新田美波「アーニャちゃんに弟を紹介したら大変なことになった……」 (109)

モバマスss

注:ラブライカだけどアニメ準拠じゃない
  アニメ版はアイドル主演で作られたドラマ、という設定

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1469521331

美波(ドラマ内でラブライカが結成されて、アーニャちゃんと一緒のお仕事が増えてから随分経ちました)

美波(今やすっかり親友同士になって、プライベートでも一緒に過ごすことが増えたけど……)

美波(でも……まさかそれがきっかけでこんなことになるなんて……)


美波「…………ハァ」

みく「……何を頭抱えて溜息ついてるにゃ美波チャン」

美波「あのね……私の弟がね……」

未央「反抗期?分かるよーうちの弟も難しい年頃でさぁ」

美波「ううん……そうじゃないの……弟くんがね……」



美波「アーニャちゃんとこっそり会ってるかも知れないの」

みく「」

未央「」

未央「え……マズくないそれ?」

みく「マズイなんてもんじゃないにゃ!もし写真撮られでもしたら一大事にゃ!」

美波「どうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう」

未央「というかみなみんの弟さんとアーニャって面識あったんだ……」

美波「ええ……前にアーニャちゃんを私の家に招待したことがあって」

みく「……ちなみに美波チャンの弟は何歳ぐらいなの?」

美波「高校生でちょうどアーニャちゃんと同じくらい……」

みく「何考えてるにゃぁ!!」

みく「ただでさえ思春期で色々溜まってるであろうお年頃なんだよ!?同年代のハーフ美少女連れ込むなんてお腹を空かせたライオンの檻にか弱いネコチャンを放り込むに等しい愚行にゃあ!!!」

未央「まあ確かにちょっと考えればそれくらい分かるよね……うちの場合弟はまだまだガキンチョだからともかく兄貴がいる日は絶対しぶりんやしまむー家に上げたりしないし、しっかり者のみなみんらしくもないというか……」

美波「ごめんなさい……ちょっとした出来心だったの……」

未央「出来心?」

美波「……前にね、弟くんが私達のライブに来てくれたことがあって」

未央「ふむふむ」

美波「ステージで弟くん見つけたときは『あ、弟くん来てくれたんだ よーしお姉ちゃん張り切っちゃうぞー』って感じでテンション上がってたんだけど」

みく「……なんか思考がちょっとブラコンっぽいにゃ美波チャン」

美波「でもステージの上からよくよく弟くんの様子を見てたらね……」



美波「あからさまに私よりアーニャちゃんの応援の方が気合入ってるのよ」

みく「いや……それは……にゃあ?」

未央「そりゃ実姉の応援にそんなあからさまに気合入れないって……」

美波「それで『あれ?弟くんもしかしてアーニャちゃんのファン?』って思ったら……ね?」

未央「いや、『ね?』って言われても話が飛躍してて分かんないよ」

美波「ほら、あるでしょ?弟くんがお姉ちゃんよりも応援してる子がいる純粋な悔しさとか、応援してるアイドルに合わせてあげたい姉心とか、お姉ちゃんより熱心に応援してるアイドルが突然家に来てドキッとする姿が見たい悪戯心とか……」

未央(やっぱりみなみん思考がちょっとブラコンっぽいよ……)

