悟空「オラの?」緑谷「ヒーローアカデミア!」八百万「No.3」 (499)

「独自設定+誤字たっぷりだ!」

「今回からは展開が原作と大分違ってくる」

「以上の点があっても校則を貫き通したいという人は続きを読んでくれ!」

「更に向こうへ!PLUS ULTRA!!!」

「…?ん、あ、前作とか読んでない?」

悟空「オラの?」緑谷「ヒーローアカデミア!」
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悟空「オラの?」緑谷「ヒーローアカデミア!」轟「No.2」
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緑谷(職場体験)

緑谷(ヒーロー達の日頃の活躍…人を救ける意味…)

緑谷(誰にとっても様々な事を教えられた一週間だった)




爆豪「」ガタガタガタ…

切島「お、おいなんだあれ、爆豪か…」

瀬呂「完全にマナーモードかしてるな」

爆豪「ッハイ!」ビクッ

切島「れ、礼儀正しく挨拶だとォォ!?」

瀬呂「こんなの爆豪じゃねーよ」

瀬呂「何があったんだ職場体験で…」

芦戸「えー!敵退治までやったんだ!うらやましいなぁ!」

耳郎「つっても避難誘導とか後方支援で実際に交戦はしなかったけどね」

芦戸「それでもすごいよー!」

蛙吹「私もトレーニングとパトロールばかりだったわ」<後は一度隣国の密航者を捕えたくらい

芦戸「ヤバス!!!」

蛙吹「お茶子ちゃんはどうだったの?一週間」

麗日「」フフフフ

麗日「とても」

麗日「有意義だったよ」
蛙吹「目覚めたのねお茶子ちゃん」

耳郎「バトルヒーローん所行ってたんだっけ」

ブブブンッ

上鳴「た、たった一週間で変化すげえな…」

峰田「変化?違うぜ上鳴」

峰田「女ってのは元々悪魔のような本性隠し持ってんさ…!」ガタガタ…

上鳴(Mt.レディのとこで何見た)

上鳴「んま、俺は割とチヤホヤされてたから楽しかったんだけどさ」

上鳴「一番変化したっつっーか大変だったのは…」

上鳴「緑谷達だよなぁ」

瀬呂「そーそー!ヒーロー殺し!」

瀬呂「命あって何よりだぜマジでさ」

八百万「心配しましたわ…」

瀬呂「エンデヴァーが救けてくれたんだろ?さすがNo.2っていったとこだよな!」

轟「………そうだな、救けられた」

緑谷「うん…………」

尾白「俺ニュースとか見たけどさ」

尾白「ヒーロー殺し、敵連合とつながってたんだろ?」

尾白「もしあんな恐ろしい奴がUSJに来てたらと思うとゾッとするよ」

上鳴「でもさ、確かに怖えけどよ」

上鳴「尾白動画見た?アレ見ると一本気っつーか執念っつーか…」

上鳴「かっこよくね?て思っちゃったわね?」

緑谷「上鳴君!」

上鳴「え…あ、飯…ワリ…」

飯田「…いや、いいさ…」

飯田「確かに信念の男ではあった」

飯田「クールだと思う人がいるのも分かる」

飯田「ただ奴は信念の果てに『粛清』という手段を選んだ」

飯田「どんな考えを持とうともそこだけは間違いなんだ」

飯田「俺の様な者をこれ以上出さぬためにも!!改めてヒーローへの道を俺は歩む!!!」ドンッ!

緑谷「飯田君…」

飯田「さぁそろそろ始業だ!皆席に…
常闇「それ緑谷の役目だぞ」

飯田「……」

飯田 上鳴「なんか、すいませんでした」

緑谷「2人に謝られた!?」






オールマイト<ハイ私が来た(シュタッ

オールマイト「ってな感じでやっていくわけだけどもねハイヒーロー基礎学ね!」

オールマイト「久しぶりだ少年少女!元気だったか?」

<ヌルッと入ったな
<久々なのにな
<もうパターン尽きたのかしら

オールマイト「職場体験直後って事で今回は遊びの要素を含めた…」<尽きてねーよ無尽蔵だっつーの💧

オールマイト「救助訓練レースだ!!」

飯田「救助訓練ならばUSJでやるべきではないのですか!?」ゴッ!

緑谷<黄金時代コスだー

オールマイト「あすこは災害時の訓練になるからな」

オールマイト「私はなんて言ったかな?」

オールマイト「そう!レース!!」

オールマイト「ここは運動場γ!」

オールマイト「複雑に入り組んだ迷路の様な細道が続く密集工業地帯!」

オールマイト「5人4組に分かれて1組ずつ訓練を行う」

オールマイト「私がどこかで救難信号を出したら街外で一斉スタート!」

オールマイト「誰が一番に私を助けてくれるかの競争だ!」

オールマイト「勿論建物の被害は最小限にな?」チョコンチョコンチョコン…
爆豪「解せね」

オールマイト「じゃあ初めの組(割愛)は位置について!」

緑谷 尾白 飯田 芦戸 瀬呂(ツッコむなツッコむなツッコむな…)

砂藤(あ、今回はちゃんと書いたのな)

峰田「飯田まだ完治してねえんだろ?見学すりゃいいのにな」<スーツだってねえよ

切島「クラスでも機動力いい奴固まったな」

耳郎「誰が一番になるか…」

八百万「やっぱり緑谷さんじゃありませんの?」

切島「俺ァ瀬呂に1票だな」

上鳴「いや尾白もワンチャンあるぞ?」

峰田「俺は芦戸だなぁ、あいつの運動神経半端ねえぞ?」

爆豪「デクが最k
麗日「怪我のハンデはあっても飯田君な気がするなぁ」



オールマイト「START!!!」

ダダッ…

ギャルルッ!

瀬呂「あらよっと」タッ

切島「ホラみろ!こういうごちゃついたとこは上行くのが定石!!」

障子「という事は滞空性能が高い瀬呂…」

瀬呂「ちょーっと今回は俺にうってつけ過ぎ…」

オールマイト「お、緑谷少年もうゴールインか」

瀬呂「る」

瀬呂「……え?」

尾白 芦戸「えええええっ!?」

飯田「また前の…」

轟「言われてみりゃあの速さは…」

麗日「今までより…なんか…速…」

爆豪(……デクの野郎…こっちが道草食ってる間にまた出し抜きやがった…「

爆豪(またっ……!)ギリッ



オールマイト「5人共お疲れっ!」

オールマイト「一番は緑谷少年だったが皆入学時より個性の使い方に幅が出てきたぞ!」

瀬呂(緑谷の個性ビーム砲なんだよな?な?)

オールマイト「この調子で期末テストへ向け準備を始めてくれ!」

緑谷(あ、そっか、期末もうすぐだっけか…)<復習せんと

ポンポン…

緑谷「?」

オールマイト(………)

オールマイト「放課後、私の所に来てくれるかな緑谷少年」

緑谷「え?」

オールマイト「話したい事がある…」

オールマイト「ワン・フォー・オールについてもね」ボソッ

緑谷「!?」

ガチャ…

緑谷(……ワン・フォー・オール…)

緑谷(グラントリノも言ってた…聞こうと思った…)

緑谷(けど…何か…聞きたくない…なんでだろう…)

緑谷(聞いてしまったら…)

青山「久々の授業汗かいちゃった」フキフキ

切島「俺機動力課題だわ…」ヌギヌギ…

常闇「情報収集で補うしかないか…」ギュッ

上鳴「それだと後手にまわんだよなぁ…お前とか瀬呂が羨ましいぜ」

峰田「おいヤベエ緑谷!とんでもねえ事が発覚した!こっちゃ来い!!」

緑谷「?」

峰田「見ろよこの穴ショーシャンク!!」ペラッ

峰田「恐らく諸先輩方が頑張ったんだろう!」

峰田「隣は?そうさ!分かるだろ!」

峰田「女子更衣室!!」

上鳴 瀬呂 砂藤「な、なんだってー!?」

飯田「峰田君やめたまえ!ノゾキは立派なハンザイコウイだ!」

峰田「うるせえ!俺のリトルミネタはもう立派なバンザイコウイなんだよ!!」

峰田「八百万のヤオヨロッパイ!芦戸の腰つき!葉隠の浮かぶ下着!麗日のうららかボディに蛙吹の意外おっパァァ…」

「クズがぁ…」

峰田「ダニィ!?」

ブスッ!

峰田「んにゃあああ!目が!メガァァァー!」

緑谷「耳郎さんのイヤホンジャック…正確さと不意打ちの凶悪コラボが強み…」

蛙吹「ありがとう響香ちゃん」

蛙吹「穴が小さいから舌が入らなかったわ…もう大きければ…」

耳郎「困るわ」

八百万「なんて卑劣な…すぐにふさいで…」




緑谷『わ、わぁぁ…八百万さんのおっきい…』モミモミ…

八百万『ふふ…緑谷さんのもですわ…』シュコシュコ…




八百万「ハンマーで壁壊しましょう」

葉隠「やめてええええ💧!?」

耳郎(……ウチだけ何も言われなかったな…)

上鳴「耳郎は貧乳の割に脚綺麗」

A組「……」

耳郎「///……っ!」

耳郎「後でぶっ殺す…」

緑谷「……」

コンコン……

オールマイト「いいよ」

ガチャ…

オールマイト「掛けたまえ」

緑谷「…」

緑谷(いつもと雰囲気が…)ボフ…

緑谷(…それに、笑ってない…)

オールマイト「……」

オールマイト「単刀直入に言おう」

緑谷「…」

オールマイト「…」

ブチッ

オールマイト「この髪の毛食って!!!」ドンッ!!!

緑谷「…………」

オールマイト「…………」

オールマイト「さあ食え!」

緑谷「唐突すぎるぅぅうううう!?」

緑谷「なんですか!?ワン・フォー・オールについて話すって聞いたから来たんですよ!?」

緑谷「何故いきなり髪の毛出して食えって…」

オールマイト「……」

オールマイト「君には…継ぐ権利がある」

緑谷「…?」

緑谷(このあいだの…譲渡についてか?)

オールマイト「だが私は継がせる義務があるんだ、君でなくとも」

オールマイト「…最後にまた聞く」

オールマイト「まず、これまでこの事を黙っていた事をお詫びしたい」

オールマイト「本当に…すまなかった…!」

緑谷「……」

オールマイト「私にはもう…時間がないんだ…」シュゥゥ…

緑谷「け、煙…?」

オールマイト「ホーリーシットだよ…」

ボンッ!

オールマイト「……これが本当の私…トゥルーフォームだ」

緑谷「………えっ?」

緑谷(やせ細くなった…なんだよこれ…一般人かそれ以下ぐらいだぞ…?)

緑谷(こ、こんなのがオールマイト…)

オールマイト「……」

緑谷(…この眼…分かる…)

緑谷(これは…正義の魂…)

緑谷(正真正銘オールマイトの眼だ…)

緑谷「……一体…どういう事なんですか…」

オールマイト「…」ピロッ

緑谷「そ、その傷は…!」

オールマイト「5年前、敵の襲撃で受けた傷さ」

オールマイト「呼吸器官半壊胃袋全摘」

オールマイト「度重なる手術と後遺症で憔悴してしまってね…」

オールマイト「私のヒーローとしての活動限界は今や1日約2時間程度…」

オールマイト「しかも、日に日に短くなっている…何回も無茶をし続けてきた罰さ」

緑谷「5年前って…毒々チェーンソーと戦った時…?」

オールマイト「詳しいな…でもあんなチンピラにこんな傷もらわんさ」

オールマイト「勿論これは世間に公表しないでくれと私から頼んだ」

オールマイト「人々を笑顔で救い出す平和の象徴は…」

オールマイト「決して悪に屈してはいけないんだ…」

オールマイト「私が笑うのはヒーローの重圧そして内に湧く恐怖から己を欺くため」

緑谷「……とりあえず、今あなたがおかれている状況は分かりました」

緑谷「でもっ…なんで今しかもましてや僕に…」

オールマイト「だから髪の毛渡したろ!?」

緑谷「その話もよく分かんないし!」

オールマイト「……でだ。私の腹部にこの穴をブチ開けた奴…」

オールマイト「…緑谷君。ワン・フォー・オールを素直に訳してごらん」

緑谷「……1人は…皆の為に…?」

オールマイト「実はその逆もいるんだ」

緑谷「…皆は1人の為………」

緑谷「オール…フォー・ワン…?」

緑谷「それって…」

オールマイト「大体話が理解できてきたんじゃないか?」

オールマイト「OFAはそのAFOから派生している個性…」

オールマイト「いわばAFOに対して優一無二の対抗戦力だ」

オールマイト「オール・フォー・ワン、それは他者から個性を奪い己がものとし…」

オールマイト「ソレを他者に与える事の出来る個性…」

緑谷「……そ、そんな恐ろしい個性が…」

オールマイト「…これは超常黎明期…まだ社会が変化に対応しきれてない頃の話になる」

オールマイト「かつて、突如として人間という規格が崩れ去った」

オールマイト「たった…たったそれだけで法は意味を失い文明が歩みを止めたまさに『荒廃』」

緑谷「超常が起きてなければ今頃人間は恒星間旅行を楽しんでいただろう」

緑谷「昔の偉い人も言ってます」

オールマイト「そう…そんな混沌な時代にあって一早く人々をまとめ上げた人物がいた」

オールマイト「君も聞いた事はあるはずだ」

オールマイト「彼は人々から個性を奪い、圧倒的な力でその勢力を拡げていった」

オールマイト「計画的に人を動かし思うままに悪行を積んでいった彼は…」

オールマイト「瞬く間に悪の支配者として日本に君臨した」

緑谷「ネットとかで噂話はよく聞きますけど…」

緑谷「創作じゃないんですか?教科書にも載ってないですし」

オールマイト「ヤクザの所業を教科書に載せんだろうよ」

オールマイト「力を持っていると人は使える場を求める」

緑谷「さっき…ワン・フォー・オールはオール・フォー・ワンから派生しているって聞きましたけど…それってどういう…」

オールマイト「AFOは個性を『与える』個性と言ったろ」

オールマイト「彼はソレを与える事で信頼…屈服していった」

オールマイト「だが与えられた人の中にはその負荷に耐え切れず物言わぬ人形のようになってしまう者も多かったそうだ」

緑谷(…個性の複数持ち…改造人間…)

緑谷「まさか…脳無も…?」

オールマイト「一方与えられた事で個性が変異し混ざり合うというケースもあったそうだ」

オールマイト「AFOには無個性の弟がいた」

緑谷「!?」

オールマイト「彼は体も小さくひ弱だったが正義感の強い男だった…!」

オールマイト「兄の所業に心を痛め抗い続ける男だった」

オールマイト「そんな弟にAFOは『力をストックする』という個性を無理矢理与えた」

オールマイト「それが優しさ故か…はたまた屈服させるためかは今となっては分からない」

緑谷「力をストックする…」

緑谷「あっ」

オールマイト「そう…実は宿っていたんだ…無個性だと思った彼にも…」

オールマイト「個性を与えるという無意味な個性が!!!」

緑谷「超絶パワー…そしてそれの譲渡…」

緑谷「つまりそれが…混ざり合った?」

オールマイト「……皮肉な話さ」

オールマイト「正義はいつも悪より生まれ出ずる」

緑谷「って事はワン・フォー・オールの正体って…」

オールマイト「力を譲渡する個性…」

オールマイト「これが私が受け継いだ個性」

緑谷「……?」

オールマイト「私も無個性だったんだぜ?」

オールマイト「君と同じように」

緑谷「!?な、なんで知って…」

オールマイト「君のお師匠様から話は聞いてる」

オールマイト「この1年間、ひたすら特訓してきたってね」

ダキッ…

オールマイト「……よく…頑張った…」

オールマイト「辛かっただろう…馬鹿にされ、見下され…」

オールマイト「夢を…否定されて…」

緑谷「……」

オールマイト「もっと早く…あの時声をかけていれば…」

緑谷「…オール…マイト…」

オールマイト「……」

オールマイト「1人が力を培い、その力を1人に渡しまた培い次へ…」

オールマイト「そうして救いを求める声と義勇の心を紡いできた力の結晶!!」

オールマイト「それが、このワン・フォー・オールの所有者にもたらす効果…」

緑谷「…つ、つまりそのDNAを取り入れる為に…?」

オールマイト「髪の毛!!!」

緑谷「……」

オールマイト「あ、爪がいいか!それとも血か!?好きなものを選んでくれ!」

緑谷「い、いや…最後に聞くって言ったじゃないですか…」

オールマイト「おっとすまないすまない」

緑谷「でも…僕は無個性ですよ?半冷半熱の轟君や爆発のかっちゃんとかの方が相応しいような…」

緑谷「なんで…僕なんかに…」

オールマイト「…それさ、その君の心が大事」

オールマイト「受け取る者の運命…それがどれだけ重い使命なのか…」

オールマイト「君は理解している。そして力もある」

オールマイト「ワン・フォー・オールが発動できれば爆発的に力が上昇する」

緑谷「…」

緑谷「後こう言うのもなんですけど…まだ…オールマイト引退…の時期にしては…」

緑谷「まだ活躍できる位の範囲内だと思うんですよ…」<現状そうだし

緑谷「なんでわざわざ今こうして…」

オールマイト「…」

オールマイト「さっき…AFOについて話したろ」

緑谷「ああ…はい…」

オールマイト「言ったよな?どんな個性も奪えるって」

緑谷「…」

オールマイト「何でもアリだ。成長を止める個性…そういう類を取ったんだろう」

オールマイト「半永久的に生き続けるであろう悪の象徴…」

オールマイト「覆しようのない戦力差と当時の社会情勢…」

オールマイト「敗北を喫した弟は後世に託す事にしたんだ」

オールマイト「今は敵わずとも…少しずつその力を培って…」

オールマイト「いつか奴を止めうる力となってくれ…!と」

オールマイト「そして、私の代で討ち取った…」

オールマイト「筈だった!!!」ググッ!

緑谷「っ!」

オールマイト「奴は生き延び…敵連合のブレーンとして再び動き始めている」

オールマイト「………」

オールマイト「恐らく、あの大怪我では奴も全盛期のパワーは出せんだろう…」

オールマイト「だが…AFO…衰えた所も補って再び私の前に現る」

オールマイト「今の私ではとてもじゃないが太刀打ちできん…」

オールマイト「……だから…」

オールマイト「お願いだ…君しかいない…!」

オールマイト「我々…先代達の無念を晴らしてくれ…!」

緑谷「………」

緑谷「でも…オールマイト、悟空さんは…」

オールマイト「相手もソレを熟知している」

オールマイト「悟空さんはほぼ無敵に近いが弱点がないという訳じゃない…」

緑谷「……」

緑谷(💧確かにあの性格からしてちょっと抜け目があるよなぁ…)

緑谷(やろうと思えばやれるかもしれない…)

オールマイト「それに…これは若い世代に託すべきなんだ…」

オールマイト「30~40そこらの人間に渡すよりかは…まだ時間が有り余っている君達に…」

緑谷(いやもう50~60位やん)

緑谷「………」

緑谷「話は…理解もしたし…納得もしました」

オールマイト「ね!?ね!?んじゃ早速髪の毛を…」

緑谷「断ります」

オールマイト「…………」

緑谷「……そりゃ…とっても嬉しいですよ」

緑谷「憧れの人から認められ、そして今その地に立とうとしている…」

緑谷「こんな…もう…あり得ない…夢…みたいな事は一生…」

緑谷「…でも」


悟空『無個性がヒーローになれねえんなら…』


緑谷「約束…したんです」



悟空『《無個性でもヒーローになれる》個性を作りゃいいだろ』


緑谷「無個性でも…貴方の様な立派なヒーローになるっ…て」

緑谷「……」

緑谷「ごめんなさい…本当に…」

緑谷「ごめんなさい……!」ポタポタ…

オールマイト「……」

オールマイト「…酷な話になる…」

オールマイト「が…」

オールマイト(言うんだオールマイトよ…)

オールマイト(言わねば!)

オールマイト(緑谷少年…私は…)

オールマイト「……っ…」

オールマイト(私は……!)

オールマイト「……」


オールマイト「分かった…」ポンッ

オールマイト「それが君の決心…だな」


オールマイト(きっともうじき…君のそばに居られなくなるんだよ…)



オールマイト「……」

オールマイト「だが…他の者にこれは話さない…」

スッ…

オールマイト「今じゃなくていい…もし…嫌ならば誰かに渡してしまっても構わない…」

オールマイト「………考えてくれ…時間は…まだある」

緑谷「……」



ガチャ…

バタン…



オールマイト「……」

フッ…

悟空「……緑谷、どうだった…」

オールマイト「…やはり、駄目でした」

悟空「……」

悟空「オラが退治すれば済む話なんだがな…」

悟空「それに…何故か…」

悟空「おめえの細胞を入れても個性が起こらねえ」

オールマイト「……死の世界を超え生物という概念ではなくなってしまったからか…」

オールマイト「或いは…」

悟空「…力になれなくてすまねえ」

オールマイト「せめて…奴の居場所でも突きとめられれば…」

悟空「…」

悟空「ドラゴンボール…」

悟空「神龍さえいてくれりゃ…」





~数日後~

悟空「そろそろ夏休みが始まんだけど…」

悟空「残念ながら30日間フルで休む事はできねえ」

切島「まさか…」

悟空「夏休み林間合宿やっからな!」

「キタァァッッッ!」

芦戸「肝試そ!」

峰田「風呂!」

蛙吹「花火ね」

峰田「風呂!」

飯田「カレーだな」

峰田「行水!!」

蛙吹「あ、岩盤浴させるの忘れてた」

峰田「ヒィィイ…」

八百万「自然環境ですとまた活動条件が変わりますわね」ワイワイ…

常闇「いかなる環境でも正しい選択を…か、面白い」ワイワイ…

葉隠「寝食皆と!!ワクワクしてきたぁ!!!」

悟空「ははは!そりゃそうだ!」

悟空「あ、でも期末赤点取ったらそん間学校で補習だぞ?」

「…………」

切島「皆頑張ろーぜ期末ぅっ!!」

爆豪「クソ下らねー…」

緑谷(……)

ギュッ…

緑谷(あんな凄い話…誰が信じる…?)

緑谷(……)

緑谷(いや…今迷う必要はない)

緑谷(こうしている間にもこんな日常は続いていくわけで)

緑谷(結局の所僕がやるべき事に変わりはないんだ)

緑谷(これは…後々ゆっくり考えていく事としよう)








ピーピー…

「……ヒーロー殺し」

「捕まるとは思わなかったが概ね想定通りだ」

「暴れたい奴、共感した奴…」

「様々な人間が衝動を解放する場として敵連合を求める」

「死柄木弔はそんな奴らを統括しなければならない立場となる!」

ドクター「……」

ドクター「果たしてできるのか?あいつに…」

ドクター「お前が前に出た方が事が進む筈だ」

「ハハ…では早く体を治してくれよドクター」

ドクター「超再生を手に入れるのが後5年早ければな…」

ドクター「傷が癒えてからでは無意味の期待外れの個性だったよ」

「いいのさ!彼には苦労してもらう!次の僕となるために」




AFO「あの子はそう成り得る歪みを生まれ持った男だよ」

AFO「今の内に謳歌するといいさオールマイト」

AFO「仮初の平和を……ね」

ドクター「………」

ドクター(……見ていろ…孫悟空…)

ドクター(今すぐにでも相手にしてやるさ…)

ドクター(貴様に受けた屈辱的なこの…)

ドクター(傷の借りを返してやる…!)

ドクター「ククククク…」

緑谷(時は流れ6月最終週)

緑谷(気付けば期末試験まで一週間を切っていた)

上鳴「全く勉強してねええええ!」
芦戸<ダヨネー

上鳴「体育祭やら職場体験やらで全然準備してなかったあああ!」
芦戸<シャーンナロー

常闇「確かに」

砂藤「中間はま…入学したてで範囲も狭いし特に苦労なかったんだけどな」

砂藤「行事が重なったのもあるけど…やっぱ期末は中間と違って…」

中間9位の奴「演習試験もあるのが辛えとこだよな」

芦戸 上鳴「……」

峰田「ん?」

芦戸「あんたは同族だと思ってた!」

上鳴「お前みてえな奴はバカで初めて愛嬌でるんだろうが…」

上鳴「何処に需要あんだよ…!」

峰田「世界かね」

「芦戸さん上鳴君!が、頑張ろうよ!」

中間4位のM氏「やっぱ全員で林間合宿行きたいもん!ね!」

中間2位のI氏「うむ!!」

中間5位のT氏「普通に授業受けてりゃ赤点なんて取らねえだろ」

上鳴「表記には気をつけろ!!」

緑谷 飯田 轟「ん?」

八百万「お二人共!そう落ち込まず!」

八百万「私…座学なら何かお力添えできるかもしれませんわ」

上鳴 芦戸「ヤオモモサマ!!」

耳郎(…)

瀬呂「なぁ八百万!頼むよ…俺古文苦手なんだ」

瀬呂「2人じゃねえが教えてくんね?」

八百万「え?」

尾白「俺も理数が…」

耳郎「………あたしも二次関数」

八百万「良いデストモ!!」

切島「この人徳の差よ」ポンポン

爆豪「俺にもあるわ!」

爆豪「てめえ教え殺したろかっ!!」

切島「おう!頼むわ!」

メシ処

<イタダキマス!

緑谷「普通科目なら授業範囲内からでまだなんとかなるけと…」

緑谷「演習試験が内容不透明で怖いなぁ」

飯田「突飛な事はしないんじゃ」

麗日「普通科目はまだなんとかなるんやな…」

葉隠「一学期でやった事の総合的内容」

蛙吹「とだけしか教えてくれないもの、悟空先生」

麗日「戦闘訓練、救助訓練…後基礎トレぐらい?」

緑谷「試験勉強に加えて体力面でも万全
緑谷「アイダッ!?」ドンッ

物真「ああごめん…頭大きいから当たってしまった」

緑谷「B組の!えっと…」

緑谷「物真君!よくも!」

物真「君らヒーロー殺しに遭遇したってね」

物真「体育祭に続いて注目を浴びる要素ばかり増えくよねA組って」

物真「ただその注目って決して期待値とかじゃなくてトラブルを引きつける的なものだよね」

「!!」

物真「あー怖い!いつか君達が呼ぶトラブルに巻き込まれて僕らにまで被害が及ぶかもしれないなあ!ああ怖
物真<ぶゃっ!?(ドゴッ

ドサッ…

物真<ワレワレノギョウカイデハゴホウビデス…(ピクピク…

緑谷「?…ああっ!」

緑谷「拳藤さん!」

拳藤「ったく…シャレにならん。飯田の件知らないの?」

拳藤「あ、デク。しばらく振り!」

拳藤「また一段と逞しくなってんじゃん!」パシッ

緑谷「ま、まあ…」

八百万(またしても…)ギロッ…

麗日(ゴキブリが入ってきてしもた)ゴゴゴ…

葉隠(麗日ちゃんがうららかじゃないよー!)

拳藤「いや~ごめんな。こいつ心がアレでさ…」

緑谷(心…)

拳藤「あんたらさ…さっき期末の演習試験が不透明とか言ってたね」

拳藤「入試ん時みたいな対ロボットの実戦演習らしいよ」

緑谷「え?本当!なんで知ってるの?」

拳藤「私先輩に知り合いいるからさ」

拳藤「ちょっとズルかもしれないけどね…」

緑谷「全然ズルじゃないよそうだきっと前情報の収集も試験の一環に練り込まれてたんだそっか先輩に聞けばよかったんだなんで気付かなかったんだ」ブツブツ…

(やばい逃げろ拳藤)

拳藤「いやそれが聞いた話なんだがどうやら年によって出る仮想敵が違うらしいんだよほら毎年私達と同じレベルの奴が入ってくる訳じゃないしその先輩も上級生から情報収集したんだけど結局話とは違う仮想敵が出たんだって」モゾモゾ

緑谷「へーそりゃ大変だとなると必ずしもインフェルノが出るわけじゃないって事なのかあれが一般入試用の仮想敵だとしたらまさかもっと上の仮想敵出すのかなぁやっぱり今年の一年は異例だし…あ、でもB組との差も考慮すると」ブツブツ

飯田(会話が成立している…だと)

麗日(何が起こっているん…)

緑谷 拳藤「」ペラペラ…

八百万(な、何を喋っているのか分からない)

物真「馬鹿なのかい拳藤…折角こっちの情報アドバンテージを…」

物真「今こそ憎きA組を出し抜くチャンスだったのに…」

拳藤「憎くないわい」ドゴッ
物真<アリガトウゴザイマス!

拳藤「大体アドバンテージある状態で出し抜いたって気すまないだろ」

緑谷「!?」

拳藤「言っとくけど負けっぱなしのままは嫌だから」

拳藤「期末試験でリベンジさせてもらうぞ」ニヤッ

緑谷「…」

スタスタ…

緑谷「宣戦布告受けちゃった」

八百万「麗日さん、貴方の分の弾」

麗日「」ズドドドッ…

耳郎「とりあえずやめろ」




上鳴「んだよロボかよラクチンだぜ!!」
芦戸<ヤッター

障子「お前らは対人だと個性の調整大変そうだからな…」

上鳴「ああ!ロボならぶっぱで楽勝だぜ!」

瀬呂「後は勉強教えてもらって…」

芦戸「これで林間合宿はバッチリだー!!」

緑谷「…」

緑谷(…いつかAFOみたいな巨悪と戦う事になるかもしれない…)

緑谷(備える意味でもこれからの全てを糧にしなきゃ…)グッ

爆豪「人でもロボでもぶっ飛ばすのは同じだろ何がラクチンだ阿呆が」

上鳴「阿呆とはなんだアホとは!」

爆豪「うるせえな!調整なんて勝手にできるもんだろ!」

爆豪「アホだろ!!」

爆豪「なあ!デク!!」

緑谷「…?」

爆豪「個性の使い方…ちょっと分かってきたのか知らねえけどよ」

爆豪「てめえはつくづく俺の神経逆撫でするなオイ」

麗日「あれか!前のデク君…」

砂藤「入学時よりかなり速くなったよな!」

爆豪「体育祭の時みてえな半端な結果はいらねえ…!」

爆豪「次の期末なら個人成績で否が応にも優劣がつく…!」

爆豪「完膚なきまで差ァつけてテメェブチ殺してやる!!」

爆豪「轟っ!テメェもだ…!」ギロッ…

轟「…」

ガンッ!

切島「久々にガチなバクゴーだな…」

常闇「焦燥…あるいは憎悪か」

上鳴「んだよー体育祭の成績悪かったからって八つ当たりか?」

緑谷「…」



スタスタ…

爆豪「クッソ…ナードが…」

悟空「…」

悟空(思ってた以上にこじれてんな…)

悟空(まるでベジータじゃねえか…いやまだベジータの方が易しかったかも)

オールマイト「終わりッッッ」

悟空「ええ!?今日期末試験入らねえんか?」

オールマイト「だって意外と長いもんっ!」

悟空「でも結構短えぞ今日…」

オールマイト「むむ…一理ある…」

オールマイト「よし!今日は特別にリクエストを3つ叶えよう!」

悟空「3つ!?本場の神龍みてえじゃねえか!太っ腹~…」

オールマイト「HAHAHA!」

オールマイト(これぐらいしておかないと、後で怒られそうなんだよねあそこ…)

オールマイト(…?何のことか?聞くのは野暮さ!)

オールマイト「さあ!こっからは安価SSだ!たまには息抜きも必要だぜ少年少女!」

オールマイト「自覚するんだ!今日から自分は読者なんだと!!」

悟空(…なんでそれ使ったんだ…?)







緑谷「…」

緑谷(期末試験前最後の休日だ…)

緑谷(そりゃ勿論勉強ばっかりしてたらストレス溜まっちゃうけど…)

緑谷「何しよう」

ピッ

オールマイト「さあこっからは君達の自由に動かすんだ!」

悟空「本当に何でもいいんかぁ?」

オールマイト「……」

オールマイト「ここの掲示板がどこなのかよく見てから書いてくれよ」<最近変わったからな相場が

オールマイト「では再生!」

ピッ…

緑谷「うーん…」

行動 >>29

緑谷「ぬ」ピンポーン

緑谷(ん?誰だ…母さん…なわけないよなぁ)ヒョコッ…

緑谷(さっき買い物行ってたんだから…)ガチャ…

緑谷(悟空さんならテレパすればいいし…)ドダダダ…

ガチャ…

緑谷「どなた様です…」

八百万「おはようございます、緑谷さん」

緑谷「八百万さん?」

八百万「すみません、急に貴方の家に参りまして…」

八百万「実はテスト勉強の事で少し教えていただきたい所がありまして…」

緑谷「あ、ああ…!いいいいんだよ!?別に!?」

緑谷(な、何~!?じょ、女子が僕の家に~!?)

緑谷(麗日さんとかならまだ…)

麗日『勉強分からない!から!教えて!』

緑谷(的な雰囲気で来るの分かるけど…)
緑谷(って分からねえよ!なんで麗日さん例に挙げたんだ自分ちくしょう!)

八百万「では…お邪魔します…」

緑谷(にゃ~!?まだこ、心の準備がぁ…)

緑谷「ご、ごめんね…こんな質素な部屋だけど…」

八百万「いえ…私の家のお手洗いと同じ位の大きさはありますわ」

緑谷(トイレ=僕の部屋なの?💧)

緑谷「…じゃ、じゃあ台所からお茶と菓子持ってくるから…」

緑谷「ちょっと待ってて!」スタスタ…

八百万「……」

八百万<ドア閉めてと(バタン

八百万「…………」

ゴソゴソッ…

ガサガサ…

八百万<あ、ありましたわ

八百万<(クンカクンカ

八百万<どれにしましょう

八百万<オールマイトが書いてあるのは邪魔だから

八百万<あ、これがいいかな

八百万<ポケットに入れてと

スタスタ…

八百万<あ、そろそろ戻ってきそうですわ

八百万<?な、なんとっ!体毛ですわ!?

八百万<ど、どうしよう…お持ち帰りしたい!

八百万<ああもういい食べちゃえ!(パクッ

緑谷「お待たせ~」ガチャ
八百万<~!?(ゴクン

緑谷(ドア閉めたっけ)

緑谷「八百万さん?」

八百万「あ、ありがとうゴザイマス!有難くいただきますわ!」

緑谷(なんで散らかってんだろ…)

八百万「ここについてなのですが…」

緑谷「あ、ここは~」

八百万「成る程…勉強になりますわ」



八百万「お、おいしい!」

八百万「ほっぺた落ちそうですわ!」

緑谷「そんな大げさな…」



八百万「ええと…かめはめ…」

緑谷「違う…もうちょっと肩落として…」

八百万「かめはめ…」

緑谷「うーん…顎引いて」グイッ

緑谷(って何ボディタッチしてる僕)

八百万(死ぬ)





八百万「お忙しい中お付き合い頂きありがとうございました」ペコッ

緑谷「大丈夫?まだ1時間しか居座ってないけど…」

八百万「これ以上試験勉強の妨げになってしまうのも困りますでしょうし…」

八百万「私はこれで失礼いたしますわ」

ダダダッ…

緑谷「……走って帰ってったよ…」



ダダダッ…

八百万(危ない危ない…気付かれる前に帰る事に成功しましたわ)

八百万(でもぅぅ…もうちょっと楽しみたかったぁ…)

ダダダッ…


ピッ

オールマイト「……見てはいけないものを見てしまったな」

悟空「オラもあんなプレイしたことねえぞ」

オールマイト「…………」

オールマイト「誤解を生むような言い方やめてください」

悟空「お?」

オールマイト「では二つ目の願いを聞こうか!」

ピッ


緑谷「にしても…なんとか凌いだぞ…」

緑谷「途中3回ぐらい気絶しそうな時あったからな…」<いわゆるラッキースケベ

緑谷「気をつけないと」

緑谷(……というか母さん遅いなぁ…何してるんだ…)

緑谷(1時間半もどこ行ってるんだろ)

緑谷「ま、いっか…この後は…」

行動 >>36

>>31

緑谷「ん?あれは…」

ダダッ…

拳藤「あ、デク!マジでいた!?」

緑谷「拳藤さん…どうしたの?」

拳藤「いや…さっき道端でデク達の担任と会ってね…」

悟空『お?緑谷ん家ならあっちにあっぞ?』

拳藤「って訳」

緑谷(悟空さーーーん!?)

緑谷「え…それで僕ん家何しに来たの?」

拳藤「空飛ぶ方法教えてくれ!」

緑谷「…………」

緑谷「うん、あれ個性」
拳藤「とは言わせんぞ」ビシッ

拳藤「あんたの個性は光線でしょ?あれ、かめはめ波っての」

緑谷「って言ってもなぁ…」



悟空『浮け!とにかく浮くイメージ!!』

緑谷『ふんぎぎぎ…』



緑谷(って軽い感覚でやったら出来たんだよなぁ八百万さんも…)

緑谷「あ、そ、そうだ!八百万さんはどう!?」

緑谷「あの人の方が説明力あるし…」

拳藤「ああ…声はかけたんだけど…」

八百万『い、今は急ぎの用事がありますの!ごめんあそばせ!!』ダダダ…

拳藤「って断られたよ」

緑谷(オワタ…)

緑谷「うーん…」

緑谷「教える事はできないなぁ…」.

拳藤「そうなんだ…」

緑谷「……」

緑谷「なんで空を飛びたくなったの?」

拳藤「…う、うーん…なんというかその…」

拳藤「気分転換に!」ドンッ!

緑谷「……………」

緑谷「そ、そう…」

拳藤「あー…でも無理なら仕方ない…」

拳藤「すまん!時間とらせ…
緑谷「待って」

拳藤「……?」

緑谷「教える事は…できないけど」

緑谷「その…」モジモジ…

緑谷「気分転換はさせてあげられる」

拳藤「え?」

緑谷(………ってなんでまた出しゃばってんだ僕のバカヤローーーーッ!!)

緑谷「……」

拳藤「……いや…無理しなくていいんだよ?💧」

緑谷「💦……」

緑谷「いやっ…折角来てもらったんだから…」

緑谷「まぁこれ位おやすい御用だよ」

拳藤「……大丈夫?私振り落とされたりしない?」

緑谷(心配は自分のかよ)

緑谷「大丈夫大丈夫…最悪落ちてもすぐ助ける」

拳藤「いや…落ちない様にね?💦」

緑谷「行くぞっ…」

ゴオオッッ!




麗日「オッモチモチモチモッチモチー…」スタスタ…

麗日「私の癒しのモッチモチー…」

麗日「朝昼晩もモッチ…」

ゴオッ…

麗日「ん?」

緑谷「…」ゴォッ…

麗日「デク君…空飛んどる…」

麗日「どうしたのかな…」

拳藤「ひゃっほー!!」

ゴォッ

麗日「………」

麗日「今…なんか…女子の声がした…」

麗日「加えてなんかデク君おんぶしてた…」

麗日「…」ピキピキ…


麗日『で、デクきゅん!///そ、そんなっおんぶせんでもっ!///』

緑谷『?怪我させたの僕だから当然じゃないか』

麗日『い、いやそりゃそっだけど…』


麗日「待てゴラ確信犯ーーー!!」ゴオオッッ!



ネコ<なんか飛んでったニャン

ネコ<何も見ニャかった事にするニャン



緑谷「あ、あんまり騒がないでよ?変な目で見られるから…」

拳藤「大丈夫大丈夫!分かってるって」ニコッ

緑谷(零距離での女子の笑顔…)

緑谷(な、なんて眩しいんだ…)

拳藤「いい眺めー…」

緑谷「…」

緑谷「どこか止まろうか」



シュタッ…


拳藤「…綺麗…」

緑谷「本当そうだね」

緑谷(というか塔のてっぺんに立っていいのかこれ…)

緑谷(後面積狭い!み、密着して…)

緑谷(密着!?💧)

拳藤「ん?」

緑谷「あばばばばば」

拳藤「あ、ごめんごめん…くっついちゃ…」

スカッ

拳藤「あ…」ガクッ…

拳藤(踏み外し…)

緑谷「あっ!」

ガシッ

緑谷「ぶなっ!」ギュッ

緑谷「だ、大丈夫?拳藤…」

緑谷(あ)

拳藤「~」

緑谷(やべえ!抱きかかえちゃった!!)

緑谷(くそ~さ、更に悪化した!マズイ!)

拳藤<掌底! 緑谷<ぐはぁぁ!?

緑谷(なんて事になりかね…)

拳藤「っ!!」ジタバタ…

バッ…

拳藤「はぁ…はぁ…」

緑谷「だ、大丈夫…?」

拳藤「……ごめんなさい」

緑谷「え…なんで君が謝って…」

拳藤「……」

カクッ…

緑谷「?」

ヒュゥゥ…

緑谷「…………はあああ!?」

ゴォォッ…

ガシッ

緑谷「…っとと…」

拳藤「…」

緑谷「……気絶しちゃってるよ」


シュタッ…

緑谷「大丈夫…?かな…」

拳藤「…」

ペシペシ…

拳藤「…」

緑谷「…」

ペシペシペシペシ…

拳藤「…」

ペシペシペシペシペシペシ

拳藤「痛えわ!」ガバッ!

緑谷「わっ起きた…」

拳藤「おいちちち…」

緑谷「一体どうしたの…?」

拳藤「あーうん?気絶してた?あたし」

拳藤「…多分貧血じゃない?」

緑谷「嘘ぉおおっ!?」

拳藤「嘘じゃないない」

拳藤「事実体育祭で何回もクラクラしてたわ」

緑谷(貧血ハンデの相手に互角に戦ってたのか僕は…)

拳藤「……」

拳藤「なんかその…」

拳藤「迷惑かけてごめん…」

緑谷「だからなんで君が…」スッ…

ペチッ!

拳藤「触らっ…!」

緑谷「…え…」

拳藤「ふぇ…」

拳藤「あ、ああ!い、いきなり叩いたりしてごめん…」

緑谷(さっきから何なんだこの子…)

緑谷「な、なんかせっかくの気分転換だったのに…こっちが…」

拳藤「気にしないでくれよ…私も気まずく…」

拳藤「とりあえず、ありがと。楽しめた」

緑谷「え?行っちゃうの?」

拳藤「うん。もう十分気分転換できたし」

拳藤「んじゃ、また学校で」

緑谷「え、体は大…」スタスタ…

緑谷「行っちゃった…」

緑谷「…それより…」クルッ…

緑谷「………麗日さん…は?」




麗日「…な、何や今の…」

麗日(今何起こった!?なんかデク君が誰か抱きしめたと思ったらそこから突き落とした(?)と思ったら助けて…)

麗日(な、何が何やらさっぱり…)

麗日「……」

麗日(楽しそう…だったなぁ…)





悟空「なんか、八百万との差が…」

オールマイト「いや、その…これ位しかおもいつかなかった」

オールマイト(安心してくれ…こ、この代わり本編で活躍するから…)ガタガタ…

オールマイト「さあ!最後の願いだ!!」




緑谷「…うーん…分からん」

緑谷「いつの間にか拳藤さんと別れちゃったな」

緑谷「これでまた暇になったぞ…」

緑谷「何しよう」<てか家帰ろうかな

行動 >>44

葉隠が成長著しい緑谷にアドバイスを求めに来る

緑谷「とりあえず帰るか…」

スタスタ…

緑谷「…」スタスタ…

「…」スタスタ…

緑谷「…」スタスタ…

「…」スタスタ…

緑谷「…」

緑谷「葉隠さん…どうしたの?」

葉隠「ふえっ!?何故ばれたっ!」

緑谷「何故って…いやその」

緑谷「…?」

葉隠「……」



緑谷「アドバイス?」ギィ…ギィ…

葉隠「うん!」ギィ…

葉隠「緑谷君滅茶苦茶強いじゃん!」<波ー!

葉隠「私にも強くなれるコツ教えて欲しいんだ!」

緑谷(……)

緑谷(そういえば…)

緑谷(葉隠さんって言ってしまえばただの透明人間)

緑谷(だから身体能力は素の力で補わなきゃならない)

緑谷「…そりゃあ…」

緑谷「うーん…トレーニングしかないなぁ…」

葉隠「💦……」

葉隠「うーん…やっぱり分かんないか」

葉隠「困ったなぁ…」

緑谷(僕からじゃ困っている様には見えないけど?)

緑谷(………待てよ…)

緑谷(そういえば葉隠さんの素顔ってなんだ…)

緑谷(ってか姿ってなんだ)

緑谷(葉隠さんっていつも個性発動してるけど…)

緑谷(わざわざ皆の前で姿隠す必要ってないんじゃ…)

緑谷「……」

緑谷「…」ブンッ

緑谷「……」

緑谷「…」ブンッ

葉隠「……」

緑谷「」ブンッブンッブンッブンッブンッ

葉隠「い、いきなりなにしてるの緑谷君!!」

緑谷「あ、いやごめん…」

葉隠「ま、まさかハラセク的行為を…」

緑谷「ち、違う違う!断じて違う!」

緑谷「いや…そういえば入学してから君の素顔見てないなって」

葉隠「ええっ…つまりそれって…」

緑谷「あ、うんまぁ…早い話見てみたい」

葉隠「……」

緑谷(…っ!)

緑谷(何やってんだ自分…今まで誰にも見せてなかったって事は…)

緑谷(何かしら重い事情があるに違いない…!)

緑谷(また出しゃばってしまったぁぁぁ!馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿!)

葉隠「……見せたくないよ…だって…」

緑谷(ひいいい!言わないで!)

葉隠「そばかすがあるからっ!」ドンッ!

緑谷「…」

葉隠「…」

緑谷「…え…」

緑谷<存在…否定された…

葉隠「い、いやいやいや!違うの!別にそばかすがあるからって緑谷君嫌いじゃないんだよ!?」

葉隠「……」

葉隠「…そもそも見られるのが嫌なだけなんだよ…」

葉隠「どんな綺麗な顔でも…」

緑谷「?」

葉隠「ほらっ…皆って2人で会話する時って相手の顔見るでしょ?」

葉隠「真剣に…相手が今何思ってるのかって…」

葉隠「私…昔友達にね…」

『お前ってさ感情顔に出すよなぁ』

『ほら見ろ、俺笑ってるだろ?』

『でも内心怒ってんだよねー』バチバチッ…

緑谷「……!?」ゾッ…

葉隠「それから顔でも自分の感情をどう表現すればいいか分からなくって…」

葉隠「人に…顔見せて…会話するのとか…」

葉隠「嫌に…なっちゃって…」

緑谷「………」

緑谷「そっか…」

葉隠「………」

葉隠「くぅぅっ…結局のとこらどうしよう…」

葉隠「いっつも皆に抜かされてばかりだからなぁ…」

緑谷「…」

緑谷「………わっ…」

緑谷「笑ったら…」

葉隠「?」

緑谷「…困った時は、笑ったらいいと思うよ」

緑谷「世の中笑ってる人が1番強いからね」ニッ

緑谷「あの人だって…」

葉隠「…」

緑谷「あ…あんまりアドバイスにならなかった気がするけど…」

緑谷「ごめんねあまり力になれなくて…!」

緑谷「そ、それじゃあ…」

葉隠「待って」

緑谷「え?」クルッ…




葉隠「笑うって…こんな感じに?」

ニッ

緑谷「………」


オールマイト<おい何してる!私にも見せて!

悟空<やべえ…なんか太陽の光が差して…見えねえ…


緑谷「…かわいい…」

葉隠「え///」

緑谷「ぶぶ!?」

緑谷(な、何言ってんだ自分!いやまぁ確かにそうだが!)

緑谷(ボソッと心の声漏らしてんじゃねえええ!)

シュン…

緑谷(あ、透明になった)

葉隠「……ふふ…」

葉隠「ありがと緑谷君、解決したよ」

葉隠「じゃあねっ!」

緑谷「………」

ダッ…

緑谷「実際には…見えねども」

緑谷「今…君はきっと…」

緑谷「とびっきりの笑顔でいるんだろうな」

オールマイト「……」

オールマイト「まあ、つまり青春万歳ってわけだな!」グッ!

悟空<いい話みたいに終わらすなよ…







八百万「緑谷さんの下着の性質はっと」カキカキ…

悟空「…」

緑谷(そして演習試験当日)



悟空「そんじゃ演習試験始めっぞ」ザッ…

悟空「当然こっちにも赤点はある」

悟空「学校でお留守番が嫌だったら全力でかかってこい!」

耳漏「先生多くね?」<2…5…

悟空「おめえらなら事前に情報仕入れて大方何すっかは把握してると思うんだけど…」

上鳴「入試ん時みてえなロボ無双だろぉぉ!?」
芦戸<花火カレー肝試ーーー!!

校長「残念!!諸事情あって今回から内容を変更しちゃうのさ!」

上鳴 芦戸「……」

上鳴 芦戸「もう駄目だ…おしまいだぁ…」

瀬呂「こ、校長先生!?」

八百万「変更って…」

校長「それはね…」




スナイプ『敵活性化のおそれ…か』

スナイプ『勿論それを未然に防ぐことが最善ですが…』

スナイプ『学校としては万全を期したい』

スナイプ『これからの社会現状以上に対敵戦闘が激化すると考えれば…』

スナイプ『ロボとの戦闘訓練は実戦的ではない』

スナイプ『そもそもロボは「入学試験という場で人に危害を加えるのか」等のクレームを回避する為の策』

悟空『そんなつけたケチ無視すりゃいいと思うけどなぁ…』




校長「これからは対人戦闘・活動を見据えた、より実戦に近い教えを重視するのさ!」

校長「というわけで諸君らにはこれから…」

校長「2人1組でここにいる教師1人と戦ってもらう!」

麗日「……せ、先生…方と?」

校長「尚ペアの組と対戦する教師は既に決定済み」

校長「動きの傾向や成績、親密度…諸々を踏ませて独断で組ませてもらった」

悟空「まず…」

悟空「轟と八百万」

轟 八百万「……!」

悟空「オラとだ」ニヤッ

悟空「次、緑谷……」

悟空「そして爆豪」

爆豪「デッ…」

緑谷「かっ…!?」

悟空「んで、肝心のお相手は…」

ザッ…

オールマイト「私がする!!」

緑谷 爆豪「っ!!!」

オールマイト「協力して勝ちに来いよ!お二人さん!!」

悟空「……以上だ」

悟空「ステージはそれぞれ用意されてる」

悟空「皆一斉にスタートだ」

悟空「他の詳しいルールは担当の先生に聞いてくれ」

悟空「移動はここのバス…」

悟空「さあ早速始めっか!」



オールマイト「……」ブロロロ…

オールマイト「しりとりとか…する?」

緑谷 爆豪「…」

オールマイト(端と端!!!)

オールマイト「……」



悟空『ペアの案についてだけど…』

悟空『まず上鳴と芦戸は単純に行動する事が多い…」

悟空『そこを校長のじっちゃんに突いてほしい』

校長『オッケー』

悟空『次、轟だが…申し分のねえ成績だけど何かと個性でゴリ押しする事が多い…』

悟空『対して八百万は個性は万能だけど咄嗟の判断力が欠けてる』

悟空『どちらも近接じゃ対応しきれねえ個性だろうからオラが相手をする』

『異議なし』

悟空『じゃあ…緑谷と爆豪』

悟空『オールマイトに任せてえんだけど』

オールマイト『?』

悟空『こいつらは特に成績や能力じゃ付けてねえ』

悟空『単に仲が悪い』



オールマイト「……」




キキィ…



オールマイト「ここが我々が戦う場所だ」

緑谷「あの…戦うってまさかオールマイトを倒す…とかじゃありませんよね?」

緑谷「どうあがいてもムリだし…!」

オールマイト「消極的なせっかちさんめ!」

オールマイト「ちゃんと今から説明する」

校長「制限時間は30分さ!」

校長「君達の目的は『このハンドカフスを私に掛ける』or『どちらか1人がこのステージから脱出』!」

上鳴「戦闘訓練と似てんな…」

芦戸「逃げてもいーんですか?」

校長「うん!」




マイク「何しろ戦闘訓練とは訳が違うからな!」

マイク「相手は」

マイク「ちょーーーーーーー格上」

耳郎「格……上?」

耳郎「イメージないんスけど…」

マイク「ダミッ!ヘイガールウォッチャウユアマウスハァン!?」




13号「今回は極めて実戦に近い状況での試験」

13号「僕らを敵そのものだと考えて下さい」




スナイプ「会敵したと仮定しそこで戦い、勝てるならよし」

スナイプ「だが」




悟空「相手との差が大きい場合逃げて応援を呼んだ方が利口な時もある」

悟空「轟、おめえらならよく分かっているはずだ」

轟「…!」

ネイティヴ『応戦するより逃げた方がいいって!』




飯田(……もう…間違えない…)グッ…

飯田(つまり…この試験は…)





緑谷「戦って勝つか…逃げて勝つか…」

オールマイト「そう!君らの判断力が試される!!!」

オールマイト「けど、こんなルール逃げの1択じゃね!?って思っちゃいますよね!」ゴソゴソ…

オールマイト「そこで私たちサポート科にこんなの作ってもらいました!」

オールマイト「超圧縮おーもーりー!」テテテテン!

オールマイト「体重の約半分の重量を装着する!ハンデってやつさ!」

オールマイト「古典だが動き辛いし体力は削られる!」<あ、ヤベ意外と重💧

爆豪「戦闘を視野に入れさせる為か」

爆豪「ナメてんな」

オールマイト「HAHA!どうかな…?」


悟空<うぃ…オラの場合は体重の10べえだからなぁ…

轟 八百万<……

リカバリーガール「……さてと、今日は激務になりそうだ」



常闇「受験者…我々はステージ中央からスタートか」

蛙吹「逃走成功には指定のゲートを通らなきゃいけないのね」

蛙吹「となると…?」

常闇「奴らはゲート付近で待ち伏せか」

リカバリーガール<皆位置についたね

芦戸「リカバリーガール?」

上鳴「始まりの合図か…!」

上鳴「やったるぜ…」ピリッ…

リカバリーガール<それでは雄英高一年期末テストを始めるよ!

リカバリーガール<レディィィ…

リカバリーガール<ゴォッ!!

ズリュッ…

常闇「なっ…エクトブラズム!」

蛙吹「いきなり分身っ…」

エクトブラズム「言イ忘レタガ…我々教師陣モ…諸君ラヲ」

エクトブラズム「本気デ叩キ潰ス所存」




悟空「……っと…」

ダダッ…

轟「この試験…どちらが先に相手を見つけるかだ…」

轟「視認出来次第俺が引きつける…そしたらお前は脱出ゲートまで突っ走れ」

轟「俺から離れるなよ」

八百万(くっ…気の感知ができれば…)






常闇「咥えろ黒影!!」

ガシッ

ブンッ!

エクトブラズム「味方ヲ投ゲタ?」

蛙吹「よっころせっと」ベタッ!

常闇「蛙吹!逃げる!!」

蛙吹「勿論よ」ギュオッ!!

常闇(頼んだぞ…)グルグルッ

蛙吹「そらっ」グイッ

ゴォッ…

シュタッ

常闇「流石、舌の扱いは一流だ」

蛙吹「褒めても何も出ないわよ常闇ちゃん」ピョンピョン…

エクトブラズム「ウマイナ…ヤハリ戦闘ヲ避ケルカ…」

リカバリーガール「コミュニケーション能力…」

リカバリーガール「この社会…ヒーローとして地味に重要な能力」

リカバリーガール「特定の相棒と抜群のチームプレイを発揮できるより…誰とでも一定水準をこなせる方が良しとされる」

リカバリー(となると…あの2人は…)







爆豪「ついて来んな!」

爆豪「ブッ倒した方が良いに決まってんだろ!!」

緑谷「せっ…戦闘は何があっても避けるべきだって…」

爆豪「終盤まで翻弄して疲弊したとこ俺がブッ潰す!」

緑谷「ぅぅ…」

緑谷(やっぱりどうしてもかっちゃんには苦手意識が…)

緑谷(でも今はそんな事言ってらんない!)

