【モバマスSS】P「乙女たくみん」 (82)

このPの担当は拓海、夏樹、涼、里奈の四人です。
拓海視点です。
書きたい事は詰め込むつもりなのでグダグダになるかも?それでもよければどうぞ
それでは、書き溜め分を投下していきます

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1475994625

ーーレッスンルームーー

ベテトレ「よし、そこまで!一旦休憩だ!」

里奈「ふぃー。みんなおっつにゃーん♪」

拓海「ふぅ…あー暑っちー。谷間は蒸れるし、やってらんねーよ」パタパタ 

夏樹「おいおい拓海、胸元見えてるぞ?」

拓海「別に良いだろ?今は女しか居ねぇんだし」

涼「全く…周りの目には気を付けなよ?」

拓海「わーってるよ。んな事よりよ、ぷっ、プロデューサーのヤローはまだ来ねぇのかよ…」チラチラ

涼「(拓海はほんと、プロデューサーサン大好きだよな…)ああ、時間的にもあと少しで来ると思うよ」

拓海「本当かよ、ったくあのヤロー…(今の内に体拭いとこ)」グイッ

ガチャ

P「おっすお前ら、ダンスはいい感じに仕上がってるかー?」

拓海「っぶふぉっ!?///」ズザー

P「わっ!どうした拓海、胸押さえながらヘッドスライディングなんかして。危ないぞ?」

拓海「てっテメェ、突然現れるんじゃねぇ!///」カアァ

夏樹「(まだ来ねぇのかよって言ってたのはどいつだよ、この恋する乙女め)」フフッ

P「お、おぉ…すまん。一応ノックはしたんだけどな」

拓海「そ、そうかよ…じゃあ今からは通してやっからよ、一瞬たりとも目ぇ離すんじゃねぇぞオラァ!」

P「あぁ、終わるまでずっと見てるさ!頑張れよ!」ポフポフ

拓海「わっ…な、撫でてんじゃねぇ!」カアァ

里奈「(あはっウケる、たくみん顔まっかっかだし!まじ激カワぽよー♪)」

ベテトレ「お前ら集合だ!プロデューサー殿が見てるんだ、ミスなく最後まで通して行くぞ!」

「「「「はい!!」」」」

ーー夏樹の部屋ーー
拓海「はぁーあ…」

夏樹「おいおい、人の部屋に上がって早々ため息かよ?拓海らしくないな」

里奈「たくみんテンションサゲぽよ系?なんかヤな事あった的な?」

拓海「やな事ってか…んー、なんつーかな」

涼「アタシ達で良ければ話くらい聞くよ。仲間だろう?」

夏樹「あぁ、ダチに隠し事は無しだ。まぁ、無理に聞き出しはしないよ」

里奈「そーそー!でもーアタシバカだから、力になれるかはわかんないケドね~♪」

拓海「お前ら悪ぃな…あーゴホン!じ、実は相談があってな!んっと…あ、アタシの後輩に恋愛相談されちまってよ!」

涼「恋愛相談?拓海にか?」

拓海「そ、そうなんだよ!そいつが言うには、そいつの惚れてる奴を前にすると妙にツンツンしちまったり、素直になれなかったりとか…」

拓海「他にもあるんだけどよ、とにかくそんな感じで困ってるんだと。ったく恋愛相談なんて面倒ったらありゃしねえぜ」フンス

夏樹「へぇ…その相手の男はどんな奴なんだ?」

拓海「それがよ、もこもこの動物のコスプレさせてきたり、常にスーツだったり、たまにからかってきたりする変な奴なんだけどな?」

拓海「意外とアツくて根性あるし、頼りになるし、辛い時にゃあ励ましてくれるイイ奴なんだよな…」ハッ!

拓海「ってそいつが言ってた!」

涼「へ、へぇ~、そうなんだ…(いや、それ拓海とプロデューサーの事だろ…てか付き合ってもないのにコスプレさせてくる男ってどんな奴だよ)」タラー

夏樹「は、ははっ…そりゃあ大変だな…(途中から設定忘れてたな)」タラー

里奈「へぇ~、そうなんだ~♪」ニコー

涼「(どうしよ…拓海の事だって普通に言ったら真っ赤になって怒りそうだし、かと言ってこのまま相談に乗ってもいつまでも笑いをこらえられそうにないし…夏樹)」チラ

夏樹「(笑っちまったらなんて誤魔化せば良いか分かんねぇしな…分かってるさ涼)」チラ

涼・夏樹「(拓海にボロが出るまで遠回しに攻める…!)」グッ!

里奈「(たくみんかっわいー♪)」ニコニコ

夏樹「要するに、その惚れてる奴を前にしても動揺しないようにしたいんだな?」

拓海「まぁ、ざっくり言うとそうだな」

涼「(よし、ここだ…)」

涼「じゃあ、拓海が鍛えてやれば良いじゃないか。特攻隊長はちょっとやそっとじゃ動揺しないだろ?」

夏樹「(それとなくプロデューサーとの事をチラつかせてボロを出させるのか…分かったぜ)」

拓海「えっ!?ま、まぁな。この天上天下唯我独尊の向井拓海様がイチイチ動揺してちゃ、特攻隊長なんざ務まらねえぜ」

夏樹「あぁ、そんな拓海が動揺するなんてよっぽどの事だと思うんだ。そういえばレッスンの時動揺してたけど、何かあったのか?」

拓海「な、なんの事だよ?別にアタシは」

里奈「てゆーかさ、それ後輩ちゃんじゃなくてたくみんの事ぢゃん?プロデューサーに恋する乙女的な?」

涼夏樹「(おいバカ)」

拓海「へ…?」ポク…

拓海「……」ポク…

拓海「っ!!」チーン!