美波「未央ちゃんもあるでしょ?弟くんやお兄さんが卯月ちゃんや凛ちゃんばっかり応援してたら悔しくなったりとか」

未央「いや、あんまり」

美波「嘘ぉ!?」

みく「……ちょっと待って。それでアーニャチャンを家に連れて行ったわけ?」

美波「も、もちろんそれだけじゃないのよ。アーニャちゃんも前から私の家に行ってみたいって言ってたし……」

みく「だからって弟クンに会わせちゃ駄目にゃあ!というかアーニャチャンのファンだったら尚のこと危ないでしょ!!」

美波「弟くんはそんな悪い子じゃありません!現にアーニャちゃん連れてきた日は……」

・・・・

美波「着いたわよアーニャちゃん、ここが私の実家」

アーニャ「ハラショー……立派なお家ですね。ミナミの家族にも、早く会いたいです」ワクワク

美波「ふふっ、私もアーニャちゃんのこと紹介するの今から楽しみよ」ピンポーン

『はい』

美波「あ、弟くん?お姉ちゃんだよ」

『おかえり。友達も来るって言ってたよね?今開けるから』

美波「はーい」


ガチャッ


美波の弟「おかえり姉さ……」



アーニャ「……………」

美波の弟「」



バタンッ



アーニャ「アー……閉められてしまいました」

美波(ふふっ……弟くんやっぱりびっくりしてる)ニヤニヤ

美波の弟「…………」ソーッ



アーニャ「………………?」キョトン

美波「」ニヤニヤ


美波の弟「   オカエリナサイ  ネエサン   」ガチガチ

美波「ただいま、弟くん」ニヤニヤ

アーニャ「ズドラーストヴィチェ……あー、こんにちは。ミニャー ザヴート アナスタシア……アーニャと、呼んでください」

美波の弟「ハジメマシテ アナスタシアサン 新田美波 ノ オトウトデス」ガチガチ

美波「ふふふっ……アーニャちゃん、どうぞ上がって」

アーニャ「ダー。お邪魔します」

美波の弟「……姉さん、ちょっと」

美波「ん、なあに?友達連れてくるって言ったでしょ?」ニヤニヤ

美波の弟「……アナスタシア連れてくるとは聞いてないんだけど」

美波「だって誰を連れて来るかなんて聞かれなかったもーん」

美波の弟「」イラッ

美波「……やっぱり好きなんだ、アーニャちゃんのこと♪」

美波の弟「すっ……!?お、俺はただ姉さんとユニット組んだ子がどんな子か気になって調べてみたらファンになっただけで……」

美波「そっかそっか♪まあ折角アーニャちゃん来てくれたんだし、サインくらい頼んでみたら?」

美波の弟「うう…………/////」

・・・・

美波「こんな感じで予想通りドギマギして結局アーニャちゃんのことも避けてたみたいだったし……」

未央「……でも今はこっそり会ってるみたいなんでしょ?」

美波「…………はい」

みく「というか会ってるみたいっていうのは一体どこで知ったのにゃ?」

美波「……最初に勘付いたのは、弟くんが電話で誰かと話してるのを聞いたときだったの」

未央「電話?」

美波「ええ、この前帰った時に弟くんがなんだか楽しそうに電話で話しててどんなお友達なのかなーって部屋の外で聞き耳をたててたんだけど……」

・・・・

美波の弟『あはは……そっか……へえ……』

美波(弟くんすっごく楽しそうに話してる……クラスの友達かな?ま、まさか彼女とか……キャー!/////)

美波の弟『うん……うん、ありがとう。スパシーバ』

美波(!?)

美波(……え?今弟くんスパシーバって……何でロシア語……)


美波(そ、そういえばさっきアーニャちゃんにメールしたけど……)

美波(……まだ返信来てない。いつもならすぐに返事が来るのに……)

美波(お、落ち着くのよ美波。きっと弟くんのクラスではアーニャちゃん人気の影響でロシア語ブームなのよ。うん、そうに違いないわ)


美波の弟『……うん、それじゃまたね。ダ スヴィダーニャ』


美波(…………)

美波(……話し終わったみたい)

美波(そ、そうよね。前にアーニャちゃんが家に来たときはあんなに恥ずかしがってたのに、連絡先交換なんて大それたこと『ピロピロリーン』っ!?)

美波(な、なんだメールか……あ、アーニャちゃんからさっきの返信……)

美波(………………)

美波(このタイミングで返信……?弟くんの電話が終わったちょうど後に……?)