緑谷「オールマイトを…な、何だと思ってんのさ…」

緑谷「いくらハンデがあってもかっちゃんがオールマイトに勝つなんて…」

ビキ…

ドゴオッ!

緑谷「っ!」

ドサッ…

爆豪「これ以上喋んな」

爆豪「ちょっと調子いいからって喋んなムカつくから」

緑谷「ごっ…試験合格する為に僕は言ってるんだよ…」

緑谷「聞いてよかっちゃん…!!」

爆豪「ダァカラ!テメェの力なんざ合格に必要ねえっつってんだ!!!」

緑谷「怒鳴らないでよ!!!それでいつも会話にならないんだよ!!!」



リカバリーガール(最悪のチームだねえ…)


ドゴオオオッ!!

緑谷 爆豪「!?」

オールマイト「さて…」

オールマイト「脅威が行くぞ!!」


緑谷「はっ……は…」

オールマイト「街への被害などクソ食らえだ」

緑谷(…何だ…何だ!!)

爆豪(何だこの…)

オールマイト「試験だなんだと思っていると痛い目みるぞ」

オールマイト「私は敵だヒーローよ」

オールマイト「真心込めてかかってこい」

緑谷 爆豪(威圧感は!?)

ダンッ!

緑谷「しょ、正面戦闘はまずい!逃げよう!」

爆豪「俺に指図すんな!」ガチャ…

緑谷「かっちゃん…!」

爆豪「『閃光弾』!!!」

ボオオッ!

オールマイト「ぬお…」

爆豪「オールマイト!」

爆豪「言われねえでも最初から…」ダンッ!

オールマイト「おっとストップ」ガシッ

爆豪「~」ジタバタ…

爆豪「…」

爆豪「そおつぉいあよ」

オールマイト「あ痛タタタタタ!?」ボボボボボッッ!

オールマイト(普通顔掴まれたら反射で引き剥がそうとするもんだろ!!?)ボボボボボ…

オールマイト(私をマジで倒す気…)ガシッ…

オールマイト「しかないようだな!」ブンッ!

ズドッ!!

爆豪「かっ…」

オールマイト「まぁそんな弱連打じゃちょい痛いだけだが!」

オールマイト「そして…」シャッ…

緑谷「っ…」ダダッ…

オールマイト「君も君だ!緑谷少年!」フッ

緑谷「っそだろ…!?」キキーッ…

オールマイト「チームを置いて逃げるのかい?」

緑谷「!」ゾオッ

緑谷(な、なんでヒーロー殺しを思い出す!)

緑谷「界王拳!!!」ボオオッ!

緑谷(くっ…反射で出しちまった!)

緑谷(だが気を開放してるから実質3倍…)

緑谷(とりあえず後ろっ!)ダンッ

オールマイト「おっとそいつは…」

オールマイト「よくない」

ボォッ!

爆豪「バッ…退け!!」

緑谷(かっちゃん…いつの間…)

ドゴオッ!


リカバリーガール(片や打倒オールマイト…片や逃げの一手…)

リカバリーガール(後者は憧れが強すぎるせいだね)

リカバリーガール(緑谷出久にとってオールマイトは神にも等しい)

リカバリーガール(一方この子についてはよく知らないが)

リカバリーガール(成績だけ見れば素晴らしい才能の持ち主…)

リカバリー(なのに何を焦っているのかね…)

緑谷「だっだから正面からぶつかって勝てるはずないだろ!?」
爆豪「喋んな」

爆豪「勝つんだよ…それがヒーローなんだから…」



緑谷「……」


爆豪『やっぱカッケーよオールマイト!』



緑谷「なら尚更ここでの戦闘は…」ガシッ

爆豪「離せ触ん…」

「とりあえず」ゴォッ

緑谷 爆豪「!?」

オールマイト「逃げたい君にはこれをプレゼントだ」ドスッッ!

緑谷(が、がーどれーるぅぅ!?)

爆豪「てんめ…」クルッ

シャッ…

爆豪「消え…」

爆豪「がっ!!」ズボォォッ!!

爆豪「お、おぇぇぇ…」ドバッ…

ヒュゥゥ…

ズザザ…

緑谷「かっちゃん…!!」


爆豪『ホラ見ろ!見たか今の!?』

爆豪『オールマイトってやっぱカッケーよな!!』

爆豪『4対1!絶対負ける!って思っちゃうだろ!?』

爆豪『でも見ろ!ホラここ!』

爆豪『こー避けてパンチ!と見せかけて…』

爆豪『ホラ!!勝っちゃった!』

爆豪『どんだけピンチでも…最後には絶対勝つんだよなあ!』





<おぇぇぇ!ゲェェ…

オールマイト「……分かるさ。緑谷少年の急成長だろ?」

オールマイト「でもさ、レベル1の力とレベル50の力、成長速度が同じなハズないだろ?」

オールマイト「もったいないんだ君は!分かるか?分かってるんだろ!?」

オールマイト「君だってまだいくらでも成長できるんだ!」

オールマイト「でもそれは力じゃない…」


爆豪『どんだけピンチでも…最後には絶対勝つんだよなあ!』


緑谷(……嫌な奴さ…!)

緑谷(でも…そうだ!)ググッ…

緑谷(どんな事だろうと絶対…)

緑谷(勝者であろうとするんだ!)

緑谷(僕の憧れた君は…!!)グッ…

爆豪「黙れよ…オールマイト…」フラフラ…

爆豪「あのクソの力ぁ…借りるくらいなら…」

爆豪「負けた方が…まだ…マシだ…!」

緑谷「…」

オールマイト「…………」

オールマイト「そっか」

オールマイト「後悔のないようにな」スッ…

爆豪「っそが…!」




ドゴォォッッ!!

緑谷「っ!!!」

爆豪「!?」

オールマイト「み、緑谷少年…!」

緑谷「負けた方がマシだなんて…」

緑谷「君が言うなよ!!!」

爆豪「ってえ…」ヒュゥゥ…

ガシッ

オールマイト「!?」

ダダンッ!!

オールマイト(しまった…!逃がした…)

爆豪「ってめ離せっ…」

緑谷「いいから!!」ダダッ…

緑谷「僕には…オールマイトに勝つ算段も逃げ切れる算段も」

緑谷「とても思いつかないんだ」

爆豪「あ!?」

緑谷「諦める前に…僕を使うくらいしてみろよ!!」

緑谷「負けていいなんて言わないでよ!」

緑谷「勝つのを諦めないのが…君じゃないか…!」




『ヤロー!一年のくせに!』

『上級生にぶつかったら謝れよ!!』

『よっちゃんに言いつけたる!よっちゃん超ツエーんだ!!』

爆豪『あ?』スッ…

『ひっ!ああ、明日覚えとけよ!!』

爆豪『俺がお前らにぶつかったんじゃない』

爆豪『お前らが俺にぶつかったんだろ…』ズズッ…

『スッゲーかっちゃん!小四2人とケンカして勝っちゃった!』

緑谷『わぁぁ…』

爆豪『…………いちばんすげえヒーローは』

爆豪『最後に必ず勝つんだぜ』ズズッ…




ダダッ…

オールマイト「あそこで緑谷少年が来るとは…油断した…」

オールマイト(姿をくらませたという事は出口ゲートに向かったのかな?)

ボオオッ!

オールマイト「!」

爆豪「どこぉ見てんだあ!?」

オールマイト「爆…」

爆豪「っ…」

オールマイト(なんだ…顔が…)

爆豪(ムカつくんだよ!誰がテメェなんかと!!)

爆豪「デク!!!」

爆豪(誰がテメェなんかと!!!)

緑谷「……」

オールマイト「!?」クルッ

爆豪「撃てっ!!!」

シュコン…

爆豪『二度は言わねえぞクソナード』

爆豪『あのバカみてえなスピード相手じゃどう逃げ隠れても戦闘は避けらんねえ』

緑谷『でも戦いになんてならないよ…』

緑谷『あのオールマイト相手に…』

爆豪『テメェ黙ってろブッ殺すぞ!』

爆豪『半端な威力じゃビクともしねえのはさっきの連打で分かった』

爆豪『じゃあ零距離で最大威力だ』

爆豪『ダメージを与えつつ…距離を取る唯一の手段』

オールマイト「成る程」

緑谷「ごめんなさいオールマイト!!!」

ボオオオオッッ!!!

緑谷「っだ!?」ゴッ…

緑谷(肩いった…かっちゃんこんなの使ってたのかよ!)

爆豪「走れやアホが!」ダンッ!

緑谷「あっうん!」

爆豪「…」


緑谷『負けた方がマシだなんて…』

緑谷『君が言うなよ!!!』


爆豪「っ…」

緑谷 爆豪「…!」ダダッ…


オールマイト「ってて…」

オールマイト「やられた…」

オールマイト「『逃げ』と『戦闘』の折衷案…」

オールマイト「即席にしちゃいいじゃないか」

オールマイト(街への被害も既に私が破壊した軌道上にに重ねた事で軽減している)

オールマイト(確か初の戦闘訓練時に指摘したっけか…)

オールマイト(そうさ、2人共本来ならクレバーな男達…)フラ…

オールマイト(なのに互いの事となると途端に破綻してしまう)<ゲホッ

オールマイト(羨望、嫌悪、追走…)

緑谷「…」ダダッ…

オールマイト(畏怖、拒否、自尊心…)

爆豪「…」ダダッ…

オールマイト(話を聞く限り)<ゴホッゴホッ

オールマイト(お互い様々な思いが積もり重なったまま…)

オールマイト(どう接していけばいいのか分からなくなったんだろう)<ゲホッ…

ビチャ…

オールマイト(すぐに解消できるものでもあるまいが…)

オールマイト(きっと…この『協力』がいつかの将来…)

オールマイト(必ず『大いなる一歩』となる筈だ)

オールマイト「さてと…」

オールマイト「先生頑張っちゃうぞ!」

八百万「」ポコポコ…

轟「…なんか出せっつったが…」

轟「なんだそれ」

八百万「ミサイルランチャーですわ」

轟(ああうん知ってた)

轟「そうか。とりあえず辺り見回しているかどうか確認してくれ」

八百万「さすがですわね…轟さん」

轟「何が」

八百万「悟空先生への対策をすぐ打ち出せるのもそうですが…」

八百万「ベストを即決できる判断力です」

轟「普通…だろ」

八百万「……普通…ですか」

八百万「雄英の推薦入学者…スタートは同じ筈でしたのに…」

八百万「ヒーローとしての実技において、私の方は特筆すべき結果を何も残せてません」

八百万「それどころか外部生にも劣っている」

八百万「騎馬戦では緑谷さんの指示下」

八百万「トーナメントでは拳藤さんに為す術なく敗退しました…」

轟「……」

轟(為す術なくねえ…)

悟空「んまあ、そんなカリカリしなくてもいいだろ八百万」

八百万「えっ!?」

轟「上かよっ!」

八百万「すみまっ…」

悟空「と思うなら行動に移せ」

轟「ちっ!」ボオオッ!

悟空「あちちちっ!」

悟空「うう…やっぱ半冷半熱は厄介だなぁ…」

ダダッ…

悟空「…」

轟「さっさと来いよ」

悟空「でもここは回避を選択するのが無難だぜ?」シュルル…

轟「それは…」


相澤『貴方相手では生徒らにも被害が出得る』

悟空『ちゃんと手加減すっから安心しろって…』

相澤『無理です』


悟空「相澤先生から借りてきたんだよ!」

悟空「たんそ!」


ギュッ…

轟(くっ…武器ありだなんてマジかよ…)

グイッ

轟「こ、こんな所に吊るした所で燃や…」

轟「!?」

轟(なんだよあれ…マキビシ…?)

悟空「いや~おめえらが話してる間に瓦礫で作っててよ…」<逃げらんねえ様に

悟空「結構難しかったんだぞ?ここまで綺麗に磨くの…」

轟(うん…すっごい尖ってる💧)

悟空「ヒーロー殺しの時とは違え」

悟空「ヒーローの個性も人数も全部分かってる」

悟空「か弱え女の子庇ったのはかっけえけど」

悟空「もう少し話し合っても良かっただろ」

轟(話し…)




八百万「…」ダダッ…

八百万(早く行かないと…轟さんの為にも…)

八百万「…で、でも…脱出ゲートまであとどの位…」

八百万「ここの構成はまだ把握し切れてない…!」

八百万(もっと最短ルートがあるのでは!?)

八百万(これでいいの!?)

八百万(轟さんは無事!?)

八百万(時間を犠牲にしてでも移動用アイテムを作るべき!?)

八百万(見られるの覚悟で舞空術を使って逃げるべき!?)

八百万(これでいいの!?)

八百万(私はこのまま逃げ切れる!?)

八百万(私…どこ走ってる…!?)

八百万(ダメ!なんで!!考えが…)

八百万(これでいいの…!?)

ダンッ…

悟空「数回訓練した後自分の自信を失っちまってる」

悟空「体育祭で克服したと思ったけどまだ引きずってんのか」

八百万「!?」

悟空「っと」シュッ!

八百万(先生相手では私に勝ち目は…)

ギュッ…

八百万(こ、これは…?)

悟空「いいぞ八百万、今日の修行と行くか!」グイッ

八百万「創造!!」ボコッ!

悟空(なんだありゃ…輪っか?)

八百万「っ!」ダダッ…

悟空「轟んとこに行ったか…」

悟空(八百万は轟をあくまで自分より上って決めつけちまってる)

悟空(良くも悪くも…迷いがない轟を見て…自信がなくなったってとこか…)

悟空(何とかしてやりてえとこだが…)

悟空(それをやるのはここじゃねえ…)ダンッ!





轟(……)

轟(そういえば…何か言いたげだった)

八百万「轟さっ…」

轟「八百万!!」

八百万「すみません私…やっぱり…!」

轟「あ、オイ悟空先生来てるぞ!」

八百万(轟さんを助ける!?逃げる!?どうしたら…)

轟「八百万!!何かあるんだな!?」

八百万「!!」

轟「悪い一言これでいいかって聞きゃよかった!」

轟「何かあるんだよな?」

八百万「でも…轟さんの策が通じなかったのに…私の考えなんて…」

轟「いいから早くしろ!そういうのは…」






轟『八百万…俺と一緒に組まないか?』

八百万『え…』

轟『お前の個性なら騎馬戦で1000万もとれる』

轟『策もある』

八百万『………』

八百万『ごめんなさい…その…』

轟『…?』

八百万『待っていてくれてる人が居るんです…』

八百万『……誘ってくれたのはとても嬉しいですわ…』

八百万『でも…』




轟(あの後だった、緑谷に誘われたのは…)

轟(待っていなかったんだ…誰も)

轟(あの時断られなかったら?)

轟(……)



轟「……八百万!」

八百万「!?」

轟「前学級委員決めたろ」

八百万「え、ええ…」

八百万(…確か轟さんと麗日さんがゼロだった筈…)

轟「あれ…」

轟「緑谷が挙げたんだ!!」

八百万「えっ…」

轟「おかしいと思ったんだ…緑谷…自分に1票入ってる事を不思議がってた…」

轟「だから聞いたんだよ!」

轟「あいつは推薦していた!ただ偶然その所に麗日が推薦していただけ!」

轟「俺は飯田を推薦したんだ!お前のもう一人は…」

轟「緑谷なんだよっ!!」

八百万「っ…」



緑谷【君が好きな様に考えてみて!多分こういう作戦練りは僕より八百万さんが得意だと思うんだ!】

八百万『…で、でも…』

緑谷【きっと八百万さんならできる!自分を信じろ!】



八百万「緑谷っ…さん…」

轟「お前は正しい!お前は騎馬戦で俺の誘い断ったんだから最終種目行けたんだ!」

轟「だからっ…言ってくれよ!策!!」

轟「副委員長!!」

ダンッ

悟空「すまねえ、時間切れ」

八百万(っ…みっともないみっともない…!)

八百万(けれど…)

ブンッ

八百万「轟さん目を閉じて!」

悟空「お?」

カッッッ!!!

悟空「ぐあっ…!?」

悟空(眩しっ!?)

八百万「あります…轟さん!」シュル…

八百万「私…ありますの!」シュタッ…

八百万「悟空先生に勝利するとっておきのオペレーションが!!!」

轟<サンキュ八百万

悟空「……まじか」ニッ

轟「とっておきの…オペレーション?」

八百万「ええっ!本当は私考えてましたの!最初から!」

八百万「ほら一回ピンチになってから言った方がカッコいいみたいな」

轟「とりあえず言ってくれ早く」

悟空「八百万…甘えぞ?オラは気で場所が分かんだからな」

悟空「すぐにでもおめ」

ドガッ

悟空「いて!電柱あったんか!」

悟空「って見えねえな…何も…」

八百万「今すぐ行きましょう!」

轟「…」ダダッ…

八百万「悟空先生…恐らくあの捕縛武器でしか戦う気ないんじゃ…」

轟「ああ…舐めきってる」

轟「ああ言ってる所を見ると俺達が何処にいるか分かってる」

轟「俺らの強さに合わせて戦おうとしている…」

轟(ある意味武器持ちは気遣いっていったとこか…)

轟「…で、その策ってのは?」

八百万「この状況下であれば使える策…視界から外れて…」

八百万「時間さえあれば私達の勝ちですわ」

轟「…視界から外れるって…厳しくねえか…?」

悟空「んん…視力が戻ってきた…」ゴォッ…

八百万「アレで!!」

轟「アレか」

悟空「?」

パキパキ…

悟空(氷結…?オラ飛んでるから関係…)

バキィッ!

悟空「いい!?」

ドガッ!

悟空「いっち…」

悟空「ま、また氷壁かよ…やだなぁ!」

悟空(……まあこんぐれえの厚さなら1発でぶっ壊せるが…)




轟「よし…とりあえずこれなら見えねえしすぐ壊される事もねえだろ」

轟「この隙に体温調整…」ボボボボ…

轟「ん」チラッ…

ドルドルドル…

轟「……」プイッ

轟(でけえ///)

轟「そっそれって相澤先生の…?」

八百万「ええ、捕縛武器ですわ」

八百万「とは言っても詳しい材料等が分かりませんので実質ソレの私verですわ」

八百万「その代わりにある物質を入れてますが」

轟「?」

八百万「ここは住宅街。できる限り被害は最小限に抑えなければなれません」

八百万「恐らくこのまま逃げ切るのも難しい…」

八百万「ですから………」





八百万「私の策はこうです」

轟「…これなら悟空先生の不意を突けられる…」

八百万「……よろしいですか?」

轟「ああ………文句なしだ」






悟空(その事が分かっててわざわざ凍らすような事はしてこねえだろう…)

悟空(っつう事は何かしら策がある筈…)

悟空(今も逃げずに…)

悟空(ん?もう出てきた…?)

チラッ…

ズザズザ…

悟空「…」

「……」

悟空「ゴミ袋か」プイッ

ズザズザ…

悟空「って誤魔化せる訳ねえだろ布で!!!」ゴォッ!

「!!」

悟空「っ!」ヒュッ

ギュッ!

ドゴッ!

「いって!!」

悟空「2人の頭捕らえっ…」

八百万「っ!」バッ!



悟空(え?マネキンかよ!)

悟空「何しに1人で来た?八百万」

八百万「…!」

スカッ…

八百万(やばっ…掴み損ね…)

悟空(なんだありゃ…オラの捕縛武器…?)

悟空「離れるに越した事は…」ダンッ

八百万「させますか!」ガチャ…

ゴオッ…

悟空「…撹乱か?」

八百万「轟さん!」

轟「応」

八百万「地を這う炎熱を!!」

ボオオッ!!

悟空(なんで当てに来ねえ…その気がねえならこれ破って…)

八百万「個性で先生に決め手…というのは極めて不安でした…」

悟空「?」

八百万「ニチノール合金…ご存知ですか?」

悟空「え?にちのお?」

八百万「加熱によっては瞬時に元の形状に復元する…」

悟空(元の形状…って…)

悟空「まさっ…逃げ」

ギチッ!!!

悟空「ぬ、ぬああ…」

八百万「遅いですわ…先生」

悟空「……」

悟空「はは」

悟空「八百万の知識にゃ敵わねえなこりゃ」

八百万「…」

ガチャン

轟「こうもすんなり行くか」

八百万「いえ…しかし…」

八百万「……」

八百万「私、カタパルトの発射でミスを犯してしまいました…」

八百万「でも…悟空先生は気づいた上で距離をとった」

八百万「あの隙に防げた筈…」

八百万「私には故意に策に乗ったように見えました」

悟空「…いや、オラは隣の轟を警戒してただけさ」

悟空「凍らされるかもしれないし距離を置いた方がいいかもって」

悟空「それに八百万が何をしてるかよく分からなかったからな」

悟空「反応が1、2秒遅れちまった」

八百万「…」

悟空「八百万の策に負けただけさ」

轟「ああ本当…時間さえありゃ、だ」

轟「ありがとな」

八百万「……ぅぅ…」

轟(……)

轟(可愛い)





リカバリーガール「なんだかんだ甘い男だこと…」



リカバリーガール<報告だよ条件達成最初のチームは…

リカバリーガール<轟・八百万チーム!!

峰田「こんな放送あんのかよ!ああやべええええ!」

峰田「おーいちょっとー?おーーい瀬呂!!」

峰田「オイラを1人にしないでくれええ!」ユサユサ…

瀬呂「」<スピー…

カツカツ…

峰田「ふおおっ!?」

ミッドナイト「拘束力には長けていてもそれだけじゃ私は捕らえられないわよ!?」

峰田「伝説の…超エロ教師…!」


マイク「YEAHHHHHHHHHHH!!!!!!」

ビリビリッ

耳郎「うっさ…!」<HHHHHH

耳郎「口田!!あんたの個性で鳥葬にでもしちゃってよ!」

耳郎「動物操れるんでしょ!?」

口田<命令出したくても…

口田<プレゼント・マイクの声で動物達が逃げてっちゃう…

耳郎「耳を塞いでも鼓膜破けそう!」

耳郎「格上どころの話じゃなかった…!」

耳郎「完っ全に上位互換…」

耳郎「近づけもしない!」







オールマイト「素晴らしいぞ少年達!!」

オールマイト「不本意ながら協力して敵に立ち向かう…」

オールマイト「ただ2人共!!」




オールマイト「それは今試験の前提だからねって話だぞ」

グイッ…

緑谷「は、離っ…」

メキメキ…

爆豪「ってえ…」

オールマイト「あと20分程かな」

オールマイト「…さてこの暴れ馬達どうしたものか…」

爆豪(な、何をされたか…)

爆豪(さっぱり分からねえ…!)

緑谷(見えた…見えはするが…)

緑谷(あんな動き捉えられないだろっ!)

オールマイト「……」

緑谷『もうすぐだ!もう!すぐそこ!』ダダッ…

緑谷『なんか無駄に可愛いけど1人でもアレくぐればクリアだ!!』

爆豪(建物や舗装がこんなとこまでぶっ飛んでやがる…)ダンッ

爆豪(ほぼゲート前から俺らがいた中央まであの爆風を届かせたのか…)

爆豪『ッザケやがって…』

緑谷『オールマイト追ってくる様子ないね…』

緑谷『もしかして気絶した?』

爆豪『テメェ散々倒せるワケねえっつっといて何言っとんだアホが』

爆豪『あれでくたばるハズねえだろクソ』

緑谷(…!!)

爆豪『次もし…』

緑谷『かっちゃん!後ろ!!』

爆豪『あ!?何言ってんだ居ねえ…』

オールマイト『わけないんだよなコレが』ダダッ…

爆豪『っだよゴラ…』スッ…

オールマイト『おっともう片方の籠手壊さないとな』バキィッ!

爆豪『え…』バキバキ…

緑谷(は、速い…!)

緑谷(フィールドの大体中央の所からここまで2秒位しかかかってない…!)

オールマイト『何を驚いている?』

オールマイト『これでも重りのせいで全然トップギアじゃないんだぜ?』

オールマイト『さぁ…くたばれヒーロー共!!』



リカバリーガール<報告だよ条件達成最初のチームは…

リカバリーガール<轟・八百万チーム!!

オールマイト「うおっ!?もう悟空さんやられてしまったのか!」

オールマイト「私もうかうかしてられんな」

オールマイト「…よし、埋めるか!」

爆豪(圧倒的な速度…)ググッ…

オールマイト「踏み台が立つのは良くない」ズンッ!!

爆豪「うっ!」

爆豪(耐久力も!パワーも!圧倒的に!シンプル!)

爆豪(シンプルな強さ!)

爆豪(対峙して改めて分かる!!)

爆豪(そうだよこの男は…)

爆豪(世界一高い壁だ!!!)

ググッ…

緑谷「離せえええ!」

緑谷「か、界王拳5倍!!!」ボオオッ!

緑谷「ぬぬ…!」グググ…

オールマイト「ほう…痛いな…ここまでのパワーとは」

オールマイト「本気出さないとまずそうだ」ギュッ!

緑谷「いったあああっ!?」

ブンッ!

ズザザ…

緑谷「はぁ…はぁ…」シュン…

オールマイト「なんて顔だよ少年」

オールマイト「最大火力で私を引き離しつつゲートをくぐる」

オールマイト「これが君達の答えだった様だがその『最大火力』も消えた」

オールマイト「おまけに君の最骨頂の界王拳を持ってしてもせいぜい私の動きについていけるかどうか」

オールマイト「ただ体力消耗しただけだ」

オールマイト「終わりだ!!」

爆豪「うるせえ……」ピク…

オールマイト「?」

ボオオオオッッ!

オールマイト「ぬうううっ!!?」

緑谷(オールマイトからふっとんだ!)

オールマイト(地面にっ…穴開ける気かよ爆豪少年!)

ガシッ

爆豪「吹っ飛ばす…」

緑谷「え?」

爆豪「スッキリしねえが今の実力差じゃあ」

爆豪「こんな勝ち方しかねえ…」

緑谷「え、ちょまさ…」

爆豪「っ死ねえ!!!」ボオオオンッッ!!

緑谷「シニマス!!!」ヒュゥゥ…

緑谷(人間大砲かよ…なんたる無茶を…)

緑谷(でもオールマイトが浮いた!着地までの一秒や二秒…)

緑谷(今…)

オールマイト「New Hampshire…」

ズドオオオッ…

爆豪(パンチの爆風を利用して…!?)

オールマイト「SMASHHH!!!」ドゴオッ!!

緑谷(腰ですか!?)

オールマイト「いやいや!甘いぞヒーロー共!!」

ズザザッ!

緑谷「いだだだ!」

オールマイト「終わりだっ!」

爆豪「籠手は最大火力を『ノーリスク』で撃つためだ」

オールマイト「?」

爆豪「馬鹿だったぜ」ダンッ!

オールマイト「轟少っ…!」

スッ…

爆豪「リスクも取らずあんたに勝てるわけなかったわ」ズキズキ…

爆豪「行けデク!!!」ボボボボオオッ!!!

緑谷(さっきの最大火力!二度も…)

爆豪「早よしろ!にわか仕込みのテメェよか俺の方がまだ立ち回れんだ!!」

緑谷(は、ハッタリを…!)

緑谷(もう限界だろっ!)

爆豪「役に立てクソカス!!!」

緑谷(くっ…ゴールまで…5秒かそこら…)

緑谷(走れ…!そうさ、ゴールに近い僕をオールマイトは無視できない…!)

緑谷(かっちゃんならそこを…!)ダダッ…

ダンッ…

ドゴオオオッッッ!!!

緑谷「……え」

ミシミシ…

オールマイト「寝てな爆豪少年」

オールマイト「そういう身を滅ぼすやり方は…」

オールマイト「悪いが私的に少しトラウマもんでね」

ピクピク…

ガシッ!

オールマイト「んなっ…!」

爆豪「早よいけや…クソ…ナード!!!」

緑谷「!」

爆豪「折れて…折れて…」

爆豪「自分捻じ曲げてでも選んだ勝ち方で…」

爆豪「それすら敵わねえなんて…」

爆豪「……嫌だ!」

緑谷(かっちゃん……!)





緑谷「……」

オールマイト「っと!行かせんぞ緑谷しょ…」

シャッ…

オールマイト「消えたっ!?」

緑谷「っ!!!」

オールマイト「何!?」

緑谷「退け……オールマイトォォォッッ!!!」ゴオオッッ

オールマイト「………!!!」ビリビリッ…

ォォォッッッ…

オールマイト(…今のは…)

オールマイト(まさかあの時の…!)

ドゴォオオオオッッッ!!!!!

オールマイト「っおおおっ!!」

緑谷「……」

オールマイト(いつ…その技を…!?)

ヒュゥゥ…

ズドオオオオオオッッッ!!!

緑谷「……」

ドサッ…

緑谷「はぁ…はぁ…」

緑谷「……い、今…何がおこっ…」ググッ…

緑谷「あ、あっちにいるのは……」



ミシミシ…

オールマイト「……」



緑谷「…オール…マイト…?」

緑谷(な、何だ…今ここにいるのはゲート前…だよな?)

緑谷(は、端から端まで吹っ飛ばしたってのか…?)

緑谷(どうやって…?)

緑谷「あ、そ、そうだ…ご、ゴール…」スクッ…

ガシッ…

緑谷「こんなボロボロなるまで…!」

グッ…

緑谷「っ!」ダンッ!

オールマイト「………」




リカバリーガール「……」

悟空(……また…前のヤツ…)

悟空(しかも今のは…ほんの一瞬だけど…!)

悟空(……りゅ、龍が…!)

悟空(嘘だ…まだそれを修得できる程の領域にまで達していねえ筈だ…!)

悟空(精々…界王拳使ってもオラが超神水飲む前ぐらいの強さだった…)

悟空(何がおこってんだ…!)





切島「キリねーよ!オイオイ…」

切島「ブッ壊してもブッ壊しても…」

切島「壁生えてきやがる!」ドバァッ…

砂藤「うう…ねむい…だるい」

切島「おおい!頑張れ!」

セメントス「消耗戦に極端に弱い」

セメントス「いいかい、戦闘ってのはいかに自分の得意を押し付けるかだよ」

緑谷「……」

緑谷「あ、ありがとう…ございますリカバリーガール…」

リカバリーガール「このっ」ゴンッ

オールマイト「あいたっっ!?」

リカバリーガール「あんた強く打ちすぎだよ!」

リカバリーガール「後ちょっとでも手加減間違えたらこの子ら堕ちてたわ!!」

オールマイト「す、すみません…」

リカバリーガール「特にコレ!緑谷の腰!バキバキに折れそうだったんだ!」

リカバリーガール「……まぁ今更ぐちぐち言うのもあれか…」

リカバリーガール「爆豪の方はしばらく目え覚めない」

リカバリーガール「2人共校舎内のベッドで寝かしときな」

オールマイト「は、はいっ!」

リカバリーガール「…治療後の消耗激しいからね…」

リカバリーガール「轟たちもそっちで休んでもらってる」

緑谷「あの…リカバリーガール、僕…ここで見てちゃダメですか?」

リカバリーガール「フラフラだろう。しっかり寝とかんと…」

緑谷「あ、いや…!でもっ…その、大丈夫です!」

緑谷「こんなじっくりプロや皆との戦い見れる機会あまりないので…」

リカバリーガール「ん―…、まァ駄目とは言わんが無茶なさんな」<てか機会はわりとあるだろう

緑谷「あ、ありがとうございます!」



オールマイト「ぬうう…またやってしまった…」スタスタ…

悟空「よっ!お疲れ!大変だったなぁ!」

オールマイト「あ、悟空さん!」

悟空「おっめえもボロボロんなって帰ってきたなあ!」

オールマイト「ええ…緑谷少年の…」

悟空「……ありゃどういう事だ?もうワン・フォー・オール貰ったのか?」

オールマイト「いえ…そしたらわざわざあんな終盤で使う必要は…」

悟空「わっからねえなぁ…」

オールマイト「……」

オールマイト(何にせよ…まったく…強くなるよ君は…)

オールマイト(そしてそれ以上にこの子ら…)

オールマイト(爆豪少年…!何故なら君も、壁を前にしてよく笑う…!)

緑谷「あの…今回テストと言いつつも意図的に各々の課題をぶつけてるんですよね?」

リカバリーガール「そうさね」

緑谷「何となく分かる組もあるんですが…」

緑谷「何が問題なんだろうって組も…」

緑谷「例えばその…常闇君と蛙吹さんのペアとか…」

緑谷「エクトプラズム先生の個性が二人に天敵だとも思えないし…」

リカバリーガール「いや…天敵さ」

リカバリーガール「常闇踐影にはね」




常闇「……」

ゴォッ!

エクトブラズム「チッ…」

常闇「プロ…流石に簡単には行けないか…!」

ゴォォッ…

常闇(なっ…後ろ…)

蛙吹「ケロッ!」ギュオッ!

ズドッ!

エクトブラズム「ぐっ…」

常闇「すまん!黒影!!」

ズオオッ!

エクトブラズム「ぬおっ!?」

蛙吹「キリないわね」



リカバリーガール「彼の強みは間合いに入らせない射程範囲と素早い攻撃ね」

リカバリーガール「けれど裏を返せば、間合いにさえ入れば脆い…」

緑谷「なる程…それで数と神出鬼没のエクトプラズムか…」

緑谷「殆ど無敵だと思ってた…」

リカバリーガール「一方で蛙吹梅雨」

リカバリーガール「課題らしい課題のない優等生さね」

リカバリーガール「故にあんたが今言ったように…」

リカバリーガール「強力な仲間の“わずかな弱点”をもサポート出来るか否か」

リカバリーガール「あの子の冷静さは人々の精神的支柱となりうる器さね」

緑谷「精神的支柱…」

緑谷(思えばUSJの時も彼女が冷静に対処してくれたお陰で助かった…)




ダダッ…

蛙吹「常闇ちゃん、見えたわ」

蛙吹「ゴールと…恐らく御本人」

エクトブラズム「アノ数ヲ、ヨクゾ凌いイダ…」

エクトブラズム「ダガ…コレナラ、ドウダ?」

ゴォォッ…

蛙吹「えっ…」

常闇「なんだあれは…」



『強制収容 ジャイアントバイツ』

エクトブラズム「……」

常闇「避けっ…」

ゴオオッ…


緑谷「あ、ああっ!飲み込まれた…」


ボコッ…

常闇「くっ…どこだここは…」

蛙吹「見た感じ、巨大先生の背中そうね」

エクトブラズム「数ハ出セナクナルガ…我ガ視認出来レバコノ一体デ事足リル」

エクトブラズム「分身ノ解除ハ我ノ意志デノミ…」

エクトブラズム「サァドウスル?」

常闇「なんたる万能個性…!」

影「俺もダヨ」

蛙吹「ゲコッ…」

常闇「黒影!お前だけでもゲート通過しろっ!」

影「アイヨ!」

ゴオッ…

エクトブラズム「サセルカ、本体モイルコトヲ忘レルナ!」

バキィッ!!

影「キャンッ!」

常闇「くっ…」

ドガガガ…

影「っっ!!!」

常闇「プロ相手に正面からは凌げんか…!」

蛙吹「でも届くのならチャンスはあるわ」

蛙吹「黒影ちゃんにコレを持たせて…常闇ちゃん」

常闇「何を…」

蛙吹「あんまりゲコッ…見ないでね」

蛙吹「先生に気付かれるわ」

蛙吹「それに…」ゲコッ

蛙吹「とっても醜いから。」ゲコッ

緑谷「え、えええ!?」




常闇「………」

常闇「コレか」


ドガッッ!!

影「っ…」

エクトブラズム「アト10分弱程…コレヲ続ケルカ?」

エクトブラズム「我ガ欲スハ逆境ヲ打チ崩ス、ヒーローノ瞬キ…」

蛙吹「落ち着いて、大丈夫よ」

蛙吹「常闇ちゃんと黒影ちゃんは…強いもの」

影「トリャアアアッ!」

エクトブラズム「オオオオッッッ!」

ガッッッ!!!


蛙吹「身動きを封じられたら…勝機がこっちのみになっちゃうから」

蛙吹「咄嗟に飲んだのよ」

蛙吹「私の胃袋は出し入れ出来るのよ」


ガチャン…

エクトブラズム「………ナル程…」



緑谷「か、カフスがエクトブラズム先生の足に掛かった!」

緑谷「黒影と蛙のの双方の個性をうまく使いあった!」

緑谷「て事は…」




リカバリーガール<蛙吹・常闇チーム条件達成!!

芦戸「マジかぁ!」

芦戸「上鳴~!放電で何とかできないの!?」

上鳴「どこにいるか分からねえし無駄撃ちするわけにゃいかんだろ!」

上鳴「おまけに超秘は10秒が限界だ!」

上鳴「足手まといが欲しいか!?」

ヒュゥゥ…

上鳴 芦戸「ん?」

ズドオオオッッッ!

上鳴「んだよこれっ…」

芦戸「建物が落っこったーー!?」

校長「当たりさ!」

校長「どこをどう壊せばどう連鎖していくか…」

校長「そんな計算お茶を淹れるくらい簡単な事さ!」ジョボボ…

校長「そして君らは気付かない!はは!」

校長「脱出ゲートへの道は着々と封鎖されている事に!」

校長「頭脳派敵は高みの見物さ!」<HAHAHA!



緑谷「上鳴君と芦戸さんも大丈夫か…?相当キッツイぞ…」

リカバリーガール「うーん…」

リカバリーガール「根津は昔人間に色々と弄ばれてるからねえ…」

リカバリーガール「こういう時、うっかり素が出るね」






マイク「早く終わらしてくれよ~」

マイク「俺ったらこういう森モリしたとこ好きじゃないワケ」




緑谷「耳郎さんと口田君のところは分かりやすい!」

緑谷「2人共音にまつわる個性…だけどそれをかき消す個性…」

緑谷「どう攻略するか…」



耳郎「大回りしてちょっと近付けた」

耳郎「けど手錠かけるにしろゲートくぐるにしろ…」

耳郎「ゲート前にいるだろうから対峙は不可避…」

マイク「マァダァデェスカァァアアア!!!」

ビリビリッ…

耳郎「なのにっ…コレッ…」

耳郎「もう…無理」

耳郎「これ以上は鼓膜やられる…!」

耳郎「どうしよう…」

口田「…」

耳郎「……!」

耳郎「そうだ…あんたの個性って動物に命令して操れるんだよね!?」

口田「」コクッ

耳郎「虫いた!あんた虫は操れるの!?」<アリンコ!

口田「キャアアア!!!」

ダダダダ…

耳郎「あ…虫、ダメなんだ」

マイク「ソコカァァアアアア!!!??」

耳郎「痛っ…」ズキッ…

耳郎「ダメ…とりあえず!」

耳郎「嗚呼呼呼呼呼!!!!」

キィィンッ!!


マイク「……やっすい音だなぁ?」

耳郎「まっじ…?」

耳郎「こ、口田!何か作戦ない?」

口田「…」フルフル…

耳郎「時間ももうない…!」

耳郎「打開策を!このまま近付けもしないなんてフサけてる!」ビリビリッ…

耳郎「口田…虫操れるかどうかだけ教えてくれよ…」

口田「……」

口田「可能」

耳郎「ならっ!」

ズドォッ!!

口田(ひいいい!?壊した岩の下にムカデとかムカデとかムカデとかぁああ!?)

スタスタ…

耳郎(くっ…なんとかならないか…)

マイク「おおおおいっ!!!」

耳郎「痛っ……!!」ビリビリッ

口田「!!」

耳郎「…口田…ごめん!怖いだろうけど!」

耳郎「先生が強過ぎる!他に思いつかないんだよ!」

耳郎「あんたがやれりゃ勝てるかもなの」

耳郎「時間が少ない!!やれるよ!だってヒーロー志望でしょ!?」

耳郎「そんなはクリアしようよ」

耳郎「…っ」

口田(じ、耳郎さん…耳から血が…)

口田(僕が退いてしまったばかりに…)

口田「…」




口田ママ『雄英合格~!?』

口田ママ『母ちゃん嬉しいよ…』

口田ママ『甲司ィすごいよぉ!』

口田『…!』




口田(そうだ…憧れの雄英に入ったんだ…!)

口田(前進してこその雄英さ!そうさ心はいつでも…)

口田(Plus Ultraさ!)

ガタガタガタ…

口田<お行きなさい、小さな者どもよ…

口田<騒音の元凶なるその男、討ちとるは今です

口田<いいですか?

耳郎(超喋るやん)





マイク「そろそろタイムアップだぜえ…」スタスタ…

ボコッ…

マイク「ん?」

ザワザワ…

マイク「うお?」

マイク「うおおおおおっ!?」

マイク(音の伝わり辛い地中を…!)

マイク(これだから森は嫌いなんだァァァァッ!)






緑谷「…あれはプロでもキツイよ…」<アリンコわっさわさって…

緑谷「口田君エグいなぁ…」

リカバリーガール「虫程度で情けない!」

緑谷「にしてもすごいや…着々とクリアしていく…」

緑谷「皆決して諦めない…立派な雄英生徒なんだ…」

リカバリーガール「……いや」

リカバリーガール「めっちゃ諦めとるよあいつ」





峰田「やってられっかこんなクソ試験ーーー!?」




緑谷「峰田君…!」

パワーローダー「くけけ…足場の悪い中よくやった…」

飯田(ふう…尾白君は無事着いたようだ)

リカバリーガール<飯田・尾白チーム条件達成!

リカバリーガール<残り5分ってとこさね






麗日「あと少しだったのにぃぃいい!!」グオオッ…

グイッ…

13号「危ない危ない…逃がさないぞー…」

13号「僕は戦闘は苦手だけど捕り物なら一家言あるんだ!」ゴォォッ…

青山「フフ…吸引力の変わらない唯一つの個性…!」

麗日「言いたいだけやん!ピンチだよこれ!?」

青山「僕のレーザーっておヘソから伝導してるんだよね…」

ギュルル…

麗日(膝…?)

青山「つまり…」

青山「こんなのピンチでもなんでもないんだよね」ボオオッ
13号「光も吸い込むぞ!」

青山「…」

ゴォォッ…

13号「分子レベルで崩壊するぞ!」

青山<ムッ

青山「シャレにならない☆」

麗日「本当何なん青山君!」

青山「僕は僕さ」

麗日(あかん…捕まる!考えろ…考えろ!)

麗日(考えろ…こんなピンチな時…デク君だったら…)

青山「ねえ…ちょっと待って今…」

青山「緑谷出久ならっ…て思ったろ」

青山「君彼の事好きなの?」

麗日「は!?」バッ…

青山(あ、手すりから手離した)

麗日「へあ!?」

13号「わ!?」カボッ



リカバリーガール<報告…

リカバリーガール<障子・葉隠チーム条件達成!!

緑谷「葉隠さん達は対スナイプ先生…」

緑谷「索敵対決…かくれんぼって感じだったのかな」

リカバリーガール「残るはビリビリ君とねむいだるい君とシャレにならない☆君…さね」

緑谷「でもまだ全然チャンスありますよね!」

リカバリーガール「どうかねえ…」

リカバリーガール「やる気が途切れぬ者ならまだしも…」

すまん…時間的にこれ以上無理…

峰田君明日!

峰田「ダニィ!?」

峰田「逃げるんだぁ…勝てるわけがない!」

峰田「あいつは伝説の超エロ教師なんだどぉ!?」

峰田「絶対になぁぁ!」

ダダッ…



リカバリーガール「ああなると厳しいかもねえ」

緑谷「そんな…あんなに林間合宿楽しみにしてた峰田君が…」

リカバリーガール「…まぁあんたらのとことマイク、セメントス…」

リカバリーガール「そしてミッドナイトは特に難易度が高いからね…」

リカバリーガール「人によっちゃ詰む…『詰んだ』と認識しても仕方ないよ」




ミッドナイト「ウフフ…」

ミッドナイト「グレープジュース…そっちはゲートと逆よ」

峰田「瀬呂ぉぉおお!くそっ羨!!後でぶっ殺してやる!」

峰田「チクショおおおお!」ダダッ…

瀬呂<危ねえ峰田寄んな!

峰田「ってテメェがやらねば今頃俺は…」

瀬呂「」<zzz

峰田「膝枕ぁぁあああ!しかも置き土産にテープ置いてきやがったぁあああ…」プラプラ…



緑谷(なんて刹那的なんだ峰田君…)

リカバリーガール「ああいう子はここで生き抜くには辛いかもねえ」

緑谷「?」

リカバリーガール「雄英は絶え間なく壁を用意し、それを超えさせるって方針」

リカバリーガール「そこを息切れせず乗り越えていくには」

リカバリーガール「『具体的な目標』を見据えている必要がある」

リカバリーガール「『なんとなくヒーローやりたい』で登れる程易しい道じゃないんでね」

リカバリーガール「仮にヒーローになれたとしても」

リカバリーガール「『ヒーローになること』がゴールの人間に先は無い」

リカバリーガール「果たしてあの子の心に見据える目標はあるのか…」




峰田「女体触りたい…」

峰田「モテたい…!」
リカバリーガール「直球だね」

リカバリーガール<あっと…ここで麗日・青山チーム…

麗日(ガンヘッドさんトコで学んだ事が偶然にも今…!)

ガチャン…

麗日(敵のフィールドでなく己のフィールドで戦うべし…!)

リカバリーガール<条件達成ー!




峰田「っだよ…ギリギリのとこでどんどこクリアして行きやがって…」

峰田「…何故オイラの試験だけこんな…」

峰田「一嗅ぎすりゃ眠らされて強制終了って…」

峰田「ったくよぉ…!」


蛙吹『峰田ちゃん本当にヒーロー志望で雄英来たの?』


峰田「…うっせえ…悪いかよ…!」


ブチッ…

峰田(モテたいから…ヒーローになりたかったんだよ!)スッ…

峰田(ヒーローになれりゃ…)

峰田(なんとなくモテると思ったんだよ!!)グッ…

峰田(…思ってたんだよ…!)

カツカツ…

峰田「っ!」

ビシィッ!

峰田「ほおっ!?」

ズザザ…

ミッドナイト「時間いっぱいゲート前で鎮座…」

ミッドナイト「と思ったけどやっぱりそれじゃあんまりだよね…」

ミッドナイト「ピーピー喚いて逃げられちゃうとあたし…」

ミッドナイト「嗜虐心がうずいちゃって仕方ないの」

峰田「はっはぁ…これか…敵を精神的に追いつめる捕食者の眼…」

峰田「やっぱギリギリだぜミッドナイト…!」

ファ…

峰田「っべ!!」ププ…

ミッドナイト「そう…鼻でも口でも…一呼吸しちゃえば貴方は終わり」

ミッドナイト「でも貴方に口を塞ぎながらできる攻撃ってあるのかしら?」

ミッドナイト「その状態で…何ができるのかしら?」

ダダッ…

ミッドナイト「そうよねー逃げちゃうよねえ!」ビシィッ!

峰田(違えんだよなぁ…なんとなく分かった気がする…!)

峰田(雄英に入ってから直に死ぬ思いして…)

峰田(俺は今までヒーローは全員かっけえと思ってた…)

峰田(いや…それ自体は間違っちゃねえ…)

峰田(でも違うんだ!ヒーローだからカッコいいんじゃねえんだよ!)

ビシィッ!

ミッドナイト「…後2分とちょっと…」

ミッドナイト「息止めて頑張るつもりかしら…?」

峰田「……」

峰田「違えんだよなぁ…」

ミッドナイト「…!」

峰田「俺があんたみたいなドスケベヒーローのファンじゃ無い訳ねえんだよなぁ…」

峰田「奥まで逃げたのも…ぶちまけた弱音も…!」

峰田「あんたの嗜虐心煽ってここまで引っ張ってきたのも!!」

峰田「全っっ部…」

峰田「カッケェ男になる為なんだよなぁぁあっっ!!!」

峰田(カッコいいからヒーローなんだろ?)

峰田(なぁ緑谷!!!)

ミッドナイト「手の内ってこと…?」

ミッドナイト「いいよさせたげない!!」ビシィッ!

峰田「あんたの香りもこれなら効かねええ!」

ダダッ…

ミッドナイト(瀬呂君のテープ…?)

峰田(そん代わり苦しいし喋りにきい!)

ミッドナイト「そんな窒息状態で戦えるのしら!?」

ビシィッ!

峰田「戦う必要はねえ!」

峰田「何故なら…」

峰田「だだだだだっ!!!」ボボボッ!

ミッドナイト「何をしたいのかしら!?がむしゃらに撃ったって無駄…」

ブニュッ

ミッドナイト(なっ…)

ミッドナイト(嘘でしょ!?握っている手とムチを同時にくっ付けた…!?)

ビシ!

ミッドナイト(おまけにムチも地面に着くときに峰田君の玉に当たってついてしまった…!)

ミッドナイト「っちゅうコントロールよ…!」

ギチギチ…

ミッドナイト「…動けない…!」

緑谷「や、やった!ミッドナイトを封じ込めた!」

リカバリーガール「器用な子だ…」

リカバリーガール「あたしゃ騙されちまったよ!」

リカバリーガール「『モテたい』突き詰めれば見据えるべき一つの目標ね…」


峰田「はぁ…はぁ!」ベリッ…

峰田「ったく…手間ぁ…かけさせやがって…」

峰田「勘違いするんじゃないぞ、お前を助けに来た訳じゃない…」ガシッ

峰田「貴様を連れていかないと成績に影響が出てしまうかもしれんのだからなぁ…」

ズルズル…

峰田「んまぁ…」

峰田「今回ばかりはおっぱいお預けだぜ!」



リカバリーガール<峰田・瀬呂チーム条件達成だよ!

リカバリーガール「そして…」

ピリリリリ…

リカバリーガール「タイムアップ!!!」

リカバリーガール「期末試験これにて終了だよ!!」





緑谷(……一歩進んだ人…壁に阻まれた人…)

緑谷(悲喜交交の中期末実技試験が終了する一方…)




緑谷(奴らが三度…動き出そうとしていた…)





死柄木「…」

コンコン

死柄木「ん?」

「死柄木さん死柄木さん」

ガチャ…

「こっちじゃ連日あんたの話題で持ちきりだ」

「何かでけえ事が始まるんじゃねえかって」

死柄木「で?そいつらは?」




荼毘「生で見ると気色悪いな」

トガ「わあ!手の人!ステ様の仲間だよねえ!ねえ!?」

トガ「私も入れてよ!敵連合!!」



緑谷(退ける度に力を増して)

死柄木「……黒霧…こいつらトバせ…」

死柄木「俺の大嫌いなもんがセットできやがった…」

死柄木「餓鬼と…」

トガ「♪」

死柄木「礼儀知らず…!」

荼毘「…」

トガ「はぁ?」

黒霧「まぁまぁ…せっかくご足労いただいたのですから…」

黒霧「話だけでも伺いましょう死柄木弔」

黒霧「それに…」

黒霧「あの大物ブローカーの紹介」

黒霧「戦力的に間違いはないはずです」

大物「……」

大物「だからってこの表記はどうよ…」

大物「…まぁ、何でもいいが手数料だけは頼むよ?黒霧さん」

大物「とりあえず紹介だけでも聞いてやってよ」

大物「まずこの可愛い女子高生」ポンッ

大物「名も顔もしっかりメディアが守ってくれちゃいるが…」

大物「連続失血死事件の容疑者として追われている」

トガ「トガです!トガヒミコ!!」

トガ「生きにくいです!生きやすい世の中になってほしいものです!」

トガ「ステ様になりたい!ステ様を殺したい!」

トガ「だから入れてよ弔君!」

死柄木「意味が分からん」<破綻者か

大物「会話は一応成り立つ。きっと役に立つよ」

大物「次、こちらの方は目立った罪は犯してないが」

大物「ヒーロー殺しの思想にえらい固着している」

荼毘「不安だな…この組織本当に大義はあるのか?」

荼毘「まさかこのイカレ女入れるんじゃねえよな?」

死柄木「おいおい」

死柄木「そこの破綻JKすらできる事がお前は出来てない」

死柄木「まずは名乗れ。大人だろう」

荼毘「今は『荼毘』で通している」

死柄木「通すな…本名だ」

荼毘「出すべき時になったら出すさ」

荼毘「とにかく…」

荼毘「ヒーロー殺しの意志は…俺が全うする」


死柄木「…聞いてない事は言わなくていいんだ…」

死柄木「どいつもこいつもステインステインと…!」ガタッ…

黒霧「いけない死柄木…」

死柄木「良くないなぁ…気分が良くない」

荼毘(会って早々殺る気かよ…)

トガ(面白そっ)

死柄木「駄目だお前ら」ブオッ!

ゴオッ…

死柄木「黒霧っ…!」

荼毘「んだこいつ…ワープゲート?」

トガ「あっちゃ…刺そうと思ったのに…」

黒霧「落ち着いて下さい死柄木弔」

黒霧「貴方が望むままを行うなら組織の拡大は必須」

黒霧「奇しくも注目されている今が拡大のチャンス」

黒霧「排斥ではなく…受容を」

黒霧「死柄木弔」

黒霧「利用しなければ…全て…」ヒソヒソ…

黒霧「彼の残した思想も全て…」ヒソヒソ…

死柄木「…うるさい」ズボッ!

スタスタ…

ガチャ…

大物「どこに行く」

死柄木「うるさい!!」

バタン!

大物「取引先にとやかく言いたかないが…」

大物「若いね、若過ぎる」

トガ「殺されるかと思った!」ズボッ

トガ(まぁ私もだけど!)

荼毘「…」ズボッ…

荼毘「気色悪い…」

黒霧「返答は後日でもよろしいでしょうか?」

黒霧「彼も自分がどうすべきか分かっている筈だ」

黒霧「分かっているからこそ、何も言わず出ていったのです」

大物「…」

黒霧「オールマイト…ヒーロー殺し…」

黒霧「もう二度鼻を折られた」

黒霧「必ず導き出すでしょう…」

黒霧「貴方方も、自分自身も…納得するお返事を」

赤点四天王「……」

芦戸「…皆…土産話…っひぐ…楽しみに…ううっ…してるっ…から…」

緑谷「ま、まだ分からないよ!どんでん返しがあるかもしれないよ!?」

上鳴「人はそれをフラグと言う」

上鳴「試験で赤点取ったら林間合宿行けずに補習地獄!!」

上鳴「俺らは実技クリアならず!」

上鳴「そして悪意しか感じられない最初の表記!!」

上鳴「これでもまだ分からねえなら貴様らの偏差値はラディッシュ以下だ!!」

緑谷「ええ…」

瀬呂(ラディッシュ可哀想)

瀬呂「分からねえのは俺の方もさ」

瀬呂「峰田のお陰でクリアは出来たけど眠っちまったまま終わっちゃったし」

瀬呂「とにかく採点基準が明かされてない以上は…」

上鳴「同情するならグミくれよぉっ!」

瀬呂(何故っ!?)

悟空「オッス皆!おはよう!」ガラッ!

<オハヨーゴザイマス!

