幼馴染「私が男くんを好きなの前提で話すのやめてもらえる?」 (40)



幼友「なに、嫌いなの?」


幼「? 好きに決まってるじゃない」



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幼友「……?」


幼「……?」


幼友「やっぱ好きなんじゃん」


幼「全然違うわよ」


幼友「あー、なるほど。LikeとLoveの違いみたいな?」


幼「普通にLoveの方だけど……」


幼友「……?」


幼「……?」



幼友「親愛の情? 家族に対するそれとか」


幼「だから恋愛感情だって言ってるじゃない。端的に言って愛してるわ」


幼友「…………ちょっとよく分かんないんだけど」


幼「どの辺がよ」


幼友「男くんは好きなんだよね?」


幼「もちろん」


幼友「愛していると」


幼「今すぐにでも抱きしめたい」


幼友「毎朝お弁当をこしらえてあげるほどに」


幼「夜のデザートは私をどうぞ」


幼友「やっぱ好きなんじゃん」


幼「全然違うわ」


幼友「………………」


幼「………………」











幼「?」
幼友「?」



幼友「ごめん、全然分からない」


幼「私が違うと言いたいのは"やっぱり"の部分ね」


幼友「好きなのは間違いないんでしょ?」


幼「ええ、クラスが別れる度に世を儚みたくなる程度には」


幼友「うーん?」


幼「ようは認識よ」


幼友「認識?」


幼「そう、認識」



幼友「ほぼ公認じゃん。男くんのこと好きな娘結構いるみたいだけど、あんまり告白されたとか聞かないし……」


幼「ずっと見てきたもの、わかっているわ。まぁ聞きたくない話だから、丁度いいけれど」


幼友「でも、それって幼っていう幼なじみがいるからでしょ?」


幼「だから、それが嫌だって言ってるのよ。虫除けとして役に立ってるのは嬉しいけれど……」


幼友「何が? 公認なんだよ? 別にいいじゃん」


幼「……幼なじみって」


幼友「なに?」


幼「幼なじみって呪いと同じだと思わない?」



幼友「………? ごめん、あたし幼なじみいないからわかんない」


幼「私は私、男くんは男くんよ。幼なじみ同士の男の子と女の子であっても、そうじゃない側面もあるの」


幼「私は男くんが好き」


幼「私がいじめられていた時に助けてくれた男くんが好き」


幼「まだ下手だった頃の料理を美味しいって食べてくれた男くんが好き」


幼「花屋を開きたいって私の夢を、笑わずに俺に出来る事があればって聴いてくれた男くんが好き」


幼「私の家で飼ってた犬が亡くなった時、俺が獣医になって生き返らせてやるなんて言ってくれた男くんが好き」


幼「生き返る事なんて絶対にないとわかって尚、それでも私のために獣医になる夢を持ち続けてくれている男くんが好き」


幼友「……」



幼「確かに私たちは幼なじみ同士だし、それは変えようのない事実だわ」


幼「でも、昔から幼なじみだった訳じゃない」


幼「私たちがまだ"幼なじみ"になる前から、私は男くんが好きだった」


幼「だから幼なじみというのは呪いと一緒なのよ。じわじわと周囲に浸透して、蝕んでゆく。日に日に強度を増していき、解呪できなくなる」


幼「周囲はそれにあてられて、幼なじみだから幼なじみだから、『幼なじみなんだし好きなんでしょ?』と、さも当然のように言う。幼友たちが言う"公認"って、そういうことだと思うの」


幼友「……」


幼「違う、違うのよ」


幼「幼なじみなんて腐るほどいるわ。それこそ、小学校低学年の頃からという括りなら100人近く、もっと前からならさらに多いわ。幼友だってそうでしょう?」


幼友「まぁ、交流があるかと言われるとほとんどないけど……」


幼「私だってそう、交流があるのなんて片手指で数えられる程度ね」


幼「私たちには一緒に積み重ねてきた時間がある、思い出がある。ただ物心つく前から一緒にいたから、一番近くにいたからなんとなく、なんて曖昧なものじゃないの」


幼「だから、"幼なじみだから好き"と言うのは間違いで――」








幼「――好きだから幼なじみなの」








幼「わかった?」


幼友「まぁ……」


幼「あんまり納得している顔には見えないわね」


幼友「納得したけど、なんか微妙な気分」


幼「全部わかってほしいとは思わないけれど」


幼友「幼は昔から男くんにべったりだってことはわかった」


幼「そう、嬉しいわ」


幼友「でもさ――」



幼友「恋人なのって断言できないのは、まだ告白できてなくて幼馴染み止まりだからだよね?」


幼「」グサッ



幼友「そんだけ長い間想っているんだもん、今更関係を変えるのは怖いよね?」


幼「」グサグサッ



幼友「そりゃそうだよね、断られたりしたら大変だもん。お前の事は妹としてしか見てなかったとか言われたら、今までの関係にすら戻れないかも知れないもんね!」


幼「」グサグサグサッ




幼友「ああそっか! だから何だかんだご高説垂れつつも、幼なじみって特等席にすがってるんだ!」


幼「」グサグサグサグサッ



幼友「今は周りが遠慮してるけど、大学に上がったらどうなるかなぁ? 大人の色香漂う美人な先輩に取られちゃったりして?」


幼「」SMAAAAAAAAAASH!!!!



幼友「ま、幼が今のままでいいって言うなら、それでもいいと思うけどねぇ」


幼「………………………どうせ」


幼友「んー?」


幼「どうせ……どうせ私は告白すらまともにできないポンコツクソザコナメクジよ!!!」


幼友「……いやそこまで言ってないけど」


幼「私みたいなダメ人間はいつか男くんに見捨てられて男くんは私より可愛くて素敵な彼女作って、『彼女の誕生日プレゼント選ぶの手伝ってくれ』とか『今日デートなんだけどこの服どうかな?』とか『俺の彼女可愛すぎてさ?』とさ惚気話聞かされたりして、挙句の果てには結婚式の司会とかに抜擢される最悪の罰ゲームを受けさせられるんだうわああぁぁあぁぁああぁん!!!!」


幼友「うわっ、すごいマイナス思考……」


幼「こけっ、コケッコーおめでとうございますふええぇぇえぇぇえぇぇん!!!!」


幼友「ちょっと幼、鶏みたいになってるからやめなって」



――じっぷんご


幼友「落ち着いたかね」


幼「グスッ……たしょーは……」


幼友「いやぁ、派手に暴れましたなあ。あたしの部屋めちゃくちゃじゃないの」


幼「……もとからきたなかったくせに」


幼友「は? なんか言った?」


幼「なんでもないです」


幼友「…………」


幼「…………」


幼友「で、どうするのよ」


幼「どう、とは?」


幼友「告白よ、こくはく」


幼「こ、こく……」



幼「そんなのむりよ……」


幼友「なんでよ。このままじゃ本当に他の誰かに取られちゃうよ?」


幼友(まぁ、どう見ても男くんも幼にゾッコンだから、心配いらないと思うけど)


幼「だって男くん、多分私の事女だって思ってないもの……」


幼友「はぁ?」


幼「……この前、男くんの家にお泊りしたのよ」


幼友「お、お泊りって……幼、結構大胆なことするね」


幼「まぁ、それは昔からしょっちゅうしてたし……」


幼友「あっそう……で、それがどうしたの?」


幼「一緒の部屋で寝たのよ」


幼友「は?」



幼「一緒の部屋で寝たのよ?」


幼友「いや聞こえてるしわざわざ言い直さなくていいから」


幼「おかしいと思わない? 私だって、こう見えても一応女の子なのよ?」


幼友「幼はどこからどう見ても立派な女の子だと思うけど……。むしろあんたが女の子じゃなかったら、世の女はどうなるのってレベルだけど……」


幼友「というか、幼から誘ったの?」


幼「ええ、それが?」


幼友「いや別に」


幼「でも、女の子だと意識していたら、寝るときは別の部屋で?とか、普通はなるわよね? 付き合ってるならともかく」


幼友「男の家に平然とお泊りしてる奴の普通ってなんだろうね……」


幼友「まぁ、言いたいことはわからなくもない」


幼「でしょ!? やっぱりこれって妹とか姉とかそういう肉親に見られてるってことよね!?」


幼友「いや、そこまではわからないけど……」



幼友「で、男くんは何か言ってなかったの?」


幼「…………『そういえば昔は一緒に寝たりしたよな、久々に一緒に寝るか?』って」


幼「流石に"同じ布団"というのは我慢したけど……」


幼友「…………」


幼「…………なに?」


幼友「い、いや、引いてない引いてない」


幼「何も言ってないけど?」



幼「そうそう、お風呂入る時もね?」


幼友「えっ」


幼「冗談半分で『一緒に入る?』みたいに言ったのよ」


幼友「あっ、うん……」


幼「そしたら何て言ったと思う?」


幼友「いやぁ、もう予想つくわ」


幼「『おう、久々に一緒に入るか?』だってさ……」


幼友「ですよねぇ」


幼「流石に冗談だからって断ったけど」


幼友「その線引きがもうよくわからな……ん? 久々に?」


幼「中学二年くらいまでは一緒に入ってたもの」


幼友「割りと最近までじゃん……」



幼「で、乗り気だった割には覗きにも来ないし」


幼友「まるで覗いて欲しかったみたいな言い草」


幼「まぁ、心と身体の準備はしてる積りだもの」


幼友「ちょっと親友の裏側が見えてきて戦々恐々としてるんだけど……」


幼「別に、好きな人がいたら普通でしょ?」


幼友「あー、うん。まぁ、一般的……ではないかな?」


幼「他にもあってね。バスタオルとかも、普通なら別々の使うでしょう?」


幼友「そりゃまあそうよね」


幼「なのに、平然と私が使ったタオルそのまま使うのよ?」


幼友「デリカシーなさすぎ……」


幼「まぁ、逆なら喜んで使うんだけど、いろいろと……えへへ」


幼友「今そのカミングアウト要る?」


幼「でさ、これってやっぱり女の子として見られてないと思うのよ」


幼友「うん、あたしも段々自信なくなってきた。幼と今後うまく付き合っていける自信も」



幼「だから告白は無理よ。どうせ断られるんだし……グスッ」


幼友「うーんでもなぁ……」


幼友(絶対男くんは幼の事好きだと思ってたんだけどなぁ……)


幼友「あ、じゃあこうしよう」


幼「…………?」


幼友「今から幼の家に行くわよ」


幼「え? まぁ、良いけど突然どうしたの?」


幼友「そしたら、そこに男くんを呼び出します」


幼「! む、むりむりむりむりかたつむりよ! ここ、告白なんて無理だってばぁ!」


幼友「いいから落ち着きなさい。告白しろなんて言ってないじゃん」


幼「じゃあ、なんなのよ……」


幼友「幼は部屋のどこか、そうね……クローゼットの中にでも隠れていればいいわ」


幼「なに? 男くんを誘惑してプレイしてるところを見せつけようって? 潰すわよ?」


幼友「なんでそうなるのよ……」



幼友「違う違う、あたしが男くんから話を聞くから、それを幼は陰から聴いていればいいってこと」


幼「それはそれで、男くんを騙すみたいで嫌なんのだけど……」


幼友「じゃあ、自分で直接聞く? 『私の事、どう思ってるの?』って」


幼「うぅ、それは……」


幼友「いいからいいから。あたしに任せときなさいって」


幼「……………………男くんとったら沈めるから」


幼友「信用なさすぎない!?」

――――――――
――――――
――――
――

――幼んち


男「それで、何か用? て言うか幼は?」


幼友「あーー、幼はちょっとお茶請けを買いにコンビニまで」


男「呼び出した張本人が不在か……。言ってくれれば付き合ったのに」


幼友「まあまあ、幼が帰ってくるまであたしとお話しようよ」


男「話って言ったってなぁ……」


幼友「ぶっちゃけさ、幼の事どう思ってるのよ?」


幼『!?』in the closet


男「どう、とは?」


幼友「好きとか嫌いとか、色々あるでしょ?」


男「好きだけど。それがどうかしたのか?」


幼友「妹として?」


男「はぁ? 何言ってんだよ。そもそもお前ら、ほぼ学年公認だって言ってただろ」


幼友「?」




男「いやだからさ、俺ら付き合ってるし」


幼友「」
幼『』





男「って言うか、婚約済だし」


幼友「」
幼『』



幼友「はぁ!?」


男「ん? あれ? 知らなかったのか? あれだけ公認だバカ夫婦だの言ってるもんだから、知ってるのかと思ってたわ」


幼友「いや、知らないも何も……」


男「あはは。まあ、幼は意外に照れ屋だからなぁ。あんまり言いふらしたりはしないかもな」


幼友「まぁ、ちょっとずれてはいるよね……あんたもだけど」


男「そんなとこも可愛いんだよなあ」


幼友「えっと……いつから付き合って……いや、婚約? してるの?」


男「俺が告白したのは幼稚園のときだから、もう10年以上は経つな」


幼友「じゅっ、えぇっ!?」


男「幼、その頃からちっちゃくて可愛くてさ、俺のあとちょこちょこついてくるわけよ」


幼友「あ、はい」


男「昔から運動神経あんまり良くなくてさ、『おとこくん?』ってたどたどしい足取りでやってくるわけ。そんなのもう、結婚するしかないだろ?」


幼友「はい、そうですね」


男「『結婚して!』って言ったら、幼は笑顔で『うん!』って言ってくれてさ」


幼友「誠に喜ばしいことです」


男「お義父さんやお義母さんにも許可もらってるし、幼は俺の嫁ってのは言い得て妙だよな。ああ、まだ許嫁か?」


幼友「実に素晴らしい」


男「まぁ、お似合いかって言うと、幼は可愛すぎるから俺には釣り合っていないって言われるかもしれないけど、そんなの関係ないから。幼は俺が一生幸せにするし、というか幼だけじゃなくて産まれてくる――」


幼友「幼たすけてぇ……」


幼『――――』気絶いんざくろーぜっと


――――――
――――
――


幼友「あんたたちさぁ」


幼「はい」


幼友「もうちょっと意思疎通するべきなんじゃないの?」


男「その通りだと思います」


幼友「自分たちが幼馴染みだからってぇ? 以心伝心のつもりでぇ? いたんだろうけどぉ?」


幼「こ、恐いわよ幼友「あ?」さん……」


幼友「あんたたち一方的過ぎ。ちょっとさ、もう少し相手のことも考えてみたり、お互いの気持ちの共有とかさ、してみるべきなんじゃない?」


幼「……」


男「……そうだな」


幼「男……」



男「俺さ、幼い頃の思い出ばっかりに囚われすぎていたのかも」


幼「……」


男「結婚の約束だって、幼友の話しを聞くに、幼は覚えてなかったんだよな
?」


幼「うん……ごめんね」


男「いや、良いんだ。約束だけで安心して、それを幼に確認するでもなく、気持ちを伝えることすらして来なかった俺が悪いんだ。寧ろ、幼稚園の頃の約束を覚えてる俺の方が気持ち悪――」


幼「そんなことない!!」


男「……幼?」


幼「だって私、男くんのこと好きだもん。ずっと、ずっと昔から」


男「幼……」


幼友「その割には、結婚の約束なんて大事なイベント忘れちゃうんだ」


幼「男くんも、私の事想っててくれたのよね?」


男「当たり前だろ」


幼友「あ、これ存在忘れられてるやつだ」


男「俺はずっと、ずっとずっと幼の事しか見てきていない。今も、これからも、俺の一番は幼だけなんだ」


幼「お、おとこぉ……」ポロ


幼友「今ここで服ぬいだら気づいてくれるかな?」


男「俺が獣医になったら、自分の家建てて、そこで動物病院を開くよ」


幼「うん」ポロポロ


幼友「わーもう完全に空気だ」


男「少し時間はかかるかもだけど、そしたらさ、隣に花屋作って、大好きな幼と二人で暮らしていきたい」


幼「うん、うん……!」ポロポロ


男「だから幼、もう一度言うよ――」





男「俺と結婚してください」



幼「――――はい」





男「幼……」


幼「男くん……」


幼友「え、あ、ちょ、ちょっと待たない?」


男「――チュッ」


幼「――チュッ」


男「れろっ」


幼「おと……れろっ……こぉっ……んちゅっ」


幼友「あの、おふたりさん? 舌入って、ねぇ、男くんはなんで幼の服脱がして――――あっ、こら、うわ、あわわっ」


幼「お、おとこぉ」グイッ


男「うおっ、はぁ、はぁ、お、幼……」ンチュ


幼「んっ、あうっ、そこ……きもひっ……!」クチュッ


幼友「うわあ、糸引いてる」


男「幼、綺麗だよ……」チュッチュルッ


幼「おとこくん、……きょうは、らいじょうぶなはずらから」スッ


幼友「幼ろれつが……」


男「でも初めてなんだろ? もっとしっかりほぐさないと……」


幼「ううん、大丈夫、もう、だいじょうぶだから……」トロン


男「――うん、愛してるよ幼」ズル


幼「えへへ、私も愛してるよ、男くん」クパァ


幼友「え、なにこれ、うわ大きい、あんなの入るの? あっ、うそっ!? あっあっ、ああっ、血が!? 幼大丈夫かなこれ? めっちゃ痛そう、ま、まあ初めてって痛いって言うもんね。というか、ゴムは!? うわ、ままぁ、初めてくらいは……ひゃっ、ふぇっ、ああっ、というか、ふぁっ、ねぇ、せ、せめてベッドでしてあげない? 部屋の真ん中で、あわわっ、やや、やらかされると、ひゃっ!? あ、あ、あっ、ま、窓際のあたし、帰れないんですけどおおおおぉぉぉ!!!」



幼友可哀想end

なんだこれ……

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