・・・・

美波「……ということがあって」

未央「」

みく「」

みく「……………」

未央「み、みくにゃん落ち着いて!」

みく「落ち着いていられるかにゃあ!やっぱり美波チャンが迂闊にアーニャチャンと弟くんを会わせたせいでこんなことに……」

未央「今はみなみんの責任問題よりも現状をどうするかについて話しあうべきだよ!」

美波「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」

未央「で、でもまだその時点だと直接会ったって確証はないよね?」

美波「ええ……その次は、かな子ちゃん経由の話なんだけど」

みく「かな子チャン?」


・・・・

かな子「」モグモグ

美波「あら、かな子ちゃん。何食べてるの?」

かな子「あ、美波さん。もみじまんじゅうです。お一つどうですか?」ゴクン

美波「わあ、懐かしいなあ……広島にいたころはおやつによく食べてたのよ。どうしたのこれ?」

かな子「えへへ……アーニャちゃんにお裾分けして貰ったんです」

美波(アーニャちゃんに……?)

美波(お、落ち着くのよ美波。もみじまんじゅうなんて今どき全国的に売ってるじゃない)

美波(そうよ!きっとアーニャちゃん前に私の家に来たときに広島に来てたからその時に気に入ったのよ!それでこっちでも見つけて思わず買ってきたんだわ!うん間違いない!)

美波(…………)

美波「……かな子ちゃん、お言葉に甘えて一つ貰うわね」

かな子「あ、はい。どうど」

美波「ありがとう。…………」モグモグ

美波「…………」モグモグ

美波「………………………」ゴックン

かな子「あの……どうかされましたか?」



美波「これ……広島でしか売ってない奴だわ……」

かな子「」

かな子「な……何で一口食べただけで分かるんですか?」

美波「味が全然違うのよ……こっちでももみじまんじゅう見つけて買ってきたことあるんだけどこんなに美味しくなかったわ」

かな子「で、でも何でアーニャちゃんが広島でしか売ってないもみじまんじゅうを……?もしかして美波さんのご実家に遊びに行ったりとか……」

美波「いえ、アーニャちゃんと一緒に私の家にいったのは結構前だから……アーニャちゃんが一人で買ってきたってことに……」

かな子「もみじまんじゅうの為にわざわざ広島まで!?って、私じゃあるまいし……。前にアーニャちゃんが美波さんの家に遊びに行ったときにお気に入りの場所でもあったとか……」

