輝子「プリンターからボノノさんがわんさか出てくる」厚みのない乃々「あうう…」ウィーン (57)

……ウィーン ウィーン ゴウンゴウン

厚みのない乃々「むーりぃ…」

厚みのない乃々「むーりぃ…」

厚みのない乃々「むーりぃ…」

厚みのない乃々「むーりぃ…」

ウィーン ウィーン ゴウンゴウン……

輝子「これは…」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1479341268

まゆ「どうしたんですか」

輝子「キ、キノコの写真を印刷しようとして、プリンターの電源をつけたんだ。そ、そしたらボノノさんが薄っぺらくなって出てきた…」

まゆ「なるほど、ここだったんですね」

輝子「?」

まゆ「さっきPさんが困っていたんです。乃々ちゃんがどこかに隠れて居場所がわからないって」

輝子「ボノノさん…プリンターの中にいるのか?」

厚みのない乃々「むーりぃ…」

まゆ「きっとそうでしょう。電源がついてプリンターが動いた影響で、元々いた乃々ちゃんが押し出されているんだと思います」

輝子「ところてんの原理…?そうなのか?ボノノさん」

厚みのない乃々「むーりぃ…」

輝子「聞こえてないみたいだ」

まゆ「見た目通り自我が希薄なんでしょう。本人の意識はまだプリンター内部にあるはずです」

輝子「しかし困ったな…も、もうすぐラジオの収録なのに…」

まゆ「出てくる乃々ちゃんは紙1枚分の厚みしかありません。背中側から始まって今やっとうなじの印刷が始まったところだから、到底間に合いませんね」

輝子「なるほど、3Dプリンターと同じ理屈なんだな」

輝子「で、どうするんだ…?ボノノさん抜きで仕事に行くか…?」

まゆ「それはできません。折角Pさんが取ってきてくれたアンダーザデスクの初仕事なんです」

輝子「で、でも…」

まゆ「助けに行きましょう」

輝子「!?」

まゆ「乃々ちゃんが入れてまゆ達が入れない訳がありません」

輝子「でも、プリンターの中は1人でも狭いって……3人は無理じゃ」

まゆ「輝子ちゃん」

輝子「?」

まゆ「机の下に3人入るのだって普通は無理ですよ」

輝子「!!!!!!!」

まゆ「……行きましょうか」

___________________________________________

輝子「フヒ……む、結べたぞ」

まゆ「命綱替わりの真っ赤なリボン……。絶対安全とは言えませんが、一刻を争います」

輝子「プリンターに入るって言っても、どこが入り口なんだ?」

まゆ「紙の入り口ならトレイ、データの入り口ならUSBポートですが」

輝子「ふ、二手に分かれるのはどうだ?」

まゆ「そうしましょうか。まゆはトレイから入ります」

輝子「じゃあ私はUSBだな……」

まゆ「では、中で会いましょう」

___________________________________________

輝子「」

輝子「」モゾモゾ

輝子「ここは…」

輝子「辺り一面真っ白だ……宙に浮いてるカラフルなのは……インクか?ここがプリンターの中なのか」

まゆ「輝子ちゃん」

輝子「まゆさん!」

まゆ「よかった。無事に入れたんですね」

輝子「ああ。と、とりあえずボノノさんを捜さないと…」

まゆ「時間もありません。急ぎましょう」

乃々(厚みがある)「あうう…」

輝子「いたぞ、ボノノさんだ」

乃々「キノコさん、まゆさん……もりくぼは一体…?」

まゆ「ここはプリンターの中です。勢いで入ってしまったんですね」

乃々「もりくぼは無我夢中でした…」

輝子「で、見つけたはいいがどうやって出るんだ」

まゆ「リボンで外界と結ばれているまゆ達はともかく、乃々ちゃんは今印刷され中ですからね」

乃々「もりくぼの身体が背中の方からじわじわ消えてるんですけど………」

輝子「そ、それ印刷されてるからなんだ。外にその分の身体が出てきてる。薄くなって」

乃々「ひぇえ……」

輝子「リ、リボンのそばがワープホールみたいになってる……ここを通れないか?」

乃々「ワープホール……もりくぼは通れないみたいです」

輝子「そんな」

まゆ「自発的に入ったまゆ達と違い、乃々ちゃんの場合事故のようなものですからねぇ」

乃々「あうう…」

まゆ「とりあえず手はあります。マスターキーを持ってきました」

輝子「マスターキー?」

(マスターキー)
http://i.imgur.com/WtWb2AL.jpg

輝子「お、斧…」

乃々「これ斧です…」

まゆ「マスターキーですよぉ」

輝子「これで壁を壊すのか?」

まゆ「ええ。とりあえずやってみましょう」

まゆ「フン!」

ガスッ

まゆ「フン!」

ガスッ

まゆ「フン!」

ガスッ

まゆ「フン!」

ガスッ

まゆ「フン!」

ガスッ

まゆ「はぁ、はぁ…」

輝子「そんな…アイドル腕相撲第3位のまゆさんでも壊せないなんて…」

乃々「むーりぃ…」

まゆ「困りましたね…」

🍄~~~~ フワフワ

輝子「あ、これは」

まゆ「どうかしましたか?」

乃々「すごい色のキノコが宙に浮いてるんですけど……」

輝子「印刷しようとしてた写真のキノコだ……そうか、印刷する前に中の世界で作られてるんだな…」

まゆ「それ、使えるかもしれません」

乃々「どういうことですか…?」

まゆ「印刷物を構成するもの、それはインクです」

輝子「ああ」

まゆ「そしてこの宙に浮かんだインク……プリンター世界にいる私たちは、粘土細工の要領で好きなものを作れるはずです」

こねこね こねこね…

まゆ「ほら」

輝子「このブサイクは…」

乃々「ぴにゃこら太……!」

輝子「でもこれでどうするんだ?」

まゆ「こうです」

乃々「ぴにゃこら太をリボンでくくって……?」

まゆ「ワープホールから外の世界に投げます」ヒョイ

輝子「?」

乃々「?」

まゆ「………っ。かかりました。引きますよ」

穂乃香「ぴにゃこら太ー!」ズザザザザ

輝子「穂乃香さんが釣れた…!」

まゆ「あとはこれを繰り返します」

乃々「わけがわからないんですけど…」

まゆ「説明は後です。どんどん釣りましょう」

まゆ「眼鏡」ヒョイ

春菜「」ズザザザザ

まゆ「もう一度ぴにゃこら太」ヒョイ

柚「」ズザザザザ

輝子「お昼寝してるネコ」ヒョイ

藍子「」ズザザザザ

乃々「リコッタチーズパンケーキですけど…」ヒョイ

夕美「」ズザザザザ

まゆ「2人ともいい調子ですよぉ」

まゆ「日当たりのいいベンチ」ヒョイ

ライラ「」ズザザザザ

輝子「カブトムシ」ヒョイ

莉嘉「」ズザザザザ

乃々「いちじくのタルト」ヒョイ

かな子「」ズザザザザ

輝子「カブトムシ」ヒョイ

莉嘉「」ズザザザザ

まゆ「特異点」ヒョイ

晶葉「」ズザザザザ

乃々「カブトムシ」ヒョイ

輝子「ドロローサへの道」ヒョイ

まゆ「天使(エンジェル)」ヒョイ

ズザザザザ……

ズザザザザ……………

ズザザザザ………………………

「頑張りま「ふーん「フフーン「フンフンフフーン「フゴゴモゴ「ムムーン「シャツを開け「嘘ついたら無「ボンバー「ホラホラ笑顔

輝子「す、すごいことに…」

忘「あらあら~「まあまあ眼「わかる「ゼロが過去で「働きたく「にょわ「あの子「フヒヒ「ぽよ「ですぞ「ニンッ「暑くな「みりあ

乃々「満員電車よりひどいんですけど…」

もや「ドゥユノ「ダヨー「ぎゃおお「キャハ「眼ぇ背け「口にはしないけ「神さまがく「自分を曲「にゃは「くれぐれも悪用「際ど

輝子「ま、まゆさんは一体何を考えて…」

いラ「スシ「ロック「世界レベ「もう時間が無いんで「植木鉢「おいしいから「チョップ「ダスビ「コンプライ「気持ち良くし「ワン

まゆ「これで狙い通りですよぉ」

ツーキスキ「気持ちにな「こんちきち「闇に呑まれ「せんせ「牛丼「ドーナツ「アァン「ウサ「わだす「ですわ「お山に「ふぇぇえ

まゆ「事務所の全アイドルがたった一つプリンターに。明らかに過剰です。つまり………」

「ぐさぁ「心が豊かに「大作戦「ッス「みちこ「ロコは「橘です「さんですよー「れす「はぁ~「涙バイバイバ「パフェ「今日のログインボ「いつでもそばにいるよ「じゃけんの「でしてー」

まゆ「爆発します!」




K A B O O O O O O M ! ! !



乃々「う、うう……」

輝子「ここは……」

乃々「外、なんですけど……」

輝子「で、出られた、のか………フヒ」

まゆ「乃々ちゃん、身体の具合はどうですか?」

乃々「あぅ……大丈夫です。あらかじめ外に出てた薄いもりくぼとくっついたみたいです」

輝子「よかった…」

まゆ「これで一件落着ですね」

………後日!

乃々『リスナーのみなさんこんばんは……もりくぼですけど』

乃々『突然ですがもりくぼはアイドルを引退することになりました』

乃々『もりくぼはアイドルを辞めますが、アイドルのもりくぼはいなくなりません』

乃々『セブンイレブンのプリンターに【17403343】と入力して下さい。薄型もりくぼを全部刷って重ねるともりくぼクローンができます』

乃々『今後のアイドル活動はぜんぶもりクロ(もりくぼのクローン)がやります……それでは………』

乃々((そう。もりくぼは見つけてしまったのです))

乃々((あの日入ったプリンターに搭載された、スキャナー機能))

乃々((読み取り機構から内部世界に入ったもりくぼの情報は、繋がれたPCに転送されていました。PDFで))

乃々((千ページ近いデータを全て印刷すると、驚くことにもりくぼが出来ました。体温が、脈拍が、意識がありました。3Dプリンターの要領でした))

乃々((もりくぼは考えました。今後の仕事はこれにやってもらおうと))

乃々((ファンは喜んでもりクロを印刷するでしょう。もりくぼは二度と人前に出ないでいい。かんぺきです))

___________________________________________

森久保の考えには2つの不備があった。

オリジナルの森久保が完全に身を隠すのは不可能だった。これが一つ。

そしてもう一つ。

結果から書くと、日本中のプリンターが残らず爆発した。

印刷されたもりクロは、オリジナルと同様に仕事から逃げようとした。

そしてほぼ全ての個体は、自らの生まれ故郷であるプリンターを隠れ場所に選んだ。

最終的な森久保密度は、プリンター1台あたりの平均で43人。
過負荷の代償としてプリンターはもれなく爆発した。

一方「世界で初めてクローンを実用化したアイドル」として、森久保への注目はかつてなく高まっていた。

注目は仕事を呼び、代行してくれるクローンは全員爆発と共に消え去った。

………森久保には、ただ莫大な仕事だけが残った。

P「見つけたぞ森久保ォ!」ドアバーン

乃々「ひぅっ」

乃々「………なんでここが分かったんですか」

P「晶葉謹製の発信機だ。実家の許可は取ってある」

乃々「いぢめです………」

P「とりあえず森久保、サイン5000枚、今日中に書いてもらおうか」

乃々「ごせんまい………?」

P「物販用のプロマイドだ。普段は印刷で済ませてるが、あいにく日本中のプリンターが爆発したからな」

乃々「あの、次で引退ライブには」

P「ならない」

乃々「じゃ、じゃあ、ごせんまいが終わったら?」

P「新型プリンターのイメージキャラクターの話が来てる。まずはその打ち合わせ」

P「次も、その次も、そのまた次も、でかい仕事がわんさか来てるぞ。頑張ろうな森久保」

乃々「む、む、む………」

乃々「む~りぃ~………………!」

fin.

いじょうです よかったですね

森久保が言っていた番号をセブンイレブンで打つとマジで森久保が出てきます
重ねるとクローンになるかまではわかりません(やってみてください)

11/24の日付が変わるまではできます

まえのです


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未央「しまむーが1.5倍になっちゃった!」水無月「頑張ります!」ブイッ - SSまとめ速報
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(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1478755847/)

印刷実績が1回になってることを確認しました

A3サイズの森久保をご堪能ください

最終的にのべ31枚の森久保が印刷されました
ありがとうございます

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