【ガルパン】みほ「暗いよぉ、怖いよぉ」 (31)

杏「ごめんね西住ちゃん。こうするしかなかったんだ」

みほ「助けてぇ、助けてよボコ」

杏「あんまり暴れないで、西住ちゃん」

みほ「せめて、せめて手の拘束だけでも取ってもらえませんか?」

杏「あー、とらないほうが西住ちゃんのためだと思うんだけど」

みほ「うぅ、どうしてこんなことに......」



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優花里「あの?本当にどうしてこんな状況に?」

沙織「みぽりん大丈夫?」

みほ「大丈夫じゃないよ......」

杏「あ、絶対に目隠しはとらないでね」

華「あの、何故でしょうか?」

麻子「理由もなく西住さんをこのままにはできないぞ」

桃「それについては、わたしから説明しよう」

柚子「ごめんね、西住さん。喉渇かない?」

みほ「あ、大丈夫です」

桃「実は西住が『目があった人物に惚れてしまう』惚れ薬を飲んでしまってな」

杏「いやぁ、危険だから隠しておいたのにかぁしまがうっかり西住ちゃんに飲ませちゃってさ」

優花里「本当にうっかりですか?」

柚子「お紅茶と間違っちゃったんだって。気づいた会長が急いで目隠しして、暴れてたから三人で今の状況にしちゃったんだけど」

みほ「あの、普通の紅茶と変わらない味だったんですけど」

杏「相手にそうと気付かせないためにそういう風にしたんだって」

華「一体誰がそんな危険な薬を」

麻子「紅茶の時点で察しはつくがな」

みほ「あの、やっぱり手とかの拘束だけでも取ってもらうわけには......」

杏「うーん、この方が安全だと思うんだけどなぁ」

優花里「とにかく、今西住殿は最初に目があった人物に惚れてしまうわけですね」

沙織「ゆかりん、ステイ」ガシッ

優花里「な、何をするんです!わたしはただ西住殿の手の拘束を取ろうとしただけです!」

麻子「そのまま目隠しも取ってしまうつもりだっただろう」

華「優花里さん、愛のない両思いに意味はあるんですか?」

優花里「そ、そんなことしませんよ~」

杏「秋山ちゃん、せめて目を見て言ってもらえるかな?」

桃「とにかく、効果がなくなるか、解毒薬が見つかるまで西住を話すわけにはいかん」

柚子「今風紀委員の人に聖グロリアーナに向かってもらってるから」

みほ「うぅ、助けてぇ」

杏「とにかく、そういうわけだから今日は西住ちゃんは学校を休んでるってことにしてもらえるかな?何人か事情を知ると危なそうな子もいるし」

沙織「あー、なるほど」

華「分かりました」

麻子「一ついいか?」

杏「何?冷泉ちゃん」

麻子「西住さんは誰が見るんだ?さすがにこのまま一人で置いておくわけにも」

桃「それなら心配するな。我々生徒会が責任を持って預かる」

優花里「信用できません!わたしも残ります!」

沙織「いや、信用できない見張りが増えただけなんだけど」

杏「いや、秋山ちゃんはわたしらと一緒に西住ちゃんのお世話だよ」

華「よろしいのですか?」

柚子「どこで何してるかわからないより、手元で監視しておいた方が都合がいいというか」

麻子「なるほど」

優花里「何でしょうね?わたしそこまで信用ありませんか?」

沙織「ついさっきの行動がなければ信じたかな?」

優花里「しかしとんだ災難でしたね西住殿」

みほ「うん、まさかお茶を飲んだらこんなことになるなんて.....」

桃「その、西住。本当にすまなかった」

みほ「いえ、そんな、謝らないでください。わたし、悲しくなっちゃいますから」

優花里「ん?」

桃「あー、そうだ!西住、食べたいものはないか?」

みほ「えぇっと、わたし、マカロンが食べたいです。あー、でも、今手が使えないから食べさせてもらいたいなぁ、なぁんて/////」

優花里「河嶋殿?ちょっとどういうことか説明していただいても?」

桃「違うんだ!これは事故だったというか、その.....」

柚子「はい、桃ちゃんマカロンだよ。食べさせてあげてね」ドンッ

桃「ゆ、柚子ちゃんだからこれは違うくて」オロオロ

優花里「何が違うんでしょうね?」

桃「うわーん柚子ちゃぁあん」

みほ「うふふ、河嶋先輩の声かわいい!」

優花里「あれ?という事は今西住殿は河嶋殿にベタ惚れ状態なんですよね?なら目隠しを取っても問題ないのでは?」

杏「それがねぇ、そう簡単な話じゃないんだよ」

柚子「今、西住さんは『目があった人に惚れる』状態で、その対象が一人じゃないのが問題で」

優花里「え?つまり西住殿は今......」

杏「チョロイン状態だよ。誰にでもこれでもかというくらい惚れちゃうよ」

みほ「?!そうなんですか!?」

桃「さっきからそう言ってるだろう!」

みほ「そんな!わたしが好きなのは河嶋先輩だけです!」

柚子「......」

優花里「ひぃっ、小山殿目が怖いです!」

杏「とにかく、そういうわけだから 絶 対 に 目隠しを取っちゃダメだよ」

優花里「分かりました!」

桃「本当に分かってるのか?」

優花里「要するに、他の誰とも接触できない二人きりの状況を作れば目隠しを取っても構わないということですね!」

杏「うん、秋山ちゃんを手元に置いといて正解だったよ」

柚子「ブレないなぁ」

みほ「あの、優花里さん。わたしにも聞こえてるからね?しっかりと」

コンコン

桃「ん?誰だ?」

???「風紀委員の者です」

桃「風紀委員の?もう届いたのか?」

杏「っ!かぁしま!開けるな!!」

桃「へ?ぎゃぁああああ」

梓「Go!Go!Go!」

うさぎさんチーム「「「「とつげきーっ!」」」」

紗希「......吶喊」

シュゥゥゥゥウウウ!!!