かな子「前に美波さんの家に……美波さんの家族とも会って……?……あっ」

かな子「あ、あの……つかぬことをお聞きしますけど……美波さんの弟さんっていくつぐらいでしたっけ?」

美波「……高校生で、大体アーニャちゃんと同年代」

かな子「」


美波「……………………」

かな子「……き、きっとお取り寄せしたんですよ!こっちで売ってるのも買ったけど広島のより美味しくなくて!ネット通販とかもあるし!」

美波「………………………………」

かな子「だ、大丈夫ですよ。もみじまんじゅう美味しいから、大丈夫…………」メソラシ

・・・・

みく「……」

未央「……」

美波「……ねえ、みくちゃん、未央ちゃん」

みく未央「「……何?」」

美波「熱いお茶が一杯怖いわ」

みく未央「「落語かよっ!?」」

一旦ここまで

もみじまんじゅう買いに行ってたら遅くなった

食いつつ再開

未央「うーん、でも会いに行ったって証拠がもみじまんじゅうだけじゃいまいち決め手に欠けるよねー」

みく「電話の件は置いとくとして……案外、内緒で直接会ってるっていうのは美波チャンの思い込みって可能性もある気がしてきたにゃ……」

美波「うーん、だけど……」


「それでまたフレちゃんがテキトーなこと言い出してさー、結局その場は収集つかなくなっちゃったんだよねー……」

「そっちはまだマシだよ……うちなんてまたまゆちゃんがPさん絡みで暴走しちゃってさあ……」

美波「あら、美嘉ちゃんに李衣菜ちゃん。……またLiPPSとMasque:Radeの愚痴大会?」

美嘉「あ、皆おっつー★ ……はぁ」

李衣菜「あーうん、お互いメンバーが個性強くてストッパーになるの大変でさぁ……ていうか何かそっちもブルーな空気じゃない?」

美波「実は……」

美嘉「あ、アーニャちゃんがそんなことを……////」

李衣菜「な、なるほど……それでうちの事務所でもソッチ方面では比較的常識的な未央ちゃんとみくちゃんに相談してたと」

未央「いや……私達が来たのは偶然なんだけどね。まあそれは今はどっちでもいいか……」

李衣菜「しかし……大人しそうな顔してアーニャちゃんも中々ロックだねえ……」

みく「感心してる場合じゃないにゃ!何でもロックって言えば良いって思ってるでしょこのバカ!アホ!李衣菜!」ギャー

李衣菜「なっ……鬼悪魔なんとかみたいに言わないでよ!」ギャー

未央「おおーまるでドラマから出てきたような口喧嘩……じゃなくて!」

美波「はあ…………」

美嘉「で、でも!まだそうと決まったわけじゃないんでしょ!?」

李衣菜「そ、そうだよね!まさかアーニャちゃんに限って……あっ」

美波「ど、どうしたの李衣菜ちゃん……?」

李衣菜「い、いやー何でもないよ。別に……」メソラシ

みく「ごまかさないで!今はどんな些細な情報でも必要にゃ!」

李衣菜「わ、わかったよ……実はこないだMasque:Radeの皆がアーニャちゃんと話してるの見て……」

美波「ど、どんな話だったの!?」

李衣菜「いや、その時音楽聴きながら部屋に入ったから内容はよく聞こえなかったんだけど……ただうっすらとプレゼントがどうとか言ってて、智絵里ちゃんが四つ葉のクローバーのしおりみたいなのをアーニャちゃんに渡してるのは見えたんだけど…」

李衣菜「私が何の話してたのか聞いてもはぐらかされて……アーニャちゃんも何だか慌てて出て行ったし……」

李衣菜「……だけど今回の美波さんの弟への疑惑を聞いてようやく合点がいったよ」

未央「おお!……それでリーナ探偵、ずばりその真相は?」


李衣菜「ずばり!アーニャちゃんの恋を後押ししてたんだよ!」ババーン!


美波未央みく美嘉「「「「な、なんだってーーーーーー!!!!!」」」」

李衣菜「……皆知っての通り、Masque:Radeのメンバーは常日頃からプロデューサーさんに対して並々ならぬ想いを寄せている人物ばかり」

李衣菜「もはや説明不要のまゆちゃん、病弱体質さえ武器にして熱烈なアプローチを続ける加蓮ちゃん、デビュー当時程ではないとはいえ未だPさんへの依存が強い智絵里ちゃん、『プロデューサーくん』と名付けたクマのぬいぐるみを大事にしている美穂ちゃん……」

李衣菜「そんな彼女達にとってPさんを狙うライバルは少なければ少ないほど都合が良い……」

李衣菜「……そしてアーニャちゃんから美波さんの弟との関係について相談され、彼女達は『しめた』と思ったに違いない」

李衣菜「ロシア人の血を引くハーフ美少女……正直ビジュアル面ではこの事務所でも頭一つ抜きん出てる上にロシア語交じりの喋りも愛らしく加えてあの純真無垢な性格……」

李衣菜「はっきり言ってあの四人を持ってしても敵に回すには厄介な存在だよ」

美波「アーニャちゃんが弟くんとくっ付けば、Pさんを巡るライバルは一人減る……!」

李衣菜「たかが一人、されど一人……あの4人がそこで手を抜くとは私には思えない……」

李衣菜「かくして彼女達はアーニャちゃんに弟くんへ何かプレゼントを贈るようアドバイスし、智絵里ちゃんは恋のお守りに四つ葉のクローバーを渡したのだ!」デデーン!