拓海「はあぁぁぁぁぁ!?///」ガタッ! カアァ 

涼「(ド直球かよ)」

拓海「ちっちげぇよ!後輩だっつってんだろ!?こっこここの特攻隊長向井拓海が恋だァ!?んっ、ンなわけねぇだろ、ガラじゃないっての!!///」ギン! カアァ

夏樹「(やっぱり怒ったか…)」フゥ

里奈「えー?たくみんも女の子なんだしー、ガラとか関係なくない?」

夏樹「里奈ぁ、アタシらの作戦をぶっ壊しやがったな…まぁ仕方がないか」

涼「はぁ…まぁ、里奈の言う通りだよ。アタシらも女なんだ、理屈はどうあれ恋くらいしたって別に不自然じゃないだろ?」

拓海「だ、だからアタシは…!」

里奈「じゃあじゃあ、たくみんはプロデューサーの事好きぽよ?嫌いぽよ?」

拓海「うっ…その聞き方はズリぃだろ!変な奴だけどアイツには世話んなってるし、一応恩もあるし、まぁ、嫌いじゃねぇよ」プイ

涼「歯切れの悪い答えじゃないか。それでも特攻隊長か?」ニヤリ

拓海「うっ…す、好きの方だよ!…どっちかというとだけどな!別に惚れてねぇ!」

里奈「ふーん…ねーねーたくみーん♪」ニヤニヤ

夏樹「(この悪い笑顔は…)」

涼「(何か企んでるね)」

拓海「な、なんだよ…」

里奈「確かにプロデューサー、アタシらの為にすっごい頑張ってくれてるもんねー」

拓海「あ?あぁ、そうだな」

里奈「それにー、お仕事上手く行ったらよしよしよくやったな!って褒めてくれるしー」

拓海「そうだな」

里奈「こんな激マブいプロデューサーなら、たくみんが好きになっちゃっても仕方ないよねー☆」

拓海「ほんとそうだよな…っは!?」

里奈「えへへぇ~♪」ニヤニヤ

拓海「っテメェ里奈、ハメやがったな!?///」カアァ

涼・夏樹「「…」」プルプル…

里奈「えーなんのことー?アタシバカだから分かんなーい、たくみんが自分から言ったんじゃーん?」のヮの

拓海「このォ…///」ワナワナ…

夏樹「ッくくっ…ほんと、大した奴だぜ」

涼「あははっ、流石の拓海も里奈には敵わないな!」

拓海「わ、笑ってんじゃねぇ!そうだよ、アタシはプロデューサーの奴に惚れ込んでんだ!!悪ィか!///」カアァァァ

里奈「おぉー!たくみんかっこいー!」パチパチ

涼「なんだ、潔いじゃないか」

夏樹「ははっ、それでこそ拓海だよ」

拓海「クソっ、よりによって一番バレたくねぇ奴等にバレちまったぜ…」

夏樹「あー…えっと」タラー

涼「あはは…」タラー

里奈「~♪」シラー

拓海「ん?なんだよ?」

夏樹「あのな?アタシ達、三人共だいぶ前から気付いてたぜ?」

拓海「はあぁっ!?う、嘘だよな、お前ら…」ヒクヒク…

涼「…もちろん気付いてたよ。あんなに分かりやすいんだ、当たり前だろ?」

里奈「気付いてたぽよ~♪」

拓海「はぁ、マジかよ…それで、いっ、いつから気付いてたんだよ…?」

夏樹涼里奈「「「3ヶ月前」」♪」

拓海「最初ッからじゃねぇか!!!!///」ガンガン

書き溜めここまで。
ここから書き溜めたり溜めなかったりで投下していきます

夏樹「拓海、頭突きでテーブル割るなよ?これそこそこ高かったんだから」

涼「まぁ、隠せてるつもりだったのが可愛いかったよ」

拓海「分かってんなら早く言ってくれよ!アタシがスゲーバカみてぇじゃねぇか…!///」

里奈「プロデューサーに褒められたらー、たくみんいーっつもニヤニヤしてるもんねー♪」
拓海「う、嘘だろ…!?///」

夏樹「あぁ、付き合いの長いアタシ達以外にも、気付いてる奴は多分結構居ると思うぜ?」

拓海「あっ…うあぁ…///」パクパク

拓海「あああぁぁぁぁ!!!///」ダダダ バフッ!

里奈「あっ、おフトンに隠れた!」

涼「恥ずかしさがオーバーヒートしちゃったな」

里奈「もぉ出てきてよ、たくみ~ん!」グイグイ

涼「おい拓海、そろそろ出てきな」

拓海「るせぇ!お前らなんか大っ嫌いだ!ばーか!」グイグイ

夏樹「ったく…あっ、プロデューサーじゃないか!いらっしゃい!」

拓海「へぁっ!!?」ビックゥ! ガバッ

涼「女子寮にいるわけ無いだろ」

夏樹「里奈今だ、捕まえろ!」

里奈「りょーかーい♪」ガシッ

拓海「あっ!この、里奈テメェ、離しやが…つっ強え…」グググ

里奈「あはっ、土方パワーナメんなしー♪」グググ

涼「里奈…恐ろしい奴だ」

里奈「大人しくしないとー、お姫様抱っこしちゃうぽよー♪それっ」グイッ

拓海「!わ、分かったから!もう大人しくするから降ろせって!」

里奈「あははっ、アタシ王子様みたい♪たくみんがお姫様ね♪くるくるー♪」クルクルー

拓海「わ、分かったから降ろしてくれぇ…!うあぁ…」クルクルー

拓海「あー、なんかレッスン以上に疲れた…ま、まぁそういう事だからよ、もう変にからかうのはヤメてくれよな。よしこの話は終わりだ」ゼェゼェ

涼「そういう事って…拓海はこのままで良いのか?」

拓海「んぁ?どういう意味だ?」

夏樹「どういう意味も何も、当然プロデューサーにアタックしなくていいのか、って意味に決まってるだろ」

拓海「ぶっ!?///ンなことできる訳ねぇだろ!アタシをからかうのもいい加減にしろよ!///」カアァ

涼「からかってなんかないさ。拓海、今のままじゃ何も変わらないよ?」

拓海「…別に、今の関係で満足だよ」

夏樹「なんだよ、珍しくロックじゃないな」

拓海「…るせぇ」

涼「そうか。アンタは本当に今のままでもいいんだね?」

拓海「…何度も言わせんな」

涼「プロデューサーサンは良い人だし、顔も整ってる方だと思う。もしかしたらどこかに惚れてる子だって居るかも知れない。今はフリーだけど、いつ彼女が出来たっておかしくないよ?」