優花里「スモーク!?」

みほ「ケホッケホッ、いったい何が......」

あゆみ「被害者救出完了!!!」

桂利奈「あいあいあいー!」

梓「撤収!」

うさぎさんチーム「「「「「おーっ!」」」」」

桃「くぅ、いったい何が.....」

柚子「あぁっ!西住さんがいない!」

杏「あちゃー」

桃「くそっ!逃すな!追えーーっ!」

柚子「桃ちゃん、誰もいないよ......」

あゆみ「上手くいったね!梓!」

梓「うん、上手くいってよかったぁ」

優季「映画みたいかもぉ」

あや「お手柄だねわたしたち!」

優花里「あのぉ、一つよろしいでしょうか」

桂利奈「あれ?西住隊長は?」

優花里「途中で打ち捨てられてましたけど.....というか、そろそろ放していただいてもよろしいでしょうか?」

うさぎさんチーム「「「「「えぇっ???!!!」」」」

優花里「かくかくしかじか」

あゆみ「四角いムーブ」

梓「それじゃあ、西住隊長は生徒会の人に監禁されてたんじゃなくて」

あや「その、匿われてたってことですか?」

優季「そうだったんだぁ」

桂利奈「たいへんだぁ!」

優花里「あの、事情をわかっていただけたのなら縄を解いて欲しいのですが」

梓「すぐに西住隊長を探さないと!」

あゆみ「大変なことになっちゃう!」

優季「急がなくっちゃぁ」

あや「あれ?紗希は?」

桂利奈「あれ?本当だ、いない」

優花里「あのぉ、縄をですね」


紗希「......もう大丈夫」

みほ「えぇっと、この声は丸山さんかな?いったい何が起きてるの?」

紗希「......ここは安全」しゅる

みほ「ありがとう。ようやく動けるよ。何も見えないけど」

紗希「......目隠しも取る」

みほ「へ?あ、今は......」

紗希「......」じー

みほ「......」じー

みほ「あ、丸山さん、かわいい、好き、かも」

紗希「......(無言でみほに目隠し)」

みほ「あ、真っ暗」

紗希「......手、つなご?」ニコッ

みほ「う、うん///////」

梓「隊長ー!」

あや「紗希ー!」

あゆみ「いた?」

優季「ダメ、どこにいない」

優花里「どこへ行ったんでしょう?あと縄を解いてください」

桂利奈「隊長ー!紗希ー!」

沙織「あれ?ゆかりん?何やってるの?」

華「新しい遊びでしょうか?」

優花里「あ、武部殿、五十鈴殿!実はですね」

梓「かくかくしかじかでして」

華「まぁ、ダイハツですね」

沙織「それは大変だね。っていうか、生徒会に監禁されてるって誰から聞いたの?」

あゆみ「あれ?誰からだっけ?」

優季「たしかぁ」

あや「誰だっけ?」

梓「わたしは虫の知らせで」

桂利奈「紗希が聖グロの人に教えてもらったっていってなかったけ?」

華「聖グロですか......」

沙織「うーん、なんで聖グロの人が」

優花里「黒幕だからじゃないですかね。あと縄を解いて」

エルヴィン「おや、今度はうさぎさんチームとアンコウチームか。......何故グデーリアンは縄で引き回されているんだ?」

優花里「おや、エルヴィン殿」

沙織「実はかくかくしかじかってことがあってね」

エルヴィン「ふむ、タントか」

華「何かご存知ありませんか?」

エルヴィン「あぁ、それならさっき生徒会と冷泉さんが西住隊長を探していたな。見かけたら教えて欲しいと」

梓「生徒会の人達も探してるんだ」

あゆみ「なんだか悪いことをしちゃったね」

優花里「しかし、生徒会が探しているなら河嶋殿の声に反応して見つかりそうなものですが」

おりょう「おーい、大変ぜよ!」

エルヴィン「どうしたおりょう」

おりょう「いや、何故か目隠しをした西住隊長と丸山ちゃんが手をつないで歩いていたぜよ。恋人繋ぎぜよ!」

沙織「えぇっ!」

優花里「そんな!わたしだってまだそこまでしてもらってませんよ!!」

梓「紗希が!?」



紗希「.......」

みほ「えへへ、幸せだなぁ」

紗希「......./////」テレッ

沙織「おーい!みぽりーん!!」

優花里「西住殿ぉ!」

梓「西住隊長ーっ!」

みほ「あれ?みんなの声だ。どうしたんだろ?」

紗希「.......」ギュ

みほ「.......大丈夫。どこにもいかないよ」ニコッ

優花里「あぁっ!本当に恋人繋ぎです!」

梓「紗希!抜け駆けはズルい!」

紗希「.......」

杏「西住ちゃーん」

桃「西住ーっ!」

みほ「あ、河嶋先輩......」

紗希「.......っ!」ギュウ

みほ「.......あ」

麻子「あー、なんだこれは。どうなってる?」

紗希「.......隊長は、渡さない」ギュ

優花里「あぁっ!ズルい!西住殿に抱きついて!」

梓「わたしも!わたしも!」

杏「はいはい、二人とも落ち着いて。かぁしま」

桃「はっ!......西住、こっちに来るんだ」

みほ「......っ!」ビクッ

紗希「......隊長」ふるふる

みほ「......ぅう」オロオロ

麻子「西住さん混乱してるな」

華「もてもてですね」

沙織「ああいうモテモテは遠慮したいかな。羨ましいけど」

優花里「そうですか?」

桃「西住っ!」

紗希「......隊長っ!」

みほ「うぅ、選べないよぉ」



ダージリン「そんなあなたにこちらの紅茶をお贈りしますわ」

オレンジペコ「すみません、遅くなりました」

沙織「あ、ダージリンさん!」

優花里「黒幕の登場ですよ!」

ダージリン「ひどい言われようですわね。解毒剤をお持ちしましたのに」

オレンジペコ「日ごろの行いだと思います」

杏「わざわざありがとうね。さ、西住ちゃん。目隠しとっていいよ」

みほ「え?あ、はい」

紗希「......っ!」ブンブン

みほ「......あ、みんなかわいい。好き、かも」

優花里「はい!西住殿!わたしも大好きです!!」

梓「隊長ぉ!」

沙織「はーい、二人ともじっとしてようねぇ」ガシッ

優花里「くぅーん」

ダージリン「さぁ、みほさん。私の入れた紅茶、飲んでいただけるかしら?」

みほ「は、はい//////」

ダージリン(見ました?この表情!という顔)

オレンジペコ(はいはい、良かったですね、という顔)

みほ「....ん、ちょっと苦い」

ダージリン「失恋の味、と言ったところかしら」

沙織「分かるー。ちょっとほろ苦いよねぇ!」

華「経験、あるんですか?」

みほ「あれ?わたし何してたんだっけ?」

ダージリン「一件落着ですわね」

麻子「いや、元をただせば聖グロで変なものを作って送るから.....」

オレンジペコ「え?」

杏「あー、あれを送ってきたの聖グロじゃないよ」

優花里「えぇっ!」

沙織「意外かも」

ダージリン「私を一体なんだと思っているのかしら?」

梓「それじゃあ、一体誰が......」

杏「さぁ?」

アリサ「......フフフ、とうとう手に入れたわ。噂の惚れ薬。これでタカシはわたしのもの......」

パカッ

『干し芋に合う!和風紅茶"撫子"』

アリサ「どうなってんのよ!!」

ケイ「卑怯なマネは嫌いなのよねぇ」

ナオミ(肩をすくめてやれやれのジェスチャー)

終わり

終わりです。HTML依頼出してきます

干し芋に合う紅茶は架空の商品です。多分ありません。もしあってもそれはもはや緑茶では?
目隠しで拘束されてるみぽりんを見たかっただけ

おまけ(ボツネタ)

???「モガモガ」ジタバタ

沙織「あ!あれみぽりんじゃない?今助けるね!」

まほ「......ぷはぁ!まぽりんだよ!」

沙織「......」

まほ「モガモガ」ジタバタ

沙織「......早くみぽりんを探さなきゃ!」

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