比奈「悪魔の実ってあるじゃないスか」奈緒「ワンピースの?」 (35)

ありったけの夢を特にかき集めないで探し物を探しに行かない、そんなSSです

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比奈の部屋

比奈「それッス。ゴムゴムとかバラバラとかのあれっス」

奈緒「唐突にどうしたんだ?」

比奈「いや、今ものすごくハナハナの実が欲しいなって」

奈緒「ほんとに唐突だなー。というかどうしてハナハナの実なわけ? 関節技決め込みたい相手でもいるの?」

比奈「あれって腕が増えるじゃないっスか。腕が増えたら」

奈緒「増えたら?」

比奈「今真っ白なこの原稿も少しは進むかなと思って」

奈緒「お、おう」

比奈「でも考えてみるスよ? アタシの腕が増えればその分書くスピードも上がるはずなんっスよ」

奈緒「そんな単純な話でもないだろー。腕が何本増えても同時に書くなんて難しいって」

比奈「特訓すれば自在に腕を操って書く事も出来るはずっスよ!」

奈緒「そんな暇あるなら原稿進めたほうがいいんじゃないかあ?」

比奈「いや、待つっスよ? スピードを上げるなら手っ取り早い能力があるじゃないっスか」

奈緒「どれ?」

比奈「光の速さでぇ、けぇられたことぉ、あるかぁぁぁい? ぶるぁぁぁぁぁ!」

奈緒「ぶっ! なんで若本調なんだよ!!」

比奈「連載時に黄猿が出てきたとき、絶対若本規夫が声を当てると思ったんスけどねえ。それで脳内再生してたっス」

奈緒「まあ、その気持ちは分からなくはない」

比奈「黄猿のピカピカの実ッスよ。それがあればアタシは光の速さで描くことができるっス!」

奈緒「そんなことしたら紙が無茶苦茶にならないか?」

比奈「大丈夫っスよ。光の速さで蹴っても黄猿の靴は無事だったし」

奈緒「紙と靴を同列にしていいのかな……」

比奈「それにピカピカの実があれば徹夜明けで寝坊した時も光の速さで事務所に行けるっス!」

奈緒「到着したとき事務所が消し炭になってそうだけどな!」

比奈「心配いらないっス、来週には元に戻っているスよ」

奈緒「ギャグ時空なの!? そんなの亀有公園前の派出所ぐらいだぞ!!」

比奈「あれ実際には亀有公園の前に派出所ないんスよね」

奈緒「有名な話だよなぁ」

比奈「じゃあこれ知ってるっスか? 亀有は昔亀無って名前だったんスよ」

奈緒「えっ、マジで?」

比奈「昔トリビアの泉でやってたっス」

比奈「亀といえばビッグ・マムにいるじゃないっスか。名前ちょっと忘れたっスけど」

奈緒「えーとサングラスかけたライオンのミンク族の……ペコムズ!」

比奈「ああ、それッス。あのカメカメの実って甲羅がダイヤモンドレベルの硬さがあるんスよね」

奈緒「そうそう。そんな亀いないのになーって思っていた」

比奈「まさに亀無っス」

奈緒「誰がうまいこと言えと」

比奈「バイバイバイセコーっス」

奈緒「? なにそれ」

比奈「……奈緒ちゃんは野ブタを見てなかったんスね」

※野ブタ。をプロデュース 2005年のドラマ

比奈「話戻すとダイヤモンド・ジョズの立場はどうなるんスかね? ものすごくロマンのある戦い方してたっスけど」

奈緒「名前まだわかってないよね。あの能力」

比奈「そうっスねー。イシイシの実の名前は既に出ちゃっているし。今後明かされるんスかね」ぐぅ

比奈「……全然原稿が進んでないのに、お腹がすいてきたっス」

奈緒「晩御飯食べたのかー?」

比奈「いやぁ、Abemaで一気放送していたアニメ見てそんな暇なくて……」

奈緒「で、あたしが原稿進捗の監視に来て食べる暇もなかったと」

比奈「あはは……カップラーメンとかあるんで、それ食べとくっスよ」

奈緒「冷蔵庫に何も入れてないの?」

比奈「一応あるっスけど。あんまり料理する人でもないんで」

奈緒「んじゃちょっと簡単なの作るわ。比奈さんは原稿進めてないよ」

比奈「ええ? 奈緒ちゃん料理作れるんスか?」

奈緒「まあ、そこまで凝ったのは出来ないけど一応ね」

比奈「おお、女子力っス。これが女子力って奴っスか。ジョシジョシの実女子力人間……」

奈緒「どんな実だよ!」

比奈「……ありがたや、ありがたや」

奈緒「拝む暇あったらペンを進めたほうがいいよー」

奈緒「出来ましたーっと。比奈さん、進捗は……あんま進んでなくない?」

比奈「美味しそうな匂いするから集中出来なかったんスよ……」

奈緒「これあたしのせいなのか!?」

比奈「食べたら頑張るっス! 食べたら頑張るっスから!」

奈緒「その言葉を信じるからな! ってなんであたしは自分に関係のない締切にここまで必死になってるんだろ……」

比奈「ご馳走様っス。凝ったの作れないとか言ってたっスけど、十分すぎると思うスよ?」

奈緒「そ、そうかな?」

比奈「自信持ってプロデューサーに食べさせても良いんじゃないスかねぇ?」

奈緒「にゃ! プ、プロデューサーは関係ないだろーー!!」

比奈「若いっスねぇ。アタシもこんな青春送りたかった、はぁ……鬱屈としてきたっス」

奈緒「比奈さんは今輝いているから! ピカピカの実食べているから!!」

比奈「……」←原稿描いている

奈緒「……」←漫画読んでいる

比奈「……」

奈緒「……」

比奈「……」

奈緒「……」

比奈「……奈緒ちゃん奈緒ちゃん」

奈緒「どうした」

比奈「ガビーン!」

奈緒「ぶほっ!!!」

奈緒「ひ、比奈さん!?」

比奈「沈黙が続くと何だかふざけたくなって」

奈緒「だからってエネル顔はやめろよなあ!! アイドルがしていい顔じゃなかったぞ今の!」

比奈「練習した甲斐があったっス。あれは一生分鏡をみたスねえ」

奈緒「絶対努力の方向間違えているからそれ!」

比奈「ふと気になったんスけど」

奈緒「今度は何さ」

比奈「事務所の皆に合う悪魔の実ってなんなんスかねえ。考えるの楽しそうじゃないスか?」

奈緒「楽しいとは思うけど絶対筆が止まる、賭けてもいいわ」

比奈「花京院の魂を?」

奈緒「漫画が違うし!!」

比奈「奈緒ちゃんは……ツンツンの実っスね」

奈緒「いきなりオリジナル悪魔の実じゃねーか!!」

比奈「体のあらゆる部分をツンツンとした針にすることができるんスよ」

奈緒「しかもそれトゲトゲの実と何ら変わらない気がするし」

比奈「髪の毛や眉毛を針みたいにして飛ばせるっスよ」

奈緒「ミサイル針だろそれ! しかも眉って! 悪かったなあ太眉で!」

比奈「でもプロデューサーの前ではデレデレになるんスよ。普段がツンツンしているほど、破壊力抜群っス!」

奈緒「ならないからなーー!」

比奈「机の下の3人はわかりやすいスよねえ」

奈緒「輝子はノコノコの実、乃々はホロホロの実、まゆは……イトイトかな」

比奈「アタシも同じこと考えてたっス」

奈緒「ノコノコの実って下手したら知らない人もいるんじゃないかなあ」

比奈「映画限定っスからね。みのもんたっスよ」

奈緒「結構上手かったよな」

比奈「元々ラジオのアナウンサーだし野球バラエティでナレーションもしていたからそりゃ上手スよ」

奈緒「でも輝子が食べたなら、ライブ中にキノコの胞子を吹き出すんじゃないか? それヤバくね?」

比奈「キノコの毒だって色々あるっスよ。テンションがアッパーになるやつとか笑いが止まらなくなる奴とか」

奈緒「それもそっか。輝子はメタル好きだけど人を傷つけないから」

比奈「ライトの当たった胞子とかそれはそれで綺麗な気もするっスよ」

奈緒「まゆは……これ以外ないような」

比奈「赤い糸を信じている子っスからね。担当Pさんとの間にホントに糸をくくりそうっス」

奈緒「邪魔したら寄生糸くらって事務所の掃除させられそうだ」

比奈「斬新な使い方っスねそれ」

奈緒「乃々は……元々ネガティブか」

比奈「机の下から引きずり出そうとするとネガティブホロウが飛んでくるんスよ」

P『森久保ぉ! 仕事に行くぞ』

乃々『むーりぃー!』ホロホロホロ

P『どうして俺は生きているんだろう……机の下に潜ります』

奈緒「スゲー容易に想像できる。あれウソップ以外にはチートクラスの能力だし」

比奈「あの時エネル顔が再登場するとは思わなかったスよ」

比奈「そんな強力な能力持ち3人とか海賊団組めばグランドラインも超えられるんじゃないスかね……」

奈緒「多分船長のまゆが」

まゆ『まゆ、ワンピースになんて興味有りません。だって私のイトはあの人と……うふふふふ』

奈緒「って感じで船に乗らないと思う」

比奈「それもそうっスね」

比奈「輝子ちゃんと同じ142cm組も食べてそうっスね」

奈緒「2人とも濃いからなあ。小梅はカゲカゲの実じゃない?」

比奈「違いないっス。奪った影でゾンビを作って自分が満足するゾンビ映画を撮影そうっスもん」

奈緒「ゾンビ映画撮るためだけに影を奪われた人には同情するけどな。幸子は……なんだろ、難しいぞ」

比奈「メロメロの実とか?」

奈緒「それはもちっとセクシーなアイドルに使いたい。幸子ってワンピ世界にいそうなキャラしているけど能力者ってなると悩むなあ」

幸子『フフーン! 悪魔の実を食べなくても、ボクはカワイイですからね!!』ドンッ!!

奈緒「むしろなくていいんじゃね?」

比奈「キャベンディッシュみたいになりそうっスね」

奈緒「いやいや、ビッグ・マムみたいに巨大なキャラとして出てくるかもよ?」

比奈「それはどちらかというと大晦日の幸子じゃないスかね」

奈緒「今年も出るのかなぁ」

比奈「去年は特別枠だったスからね、どうだろ」

比奈「ってこんな時間っスよ。奈緒ちゃんテレビつけていいっスか?」

奈緒「ああ! アニメの時間じゃねえか! つけようつけよう!」

TV『女はいつだって頑張り盛り! アンチエイジングのお供にこれ、わかるわね?』

奈緒「ってなんでこんな時間に川島さんの化粧品のCMしてるんだろ……」

比奈「アニメをリアルタイムで見る人にはそこまで関係ない気もするっスけどね」

奈緒「いや、あたしらは気をつけなくちゃいけないんだけど!」

比奈「川島さんはなんの能力ですかねぇ」

奈緒「本人曰く時の流れを止められるらしいけどそんな能力ないもんな」

比奈「時間を止める能力者は今後出てきそうっスけどね」

奈緒「ド定番だからな」

比奈「アンチエイジングな能力ってスベスベの実とか?」

奈緒「また懐かしい能力が出てきたな、おい」

比奈「それよかアレとかどうっスか? CP9のカリファが持っていたアワアワの実」

奈緒「おっ、なんかそれっぽいぞ」

比奈「お風呂に入ると、全身アワアワの川島さんが!」

奈緒「少年漫画のラッキースケベパートだな!」

比奈「裸を見られた川島さんは石鹸羊(ソープシープ)に!」

奈緒「……なんだろう。想像してみたら雑コラにしか見えないぞ」

比奈「わかるっス」

アニメ鑑賞終了後

比奈「尊いっス……」

奈緒「よさみあるよな……。じゃあ原稿やろうぜ」

比奈「えー、もうヤダヤダ矢田亜希子っスよ」

奈緒「ダダこねないの! あたしは困らないけど比奈さんがひぃひぃ言う事になるんだぞ?」

比奈「むぅ、大丈夫っスよ。明日の朝枕元に滅茶苦茶速筆になるカキカキの実(モデル真島ヒロ)が置いてるはずっス」

奈緒「そんな実あるか! いや早いけど! マガジンの尾田先生こと真島先生滅茶苦茶筆早いけど!! 本家の休載増えたから余計そう感じるけど!」

比奈「でもよく見るっスよ奈緒ちゃん。ここにPS2があるっス」

奈緒「あるな」

比奈「んでもってグラバト!RUSHがあるっス」

奈緒「あるな」

比奈「グラバトるしかないっスよね!」

奈緒「グラブるみたいに言うなよ!!」

比奈「えー、奈緒ちゃんはしたくないっスか? 朝までグラバト」

奈緒「うっ。それは確かに魅力的ではあるけど……あたしやだよ? 締め切り前日に真っ白になっている原稿と比奈さん見るの」

比奈「これをやったら原稿やるっスからぁ」

奈緒「……一回だけだからな?」

比奈「ふふふ、久しぶりの対人戦で腕がなるっスねぇ!」

奈緒「んじゃゾロ使うか」

比奈「アタシは相棒を……」

奈緒「ちょ! ミホークはずるいって!」

比奈「ズルいもなにも選んだもん勝ちっスよ!」

奈緒「くぅ! 見てろよ、絶対ゾロで勝ってやるから!」

比奈「グラバトに関して言えば紗南ちゃんより強い自信があるっスよ! いざ尋常に勝負っス!」

比奈「完全勝利っス!」

奈緒「くぅ……負けたぁ……」

比奈「さてと、ゲームは一回だけの約束だったし、アタシは原稿に……」

奈緒「もっかい勝負だ! 次は負けないからな!」

比奈「あるぇ?」

奈緒「次はアタシがミホーク選んでやる!」

比奈「……まあ、いっか」

朝――

奈緒「……」

比奈「……」

原稿『まっしろーん(笑)』

奈緒「その、すんませんした……」

比奈「奈緒ちゃんは悪くないっスよ。あのあとスマブラしようって言ったのアタシだし」

奈緒「それに飽き足らずカービィのエアライドまでしたもんなぁ……」

比奈「……奈緒ちゃん、差し出がましいんスけど」

奈緒「うん。手伝えるところは手伝うから終わらせよっか」

比奈「……」カキカキ

奈緒「……」カキカキ

比奈「……」カキカキ

奈緒「……」カキカキ

比奈「奈緒ちゃん」

奈緒「うん?」

比奈「こんな時、ボムボムの実があれば爆発オチで綺麗に終われたんスけどね!」ドンッ!

奈緒「爆発オチなんてサイテーだーー!!」

  TO BE
CONTINUED?

以上です。もう少し悪魔の実を食べたアイドルを考えたかったけどネタがなかったのでこうなりました。読んでくださった方ありがとうございました。

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