【きんいろモザイク】カレン「ポケモンGOやりマショウ!」 (25)

――近所の公園


陽子「ああ、ポケモンGO? 私まだやってないや」

綾「私も。最近ニュースで話題になってるわね、いろいろと」

アリス「も~、カレンは流行り物好きなんだから」

カレン「流行しているイコール面白いってことデス。アリスも一緒にやりマショウ!」

アリス「うーん、興味はあるけど……わたし、携帯持ってないし」

忍「私も携帯電話は持っていませんね」

カレン「オーマイGO!?」

陽子「それギャグか?」

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タップタップ

陽子「これダウンロードすればいいのか」

カレン「Yes!」

綾「あ、私の携帯……対応機種じゃない……」

カレン「Oh……」

陽子「まあまあ気にするなって。綾は私の画面見ながら一緒にポケモン探せばいいじゃん」

忍「探す?」

綾「陽子と一緒に……。そ、そうね。仕方ないものね。仕方ないからそうするわっ」

陽子「いや、嫌なら別に無理にとは……」

綾「い、嫌だなんて言ってないわよ!」

アリス「アヤ……」

カレン「そ……そんな! ログインできないデス……」

忍「ろぐいん?」

アリス「名前の登録ができないんだね」

綾「世界中でたくさんの人がプレイしてるんだし、簡単な名前だと被っちゃうのね」

カレン「あとちょっと……あとちょっとで冒険の旅に出られるデス……それなのにっ」

カレン「無念デス……一生自宅に引きこもってマス」

アリス「諦めるのが早いよ!」

綾「カレンならきっと何とかできるわ!」

陽子「おーい、テキトーに入力したら登録できたぞ~」

陽子「よし、トレーナー設定も完了!」

カレン「冒険スタートデス!」

綾「ちょっと待って、いつもの博士は出て来ないの?」

アリス「そうだよ。最初の一匹をもらわないと、捕まえられないんじゃ?」

カレン「そこは従来のゲームとは違うんデスよ。GOだと捕獲するときにバトル不要デス」

アリス「そうなの?」

カレン「見つけたら手当たり次第にボールを投げつければOK!」

綾「ええ……ちょっと可哀想ね」

陽子「そーかな。バトルして弱らせて捕まえるってのも結構アレだと思うけど」

アリス「確かに言われてみると……」

カレン「GETできたらトモダチになるのでセーフセーフ!」

忍「友達……」

陽子「お、早速反応あり!」

綾「本当?」

アリス「え、どこどこ?」

カレン「何が現れたデス?」

陽子「青くて丸顔の可愛いポケモン発見~」

綾「青くて可愛い……マリルとか?」

パシャッ

綾「ッ!?」

陽子「綾(の写真)、ゲットだぜ!」

綾「ふぇええっ!!?」

カレン「やせいのアヤヤがヨーコの手持ちに!」

アリス「良かったね、アヤ」

綾「よよ、よかっ……ってよくないわよ! 勝手に撮(捕)らないで~~!」

陽子「あはは、ゴメンゴメン。ちゃんと消しとくからさー」

カレン「ポケモンをGETする前にボールを手に入れないとデス」

アリス「ボールは最初から持ってないの?」

陽子「ポケセンで買うのか?」

カレン「ポケストップというのがあって――」

忍「あ、あのー……」

アリス「シノ?」

綾「どうしたの、しの?」

忍「えっと、分からないことが多くて上手く言えないのですが……」

陽子「うん、なになに」

カレン「何でも聞いてクダサイ!」


忍「ポケモンって何ですか?」


綾「……」

アリス「……」

カレン「……」

陽子「そこからかよ!」

――――
――

忍「なるほど。ボールに入れてポケットに入れられるモンスター。だから『ポケモン』っていうのですね。よくわかりました」

陽子「いやー、まだまだ基本のキのキだけどさ」

カレン「ポケモンを知らない日本人がいるとはビックリ仰天デス」

忍「私はあまりゲームをしないので……。アリスやカレンは日本のゲームにも詳しいんですね」

アリス「わたしもそんなにゲームに詳しいわけじゃないけど、ポケモンは世界的に有名だからね」

綾「でもポケモン知らないと、友達がポケモンの話題とかで盛り上がってる時、話についていけなくて困らなかった?」

忍「いえ、特には」

陽子「しのはマイペースだからなー」

アリス「カレンはどんなポケモンを捕まえたいの?」

カレン「んー、ペロリームデスかね?」

アリス「ペ、ペロ?」

カレン「XYで出てくるデス~」

アリス「アヤ、わかる?」

綾「正直、私もゲーム自体はそんなにやらないから……」

陽子「XYまではやってないなー。それにGOで出てくるのは今のところ初代だけみたいだし」

カレン「シノはどんなポケモン捕まえたいデス? 可愛い系? それともカッコいい系?」

忍「そうですねー。私は金髪少女が捕まえたいですっ」

陽子「金髪少女はポケモンじゃねえ!」

アリス「シノ、わたしを捕まえて!」

忍「アリス」

アリス「こっちこっちー」

忍「待って下さいアリスー」

きゃっきゃっ

綾「……何だか和むわね」

カレン「……ライ麦畑デス」

忍「えっと、ボールを投げて捕まえるんでしたね。ここにはボールは無いので……代わりに石を投げましょう」

アリス「ひぃぃ!」

陽子「おいやめろ!」

ぎゅっ

忍「アリス、ゲットです~」

アリス「わあー、捕まっちゃったー」

カレン「ずるいデース! シノ、私も捕まえてクダサイ」

忍「はい、カレンもゲットですっ」

ぎゅっ

カレン「~♪」

アリス「ダメだよカレン~、シノのポケモンはわたしなの」

カレン「手持ちは何匹いてもいいので何人いても問題ないデース」

忍「金髪少女を何人も手持ちに……!」

アリス「シノ、浮気はだめ~っ!!」


陽子「6人を侍らせて残りはボックス行きか……」

綾「しのはきっと金髪マスターになれるわ……」

タップタップ

陽子「お、ようやくポケストップ発見……って」

綾「あら、このお店は」

――レストラン・マツバラ


穂乃花「ポケモンGOなら私もやってるよ。テニス部で流行ってて」

綾「じゃあ、この近くがポケストップってところに設定されてたのも?」

穂乃花「うん、知ってる。ポケストップに来たついでにお店に寄ってくれる人もいて」

綾「へえ、そうなの」

カレン「ポケストップは史跡とかモニュメントとか公園とか、いろんな場所に設定してあるデス」

アリス「じゃあポケモンGOがきっかけで初めてその場所を訪れる人もいるんだね」

綾「そういうのはこのゲームの良いところなんじゃないかしら。ね、陽子?」

陽子「穂乃花んちのハンバーグ定食うめえ!」

綾「って聞いてないし……」

忍「穂乃花ちゃんはどんなポケモンを捕まえたのですか?」

穂乃花「うん、見てみて忍ちゃん」

穂乃花「金髪のルージュラを捕まえたよ~」

忍「金髪少女! はあはあ……」

カレン「結構レアデス?」

陽子「金髪というか普通のルージュラだよね!」

アリス「ラ、ライバル……!」

綾「いや、相手は人じゃないわよアリス……」


陽子「ごちそうさまー」

アリス「またね、ホノカ」

綾「また学校で」

忍「また金髪のポケモンを捕まえたら是非見せてくださいね、穂乃花ちゃん」

穂乃花「うん、そうするね。忍ちゃん」

カレン「ホノカ、今度ブカツが休みの日に一緒にポケモン探しに行きマショウ!」

穂乃花「カレンちゃんと一緒に……はい、行きます! 行かせてください!」

カレン「約束デスよ」

穂乃花「約束だね」

――路上

タップスワイプ

陽子「よっしゃ、コラッタゲット!」

綾「結構簡単に捕まえられるものなのね」

アリス「野生のポケモンは攻撃してこないの?」

カレン「攻撃はしてこないみたいデス。オウ! 逃げられちゃいマシタ……」

忍「残念でしたね、カレン」

カレン「ヨーコは何でそんなに上手いデス?」

陽子「んー、何かコツ掴んだ感じかな。お、また出てきた。今度は綾もやってみる?」

綾「ええ、それじゃあ一度」

綾「ちょっと! これボールが前に飛ばない! 壊れてるんじゃないの!?」

ブンブン

陽子「落ち着け綾! というかスマホごと揺らすな!」

カレン「シノもやってみマスか?」

忍「私はみんながやっているのを見てるだけで楽しいですよ」

アリス「そうだね。それにシノがやったらポケモンにつられて車道に出たりしそうで危ないし」

カレン「確かに……シノはぼんやりしてるから危険デスね」

忍「私そんなにぼんやりしてます!?」

綾「いいわよ別に……どうせ私運動苦手だし……遠投も全然ダメだし」

陽子「そう不貞腐れるなってー。遠投って……ゲームの話だろ」


烏丸「あらー、みなさん。何してるんですか?」

忍「あ、烏丸先生」

陽子「クッシーちゃんも」

カレン「先生たち二人でデートしてるデス?」

久世橋「違いますよ。仕事帰りです」

アリス「夏休みなのに仕事なんですか?」

烏丸「生徒は夏休みだけど、先生たちはお盆くらいしか休めないわー」

綾「大変ですね」

久世橋「それはそうと、さっきから道端で歩きスマホをしているように見えましたが……」

カレン「ポケモンGOやってたデス! 先生たちも一緒にやりマス?」

久世橋「九条さん」キッ

カレン「は、はい!」

久世橋「ゲームを一切禁止するとまでは言いませんが、通行の邪魔になりそうな場所でやるのは考えものですね。
それにもう日が暮れますよ? 親御さんにはちゃんと連絡を入れましたか?」

カレン「う、うっ……スミマセン! 今日のところはこのへんで切り上げて帰りマス!」

綾「そうね。私も、今日は夕食の支度しないといけないし」

陽子「私もお腹空いたし。帰ろっか」

アリス「そうだね」

忍「それでは、さようなら先生。また学校で」

烏丸「さようなら、気を付けて帰るのよー」

烏丸「……」

久世橋「……」

烏丸「生徒の手前、言えませんねぇ。仕事帰りにポケモン探しをしていたなんて」

久世橋「そうですね……。教育者として、私生活でも生徒の見本となれるように努めなければ」

烏丸「でも」

\ピカチュウ~/

烏丸「可愛いですもんね、ピカチュウ」

久世橋(か、かわいい……)

――忍の部屋

アリス「今日も楽しかったね」

忍「そうですね」

忍「……アリス、さっきのポケモンを捕まえる話なんですが」

アリス「ん、何?」

忍「アリスも私を捕まえてくれませんか? 私がアリスをゲットしただけでは……何だか一方的な気がして」

アリス「……シノ。うん、わかった」

ぎゅぅぅぅうう

アリス「シノ、ゲットだよっ!」

忍「ふふ、ありがとうございます。これでおあいこですね」



――私たち、ずっと友達ですね
――ずっと、友達だよ



                              (おしまい)

ペロリームのくだりはクノエジムの「ふりそでのカレン」から。
なお>>1は田舎暮らしのガラケーなんでポケモンGOやる予定はない模様。

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