みく「お、おお……李衣菜チャンの推理にしては中々説得力があるような気がするにゃ」

李衣菜「えへへ……何か調子に乗ってつい大袈裟な喋り方しちゃったけど……でも……はぁ」

未央「……リーナ?」

李衣菜「またまゆちゃん達が暴走しないように気を張らないといけないのか……はぁ」

みく「り、李衣菜チャン…………」



李衣菜「もうやだよー……やっぱりなつきちと一緒に炎陣に入りたかったよー……亜季さん私と交代してよー……」シクシク

美波「げ、元気出して李衣菜ちゃん……」

美嘉「…………………」

未央「……ん?美嘉ねえ何か顔色悪くない?」

美嘉「……………奏ちゃん」

みく「…………え?」

美波「か、奏ちゃんがどうかしたの?」




美嘉「………………奏ちゃんもこの件に加担してるかもしれない」

美波「」

未央「」

みく「」

美嘉「そう……あれはいつものようにフレちゃん周子ちゃん志希ちゃんがフリーダム過ぎて手に負えなくなった午後のこと……」

・・・・

美嘉「奏ちゃーん!奏ちゃーん!……おっかしいなあ、そろそろ戻ってきても良い頃なのに」

美嘉「もー、あの三人が暴走したときはリーダーの奏ちゃんからもガツンと言ってくれないと……ん?」


奏「ふうん………それで………へえ………」

アーニャ「ダー………ですから………何か………」


美嘉「いたいた奏ちゃん。でもアーニャちゃんと何話してるんだろう……?」


奏「…………やっぱりキスしちゃえばいいんじゃない?」

アーニャ「!?!?!?!?!?」

美嘉「!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?」

アーニャ「ニェート!それは駄目です!恥ずかしいです!/////」

奏「あら、大切な人に愛を表現するんですもの。それぐらい大胆にいかないと」

アーニャ「ダー、でも…………」

美嘉「ちょ、ちょっと奏ちゃん!?」

奏「あら美嘉、来てたの?」

美嘉「う、うんついさっき……じゃなくて!またそうやって人のことからかうんだから……」

奏「ふふっ……でもやっぱりキスって最高の愛情表現じゃない?」

美嘉「そうだけど……自分は寸止めばっかりで結局未だにPさんにキスできてない癖に」ボソッ

奏「……何か言ったかしら?」ギロッ

美嘉「何でもありませーん★」

奏「ふふっ……ごめんなさいねアーニャちゃん。でも時にはそれくらい大胆な気持ちで挑んでみるのも大切よ」

アーニャ「スミエールイー……大胆に、ですか……」

美嘉「ほーらっ、奏ちゃんも変なことばっかり言ってないでそろそろ行くよ」

奏「分かってるわよ。どうせあの三人がまた馬鹿なことしてるんでしょう?」

美嘉「分かってるなら話は早い★ じゃあねアーニャちゃん!あんまり奏ちゃんの言うこと真に受けちゃ駄目だよ!」

アーニャ「ダー……では二人とも、お元気で」



美嘉(……あれ?そもそも奏ちゃんはアーニャちゃんに誰にキスするように言ったんだろう?)

美嘉(まさかPさんに……いや、でも奏ちゃんもPさんのこと……敵に塩を送るって奴……?)

美嘉(…………ま、いいか★)

・・・・

美嘉「あの時は……LiPPSの皆のことで頭が一杯で事の重大さに気がつかなかった……」

美嘉「常日頃からPさんの唇を虎視眈々と狙っている奏ちゃんが……敵に塩を送るようなマネをするなんて妙だと思った……」

美波「あ、あばばばばばばばばばばばばばばばば」

美嘉「どうして奏ちゃん……たまにからかわれたりもするけどLiPPSのリーダーとして信頼してたのに……」

未央「み、美嘉ねえ……?」

美嘉「Pさんを巡るライバルを減らす為だからって……何も他の子に危ない橋を渡らせるような真似させるなんて……」

みく「お、落ち着いて美嘉チャン!まだ奏チャンの本心が分かった訳じゃ……」

美嘉「ああ……もう誰も信用できない……皆Pさんを巡るライバルを減らす為ならどんなことだってやるんだ……」ズーン

未央「美嘉ねえ!?そんな落ち込まないで!」



みく「Pチャンを巡るライバルが……一人減る……」

未央「……みくにゃん?」

みく「うにゃあああああああああ今みくの中で友達が道を踏み外すのを止めたい天使ネコチャンとライバルは減らせるときに減らしておけと囁く悪魔ネコチャンが戦ってうにゃあああああああああああああああああ……」

未央「うおーい!?みくにゃん戻ってきてー!?」

美波「あわわわわわ……私のせいで収集がつかない事態に……」

未央「い、いやこれはみなみんのせいじゃ……はっ!?」

美波「ど、どうしたの未央ちゃん!?」

未央「そういえばこの間、しぶりんが自分のお店でアーニャに何か花を薦めていたような……」

美波「ま、まさか弟くんに送る愛の花……!?」



未央「……蒼(ブルー)タス、お前もか……」OTL

美波「……ごめん未央ちゃん、今そのギャグは笑えない」OTL

ちひろ「おつかれさまでーs……ってうわっ何ですかこの状況!?」

美波「ち、ちひろさん!?」

美波(ど、どうしよう……今アーニャちゃんのスキャンダルがバレたら大事に……!で、でもこのままアーニャちゃんと弟くんが道を踏み外すくらいならいっそ大人の人に止めてもらったほうが……)

ちひろ「あ、美波ちゃん!ちょうど良かった、美波ちゃんに郵便が届いてますよ」

美波「私に……?」

美波「…………弟くんからだわ」

未央「……え?」

みく「……にゃ?」

李衣菜「……へ?」

美嘉「……ふぇ?」

美波「これは……包装されたプレゼントと……手紙?」

『姉さんへ
 
 アイドル活動は大変だと思うけど、元気にしてますか。

 手紙が少し早く着くかもしれないけど、お誕生日おめでとう。

 プレゼントに何を送れば良いか分からなかったので、アーニャさんにも相談して決めました。

 実は前にアーニャさんが来てくれたとき、姉さんに内緒で連絡先交換してました。ごめんなさい。

 けどおかげで姉さんへのプレゼントの相談が出来ました。

 流石にアーニャさんがこっちに来て一緒に選ぶと言い出したのには驚いたけど、おかげで納得のいくプレゼントになったと思います。

 姉さんのことを話しているときのアーニャさんはとても楽しそうで、姉さんが信頼されてるんだと思うと弟としてちょっと嬉しくなります。

 大学に通いながら、アイドルとしても精力的に活動している姉さん。

 俺も姉さんに負けないようにしっかり勉強して、夢に向かって一歩ずつでも進んで行きたいです。

 これからも弟として、家族として、そして姉さんのファンとして応援しています。

 体には気をつけて。                                弟より』

美波「……………」




美波「弟くんっ…………!」ウルウル

未央「えーっと……つまり今まで話題に上がってたアーニャの行動は、みなみんへのプレゼントの為?」

みく「電話で話してたのも……広島へ行ったのも弟クンのプレゼントを選ぶ為だったんだにゃあ……」

李衣菜「あー、それでまゆちゃん達プレゼントがどうとか……ってことは智絵里ちゃんのクローバーのお守りもサプライズの成功を願って、ってことかあ」

みく「……まあ、李衣菜チャンの推理だし当てにはならないと思ってたにゃあ」

李衣菜「な、なにをー!もうロケ弁のお魚食べてあげないよ!」

美嘉「ちょ、ちょっと待って!奏ちゃんがキスがどうこう言ってたのは……」

未央「きっとアーニャも自分が美波に何をあげたら喜ぶか皆に相談してたんだよ。で、はやみんはいつもの調子で返したと」

美嘉「なあんだ……もう、奏ちゃんったら★」

未央「そっかそっかー、しぶりんのお店で見てたのは弟くんじゃなくてみなみんへの花だったかー」

美波「アーニャちゃんっ…………!」ウルウル

みく「ねえねえ美波チャン!そのプレゼント何が入ってるのかにゃ?」

美波「……あ、待って。今開けてみるね」


美波「わあっ…………」

李衣菜「うっひょー!綺麗なネックレス!」

美嘉「ねえねえ美波ちゃん!それアタシがつけてあげる★」

美嘉「……うん!ばっちし似合ってる★」

美波「弟くん……アーニャちゃん……ありがとう……!」

未央「いやーこれで一件落着ですなあ!」

みく「まったく……一時はどうなることかと思ったにゃ」




ちひろ「……美波ちゃん、今度弟さんに会いに行ったらどうですか?」

美波「え、でもお仕事は……」

ちひろ「大丈夫です!プロデューサーさんとも相談してスケジュール調整しますので!」

美波「あ、ありがとうございます!」

――――

みく「いやー、それにしても美波チャンのお誕生日当日にお休み入れてあげるにゃんてPチャンも粋なことするにゃ」

未央「みなみん、今頃実家に着いたかなあ……」

みく「そうだにゃあ……あれ?」

未央「どったのみくにゃん?」

みく「そういえばこないだ美波チャンの弟クンの話が出たときからアーニャチャン見てにゃいけど……」

未央「あ、そういえば……」

みく「ちひろさーん、アーニャチャンがどこ行ったか知らない?」

ちひろ「アーニャちゃんですか?確かこの前お休みが欲しいって相談されて、今長めのお休みを取っているところですけど……」

――――

美波(ふふっ……急にお姉ちゃんが帰ってきたら弟くんびっくりするだろうなあ……)

美波(折角の誕生日だし……たまには家族で過ごすのも悪くないよねっ)


ガチャッ


美波「ただいまーっ!弟くん元気にしてt……」




アーニャ「んっ……ちゅっ……はぁっ……んふぅ/////」

美波の弟「んっ……ぷはっ……あ、アーニャ、そろそろ……/////」

アーニャ「ニェート、んっ……駄目ですっ……ちゅぅっ……アーニャ、弟クンに会えなくて、んっ……寂しかったです…ちゅぷ、んぅっ/////」




美波「」

美波「…………………弟くん?……………………アーニャちゃん?」

美波の弟「んっ……何姉さん、今取り込み中……」

アーニャ「ちゅっ……ダー、ちょっと待っていてくださいミナミ……」




美波の弟「…………………姉さん?」クルッ

アーニャ「…………………ミナミ?」クルッ





美波「…………………………………」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

美波の弟「」

アーニャ「」

美波「…………………………………」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ




美波の弟「    オカエリナサイ  ネエサン    」

アーニャ「    オジャマシテマス  ミナミ    」




美波「…………………………………」┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨




美波の弟「」ダラダラダラダラダラ

アーニャ「」ダラダラダラダラダラ

BGM: ttps://www.youtube.com/watch?v=tzG6DFqgc4k



美波「………………………………………」┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨


美波「二人とも………………」

美波「……………ちょっと……………お話しよっか?」ニッコリ




おわり

美波の弟は高校生→あれ?これアーニャ連れて来たらやばいんじゃね?というのが最初に思いついてネタ考えてたら
ちょうど美波の誕生日が間近に迫っていると知って大急ぎで書き上げたので色々雑で申し訳無い

弟くんとアーニャがくっつくまでの道筋も考えてたけど、美波の弟がどんな奴か考え出したら
何かどんどん美波の弟にふさわしくしようとして完璧超人化してしまうので現在保留中……

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom