モバP「こちら、メロンパン入れになっておりまーす」 (38)


※(トリビア要素は)ないです



スッパーン

みちる「フゴッ!」

泰葉「させません!」


 カッ


泰葉「……互角、ですか」

みちる「あははー!」

P「なぁにこれ」

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泰葉「あ、Pさんおはようございまフ」モムモム

みちる「おはようございまフゴ!!」フゴフゴ

P「うんおはよう、挨拶中にパン頬張るのは止めような」

泰葉「はぁ~」

みちる「フゴァ~」

P「聞けよ」


P「で、どしたのそれ」

泰葉「それとは」モムモム

みちる「この」フゴフゴ

泰葉「メロンパンの」モメモメ

みちる「ことでしょうか?」フゴッシャァ

P「煩わしいから食べるか喋るかどっちかにしなさい」

泰葉「」モムモム

みちる「」フゴフゴ

P「まあそっちだろうね」


泰葉「ふぅ…美味しかったぁ」

みちる「カフェラテはいかがですか?」

泰葉「ありがとう、頂くね」

みちる「どうぞ召し上がれ!」


コクコク


泰葉「ほわぁ…」

みちる「心が休まりますねぇ…」



スッパーン

泰葉「シッ!!!」

みちる「ゴッ!!!」



泰葉「ふっ…やはり互角のようですね」モムモム

みちる「これほどのパン力を身につけているとは…泰葉さん、恐ろしい成長速度です」フゴフゴ

P「君らなんなん?」


P「というか何だよこの機械」

泰葉「名付けて『サイキックメロンパンシューター』だそうです」

P「誰が名付けたのか一発で分かるな」

みちる「晶葉ちゃんが一晩で作ってくれました」

P「サイキック何の関係もないじゃねーか」


泰葉「これにメロンパンをセットして、タイマーを押すとですね」

スッパーン


泰葉「はっ!」

みちる「フッ!」



泰葉「このようにメロンパンを射出することが出来るんです」モムモム

みちる「ちなみに連射にも対応してますよ!」フゴフゴ

P「ははっ、全然いらねぇ」


泰葉「これで私達はパン力を高めているんですよ」

P「パン力ってなんだよ」

みちる「パンを愛する者に宿る一種の気ですね」

P「初耳なんだが」

泰葉「パン力を高めることで美容、健康、疲労回復、パン食い競争などに効果があるとされています」

P「怪しい水でももうちょっと上手く騙すと思うぞ」


泰葉「それと、最近のパン科学で明らかになったことなんですが…」

P「また知らない単語が出てきた…」

みちる「パンフルートの演奏が上達するという研究成果も出ているそうです!」

P「やめちまえそんな研究」


泰葉「ちなみに上手く使うとこんなことも出来ますよ」

みちる「あ、Pさん離れて」

P「えっ、何が始まるんです?」



泰葉「邪ッ!!!!」

ドッパーン!!


P「パ、パンが泰葉の指先から出てきただとぅ!?」

泰葉「これが霊パンです」

P「霊パン!?」

みちる「パン力を指先に集中することでパンを精製する基本的な技です」

P「はえーすっごい」

泰葉「さらに高度な技として散弾(ショット)パンがあるんですがお恥ずかしながらまだ習得できていなくて…」

みちる「泰葉ちゃんの成長速度を考えればすぐですよ!修練あるのみです!」

泰葉「はいっ!師匠!」

P「好きにしたら良いよもう」


みちる「パンッ!パンッ!」

泰葉「パンッ!パンッ!」

P「あ、お取り込み中のとこ悪いけどさ」

みちる「大丈夫ですよ、パンチの訓練は無意識で出来ますから!」

P「そんな誇らしげに言うことじゃねぇよ」


P「で、みちるはともかく泰葉ってそんなにパン好きになるきっかけってあったっけ?」

泰葉「あれ?言ってませんでしたっけ?」

みちる「そういえば聞いたことないですね」

P「言いたくなけりゃ別に良いけど」


泰葉「いえ、では僭越ながら語らせていただきましょう…私、岡崎泰葉が如何にしてパンを愛するようになったのか」

みちる「大長編の匂いがします」

泰葉「第1章、そして伝説へ」

P「始まるのか終わるのかどっちかにしろ」



――――――――――


泰葉「………という訳で、私はパンを愛することとなったのです」

P「めそめそえっぐえっぐ」グスグス

みちる「まさかの大号泣ですか」

P「そりゃねぇよ…クリームパンもやっとカレーパンになるって願いが叶ったんだ、それなのに…」

泰葉「そういう運命だったと割り切るしかありませんでした…」

泰葉「残された者にはそうして前に進んで行くことしか出来なかったんですよ」

みちる「パンはパンとして産まれパンとして死ぬ、当たり前のことが何より幸せなんですね…」

P「そうだよな…パンとして産まれ……パンとして………………ん?」




P「いや、おかしいだろ」

みちる「あー戻っちゃいました」

泰葉「我ながら良く出来てたと思うんですが」


P「危うく騙されるところだったぜ」

みちる「もろ騙されてましたよね、号泣してましたよね」

泰葉「もうちょっとでPさんにもパン力が目覚めるところでした」

P「それはちょっと惜しかった気もするが」


P「それで、きっかけってそんなに言いたくないことなの?」

泰葉「いいえ?」

P「じゃあなんで担いだの」

泰葉「せっかくですからPさんにもパンを好きになってもらおうと思いまして」

みちる「Pさん感動物とかに弱そうですもんね!」

P「そんな極端なことせずに普通にやれよ」



泰葉「というか覚えてないんですか?」

P「え?何を?」

泰葉「私がパンを好きになったきっかけですよ」

みちる「パンを好きになるのに理由がいるんですか?」

P「ちょっと黙ってような」ポチッ


スパパパーン

みちる「フフフフゴッ!!」


泰葉「Pさんがくれたんじゃないですか、メロンパン」

P「あーあれか」

泰葉「覚えてなかったんですね」

P「いや忘れてたわけじゃないけど」

泰葉「分かってます、どうせみんなにも同じようなことしてるんですよね」

P「してないよ」

泰葉「良いんです…何番目でも愛してさえいただければ」ハイライトオフ

P「話聞けよ」ポチッ


スッパーン

泰葉「とぅさっ!」

みちる「フゴォ!」

P「食い終わるの早えよ!」


泰葉「はぁー」

みちる「フゴフゴ」

P「悪かったよ」

泰葉「つーん」

P「そこまで考えが至らなかったんだよ、許してくれ」

泰葉「許してあげません、つーん」

P「今度メロンパン買ってくるから」

「「許しましょう!」」

P「なんでみちるにも許されてんだ俺」


―――――――――

泰葉「あ、そういえば来月お休み貰っても良いですか?」

みちる「あたしも良いですか!」

P「2人揃って珍しいな、出掛けるのか?」

泰葉「ええ、ちょっと山籠りに」

P「ちょっとで行くとこじゃねぇよ」

みちる「来るべきパン一会に向けて修行するんですよ」

P「お前ら頭でも打ったか」



みちる「パン一会は略称です」

泰葉「正式名称はパン下一武道会といいます」

P「あれだ、どうせ各々のパン力を競って闘うとかそんなんだろ?」

みちる「いえ、パンの品評会です」

P「武道会要素皆無じゃねえか!」

泰葉「品評は、各々のパン力でイメージを叩きつけて行うため、食べる武闘会とも呼ばれています」

P「パン力万能過ぎるんだが」

みちる「ぶっちゃけミスター味◯子ですね!」

P「ああ、そういう路線ね」


泰葉「ちなみに優勝商品はいちごパンです」

P「そこはぶどうパンにしとけよ」

みちる「ちょっと前まではそうだったんですが、ここ数年で変わったんですよ」

泰葉「巷ではクール・Tと名乗る謎の人物が糸を引いているとの噂で持ちきりです」

P「露骨に心当たりがあるんだが」


泰葉「とにかく、早いうちから修行に勤しむに越したことはありません」

みちる「ですね、今年も彼女は勝ち上がってくるでしょうし…」

P「彼女?」

みちる「比較的最近出てきたルーキーなんですが、難敵でして」




泰葉「小動物的オーラに反して意外と高い身長」

みちる「天使のような雰囲気のツインテール」

泰葉「それと、クローバーを大事にしていること以外全てが謎に包まれた選手なんです」

P「もう既に特定出来てるんだが」

みちる「あ、最近はうさぎさんにご執心だそうで」

P「知ってるわ」

泰葉「リングネームは、かぜいろクローバーC!」

P「色々まずいから止めさせろ」


泰葉「得意のパンチョップであらゆるイメージを両断してきた猛者なんです」

みちる「フゴパンチなら対抗出来ますけどフゴパンチはあたし専用なので」

P「自由過ぎて訳が分からなくなってきたわ」

泰葉「ですから、新必殺技の開発が必要かと思いまして」

P「アイドルとはいったい…ウゴゴゴ」

みちる「大丈夫ですか?パン食べますか?」

P「いらん」



泰葉「でも開発と言ってもどうすれば良いんでしょう…」

みちる「うーん、こればっかりは泰葉ちゃん次第ですからねぇ…」



???「話は聞かせてもらったわ!」

泰葉「あ、あなたは!」

みちる「世界中のあらゆるパン一会を制覇したと言われる、生ける伝説!」


「「ヘレン・ザ・ワールド!!」」

ヘレン・ザ・ワールド「ィエス!」

P「まんまじゃねーか!!」



ヘレン・ザ・ワールド(以下ヘレン)「新必殺技が欲しい、そう言ったわね泰葉」

泰葉「なっ何故私の名を!」

ヘレン「それは私が」



ヘレン「世界!」バッ


ヘレン「レベルッ!」ババッ


ヘレン「だからよ!!」バババーン


P「それ長いから次やったらボッシュートな」


ヘレン「泰葉だけじゃない、みちるのこともよく知っているわ」

ヘレン「あなたのパンに対する愛情は世界レベルだと有名よ」

みちる「ヘレンさんに褒めて貰えるとは光栄ですね!お近づきのしるしにどうぞ!」

ヘレン「頂くわ…あら、このプレッツェルもかなりのレベルね」

みちる「うちの自慢のパンですから!」

ヘレン「ええ、素晴らしいわ。あなたこそまさに」



ヘレン「世界!」バッ

P「はいさいなら」ポチー

ヘレン「レv」ヒュー



ガチャッ

ヘレン「レベルのパンの申し子よ!」

P「そこまで言いたいか!」


泰葉「それで、必殺技の件ですが」

ヘレン「はっきり言って特別なことは何もいらないわ」

泰葉「どういうことですか?」

ヘレン「一打一打撃ち込むならば、その全てが必殺の一撃となれば」

みちる「わざわざ必殺技を考えなくても良くなりますね!」

ヘレン「ええ、それがあなただけの世界レベルとなる」

泰葉「私だけの…世界レベル!!」



P「少年漫画してるだろ、これアイドルの会話なんだぜ?」


ヘレン「理解したならDo it now!!時間は待ってくれないわ!」

泰葉「Pさん屋上借ります!」

みちる「あたしもお供しますよ!」

ヘレン「さあ行くわよ!目指すは!!」


「「「世界レベル!!」」」ドダバタジャンゴ



P「事務所だけは壊すなよ頼むから」


P「あーあー全く、騒がしい連中だ」

P「というかこの機械は意味あったのかよ」




P「………俺にもパン力無いのかな」

???「パン力たったの5ですか…ゴミなんですけど」

???「わ、私のキノコ力は53万だぞ…フヒッ」

P「もうええわ」


おわれ

いいタイトルが思い浮かばなかった

泰葉とみちるの接点が増えたのもメロンパンさんのおかげじゃないか!

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