拓海「…!」ビクッ

涼「想像してみなよ。彼女が居るプロデューサーサン」

里奈「そーそー!もうすっごいイチャイチャしてんの!ちょー甘々って感じ?」

夏樹「彼女が出来たら、もう二人きりでは出掛けてくれないだろうな」

拓海「そんな…アイツに彼女…」ポワポワ…

ーーたくみん妄想中ーー
拓海『なァプロデューサー、今度の日曜オフだろ?良かったらふっ、二人でツーリングでも行かねぇか?//』カァ

P『あー、悪い。日曜日は彼女とデートなんだよ』

拓海『…はっ?彼女ォ!?プロデューサー、彼女が居たのかよ…!?』

P『あぁ、この子なんだが、一週間前に告白したんだ。まさか向こうも俺と同じ気持ちだったとはな』

拓海『そ、そんな…嘘だろ…?』

彼女『えへへっ、Pさんの彼女です♪』

拓海『ぴ、Pさんだとォ!?』

P『そういう事だから、ごめんな。あと、もう俺恋人居るから、これからはもう他の女の子と二人きりでは遊びに行ったりはできないよ』

 拓海『そ、そんな…』

P『それじゃあ俺、彼女を家まで送ってくよ。じゃあな』

拓海『ま、待っ…』

彼女『行こっ、Pさん!あ、ウチでご飯食べてってよ!』ダキッ

拓海『あ…』

P『いいのか?じゃあご両親にも挨拶したいし、お言葉に甘えようかな』

彼女『やった♪私一生懸命作るから、期待しててね!』ギュッ

P『ははっ、お前が作るのか?そう言って一昨日は焦がしてたじゃないか。このー』ツン

彼女『んゃっ!もぉ、Pさんのいぢわる♪』ギュウウウウ

イチャイチャ…バタン

拓海「…」プルプル…

夏樹「このまま放っといたらどーなるか、なんとなくはわかったか?」

拓海「…ねぇぞ」

涼「何だって?」

拓海「ンなの絶対許さねぇぞ!あの女、アタシの前でイチャイチャしやがって…アタシの男に手ぇ出したらタダじゃ…」ゴゴゴゴゴゴ…

里奈「た、たくみん落ち着いて!それ全部たくみんの妄想だから!」アタフタ

涼「そ、それに、プロデューサーサンは今はまだ拓海の男じゃないだろ?」

拓海「いや、アタシの男だ。誰にも渡さねぇ」

涼「だから違うって…」

拓海「分かってるよ!だから、アタシは決めた!何が何でもアイツをアタシの男にしてやる!ゼッテー誰にも渡さねぇぞ!」ギン!

三人「「「…!」」」

拓海「けど、恋愛事に関しちゃこの腕っぷしも通用しねぇ…だから頼む、アタシに力を貸してくれ!!…どうしたお前ら?」

夏樹「拓海…お前、最高にロックだぜ!」

涼「あぁ、拓海の魂の叫びを感じたよ!」

里奈「ヤバっ、たくみんマジ激マブなんですけど!逆にアタシが惚れちゃうかも!なーんてね♪」

拓海「へへ、よせよ、照れるぜ」

里奈「よぉーし、そうと決まればー、アピール作戦立てないとね♪三人揃えば何とかって言うっしょ?だったらさ、四人ならもーっとパーペキぢゃん!」

夏樹「そうだな。ありきたりなアドバイスしかしてやれないと思うけど、勘弁してくれよ?」

涼「まぁ、やれるだけの事はやるつもりだよ」

拓海「お前ら…ありがとよ!そんじゃ、今から作戦会議だ!プロデューサーをオトす為に、アタシに力を貸してくれ!」

三人「「「おー!」」」

涼「どうせなら、プロデューサーの為になる事をしたらどうだ?」

夏樹「なるほどな。それなら普通にアタックするよりハードルも低そうだ」

拓海「いいじゃねえか!そのアイデアいただくぜ!」

里奈「りなぽよ的にはー、お色気作戦なんかイイと思うんだけど!たくみん強力な武器持ってるし♪」プニ♪

サワンナ!バカヤロォ、ンナコトデキルカ! エーゼッタイコウカアルノニー…

次の日から、拓海の作戦を実行する日々は続いた…

ーー2週間後/事務所ーー

拓海「(待ってなプロデューサー、今にアタシの虜にしてやるぜ。今度は作戦その8、弁当作戦だ)」ニヤ

拓海「(…それにアイツ、いつもまともなメシ食ってねぇしな)」

拓海「(事前に味見を忘れて砂糖と塩を間違えるなんてヘマはしねぇ。アタシはできる女だからな。よし!)」グッ!

拓海「な、なぁ、プロデューサー」

P「ん?どうした拓海」

拓海「そろそろ昼メシ時だしよ、一旦休憩したらどうだ?」

P「そうか、もうそんな時間だったな。んじゃそうしようかな」

拓海「んでよ…アタシ最近料理するようになったんだけどよ、まだあんまし自信なくてな。誰かに味見して欲しいんだけど、良かったら食ってくれるか?」

P「俺でいいのか?…まぁ、そういう事なら喜んでいただくよ」

拓海「おう…ホラよ」コト

P「あはは、猫模様の可愛らしい弁当箱だな」

拓海「う、うるせぇ、とっとと食いやがれ!///」カアァ

P「あいよ。どれどれ」カパ

P「おお、野菜多めで健康的な感じだな。ちゃんと出来てるじゃないか」

拓海「あぁ、まゆや響子に教わったんだ」

P「なるほど、あの子達なら納得だな。さて、肝心の味の方はどうかな…まずは玉子焼きから」パク モグモグ 

拓海「…」ドキドキ…

P「…美味い!しょっぱめで俺の好みの味だよ」

拓海「そ、そうかよ。良かったな」グッ

P「これは他のも期待できそうだな!次はどれにしようかな…ほうれん草のお浸しも美味そうだし、肉野菜炒めも捨てがたい…」ウーン

拓海「ハハッ、弁当は逃げねぇから落ち着いて食えよ?」




P「っはー、美味かった…料理始めたばかりとは思えないよ」

拓海「そうかよ、ありがとな。へへっ」ニッ

P「なんかこういうの久し振りだな…人の温かさを感じるっていうか」

拓海「…まぁ確かに?コンビニ弁当やカップ麺からはンなもん感じられねぇだろうなァ」ギロ

P「うっ…わ、分かってはいるんだが、時間的に中々な…すまん」

拓海「アンタにゃ『アイドルは体が資本だ』なんて言われたかねぇな。説得力皆無だぜ」

P「耳が痛いな…」

拓海「…ったく、余計な心配させんじゃねぇよ」プイ

P「…悪かった、これからはちゃんと気をつけるよ」ナデナデ

拓海「んっ…本当かよ…」

P「本当だ、だから許してくれ」ナデナデ

拓海「…しょうがねぇな」

P「ありがとな。じゃあこれ、洗って明日返すよ」パッ

拓海「ぁ…いいよ。響子に『お皿やお弁当箱を洗うまでがお料理ですよ♪』って口酸っぱく言われたからな」

P「そうか、それもそうだな。じゃあこれ頼む」スッ

拓海「おう。味見、また頼むぜ」

P「あぁ、喜んで」ニコ

拓海「…へへっ」ニッ

拓海「…!」ハッ!

拓海「(…危ねえ、本来の目的を忘れるトコだったぜ…男をオトすにゃあまず胃袋を掴めって言うからな。これでプロデューサーの心はきっちりアタシに向いて…)」

P「いやぁそれにしても、拓海は意外と良いお嫁さんになりそうだな。五十嵐さんみたいな路線もアリか?」

拓海「…ハァ!?///いきなり何言ってんだプロデューサー!///」カアァ

P「いや、なんとなくそう思って。よく年少組を面倒見てあげてたりしてるだろ?それにさっき俺の心配もしてくれたし、この弁当もそうだしな」

拓海「や、止めろよ…!//」カァ

P「拓海みたいな子にそういう家庭的な面があるっていいよな、ギャップって言うか。男なら絶対クラっと来るよ。これならファンも一層拓海に夢中になること間違い無しだ」

拓海「わ、分かったから止めろって…ぶっ飛ばすぞ…///」カアァ

P「それに、拓海は情に厚い奴だから家族を大切にしてくれそうだし。拓海と結婚出来た奴はきっと、死ぬまで幸せなんだろうな。羨ましいよ」

拓海「あ…うぁ…///」プルプル…

P「あ、すまん、語り過ぎた…拓海?」

拓海「プロデューサーのバカヤロぉ~!!!///」ダダダダダ バタン!

P「…え?」

ーー女子寮ーー

涼「拓海、どうだった?」

拓海「不覚にもプロデューサーをオトすつもりが、いつの間にか逆にヤられちまった…///」カアァ

里奈「??どゆことー?」

拓海「な、何でもねぇ!///とにかくだ、これで諦めるアタシじゃねぇ。次こそ決めてやるぜ!」ギン!

里奈「たくみーん、おっぱいちゃんでユーワク作戦、ホントにやんない感じなのー?りなぽよ的にはー、効果テキメンだと思うんだけどなー」

拓海「…そういうのはアタシのやり方じゃねぇ。アイツにはアタシの外っ面だけじゃなくて、中身を見て欲しいんだ。アイツに出会って、アイツに変えてもらった所をな」

夏樹「拓海…」

拓海「それにアタシはそういうのは付き合ってからって決めて…って何言わせんだコラァ!!///」カアァ

里奈「うんうん、アタシもその方がいいような気がして来た!たくみんごめんぽよー」

拓海「あー…まぁ、一応アタシの為に出してくれた案だからな。気にすんな」

涼「フフ、拓海の純な気持ち、見せてもらったよ」

夏樹「拓海はこう見えて純情なヤツだからな」

拓海「るせぇ!///」

夏樹「ハハ、悪い悪い」

拓海「ったく…チッ、こんなに作戦考えて実行してんのに、どれも手応えを感じねぇ…」

夏樹「じゃあ、止めるか?」フフ

拓海「バカ言ってんじゃねぇ、こんなとこで止めてたまるかァ!次の作戦練るぞオラァ!」

ワンちゃんのお散歩行ってきます

ーー更に数週間後ーー

P「あ゛ー…」カタカタ…

拓海「(プロデューサーの奴、いかにも疲れてるって顔してんな…これは作戦その15を実行するチャンス!…それに、最近ちょっと心配だしな)」

拓海「なぁプロデューサー、アンタちゃんと休んでんのか?目に隈できてんぞ」

P「徹夜明けだからな…スタドリ飲んだから大丈夫だろ、多分」

拓海「空き瓶めっちゃ並んでんじゃねぇか…オラ、ちょっとこっちで休めよ」

P「いや、次のフェスはそこそこ大きいやつだから成功させたいんだ。多めに歌う時間も貰えたしな。曲順、衣装、セット、音響、演出…納得行くまで詰めてたら、いくら時間があっても足りないよ」

拓海「ハァ…だからって睡眠時間まで削らなくても良いだろが。効率落ちるし、ミスだって多くなるだろ。急がば回れって諺、知ってっか?」

P「あー…でもな拓海?お前らはトップアイドルまであと一息なんだ。もしフェスが上手く行けば…」

拓海「アンタが倒れちまったら上手くなんて行かねぇだろうな。アイツらああ見えて心配性だからよ…まぁ、アタシもちょっとは心配するかもな」フイ

P「拓海…分かった。少し横になるから、そこどいてくれるか?」

拓海「よっと、ほらよ」

P「いや、端によっただけじゃスペースが少したりないんだけど…」

拓海「ほんっとニブいヤツだな、膝枕してやるってんだよ。いいからさっさと来やがれ」

P「いや、流石にダメだろ…」

拓海「枕があったほうが寝れるだろうが」

P「それはそうだが、でもな?」

拓海「…アタシの膝枕じゃ嫌だってのかよ」

P「そ、そんなことはないぞ!むしろその…な、何でもない。お言葉に甘えさせてもらうよ」

拓海「早くしろよ。アタシだって恥ずかしいんだ///」カアァ

P「すまん…それじゃ失礼するぞ」ポフ

拓海「固くねぇか?」

P「柔らかくて最高だよ…なんか眠くなってきたな…」

拓海「アタシの事は気にせず寝ろよな。ちゃんと起こすからよ」

P「悪い…拓海ぃ…ありがと…」スースー

拓海「もう寝やがった…相当疲れてたんだな。このヤロー、無茶しやがって」ツン

P「んぅ…」スースー

拓海「…ふふっ」

拓海「…こりゃあ次のフェス、絶対成功させなきゃな」

P「」スースー

拓海「…」オズ…

拓海「…」ポフ

拓海「…」ナデ…

P「んぁ…」ムニュ

拓海「んっ…太もも揉んでんじゃねぇよ…」

P「ちひろさん…天使…女神です…」

拓海「…」ムカ

P「お得なガチャセット…もちろ…買わせて…もらいま…」

拓海「…」ホッ

P「みぃ…」

拓海「!」

P「たくみぃ…頑張ろうな…お前となら…」

拓海「…!~♪」ナデナデ

P「とっぷ…あいど…」

拓海「たりめぇだろ」ナデナデ

P「うぅ~…」ゴロン

拓海「ひゃっ!?ば、バカ、寝返り打つんじゃねぇ…!ハラに息が…ッ」ピク

P「」スースー

拓海「くそっ、戻れぇ…」グイグイ

P「んー…?…はむ」

拓海「!!?ハラを甘噛みするなぁ…!///」ビクゥ!

P「あむ…ちゅう」

拓海「んんっ!?///吸うなっ…やめっ、この、いい加減に…///」ビクビク

ガチャ

美嘉「こんにちはー★拓海さんいるー?今度のフェスの相談が…ふぇ!?///」カアァ

拓海「んっ…はぁっ…///…美嘉!?これは違うんだ、こいつは今寝てて…」

美嘉「寝て…!?寝てってそういう…///た、拓海さん!そういうコトは事務所でしちゃ駄目だよ!小さい子もいるんだからちゃんと…/////」カアァァァァ

拓海「ち、違う!誤解だっての!ちょっと待っんはぁっ!?///」ビクッ

P「むー…」モフモフ

美嘉「ひゃあ…!あ、アタシだって美嘉Pさんとはまだ手を繋いだだけなのに…こんな…///」カアァ

拓海「この野郎…ハァ、ハァ…んぁっ!止めねぇか!美嘉、こいつをどうにか…」

美嘉「ご、ごめんなさい!それじゃアタシはこれで!さよなら!///」バタン! タタタ…

拓海「あっ!待て美嘉!…行っちまった…」

P「んっ…」

拓海「んっ!///この、いい加減にしろ!///」グィッ!

P「むぁ…」スースー

拓海「はぁはぁ…畜生、この状態だから誤解を解きにも行けねぇ…」プルプル…

P「」スースー

拓海「この野郎…おいプロデューサー、起 き ろ」ゴゴゴゴゴゴゴ…

P「…んぅ?ふあぁ…拓海ありがとう、よく眠れたよ。なんかいい夢見られた気がするし」ノビー

拓海「へぇ、そりゃあ良かった…それならついでに今から永遠の眠りにでもついとくか?この変態プロデューサーが」ゴゴゴゴゴゴゴ…

P「え?一体何の

Pの悲鳴が事務所に響いた…

ーー女子寮ーー 
夏樹「んで起こしてやっちまったのか」

拓海「あぁ…一応言い出したのはアタシだし、アイツに悪気はないのによ…」

里奈「アタシが言うのもアレな感じだけど、たくみんけっこー怪力ちゃんだよね?まさかたくみんマジパンチしちゃった的な…?」タラー

拓海「いや、20%くらいだな…でも殴っちまったのは変わんねぇよ…怒りが収まんなくてよ」シュン…

涼「まぁ、今回ばかりはPさんが悪いな…拓海はよく我慢したよ」

拓海「ったりめぇだろ!あんな…いきなりあんな事…!///」カアァァァァ

里奈「やっちゃったのはしょうがないケド、プロデューサー的には膝枕しといて、起こされていきなり殴られた感じぢゃん?これってもしかしてー、たくみん逆にイメージダウンしちゃった系かも!どうにかしないとヤバめじゃない?」

拓海「そ、そんな…」ガーン!

夏樹「まぁ、プロデューサーさんがそれくらいで今更嫌いになる事は無いだろうけどさ…」

拓海「あんなに…あんなに頑張ったのに…」ズーン

涼「任せなよ。拓海からじゃ言いづらいだろうし、アタシがプロデューサーサンに全て説明するから」

夏樹「涼、アタシも手伝うよ。…内容が内容だ、一人じゃ恥ずかしいだろ」ボソッ

涼「えっ?…あっ…!///そ、そうだな、助かるよ」

涼「(内容の事忘れてた…///)」カアッ

里奈「アタシは美嘉ちゃんの誤解解いてくるぽよー♪」

拓海「悪ぃな…アタシはちょっとここで休んでるよ…今までで一番疲れた…」

夏樹「レッスンの上に作戦やってコレだもんな…仕方ないさ、少し寝てな。アタシ達は今から行ってくるよ」スッ

拓海「すまねぇ…プロデューサーに謝っといてくれ」

涼「ははっ、何言ってんだ。謝るのはプロデューサーサンの方さ。拓海は今から貰うお詫びの品でも考えときな」スッ

拓海「ハハ、そうだな」

里奈「んじゃ、またあとでねー!」スッ

バタン

拓海「ハァ…疲れた…少し休むか…」クタァ…

ーー数十分後ーー

P「拓海ィ!!」バン!

拓海「うゃあ!?な、なんだ!?ぷ、プロデューサー!?」ビクゥ

P「本当に済まなかった!」ドゲザ

拓海「お、おい…なんだよいきなり」

P「涼達から聞いたんだ!寝ていたとはいえ俺はとんでもない事を…どうかアイドルは辞めないでく           

拓海「何言ってやがる!?いいから落ち着けって!」

P「し、しかし俺は拓海に酷いことを!拓海が俺の為に心配して膝枕をしてくれたのに…最低だ…だからせめて

拓海「人の話を聞け!いいか、アタシはもう気にしちゃいねぇよ!だから余計な事しようとすんじゃねぇ!」

P「拓海がそう思ってたとしても、俺は…」

拓海「…じゃあ、アタシの言う事を1つ聞いてもらう。ってか正座止めやがれ。その申し訳無さそうな態度もだ」

P「わ、分かった…」スッ

拓海「ったく…」ハァ

P「な、何でも言ってくれ!本当に何でもいいから!」

拓海「…じゃあ…夜景の見えるとびっきりのレストランに連れてけ。二人でだ」

P「…へ?そんなんでいいのか?って言うか拓海そういう堅苦しいとこ嫌いじゃなかったか?」

拓海「ンだよ悪いか!?何でも聞くんじゃ無かったのかよ!?///」カアァ

P「…いや、拓海がそう言うなら。分かった、とっておきの所に連れてくよ」

拓海「カネを出し渋ってショボい所に連れて行きやがったりしたら許さねぇからな!」ギロ

P「分かってるよ。とびっきりの所だ、期待してくれ」

拓海「へぇ、言うじゃねぇか。自分からハードル上げるたぁよ」

P「まぁな。拓海こそ大丈夫か?そこドレスコードがあるから私服じゃダメだぞ?」

拓海「…ドレスコードだァ!?そんなトコに行くのかよ!?」

P「とびっきりだって言ったろ?それとも拓海、女に二言があるのか?」ニヤ

拓海「ぐ…言うじゃねぇか。分かったよ」ハァ

P「じゃあ、用意するからデザインとかに希望があれば言ってくれ」

拓海「…いや、ドレスは自分で用意するよ」

P「…いいのか?ドレスって言ったらかなり値が張るぞ?」

拓海「レンタルするから大丈夫だ。それに、アタシがそうしたいんだ。この際だ、アンタじゃ釣り合わねぇくらい綺麗なカッコで行ってやるよ」

P「ははっ、それは楽しみだな。じゃあ日時が決まったら前もって連絡するから、その日は少し遅くなるって親御さんに言っといてくれ」

拓海「わーったよ」

P「あと、テーブルマナーの練習も忘れずにな?できるか?」ニヤ

拓海「この…くそ、この向井拓海、言ったことは曲げねぇ!何でも来いってんだ!」

P「ははっ、それでこそ拓海だな」

拓海「へへ、まぁな。そんじゃ話はついたし、仕事に戻れよ。ちひろに怒られても知らねぇぞ?」

P「あ…そういえば夏樹達に話を聞いてからすぐ飛び出して来たんだった…」ダラダラ

拓海「へっ、バーカ!さっさと怒られてきやがれ」ニヤ

P「分かったよ…それじゃまたな」

拓海「あっ…」

P「どうした?」

拓海「殴っちまってゴメンな。痛んでねぇか?」

P「そんなことか、今はなんともないよ。どうかあったとしても自業自得だ、気にするな」ハハ

拓海「へっ、分かってんじゃねぇか。じゃあ、またな」

P「あぁ、また」バタン

拓海「ふふっ…」ニコ

ガチャ

拓海「!」

夏樹「よぉ拓海、やるじゃないか」

涼「ただいま。説明、ほんとに恥ずかしかったよ」

里奈「たくみん、よかったね!」

拓海「…聞いてたのかよ」フイ

夏樹「まぁな…レストランで決めるつもりか?」

拓海「あぁ、やる事はやってきたし、せっかくのチャンスなんだ。ここで決めなきゃ女がすたるぜ」

里奈「流石たくみん!アタシ応援してるよ!」

夏樹「最高のドレス、選ばないとな」

涼「テーブルマナー、教えてやるよ。今夜ウチに来な」

拓海「お前ら…ありがとよ!お前らほんっと最高のダチだぜ!」ガバッ

里奈「わっ…!何すんのたくみん、ヤバっ、恥ずかしいって…!///」

涼「きゃっ……ふふ、感謝するのはまだ早いんじゃないのか?」

夏樹「おっと………そうだぜ?礼は告白が成功するまで取っときな」

拓海「へへっ、それもそうだな。そんじゃ、早速ドレスを借りられる店を探すとすっか!」 

一旦ここまで。あと四割くらいかな…

ーー約束の日/夜/拓海の部屋ーー

拓海「っし、メイクオッケー、髪オッケー、アクセオッケー、爪オッケー、ドレスオッケー!どっからどう見ても完璧だぜ…!」グッ

拓海「違和感はスゲーけど…これがアタシかよ」ソワソワ

拓海「テーブルマナーも大体覚えた。まぁ分かんねぇ部分はアイツに聞きゃいいだろ」

拓海「にしても、まさかこのアタシが自分からこんなカッコするハメになるたぁな…それもこれも全部アイツのせいだ!ふふっ」

拓海「よし、そろそろ来る時間だな…気合い入れねぇと」パンパン!

拓海「ふぅー…」

ピンポーン!

拓海「きた…!」

拓海「もっかい鏡…」ジー

拓海「っし…!」グッ

拓海「はーい!今行く!」スタスタ

ガチャ

拓海「ようプロデューサ…」

P「おう拓海、ドレスはちゃんと…」

拓海・P「「……」」

拓海「あ、案外悪くねぇじゃねぇか!プロデューサーにしちゃ頑張ったんじゃねぇか?」

拓海「(か、かっけぇ…スーツはビシッと着て、髪もキッチリ整えるとこんな…いつもはだらしねぇのに…畜生、プロデューサーの癖に…///)」カアァ

P「…」ジー…

拓海「な、なんだよ!?似合ってねぇって言いてぇのか!悪かったな、どーせアタシはこんな

P「…綺麗だ」

拓海「…は!?///」ボッ

P「夜会巻き、って言ったっけ?その髪型がエレガントな感じがするし、メイクも濃すぎず拓海の整った顔立ちを強調してる感じで、上品で良いと思う。パールのネックレスもとても似合ってるよ」

拓海「…い、いつもは品が無くて悪かったな…!///」カアァ

P「えっ?ち、違うって!いつもは格好良い特攻隊長だけど、今はなんて言うか…大人の女って感じだって言いたかったんだ」

拓海「そ、そうかよ…///」カアァ

P「その紫のドレスも、セクシーで拓海によく似合ってるよ」

拓海「へ、へぇ…///」カアァァァ

P「ネイルにも挑戦したのか?ドレスに合ってて可愛いな」

拓海「うぅ…分かったからもう行こうぜ…///」カアァァァァ

拓海「(コノヤロー、全部褒めやがって…!///)」

P「そうだな、遅くなったらいけないしそろそろ行こうか。拓海、手ぇ貸すよ」スッ

拓海「わ、悪ぃな…///」キュ

P「さぁ、車に乗って」

拓海「あぁ…」

拓海「…」

P「拓海?」

拓海「な、なぁ!」

P「な、なんだよ?」

拓海「そ、その…プロデューサーも、格好良い、と思うぜ…///」カアァァァァ

P「…!あ、ありがとう…」フイ

拓海「さ、さぁ、無駄話はもう終わりだ!さっさと連れてけよ!///」カアァ

P「…わ、分かった。じゃあ行くぞ、そんなに遠くないからな」

拓海「…あぁ」

「いらっしゃいませ」

P「○時に予約していたPです」

「P様ですね。お荷物をお預かり致します。こちらへどうぞ」

P「ありがとうございます。拓海、行こう」

拓海「あ、あぁ」




「卓の準備が整うまで、こちらのウェイティングルームでお待ち下さい」

P「分かりました」

「それでは、ごゆっくり」


拓海「夜景…綺麗だな」

P「ふー…どうだ拓海、中々だろ?気に入ったか?」

拓海「何言ってんだ、夜景じゃあハラは膨れねぇっての。判断はメシを食ってからだな」ニッ

P「ははっ、手厳しいな。それじゃあ卓の準備が整うまで話でもしてようか」

拓海「ん、そーすっか」

「どうぞ、お掛け下さい」スッ

P「ありがとうございます」

拓海「あ、ありがとう、ございます」

「今夜お召し上がりいただきますのは、秋の旬の食材をふんだんに使ったフルコースでございます。それでは、ごゆっくりお楽しみ下さい」

拓海「ふぅー…」

P「やっぱり緊張するか?」

拓海「当たり前だろ…!周りみんなセレブっぽい人しかいねぇのに、アタシみたいな若造がよ…」

P「気にするな、俺だって若造だ」

拓海「そうだけどよ…プロデューサーは緊張してねえみたいだけど、慣れてんのか?」

P「あはは、そんなわけ無いだろ?カッコつけて余裕ある風に見せてるだけさ。実はド緊張してるよ。ほら、手ぇプルプルしてる」

拓海「ハハ、何だよそれ…ってか言っちまったらカッコ付かねぇだろ」

P「はは、そう言われればそうだな」

拓海「っくく、こんな場所で笑わせんなよ…ふふ」

P「…リラックス出来たみたいだな。じゃあ食べようか」

拓海「ぁ…うん」

拓海「(…ほんと、キザなヤローだぜ)」

ーーーーー
拓海「んでよ、そん時里奈の奴がな?」

P「ははっ、相変わらずだな」

ーーーーー
P「で、大和さんが男性陣を差しおいて優勝しちゃってさ…」

拓海「へへっ、亜希の奴やるじゃねぇか」

ーーーーー

P「ふぅ…ご馳走様。ほんと美味かったなぁ」

拓海「そうだな…」

P「それじゃ、そろそろ出ようか。送ってくよ」

拓海「…あぁ」

P「あの家だよな?」

拓海「あぁ」

P「よし着いたっと…待ってろ、今ドア開けるから」

拓海「すまねぇな」

P「気にするな。家に帰るまでがなんとやらって言うだろ?」

拓海「遠足かっつーの、バーカ。ふふ」

P「それじゃ…俺も帰るな。また明日、事務所で会おう」

拓海「ふー…(よし…今しかねぇ、女・向井拓海、ここで決めてやる…!)」

拓海「ん゛んっ!あー、プロデューサー」

P「なんだ?」

拓海「…少しだけ、話してかねーか?」

P「それは別に構わないが…さっきまで散々話してたじゃないか」

拓海「これはちょっと…真面目なヤツだ」

P「そ、そうか。分かった」

一旦ここまで。昼過ぎくらいに投下します。

拓海「…アンタに変えられちまったんだよな。アタシの人生」

P「っ!…そ、それは…」

拓海「…思い返せばよ、アタシ達今まで色んな事があったよな」

P「あ、あぁ…そうだな」


拓海「くだらねえ喧嘩してたアタシを事務所まで引きずって、『女の子が喧嘩なんてしちゃダメだ!傷が残ったらどうするんだ!』っつってよ」

拓海「手当てついでにアタシをアイドルにしやがった。ティンと来たなんて意味わかんねぇこと言ってな」

P「はは…」

拓海「それから、アイドルをバカにしてたアタシにアンタ言ったよな。睨むアタシを睨み返して、『アイドルはチャラチャラしたお遊びじゃない。彼女達を悪く言うのは絶対許さない』ってマジな顔でよ。無理矢理アイドルにしといてよく言うぜ」ニヤ

P「す、すまん、あの時はカッとなってしまって…それに、アイドルの事よく知らないのにな。悪かった」

拓海「…思い返せばよ、アタシ達今まで色んな事があったよな」

P「あ、あぁ…そうだな」


拓海「くだらねえ喧嘩してたアタシを事務所まで引きずって、『女の子が喧嘩なんてしちゃダメだ!傷が残ったらどうするんだ!』っつってよ」

拓海「手当てついでにアタシをアイドルにしやがった。ティンと来たなんて意味わかんねぇこと言ってな」

P「はは…」

拓海「それから、アイドルをバカにしてたアタシにアンタ言ったよな。睨むアタシを睨み返して、『アイドルはチャラチャラしたお遊びじゃない。彼女達を悪く言うのは絶対許さない』ってマジな顔でよ。無理矢理アイドルにしといてよく言うぜ」ニヤ

P「す、すまん、あの時はカッとなってしまって…それに、アイドルの事よく知らないのにな。悪かった」

拓海「責めてる訳じゃねえって。まぁ、あん時はそう思ってたんだけどよ」

拓海「アイドルしてる奴らの覚悟と努力を知って、知らずに決めつけてた自分が恥ずかしくなったもんだぜ」

拓海「今じゃ、あん時のアタシをぶん殴ってやりてぇよ」パシィ

P「まぁ、仕方無いさ。アイドルはそういう泥臭い部分は見せないようにしないといけないからな」

拓海「そん時からは必死こいてレッスンして、ステージに出て歌って踊って、歓声浴びてよ」

拓海「いろんな奴に出会って、あいつらに会って…アイドルってのも悪くねぇな、って思ったんだ」

P「!…そうか」

すみません、>>56は無しの方向で

拓海「まぁ、あれだ。正確には変えてもらった、だな。人生も、心もだ」

P「…!!」

拓海「アンタが居なかったら、アタシはつまんねえ人間のままだった。ステージにも上がれなかった。それに、あいつらにも会えなかったんだ。アンタのお陰だ」

P「…っ」ジワ

拓海「それに、アンタはいつもアタシ達を心配してくれて、応援してくれて、支えてくれて、励ましてくれて、叱ってくれる」

拓海「普段はとぼけた態度の癖に、シメる所はキッチリシメやがるんだ」

拓海「だ、だからアタシはっその、アンタ…プロデューサーを…っ///」カアァ 

拓海「すうぅー…はあぁー…ふー…///」

拓海「アタシはっ、プロデューサーに惚れちまったんだ!だっだからっ、アタシと付き合ってくれ!!///」カアァァァァ

P「…」

拓海「んだよ!アタシの事好きなのか嫌いなのか、どっちなんだ!ハッキリしやがれ!///」

P「…好きに決まってるだろ」

拓海「ぇ…い、今何つった…?」

P「あんなに色々尽くしてくれる子を、好きにならない訳無いよ」

拓海「な…あ、アンタ、アタシのアタックに気付いてねぇんじゃなかったのかよ…!?てか今、好きって…!?///」プルプル…

P「…確証はなかったけどな」

拓海「じゃあ何で、今までそんな素振りさえ見せなかったんだよ…///」

P「そりゃあ、必死で隠してたんだよ」

拓海「…んだよ、それ」

P「…?」

拓海「アタシがどれだけ勇気出してやってたか分かってんのか…?アタシに惚れたんならちゃんと…少しはその…照れたりとか、そういう素振りくらい見せろよ!いつも余裕そうな態度取りやがって」

P「た、拓海?」

拓海「…アタシが何やっても意味ねぇんじゃねぇかって…怖かったんだからな…うぅ…グス…」

P「拓海…」

続きは夜に。もうすぐ終わります。

拓海「っクソ、昔はこれくらい何ともなかったはずなのに…アンタのせいだ…」ゴシゴシ

P「拓海、ごめん…」

拓海「…ごめんで許すと思うかよ!テメェなんか、本気の全力デコピンしてやる!目ぇ瞑れ!」ギロ 

P「えぇっ!?拓海のデコピン凄ぇ痛いのに…は、はい…うぅ…」スッ プルプル

拓海「…」

P「た、拓海…?あまり溜めるのはやめんっ!?」

拓海「ちゅうっ…」

P「んんっ…」

拓海「……ぷはっ」

P「拓海、その、これは」

拓海「だ、黙れ喋んな!アンタなんか一生許さねぇからな!これからもこうやって定期的に締めつけてやる///」ギュウウウウ

P「んんっ…はは、そりゃいいや。それで、拓海。こんな俺だけど、付き合ってくれるか?」

拓海「…当たり前だろ。わざわざ聞いてんじゃねぇ」ギュウウウウ

P「ありがとう…拓海、好きだよ」ギュウウウウ

拓海「ふあっ…///」カアァ

P「…あと、人生変えてもらって良かったって言ってくれたの、凄く嬉しかった。プロデューサーってのは皆、そこんとこに悩んで生きてるからな」ギュッ…

拓海「あ?…どういう事だよ?」

P「芸能界ってのは綺麗なとこじゃないからな…純真な女の子が居るには辛い事だって多い」


拓海「ふん…アタシが純真ってナリしてたかよ」

P「中身の話だよ」

拓海「…チッ、よく言うぜ」プイッ

P「普通の女の子でいた方が幸せだったんじゃないかとか、青春の大切な時間を奪ってしまったんじゃないかとか、俺達はつい考えちゃうんだよ。でも、拓海の言葉で少しだけスッキリしたかな」

拓海「…アタシだけじゃねぇ、あいつらだって絶対そう思ってるさ」

P「そんな…幾ら拓海でもそれは分からないよ…まぁ、気持ちは嬉しいよ。ありがとう」

拓海「励ましなんかじゃねぇよ!」キッ!

P「た、拓海…?」

拓海「…見たんだ。あいつらが嬉しそうにアンタから貰った名刺を見せ合ってるのをよ。全員大切に持ってやがった」

P「……!!!そ、そんな…」ジワ

拓海「コレのおかげでアタシらの人生は変わったんだよなー、って皆ニコニコしながらアンタとの出会いを語り合ってた。それとも、アタシの言葉じゃ証拠になんねぇか?」

P「……いや…十分だ…ぐっ…うぅ」ポロポロ

拓海「バカヤロー…いい大人が泣いてんじゃねぇよ…なっさけねぇな…」グス

拓海「(泣くほど、想ってくれてたんだな…)」

P「拓海…ありがとう…」ポロポロ

拓海「ほら落ち着けって…よ、よしよし」ナデナデ

拓海「落ち着いたか?」

P「…お見苦しい所をお見せしました…///」カアッ

拓海「へへ、プロデューサーがあんなに取り乱してんの初めて見たぜ」

P「わ、忘れろぉ!///」ガバッ

拓海「わぁっ!?急に抱き着いてんじゃねぇ!…ったく」ギュッ

P「拓海、ありがとう…大好きだ」ギュウウウウ

拓海「な、なんだよ…」

P「俺も、拓海に会えてよかった…幸せだよ。ほんとにそう思ってる」ギュウウウウ

拓海「んっ…プロデューサー…好きぃ…もっと強く…」

P「あぁ…」ギュウウウウ

拓海「んんっ…意外と力あるじゃねぇか。へへっ///」

P「…拓海、そろそろお開きにしないか?」パッ

拓海「ぁ…な、なんでだよ!せっかくその…こ、恋人になれたってのによ…アンタはもっと一緒に居たくねぇのかよ…」

P「居たいに決まってるだろ」

拓海「っ!?///じ、じゃあ…」カアッ

P「…でもな、ずっと拓海の家の前でくっついてるわけにもいかないだろ?ほら、それにもうこんな時間だし、明日も俺達仕事だ」

拓海「そ、そうだった…分かったよ、それじゃまた明日な…はぁ」スタスタ

P「…拓海」グイッ

拓海「わっ、急に引っ張…んふっ!?…んっ…♪」

P「んむっ…ぷは、ふぅ。俺からがまだだったからな」ニヤ

拓海「…バカヤロぉ///」カアァ

P「よしよし…じゃあ俺はもう行くよ。明日からもよろしくな」ナデナデ

拓海「わっ…あぁ、こちらこそよろしく頼むぜ?」ニヒヒ

P「じゃあ今度こそ行くな」バン

拓海「おう」

P「おやすみ、拓海」

拓海「おやすみ、プロデューサー…」

ブロロロロ…

拓海「…」

拓海「アタシ、さっき…キス、したんだよな…?まだ感触残ってる」ピト

拓海「~~!!///」ボンッ

拓海「くそっ、顔アチィ…今日は眠れそうにねぇな…どうすっか…そうだ」

拓海「夏樹達、起きてっかな…?」~♪

拓海「ん、プロデューサーからメッセージ…なになに…」

『名刺、ラミネートでもしてやろうか( ̄∀ ̄)ニヤリ』

拓海「~~~!!///あのヤロォ、なんでアタシも大切にしてるって知ってんだ…!///」カアァァァァ



~♪

P「お、返って来た…どれどれ」

P「ふふ…やっぱり拓海も持ってくれてたか」

『誰がするか!バーカ!』

おわみん☆

ここまで読んでくださった方、ありがとうございました!
最後変にシリアスっぽくなって申し訳ない…
ここまで序章、次からは糖分多めの恋人編を書こうと思います。
似たようなタイトルにするので、その時はよろしくお願いします!

所で、画像ってどうやって貼れば良いんでしょう?

向井拓海

画像


みたいなの

向井拓海
http://hirame.vip2ch.com/pon/up/sukima121713.jpg

ありゃ、できない…
iOSの8.2、だったと思います。すみません、あまり詳しくなくて…
教えて下さった方ありがとうございます、とりあえず依頼出してきます

http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira121713.jpg

おお、できた!?のかな…?

http://xup.cc/xcl4qlxHk2M

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