悟空「早速期末テストの話について…」

悟空「赤点出した奴が数人」

赤点四天王「」

悟空「よって…」



悟空「林間合宿は皆で行っか!!」

赤点四天王「どんでん返しだあああっ!!!???」

悟空「実技で切島、砂藤、芦戸 、上鳴…後瀬呂が出ちまった」

悟空「でもペーパーで誰もいなかったのはすげえぞ!」

瀬呂「た、確かにクリアしたら合格だなんて一言も言ってないからなぁ…「

瀬呂「これクリア出来ずの人よりハズいぞ…」

悟空「今回の試験はクリア出来るかじゃなくてオラ達敵側とどう戦うかが重要なポイントだからな」

緑谷(じゃなきゃ悟空さんここの生徒全員相手でも片手で足りるだろうからなぁ💦)

緑谷(体重の1万倍の重りしないと意味ないよ…)

悟空「そもそも林間合宿はいわば修行すっための場たからな」

悟空「むしろ悪い奴は来ねえといけねえ」

悟空「ごーりてききょぎってやつさ!」

<ゴーリテキキョギ!!!

緑谷(悟空さん言うと説得力ない!)

悟空「まぁただ…約束は約束だ…」バキバキ…

赤点四天王「え?」

悟空「赤点の奴にはたっぷりオラがしごいてやっから…」<皆寝てる時とかに

悟空「正直…いつもの10べえくれえキツイぞ…?」ゴゴゴ…

赤点四天王+瀬呂「………」

悟空「んじゃ、しおり配るから後ろ回してくれ!」

<…………はい…

尾白「……まあ、何はともあれ皆で行けることになってよかったね」

飯田「一週間の強化合宿か…」

緑谷「けっこうな大荷物になりそうだね」

峰田<暗視ゴーグル!

上鳴「水着とか持ってねえわ」

上鳴「色々買っておかねえとな」

葉隠「あ、そだ!明日休みだし!テスト明けだし!」

葉隠「って事で…」

葉隠「A組皆で買い物行こうよ!!」ニコッ

緑谷「…」

葉隠「💦」

緑谷「」グッ!

葉隠「」グッ!

瀬呂「何やってんのあの2人」

上鳴「でもいいじゃん!?つか何気にそういうの初めてじゃね?」

切島「おい爆豪!お前も来い!」

爆豪「行ってたまるかかったりい」

緑谷「轟君も来る?」

轟「休日はお見m
八百万「み、緑谷さんっ!私もお供しますわ!」

緑谷「おおっ…結構な人数になってきた!」

轟「やっぱり行く」

緑谷「え?今お見m
轟「行く」

峰田「ノリ悪いなぁ!空気読めよこのKY男共ぉ!!」

轟「……カメラ」

峰田「お前は優しいなぁ…!轟!」

緑谷「ってな感じでやってきました!」

緑谷「県内最多店舗数を誇るナウでヤングな最先端…」

緑谷「木椰区ショッピングモール!!」

「腕が6本の貴方にも!ふくらはぎ激ゴツな貴方にも!」

「きっと見つかるオンリーワン!!!」

緑谷「個性の差による多様な形態を数でカバーするだけじゃないんだよねティーンからシニアまで幅広い世代にフィットs
常闇「幼児が怖がるぞよせ」

緑谷「はい…」

「お!?あれ雄英生じゃね!?一年?」

「体育祭ウェーーーイ!!」

麗日「うおおっ…まだ覚えてる人いるんだ…」

耳郎「ウチ できれば大きめのキャリーバッグ買いたいな」

麗日「あ、じゃあ私と行こ?」

上鳴「俺アウトドア系の靴ねえから買いてえんだけど」

葉隠「あ、私も私も~!」

飯田「靴も履き慣れた物としおりに書いっ…あ、いや成る程…用途に合った物を履くべきなのか…?」

峰田<ピッキング用品と小型ドリルってどこ売ってんだ?

轟(八百万の私服はレアだ)

切島「目的バラけてっし時間決めて自由行動にすっか!」

「異議なし!」





緑谷「皆行動早いなぁ…」

八百万「……」

轟「八百万はどこ行くんだ?」

八百万「え、わ、私はそうですね…」

八百万「…」チラッ…

緑谷「ウェイトリストどこかなぁ…」キョロキョロ…

八百万「わっ私ウェイトリストが欲しいですわ!」

轟「ならこっちだ」ガシッ…

八百万「えっちょっ轟さっ!?」

ダダダ…

緑谷「…孤立しちゃった…」

緑谷「折角皆で来たのになぁ」



緑谷(これまではただ漠然と)




スタスタ…

「お、雄英の人だスゲー!」

「サインくれよ!」

緑谷「え?」

ガシッ…

「たしか体育祭でボロボロんなってた奴だよな?」

緑谷「わ、わああはい…」

緑谷(さ、流石雄英だ…やっぱりたくさんの人に見られて覚えられてるんだ…)

「そんで保須事件でヒーロー殺しに遭遇したんだっけ?」

「すげえよなあ!」

緑谷(………)

緑谷「よくご存知ですね…」

「いやほんと信じられないぜ!またここで会うなんて」

緑谷「奇遇ですね…」

緑谷(一瞬思い出せなかった…!くそ…)

緑谷(なんで…!?)

「ここまでくるとなんかあるんじゃって思うよ」

「運命…因縁めいたものが…」

ヒタ…

緑谷(も、もうロックオンされた!)

緑谷(思えば焦ってて気づいてなかったけど保須でもそれみたいな気は感知してた…!)

緑谷(なんで気づかなかった…!)


死柄木「…まあ、お前にとっては雄英襲撃以来になるか…」

緑谷(死柄木弔…!!!)

ステイン『信念なき殺意に何の意義がある』



死柄木(見てみろよヒーロー殺し)

死柄木(大多数の人間は対岸の火事と…)

死柄木(いや…そうとすら思っちゃいないぞ)

死柄木(どこで誰がどういう思いで人を殺そうが)

死柄木(こいつらはヘラヘラ笑って生きてるぜ)

『うっわ…コレいいのかよ…!?』

『ヒーロー殺しだ!絶対問題になるっしょコレ!』

『超不謹慎じゃん!』

『ハハハ!かっけえ!』パシャパシャ…

死柄木(一方で…)

死柄木(お前の思いとはおよそ程遠いところでお前のシンパが生まれてる)

死柄木(何なんだ?)

死柄木(やってる事は同じだろう)

死柄木(俺もお前も)

死柄木(結局気に入らないものを壊していただけだろう?)

死柄木(何なんだ…一体何が…)






死柄木「……自然に…旧知の友人の様に振る舞うべきだ…」

死柄木「決して騒ぐなよ?落ち着いて呼吸を整えろよ?」

死柄木「俺はお前と話がしたいんだ」

死柄木「それだけさ」

死柄木「少しでもおかしい挙動を見せてみろよ?」

死柄木「簡単だ、俺の五指が全てこの首に触れた時…」

死柄木「喉の皮膚から崩れ始め…1分と経たない内にお前は塵と化すぞ」

緑谷「こっ…こんな人混みで…やったらすぐにヒーローが…」

緑谷「…ヒーローが来て捕まるぞ?」

死柄木「だろうなぁ…でも」

死柄木「見てみろよこいつらを」

死柄木「いつ誰が個性を振りかざしてもおかしくないってのになんで笑って群れている?」

死柄木「法やルールってのはつまるところ個々人のモデルが前提だ」

死柄木「『する訳ねえ』って思い込んでるのさ」

死柄木「捕まるまでにそうだなぁ~」

死柄木「20、いや30人は壊せるかなぁ…?」

緑谷(っ!!)

緑谷(お、落ち着け…そうだ!テレパシー!)

緑谷(流石にな、何もせずにクラスメイトが来たら偶然って思うしかないだろ…!)

死柄木「そうそう…さっき…何人かクラスメイト居たよなぁ?」

死柄木「どこか見覚えのある…」

緑谷「!?」

死柄木「皆楽しく買い物してんだろうなぁ…」

死柄木「ねえとは思うけどまさか助けに来たりしないよなぁ…」

死柄木「だって皆買い物に集中してるんだもん…この事は知らない筈だ…」

死柄木「お前の同級生が来るのはどう考えてもおかしい…」

緑谷(…ま、まずい…)

緑谷(テレパシーで呼んだ所でこいつに殺されるだけ…!?)

緑谷(方法云々の前に仲間が来た場合呼んだと解釈するのかよ!)

緑谷(見境いなしかよ!くそっ…)

緑谷「…」

緑谷(誤魔化すっ…と言っても時間がない…)

緑谷「話っ…てなんだよ…」

死柄木「ハハハ、良いね」

死柄木「せっかくだ。腰でもかけてまったり話そうじゃあないか」



死柄木「大体なんでも気に入らないんだけどさ」

死柄木「今一番腹立つのはヒーロー殺しさ」

緑谷「仲間…じゃないのかよ」

死柄木「俺は認めちゃいないが世間じゃそうされている」

死柄木「問題はそこだ」

死柄木「ほとんどの人間がヒーロー殺しに目が行ってる」

死柄木「雄英襲撃も…保須で放った脳無も」

死柄木「全部奴に喰われた」

死柄木「誰も俺を見ないんだよ」

死柄木「何故だ?」

死柄木「いくら能書き垂れようが結局奴も気に入らないものを壊していただけだろう」

死柄木「俺と何が違うと思う?」

死柄木「緑谷」

緑谷「……!」ゾッ…





八百万「……」

轟「あ、これとかいいんじゃないか」

轟「結構種類あるぞ」

八百万「え、ええ…」

八百万(…緑谷さん…あれから来ない…)キョロキョロ…

八百万(どうしたのかしら…)

八百万(…)

八百万(まぁ…あの方なら…大丈夫…かな?)

緑谷「……な、何が違うかっ…て」

緑谷「……」

緑谷「僕は…」

緑谷「お前の事は理解も…納得もできない…」

緑谷「ヒーロー殺しは…納得はできないけど…」

緑谷「理解はできたよ」

死柄木「?」

緑谷「僕もヒーロー殺しも…」

緑谷「始まりは…オールマイト…だったから」


ステイン『全ては正しき社会の為……!!!』


緑谷「僕はあの時救けられた」

緑谷「少なくとも…あいつは壊したいが為に壊してたんじゃない」


死柄木『うーん…もう少し早く来てほしかったな…』

死柄木『仕方ない…退くか…』


緑谷「徒に投げ出したりもしなかった」

緑谷「やり方は間違ってても…理想に生きようとしていた…」

緑谷「…んだと思う」

死柄木「…」

死柄木「!」ゴゴ…

緑谷「!?」ゾッ…

死柄木「ああ…何かスッキリした」

死柄木「点が線になったような気がする」

死柄木「何でヒーロー殺しがムカつくか…」

死柄木「何でお前が鬱陶しいか…」

死柄木「分かった気がする」





死柄木「全部…オールマイトだ」ニコッ





緑谷「…!!」

死柄木「ハハッ」

死柄木「そうか…そうだよなぁ…」

死柄木「結局そこに辿り着くんだ」

死柄木「ああ…何を悶々と考えていたのだろう俺は…!」

死柄木「こいつらがヘラヘラ笑って過ごしているのも」

死柄木「あのゴミがヘラヘラ笑ってるからだよなぁ…!?」

ギチッ…!

緑谷「う、ううっ!」

死柄木「救えなかった人間などいなかったかのように…」

死柄木「ヘラヘラ笑ってるからだよなあ!!」




八百万「…」

轟<ん…八百万に会う柄…

轟<んん…

八百万「轟さん」

八百万「私少しお手洗いに行ってきます…!」

轟「えっちょっ…八百万!」

ダダッ…

八百万(…何やら緑谷さんの気に変化が…)

八百万(お願い…間に会って…!)




緑谷(まずっ…!誰か近づいてきた…!?)

死柄木「ああ!話せて良かった!」

死柄木「良いんだ!」

死柄木「ありがとう緑谷!」ギチチ…

緑谷「くっ…!」

死柄木「俺は何ら曲がる事はない!」

死柄木「っと…暴れるなよ…死にたいのか…?」

死柄木「民衆が死んでも良いってことか?」

緑谷(れ、冷静になれ…!だ、誰が近づいてる…)

緑谷(早く手を打たないと…!)ギチチ…

死柄木「皮肉なものだぜ、ヒーロー殺し」

死柄木(対極にある俺を生かしたお前の理想、信念…)

死柄木(全部俺の踏み台となる!!)

緑谷(た、頼む!来ないでくれぇええ…)





拳藤「ん…?」

緑谷「っ!!」

緑谷(け、けっ拳藤…さん?)

死柄木「…?」

拳藤「知り合い…じゃなさそうだな」

拳藤「…手ぇ離せよ」

緑谷(しめた!拳藤さんは…まだ死柄木は知っていない!)

緑谷(もし情報で知っているにしてもさっきのメンバーの中にはいない…!)

緑谷(よしっ!)

緑谷「な、なな何でもないっ!だだだから大丈…」

死柄木「連れがいたのか…すまないすまない」

死柄木「じゃあ行くわ」

死柄木「追ったりしてきたら分かるよな?」

緑谷「げえっほっげほっ!」

拳藤「緑谷!」


八百万(…な、何が起こっていますの…)

八百万(今…緑谷さん…誰かに襲われた…?)

八百万(幸い…いや不幸?にも拳藤が向こうにいる…)

八百万(こっちには気づいていないようですし)

八百万(とりあえず警察に…)ピッピッ…



緑谷「待て…!死柄木!」

緑谷「オール・フォー・ワンは…何が目的なんだ?」

拳藤「…え?し、死柄木?オール…?」

死柄木「知らないな」

死柄木「それより気をつけとけな」

死柄木「次会う時は殺すと決めた時だから」




ステイン『信念なき殺意に何の意義がある』

死柄木(信念も理想も…最初からあったよヒーロー殺し)

死柄木(何も変わらない!しかし)

死柄木(これからの行動は全てそこへと繋がる…!)

死柄木(『オールマイトのいない世界を創り、正義とやらがどれだけ脆弱か暴いてやろう』)

死柄木(今日からそれを信念と呼ぼう)




ステイン『俺を殺していいのはオールマイトだけだ!!!』




緑谷「げほっ…げほっ」

拳藤「緑谷、大丈夫?」

緑谷「はぁ…」




死柄木『全部…オールマイトだ』ニコッ


緑谷「はぁ…はぁ…」

八百万「緑谷さん!」ダダッ…

緑谷「や、八百万さん…」

緑谷(そっか…もう一つの気は八百万さん…だったか)

緑谷(拳藤さんのお陰で助かった…)

八百万「な、何があったんですか!?」

拳藤「あの黒男…死柄木って…」

八百万「死柄木…!?それって敵…連合!?」

拳藤「えっ…敵連合!?」



緑谷(…ショッピングモールは一時的に閉鎖)

緑谷(区内のヒーローと警察が緊急調査にあたるも結局見つからず)

緑谷(僕はその日のうちに警察署へ連れられ事情聴取を受けた)

緑谷(雄英襲撃、保須事件)

緑谷(警察は既に敵連合に対し特別捜査本部を設置し捜査にあたってるらしい)

緑谷(その捜査に加わっている塚内さんに)

緑谷(主犯、死柄木弔の人相や会話内容等を伝えた)


塚内「ふむ…聞く限り」

塚内「連中も一枚岩じゃないみたいだな」

塚内「オールマイト打倒も変わらず…といったところかな」

塚内「………うん、よし」

塚内「とりあえずありがとう、緑谷君」

緑谷「あ、いえ…僕が引き止められていれば…良かったんですけど」

塚内「いやいや!むしろ自分と市民の命を握られながらよく耐えたよ!」

塚内「普通なら恐怖でパニックになってもおかしくない」

塚内「犠牲者ゼロは君が冷静でいてくれたお陰だ」



塚内「お、良いタイミングに」

オールマイト「緑谷少年!塚内君!!」ダダッ…

緑谷「お、オールマイト!?てかトゥルーは…」

塚内「僕はもう彼の事知ってるから良いんだよ」

緑谷(え…あ、そっか。旧友だからワン・フォー・オールについても知ってるはずか)

緑谷「にしても何で来たんですか?」

オールマイト「個人的な話があってね」

オールマイト「良かった。無事で何よりだ」

オールマイト「助けてやれなくてすまなかったな…」

緑谷「いえ…」


死柄木『救えなかった人間などいなかったかのように…』

死柄木『ヘラヘラ笑ってるからだよなあ!!』


緑谷「…」

オールマイト「?」

緑谷「オールマイトも…助けられなかった事はあるんですか?」

オールマイト「……」

オールマイト「あるよ、たくさん」

オールマイト「今でもこの世界のどこかで誰かが傷つき倒れてるかもしれない」

オールマイト「悔しいが私も人だ」

オールマイト「手の届かない場所の人間は救えないさ」

オールマイト「だからこそ笑って立つ」

オールマイト「『正義の象徴』が人々の、ヒーロー達の、悪人達の…」

オールマイト「心を常に灯せるようにね」

塚内「…」

塚内「死柄木の発言を気にしてる」

塚内「多分逆恨みかなんかだろうさ」

塚内「彼が現場に来て救えなかった人間は今までに1人もいない」

塚内「さぁ、遅くなってしまった」

塚内「お迎えだ」

緑谷「?」

デクママ「出久…もうやだよ」

デクママ「お母さん心臓もたないよ…」グスッ

緑谷「ごめんね…大丈夫だよ、何ともないから泣かないでよ」

緑谷「ヒーローと警察がしっかり守ってくれるよ…」

塚内「三茶、送迎の手配を」

三茶「はっ」





ブロロロ…

デクママ「…うぅ…」

緑谷「……」

緑谷(……そういえば拳藤さん…)

緑谷(今日僕の事緑谷って…)

緑谷(………)

緑谷(何でもないか)<つーかただの誤植だろ

塚内「…」

塚内「今回は偶然の遭遇だったようだが」

塚内「今後彼…ひいては生徒が狙われる可能性は低くないぞ…」

塚内「勿論引き続き警戒態勢を敷くが学校側も思い切った方がいいよ」

塚内「強い光ほど、闇も大きくなる」

塚内「雄英から離れる事も視野に入れた方がいい」

オールマイト「教師生活…まだ3カ月とちょっとだぜ?」

塚内「ははっ。だから前にも言ったろ?向いてないって」

塚内「オール・フォー・ワン、今度はちゃんと捕らえよう」

オールマイト「うん…今度こそ」

オールマイト「またよろしくな、塚内君」

塚内「おう!」




悟空「……っちゅう事があったんで」

悟空「しおりに書いてある宿の予約はキャンセルして」

悟空「その日まで泊まる場所は内緒っつう事になった」

瀬呂「もう親に言っちゃってるよ…」

八百万「故にですわね…」

八百万「話が誰にどうやって伝わっているのか学校側が把握できませんもの」

上鳴「合宿自体キャンセルしねえのは英断だなオイ!」<マァウレシイケド!!

爆豪「テメェ…骨折してでも殺しとけよ」

緑谷「ええっ…」

葉隠「ちょっ!爆豪君!?緑谷君の状況聞いてなかったの!?」

爆豪「後公共の場での個性使用は禁止でしょ!」

爆豪「知るか、とりあえず骨が折れろ」

葉隠「ちょっと後で表出ろ」

爆豪「のぞむとこじゃああん!?」

緑谷「ええ…」






緑谷(結果)

爆豪「」プシュゥゥ…

葉隠「」カンカンカン!

緑谷「瞬殺…」

爆豪「ッソが…だから女は嫌いなんだよ…!」プクッ…

爆豪「ちっ」ガラッ!

葉隠「バーカバーカ」

緑谷「あ…それじゃあ僕ももう帰るから」

上鳴「えー合宿あるとはいえ1学期最後の日だぜ?」

上鳴「もうちょい遊んどこうぜ?」

緑谷「あ…うん。でも荷物確認とかしたいから…じゃあ!」ダダッ…

切島「…行っちまったなぁ…」

切島「っにしてもあっという間に1学期終わっちまったなぁ」

芦戸「ホントホント!色々ありすぎて4か月なんて感覚なかったよ!」

麗日「まぁでも林間合宿あるからねえ…」

麗日「ほぼほぼ特訓メインだけどキャンプファイヤーとか肝試しとか楽しみだあ!」

峰田「オイラ達は写真集作りだなぁ…」

上鳴「(逃げる時の為に)超秘の練習しとくかぁ…」

轟「写真の撮り方も極めておかないとな」

蛙吹「」

葉隠「まぁでも…邪魔者もいなくなったしいいかな?」

「?」

葉隠「皆…合宿っていつあるか知ってるよね?」

瀬呂「え…いやそりゃあ15~22日じゃねえの?」

葉隠「そう!実は1日目の7月15日…」

葉隠「緑谷君の誕生日なのだぁああっ!」

切島「うおっ!マジか!」

常闇「だが何故知ってるんだ?」

葉隠「こないだねスーパーで会ったんだよ」<偶然

葉隠「したら誕生日パーティーの買い出ししてたっぽいんだけど」

葉隠「忙しいし前日中途半端にパーティーするのもアレだから…」

葉隠「林間合宿から帰ってきた後やるんだけど…」

葉隠「皆もやらない!?サプライズ!!!」

飯田「おお!それは面白そうだ!」

上鳴「1学期最後を飾るに相応しいイベントじゃねえかオイ!」

葉隠「あ、爆豪君は抜かすよ」
上鳴「うん分かってた」

耳郎「え、勝手に参加していい様なプログラム?それ」

葉隠「許可はもうとった!」グッ

耳郎「流石策士」

切島「じゃあ俺達でプレゼント用意しようぜ!」ワイワイ…

轟「リストバンド」ワイワイ…

障子「それは地味だろ…」ワイワイ…

常闇「……ん?」ゴゴゴ…

葉隠(ふふふ…この機会を利用して緑谷君との距離を縮めたるわ!)

麗日(これはデク君にアピール……?する絶好のチャンス!)

八百万(一気に好感度を上げれば2学期からより良い学校生活を送れますわ!)

葉隠 麗日 八百万(そして何より…!)

拳藤『デクー』

緑谷『一佳ちゃーん』

葉隠 麗日 八百万(邪魔者がいない!)キラーンッ!

常闇「……」

常闇「三角関係か…?分からん…」

青山「三角どころか…おぞましいね☆」

緑谷「…」スタスタ…

緑谷(もうこの校舎とも一ヶ月おさらばかぁ…)

緑谷(今はもう踏み慣れた土地だけど…憧れの場所だったもんなぁ…)

緑谷「…」スタスタ…

緑谷(……でも…)

緑谷(なんだろう…)

緑谷(……この感触は…)ギュッ…

緑谷(胸が…苦しい…)

緑谷(なんで…帰りたくないんだろう…)

緑谷(………)

スタスタ…






マイク「……」

リィィ…

マイク「ったく都会だってのに虫虫すんなぁおい」

マイク「なんで終業日までこんな深夜近くまで残業せにゃならんのか…」

スタスタ…

マイク「そう思わね?」

マイク「内通者」

「!?」

バッ…

マイク「何驚いてんだ?」

マイク「誰もテメェらの存在に気付かないとでも思ってたのかよ?」

マイク「……不思議だった…」

マイク「あのマスコミ共が起こした事故の時…」

マイク「時間としちゃ10分~20分だったってのに…」

マイク「教師達の資料は盗まれた」

マイク「誰にも気付かれる事もなく…!」

「…」

マイク「こりゃ明らかに黒だよなぁおい?」

マイク「校舎内の構造を完全に把握しないでも限りそんな事は出来ねえ」

マイク「要は…学校関係者に裏切り者がいるって訳だ」

マイク「まぁ…でもまさかそれが生徒らだとは思わなかったぜ?」

「…」

マイク「確かにそりゃ教師陣にそんな奴ぁいなさそうだったがなぁ…」

マイク「逆にがっかりだ」

マイク「どういう過程でお前が敵連合に入ったかは知らねえが…」

マイク「いや…今は知りたくもねえな」

マイク「今すぐそんな物騒なモンこっちにやれ」

マイク「…今ならまだ引き返せる…!」

「……」

「フフフ…」

マイク「ハァン?」

「ハハハハハハハハッッ!!」

「ハハハッ…」

「言いたい事はそれだけか?」

マイク「…」

「いや非常に残念だった」

「出来れば先生にこんな姿見られずに別れたかったよ…」

マイク「…10秒やる…」

マイク「最後のチャンスだ、俺に渡せ」

マイク「でなきゃ力ずくでも…」

「でも…ばれてしまったなら仕方ないよなぁ…」

マイク「…7…6…」

「これ失敗するとボスに怒られちゃうからなぁ…」

マイク「…4…3…」

「おっと…そろそろ時間だ」

マイク「いっ…
ドゴオオオッッッ!!!

マイク「……がっ…」

ズザザ…

「ハハッ!あれ?10秒経ったがなぁ」

「逆にやられてるなぁ」

マイク「ち…ちぃっ…」

「…最初から手の内を全て見せると思うか?」

「誰がいつお前らに勝てないって言った?」

「プロなのに力量も測れないなんてがっかりだよこっちが」

「ほら、邪魔しないで…後でゆっくり遊んでやるから」

マイク「……クソが…」

ググッ…



マイク『…ほんっとにココァ白けた学校だよなぁ…』

マイク『何の面白みもない』

相澤『学校に茶番なんていらないだろ』

マイク『馬鹿、学んで理解するだけじゃあ通う意味なんてねえんだよ』

マイク『学んで楽しいって気持ちが無きゃ自分の得になんねえ』

マイク『俺はいつかここの教師になって皆が笑って楽しいって思えるような…』

マイク『ここの学校に来て良かったなぁって思えるような高校生活をさせてやりたいんだ…!』



ガガッ…

マイク「おいおい…ウェィタァモォメント…」

「…?」

マイク「テメェは何とも思ってねえかもしれねえがなぁ…」

マイク「それか…めっちゃくちゃ恨みがあるのかもしれねえがなぁ…」

マイク「ここはなぁ…皆の憧れの場所なんだよ…!」

「…」

マイク「皆必死になって勉強して…あの人みたいな立派なヒーローになりたいってよぉ!」

マイク「死ぬ気で頑張ってんのにお前…」

マイク「誰が許せるかよこんなの!!」

「…ああ、そう」

「あまり自分には関係ない話だな」カチャカチャ…

マイク「……っ…」



相澤『…でも…』

相澤『この学校のシステムが合理的じゃないってのは確かだな』



マイク「お前には…」ググッ…




マイク『なら2人で変えようぜ!この学校!』

相澤『お前となんてヤダ』

マイク『ハァン!?』



マイク「お前には…」

マイク「何を言っても分からねえみてえだなああああ!!」ダダダッ…

「…」

マイク「アァユゥレディ!?」ダダダッ!

「………」

マイク「答えは聞かないけどなぁあああっ!!!」ダンッ…

「………」

「うるさいなぁ…」

>>139 葉隠はデクママに会いました 書いてない事に今気づいた
…いやまぁ展開的に分かるけどサァ

さぁ犯人は誰なのかな(ワクワク

じゃあ合宿編始めよう

?マイク先生?

…………

はい始めよう

マイク「おいコラカットすんなや」

緑谷(そして…合宿当日…)


物真「え?A組補習いるの!?つまり赤点取った人がいるってこと!?」

物真「おかしいなあ!?おかしいなあ!?」

物真「A組はB組よりずっと優秀な筈なのに!?」

物真「あれええええ!?」

拳藤「制裁」ズドッ
物真<アリガトウゴザイマス!

ドサッ

拳藤「ごめんな?デク」ガシッ

拳藤「というか何も無かったみたいで安心したわ」

緑谷「うん…あの時はありがとう」

拳藤「ま、一緒に頑張ろうね合宿」

緑谷(いつもの拳藤さんだ)

緑谷(……)

緑谷(飛んでた時の事怒ってるのかなぁ)

緑谷(後で謝っとこう!)

「物真怖」

「体育祭じゃなんかあったけどまぁよろしくねA組」

「ん」

峰田「よりどりみどりかよ…!」ダラダラ…

切島「おいダメだぞそろそろ」

緑谷「ほら!A組のバスこっちだよ!」<しおりの席順だよー






悟空「この後1回宿の前に1回止まんだけど…」

悟空「そっからしばらく…」
飯田「席は立つべからず!べからずなんだ皆!」ワイワイ…
尾白「ポッキーちょうだい」ワイワイ…
上鳴「音楽流そうぜ!夏っぽいの!チューブチューブ!」ワイワイ…
切島「THE DAYでも流すか?」ワイワイ…
上鳴「バッカ!夏といやキャロルの終わりだぜ!」ワイワイ…
切島「終わるのかよ💧」ワイワイ…
尾白「ねえポッキーをちょうだいよ」ワイワイ…
砂藤「しりとりのり」ワイワイ…
芦戸「りそな銀行!う!」ワイワイ…
葉隠「ウン十万円!」ワイワイ…
砂藤 芦戸「ダニィ!?」ワイワイ…

悟空「……」

悟空(まいっか…)

悟空(わいわいできんのも今だけだし…)



キィィ…

緑谷「休憩だ…」スタスタ…

峰田「おしっこ…おしっこ…」

上鳴「つか何ここパーキングじゃなくね?」

耳郎「ねえアレ?B組は?」

峰田「お、おしっこ…」

峰田「トトトトイレは…」

悟空「まぁ1日目何もせずってのもあれだしな」

緑谷「?」

「よーカカロット!」

悟空「お。おめえ達来たか」

麗日「…?」

「煌めく瞳でロックオン!」

八百万「…?」

「キュートにキャットにスティンガー!」

マンダレイ ピクシーボブ「ワイルド・ワイルドプッシーキャッツ!!」

ビシッ!

悟空「今回面倒みてくれるプロヒーロー」

悟空「プッシーキャッツだ!」<ま、全員じゃねえけどな

緑谷「連盟事務所を構える4名1チームのヒーロー集団!山岳救助等を得意とするベテランチームだよ!!キャリアは今年でもう12年にn
ピクシーボブ「心は18!!」ズドッ…

緑谷「ばぼっ!!」

麗日 八百万 葉隠(詳しっ)

ピクシーボブ「心は?」
緑谷「じゅじゅうはちでございます!」

悟空「30代後半ってそりゃおめえ立派なばっちゃんだぞ?」

ピクシーボブ「おい…テメェ今何つった…」ゴゴゴ…

悟空「怒っとシワ増えっぞ」

ピクシーボブ「~~!」ポカポカ…

悟空「あー悪かった悪かった…」<痛え痛え

緑谷(何この空気)

マンダレイ「ここら一帯は私らの所有地なんだけどね」

マンダレイ「あんたらの宿泊施設はあの山のふもとね」チョコン…

「遠っ!!!」

麗日「え…じゃあなんでこんな半端なとこに…」

障子「…いやいや」

上鳴「バス戻ろうか……な?早く…」

マンダレイ「今はAM9:30……そうねえ…」

マンダレイ「早ければ12時前後かしらん」

切島「ダメだ…おい!」

芦戸「戻ろう!」

切島「バスに戻れ!!早く!!」ダダッ…

マンダレイ「12時半までに辿り着けなかったキティはお昼抜きね」

悟空「へへへっ!」

悟空「悪いけどもう…」

ボコオオッ!

悟空「合宿始まってっからな?」

瀬呂「なんじゃこりゃあああ!!」

常闇(土系の個性か…!?)

轟(流される…!)

ゴオオッッ!

マンダレイ「私有地につき!個性の使用は自由だよ!」

マンダレイ「今から二時間!自分の足で施設までおいでませ!」

ドサッドサッ…

マンダレイ「この『魔獣の森』を抜けて!!」

緑谷「ず、随分高い所から落とされた…」

緑谷「魔獣の森?」

上鳴「なんだそのドラクエめいた名称は…」

上鳴「雄英こういうの多すぎだろ…」

切島「まぁ文句言ってもしゃあねえよ」

切島「行くっきゃねえ」

峰田「耐えた…オイラは耐えたぞ…」ダダダ…


ドスンッ!



魔獣「~!」

「ま、マジュウダァァァ!?」<ギャアアアッ!?

峰田「…」<ジョボボ…

口田「静まりなさい獣よ、下がるのです…!」

芦戸「口田!!」

ゴォォッ…

口田「!?」

緑谷(動物を従える口田君の個性が効かない…!?)

緑谷(……そうか!土くれ…!)

緑谷「っにゃろお!」ダンッ!

ダンッダンッ…

口田「!?」



ピクシーボブ<フンフフン♪

マンダレイ「っにしても無茶苦茶なスケジュールだねえ…」

悟空「本来2年の時にやっ事を前倒しで取る為の修行だからなあ…」

悟空「スケジュールがきっつきつなのは仕方ねえ」

悟空「状況によって限定されちまうが…個性を使える資格…」

悟空「ヒーロー活動可能にする…その仮免」

悟空「敵連合が動き出した今あいつらにも…」

悟空「自分らで守る方法が必要だ…」

緑谷 爆豪 轟 飯田「邪魔すんなぁああっ!!!」

バキィッ!!!

グシャッッ!!


ピクシーボブ「おおっ!1発で!」

悟空「んじゃよろしく頼むぞ、ボブ」

ピクシーボブ「了解!くぅっ…逆立ってきたぁぁああ!」

マンダレイ「ほら洸太、行くよ」

「…」

洸太「下らん」





PM5:20

スタスタ…

ピクシーボブ「やーっと皆戻ってきたニャン」

爆豪「…はぁ…はぁ…」ズキズキ…

轟「っ…」

飯田(…レシプロが…よく耐えた!)プスプス…

ピクシーボブ「これでA組は全員集合できたね!」

瀬呂「何が…二時間…ちょっとですかっ」

切島「腹減った…死ぬ」

マンダレイ「ごめんごめん…私達ならって意味よアレ」

常闇「実力差自慢の為か…」

<やらしー

ピクシーボブ「ねこねこねこ…でも正直もっとかかるかと思ってた」<B組まだだし

ピクシーボブ「私の土魔獣が思ったよりも簡単に攻略されちゃった」

ピクシーボブ「いいよ…特にそこの3人…」

ピクシーボブ「と1時間前に帰ってきた緑谷君」

「はあああ!?」

緑谷「み、皆お疲れ…」

ピクシーボブ「躊躇の無さは経験値による物かしらん?」

ピクシーボブ「3年後が楽しみーー!ツバつけとこーー!」ブッブッ

<うわっ

悟空「…なんでツバつけてんだ?」

マンダレイ「彼女焦ってるの…適齢期的なアレで」

悟空「結婚てそんな難しい事かぁ?オラなんか18でやってたぞ」

マンダレイ(それは羨ま)

緑谷「適齢期といえば…」
ピクシーボブ<と言えばて!!!

緑谷「ずっと気になってたんですけど…」

緑谷「その子はどなたかのお子さんですか?」

洸太「…」

マンダレイ「ああ違う、この子は私の甥だよ」

マンダレイ「洸太!ホラ挨拶しな!一週間一緒に過ごすんだから…」

洸太「…」スタスタ…

緑谷「え…」

洸太「…」

緑谷「あえと…雄英高校ヒーロー科の緑谷…」

緑谷「よろしくね」

洸太「ふんっ」ドゴッ!!

緑谷「おおおおおおぉぉぉぉぉ…」

ドサッ

飯田「だ、大丈夫か緑谷君!」

緑谷「ら、らひひょう…」ガクッ

飯田「おのれ甥!何故緑谷君の陰嚢を!!」

洸太「ヒーローになりたいなんて連中とつるむ気はねえよ」

飯田「つるむ!!いくつだ君!?」

爆豪「マセガキ」

轟「お前に似てねえか?」

爆豪「あ?似てねえよつーかテメェ喋んてんじゃねえぞ舐めプ野郎!!!」ゴゴゴ…

轟「悪い」

悟空「ホラ皆!バスはこっちまで移動させてっから荷物持て!」

悟空「荷物部屋まで移動したら夕飯だ!腹一杯食え!!」ダラダラ…

マンダレイ「あんたがよだれ垂れてどうする」

悟空「んで終わったら風呂入って寝る!明日からが本番だ!」

悟空「さあ皆行け!てか飯!!」



「イタダキマス!!!」パンッ

瀬呂「へえ…て事は女子部屋は普通の広さなんだな」ワイワイ…

芦戸「男子の大部屋見たい!」ワイワイ…

芦戸「ねえねえ見に行ってもいい!?後で!」ワイワイ…

瀬呂「おー来い来い」ワイワイ…

峰田「肉も魚も野菜も…!贅沢だぜえ!」ガツガツ…

切島「美味しい!米美味しい!!」ガツガツ…

上鳴「五臓六腑に染み渡る!ランチラッシュに匹敵する粒立ち!」

上鳴「いつまでも噛んでいたい!!」

悟空「」ガツガツガツガツ…

マンダレイ「…」

ピクシーボブ「…」

悟空「おかわり!」
マンダレイ ピクシーボブ(食料底つく)

上鳴「土鍋…?」

切島「土鍋ですか!?」

ピクシーボブ「うん。つーか腹減りすぎて妙なテンションなってんね」

悟空「」ガツガツ…

悟空「おかわり!」

ピクシーボブ「うう…う、ウチらの飯分はぁ…?」

マンダレイ「米粒1個」

ピクシーボブ「いやああああ!!!?」

マンダレイ「まー色々世話焼くのは今日だけだし食えるだけ食っときな」

マンダレイ「あ、洸太、その野菜運んどいて」

洸太「フン…」

緑谷「…」




カポン…

峰田「まぁまぁ…」

峰田「飯とかはねえ…ぶっちゃけどうでもいいんスよ」

峰田「求められてんのってそこじゃないんスよ」

峰田「その辺分かってるんスよオイラぁ…」

峰田「求められてんのはこの壁の向こうなんスよ…」

カポン…

「……」

緑谷「……1人で何言ってるの峰田君?」

<気持ちいいー

<温泉あるなんて最高だわ

峰田「ホラ…いるんスよ…」

峰田「今日日男女時間ズラさないなんて…」

峰田「事故…そうもうこれは事故なんスよ…」

轟(ヤオヨロッパイ…)

飯田「峰田君やめたまえ!!」

飯田「君のしている事は己も女性陣も貶める恥ずべき行為だ!」

峰田「やかましいんスよ」カポン…

峰田「壁とは超える為にある!!」ブチブチッ!

峰田「『Plus Ultra』!!!」ポッポッポッ…

緑谷「速っ!!」

飯田「校訓を涜すんじゃない!!」

轟(くそっカメラ持ってきてヤオヨロッパイ撮らせりゃよかった)

峰田(この時の為…!)

峰田(この時の為においらは…!)ガシッ
洸太「ヒーロー以前にヒトのあれこれから学び直せ」ドガッ

峰田「ダニィッ!?」ヒュゥゥ…

緑谷「洸太君…!?」

洸太「所詮…クズはクズなのだ…」

峰田「このっ…クソガキィィイッ!!」ヒュゥゥ…

蛙吹「やっぱり峰田ちゃんサイテーね」

芦戸「ありがとー洸太君!」

洸太「?」クルッ

麗日「……」

八百万「…」

洸太「ヘェアッ!?」

洸太(い、いいなぁ…カワイイ!)

ズルッ

洸太「ヘェアッ!?」

耳郎「あ、だ、男子んとこに!!」

ヒュゥゥ…

ガシッ

洸太「あ…あ」

緑谷「あっぶなあぶな…」

洸太「」グダッ

緑谷「き、気絶しちゃった…大丈夫かな」






マンダレイ「落下の恐怖で失神しちゃっただけだね」

マンダレイ「大丈夫、ありがとう」

マンダレイ「イレイザーに『1人性欲の権化がいる』って聞いてたから見張ってもらってたんだけど…」

緑谷(…相澤先生一か月くらいで入院したっきりなのに生徒の事よく見てるなぁ)

マンダレイ「最近の女の子って発育いいからね」<いいなぁ


耳郎「っくしゅん」

芦戸「どした?耳郎」

耳郎「え、いや風邪じゃないけど今なんか…」


緑谷「ともかく何もなさそうでよかった…」

マンダレイ「よっぽど慌ててくれたんだね」

緑谷「…」


洸太『ヒーローになりたいなんて連中とつるむ気はねえよ』


緑谷「…洸太君はヒーローに否定的なんですね」

マンダレイ「ん?」

緑谷「僕の周りにはヒーローになりたいって人ばかりで…」<いや、僕もですけど

緑谷「この歳の子がそんな風なの珍しいな……って思って」

マンダレイ「…そうだね」

マンダレイ「当然世間じゃヒーローを良く思わない人も沢山いるけど」

マンダレイ「普通に育ってればこの子もヒーローに憧れてたんじゃないかな」

緑谷「普通…?」

ガチャ…

ピクシーボブ「マンダレイのいとこ…洸太の両親ね」

ピクシーボブ「ヒーローだったけど殉職しちゃったんだよ」

緑谷「え…」

ピクシーボブ「2年前敵から市民を守ってね…」

ピクシーボブ「ヒーローとしてはこれ以上ない程に立派な最期だったし」

ピクシーボブ「名誉ある死だった」

マンダレイ「でももの心ついたばかりの子供にはそんな事わからない」

マンダレイ「親が世界の全てだもんね」

マンダレイ「『ぼくを置いて行ってしまった』のに世間はそれを良い事・素晴らしい事と褒め称え続けたのさ」

マンダレイ「私達の事も良く思ってないみたい…」

マンダレイ「だけど他に身寄りがないから従ってる……って感じ」

マンダレイ「洸太にとってヒーローは理解できない気持ち悪い人種なんだよ」

緑谷「…」


死柄木『救えなかった人間などいなかったかのように…』

死柄木『ヘラヘラ笑ってるからだよなあ!!』


緑谷(……とても無責任で他人事みたいな言い方になるけど…)

緑谷(色々な考えの人がいる)

緑谷(立て続けに聞く価値観の相違に僕は何も言えなかった…)



マンダレイ<というか君の…服着てきな?




~翌日・合宿2日目~

「~」ボーッ

悟空「皆眠そうだなぁっ…ちゃんと寝たんか?」

瀬呂「いやはや…初日からあんな事やられちゃ早起きもクソも…」<5:30は辛い…

悟空「あんなんでくたばってたらこれから一週間耐えられねえぞ?」

悟空「今日から本格的に修行始めっからな」

悟空「目標はこれから戦う可能性も高え敵連合への対策って事でヒーローの資格の仮免の取得…」

悟空「その為の準備だ」

悟空「って事で爆豪試しにこれ投げてみてくれ」ブンッ

ガシッ

爆豪「…こりゃ体力テストの時の…」

悟空「入学したばっか…確か700ちょいだったな」

悟空(…あっれこのパネルどう操作すんだっけ)

切島「おお!成長具合か!」

上鳴「この3ヶ月色々濃かったからな!1kmとか行くんじゃね!?」

芦戸「いったれー!バクゴー!」

悟空(えいやちょっとタンマ…!)ピッピッ…

爆豪「んじゃよっこら…」

爆豪「くたばれ!!!」ボオオンッッッ!!!
緑谷(…くたばれ…)

悟空(あ、なんとかなった)

悟空「……700ちょいだな」<709.6

「あれ!!?」

葉隠「思ったより…」

悟空「…確かにおめえら4月から色んな経験通して成長してっけど」

悟空「あくまでそれは精神的…後は技術的にの話だ」

悟空「後は多少体力的な成長ぐらいだけで『個性』自体は然程変わってねえ」

悟空「だから今日からおめえらの個性を伸ばす」

緑谷(個性を…伸ばす…)

悟空「死ぬ程きついかもしれねえが…死なねえ様に気をつけろよ?」







B組「個性を伸ばす…?」

プラドキング「A組はもうやってるぞ、早く行くぞ」

プラドキング「前期はA組が色々目立ってたが後期は我々の番だ」

プラドキング「いいか?A組ではなく我々だ!」

鉄哲(先生…!不甲斐ない教え子でごめん…!)

「突然個性を伸ばすって言っても…」

「20名20通りの個性があるし…何をどう伸ばすのか分からないんスけど」

「具体性が欲しいな」

プラドキング「筋繊維は酷使する事により壊れ…強く太くなる」スタスタ…

プラドキング「個性も同じだ!使い続ければ強くなり」

プラドキング「でなければ衰える!」

プラドキング「すなわち!やるべき事は一つ!」





プラドキング「限界突破!!!」ザッ!

<ウワァァァァァ!

<ギャァァァァ!

「な、なんだこの地獄絵図…!」

「もはやかわいがりですな」

プラドキング「許容上限のある発動型は上限の底上げ」

プラドキング「異形系・その他複合型は個性に由来する器官・部位の更なる鍛錬」

プラドキング「通常であれば肉体の成長に合わせて行うが…」<ウヘエエエ!

悟空「まぁ状況が状況だ、早くやるに越した事はねえ」

拳藤「でも私達も入ると40人だよ?」

拳藤「そんな人数の個性たった6名で管理できるの?」

悟空「だからあの4人」

「そうなのあちきら四位一体!!」

マンダレイ「煌めく眼でロックオン!!」

ラグドール「猫の手手助けやってくる!!」

虎「どこからともなくやってくる…」

ピクシーボブ「キュートにキャットにスティンガー!!」

プッシーキャッツ「ワイルド・ワイルドプッシーキャッツ!!!」ビシッ(フルver)

ラグドール「あちきの個性『サーチ』!この目で見た人の情報100人までまるわかり!」

ラグドール「居場所も弱点も!」

ピクシーボブ「私の『土流』で各々の鍛錬に見合う場を形成!」

マンダレイ「そして私の『テレパス』で1度に複数の人間へアドバイス」

虎「そこを我が殴る蹴るの暴行よ…」

(色々ダメだろ)

虎「単純な増強型の者我の元に来い!」

虎「我ーズブートキャンプはもう始まってるぞ」

緑谷「ひーー」ブンブン…

(古っ)

虎「さぁ今だ打ってこい」

緑谷「はっ」ピタッ
緑谷「200パーセントジャン拳グゥゥゥッッッ!!!」ゴオオッッ!

虎「よぉぉぉしまだまだキレキレじゃないか!!」

虎「筋繊維が千切れてない証拠だよ!!」

緑谷「イエッサ!!」

虎「声が小さい」

緑谷「イエッサァッ!!!」

(ノリが怖え!)

虎「プルスウルトラだろお!?しろよ!ウルトラ!」

(この人だけ性別もジャンルも違うんだよなぁ)

悟空「終業式終わったからって1学期の授業全てが終わったわけじゃなえ」

悟空「こうして林間合宿開くとこもありゃ…2、3年、特にヒーロー科は学校で補習する奴が大半だ」

悟空「恐らく7割ぐれえの生徒はこの週まで授業があんだろ」

悟空「先生の手も空かねえ、1年の為だけに総動員ってのは無理がある」

悟空「これが一番『合理的』な方法だ」

緑谷(正直悟空さん1人で事足りるよなんて言えない💦)

緑谷「はぁ…はぁ…」

緑谷(…悟空さんから力の鍛え方を学んだ…!)

緑谷(グラントリノから身体に見合う力の使い方を学んだ…!)

緑谷(貰ってここまできた!)

緑谷(ここからは正真正銘僕の頑張り次第!!)

緑谷(…髪の毛…)


緑谷「うおおおおおっ!」

虎「よおおし!伸ばせっ!千切れっ!ヘボ個性を!!!」

緑谷「イエッサーーーー!!」

洸太「…」

<ん?かめはめ波(ビーム砲)は発動型じゃないかって?

<細けえこたあいいんだよ



ピクシーボブ「さぁ、昨日言ったね『世話焼くのは今日だけ』って!」

ラグドール「己で食う飯ぐらい己で作れ!カレー!」

「イエッサ…」

悟空「オラ料理できねえ…もうダメ」グゥゥゥ…

マンダレイ「あんた失敗するとここ一帯チリなるからダメさね」

ラグドール「アッハッハ!全員全身ブッチブチ!」

ラグドール「だからって雑なねこまんま作っちゃダメね!」

飯田「確かに…災害時など避難先で消耗した人々の腹と心を満たすのも救助の一環…」

飯田「流石雄英無駄が無い!」

飯田「世界一旨いカレーを作ろう皆!!」

<ォォォオオ…オオ…

緑谷(それ僕の台ぐふ…)

ピクシーボブ「素直な子好み…!」
マンダレイ「やめい」



グツグツ…

瀬呂「爆豪爆発で火つけられね?」

爆豪「つけれるわクソが!!」ボォッ!!

瀬呂「ええ…💧」

芦戸「轟ー!こっちも火ーちょーだい!」

八百万「皆さん!人の手を煩わせてばかりでは火の起こし方も学べませんよ」カチッ

耳郎(お嬢様ってなんだろ)

轟「いや、いいよ」

ボォッ

麗日「わー!ありがとー!」ピョンピョン

轟(ここでカッコいいところを見せれば八百万も惚れる筈…)<燃えろー

チラッ

緑谷「あ、八百万さん切った材料持ってきてくれる?」

八百万「はははっはい!!」ピューン!

轟「……」<燃やし尽くせー!

轟(萌やし尽くしたい)<尽くしたらあかんよ



<イタダキマス!

ガツガツ…

切島「店とかで出たら微妙かもしれねーけど」

切島「この状況も相まって美味ええええっ!!」ガツガツ…

瀬呂「言うな言うなヤボだな!」ガツガツ…

上鳴「ヤオモモがっつくねー!」

八百万「ええ」パクパク…

八百万「私の個性は脂質を様々な原子に変換して創造するので」

八百万「沢山蓄える程沢山出せるのです」

上鳴「うんこみてえ」
耳郎「バカヤローー!」バチィッッ!

上鳴「ばべし!?」

八百万「ええ…そうですわ…私なんて皆さんに比べたら道端にある汚い糞みたいなもの…」ズーン…

轟(チャンス!ここで見せ場を作れば…)

轟「八百万、そんな落ち込むな。うんこだろうがしょんべんだろうが俺はお前の全てを受け止める」

八百万「」

麗日 芦戸 葉隠 耳郎 蛙吹「バカヤローーー!」バチバチィッッ!!
轟「何故!?」

峰田(今のは引くわぁ…)

口田(お食事中の方誠に申し訳ございません…!)

悟空「おかわりくれ!」

ピクシーボブ「お前は一回我慢を知れ」




スタスタ…

洸太「何が個性だ…本当…下らん…!」

緑谷「…?」




洸太「…」グゥゥゥ…

スタスタ…

緑谷「お腹…空いたよね?」

洸太「」ビクッ

緑谷「これ食べなよ」<カレー

洸太「テメェ何故ここが…」

緑谷「あ、いやごめ…足跡を追っていって…」

緑谷「ご飯食べないのかなと…」

洸太「いいよ、いらねえよ」

洸太「言ったろ…つるむ気などねえ」

洸太「俺のひみつきちから出てけ」

緑谷「ひみつきちか…!」

緑谷『うおおおおおっ!』

虎『よおおし!伸ばせっ!千切れっ!ヘボ個性を!!!』

緑谷『イエッサーーーー!!』


洸太「個性を伸ばすとか張り切っちゃってさ…気味悪い」

洸太「そんなにひらけかしたいかよ力を」

緑谷「…」

緑谷「君の両親さ」

緑谷「ひょっとして水の個性の『ウォーターホース』?」

洸太「…!」

洸太「マンダレイか!?」

緑谷「え、いやその…あーごめん…」

緑谷「うん…何か流れで聞いちゃって…」

緑谷「情報的にそうかなって…」

緑谷「残念な事件だった…覚えてる」

洸太「……うるせえよ…」

洸太「頭イかれてるよみーんな」

洸太「馬鹿みたいにヒーローとか敵とか言っちゃって殺しあって…」

洸太「個性とか言っちゃって……ひらけかしてるからそうなるんだ」

洸太「バーーーカ」

緑谷「…」

洸太「なんだよ!もう用ないんだったら出てけよ!!」

緑谷「いや…あの」

緑谷「えー…」

緑谷「…友達…僕の友達さ!」

緑谷「親から個性が引き継がれなくてね…」

洸太「………は?」

緑谷「先天的なもので稀にあるらしいんだけど…」

緑谷「でもそいつはヒーローに憧れちゃって」

緑谷「でも今って個性がないとヒーローにはなれなくて」

緑谷「そいつさ、しばらくは受け入れられずに練習してたんだ」

緑谷「物を引き寄せようとしたり…」

緑谷「火ぃ吹こうとしたり」

緑谷「個性に対して色々な考えがあって一概には言えないけど…」

洸太「…」

緑谷「そこまで否定しちゃうと君が辛くなるだけだよ」

洸太「…」

緑谷「えと…だから…」
洸太「うるせえ!ズケズケと!!」

洸太「出てけよ!!」

緑谷「………ごめん…とりとめのないことしか言えなくて」

緑谷「カレー…置いとくよ」コト…

洸太「…………」

洸太「うるさい…どいつも…こいつも…!」

「疼く…疼くぜ…」

「早く行こうぜ…!」

「まだ尚早」

「それに…派手なことはしなくていいって言ってなかった?」

「ああ」

「急にボス面始めやがってな」

「今回はあくまで狼煙だ」





荼毘「虚に塗れた英雄達が地に堕ちる…」ザッ…

荼毘「その輝かしい未来の為のな…」








トガ「そんな事はどうでもいいけど」

荼毘「」

トガ「これ嫌」

トガ「可愛くないです」

マスク「裏のデザイナー・開発者が設計したんでしょ」<お、表記ついた

マスク「見た目はともかく理に適ってるはずだよ」

トガ「そんな事聞いてないです」

トガ「可愛くないって話です」

マスキュラー「どうでもいいけど早くやらせろ」

マスキュラー「ワクワクが止まんねえよ」バキバキ…

荼毘「黙ってろイカレ野郎共」

荼毘「まだだ…決行は…」

荼毘「10人全員揃ってからだ」

スタスタ…

マグネ「おまたー」スタスタ…

ムーンフィッシュ「仕事…仕事…」スタスタ…

スピナー「……」スタスタ…

荼毘「威勢だけのチンピラをいくら集めたところでリスクが増えるだけだ」

荼毘「やるなら経験豊富な少数精鋭…」

荼毘「まずは思い知らせろ…」

荼毘「テメェらの平穏は俺達の掌の上だということを…!!」


~三日目~

プラドキング「…ええ…はい。まぁ順調ではありますかな!はは!はは…」

校長「うん、それは何よりだ」

校長「僕達も手伝いたいのは山々なんだけど何しろ生徒がいるのはそっちだけの話じゃないからね」

プラドキング「……それで…プレゼントマイクの件は…」

校長「……今日も体調を崩し休み…だってさ」

プラドキング「信じがたい状況ですな。あの男が風邪を拗らせた程度で休むなど…」

プラドキング「ましてや3日連続…」

校長「ああ…あまり考えたくはないケースだが…」

プラドキング「…」

校長「まぁ…今の君達がどうこうするって訳にもいかないから」

校長「そっちはそっちの事だけ集中しておいてくれよ」

校長「ではまた来朝も報告を宜しくね」

プラドキング「はい…」

プラドキング「……」ピッ…

プラドキング「今は…やるべき事をやるか…」




悟空「おーい補習組動き止まっちまってるぞ」

切島「お、オッス…!」

芦戸「すいません…ちょっと眠くて…!」

砂藤「昨日の補習が…!」


プラドキング『』ペラペラペラペラ…
切島 芦戸 上鳴 砂藤 瀬呂(追いつかねえし話分かり辛え!)


悟空「だから言ったろ10べえきついって」

悟空「上鳴と砂藤は容量の問題だな」

悟空「増やす為にはやっぱ反復して使い続けるのが妥当だろ」

悟空「瀬呂はそれに加えテープの強さと出す・巻くの速さの強化」

悟空「芦戸は溶解液を長時間使う時の皮膚の耐久度を上げねえと」

悟空「切島は硬化の硬度と筋力鍛えて個性を磨く」

悟空「その上おめえらは実技じゃ臨機応変に対応できなかった!」

悟空「それをちゃんと自覚して補習受けんだぞ!?」

悟空「他の皆も!赤点逃れたっつっても危ねえ奴はチラホラいたんだ!」

緑谷「……」ブンブンッ!

緑谷(他の皆は確か補習云々…だったけどオールマイトはどうだろ)

緑谷(まぁ敵側に狙われる可能性も考慮したらそらそうなるか…)

緑谷(でも担任とはいえ悟空さんが来るのも…)

緑谷(あの脳無をあっさりと倒した程の奴を見過ごす訳ないよなぁ…)

悟空「……」

悟空(……ここは…私有地…つったけど)

悟空(何やら大きい気が一つ二つじゃ済まねえ…)

悟空(……でもまだ襲ってすらいねえのにこっちから行くのもあれか…)

悟空(今は様子見か…)

ピクシーボブ「ねこねこねこ…」

ピクシーボブ「それより皆!今日の晩はねぇ…」

ピクシーボブ「クラス対抗肝試しを決行するよ!」

ピクシーボブ「しっかり訓練した後はしっかり楽しい事がある!」<ザ・アメとムチ!

拳藤「ああ!忘れてた…」

耳郎「怖いのマジヤダ…」ガタガタブルブル…

常闇「闇の狂宴…」

「イベントらしい事もやってくれるんだ」

物真「対抗ってとこが気に入った」

物真(フフフ…にっくきあの地味カスに復讐するチャンス…!)

物真(で、できれば拳藤と一緒に脅かして笑って帰るんだ!)

物真「フフフフフ!」

唯「ん?」

「物真怖っ!笑ってる!」

唯「んー」

ピクシーボブ「という訳で今は全力で励むのだ!!」

「イエッサァァ!!!」






トントントン…

麗日「うわっ!?爆豪君包丁使うのウマッ!?」

麗日「意外やわ~」

爆豪「意外って何だコラ包丁に上手い下手なんざねえだろ!!」トントントン

上鳴「出た、久々の才能マン」

切島「皆元気すぎ…」<上鳴スゲエ

轟「おい緑谷」

緑谷「ん?」

轟「昨日夕飯ん時どっか行ってたろ」

轟「どうしたんだ?」

緑谷「え、いや…ちょっと洸太君の事でね…」

轟「洸太?誰だ?」

緑谷「ええ!?あの子だよ!ホラえと…」キョロキョロ…

緑谷(……またいない…)

緑谷(ひみつきちかな……本当に嫌なんだな…)

緑谷「その子がさヒーロー…いや」

緑谷「個性ありきの超人社会そのものを嫌ってて」

緑谷「僕は何もその子の為になるような事言えなくてさ」

緑谷「……オールマイトなら何て返してたんだろうなぁ……」

緑谷「轟君なら何て言う?」

轟「…………」

轟「場合による」ドーン
緑谷「っ…いやそりゃ場合によるけどさぁ…」

轟「素性もわからねえ通りすがりに正論吐かれても煩わしいだろ」

轟「言葉単体だけで動くようならそれだけの重さだったってだけで…」

轟「大事なのは『何をした・何をしてる人間に』言われるか…だ」

轟「言葉には常に行動が伴う……と思う」

緑谷「…」

緑谷「そうだね、確かに通りすがりが何言ってんだって感じだ」

轟「お前がそいつをどうしてえのか知らねえけど」

轟「デリケートな話にあんまズケズケと首突っ込むのもアレだぞ」

轟「そういうの気にせずぶっ壊してくるからな…お前意外と…」

緑谷「なんか…すいません」

飯田「委員長!手が止まってるじゃないか!最高の肉じゃがを作るんだ!!」





ピクシーボブ「ってと!」

ピクシーボブ「腹もふくれた!皿も洗った!お次は…」

芦戸「肝を試す時間だぁぁっ!」

悟空「悪いけど補習組はこれから補習すっぞ?」

芦戸「嘘だろっっっ!!!!」

悟空「いや~悪い悪い。昼の修行が予想以上に捗らなくてよ…」

悟空「深夜は辛えだろうからこっち削るぞ」キラーンッ

芦戸「ひっ…」

上鳴「に、逃げるd

ガシッガシッ

悟空「じゃあ行ってくっぞ!」

フッ

緑谷(あんなの逃げられるわけないよ)

ピクシーボブ「はいという訳で脅かす側先攻B組ね!」

ピクシーボブ「A組は二人一組で3分置きに出発よ」

ピクシーボブ「ルートの真ん中に名前を書いたお札があるからそれを持って帰ること!」

常闇「闇の狂宴…」

麗日(また言っとる…)

緑谷(賑やかしメンバーが全員いないから空気が神妙になってる…)

ピクシーボブ「脅かす側は接触禁止で」

ピクシーボブ「個性を使った脅かしネタを披露してくるよ」

虎「創意工夫でより多くの者を失禁させたクラスが勝者だ!!」ビシッ

耳郎「やめて下さい汚い…」

峰田「失禁させた異性の汁飲んでもいいんスよね?」

飯田「成る程!競争させる事でアイデアを推敲させその結果個性に更なる幅が生まれるという訳か!流石雄英!!」

緑谷(どうあがいても補習の5人除いたら15人だから1人余っちゃうよなぁ…)

緑谷(1人はやだなぁ)

緑谷(1分後)

緑谷と組む奴

>>183(ボッチも可ッッッ)

かっちゃん

緑谷(いや1人よりやだなぁ)

爆豪「オイなんでテメェと一緒に歩かねえと行けねえのかよ!」

緑谷「だ、だって引いちゃったもんは仕方ないでしょ…」

爆豪「一回ビビる毎に1発いれる」ボォッ

緑谷「何ソレ!!」

※七組目



ピクシーボブ「じゃ5組目…ケロケロキティとウララカキティGo!」

麗日「怖いよ梅雨ちゃん…めっさ悲鳴あげとる…」<ギャァアアッッッ!!

蛙吹「響香ちゃんと透ちゃんね…手を繋ぐといいわ」

蛙吹「大丈夫よ、私平気なの」



骨抜「カッカッカ…」

骨抜「小大、お前の脅かし今んとこ全員ビクってなってっぞ」

拳藤「体張るねえ唯」

唯「ん」

骨抜「轟超ウケたなー」

唯『お』ズッ…

轟『おっ』ビクッ

骨抜「『お』て!!」

拳藤「…」

拳藤「てかさ…ちょっと…」

拳藤「さっきから微妙に焦げ臭くない?」

骨抜「あーー?そういえば…急に煙っぽいのが…」シュゥゥ…

骨抜「轟ビビって個性ぶっ放したんじゃ…」クラッ…

ドサッ…

拳藤「………ほ、骨抜っ!?」

拳藤「…っ!?」

拳藤「唯吸っちゃダメ!この煙…」ゴォッ

唯「ん?」

ガシッ

拳藤「有毒!!!」シュゥゥ…




ピクシーボブ「何この焦げ臭いの…」

マンダレイ「黒煙…?」




荼毘「さぁ…始まりだ…」

荼毘「くれぐれも…気は高めるな…」

荼毘「地に墜とせ」




荼毘「敵連合『開闢行動隊』」

蛙吹 麗日「ゆっくり…ゆっくり…」

「……」

トガ「……ぃぃ…」




マグネ「飼い猫ちゃんは邪魔ね」


峰田「な、何で…」

峰田「万全を期した筈じゃあ…」

ドサッ…

峰田「なんで!?」




悟空「…ここはこうしてな…」

マンダレイ【カカロット!カカロット!】

悟空「ん?どしたマンダレイ?テレパスしてきて…」

マンダレイ【ヴィ……敵が現れた!】

悟空「な、何だって!?」

プラドキング「何っ…」

切島「はあああ!?」

悟空(そ、そんな…奴らの気はさっきまで…)

悟空(…まさか…昨日までのはわざと…!!!)





ドクター「誰がいつ気の使い方を教えてないと言った…?」






峰田「なんで敵がいるんだよおおおっ!!!」

ピクシーボブ「うう…」

緑谷「ピクシーボブ!!」

マンダレイ「やばい…!」

緑谷「!!」

緑谷「洸太君……!」

プラドキング「どういう事だそれは!」

芦戸「なんでぇ!?なんで敵がいるのお!?」

物真「け、拳藤が…拳藤達が危なっ…」

ガシッ

悟空「落ち着け!とりあえず皆冷静になれ!」

悟空(気を探りゃ瞬間移動なりなんなりできっけど…)

悟空(何から手をつけりゃいい…!そもそも外の状況はどうなってる…!)

悟空「とりあえずおめえ達はそこいろ!」

悟空「外の様子を見てくるからプラドキング頼んだ!!」ダダッ…

プラドキング「なっ…おい!」

悟空(いってえどうなってる…場所についてはオラ達しか知らねえ筈だ…)

悟空(まさか…そんな…!)

キキーッ!

悟空「いっ!?」

荼毘「心配が先になったかカカロット」

ボォッ…

悟空(やべえ避けたら施設が…!)

悟空「プラ…」クルッ

ドオオンッ…

荼毘「…」

悟空「だりゃあっ!」ズドオッ!!

荼毘「っ…」

ズザザ…

悟空「なんだ…おめえらは…」

荼毘「……」スク…

荼毘「お前達に言う義理があるか?」

悟空(くそっ…まずは施設の安全を確保しねえと…)

悟空(皆…すぐ行くからな…!)

荼毘「邪魔はよしてくれよプロヒーロー」

荼毘「用があるのはお前らじゃないんだ」





スピナー「ご機嫌よろしゅう雄英高校!」

スピナー「我ら敵連合開闢行動隊!!」

虎「開闢行動隊…だと?」

緑谷「な、なんで敵連合が…!」

マグネ「この子の頭潰しちゃおうかしら…どうかしら?」

マグネ「ねえどう思う?」

虎「させぬわこのっ…」ゴォッ…

スピナー「待て待て、早まるなマグ姉」

スピナー「虎もだ。落ち着け」

虎「っ…」

スピナー「誰を生かし、誰の命を奪うかはステインの仰る主張に沿うか否か!」

飯田「ステイン…あてられた連中か…!」

スピナー「そしてアアそう!俺はそうお前、君だよメガネ君!」

スピナー「保須市にてステインの終焉を招いた人物」ガシッ

スピナー「申し遅れた。俺はスピナー」

スピナー「彼の夢を紡ぐ者だ」ジャッ

虎「……何でもいいがなあ…貴様ら…!」

虎「その倒れている女…ピクシーボブは最近婚期を気にし始めてなぁ…」

虎「女の幸せ掴もうって…いい歳して頑張ってんだよ」

虎「そんな女の顔キズモノにして…男がヘラヘラ語ってんじゃないよ!!!」

スピナー「ヒーローが人並みの幸せを夢見るか!!」

マンダレイ「虎!!指示は出した!他の生徒の安否はラグドールに任せよう!!」

マンダレイ「私らは2人でここを押さえる!!」

マンダレイ「皆行って!!良い!?決して戦闘はしない事!」

マンダレイ「委員長引率!!!」

緑谷「は、はいっ!」

爆豪「アア!?誰が逃げるだあ?売られた喧嘩は買い飛ばすに決まってんだろ!」ボォッ!

スピナー「…ぬ?もしやあの小僧は…」

マグネ「あ、資料に載ってる奴じゃん」

スピナー「尚更引く理由が無くなったな…」

スピナー「悪いが通らせてもらうぞ」

ズドォッ!

マンダレイ「え」

虎(指から…!?)

緑谷(あ、あれは!)

ズギュッ!!

マンダレイ「たっっ!!?」

ドオオンッ…

飯田「な、何だ今のは!」

尾白「か…貫通した…?」

緑谷(き、気功波だ…!なんでこいつら…!)

ドサッ

マンダレイ「っんん…」

虎「マンダレイ!」

マンダレイ「くそっ…左腕やられた…」

虎「血が…」

マグネ「余所見してていいのかしら~ん?」シャッ…

虎(しまった…!気を取ら…)

ドゴオォッ!!

ズザザ…

虎「ぐっ…貴様…!」

マグネ「あら~あまり効いてないみたい」

マンダレイ「虎っ!!」

緑谷(くっそ…!)

緑谷(戦闘許可が出されてない以上敵には手を出せない…!)

緑谷(でもこのままじゃ…)




悟空「波あああっ!!!」

ボオオッ…

荼毘「ぐあっ…」

シュゥゥ…

悟空「………」

ゴォッ!

悟空「だっ!!」ガッ!!!

荼毘「っと…」シュタッ…

悟空「おめえが気を消そうがオラには見えてるんだよ」

荼毘「流石…厄介だな…」

荼毘「情報通りの強さだ、孫悟空」

悟空(…でもなんでさっきから倒しても倒しても蘇ってくんだこいつは…!)

悟空(個性は1人一つじゃねえのかよ!)

荼毘「でもだからこそ…足止めはしないとな」ダンッ

悟空「知るかぁあっ!!!」ブンッ!

ゴオオッッ!!

シュゥゥ…

悟空「また死んだ…」

シュタッシュタッ…

悟空「……」

荼毘軍団「……」

荼毘「1人がダメなら100人はどうだ?」

悟空「10秒で片付ける…!」

悟空(…やむを得ねえ…)

悟空(このままずっと足止め食らうわけにはいかねえ…)

ダンッダンッ…

悟空(…皆なら…いや…正直勝率は低い…けど)

悟空(緑谷…!)

悟空「邪魔だあああっっ!!!!」

ゴオオオッッ!!!

荼毘「ぐあっ…」

荼毘「衝撃波…!」

悟空(処分云々は後でオラが受けりゃいい!!)


悟空【おめえら!聞こえるか!!オラからの指示だ!!】

緑谷「!?」

悟空【A組B組全員!!】

悟空【戦闘を許可する!!!】

マンダレイ「は、はあ!?何考えてんのカカロット!!」

虎「こやつら…敵連合の開闢行動隊という程…」

虎「恐らく他の奴らもラグドールや他の生徒の所に…!」

虎「何よりテレポートができるカカロットがわざわざこんな事をしているということは…」

緑谷「施設前にも…敵が…?」

虎「とはいえあそこにはプロが2人もいる。ここよりかは安全なのは確かだ」

虎「早く行け!ここは我らが食い止める!!」

スピナー「へへっ…そんな事はさせ…」シャッ…

ズドオオオッ!!!

スピナー「ぐおっ…」

緑谷「界王拳………」

スピナー「あ…」メキメキ……

緑谷「3倍っ!!!」

ヒュゥゥ…

ズドオオオ!!

マグネ「スピナー!?」

シャッ

マグネ「はっ!?」

緑谷「んっっがあっっ!!!」バキィッッ!!!

ズザザッ!

マグネ「ぐほっ!」

緑谷「…」

シュタッ…

緑谷「マンダレイ!」

マンダレイ「え…」

緑谷「僕…知ってます!!」

爆豪「はあ?」

緑谷「飯田君!皆連れて先行って!」ダダッ…

飯田「何をしているんだ緑谷…

緑谷「委員長命令だ!!!」

飯田「……」

飯田「後で追いかけるからな!」

飯田「皆行こう!」

尾白「ああ…」

マンダレイ「…緑谷…」

スピナー「あ、あ…の…ガキ…」

スピナー「なっ…」

虎「これで形勢逆転だな」バキバキッ…

マグネ「おへ…」

拳藤「ゴホッ…」

唯「んー?」

拳藤「っしろあたしは大丈夫だ…」

拳藤(くそ…毒ガスが充満してる…)

拳藤(戦闘許可もらったのは幸いだけど…)

拳藤(そんな事言われたって施設までは…)

鉄哲「おい拳藤!皆!!」

拳藤「!?」

拳藤「鉄哲!茨!」

拳藤「何それ…」

鉄哲「ガスマスク、八百万に作ってもらった!お前らの分っ!」ブンッ!

バシッ!

拳藤「あんがとさん!」スポッ

骨抜「」スポッ

唯「お」スポッ

拳藤「じゃあ早く施設に戻ろう!」

鉄哲「いや…俺は行く。こいつ連れてお前らは先行ってろ!」

拳藤「なっ…何馬鹿な事言ってんだよ!」

拳藤「あの戦闘許可はあくまで敵に遭遇した緊急時のみ」

拳藤「施設に戻る為の命令なんだよ!?」

鉄哲「…お前、いつも物真を窘めるよな」

鉄哲「でも心のどこかで感じてなかったか?」

鉄哲「A組との差……!」

拳藤「…!」

鉄哲「俺は感じてたよ…」

鉄哲「同じ試験で雄英入って同じカリキュラム」

鉄哲「何が違う?明白だ!」

鉄哲「奴らにあって俺たちになかったもの…」

鉄哲「ピンチだ!!」

鉄哲「奴らはそいつをチャンスに変えていったんだ!当然だ!!」

拳藤「でもっ…!」

鉄哲「人に仇なす連中にヒーローがどうして背を向けられる!?」

鉄哲「止めるな拳藤!!1年B組ヒーロー科!!」

鉄哲「ここで立たねばいつ立てる!?」グッ!!

鉄哲「このガス振りまいた馬鹿見つけ出して」

鉄哲「俺が必ずぶっ叩く!!!」バキバキッ

拳藤「…」

拳藤「分かった。いいよ…好きにして」

拳藤「…でも私も連れてけ!」

鉄哲「!?」

拳藤「単独行動がどれだけ危険な事か分かってその台詞言ってんだよな?」

拳藤「なら…サポートもいるんじゃない?」

鉄哲「…拳藤…」

洸太「……」ドオオンッ…

洸太「…」

マンダレイ【洸汰…!洸汰聞いてた?】

マンダレイ【すぐ施設戻って!】

マンダレイ【私知らないの!】

マンダレイ【あなたがいつもどこに行ってるか…】

マンダレイ【ごめん洸汰!!救けに行けない!】

洸太「…」

マンダレイ【すぐ戻って!!】

洸太「早く…戻らないと…」

ダダッ…

ザッ…

洸太「ひっ…!」

ドサッ

マスキュラー「…」

マスキュラー「見晴らしのいいとこを探して来てみれば…」

マスキュラー「どうも資料になかった顔だ」

洸太「誰だよっ…お前…」

マスキュラー「別にガキにゃ用はねえよ」

マスキュラー「ただこれ目撃者残すと面倒な事になるよなぁ…」

マスキュラー「あーあっつなんでこんなの着なきゃならんのだ」ペロ…

洸太(ふ、フード…)

洸太「!!?」





<『ウォーターホース』…素晴らしいヒーローたちでした

<しかし2人の輝かしい人生は

<1人の心ない犯罪者によって絶たれてしまいました




洸太「お、お前…!」




<犯人は現在も逃走を続けており

<警察とヒーローが行方を追っております

<個性は単純な増強型で非常に危険です

<この顔を見かけたら110番及びヒーローに通報を…

<尚、現在左眼に…






マスキュラー「……」ギロッ

『ウォーターホースに受けた傷が残っていると思われ…』

洸太「パパ……ママッ……!!」

マスキュラー「パパ…ママ?」

マスキュラー「何のことだかさっぱりだが…」

マスキュラー「まあとりあえず死ねえっ!!!」

ブオッ

洸太「うわあああああっ!!!」

シャッ…

マスキュラー「ん?」




マスキュラー「のあっっ!?」

ズドォッ!!

緑谷「……っ…」

メキメキ…

緑谷「退けえええええっ!!!」ゴオオッッ…

ヒュゥゥ…

ズドオオオッッッ!!

洸太「え…?」

シュタッ…

緑谷「……」

緑谷「大丈夫かい?洸太君」

洸太「お前…」

緑谷「…っ!」クルッ

マスキュラー「ってえ…」

緑谷「……お前、血狂いマスキュラーだな…」

マスキュラー「お?俺を知ってるのか。俺も有名人になったもんだなぁ…」

マスキュラー「ったくおめでてえよなぁ、どこにでも表れて正義面しやがる」

マスキュラー「あ、確かお前緑谷ってやつだったろ」

マスキュラー「丁度いいや。お前は率先して殺しとけってお達しだ」

マスキュラー「じっくりいたぶってやっから血を見せろ」パサッ

ドサッ…

緑谷「……」

緑谷「死ぬのは…」

緑谷「……お前だよ…!」

緑谷「くっ……!」ブチブチッ…

マスキュラー「あ?」

緑谷「はあああああああっ!!!」ゴオオッッ…

マスキュラー「なっ…」


ビキビキ…

緑谷「かっ!!」

ボボォッ!

洸太「……?」

緑谷「…2…3…4…」ボボボボ…

マスキュラー「…何の数だ?」

緑谷「……くっ……5…」

緑谷「6……っ!」

緑谷「7倍界王拳だああああっっっ!!!!」ボオオッ!!

マスキュラー「ぬあっ!?」ゴォッ…

マスキュラー「面白え!!」ゴオオッッ!!

マスキュラー「かかってこいよ…緑
緑谷「……」ボボボボ…

マスキュラー「……え
バギィィッ!!!

ヒュゥゥ…

マスキュラー「ぐほおおっ!?」シャッ

緑谷「だりゃあっ!」ドゴオォッ!!!

マスキュラー「がはっ!?」ゴッ!!

ヒュゥゥ…

緑谷「だっ!」

ダンッ!

マスキュラー「……っガキがっ!!」クルッ

マスキュラー「あれ…下にいない…俺の方に飛んでった筈だろ!」ヒュゥゥ…

緑谷「後ろだ」

マスキュラー「なっ!?」クルッ

緑谷「っらあっっっ!!」ドガァァッ!!!

マスキュラー「ぐあ゛あ゛あああっ!?」

ポキポキ…

ヒュゥゥ…


ズドォッ………

緑谷「っと」シュタッ…

マスキュラー「…な、なんでえ…」

マスキュラー「お、俺は…前よりずっと強くなった…筈じゃあ…」

緑谷「……だからどうした」

マスキュラー「ぐっ!!」ダダンッ!

緑谷「言っておくが逃す気も生かす気もない」

緑谷「……お前は…僕が殺す…!」ギュッ…

マスキュラー「て、テメェは殺人鬼かなんかか!なんで俺をそんな…」

緑谷「…!」ギロッ

マスキュラー「ひっ…!」

緑谷「……じっくりいたぶられて…血を流せ!!」

緑谷「ウォーターホースの…洸太君の恨みだっ!!!」

轟「…戦闘許可ってどういう事だよそりゃ…」

轟「てか大丈夫か?」

円場「…ぐ…」

轟「とにかくゴールに向かわず施設に行くか…」

轟「ここは中間地点にいたラグドールに任せよう」

轟(戦闘許可が出たとはいえ相手の力は未知数)

轟(下手に出しゃばらねえ方が…)

轟「…!」

ムーンフィッシュ「きれいだきれいだよ」

ムーンフィッシュ「ダメだ仕事だ」

ムーンフィッシュ「見とれてたああいけない」

轟(……た、確か先の組って…)

ムーンフィッシュ「きれいな肉面」

ムーンフィッシュ「ああもう誘惑するなよ………」ポトッ

ムーンフィッシュ「仕事しなきゃ」クルッ

轟(……常闇と…障子…!!)




ギュッギュッ

スピナー「はっ離せー!」

マグネ「なんでこんな束縛プレイをしなきゃならないのぉ」

虎「一旦黙れ」

マンダレイ「駄目だ…やっぱり来ないよ返信!」

マンダレイ「ラグドールいっつもすぐ返してくれるのに…!」

虎「…」

マグネ(……にしてもさっきのは…)

スピナー(さっきの気の上がりよう…マスキュラーが暴れ始めたと見た…)

スピナー(だが…それより高い気とマスキュラーが衝突している!?)

マグネ(ただでさえパワーが半端ないあいつが気の開放を身につけて化物になったってのに…)

スピナー マグネ(…まさかあのガキにあんな力が…!)




緑谷「だだだだだっ!!」ドガガガッッッ!!!

マスキュラー「ぬがっ!?ぼべっ!!ガバァッッ!!!」

緑谷「はあっ!!」

ズドオオオッッッ!!

マスキュラー「うああっ!」

緑谷「………」

ゴリュッ

マスキュラー「ごっ゛!!!」ドバッ…

緑谷「…」ダンッ

シュタッ…

マスキュラー「…うう…おばっ」ドババ…

緑谷「まだだ…」スタスタ…

洸太「もうやめてくれよお!!」ダダッ…

緑谷「…」ボボボボ…

洸太「さっきから殺す殺すって!」

洸太「なんでそうやって殺しあってんだよぉ!」

洸太「そんなに血を出し合って楽しいのかよお!!」

洸太「もうやめて…くれよ…」

緑谷「洸太君…」

ガシッ!!

マスキュラー「一瞬でも動いてみろ!」

マスキュラー「そしたらこいつの体ポロポロなっからな!!」ギュゥゥ…

洸太「うぅっ!?」

緑谷「洸太君っ!?」

マスキュラー「は、はは…」

マスキュラー「ようやく思い出せたぜ…ウォーターホース…」

マスキュラー「俺の左眼潰してくれた奴らだよな?」

マスキュラー「言っとくが俺はお前にもお前の親にも恨みなんかないんだぜ?」

マスキュラー「左眼の事もこれっぽっちも怒ってない」ギュゥゥ…

洸太「ぐうぅ…」

マスキュラー「俺はやりてえ事やってあいつらはそれを止めたがった」

マスキュラー「お互いやりてえ事やった結果さ」

マスキュラー「悪いのは出来もしねえ事をやりたがった…」

マスキュラー「てめえのパパとママさ!!」ギュゥゥッ!

洸太「がああああっ!!」





ドサッ

マスキュラー「………は………?」

ボボ……

緑谷「……レッグブレード……とでも名付けるかな」ボボボ…

マスキュラー「ぐああああっ!!?う、腕!ウデ!うでえええ!!」

緑谷「出来もしない事もやろうした…?」

緑谷「……ふざけるな…!」ググッ

緑谷「お前は洸太君の実現出来た…やりたかった事を否定させたんだ!!!」

洸太「…」

緑谷「どう考えたって…」

緑谷「悪いのはお前だろおおおっっ!!!」

ボボォッ!

マスキュラー「う、うああ…」ガタガタ…

緑谷「お前は洸太君の幸せも、夢も壊した…!」

緑谷「だから今度は僕がお前の全てを壊すっ!!」

マスキュラー「く、ぐうっ!!」ダンッ!

ゴオオッッ!

緑谷「に、逃げる気か!舞空術も使うのかよ…」

緑谷「かぁぁ…!めぇぇ…!」

緑谷「はぁぁ!めぇぇ!!」

ギュルル…

マスキュラー「いい!?」

緑谷「波ああああっ!!!」

ボオオッ!

マスキュラー「や、やめ…」

ゴォッ…

マスキュラー「あ、あ?」

「マスキュラー…」

ボボォッ!

「君はもう用済みだ…」

マスキュラー「なっ…おまっ…ま、待てっ

ドオオオンッ!!

緑谷「え!?」ゴオオッッ…

緑谷「か、かめはめ波が当たる前に爆発した…?」

ドサッ

緑谷「…し、死んじゃった…」

緑谷(くそっ…殺さない程度のかめはめ波で気絶させようとしたが…)

緑谷「というか痛っ…!」ズキズキ!

洸太「お、おいお前…」ダダッ…

緑谷(か、身体中が痺れる…5倍が楽になったとはいえ7倍は厳しかったかな…)

緑谷(それにしても…開闢行動隊…さっきの2人もそうだったけど…)

緑谷(界王拳を使わなきゃやられてた…どんな集団だよ…!)

緑谷(轟君やかっちゃんでさえ精々僕の2、3倍界王拳レベル…)

緑谷(このままじゃ皆が危ない!)

緑谷「デモイタイ!!」ズキズキ…

洸太「なんで…俺を…助けたんだよ」

緑谷「な、なんでって…」

緑谷「…人が死にそうな時、助けるのは当たり前だろ…?」

洸太「…お前死にそうだけど俺どうすればいいの」

緑谷「イタタタ!!」ズキズキ!

緑谷「そ、そうだなぁ…洸太君…僕のズボンの右ポケット探ってくれない?」

洸太「あ、ああ…」ゴソゴソ…

洸太「ん…?豆?」



グラントリノ『おい小僧。ストックだ』

グラントリノ『3つしかねえからよく考えて使
緑谷「」ボリボリ…

グラントリノ『……使えよ?💧』


緑谷「」ゴクン

緑谷「やっほー!すっかり快調ぉーっ!」ピョーン

洸太「は、はあ?」

緑谷「ありがとう洸太君!お陰で痛みなくなった!」

洸太「え、あ、はいども」

緑谷「さて…皆助けに行くか!」

洸太「ええ…」

緑谷「あ、後そうだ。洸太君も連れて行くよ」

緑谷「正直襲ってくる敵のレベルが予想以上だった…」

緑谷「僕が動いて救けられるなら動かなきゃ…!」ゴォッ!

洸太「…っ」

緑谷「その為には洸太君、君の力も必要だ」

洸太「え…」

緑谷「森に火がつけられた。どの道あれじゃ閉じ込められる」

緑谷「君の個性が必要だ」

緑谷「僕らを救けて、ウォーターホースみたいに…」

洸太「……」

コクッ…

緑谷「よし!おぶさって!飛ばすぞ!」

洸太「うん…」







「そうはいかないなぁ…」

緑谷「え…」

ビュオオッ…







悟空「!?」

悟空「緑谷の気が…消えた!?」

悟空(何が起こってる…!急に減ったと思ったらどっと回復して…)

悟空(くそっ…状況が読めねえ!)

荼毘「……」

荼毘「ククク…」

悟空「なんだおめえ!いきなり笑って!」

荼毘「早く助けに行った方がいいんじゃないか?」

悟空「な、何の話だ!」

荼毘「今頃どうだろう…殺されてるんじゃないのか?」

荼毘「来たぜ、本命が」

悟空「ほ、本命…?それって死柄…」

悟空(ま、まさか…!)

悟空(さっき緑谷の気が消える前に一瞬馬鹿でけえ気を感じた…)<いやオラにとっちゃたいした事ねえけど

悟空(まさか…そいつってのは…)

悟空(……)

荼毘「さてと…ならこっちもそろそろ片付けるか…」

「そうは行くかクソ敵」ダンッ

荼毘「あ?」

ドゴォォオッッ!!!



プラドキング「全く…あの男はなにボサッとしてるんだ」

プラドキング(それでなくても『昼から』非常事態だというのに…)

荼毘「痛えな…くそ…増援…」

荼毘「…ん?奴は…」キョロキョロ…

プラドキング「…」



悟空【すまねえプラドキング!緑谷がやべえかもしれねえ!】

悟空【こっち入口前で足止め食らってる!おめえに頼みてえ!】



プラドキング「どれだけ無責任な男よ奴は…」スッ…

荼毘「雑魚が…」

プラドキング「生憎そりゃこっちの台詞だ」





フッ…

悟空「こ、ここか!」

悟空「緑谷!洸太!何処にいんだ!」

悟空「くそっ…」

パチパチパチ…

悟空「ああ?」クルッ

「いやぁ素晴らしい素晴らしい」パチパチパチ…

「流石は孫悟空。情報通り只者じゃない」

「あんな所から1秒足らずでこんな遠い所に来た」

「瞬間移動でも使ったのかな?」

悟空「……まさか…こんな早くお出ましするなんて聞いてねえよ」

悟空「オール・フォー・ワン!!」

AFO「はっはっは。実は僕も驚いているんだよ」

AFO「君と出会うチャンスがこんなにも早くできたなんて」

AFO「これはきっと何かの巡り合わせに違いない」

AFO「握手しよ」

悟空「……緑谷と…洸太どこやった…」

AFO「?あああの生徒達…?」ゴソゴソ…

AFO「こん中」スッ…

緑谷「ぽ、ポイポイカプセル!?なんで!!」

ブンッ

ボンッ!

シュゥゥ…

悟空「で、電子ジャー!?」

悟空(……ああ!)

悟空「返せ!」ゴォッ!

AFO「え…」

悟空「なんであいつが魔封波を…」

AFO「速い!見えないぞ…」

パカッ

悟空「あ、あり!?」

AFO「あっはっは。騙された騙された」

AFO「そいつはダミーさ」<いやこれから使うんだが

AFO「彼らは此処此処」トントン

悟空「は?おめえ…」

悟空「お、おい…まさか…飲み込んだんか!?」

AFO「あったり~w」

悟空「おめえ!!!」

AFO「ははは。君のその顔が楽しみでたまらなかった」

AFO「困るよねえ…でもポイポイカプセルって丈夫じゃないからさ」

AFO「僕も一緒に巻きぞえってなっちゃうんだよね、倒そうとしたら」

悟空「だったらおめえの体だけに影響が来るように手加減すらぁ…」

AFO「おっとっと動くな動くな」

AFO「君がおかしな行動を起こした瞬間」

AFO「ポイポイカプセルを爆破する」

悟空「なっ!?」

AFO「ふふふ。当たり前だろう。君は超超超人だ」

AFO「不可能な事はほぼないと思ってるよ」

AFO「ただ僕はいつでも爆破できる」

AFO「例えばぁ…君の目つきが変わった瞬間爆破する事だって」

悟空「くっ…!」

AFO「ははっ。って事はさ、一瞬にしてチリにしないといけない訳だ」

AFO「簡単な話だろう?君には無理なんだ」

AFO「救けるのは…」

悟空「き、きったねえぞ…」

AFO「安心してくれ、このまま爆破するなんてそこまで僕も外道じゃあない」

AFO「取引をしよう」

悟空「取引?」

AFO「僕が今からある必殺技を出す」

AFO「君が耐えきれたらこの子達は返してやってもいい」

悟空「…は?」

悟空「本当に…いいんか?」

AFO「ああ。僕は隠し事は多いが嘘はつかない」

悟空「…」

AFO「どう?いや、難しかったらいいんだぜ?逃げても」

悟空「わ、わかった…やるよ」

AFO<あ、ジャー返して

悟空<え、ああ…

AFO「はいそれじゃイッツショータイム!」

AFO「さあ僕の渾身の一撃に耐えられるかな?」

悟空(……)

悟空(瞬間移動…って言ってるって事はオラの強さ知っててこんな余裕見せてんだよな?)

悟空(訳が分からねえ…)

AFO「行くぞ!!」

AFO「はあああ…」ゴゴゴ…

悟空(…しかも…)

悟空(頼みの綱が魔封波?)

悟空(考えがさっぱり読めねえ…)

AFO「あああ!」ゴゴゴ…

悟空(…オラを封じ込めた所でフタしめる前に脱出すりゃいい話だ)

悟空(いや、その前に返しゃいいか)

AFO「魔封波だっ!!!」

ゴオオッッ!!

悟空(今だ!魔封…)

AFO「止まれ」

ピタッ…

悟空「え…」

AFO「気を限りなく落とせ…それこそ一般人よりも…」

AFO「限りなく…0に近いところまで…」

シュン…

悟空(なっ…何が起きてんだ…なんで奴の言う通り…)

悟空(…ま、まさか!!)

ゴオオッッ……!

悟空「うああっ!」

AFO「そうだ!そのまま…そのままじっとしていろ!」

ゴオオッッ…

AFO「来た!!」

ズドッ!

AFO「よっと」パタン…





AFO「はぁ…はぁ…」

AFO「……はははは!」

AFO「やった!遂に!やりましたよ先生!!」

AFO「孫悟空を封じ込めるのに成功した!」

AFO「いや~まさか…こうも簡単に行くとは…」

AFO「警戒もせずベラベラと喋っているせいだぞ?」

AFO「……精々、心操君を恨めばいいさ…」

AFO「彼は僕の役に立ったよ…」

AFO「さてと…」

カチッ

ブゥゥ…

AFO「このカプセルは飲み込んで」ポイッ

ゴクッ

AFO「約束は約束だ。これは帰してあげよう」フッ

カチッ

ボンッ!

AFO「よっこらせっと」

パカッ

ギュオオッ!!



緑谷「ぐあっ!」ドサッ!

洸太「いたっ!?」ドサッ!

緑谷「た…たた…」

緑谷「な、なんだいきなり…風に吸い込まれて…」

緑谷「…誰だ、お前…」

AFO「ふふふ。いやぁ…ありがとう」

AFO「君達には感謝の気持ちで胸一杯だ」

緑谷「…え?」

AFO「君らが協力してくれたお陰で無事…」

AFO「孫悟空を殺す事に成功した…」

緑谷「……………」

緑谷「は?」

洸太(悟空ってあのツンツン頭か?)

AFO「いやはや君達使って取引してねえ…」

AFO「やっぱり捨てられないかぁ…そうだよなぁ…」

AFO「だって緑谷君。君だけじゃなくてこの幼子も一緒に封印されてたんだ」

AFO「そりゃ君、そんな事されたら悟空さんあの世で恨んじゃうよねえ…」

緑谷「………」

緑谷「事態は…大体読み込めた…」

ブチブチッ!

緑谷「お前なんだな!?オール・フォー・ワンは!!」

AFO「…当たり当たり」

AFO「吞み込みが早い!助かる!」

AFO「そんな君にはご褒美だ!」

AFO「………」

AFO「雄英高校は消えて無くなった」

緑谷「…………は…………?」

AFO「いや、驚いちゃうでしょ?その前にこの文章の意味を疑っちゃうよね」

AFO「安心して。そのままの意味で受け止めればいい」ピラッ…

ポトッ

緑谷「こ、この写真は…」

AFO「それ、跡の写真」

緑谷「こ、こんな瓦礫ばっかの物で騙そうったって…」

AFO「いやホラホラこれ見てよ」

AFO「……Aってあるじゃん」

緑谷(……嘘…だろ…)

緑谷(雄英の…マーク……)

緑谷(な、何が…)

緑谷(いや…こんなの…)

AFO「残念ながら君ら以外が全員学校にいた訳じゃなかったから全員は無理だったよ」

AFO「一部の生徒は残っている」

AFO「残念だなぁ…」

AFO「できれば…)

AFO「皆殺しにしたかった」

プチッ




緑谷「お前えええええっ!!!」

ダダッ…

緑谷「だっ!!」ダンッ!

洸太「お、おいやめろって!」

緑谷「だああああっ!!」ゴォッ…

AFO「……」




ブラドキング「くっ…」

荼毘「やはりプロだな…非常にしぶとい」

ブラドキング「キリがない…」

ブラドキング(個性は炎と分身持ちか!?複数持ちなんて脳無以外聞いたことないぞ…!)

荼毘「ん」ピクッ

荼毘(…あの男の気の反応が無くなった)

荼毘(…つまり…)

飯田「ブラドキング先生!!」ダダッ…

荼毘(これ以上やられると面倒だ…トゥワイスも限界)

荼毘「俺はここらで退散するとしよう」

ブラドキング「待て!!」ダダッ…

シュゥゥ

ブラドキング(ちっ!また消えた!)

まだ終わってない!!よ!!

ブラドキング「お前達!戻ってこれたか!」

飯田「はい!…しかし…」

ブラドキング「しかし?」

飯田「……ば、爆豪君が…」

飯田「突如消え去り…」

ブラドキング「何っ!?」

尾白「くそっ!向こうが資料に載ってる云々って言ってたから警戒してたのに…!」

峰田「く、口からへんな黒い液体出して…」

ブラドキング「…」

ブラドキング(何だ…何が起こっている…!)




轟「氷結っ…!」バキバキッ!!

キィッ!!

ダンッ

ガキッ!

ムーンフィッシュ「肉見せて」

轟「地形と個性の使い方うめえな…」

轟(ここででけえ炎熱使っちまったら森が燃えて逃げ道が無くなる…)

轟(また右だけで戦わねえと…)

ガサッガサッ…

轟 ムーンフィッシュ「?」




ダダッ…

鉄哲「ちっ!まだ元までいけねえか!」

拳藤「待てって鉄哲!お前分かってるの!?このガス…」

鉄哲「やべえってんだろ!?俺もバカじゃねえ!」

拳藤「アホ!違うわ!」

拳藤「見てみろ!さっきと何か違うか分かる!?」

鉄哲「……?何か…濃くなってねえか?」

拳藤「そう。変なんだよ。フツーならゆっくり拡散する所をこれは…」

拳藤「こりゃ留まってる」

鉄哲「なんでえそんな事分かんだ?」

拳藤「さっき悟空先生テレパシーでガスの事触れてなかった。もしくはマンダレイが知らせるかと思ったけど…」

拳藤「つまり広場からみてガスは目視できないぐらいの範囲にしか広がってないんだ」

鉄哲「………」

鉄哲「で、よーするになんだ!?」

拳藤「発生源を中心に渦巻いてる…台風的なさ」

拳藤「つまりその中心にガスを出してて且つ操作できる奴がいるって事にならない!?」

鉄哲「……………」

鉄哲「拳藤…やべえなお前…」

鉄哲「ハーバード合格できんじゃねえの?」

拳藤「だろうと思って私は付いてきたんだよ…」ダダッ…

拳藤「んでだ、中心に向かう程ガスの濃度が高くなるってんなら時間も問題だ」

拳藤「ガスマスクのフィルターにも限度があって濃度が濃い程機能できる時間も短くなる」

拳藤「つまり…」

鉄哲「濃い方に全力で走って!全力でブン殴る!!」ダダッ!

鉄哲<だな!

拳藤<んん…まぁそうだなぁ

拳藤(な、なんちう単細胞…でも)

鉄哲「塩崎やクラスの皆がこのガスで苦しい目に遭ってんだよ!」

鉄哲「嫌なんだよ!腹立つんだよ!こういうの!」

鉄哲「頑張るぞ!拳藤!!」

拳藤(そういうの嫌いじゃないよ)

拳藤「うん!」

拳藤(…デク…大丈夫かな?)

ダダダッ…

マスタード「…まっすぐこっちに向かってくるのが2人…」<マスクじゃねえよマスタード様だよ

マスタード「やっぱ気付く奴も切り抜ける奴もいるんだね」

マスタード「流石は名門校」

マスタード「でも哀しいなぁ」

マスタード「どれだけ優秀な個性があっても…」

鉄哲「いたぁぁあああっっ!」ダンッ!




バァンッ!

マスタード「人間なんだよね」



ドサッ…

マスタード「ん?ああ銃効かない?」

マスタード「そういやいたね硬くなる奴」

マスタード「まぁでも関係ないよ」

マスタード「このガスの中、どれだけ息を止められてるかって話になるからね」

鉄哲「つっ…」ボロッ…

鉄哲(拳銃とかマジかよ!ガスマスク狙い撃ち…)

鉄哲(しかも何だこのチビ!学ラン…?)

鉄哲(タメか歳下ぐれえじゃねえか…!)

鉄哲(舐めやがって!)

鉄哲「んぬおっ!」ダンッ

バンッ!

鉄哲「ぐあっ!」

ドサッ

マスタード「ターミネーターごっこ?」

マスタード「硬化とは言え突進とかさぁ…勘弁してよ」

マスタード「名門校でしょ?高学歴でしょ?」

マスタード「考えてくんない?」

マスタード「じゃないと…殺しがいない」ジャキッ…

拳藤「鉄哲!」ダダッ…

鉄哲「ダメだ、退いてろ…!」ヨロッ…

マスタード「アッハハハハハ!」

マスタード「2対1で1人は身を隠して不意打ち狙いね!?」

マスタード「アッハハハ」

マスタード「浅っ。浅いよ底が」

マスタード「このガスはさぁ、僕から出て、僕が操ってる!」

マスタード「君らの動きが揺らぎとして直接僕に伝わるんだよ!」

マスタード「つまり筒抜けなんだって!」

マスタード「なんでそういうの考えらんないかなぁ?」

マスタード「雄英生でしょ?夢見させてよ…」

マスタード「それだからこんな襲撃許しちゃうんだよ…」

拳藤「鉄哲!血…!」

鉄哲「……んぬあああっ!」ダダッ…

拳藤「バッ…ちょっ…待っ
マスタード「バァカ」

バァンッ!

鉄哲「…がっ…」

マスタード「さっきより柔らかくなってない?金属の疲労的なやつ?息も続かなくなってきた?踏ん張り効いてないね?硬化は踏ん張り如何?硬化やらの単純な奴らって得てして体力勝負なとこあるもんねえ?そういうの考えず突っ走るのってさぁ…」

ドサッ

鉄哲「ってぇ…」

拳藤「て、鉄哲!大丈夫か?」

拳藤「鉄哲!!」ユサユサ…

鉄哲(…っべえ。息がっ…息っ!眠え…っべえ…色消える…)

マスタード「ねえ…君らは将来ヒーローになるんだろ?」

マスタード「僕…おかしいと思うんだよねぇ…」

マスタード「君みたいなさぁ!単細胞がさぁ!学歴だけでさぁ!」

マスタード「チヤホヤされる世の中ってさぁ!正しくないよねえ」

拳藤「お前…さっきから言いたい放題…!」

マスタード「ハハ!更には自分は隠れて戦ってくれてる仲間を心配する事しかできない馬鹿もいるのかぁ!」

マスタード「改めて勉強にならないよ!」

マスタード「こういう奴はヒーローとして最低だよね!」

マスタード「どうせ家族も友達もだーれも守れないクズになるんだよ!」

拳藤「…………」

拳藤「…今、なんつった」スタスタ…

マスタード「ん?いやだからさ~君みたいな馬鹿はどうせ誰ぼおおおっ!?ドゴォォオッッ!!

ヒュゥゥ…

ズドオッ!!

マスタード「ぼご…だ、だんで…」

拳藤「いやぁ…ごめんごめん」

拳藤「そういうのには私的でトラウマあるからさぁ…」

拳藤「掘り起こして欲しくないんだよねぇ…」バキバキッ…

マスタード「くっそ!がああっ!」ジャキ…

拳藤「デカくなれ!」ゴォッ!

バンッバンッバンッ!

シュゥゥ…

マスタード「ひっ…」

拳藤「……」

拳藤「とりあえず…死ね、な?」ニコッ…

マスタード「た、助けっ…」ダダッ…

ダンッ…


ドガァアッ!バキィッッ!ドゴォォッッッ!!





ゴシャアアアアッッッ!!!

グジャッ!

ムーンフィッシュ「ががっ…」

ドサッ…

轟「嘘だろっ…なんだよあれ…」

障子「轟!」

轟「障子…その傷は…」

障子「さっきそこの敵にやられた…常闇を庇って腕を斬られたが…」

轟「腕…?」

障子「安心しろ。浅くはないが複製腕を斬られたから大丈夫だ」

障子「複製器官は複製可能だからな」

轟「そりゃすげえ…ってこっちもそう言ってられねえな」

障子「くそっ…俺が庇ったせいで頭に血が上ってしまった…!」

障子「ただでさえ今は常闇にとって危ない空間なのに…!」

轟「とりあえず黒影正気に戻す!」

ダダッ!

影「ウアア!暴レ足リヌゾォオオッ!!」

常闇「くっ…くそっ…」

ボォッ!!

常闇「!」

影「ひゃん!!」

シュルシュル…

ドサッ…

常闇「はぁ…はぁ…」

常闇「す、すまん轟…お陰で抑えられた…!」

轟「気にすんな」

轟「にしてもすげえな、俺が防戦一方だったのを一撃で…」

常闇「不甲斐ない…!俺がしっかりしていれば…!」

障子「とりあえずさっさと戻ろう!」

障子「何故か知らんがガスもだんだん薄くなってる!」

ダダッ…

轟(…そういや…八百万…緑谷は…)





八百万「な、何者…!貴方は…!?」

トガ「トガです!」

泡瀬「危なっかしいやつが来たな…!八百万!お前隠れt
プスッ…

泡瀬「あふん」

トガ「ちうちう」チュゥ…

ドサッ…

八百万「泡瀬さん!」

トガ「百ちゃん!私と友達なろ!」

八百万「お断りですわ…」ジャキ…

ズドドドッ!

トガ「うわわっ!」

八百万「…」ズドドドッ…

トガ「きゃあああっ!」

シュゥゥ…

八百万「……」



トガ「百ちゃん!恋バナしよ!」ダンッ!

八百万「だからっ…」クルッ…

八百万「っ!!」ジャキッ!

トガ「おお?」ジャッ…

八百万(ぐっ…こっちも身動きとれませんわ…)

八百万(あと1ミリ前に行けば刺される!)

トガ「…すごい。私と同じ臭いする…」

八百万「え…」

トガ「好きな人がいますよね?」

八百万「!?」

トガ「そしてその人みたくなりたいって思ってますよね」

トガ「わかるんです。乙女だもの」

八百万(何なの…この人…)

トガ「好きな人と同じになりたいよね。当然だよね」

トガ「同じもの見につけちゃったりするよね」

トガ「でもだんだん満足できなくなっちゃうよね」

トガ「その人そのものになりたくなっちゃうよね。しょうがないよね」


トガ「貴方の好みはどんな人?」

トガ「私はボロボロで血の香りがする人大好きです」

トガ「だから最後はいつも切り刻むの」

トガ「ねぇ百ちゃん楽しいねえ」

トガ「恋バナ楽しいねえ」プスッ

八百万「くっ…!」

トガ「ちう…ちう…」



麗日「八百万さんに手え出すなああっ!!」

八百万 トガ「!?」

ドゴォォッッッ!!

トガ「ううっ…折角盛り上がってたところなのに…」

トガ「んっ?」ピピピ…

ピッ…

八百万「はぁ…はぁ…」

蛙吹「大丈夫?百ちゃん」

八百万「麗日さん達は何故…?」

蛙吹「ちょっとね、気絶してて」

トガ「ええ!?もうですか!?」

トガ「…分かりましたよぅ…」ピッ

トガ「ごめんねえ…折角楽しかったのに帰らないといけなくなっちゃった…」

トガ「じゃあまた恋バナしようね!お茶子ちゃん!百ちゃん!」

ダンッ!

ゴオオッッ!

蛙吹「と、飛んだ…」

麗日「……八百万さん…」

八百万「……まさか貴方も…?」

麗日「…」コクッ…

麗日「と、とりあえず今は戻ろっ!愚図愚図してたら危ない!」

ダダッ…




ブラドキング「皆すまない。気絶した者まで運んでくれて…」

切島「まぁ倒れてたら連れてくしかないっしょ」

ブラドキング「他人事みたいに言うな馬鹿組」

補習組「馬鹿組!」

飯田「いえ…しかし…爆豪君は…」

ブラドキング「それは相手の個性を把握出来てなかった以上無理がある」

ブラドキング「逆によくこれだけの被害だけで済んだ」

ブラドキング「特に大きいのはガスの元を止めた拳藤と鉄哲だらう」<鉄哲死にそうやけど

マンダレイ「い、いえ!待って!まだ…」

ブラドキング「ん?」

マンダレイ「まだラグドールと洸太…それに緑谷君が来ていない!!」

ザァァ……






緑谷「……」

ポタポタ…

AFO「…よくここまで耐えたよ…」グイッ…


ピカァッ!!

AFO「だが悪運もここまでだ」

緑谷「が…」

洸太「み、緑谷ぁ…」

AFO「まぁ…まだ君達は死ぬには惜しいし…」

AFO「わざわざここで殺す必要はない…」

AFO「そうだなぁ…」ガシッ…

洸太「は、離せ!」

ゴロゴロ…

AFO「よし」

AFO「落とそう!」ニコッ

AFO「」ブンッ

洸太「ひ…」

緑谷「……ん……」ガクッ…

洸太「びゃあああああっっ!!!」ヒュゥゥ…


ピカァッ!!!


AFO「……孫悟空も…緑谷出久も……」

AFO「これで終わりだ…!」ザァァ…

マグネ「うー…」

スピナー「ま、まさか半分以上やられるとは…」

ムーンフィッシュ「」

マスタード「」

スピナー(ムーンフィッシュとマスタードがこんなボロボロに…)

マグネ(さらにマスキュラーの気が突然消えていた…)

マグネ(恐らくあのガキに殺された…なんてこと…)

スピナー(今暴れた所で2対複数じゃあ勝ち目はなさそう…)

マグネ(…だからってこのままのこのこと刑務所行きには…)

スピナー マグネ「……」

スピナー「しりとりする?」

マグネ「呑気ね」

スピナー「だって詰んだじゃんマグ姉」

マグネ「…」

マグネ「芸能人縛りよ」
スピナー「俺をいじめる気かい」





ザァァ…

ブラドキング「……」

ブラドキング「こんな天候の中じゃ捜索は困難…」

ブラドキング「カカロット、ラグドール…緑谷に洸太君」

ブラドキング「…何としても探さねば…」

虎「とりあえず明日までは待機だな」

ブラドキング「翌日森を捜索する」

ブラドキング「そして見つかり次第雄英高校へ出発する」

マンダレイ「…やっぱダメ」

マンダレイ「電波がつながらない」

ブラドキング「今朝までは何ともなく通話できたんだがな」

ブラドキング「何者かが狂わせたか…」

虎「……」

虎「確かに警察に通報できないようにするために電波を遮断したのは分かる」

虎「だがわざわざ正午からそんな行動を起こさなくても良かったんじゃあないか?」

虎「我らは奴らの存在に気づいてなかった」

虎「早めにしようがしまいが結果は変わらなかったはずだ」

ブラドキング「…」



ん?IDが違う?

細けえこたあいいんだよ

<良くないよ…

ザァァ…

切島「……」

飯田「…」

切島「寝れねえ」

飯田「君もか」

上鳴「お前もか」

切島「……」

切島「正直あんな事あった後じゃな…」

切島「それに…」チラッ…

切島「爆豪…緑谷…」





~翌日・合宿四日目~

ブラドキング「……という訳だ」

ブラドキング「お前らは俺達が緑谷達を探している間に出発の準備をしろ」

ブラドキング「敵の襲撃後だ。何が起きるか分からん」

ブラドキング「迅速な対応を願う」

ブラドキング「以上だ、各自かかれ」

切島「ま、待ってくださいよ!」

切島「俺らも連れてってく
ブラドキング「駄目だ」

切島「っ…!」

ブラドキング「以前として敵はここにやって来ないが、まだ敵が潜んでいるという可能性は十分にありえる!」

ブラドキング「ただでさえこんな荒天だ。さらに行方不明者が増えるとまずい」

ブラドキング「行くなら出来るだけ少ない方がいい」

切島「……!」

切島「だからって…」

切島「嫌っすよ!」

切島「俺達は敵連合相手に何も出来なかった!」

切島「皆悔しいんスよ!なのにっ!」

切島「またここで逃げなきゃならないんスか!!?」

飯田「やめろ切島君!」グイッ

切島「何だよ!このまま高みの見物してろってのか?俺はごめんだ!」

飯田「プロに迷惑を掛けて捜索の妨げになりたいのか!」

切島「ならねえ!!!」

飯田 切島「…っ…」




八百万「…落ち着いて下さいお二方」

切島「…八百万?」

飯田「なんだ?副委員長」

八百万「………」

八百万「先生の言う事は最もです」

八百万「無理に多人数で行動しても収集がつかなくなるだけですわ」

八百万「ここはプロに任せるのが妥当な方法だと思いますわ」

切島「八百万…っ!」

八百万「………」

八百万「しかし」

八百万「先生達の個性はどうでしょうか?」

八百万「見た所ブラドキング先生は増強型…」

八百万「虎さんは軟体」

八百万「わざわざ捜索しに行くという事はテレパスをしても応答がない…」

八百万「つまり4人共、殺されたか或いは瀕死の状態」

ブラドキング「…」

八百万「……この中に捜査を効率化してくれる個性は幾らでもいるでしょう」

八百万「私達を使うくらい…してもいいんじゃないでしょうか」

切島「八百万…」

ブラドキング「………」

ブラドキング(切島は…辛いんだろう)

ブラドキング(補習組は特別弱かった訳じゃない)

ブラドキング(むしろあの場にいたら大きな戦力になる奴ばかりだった…)

ブラドキング(自分達のツメの甘さがこの結果を招いた…)

ブラドキング(そう感じて責任の重さを痛感しているのだろう…)

ブラドキング(他の奴らもそうだ)

ブラドキング(毒ガスを吸って気絶し、何も出来なかった者)

ブラドキング(敵相手に歯が立たず何も出来なかった者)

ブラドキング(そして何より…皆仲間を奪われた…)

ブラドキング(それが一番…悲しいんだろう)

ブラドキング(じっとしていられないんだろう…)




ブラドキング「……お前らは何も学習しないんだな」

ブラドキング「飯田や、轟はそれこそ体験したからな」

ブラドキング「理解して切島を止めたんだろう?」

飯田「…」

ブラドキング「ヒーロー殺しで学んだだろう!私怨で動くのがどれだけ惨めで危険な事か!」

切島「……」

ブラドキング「……だが…」

ブラドキング「俺達3人での捜索が困難なのも事実」

ブラドキング「…」スッ…

ブラドキング「3…」

切島「…え?」

ブラドキング「3人までだ。それ以上の奴は連れて行けん」

上鳴「せ、先生っ…!」

ブラドキング「ただし、行く奴は俺が指名する」

切島「!?」

ブラドキング「当たり前だ。勝手に行きたい奴に行かせる訳にも行かん」

ブラドキング「こちらがサポートとして誰が適しているか判断する」

ブラドキング「文句はあるまい?」

切島「…はい…」

ブラドキング「因みに、本来なら行かざるべき状況だ」

ブラドキング「行きたくない奴は今すぐ俺に教えてくれ」

「………」

ブラドキング「……それが…お前らの答えだな…?」





虎「…」

マンダレイ「…」

ブラドキング「…決まりだな」

ブラドキング「連れて行く生徒を決めた」

「…!!」

>>239(3人)

つゆちゃん
うららか
やおよろ

蛙吹 麗日 八百万「!?」

ブラドキング「まず蛙吹は蛙の特性を利用しあらゆる環境で対応できる」

ブラドキング「麗日は障害物を浮かせて移動させたり空に飛んでの捜索も可能」

ブラドキング「そして八百万は捜索にあたってのツール…様々な救助用の道具を作製してもらう」

八百万「…」

ブラドキング「よし!その3人は準備が整い次第玄関前に集まれ!」

ブラドキング「他の者は早急に部屋の点検を済ませ、帰ってきたらすぐに出発出来る様にしろ!」

ブラドキング「活動開始っ!!」



バシャバシャ…

麗日「デクくーん…」

梅雨「緑谷ちゃーん…」

八百万「緑谷さーん」

ブラドキング「…」バシャバシャ…

ブラドキング「…やはりいないな…」

ブラドキング「一応肝試しのルートは全部行ったが…」

虎「はて…」

マンダレイ「やっぱり…洸太っ…」

虎「心配するな…必ず見つけ出す」

ブラドキング「とはいえここにいないということは…この森全体のどこかにいる可能性が出てきたぞ…」

麗日「そ、そんな…」

蛙吹「ここの森は結構な面積もってるからそう易々と調べられる範囲じゃないわ」

虎「だが早くしなければ4人共…」

八百万(…くっ…)

八百万(気…気さえ…)

八百万(気を感じる事さえできれば…!)グッ…

八百万「……」

ブラドキング「……仕方ない。ここは2人1組に手分けしてさが…」

マンダレイ「先生と生徒で1人ずつね」

八百万(っ!!)キッッ

虎「じゃあ我と…」

八百万「先生!」

ブラドキング「?どうした八百万…」

八百万「分かりました!緑谷さんと洸太君の場所!!」

ブラドキング「何?」

蛙吹「い、いきなり何を言い出すの百ちゃん…」

麗日「そうだよ…何を根拠もない事を…」

ブラドキング「……」

八百万「…」

ブラドキング「…いいや。八百万はそんないい加減な事を言わない奴だ」

ブラドキング「行こう。案内してくれ」

「!?」

八百万「はいっ!」

八百万(感じた…!)

ダダッ…

八百万(感じられましたわ…)

八百万(微かに…小さな…)

八百万(2つの…気配…!)

マンダレイ「本当にこの先にいるの…?」

虎「分からん…だが行くしかあるまい!」

ダダッ…

八百万「くっ…」

ピタッ

蛙吹「?」

八百万「あ………」

麗日「ど、どうしたの八百万さ…」






ザァァ…

緑谷「」

洸太「」

八百万「緑谷……さ……ん……」

マンダレイ「こ、洸太ぁぁっ!!」ダッ…

ガシッ

マンダレイ「洸太!起きて!洸太…」ユサユサ…

洸太「…………」

マンダレイ「洸太ぁぁ…」ポタポタ…

八百万「緑谷さん!緑谷さん!」ユサユサ!

緑谷「…」

蛙吹「完全に意識無いわ…」

ブラドキング「…洸太君はさほど重傷ではなさそうだが…」

ブラッ…

八百万「身体中…骨が折れてる…!」

八百万「関節が正常に機能してない!先生!!」

ブラドキング「すぐに施設まで運ぶんだ!早く!!」




マンダレイ「10カ所以上の打撲」

マンダレイ「さらに骨折の仕方が尋常じゃない」

マンダレイ「加えてかなりの高熱…」

虎「生きているだけでも奇跡の様な体だな」

マンダレイ「洸太は…頭を強く打っただけだろうね…」

ブラドキング「つまり2人は何処からか落下したという事か」

マンダレイ「この子達…泥だらけで発見したでしょ?」

マンダレイ「きっと洸太…この豪雨を利用して土を柔らかくしたんだ」

虎「それで衝撃を減らしたのか…」

マンダレイ「恐らく緑谷君はそれ以前につけられた傷…」

マンダレイ「もう落下している頃には気絶していただろうね」

マンダレイ「洸太はともかく…緑谷君がやばい!」

マンダレイ「今すぐ病院に搬送しないと…」

虎「だが電波が届いてない以上救急車は…」

ブラドキング「やむを得ん。俺が行ってくる」

ブラドキング「洸太君と緑谷君の保険証を」





ブラドキング「………という訳だ」

ブラドキング「診断の結果打撲箇所23、骨折箇所7、さらに…酷い高熱にうなされている」

瀬呂「な、なんてこった…」

芦戸「緑谷…」

ブラドキング「今、病院で治療中との事だ」

轟「まぁ…死なずに済んだだけ運がいいっていうかなんていうか…」

飯田「ともかく無事ならば良かった…」<あの甥も!

上鳴「ま、待てよ…2人の安否はいいとして…」

上鳴「悟空先生と爆轟はどうしたんスか先生!」

ブラドキング「…」




ブラドキング『お前…何故居場所がわかった…?』

八百万『何か…生命の気配を感じたのです』

ブラドキング『気配…?』

八百万『ええ…』

ブラドキング『その人間の気配とやらは今も感じられるのか?』

八百万『…すみません。まだ…完璧にこなせたって訳じゃないんです…』

八百万『でも…』

八百万『この施設以外の場所で人の気配は感じられません』



ブラドキング「……行方不明だ」

上鳴「え…」

ブラドキング「捜索はしたが…この2人以外の人間は誰1人もいなかった…!」

切島「嘘…だろ」

峰田「ってえ事は…ヴィ、敵に誘拐されたか…あああ…或いは…」

ブラドキング「………」

ブラドキング「お前達は何も悪くない……!」

ブラドキング「悪いのは…来るという可能性も考慮していたにも関わらず何もできなかった…」

ブラドキング「見殺しにした俺達が悪いんだ………!」ググッ…


ラグドール<あちきは!?誰にも心配されてない!

<………

<誤字たっぷりって言ったじゃない

ラグドール<知るか!!?しかも誤字じゃない!





緑谷(生徒40名の内)

緑谷(毒ガスを受けて意識不明の重体15名)

緑谷(軽・重傷者11名)

緑谷(無傷でいられたのは13名だった)

緑谷(…そして行方不明者1人)

緑谷(プローヒーロー達6名の内)

緑谷(ピクシーボブが頭を強く打たれ重体)

緑谷(ラグドールは大量の血痕を残し行方不明)

緑谷(……悟空さんも現在行方不明)

緑谷(一方敵側は4名の現行犯逮捕)

緑谷(彼らを残し…他の敵は跡形もなく姿を消した)

緑谷(僕らの楽しみにしていた林間合宿は…)

緑谷(最悪の結果で幕を閉じた…)

緑谷(……それどころか…)

緑谷(これは序章でしかなかった)

緑谷(これから始まる…悪夢の序章に…)




ブロロロ…

拳藤「……」

物真「…」

ブラドキング「…」キョロキョロ…

ブラドキング(あんな話をされた後だ。無理もない)

ブラドキング(が)

ブラドキング(静かだ…静かすぎる…!)

ブラドキング(出発前の期待とは裏腹の…)

ブラドキング(絶望!)

ブラドキング(己の力の未熟さを叩きつけられ…)

ブラドキング(あろう事か友と師を失った…)

ブラドキング(誰がこんな事態を予測した…)

ブラドキング(皆…もう苦悩にあけくれているのだらう)

ブラドキング(もはや何をしたらいいのか…)

ブラドキング(道を照らす…光を失いつつある…)

ブラドキング(…ここよりA組の方が悲惨な状況になってると思うと恐ろしくてたまらん…)

ブラドキング(何とかして早くこれを解消しなくては…!)ググッ…

ブルブル…

ブラドキング(…電話?)

ブラドキング(……さっき根津校長に繋がらなかった…まさか…)

ピッ

オールマイト<私が通話した!!

ブラドキング「オールマイト…何故…」

オールマイト<いや~すまないすまない。さっき校長に電話したのだろう?

オールマイト<こっちもやぶ用があって出れなくてさぁ…

ブラドキング「はぁ…」

オールマイト<……君、今電話できるって事は今施設より外にいるって事かな?

ブラドキング「!」

ブラドキング(言われてみれば…昨晩…何回か雄英からの不在着信の通知が来ていた…)

オールマイト<どういう事だい?君達の合宿はあと数日続くと思ったんだけど…

ブラドキング「…実は敵連合が動き出しまして…」

ブラドキング「襲撃に…あいました…」

オールマイト<……

オールマイト<嫌な…予感がしたが…

オールマイト<やはり…そっちもだったのか

ブラドキング「……?そっちも…?」

ブラドキング「な、何の話ですか!?オールマイト!」

ブラドキング「まさか…また敵が…」

オールマイト<いいや?敵は襲ってきてない

ブラドキング「え…」

オールマイト<……











オールマイト<爆破テロが起きた




ブラドキング「………は?」

オールマイト<…雄英高校は…跡形もなくふっとばされた…

オールマイト<生徒も…教師も…皆…

オールマイト<校長先生と私以外は…!!

ブラドキング「は…はは…な、何を笑えないご冗談を…」

オールマイト<信じるも信じないも君の自由だ

オールマイト<ただ…数時間後…思い知らされる

オールマイト<避ける事のできない…悪夢という名の真実に…

オールマイト<じゃ、私もこれからやらねばならん事があるので…

ピッ…

ブラドキング「………」

ブラドキング「……どういう…事だ…」ピッピッ…

ブラドキング「!?」


【遂に無敵の壁破れる!】雄英高校にて爆破テロ。生徒・職員の死亡者300人超え

ブラドキング「………ああ……」

ブラドキング「ああぁぁあ…」

ドサッ…

「先生!?」






緑谷(……僕らに…帰る場所など無かった)




ヒュゥゥ…

パシャパシャ…

「危ない!危ないから駄目だって!」

「やめろ!100年…いや1000年に一度の特ダネスクープだ!邪魔すんな!!」

切島「………何だよ…こりゃあ…」

拳藤「校舎も…USJも…」

拳藤「皆…っ!」

轟「消え…た………?」

飯田「そ…ん………な…」

麗日「なんで…なんで…」

麗日「なんでぇぇぇぇぇぇぇ







緑谷(僕らが期待と憧れを胸に…始まった雄英生活は…)

緑谷(たった4ヶ月で幕を閉じた)






緑谷(それを僕が知らされたのはそれから2日後の話)

緑谷(気絶と悶絶の繰り返し…)

緑谷(警察などが訪ねてくれた様だけど…)

緑谷(僕は何一つ覚えてない)

緑谷(……起きた時はそんな事考えられる程頭が働いてなかった…)

緑谷「……」チラッ…

緑谷「お母さんの字…」

メモ《起きたら食べて電話してください》

緑谷「…」



デクママ『出久…もうやだよ』

デクママ『お母さん心臓もたないよ…』


緑谷(洸太君無事か…?)

緑谷(クラスの皆は…)

緑谷(……)

AFO『雄英高校は消えて無くなった』
緑谷「うわああああああああああああああ

上鳴「緑谷!!」ガラッ!!

緑谷「ああ…上…鳴君…?」

上鳴「い、いきなり悲鳴聞こえたから…」

飯田「どうしたんだ緑谷君!!」

峰田「大丈夫か?」スタスタ…

緑谷「飯田君…峰田君…皆…!」

緑谷「よかった…皆無事…」

飯田「……」

緑谷「…れ…なんか…少なく…ない?」

飯田「……緑谷君…」

飯田「…実はな…」

八百万「お待ち下さい」

飯田「や、八百万君…」

八百万「…今緑谷さんにあんな話をして何になるというのですの?」

八百万「まだ意識を回復したばかりで朦朧としているのに…」

八百万「いきなりそんな事を信じられると思いますか?」

飯田「……すまない…」

八百万「後で私が話しておきますわ」

八百万「今はまず…あの後どうなったかを話しませんと…」

緑谷「…」

八百万「……皆は…揃ってません」

八百万「耳郎さんと葉隠さんは毒ガスの影響で現在意識不明」

八百万「ですから今ここにいるのは…16名…」

轟「爆豪…取られちまったからな」

芦戸「とっ轟!!」

八百万「……そして、悟空先生も今…行方不明で捜索中…」

八百万「以上が今の私達の状況ですわ」

八百万「ご理解いただけましたか?」

緑谷「ああ…大体…」

緑谷「…そっか…拉致されちゃった…かぁ…」

緑谷「……」

緑谷「僕だ…全部…僕のせい…!」

緑谷「あの時一緒に戻ってれば…こんな事には…!」

飯田「…」

緑谷「僕が…しっかりしていれば…!!」

緑谷「護れた命だった…!!」

切島「なら今度は救けよう」

緑谷「!?」

八百万「…」




~1日前~

八百万「敵の1人に発信機を取り付けました」



八百万『泡瀬さん!隠れて…』ガシッ…

泡瀬『は、はあ?』

八百万『…』

ズドッ…

脳無『…』ズドッ…ズドッ…

八百万(…脳無…なんで…)

泡瀬『な、なんだよあれ…脳むき出しの…』

八百万(…な、何をする…迎撃…いや…勝てるわけありませんわ…)

八百万(逃げる…と言っても足音で分かってしまう)

八百万『なら…』

ゴォッ…

八百万『くっ…!』ピュッ!

ペチッ…

脳無『…?』

泡瀬『ばっばか何であいつに攻…』
八百万『しっ』

脳無『…』ズドッ…ズドッ…




八百万「そしてこれがその信号を受信するデバイスです…」

八百万「これを捜査にお使い下さい」

オールマイト「…ありがとう。八百万少女」

八百万「級友の危機に…この様な形でしか協力できず…悔しいです」

オールマイト「その気持ちこそ君がヒーローたりうる証だ」

オールマイト「後は私達に任せなさい!」




緑谷「……つまり…そのデバイスを使って…」

八百万「敵のアジトに侵入しますわ」

切島「…ブラドキング先生にも言われたさ」

切島「俺たちゃヒーロー殺しの時の事を学んじゃいねえ」

切島「確かにこれがどれだけ危ねえ綱渡りすっ事かよく分かってる…」

切島「けど…」

切島「俺はダチが襲われてるって知ってて動けなかったんだ!」

切島「戦えたのに戦わなかったんだ!!」

切島「ここで動かなきゃ男でもヒーローでもなくなっちまう!」

切島「なぁ緑谷!!」

切島「まだ手は届くんだよ!!」

緑谷「…!」

切島「俺達に今戦闘って選択は許されていねえ」

切島「でも戦闘を避けて救出するってんならギリギリ俺達のルールに触れねえんだよ!」

轟「俺らは殺害対象だったが爆豪は殺さず攫った」

轟「生かされようが殺される可能性は幾らでもある」

轟「今の所俺、飯田、八百万、切島、そして麗日が行くつもりだ」

飯田「…言っておくが俺はこれに賛成して行こうとしているじゃない…」

飯田「寧ろ反対だから行く」

飯田「戦闘許可も解除された今の俺達が出張る様な場面じゃない」

飯田「少しでも戦闘の可能性を匂わせれば即座に引き返すぞ…!」

八百万「行くなら即行…今晩ですわ」

切島「重傷の今のおめえに行けるかどうかは分からねえ」

切島「でも誘ってんのはお前が一番悔しいと思ったからだ…」

「……」

緑谷「切島君…」

切島「…」

緑谷「………」






緑谷「ごめん。行かない」

八百万「…!」

切島「えっ」

緑谷「そりゃ…怪我の事もあるけど…」

緑谷「何より…」

緑谷「自分にはそこに行く権利はない」

切島「おめえ…何を…」

轟「…」

緑谷「………」

緑谷「兎に角…僕は行くのは嫌だ」

緑谷「…でもかっちゃんは救ってほしい…」

緑谷「切島君達に…託す」

麗日「デク君…」

切島「………っ…」

切島「分かっ…た…」





バタン…

常闇「…あいつなら快く受けると思っていたが…」

青山「やっぱり怖いんじゃないかな…」<敵うわけないよ☆

麗日「行く権利て…」

飯田「何か思いつめているな…」

障子「まぁ仕方ない。あいつにはあいつなりの事情があるんだろう」

轟「…ともかく今夜が勝負だ」

轟「後で八百万が帰ってきたら最後のミーティングだ」

轟「今回応援は誰も呼べない」

轟「俺達5人での戦いだ」

轟「それなりの腹くくっとけ」

飯田 麗日 切島「…」





八百万「……」

緑谷「…八百万さん…さっきの…話って…」

ダキッ

緑谷「えっ…ちょっ…八百万っ…///」

ポタポタ…

緑谷「……え……?」

八百万「…ひっ……くっ…」

八百万「良…かっ……たっ」

八百万「無事………で……」

八百万「ううっ…」

緑谷「………」

八百万「…すみません…取り乱して…しまって…」

緑谷「いや…寧ろ嬉しい」

緑谷「僕の事こんなに心配してくれたんだ」

八百万「…」

緑谷「……それで…さっき…後で話すって言ってたの…て」

八百万「……落ち着いて聞いてください」

八百万「雄英…高校は……」

緑谷「…」

八百万「…っ……」

緑谷「……無くなった…かな?」

八百万「!!」

緑谷「…聞いたさ。敵の1人に」

緑谷「最初はそりゃ信じられなかったさ」

緑谷「ましてや学校にはあのオールマイトがいる」

緑谷「…でも…今日の皆の顔は…」

緑谷「何かがすっぽり抜けていた…」

緑谷「そんな顔だった…」

八百万「……」

緑谷「…オールマイトも…皆も…」

緑谷「殺されちゃったの?」

八百万「…」

八百万「オールマイトは…爆発の寸前まで校長と直談していた様ですわ」

緑谷「直談?」

八百万「ええ」

八百万「先週、プレゼント・マイク先生が4日連続で休暇を取られた様です」

八百万「体調を崩されたみたいですわ」

八百万「合宿2日目…あの晩の前日」

八百万「オールマイト先生は妙に感じ、思い切ってマイク先生のご自宅へ伺った様ですが…」




八百万「中には誰もいませんでした」

緑谷「!?」

八百万「もしかしたら入院したかと思い病院にも駆けましたが…」

八百万「やはりマイク先生の情報は掴めませんでした」

緑谷「………」

八百万「……それで翌日、校長先生へ相談しに行ったのですが…」

八百万「午後0時49分頃…」

八百万「爆破テロが起きたのです」

緑谷「…!」

八百万「オールマイト先生は状況の整理もできず…」

八百万「目の前にいる校長先生と一緒に脱出することしかできませんでした…」

緑谷「つまり…オールマイトと…校長先生…後は相澤先生以外は…」

八百万「…」コクッ

緑谷「そんな…プロヒーロー達が…4人以外…」

緑谷「それに爆発って事は…僕達以外の生徒も…!」

八百万「ええ…1年はほぼいませんでしたが…」

八百万「2年、3年の大半の方々は補習をしていましたので…」

緑谷「………」

緑谷「…まだ生存者がいるだけマシと考えるしかないのか…っ」

緑谷「こんなのってないよ…」

八百万「……」

緑谷「それって…これから僕達はどうすればいいんだよっ!」

緑谷「まだ雄英入ってようやく生活に慣れてきたばっかなのに…」

緑谷「また…振り出しに戻るのか…!」

プルル…

緑谷「…え?」ゴソゴソ…

ピッ…

八百万「何方からですか…?」

緑谷「お母さん…」

八百万(お母様!!💦)

緑谷「……電話…しなきゃ…」

ピッピッ…

緑谷「…」プルル…

緑谷「…あ、お母さん?」

緑谷「ん…あ、今日退院…かな?」

緑谷「うん…うん。動けるようにはなったよ」<体怠いけど

緑谷「かなり強めの治癒を施してもらったみたい…」

緑谷「雄英…的には生徒は遠くに置きたくないっぽい」

緑谷「後マスコミ対策みたいな事又聞きした」

緑谷「…うん」

緑谷「え?」

八百万「…?」

緑谷「い、今なんて…」



デクママ<……出久…

デクママ<ヒーローならなきゃ…

デクママ<ダメ?

緑谷「は……?」

デクママ<その…もう…十分でしょ?

デクママ<出久は雄英入試合格したし…

デクママ<雄英高校にも入学できたし…

デクママ<……これで別の学校に行って…また同じ無茶続けるの?

緑谷「だっ…だから…もうこんな事しないから大…
デクママ<もう『大丈夫』は聞き飽きたよ!!

緑谷「…っ…」

デクママ<もう嫌なの!

デクママ<入学してから何回怪我してると思ってるの!?

デクママ<何回襲われてると思ってるの!?

デクママ<もう出久がボロボロになるの見たくないよ…

緑谷「……」

八百万「……」

緑谷「……今すぐ…決めるべき話じゃない」

緑谷「将来にもかかってくる。また…後で話そう」

ピッ…

緑谷「はあ……」

ドサッ…

八百万「緑谷…さん?」

緑谷(……)


緑谷『僕も…なれるかなぁ…』


デクママ『ヒーローにならなきゃ…駄目?』


緑谷(あの質問に、疑問文で返すとは思わなかった…)

緑谷(自業自得というか…なんというか…)

緑谷(…)



AFO『孫悟空を殺す事に成功した…』



緑谷(……八百万さんに…話すべきなのか?)

緑谷「…」

緑谷「やっ…八百万さん…」

八百万「…?」

緑谷「……」

緑谷「僕ってオールマイトになれると思う?」

八百万「え」

緑谷「……」

緑谷(クソォォッ!言おうとしたけどやっぱ嫌だから誤魔化そうと思ったら何言ってるんだ自分~っ!!?)

緑谷「ち、ちがっ!ちががうんんだ!ただオールマイトみたいな立派なヒーローに…」

八百万「…」ジ~…

緑谷「な、馴れるかぁあはははは…はは…」

緑谷「なんつって…」

八百万「…緑谷さん…何か隠してますわね…?」

緑谷「エイヤ!ケッシテ!!ナニモ!?」

八百万「…なんで目をそらすんですの…」

緑谷「……」

八百万「…」

緑谷「何でもないですっ!💧」

八百万「白々しい真似はよしてください…」ゴゴゴ…

緑谷「ひい!💦」

緑谷「……」


オールマイト『もし…嫌ならば誰かに渡してしまっても構わない…』


緑谷(……)

緑谷(自分1人で悩んでたって仕方ない)

緑谷(ここは…八百万に話そう)

緑谷「……分かった分かった」

八百万「?」

緑谷「話すよ。隠し事全部」

緑谷「決してこれは口外しないで欲しい」

緑谷「いい…?」

八百万「……はい…」






緑谷(八百万さんにOFAの事、AFOの事…)

緑谷(そしてあの晩、何があったのか全て話した…)




八百万「……そ…んな…」

八百万「悟空先生は…?」

緑谷「……」

八百万「あの…悟空先生がやられてしまったのですか…?」

緑谷「……ああ」

八百万「お、オール・フォー・ワンとはそれ程強い敵なのですか…?」

緑谷「うん…」

緑谷「オールマイトも言っていた、正直今の状況じゃ勝てないって」

八百万「っ!!」

緑谷「実際…僕はあいつに歯が立たなかった…!」ググッ…

八百万「まさか敵連合に…そんな恐ろしい敵が裏で糸を引いているなんて…」

八百万「な、ならば今晩の救出はやめるべきのでは!?」

緑谷「いや、100%来るとは限らない」

八百万「!?」

緑谷「今まで手を貸せば敵連合が勝てたケースは幾らでもあった」

緑谷「奴は自分が行かないといけないという判断をしない限り姿を現さない…」

緑谷「例えば…オールマイトが来た!とか…圧倒的不利な状況の場合…!」

八百万「…!」

緑谷「だから…尚更なんだ…」

緑谷「今、雄英の奴らが爆豪を取り返しに来るわけないだろう」

緑谷「そう思って油断している今こそ…千載一遇のチャンス…」

八百万「なら…何故緑谷さんは…」

緑谷「……」

緑谷「嫌なんだ…」

緑谷「また…失うのは…」

八百万「…?」

緑谷「もう何度も敵の襲撃に遭った」

緑谷「だから心の中でいつしか『もう大丈夫』という気持ちができていた」

緑谷「あの時…僕が自分勝手に行動して…敵に捕まったせいで…」

緑谷「悟空さんは僕を庇ってやられてしまった…!」

八百万「…」

緑谷「今までだってそんな場面は幾らでもあった…!」

緑谷「でもそれを乗り越えてきたのは偶然にも皆の助けを借りたからだ」

緑谷「…これ以上皆に迷惑は掛けたくないんだよ…!」

八百万「…」

緑谷「……くそっ…」

八百万(……迷惑なんて…掛けた事なかった癖に…)

八百万(悟空先生は…無個性の緑谷さんに希望を与えてくださった方)

八百万(1年間…自分には何も利点が無いのにも関わらず…)

八百万(それどころか…快く稽古をつけてくれました)

八百万(そんな恩師が亡くなってしまった事で自暴自棄担っている…)

八百万(それと同時に雄英高校が消滅したり、爆豪さんが敵に攫われたり…)

八百万(様々な衝撃が襲い掛かり精神的に彼を追い詰める…)

八百万(…もし…他の仲間やオールマイトが殺されたら…)

八百万(なら…自分はどうすればいいのか…)

八百万(…何が正しい道なのか…分からなくなっている…)

八百万(…私はどう助ければ…)

緑谷「……八百万さん…」

八百万「!は、はい!?」

緑谷「この髪の毛…持っていてくれないか?」

八百万「え…」

緑谷「……しばらく……休みたい…」

緑谷「もう…何も考えたくないんだ」

緑谷「…駄目?」

八百万「………」

八百万「分かりました。預かりましょう」


~数時間後~

オールマイト「……」

ガシッ…

オールマイト「今見ても…」

オールマイト「派手にやってくれたもんだ…」グシャッ

ザッ…

オールマイト「…お」

相澤「……何ここで黄昏ているんですか」

オールマイト「おー!病院以外で会うのは久しぶりだな!相澤君!」

オールマイト「傷はもう治ったのか?」

相澤「処置が大げさすぎなんですよ…2ヶ月も入院だなんて…」

オールマイト「まぁ、笑えないわな」

校長「やぁオールマイト」

オールマイト「校長!それにブラドキングも…」

ブラドキング「これから我らは爆破テロ等…諸々の謝罪会見がありますので…」

オールマイト「そっか…」

オールマイト「メディアは痛いところ突いてくるぞ。気をつけてな」

校長「ああ」

校長「オールマイトも…思う存分暴れてくるんだよ…」

オールマイト「……ええ」



オールマイト『敵連合のアジト!?』

塚内『ああ。ブラドキングに調書を取っていたんだがな』

塚内『思わぬ進展があった』

塚内『2週間程前部下が聞き込み調査で』

塚内『顔中ツギハギの男がテナントの入ってない筈のビルに入っていった』

塚内『という情報を得た』

塚内『20代位だと言うので過去の犯罪者を漁ってみたが目ぼしい者はおらず』

塚内『又、ビルの所有者に確認した所』

塚内『いわゆる隠れ家的なバーがちゃんと入ってるという話だった為』

塚内『捜査に無関係だと流していたんだが…』

塚内『今回生徒を攫った敵の1人と特徴が合致した!』

塚内『事態が事態だ』

塚内『裏が取れ次第すぐにカチ込む!』

塚内『これは極秘事項。君だから話している!』

塚内『今回の救出・掃討作戦、君の力も貸してくれ!』

オールマイト『…』

塚内『オールマイト?』

オールマイト『私は…素晴らしい友を持った』グググ…

塚内『?』

オールマイト『奴らに会ったらこう言ってやるぜ…』シュゥゥ…

オールマイト『私が反撃に来た!!!』ムキッ!!!

オールマイト『ってね』

八百万(長野から2時間)

八百万(時刻は22:07)




八百万「着きましたわ!神奈川県横浜市神野区!!」

轟「ここに奴らが潜んでいるのか」<人多いな

切島「さぁどこだ八百万!!」ダダッ

八百万「お待ち下さい!」ガシッ

切島「あぁ?」

八百万「ここからは用心に用心を重ねませんと!」

八百万「私達敵に顔を知られているんですのよ!」

麗日「うん!オンミツ!」ババッ

飯田「しかしそれだと偵察もままならんな」

八百万「ええ。ですから私…」ゴォッ

八百万「皆様の変装用の衣類を持ってきて参りました」

八百万「好きな物を着用してください」

轟「……」

轟<とりあえずドンキ行こ、な?

八百万<あ、そうですわね




八百万「完了ですわ!」

切島「オッラァ!コッラァ!?」

轟「成る程。これならバレないな」

飯田「パイオツカイデーチャンネーイルヨ!!」

八百万「夜の繁華街。子どもがうろつくと目立ちますものね!」

轟(ならもうちっと露出量増やして欲しかった…)ズーン…

切島(…なんつーか…その…ドンマイ)

八百万「では、早速…」

「あ、雄英じゃん!」

八百万「!?」クルッ



<では、先程行われた雄英高校謝罪会見の一部をご覧ください


飯田「何っ!」

麗日「あ!相澤先生…」

相澤「…この度…我々の不備から雄英生351名に被害が及んでしまった事…」

相澤「ヒーロー育成の場でありながら敵意への防衛を怠り社会に不安を与えた事…」

相澤「そして、多数の生徒・職員を死に追いやった爆破テロを許してしまった事…」

相澤「謹んでお詫び申し上げます。誠に申し訳ございませんでした」パシャパシャ…



切島「あの…メディア嫌いの相澤先生が…」


レポーター「NHAです。雄英高校は今年に入って4回生徒が敵と接触していますが」

レポーター「今回生徒に被害が出るまで各ご家庭にはどのような説明をされていたのか」

レポーター「又、具体的にどのような対策を行ってきたのかお聞かせください」



八百万(体育祭開催の件から雄英の基本姿勢は把握してる筈…)

八百万(…なのに言わせるの…?)

八百万(悪物扱い…?)



校長「周辺地域の警備強化」

校長「構内の防犯システム再検討」

校長「強い姿勢で生徒の安全を保障する」

校長「と説明しておりました」



「はぁ?」

「守れてねーじゃん」

「何言ってんだこいつら」ザワザワ…




緑谷(結果が全て)

緑谷(空気がよどんでいく)

緑谷「……相澤先生…」

死柄木「不思議なもんだよなぁ」

死柄木「何故奴らが責められてる!?」

死柄木「奴らは少ーーし対応がズレてただけだ」

死柄木「守るのが仕事?」

死柄木「誰にだってミスの1つや5つする」

死柄木「『お前らは完璧でいろ』っだって?」

死柄木「現代のヒーローってのは堅っ苦しい…」

死柄木「なぁ爆豪くんよ!」

爆豪「…」

死柄木「人の命を金や自己顕示に変換する異様」

死柄木「それをルールでギチギチと守る社会」

死柄木「敗北者を励ますどころが攻め立てる国民」

死柄木「俺達の戦いは『問い』」

死柄木「ヒーローとは、正義とは何か!」

死柄木「この社会が本当に正しいのか!」

死柄木「一人一人に考えてもらう」

死柄木「俺達は勝つつもりだ」

死柄木「君も勝つのは好きだろ?」ニヤッ

死柄木「荼毘、拘束外せ」

荼毘「ん?」

爆豪「!?」

荼毘「…暴れるぞ?コイツ…」

死柄木「いいんだよ対等に扱わなきゃな」

死柄木「スカウトだもの」

死柄木「それに…」チラッ

死柄木「この状況で暴れて勝てるかどうか…」

死柄木「分からねえ様な男じゃないだろ?雄英生」

爆豪「…」

荼毘「トゥワイス外せ」

トゥワイス「はぁ俺!?嫌だし!」

トゥワイス「」カチャカチャ…
爆豪(意味わかんね)

Mr.コンプレス「強引な手段だったのは謝るさ…」

Mr.コンプレス「けどな」

Mr.コンプレス「我々は悪事と呼ばれる行為にいそしむただの暴徒じゃねえのを分かってくれ」

Mr.コンプレス「君を攫ったのは偶々じゃねえ」

Mr.コンプレス「ここにいる者事情は違えど」

Mr.コンプレス「人に」

Mr.コンプレス「ルールに」

Mr.コンプレス「ヒーローに縛られ…苦しんだ」

死柄木「…」スタスタ…

Mr.コンプレス「君ならそれ
爆豪「よっと」ボオオンッッ!!

死柄木「っ!?」

トゥワイス「死柄木!」<ダイジョブ!?

爆豪「黙って聞いてりゃダラッダラよぉ…!」

爆豪「馬鹿は要約できねーから話長え」

爆豪「要は『嫌がらせしてえから仲間になってください』だろ!?」

爆豪「無駄だよ」



爆豪『4対1!絶対負ける!って思っちゃうだろ!?』


爆豪『こー避けてパンチ!と見せかけて…』



爆豪『どんだけピンチでも…最後には絶対勝つんだよなあ!』





爆豪「俺はオールマイトが勝つ姿に憧れた」

爆豪「誰が何言ってこようがそこぁもう曲がらねえ」

死柄木「…」

プスプス…

死柄木「お父さん…」

レポーター「生徒の安全…と仰りましたが」

レポーター「ブラドキングさん。事件の最中生徒に戦うよう促しましたね?」

レポーター「意図をお聞かせください」

ブラドキング「…私共が状況を把握できなかった為、最悪の事態を避けるべくそう判断しました」

レポーター「最悪の事態とは?」

レポーター「26名の被害者と1名の拉致は最悪と言えませんか?」

ブラドキング「私があの場で想定した『最悪』とは生徒がなす術なく殺害されることでした」

校長「被害の大半を占めたガス攻撃」

校長「敵の個性から催眠ガスの類だと判明しております」

校長「拳藤さん、鉄哲君の迅速な対応のお陰で全員命に別状はなく…」

校長「また生徒らのメンタルケアを行っておりますが深刻な心的外傷は今の所見受けられません」

レポーター「不幸中の幸いだとでも?」

校長「未来を侵される事が『最悪』だと考えております」

レポーター「攫われた爆豪君についても同じ事が言えますか?」

レポーター「ヘドロ事件での抵抗等経歴こそタフなヒーロー性を感じさせますが」

レポーター「反面体育祭で見せた粗暴さ…そして態度」

レポーター「精神面の不安定さも散見されています」

レポーター「もしそこで目をつけた上での拉致だとしたら?」

レポーター「言葉巧みに彼を拐かし悪の道に染めてしまったら?」

レポーター「未来があると言い切れる根拠をお聞かせください」

ブラドキング「…」

ブラドキング(くっ…分かっちゃいたが攻撃的!)

ブラドキング(ストレス掛けて粗野な発言を引き出そうとしている…)

相澤「…」ガタッ…

ブラドキング(いかんぞ…!恐らくイレイザーのメディア嫌いを知っての挑発!)

ブラドキング(やめろ!質問は俺が…)

相澤「…」

ペコ…

相澤「行動については私の不徳を致すばかりです」

相澤「ただ…体育祭でのソレらは彼の『理想の強さ』に起因しています」

相澤「誰よりも…『トップヒーロー』を追い求めもがいている」

相澤「あれを見て『隙』と捉えたのなら敵は浅はかであると私は考えております」

レポーター「………」

レポーター「爆破テロの件を考慮しても…そう断言できますか?」

相澤「!」

レポーター「どうやら爆破テロは『偶然』1年ヒーロー科が合宿中に起こった事件の様ですね」

レポーター「…では一体その爆弾を誰が設置したのか?」

レポーター「私は不思議に思うのですよ」

レポーター「生徒・職員全員殺すのなら…わざわざ終業日後にする必要はない」

レポーター「5、6月…いっそ4月にやったってよかった」

レポーター「ヒーロー科最高峰。簡単に侵入できる様なザルなシステムではない筈でしょう?」

レポーター「…裏を返せば終業日後が都合がいい…」

レポーター「そう考えた場合…1年ヒーロー科の誰かに敵連合の手先が潜んでいるのでは?」

レポーター「もし今までの彼の行動が全て演技だとしたら?」

レポーター「先程の精神面等の事も考慮しますと…」

レポーター「爆豪君がある理由で敵連合に加入していたら…?」

レポーター「例えばそう…雄英の教育体制に絶望したから…」

レポーター「ヒーロー殺しの様に…」



ザワザワ…

「うわっマジかよ!」

「でもあり得るよな」

「待てよそもそもザルかどうかは4月のマスコミ事件見りゃ一目瞭然だろ?」

「いや、あの後もマスコミがしつこく雄英んとこにインタビューしてたんだろ?」

「何も騒がれてねえって事は何も問題なかったんじゃねえか?」

飯田「あいつ…爆豪君を犯人に仕立て上げて…!」

「バクゴーじゃなかったとしても1年ヒーロー科の奴の誰かが犯人だってのは濃厚だよなぁ…」

「怖えな今の雄英高校…しかも1人に限った話じゃねえだろ?」

「いやもしかして全員…」

「オールマイトがいるのになぁ…」

ザワザワ…

八百万「…」




爆豪「……」

爆豪「バァカ…」

爆豪「だったら今頃こんな反抗してねえだろ」

死柄木「…」シュゥゥ…

爆豪(あんだけ大掛かりな襲撃カチ込んで成果俺1人)

爆豪(言質も取れてる!)

爆豪(こいつらにとって俺は『利用価値のある重要人物』)

爆豪(俺の心にとり入ろうとする以上本気で殺しに来るこたあねえ)バキバキ…

爆豪(相手は5人か…こいつらの方針が変わらねー内に…)

爆豪(2、3人ブッ殺して脱出したる!!)

爆豪「言っとくが俺はまだ戦闘許可解けてねえぞ!!」<HAHAHA!

トガ「刺しましょう!」

荼毘「いや…馬鹿だろ」

Mr.コンプレス「その気がねえなら懐柔されたフリでもしときゃいいものを…」

Mr.コンプレス「やっちまったなぁ…」

爆豪「したくねえもんは嘘でもしねんだよ俺は」

爆豪「こんな辛気くせーとこ長居する気もねえ」

死柄木「……」チラッ…

シュゥゥ…

黒霧(手が…!)

黒霧「いけません死柄木弔!!」

黒霧「落ち着いて…」

死柄木「!」ギロッ!

爆豪「っ!?」

死柄木「手を出すなよ………お前ら…」

ガシッ

死柄木「こいつは…」スッ…

死柄木「大切なコマだ」カチャ…

黒霧「…」

死柄木「…出来れば…少し耳を傾けて欲しかったな…」

死柄木「君とは分かり合えると思ってた」

爆豪「………」

爆豪「ねえわ」

死柄木「…」チラッ…



校長<我々も手を拱いているワケではありません

校長<現在警察と共に調査を進めております

校長<我が校の生徒は必ず取り戻します



死柄木「…」ボリボリ…

死柄木「仕方ない。ヒーロー達も調査を進めていると言ってる」

死柄木「悠長に説得してられない」

死柄木「先生」クルッ

死柄木「力を貸せ」





ゴボゴボ…

AFO「…良い……判断だよ死柄木弔」







八百万「ここが発信機の示す場所ですわ」

切島「これがアジト…いかにもだな!」

八百万「それは分かりません。つけたのはあくまで脳無ですから…」

八百万「ですが私が確認した限り敵は丸一日ここから動いていません」

八百万「敵がいるからといって爆豪さんがいるとは限りません」

八百万「私達がどれだけか細い情報でここに立っているか…」

八百万「冷静に考えてみてください」

飯田「耳郎君や葉隠君の様なユニーク活動に秀でた者はいない」

飯田「危険だと判断したらすぐ止めるぞ」

飯田「友であるからこそ…警察への通報も辞さんからな…!」

轟「………ああ」

轟「出来る範囲で出来る事…考えよう」

エンデヴァー「ちっ…」

エンデヴァー「何で俺が雄英の尻拭いを…」

エンデヴァー「こちらも忙しいのだが」



ジーニスト「まぁまぁ…そう言わずに」

ジーニスト「OBでしょう…」



塚内「今…雄英からヒーローは呼べない」

塚内「大局を見てくれエンデヴァー」

塚内「今回の事件はヒーロー社会崩壊の切っ掛けにもなり得る」

塚内「総力をもって解決にあたらねば…!」




ジーニスト「以前私の師が彼の素行を矯正すべく事務所に招いた」

ジーニスト「彼女曰くあれ程に意固地な男はそうそういない」

ジーニスト「今頃暴れているだろう。事態は急を要する」

ギャングオルカ「ほほう?またトラウマを植え付けられた犠牲者が1人…」

ジーニスト「まぁ…師匠は…見かけによらず恐ろしいからな」ガタガタ…

Mt.レディ「震えてますよ」

ジーニスト「…今回も本当は駆けつけてきて欲しかったものだがな…」

ジーニスト「断られてしまった…」

虎「我が同志ラグドールが奪われている!」

虎「個人的にも看過出来ぬ!!」




塚内「生徒の1人が仕掛けた発信機ではアジトは複数存在すると考えられる」

塚内「我々の調べで拉致被害者が今いる場所は分かっている」

塚内「主戦力をそこに投入し被害者の奪還を最優先とする」<オールマイトチームとジーニストチームだ

塚内「同時にアジトと考えられる場所を制圧し完全に退路を断ち一網打尽にする」

グラントリノ「俊典…」

オールマイト「?」

グラントリノ「俺なんぞまで駆り出すのはやはり…」

オールマイト「『なんぞ』なんぞではありませんよグラントリノ!」

オールマイト「ここまで大きく展開する事態…」

オールマイト「奴も必ず動きます!」

グラントリノ「…オール・フォー・ワン…!」

塚内「今回はスピード勝負だ!!敵に何もさせるな!」

塚内「先程の会見、敵を欺く様校長にのみ協力要請しておいた!」

塚内「さも難航中かの様に装ってもらっている!」

塚内「あの発言を受け…!」

塚内「その日の内に突入されるとは思うまい!!」

塚内「意趣返してやれ!!」

塚内「さぁ…反撃の時だ!」

塚内「流れを覆せ!!ヒーロー!!!」

麗日「……うーん」

麗日「電気も点いてないし中に人がいる感じもないね」

飯田「木を隠すなら森の中」

飯田「廃倉庫を装っているワケだな」

轟(……正面のドア…下に雑草が茂ってる…)

轟(他に出入り口があるのか?)

轟(どうにか中の様子を確認できないものか)

「おいおいおい!」

切島「?」クルッ

「ホステスー!何してんだよホステス~!俺たちとのみましょーー!」

「やーめとけバカ!」

切島「オッラァ!!」

飯田「パッパパパイオツカイデーチャンネー」

轟「一旦離れよ八百万」ガシッ

八百万「えっ…」

麗日「…」キョトン




轟「多くはねえが人通りもある」

八百万「目立つ動きは出来ませんわよ…どうされますの?」

切島「…裏に回るしかねえな」

切島「どれだけか細くても俺らにはここしか情報がねえ」



モゾモゾ…

八百万「くっ…狭いですわ…」

八百万「つっかえそう」

麗日(八百万さんのが大きいだけやと思う)

轟(壁になりたい)

飯田「安全を確信できない限り動けない…」

飯田「ここなら人目もないし…」

飯田「あっ」

ポツン…

飯田「あそこの窓からなら中の様子を見れるんじゃないか?」

轟「だけどこの暗さで見えるのか?」

八百万「なら私が暗視鏡を…」

切島「いや、それが俺持ってきてんだな実は」スッ…

飯田「ええすごい!なんで?」

切島「アマゾンには何でもあってすぐ届くんだ」

切島「1つしか買えなかったけど…」

切島「やれる事考えた時に…要ると思ってよ」

轟(それ軽く5万はしたぞ)

八百万「では私と麗日さんが浮いて中の様子を拝見しましょう」

飯田 切島 轟「……………は?」

麗日「うーん…なんかごっちゃごちゃしてるなぁ…」

八百万「何か発見しましたか?」

麗日「ううん。汚いだけ」

飯田「……///」

八百万「そうですか…」

轟「………///」

切島「……お前ら何なの?」

切島「上げたきゃ顔上げりゃいいだろ」

飯田「ばっ馬鹿者!下着を覗くなど雄英生云々関係なく恥ずべき行為!!」※小さい声で言ってます

切島(そもそも真下にいなけりゃ解決するだろ)

轟(やばいムラムラしてきた)

麗日「…やっぱり何も…」

麗日「うわわっ!?」

八百万「!?う、麗日さんどうなさいました!?」

麗日「ひ、左奥…」

麗日「八百万さん左奥見て…!」スッ…

八百万「えっ…」

八百万「…あ、あれは…」

八百万「嘘でしょ…?あんな無造作に…アレ…全部…」

八百万「脳無…!?」

ゴボゴボ…










爆豪「先生…?テメェがボスじゃねえのかよ…!」

爆豪「白けんな!」

死柄木「黒霧、コンプレス…また眠らせてしまっておけ」

死柄木「ここまで人の話を聞かねーとは…逆に感心するぜ」

爆豪(最大火力でぶっとばしてえがワープ野郎が邪魔すぎる…!)

爆豪(考えろ…!)

爆豪(どうにか隙を作って後ろのドアから…)

爆豪「聞いて欲しけりゃ土下座して死ね!!」

コンコン…

爆豪 死柄木「ん?」

「どーもぉ…ピザーラ神野店でぇぇす……」










オールマイト「バクゴークン回収しに参りましたぁ…!!!」ドゴォォッッ!!!

トゥワイス「何だぁ!?」

死柄木「黒木!ゲー…

シンリンカムイ「先制必縛…」

シンリンカムイ「ウルシ鎖牢!!!」ゴオオッ!!

ガシッッ!

Mr.コンプレス「ぬおっ!?」

荼毘「木ぃ?」

荼毘「んなもん…」メラ…

ダンッ…

グラントリノ「逸んなよ」バギッ!

荼毘「あ…」

ガクッ

グラントリノ「おとなしくしといた方が身の為だぜ?」

オールマイト「流石若手実力派だシンリンカムイ!!」

シンリンカムイ(き、緊張するよぉ…)ドキドキ…

オールマイト「そして目にも止まらぬ古豪グラントリノ!!」

オールマイト「もう逃げられんぞ敵連合!何故かって?…」




オールマイト「我々が来た!!!」ザッ…




Mr.コンプレス「オールマイト…!あの会見後に…」

Mr.コンプレス「まさかタイミング示し合わせて…!」

トゥワイス「木の人引っ張んなってば!押せよっ!!」

トガ「や~!」

「攻勢時程守りが疎かになるものだ…」ゴォ…

エッジショット「ピザーラ神野店は俺達だけじゃない…」ドロン!

エッジショット「外はあのエンデヴァーをはじめ手練のヒーローと警察が包囲している」




エンデヴァー「おい塚内ぃ!!何故あのメリケン男が突入で俺は包囲なんだ!」

塚内「万が一捕り漏らした場合君の方が視野が広い」

エンデヴァー「シヤ!!!」




爆豪「オール…マイト…」

オールマイト「怖かったろうに…よく耐えた!」

オールマイト「ごめんな…もう大丈夫だ少年!」

爆豪「コッ怖くねーよ!!余裕だクソッ!」

死柄木「折角色々こねくり回してたのに…」

死柄木「何そっちから来てくれてんだよラスボス」

オールマイト(全員押さえられた!)

オールマイト(簡単には逃げられない筈…!)

死柄木「…仕方がない」

死柄木「俺達だけじゃない…そりゃあこっちもだ」

死柄木「黒霧」

死柄木「持ってこれるだけ持ってこい!!!」

オールマイト(脳無だな?)ニヤッ

死柄木「……………?」

黒霧「す、すみません…死柄木弔」

黒霧「所定の位置にある筈の濃霧が…」

黒霧「ない…!!?」

死柄木「!?」

オールマイト「やはり君はまだまだ青二才だ!死柄木!!」

死柄木「あ?」

オールマイト「敵連合よ。君らは舐めすぎた」

オールマイト「少年の魂を」

オールマイト「警察のたゆまぬ捜査を…」

オールマイト「そして…」

オールマイト「我々の怒りを!!!」






ドガァァッ!!!

切島「な、なんだぁぁあ!?」ゴォッ…

麗日「なんか破壊されてる!?」




Mt.レディ<キモーイ…

ジーニスト「脳無格納庫制圧完了」

ザッ…





オールマイト「おいたが過ぎたな!!」

オールマイト「ここで終わりだ死柄木弔っ!」

死柄木「終わりだと…?ふざけるな…!!」

死柄木「始まったばかりだ!」

死柄木「正義だの平和だの…あやふやなもんでフタされたこの掃き溜めを…」

死柄木「ぶっ壊す…」

死柄木「その為にオールマイトを取り除く!!」

死柄木「仲間も集まり始めた…」

死柄木「ふざけるな…ここからなんだよ…」

死柄木「黒ぎっ」

ザシュッ!!

死柄木「……は?」

黒霧「うっ!?」

ガクッ…

Mr.コンプレス「な、なんだ!?殺し…たのか?」

エッジショット「中を少々いじり気絶させた」

エッジショット「死にはしない」

ムクムク…

エッジショット「忍法千枚通し!!」ボンッ!

エッジショット「この男は最も厄介…」

エッジショット「眠っててもらう」

グラントリノ「さっき言ったろ。おとなしくしといた方が身の為だって」

グラントリノ「迫圧紘」

グラントリノ「渡我被身子」

グラントリノ「分倍河原仁」

グラントリノ「少ない情報と時間の中おまわりさんが夜なべして素性をつきとめたそうだ」

グラントリノ「わかるかね?」

グラントリノ「もう逃げ場はねえってことよ」

グラントリノ「なぁ…死柄木」

グラントリノ「聞きてえんだがおまえさんのボスはどこにいる?」

死柄木「………」





『誰も…助けてくれなかったね』

『辛かったね。転孤君』

死柄木「ふざけるな…」

死柄木「こんな…こんなぁ…」

『「ヒーローが」「そのうちヒーローが」』

『皆そうやって君を見ないフリしてたんだね』

『一体誰がこんな世の中にしてしまったんだろう?』

『君は悪くない』

死柄木「こんな…あっけなく…」

死柄木「ふざけるな…」

死柄木「失せろ…消えろ…」

オールマイト「奴は今どこにいる」

オールマイト「死柄木!!!」

死柄木「お前がっ」ギチギチ…




『もう大丈夫』

『僕がいる』




死柄木「嫌いだっ!!!!!」




ゴゴゴ…

ゴォッ…

脳無「~」

シンリンカムイ「脳無!?」

シンリンカムイ「あの黒い液体…例のか!」

グラントリノ「エッジショット!黒霧は…」

エッジショット「気絶している!こいつの仕業ではないぞ!!」

オールマイト「シンリンカムイ!絶対に離すんじゃないぞ!!」

爆豪「お゛!?」ゴボッ…

オールマイト「爆豪少年!」

オールマイト(口の中から…)

爆豪「ま…たか…よ…!?」

オールマイト「くっ!」ブンッ

スカッ

オールマイト「Noooooooo!!!」

シンリンカムイ「エンデヴァー!!応援を…」クルッ…

シンリンカムイ「何っ!?」




ズドドドッ!

「くそーーっ!!」ズドドドッ

脳無「ッッッ!」

エンデヴァー「塚内!避難区域広げろっ!!」ボオオッ!!

塚内「アジトは2箇所と…捜査結果が出た筈だ…!」ピッ…

塚内「ジーニスト!そっち制圧したんじゃないのか!?」

塚内「…………ジーニスト?」




グラントリノ「俊典…こいつぁ…」

オールマイト「ワープなど…持ってはいなかった筈…!」

オールマイト「対応も…早すぎる…!」

オールマイト(まさか…この流れを…)

死柄木「先………生」

轟「何が起こってんだ…!」

麗日「Mt.レディにギャングオルカ…」

麗日「No.4のベストジーニストまで!?」

八百万「虎さんもいますわ…」



Mt.レディ「うぇぇ…これ本当に生きてんの?」

Mt.レディ「こんな楽な仕事でいんですかね…ジーニストさん」

Mt.レディ「オールマイトの方行くべきだったんじゃないですかね…」<メッチャ勢いよく突入しましたけど

ジーニスト「難易度と重要性は切り離して考えろ新人」

ジーニスト「機動隊!すぐに移動式牢を!」

ジーニスト「まだいるかもしれない。ありったけ頼みます」

虎「ラグドールよ!!返事をするのだ!」

ギャングオルカ「チームメイトか!…息はあるのか」

ギャングオルカ「良かったな!」

虎「………しかし…様子が…」

虎「何をされたのだ…ラグドール!!!」

ラグドール「…」ボー…



飯田「ヒーローは…俺達などよりもずっと早く動いていたんだ…!」

切島「すっげえ…」

飯田「さあ、すぐに去ろう!」

飯田「俺達にもうすべき事はない!」

八百万「…オールマイトの方に爆豪さんは…」

轟「それなら尚更安心だ」

轟「プロの邪魔をする訳にもいかねえ」

轟「さっさと行くか」

麗日「うん!」

八百万(……プロヒーロー集結…オールマイト…)

八百万(これほどまでな大規模な奇襲をかけてしまったら…!)

八百万(奴が…!)








「すまない虎…」

八百万「!?」

「前々から…いい個性だと…」

「丁度いいから貰うことにしたんだ」

ギャングオルカ「止まれ。動くな」スッ…

ギャングオルカ「…連合の者か」

虎「誰かライトを…」

「こんな身体になってから…」

「ストックも随分と減ってしまってね…」

スタッ…

ジーニスト「忠告した筈だ」ギュッ!

ギチギチッ…

「ぐあっ…」

Mt.レディ「ちょっ…ジーニストさん!絞めてる絞めてる!!」

Mt.レディ「もし民間人だったら…」

ジーニスト「状況を考えろ」

ジーニスト「その一瞬の迷いが現場を左右する」

ジーニスト「敵には何もさせるな…!」ググッ…

八百万「………」




八百万「…え…」ゴォォッ…

「折角弔が自身で考え」

「自身で導き始めたんだ」

「出来れば邪魔はよして欲しかったな…」





緑谷「………!!!!」

緑谷(振り向くことすら!)

緑谷(一瞬の出来事…何が起こったのか…)

緑谷(一瞬…1秒にも満たない!)

緑谷(それでもその男の気迫は…)

緑谷(僕らに死を錯覚させた…!)

緑谷「何が起こった!何が…何が!!?」

緑谷「い、一瞬で…たくさんの気が小さく…」

緑谷「た…ただ1人が…」

緑谷「やっぱり…僕の時は遊びだったのか…?」

緑谷「あの時と比にならない位のデカさ…!」





八百万(弔…死柄木の事…!?)

八百万(何…嘘…オールマイト…)

八百万(まさか…じゃあ…)

八百万(あれが…)



八百万(オール・フォー・ワン…!!)

AFO「さて…やるか」

トガ「ぼえ!!」ドババ…

シンリンカムイ「!!?」

グラントリノ「マズイ全員持ってかれるぞ!!」ダンッ!

オールマイト「おんのれ私も連れて行けええっ!!!」ダダッ…

スカッ…

バシャッ…

シンリンカムイ「すみません皆様ぁ!!!」

エッジショット「お前の手落ちじゃない!」

エッジショット「俺達も干渉できなかった」

エッジショット「黒霧の『空間に道を開く』ワープじゃなく…」

エッジショット「『対象のみを転送する』系と見た!」

脳無「~!」

ガシッガシッ…

オールマイト「ぬぅぅ…」

シンリンカムイ「オールマイト!!」

オールマイト「OKLAHOMA…」グルッ

ギュルギュル…

オールマイト「SMASHHHHH!!!!!」

ズドォォッッ!!!

オールマイト「っとと」シュタッ…




「景気のいいぶっ壊しぶりだな…!」

「事が事だからだ!敵に集中しろ!!」

「こいつら…あっちから流れてきてるのか?」ズドドドッ…

塚内「ジーニストらと連絡がつかない!」

塚内「恐らくあっちが失敗した!!」

エンデヴァー「グタグタじゃないか…」

脳無「ッッッ!!」ダンッ!

エンデヴァー「……ったく!!!」ボオオッ!!

オールマイト「エンデヴァー!」

エンデヴァー「?」クルッ

オールマイト「大丈夫か?」

エンデヴァー「どこを見たらそんな疑問が出る!?」

エンデヴァー「流石のトップも老眼が始まったか!?」

エンデヴァー「行くならとっとと行くがいい!」

オールマイト「ああ…任せるね!」ダンッ!

ゴオオッ!


ゴォォッ…

ジーニスト「………」

ジーニスト「…あ……あ?」ピクピク…

パチパチ…

AFO「流石No.4!!ベストジーニスト!」

AFO「僕は全員消し飛ばしたつもりなんだ」

AFO「皆の衣服を操り瞬時に端へ寄せた!」

AFO「判断力・技術…並の神経じゃない!」

ジーニスト「こ……こい…つ…」


塚内『連合には恐らく…』

塚内『いや、間違いなくブレーンが居る』

塚内『そいつの強さはオールマイトに匹敵する』

塚内『そのくせ狡猾で用心深い…』

塚内『己の安全が保障されぬ限り表には姿を見せない』

塚内『今回は死柄木らの確保から奴の捕捉までを可能な限り迅速に行いたい』



ジーニスト(話が違う!)

ジーニスト(…から何だ?)

ジーニスト「!!」キッッ

ジーニスト(一流は!そんなモノを失敗の理由
ドッッ!!!







ジーニスト「………か……かか…」

AFO「……相当な練習量と実務経験故の強さだ」

AFO「君のは…いらないなぁ」

AFO「弔とは」

ドサッ…

八百万「っ!?」

AFO「性の合わない個性だ…」

ジーニスト「」




轟(なんだあいつ…)

轟(何が起きた?)

切島(一瞬で全部かき消された…!!)

麗日(逃げないと…分かっているのに…)

飯田(恐怖で身体が…)

八百万(身体が動かない…!)

爆豪「ゲッホ!!くっせえ!!」

八百万「!」

ドバッ

爆豪「はぁ…はぁ…」

切島「爆豪…」

切島(そうだ…そうだよ!)

切島(あの時動けなかぅたから助けられなかったんじゃねえかよ!)

切島(怖えから動けねえなんて…)

切島(目の前にいるんだぞ!?)

切島(俺らにはまだ気づいてない…よな!?)

切島(爆豪のとこまで6、7…)

切島(そんぐれえの距離なら3、4秒…)

切島(逃げ切れるのか?でもどこへ…皆は?どうすりゃ…作戦…策…)

切島(とにかく動かねえと…)ググッ…

切島(ここで動かねえと!!!)クルッ

ガシッ!!

切島「!」

飯田(俺が…)

麗日(私が…)

飯田 麗日(守るんだ…!!)

ドバッドバッ…

死柄木「せ、先せ…」

AFO「……やはり来てるな」

飯田「!?」

死柄木「?」



ゴォッ!!

オールマイト「オール・フォー・ワンッッッ!!!」


ガッッッ!!!

オールマイト「全て…返してもらうぞ!!」

AFO「また僕を殺すか」

AFO「オールマイト」

AFO「随分遅かったじゃないか」

ゴオオオッッッッーー!

爆豪「うおおっ!?」

トゥワイス「なんっつう衝撃だ…!」

八百万「オールマイトまで…!」

シュタッ…

AFO「バーからここまで5km余り」

AFO「僕が脳無を送り優に20秒経過しての到着」

AFO「衰えたね…オールマイト」

オールマイト「貴様こそ」

オールマイト「何だ?その工業地帯の様なマスクは…」

オールマイト「大分無理してるんじゃあないか!?」

爆豪(オールマイトを素手ではじきやがった!)

爆豪(これが敵のボス…)

オールマイト「5年前と同じ過ちは犯さん。オール・フォー・ワン」

オールマイト「爆豪少年を取り返す!」ダンッ!!

オールマイト「そして貴様は今度こそ刑務所にブチ込む!!」ゴォッ…

オールマイト「貴様の操る敵連合もろとも!」

AFO「それは…大変だな」

AFO「やる事が多くて」スッ…

AFO「お互い」プクッ!!

オールマイト(腕が大きく…?)

ズッッッ!!!



ヒュンッ!

ズドドドッ!!!

オールマイト「ぐっ…」ガガガガ…

AFO「『空気を押し出す』+『筋骨発条化』+『瞬発力』×4+『膂力増強』+3」

AFO「この組み合わせは楽しいな」

AFO「増強系をもう少し足すか」

爆豪「オールマイトォッ!」

AFO「心配しなくてもあの程度じゃ死なないよ」

AFO「だから…」

AFO「ここは逃げろ弔」

AFO「この子を連れて」

ペキペキ…

ヒュッ

黒霧「」ズドッ!

AFO「黒霧。皆を逃がすんだ」

Mr.コンプレス「貴方がワープを使えるのならそれで逃げるのが手っ取り早いのでは?」

AFO「僕のはまだ出来立てでね、コンプレス」

AFO「転送距離はひどく短い上…」

AFO「彼の座標移動と違い、僕の元へ持ってくるか、僕の元から送り出すかしかできないんだ」

AFO「ついでに…送り先は人」

AFO「なじみ深い人物でないと機能しない」

ゴオオオ……

AFO「『個性強制発動』…」

AFO「さあ、行け」

死柄木「先生は…」

ズダンッ!!!

死柄木「…!!」

オールマイト「逃がさん!!」ダンッ!!

AFO「常に考えろ弔」

AFO「君はまだまだ成長できるんだ」

ズドオオオッッ!!!

死柄木「先生…」

トゥワイス「行こう死柄木!!あのパイプ仮面がオールマイトを食い止めてくれてる間に!」

トゥワイス「コマ持ってよ」

爆豪「…」

Mr.コンプレス「荼毘は小さくして連れて行こう…」シュン…

オールマイト「爆豪少年!!」

爆豪「面っ…ドクセー…」

八百万「オールマイト…」

八百万(AFOが邪魔して爆豪さんを助けられない…!)

八百万(その隙に連合は爆豪さんを連れて逃げようとしている…)

八百万(爆豪さんも囲まれて逃げられる状況じゃない…)

爆豪「ちっ!」ボオオッ!

爆豪(こいつらも緊急事態…)

爆豪(さっきまでと違って強引にでも俺を連れてく気だ…)

爆豪(4対1…行けるか?)

爆豪(とりあえずこのクソ仮面に触られちゃいけねえー!)ボオオッ!!

オールマイト「今行くぞ!!」ダンッ!

AFO「させないさ」ガシッ

オールマイト「くっ…」

AFO「その為に僕がいる」

ズザザザザザッ…

オールマイト「くそっ…」

爆豪(オールマイト…!)

八百万(こんなピンチ…なのに…)

八百万(私達は戦う事が許されない…!)

八百万(せめて…隙が…どこでも…一瞬でいい!)

八百万(爆豪さんを救け出せる策を…!)

八百万(それができればオールマイトも存分に力を…)

八百万(オールマイト…)

八百万「っ!」

八百万「飯田さん…皆さん!」

飯田「駄目だぞ…八百万君…」

八百万「違いますわ!あるんですの!」

八百万「決して戦闘行為にはなりません!」

八百万「私たちもこの場から去れる!」

八百万「それでも爆豪さんを救出できる方法が…!」

轟「……言ってみてくれ」

八百万「ただし…これは爆豪さん次第なんですが…」

八百万「…恐らく私がやりますと…成功しない…」

八百万「ですから切島さん。貴方が成功率を上げる鍵です」




八百万「……爆豪さんは相手を警戒して距離を置いて戦っていますわ」

八百万「タイミングは爆豪さんと敵達が二歩以上離れた瞬間…」

麗日「飯田君…」

飯田「…バクチではあるが…状況を考えれば俺達のリスクは少ない」

飯田「何より成功すれば全てが好転する…!」

飯田「……やろう」

八百万(まず飯田さんのレシプロで推進力…)

DRRR….

八百万(次に切島さんの硬化で壁を破り…)

ドゴォォッッ!!

八百万(麗日さんの個性でなるべく高く飛びますわ!)

ぴと…

ゴォォッ!!

死柄木「あ?」

八百万(敵は私達に気づいていない!)

八百万(これまで敵に散々出し抜かれてきましたが…)

八百万(今私達が出来る立場にあります!)

八百万(手の届かない高さから…戦場を横断する!!)

AFO「ほう…」スッ…

八百万(敵のボスはオールマイトを食い止めていますわ…)

八百万(これはつまり…)

八百万(逆もまた然り!!)

ドゴオォッ!!

オールマイト「させるかよ」

八百万(そうなれば切島さんだすわ)

八百万(私じゃ駄目。轟さんでも飯田さんでも麗日さんでも…)

八百万(入学してから今まで対等な関係を築いてきた…)

八百万(貴方の呼びかけなら!!!)





切島「来いっ!!!」






爆豪「……」



ダンッ

死柄木「やめっ…」

ボボボボッッッ!!

爆豪「馬鹿かよ」ニッ

ガシッ

だすわって何だすわって…

慌てて入力しちまった…

今日は時間的にここまで

明日あたりには決着つくかな?

最近分かってスッキリした事

緑谷=9代目 ×

緑谷=9人目の後継者(10代目) ○

やたら中途半端で不思議に思ってたんだよね

…この解釈で合ってるよな?

ほんじゃ始めるぞい

八百万(オールマイトを見てから……)


爆豪(俺がこの場にいるからオールマイトが戦い辛え…)

麗日(私の無重力なら逃げられる!そうすればオールマイトが必ず…)

飯田(爆豪君なら分かってる筈…)


八百万(不思議と体の萎縮は治まっていた)

八百万(今どう動くのが最善か…)



ボオオンッッ!!

Mr.コンプレス「な、何ぃぃっ!?」

轟「思った通りだ!皆あっちに釘付け…」

八百万「私達も行きましょう!」

死柄木「どこにでもっ…現れやがる…!」

オールマイト「マジかよ…」

オールマイト「全く!」

飯田「よし!このまま逃げ切るぞ!!」DRRR…

トゥワイス「そう簡単に逃がすかよ!!」

トガ「シューティングゲームは久々だー!」

ボボボッ!!

切島「うっへええ!?あいつら光線撃ってきやがった!!」

麗日「あんな量…避けられる訳が…」

麗日「!!」

ドオオオンッ!!

トゥワイス「やったか!!」




Mt.レディ「……タイタン…クリフ…!!!」シュゥゥ…

Mr.コンプレス「ちっ!邪魔すんなこのデカ女!!」

飯田「Mt.レディ!?」ゴォォッ…

Mt.レディ「救出…優先…」フラ…

Mt.レディ「行って…バカガキ…!」

ドサッ!!

トゥワイス「まだ届く!!」

トガ「撃ち落と…

ダダダンッ!!

トゥワイス「!?」

ガガガッ!!!

トガ「わっ…」

トゥワイス「なっ…」

Mr.コンプレス「嘘っ…」

ドサッ…

オールマイト「グラントリノ!!」

グラントリノ「間に合ったか…!」

死柄木「3人共…やられた!?」

オールマイト「遅いですよ!」

グラントリノ「お前が速すぎんだよ」

AFO(志村の友人か…)

グラントリノ「……緑谷来てないな」

オールマイト「こういう時は颯爽と現れるんですがね…」

オールマイト「しかし…情けない事に…」

オールマイト「これで…」

AFO「あっちゃ…」

オールマイト「心置きなくお前を倒せる!!!」ダダッ!!

グラントリノ「あっとはテメェだけだ!」ダンッ!

グラントリノ「死柄木ぃぃっ!!」

死柄木「くっ…」

AFO「とりあえず退け」

オールマイト「ぬっ!?」

バキッッ!!!

オールマイト「ぐっ…」

オールマイト(しまった…正面が…)

AFO「サイコキネシス…」

死柄木「うおっ…」ゴッッ!!

トガ「っ…」ゴッッ!

グラントリノ「なっ…」

ダンッ!

グラントリノ「逃がすかよっ!!」

AFO「邪魔するな老ぼれ」

ゴオオッッ!!!

グラントリノ「ぐおおっ…」

ヒュゥゥ…

ズドオオオッッ!!!

オールマイト「グラントリノ!!」

グラントリノ「ってえ…」

グラントリノ(念力て…マジモンの超能力者だろありゃ…)

死柄木「待て…駄目だ先生…!」ゴッッ…

オールマイト「こなくそ…」

グラントリノ「逃げられる…!」

死柄木「その身体じゃあんた…駄目だ!!」

死柄木「俺まだ
ゴォォッ…


シュンッ…





AFO「弔」

AFO「君は戦いを続けろ」

ダンッ!!

AFO「ん?」

オールマイト「貴っ様ぁぁぁあっ!!」ゴォォッ…

オールマイト「喰らえ…!」ブンッ…

AFO(『転送』)

グラントリノ「ぼっ!」ドバッ…

ズズッ…

グラントリノ(またワープか!)

オールマイト(いけない…咄嗟にグラントリノを盾に…!?)

AFO「+」

バチッ!!!

オールマイト「ぐあっ!?」

オールマイト(腕が…)ズキズキ…

グラントリノ「がっ…」

AFO(『衝撃反転』)

AFO「僕はただ弔を助けに来ただけだが」

AFO「戦うというなら受けて立つよ」

オールマイト「すっ…すみません!」

グラントリノ「くっそ…」

AFO「何せ僕はお前が憎い」

AFO「かつてその拳で僕の仲間を次々と潰し回り」

AFO「お前は『平和の象徴』と謳われた」

AFO「僕らの犠牲の上に立つその景色」

ブクッ…

オールマイト(またかよ!?)

AFO「さぞやいい眺めだろう?」ブォッ…

オールマイト「DETROIT SMASH!!!」ブォッ!

ズドオオオッッ…

ゴオオッッ…

AFO(強引に打ち消したな…)

AFO「心置きなく…戦わせないよ」

AFO「ヒーローは多いよなぁ…」

AFO「守る物が」







オールマイト「黙れ」

AFO「っ!?」

ガシッ

オールマイト「貴様はそうやって…」ググッ…

オールマイト「人を弄ぶ!!」ゴキッ!

AFO「だっ…」

オールマイト「壊し」

オールマイト「奪い」

オールマイト「つけ入り支配する!」

AFO(マズイ!『転送』を…)

オールマイト「日々暮らす方々を!」

オールマイト「理不尽が嘲り嗤う!」グッ…

オールマイト「私は!それが!!」






オールマイト「許せないっ!!!」ズドオオオッッ!!

メキメキ…

パリンッ!

グラントリノ「俊典…」シュタッ



AFO「いやに感情的じゃないか」

オールマイト「!」

AFO「同じような台詞を前にも聞いたな」

ブニ…

AFO「ワン・フォー・オール先代継承者」

AFO「志村菜奈から」

ピッ…

轟「飯田、そっち無事か?」ダダッ…

飯田<ああ!轟君の方は逃げ切れたのか?

轟「多分な…」クルッ…

轟「奴の背面方向に逃げてる」

轟「プロ達が避難誘導してくれている」

飯田<良かった!



飯田「こっちは駅前!」

飯田「あの衝撃波も圏外だったみたいだ!」

飯田「奪還成功だ!!」

爆豪「いいか!?俺は助けられた訳じゃねえ!」

爆豪「一番良い脱出経路がテメェらだっただけだ!」

切島「ナイス判断!」

爆豪「オールマイトの足引っ張んのは嫌だったからな」

飯田(…そうだ。足を引っ張る…)

飯田(これが今できる最善の筈だ)

飯田(……他のプロの方もいた…)

飯田(僕らはこれで…良かったんですよね?)

飯田(大丈夫…ですよね?)

飯田(オールマイト…)

プルプルプル…






オールマイト「貴様の…穢れた口で…」

オールマイト「お師匠の名を出すな!!」


志村『誇れ俊典!』

志村『ハナから持ってる奴とじゃ本質が違う』

志村『お前は「力」を勝ち取ったんだ!!』


AFO「理想ばかりが先行し、まるで実力の伴わない女だった…!」

AFO「OFA生みの親として恥ずかしくなったよ」

AFO「実にみっともない死に様だった…」

AFO<どこから話そうか
オールマイト「Enough!!!」ブンッ!

AFO「バカが」

ズドオオオッッ!!!

オールマイト「ごはっ!!」

ヒュゥゥ…

グラントリノ「っのバカ何度も食らって…」

オールマイト「っ…」ゴォッ…

プルプルプル…

オールマイト(マスコミ…こんな所までっ…)

グラントリノ「俊典!!」ダンッ!

オールマイト「なっ」ガシッ

グラントリノ「6年前と同じだ!」

グラントリノ「落ち着け!!そうやって挑発に乗って!」

グラントリノ「奴を捕り損ねた!」

グラントリノ「腹に穴を開けられた!!」

ゴォッ

ズダンッッッッ!!

AFO(距離をとったか…)

グラントリノ「お前のダメなとこだ!奴と言葉を交わすな!」

オールマイト「…はい…」

グラントリノ「前とは戦法も使う個性もまるで違うぞ」

グラントリノ「正面からはまず有効打にならん!」

グラントリノ「虚をつくしかねえ…」

グラントリノ「ホーリーシットまで後何分だ!」

オールマイト「……」

オールマイト「…30分は…」

グラントリノ「なら十分だ!限界超えろ!正念場だ!!」

オールマイト「はい!」

プルプルプル…

ポニレポ「悪夢の様な光景!!」

ポニレポ「突如として神野区が半壊滅状態となってしまいました!」

ポニレポ「現在オールマイト氏が元凶と思われる敵と交戦中です!」

ポニレポ「信じられません!敵はたった1人!」

ポニレポ「街を壊し!平和の象徴と互角以上に渡り合って…」




ブラドキング「オールマイト!?」

相澤「…」

校長(潰された…!塚内君…オールマイト!)




「うっおお…すげえ戦い…」

「オールマイトこんなボッロボロになんのって滅多にねえよ…」

「いや初めてじゃね?」

「やめてください!街がぁぁぁ!街そのものがぁぁっ!」

轟「流石は敵の親玉…オールマイトとタメ張ってやがる…」

轟「しかも個性複数ってなんだあいつ…脳無かなんかか?」

八百万「何にせよピンチに変わりないですわ…」

轟「……」

八百万「……」

轟(心配する八百万も可愛い)

轟(待てよ…そうだ。今2人っきりじゃん)

轟(何オールマイトとか言ってんだろ自分)

轟(これはつまり今すぐフラグを立てろという事だなぁぁぁ!?)

轟「や、やや八百万!!」

八百万「…」

轟「……?八百万……?」

八百万「……轟さん…」

八百万「…私…少しやらなければならない事を思い出しました」

轟「?」

八百万「今から緑谷さんの病院へ戻りますわ」

轟「っ!?」

轟「お前…何言ってるんだ…」

轟「なんでわざわざ今すぐ帰らなきゃいけないんだよ…」

轟「そんな用事これが終わってからでも…」

八百万「いえ…」

八百万「これが終わってからでは…」

八百万「遅いのです…」

轟「……」

轟「そうか」

轟「だけど新幹線でも2時間かかる距離だぞ?どうやって…」

八百万「ここでは使えませんが…」

八百万「それよりもうんと早く行ける手段はありますわ」

轟「…お前まさか…」

八百万「では行ってまいります!!」ダンッ…

ゴォッ…

<うわー飛んでったぞ誰か!

轟「…」

轟「……緑谷…」

轟「お前に…言う必要はなかったよな?」

轟「……別れの挨拶なんて…」





八百万「…よし。ここならば人目もなさそうですわ」

シュタッ…

八百万「では移動中に作っていた物を…」ゴゴオオ…

ズドンッ!!

八百万「…」

ガチャ…

八百万(ようやく分かりましたわ…緑谷さん…)スチャッ…

八百万(あの時…言うべきだった言葉…)ガシッ…

八百万「待ってて下さい…オールマイト、緑谷さん」

八百万「今、助けに行きますわ!!」

ゴオオッッ!!



緑谷「……」

ポニレポ<なんという事でしょう!

ポニレポ<かれこれ30分が経過しますが両者一歩も退かず!

ポニレポ<これまでにオールマイトが苦戦した敵など存在したでしょうか!?

ポニレポ<戦いが長引けば長引くほど街への被害も大きくなります!

ポニレポ<周辺地域の住人は…

緑谷(……何が…一歩も退かずだ…)




オールマイト「うおおっ!!!」ブォッ…

AFO「ふんっ」ブンッ…

ズドオオオッッ!!!

オールマイト「ぐっ…」ズキズキ…

オールマイト(腕が…ダメージが大きい…!)




緑谷(オールマイトの気は徐々に減ってきている…!)

緑谷(ただでさえ制限時間があるんだ…)

緑谷(あんな激しい戦いを長時間行えばすぐにガタが来る…)

緑谷(それに…相手は個性を奪う奴だぞ?)

緑谷(どんな個性を持ってるかなんてオールマイトは把握していない!)

緑谷(圧倒的に不利なんだ!!)

緑谷(…なんでだよ…)



オールマイト「ぬおおおおっ…」ダンッ!

ドオオオンッ…



緑谷(なんでそれなのにオールマイトは立ち向かう…)

緑谷(なんで笑う?)

緑谷(逃げてくれよ…そんな勝ち目のない戦いなんて…)


オールマイト『今の私ではとてもじゃないが太刀打ちできん…』


緑谷「なんで…戦うんだよ…」

緑谷「もう嫌なんだよ!これ以上皆がいなくなるのを見るのは…」

緑谷「オールマイトが居なくなったら誰が皆を守るんだよ…?」

緑谷「本当は怖いんだろ?敵と戦うのも!皆からの期待も!!」

緑谷「それは偽りの笑顔なんだろ!?」

緑谷「だったらっ…」

緑谷「もう…これ以上…は…」

ポタポタ…

緑谷「やめっ…てくれっ……!」

ガンガンッ!

緑谷「?」

八百万「緑谷さん!開けてください緑谷さん!!」

ガラッ…

緑谷「や、八百万さん…?」

緑谷「なんで窓から…かっちゃんは?」

八百万「奪還は無事成功しました!」

緑谷「そっか…それは良かっ
八百万「今はそんな場合じゃありませんの!!」

緑谷「?」

八百万「この…髪」スッ…

緑谷「……」

八百万「…オールマイトの今の状況…」

八百万「あなたが最も理解している筈です」

八百万「……今なら…まだ間に合
ベチンッ!

八百万「っ…」

緑谷「………嫌だよ」

緑谷「さっきも言ったよね?これは『なんとなく』で決めてもいいような話じゃないって!」

緑谷「オールマイトがピンチだから飲む!?そもそも今飲んだ所で僕はコントロールできない!」

緑谷「いいか!?これは数十年…いや下手すれば何世紀もの皆の願いと想いの結晶!!」

緑谷「こんな大それた物を緊急事態だからなんて理由で僕が貰うわけにはいかないだろ!?」

八百万「今そんな事を考えてる暇はありませんわ!」

八百万「一刻も早く…オールマイトを助けないと…」

緑谷「…無理に決まってるだろ…」

八百万「?」

緑谷「オールマイトも…他の人も…」

緑谷「背負いきれなかったこの使命を全員分僕が受け取るなんて!」

緑谷「オールマイトは手の届く範囲は全員助けたんだ!」

緑谷「僕は手の届く範囲の仲間や家族すら守れなかった!!」

緑谷「こんな奴が後継者に相応しいわけないだろ!!」

八百万「それはっ!」

緑谷「そんなに助けに行きたいなら八百万さんが飲めばいいだろ!?」

緑谷「本当は君だって行くのが怖いから僕に押し付けるんだろ!?」

緑谷「僕なんかよりよっぽど優秀…





バチッッッ!!!

緑谷「……」

八百万「………」

八百万「……怖いから…押し付ける…ですって…?」

ガシッ

緑谷「!」

八百万「自分より優秀…ですって!?」

八百万「貴方はっ!私を信じたからあの場を託したんじゃないの!?」


緑谷『君が好きな様に考えてみて!多分こういう作戦練りは僕より八百万さんが得意だと思うんだ!』

八百万『…で、でも…』

緑谷【きっと八百万さんならできる!自分を信じろ!】


八百万「貴方はっ!私を信じたからクラス委員に推薦してくれたんじゃないの!?」


轟『前学級委員決めたろ』

轟『お前のもう一人は…』

轟『緑谷なんだよっ!!』


八百万「あれは!全部違ったの!?」

八百万「私を信頼してくれたからじゃないの!?」

八百万「自信を無くした私を…」

八百万「助けてくれたんじゃないの!!?」

緑谷「………」

八百万「……」バッ…

緑谷「っ」ドサッ

八百万「…うっ…」

八百万「私…だって…

八百万「私だって…っ!」

緑谷「…」

ポタポタ…

緑谷「……!」

八百万「何をすればいいかなんて…良く分からないもの…!」ポタポタ…

八百万「悟空さんが消えて…雄英が消えて…今度はオールマイトまで消えてしまう…」

八百万「そんなの嫌だよっ…」

八百万「でも…私には力が無いからっ…」

八百万「だからっ…」

八百万「っ……ぃっ…」

緑谷「……」

緑谷(八百万……さん…)

緑谷(……)

緑谷(……な…んだろ…う…)

緑谷(これ…どこかで……)









緑谷「………」

「うわああああっ」

「貴方!起きてよ!貴方ぁッ!」

「出久…待ってたんだよ…?」

「なんで…なんで…」

緑谷「……………」



緑谷(今となってはもう忘れてしまっていた記憶…)

緑谷(なんでマスキュラーが許せなかったのか…)

緑谷(…そうだった…僕もだった…)

緑谷(………)

緑谷(……そうだ)

緑谷(僕がヒーロー目指したいって言ったのはこの日だっけ…)

緑谷(……なんで?オールマイトに憧れたから?)

緑谷(ただ悪い奴をやっつけたいからか?)

緑谷(それもあるかもしれない)

緑谷(……)

緑谷(でも少し違う…)





緑谷「…泣かないで…」

緑谷「今度は…僕が守るから…!」





緑谷(もう皆が…悲しむ姿を見たくなかったからじゃないか)

緑谷「……」

八百万「うっ…ひっ…」

緑谷「……」

ダキッ

八百万「?」

緑谷「………ごめんね、八百万さん」

緑谷「おかげで…覚めた気がする」

緑谷「目」

八百万「……」

緑谷「…」パシッ…

緑谷「……オールマイト…」

緑谷(…不安?恐怖?)

緑谷(そんなの捨ておけ!)

パクッ

八百万「!?」

緑谷(今は…)

緑谷(オールマイトを救けないと!)

ゴクッ…







オールマイト「…」

ミシミシ…

AFO「そろそろかな…」

オールマイト「くっ…」

オールマイト(岩盤にめり込んだ!しかも抑えられた!)

オールマイト(身動きが…)

AFO「楽しかったけどもう終わり…」

AFO「君の死はありとあらゆるヒーローの心を粉々にするだろう」

AFO「僕らはその瞬間を…」スッ…

グラントリノ(零距離であの技をっ!?)

グラントリノ「やめろっ!!」ダンッ!

AFO「遅い」








ボオオッ!!」

AFO「ぐおおっ…」

ヒュゥゥ…

ズドオオオッッ!!!

オールマイト「炎!?」

グラントリノ「まさか…」

「なんだ貴様…」





エンデヴァー「その姿はなんだオールマイトォッ!!」

オールマイト「エンデヴァー…」

AFO「全て中位とはいえ…」

AFO「あの脳無達をもう制圧したか…」

AFO「流石No.2にまでのぼりつめた男」

エンデヴァー「…」ギリッ!

エンデヴァー「オールマイト…」

オールマイト「はぁ…はぁ…」シュゥゥ…

エンデヴァー(貴様を超えようと研鑽を重ねてきた!)

エンデヴァー(重ねる度に痛感する…!)

エンデヴァー(貴様との差が…)

エンデヴァー(貴様の背中がっ!)グッ…

エンデヴァー(絶望が…俺をっ…!!)

エンデヴァー「なんだその…情けない背中はっ!!」

オールマイト「ハァはぁ…」シュゥゥ…

AFO「応援しに来ただけなら…」

AFO「観客らしく大人しくしてく
ゴォッ!

AFO「おっと」ヒョイッ

エッジショット「抜かせ破壊者」

エッジショット「俺達は助けに来たんだ」

ニョキニョキ…

グラントリノ「植物?まさか…」

シンリンカムイ「皆っ!!」ガシッ!

グオッ…

Mt.レディ「……シン…リン…カムイ…」

シンリンカムイ「よく頑張った…Mt.レディ!」

Mt.レディ「ば、バァカ…遅い…わよ」ガクッ…

シンリンカムイ「…すまないっ!」ギリッ…

「我々には…これくらいの…ことしか…出来ぬ」

オールマイト「!?」クルッ

虎「あなたの…背負う物を少しでも…!」ニュル…

オールマイト(市民!逃げ遅れた人が…)

オールマイト「虎…」

AFO「お、いいとこ発見」ブクッ!!

虎「!?」

ズドオオオッッ…

オールマイト「衝撃波!!!」

エッジショット「オールマイト避けろ!!」

オールマイト(ばっか…避けたら虎にラグドール…市民が…)

AFO「まずは怪我をおし通し続けたその矜持…」

AFO「惨めな姿を世間に晒せ…」

ゴオオッッ…

シュゥゥ…




オールマイト「はぁ…はぁ…」


AFO「平和の象徴」






ザワザワ…

爆豪「………は?」

飯田「え…」

「お、おい…なんだあのガイコツ…」

ポニレポ<え、えっと…何が…えー皆さん見えますでしょうか?

ポニレポ<オールマイトがしぼんでしまってます…

轟「どういう事だよおい…」




AFO「頬はこけ目は窪み!!」

AFO「貧相なトップヒーローだな」

AFO「恥じるなよ…それがトゥルーフォームなんだろ?」

シンリンカムイ「オールマイト…!」

オールマイト「……」

ギロッ!

AFO「……そっか」

オールマイト「身体が朽ち…衰えようとも…」

オールマイト「その姿を晒されようとも…!」

オールマイト「私の心は依然平和の象徴!!」

オールマイト「一欠片とて奪えるものじゃあない!」グッ!

AFO「素晴らしい!」

AFO「まいった。強情で聞かん坊な事忘れてた」

AFO「じゃあこれも…君の心に支障ないかな…」

AFO「あのね…」







AFO「死柄木弔は志村菜奈の孫だよ」

………

すみません。今日短いけどここまで

明日には決着つける!絶対!!

……緑谷の消化時間は間に合うのか?

続く!






オールマイト「……………」

AFO「君が嫌がる事をずぅっと考えてた」

AFO「さっき君は弔を下したね」

AFO「何も知らず勝ち誇った笑顔で」

オールマイト「………ウソを………」

AFO「事実さ」

AFO「分かってるだろ?」

AFO「僕のやりそうな事だ」

AFO「あれ?」

AFO「おかしいなオールマイト」クイックイッ…

AFO「笑顔はどうした?」

オールマイト「……………」




志村『人を助けるってつまりその人は怖い思いをしたって事だ』

志村『命だけじゃなく心を助けてこそ真のヒーローだと…私は思う』

志村『どんだけ怖くても「自分は大丈夫だ」っつって笑うんだ』

志村『世の中笑ってる奴が1番強いからな』ニコッ





オールマイト「き………さ…ま………!」

AFO「やはり楽しいな!」

AFO「一欠片でも奪えただろうか!」

オールマイト(お師匠のご家族…)

オールマイト(彼が!!)

オールマイト「……ぉぉぉおおおおおお………!!!」

オールマイト(私はなんという事を…)








「負けないで……」

オールマイト「…………」

「オールマイト…お願い…」

「救けて」




オールマイト「……」

「なんか…やばくない!?」

「そんな…いやだ…オールマイト…」

「あんたが勝てなきゃ…あんなの誰が勝てんだよ…?」

「姿は変わってもオールマイトはオールマイトでしょ!?」

「いつだって何とかしてきてくれたじゃんか!」

「オールマイト…頑張れ」

「まっ負けるなオールマイト!!」

「頑張れえええっ!!!」







AFO「……」

<オールマイト!オールマイト!!

AFO「……耳障りだなぁ…騒がしい」

AFO「まずはあそこから…」

エッジショット「余所見してる場合か!!」ゴォッ…

エンデヴァー「隙だらけだぞっ!!」ボオオッ…

オールマイト「…皆…」

虎「あの…邪悪な輩を止めてくれ…オールマイト…!」

虎「皆貴方の勝利を願っている」

虎「どんな姿でも…貴方は皆のNo.1ヒーローなんだ!」

グラントリノ「…俊典…」



グラントリノ『八木俊典?』

志村『面白い奴だよ。イかれてる』

志村『いわく……犯罪が減らないのは国民に心の拠り所がないからだと』

志村『この国には今「柱」がないんだって』

志村『だから自分がその「柱」になるんだって』





虎「皆…貴方の勝利を願っている…!」






「頑張れええっ!」

「負けるなぁぁっ!!」

爆豪「…っ…」





爆豪「勝てや!!オールマイトォッ!!!」




AFO「煩わしい」

ズドオオオオッッッ!!!

エッジショット「ぐあっ!!」

エンデヴァー「ぬっ…」

AFO「精神の話はよして」

AFO「現実の話をしよう」

AFO「……」

AFO「?」

バリバリッ…

オールマイト「………」

オールマイト「お嬢さん。もちろんさ」

オールマイト「ああ…!多いんだよ…ヒーローは!」

オールマイト「守るものが多いんだよオール・フォー・ワン!!」

オールマイト「だから…」ムキムキッ…

ゴオオオッ…

AFO「ぐっ…」




オールマイト「負けないんだよ」ニッ





シュゥゥ…

ゴオオオッ!!!

AFO「……」

シンリンカムイ「またマッスルフォームに!!」

グラントリノ「……」

グラントリノ(ホーリーシットの状態でのマッスルフォーム…)

グラントリノ(それがどれだけ命に関わってくるのか分かるのか?)

グラントリノ(ただでさえ敵が敵だぞ!?)

グラントリノ(もうヒーロー活動が出来なくなってもいいのか!?)

オールマイト「はぁ…はぁ……」シュゥゥ…

AFO「…まだ抗うか…」

AFO「ただでさえ君の体力は今限界に達している」

AFO「そんな姿……何秒もつ?」

オールマイト「…」

AFO「10…20秒…」

AFO「……手負いのヒーローが最も恐ろしい」

AFO「1分ほどは動けると考えた方がいいかな?」

オールマイト(確かにもう時間は1分とない…)

オールマイト(この反動がどれだけ私に影響を及ぼすか分からない!)

AFO「さぁフィナーレだ」ダンッ!

オールマイト(しかし…やらねばなるまい…!)

オールマイト(なぜなら私は…)

オールマイト(平和の象徴なのだからっ!!!)

ダンッ!

オールマイト「うおおおっ!!!」ブンッ!

AFO「っ!!」ブンッ!

ズドッッッッ!!!

AFO(重い…!)

オールマイト「ぬうっ!!」ブンッ!

ズドッ!!ズドッ!!ズドォッ!!

AFO「まだ懲りないか!?」

ドガガガガガッッッ!!!

オールマイト「まだまだあああっっ!!!」

ドガガガガガガガガッッ…

虎「ぐぅっ…」ゴオオッッ…

エンデヴァー「真正面から殴り合い!?」

グラントリノ「俊典っ!!!」

オールマイト「だあああああっ…」

ドガガガガガッッッ…

AFO(なっ…だんだん押され…)

AFO(こいつのどこにそんな力が…)

AFO「!?」ドガッッ!!

オールマイト「……」

AFO(両手が弾かれ…)





オールマイト「オオオオオオオオッッッ!!!」

ズドドドドドドドォォッッッ!!!

AFO「がぁぁぁあああ…」

オールマイト「私の100%を…200%を耐えるなら…」

オールマイト「更に上からねじふせよう!!」

ズドドドドドドドッ……

オールマイト「ヒーローとは常にピンチをぶち壊していくもの…!」

オールマイト「敵よ」

オールマイト「こんな言葉を…」ゴォッ…

AFO(『筋骨発条化』『瞬発力』×4『膂力増強』×3)ゴリゴリッ…

オールマイト「知ってるか!?」ギュッ!

AFO(『増殖』『肥大化』『鋲』『エアウォーク』『槍骨』)ブクッ…

AFO(これが今の僕に掛け合わせられる最高・最適の個性…)ググッ…

オールマイト「更に向こうへ!!」

オールマイト「Plus……」ブンッッ…

AFO(これで…君を殴る……!)

ゴォッ!

オールマイト「Ultraaaaaa!!!」

ズドォッッッッ!!!

……ゴオオオオオオッッ…

ポニレポ「うわっ!!」グラッ…

バリィッ!

ポニレポ「え、エキショオオオッ!?」

「だ、駄目です!墜落する!」

ポニレポ「ええええ!?」

エンデヴァー「くっ…」ゴオオッッ…

シンリンカムイ「大丈夫か皆…!」

グラントリノ「俊典…!?」



シュゥゥ…

虎「…ぬっ…」

虎「煙幕のせいで何も見えん」

シンリンカムイ「大丈夫ですか?」グオッ…

ポニレポ「ほねへょ…」グルグル…

エンデヴァー「…」




オールマイト「…」

シュゥゥ…

グラントリノ「俊典!無事…」








「弔がせっせと崩してきたヒーローへの信頼」

「決定打を僕が打ってしまって良かったのだろうか…」





AFO「お疲れ様、トップヒーロー」

オールマイト「……あ………」

AFO「…」グイッ

オールマイト「がっ」

AFO「いやはや…実に素晴らしい」

AFO「他人の為なら己の犠牲を伴わない…」

AFO「流石『平和の象徴』…」

AFO「その精神…賞賛に値する」

AFO「…だが…」ブンッ

ドガァァアッッ!!

オールマイト「がばっ…」ドバッ!

グイッ!

AFO「正義は勝つ…」

AFO「どうやら今回は君が『悪』だった様だ」

オールマイト「……う…」

エンデヴァー「オールマイトォッ!!」

エッジショット「貴様っ!!」

AFO「…」

ゴオオオッッ!!

エンデヴァー エッジショット「ぐあっ…!!」

ドサッドサッ…

エンデヴァー「なんだ…あいつ…」

エッジショット「まだ…あんな余力が…」

グラントリノ「うそ…だろ…?」

シンリンカムイ「…」チラッ…

シンリンカムイ(…幸いカメラは壊れている…)

シンリンカムイ(この状況はまだ我々しか知らない…)

ポニレポ「うへは~」グルグル…

AFO「さぁ…ようやく…これでようやくハッピーエンドだ…」

AFO「さてと…エンディングが始まる」バッ…

オールマイト「…」

AFO「ラスボスはいい加減おとなしく…」グッ

AFO「眠ってろ」ブンッ…

ドゴォォッッ!

ヒュゥゥ…

ズドオオオッッッ…







ザーー…

「ど、どうなった!?」

「中継…流されねえ…!」

「でも今衝撃音…」

「まだ戦ってる!どうなってんだ今!!」

爆豪「……」

オールマイト「……」

ザッ…

AFO「…」

オールマイト「…ぁ……ぁあ…」

AFO「まだ息はあるか…」

AFO「丁度いい」

AFO「君はまだ後継者を作ってなかっただろう?」

ブチッ…

AFO「……そろそろ…返してもらおうかこれ」

ガシッ!

AFO「…?」

オールマイト「……せ……」

オールマイト「かぇせ………かぇせ………」

オールマイト「…ぇ
バキッッッ!

オールマイト「うおおあ゛あ゛あ゛っ!!?」

グラントリノ「ヤメロォォッッッ!!」

AFO「ああ…とてつもなく心地良い叫びだ…」

AFO「もう少し楽しみたい所だがそれだと死んでしまう」

AFO「…」

ガシ…

オールマイト「ばっ」

AFO「最後のお仕事だ八木俊典君」

AFO「これを…僕に返せ…いいな」

グラントリノ「何だと…?」

オールマイト「……」

AFO「いいな?」

オールマイト「」コクッ

AFO(…瀕死の状態。催眠を使えばこの程度容易い)

スッ…

グラントリノ「止めろっつってんだろうがアアアッッッ!!?」ダンッ!!

パクッ…

AFO「…」ゴクッ

グラントリノ「…………」

AFO(…消化時間?)

AFO(身体機能を向上する個性なりなんなり使えばいいだろ)

AFO「…」

AFO「はぁぁぁぁ…」

ブクッ!

ボコッ!

AFO「……ぁぁぁ…」

ググッ…

AFO「…!」

カッッッ!!

AFO「遂に…遂に…」

AFO「成し遂げたぞ!」

AFO「この溢れるパワー!」

AFO「孤高!!」

AFO「遂に手に入れたぞ!ワン・フォー・オール!!」

AFO「全ての個性を操るオール・フォー・ワン!」

AFO「数々のヒーローが培ってきた力の力の結晶ワン・フォー・オール!」

AFO「やりましたよ先生!これで僕は…」

AFO「僕は最強だぁっ!!」

エッジショット「…な…なに…」

エンデヴァー「そんな…奴の個性が…!」

AFO「ははは…」

AFO「はははははははっ!」

AFO「……いやぁ…」

AFO「本当、弔には感謝しないとね」

AFO「なんせ…オールマイトを始末する機会を与えてくれたんだ…」スッ…

ギュルルッ…

グラントリノ「俊典ぃぃいっっ!」ダンッ!

ゴオッ…

グラントリノ「待ってろ!今助けて…」

AFO「さようなら、負け犬さん」

ボオオオオッッ!!

ゴオオッッ…

グラントリノ「ぐぅっ…!」ヒュゥゥ…

ズザザッ!

グラントリノ「オールマイトォォォッ!!!」





シュゥゥ…

AFO「チリも残らず…」

AFO「粉々に…」

AFO「……ははっ」

AFO「あーいい気分」

グラントリノ「……」

エンデヴァー「………オ……オール…マイ…ト」

エッジショット「…ま…さか…」

シンリンカムイ「そんな…そんな馬鹿なことがあってたまるか!」

シンリンカムイ「平和の象徴が…崩れた…なんて…」

グラントリノ「……」

グラントリノ「テメェ…」

AFO「?」

グラントリノ「……志村は…」

グラントリノ「志村は…どんな時でも笑顔を絶やさない女だった…!」

グラントリノ「どんな辛い目にあっても…悲しい事があっても…」

グラントリノ「あいつは…常に笑い続けた…!」


志村『誰かが泣いたら、感化して周りも泣くだろ?』

志村『逆に誰かが笑えば、皆明るくなるんだよ』


グラントリノ「だが…あいつが泣いた所をたった一度だけ…俺は見た事がある…!!」

グラントリノ「あいつは死に際、死に恐怖も悲しみもこれっぽっち感じちゃいなかった!」

グラントリノ「ただ一つ…残った悔いは…」




志村『ごめんね…俊典…』ポタポタ…




グラントリノ「最後の最後に俊典を泣かせちまったことだよっ!!」

グラントリノ「お前はあいつを泣かせた!!俊典を泣かせた!」

グラントリノ「そして殺したっ!!二人共!!」

グラントリノ「もう我慢の限界だっ!」

グラントリノ「テメェ今すぐブッ殺すっ!!!」

ダダダンッ!!

エンデヴァー「ご老人!!」

AFO「やれやれ…なんでもかんでも人のせいにするのは良くないなぁ…」

AFO「とりあえず頭冷やしなよ」

ドバァッ!

グラントリノ(また空間転移か!今度は…出すか!)

ズズッ…

グラントリノ(一体なに
ドゴォォッッ!!

グラントリノ「ごはっ……?」

ヒュゥゥ…

ドガァァアッッッ!!

エッジショット「グラントリノ!!」

グラントリノ「…がほっ…」

グラントリノ(な…なんだ今のパワー…)

グラントリノ(今までの奴と桁違いのパワー持ってやがる…)

グラントリノ(改良版か!?)

シンリンカムイ「あれは…」


脳無「~ッッッ!」

AFO「出血大サービス…」

AFO「特別にUSJ襲撃時のプロトタイプをお呼びした」

エッジショット「あいつっ…」

AFO「おっと。折角ここまで付き合ってくれたんだ」

ズズッ…

エンデヴァー「!?」クルッ…

ズドッ

脳無「~!!」

脳無「~!!」

シンリンカムイ「そ…そんな…」

AFO「最後まで楽しんでいってくれ」

AFO「やれ」クイッ

脳無「ッ!!」ダダッ!

エンデヴァー「速い!?」

ドゴォォッッ!!

エンデヴァー「がはっ!?」

脳無「ーーッ!!」ブンッ!

エッジショット「ふんっ!」

ニョル…

ゴオッ!

ズドオオッ!!

脳無「?」

エッジショット「馬鹿め。そんな攻撃じゃ…」ムクッ

AFO「全然ダメージ与えられないよね…君薄くなるもん」ビリビリッ…

エッジショット「なっ…?」

AFO「『放電』」

バヂィッッ!!!




エッジショット「う…おお…」

シンリンカムイ「がっ…」

ドサッ…

エッジショット「はぁ…はぁ…」

ガシッ

エッジショット「うっ!?」

脳無「」ググッ…

ドガァッ!!

エッジショット「ぶっ…」

脳無「」ドガァッ!ドガァッ!ドガァッ!




エンデヴァー「くそったれがああっ!」

ボオオオオッッ!

エンデヴァー「!?」

ダンッ!!

脳無「ッッッ!!」

バキィッッ!!

エンデヴァー「ぐぅぅっ…」ズザザッ…

エンデヴァー「炎が…効かない?」

AFO「当然だ。こいつらはオールマイトの100%をも耐えうる代物だ」

AFO「No.2如きじゃ相手にならないねぇ」

エンデヴァー「貴っ様…!!」

エンデヴァー「うおおおっ!!」

ボオオオオッッ!

虎「ぐふっ…」

脳無「ッッ!」ドボッッ!!

虎「うがっっ!?」

メキメキ…

虎「ぶぼっ!!」ドバッ!

ピクピク…

脳無「…」ガシッ

ブンッ

ドサッ!

脳無「…!」ズドッ…

「え…」

ズドッ…

「止めて…お願い…やめて…!」

グラントリノ「ヤバイ!市民が!」ダンッ!

ズドォッ!!

グラントリノ「ぐっ…」ガッ!

グラントリノ「邪魔すんなってんだろ…!」

脳無「~」

「誰か…助けて…」ズドッ…

シンリンカムイ「ウルシ鎖牢!!」グオッ!!

脳無「?」ギチギチ…

バキッッッ!

シンリンカムイ「くそっ…足止めすら出来ん…!」

シンリンカムイ(ただでさえこっちは怪我人がいるってのに…)

「いや…やだ…やだぁっ!」ズドッ…

エンデヴァー「ぬおおおっ!」ボオオッ!

エッジショット「がああっ!」ゴオオッ…



脳無「…ッッッ!!!」ブオッ…

「いやあああああああっ!!!」









































ドガッ!!

AFO「ん?」

脳無「………!!?」グラッ…

ドサッ…

グラントリノ「……の、脳無が倒れた…?」

シンリンカムイ「誰だ!?」

エンデヴァー「…………あ…あの小僧は…」

AFO「!?お、お前は…!」






緑谷「……もう大丈夫」

緑谷「僕が来たっ!!!」

グラントリノ「緑谷…」

グラントリノ「なんでこんな所に…」

緑谷「…」

緑谷「お前…」

AFO「こいつは驚いた」

AFO「早くても全治2週間ほどの怪我を負わせたはずだ」

AFO「結構早く回復したね」

緑谷「お前には関係ないだろ」

グラントリノ(仙豆を使ったのか!?)

緑谷「……気が大分膨れ上がった」

緑谷「まさか…OFAを…?」

AFO「ご名答。ご覧の通りオールマイトは消させてもらった…」

緑谷「……」

AFO「残念。間に合わなかったね」

AFO「恨むなら僕を恨むなよ?」

AFO「仕方ない」

AFO「彼が僕を憎んだように」

AFO「僕も彼が憎かったんだぜ?」

AFO「僕も彼と彼の師を殺したが」

AFO「彼も僕の築き上げたモノを奪ってきたんだ」

AFO「可能な限り憎たらしい死を迎えて欲しかったのさ」

緑谷「貴様…!」スッ…

AFO「おっと闘る気か?ならその前に…」

脳無「…」ゴキッゴキッ…

AFO「肩慣らし程度に脳無を4、5体を倒してみなよ」

AFO「最も…USJで手も足も出せなかった雑魚が敵うわけがないけど」

緑谷「USJの時のか…」

緑谷「虎さん!その方を連れて早く!」

虎「あ…あ…ああ…」

AFO「そう簡単に逃がすか」

シャッ

シンリンカムイ「逃げろ!そんな化物を子供が…」

緑谷「!」

脳無「ッッッ!」ブンッ!

緑谷「だりゃああっ!!」バキッッ!!

脳無「~!?」

ドサッ…

脳無「」ブシュゥゥ…

脳無「ーーッッ!」ゴオッ!

脳無「~!!!」ブオッ…

緑谷「だあっ!」ドゴオッ!

緑谷「はぁっ!!」ズドォッ!!

脳無 脳無「~……ー」ヒュゥゥ

ズドオオッ!

ドガァァッ!!

緑谷「…」クルッ

脳無「!?」

緑谷「だあっ!」ダンッ!

ドボォオッッ!

脳無「ッッッー…」

メキメキ…

緑谷「……ああっ!」

ゴオッッ!

ヒュゥゥ…

ズザザッ…

シュタッ…

緑谷「……」

緑谷「終わったな」

AFO「……へえ」

脳無「」

脳無「…」ピクピク…

グラントリノ「オイオイマジか…」

エッジショット「あんな奴らをたった一撃で…」

エンデヴァー「10秒足らずでケリをつけやがった…」

AFO「…なるほどねぇ」

AFO「君も…食べたんだね、髪」

グラントリノ「!?」

緑谷「…ああ…」

AFO「へぇ…道理でこうもあっさり脳無がやられた訳だ」

AFO「そして何よりここまで来る時の速さ」

AFO「ジェット機の並の速さじゃあここまで10分では来られない」

緑谷「病院の位置まで知ってたのか…」

AFO「君の気を探ってただけさ」



AFO「どうやら脳無程度じゃ満足なさらない様だ…」

AFO「なら次は僕が相手しよう」

緑谷「…」スッ…

AFO「安心しなよ。最初から思い切りやるわけじゃないからさ」

AFO「

↑誤作動で送ってしまった…

AFO「どうやら脳無程度じゃ満足なさらない様だ…」

AFO「なら次は僕が相手しよう」

緑谷「…」スッ…

AFO「安心しなよ。最初から思い切りやるわけじゃないからさ」

AFO「簡単にくたばるのはつまらない」

AFO「折角新しい力を手に入れたんだ」

AFO「試運転ぐらいさせてくれ」

グラントリノ(あいつ…舐めきってやがる…)

グラントリノ(たかが15…)

グラントリノ(奴だってあの数の脳無を一掃する位わけねえってのか…)

シャッ!

緑谷「!?」

エッジショット「消えたっ!」

ドゴォォッ!

シンリンカムイ「殴られた…!」

AFO「おっとと…勢いが強すぎたかな?」

AFO「…ん?」

ピタッ…

AFO(微動だにしない…)

AFO「くっ…」ブンッ

ガシッ

AFO「なっ…」

緑谷「はりゃあああっ!」ブンッ!

AFO「おっ…!?」

ゴオッ!

ドガァァッ!!

エンデヴァー「あ…ああ…?」

グラントリノ「AFOを投げ飛ばした…」

グラッ…

AFO「…くっ…」

緑谷「軽くちゃこんなものかな?」

AFO「餓鬼が」

ボボボボボボオオッ!!

グラントリノ「なんちゅう数の気弾だありゃ!」

ゴオッ…

緑谷「!!」

シャッ…シャッ…

AFO(何…全部かわして…)

シャッ…

AFO「なっ…」

緑谷「お前は僕の大切な物をたくさん奪ってしまった…」

ギュッ

緑谷「絶対に許さない…!」

緑谷「だあっ!」

ドガァァッ!!

AFO「ごあっ!?」

ヒュゥゥ…

ズドオオオッッ!!

ズドッ…

緑谷「っしと…」

パラパラ…

エンデヴァー「…な…なんだ…あの小僧のパワーは…」

グラントリノ「轟!さっさとここは撤退するぞ!」ダンッ!

エンデヴァー「な、何っ…?」

グラントリノ「これ以上俺達がいても邪魔だ!見たろ今の!」

グラントリノ「ビルやら何まで全てぶっ壊れる!」

グラントリノ「瓦礫に埋もれる前に!」

エッジショット「しかし彼は…」

グラントリノ(……)

グラントリノ(……緑谷…お前は分かってんだろうな?)

グラントリノ(この戦いに勝つにしろ負けるにしろ…)

グラントリノ(お前に未来はねえって…)

緑谷「…」


ガラッ…

緑谷「?」

ゴオッ!

シュタッ…

AFO「…っ」ペッ

緑谷「まだ全然ダメージ受けてないな…」

AFO「…面白い」

ダンッ!

緑谷「このっ!」ダンッ!

ドガガガッ!

緑谷「だだだっ!」ドガガガッ…

AFO「はっはっ!」ドガガガッ…

緑谷「はあっ!!」バキィッッ!!

AFO「がっ!?」

ヒュゥゥ…

緑谷「はっ!」ダンッ!

AFO「…」ヒュゥゥ…

ザザッ!

緑谷「!」

AFO「かっ!」ブンッ!!

スカッ

AFO「避けたか!」

AFO「上に…!」チラッ…

AFO「上にいない!?」

AFO「という事は…」

タタタタッ…

AFO(足音は聞こえた…!)

AFO「……」タタタタ…

AFO「……」タタタタ…

AFO(駄目だ!気を探っても速く動いてるから捉えられん…!)

緑谷「だぁぁっ!!」

ダンッ!

ズドオオッ!!!

AFO「が…」

シュタッ…

緑谷「っと…」

AFO「あ…あ…」

AFO「…」

AFO「ははは…」

AFO「中々手の内を見せてくれないね」

緑谷「当たり前だろ。お前だって本気を出してないじゃないか」

AFO「やっぱり?」

AFO「でも僕はちゃんと徐々に見せていってる筈なんだけどなぁ…」

AFO「個性」

「!!」ブオッ!!

緑谷「…」ヒョイッ

ダンッ…

緑谷「そういう…?」シュタッ…

「あっちゃ…残念。避けられたか」

「驚いた?」

AFO 分身「忍法分身の術…なんつって」

緑谷「だるいなっ…増殖系か!」

AFO「2人だけじゃ物足りなさそうだね…」

ズズッ…

緑谷「……え……」

ザッ…

AFO「……ざっと100人…」

AFO「これ位負かしてくれなきゃ本気の僕には到底敵わないよ?」

緑谷「…や…やばっ…」

AFO「行くぞ」

ダンッ!

緑谷「いいっ!?」

ズドドドドドッ!!!

緑谷「があああっ!?」

ドドドドッ…


AFO「…ふふふ…」

AFO「流石に数で押されちゃ…」

緑谷「…」ズドドドッ…

緑谷「OKLAHOMA」

AFO「!?」

グルッ

ギュルギュル…

分身「!?」

緑谷「SMASHHHHHH!!!」

ドガアアアッッッーー!!

ゴォォッ…

分身「ぐおっ…」

シュンッ…

分身「…」シュンッ…

緑谷「……」

緑谷「アリが100匹集まった所で恐竜に勝てると思うのか?」

AFO「……WOW…」

AFO「あの数の僕を一瞬で…」

AFO「挙句そんな台詞を吐かれちゃった」

AFO「その理論だと僕がアリになっちゃうけどなぁ」

緑谷「…」

AFO「う~む…今ので僕結構傷付いたぞ?」

AFO「僕のプライドがズタズタだ」

AFO「これ以上遊ぶともっと調子乗りそうだなぁ」

緑谷「…出せよ本気を」

緑谷「まだ気を開放してない」

AFO「………そうだな」

AFO「そろそろ…ワン・フォー・オールも出すか…」

AFO「後悔するなよ?君が言ったんだぜ?開放しろって」

AFO「今度は容赦なく殺してあげる…」

AFO「全力でっ!!」ボオオッ!

ボボボボ………

緑谷「…」

AFO「カァァァァ…」

ビキビキ…

AFO「ァァァァ…」






ゴゴゴ…

飯田「なんと激しい揺れ!!」

切島「ま、まだ長引いてんのかよぉっ!?」

爆豪「っ…」

AFO「…ァァァ…」

ブゥゥン…

AFO「……」

バチバチッ…

AFO「待たせたな…覚悟はいいかっ!?」

緑谷「……」

ニッ…

AFO「……何故だ…?何故笑う…」

緑谷「…お前には感謝している…」

緑谷「これで…本気で…」

ググッ…

緑谷「お前を殺せる!!」ボボォッ!!

AFO「……」ボボボボ…

AFO「…そういえば…」

AFO「君この場に立っている時点でゲームオーバーだよね」

緑谷「…」

AFO「ヒーロー殺しの時も散々言われたろ?」

AFO「資格も持ってない奴が敵退治しちゃいけないって」

AFO「僕を倒した後どうするのさ?」

AFO「結局捕まってお終い」

AFO「それじゃワン・フォー・オールを引き継げないじゃないか」

緑谷「……お前を倒す為の力なんだ…」

緑谷「それだったら…いっそ僕も一緒に死んでやる」

AFO「…究極の阿呆としか言いようがないね」

AFO「後先の事を考えず行動しようとする」

緑谷「……」

緑谷「今を乗り越えなきゃ…」

ゴオオッ……








緑谷「明日は来ないだろ?」バチバチッ

AFO「論外」バチバチッ…



緑谷「…」ゴキッゴキッ…

AFO「…」グッ…

緑谷 AFO「……」

ダンッ!

緑谷「だあああっ!」

AFO「でやあああっ!」


ガッッッ!!






ゴォォッ…

轟「…っ…凄え風…!?」

轟(やっぱり緑谷…!)





緑谷「……っ…」

AFO「……」

緑谷「はっ!」ガッ!

AFO「っと」ガッ!

緑谷 AFO「……」

ドガガガガッッ…

緑谷「だだだだ…」

AFO「………」

AFO「ッッ!!」ブオッ!

緑谷「すっ」ヒョイ

緑谷「きあり!!」ブンッ!

ガシッ

緑谷「くっ…」

AFO「そう何度も殴れると思ったら大間違いだ」グイッ

ブンッ!

緑谷「うおっ…!?」

ヒュゥゥ…

AFO「『腕骨発達』+『筋肉活性化』×2+『密度増加』」

ダンッ!!

緑谷(個性多っ!?)

緑谷(あんなんで殴られたら…)ヒュゥゥ…

緑谷「ふんっ!」キキーッ

AFO「何?」

シャッ

AFO「また消えた!」

緑谷「上だああっ!」ブンッ!

シャッ!

緑谷「くそっ…速い!」スカッ

緑谷「…」

緑谷(何処だ…気を消したか…)

緑谷「………」

クルッ

緑谷「そこだぁっ…」

ゴオオッ…

緑谷(瓦礫!?)

緑谷「そんな物壊せば…」ググッ…

ビキッ…

緑谷「!?」

ドゴオォッ!!

緑谷「つっ…」

緑谷(バラバラになった瓦礫のせいで前が…)

AFO「捉えた」

緑谷「!?」

ズトドドドドッッ!!!

緑谷「ぐあっ…」ズドドドッ…

AFO「痛いか?痛いだろう?」

AFO「当たり前だ!本気で殴ってるんだから!」ズドドドッ…

緑谷「がっ」

AFO「DETROIT…」ブォッ

緑谷「っ!」

AFO「SMASH!!!」ズドォォォッ!!

緑谷「……」

緑谷「ガハッ!」ドバッ

AFO「…ははは」

AFO「少しは効いたみたいだね」

緑谷「………」

緑谷「パンチの打ち方を知ってるか?」

AFO「っ!?」

ゴキッ…

緑谷「TEXAS SMASH!」ドゴオオオッッッ!!!

AFO「ごっ…」

ゴォッ!!

緑谷「…」

ズザザッ…

AFO「が…あ…」

ドサッ

AFO(膝をついてしまった…)

AFO「はぁ…」

AFO「何故だ…何故お前は…!?」





グラントリノ「……」

グラントリノ「AFO…お前さんはなんか勘違いしてねえか?」

グラントリノ「OFAは誰もが手にできる個性じゃあねえんだよ

グラントリノ「普通、OFAってのは持ち主が認めた者にしか受け継げねえ」

グラントリノ「お前みてえなのはあくまで例外ってだけだ」

グラントリノ「あの個性は運よく手に入れたものと認められ譲渡されたものとではその本質が違う」

グラントリノ「お前と緑谷の以前までの強さの比を10:1としよう」

グラントリノ「テメェは1、あいつは11増えたんだ」

グラントリノ「11:12」

グラントリノ「緑谷は……デクは…お前みてえに奪ったんじゃねえ」

グラントリノ「自分の実力で…勝ち取ったんだ!」






緑谷「……」

AFO「げほっ…げほっ…」

緑谷「…なんで他の個性を使わない…」

AFO「…?」

緑谷「さっきみたいに複数使って打てばこうはならなかった…」

AFO「………ははっ」

AFO「何。君と同じ理由さ、界王拳を使わないね」

緑谷「…」

AFO「…OFAは強力な個性だ」

AFO「だがその分反動が激しい」

AFO「長年これを熟練し、極めた者ならまだしも…」

AFO「僕らはついさっきOFAを手に入れた」

AFO「これ以上負担をかければ体が壊れるぐらいじゃ済まない」

緑谷「…」スッ…

AFO「…って言ってる場合でもないか…」

AFO「後残ってるのはそこら辺に散らばったモブ共のみ」

AFO「要は短時間で君を殺せば解決する話だ」

AFO「…やむを得ないな」

ググッ…

AFO「…あああ…」ゴゴゴ…

ズズッ…

緑谷「!?」

AFO「アアア…!」ズッ…

ズオオオッ…

ズドッ…

緑谷「こ…これって…」

AFO「何…驚くことはない…」

AFO「二足歩行のライオンだ、今時珍しくもない」ザッ…

緑谷(いやいや待てよ…ライオンあんな爪長くないし尻尾も長くないぞ…?)

緑谷「え」ヒュンッ

ズドォォォッ!!

緑谷「……」

シュゥゥ…

緑谷(尻尾…硬)

AFO「君はやたらすばしっこいからね」

AFO「パワーで押すのはやめた」

AFO「加えて『密度減少』」

シャッ

緑谷「!?」

AFO「体軽い軽い」

緑谷「やばっ…」

ブンッ!






ビキビキ…

「え?」

ズズッ…

ドオオオンッ!!

「ぎゃあああああ!?建物真っ二つ!?」

「綺麗に切れてまんな…」

「おいこれ俺達にも被害くるよ!?」




緑谷「……」ドサッ

緑谷(か、かすった…!)

AFO「…」 ペロッ

AFO「次は当てる」

緑谷「!」ダンッ!

AFO「懲りないなぁ」シャッ

ダダッ…

シュタッ

緑谷「くっ!?」キキーッ!

AFO「逃がさないよ?」

緑谷(速い!回り込まれた!)

緑谷「にゃろっ…」シャッ!

AFO「遅い」シャッ!

緑谷「い!?」ダダッ…

AFO「ふん!」ブンッ

ズバァッ!

緑谷「いった…」

ズザザッ…

緑谷「くっ…そ…」ポタポタ…

AFO「結構血出てるなぁ」

緑谷(とにかくバック…)ダンッ

AFO「逃がさないと言ったはずだ」

ヒュンッ!

緑谷「しまっ…」

ズギュッ!!





緑谷「……」

ポタポタ…

AFO「あらま…」

AFO「もう終わったか…意外と呆気なかったな」

AFO「うっ…」

ドクドク…

AFO(早く…体力を回復しないとな…傷も…)

緑谷「」ピクピク…

AFO「…一応まだ気は感じる…微かに生きてる…か」

AFO「なら最後はみじんに…」ブンッ!

緑谷「……」

緑谷「へへ」

AFO「ん?」





ズバァッ!

緑谷「がっ…!」

AFO(こいつ…!尻尾と爪を…)

AFO(体育祭の時の技か…!)

緑谷「っ…」ズザザッ…

AFO「まだくたばらないのかい。いい加減疲れてきたよ」

緑谷「お前が十刀流なら…」

ボボボ…

緑谷「こっちはニ刀流で相手してやる…!」

AFO「……」

AFO「言っとくがこっちは十本じゃないぞ?」

緑谷「え」

ヒュンヒュンッ!

緑谷「はっ!?」

シャッ…

ドゴオォッ!!

AFO「軽く三十本は超える」ギラッ…

シュン…

緑谷「……歯ってありなの…?」

緑谷「触手みたいに自在に操る…」

AFO「ある意味爪より攻撃力高いね」

AFO「これ以上出血したらやばくなるんじゃない」

緑谷「…」

ビリッ

グルグルッ

緑谷「……っと」キュッ

緑谷「…」スッ

AFO「やる気か…いいだろう」

ズッ…

緑谷(すぐ治るなぁ爪…)

AFO「この無数の刃を避けてみろ!!」

ゴォォッ!

ズオオッ…

緑谷「避けずとも…」ダンッ!

ヒュンッヒュンッ…

緑谷「全部斬れば…」ズバババッ…

緑谷「いいだろがぁっ!!」ザンッッ!!

AFO「……」

AFO「あがっ…!?」ブシュゥ…

緑谷「よっと」シュタッ…

AFO「うがあああああああ…」ブシュゥ…

AFO「なんつって」スゥゥ…

緑谷「……」

緑谷「やっぱり厄介だな…超再生…」

AFO「体力は随分減るんだけどさ」

AFO「そのせいでこっちはもうクタクタだ」

AFO「気も段々落ちてる…」シュンッ

緑谷「……なら何故元に戻る」

AFO「…できれば…こういうチート技使いたくなかったんだよねえ」

AFO「でもこれ以上長引かれると困るしさ…」

AFO「とりあえず…」

AFO「気弾撃て」

ボオオッ!

緑谷「がっ……?」

AFO「そうそうその調子」

AFO「倒れるまで撃ち続けろ」

ボオオッ!ボボォッ!!

緑谷「ぐあっ!?」

緑谷(こ…これは…まさか心操君の!?)

緑谷「っ前!!心っ…!君にっ…した!?」ボォッ!ボボォッ!!

AFO「いやはや体育祭で見てみたけど実にいい個性でねえ…」

AFO「少し借りただけさ…一時的にね」

緑谷「っ!!」ボォッ!!

AFO「彼も凄く喜んでいたよ!自分が役に立つって!」

AFO「僕に泣いてしがみついてたんだ!」

AFO「よっぽど嬉しいに違いない!」

緑谷「お前ええっ!!」

ボボボボオオオッッッ!!

緑谷「うわあああっ!?」

ドサッ…

緑谷「はぁ…はぁ…」

AFO「うーん…そうだなぁ…」

AFO「次は…」

AFO「よし!全力で腹にデトロイトスマッシュぶつけろ!」

緑谷「なっ…」

ググッ…

緑谷(に、握るな僕の手…)

AFO「さあほらほら立って立って!」

スタ…

緑谷「く…そっ…!?」

AFO「本当にこれは便利だねぇ…弱点もないし」

AFO「さて…緑谷君はこれをどう攻略するのかなっ…」

AFO「て遅いか」

ブンッ

緑谷「いっ…」

ズドオオオッッッ!!!

ヒュゥゥ…

ドガァアッ!!

ズドッ…ズドッ…

AFO「おっと…ビルまで壊させてしまった…」

AFO「やりすぎたかな」

AFO「ま、とりあえず追うか」

シャッ!

緑谷「……う…」

緑谷(瓦礫にうもれて動けな…)

ガラッ…

ズドッ

緑谷「…つ…」

AFO「……」

ガシッ

緑谷「ああっ!」グイッ

AFO「ふはは。ほんっと不様だねえ」

AFO「どうだい?自分で自分を殺す気分は…」

緑谷「ちっ……くしょ…」

プンッ

ドサッ

緑谷「はぁ…はぁ…」

AFO「さあ、最後の命令だ」

AFO「気で自分の首斬れ」

緑谷「なっ…」

ボボッ!

緑谷「…ぐあっ…」チャキ…

ググッ…

緑谷「う…あ…ああ…」

AFO「抵抗しても無駄だ」

AFO「洗脳にかかったら最後僕が解くまではずっと君は僕の下僕」

AFO「残念。ここまでだ」

緑谷「おお…お…ああ…」ググ…

プスッ…

緑谷(だ、駄目だ…もう刃が…)

緑谷(お…終わっ…)





ブゥゥン…

緑谷(な…なんだ…あ、頭が痛…)

緑谷「!」

ゴォォ…

「……」

緑谷(こ…れ…って…何…)

緑谷(貴方達は…?)


AFO「今度こそ…!」

プルプル…

緑谷「……」

ガブッ…






ピタッ…

AFO「…」

AFO「止まっ…た………?」

AFO「なっ…」

緑谷「たぁっ…」

ポタポタ…

AFO「…こ…こいつ…まさか…」

AFO「手を噛んで…」

AFO「痛みで洗脳を解いたというのか!?」

緑谷「はぁ…はぁ…」

緑谷(な…なんだ…無意識に体が…)

AFO「あ…あり得ない…あり得ない…」

AFO「何故どの個性でも太刀打ち出来ないんだ…!」

緑谷「お前は人の力に頼りすぎなんだよ…!」

緑谷「そうやって利用できるだけ利用する!」

緑谷「だけど…力は拒んだ…!」

緑谷「お前は全ての個性を使いこなせてないんだよ!」

AFO「う…嘘だろ…そんな…」

緑谷「どうやら今ので策は尽きたみたいだな…」

緑谷「気もかなり減った」

緑谷「だが…それはこっちも同じ…」

緑谷「はぁ…はぁ…正直もう3分ともたないだろう…」

緑谷「お前が死ぬか…僕が死ぬか…」

緑谷「どちらにせよそんな体じゃエンデヴァー達からは逃げられない…!」

緑谷「そろそろ…ケリがつきそうだな…」ポタポタ…

AFO「くっ…」

AFO「…こんな事…こんな事あってたまるか…」

AFO「何故だ…何故皆そうやって僕の邪魔をする…!」

AFO「退け…退け…」

緑谷「…」

AFO「退けぇぇえええっ!!」ダンッ

ダダダッ…

緑谷「…」

AFO「うおおっ…」ブンッ

緑谷「っ!」

ガッ!

AFO(弾かれ…)

緑谷「だりゃあっ!」ズドオッ!!

AFO「がっ…」

緑谷「はっ!!」

バキッ、

AFO「ぐあっ…」

緑谷「だああっ!!」

ドボオオオッッッ!!!

AFO「……うっ…」

ドババッ…

AFO「がぼっ…」

ガクッ…

AFO「!?」ガシッ…

緑谷「まだ倒れるなよ」グッ…

ドガアアッッッ!!

AFO「ぶっ!」ドバッ…

ヒュゥゥ…

シャッ…

緑谷「落っち…」

AFO「!?」

緑谷「ろっっ!!!」

ドゴオオオッッッ!!

AFO「う…おおお…」メキメキ…

ボキボキ…

緑谷「く…く…くく…」

緑谷「でりゃあっ!」ゴォォッ!!

ヒュゥゥ…

AFO「ぐ…はっ…」

シュタッ…

緑谷「…」

スッ…

AFO「や…やめ…やめ…」

ガッッッッ!!!

バキバキッッ…

AFO「ううっ…」

ドバババ…

緑谷「…」ポタポタ…

緑谷「ふぅ…」ブンッ

ドサッ!

AFO「お…おぼ…」ドバッ…

緑谷「…」

AFO「もう…いい…分かっだ…ボグの…」

ダンッ!

AFO「!?」

ヒュゥゥ…

緑谷「…」ゴオッ…

緑谷「かぁぁ…めぇぇ!!」

AFO「や、やべぼ…」

緑谷「はぁぁ…めぇぇ…!!!」

ギュルルッ…

緑谷「波ぁぁあああっっ!!!」

ボオオオッッ!!

AFO「うごああああっっ!?」






ドオオオオオオオンッッッ…

飯田「ぐおおっ…」ゴオオオッ…

「うわあああっ…」ドサッドサッ…

切島「なななななんだよおいぃぃ!?」ズザザッ…

爆豪「オールマイトォォォッ!?」





緑谷「……」

クルクルッ……

緑谷「…」シュタッ…

AFO「……………」ピクピク…

ガクッ…

緑谷「…」

緑谷「はぁ…はぁ…」

ドサッ…

緑谷「くっ…血の量が…半端…ない…」ポタポタ…

緑谷「早く止血…しないと…」スタスタ…

ガッ…

緑谷「!?」クルッ

AFO「ふ…ふざけるな…ふざけるな…」

緑谷「まだ…動けるのかよ…!?」

AFO「こんな終わり方があってたまるか…!」

AFO「これから…弔の…新たな時代が始まるんだ…」

AFO「邪魔者は…排除…しなイト…」

AFO「ンンンッッ!」

ビリビリッ!

緑谷「ふ、服が…」

ゴリゴリッ…

AFO「『肥大化』×4+『腕骨発達』×6+『脚骨発達』×5」

AFO「『筋肉活性化』『筋骨発条化』…」

ミシミシ…

緑谷「………は…はは…」

AFO「『歯牙ハッタツ』…『ビョウ』…『ソウコツ』!!」

AFO「『シュンパツリョク……」

AFO「グオオオオオオッッッ!!」

ゴオオオオッッ!!!

緑谷「ぐあああっ…」

バリィッッ

緑谷「…な、なんちゅう雄叫び…」ビリビリッ

AFO「フシュ…」シュゥゥ…

緑谷(個性を使い過ぎて自我が保てなくなったのか…)

緑谷(完全にモンスターだぞこりゃ…)

ポタポタ…

緑谷「……これ…死ぬかも…」

AFO「っ!!」ブオッ!

緑谷「え」






ズドオオオオオッッ!!!

エッジショット「ぐああっ!?」ドサッ

ゴオオオッ…

エンデヴァー「先程の…いや…それ以上の衝撃だ…!!」ズザザッ…

グラントリノ(緑谷…!大丈夫なのか!?)

グラントリノ(かなり長い戦いだが…)




デクママ「…」

カキカキ…

デクママ「……」

デクママ「ひゅああ…」バタッ

デクママ「ダメ…全然まとまらない」

デクママ「転校かぁ…またすぐこんな悩む事になるなんて思わなかった…」トントン…

デクママ「…こればっかりは出久と相談よねぇ…」

デクママ「よし!もう遅いから考えるのやめ!」

デクママ「明日ぐらいに退院するだろうから母さん腕によりをかけちゃうぞ~」ブンブンッ…

デクママ「ケーキは明日買うとして…今日中にできる事…」

デクママ「………」

デクママ「出久…どうしてるのかな…」





ダンッ!

ドゴオォッ!

クルクルッ…

緑谷(冗談じゃない!あんなの1発でも食らったら…)

ズザザッ…

ブゥゥン…

緑谷「気円斬!!」

ブオッ!

ギュルッ!!

AFO「?」

ガギイッ!

緑谷「なっ!?」

ギュルッ!

緑谷「ちっ!」ヒョィッ!

ゴォッ…

緑谷(そんな…あれまで弾きやがった…!)

緑谷(とにかくこのまま長期戦になるのはまずい…)

緑谷(早く仙豆を…)ガサゴソ…

緑谷「仙豆を…」ガサゴソ…

緑谷「せん…」

緑谷「………」

パラパラ…

緑谷「……」

緑谷「仙豆の衝撃考えてなかった」

ズドオオオッッッ!!




緑谷「不意打ちなんて卑怯だぞぉぉっ!?」シュタッ

AFO「グオオ…」

緑谷「ど…どうしよう…」

緑谷(これで回復手段はなくなった…!)

緑谷(グラントリノに頼んで仙豆を…いやもうそんな時間ない!)

緑谷(どうする…考えろ…この状況を打破する策は…)

緑谷「くそおっ!当たって砕けろだ!!」ガッ

AFO「?」

緑谷「かぁぁぁあ!」

緑谷「めぇぇぇ!!」ボボッ!

AFO「!」

緑谷(100%じゃ敵わない!でもまだ200%も力を発揮できない!)

緑谷(ならせめて…150%の力を…!)

緑谷「はぁぁぁ…めぇぇぇ…」

ギュルル…

AFO「…」クパァ…

緑谷(口を開け…)

AFO「オオオオオオオッッッ!!!」ボボボオオオッッ!!!

緑谷(…なっ…なんてビーム…!)

緑谷「波ぁああああっっ!!!」

ボオオオオッッッ!!!






ズドオオオッッッ!!!

ゴゴゴゴオッッ…

飯田「ま…まずい…ここも…」

ビキビキ…

切島「ぐ、ぐああっ!地割れDAAAA!?」

飯田「離れるぞ!!」ダダッ!

「キャァァーー!」

「この世の終わりだぁぁあ!!」




ボボボボボ…

AFO「オオオオ……ッ」ボボボボボ…

緑谷「ぐ…あああ…!!!」ズキズキ…

ズザッ…

緑谷(くっ…力が…!)

緑谷(頭もなんか…くらくら…)

ボボボボボッッ!

緑谷(って…押されてたまるかぁぁあああっ!!)

緑谷「ああああああっ!」ズズッ…

バキバキッ…

緑谷「…」メキメキッ…

ゴキィッ!

緑谷(……あ…もげた)

ボオオオオッッ!!!

ドオオオオオオオンッッッ……!!






バリィッ!

デクママ「…ん?」クルッ…

デクママ「あ…写真立て落っこっちゃった…」スタスタ…

デクママ「ガラスが…」

デクママ「…出久…」

デクママ「……っ!?」




緑谷『お母さん!写真のガラス割れちゃった…』

デクママ『え!?大丈夫?出久!』

緑谷『うん』

デクママ『ああ…破片飛び散っちゃった…』

緑谷『これ昔のお父さんの?』

デクママ『うん。母さんとのツーショット!』

緑谷『へ~…』

緑谷『そういえばお父さん遅いね』

デクママ『確かにねえ…』

デクママ『パトロール長引いちゃってるのかな?』










デクママ「…」

デクママ「い…い…」

デクママ「出久っっっ!!!???」





緑谷「」

「グオオオ…」

緑谷(……)

緑谷(腕も…足も…)

緑谷(全部…動かないや…)

ドロ….

緑谷(…血も出しすぎた…)

緑谷(なんか…ぼーとする…)

緑谷(あはは…これって…死ぬ…のかな…?)

緑谷(ダメだ…何も考え…)

緑谷(なんで…ここに来たん…だっけ…?)

緑谷(もう…意…識……)






八百万『…私には力が無いからっ…』

八百万【だからっ…』






緑谷「…!」

ガッ…

緑谷「…う…ガハッ…」ドバッ…

緑谷「はぁ…はぁ…」

AFO「……?」

ググッ…

緑谷「まだ…倒れる訳には…いかない…んだよ…!」

緑谷「お前は…敵は…」

緑谷「人を悲しませる…」

皆を「人の幸せを奪う…」

皆の「…そうやって人が悲哀に心が侵されるのを見るのはもうたくさんなんだ…!」

緑谷「だからっ!」

緑谷「1人でも多くの人が笑って…喜んで…明るい世界を創りたいから…っ!」

緑谷「今!この場で!お前を倒さなきゃならないっ!!」

AFO「…オオオオオオオッッ!!」ブンッ!!

ドゴオォッ!

AFO「…!?」ググッ…

緑谷「そう…何度も…同じ手が通じると…思うなよっ…!!」

緑谷(な…なんだ…さっきから妙に力が湧いてくる…なんなんだ…!)

AFO「ガアアアアッッ!!」

ズドオオッ!!

緑谷「ぐああっ」ヒュゥゥ…

キキーッ…

緑谷「……効かないね」ニッ

AFO「…グオオオオオオッッ!!」

ブオッッ!!

緑谷「だああっ!?」ガシッ

緑谷「僕がやらなきゃ…」ググッ…

ゴォッ!

シュタッ…

緑谷「僕がやらなきゃ…」

AFO「コオオオッッ!!」

ビリビリッ…

緑谷「…僕がやらなきゃ…っ…」

AFO「グオオッッ!!」

ブンッ!!

緑谷「…誰が…」ゴォッ…

緑谷「お前をやる!!!」

ダンッ!

AFO「!?」

緑谷(見切った!)

ズドオオッ!!

AFO「っ!!」

緑谷「DRAGON……」ゴォッ…

緑谷(僕の全てを…)

緑谷(この拳にかける…!!)ボボボッッ…

AFO(……リュウ…?)

緑谷「SMASHHHHHH!!!!!」

AFO「ぐおおおおおっっっ…」

カッッッッ…










AFO「………あ…あ……」ゴオオオッ…

龍「ッッッー!」ギュゥゥ…

AFO「ァァァァァアァァァァ…」ミシッ…

AFO「お、オゥルマイトォォォォォッッッ!!!」

ドオオオオオオオンッッッ!!





シンリンカムイ「爆発!?」

エンデヴァー「何が起こった!!」

グラントリノ「…………」

グラントリノ「……デク………!」ポタポタ…















緑谷「……くっ…」

緑谷「か…勝った……」

緑谷「勝ったぞおおおおおおっ!!!」













八百万「……」

ポロポロ…

八百万「緑谷さん…!」

緑谷(………オールマイト…)

緑谷(…悟空さん…)

緑谷(皆…!)

緑谷(仇は取ったぞ…!)

ヒュゥゥ…

緑谷(あ)

ゴオオオオ…

緑谷(やば…落っこちる)

緑谷(い、いやいや!オールマイト並の力を手に入れたんだ!)

緑谷(着地ぐらいおちゃのこさいさいさいさいさいさいさいさ…)

緑谷「砕?」プラプラ…

緑谷「いでええええええっ!治らなかったああああっ!!」

ヒュゥゥ…

緑谷「おちるぅぅぅぅっ!???」






シュタッ

「あぶないあぶない…ギリギリまにあった…」

「ん?」

緑谷「」ピクピク…

「…あ、きぜつした」

「だいじょうぶ?おーい」ペチペチ…

ダダダンッ!

「?」

グラントリノ「っと…」ズザザッ

「お、グラちゃんじゃん!よっ」

グラントリノ「…いい加減その呼び方やめてくれよ…」

「え、なんで!?なんか馴染むじゃんグラちゃん!」

グラントリノ「馴染むとかそういう問題じゃなくてだな…」

グラントリノ「…俺をそんな風に呼べるのは世界中探してもお前くれえだなもう…」

グラントリノ「チャイルドティーチャー」

「むむ。バカにしたねいま!」

グラントリノ「してねえ」

「ふぇ?あ、そうなの?」

グラントリノ「…」

グラントリノ「思っていたより傷が深いな…」

「…よくここまでもちこたえたわね」

グラントリノ「仙豆ももう3粒も使っちまったのかよ…」

グラントリノ「念を押して乱用すんなっつったのに…」

「グラちゃんのいえにいってせんずもってくれば?」

グラントリノ「いや、その必要はねえ」ゴソゴソ

グラントリノ「もう持ってきてるからな」

「えらい!いつもけいたいしてるんだね~」

グラントリノ「……」

グラントリノ「…まぁ食べさせるのはこの後なんだがな」

グラントリノ「こいつが寝てる間に聞いておこうか」

「?」

グラントリノ「分かってんだろ」

グラントリノ「結果聞かせてもらおうか」

「……」

「だめ…だったわ…はは」

「やっぱりつくれないってさ…いやまぁ…わかってはいたオチだけど」

グラントリノ「…前回ならまだしも今回は何百人もの人間が犠牲になっている…」

グラントリノ「こんな緊急時でも使っちゃいけねえってのかあらは…」ググッ

「んま…しょうがないよ…」

「あたしらはたかが100ねんちかくいきてきたただのガキ」

「にんげんのこといちばんよくしっててりかいしてるのはあのひとなんだよ…」

「……ぜんかもあるしね」

グラントリノ「……」

グラントリノ「だからって…」

ダダダッ…

グラントリノ「おっ。そろそろやばいな」

グラントリノ<ほら食え!口開け(グイグイ…

<あたしもてつだおか

緑谷「」カリコリ…

ゴクン…

緑谷「…ん……」

<じゃまになるいけないんであたしはこれで

フッ

グラントリノ「おう」

緑谷「……グラン…トリノ…?」

グラントリノ「起きたか小僧…」

グラントリノ「ったく…お前はとんだ馬鹿野郎だよ…」

緑谷「…」

グラントリノ「ほんっと俊典と似てきてるよ、悪い方向にだが」

グラントリノ「…てめえにゃいろいろ叱るべきなんだろーが…」

ダキッ

緑谷「…え…」

グラントリノ「今は……褒めるべきかな…」

グラントリノ「……よくやった……!」

緑谷「グラントリノ………」

グラントリノ「……」

グラントリノ「お迎えが来たぞ」

緑谷「え…」

ファンファン…

緑谷「パトカー…?」

キキーッ

ガチャ…

塚内「……緑谷…君…」

グラントリノ「…」

緑谷「塚内……さん…」

塚内「…………」

塚内「……っ…」

グラントリノ「早くしろ塚内…」

グラントリノ「どの道こいつに逃げ場はねえ」

グラントリノ「捜査を続ければ確実に緑谷が殺った犯人って辿り着く」

緑谷「…」

グラントリノ「本人はもとよりその覚悟でここに来てんだからな」

塚内「………だからって…こんな…」,

グラントリノ「……」

塚内「……」

緑谷(……あ…そっか…)




緑谷(僕…人を殺したんだ)

塚内「殺人…及び個性法違反…」

塚内「現行犯により…逮捕するっ…!!」

ガチャリ…





緑谷(それから数時間後…)

緑谷(事の大きさから特例中の特例として)

緑谷(刑の確定を待たずに特殊拘置所に入れられた…)



ギィィ…

バタン…

緑谷「……」

緑谷「……ははっ…」

緑谷「終わっちゃった…なぁ…」

緑谷「…まだ公表されてないっぽいけど…」

緑谷「知ったら母さん…どう思うのかなぁ…」

緑谷「…喜ぶ…かな…」

緑谷「いや…でも…」

緑谷「やっぱり悲しむだけ…かな…」

緑谷「…結局果たせなかったじゃねえか…」

緑谷「バカヤロ…」

緑谷「クラスの皆も…かっちゃんも…多分」

緑谷(…いや…これで良かった…のかな…)

緑谷「…世界中の人は…AFOの恐怖から解放されたんだ…」

緑谷「これが…僕の出来た最善…」

緑谷「…そう…これで…」

緑谷「…良かったんだ…」







緑谷『よし…行くか…』

ガシッ

緑谷(勢いつけて~…)ググッ

八百万『…』

緑谷『………』

緑谷『八百万…さん…』

八百万『…はい…』

緑谷『……っ……』

緑谷『行って…きます』

ダンッ!!

八百万『…』






ポタポタ…

緑谷「誰にも…さよならの一言も言えなかった…!」ポタポタ…

緑谷「自分では…分かってたのに…」

緑谷「怖かったから…!」

緑谷「ごめん…ごめんね…」

緑谷「ごめんなさいっ…」ギュッ…

緑谷「ううっ…」




「……ここでまた…会うことになるとは」

緑谷「!?」

緑谷(部屋には…誰もいないはず…)

緑谷(まさか…隣…っ!?)

「これも何かの縁……」

「運命というべきか…」

緑谷「やっぱり…ここにいたのか…」

緑谷「ステイン…!」ギロッ

ステイン「まぁそう睨むな」

緑谷(壁越しでもこっちが何やってんのか分かるのかよ!)<いやまぁ僕も分かるけど

緑谷「というか…声が聞こえるってどんだけ薄いんまよ壁…」

ステイン「大きさでは小といえど密度が高い」

ステイン「簡単には破られん」

ステイン「もっとも拘束されているから動くこともままならんが」

ステイン「…何故貴様がここにいる?」

ステイン「ここは子どもが来るような場所ではない…」

緑谷「……」

緑谷「オールマイトを殺した犯人を殺っただけさ」

ステイン「!?」

緑谷「こうなるのは分かってた」

緑谷「最初は悩んださ…」

緑谷「でも今やらないと…」

緑谷「そう身体が言う事を聞かなくなった…」

ステイン「……」

ギロッ

ステイン「…見損なったな。期待外れの塵だったか」

ステイン「貴様は復讐の為だけに力を振るったのか」

ステイン「それは結局敵のやっているそれとなんら変わりない行為なのだから」

ステイン「俺の見当違いだった…」

緑谷「……」

緑谷「…ああ…そうさ」

緑谷「僕の師…達の仇」

緑谷「心のどこかで確実に復讐心は潜んでいたと思う」

ステイン「…」

緑谷「でも…それより…強い思いはあった…」

緑谷「…彼はいつも笑っていた…」

緑谷「だから…皆笑ってたんだ…」

緑谷「…でも…オールマイトが居なかったら?」

緑谷「誰が笑うんだ?」

緑谷「…敵が微笑むんだ…あざ笑う」

緑谷「そして人々は不安で…苦しみ…怯える…」

緑谷「一部の人が笑って一部の人は悲しむなんて社会…」

緑谷「嫌だから」

ステイン「…矛盾が生じてるぞ」

ステイン「オールマイトがいるから悲しむ敵がいるんじゃあないのか」

緑谷「それをオールマイトは目指していた…誰1人悲しまないその社会を…」

緑谷「その道を途絶えさせる訳にはいかなかった」

ステイン「……」

緑谷「…でも…僕には無理だった…」

緑谷「間に合わなかった…!」プルプル…

緑谷「もっと早く…身体が動いていれば…!」

ステイン「………………」

ステイン「ハッ…ハハッ…」

ステイン「ハハハハハハハハッッ!!」

緑谷「なんで笑う!?」

ステイン「……」

ステイン「いい」

ステイン「お前は…欠片だ」

緑谷「…欠…片…?」

ステイン「そうだ。新たな柱のな」

ステイン「柱が崩れた」

ステイン「もう支えてくれるものはなくなった」

ステイン「ならば、新しく立て直せばいい」

ステイン「道が途絶えたのなら、また照らせばいい」

ステイン「…今度はお前がだ」

緑谷「…僕…が?」

ステイン「お前はオールマイトと同じ素質を持っている…」

ステイン「お前は…近い未来…必ずそれを開花させる…!」

ステイン「そういう男だ」

緑谷「何…言ってるんだよ…僕はもう捕まった…」

緑谷「この問題は少年云々の話じゃない…」

緑谷「死刑は無いにしろ…おそらく無期懲役か…数十年の懲役は…」

ステイン「お前はまだ死なない」

ステイン「俺が保証してやる」

緑谷「!?」

ステイン「…最後にお前と会えて良かった…」

ステイン「俺は…これで安心して終を迎えられる…」

緑谷「な…話がさっぱり…」

ガチャ…

「……」

緑谷「え、ええ!?」

ステイン「…来たな」ニッ

「…少し…付き合ってもらおう…」

緑谷(…へ?)





スタスタ…

緑谷(うう…目隠ししてるから状況が…)

緑谷(何やら人の気配は幾らかするけど…)

ガチャ…

スタスタ…

緑谷「おう」グイッ

ストンッ…

緑谷(椅子…?)

シュルッ…

緑谷「うっ……ん…」

緑谷「え…」パチパチッ

「……よく来てくれたな」

緑谷(…あれ…この人って…テレビ…)

緑谷(…総理大臣……だよな?)パチパチッ

総理大臣「…」

緑谷「……」ジィィ…

緑谷「…」キョロキョロ…

緑谷(…あれ…他の人も見た事あるぞ…)

緑谷(…あの方は…アメリカの…インドの…)

緑谷(こっちの方は…フランス…ブラジル…)

緑谷(…大…統………領?首…相……?)

緑谷(えええええええええっ!?)

緑谷(なっなんで!?なんで世界各国のトップの人達が集まってるの!?)

緑谷(え!?何!?何!?何がどうなってそうなってこうなって…)グルグル…

緑谷「えとこの…その…あの…どの!?」アセアセ…

総理大臣「…これはもはや国際レベルの問題という事だ」

緑谷「ん?」

某大統領「全く…まさか何十年も捕まらず野放しにしていた極悪党が…」

某大統領「たった15歳の少年が殺すと誰が思った?」

某首相「この様な事態は…前例に一切無い」

某首相「少なくとも超常以降では…世界が揺らぐ最大の事件だろう」

総理大臣「という訳だ。緑谷出久君」

総理大臣「君自身、OFAについての情報は得ているから…」

総理大臣「これがどれだけ深刻な状況かは想像できるだろう」

緑谷「…」

総理大臣「単刀直入に言おう」

総理大臣「君に逃げ場はない」

緑谷「!」

総理大臣「OFAを持った人間だ」

総理大臣「平和の象徴がいなくなった今…」

総理大臣「世界は崩壊への道を歩むだろう」

総理大臣「抑止力となっていたそれらは消え…」

総理大臣「悪が再び動き出す…」

総理大臣「もしくは…正義に絶望し、敵連合に加入…なんてのもあり得る」

総理大臣「それを打破する唯一の希望…」

総理大臣「それは君なんだ…ワン・フォーオール」

緑谷「…!」

総理大臣「…だが…だからといってこのまま目を瞑る訳にも行くまい」

総理大臣「君には前科があるのだ」

総理大臣「ステインの時の…」

緑谷「…」

総理大臣「君を悪くなど思っていない。寧ろ感謝したいほどなんだ」

総理大臣「だが…あまりにも力が強大すぎる」

総理大臣「もしこの様な者が暴れ出したりでもしたら?」

総理大臣「前科がある以上…そんな危険分子は放ってはおけない」

総理大臣「…何故こんな事をしでかした…?」

総理大臣「君は…まだ戦う必要も…守る必要もなかったはずだ」

総理大臣「出しゃ張らなくて良かったんだ…」

総理大臣「その力は…オールマイトが未来に託したものだろう?」

緑谷「…」ギュッ

総理大臣「それを…その思いをこんな形で踏みにじりたかったのか?」

緑谷「………」

緑谷「…未来を…守らないと…」

緑谷「オールマイトが僕にそれを委ねた…」

緑谷「だったら…僕もオールマイトに応えないといけない…」

緑谷「こんな馬鹿げた事…」

緑谷「どんなに勇気があってもしませんよね…普通」

「……」

緑谷「…でも…」



緑谷『今を乗り越えなきゃ…』

緑谷『明日は来ないだろ?』



緑谷「考えてる間に…思ったんです」

緑谷「今があるから…明日はできるんだって」

緑谷「現在も守れない人に未来なんか守れないって」

総理大臣「…」

ザワザワ…

総理大臣「君の答え…とくと聞かせてもらった」

総理大臣「…今の発言を聞き…」

総理大臣「先程の案に反対のある者はいらっしゃいますか…?」

………

総理大臣「…決まりだな」

総理大臣「では…私達がまとめた意見を言おう…」

緑谷「っ…」

総理大臣「…殺人…建物損害等…」

総理大臣「多数の罪を君は犯してしまった…」

総理大臣「よって…」

緑谷「…」ゴクッ





総理大臣「無期懲役…」

緑谷(………)

緑谷(…もしかしたら…一瞬でもそう思い上がった自分がバカだった…)

緑谷(僕は人殺しなんだ!街を粉々にしたんだ!)

緑谷(タダで済むわけ…ないだろ…!)

総理大臣「……というのが…」

総理大臣「日本の最高裁判所での評議の結論だ」

緑谷「…?」

総理大臣「……」

総理大臣「この数ヶ月…予想が確信になった事がある」

緑谷「?」

総理大臣「6年前…オールマイトが遂にAFOを破った」

総理大臣「が…惜しくも逃げられた…」

総理大臣「オールマイト自体も深傷を負ってしまったからな…」

総理大臣「隙を見て退却したんだろう…」

総理大臣「問題はその後だ…」

総理大臣「何故奴は復活したのか…」

緑谷「…?」

総理大臣「…オールマイトによると、彼は心肺停止の重体で…」

総理大臣「もう意識がなくなっている状態だった…」

緑谷「え…」

総理大臣「…にも関わらず逃げられた…」

総理大臣「そして数年後…復活を果たし我々の前に姿を現した…」

総理大臣「何故逃げられたのか?何故あれ程の重傷を全て治せたのか?」

総理大臣「…奴にはそんな力など残っていなかった…」

総理大臣「早い話言いたいのはAFOはあくまで表のボスという事だ」

緑谷「表の…?」

総理大臣「ああ。裏で誰かが暗躍し、AFOと敵連合を操っていた…」

総理大臣「瀕死のAFOを逃がして…治療し…そして…奴に協力した」

総理大臣「そして決め手となったのは脳無だ」

緑谷「脳無が…どうしたんですか?」

総理大臣「脳無は…どうやら現代の科学では到底作る事の出来ない技術で作られているらしく…」

総理大臣「宇宙人でもない限りあれ程の科学力を身につける科学者はいないと言われたほど」

総理大臣「つまり…」

緑谷「…その科学者が…元凶?」

総理大臣「捜査を進めれば超常の原因も突き止められるかもしれない」

総理大臣「その黒幕ならば…或いは個性誕生の何かしらを知っている可能性が高い」

総理大臣「…話を戻すが…」

総理大臣「君には選択肢が2つある」

緑谷「!?」

総理大臣「無期懲役で…そのままのんびり刑務所で暮らすか…」

総理大臣「……黒幕を探す日本のエージェントになるか…」

緑谷「…え、えーじぇん…」

総理大臣「何、これは成功すれば様々な功労が得れる」

総理大臣「個性の創造法…消去法…」

総理大臣「ありとあらゆる事実が判明される」

総理大臣「『人類を救う』…それ以上の使命が懸かっている」

総理大臣「よっぽど無期懲役より大変なお仕事になると思うが?」

緑谷「でも…もう世間には…」

総理大臣「いいや…もう公表はしたが…」

総理大臣「オールマイトとAFOが相打ち……」

総理大臣「そういう形で報道してもらった…」

緑谷「えええ!?」

総理大臣「勿論真実を一時的に揉み消しただけで、報道したいのならば今すぐにでもテロップを流す事は可能だ」

緑谷「えいやややや!ちょ、ちょっと…」

総理大臣「冗談だ。お望みならばの話さ」

総理大臣「勿論、捜査するからといって自由にさせる訳にもいかん」

総理大臣「予め監視はつける」

緑谷「……」

総理大臣「……どうだ?君はどちらを選ぶ?」

総理大臣「何せ世界を救ったヒーローの卵だ」

総理大臣「わがままの1つや2つは聞いてあげよう」

某大統領<フタツハオオスギネ

緑谷「……」

緑谷(…くそっ…なんだよ畜生!)

ステイン『お前はまだ死なない』

緑谷(ビビって損しちまったじゃねえか…っくそ!)グスッ…

ゴシゴシ…

総理大臣「…決めた…かな?」

緑谷「喜んで……」






緑谷「喜んでご協力させていただきます!!」








グラントリノ「よぉ小僧ぉ…」

緑谷「……」フラフラ…

グラントリノ「無事釈放お疲れさん!」トントン

緑谷「なんか…頭の中がごちゃごちゃしてます…」

グラントリノ「その様子だとやっぱDrの話を聞かされたのか」

グラントリノ「まぁ薄々そうなるなぁとは思ってたんだがよ…」

緑谷「え?」

グラントリノ「政府はその存在を大分前から認識していてオールマイトにもその捜査に協力してもらってる」

グラントリノ「だがオールマイトが死んだ今頼りになる奴なんざいねえ」

グラントリノ「恐らく…無期懲役でも釈放された後駆り出されるってのがオチだろうな!」

グラントリノ「遅かれ早かれお前は戦う以外選択肢ねーってこった」

グラントリノ「ま!とりあえず無事に帰ってこれたから良しとしよう!」<HAHAHA!

緑谷「うう…なんか色々ありすぎて昨晩起こったような出来事じゃなくなってきた…」ヨロヨロ…

グラントリノ「いかにも死にそうな顔してるもんな」

グラントリノ「まぁ一段楽してえところであれだけど…」

緑谷「?」

グラントリノ「…少し…ある場所に行く…」

緑谷「ある場所…?」

緑谷「あ…まさか…!」

グラントリノ「そのまさかだよ」ニッ







ゴオオッッ…

緑谷「グラントリノ…は行かないんですよね?」

グラントリノ「ん?」

緑谷「わ…わざ…わざ…直前まで付いてくることないと思うんですけど…」ゴオオッッ!

グラントリノ「るっせえ!説明する為に俺も行くんだよ!」

緑谷(ジェットで行けばすぐ着くと思うんだけどなぁ…)<重っ






シュタッ…

緑谷「…天界見えませんねえ」

グラントリノ「遥か彼方にあるからな」

緑谷「それに…この塔…誰も住んでないんですね」

グラントリノ「数十年前までは喋る猫が住んでた」

緑谷「ええ!?」

グラントリノ「寿命で死んだがな…」

緑谷「は、はぁ…」

グラントリノ「多分お前なら普通に行けるはずだろ」ゴソゴソ…

グラントリノ「はいコレ」スッ…

緑谷「ふぇ?」

緑谷「……」

緑谷「…これ…おもちゃだったりしませんよね?」

グラントリノ「早よ言え」

緑谷「……」

緑谷「の、伸びろ如意棒…!!」

ズオオッ…

緑谷「うわわわっ!?」

グラントリノ「そのまま上がれ!その内着く!」

グラントリノ「行けたら神に会え!!」

緑谷「これ飛んだ方がいいんじゃないのおぉぉ!?」ズオオッ…







緑谷「あれから結構経つけど…かなり高いなぁ…」

ズオオッ…

緑谷「……あ!」

緑谷「あれか!?」ズオオッ…

ガッ!!

緑谷「お、如意棒が丁度はまった」

緑谷「って事は…」

緑谷「戻れ如意棒ー」

ゴオッ…

緑谷「凄い…縮んだ…」

ギュッ…

緑谷「如意棒は背中にかけて…」

緑谷「ほっと」ダンッ!

シュタッ…

緑谷「…うわ…広い…」

緑谷「あのー…何方かいらっしゃいま…」キョロキョロ…

「…」ギロッ

緑谷「ひっ!?」

ドサッ…

「……」

緑谷「な…ナメクジの化け物…!?」

「……………」

緑谷「………」

「………………………………zzz」

緑谷「ん?」


「zzzzzzz」

緑谷「…まさか…」

スタスタ…

緑谷「…」

「zzzzzzz」

緑谷「」チョンチョン…

「zzzzzzz」

緑谷「寝とる!!!」

緑谷「あの…すみません…」

「zzzzzzz」

緑谷「神様に少しお話しがあって…」

「zzzzzzz」

緑谷「…………」

緑谷「あの!!僕!!神様と!!お話!!したくて!!」

パンッ

「はっ…」

緑谷(あ、起きた)

「………」

「zzzzzzz」

緑谷「寝るなぁぁぁああああっ!」

「……とりあえず下がれ」

緑谷「え?」

「神様、起きろ」ブンッ

バシャァァッッ!!

「ぶぼっ!?ぶぶぶっ!」ブルブルッ…

「ちょっ…だ、誰だ!私の睡眠を妨げる者は!」<バケツに水て!!

「神様、もう10時間は寝てる」

「うう…後2時間は寝かせてくれ…」ゴシゴシ…

「お客様、来てる」

「ん?」

緑谷「…」

「………誰だ君は!?」

緑谷(またこのパターンかよ!!)

緑谷「緑谷…出久です」

「ほう!みどりあいずくか!」

緑谷「あの…みどりやです」

「?そうか!ドドリヤモズク君か!!」

緑谷(グラントリノより重症だ…)

「とりあえずここに来た用件を教えてもらおうか…もずく君」

緑谷「…ええっとその…」

「あ、ドラゴンボールについてか!よし話してやろう!」

緑谷(勝手に作られた!!)

緑谷(……?ドラゴン…ボール?)

「神様、その話はしちゃダメ…」

「ふお!?いかん!この言葉は厳禁だった!!」

「今のは忘れてくれもずく君!!」

「無理がある…」

緑谷「あの…」

緑谷「なんでドラゴンボールを知っているんですか?」

「……え?」

「…やはりか…」ニッ

「いいだろう。君には全て話そう…」

「我々の事も…ドラゴンボールの事も…」

緑谷「え?」

「話す前に自己紹介をしておこう…」

デンデ「私はデンデ。一応、この地球の神となっている」

デンデ「そして私の後ろにいるのがミスター・ポポ」

緑谷「……」






デンデ「…成る程。そういう経緯で…」

緑谷「はい…」

デンデ「悟空さんは…死んでしまったか…やはり…」

緑谷「…」

デンデ「…いや本来は…もう悟空さんはとうの昔に亡くなられた方だったのじゃがな…」

緑谷「え…?」

デンデ「君の話では悟空さんは別の世界から来てると言っているが…」

デンデ「違うな…ここは正真正銘ドラゴンボールの世界」

緑谷「ど、どういう事ですか!?」

緑谷「それに…それってもしかしてドラゴンボールが…!?」

デンデ「まぁまぁ、順を追って話すからよく聞いとれ…」

緑谷(悟空さんから聞いた事がある…)

緑谷(7つ集めればどんな願いでも叶えてくれる…)

緑谷(それがドラゴンボール…)

デンデ「…1000年ほど前の事じゃった…」

デンデ「ある日…悟空さんは神龍と共に何処かへ飛び去った…」

デンデ「それから1度も帰ってこなかった…」

緑谷「はぁ…」

デンデ「昔はドラゴンボールを乱用しててな…」

デンデ「本来ドラゴンボールというのは100年に1回しか使えん」

デンデ「1つ願いを叶える毎にドラゴンボールにマイナスエネルギーが蓄積されていき…」

デンデ「それが限界を超え…マイナスエネルギーが具現化し、7体の化物を生み出した…」

デンデ「何とか、悟空さん達はその化物を倒し、ドラゴンボールを復活させるが…」

デンデ「神龍は自ら消える事を決めたんじゃ」

デンデ「これ以上ドラゴンボールを使わせる訳にはいかない…」

デンデ「だから…人々を試した…」

デンデ「自分達の力で生きていけるのか…困難を乗り越えていけるのか…」

デンデ「そして100年後…遂にドラゴンボールは復活した」

デンデ「人間の力を認め…受け入れたんじゃ」

デンデ「…………」

デンデ「だがそれも束の間」

デンデ「それから100年後…人間はドラゴンボールの存在を知り…」

デンデ「第三次世界大戦を行った」

緑谷「…え…」

デンデ「皮肉な事よ…結局の所…ドラゴンボールは災しか呼び起こさん…」

デンデ「争い続け人口は約数万人までと減ってしまった…」

緑谷「ちょ、ちょっと待ってください!」

緑谷「だ、第三次世界大戦!?」

緑谷「そんなの…教科書なんかには…」

デンデ「君らの世界では今西暦はどうなっている」

緑谷「せ…1690年…ですけど…」

デンデ「…違うな」

デンデ「悟空さんが亡くなったのは…エイ…790年」

デンデ「本来なら今は西暦1790年なんじゃ」

緑谷「え…」

緑谷「それってどういう…」

デンデ「…消されたのさ…その大戦のあった100年は…」

緑谷「!?」

デンデ「当たり前だろう。そんな大それた記録残す訳にはいかん」

デンデ「全て証拠も隠滅しておる」

デンデ「今や私とポポぐらいしか知らん事実じゃがな」

緑谷「え……」

デンデ「…その後…私達はすぐにドラゴンボールと神龍を消した…」

緑谷「そ、そんな…!?」

デンデ「仕方あるまい。またこのような戦争が起き綴れれば…」

デンデ「人類どころか地球が破滅してしまう…」

デンデ「だから…もう2度と使われないよう消滅させた…」

緑谷「嘘…」

緑谷「い、今から作る事はできないんですか!?」

デンデ「…」

デンデ「もう…記憶に残っていない…」

緑谷「え…」

デンデ「元々ドラゴンボールは代々髪が作ってきた代物じゃ…」

デンデ「要は私達しか創る方法は知らん」

デンデ「……だが…もう忘れてしまった…」

緑谷「そん……な…」

デンデ「…それに…死んだ仲間達の体は残っているのか?」

緑谷「え…」

デンデ「生き返らせるといってもその死体に再び魂を宿す話…」

デンデ「ドラゴンボールが使えるにしろ使えないにしろ…」

デンデ「肉体が動ける状態でなければ復活できん」

緑谷「…………」

デンデ「残念じゃが…」

緑谷「…く……そ……!!」

デンデ「………」

デンデ「話せる事は…話せた…」

デンデ「さぁ…下界に戻れ…待っている人がいるのだろう…?」

緑谷「………」

スタッ…

緑谷「…立ち止まったって…仕方ない…ですよね…」

緑谷「前…進まないと…」

ポポ「……」

緑谷「…」スタスタ…

デンデ「すまん」

ピタッ

緑谷「…?」

デンデ「何も…協力できなくて…」

デンデ「私達は…もう力が殆ど残されていない…」

デンデ「修行もロクにしてなかったからかなりさびついてる…」

デンデ「…邪悪な者が…まだ下界には潜んでいる…」

デンデ「もし…立ち止まったなら…ここに来なさい」

デンデ「…鍛えるなら…あるいは…」

緑谷「……」

ニッ

緑谷「ありがとう…ございます」

髪…カミィィィィ…

急いで入力してたからチェックする余裕なかったよん

とりあえず明日で終わり…なのかな?

帰るまでが林間合宿だからね!(まだ家に帰ってない)

最後までウルトラしてください頼んます

緑谷「…」ゴオッ!

グラントリノ「お、戻ってきたか」

シュタッ…

緑谷「はぁ…」

グラントリノ「…全部話してたか?」

緑谷「…グラントリノは…知ってたんですか?」

グラントリノ「若え頃に…カリン塔の噂を聞きつけてここに来たんだ」

グラントリノ「そこでカリン様に会ったのさ」

緑谷(喋る猫=かりんとう…)

グラントリノ「修行をつけてもらってからその後天界へ行かせてくれてな」

グラントリノ「そこで神様と出会ったんだ」

グラントリノ「色々話してもらったぞ?故郷の惑星が爆発した話とか地球が数回壊れた話とか」

緑谷(何それ…)

グラントリノ「ついでに気の感知だけ教えてもらったってこった」

グラントリノ「結局かめはめ波とかは話で聞いただけだけどな」

緑谷「そうですか…」

グラントリノ「…本来なら蘇らせたかったがな…」

グラントリノ「ドラゴンボールがない以上何も出来やしねえ…」

緑谷「……」

グラントリノ「めそめそしてる場合じゃねえぞ小僧」

グラントリノ「これからAFO以上の相手と戦わにゃならんのだ」

グラントリノ「とにかく今は進むしかねえんだ…前へ」

グラントリノ「後ろ振り向くのは…それが終わった後だ」

緑谷「…はい」

グラントリノ「とりあえずこれで俺の用事は済んだ」

グラントリノ「早く帰っとけよ、お前の家族も心配してる」

緑谷「あ、はい!」

グラントリノ「……そういやお前勝手に病院から出たけどいいのか?」

緑谷「……………」

緑谷「考えてなかった」

グラントリノ「馬鹿野郎…」

緑谷「ま、まぁ…行く前にや、八百万と話していましたし…だだ、大丈夫でしょう!」

緑谷「多分説明してくれています!」

グラントリノ「行き当たりばったりだなオイ」

グラントリノ「まぁいい。んじゃ、俺もこの後やる事あっからな」

緑谷「え?」

グラントリノ「盟友に会いに行くんだよ」

グラントリノ「現ヒーローさ。俺と同じ世代のな」

緑谷「ええ!?」

グラントリノ「もしかしたらその内会う事になるかもしれねえな」

グラントリノ「ほんじゃま…」グッ…

グラントリノ「オゲンキデーーー!」ダダダンッ!!

ゴオオオッ…

緑谷「…」スタスタ…

緑谷(…街が静まり返っている…)

緑谷(そりゃ無理もないか…オールマイトが殉職したんだ…)

緑谷(大騒ぎ云々以前にデタラメ、ホラなんじゃないかって疑うよ普通…)

緑谷(おまけに雄英もなくなった…)

緑谷(これからヒーロー社会がどういう進展を見せるのか…)

緑谷(とても見当がつかない…)

緑谷「そろそろ家かぁ…」

緑谷「母さんにどう誤魔化そうかなぁ…」

緑谷「傷も完治しちゃったし…」

緑谷「……OFAは…まぁ…うん」

緑谷「よし。後で考えよう。今はもう休みたい」

緑谷「頭の中身を整理したいしね」

スタスタ…

ピタッ…

緑谷(……)

緑谷(待った…)

緑谷(な、何故か知らないけど…)

緑谷(家に何人かクラスの人がいるんだけど…?)

緑谷(な、なんか10人以上いるんですけど…?)

緑谷(え…どゆ事…)

緑谷(ま、まさか!!)

緑谷(あれから一向に戻る気配がないから死んだと思い込んでるのか!!?)

八百万『緑谷さぁぁぁん…』ドババッ…

切島『うおおおお…』ドババッ…

飯田『緑谷君…なんて事を…!!』ドババッ

麗日『デク君ーーー!!』ドババッ

『うえええええんっ!』

緑谷(……)

緑谷(いや、無いな)<洪水起きるわそんな泣いたら

緑谷(じゃあ…一体なんで皆いるんだ…?)

緑谷「とりあえず…行ってみるしかないか…」

スタスタ…

緑谷「着いた…」

スッ…

緑谷「」プルプル…

緑谷「えいっ」ポチッ

ピンポーンッ

緑谷「……」

ガチャ…

緑谷「母さ~ん…?」

緑谷「皆~?」

バタン…

緑谷「おーい…」

緑谷「皆どこ…」スタスタ…

緑谷(リビングにいる!)

緑谷(皆なんか隠れてる…のかな?)

緑谷(なんで隠れる必要が…)

ガチャ…

緑谷「ただ…」

ババッ

緑谷「ん?」

ジャキ…

緑谷「……」キョロキョロ…

緑谷「拳……銃………?」

八百万「…」

緑谷「ちょ、え!?や、八百万さん!?」

緑谷「皆!?や、やめやめめめめめっ…」アセアセ…

パァンッ!

緑谷「ぎゃあああああ……」

緑谷「……す…?」

パパパパパァンパパァン!

緑谷「………え?」

緑谷(くらっかぁ?)

葉隠「ハッピーバースデー………」

「緑谷ぁぁああああっっ!!!」ダンッ

緑谷「え?うん?ハッピーバースデー?」<<ヒューヒュー!!

切島「おめえ自分の誕生日も忘れたのかぁ?」ポン…

麗日「先週…デク君の誕生日だった…でしょ?」

緑谷「え…ああっ!」

緑谷「ほんとだ…15日…色々ありすぎてすっかり忘れてた!!」

緑谷「びっくりした…いきなり銃構えたから…」チラッ…

八百万(私だってここにいるのがバレている事位想定済みですわ)

八百万(こっちの方が面白いと思いましたし…)ニヘラァ…

緑谷(八百万さんの仕業か!!!)

峰田「早く座れよ緑谷あ!」

轟「お前待ちなんだからな」

緑谷「皆…僕の為に…?」

葉隠「あったり前田さんよ!私達一丸になって準備してきたんだがほっ」

緑谷「は、葉隠さん…あんまり無茶しなくても…」

葉隠「しゅ、主催者が休む訳にもいくまい…!ゲホホホ」

緑谷(すごい咳のしかた…)

緑谷(……という事は…)キョロキョロ…

緑谷(上鳴君……)

飯田「緑谷君…」

緑谷「あ、飯田…君…」

飯田「…こんな遅く帰ってくるという事は君もあの現場にいたという事だな?」

緑谷「……」

飯田「取り締まり…受けてたんだな?」

芦戸「ちょっ…飯田!別に今じゃなくても…」

飯田「大事な事だ。今言うべきなんだ」

「…」

飯田「あの後…1人でオールマイトを救けに行ったんだな?」

緑谷「………」

飯田「…ウォッチマンの役割として行った為とはいえ…」

飯田「同じ様に出しゃばった僕が言える事ではない…」

飯田「が…君はまた自ら危険を冒した…」

緑谷「…ああ」

飯田「……」

飯田「君は…そうやっていつも無茶をする…!」グッ

飯田「体育祭の時も!ヒーロー殺しの時も!林間合宿の時も!」

緑谷「っ…」

飯田「……………」

飯田「だから嬉しかった」

緑谷「?」

飯田「君がこうして…無事に帰ってきて…」

飯田「俺達のルールも破らず…守り切って…」

飯田「……君が救けに行った事が正しかったのか間違いだったのか…」

飯田「今になってはそんな事、考える事など出来ないが…」

飯田「本当に…よかった………!」プルプル…

緑谷「飯田君…」

八百万「…」

緑谷 飯田「うおっ」ガッ

切島「何しんみりしてんだよ!今日は宴だ!」

切島「一学期最後を飾るな!」

切島「パーっと盛り上がっていこうじゃねえか!!」

緑谷「皆…」<オォォォ!!

緑谷「ありがとう……!」

瀬呂「じゃっじゃじゃーん!」

ガシュッ…

瀬呂「我ら特製ウルトラビッグケーキだ!!」

緑谷「う、うわぁぁ…僕の身長と同じくらいの高さ…」

尾白「といっても僕達の分もあるから1人ずつに分けたらそんな多くもないよ」

八百万「ですが緑谷さんメインのケーキです」

八百万「残った分を私達が等分しますので、お気になさらず食べてください」

緑谷「…美味しそう…」

緑谷「いただきます!」






切島「~」ガツガツ…

麗日「米米米米米米」モグモグ…

常闇「美味」

緑谷「美味ァァァァ…」ガツガツ…

飯田「すみません…お食事までさせてもらって…」

デクママ「いいのよ、皆出久の為にこんなパーティー開いてくれたんだから…」

デクママ「じゃんじゃん食べてって」

「はーい!」

デクママ(悟空さんがいる時よりよっぽど楽だわ…)

デクママ(………何処行ったのかなぁ)




切島「やっぱ誕生日パーティーと言ったらあれっしょ!」

切島「王様ゲーム!」

緑谷「いや、あまり関係ないよ…」

切島「折角のレクリエーションだ!たまにゃいいだろこういうのも!」

切島「な?轟…お前にもチャンスあるんだぞ」

轟(ヤオヨロッパイヤオヨロッパイヤオヨロッパイ)

切島「んじゃ皆どんどんくじ引いてけ!」




切島「皆引いたか!?」

八百万「ええ」

切島「じゃ、王様の奴の誰だ!!」

芦戸「あたしー!」

蛙吹「一応…可能な範囲の命令頼むわよ三奈ちゃん…」

芦戸「だいじょぶだいじょぶ…そっち系はシないから…」ジュルリ…

(狙ってやがる…)

芦戸「じゃあそうだな…」

芦戸「>>438!」

デクと葉隠のポッキーゲーム

芦戸「7番と11番の人ポッキーゲーム!」

「……」

砂藤「だ、誰だ…?」

障子「俺は違う」

峰田「オイラもヤオゲハ」ベシッ!
蛙吹「おとなしく殺されていれば痛い目に合わずにすんだものを…」

葉隠「あ、私11!」

瀬呂「っつうと後7番だが…」

緑谷「……僕だ」

「……」

「え?」




緑谷「…」

<やれええ緑谷ァァァ

葉隠「…」

<落とせええ葉隠ええ

緑谷(マジかよ)

緑谷(当たる事なんてそうそうないと思った矢先にこれだよ!)

緑谷(チクショォォォ…皆フィルターついてて見てないからいいけどさ!)

緑谷(僕はもう外れて見えちゃってんだよぉぉ…///)

葉隠(三奈ちゃん…わざとやりやがった…)

葉隠(畜生ぉぉ…運良く当たったとはいえこんな公開処刑を…)

緑谷「い、行くよ…葉隠さん…」

葉隠「うん…緑谷君…」

麗日「」

八百万「」

ポリポリ…

緑谷「んん…」ポリポリ…

葉隠「んっ…ん…」ポリポリ…

ピタッ

緑谷「……」

葉隠「……」

緑谷 葉隠(これ以上先は無理ぃぃぃ…///)

切島「行ったれええ緑谷!」

蛙吹「透ちゃんファイトよ」

緑谷(こ、こうなったら…)

葉隠(ヤケクソじゃぁぁ…)

ポリポリポリポリ…

緑谷(いつ唇当たってもおかしくない!)

葉隠(さらば私の処女ぉぉぉ…)*キス歴的なアレ

ピピーッ

芦戸「はーいそこまで制限時間終了ー!」

緑谷 葉隠「………え?」

芦戸「えっ?じゃない!誰もキスするまでやれなんて言ってないじゃん!」

芦戸「10秒間。10秒ポッキーゲームしたらok」

葉隠「そ、そんな唐突に」

芦戸「だってさっき決めたもん」

葉隠「なんと自分勝手な!?」

芦戸「王様の辞書に自分勝手なんて言葉はないぞ」

緑谷「は…はは…死ぬかと思った」ドサッ

峰田「ちぇっ…つまんねえな」

峰田「どうせだったら舌入れりゃ良かったのに!」

飯田「そういうのは俺達にはまだ早い」

切島「そんな事言うなよぉ~?本当はおめえも当たりたかったんだろ?」

飯田「なっ…そんな根拠もない事を!!」

切島「だってこないだ麗日のパn
飯田「それ以上言うなぁぁぁっ!?///」

八百万(ナイス判断ですわ芦戸さん!)

麗日(ファースト危うく奪取されるとこやったよ)

葉隠「うう…どうせだったら…したかったよう…」

芦戸「ん?キスしたかったの?」

葉隠「ち、違うよっ!!」






緑谷「…これは…」

八百万「私達、緑谷さんが寝てる間に…」

八百万「話し合って作る事に決めたのですわ」

切島「……雄英も…オールマイトも…」

切島「俺達の憧れは全部ぶっ壊されちまった」

切島「でもよ…その人達が残してった意志は…俺達が継がなきゃいけねえ」

切島「そういう意味じゃこれは一生モンの思い出」

切島「決して消しちゃいけねえ過去だ」

切島「だから…これに刻んだ」

切島「俺達は恐らく皆顔を揃えるのは今日が最後だと思う」

切島「2学期以降は皆バラバラの学校行っちまう」

切島「でも俺達の心は1つだ」

切島「何が壊されても何を失っても俺達のやる事は変わんねえ」

切島「ただひたすら前に進む…Plus Ultraだ」

切島「1学期にあったモン全てこの雄英のリストバンドに詰めた」

切島「この記憶を、常に心に留めておこうってな」

ギュッ

緑谷「…似合う…かな?」

「普通にかっけー…」

デクママ「…出久……」

デクママ「なれた……ね」

緑谷「………うんっ」

上鳴「…」

耳郎「………………」

上鳴「…早く起きろよ」

上鳴「皆待ってんだからな」

上鳴「ちゃんとお前の分のケーキも飯も残してんだぞ」

上鳴「冷めたら不味くなるだろ」

耳郎「………………」

上鳴「………まだ起きねえ…か」

上鳴「……………」

上鳴「俺も肝試し楽しみにしてたんだ」

上鳴「お前をどう驚かせようとかどう泣かせようとかさどうさりげなく追い剥ぎして逃走できるかとか」

上鳴「…最後のは嘘な」

上鳴「……でも…俺がバカやっちまったせいでお前は何も悪いことしてねえのに楽しい事出来ねえでいてやがる」

上鳴「………俺が…バカだから…」

上鳴「…救けてやれたかも…しれねえのに…」

上鳴「すまねえ…すまねえ…」

上鳴「すまねえ………!」

「zzzzz…」

緑谷「皆…寝ちゃった…」

八百万「昨晩が昨晩でしたからね…」

八百万「皆不安で眠れなかったのでしょう…」

緑谷「……」

緑谷「…2人になっちゃったね」

八百万「ええ」

八百万「……」

八百万(ええええ!?)

八百万(な、なんでいきなりこんな状況に!?)

八百万(皆さん空気読んで下さらなくても…)アセアセ

ギュッ…

八百万「ひゃいっ!?」

八百万「み、緑谷さんっ!?///な、何故手を握って…」

緑谷「え、ああ…ごめん…嫌だったよn
八百万「い、いえ!別に構いませんのよ!?た、ただ驚いただけですわ!!」

緑谷「あ、そうなの?」

八百万「は、ははははい…」プルプル…

緑谷「……悟空さんも…オールマイトも…」

緑谷「頼れる人は皆いなくなっちゃった」

八百万「?」

緑谷「これからは僕の手で敵から世界を守っていかないといけない…」

緑谷「もう既に腹もくくっていた」

緑谷「…でもいざやろうとすると怖いんだ」

緑谷「最初の一歩を踏み出す勇気が出ない」

緑谷「必ず僕なんかに出来るのか、その疑問にぶち当たる」

緑谷「………まだ、今すぐには…歩けない」

緑谷「だから…今だけ…」

緑谷「僕を安らいでくれないか?」

八百万「……」

八百万「はい。勿論、ご協力しますとも」

八百万「あ、そうだ。緑谷さんに誕生日プレゼントを渡していませんでしたわ」ゴソゴソ…

緑谷「え?リストバンドがそうじゃないの?」

八百万「あれはいわゆる……祈念品ですか」スッ

八百万「ちゃんと貴方のは貴方ので用意してましてよ?」パカッ

緑谷「…あ、ネクタイた!」

緑谷「しかもオールマイトが着けていた物とそっくり…」

緑谷「柄も生地も…全部…!」

八百万「皆で作りましたの…緑谷さんの為に」

緑谷「うわああっ…嬉しいな!」

八百万(……)

八百万(夜眠らずに作ったなんて言えませんわ)

緑谷「ありがとう八百万さん!」

キュッ…

緑谷「どうかな?」

八百万「もう少しネクタイを上げた方が…」グッ

緑谷「…」

八百万「…」キュッ

緑谷 八百万(顔近ぁぁぁぁ///)

緑谷「…///」

八百万「…///」

八百万「と、とりあえず着け終わりましたわ!」

緑谷「ど、どう?」

八百万「え…ええ!とても似合ってますわよ!」

緑谷「そ、そうかなぁ…///」

八百万「そ、それでは早速外しま…」

ズコッ

八百万「あら」

緑谷「あ」

ドサッ

緑谷「………」

八百万(お、押し倒してしまった…)

緑谷(押し倒されてしまった…)

八百万(ど、どうしよう顔がもう1cmも離れていませんわよ!?)

八百万(不可抗力という事でキスしてもバレないかしら…)

八百万(って何考えているの私!)

緑谷(な、なんとかして態勢を戻さないと…)

緑谷(顔今頃真っ赤だよぉ…///とりあえず落ち着け自分!)

緑谷(………胸大きいなぁ)

緑谷 八百万「……」

緑谷 八百万「………」

緑谷(…ちゅぅぅぅぅぅ…)

八百万(ちゅぅぅぅぅぅ…)

悟空「何ちゅーしようとしてんだ?おめえら」

緑谷 八百万「………え」

緑谷 八百万「えええええええええ!?」

緑谷「な、なんで悟空さんが…!?」

八百万「死んだんじゃ…」

悟空「おいおい勝手に殺すなよ…」

悟空「オラはただAFOに封印されてただけだ」

悟空「おめえが倒したおかげで今はもう解けたけどなぁ」

緑谷「ご、悟空さん…生きてたんです…ね?」

悟空「ああ、オラがそんな簡単に死ぬようなタマに見えっか?」

緑谷「…良かった…良かった…」

緑谷「本当によかっだぁぁぁあああ…!」ポタポタ…

ダキッ

緑谷「悟空ざぁぁん……よがっ……」

緑谷「もうあ゛えないがど…」

緑谷「う…うう…」

悟空「ったく…もぉ…おめえはいつまでも泣き虫だなぁ…」

八百万「…緑谷さん…」

悟空「よくやった2人共。無事にAFOを倒せたみてえだな」

悟空「何か更に強え敵が現れるらしいんだろ!?」

悟空「そりゃオラもワクワクしてきたぞ!」

緑谷「…という事は悟空さんと…またこれからも一緒に修行出来るって事ですよね!?」

緑谷「また…一緒に暮らせるんですよね!?」

悟空「…………………」

















悟空「………緑谷…すまねえが…」

悟空「それは…もう無理かもしれねえ」

緑谷「…………………………は?」

悟空「オラの足見てみろ…」

八百万「っ!?」

八百万「す、透けてる…!?」

悟空「………どうやら…オラはここでどの道お終えみてえだな」

緑谷「う、嘘だ…なんで!?なんでこんなのが…」

悟空「………オラは別に病気にかかってるわけでもなんでもねえ…」

悟空「って事はあと残されている可能性は…」

八百万「……ここでの役目を…もう果たした?」

悟空「…だろうな。もうオラの出番はねえみてえだな」

緑谷「そんな!?なんで!?まだ敵連合も倒してない!」

緑谷「何にも進展しちゃいない!!」

緑谷「なのになんで!?」

悟空「……………」

悟空「オラは…おめえに手を差し伸べた」

緑谷「……!」

悟空「1年以上前…おめえがヒーローの道諦めてた時だった…」

悟空「……今まで不思議に思ってた…」

悟空「なんでオラが…こんな所に来たんだろうって」

悟空「…分かった気がするよ」

悟空「オラに…確かめさせてくれたんだ」

悟空「あの後の世界を」

緑谷「!!」

八百万「え…」

悟空「あれから1000年…ドラゴンボールがどうなっているのか…)

悟空「地球の皆が支え合って生きているか…」

悟空「オラには確かめる義務がある…」

悟空「…でももうこの世でもあの世でもない人間になっちまった…」

悟空「2度と…そんな事出来やしねえと思ってた…」

悟空「………神龍は…オラを安心させるためにここに連れてきてくれたんだ」

悟空「おめえ達みてえな強え奴がいて…もう地球も十分守れる力を手に入れた…」

悟空「オラは満足しちまったのさ…ああ…これならもう大丈夫…って」

緑谷「そんな…まだ…まだですよ!」

緑谷「まだ僕は未熟者です!」

緑谷「OFAも使いこなせた訳じゃない!」

緑谷「まだこれから教えてもらいたい事が山程あるんです!」

緑谷「だから…」

悟空「………いや」

悟空「お前はもう一人前だ」

緑谷「…」

悟空「……何故だか分かるか?」

悟空「確かにおめえはまだとびっきりの強さを身につけたわけじゃねえ」

悟空「弱虫みたいなその性格も直してえ」

悟空「…でも…もうオラの手はいらねえって思ったんだ」

緑谷「……分かりません」

悟空「…それはな…」

悟空「戦う理由が持てたからなんだよ」

悟空「おめえは今まで単に憧れたからそれに向かう為に戦ってきたわけだ」

悟空「信念がなかったのさ」

悟空「どんな困難があろうとも、曲がらない強い信念があるから人は負けねえんだ」

悟空「じゃなきゃ戦う意味がなくなっちまうからな」

悟空「おめえがおめえなりの信念があるってのはよくわかった」

悟空「どんな危機でも諦めず乗り越えられる力がある…」

悟空「オラはそう確信したのさ」

緑谷「…………」

悟空「おめえだけに言えた事じゃねえ…」

悟空「八百万…他の皆にも同じ気持ちがあった…」

悟空「この世代なら…オラは地球を必ず守ってくれる…」

悟空「そう信じたんだ」

緑谷「………」

シュゥゥ…

悟空「……どんどん透けてっちまってんな…」

悟空「もうすぐ消えちまう…」

緑谷「………」

緑谷「悟空さん…」

悟空「?」

緑谷「最後に聞かせてください…」

緑谷「これは…ずっと…悩んでいた事なんです…」

緑谷「皆に否定され続けられた…でも自分では諦めきれなかった…」

緑谷「………僕も………」

緑谷「僕もオールマイトの様に立派なヒーローになれますかっ!?」

緑谷「こんな小心者の僕でも!?」

緑谷「出来ますか!?」

悟空「………」

八百万「…緑谷さん…」

悟空「…」ニッ

悟空「なれる。なれるさ」

悟空「おめえならどデケエヒーローになれる!」

悟空「自分を信じろ緑谷!もうおめえは小心者じゃねえ」

悟空「一人前の戦士だよ」

緑谷「…………悟空……さん」

悟空「……」シュゥゥ…

悟空「……ここまで…みてえだな…」

悟空「緑谷…おめえの母ちゃんに世話んなったつっといてくれ…」

悟空「他の皆にも…そう伝えてくれ…」

悟空「……いいな?」

緑谷「……はい………!!!」

悟空「………」



悟空「ありがとう、緑谷」

緑谷「………ご…」

緑谷「悟空…さ……ん…」

フッ……

緑谷「………」

緑谷「悟空さんっっっ!!!」

八百万「……」

緑谷「……そんな…」

緑谷「まだ…色々話したかった事もあったのに…」

緑谷「まだ…やりたい事はいくらでもあったのに…」

緑谷「折角…また会えたのに…!」グッ…

緑谷「どうして…どうしてだよっ!」ガッ!

緑谷「くそっ……くそっ…」

緑谷「くそぉぉぉぉ……………」

ポタポタ…

八百万「……」

緑谷「僕は…僕は…僕は……っ!」

ギュッ…

緑谷「!」

八百万「……悲しまないで…」

緑谷「…八百万さん…」

八百万「………もう悟空さんも…オールマイトも…遠い所から見守る事しかできなくなった…」

八百万「ならば…私達はそれに応えなければなりません」

八百万「……悲しむ人を助ける人が泣いてどうするのです…」

八百万「今だけじゃなくてもいい…人はそうすぐに立ち直れるものではありません」

八百万「でも…守るのは貴方1人じゃない…」

八百万「私達だって…いるんです」

八百万「だから…泣かないで…」

緑谷「…………」

緑谷「ごめん…昨日から…迷惑ばっかりかけちゃって…」グスッ

八百万「…無理もありませんわ」

緑谷「そうだよね…自分も笑顔にならないと…」

緑谷「皆笑ってくれないよ、ね」ニコッ

八百万「………」

ドサッ

緑谷「や、八百万さ…」

八百万「すみません…少し疲れただけ…ですわ」

緑谷「大丈夫?」

八百万「………私もなんだか眠く…」

緑谷「……」

緑谷「寝る?一緒に」

八百万「ひぇっ!///?で、でも…」

緑谷「でも…ぼ、僕だけ起きてたって仕方ないじゃないか///」

八百万「い、いえ…で!ですが…!///」

ドガァアッ!!

緑谷「え」

八百万「ドアが…!?」

上鳴「ウェ…うぇーい…」

爆豪「離せや耳女!殺すぞ!!」ボオオッ!

耳郎「はぁ…はぁ…」

緑谷「耳郎さん!?」

耳郎「ごめん…遅れて…」

耳郎「どっかの誰かさんがセクハラしてくれたお陰で目が覚めたわ」

上鳴「だ、だって病院で2人きりってこりゃやれって言ってるようなもんしょ…」

耳郎「言わんわ!!」

上鳴「なんだよ~後ちょっとで薄い本できたn
キィィィ…

上鳴「すみません!痛い!耳がイカになっちまうじゃなイカ!!いやタコか!!」

耳郎(ったく…あんな事言っといて何してんだか…)

耳郎(…そういうの早いし)

八百万「それに…何故爆豪さんまで…?」

耳郎「ついでに連れてきた」

爆豪「ついでってなんだ!モブ扱いすんの止めろクソが!!」

切島「ん…ったくうるせえ…」スク…

切島「ってうわっ!爆豪じゃねえか!」

麗日「耳郎さんも…起きたんね」ゴシゴシ…

緑谷「あ、皆起きちゃったか」

轟「…」ゴゴゴ…

緑谷「?どうしたの?轟(ガシッ

轟「お前八百万とナニしてやがった」

緑谷「え、い、いや何も…」

轟「何かしたよな?ラッキースケベ的な何かをやらかしたよな?」

轟「それとも添い寝でもしてたのか?」

轟<なぁなぁなぁ(ユサユサ
緑谷<ちょやめ轟く…

飯田「何にせよこれで1-A完全集結だな!」

瀬呂「だなー」

葉隠「折角集まったんだからさ!」

葉隠「集合写真、撮ろ、皆の!」

芦戸「だーいさんせーい!」

緑谷「………」

切島「ほら、緑谷早くしろ!」

峰田「今日はお前主役だからな!センター来いよ!」

緑谷「……うん!」スタスタ…

八百万「…」

青山「僕はどの位置でもいいさ」

青山「どこで撮ろうが僕は美しいから関係ないのさ☆」

芦戸「梅雨ちゃん!一緒に撮ろーー!」

蛙吹「ええ。構わないわ」

飯田「僕は背が高いから後ろだな」

麗日「私は背が低いから飯田君の前だー!」

飯田「」

尾白「僕は尻尾が邪魔になるから前に出ない方がいいなぁ」

上鳴「んじゃ俺は何となく耳郎の隣で」

切島「爆豪押さえつけねえとな」

口田(僕が空気なのはどうなのだろう)

砂藤「とりあえず端にいよう」

障子「写真撮られるのは苦手だな」

耳郎「なんであんたくっついてくんのよ…」

瀬呂「爆豪の口塞いどこう」

常闇「フラッシュは黒影が怯えてしまうからなるべく避けてくれ」

轟(よし。八百万の隣に行けたぞ)

葉隠「緑谷君早く早く!」

爆豪「~!」ジタバタ…

峰田「くそっ轟め抜け駆けしやがって…」

八百万「緑谷さん!…多分スタンバイOKです!」

緑谷「はーい!」

緑谷「じゃあ撮るよ皆!!」

緑谷「1+1は!?」

「Plus……」

ポチッ…

ダダッ…

<あいだ!?(ドサッ

<ちょ…早くしろ緑谷!

<ごめんちょっと退いて!

<皆で一斉に言いますわよ

「Ultra!!!」

パシャッ……


















ドクター「……」

ドクター「ふははは…」

ビリビリッ

ドクター「よくもまぁこんな茶番をやってる余裕があるものだ」

「馬鹿ですからね」

ドクター「貴様も疲れるだろう?こんな奴らと共に日々生活するのは…」

「ええ」

ドクター「そうか……」

ドクター「AFOはやられてしまったか…」

ドクター「……私は最初からこの結末は予測していたがな」

「と言いますと?」

ドクター「奴は欲張りすぎた…」

ドクター「力を沢山手に入れすぎた…」

ドクター「塵も積もれば山となる…だって?」

ドクター「笑わせるな」

ドクター「1が100人いようが100には敵わないんだよ」

ドクター「そういう所、そこは詰めが甘かった」

「…成る程」

ドクター「………力は…最強の力1つあればいいのだ」

ドクター「…そう。孫悟空の様にな」

ドクター「貴様への復讐は果たした」

ドクター「今度はこちらの番だ、孫悟空よ」









Dr.ウィロー「我々のバイオテクノロジーに…どこまで抗えるか…」

Dr.ウィロー「卵に試させてもらおうか…」






これでNo.3はひとまずお終いです

大変長くお待たせしてしまいすみませんでした。
終わる終わる詐欺は怖いね

前述の通りNo.4からは原作とは全く別のストーリーになるので予めご了承ください。
後設定も滅茶苦茶になるよ

最後まで読んでくれた人ありがとう!よければ次回以降も見てね!
多分9月以降になると思う

ほんじゃそゆ事で































発目「フフフフフ。久々の登場で凄く興奮している私ですよフフフフフ」

発目「ひとまずお終いって所が怪しいですね」

発目「明日も来たら何かあるのかな?」

発目「ま、私には関係ない事ですのでフフフフフ」

発目「皆さん次第ですけどね…おっとそろそろ時間だ」

発目「ではご機嫌よう」

オールマイト「ここからはいわゆるおまけってヤツだ!」

オールマイト「興味ないって人は無視って結構!」

オールマイト「ただ中には気になる人もいるっちゃいるであろう…」

オールマイト「夏休みの様子をちょこっと覗いてみよう!」<てか私もしたい!

オールマイト「今回も例によって3人限定だ!」

オールマイト「さぁ早いもん勝ちだ!見たい奴の名前挙げてけ!」

オールマイト「今の内にやって欲しいイベントあるなら書いてもいいぞ!」

オールマイト「ではどうぞ!」

これは……発目に新しいヒーロー道具を作ってもらうデクとそれを隠れて見ているお茶子ですね。わかります

オールマイト「……」

オールマイト「マジかよ1レスで3人来やがった」

オールマイト「オーマイグッド…あ、o多かった…」

オールマイト「何やら>>462からリクエストも来てるな!」

オールマイト「だが1つのイベントで3人とカウントするのはどうか…」

オールマイト「まぁそこは終わった後に残りの2人を決めるとしよう!」

オールマイト「ほんじゃまVTRスタート!!」

麗日「オッモチモチモチモッチモチー…」スタスタ…

麗日「つやつや綺麗なモッチモチー」

麗日「何でも合うよモッチモチー」

麗日「喉に…」スタスタ…

麗日「つまったらあかんな」

麗日「はぁ…憂鬱…」

麗日「ここ最近デク君と会ってないからなぁ」

麗日「夏休みだったら…」

麗日<デク君勉強教えて!
緑谷<イーヨ!

麗日「なんて事も出来たけどなぁ…」

麗日「……皆宿題どうするんやろ…」

麗日「やった所で誰に渡すの…?」

麗日「……」

麗日「ん?」

緑谷「んー」

緑谷「ここをこう曲がるから…」

緑谷「こっちだな」

テクテク…

麗日「……またデク君や」

麗日「そういえばこの間……」

緑谷<イチャイチャ
拳藤<イチャイチャ

麗日(なんて事が…)プシュゥゥ…

麗日(……尾行しよ)スタスタ…




ピンポーン

麗日<モチッ(ヒョコッ

緑谷「緑谷出久ですー」

緑谷「発目明さんいらっしゃいますかー?」

麗日(発目さん?)

麗日(その名前どこかで…)

ダダダダ…

ガチャ!

発目「私が来ました!!」ガバッ

緑谷「わぁぁ!?」

麗日(あ、あれは体育祭の時のーー!)

発目「今日はどのベイビーですか!?貴方の走りをサポートしてくれるジェットレッグですか!?それとも100馬力までパワーを増幅させるアームモジュールですか!?それとも…」ペラペラ…
緑谷「あ、うん。ここで立ち話ってのもアレなんだけど…」

緑谷「よかったら入っていいかな中」

発目「勿論!!」

麗日(はぁぁぁぁ!?)

発目「ささ、どうぞどうぞ」ガチャ

緑谷「お、お邪魔します…」

フワフワ…

麗日「窓から見れそうやな」

麗日(にしても…メカメカしい…)

麗日(サポートツールがこれでもかってほど並んどる…)

発目「で!今日はどのベイビーをお望みで!?」

発目「どんな希望も必ず叶えてみましょう!」

緑谷「そうだね…」

緑谷「今日はコスチュームの改良施して欲しいんだ」

発目「なるほどなるほどフフフフフ」

緑谷「救助訓練とかやってて思ってだんだけど」

緑谷「僕、個性単純な増強系だったからさ、あまり凝った部品とかはつけてなかったんだけど」

緑谷「やっぱりいつどこで敵と対峙するか分からないし救助の場合は安定な足場での活動なんてあり得ない」

緑谷「だからどんな環境でも対応できるような…そういう感じの改良をして欲しいんだ」

発目「ふむふむ…という事はおおよそフットパーツの変更になりますか」

緑谷「後は少しでも衝撃を和らげる為のプロテクターとか…」

緑谷「あ、それでデザインはあまり変えずにそれでいてできるだけ軽量なパーツで」

緑谷「どうかな?」

発目「そうですね~…」

発目「大体構想はできました!」

緑谷「早」

発目「後はどれだけイカすデザインにできるかですねフフフフフ」

発目「まぁ早ければ明日には完成できるでしょう」

緑谷「ほんと!?」

発目「ええ!」

発目「それでですね!改良にあたってこういうのをつけるのもいいと思うんですよ!」ペラペラ

緑谷「なるほど…!で…ここが……こうなったら完璧だね!」ペラペラ…

麗日(気合っとる)

麗日(うう…デク君は女子の港すぐ仲良くなるからなぁ!)

麗日(優しすぎるというかなんというか…)

麗日(……仲いいなぁ)

緑谷「ごめんね…時間削らせちゃって」

発目「いいんですよ!」

発目「寧ろ私も嬉しいんですよフフフ」

発目「私のドッ可愛いベイビーが活躍する場を貰えるのですから!」

発目「デビュー時に恥をかかないよう作成に精進しなければ!」

麗日(そっか…サポート科ってヒーローのサポートアイテムを作る人達の集まりだもんね…)

麗日(別に手伝う事にデメリットしかないってわけでもないのか)

発目「それに緑谷君は学校での成績はトップクラスですからねえ!」

発目「貴方なら私のベイビーを1番有効活用出来ると踏んだだけです!」

緑谷「そんなおだて上げなくても…」

発目「いえいえこれは事実ですよ!」

発目「貴方は将来ビッグになる!そしたら私もビッグになれるのです!」

発目「そちらの学校でのご活躍、期待してますから!!」

緑谷「ありがとう発目さん…」

麗日(……)

麗日(皆…ちゃんと考えとる…)

麗日(あれから数日しか経ってない…でも皆動き始めてる)

麗日(スーツの改良なんてコレッポチも考えてなかった)

麗日(皆着々と二学期への準備しとるんやな…)

麗日(……デク君はすごいなぁ…)

麗日(後ろ見ずに歩いてる…)

麗日「…ウチは……」

トントン

麗日「ひえ!?」

緑谷「さっきからどうしたの?麗日さん」

麗日「い、いやいやいや別に!?」

緑谷「別にって…僕の後ろついてきたじゃないか…」

緑谷「気になってさ」

麗日「ち、違っ…その…これは…」

緑谷「何か困ったのかい?力になれる事なら手を貸すよ?」

麗日「………」

麗日(なんでそう接するんかなぁ…)

麗日(……そんな優しくするから…)

麗日「…///」

緑谷「?」

麗日「……その…」

麗日「勉強で…分からない所ある…から…」

麗日「この後教え
緑谷「あ、ご、ごめん!母さんにおつかい頼まれてるんだった…」

緑谷「また後日でもいい?」

麗日「え…あ、はい」

緑谷「それじゃあね麗日さん!!」ゴオオッッ!


麗日「デク君の馬鹿ぁぁ…」

オールマイト「………」

オールマイト「緑谷少年は天然なのか鈍感なのか…」

オールマイト「八百万少女の時はちゃんと顔赤くしていたんだがなぁ」

八百万「ヒロイン補正ですわ」

オールマイト「八百万少女、ここあの世」

オールマイト「そんじゃ残りの2人…」

オールマイト「というか一気に3人で1イベント来るとは予想していなかった…」

オールマイト「今の3人以外の人で残り2つ希望聞こう!」

緑谷「ええええ!?ま、まさか僕達もう退場!?」

オールマイト「だから君達来るなと…」

オールマイト「しょうがないじゃないか。ここの3人でやりくりしてたら誰かが3つのイベント全部持ってっちゃう事になるぞ?」

緑谷「でも僕主人公ですよ」

オールマイト「…………………」

オールマイト「やむを得ない事情で緑谷少年を出すのなら許可しよう」

発目 麗日「ええええええええ!?」

オールマイト「もうグタグタなのは最初から見え見えだろ!?今更驚く事はない!」

オールマイト(それにあのハーレム状態じゃあ出る可能性大なんだよなぁ緑谷少年)

オールマイト「さぁ、次は誰メインのイベントだ!?」

オールマイト「イベントリクエストしてもいいぜ!」

オールマイト「どんと来い!」

オールマイト「ほほう!爆豪少年か!」

オールマイト「夏休みはどの様に過ごしているのかな?」

オールマイト「私もキニナル!!」

オールマイト「それじゃVTRスタート!!」

ばくごうのいちにち~

7:00起床

ピリリリ…

爆豪「…ん…」

<かっちゃん朝だよ!かっちゃん朝だよ!かっ
爆豪「クソが」ボォッ!

7:30朝食

勝パパ「うんうん。今日もママの料理は絶品だ」

勝ママ「んな事言う暇あるならさっさと食って仕事しな」

勝パパ「ええ!?今褒めたんだよ!?」

勝ママ「365日朝昼晩聞いてたらなんも感じなくなるわ」

爆豪(眠ぃ…)モグモグ…

8:00勉強時間

爆豪「ここはこうだな。これは…ったくだりい応用だ」

爆豪「もう少し簡易に説明できねえのか」

爆豪「だりい」カリカリ…

12:00昼食

爆豪「」ガツガツ…

勝ママ「あ、勝己。飯食べ終わったらおつかい行ってくんない?」

爆豪「は?自分で行けよクソBB
ドガアアア!!

勝ママ「おつかい行って欲しいなぁ~?」ニコッ

爆豪「はい!喜んで行ってまいります!!」

勝ママ「ありがと♥」

爆豪<キモッ

勝ママ<なんつった今






爆豪「ったく買いもんぐらい自分でやれよな…」

爆豪「なるほどなるほど…この時間にセールやってんな…」ピラッ…

爆豪「とすると先にこいつを買ったほうが…」

爆豪「醤油醤油」

スタスタ…

爆豪「げっ…」

爆豪「テメェは…」

>>474「?」

梅雨


切島か悩んだけど普通なので

蛙吹「あ、爆豪ちゃんじゃない」

爆豪「ちゃん付けすんなこのクソカエル」

蛙吹「相変わらず口悪いわねぇ」

蛙吹「あら、もしかして貴方もおつかい?」

爆豪「ああ!?んなわけねえだろ!」

爆豪「俺はただ単に菓子買いに来ただけだ」

蛙吹(さっきセールがどうのこうのって言ってなかったかしら…)

蛙吹「まぁ、そうよね。頼まれたら貴方きっと
蛙吹<は?自分でで行けよクソBBA!
蛙吹「って言って断るのがオチでしょうし」

爆豪(……)

爆豪(こいつ2つ目の個性隠し持ってんじゃねえのか?)




スタスタ…

爆豪「後は肉と…」

スタスタ…

蛙吹「…」

爆豪「卵とパン……………」
爆豪「ってなんでテメェ付いてきてんだ殺すぞ!!」ボボォッ!

蛙吹「いや、偉いなぁって」ニィィィ…

爆豪「テメェ絶対違えだろ!!」

蛙吹「冗談よ」

蛙吹「面白そうだからついてきただけ」ニィィィ…

爆豪「今すぐ死ね!!」

「……」




ピッピッ…

爆豪「なんでよりによってセルフなんだよ…」ピッ…

蛙吹「今時スーパーでバイトしてる人なんてそうそういないわ」

蛙吹「人手不足を補う為には仕方ないわよ」<カ○○ズも大変ねえ

爆豪「……なんでテメェさりげなく一緒にいるんだよ」

蛙吹「いいじゃない、悪い?」

爆豪「悪い」

蛙吹「なんで?」

爆豪「目障りだから」

蛙吹「なんで?」

爆豪「クソカエルだから」

蛙吹「なんで?」

爆豪「💢」

蛙吹(ぷぷ…反応がたまらない…)

爆豪「これ以上いじったらチリにするぞっっ!」ボォッ!

蛙吹「なんでww?」

爆豪「殺す!!!」

ウィィ…

爆豪「なんで最後の最後まで一緒に買い物しなきゃならねえんだよ…」

蛙吹「何よ…私だって手伝ったじゃない」

爆豪「俺は1人で自分のペースでやりてえんだよ!」

蛙吹「なんでえwww」

爆豪「………」

蛙吹「私の勝ちね」

爆豪「クソカエルが…」ブチブチ…

爆豪(チッ…女って奴はどいつもこいつもあしらいやがって…)

爆豪(オヤジが相手できねえのも理解できるぜ…)

爆豪(ああだりいだりい)

蛙吹「……それにしても入学した時から大分丸くなったわよね爆豪ちゃん」

爆豪「ああん?」

蛙吹「前は無視していたのに今はちゃんと相手してくれるじゃない」

爆豪「プロヒーローなら公務執行妨害で17回は捕まえてる」

蛙吹「ひどい!!」

蛙吹「……」

蛙吹「まぁなんだかんだい優しいけどね」

爆豪「はあ!?」クルッ

蛙吹「だってちゃんとお母さんの頼み聞いてるし使うお金も最小限抑えてるじゃない」

蛙吹「本当に嫌なら適当に済ませてるわよ?」

爆豪「ハッ!どうだか…」

爆豪「金もったいねえだろ無駄に使ったら」

爆豪「こいつは俺にくれた金だ。余ったら俺のもんだ」

蛙吹「………」

爆豪「ケッ。あばよクソカエル」

爆豪「二度と面出すな」





蛙吹「…」プクゥゥ…

蛙吹「わざわざあんな言い方しなくたっていいじゃない」

蛙吹「折角褒めてやったのに」

蛙吹「…まぁ、いじりは楽しかったからよしとしますか」キラーン

蛙吹「さてと…暗くなる前にすぐに帰りましょうか…」

「おっと」

ザッ…

蛙吹「!?」

蛙吹「だ、誰貴方達…!!」

チンピラα「何…通りすがりの一般人さぁ…!」

チンピラβ「結構小さい割には発育いいじゃないの~」

チンピラγ「ねえねえ君、おじさん達と一緒に来てよ…」

蛙吹「丁重にお断りするわ」スッ


蛙吹(すぐに助けを…)ピッピッ

チンピラβ「させねえよ?」バキィッ!

蛙吹「つっ…」バッ

バリィッ!

蛙吹(しまった…携帯…)

蛙吹「ケロッ!」

ギュオッ

チンピラγ「っと」ガシッ!

蛙吹「嘘っ…」

チンピラα「ふふふふふ」

チンピラα「可愛いねえ可愛いねえ…」

チンピラα「危機に直面しても尚足掻く…」

チンピラα「もっと苦しめたくなるだろぉっ!?」ギュオッ!

蛙吹(腕が伸びっ…)

ガシッ

蛙吹「かっ…」

ギュオッ…

チンピラα「ヒヒヒヒヒ」

ギリギリ…

蛙吹「あっ…」

チンピラα「丁度最近ムラムラしててよぉ…ほんっとラッキーだったわ」

チンピラα「じっくり抜かせてもらおぜ?」

チンピラα「最初はあのヘドロん時のガキと一緒だったから突けられなかったからなぁ?」

チンピラα「後つかせてもらったぜ…」ギリッ…

蛙吹「だ…れか……!」

チンピラβ「呼んでも無駄だよん」

チンピラγ「こんな路地裏じゃ叫ぼうにしても助け来るのに数分はかかる」

チンピラγ「それまでにお前を気絶させるなんてワケねえよ」

チンピラα「まぁもっとも?叫べる余裕があればの話だがなぁぁ!!?」

ギュゥゥ…

蛙吹「ぐああああぁぁぁぁ……」











爆豪「何やってんの?お前ら」

チンピラ「!!??」

蛙吹「…く…う…ちゃん……」

爆豪「こっちが出ようとしたらいきなり切るからなぁ」

爆豪「一瞬、いたずらかと思ったぜ」

チンピラα「ヒヒヒヒヒ、ボーイフレンドのお出ましか…」

チンピラα「ヘドロん時の…あのイカレヤロー」

爆豪「今すぐ放しゃ殺す程度で許すぜ?」

爆豪「放さなかったら殺す」

チンピラα「ヒヒッ。舐められたもんだ。ガキによぉ~」

チンピラα「見て分からねえか?人質いんだぞ?ヒトジチ!!」ギュゥゥ…

蛙吹「かっ……は…」

チンピラα「一瞬でも身体動かしてみろよ!?こいつ堕としてやるからよ!」

チンピラα「ついでに…骨も砕いてなぁ?」

爆豪「……」

チンピラα「ヒヒヒヒヒフフフフフ」

チンピラα「ほらどうした!?」

チンピラα「さっきまでの威勢はどうした!?」

チンピラα「雄英生なんだろぉ!?」ボォッ!

チンピラα「Ultraしてみろよぉ!?ウルトラァ!?」

チンピラβ「………」

チンピラγ「お、おい…」

チンピラα「あ?ああ…足…」シュゥゥ…

チンピラα「ああああああしぃぃぃぃぃ!?」

ドサッ

チンピラα「足!足!あじぃぃぃぃぃ!!!」ゴロゴロ…

バッ

蛙吹「ゴホッゴホッ…」

爆豪「哀れだなぁ…ほんとに哀れ」

爆豪「モブ共がなに脅迫しただげで何粋がってんの?」

爆豪「そんなに仲良く敵ごっこしてえなら表出て堂々とやれよ」

チンピラβ「テメェよくもダチをぉぉ!」ダダッ

チンピラγ「ヤロウブッコロシテヤルゥゥゥ!!」

爆豪「やんの?」ボオオッ

チンピラ「ひいい!?」

爆豪「そりゃやれねえよなぁ?俺雄英生だもんなぁ?」ニコッ

爆豪「たかがカス共が敵何回も相手してる奴に勝てるワケないよなぁ?」

チンピラα「て、テテテテメェぶぶぶ…」ジャキッ

爆豪「今度は腕焼かれてえようだな」

チンピラα「テメェ!こんな事してタダで済むと思うのか!?」

爆豪「ん?ああサツ?」

爆豪「テメェらが大声出したとしてくるのは数分後だよなぁ?」

爆豪「て事はそれまでに証拠を隠滅するぐらいワケねえって事なんだよなぁ!?」ゴキッゴキッ

爆豪「灰になって精々通行の邪魔にならない様な場所まで飛んで行ってくれ」ボオオッ!

チンピラ「お、お、おおおおお」

チンピラ「お助けええええ!!!」ダダダダダ…

蛙吹「げほっ…げこっ…」

爆豪「はぁ…面倒かかる女だなぁテメェは」

蛙吹「…あり…がとう…」

爆豪「お陰で一走りしてきたから卵割れちまったじゃねえか…」

蛙吹「!?」

爆豪「後で説教食らうなこりゃ」

蛙吹「ごめんなさい…私が…付きまとったせいで…」

蛙吹「ごめんなさい…」

爆豪「…」

爆豪「そうだな。お前のせいで俺はここに来た」

爆豪「必死に抵抗したせいでな」

蛙吹「?」

爆豪「電話が来たっつっても詳しい場所までは分からなかったからな」

爆豪「とにかくお前が来た方向に駆けて行った…」

爆豪「そしたらさっきのモブの声がしたんでな」

蛙吹「…」

爆豪「はぁ…」

爆豪「要は耐えたモン勝ちだって事だよクソ」

爆豪「ああ時間無駄にした」

爆豪「じゃ、俺は帰るからな」

爆豪「今度こそその面出すなよ」

スタスタ…

蛙吹「……………」

蛙吹「…素直じゃないわねぇ」

蛙吹「心配したならそう言ってくれればいいのに」






爆豪「誰が蛙の心配なんかするかよバァカ」





蛙吹「……」

蛙吹「蛙吹ちゃんと呼んで」

爆豪「呼ぶか阿保」

オールマイト「んん~!いいねえいいねえ!」

オールマイト「こういう甘いの好きだよ私!」

蛙吹「意外オッパイは…俺の物だ…」

蛙吹「勝手に手を出すn
オールマイト「SMASH!」ドゴオォッ!

蛙吹「ふぉぉ!」

ズドオオッ…

オールマイト「……」

オールマイト「時間も押してるんでね、3つ目行ってみよう!」

蛙吹「あ、峰田ちゃんの台詞が…」

峰田「そりゃねえよ…」

オールマイト「最後は緑谷少年と青山少年のビーム対決だ!」

オールマイト「勝負の行方はいかに!?」

オールマイト「ではVTRスタート!!」

緑谷「……」ザッ

青山「……」ザッ

「………」

切島「………」

切島「どうしてこうなった」

瀬呂「さ、さぁ…」

麗日「さぁ始まりました1年A組ビーム対決」

麗日「司会を務めさせていただきます。麗日です」

麗日「さて、今回この戦いどちらが有利だと思いますか?解説の飯田さん」

飯田「そうですね。青山君の個性は弱点がありますからね」

飯田「緑谷君の方が有利ではありますか…」

麗日「なるほど…」

青山「……」

青山「緑谷君…」

緑谷「?」

青山「僕はこの日を待ち望んでいた…」

青山「君に復讐する日を心から楽しみにしていた!」

緑谷「ええええっ!僕なんかした!?」

青山「君がさ!僕の個性とダダ被りのせいで影が薄くなったのに加え!」

青山「あまつさえ体育祭のトーナメントは台詞なし!」

青山「更にはタダでさえ活躍もしなかった林間合宿で敵から隠れて逃げるあのシーンも!どこぞのお馬鹿さんが忘れたせいでやらなかったから完全に空気になったじゃないか!」

緑谷「それ以上いけない」

青山「全ては君のせいだ!緑谷出久!」

青山「僕は君に挑戦する!」

青山「そして勝ったら僕に主人公の座を明け渡せ!」

緑谷「いや、無理でしょ」

<いいんじゃね?

緑谷「よくないよ」

青山「ただし、この戦いに君にとってのメリットが無いのはフェアじゃない…」

青山「もし、僕に勝てたら…」

青山「>>489

この物語から消える!





………なんつって

緑谷「ok。やろうやろう」

青山「え、ちょ…」

緑谷「ちょ、じゃないよ。約束は果たしてもらわなきゃ…」

青山「た、タンマ!お、お腹が…」

緑谷「お腹はこれから痛くなるんじゃ無いか?」

青山「10秒!10秒だけ待って!」

緑谷「知るかぁぁぁあああっ!!」ボオオオオッッ!!

青山(も、もうダメだ…!)

青山(…いや!違う!)

青山(ここで僕は立たないと…)

青山「一生成長できない!!」

青山「ネビルレーザーー!」ボォッ!

ズオオッ!

ボボボボ…

麗日「激しい!なんという衝撃でしょう!」

飯田「これが最強の男達の戦いか!」

緑谷「くおおおおおらあああああっ!」

青山「うおおおおおおおお…」

青山「い、イケメンは…」

緑谷「!?」

飯田「緑谷君が押されてる!」

青山「ヒーローは最後に絶対…」

青山「勝つのさ☆」

ボボボオッッ!!

緑谷(かき消さっ…)

ゴオオオオッッ…





シュゥゥ…

緑谷「う…う…」

ドサッ

青山「……やった…やった…」

青山「やったあああああっ!」ピョンピョン

麗日「なんと!勝者は青山君!青山君です!」

飯田「諦めない…強い心が青山君を勝利の道へと導いてくれたのです…!」ポタポタ…

麗日「いい…試合でした!」ポタポタ…

切島「青山ーー!」

青山「皆!」

切島「すげえじゃねえかおめえ!」

芦戸「よく勝てたよー!」

八百万「流石ですわ青山さん、結婚してください」

耳郎「あんたに惚れたよ」

青山「えへ…えへへへ…」














































































ガバッ

青山「……」

青山「………」ボケーッ

青山「ナンテコッタ☆」

オールマイト「………」

オールマイト「まぁその…」

オールマイト「どーんまい」

「…………」

緑谷「どういうシメ方ですかオールマイト…」








オールマイト「というわけでこれにてNo.3は終了だ!」

オールマイト「ここまで見てくださった方本当にありがとうございました」

オールマイト「次回からは新たな学校で新たなストーリーが展開されるぞ!」

オールマイト「これからは『オラのヒーローアカデミア』という作品を読むつもりで見に来てくれ!」

オールマイト「設定も何もかも『僕のヒーローアカデミア』とは違ってくるからな!」

オールマイト「では皆さん最後にいつもの1発いってみよー!」

オールマイト「せーの!」





<Plus!
オールマイト「お疲れ様でした!!!」<Plu…
<Ult…







オールマイト「…………?」

緑谷「オールマイト……」

オールマイト「何かした?私」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年08月26日 (金) 14:50:35   ID: eFTDcjKF

これ悟空が一番踏み台扱いされてんじゃん
クソ駄作かよ

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