ってこよっと」タタタ

・・・・・・・・・・

P「……で、何が言いたいのよ?」

貴音「味比べをしていたのです」

P「味比べしてなんで料金が5千円超えてんだよ!!」

貴音「例えば、このたこ焼きを食べてみてください」

P「ああ……」スッ

貴音「やっぱだめです」サッ

P「いけず」

貴音「と、言われましてもこれはあなた様からのお小遣いでわたくしが買ったたこ焼き。やすやす食べさせるわけにはいきません」

P「そうかい。じゃあ車に戻れ。船に閉じ込められるから」

貴音「お待ちください。まだ、食べ終えてません」

P「なら車の中で……ハッ!」

真美『兄ちゃんお姫ちんのたこ焼きの臭いが……』

美希『貴音、早く処理してほしいの』

響『真ん中だから臭いが車内に拡散して……』

P『確かに……あっしまっ…』ドカーン

P「…………」

貴音「……どうかしましたか?」

P「……目を潰れ」

貴音「な、何を……」ドキッ

P「良いから」

貴音「や、優しくお願いします……」スッ

P「……」

貴音「……」ドキドキ

P「……」ヒョイヒョイ

P「あーん」パクリ

P「よひひくぞ」モグモグ

貴音「え…な、なんと面妖な!?」

P「……」スタスタ

貴音「あ、あなた様はいけずです!」ポカポカ

P「事故らないため。追加で豚骨ラーメン買ってやるから」

貴音「らぁめんで釣られると間違いですよ!」

P「な…んだと? じゃあたこ焼き追加で」

貴音「この場のことはわたくしたちだけの秘密ですふふっ」

P「秘密も何もばれたところでなぁ」

車内

真美「遅いよ兄ちゃんにお姫ちんよ!」

P「悪いな。貴音がたこ焼きを追っかけて海に落ちたんだよ」

響「それは大変だったな」

美希「お兄さん大丈夫だったの?」

P「ああ。心配してくれてありがとな。2人とも」

貴音「」

真美「……ど、どんまい」

P「さーて、暑いけど1時間くらい我慢しててくれ」

美希「何か音楽流してほしいの!」

P「うーんペルソナはもう飽きたと思うし……じゃあジャンプのアニメ化したののOPEDだな」

響「おっ! ゆっとり~」

P「お前が言うな」

961プロダクション付近

P「じゃあな。出来ればそのまま帰ってくれ」

ガチャ

美希「楽しかったの。また誘ってねお兄さん♪」

響「じゃあね」

貴音「……また」

バタン

真美「人が減ると寂しいものですなぁ~」

P「わかるわかる。さて、家に直行するぞ。あ、その前にガソスタ寄ってガソリン入れてくから」

真美「あいよー」

P「で、先家で寛いでて。事務所に車返してくるから」

真美「暑いのにご苦労だね→」

P「明日事務所行ったときに帰り徒歩はつらいんだよ。だから今日頑張って徒歩で帰ってくる」

真美「んじゃあ扇風機回して待ってるねー」

P「おうよ」

――――――
―――――
――――
―――
――


響「おかえりー」

美希「真美は家に帰ってまだ帰ってきてないよ。あ、シャワー借りたの」

P「あ、そうなの。で、あいつは?」

響「貴音はまだ来てないぞ。ところでにぃに、美希とゲームしてたんだけどこれ難しいぞ」

P「え? なんの?」

美希「三国無双2」

P「弩兵がヤバいやつだからな。しかもずいぶん古いのやってるな」

美希「んーほかがイマイチよくわからなかったの」

P「無理にやらなくていいんだぞ」

響「うぎゃー! やられた……うがー! ここのステージ難しいぞ!!」ブンッ

P「おまっ! コントローラー投げんな!! どこだよ?」

響「ここ。蜀でいった」

P「あ、それ俺も死ぬから無理。レベル落とせ」

響「もういいよ」ポイ

P「だから投げるな!」

美希「じゃあ次にミキがこれやるの」カチン

P「え? 何やんの?」

美希「カスタムロボV2」

P「パーツレンタルバトルで投げ出すだろうな」

・・・・・・・・・・

美希「やっ!」ブンッ

P「ほらやっぱり……どうして投げるのかな?^^」

響「それにしても貴音と真美遅いね」

P「いいよ。どうせそのうち来るって」

美希「お兄さん何か飲み物ない? ミキ喉渇いちゃった」

P「水か冷蔵庫に真美の飲み物があったはず」

美希「もらうけどフォローよろしくね」

P「やっ!」

響「きもい」

美希「キモッ」

P「……」

美希「……ねえこれももらっていい?」

P「」

響「わ、わるかったからそこまで落ち込まないでよ。ほら美希も」

美希「でも事実なの。お兄さんは歌だけはうまいけど物まねは致命的にへたくそなの」

響「そう言えば前も物まねしてきもいって言われてなかった?」

P「……ごめんなさい」

美希「今度から気を付けて欲しいの」

響「まあ、涙拭きなよ」

P「だってさ! 物まねくらいいじゃん! 減るもんないだろ!!」

美希「確かに……」

響「まー強いていうなら酸素かな」

美希「じゃあ減るからダメ」

P「あのさぁ……」

響「ところで貴音のラーメン買ってこなくていいの?」

P「良いよ。あと、貴音のことは言うな。フラグだ」

美希「よーしじゃあミキ、次はこれやるの」

P「コントローラー投げなきゃいいよ」

美希「ポケットモンスターブッラクツー!!」カチカチ

P「やめろぉおおおおおおおお!!」バッ

美希「えっ」

P「ポケモンだけはマジでやってるの。W2なら最初からにしてやっていいから」

響「あ、自分もやりたい。美希一緒にやろ」

美希「仕方ないね。じゃあ強くなったらお兄さんに勝負挑むから」

P「DSは持って帰るなよ。ソフトは良いけど」

美希「これ最初からに出来ないよ」

P「あ、ちょっと待って。それ貸して。なんか捕まえてない伝説いるかもしれないし」

響「めんどくさいし電源ONOFFでいいんじゃないかな?」

P「それやるとレポートできなくなるぞ」

美希「あーもう早くしてほしいの!」

P「まー待てって。今アニメやってるから見てな」ポチ

響「……じゃいろぜったー?」

P「まだやってたんだ」

イナバウアー

響「……真美だ」

美希「真美なの」

P「似てるけどりんねちゃんだから。真美じゃねーから。真美じゃイナバウアー無理だから」

響「そうかな。子役とかでデビューさせてない?」

美希「もしかして真美のサイドテールもお兄さんの……」

P「ちげーよ!!!!」

響「半信半疑ってところだな」

P「……美希、おにぎりやるから違うって信じるか?」

美希「3個ならいいよ」

P「じゃああとで買ってきてやるから信じろよ」

美希「わかったの」

響「買収とか」

P「良いんだよ。しっかし、貴音はともかく真美が遅い」

美希「壁ドンしてみるの」

P「バカ! そっちは辞めろ!!」

響「えっ」

美希「おりゃ!」ドカッ

P「ばっかやろう!! そっちは怖いお兄さんお姉さんが住んでるんだよ!」

美希「え」

響「ほ、ほんとうなのか?」

P「お前らアイドルだってわかったらまあ表の世界には帰ってこれないだろうな俺も美希も響も」

響「ど、どどどどどどうするんだよ美希!!」

美希「み、ミキは知らないの!!」

P「うっそー☆」

響「は?」

P「隣はいないよ。あと、美希の壁ドンした方は誰もいないね」

響「もうー!! 本当にあせったんだからな」

美希「お兄さんって結構意地悪だね」

P「ちなみに俺の隣の家は真美が引っ越してくる前に首吊り自殺があってな」

美希「えっ」

響「えっ」

P「それも嘘で、本当は隣には俺と同じような学生が住んでたけど卒業してどこか行っちまった。大学違うし」

美希「なーんだ心配して寿命が一か月縮んだの」

響「もうー嘘つくならもっとソフトな嘘にしてほしいぞ」

P「すまんすまん」

ピンポーン

3人「!!」

美希「え? お、お兄さん?」

P「…………いや、絶対誰もいないはずだぞ。たった三日くらいで人が入るわけはあるけど玄関に何かあった?」

響「な、なんにもなかったよ……ね?」

美希「う、うん」

ドンッ

美希「ひっ!」ガシッ

響「お、落ち着くさ! まだ怖い人たちと……き、ききき決まったわけじゃ……」

P「そ、そうだぞ」

ピンポーンピンポーンピンポピンポピンポピンポピポピポピポピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピ

響「は、早くにぃに行ってきてよ!」グイグイ

美希「得意の土下座で追い返してくるの!」

P「無理無理怖い怖い怖い」

ドンドンドンドンッ

3人「!」ビクリ

美希「……ミキ、もう悟ったの」

響「自分も……短い人生だったけど……にぃにや美希とかに会えてよかった」

P「……そうだな。真美の顔見れないのが悲しいけど……元気でな事務所のみんな」

カチャン
ガチャリ

貴音「どうして早く開けてくれなかったのですか!」

P「お前かよ!!!!!!」

バタリ

貴音「何故、美希と響はその場に座り込んでいるのでしょうか?」

響「もう! 貴音のばかっ!!」

美希「あほなの!!」

貴音「……面妖な」

P「鍵持ってるんじゃなかったんかよ」

貴音「響か美希に渡しました。少し、私事で遅れると伝えておりましたが?」

美希「あ、そう言えばそうだったの」

P「あほめ」

貴音「ところで真美は来ていないのですか?」

P「一旦帰ったんだけど……まだ来てないって感じ。どうしちゃったんかね?」

貴音「心配ですね」

P「そうなんだよ。この頃家帰っても1人悲しいぜ」

貴音「らぁめんが」

P「てめぇ」

貴音「…………より真美が」

P「この貴音は黒いな」

美希「そのうち帰ってくると思うの」

響「だからみんなで遊べるゲームやろうよ」

P「へいへーい」

貴音「ところでらぁめんは?」

P「まだ買ってない!」

貴音「では今から参りましょう。美希に響は留守番を」

美希「わかったの」

響「にぃにには真美がいるんだから貴音を襲っちゃだめだからな」

P「ないない。むしろ俺の財産が襲われてるしな」

貴音「ふふふ。おかしなことを言うのですね」

P「ホントのことだよ!」

ここまでで終わりです
真美の個別の話を書き溜めてきます
質が現在よりも更に落ちると思いますけどご了承を
では

事務所

P「……おはようございます」

小鳥「おはようございます」

律子「おはようございます」

P「……朝早いですね」

小鳥「珍しい。プロデューサーさんからそんな口が聞けるとは……」

律子「休みボケですよ」

P「いやー……楽しかったです。はい」

小鳥「お土産は?」

P「土産話なら」

律子「いらねーよ!!」バンッ

P「え? 怒ってるの?」

律子「ブツをくださいよ! 形もないものをもらっても嬉しくないですよ!!!」

P「まあ、自慢話みたいなもんだしな」

律子「あーもう! みんな期待してたんですけど」

P「なんて広めた?」

小鳥「社長が海行ってくるから夏フェスの練習をうんたらかんたらと」

P「は? 普通に遊んできたからそんな仕事とかないから」

律子「え」

小鳥「え?」

P「ないから」

P「……ないから」

・・・・・・・・

P「いや、だからないから」

春香「えっ」

真「えっ」

P「土産話ならあるよ」

春香「ブツが良いです!」

P「切符ならあるぞ。使用済みだけどな」

真「いや、いらないです」

P「そーゆーことでない」

春香「はぁ」

P「そんながっかり落としは聞かないからな」

春香「そんな言葉初めて聞きましたよ」

真「ところでプロデューサー。ボク、ダンス、マスターしましたよ。両方」

P「おめでとう。頑張った賞は冷蔵庫の中にあるぞ」

真「うわー春香、これたぶん本当になんにもお土産ないと思うよ」

P「だーから行っただろ。休暇だって」

春香「ばーか」

P「なんでだよ!!」

春香「お土産ですよ、お土産! せめて私と真には……期待してたんですよ!!」

P「はぁ。お土産に期待するよりはレッスンしてろよ。今週末に営業入れたんだぞ」

春香「まぁ。わかってますよ。いくら喚いてもお土産は出てきませんもんね」

P「そーそ。わかってるじゃないか」

真「はぁ……あ、プロデューサー」

P「なんですか?」

真「流石に春香とのデュエット辛いんですけど」

P「わかってるよ。だからな……あと1人誰にしようかなって」

春香「候補はいるんですか?」

P「小鳥さんアイドルから1人引き抜き」

千早「!」ピクッ

雪歩「!」ビクッ

やよい「!」ガタッ

小鳥「はいはい、集中集中」

春香「許可取ったんですか?」

P「良いですよね! 小鳥さん!!」

小鳥「良いですよ。私も3人は流石に大変でして……」

真「へーじゃあ律子さんみたいに面接やるんですか?」

P「さあね。ある程度ランクが上がったら3人ユニットで行こうかって感じ」

春香「だれが入るのかな? ちょっと私楽しみかも」

P「……場合によっちゃ俺が連れ……スカウトした子かもな」

春香「! もしかして伊織とか呼んできちゃったり?」

真「あずささんかもよ!!」

P「律子を倒したら来てくれるんじゃないか?」

春香「あ、それならいいです」

真「ボクも」

P「なんだよ。ダメだな」

春香「そういうプロデューサーはどうなんですか?」

P「なぜ戦わないければならない」

春香「私あずささんに来てほしい!」

真「ボクも!」

P「あずささんいいな。来てほしいな。ま、でもバランス崩れそうだから諦めて」

春香「え?」

P「たぶん来ないと思うし」

真「えっ」

P「そもそも律子をどう話術で納得させるかよ。口来てくれなかったら負けだぜ」

春香「試してみましょうよ」

P「これぞ飛んで火にいる夏の虫だ」

真「そうだね」

P「さて、レッスン行って来い! 今月中にはDには上がるっしょ」

ガチャ

律子「ただいま戻りました」

亜美「たっだいま~」

伊織「あー疲れた」

あずさ「飲み物は冷蔵庫に入ってますっけ?」

小鳥「お帰りなさい。入ってますよ」

春香「ほら、来ましたよ」

P「俺?」

真「律子さーん」

律子「真から呼ばれるなんて珍しいわね。何かしら?」

真「あとは頼みました」ボソッ

P「ちょ」

春香「期待してますよプロデューサーさん!」

律子「なんだ。プロデューサーですか。なんですか?」

P「あずささんください」

律子「」

春香「」

真「」

P「……あ、くださいってのはユニットに引き入れるってことで……うん。やっぱり何でもないです。ごめんなさい」

律子「くたばれ」ニコッ

P「……断る」ボソリ

春香「ないわー」

P「うっせ」

真「こうなったらあずささんちょっといいですか?」

P「え? また俺?」

あずさ「真ちゃん? 珍しいわね。何かしら?」

春香「今度は私が言いますよ」

あずさ「あら? 春香ちゃんから?」

春香「あずささん! 私たちのユニットに入ってください」

あずさ「え」

真「やっぱりプロデューサーよりもやりますね」

P「うるせーよばか」

あずさ「うーん。ごめんね。春香ちゃんのユニットには私はお荷物だと思うし……伊織ちゃんと亜美ちゃんと律子さんの竜宮で頑張りたいの」

真「春香とトレードは?」

春香「私?」

あずさ「出来ればライバルとして……がいいかな」

P「だってさ」

春香「何プロデューサーさんがあずささんのマネージャーみたいになってるんですか」

P「こんだけ振られたならもう満足だろ行くぞレッスンしに」

あずさ「あ、そうそうプロデューサーさん」

P「なんですか?」

あずさ「私たち竜宮小町はなんとDランクになりました!」

P「……お、おめでとうございます」

春香「あちゃー」

真「まあ遊んでたプロデューサーが悪いんですけどね」

あずさ「プロデューサーさんも春香ちゃんに真ちゃんも頑張ってね」

P「ハイ」

春香「すぐ追いつきますから!」

真「余裕なのも今のうちですよ!」

P「……なあ」

春香「なんですか?」

P「……961プロのところのフェアリーは?」

真「Cですね」

P「……ごめんな」

春香「い、いえ……」

P「俺、頑張るからさ……社長に給料下げさせろって言いに行くの……やめてな」

真「そ、そこまではしてませんって!」

春香「……まーするなら伊織か小鳥さんアイドルズですよね」

P「……レッスン行こうか」

真「はい」

レッスン場

P「マジだ。つーか完璧でどこも修正しようがない」

春香「だから言ったじゃないですか」

P「いや、春香はあるけど、真のダンスは完璧」

真「へへっ。毎日練習した甲斐がありました」

P「次はボーカル頑張ろうな」

真「はい!」

P「春香さ」

春香「なんですか」

P「そのサポーター何?」

春香「これですか? 釘宮スライドって結構膝にダメージ来そうなんで真と買ってきました」

P「…………いくらだ?」

春香「い、いやこれ小鳥さんが経費と言って出してくれましたから良いですよ」

P「……で、どうなの上手くなった?」

真「見ててくださいよ。春香やってみて」

春香「行きますよ!」

春香「ヴぁい!」ズザザザ

春香「てへっ☆」チラッ

P「……真」

真「……なんですか?」

P「どう思う?」

真「…………たぶんプロデューサーと同じ考えです」

P「でもいっか」

春香「どうでしたかプロデューサーさん!」

P「あざとさがパワーアップしてるな」

春香「え」

P「でも嫌いじゃない。あとはボーカルですよ、ボーカル!」

真「プロデューサー、物まねはちょっと……」

P「みんなに言われてもう傷つかねーよ!!」

春香「でもこのサポーターのおかげで私は唯一のサポーターアイドルとしてデビューしてます!!」

P「変な仕事が舞い込んでくるぞ」

真「例えば?」

P「マウンテンバイクとか」

春香「……やってやりますよ!!」

P「そうかい」

夜・家

真美「……おかえり」

P「ただいまーってどうした? 元気ないじゃん」

真美「あ、うん」

P「飯食い行く?」

真美「今日はいいかなって」

P「ん? 熱でもあるのか?デコだしな」スッ

真美「ね、熱なんかないやい!」バシッ

P「!」

真美「…ごめん」

P「……そ、そうか。気にするな。ところで今日バイトなんだけど」

真美「そ、そうなの。じゃあ真美帰るよ」

P「え? 普段ならテレビとか見てくのに珍しいな」

ガチャ

真美「あ、兄ちゃん今週の土日のどっちか空いてる?」

P「ああ。土曜が営業でフルだから日曜だな」

真美「じゃあ真美とデートしよ」

P「……良いけど、真美なんか変だぞ?」

真美「ご、ごめんね。それじゃおやすみ」

バタン

P「……」

P「……真美のやつどうしちまったんだ?」

――――――
―――――
――――
―――
――

響「う~んでも真美がそんな悩みとか抱えるようには思えないよ」

P「そうだよな。じゃあなんかあんのかな?」

響「う~ん。そう言えばさ、旅行から帰ってきたときにすぐ家帰っちゃったんでしょ?」

P「そうらしいな。俺車返してたから」

響「……家族問題じゃない?」

P「……とはいってもな」

響「なんか問題あるの?」

P「家族問題……問題……」

響「なんかある?」

P「……そーいや今日亜美が来てたな。だからわかるかもな」

響「でもどうなの?」

P「わからん」

響「ところで、何かおすすめない?」

P「おすすめならこちらの夏フェス限定メニューですね」

響「じゃあこれ」

P「少々お待ちください」

響「真美が元気ないねぇ……」

P「お待たせしました。そういや、週末に突然デートに誘われてな」

響「え」

P「っても端から見るとちょっと年の離れた兄妹みたいなもんだろ」

響「まあ」

P「なんだろ。構ってやれなかったのが問題かな」

響「反抗期だったりして」

P「えー俺に当たるの?」

響「だってにぃにと一緒にいる真美は楽しそうだし、たぶんお母さんと問題があってその流れ弾がにぃにに当たっちゃんじゃないかな?」

P「そんなもんかなぁ」

響「てか、なんで自分だけに相談してきたの?」

P「一番安上がり」

響「…………ああ、確かに」

P「ところで、フェアリー最近どう?」

響「んー美希も貴音も相変わらずだぞ。忙しくてにぃにの家に行けなくてごめん」

P「いや、良いよ。食費がかからんですむ。でもちと寂しいけどな」

響「ふぅ~ん。それよりもお客さん来てるよ」

P「やべ! 相談サンキュな。用があるなら呼んでくれ、また」

響「またねー」

週末・事務所

P「ちょっといいか」

亜美「ん? どしたの兄ちゃん? 何? 勝負する?」スッ

P「いや、そうじゃない。真美についてなんだけど……」

亜美「真美……良いよ。ただ、蜂蜜にしたいから屋上でいい?」

P「内密な。良いけどさ。すまん律子。少し亜美借りる」

律子「はぁ」

春香「プロデューサーさん! クッキーですよ、クッキー!! ってプロデューサーさんは?」

小鳥「プロデューサーさんなら亜美ちゃんとどこか行っちゃったけど……」

屋上

P「……ま、そんなわけで何か変わったやり取りした?」

亜美「特になかったよ。亜美最近忙しくて中々メールしてないんだよね」

P「竜宮で?」

亜美「そーそー。りっちゃんったら鬼軍曹だYO! だから友達のメールもぜーんぜん見てられなくて……見れてもちょっちのやり取りでダウンしちゃうんだ→」

P「今メールかなんかして確認してくれないか?」

亜美「うぇっ!? 今から? ……はは~ん」ニマリ

P「どした?」

亜美「さては兄(C)真美に惚れてるな? 真美が反抗期みたいな感じが兄ちゃんいやなんしょー?」

P「そんなことはどうでもいいだろ!」

亜美「う」

P「あ、すまん。なんだかんだ言って真美は心配でさ……うさぎドロップ的な意味で」

亜美「まー亜美がどうこう言えるわけないけど兄ちゃんがロリコンってのがわかった」

P「……言い返せないわ」

亜美「良いよ。メールしてみるよ」

P「マジで!?」

亜美「実は亜美も真美が気になるんだよね」

P「なんで?」

亜美「真美とはちまちまメールしてるんだけどなんか素っ気ないんだYO!」カチカチカチ

P「反抗期的な?」

亜美「亜美反抗期じゃないからわかんないけど、ほれみてくだせぇ旦那」スッ

P「……『そうだね』……これだけ?」

亜美「そ→!! 亜美が送ったのはくだらない話なんだけど前の真美の返信は……あったあったこれこれ」カチカチカチ

P「……なげぇ」

亜美「どうよ? 亜美もさすがに真美に何か会ったってのはわかるよ。双子だし」

P「……なあ、お父さんはどうしてる?」

亜美「んー亜美詳しくわかんないけどお医者さんだから忙しいよ→」

P「医者!? 親医者かよ!!!」

亜美「あり? 真美から聞いてなかった? ってその反応じゃ真美は言ってなかったぽいね」

P「……ああ。まあ、メールの件は金曜日までによろしく頼む」

亜美「おっけー……もう一度聞くけどさ、兄ちゃんは真美のことどう思ってるの?」

P「…………俺か?」

P「俺はな……」

――――――
―――――
――――
―――
――

P「あ、春香そこトレーナーさんが注意しろと言ってたミスポイントだぞ」

春香「すみません」

P「真、今の部分はもう半音程高くな」

真「ハイ!」

P「よし、少し休憩取ろうか。なんで俺がレッスン指導してるのかが謎だけど」

春香「そりゃトレーナーさんがいないからですよ」

真「でも的確ですよ。それが通用するかわからないですけど」

春香「どうしたんですか? 昨日あんなにいじられて改心したんですか?」

真「それとも竜宮に負けてるから改心したとか」

P「なんつーか。フェアリーに勝てる自信がなくてさ」

春香「フェアリーですか」

P「ああ。だってダンスは真が頑張って対等に立ち向かえてもボーカル向きな貴じゃなかった四条貴音に立ち向かえるのがこっちにはいないだろ」

春香「わた…」

P「春香はどっちかというと美希になんとか食い下がれるかって状態」

春香「…………」

P「まあ、春香には差別化できるサポーターがあるからまだしもな……四条貴音のようなミステリアス成分がないのがな」

真「プロデューサーずいぶんフェアリーに詳しいですね」

P「……テレビで見てればわかるだろ」

春香「じゃあ私がなればいいじゃないですか」

P「春香がなってどうするんだ?」

春香「確か古風なミステリアス風ですよね。ごほん……わたし春香です」

P「いつもと同じじゃん」

春香「……くっきー焼けましたよ」

真「なんか春香じゃ合わない」

P「うん。辞めとけ」

春香「うう…」

P「まー我那覇響は沖縄娘だし……星井美希は万能だからこそのフェアリーじゃね?」

P「安心しろよ。ボーカルは俺が絶対勝てるようにレッスンしてやっからよ」

真「じゃあビジュアルとダンスは?」

P「……トレーナーさんとビデオを参考にしてください」

春香「あの……毎回トレーナーさんに見てもらいたいんですけど」

P「……Dになってトレーナーさんを更に雇ってもらおう。Cになればボーカル・ダンス・ビジュアル全部のトレーナーさん雇ってもらえるさ」

真「先は長いですねー」

P「大丈夫だな。お前たちなら……ああ。保険はないけど」

春香「せめて嘘でもいいから保証してやるとか言ってほしかったですよ」

P「だってボーカルは俺の方が上手いからなハハハ」

真「それいわれちゃうとそうなんですよね」

P「だろ。ところで、俺はいまいち2人とコミュニケーションを取ってないんだけど」

春香「プロデューサーさんとはいつでも元気になる会話してますから大丈夫です」

P「つーまーり?」

真「毎日がパーフェクトコミュニケーション!」

P「さんきゅ。じゃあ再開しようか」

・・・・・・・・・・・

P「ただいまー」

真美「おっかえりー」

P「いやー帰ってきて真美が出迎えてくれるとは俺は幸せもんだな」

真美「んっふっふ~兄ちゃんは真美にメロメロだかんね~」

P「で、飯はある?」

真美「みよ! これを!」バーン

P「おお! これは4月頃の事務所に初めて行った記念で作ってくれた夕飯とほぼ同じじゃないか!? でもどうしたんだ? 今日は特に記念日でも何でもないぜ」

真美「真美が最近元気ないのはこの下ごしらえが忙しかったんだ→」

P「そうか? まあ、真美が元気なら良かったよ」

真美「真美はいつでも元気! 兄ちゃんがいれば困ることないからね」

P「お金だろ」ジトー

真美「う……そ、それだけじゃなくてカラオケやゲーセンやその他いろいろ」

P「おー。で、そろそろ食べていいか?」

真美「手くらい洗いなよ」

P「バーロー! 久々の真美の手料理に手なんか洗って……あれ~真美しゃんどうして片付け始めるんですか~?」

真美「……お腹痛くなったら真美の料理が悪いって思われそうじゃん」

P「……それ逆に手を洗って腹壊したら真美のぐはぁっ!!」

真美「早く洗っちゃえばいいんだYO!」ゲシゲシ

P「はい。わかたから……」

真美「あ……そうそう。早く食べきらないと帰りにミキミキに会ったから食べに来ると思うよ」

P「ばっきゃろう! 早く言えよ!!」

真美「だってみんなで食べるほうが楽しいじゃん」

P「わかるけど真美の久々の手料理は全部が俺が食べたいの! みんなと一緒はファミレスでいいじゃないか!」

真美「そんなにホルモンじゃ……」

P「そのミスはいかんだろ。減るもんな。ちなみに飯なんて食ったら減るだろ」

真美「そでした」テヘペロ

P「……真美は食べたの?」

真美「まだだよー」

P「じゃあ美希が来る前に先に一緒に食べようか」

真美「お、良いね! でもミキミキにそのあとおごらされたりしない?」

P「冷蔵庫にババロアとおのぎりあるから」

真美「…………ごめんね兄ちゃん」

P「なに気にすんなよ」

真美「真美が食べちった……」

P「…………マジ?」

真美「うん」

P「…………」

真美「……」

ガチャリ

美希「ごちそう食べに来たの」

P「……みんなで食うか」

真美「……ごべんよ~」

P「美希も手を洗って来いよ」

美希「へー豪華だね。手を洗ってくるから待ってて」

P「……なあ真美よ」

真美「何?」

P「あの……あの人は呼んでないよな?」

真美「あの人?」

P「ほ、ほら……でっかい食い意地が凄い……」

真美「あー会ってないからね。呼ぶ?」

P「いや、いい」

美希「貴音のこと? 呼ぶ?」

P「いえ、呼ばなくていいです。来ると真美の手料理がなくなるし」

美希「え? これ真美が作ったの? じゃあ貴音も響も呼んで食べたほうが絶対に美味しいの!!」

P「バーロー! 呼んだら俺が食う真美の手料理が少なくなるだろ」

美希「でもみんなで食べたほうがおいしいと思うなあはっ☆」

P「それでも! 守りたい手料理があるんだぁあああああああ!!」ピピピピピ

P「あ、電話…すまん。呼ばないで先食べてて」

P「はい……遅れてすみません。765プロダクションの……」スタスタ

真美「……どうする?」

美希「お兄さんよっぽど真美の手料理食べたいみたいだったしここは我慢してあげるの。むしろミキもお邪魔かな?」

真美「そーんなことないっしょ→」

美希「とは言っても響から聞いたけど最近元気ないって……何かあったの?」

真美「……何にもないよ」

美希「ミキには嘘は通じないの。間を置いちゃったのがいけなかったの」

真美「…………でも……ミキミキには教えられないな。真美の問題だし」

美希「まあ、ミキは困らないけどね。でもわかってるけど一番はお兄さんが辛いと思うの。これもーらい!」パクリ

真美「わかってるよ! でもどうしようもないんだよ!!」

真美「あ、ごめん」

美希「別に真美がそこまで拒むならミキはもう何も言わないの」

P「……なんということだ」ヨタヨタ

真美「ど、どったの!? 顔が真っ青だよ」

P「……俺が間違っていたのか?」

美希「ほら、ミキに言ってごらんお兄さん。これ食べていいから」

P「いや、フェアリーには教えるわけにはいかない。明日事務所は重い空気が流れるだろう」

美希「……あはっ☆でもお兄さんならなんとかなるの」

P「明日俺の慰め会やるから暇なら来てくれ」

美希「いくいく!」

真美「真美も行くYO!」

P「よし食うか!」

ピンポーン

真美「あ、来たよ」

P「呼んでんじゃねーよ!!!!」

美希「ミキ呼んでないの」

P「え?」

真美「真美も呼んでないよ~」

P「What’s?」

美希「そろそろピンポン壊れると思うからミキが迎えに行ってくるの」

P「ウェイト! ミキ! ウェイト!!」

ガチャリ

真美「オー オヒメチントヒビキンガキチャッタネ」

P「いただきます」スッバシッ

貴音「お待ちなさい! まだわたくしが手を洗ってません!」

響「にぃにに食べさせてあげようよ」

P「……何故連絡をしてないのに手料理があるとわかった?」

貴音「ふふふ。とっぷしぃくれっとです」

真美「…………ネタバレすると兄ちゃんと間違えてひびきんに送っちゃったんだー」

P「あほー!」ゲシッ

真美「げふっ」

美希「あはっ☆やっぱりみんなの方が楽しいの」

金曜日

春香「こんにt「ふざけないでくださいよ!!!」バンッ

春香「……」

P「……ふざけてない。これはもう仕方がないんだ」

真「なんでですか!? そんなにボクを苦しめたいんですか?」

P「……そんなわけないだろ」

真「じゃあどうしてなんですか!!!」バキッ

P「っ!!」

春香「……こ、小鳥さん」

小鳥「わからないの」

春香「えっ?」

小鳥「最初はプロデューサーさんが真ちゃん呼んでごにょごにょお話してたんだけど……」

春香「突然真が暴れだした?」

小鳥「」コクリ

小鳥「律子さんですら声かけるのにためらってて……春香ちゃんお願い」

真「プロデューサーは……プロデューサーは信じてたのに!!」ファッ←殴っている音

P「…………気が済んだか? サンドバックで許してもらえるならお安い御用だ」

真「……」バギッ

P「げふっ」ドサッ

春香「ちょちょっと真ストップ! ストーップ!!!」ガシッ

真「離してよ春香!!!」

春香「どーどー理由わかんないからとにかくプロデューサーさんが入院生活になっちゃう」

真「でもプロデューサーはボクを裏切ったんだよ!!」ブンッ

春香「わわっ!」

P「……ててて」

春香「大丈夫ですか?」トテテ

P「大丈夫なわけないだろ。口の中は鉄の味するし、M男にはご褒美な蹴りとかじゃないから死ぬかと思ったし……すみません。迷惑かけちゃってげふっ!!」ドサッ

真「まだ話は終わってませんよ」

P「……げほっ」グッタリ

真「ボクは……ひっく…ボクは信じてたのに……」ポロポロ←涙

律子「真、ここで喧嘩は構わないけどせめて理由を教えてくれないかしら?」

小鳥「いや、コスプレ作ってるからここでの喧嘩は勘弁してください」

真「……」ゴシゴシ

真「ボクの話を聞いてくれるんですか?」

律子「ええ。プロデューサーが今のところかっこつけてますけどサイテーだし」

真「律子さん……」

春香「とにかく理由を話してみてよ」

真「うん。あのね……プロデューサーがね……」

春香「プロデューサーさんが?」

真「…………ボクのフリフリに反対して王子路線にしてくれって言ってきたんだ」

律子「あ、それは仕方ないわ」

春香「うん。仕方ないね」

伊織「仕方がないわ」

小鳥「仕方がないわよ」

雪歩「真ちゃん……」

千早「……」

やよい「無理」

あずさ「そうよねぇ」

亜美「王子様似合ってんじゃん」

真「どうせみんなそういう反応だと思ったよ! でもさ! プロデューサーはボクの最後の希望だったんだよ!」

P「う~ん」ヨロヨロ

春香「大丈夫ですかプロデューサーさん!」

P「あ、ああ。なんとかな……空手道場に通っていたことあったようだが、そこまで力はなかった。つーか女子だからかな」

真「差別して……」グヌヌ

P「聞け真! こんな大勢の前で言うのはあれだけど! 確かに俺はフリフリから王子に代えてくれと頼んだ。でもこれがファンと営業先の答えだったんだよ!!!」

真「認めない!! 認めませんよ!」

P「でも!! 俺はフリフリ真が好きだ」

真「プロデューサー……?」

P「だから……せめて事務所はフリフリでいてくれ」

真「……ぐすっ……プロデューサー!!」ダキッ

P「まことぉぉおおおおおおおおおおお!!!」ダキッ

春香「えええええええええええええ」

律子「何これ?」

小鳥「私が知りたいですよ」

P「よし、明日の営業のためにレッスン行くぞ! 真……すまんが今週までだ」

真「わかりました。ですけど、事務所ではいいんですよね?」

P「ああ。だから、明日の営業は一番のお気にで行くんだ!」

真「わかりました!」

春香「なにこれ? ねえなにこれ?」

伊織「あいつに関わるとバカになるわね」

小鳥「だがそれが良いと思う伊織ちゃんでした」

伊織「…………そ、そんなわけないわよ!! ばっかじゃないの!」

P「……あ、真。今度王子でならのテレビオファー来たぞ」

真「出ます」

春香「わ、私は?」

P「ない。ちなみに竜宮よりも先らしいなテレビは」

律子「!?」

小鳥「……まあ、アイドル番組以外ではですけど」

亜美「終わったならちょっち付き合えよ」

P「あ、喧嘩なら屋上だこら」

春香「大人げないですね」

P「勝負は平等です」

――――――
―――――
――――
―――
――

P「てことで、フリフリが残念ながら王子になってしまった」モグモグ

真美「ふ~ん」パクパク

P「だからな、せめて事務所ではフリフリでいてくれって頼んだ」

真美「ねえ兄ちゃん」

P「なんだ?」

真美「もし……真美がいなくなったら悲しい?」

P「ああ。ただ、そういうことを言うことは……」

真美「そ、そんなわけないっしょ→! もー兄(C)は真美にメロメロなんだからー真美困っちゃうぜー」

P「じゃあ俺が消えたら?」

真美「えっ?」

P「事故とかで死んじゃいました? 真美はどうする?」

真美「……わかんない」

P「……だよなーあーちくしょう。明日の営業がめんどくせぇ」

真美「真美も明日の営業見に行っていいかな?」

P「営業先にか? 珍しいな? 腹壊した?」

真美「うあうあ~兄ちゃん相変わらずデリバリーがないね」

P「デリカシーだわ。良いけど。さすがに関係者のところはダメだぞ。春香と真見るのは良いけどさ」

真美「それでいいよ。あ、今日は帰るね」カチャカチャ

P「帰るだと!? まあ俺もバイトあるし」

真美「またあした! おやすみー」ガチャバタン

P「……最近一緒に寝てないな」パクリ

P「あ、美希とかに慰め会やるの中止ってメールしとくか」カチカチ

P「あー悪循環に入るな」

終末の営業

P「デパートの屋上だ!」

春香「何をやるんですか!?」

P「悪人ハルカッスVSマコト王子」

真「……は?」

P「ごめん。嘘。ヒーローショーやるんだけどその前の前座」

春香「は?」

P「気に入らなかった? すまん」

春香「いや、子供の前に披露しても興味ないでしょ!!」

P「プリキュアみたく興味持ってくれるぞ」

真「寝言は寝て言ってください」

P「……わかったよ。実はなデパートなんだけどヒーローショーは午後からで午前はちょっとしたアイドル対決みたいのが行われる」

春香「どういうことですか?」

P「超電磁プロデューサー率いるアイドル『エレクトロニクス』もお呼ばれされているそうでな」

春香「でもFランクだったような……てか、なんで私Fの仕事場に?」

P「EもFも大して変わらんし真もいるし、来週にはDになろうぜ」

真「へぇ~」

P「話を戻して……頑張れよ。人気投票みたいなアンケートがあるらしいし」

春香「わかりました! 今日は真と頑張って出来るようになったオーバーマスター! 略してオバマスでいきます!」

真「もっと略しオバマ」

P「いえすうぃーきゃんとか言うなよ」

真「言いませんよ」

P「終わったらちょこっと反省会して各自解散な」

春香「わかりました。でもちょっとしたライブバトルかぁ」

真「大丈夫だよ。ボクと春香なら」

P「ああ。真は最後のフリフリだけど……悔いはないようにやれよ!」

真「ハイ!」

春香「なんでプロデューサーさんはふりふりが良いんだろ」

・・・・・・・・・・

真美「ここだここ」

真美「ふぅ~ん。なかなかおっきいデパートでやってますな」

真美「あ、兄ちゃんいた」

真美「……真面目にやってる」

真美「……あ、こっちに手を振ってくれた」

真美「へへへ……」

――――――
―――――
――――
―――
――

P「お疲れ。アンケートの結果が届いたぞ」

春香「本当ですか!? なんかエレクトロニクスのアイドルの子……すごーく千早ちゃんに似てましたけど」

真「ボクもそう思えたけど気のせいですよね」

P「ああ。気のせい。ま、アンケートの結果だけど、結果的にはうちが70%で向こうが30%と良かったです。ただ、動きとボーカルが不完全だからそれを来週末までには直していこうか。まあこれたらでいいけどな」

春香「行きますよ! 絶対竜宮には負けませんから!」

真「そうだね。この後は?」

P「もう終わり。各自解散でお願い。それじゃあ解散。お疲れ様」

春香「おつ!」

真「おつかれさまです」

P「おつかれさま」

春香「……お、お疲れ様でした!」

・・・・・・・・・・

真美「お疲れ~遅いよー」ブーブー

P「いやあすまんな。いろいろあと片付けというか関係者との話が長引いてさ」

真美「なんていうかさ。ひっくいレベルの争いだろうなーって思ってたけど……全然違った」

P「?」

真美「ミキミキ達ってよくテレビ出てるじゃん。だから兄ちゃんのプロダクトしてるはるるんって大したことないと思ってたよ」

P「プロデュースな。プロダクトだと製品…いや、間違いではないけど……」

真美「……真美でもアイドルってなれる?」

P「……なることは簡単よ。俺がプロデュースしてやる。ただ、頂点取れるかとなると話が変わってくる。例えばさっきのちょっとしたライブバトル。あれ見てどう思った」

真美「なんかはるるんのほうが上手かった。エレキングはまだまだだね~って」

P「そゆこと。まあ新人ということもあるかもしれないけど差があったろ。つまり、努力が大事よ」

真美「……」

P「つっても努力は誰でも出来るけど努力の継続は才能だな。ま、そんな才能はごく一部で、仮に才能があってもセンスがなかったり」

真美「いや、もういいから。簡単にお願い」

P「すまん……そうだな。まー簡単に言うと継続は力なりってことでいいんじゃね」

真美「え? 扇子は?」

P「扇ぐんじゃない。センスはあっても努力しなきゃダメなのよ。あれだ。モンハンで剣の切れ味悪くなったら砥石で磨くだろ。あれとおんなじ」

真美「ほほう」

P「ま、そゆこと。だからたとえ真美にセンスがなくても俺と二人三脚で努力して磨いていこうじゃないか。真美にしかない才能を」

真美「おー! ってまだやるとは決めてないんだけどね」

P「そうか? でも真美がアイドルやるなら応援とサポートはしてやるんだけどなぁ」

真美「……ごめんよぉ」

P「まあいいさ。飯行こうぜ飯」

真美「おー!」

・・・・・・・・・・

P「で、俺の家で買った飯かよ」

真美「……良いじゃん」

P「良いけどさ。せっかくデパートにいたんだし外食でも……」

真美「明日パーッと使おうよ。それよりも……今日…一緒に…寝てもいいかな?」モジモジ

P「なに!? そ、その寝るってのは……まさか……」ゴクリ

真美「いや、それは普通に寝るってだけだから!! もうー兄ちゃんのエッチ!」

P「……すまん」

真美「いやそこまでがっかりはないっしょ→」

P「だって……な」

真美「あほ!」

次の日

真美「起きてー! せくちーな真美とのデートの日だYO!」

P「ZZZ…予定は立ててあんのかよ」

真美「あるよーほれみてくだせぇ」

P「んー水族館に遊園地ってハードスケジュールじゃねーか!!」

真美「良いじゃん……」

P「良いけどさ」

真美「じゃあ早くいこいこ!」グイグイ

P「良いけどやけに今回は積極的だな」

真美「良いじゃん! 早く早く」グイグイ

P「まてまて支度してないから」

真美「早く早く! あ、じゃあ真美一旦家戻るけどその間に朝ごはんパパーッと」

P「うい~」ヨタヨタ

・・・・・・・・・

真美「おまたー」ガチャリ

P「おせーよ」

真美「めんごめんご」

P「んじゃ行きますか」

真美「おー」ギュッ

P「ん? どったの?」

真美「そりゃデートと言ったら腕組みっしょ→」

P「……すまん。でかくて」

真美「良いよ。それより早く早く!!」

P「鍵かけてからな」

――――――
―――――
――――
―――
――


夕方・遊園地・観覧車

P「あー疲れたぜー」

真美「そだね……」

P「……さて、満足したか?」

真美「あのさ兄ちゃん……」

P「あー? 見ろよあっちが俺ん家の方だぜよ」

真美「大事な……話が…あるんだ」

P「あー……なんだい?」

真美「……ちょっとだけ…ちょっとだけ真美泣かないように頑張るね」

P「ああ。景色は見なくていいのか? 今綺麗だぞ」

真美「……真美ね。明日引っ越すんだ」

P「引っ越す?」

真美「お母さんと亜美のパパが話し合ってさ……もう会わない方が良いってなちゃって……」

P「まじ?」

真美「その……今だから言えるけど真美ね、兄ちゃんのことが……好き…」

真美「その……本気のマジなんだかんね!」

P「お前。俺捕まるぞ」

真美「でも…ひぐ……こんな……別れ…いやだよぉぐすん」ポロポロ

P「…………すまん。ものすごくいい場面なんだけど……そろそろ降りる時間」

真美「しねぇええええええええええええええ!!!!!」ゲシッ

P「ぐああああっ!! なんでだよ…」

テイク2

真美「でも…ひぐ……こんな……別れ…いやだよぉぐすん…ふふっ」

P「わらってんじゃねーよ!!!」

真美「ご、ごめんよーでもさっきのせいで涙もどっかいちゃった」

P「……はぁ。シリアス期待してたんだけど観覧車ってのはドラマみたいに長くないのな」

真美「で、さっきの続きなんだけど」

P「えっと……ああ、引っ越すんだけ? で、真美はどうしたいの?」

真美「……兄ちゃんといたい。でも、お母さんがだめだって」

P「まー小学生だからなー。ほれ、ソフトクリーム買ってきたぞー」

真美「ありがと。でも…真美は兄ちゃんといたい」

P「とは言っても俺も真美とはいたいよ。むしろ真美が家にいるとあー帰ってきたわーってなるわけで」

真美「そ、そうなの」テレッ

P「まーね。さて、話的には真美は俺といたい。うれしいこと言ってくれるじゃねーか!」ナデナデ

真美「わわっ! ちょ! ソフトが!!」

P「あ、すまん。うれしくて……」

真美「わ、わかるけどさぁ~」デレデレ

P「っても正直言って俺といたいからじゃ説得は難しい」

真美「……だよね」

P「……さて、まあ厳しいだろうけど俺が一肌脱ぐか」

真美「えっ? ここで脱ぐって変態じゃん!」

P「そういう脱ぐじゃねーよ!」

P「ゴホン。俺こういうものなんだけど」スッ

真美「知ってるよ…………マジ?」

P「ああ。説得は俺がやる。どうだ?」

真美「……その、真美にも出来んの?」

P「出来るよ。マミなら少なくとも美希達のフェアリーには勝てるって」

P「あ、ユニットだとアカデミーの方だっけ? まあどっちでもいいんだけど」

真美「でもそれだけじゃ……」

P「トップクラスのアイドルに慣れたらさ、ライブにお母さん呼んでさ真美の一生懸命の姿見てもらえよ。あと、お義父さんも呼んで……たぶん復縁するんじゃないか?」

真美「その根拠のないのじゃ……」

P「まーま。わからんけど、今日帰って説得しに行くぞ。OKでたら明日事務所行くから学校終わりに家に来いよ」

真美「ちょちょっと待ってよ!」

P「あーそうだったな。どうする?」

真美「……やる」

P「ん?」

真美「やる! 兄ちゃんとアイドルやりたい」

P「わかった! んじゃあ帰ろうか」

真美「うん! 兄ちゃん頼むよ!」

P「任せろ。ただし、アイドルになったら家来るの禁止パパラッチで俺も真美も人生お終い」

真美「うあうあ~兄ちゃんどっち選んでも独りだね」

P「その言い方辞めろ」

――――――
―――――
――――
―――
――


ピンポーン

ガチャリ

P「こんばんは」

真美母「あ、どうも」

P「ちょっとよろしいですか?」

真美母「ええ。こちらからもお話がありまして……」

・・・・・・・・・・・

真美母「……なので引っ越すので、こちらが真美がお世話になった……」

P「1年待ってくれませんか?」

真美母「はい?」

P「真美がアイドルやりたいと言ってまして……俺いや私にプロデュースしてほしいと」

真美母「……ほんとうですか?」

P「ええ。1年だけ……それで出来れば待ってもらいたい。というか俺に真美ください」

真美母「え? ええ!?」

P「その期間で真美を有名なアイドルにして見せます。それまで待ってください」

真美母「それで……1年経ったら?」

P「その時の真美を見て欲しい。そこで質問したい。だからそれまで待ってください」

真美母「……わ、わかりました。お隣さんでよく真美がお世話になってるから……ただ、キャンセル料……」

P「出します! だから、真美を俺にください!」

真美母「……落ち着いてください。あの子まだ小学生だし、その世間の目とか……」

P「すみません。ですが、真美をくださいの話は置いといて、1年待っていただきありがとうございます」

真美母「……いえ」

P「……心配しないでください。私が有名にして見せます……ってまだ弱小のプロダクションのプロデューサーが言っても仕方がないですけどね」

真美母「あ、そうじゃなくてその……応援してますので、真美を幸せにしてあげてくださいね。真美の暗い顔よりも明るい顔のほうが私も嬉しいですから……」

P「あ、あと学校の方は……」

真美母「なんとかしておきます」

P「すみません」

真美母「いえ、真美にはこれ以上悲しい思いはさせたくありませんから……」

・・・・・・・・・・

P「……てことで、明日事務所な」

真美「き、きんちょーしてきた」

P「まあまあ」

真美「で、でもさ亜美がいるんしょ?」

P「いるよ。まーいいんじゃね? そこまで仲悪くは思えてなかったし。ただ、家のことはタブーでいこうじゃないか」

真美「お、おう…」

P「俺も亜美に言っておくし、まー明日からは事務所でよろしくな」

真美「え? 今日は?」

P「帰るか帰らないかは真美しだい」

真美「んじゃこっちで寝るYO!」

P「……ところでお母さん相変わらず美人だな」

真美「帰るね」ガチャ

P「え? ちょ! 待って! ねえでも真美の方が素敵だから!! ちょっと! 真美! 真美ぃいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!」

バタン

次の日

P「……てことで、俺のスカウトしてきたアイドルを加える」

真美「ふ、双海真美です」オドオド

春香「へぇ~亜美にお姉ちゃんがいたなんてビックリ」

真「で、えーと真美でいいかな?」

真美「良いよ」

P「てことで、小鳥さん。すみませんけど3人の誰かのスカウトはお断りします」

小鳥「そうですか。まープロデューサーさんがスカウトしてきちゃ仕方がありませんね」

P「すみません。さて、じゃあ春香と真は真美をユニットに入れるけどいいか?」

春香「真美は何が得意なの?」

真「ダンスならボク負けないけど?」

真美「んーボーカル?」

春香「へぇ~……まあ、私のほうが上手いけど」

P「は?」

春香「えっ」

P「まあいいやユニット名は適当に決めた『バナナはおやつに入りますか』でな」

真「それはないですよ」

P「冗談。まあぼちぼち決めていこうか。んじゃさっそくレッスン行こうか」

春香「えへへ~私家でもボイトレしてるんですよ!」

P「へぇ~」ガチャ

真「ボクもダンスやあんまり好きじゃないけどビジュアル学んできましたよ」

P「お、良いね」

真美「……」ポツーン

春香「真美も早く来なよー」

真「置いてっちゃうよ」

真美「……あ、待ってよ→」

P「……」

P「……ひとまずこれで良かったわけだな」

バタン

ガチャ

千早「……」

やよい「……」

雪歩「……」

小鳥「あ、みんな来たわね。えっとプロデューサーさんのユニットにはスカウトはありません」

やよい「うわあああああああああ!!」ガシャーン

千早「っぁぁあああああああああああああああ!!!!」ドカーン

雪歩「はぁああああああああああああ!!!」バキューン

小鳥「ぴよぇええええええええええええええ!!!!」

ここまでです
続きは遅いですが書き溜めてきます(1万~1万5千字以内の予定です)
次の書き溜めで終わらせる予定です
スミマセンが良かったらユニット名でも決めてください
↓×1
なかったらナムコエンジェルで行きます
では失礼しました

読む人がいないのかROM専なのかわからないけどナムコエンジェルでいきます
あと、途中までですけど載せます


レッスン場

春香「……う、うまい」

真「ダンスも上半身は春香とどっこいどっこいだけど……足さばきだけ集中すればボクの次に上手い」

真美「えへへ…」

P「な? 千早とどっちが上手い?」

春香「う~んどうだろ? 真美上手いけど千早ちゃんとは……でも最近歌ってるのかな?」

真「ともかくこれで真美が四条貴音の相手すればあとは春香が頑張るだけだね」

P「そうだな……と、言いたいんだけど。IDOL ULTIMATE辞めてアイドルアカデミーの方目指さない?」

真美「目指さない」

春香「同意」

真「どうせまたランク落ちるんですよね? ボクランク外ですけど」

P「うん。まー俺もアイドルアカデミーは詳しくわからんから良いんだけど……竜宮にアイドルアカデミー任せるか」

春香「ところでリーダーって誰ですか?」

P「春香やりたい?」

春香「言われたらぁ~」

P「じゃあ真美ね」

真美「えっ」

春香「えっ」

P「真もいいか?」

真「良いですよ。あれですよね? 真美は入りたてだから早く馴染んでもらいたい的な意味ですよね?」

P「正解。あとは…春香はなんかぶりっ子アピールプンプンするし、真はそれでも可愛いを押し売りしそうだったからな」

春香「そんな私は……」

P「でもさ、春香はわき役だと輝いてると思うんだ。だからさ、良いだろ」

春香「いやいやいや! わき役ってどういうことですか?」

P「センターよりもちょっと隣が似合ってる」

真「ボクは誰でもいいですけど速く続きやりましょうよ~」

P「そうだな。まあ春香。そうガッカリするなって、サポーターが輝いてるぜ」

春香「摩擦で焦げたんです!」

P「ヒューッ!」

事務所・夕方

高木「ちょっといいかね」

P「おや、生きてたんですか?」

高木「ああ。生憎私は予選負けしてしまってな」

P「まあ……それで?」

高木「いや、律子君もいいかね?」

律子「……ふぃ~」カタカタターン

律子「なんでしょうか?」

高木「うむ。実はIUとIAがあるんだが、律子君にIAを目指してほしい」

P「俺は?」

高木「君はIU。律子君のユニットは団結力もあるし、きっとIA大賞。だめでも地方賞を目指せられると思うんだが」

律子「え? そもそも私のユニットはIA前提でしたけど」

高木「え? そうだったのか?」

律子「彼とは違うんです」

P「はぁ? マジかよ……てことはそっちなら敵いないし余裕じゃね?」

律子「しかし、今まで気づかなかったんですか?」

P「うん」

律子「まあ……ところでIUはユニットでも可能なんですか?」

高木「ああ。それは大丈夫のようだよ。なんせIUでトップを目指すかIAでトップを目指すかわかれているようだし」

律子「はぁ?」

P「要するにM-1で優勝するかR-1で優勝するかキング・オブ・コントでてっぺん取るかってことでしょ?」

高木「まあ、そうだね。そうそう。961プロもどうやらIAに刺客を送り込んでくるらしいから律子君はくれぐれも気を付けてくれ」

律子「まあ、私のプロデュースしてる竜宮ならだいじょうぶですよ」ドヤァァァ

P「期待しているぞ」

律子「そっちこそ打倒フェアリーで頼みますよ! ……あ、IAってことは地方営業にもバンバン行っていいんですよね? 経費で」

高木「…………う、うむ。まあ営業なら仕方がないが、出来るだけ地方営業で稼いだ資金を次回の地方営業に回してほしい」

律子「チッ……わかりました」

高木「君もフェアリーに負けないように引き続き頑張ってくれ」

P「わかってます。そういや、社長には前に言いましたけど例のアイドル所属しましたので」

高木「……わかった」

律子「誰です?」

P「亜美の姉」

律子「へぇ~。まあお互い頑張りましょう。IUIAともうちのような弱小が二冠取れば嬉しいことじゃないですか」

P「そうだな。挨拶は明日かまた会ったときにでいいか?」

律子「ええ。見分けはどうすれば?」

P「左結びが亜美で右結びが姉」

律子「? まあ、なんとか覚えます」

P「……ところで社長」

高木「なんだね?」

P「トレーナー雇ってください」

高木「うむ……君のユニットがDに上がればいいだろう」

P「任せおいてください」



P「でな。真美がユニットのリーダーなんだよ。だから美希、お前の命もIUまでだな」

真美「そうひびきんのお命は今日でしまいだぁぁぁあああああ」ブンッ

響「……」バシッ

真美「なっ」

響「……動くと撃つぞ」チャカッ

真美「ま、参った……」

響「真美もまだまだだなぁ~」

美希「えーじゃあ真美もアイドルになったらお兄さんの家はパパラッチにとって絶好の巣なの」

P「そうだよ。まー真美はお隣だからどこかしらから家に入ってくるけど美希達はまずいだろ。つーかこれで完全に真美とは敵だろ」

貴音「……」モグモグ

美希「あ、そうそうミキ今日社長に聞いたんだけどね」

P「なに?」

美希「……じゃなかった社長が言ってきたんだけど。男ユニットを組んだんだって」

P「へぇ~」

美希「それが海であった3人だったの」

P「へぇ~」

美希「まあ、ミキ達全然覚えてなくて向こうが覚えてたみたいで」

P「で、どうだった?」

響「んとね。そっちはIA目指すんだって」

P「へぇ~じゃあどこかで会ったりするかもな」

響「にぃにのユニットは?」

P「真美のユニット? IUだけど」

美希「じゃあ最後まで敵だけど仲よくしよあはっ☆」

P「パパラッチにばれないようにお願いします」

貴音「……」ズルズル

美希「それで! ここから聞いて欲しいの!!」ドンッ

P「どうしたのよ? あ、それ取って」

貴音「……」スッ

P「せんきゅ。で、どうしたの?」

美希「あのね。その男ユニットはミキ達のユニットじゃ俺たちには勝てないって言うの」

P「言わせておけばいいじゃない」

美希「そのくせ貴音に色仕掛け仕掛けるの。ちょっとホモっぽいのが」

P「良いんじゃないか?」

貴音「……」ズルズル

美希「で、たまたまレッスンも同じでレッスンしたんだけどミキ達のころばっかり指摘してきて結局、向こうは何にも練習してなかったの!」バンバン

P「で、頭に来たの?」

響「当り前さー。だから貴音は何も言わずにご飯ばっかり食べてるでしょ」

P「……ホントだ」

真美「お姫ちんさ。さすがに食べ過ぎだって」

貴音「真美……貴女は優しい方ですね。ですが、今日ばかりは苛立たしいことでしたので……」バクバク

P「で、美希達はその男ユニットのダンスとか見たいのか?」

美希「見るに決まってるの! ダメ出し言いまくるの」

響「うんうん」

P「じゃあいいじゃん。そもそも同じプロダクションなんだし仲良くしなさい」

美希「あんなのと仲良くとか反吐が出るの」

P「まーわかるよ。じゃなきゃあれだけしつこくメールしてくるなって言っていたのに来るんだもんな」

響「仕方ないじゃん! こんな話自分たち以外に愚痴れる人なんていないんだし」

P「えーってそうか学校の友達に言っても仕方がないもんな」

貴音「……」バンッ

真美「!」ビクッ

真美「ど、どったのお姫ちん?」オドオド

貴音「……いえ」

P(嘘つけよ。どう考えても何かしらの地雷踏んだぞ)

美希(あーそう言えば貴音って学校行ってないの)

P(えっ)

響(過去わからないけど高校って楽しそうなのか聞いてきたから……)

P(……もしかして貴音って中卒?)

美希(さあ? ミキはどっちでもいいし)

貴音「……」ズルズル

P「……と、ところでお前たち今日はどうするの?」

響「どうするってもう23時だぞ」

P「あ、そう。わかりましたよ。じゃそこらへんで勝手に寝て。お休み」バタン

ガラッガシッ

P「ですよねー」

美希「お客様はゴッドなの」

P「俺たちはどっちかつーとダチだろ」

真美「マダンテ。HP70ダメージ」

響「うぎゃー! もうHPが30しかないぞ」コロッコロコロ

P「……なんだ。普段通りか」

美希「あふぅ。じゃあミキは先に寝るね。おやすZZZ」

P「俺もお休み」

貴音「……」ゴクゴク

次の日

小鳥「小鳥はとっても男好き~♪ ショタでもふったなりスットライク~♪」

小鳥「ドピュドピュドピュパンパンパンパンパ…ドサッガチャーン

小鳥「ん?」クルッ

P「」

律子「」

小鳥「」

小鳥「…………ごめんなさい。今の忘れてください魔が差したんです」

P「…………」

律子「……プロデューサー、私たちはどうやら小鳥さんが精神的に追い詰められてることに気づいてなかったようです」

P「そうだな。小鳥さん今日はもう帰っていいですよ。あとの仕事はこちらでやっておきます」

小鳥「いや、あの……別に……」

律子「はやく帰って精神科に」

P「そんな状態までほっておくなんて小鳥さん! あなたって人は!!」

小鳥「……」

律子「事務所にいるなら少し休んでください」

P「そうですね。とりあえず、律子はこの小鳥さんの仕事やれ。俺はこっち片付けるから」

律子「わかりましたよ。では、小鳥さんはそこでお休みしててください」

小鳥「…………ア、アリガトウゴザイマス」ソソクサ

午後

P「午前中に小鳥さんが「あああああああああああああああ!!!」ドカッ

P「げふっ!」

春香「……小鳥さんがどうかしたんですか? 小鳥さんもどうしたんですか? そんなに大声でプロデューサーさん吹っ飛ばして」

小鳥「ぷ、プロデューサーさんの頭にり、リリリッカーがいたのよ!!」

春香「?」

ガチャ

真美「おいす~」

真「こんにちはー」

P「……あ、ああ。来たか。頭いてー」

真美「兄ちゃん頭から血が出てっけどヤバくね? 大丈夫?」

真「どうしたんですか? えっと救急箱はどこだっけ?」ガサガサ

春香「なんか小鳥さんがプロデューサーさんの頭にりっかーっていうのがいたんだって」

真美「ヲイヲイぴよちゃんさ、リッカーなんていたら今頃真美達のお漏らし死体が発見されてるぜ」

小鳥「そ、そうねごめんなさい」

P「うーあ、すまんな。なんだっけ? 小鳥さんなんでしたっけ?」

小鳥「さ、さあ?」

春香「さっきのショックで忘れちゃったんですか? じゃあ思い出したら教えてくださいね」

P「おう」

真「じゃあ今日は何するんですか?」

P「レッスンやろうぜ! ユニットだから協力性が大事だし。そこらへんトレーナーさんに見てもらってのこと。まービデオは頼んでおくけどな」

真美「おっけ~」

P「あ、週末にオーディション受けるよ」

春香「ファッ!?」

終末のオーディション

P「今回のオーディションは昇格オーディションで俺が思う注意アイドルは2組だな」

真「2人もいるんですか!?」

P「2組な。ユニットかもしれない。一組目がハラペコPの『くいしんぼYe』。もう一組はRRPの『永瀬麗子』だ」

真美「へーまあ余裕のよっちゃんっしょ」

P「ところがどっこいそれはどうかわからないぞ。ま、ガンバてこいや」

真「わかりました。あんまりやる気でない衣装ですけど頑張ってきますよ」

P「おう」

――――――
―――――
――――
―――
――

審査員「合格者番号は⑤番です」

P「えっ」

セミ時雨P「やったね」

夏の午後「やりましたぁ」キャー

審査員「それ以外は出直してこいや」

真美「……」

真「……」

春香「……」

P「……」

事務所・夜

高木「また次回受けなおせばいいさ」

P「……ハイ」

・・・・・・・・・・・・・

P「……まだいたのか?」

春香「……反省会……してないです」

真「…………」

真美「……ごめん」

P「……さて、今日はどこがダメだと思った。正直に話せ」

春香「……あの3人だからどう動けばいいのかわからなくて……」

真「アクションとかアピールポイントが……」

真美「歌詞まだ覚えてない」

P「……俺のせいじゃん!!」

P「わかった。これは次回のオーディションへの課題で今日はもう帰ろう。次回が2週間後だからそれまでにはもうこんな子がないように社長に言ってトレーナーさんをなんとかしてもらう。だから心配すんなし、落ち込むな」

春香「でも落ちると……」

P「わかるよ。過程が良くても結果がダメじゃ意味ない。だから次は結果を残そう」

真「そうですね」

真美「ごめんよ~はるるんにまこちん。真美がリーダーなのに役に立てなくて」

春香「真美のせいじゃないよ。次があるってプロデューサーさんも言ってるんだし」

真「そうそう」

P「俺も行けると思ってたけどやっぱりいきなりは無理だったな。少しレッスンして鍛えよう。そしてリベンジしよう」

真美「おうよ! 次はめちゃめちゃかっこよく勝ってやんだかんね→」

真「よーし、真美のようにボクも頑張ろ」

春香「最初から本気じゃなかった?」

P「大丈夫だって」

夜・家

P「……え? いや、しっかり出来てたよ」

真美「でもなんか変じゃなかった?」

P「変っていうか真美だけなら完璧でそれは春香と真にも言えるんだけど。ただ、ユニットだとバラバラだったわけでそれが今回ダメだった原因」

真美「うう…」

P「まーそうガッカリすな。デビュー戦に白星にしてやれなかったのは申し訳ないけどそれは真も同じ。だから次回はなんとかするからそれで許してちょ」

真美「でもでも……」

P「むしろ……あんな低レベルなところで負けて良かったと思うけど」

真美「なんで?」

P「だって上だと美希とか馬鹿にしてきそうだし……」

真美「それはないと思うけど……」

P「何故? 良いか? 敵だぞ」

真美「さっきメールしてた慰めてくれた」

P「敵にメールすんなよ」

真美「えー」

P「えーでもないだろ。情報筒抜けなんだし」

真美「兄ちゃんはミキミキたちが嫌いなの?」

P「嫌いじゃないけど……真美が売れてもらわないとお母さんにマジで連れてかれられちまうぞ」

真美「う……」

P「…………まー情報漏らさなきゃ良いけどさ」

真美「兄(C)…」

P「だって真美だもん。ちかたないよね」

真美「ちかたないね」

翌週末

P「本日は営業です」

春香「どこ行くんですか?」

P「路上パフォーマンス」

真「えっ」

真美「えっ」

P「えっじゃねーよ。素晴らしいだろ。そとでパフォーマンスだぞ」

春香「せめて室内が良かったです」

P「まーそういうな。良いこと教えてやるよ。たぶん人はあんまり来ない」

真「それだめじゃないですか?」

P「まーま。路上だから練習で……とにかく本番慣れしとけ」

真美「へーい」

翌週のオーディション

審査員「合格は②番です」

P「よし!」

春香「いや~なんとかなりましたね」

真「プロデューサーが仕事やってるのによくトレーナーさんに頼みに行ってきましたね」

P「何、午前中暇だからな」

春香「営業行ってくださいよ」

P「たまにね。暇なんだよ」

P「……ん? 違う! 普段は営業なり事務所の書類なんかに追われてるけど暇がたまにできるからそん時トレーナーさんに頼みに行ったりしてんの」

春香「…………ちゃんと仕事してたんですか!?」

P「たりめーだ」

真美「Dランクになったけどどうなの?」

P「まー大して変わんないな。だって律子の竜宮テレビで見るか? そゆこと」

真「テレビまでまだまだってことですか」

P「仕事持ってくるのは頑張るけど……まー無理だな。もう一個ランク上がればいいんじゃない?」

真美「うあうあ~兄ちゃんしっかりしてよー」

P「とは言ってもDランクにどんだけアイドルいると思ってんだ。オーディション行くだろ? E・F限定の歌ウンジャTOWNですら定員3万人だぞ。そっから絞られるんだぞ」

春香「そんなにいるんですか!?」

真「いやいたんですか?」

P「そーよ。まあ体調とかによってオーディションはどのくらい受けてるかわからんけどな」

真美「そー考えると真美達エリートじゃん」

P「の仲間入りってところだろ。ま、要するに頑張ればいいんだよ」

真「よーしじゃあトップ目指してがんば「ぶえっくしょーいちきしょー」ズズズ

真美「…………えっ」

真「え……」

P「えっ」

春香「すみません…ちょっと寒かったもんで」ズビー

P「……お前可愛くねーな」

春香「え? そうですか? たぶんみんなそんなくしゃみだと思うんですけど」

P「なわけねーだろ……あ、小鳥さんは春香と同じタイプかも」

真美「とりあえずさ、兄ちゃん次いつオーディション受けるの?」

P「今度なー普段のオーディションならいいんだけど、昇格オーディションは一定数ファン集めないとダメなんよ」

真「じゃあどうするんですか? 時間もないんじゃないですか?」

P「そう。だから困ってるのよ」

真美「兄ちゃん兄ちゃん」

P「どったの?」

真美「ミキミキに聞いたらいいんじゃない? ちょっち聞いてみるね」

春香「ミキミキ?」

P「星井美希のこと」

真「えーなんで真美が美希のこと知ってるの?」

春香「てかプロデューサーさんも」

P「こまけえこたぁ良いんだよ」

春香「うーんでも美希に聞くって敵じゃないですか?」

P「そうなんだよな。真美にも連絡あんまり取るなって言ってるんだけど」

真「ってもたまーにボクにもメール来ますよ」

P「何やってんだよ」

春香「私にも……着てません」

P「わかってる」

春香「…………」

P「というか待て。お前らまだテレビ用の撮影まだだろ。早く行って来い」

真美「あ、ミキミキ? 真美だよーあっちょっと」

美希『なんなの?』

P「すまんなミキミキ。また今度な」カチ

美希『え? お兄さ…』

P「よし、行って来い」

春香「すっかり忘れてましたよ」

真「ボクもちゃっかりDランク」

真美「真美もDってすごいねー」

P「…………はい」カチ

美希『いきなり切るなんてひどくない? なんなの?』

P「あーすまんすまん。真美から多分あとで電話来るだろうけど気にするなってこと」

美希『え? どういうこと?』

P「気にするな。あと、家来るなよ」

美希『そう言われると遊びに行きたくなっちゃうの』

P「来るなってお金ないからおにぎり無理だぞ」

美希『あはっ☆そう言ってもお兄さんは優しいから用意してくれてるのわかってるの♪』

P「いやー今日はテレビ見てくれると嬉しいんだけど」

美希『お兄さんの家にテレビあるしそっちでいいでしょ? ちゃんと貴音と響誘っておくから』

P「そうじゃなくてな」

美希『アーキコエナーイ』

P「おい」

美希『話はわかったの。お兄さんの家に帰ってるの。だからおにぎりとラーメンよろしくなのガチャ』

P「ちょおまー!!!」

P「チッ……やれやれ。まあその分情報はしっかりもらうか」

――――――
―――――
――――
―――
――


美希「え? ほんとに? おめでとうなの」

響「おめでとう」

貴音「おめ」モグモグ

真美「んふふ~真美にかかればあっという間に追いついてやんよ」

美希「で、お兄さんには何か問題でもあるの?」

P「あーそのことでさ。ファンをもっと増やさんと昇格オーディション出れないじゃん? どーしようと」

響「それなら来週末のオーディションでない?」

P「え? どんなの?」

響「DランクからCランクだと一回テレビ合格すれば受けれるけど……」

P「だからなんのオーディションだよ?」

美希「えっとね。わかんないけどおっきなオーディション。ミキ達も出るからお兄さんと真美達も出なよ」

P「合格枠は?」

響「えっとどんくらいだっけ?」

美希「覚えてないけど2組以上はあると思うの」

P「マジ? じゃあ行けるか」

真美「でもでもそんなのショータイとか必要じゃないの?」

美希「ミキが社長に言っておくの」

P「え? そうなの。悪いね」

響「でもさー社長ってにぃにの事務所のことすごく悪く言ってたから社長に言わない方が良いんじゃない?」

P「そうなの? 知らないけど」

美希「あー確かに……んーでもお兄さんなら大丈夫だよ」

P「こえーよー」

響「まあ一応社長には言っておくよ。たぶんロクな反応ないと思うけど」

P「なんで言うのさ?」

響「招待しないとお兄さんあうあう~ってなってそう」

P「……律子も一緒に連れてくよ」

響「あーそう言えばジュピターも一緒だっけ?」

美希「そうそう。まあ、そっちもどっちかは入れたらいいねあはっ☆」

真美「兄ちゃん兄ちゃん」

P「なんだよ」

真美「ジュピターってなに? 天体観測でもすんの?」

P「961プロのユニットだろ」

美希「そうそうそのユニットも社長みたいにお兄さんの事務所のこと悪口言ってるから負けないで欲しいの」

P「良い子過ぎるな。フェアリーは」

響「まーにぃにと真美がいなきゃ自分もぼっこぼこにしてやってさー」

P「てか、そのオーディションもうちょい詳しく教えて欲しんだけど……」

美希「あふぅ。でももうミキ達が知ってる情報がないの」

P「あ、そうなの。んじゃあ詳しく聞いといてよ」

美希「お休みなの」ゴロッ

真美「ミキミキってどこでも寝るよね」

響「うーん。まあ聞いて良いけどあんまり期待しないでね」

P「オーケイ」

真美「……ところでお姫ちんは?」

P「あれ? そーいやさっきはいたよな?」

響「たかねー」

真美「……まーいつも通りどこかに行ってるし、どうすんの?」

P「……ここか」バッ

シーン

P「……わかんね。もういいや。寝るからお休み」

貴音「……」ヌッ

P「なんだいたのか。なら良かったお休み」

貴音「なんだか最近わたくしの扱いがひどくありませんか?」

P「全然。あっちにカップ麺あるから」

貴音「食べました」

P「えっ」

真美「うあうあ~真美のカップ麺もなくなってるYO! というか食べ物が全部なくなってる~」

P「冗談だろ」

真美「真美が今までに嘘ついたかね?」

P「しょっちゅう」

真美「でもでも本当だって」

貴音「……お腹がすきました」

P「響、悪いけどそっちあての経費で落としておいて」

響「出来たら自分たちも苦労しないぞ」

P「……真美、行ってくるよ」

真美「行ってらっしゃいあなた。ゲーセン代は残しておいてね」

P「それこいつに言え」

貴音「?」

P「行ってくるでな。真美も響もお休み」

響「おやすみ」

真美「そーいや兄ちゃんバイト行ってないけど大丈夫なの?」

P「真美に心配されないほどバイトには行ってるんだけどなぁ」

真美「っても最近兄(C)事務所にくるまってんじゃん」

P「籠ってるって言いたいんだろ」

真美「そうそれそれ」

P「いや、頑張ってるからね」

貴音「早くしてください」グイグイ

P「……貴音だもんね」

真美「ちかたないね」

――――――
―――――
――――
―――
――


高木「ちょっといいかね?」

P「なんですか? 珍しいですね」

高木「突然961プロダクションの社長から直々の招待オーディションが来てね」

P(響とか言ったのかな?)

P「なんでまた?」

高木「さあ? 黒井社長は何を考えているかわからないからね」

P「で、どうすればいいんですか?」

高木「返事は私からしておくよ。961プロのアイドルが出るオーディションだからね。合格すれば今よりも確実にファンは増えるだろうね」

P「へぇ~合格枠は?」

高木「二組のようだね。なお、961プロダクションからはIUアイドルとIAアイドルのどちらかが出てくるようだよ。なんでも招待したからのサービスだと。黒井も汚い男だね」

P「へぇ~じゃあラッキーみたいなもんですか」

高木「ああ。君はどうする? 律子君にも聞いてくるが」

P「たぶん出ますね。真美達には言っておきまs。律子にはお願いします」

高木「わかった。黒井社長の考えてることはわからんからな。用心しておいてくれ」

P「そんなにひどいんですか?」

高木「うむ。キザな奴だと言っておこうか」

P「へぇ~」

高木「資金もこちらよりは遥かにあるから早くテレビ出演とかできるんだ」

P「あー。まあ合格できるように頑張ります」

高木「うむ。頑張ってくれたまえ」

・・・・・・・・・・

P「てことでな。オーディション受けるぞ」

真美「あー前に言ってたあれだっけ?」

春香「本当なんですか? 961プロのアイドルと勝負とか」

P「オーディションです」

真「へぇ~でもやる気出てきましたよ。勢いで合格出来ちゃいそうです」

P「まあまあ。落ち着いてユニットの振付とかをマスターするのが最初」

真「そうでした。でも完成には近づいてますよね」

P「そう。だけど個別アピールポイントが春香しかないのが痛い。だからなんか探しに行くんだなんちゃらなんちゃら」

真美「例えば?」

P「例えば? ……そう…………すまん」

真美「えええええええ!!!」

真「ボクは?」

P「真……いや、なんていうかさ。わからんのよ」

真美「えっ?」

P「アピールポイントってその瞬間みたいなもんだし」

真「はい?」

P「まー最悪春香の手助けじゃね? 火力が1.5倍になるぜ」

真「あえて脱ぐ」

P「それやってるアイドルはいましたか?」

真「いないからボクが初でやるんですよ?」

P「やめなさい」

春香「思ったんですけどこんなのんきに雑談なんかしてられないじゃないですか」

P「仕方がないだろ。小鳥さんが休みなんだ。律子と分担してやってるんだけど、終わらなくてな。つーかしゃちょー!!」

高木「……呼んだかね?」

P「真美達をレッスン場までお願いします。それかこの書類をお願いします。どっちが良いですか?」

高木「……行こうか。天海君たちよ」

P「チッ……真達はトレーナーさんとかいない自主連だけど出来るよな? アピールは良いから基礎だけをなんとか」

高木「キミィ」

P「時間がないけど俺は小鳥さんの書類を終わらせないといけないんだ!! だから……頼みますよホントに」

高木「わかった。じゃあみんな急いで支度をしてくるんだ」

P「頑張れよ」

春香「もう出来るんですよこれが」

真「元々はプロデューサー待ちでした」

高木「あ、そうなの。じゃあ行こうか」

P「……頑張って来いよ」

春香「プロデューサーさんも頑張ってくださいね」

P「おうよ」

夜・家

P「頼む真美」

真美「え? 何?」

P「前にも言ったけどアイドルなんだからそうやすやすと俺ん家来ちゃダメ」

真美「でもでもここの方が良いじゃん」

P「何がだよ? パパラッチで俺たちは死亡。最悪俺なんか逮捕だぜ」

真美「気にしたら負けだよ……だって事務所じゃ兄ちゃん忙しそうだし」

真美「真美だってガッコウあるもん」

P「あーそうだったな。どこから入った?」

真美「ベランダの日常通路」

P「非常通路ぶち破ったのか。まあいっかそれで」

真美「そだよー真美だってちゃんと兄(C)の言いつけくらい守ってんだかんね!」

P「さっすが真美だな。素敵!」

真美「でしょでしょ→伊達に兄ちゃんの彼女やってるわけないんだYO!」

P「で、今日どういった練習したんよ?」

真美「はるるんとまこちんと基礎とちょっちアピールタイムを練習したよー」

P「ほうほう。よしよし。んじゃあいいな」

真美「これなら余裕っしょ」

P「バーロー相手は格上。更にオーディションに出てくるだけあって周りのアイドルも高いのよ。だからまー落ちる覚悟で行くべきダナ」

真美「うあうあ~それリーダーの前で言う~」

P「リーダーだから言ってんだよJCよ」

真美「勝てばなんでもよいのだー」

P「……だそうですよ。響」

響「まず、にぃにがロリコン過ぎて辛い。まー真美となら仕方がないけど。あと、あのオーディションそう言われてるようだけど自分たちもジュピターも両方出るから」

P「ファッ!?」

美希「まーミキ達はあんまり気にしないけど、真美のユニットは期待なの」

P「まあ頑張るよ。お休み」

真美「兄ちゃん一緒に寝よ」

P「良いよ。美希と響は?」

美希「ミキも!」

響「じゃ、じゃあ自分も!!」

招待オーディション当日

春香「あの……プロデューサーさん」

P「……なんだよ」

真「ボク達……ここで良かったんですよね?」

真美「なんか真美達だけ浮いてるよ。ほかのアイドルはなんか取材とか受けてるけど」

P「そりゃ律子たちが様子見するわけだ」

春香「あの人……ちょくちょくテレビで見ますよ!」

P「だれだっけ? ……あ、そうだ思い出した『やなP』の『ゆめエリア』じゃん」

?「フンッ、来たな高木の犬」

P「あっちは? 誰?」

真「ボク知ってますよ。『坂道天楽P』の『まるっち』ですね」

真美「真美は全然わからない」

P「俺もあんまりわからないんだよなー」

?「おい貴様!」

P「……俺のこと?」

春香「さあ? 会場にたくさんいますし気にしなくていいんじゃないですか?」

P「そだな」

美希「おーい」

P「ん? おー美希じゃないか」

美希「社長じゃ気づかなかったみたいだね」

?「美希ちゃんありがとね^^」

真美「おじさん誰?」

?「おじさんではない。私は961プロダクションの黒井だ」

P「あ、招待ありがとうございます」

黒井「フン。相変わらず場違いな衣装なことだな」

P「逆にその場違いな衣装に負けたら恥ずかしいですね」

貴音「真美、お久しぶりですね」

真美「おいすー」

真「真美、知り合い?」

真美「お姫ちんはフェアリーだよ」

春香「お姫ちんって誰?」

貴音「おや、初対面でしたか。わたくしは四条貴音。今日はよろしくお願いします」

真美「ひびきんは?」

美希「トイレなの」

真「美希久しぶり」

美希「久しぶりなの。相変わらず元気そうで何よりなの。春香も」

黒井「なごんでいられるのも今のうちだけだぞ」

P「そう言えばフェアリー以外にもアイドルグループを出すとか?」

黒井「そうだ。このオーディションの合格枠は二組。セレブな私からすれば一組だけそこらの汚いアイドルに席を譲るわけにはいかないな。特に高木のところの弱小プロダクションにはな」

P「高木って誰です?」

黒井「……フ。フハハハハハ。まさかお前は自分の社長の名も知らんとはとんだ大馬鹿者だな」

P「あ、普段から社長社長って言ってたから忘れてたぜ」

真美「ちかたないね」

P「ああ。ちかたないさ」

黒井「ぐぬぬ。なんだこいつは?」

貴音「黒井殿、いつものことです」

黒井「そ、そうなのかい? おっとこんな屑どもと会話してたら時間が来たようだね^^」

黒井「おい貴様」

P「あ、ところでもうひとグループはまだですか?」

美希「えーミキあいつら嫌いなの」

P「まあまあ」

響「確かトイレ行くとか行ってたぞ」

?「オッサン何やってんだよ」

黒井「おお来たか冬馬」

P「……お前どこかで見たことあるな」

冬馬「は? 誰だあんた」

P「ただのプロデューサーだ」

冬馬「いや、どう考えてもただのじゃないだろ。オッサンと話して時点で」

P「ごちゃごちゃうるせーな。キン○マ蹴りするぞ」

黒井「冬馬、そのバカはほっとけ」

?「あ、もしかして海にいた人じゃない?」

?「ほんとだ。俺たちのこと覚えてますか?」

P「……真美、いた?」

真美「あー思い出した。そこのやつがミキミキにナンパして振られたんだー!!」

冬馬「ちょばかっ!!」

美希「あーそうだったね。あはっ☆」

P「どんまいどんまい。ナンパっての数撃てば当たるから」

?「そうだな。そのまま沖まで流されてクラゲに刺されて冬馬は散々だったけど」

冬馬「うっせーよ。翔太に北斗はどうだったんだよ? あの後」

翔太「僕と北斗君はナンパ目的に海に来たわけじゃないよ」

北斗「純粋に遊びに来て何が悪いんだ?」

真美「涙拭けよ……えーと……」

P「あまとう」

真美「そうそうあまとう」

冬馬「ちげーから!!」

黒井「もういい! 貴様ら高木の犬共め! オーディション落ちても知らんからな」

春香「なんかあんまり悔しい気分にならなくてよかったです」

真「途中から空気になっちゃったけどボクも同じです」

P「まー俺達は招待された側だし落ちてもいいから頑張ってこようぜ」

冬馬「お前ら覚えてとけよ!」

P「あ? お前よっぽどキ○タマ蹴りされてーのか?」

冬馬「なんでそうなるんだよ!!」

P「お前がまだちょっかいかけてくるからだろーが」

冬馬「そんなんやれるもんならやってみやがれ!!」

P「いいか? キンタ○蹴られるとどうなるかはな……」

真美「セイッ!」バッ

ドゴッ

P「」ガクリッ

春香「プロデューサーさん!!」

真「うわ……悶絶してるよ」

冬馬「……」ブルッ

美希「お兄さん大丈夫?」

黒井「美希ちゃん行かなくてもいいよ。あの馬鹿どもが勝手にやったことだしな^^」

貴音「あなた様」トテテ

P「」

真美「に、兄ちゃん?」

P「」バタリ

春香「プロデューサーさん!? プロデューサーさん!!」ユサユサ

響「にぃに!?」

黒井「……あの貴音ちゃん、美希ちゃん、響ちゃん?」

真「プロデューサー!」ユサユサ

P「」

P「」

真美「……兄ちゃん…」グスッ

春香「……真美、頑張ろう。プロデューサーさんのために」

真「よくもプロデューサーを!!」ギッ

冬馬「え? 俺?」

北斗「冬馬、お前がもし○ンタマ蹴られてたらああなってたんだぞ!」

翔太「冬馬君のために765のプロデューサーさんは蹴られたんだぞ」

黒井「…………いや、これ冬馬が正しいから」

冬馬「おっさん……」ジーン

P「」ビクンビクン

春香「プロデューサーさんはここで休んでてください」

北斗「いや、春香ちゃんだっけ? プロデューサーさんは俺たちが見ておくよ」

真「でも……」

翔太「冬馬君の借りだよ」

真美「すまんな」

北斗「良いよエンジェルちゃん」

翔太「フェアリーは頑張ってよね。プロデューサーさんのために」

美希「わかってるの。いくよ2人とも」

貴音「見ていてくださいあなた様」

響「社長早く行こうよ」

黒井「……あ、ああ。高木のアイドル共……こっちだ」

P「」

P「」

P「……お前らも行って来い」

冬馬「あんた生きてたのか?」

P「あ、ああ。昇天しかけた。早く行って来い」

北斗「もう大丈夫なんですか?」

P「ああ。961プロの力を俺のアイドルに見せやってくれ……」ガクッ

冬馬「よーし行こうか」

翔太「……うん」

北斗「見ていてくださいね765のプロデューサーさん」

P「」

P「……便所行かねーと…漏れる…」ヨロヨロ

・・・・・・・・・・

オーディション中

春香「カムアゲェ~ン!!」

審査員

      rfニ、ヽ
      l。 。 f9i
      t≦_ノゝ、            ,,....,,,,__        ,rrテ≡==-、
      `ブ´,,:: -- ::、       ,r''"''''''ヽ:::`ヽ.     (〃彡三ミミ::`ヽ

      ,rニュf::r-‐t::::::::ヽ     f´,,..、 r"::::::::::i      /"~´   i三ミ::::i,
     /,,, Y.. -‐ ヾ::::::::l      ノ゙ f・=  7:::::::::::l.    f:、 ‐-:、 (ミミ:::::::l
      ム゚゙゙' く、'゚`  ゙'"):::l    ヽ''    ゙'⌒リ:ノ    ノ゚ヲ ''・=  リ::r-、リ
     l=,,;;:. l=、  ..::" ,)ヽ、   j⌒    ト'"fノ     l (-、ヽ'"   ゙'´ノ),)
    /`ゝ-''^ヽ''"  ,/: : : :\  ヽ、: : : '" ノ^i,     lィー-、    ノ-イ 
    /rf´ i′  ,f^ヽノ:,. - - 、 ヽ,,. -テ) ,/  `ヽ、   t_゙゙   _,,.. :: "  l、

   ゙'゙  l   l: : j :f´: : : : : ヽ,/   '''"´  ,,.: -  ヽ    `ユ゙"    ,ノ::ゝ、
      !   /: :ノ l: : : : : : : ノ,      ,:'"   ゙ヽ i,.r‐(´::::〉   ,.ィ":::::/::::::
      /-‐-/: :/: l: : : : : : ,/ /     /      ,f´:::,::ヽfト--テ:::::::::ノ:::::::::
. _,,..::-,テ   /`7: :(: : : : : /ヽ/     〃       リ:::,'::::::ゝ!r7/ー一'":::::::::::::
`_,:ィ''"  _,r''" f: : :ト---ヲ /      fノ       /::/::::::://://::::::::::::::::::::::::::::
-‐-‐'''フ"  ,.ノ,:::::」、,:r'"  ,i     /       /::/::::::://://::::::::::::::::::::::::::::::
、..、く´_,,∠"ィ''"´ /   ,>     /\、   ,ノ:::/::::::://://::::::::::::::::::::::::::::::::
´  ,ヘr:、-、=---/    ,:イ    ,ノ   `゙ヽ、/:::::i':::::://:://::::::::::::::::::::::::::::::::::
ーフ´ > ヽ`ー、/    /く _,,..ィ''"゙'  _,,:ィf-:、::::::!::/`゙゙ブ':::::::::::::::::::::::::::::::::::::
/ / ,,ゝヽ, )  ,./ ィ'"   r-‐ ''",.,    ヾ:l:/ f"´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

真美(はるるん!)

真(せーのっ!)グイッ

春香「えいっ!」ズザザザガッ

真(あ! 強く押し過ぎた)

春香「きゃっ!」ドンガラズテーンチラッ

審査員


      ,r=ヽ、            r';;;:;:;;:::;;;;;;;;;;;;ヽ、
     j。 。゙L゙i     rニ二`ヽ.   Y",,..、ーt;;;;;;;;;;;)
 r-=、 l≦ ノ6)_   l_,.、ヾ;r、゙t   lヲ '・=  )rテ-┴- 、
 `゙ゝヽ、`ー! ノ::::::`ヽ、 L、゚゙ tノ`ゾ`ー ゙iー'  ,r"彡彡三ミミ`ヽ
  にー `ヾヽ'":::::::::::: ィ"^゙iフ  _,,ノ ,  ゙tフ ゙ゞ''"´   ゙ifrミソヘ,
 ,.、 `~iヽ、. `~`''"´ ゙t (,, ̄, frノ   ゝ-‐,i ,,.,...、  ヾミく::::::l
 ゝヽ、__l::::ヽ`iー- '''"´゙i, ヽ ヽ,/   /  lヲ ェ。、   〉:,r-、::リ
 W..,,」:::::::::,->ヽi''"´::::ノ-ゝ ヽ、_ノー‐テ-/ i / ,, 、   '"fっ)ノ::l
   ̄r==ミ__ィ'{-‐ニ二...,-ゝ、'″ /,/`ヽl : :`i- 、ヽ  ,.:゙''" )'^`''ー- :、

    lミ、  / f´  r''/'´ミ)ゝ^),ノ>''"  ,:イ`i /i、ヺi .:" ,,. /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`゙
    ! ヾ .il  l  l;;;ト、つノ,ノ /   /:ト-"ノ゙i  ,,.:ィ'" /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.    l   ハ. l  l;;;;i _,,.:イ /   /  ,レ''";;;;`゙゙" ヽ_,,ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
   人 ヾニ゙i ヽ.l  yt,;ヽ  ゙v'′ ,:ィ"  /;;;;;;;;;;;;;;r-'"´`i,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
  r'"::::ゝ、_ノ  ゙i_,/  l ヽ  ゙':く´ _,,.〃_;;;;;;;;;;;;f´'     ll;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

  ` ̄´     /  l  ヽ   ヾ"/  `゙''ーハ.     l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
        /    l  ゙t    `'     /^t;\  ,,.ゝ;;;;;;;;;;;;;;;i;;;;;;;;;;;;

――――――
―――――
――――
―――
――


審査員「合格は1番(ジュピター)と2番(フェアリー)。あと、特別合格で6番」

春香「やったー!」

真美「真美達ってもしかしてすごいんじゃ……」

真「見てましたかプロデューサー!!」

黒井「帰るぞ」

冬馬「ああ。だけどほかのやつらが……」

黒井「フン。王者が慣れあうとは……」

P「俺たちも黒井社長もおめでとうございます」

黒井「貴様は何だ?」

P「俺は俺です」

黒井「これ以上うちのアイドルにちょっかいかけるな」

P「別に俺はかけてるつもりはないですけどね」

黒井「どういうことだ?」

P「向こうから勝手に来てるものなので」

黒井「なるほどな。では今後一切高木の犬にちょっかいかけないように私からきつく言っておくよ。ではな」

P「あ、社長」

黒井「まだあるのか?」

P「撮影まだですよ」

黒井「早く行って来い冬馬」

冬馬「マジかよ」

事務所・夜

高木「合格おめでとう。テレビ見ていたよ」

P「いやーすごいですね」

高木「あのテレビが放送されたら電話がしばらく鳴りやまなくてね。三人にオファーが来ているよ」

P「本当ですか?」

高木「ああ。律子君も出ればよかったと嘆いていたよ」

P「いやーあれ偶然ですから」

高木「? まあ偶然も時には実力のうちだからね。引き続き頑張ってくれたまえ」

P「わかりました」

P(……少しだけ省略した内容を話そう)

P(家に戻ったら真美がいたのはまだわかる。美希達がいるのもわかる)

P(なぜかジュピターの連中と春香と真がいて……狭いから俺はカプセルホテルに泊まった)

P(お祝いは良いけど頼むからよそでやって欲しかった)

P(つーか仲良しジャン。フェアリーとジュピター……)

※以降にジュピターはたぶん登場しません。言葉だけでの登場となります。

てことで今回はここまでです
多分次回こそ終わりにする予定です
だらだらとすんません
失礼しました

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom