男「俺の彼女はヤンデレ」 (25)

男「(俺と不良女の出会いは最悪の一言から始まった)」

~回想~

不良女「なに見てんだよ……?」

男「見てねぇよカス」

不良女「あぁ……?」

モブ不良「テメェなに調子来いてんだぁ? あぁ?」

男「うるせぇカス話しかけんなカス」

不良女「んなに死にてぇんなら半殺しにしてやるよテメェ!!」

男「ちょっとなにいってるか分からんカス。これは俺の語尾がカスというだけの話だカス。そういう個人のアイデンティティを潰そうとするから奇才たちは消えていくんだカス。そもそも死にてぇならとか言っておいて半殺しとか意外と乙女でカス?」

不良女「ん、んだテメェ!!?」グッ!

男「あ、やめるでガス! 暴力は何も生まないガス! 人が生まれながらにしてもつ自由を侵害するのは止めるでガス!」

不良女「ちょっと変わってきてんじゃねぇかコラァ!! なにがカスだボケ!!」

ボコスカッ!

男「…………く、くく……よく見破ったな……だがな不良女……! 俺の語尾がカスじゃないことを見破ったからって、第二第三のカスラーが貴様たちを科すと蔑むことを忘れるな……!」ガクッ

モブ不良「い、いきましょう不良女さん! こいつ頭おかしいっすよ! 殴ってる間ガスガス言ってて気味悪いっす!」

不良女「……チッ! これに懲りたら二度とあたしらのこと見んじゃねぇぞゴラァ!! っていねぇ!?」

男「やーいやーい百貫カスゥー! 社会のゴミ虫ファッキンへェール!!」ダダダッ

モブ不良「なっ、は、はぇぇ!?」

不良女「テメェ待てゴラァァァ!!!」

~回想終了~

男「(あのあと結局捕まってボコボコにされたが、ファーストコンタクトは成功だったと思っている)」

男「(というのも、俺は風紀委員長として不良女を何とかしろ、という仕事を押し付けられたが故、何をされようと彼女に近付かなければいけなかったのだ)」

男「(それからも俺は度々彼女に接触しては殴られた。そのうち俺を気味悪がった不良女の手下みたいな奴等はいなくなっていった)」

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~回想~

男「フハハハハハ!! どうだ!! 一人になった気分は!! 惨めな姿だな!!!」

不良女「女にボコボコにされたあげく亀甲縛りされてるテメェにだきゃ言われたくねぇんだが」

男「馬鹿め……俺の体は縛られても俺の車心までは縛れん! 絶対に! 絶対にだ!!」

不良女「なにが目的なんだよテメェ。あたしに近付いて仲間散らして」

男「アホめ!! その程度で散るような仲間になんの価値があるんだ!! いや真面目な話お前のチームに迷惑かけられてる奴らがいるってんで風紀委員長たる俺が厄介払いならぬ押し付けを食らったんですはい」

不良女「あぁ?」

男「いやなんていうか、俺ってば形だけの風紀委員長? みたいな? 実際は生徒会長の傀儡政権みたいな?」

不良女「なんだそりゃ?」

男「でも仕事しねーからじゃあもうお前それ終わるまで戻ってくんなみたいな?」

不良女「そのウゼェ語尾止めろ。つーかお前んなんで良いのかよ」

男「仕方ないじゃーん勝てないもんはさぁ。生徒会長めっちゃ頭良いし狡猾だしマジ逃げらんなかったって感じで。気がついたらお飾り委員長ですよ。会議室とかにも居場所ねーっし俺以下全員生徒会長に忠誠誓ってるし。俺ってば無駄に人気だけはあるからぁ? なんかそんな感じで」

不良女「なさけねーやつ」

男「その情けない奴にぼっちにされた情けない不良女ちゃん可愛いでちゅねーwww」

不良女「よし踏み潰すわ」

男「まぁ待て、時に落ち着け。もはやお前だけでは何もできんぞ。無駄な抵抗は止めて縄を外すんだ」

不良女「……チッ……頼むからもう近付かないでくれ。お前がいると」

男「なんだ、一人ぼっちは嫌か? 寂しいか? ハッハー! 俺もだ!」

不良女「そんなんじゃ」

男「でもお前に一人ぼっちにされた奴がいんのも確かなんだぜ?」

不良女「……あ?」

男「そんなに止めてほしいなら条件がある!! 奇跡のいじめられっ子、女ちゃんと友達になりたまえよ君ぃー?」

不良女「……女……あ、あいつか……意味わかんねーぞテメェ!」

男「おやおやぁ? 自分はぼっち嫌がる癖に人がぼっちになることに荷担した不良女サァン……このカス、どうだ気持ちは? だから言っただろカス、この社会のゴミが」

不良女「て、メェ……!」

男「また殴るんですかぁ? そうですかぁわかりもうした! さ、殴れ! なっぐっれっ! なっぐっれっ! なっぐっれっ! なっぐっれっ! 口で勝てないから手がでちゃうんだもんねぇ子供の癇癪どーぜんっ! いやぁーマイッチング!」

不良女「ぐ、ぐぐ……」

男「女ちゃんと友達になるまで俺様付きまとっちゃうよぉ? どーする? どーす? NDK? NDK?」

不良女「ふざけんなっ! あんなやつと誰が!!」

男「じゃあ今日から死ぬまで俺がずぅっと付きまとっちゃうぞハァト」

不良女「……………………」

男「お前は一生ぼっちだ」

不良女「……………………」

男「誰もお前を見てくれない」

不良女「……やめろ」

男「寂しくて悲しくて、そんなときにも誰も側になんかいちゃくれない」

不良女「やめろ!!!」

男「はぁー? お前調子こいた結果だよ?」

不良女「わ、悪かった……悪かったから……謝るから……女に……」

男「友達になるの?」

不良女「な、なる……から……」

男「ほんとー! わーい! じゃあ今行くよーさぁーいくよーほらほらついてきてぇー!!」ゴロゴロゴロゴロ

不良女「ちょっと待てなんで転がってくんだオメェ!?」

男「縛られてるからやん?」

不良女「外すから普通に立ってくれ!」

男「いやね、自分で外せないことはなんだけどさぁー? ほら、やっぱやった本人にやってもらわないと的な?」

不良女「なんなんだ、こいつ……」

ピンポーン!!

ピンポーン!!
ピンポンピンポンピンポンピンポン!!

不良女「やめろオメェ!!」

男「HA☆NA☆SE!!」

女母「誰!?」ガチャ

男「お邪魔しまーす!」ダダッ

女母「きゃぁ!」

不良女「えおいちょ不法侵入!?」

ダダダダダッ!

男「へーい! 女ちゃーん! 遊ぼうヨー!」コンコンコンコン!!

<きゃ! え、だ、誰ですか!?

男「俺こそは稀代の大英勇、男だ! おら開けろぉ! 引きこもりますの登校拒否いねがー!!」ゴンゴンゴンゴン‼

女母「なんなんですかあなた!」

男「風紀委員長だゴラ! 文句あんのかゴラ! お宅の娘さんそろそろアレだから引きずりだしに来たんだゴラ!!」

女母「やめてください! 女は」

男「甘やかすことと優しくすることをいっしょくたにしてんじゃねぇぞテメェ!! ちょっと綺麗なおばさんだからってメルアド教えてくれませんか?」スチャ

女母「え、えぇ!?」

男「いやもう女出てきてくんなきゃおばさんでもいっかなって。大丈夫、旦那さんにはバレないように上手くやりますから」グイグイッ

女母「いや、え、で、でも……」

男「大丈夫、僕に身を任せて……」

女「ダメーーー!!!」ガチャ‼

男「確保ー!!」ガシッ!

女「ふぇっ!?」

男「奥さん居間借りますね! あ、コーヒーには砂糖とミルク一つずつお願いします! 不良女は甘くないと無理なかわいこちゃんなんで4個ずつくらい入れてください!」

不良女「お、男……? くそ、なんで私……」

男「逃げなかったなよーしよしよし!!」ガシガシッ!

不良女「ふわぁ!?」

女宅、居間

不良女「……すいませんでした。あたしのせいで……」

女母「………………」

女「……私、本人に怖かったんです……なんでいじめられてるのかも、分からなくて……誰も助けてくれなくて……」チラ

男「あ、俺? ごめんごめんその時監禁されててさぁー。いやー危機一髪ってやつだったんだよ本当だって!」

女「………………。……でも……わざわざ謝りに来て……許さないなんて、出来ないです……分かりました……もう、しないでくださいね?」

不良女「…………女……」

男「いやー流石奇跡の美少女大天使女様! お心が広い!!」

不良女「あたし……ごめん……」ポロポロ

女「あ…………」

女母「……あなたのしたことはダメなことだけど……でも、ちゃんとこうして謝りに来てくれて、良かったわ」

不良女「すんません……! あたし……自分がされてやなこと、女に……!」ポロポロ‼

女母「私も……ダメな母親だったわね。傷ついたあなたを、放っておいて……ごめんなさい、女」

女「私も……弱くて……ごめんなさい……!」ポロポロ

男「やー! やりましたね! 無事仲直りが終わったところで! 奥さん、このあと……しっぽり」

不良女「テメェは、自重……しやがれっ!」ボコッ

男「あべしっ!」

男「愛ゆえに、人は傷つかなければならん……愛ゆえに……」ブランブラン

不良女「……じゃあ、あたし、帰るから……ちゃ、ちゃんとあしたから……こ、来いよ? 学校……」

女「……うん! えへへ……不良女さんにこんな風に言われるなんて、思ってもなかったな……」

不良女「うっ」カァァ

男「惚れた? 惚れたの? 目覚めちゃったの?」

不良女「るせぇ!」ゴキッ

男「」チーン

バタンッ

男「……これに懲りたら悪いことはやめろよ? なーんにも良いことねぇんだから。もっと素直になれ素直に」

不良女「…………ぉう」

男「女ちゃん虐めたのも可愛かったからついみたいな、しょーもない理由なんだろーよー?」

スタッ

男「あーいてぇ……これからアンパンマン見なきゃいけねーっつーのにあちこちいてぇ……」

不良女「わ、るかったよ……もう、なぐんねーから……」

男「あら奥さん、隣の不良女さん最近大人しくなったみたいですことよ? あらぁようやく更正されたのねぇウフフ。可愛いわぁ」

不良女「のやろぉ……」

男「……ま、暴力で解決しても意味なんてねーよ。俺みたいに何度も何度も声にだしゃ、良いことあんじゃん? あ、ちなみにあれね、君の手下たちもみんなボランティアに目覚めて好青年になったから心配しなくてえーで。ホッヒヒ」

不良女「やっぱ、テメェの仕業だったのかよ……」

男「道徳の時間は楽しかったれす。まる」

不良女「……なぁ。あたしとさ……友達になってくんね?」

男「いいよ! やったね男くん! 女ちゃんの友達第二号になれたよ!」

不良女「…………ありがと」

男「やけにすっなぉー。チョッロォ」

不良女「うっせー! あたしの友達になってくれるやつなんていねーし、し、仕方ねーだろ!」

男「おいおい惚れるなよ?」

不良女「惚れねーよ!」

~回想終了~

男「(そんなこんながあって、今は不良女と女ちゃんはよく一緒にいる)」

男「ま、俺はと言うと絶賛お飾り委員長中なんだけどね」

副委員長「なんですか?」

男「いんやぁ? みんなが仕事頑張ってるなかするゲームは最高だなーって」

副委員長「そうですか」

男「(仕事が終われば俺はまたここで時間が過ぎるまで暇潰しをしてなけりゃならない。どこから監視されてるかも分からないし、こいつら全員が俺を見張ってる)」

カリカリカリカリ……

カタカタカタ……

男「(あー……ウゼェ……)」

キーンコーンカーンコーン

ガタッ

男「んじゃ先帰るわ。皆仕事頑張ってね。チャオ☆」

ガラガラ……ピシャン

不良女「よ、よぅ男、終わったのか?」

男「あ? っと、不良女と女ちゃん。今日も仲良くレズってぅ?」

女「そ、そんなんじゃないですから!」カァァ

不良女「……大変なのか、仕事は?」

男「ん? やー、なんもしてないし大変ってこともないかねぃ」

不良女「なんかイラついてなかった?」

男「気にすんな☆ 私は大丈夫だにぃ☆」

不良女「あたしにできることあんなら、手伝うぞ?」

女「わ、私も!」

スタスタ……

女会長「おや? 男、今帰りかい?」

男「やぁ麗しの会長様。今日もイカれてるね!」

女会長「おっと……君たちは、不良女さんに女さんだね。何か彼に用かい?」

男「いやー用なんてないない。さ、行こう帰るんだよね知ってる」

女会長「あっ……強引だな……ふふ」

スタスタ……

不良女「…………」

女「……二人は付き合ってるんですかね?」

不良女「……いや……」

『実際は生徒会長の傀儡政権みたいな?』

不良女「帰るか、女」

女「う、うん……」

男「…………」

女会長「今回はお疲れ様。流石だね男。ふふ……」ギュッ

男「…………」

女会長「僕の男ならやってくれると信じてたよ。でも……男と帰れないのは……辛いんだ……男もそうだよね?」

男「…………ぁぁ」

女会長「そんなに拗ねないでくれ。仕事だったんだから。男にしかできない仕事だったから」

男「…………」

女会長「本当は男の手を煩わせたくなんてなかったんだよ! 本当さ! でも、こういうことは男にしかできないから……僕を地獄から救ってくれた男にしか」

チュッ

女会長「ん……ふっ……」チュゥ……

くちゅ……

男「……落ち着いたか?」

女会長「……うん……ふふふ……男……男……♪」ギュッ

男「…………(……逃げ場なんて無い。俺は一生女会長に……飼い殺されるだけだ……)」

ここまで

数日後

男「おっはおー! ハロローン! うっふーん!」

「委員長、おはよー!」

「今日も元気だなぁ男は」

男「ウェヒヒ! それだけが俺の最終秘奥義だからな!」

不良女「あん? なにやってんだ?」

男「見てわからんかァー!! これが朝の挨拶だァァー!!」

不良女「朝からうるっせぇな……。朝の挨拶ねぇ……」

男「ほら不良女!! おはようだよおはよう! ウェヒヒ」

不良女「なんなんだその笑いかたは……はいはい、おはようさん」

男「ウェヒヒヒヒ……おっはぁ! 今日も一日、がっんばろぉ♪」

「…………素敵……」

「あいつも黙りゃぁいい顔してんだがな……じゅる」

男「オラー!! 校則違反もついでに取り締まるぞぉー! 俺の目は節穴だからなぁ!! 目を皿にして取り締まるぞぉー!!!」

不良女「もう滅茶苦茶だな言ってること」

女「あ、不良女さん、おはよう! 男さんもおはよう!」

不良女「おう、はよ」

男「これはこれは大天使ではありませんこと? 何かしら、その哀れんだような視線は?」

女「ふぇっ!? わ、私そんな風に見てません~!」

男「これだから女は! いやらしい!」

不良女「今どこかにいやらしいような場面あったか、なぁ?」

女「さ、さぁ……?」

男「っ、と。はいはい、朝の挨拶は一秒にしてならず! 行った行った!」

不良女「な、なんだよ急に……ちっ、行くぞ」

女「う、うん。それじゃあまた!」テテッ

女会長「…………」スタスタ

男「……おはよう」

女会長「うん。……今、また話してたの? 最近なかいいよね」

男「……まぁな。ダメか?」

女会長「ダメ」ギュゥ

男「……ッ! ってぇ……」ツー……

女会長「ん……」チュゥ……ゴクッ

女会長「男の血……美味しい……僕だけのもの……全部…………」

男「(イカれてやがる……)」

女会長「……これ以上……僕を不安にさせないで。いなくなったら……僕、死ぬしかないから」

男「…………ぁぁ」

不良女「…………そうか……もうそんな時期だったか」

メイド喫茶
喫茶店
お化け屋敷
休憩所

女「……私、知りませんでした……」

不良女「メイド喫茶だけは避けねぇとな……あたしらは部活にも入っちゃねーし……」

女「は、はい……」

不良女「つか誰だよ、あんなもんいれたやつ……〆てぇ……」

クラス委員「これくらいー? じゃあこの四つから決めるよー」

クラス委員「メイド喫茶がいい人ー」

ザッ←クラスの男子のほとんどがまったく乱れず、悟りの境地に至りながら淀みなく手をあげる音

不良女「終わったじゃねぇか……!!」イラッ

女「うう……女子も何人か手をあげてるよぉ……」

「女ちゃんがせっかくいるのにメイド喫茶以外が選ばれるなどありえザビエル」

「その通り、女神が舞い降りたのなら我らが仕事は一つである」

「主よ、この世に女神を遣わせてくれたこと、感謝いたします。アーメン」

不良女「………………」ジッ

女「ふぇ……? な、なんですか……?」

不良女「………………い、いや……」フイ

クラス委員「……じゃ、じゃあメイド喫茶に決定ねー……それじゃ班を振り分けるんで、どんな風にするか話し合ってねー」

不良女「班か……。おい、クラス委員」

クラス委員「ひゃいっ!」

不良女「あたしと女は一緒にしろよ。分かったな?」

クラス委員「アイアイサー!」

不良女「………………チッ」

女「あうあう……」アワアワ

モブ1「えーと……よ、よろしく!」

モブ2「よろしくね! 早速だけどなんかこんなメイド喫茶にしたい、とか、あったりする?」

不良女「あ? ねぇよ」

モブ2「だ、だよねー……お、女ちゃんは!」

女「わ、わ、わた、私は……よ、よくわから、なくて…………」マゴマゴ

モブ1「…………(かぁぇぇ……)」

モブ2「お、俺も特になくて……ただ女ちゃんには絶対メイド服似合う筈だからさ!」

女「ひぅぅ……」カァァ

不良女「……あ……?」ギロッ

モブ2「ひぃ! な、なんで睨むの!?」

不良女「女口説いてんじゃねーぞタマ無し」

モブ2「なんか酷い言われようなんですけど!? 口説いてないこれは男全体の総意で」

不良女「………………」ジッ

モブ2「すいません女ちゃんとお近づきになりたかったんです許してください」

不良女「けっ……だいたいあたしはメイド喫茶なんて出る気はねーから時間の無駄だろ」

女「えっ!?」

不良女「え!? な、なんだよ?」

女「……不良女ちゃん……き、来てくれないの……?」ウルウル

不良女「来るに決まってんだろメイド服も余裕で着こなすっつの!」

女「あ、そ、そうなんだ……」ホッ

不良女「……く、くそ…………。ただな! やるにはやるが、あたしはあたしなりのやりかたでやってやんだからな!!」

モブ2「不良女さんなりの……?」

不良女「おお。まず手にはメリケンサックつける」

女「……え?」

不良女「んで腕にはいつでも使える鎖だな。メイド服に返り血……をつける訳にゃいかねぇか、仕方ねぇからペンキかなんかで誤魔化す。んで頭になんか巻いてマスクすりゃカッケェだろ! 漢字はなににすっかなぁ……やっぱ無難に夜露死苦かぁ!?」

女「真面目にやって不良女ちゃん」ゴゴゴ

不良女「え、いやあたしは真面目」

女「そんなメイドさん、いないよね」ゴゴゴゴゴゴ

不良女「な、なんかこぇぇぞ……?」

女「せっかく不良女ちゃんが可愛い格好してくれるチャンスなのにふざけないでほしいな」ニコッ

不良女「な、なんつー覇気だ……! わ、わかった……普通にやる……」

ここまで
調子悪いので寝ます

男「おっ、なんだいその格好はメイドさんかなぁ!?」

不良女「げっ……」

女「あ、男さん。メイドさんです」クルクル

男「見え……見え……」

不良女「なに下から覗きこんでるんだぁテメェ?」

男「それは気のせい森の精っていう。いやはや馬子にも衣装とはこれのことな訳だようん!」

不良女「馬子、ねぇ……」ゴキッ

男「ハハッ! いやー応援してるよ頑張ってね!」ダダダッ

不良女「待ちやがれ!」ダダッ

ドンッ!

不良女「っと!」

女会長「おっと……ダメじゃないか、廊下を走っちゃ」ニコッ

不良女「……悪いな(……なんだこいつ、この顔……殺意? ……嘘だろ?)」

女会長「なにをしていたんだい?」

不良女「あんだよ。オメーもこの格好はおかしいってーのか!?」

女会長「ーーーはは、可愛いと思うけどね。いや、彼には美的センスが無いのだろう、悪く思わないであげてくれ。それじゃあ」

不良女「………………」

女「……な、なんか会長さん……怖かった……」

不良女「そうだな……(男は大丈夫なのか?)」

男「………………なにしに来た?」

女会長「君がいきなり飛び出したと聞いてね。そんなに王子様役は嫌かい?」

男「そうじゃない。……いや……悪かった、すぐ戻る」

女会長「ごめんね、僕も仕事が片付いたらすぐに練習に参加するからさ。寂しがらないでよ。大丈夫、台詞は全部覚えてあるから」

男「……おう」

女会長「王子様……ふふ、僕だけの王子様。生徒会長と風紀委員長が姫と王子になるなんて、素敵じゃないか。知ってるかい? 僕達より前の代では生徒会長と風紀委員長は犬猿の仲っていうのが当たり前だったみたいだよ」

男「知ってるよ。……いやと言うほど」

女会長「これは新しい未来への僕らの第一歩なんだ。ふふふ、ふふふふ……」ギュッ

男「………………ヒーロー」ボソッ

女会長「え?」

男「俺は、皆のヒーローだった」

女会長「そう……ヒーローだった。格好いい、ヒーロー……」

男「………………………………早く仕事、終わらせろよ。じゃあ」スタスタ

女会長「ヒーロー。……ヒーロー……馬鹿みたい……そんなのいらない。僕だけのヒーローでいい。僕のために頑張ってくれるヒーローであればいい。その為に、君に人助けをさせてあげてるのに。君が君であるようにさせてあげてるのに。なんで分かってくれないの? 僕がいないと君はもうヒーローになんてなれないのに。なんで君は分かってくれないのかなぁ……?」

男「………………………………」

ガチャン

不良女「んあ? ……おいおい風紀委員長様がなんで屋上になんて上がってきてんだぁ?」

男「…………………………」

不良女「おい無視かテメェ……え?」

男「………………え? あ、ちょ……」ゴシゴシ

男「ハッハー! やぁ不良女! 良好かい!?」

不良女「うるせぇ。お前なんで泣いてんだよ?」

男「気にしなーい気にしなーい! 男には、黙って泣きたい、道がある」

不良女「……会長か?」

男「…………詮索するなよ。俺は誰にも頼る気はない」

不良女「はぁ? カッコいいとでも思ってんのかよ、クソダセェ」

男「周りがどう思うかなんて知ったことじゃない」

不良女「ッ!! テメェなぁ! あたしのこと勝手に救っておいてそりゃねーだろうが!! なんで自分は勝手に人に手を差しのべる癖に人にはなにもさせてくれねーんだよ!」

男「俺はお前を助けてなんて」

不良女「あたしはいつも孤独だった。親から見放されてろくに飯も食えなくて、誰かから奪ってあたしについてくるやつが増えても、いつも不安だった。また捨てられるんじゃないかって」

男「……知ってるよ」

不良女「……あんたが来て、鬱陶しかった。仲間もどんどん離れてってひとりぼっちになるのが、怖かった。でもあんたは、あたしに友達を……くれた」

男「……俺も、お前の友達だな」

不良女「だ、だからよ……な、なんか……恩返しっつーか……させてくれよ……」カァァ

男「………………ん! 元気でた! ありがとな、不良女」ガシガシッ

不良女「うおっ!? な、なにしやがる!」バッ

男「いや……大変だよな。孤独って。だから、一人でも多く助けなくちゃなんないのにさ。……俺が助けられる人間なんてたかが知れてるんだよ……でも。ありがとう。俺は……そうなんだよ。そうやって言われるのが嬉しいから、頑張ってたんだ」

不良女「……そうかよ」

男「……まだ頑張れる気がするよ。じゃあな」

不良女「…………男」

~学園祭~

不良女「おら、さっさと飲んで出てけ」

客1「は、はーい……」

客2「……女ちゃんも可愛いけど、不良女さんもなんかこう、いいな」

客3「いいな……罵られたい……ご主人様って言ってほしい」

不良女「あぁ!?」ギロッ

客3「ひっ! 嘘です! ブヒィ!」

客2「我々めが豚でございますぅ!」

客1「なんでお前らそんなに嬉しそうなんだよ……」ハァ

スタスタ……

女「お疲れ様! ふふ、可愛いなぁ不良女ちゃん♪」

不良女「くそー……なんであたしがこんな真似……」

女「あ、ねぇねぇ。夕方に男さんたちの演劇があるみたいだけど、見に行くよね?」

不良女「……んお、あ、まぁ、そうだな」

女「ふふ……うん、じゃあ行こうね」

不良女「………………な、なんだよ……」

女「いやー? 可愛いなーって」

不良女「うるせーうるせー! もー!!」

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